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JP2010153088A - 有機el用マスククリーニング装置、有機elディスプレイの製造装置、有機elディスプレイおよび有機el用マスククリーニング方法 - Google Patents

有機el用マスククリーニング装置、有機elディスプレイの製造装置、有機elディスプレイおよび有機el用マスククリーニング方法 Download PDF

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JP2010153088A
JP2010153088A JP2008327495A JP2008327495A JP2010153088A JP 2010153088 A JP2010153088 A JP 2010153088A JP 2008327495 A JP2008327495 A JP 2008327495A JP 2008327495 A JP2008327495 A JP 2008327495A JP 2010153088 A JP2010153088 A JP 2010153088A
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Kenji Katagiri
賢司 片桐
Makoto Izaki
良 井崎
Kenji Yumiba
賢治 弓場
Kurazo Suzuki
庫三 鈴木
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Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
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Abstract

【課題】有機EL用マスクに付着した蒸着物を除去するクリーニングを行うときに、基板に対して完全に非接触状態で蒸着物を除去しつつ、基板から飛散した遊離生成物を有機EL用マスクに再付着させないようにすることを目的とする。
【解決手段】有機EL用マスク2に付着した蒸着物質VMを除去する有機EL用マスククリーニング装置であって、有機EL用マスク2を立てた状態で保持するマスク保持手段3と、有機EL用マスク2の表面に直交する方向からレーザ光を照射して蒸着物質VMを破砕して生じる遊離生成物を有機EL用マスク2から飛散させるレーザ洗浄手段4と、を備えている。有機EL用マスク2は立てられた状態に保持され、遊離生成物は有機EL用マスク2から離間した方向に向けて飛散して自由落下するため、遊離生成物が有機EL用マスク2に再付着しなくなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ光を照射して有機EL用マスクのクリーニングを行う有機EL用マスククリーニング装置、有機ELディスプレイの製造装置、有機ELディスプレイおよび有機EL用マスククリーニング方法に関するものである。
有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイは、バックライトを必要としない低消費電力・軽量薄型の画像表示装置として多く利用されている。その構造としては、透明性のガラス基板上に有機EL薄膜層を積層しており、有機EL薄膜層は発光層を陽極層と陰極層とにより挟み込む構造を採用している。発光層はガラス基板上に有機材料を蒸着させて薄膜として形成するものが多く用いられており、ディスプレイを構成する各画素の領域を3分割してRGBの3色の有機材料を蒸着させている。従って、各画素の3つの領域に異なる色の有機材料(有機色素材料)を蒸着させるために多数の開口部を形成した有機EL用マスク(シャドーマスク)を用いて蒸着を行う。この有機EL用マスクを画素ピッチ分ずつずらしながら、各色の蒸着物質を蒸着させていくことにより、発光層の蒸着プロセスが完了する。
蒸着プロセスを行うときには、ガラス基板だけではなく有機EL用マスクにも有機材料が付着する。有機EL用マスクは1つの蒸着プロセスだけに使用されるのではなく繰り返し使用されることから、次の蒸着プロセスを行うときに有機EL用マスクに蒸着物質が付着していると、新たなガラス基板に蒸着物質が転写して汚損させる。また、有機EL用マスクに多数形成した開口部のエッジ部分にも有機材料が蒸着して、開口部の面積を部分的にまたは全面的に閉塞させる。開口部の全部を塞いだ場合はもちろん、部分的に塞ぐことにより開口面積に変化が生じただけでも、当該有機EL用マスクを用いた場合の蒸着精度は著しく低下し、また使用に耐え得るものではなくなる。従って、有機EL用マスクを定期的に(好ましくは、1つの蒸着プロセスを完了した後に)クリーニングして、蒸着物質の除去を行っている。
有機EL用マスクのクリーニングとしては、界面活性剤等を用いたウェットクリーニングが主に行われている。ウェットクリーニングは有機EL用マスクに対して液体を供給して行うクリーニングである。しかし、クリーニングされる有機EL用マスクはミクロンオーダー(数十ミクロン程度)の極薄の金属板であり、ウェットクリーニング時に液圧が作用することにより歪みや変形等の大きなダメージが有機EL用マスクに与えられる。また、界面活性剤等の薬液を用いてウェットクリーニングを行うと、薬液供給機構および使用済みの薬液(排液)を処理する排液処理機構を要するため機構が複雑化し、また排液による環境汚染の問題もある。
一方、ウェットクリーニングの薬液を用いないクリーニングとして、有機EL用マスクに対してレーザ光を照射して行うクリーニング(レーザクリーニング)に関する技術が特許文献1に開示されている。金属素材の有機EL用マスクにレーザ光を照射することにより、有機EL用マスクと有機材料との間に剥離力を作用させている。特許文献1の技術は、この剥離力により有機EL用マスクから有機材料を除去してクリーニングを行うものである。
この特許文献1の技術では、有機EL用マスクにレーザ光を照射して付着した有機材料を剥離させているが、クリーニングを行う槽内或いは大気の汚染を防止するために、剥離後の有機材料が有機EL用マスクから離間しないようにしている。このため、剥離後の有機材料を除去するために、粘着性のフィルムを用いている。このフィルムには、剥離した有機材料を転写するために粘着力を持たせており、フィルムを有機EL用マスクに貼り付けた状態でレーザ光を照射し、有機EL用マスクから剥離した蒸着物質をフィルムに転写させている。そして、有機材料が転写したフィルムを有機EL用マスクから剥離することにより、クリーニングプロセスを完了する。
特開2006−169573号公報
ところで、有機EL用マスクは極薄の金属板であり、極めて微小な力が作用しただけでも、歪みや変形等を生じてダメージが与えられる。しかも、近年の有機ELディスプレイの大画面化に伴い、有機EL用マスクのサイズも大型になっており、大型且つ極薄の有機EL用マスクの取り扱いは極めてデリケートでなければならない。特許文献1の技術では、有機EL用マスクからのフィルムの剥離は粘着力に抗して引き剥がすようにして行なっているため、有機EL用マスクに過剰な剥離力が作用する。その結果、有機EL用マスクには歪みや反り等が発生し、甚大なダメージが与えられる。
つまり、特許文献1では、レーザ光により有機EL用マスクから有機材料を剥離するものの、剥離した有機材料を除去するためにフィルムを有機EL用マスクに接触させており、結局は非接触でクリーニングが完了するものではない。また、フィルムとしてはレーザ光が透過する素材(ポリエチレンテレフタレート)を用いているが、透過性のフィルムを用いたとしてもレーザ光に減衰は生じる。このため、十分なエネルギーを有機EL用マスクに対して与えられず、高いクリーニング効果を発揮できなくなるおそれもある。そして、フィルムの貼り付けおよび剥離を行うための専用の機構を要するため、機構が複雑化し、また装置が大型化になるという問題もある。特に、有機EL用マスクが大型サイズになればフィルムのサイズも大型になり、機構の複雑化・装置の大型化といった問題はより顕著になる。
このため、フィルムを用いることのない完全に非接触状態で有機EL用マスクのクリーニングを行うことが望ましい。有機EL用マスク表面に対してレーザ洗浄を行うと、蒸着物質には剥離力が作用するとともに、レーザ光のエネルギーにより蒸着物質は破砕されて粉体やガス等の遊離物質として有機EL用マスクの表面から上方に飛散しようとする。前述のフィルムが有機EL用マスクに貼り付けられているのであれば、遊離物質はフィルムに転写するが、有機EL用マスクに対するダメージ回避の観点からフィルムを用いない場合には、飛散した遊離物質が有機EL用マスクに落下して再付着する。このため、レーザ洗浄を行ったにもかかわらず、有機EL用マスクの洗浄度は低いものになり、さらに有機EL用マスクに多数形成してある開口部から有機EL用マスクの裏面に遊離物質が回り込んで付着するようになる。裏面に遊離物質が付着すると、新たな基板の蒸着を行うときに基板に転写して汚損させるという問題が生じる。
そこで、本発明は、有機EL用マスクに付着した蒸着物を除去するクリーニングを行うときに、基板に対して完全に非接触状態で蒸着物を除去しつつ、基板から飛散した遊離物質を有機EL用マスクに再付着させないようにすることを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の請求項1の有機EL用マスククリーニング装置は、有機EL用マスクに付着した蒸着物質を除去する有機EL用マスククリーニング装置であって、前記有機EL用マスクを立てた状態で保持するマスク保持手段と、前記有機EL用マスクの表面に直交する方向からレーザ光を照射して前記蒸着物質を破砕して生じる遊離物質を前記有機EL用マスクから飛散させるレーザ洗浄手段と、を備えたことを特徴とする。
この有機EL用マスククリーニング装置によれば、有機EL用マスクを立てた状態で保持し、有機EL用マスクに直交する方向からレーザ光を照射していることから、遊離物質は有機EL用マスクから離間する方向に飛散し、そして自由落下する。従って、遊離物質には有機EL用マスクに向かう力は作用しないため、有機EL用マスクに再付着することがなくなる。マスク保持手段は有機EL用マスクを垂直方向に立てた状態で保持していてもよいし、垂直方向から若干傾斜した状態で保持するものであってもよい。
本発明の請求項2の有機EL用マスククリーニング装置は、請求項1記載の有機EL用マスククリーニング装置において、前記レーザ洗浄手段は、レーザ光を発振するレーザ光源と、前記有機EL用マスクの表面に対して前記レーザ光源から発振したレーザ光を走査させるレーザ走査手段と、を備えていることを特徴とする。
この有機EL用マスククリーニング装置によれば、レーザ光が有機EL用マスクの表面を走査することにより、所定エリアの洗浄を行うことができるようになる。所定エリアとしては有機EL用マスク表面の全面である場合も、一部のエリアに限定される場合もある。レーザ走査手段としては例えばガルバノミラーを適用できる。
本発明の請求項3の有機EL用マスククリーニング装置は、請求項2記載の有機EL用マスククリーニング装置において、前記レーザ走査手段は、前記有機EL用マスクの洗浄を行う領域の最上部から水平方向に1ラインの走査を行い、この1ラインの走査を順次下方に向けて行っていくことを特徴とする。
この有機EL用マスククリーニング装置によれば、水平方向の1ラインを順次下方に向けて走査していることで、上方の洗浄において飛散した遊離物質が有機EL用マスクに再付着したとしても、再付着する箇所は既に洗浄を行ったラインよりも下方位置になることから、当該箇所は再度レーザ光により走査される。これにより、再付着したとしても改めてレーザ光により洗浄されることから、確実に遊離物質を除去することができるようになる。
本発明の請求項4の有機EL用マスククリーニング装置は、請求項1の有機EL用マスククリーニング装置において、前記有機EL用マスクの表面から離間した位置に形成され、上方から下方に向けて前記表面に沿うような流れを有する搬送空気流を形成する搬送空気流形成手段を備えていることを特徴とする。
この有機EL用マスククリーニング装置によれば、有機EL用マスクから飛散した遊離物質は搬送空気流により搬送される。飛散した遊離物質は有機EL用マスクの表面から離間した位置に形成された上方から下方に向かう搬送空気流により捕捉されるため、有機EL用マスクに再付着することなく搬送されていく。搬送空気流の流れ方向と自由落下する方向とは同じ方向であるため、搬送空気流と重力との相互作用により確実に遊離物質を搬送させることができるようになる。
本発明の請求項5の有機EL用マスククリーニング装置は、請求項4記載の有機EL用マスククリーニング装置において、前記搬送空気流形成手段は、前記有機EL用マスクよりも高い位置から下方に向けてエアを送風する送風部と、前記有機EL用マスクよりも低い位置から上方のエアを吸風して、前記遊離物質を回収する吸風部と、を備えていることを特徴とする。
この有機EL用マスククリーニング装置によれば、送風部と吸風部とにより搬送空気流を形成しているため、搬送空気流を安定したものにすることができるようになり、確実に遊離物質を捕捉して搬送および回収することができるようになる。吸風部が遊離物質を回収することで、遊離物質の再利用が可能になる。
本発明の請求項6の有機EL用マスククリーニング装置は、請求項1記載の有機EL用マスククリーニング装置において、前記マスク保持手段は垂直方向から若干傾斜した状態で前記有機EL用マスクを保持していることを特徴とする。
この有機EL用マスククリーニング装置によれば、垂直方向から若干傾斜させて有機EL用マスクを保持しているため、垂直方向に保持しているよりは有機EL用マスクに遊離物質が再付着しにくくなる。
本発明の請求項7の有機EL用マスククリーニング装置は、請求項1記載の有機EL用マスククリーニング装置において、前記レーザ洗浄手段の後段側に設けられ、立てた状態で保持される前記有機EL用マスクの表面に向けて水平方向からプラズマ洗浄を行うプラズマ洗浄手段を備えたことを特徴とする。
この有機EL用マスククリーニング装置によれば、レーザ洗浄手段により洗浄が行われた有機EL用マスクに対してプラズマ洗浄を行っている。レーザ洗浄によりほぼ完全な洗浄度が得られるが、有機EL用マスクに僅かな汚れが付着していたとしても、プラズマ洗浄を行うことにより極めて高い洗浄効果を得ることができる。
本発明の請求項8の有機ELディスプレイは、請求項1乃至7の何れか1項に記載の有機EL用マスククリーニング装置を備えていることを特徴とする。また、本発明の請求項9の有機ELディスプレイは、請求項8記載の有機ELディスプレイの製造装置により製造されたことを特徴とする。
前述してきた有機EL用マスククリーニング装置は、有機ELディスプレイの製造に適用できる。
本発明の請求項10の有機EL用マスククリーニング方法は、有機EL用マスクに付着した蒸着物質を除去する有機EL用マスククリーニング方法であって、前記有機EL用マスクを立てた状態で保持し、前記有機EL用マスクの表面と直交する方向からレーザ光を照射して前記蒸着物質を破砕して生じる遊離物質を前記有機EL用マスクから飛散させることを特徴とする。
本発明は、粘着性のフィルム等を用いることなく完全に非接触状態で有機EL用マスクをレーザ光によりクリーニングしているため、有機EL用マスクに対してダメージを与えることがない。そして、マスク保持手段が有機EL用マスクを立てた状態で保持して、レーザ洗浄手段が有機EL用マスクの表面に直交する方向からレーザ光を照射してレーザ洗浄を行っているため、遊離物質は有機EL用マスクから離間する方向に飛散し、自由落下する。これにより、遊離物質には有機EL用マスクに向かう力は作用しなくなり、有機EL用マスクに遊離物質が再付着することがなくなるため、極めて高い洗浄度を得ることができるようになる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1において、本発明の有機EL用マスククリーニング装置は主にレーザ洗浄装置(レーザ光により有機EL用マスクの表面を洗浄する洗浄装置)から構成されている。ただし、後述するように有機EL用マスククリーニング装置はレーザ洗浄装置とプラズマ洗浄装置(プラズマにより有機EL用マスクの表面を洗浄する洗浄装置)とを組み合わせた構成としてもよい。レーザ洗浄装置は専用の洗浄槽内に設けられており、この洗浄槽内においてレーザ洗浄が行われるものとする。
レーザ洗浄装置は、ベース1と有機EL用マスク2とマスク保持部材3とレーザ走査手段4と搬送空気流形成手段5とマスク移動手段6とを備えて概略構成している。ベース1は有機EL用マスククリーニング装置の各要素を取り付けるための基台となっている。なお、図1において示すX方向とY方向とは水平面上の相互に直交する2方向であり、Z方向は垂直方向である。図1のZ方向矢印が示す方向が上方になり、反対側が下方になる。従って、重力は図1のZ方向矢印の反対方向に作用する。
有機EL用マスク2はレーザ洗浄装置を用いて洗浄される被洗浄体である。図2に示すように、有機EL用マスク2は有機ELディスプレイを構成するガラス基板20に発光層としての有機材料(蒸着物質)を限定的な領域に蒸着してパターン形成を行うために用いられる極薄の金属板である。近年の有機ELディスプレイの大画面化に伴い、有機EL用マスク2のサイズも非常に大型になっている。ガラス基板20に高精度に蒸着物質を蒸着させるために、有機EL用マスク2の厚みはミクロンオーダーの極薄の金属板が用いられる。有機EL用マスクの厚みを極薄にすることにより、有機材料が大きな角度をもって有機EL用マスクに蒸着したとしても蒸着領域に影を生じることなく、膜厚の均一性を確保することができる。従って、有機EL用マスク2は極薄且つ大型の金属板になる。
有機EL用マスク2はマスク本体21を有しており、このマスク本体21に規則的に配列された多数の開口部22を形成したマスク金属板(シャドーマスク)である。有機EL用マスク2の素材としては種々の金属を用いることができるが、ここではコバルトとニッケルとの合金が適用されるものとする。有機EL用マスク2は、発光層の有機材料を蒸着する図示しない真空蒸着槽においてガラス基板20に密着させた状態で、蒸着源から有機材料を蒸着させるようにしている。発光層の蒸着物質としては種々のものを適用できるが、例えばアルミニウム錯体(トリスアルミニウム:Alq)等の有機金属錯体が適用される。なお、有機金属錯体以外の有機化合物(金属が含まれているものであっても、含まれていないものであってもよい)を蒸着物質として適用するものであってもよい。蒸着源から蒸発した蒸着物質は、有機EL用マスク2の開口部22からガラス基板20に蒸着する。これにより、ガラス基板20の画素に対応する領域に発光層としての蒸着物質が蒸着してパターンが形成される。有機EL用マスク2は大型且つ極薄の金属板であるため、図2に示すように、その周囲に保形性を持たせるための補強枠23を取り付けている。補強枠23は金属素材であってもよいし、金属以外の素材であってもよい。
有機EL用マスク2を用いて1回の蒸着プロセスを行うと、ガラス基板20だけではなく有機EL用マスク2にも蒸着物質が付着する。蒸着プロセスは繰り返し行われることから、有機EL用マスク2に付着した蒸着物質のクリーニングが所定のタイミング(好ましくは、1回の蒸着プロセスごと)で行われる。レーザ洗浄装置が配置されている洗浄槽とガラス基板20に蒸着を行う真空蒸着槽とは別個独立に設けられているため、レーザ洗浄装置を行うときには有機EL用マスク2が真空蒸着槽から洗浄槽内に移行される。
図1および図3を用いてマスク保持部材3について説明する。マスク保持部材3は有機EL用マスク2を磁力により吸着して保持するマスク保持手段になる。図3に示すように、マスク保持部材3は有機EL用マスク2と同程度或いはそれよりも大きいサイズを有しており、多数のマグネット部31を格子状に規則的に配置している。マグネット部31は有機EL用マスク2を立てた状態で保持するためのものであり、ここでは垂直状態に立てた状態で保持している。有機EL用マスク2をマスク保持部材3のマグネット部31が配置されている面に当接させた状態で磁力を作動させることにより、有機EL用マスク2は垂直方向に立てられた状態を維持しながらマスク保持部材3に吸着保持される。また、磁力を解除することにより有機EL用マスク2をマスク保持部材3から取り外すことができる。
マスク保持部材3にマグネット部31を格子状に規則的に配置することにより、有機EL用マスク2を満遍なく均一に保持することができ、吸着保持された有機EL用マスク2は高い平面性を維持する。有機EL用マスク2の平面性を高く維持することで、レーザ洗浄を行うときのレーザ光の焦点位置にずれを生じないようにすることができる。なお、ここでは、磁力により有機EL用マスク2を吸着保持するようにしているが、例えば真空吸着手段等の他の保持手段により保持させるものであってもよい。真空吸着手段により有機EL用マスク2を保持する場合には、マグネット部31に相当する位置に真空吸着孔を設けるが、各真空吸着孔は開口部22を避けた位置を真空吸着するようにする。
レーザ走査手段4について説明する。レーザ走査手段4はレーザ光源41とガルバノミラー42とを備えて構成されている。レーザ光源41は所定波長のレーザ光を発振する。レーザ光源41が発振するレーザ光は有機EL用マスク2の金属素材が反応するような波長を選択する。有機EL用マスク2がコバルトとニッケルとの合金である場合には、当該合金が反応する波長域である532nm近傍のレーザ光を発振するようにする。有機EL用マスク2に他の素材を用いる場合には、当該素材が反応するレーザ光を発振するようにする。
レーザ光源41はZ方向下方に向けてレーザ光が発振されるように配置されており、レーザ光の入射位置にガルバノミラー42を配置している。ガルバノミラー42は有機EL用マスク2の表面にレーザ光を走査させるレーザ走査手段であり、図示しない振動手段が接続されている。振動手段がガルバノミラー42を高速に微小振動させることにより、レーザ光の反射方向が高速に変化し、これにより有機EL用マスク2の表面がレーザ走査される。ここでは、ガルバノミラー42はX方向とZ方向との2方向に走査を行うものとし、これにより面走査を行っていく。面走査を行うときには、走査範囲の最上部におけるX方向の1ラインの走査を行い、順次1ラインずつZ方向に最下部までずらしていくことで行う。以下においては、有機EL用マスク2の全面が走査範囲(洗浄範囲)であるものとする。
搬送空気流形成手段5について説明する。図1に示すように、搬送空気流形成手段5は送風部51と吸風部52とを備えて概略構成している。送風部51はY方向に延びる2本の支柱からなる送風支持部53に取り付けられており、吸風部52も同様にY方向に延びる2本の支柱からなる吸風支持部54に取り付けられている。また、送風支持部53と吸風支持部54とはそれぞれベース1に取り付けられている。吸風部52には回収部55が設けられており、後述するように吸引した遊離物質を回収部55が回収する。
送風部51にはスリット長(X方向における長さ)が長く、スリット幅(Z方向における幅)が短い送風スリット51Sが形成されている。同様に、吸風部52にもスリット長が長く、スリット幅が短い吸風スリット52Sが形成されている。送風スリット51Sと吸風スリット52SとはY方向において同じ位置に対向するようにして形成され、且つ有機EL用マスク2の表面から離間した位置に形成されている。送風スリット51Sからは下方に向けてエアが送風され、吸風スリット52Sは上方のエアを吸引するため、送風部51と吸風部52との間に空気流が形成される。この空気流を搬送空気流とする。なお、送風部51および吸風部52に設けたスリットにより搬送空気流を形成しているが、スリット以外の機構を採用してもよい。
マスク移動手段6について説明する。マスク移動手段6は有機EL用マスク2を移動させる移動手段であり、固定テーブル61と移動部62とを備えて概略構成している。固定テーブル61はマスク保持部材3を固定的に取り付けるためのものであり、有機EL用マスク2と同様に垂直方向に立てられた状態になっている。移動部62は固定テーブル61を固定的に取り付けており、固定テーブル61を移動させる。移動部62としては、例えばボールネジ手段やリニアモータ手段、ロボット手段等を適用できる。固定テーブル61にマスク保持部材3を取り付けており、マスク保持部材3が有機EL用マスク2を吸着保持していることから、移動部62が固定テーブル61を移動させることにより、有機EL用マスク2は垂直方向に立てられた状態で移動する。ここでは移動部62はX方向に移動するものとし、従って有機EL用マスク2もX方向に移動する。勿論、X方向だけではなく、Z方向に有機EL用マスク2を移動させるものであってもよい。
次に、動作について説明する。図示しない真空蒸着槽において有機EL用マスク2を用いてガラス基板20に蒸着材料を蒸着させた後に、洗浄槽内に配置したレーザ洗浄装置に有機EL用マスク2を搬入する。搬入時にはマスク保持部材3に有機EL用マスク2を吸着させるべく、有機EL用マスク2をマスク保持部材3に当接させた状態でマグネット部31の磁力を作動させる。これにより、有機EL用マスク2は垂直方向に立てられた状態で、しかも高い平面度でマスク保持部材3に保持される。この状態で、移動部62により、有機EL用マスク2を搬送空気流形成手段5の位置にまでX方向に移動させて、その位置で停止する。
そして、レーザ光源41からレーザ光を発振させる。発振したレーザ光はガルバノミラー42により有機EL用マスク2の表面を走査する。最初に、有機EL用マスク2の最上部の1ラインを走査して、順次Z方向下方に向けて走査するラインをずらしていく。最終的に、最下部のラインを走査したときに有機EL用マスク2のレーザ洗浄が完了する。
有機EL用マスク2は蒸着面(蒸着時にガラス基板20と当接していた面の反対面)がレーザ光の入射方向に向くように保持されている。この蒸着面には蒸着物質VMが膜状となって付着している。レーザ光は有機EL用マスク2の表面が焦点となるように照射される。そして、レーザ光は有機EL用マスク2の金属素材(コバルトとニッケルとの合金)が反応する波長(532nm)を有しており、レーザ光が照射されることにより衝撃力が作用する。有機EL用マスク2に付着している蒸着物質VMは衝撃により破砕力が作用し、膜状となって付着していた蒸着物質VMは極めて微小な粒径を有する粉体やガス等になるまで破砕されて、勢い良く飛散しようとする。この粉体やガス等を遊離物質とする。つまり、遊離物質は微小な粉体である固体だけではなく、ガス等の気体も含むものになる。
遊離物質はレーザ光の入射方向に向かって飛散しようとする。ガルバノミラー42により走査されるレーザ光は有機EL用マスク2の表面に直交する方向(有機EL用マスク2は垂直方向に立てられているため、水平方向(Y方向)になる)から照射されるため、レーザ光の入射方向は水平方向になり、また遊離物質の飛散方向も水平方向になる。遊離物質は破砕された直後はレーザ光の入射方向(水平方向)に向かって飛散するが、飛散した後には重力の作用により放物線を描くようにして自由落下する。つまり、遊離物質が飛散した後には、重力方向(有機EL用マスク2の表面に平行な方向)の力は作用するものの、有機EL用マスク2に向かう力は作用しないため、有機EL用マスク2に対して遊離物質が再付着しなくなる。
そして、図4に示すように、搬送空気流形成手段5により所定の厚みを有する空気流の層からなる搬送空気流Fを形成している。前述したように、送風スリット51Sと吸風スリット52SとはY方向において同じ位置に対向するようにして形成し、且つ有機EL用マスク2の表面から離間した位置に形成している。このため、搬送空気流Fは有機EL用マスク2の表面に沿うような上方から下方に向けた流れ(ダウンフロー)を有しており、且つ有機EL用マスク2から一定の間隔を離した位置に形成されている。これにより、飛散した遊離物質は搬送空気流Fの流れに捕捉されて、吸風部52にまで搬送されていくことになる。特に、搬送空気流Fの流れの方向は重力の方向になる。従って、搬送空気流Fと重力との相互作用により、確実に遊離物質は搬送空気流Fにより吸風部52に向けて効率的に搬送される。吸風部52には回収部55を設けてあり、吸引したエアに含まれる遊離物質を回収することができるようになる。
従って、有機EL用マスク2から離間した遊離物質は確実に回収部55に回収されていくため、有機EL用マスク2に再付着しなくなる。本実施形態では搬送空気流形成手段5を設けているが、搬送空気流Fを形成しなくても遊離物質は有機EL用マスク2に再付着しない。有機EL用マスク2は垂直方向に立てられており、遊離物質は水平方向に向かって飛散するため、有機EL用マスク2に向かう力が遊離物質には作用しないからである。ただし、これは、無風状態の環境下で洗浄を行っている場合である。
無風状態の洗浄槽内にレーザ洗浄装置を配置していれば、搬送空気流Fを形成しなくても遊離物質が有機EL用マスク2に再付着することはない。しかし、槽内に空気の流れが生じている場合、或いはレーザ洗浄を洗浄槽内に設けない場合等は、遊離物質に空気の流れにより風圧が作用する。遊離物質は極めて微小な粉体やガス等であり僅かな風圧であっても飛翔方向が大きく変化する。これにより、有機EL用マスク2に向けて飛翔方向が変化して再付着することはある。
このとき、搬送空気流Fを形成しておくことにより、この搬送空気流Fが保護層として機能する。つまり、搬送空気流Fと有機EL用マスク2との間の間隔は微小に設定されており、搬送空気流Fの外側(有機EL用マスク2と対向している側と反対側)から僅かな空気流が作用したとしても、この空気流は搬送空気流Fにより遮断され、搬送空気流Fと有機EL用マスク2との間の空間に影響を及ぼさないようにすることができる。つまり、搬送空気流Fは飛散した遊離物質を搬送させるだけではなく、外部の空気流から保護する保護層としての役割も果たす。この点からも、搬送空気流形成手段5を設けておくことが望ましい。なお、搬送空気流形成手段5を設けない場合には、有機EL用マスク2から離間して自由落下した遊離物質を回収するための手段を設ける必要がある。そこで、本来なら吸風部52が設けられる位置に遊離物質を回収するための回収機構を備えるようにする。当該の回収機構であっても、前記の回収部55であっても、例えばフィルタ等を設けることにより、回収した遊離物質から不純物を除去して、再利用可能な状態にすることができるようになる。
そして、レーザ走査手段4による走査は、有機EL用マスク2の最上部の1ラインをレーザ光により走査して、順次下方に向かって最下部まで1ラインごとに走査を行っている。有機EL用マスク2から飛散した遊離物質は重力が作用するため上方に向かうことはない。従って、有機EL用マスク2から飛散した遊離物質が仮に再付着することがあったとしても、走査を行っているラインよりも必ず下方において再付着することになる。このため、再付着した遊離物質の位置は後にレーザ光により走査されることになる。つまり、再付着したとしても改めて再付着箇所が必ず洗浄されるため、有機EL用マスク2の洗浄度を高いものにすることができる。
以上により、有機EL用マスク2を垂直方向に立てた状態で保持して、有機EL用マスク2の表面に対して直交する方向からレーザ光を照射していることにより、遊離物質は有機EL用マスク2から離間する方向(水平方向)に飛散して自由落下する。有機EL用マスク2は垂直方向に立てた状態で保持されていることから、重力方向と有機EL用マスク2の表面とは直交しており、遊離物質に対して有機EL用マスク2に向かう力は作用しない。これにより、飛散した遊離物質が有機EL用マスク2に再付着することがない。しかも、有機EL用マスク2から離間した位置に表面に沿うような流れを有する搬送空気流Fを形成していることから、飛散した遊離物質を確実に吸風部52に向けて搬送および回収されるため、有機EL用マスク2に再付着するおそれがない。有機EL用マスク2には粘着性のフィルム等を接触することなく完全に非接触状態でレーザ洗浄を行っているため、極薄且つ大型の有機EL用マスク2に歪みや反り等のダメージが与えられることはない。
以上において、マスク保持部材3は有機EL用マスク2を垂直方向に立てた状態で保持しているが、垂直方向から若干傾斜した角度で立てた状態で保持するようにしてもよい。このために、例えば固定テーブル61によりマスク保持部材3の取り付けに若干の角度(例えば、10°程度)を持たせるようにする。傾斜方向としては、X軸を中心として有機EL用マスク2の上部がガルバノミラー42に向くような方向とする。これにより、有機EL用マスク2の表面が下方を向くようになるため、さらに遊離物質が再付着しにくくなる。
また、レーザ走査手段4は有機EL用マスク2の全面を走査範囲とするものを例示したが、一部のエリアを限定的に走査範囲とするものであってもよい。例えば、有機EL用マスク2のうち補強枠23は必ずしも洗浄の必要がない部位であるため、補強枠23を除いたエリアを走査範囲とするものであってもよい。また、有機EL用マスク2を複数のエリアに分割してエリアごとにレーザ光を走査するものであってもよい。有機EL用マスク2のサイズは大型になるため、全範囲を走査範囲とすると、有機EL用マスク2の端部における入射角が大きくなるため、高い洗浄度が得られるなくなることがある。このため、分割されたエリアごとに走査を行うことにより、レーザ光の入射角をできる限り小さくして、高い洗浄度を得るようにすることができる。
また、レーザ走査手段4を複数設けて、各レーザ走査手段4をエリアごとに個別的に割り当てるようにしてもよい。1つのレーザ走査手段4により複数エリアを洗浄するようにすると、洗浄に時間を要するため、複数のレーザ走査手段4により洗浄を行うことで、時間短縮を図ることができる。
有機EL用マスク2はガルバノミラー42によりレーザ光の走査がされている例を示したが、例えば移動部62を高速に移動させることができれば、ガルバノミラー42を用いる必要がなくなる。この場合には、ガルバノミラー42を固定式の反射ミラーとして用い、移動部62をX方向とZ方向とに高速に移動させれば、有機EL用マスク2の面洗浄を行うことができる。また、移動部62により有機EL用マスク2を高速移動させるのではなく、レーザ光源41をX方向とZ方向とに高速移動させるようにしてもよい。
また、ガルバノミラー42と移動部62とを組み合わせるようにしてレーザ走査手段とするものであってもよい。ガルバノミラー42がX方向に1ラインの走査を行い、Z方向に1ライン分をずらす動作を移動部62が行うようにすることにより、ガルバノミラー42と移動部62とに負担を分配することができ、高速且つ効率的にレーザ洗浄を行うことができるようになる。
ガルバノミラー42は有機EL用マスク2の重心に位置するように設けられており、この位置からX方向とZ方向との2方向にレーザ光を走査させている。従って、有機EL用マスク2の端部においては所定の入射角をもってレーザ光が入射するため、重心位置と端部位置とではレーザ光の焦点位置が異なる。これにより、高い洗浄度が得られなくなることは前述したとおりである。このため、ガルバノミラー42の移動機構やfθレンズ等の光学系を用いるようにして、焦点位置の調整を行なうようにしてもよい。レーザ光の入射角が大きくなる位置においては、ガルバノミラー42をY方向(有機EL用マスク2に近づける方向)に移動させ、或いはfθレンズにより光路長を調整するようにすることで焦点位置の調整が可能になる。
特に、有機EL用マスク2は有機ELディスプレイのサイズに応じて長方形をしており、長辺側の端部におけるレーザ光の入射角は比較的大きくなる。そこで、短辺側はともかく長辺側の端部の焦点位置を前記のように調整するようことができる。ただし、レーザ光の焦点深度に余裕があり焦点深度の調整が必要のない場合には、前記の調整機構を設ける必要はない。
図1の例では、レーザ光源41は下方に向けてレーザ光を発振しているが、レーザ光源41を下部位置に配置して上方に向けてレーザ光を発振するものであってもよい。また、レーザ光源41から発振したレーザ光をX方向に向けて発振するものであってもよい。要は、ガルバノミラー42により反射したレーザ光が有機EL用マスク2の表面を面走査するものであればよい。
また、搬送空気流Fは送風部51と吸風部52とにより形成される例を示したが、例えば送風部51のみで、或いは吸風部52のみで搬送空気流を形成してもよい。送風部51からエアを送風することによっても空気流が形成されるため、これを搬送空気流Fとすることもできる。また、吸風部52がエアを吸引することによっても空気流が形成されるため、これを搬送空気流Fとすることもできる。従って、送風部51と吸風部52とのうち何れか一方を備えている構成にしてもよい。ただし、極めて微小な遊離物質を確実に搬送するという観点から、送風部51と吸風部52との両者により搬送空気流Fを形成することが望ましい。
次に、プラズマ洗浄装置を併用した例について説明する。前述したように、レーザ洗浄装置による洗浄により極めて高い洗浄度が得られるようになるが、僅かな汚れが有機EL用マスク2に残存し、或いは遊離物質のごく一部が有機EL用マスク2に再付着する可能性もある。そこで、有機EL用マスク2の洗浄度をほぼ完全なものとするために、レーザ洗浄装置の後段側(次工程)にプラズマ洗浄装置を配置する。レーザ洗浄装置は専用の洗浄槽内に配置されるが、プラズマ洗浄装置もレーザ洗浄装置とは別個の洗浄槽内に配置される。これは、レーザ洗浄装置とプラズマ洗浄装置との相互干渉を防止するためであり、相互に干渉しない場合には同一の槽内に配置するものであってもよい。
図5に示すように、プラズマ洗浄装置は第1の電極71と第2の電極72とを備えて構成しており、その他の構成はほぼレーザ洗浄装置と同じである(レーザ洗浄装置で説明した構成と同じ構成については「P」を付している)。第1の電極71は送風部51および吸風部52よりもY方向においてさらに有機EL用マスク2から離間した位置に配置され、第2の電極72はベース1Pの内部に配置されている。第1の電極71と第2の電極72とは有機EL用マスク2のサイズよりも僅かに大きなサイズを有しており、有機EL用マスク2と同様に垂直方向に立てられた状態で配置している。
プラズマ洗浄装置では有機EL用マスク2に対してプラズマ洗浄を行うため、図示しない任意のガス供給手段によりプラズマ反応性ガス(例えば、アルゴン等の不活性ガス)を第1の電極71と第2の電極72との間に供給する。そして、第2の電極72に高周波電圧を印加することにより、プラズマ反応性ガスがプラズマ化してプラズマ73が発生する。このプラズマ73を有機EL用マスク2に照射することにより、有機EL用マスク2の表面に付着している遊離物質が取り除かれて洗浄がされる。
有機EL用マスク2に僅かに付着している遊離物質はプラズマ73により殆どが燃焼(アッシング)してガス化されるが、一部は燃えカスとなって有機EL用マスク2から浮遊する。この浮遊した僅かな燃えカスは搬送空気流Fにより吸風部52Pに向けて搬送されていく。このため、有機EL用マスク2の表面に対して燃えカスが付着することを確実に防止し、ほぼ完全な洗浄度を得ることができる。
以上より、レーザ洗浄装置とプラズマ洗浄装置とを組み合わせた有機EL用マスククリーニング装置とすることで、さらに高い洗浄効果を得ることができるようになる。
レーザ洗浄装置の概略構成を示す斜視図である。 有機EL用マスクの平面図および側面図である。 マスク保持部材および有機EL用マスクを示した図である。 レーザ洗浄装置の側面図である。 プラズマ洗浄装置の側面図である。
符号の説明
1 ベース 2 有機EL用マスク
3 マスク保持部材 4 レーザ走査手段
5 搬送空気流形成手段 6 マスク移動手段
31 マグネット部 41 レーザ光源
42 ガルバノミラー 51 送風部
52 吸風部 61 固定テーブル
62 移動部 71 第1の電極
72 第2の電極 73 プラズマ

Claims (10)

  1. 有機EL用マスクに付着した蒸着物質を除去する有機EL用マスククリーニング装置であって、
    前記有機EL用マスクを立てた状態で保持するマスク保持手段と、
    前記有機EL用マスクの表面に直交する方向からレーザ光を照射して前記蒸着物質を破砕して生じる遊離物質を前記有機EL用マスクから飛散させるレーザ洗浄手段と、
    を備えたことを特徴とする有機EL用マスククリーニング装置。
  2. 前記レーザ洗浄手段は、
    レーザ光を発振するレーザ光源と、
    前記有機EL用マスクの表面に対して前記レーザ光源から発振したレーザ光を走査させるレーザ走査手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の有機EL用マスククリーニング装置。
  3. 前記レーザ走査手段は、前記有機EL用マスクの洗浄を行う領域の最上部から水平方向に1ラインの走査を行い、この1ラインの走査を順次下方に向けて行っていくこと
    を特徴とする請求項2記載の有機EL用マスククリーニング装置。
  4. 前記有機EL用マスクの表面から離間した位置に形成され、上方から下方に向けて前記表面に沿うような流れを有する搬送空気流を形成する搬送空気流形成手段を備えていること
    を特徴とする請求項1記載の有機EL用マスククリーニング装置。
  5. 前記搬送空気流形成手段は、
    前記有機EL用マスクよりも高い位置から下方に向けてエアを送風する送風部と、
    前記有機EL用マスクよりも低い位置から上方のエアを吸風して、前記遊離物質を回収する吸風部と、
    を備えていることを特徴とする請求項4記載の有機EL用マスククリーニング装置。
  6. 前記マスク保持手段は垂直方向から若干傾斜した状態で前記有機EL用マスクを保持していること
    を特徴とする請求項1記載の有機EL用マスククリーニング装置。
  7. 前記レーザ洗浄手段の後段側に設けられ、立てた状態で保持される前記有機EL用マスクの表面に向けて水平方向からプラズマ洗浄を行うプラズマ洗浄手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の有機EL用マスククリーニング装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の有機EL用マスククリーニング装置を備えていることを特徴とする有機ELディスプレイの製造装置。
  9. 請求項8記載の有機ELディスプレイの製造装置により製造されたことを特徴とする有機ELディスプレイ。
  10. 有機EL用マスクに付着した蒸着物質を除去する有機EL用マスククリーニング方法であって、
    前記有機EL用マスクを立てた状態で保持し、
    前記有機EL用マスクの表面と直交する方向からレーザ光を照射して前記蒸着物質を破砕して生じる遊離物質を前記有機EL用マスクから飛散させる
    ことを特徴とする有機EL用マスククリーニング方法。
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