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JP2010158840A - シリコン製ノズル基板、シリコン製ノズル基板を備えた液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置、及びシリコン製ノズル基板の製造方法 - Google Patents

シリコン製ノズル基板、シリコン製ノズル基板を備えた液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置、及びシリコン製ノズル基板の製造方法 Download PDF

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JP2010158840A
JP2010158840A JP2009002606A JP2009002606A JP2010158840A JP 2010158840 A JP2010158840 A JP 2010158840A JP 2009002606 A JP2009002606 A JP 2009002606A JP 2009002606 A JP2009002606 A JP 2009002606A JP 2010158840 A JP2010158840 A JP 2010158840A
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Kazufumi Otani
和史 大谷
Masahiro Fujii
正寛 藤井
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Seiko Epson Corp
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Abstract

【課題】耐吐出液保護膜の組成を管理してアルカリ耐性を向上させることができるシリコン製ノズル基板等を提供すること。
【解決手段】ノズル孔11を有し、耐吐出液保護膜13を表面に形成したシリコン製ノズル基板1であって、液滴吐出側のシリコン基材100の表面100aと耐吐出液保護膜13との間の一部に、赤外線反射膜15を設けた。この場合、耐吐出液保護膜13が、シリコン基材100の液滴吐出側の面100aからノズル孔11の内壁11cまで連続して設けられ、赤外線反射膜15はアルミニウムを主成分とし、あるいは酸化チタンを主成分として、ノズルクリーニングの影響を受けない領域に形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、シリコン製ノズル基板、シリコン製ノズル基板を備えた液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置、及びシリコン製ノズル基板の製造方法に関する。
インクジェットヘッドは、印刷速度の高速化及びカラー化を目的として、ノズル列を複数有する構造が求められている。更に、近年、ノズル密度は高密度化するとともに、1列当りのノズル数が増加して長尺化しており、ノズル部材の高精度加工と高耐久性が求められている。このため、インクジェットヘッドのノズル基板に関して、様々な工夫、提案がなされている。
従来は、高密度ノズル基板をシリコン材料で実現し、表面処理により耐久性を向上させるために、シリコン基材の一方の面にノズル孔となる凹部を形成し、反対側の面から薄板化して開口し、開口したノズル孔の液滴吐出側の面に耐吐出液保護膜を形成し、撥水処理を施していた(例えば、特許文献1参照)。
また、従来は、シリコン基材にプラズマ重合で耐吐出液保護膜を形成し、露点と紫外線光量を制御することで膜表面の水酸基を管理し、撥水膜との密着性を向上させるようにしていた(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−159661号公報(第8頁−第11頁、図3−図7) 特開2008−105231号公報(第10頁−第16頁、図6)
特許文献1記載の技術では、シリコン製ノズル基板の製造時に、耐吐出液保護膜の組成を管理して、ノズル基板の耐アルカリ性を強化することはしていない。
また、特許文献2記載の技術でも、シリコン製ノズル基板の製造時に、耐吐出液保護膜の組成を管理して、ノズル基板の耐アルカリ性を強化することはしていない。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、シリコン基材の表面処理の際に、耐吐出液保護膜の組成を管理してアルカリ耐性を向上させることができるシリコン製ノズル基板、シリコン製ノズル基板を備えた液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置、及びシリコン製ノズル基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るシリコン製ノズル基板は、ノズル孔を有し、耐吐出液保護膜を表面に形成したシリコン製ノズル基板であって、シリコン基材の液滴吐出側の面と前記耐吐出液保護膜との間の一部に赤外線反射膜を設けたものである。
シリコン基材の液滴吐出側の面と耐吐出液保護膜との間の一部に赤外線反射膜を設けたので、赤外線反射膜に赤外線を当てて反射させることにより耐吐出液保護膜の組成を検出し、膜質の管理と品質保証を低コストで行うことができる。
また、本発明に係るシリコン製ノズル基板は、耐吐出液保護膜が、シリコン基材の液滴吐出側の面からノズル孔の内壁まで連続して形成されたものである。
シリコン基材の液滴吐出側の面からノズル孔の内壁まで連続して形成された耐吐出液保護膜の組成を、赤外線反射膜に赤外線を当てて反射させることにより検出し、ノズル孔の内壁も含めた膜質の管理と品質保証を低コストで行うことができる。
また、本発明に係るシリコン製ノズル基板は、赤外線反射膜がノズルクリーニングの影響を受けない領域に形成されたものである。
赤外線反射膜を形成した部分は耐吐出液保護膜の密着性が低下しており、ノズルクリーニングにより剥離するおそれがあるため、赤外線反射膜をノズルクリーニングの影響を受けない領域、例えばノズル基板の外縁に形成することで、耐吐出液保護膜が剥離するのを防止することができる。
また、本発明に係るシリコン製ノズル基板は、赤外線反射膜がアルミニウムを主成分とするものである。
赤外線反射膜がアルミニウムを主成分とするので、赤外線反射膜を安価に形成することができる。
また、本発明に係るシリコン製ノズル基板は、赤外線反射膜が酸化チタンを主成分とするものである。
赤外線反射膜が酸化チタンを主成分とするので、シリコン基材の表面と耐吐出液保護膜との密着性が良好な赤外線反射膜を形成することができる。
また、本発明に係るシリコン製ノズル基板は、赤外線反射膜を形成した領域を保護材で覆うようにしたものである。
外力に弱い赤外線反射膜形成領域を保護材で保護することにより、外力に対する耐久性を向上することができる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、上記のシリコン製ノズル基板を備えたものである。
ノズル基板の耐吐出液保護膜の組成を管理して品質を高めたので、耐アルカリ性が向上した液滴吐出ヘッドを提供することができる。
本発明に係る液滴吐出装置は、上記の液滴吐出ヘッドを搭載したものである。
アルカリ耐性の高い耐吐出液保護膜を備えた液滴吐出ヘッドを搭載したので、吐出液の選択自由度が高い液滴吐出装置を提供することができる。
本発明に係るシリコン製ノズル基板の製造方法は、シリコン基材に凹部を形成する工程と、シリコン基材の表面に保護膜を形成する工程と、凹部を形成した側の面に支持基板を貼り合わせる工程と、凹部を形成した側と反対側の面を薄板化し凹部を開口してノズル孔とする工程と、薄板化した面にマスク部材を接触させ、マスク部材の開口部にスパッタで赤外線反射膜を形成し、マスク部材を除去する工程と、薄板化した面側からシリコン基材の表面に耐吐出液保護膜を形成する工程と、耐吐出液保護膜の上に撥水膜を形成する工程と、薄板化した面をサポート部材により保護して支持基板を剥離し、支持基板を剥離した側より親水化処理する工程と、サポート部材を剥離する工程とを有するものである。
これにより、工程を追加するだけで凹凸のあるシリコン基材に選択的に赤外線反射膜を形成することができる。
本発明に係るシリコン製ノズル基板の製造方法は、シリコン基材に凹部を形成する工程と、シリコン基材の表面に保護膜を形成する工程と、凹部を形成した側の面に支持基板を貼り合わせる工程と、凹部を形成した側と反対側の面を薄板化し前記凹部を開口してノズル孔とする工程と、薄板化した面にマスク部材を接触させ、マスク部材の開口部にスパッタで赤外線反射膜を形成し、マスク部材を除去する工程と、薄板化した面側からシリコン基材の表面に耐吐出液保護膜を形成する工程と、赤外線反射膜に赤外線を照射して赤外線反射膜形成部の耐吐出液保護膜の組成を分析する工程と、耐吐出液保護膜の上に撥水膜を形成する工程と、薄板化した面をサポート部材により保護して支持基板を剥離し、支持基板を剥離した側より親水化処理する工程と、サポート部材を剥離する工程とを有するものである。
これにより、工程を追加するだけで凹凸のあるシリコン基材に選択的に赤外線反射膜を形成し、この反射膜によってシリコン基材上の薄膜を赤外線分析し、アルカリ耐性に優れた耐吐出液保護膜を形成することができる。
本発明に係るシリコン製ノズル基板の製造方法は、耐吐出液保護膜を成膜温度が150℃以下の低温プラズマCVDで形成するものである。
耐吐出液保護膜の成膜温度を低温にしたので、シリコン基材を薄板化した後に、支持基板の接着剤に影響を及ぼすことなく耐吐出液保護膜を形成することができる。
本発明に係るシリコン製ノズル基板の製造方法は、赤外線反射膜形成部の耐吐出液保護膜の組成を、フーリエ変換赤外分光光度計で分析するものである。
フーリエ変換赤外分光分析に用いる赤外線は、耐吐出液保護膜を成膜したシリコン基材を透過してしまうが、赤外線反射膜を設けたので、シリコン基材上の薄膜をフーリエ変換赤外分光分析することができる。
本発明の実施の形態1にかかる液滴吐出ヘッドの分解斜視図。 図1の要部の縦断面図。 図2の要部を拡大した断面図。 図1のノズル基板の上面図。 図1のノズル基板の製造工程を示す断面図。 図5に続くノズル基板の製造工程を示す断面図。 図6に続くノズル基板の製造工程を示す断面図。 図7に続くノズル基板の製造工程を示す断面図。 図8に続くノズル基板の製造工程を示す断面図。 キャビティ基板及び電極基板を接合した接合基板の製造工程を示す断面図。 図10に続く接合基板の製造工程を示す断面図。 キャビティ基板及び電極基板の接合基板をノズル基板に接合する製造工程を示す断面図。 本発明の実施の形態2にかかるインクジェットプリンタの斜視図。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)の分解斜視図、図2は図1を組立てた状態の要部の縦断面図、図3は図2の要部を拡大した断面図、図4は図1のノズル基板の上面図である。
図において、インクジェットヘッド10は、複数のノズル孔11が所定の間隔で設けられたノズル基板1と、各ノズル孔11に対して独立にインク供給路が設けられたキャビティ基板2と、キャビティ基板2の振動板22に対峙して個別電極31が設けられた電極基板3とを貼り合わせて構成したものである。
ノズル基板1はシリコン基材100から作製されている。インク滴を吐出するためのノズル孔11は、径の異なる2段の円筒状に形成されたノズル孔部分、すなわち液滴吐出面1a側に位置して先端が液滴吐出面1aに開口する径の小さい第1のノズル孔11aと、キャビティ基板2と接合する接合面1b側に位置して接合面1bに開口する径の大きい第2のノズル孔11bとから構成され、基板面に対して垂直にかつ同軸上に設けられている。
シリコン基材100の接合側の面100bからノズル孔11の内壁11cにかけて、ドライ熱酸化により形成された保護膜であるSiO2 膜(シリコン酸化膜)12が連続して形成されている。
また、ノズル孔11の内壁11c(SiO2 膜12の上)から、シリコン基材100の液滴吐出側の面100aにかけて、ケイ素の酸化物を主成分としアルカリ耐性の高い耐吐出液保護膜13が連続して形成されている。耐吐出液保護膜13は、シリコン重合膜をシロキサン原料のプラズマCVDで形成し、UV(紫外線)を照射して脱水縮合させ、保護膜表面をSiO2 化したもので、安価な原料で形成できるためコストを低減することができる。なお、耐吐出液保護膜13は、タンタルの酸化物を主成分とするものであってもよく、あるいはニオブの酸化物を主成分とするものであってもよい。タンタルの酸化物を主成分とする場合は、ケイ素の酸化物よりもアルカリ耐性の高い耐吐出液保護膜を形成できるので、吐出液の選択自由度が向上する。また、ニオブの酸化物を主成分とする場合は、タンタルの酸化物よりも安価で、ケイ素の酸化物よりもアルカリ耐性の高い耐吐出液保護膜を形成することができる。
耐吐出液保護膜13の上には液滴吐出面1a側に撥水膜14が形成されている。撥水膜14は、耐吐出液保護膜13表面の水酸基と脱水縮合により強固に結合するので、耐吐出液保護膜13との密着性に優れる。
液滴吐出側のシリコン基材100の表面と耐吐出液保護膜13との間には、主成分をアルミニウム(Al)とする赤外線反射膜15が形成されている。フーリエ変換赤外分光(FT−IR)分析では、分析対象物の表面と底面における反射光の差分をとって吸収スペクトルを測定するが、耐吐出液保護膜13を成膜するシリコン基材100は赤外線を透過してしまうため、そのままでは、耐吐出液保護膜13の成分をフーリエ変換赤外分光で分析することはできない。このため、上記のように、液滴吐出側のシリコン基材100の表面と耐吐出液保護膜13との間の一部に、例えばスパッタにより赤外線反射膜15を設けて、赤外線を反射させるようにした。こうして、耐吐出液保護膜13をフーリエ変換赤外分光で分析することが可能となり、膜質管理と品質保証を確実に、かつ低コストでおこなうことができる。
赤外線反射膜15の主成分は上記のようにアルミニウムであり、安価に形成することができる。なお、主成分は酸化チタン(TiO)等であってもよく、酸化チタンの場合は、シリコン基材100の表面及び耐吐出液保護膜13との密着性がよい。
赤外線反射膜15はノズルクリーニングの影響を受けないノズル基板1の外縁に形成することが好ましく、例えば、図4に示すように、ノズル基板1の角部に設けることができる。液滴吐出側のシリコン基材100の表面と耐吐出液保護膜13との間に赤外線反射膜15を形成するとこれらの間の密着性が低下することもあるが、赤外線反射膜15をノズルクリーニングの影響を受けない領域に形成することで、ノズルクリーニングによる外力で耐吐出液保護膜13が剥離するのを防ぐことができる。他の角部の2箇所には、アライメント穴16が設けられている。
赤外線反射膜15を形成した領域は保護材(図示せず)で覆うようにしてもよい。こうすると、外力に弱い領域を保護して、ヘッドの耐久性を向上させることができる。
キャビティ基板2はシリコン基材から作製されており、吐出凹部210、オリフィス凹部230およびリザーバ凹部240が形成されている。そして、オリフィス凹部230(オリフィス23)を介して吐出凹部210(吐出室21)とリザーバ凹部240(リザーバ24)とが連通している。リザーバ24は各吐出室21に共通の共通インク室を構成し、それぞれオリフィス23を介してそれぞれの吐出室21に連通している。リザーバ24の底部には後述する電極基板3を貫通するインク供給孔25が形成され、このインク供給孔25を通じて、インクカートリッジ(図示せず)からインクが供給される。また、吐出室21の底壁は振動板22となっている。なお、キャビティ基板2の全面もしくは少なくとも電極基板3との対向面には、熱酸化やプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition )によりなる絶縁性のSiO2 膜26が形成されている。この絶縁膜26は、インクジェットヘッド10を駆動させたときに、絶縁破壊やショートを防止する。
電極基板3はガラス基材から作製されている。電極基板3には、キャビティ基板2の各振動板22に対向する位置にそれぞれ凹部310が設けられている。そして、各凹部310内には、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)からなる個別電極31がスパッタにより形成されている。
個別電極31は、リード部31aと、フレキシブル配線基板(図示せず)に接続される端子部31bとを備えており、端子部31bは、配線のためにキャビティ基板2の末端部が開口された電極取出し部41内に露出している。そして、ICドライバ等の駆動制御回路40を介して、各個別電極31の端子部31bとキャビティ基板2上の共通電極27とが接続されている。
振動板22と個別電極31との間に形成されるギャップGの開放端部は、エポキシ等の樹脂による封止剤42により封止されている。
次に、上記のように構成したインクジェットヘッド10の動作を説明する。
駆動制御回路40が駆動し、個別電極31に電荷を供給してこれを正に帯電させると、振動板22は負に帯電し、個別電極31と振動板22の間に静電引力が発生する。この静電引力によって、振動板22は個別電極31に引き寄せられて撓む。これによって、吐出室21の容積が増大する。個別電極31への電荷の供給を止めると静電引力が消滅し、振動板22はその弾性力により元に戻り、その際、吐出室21の容積が急激に減少して、そのときの圧力により吐出室21内のインクの一部がインク滴としてノズル孔11より吐出する。振動板22が次に同様に変位すると、インクがリザーバ24からオリフィス23を通って吐出室21内に補給される。
上記のように構成したインクジェットヘッド10の製造方法について、図5〜図12を用いて説明する。図5〜図9はノズル基板1の製造工程を示す断面図、図10〜図11はキャビティ基板2と電極基板3との接合工程を示す断面図、図12はキャビティ基板2と電極基板3との接合基板にノズル基板1を接合してインクジェットヘッド10を製造する製造工程を示す断面図である。
なお、以下の説明で記載した数値はその一例を示すもので、これに限定するものではない。
まず、ノズル基板1の製造工程を、図5〜図9を用いて説明する。
(a) 図5(a)に示すように、725μmの厚みの単結晶シリコン基材を用意し、熱酸化処理して、シリコン基材100の表面に、SiO2 膜101を0.5μm形成する。
(b) 図5(b)に示すように、シリコン基材100の接合側の面100bにレジスト膜102を形成し、フォトリソで第2のノズル孔パターンを開口する。
(c) 図5(c)に示すように、SiO2 膜101をエッチングして第2のノズル孔パターンを開口する。
(d) 図5(d)に示すように、シリコン基材100のレジスト102を硫酸洗浄により除去する。
(e) 図6(e)に示すように、シリコン基材100の接合側の面100bに1.0μmの厚みのレジスト膜103を形成し、フォトリソで第1のノズル孔パターンを開口する。
(f) ICPドライエッチング装置(図示せず)により、図6(f)に示すように、レジスト膜103の開口部より、深さ40μmまで垂直に異方性ドライエッチングし、第1のノズル孔11aとなる凹部110aを形成する。その後、レジスト103を硫酸洗浄により除去する。
(g) ICPドライエッチング装置(図示せず)により、図6(g)に示すように、SiO2 膜101の開口部より、深さ40μmまで垂直に異方性ドライエッチングし、第2のノズル孔11bとなる凹部110bを形成する。この際、第1のノズル孔11aとなる凹部110aも深さが70〜80μm程度までエッチングされる。その後、シリコン基材100の表面に残るSiO2 膜101をフッ酸水溶液で除去する。
(h) 図7(h)に示すように、シリコン基材100の接合側の面100b及び液滴吐出側の面100aに、ドライ熱酸化によって、0.1μmの厚みのSiO2 膜12を形成する。
(i) 図7(i)に示すように、支持基板120とシリコン基材100の接合側の面100bとを向かい合わせ、これらを接着剤等の有機物を介して貼り合わせる。
(j) 図7(j)に示すように、シリコン基材100の液吐出側の面100aをバックグラインダーにより研削加工し、板圧が65μmになるまで薄板化して、第1のノズル孔11aとなる凹部110aの先端を開口させ、第1、第2のノズル孔11a、11bからなるノズル孔11を形成する。なお、ポリッシャー、CMP装置によって液滴吐出側の面100aを研磨してもよい。
(k) 図8(k)に示すように、薄板化した後の液滴吐出側の面100aにマスク115を接触させ、開口部115aからスパッタにより0.1μmの厚みのアルミ膜を成膜する。こうして、少ない工程で、凹凸のあるノズル基材100に選択的に赤外線反射膜15を形成する。その後、マスク115を外す。
(l) 図8(l)に示すように、0.2μmの厚みのシリコン重合膜(プラズマ重合膜)を、シロキサン原料の低温プラズマCVDで形成する。シリコン重合膜は、シリコン基材100の液滴吐出側の面100aからノズル孔11の内壁11cまで連続して形成される。このときの成膜温度は150℃以下である。処理温度を低温にしたので、支持基板120が貼り合わされた状態であっても、接着剤等の有機物に影響を与えることなく成膜することができる。
次に、空気中でUV(紫外線)を照射して脱水縮合させ、表面をSiO2 化する。こうして、耐吐出液保護膜13が形成される。
この後に、赤外線反射膜15形成部の耐吐出液保護膜13にフーリエ変換赤外分光(FT−IR)分析を実施し、耐吐出液保護膜13の膜成分を管理する。
(m) 図8(m)に示すように、シランカップリング材をディップコートし、耐吐出液保護膜13の液滴吐出側の面100aに撥水膜14を形成する。この際に、ノズル孔11の内壁11c側にも撥水膜14が形成される。
(n) 図9(n)に示すように、撥水処理された液滴吐出側の面100aにサポートテープ(サポート部材)130を貼り付ける。
(o) 図9(o)に示すように、支持基板120をシリコン基材100の接合側の面100b側から剥離する。
(p) 図9(p)に示すように、接合側の面100bから酸素もしくはアルゴンのプラズマ処理をして、ノズル孔11の内壁11cの撥水膜14を破壊して、親水化する。
(q) 図9(q)に示すように、サポートテープ130を剥離する。
以上の工程を経ることにより、シリコン基材100よりノズル基板1を形成する。
次に、キャビティ基板2及び電極基板3の接合工程を、図10〜図11を用いて説明する。
(a) 図10(a)に示すように、ホウ珪酸ガラス等からなるガラス基材300を、エッチングマスクを使用してフッ酸によってエッチングし、溝状の凹部310を複数形成する。次に、凹部310の内部に、ITOをスパッタしてフォトリソグラフィーでパターニングすることで電極31を形成する。その後、サンドブラスト加工等によってインク供給孔25を形成する。
(b) シリコン基材200の片面を鏡面研磨した後、図10(b)に示すように、シリコン基材200の鏡面にプラズマCVDによってTEOS(TetraEthylOrthosilicate )からなるシリコン酸化膜201(絶縁膜26、図11(h)参照)を形成する。なお、シリコン酸化膜201を形成する前に、エッチングストップのためのボロンドープ層を形成するようにしてもよい。振動板をボロンドープ層から形成することにより、厚み精度の高い振動板を形成することができる。
(c) 図10(c)に示すように、図10(b)に示すシリコン基材200と、図10(a)に示すガラス基材300とを360℃に加熱し、シリコン基材200に陽極、ガラス基材300に陰極を接続して、800V程度の電圧を印加して陽極接合する。
(d) シリコン基材200とガラス基材300を陽極接合した後、水酸化カリウム水溶液等で図10(c)の工程で得られた接合基板をエッチングし、図10(d)に示すように、シリコン基材200の全体を薄板化する。
(e) シリコン基材200の上面(ガラス基材300が接合されている面と反対側の面)の全面に、プラズマCVDによってTEOS膜201を形成する。
そして、TEOS膜201に、吐出室21となる凹部210、リザーバ24となる凹部240及びオリフィス23となる凹部230となる部分をフォトリソグラフィーによりパターニングする。
その後、図11(e)に示すように、TEOS膜201をマスクにしてシリコン基材200を水酸化カリウム水溶液等でエッチングし、吐出室21となる凹部210、リザーバ24となる凹部240及びオリフィス23となる凹部230を形成する。このとき、電極取出し部41(図11(h)参照)となる部分41aもエッチングして薄板化しておく。なお、図11(e)のウェットエッチング工程では、初めに35重量%の水酸化カリウム水溶液を使用し、その後、3重量%の水酸化カリウム水溶液を使用する。これにより、振動板22の面荒れを抑制する。
(f) シリコン基材200のエッチングを終了した後、接合基板をフッ酸水溶液でエッチングし、シリコン基材200に形成されたTEOS膜201を除去する。
(g) シリコン基材200の吐出室21となる凹部210等が形成された面に、図11(g)に示すように、CVDによってTEOS等からなる保護膜202を形成する。
(h) 図11(h)に示すように、RIE(Reactive Ion Etching)等によって電極取出し部41を開放する。また、シリコン基材200に機械加工又はレーザー加工を行って、インク供給孔25をリザーバ24となる凹部240において貫通させる。これによって、キャビティ基板2と電極基板3とが接合された接合基板が完成する。
電極取出し部41に、振動板22と個別電極31との間の空間を封止するための封止剤42を塗布する。
次に、ノズル基板1、キャビティ基板2及び電極基板3の接合工程を、図12を用いて以下に説明する。
図12に示すように、ノズル基板1の接合面1bに接着剤層を形成し、電極基板3が接合されたキャビティ基板2と、ノズル基板1とを接合する。
以上の製造工程を経ることにより、ノズル基板1、キャビティ基板2及び電極基板3の接合体が完成される。
最後に、キャビティ基板2、電極基板3、ノズル基板4が接合された接合基板をダイシングにより分離して、インクジェットヘッド10が完成する。
本発明によれば、液滴吐出側のシリコン基材100の表面と耐吐出液保護膜13との間の一部に赤外線反射膜15を設け、耐吐出液保護膜13の組成をフーリエ変換赤外分光(FT−IR)で分析するようにしたので、耐吐出液保護膜13の膜質管理と品質保証を確実にして、インク(アルカリ)に対する耐久性を向上させることができる。
実施の形態2.
図13は、本発明の実施の形態2に係る液滴吐出装置(インクジェットプリンタ)の斜視図である。実施形態1で得られたインクジェットヘッド10は、インク(アルカリ)に対する耐久性に優れたノズル基板1を用いて製造することができ、かかるインクジェットヘッド10を用いて、図13に示すようなインクジェットプリンタを得ることができる。
なお、実施形態1に係るインクジェットヘッド10は液滴吐出ヘッドの一例であって、液滴吐出ヘッドはインクジェットヘッド10に限定されるものではなく、液滴を種々変更することによって、液晶ディスプレイのカラーフィルタの製造、有機EL表示装置の発光部分の形成、生体液体の吐出等にも適用することができる。
1 ノズル基板、1a 液滴吐出面、1b 接合面、2 キャビティ基板、3 電極基板、10 インクジェットヘッド、11 ノズル孔、11a 第1のノズル孔、11b 第2のノズル孔、11c ノズル孔の内壁、12 SiO2 膜、13 耐吐出液保護膜、14 撥水膜、15 赤外線反射膜、100 シリコン基材、100a 液滴吐出側の面(凹部を形成した側と反対側の面、薄板化した面)、100b 接合側の面(凹部を形成した側の面)、110a 第1のノズル孔となる凹部、110b 第2のノズル孔となる凹部、115 マスク部材、115a マスク部材の開口部、120 支持基板、130 サポート部材。

Claims (12)

  1. ノズル孔を有し、耐吐出液保護膜を表面に形成したシリコン製ノズル基板であって、
    液滴吐出側のシリコン基材表面と前記耐吐出液保護膜との間の一部に、赤外線反射膜を設けたことを特徴とするシリコン製ノズル基板。
  2. 前記耐吐出液保護膜が、前記シリコン基材の液吐出側の面から前記ノズル孔の内壁まで連続して形成されたことを特徴とする請求項1記載のシリコン製ノズル基板。
  3. 前記赤外線反射膜はノズルクリーニングの影響を受けない領域に形成されたことを特徴とする請求項1または2記載のシリコン製ノズル基板。
  4. 前記赤外線反射膜はアルミニウムを主成分とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシリコン製ノズル基板。
  5. 前記赤外線反射膜は酸化チタンを主成分とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシリコン製ノズル基板。
  6. 前記赤外線反射膜を形成した領域を保護材で覆うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシリコン製ノズル基板。
  7. 請求項1〜6記載のシリコン製ノズル基板を備えたことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  8. 請求項7記載の液滴吐出ヘッドを搭載したことを特徴とする液滴吐出装置。
  9. シリコン基材に凹部を形成する工程と、
    前記シリコン基材の表面に保護膜を形成する工程と、
    前記凹部を形成した側の面に支持基板を貼り合わせる工程と、
    前記凹部を形成した側と反対側の面を薄板化し前記凹部を開口してノズル孔とする工程と、
    前記薄板化した面にマスク部材を接触させ、前記マスク部材の開口部にスパッタで赤外線反射膜を形成し、前記マスク部材を除去する工程と、
    前記薄板化した面側から前記シリコン基材の表面に耐吐出液保護膜を形成する工程と、
    前記耐吐出液保護膜の上に撥水膜を形成する工程と、
    前記薄板化した面をサポート部材により保護して前記支持基板を剥離し、前記支持基板を剥離した側より親水化処理する工程と、
    前記サポート部材を剥離する工程とを、
    有することを特徴とするシリコン製ノズル基板の製造方法。
  10. シリコン基材に凹部を形成する工程と、
    前記シリコン基材の表面に保護膜を形成する工程と、
    前記凹部を形成した側の面に支持基板を貼り合わせる工程と、
    前記凹部を形成した側と反対側の面を薄板化し前記凹部を開口してノズル孔とする工程と、
    前記薄板化した面にマスク部材を接触させ、前記マスク部材の開口部にスパッタで赤外線反射膜を形成し、前記マスク部材を除去する工程と、
    前記薄板化した面側から前記シリコン基材の表面に耐吐出液保護膜を形成する工程と、
    前記赤外線反射膜を形成した領域に赤外線を照射して前記赤外線反射膜形成部の耐吐出液保護膜の組成を分析する工程と、
    前記耐吐出液保護膜の上に撥水膜を形成する工程と、
    前記薄板化した面をサポート部材により保護して前記支持基板を剥離し、前記支持基板を剥離した側より親水化処理する工程と、
    前記サポート部材を剥離する工程とを、
    有することを特徴とするシリコン製ノズル基板の製造方法。
  11. 前記耐吐出液保護膜は、成膜温度が150℃以下の低温プラズマCVDで形成することを特徴とする請求項9または10記載のシリコン製ノズル基板の製造方法。
  12. 前記赤外線反射膜形成部の耐吐出液保護膜の組成を、フーリエ変換赤外分光光度計で分析することを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載のシリコン製ノズル基板の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015003483A (ja) * 2013-06-23 2015-01-08 株式会社リコー 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2015039774A (ja) * 2013-08-20 2015-03-02 株式会社リコー 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2019177538A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 株式会社リコー インク吐出装置、及び記録方法

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