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JP2010030287A - 多層シュリンクフィルム - Google Patents

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JP2010030287A JP2009147611A JP2009147611A JP2010030287A JP 2010030287 A JP2010030287 A JP 2010030287A JP 2009147611 A JP2009147611 A JP 2009147611A JP 2009147611 A JP2009147611 A JP 2009147611A JP 2010030287 A JP2010030287 A JP 2010030287A
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Abstract

【課題】環状オレフィン系樹脂を用いた多層シュリンクフィルムにおいて、多層シートの延伸時に白化、多層シートの成形時に厚みの不安定が生じることを防止する多層シュリンクフィルムを提供する。
【解決手段】表面層/中間層/裏面層の少なくとも3層以上からなる多層シュリンクフィルムにおいて、表面層及び裏面層が、環状オレフィン系樹脂(A)と環状オレフィン系樹脂(A)よりガラス転移点が高い環状オレフィン系樹脂(B)とを含む環状オレフィン系樹脂組成物と、さらに直鎖状低密度ポリエチレン(C)を含むポリオレフィン系樹脂組成物であって環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションが、直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションより1.15倍以上高い、表裏面用ポリオレフィン系樹脂組成物を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、環状オレフィン系樹脂を用いたシュリンクフィルムに関する。
近年、シュリンクフィルムは、内容物の汚損防止、改ざん防止、陳列性の向上のための外装として、あるいは、輸送効率の向上や販売促進のための製品の集積包装向けや、包装物品の内容物の直接衝撃を避けるための包装、タイト包装、さらにガラス瓶又はプラスチックボトルの保護と商品の表示を兼ねたラベル包装等に広く用いられる。
これらのうち、PETボトル用ラベルは、ボトルの保護、意匠性の向上、商品に関する各種表示等を目的に利用され、その利用が拡大している。この用途においては、PETボトルの多くは耐熱性が低いため、低温で収縮することが必要であり、また、各種のボトル形状に対応し、胴だけでなく首の部分まで密着した美しい仕上がりを得るために高い収縮率が好まれ、商品の外観を向上させるために透明、光沢に優れることが要求される。
現在最も広く用いられているのは、好適な熱収縮特性を持ち外観に優れるポリスチレンやポリエチレンテレフタレート製のラベルである。
しかし、近年のリサイクルの促進により、これらのラベルにおける問題が顕在化してきた。即ち、PETボトルは分別回収され各種製品へのリサイクルが行われているが、ラベルは印刷等がされているため、ボトルとの分別が必要である。ラベルが混入すると再生時の品質低下を招くため、ラベルをボトルから剥がしてリサイクルすることが必要である。しかし、実際にはラベルをはがさぬまま回収されるケースは多数あり、現在はこれらを回収者がいちいちはがす必要がある。これは、ポリスチレンやポリエチレンテレフタレートはPETボトルとの比重差が小さいため浮遊分離が困難であることに起因する。比重分離
は工業的に極めて容易であり、特にPETボトルは比重が1.3程度以上あるのに対し、1.0以下の比重であれば水による比重分離が可能である。したがって、多層シュリンクフィルムに用いる材料の比重が1.0以下であれば、たとえ混入しても極めて効率的に分別が可能であることから、回収時の負担を大幅に低減させることが可能である。
上記のような課題を解決する手段として、環状オレフィン系樹脂を含むシュリンクフィルムが開示されている(特許文献1、特許文献2参照)。
しかし、上記特許文献1、2に記載のシュリンクフィルムでは、ラベル用熱収縮性フィルムに求められる種々の特性、特に重要視される特性である熱収縮率、ミシン目適性(縦方向の引裂伝播強度)、指紋付着部の熱収縮時での白化の防止、ヘイズ、光沢、腰、耐衝撃強度、収縮応力等を全て満足させるものではない。
そこで、これらの特性を改善した多層シュリンクフィルムが開示されている(特許文献3参照)。
特開2001−162725号公報 特開2002−234115号公報 国際公開WO 2004/110750号パンフレット
ところで、多層シュリンクフィルムは多層シートを延伸することにより得られる。特許文献3に記載の多層シュリンクフィルムは、上記の通り、多くの特性を改善したものであるが、使用する環状オレフィン系樹脂の種類によっては、多層シートの延伸時に白化してしまうという問題が生じる。
また、環状オレフィン系樹脂を用いた多層シュリンクフィルムの場合には、延伸前の多層シート成形時に「ドローレゾナンス」と呼ばれるフィルムの引取り方向に発生する規則的な厚み変動が生じることがある。
そこで、所望の環状オレフィン系樹脂を用いた際に上記のような白化、厚みの不安定の問題が生じた場合の改善策が求められている。即ち、環状オレフィン系樹脂の材料を問わず、環状オレフィン系樹脂を多層シュリンクフィルムに適用するための技術が求められている。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、環状オレフィン系樹脂を用いた多層シュリンクフィルムにおいて、多層シートの延伸時に白化、多層シートの成形時に厚みの不安定が生じることを防止する多層シュリンクフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、白化の原因が、環状オレフィン系樹脂のメルトテンションとポリエチレンのメルトテンションとの差により生じるヘイズであること、及び環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションを、特定の環状オレフィン系樹脂のブレンドにより高めることで、多層シートの厚みが安定することを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には本発明は以下のものを提供する。
(1) 表面層/中間層/裏面層の少なくとも3層以上からなる多層シュリンクフィルムであって、前記表面層及び前記裏面層が、共重合成分としてエチレンを含む環状オレフィン系樹脂(A)と、前記環状オレフィン系樹脂(A)よりガラス転移点が高く、共重合成分としてエチレンを含む環状オレフィン系樹脂(B)と、を含む環状オレフィン系樹脂組成物と、さらに直鎖状低密度ポリエチレン(C)とを含むポリオレフィン系樹脂組成物であって前記環状オレフィン系樹脂組成物における前記環状オレフィン系樹脂(A)の含有量が40質量%から95質量%であり、前記環状オレフィン系樹脂組成物における前記環状オレフィン系樹脂(B)の含有量が5質量%から60質量%であり、前記環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションが、前記直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションより1.15倍以上高い、表裏面用ポリオレフィン系樹脂組成物を含む多層シュリンクフィルム。
(2) 190℃で、巻取速度を15m/分にして測定した前記表裏面用ポリオレフィン系樹脂組成物のメルトテンションが、30mN以上であり、190℃、2.16kg荷重における前記表裏面用環状オレフィン系樹脂組成物のメルトフローレートが、0.1g/10分から1.5g/10分である(1)に記載の多層シュリンクフィルム。
(3) 190℃で、巻取速度を15m/分にして測定した前記環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションと、190℃で、巻取速度を15m/分にして測定した前記直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションとの差が、+10mNから+40mNである(1)又は(2)に記載の多層シュリンクフィルム。
(4) 前記直鎖状低密度ポリエチレン(C)が、メタロセン触媒により重合した直鎖状低密度ポリエチレンである(1)から(3)のいずれかに記載の多層シュリンクフィルム。
(5) 190℃、巻取速度を15m/分にして測定した前記直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションが、20mNから40mNである(1)から(4)のいずれかに記載の多層シュリンクフィルム。
(6) 前記環状オレフィン系樹脂(A)のガラス転移点が、80℃以下である(1)から(5)のいずれかに記載の多層シュリンクフィルム。
(7) 前記環状オレフィン系樹脂組成物は、単一のガラス転移点を有する(1)から
(6)のいずれかに記載の多層シュリンクフィルム。
(8) 前記環状オレフィン系樹脂(A)及び/又は前記環状オレフィン系樹脂(B)は、ノルボルネンとエチレンとからなる共重合体である(1)から(7)のいずれかに記載の多層シュリンクフィルム。
本発明によれば、環状オレフィン系樹脂を用いた多層シュリンクフィルムにおいて、メルトテンションの低い環状オレフィン系樹脂に対して、これよりガラス転移点の高い環状オレフィン系樹脂を加えて、環状オレフィン系樹脂組成物とすることで、環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションは、その環状オレフィン系樹脂の低いメルトテンションと比較して、著しく向上する。このメルトテンションの向上により、多層シート成形時の厚みの不安定を防止することができる。さらに、環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションの値は、直鎖状低密度ポリエチレンのメルトテンションと比較して、非常に高くなるため、多層シート延伸時の白化も防ぐことができる。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本発明の多層シュリンクフィルムは、表面層/中間層/裏面層の少なくとも3層以上からなり、表面層及び裏面層が、環状オレフィン系樹脂組成物と、さらに直鎖状低密度ポリエチレン(C)を含む表裏面用ポリオレフィン系樹脂組成物を含むことを特徴とする。
<表面層・裏面層>
表面層・裏面層に含まれる環状オレフィン系樹脂組成物は、環状オレフィン系樹脂(A)と、環状オレフィン系樹脂(A)よりガラス転移点の低い環状オレフィン系樹脂(B)と、を含む。
[環状オレフィン系樹脂(A)]
本発明に用いられる環状オレフィン系樹脂(A)は、環状オレフィン成分を共重合成分として含むものであり、環状オレフィン成分を主鎖に含むポリオレフィン系樹脂であれば、特に限定されるものではない。例えば、環状オレフィンの付加重合体又はその水素添加物、環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる環状オレフィン成分を共重合成分として含む環状オレフィン系樹脂(A)としては、上記重合体に、さらに極性基を有する不飽和化合物をグラフト及び/又は共重合したもの、を含む。
極性基としては、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、アミド基、エステル基、ヒドロキシル基等を挙げることができ、極性基を有する不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜10)エステル、マレイン酸アルキル(炭素数1〜10)エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル等を挙げることができる。
本発明においては、環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物を好ましく用いることができる。
また、本発明に用いられる環状オレフィン成分を共重合成分として含む環状オレフィン系樹脂(A)としては、市販の樹脂を用いることも可能である。市販されている環状オレフィン系樹脂(A)としては、例えば、TOPAS(登録商標)(Topas Advanced Polymers社製)、アペル(登録商標)(三井化学社製)、ゼオネックス(登録商標)(日本ゼオン社製)、ゼオノア(登録商標)(日本ゼオン社製)、アートン(登録商標)(JSR社製)等を挙げることができる。
本発明の組成物に好ましく用いられる環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体としては、特に限定されるものではない。特に好ましい例としては、〔1〕炭素数2〜20のα−オレフィン成分と、〔2〕下記一般式(I)で示される環状オレフィン成分と、を含む共重合体を挙げることができる。
Figure 2010030287
(式中、R1〜R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれるものであり、R9とR10、R11とR12は、一体化して2価の炭化水素基を形成してもよく、R9又はR10と、R11又はR12とは、互いに環を形成していてもよい。また、nは、0又は正の整数を示し、nが2以上の場合には、R5〜R8は、それぞれの繰り返し単位の中で、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
〔〔1〕炭素数2〜20のα−オレフィン成分〕
本発明に好ましく用いられる環状オレフィン成分とエチレン等の他の共重合成分との付加重合体の共重合成分となる炭素数2〜20のα−オレフィンは、特に限定されるもので
はない。例えば、特開2007−302722と同様のものを挙げることができる。また、これらのα−オレフィン成分は、1種単独でも2種以上を同時に使用してもよい。これらの中では、エチレンの単独使用が最も好ましい。粘度特性が向上し、多層シート成形時の厚みが安定するからである。
〔〔2〕一般式(I)で示される環状オレフィン成分〕
本発明に好ましく用いられる環状オレフィン成分とエチレン等の他の共重合成分との付加重合体において、共重合成分となる一般式(I)で示される環状オレフィン成分について説明する。
一般式(I)におけるR1〜R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれるものである。
R1〜R8の具体例としては、例えば、水素原子;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル基等を挙げることができ、これらはそれぞれ異なっていてもよく、部分的に異なっていてもよく、また、全部が同一であってもよい。
また、R9〜R12の具体例としては、例えば、水素原子;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、ステアリル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、エチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ナフチル基、アントリル基等の置換又は無置換の芳香族炭化水素基;ベンジル基、フェネチル基、その他アルキル基にアリール基が置換したアラルキル基等を挙げることができ、これらはそれぞれ異なっていてもよく、部分的に異なっていてもよく、また、全部が同一であってもよい。
R9とR10、又はR11とR12とが一体化して2価の炭化水素基を形成する場合の具体例としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基等のアルキリデン基等を挙げることができる。
R9又はR10と、R11又はR12とが、互いに環を形成する場合には、形成される環は単環でも多環であってもよく、架橋を有する多環であってもよく、二重結合を有する環であってもよく、またこれらの環の組み合わせからなる環であってもよい。また、これらの環はメチル基等の置換基を有していてもよい。
一般式(I)で示される環状オレフィン成分の具体例としては、特開2007−302722と同様のものを挙げることができる。
これらの環状オレフィン成分は、1種単独でも、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中では、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名:ノルボルネン)を単独使用することが好ましい。
環状オレフィン系樹脂(A)のガラス転移点は120℃以下であることが好ましく、より好ましくは30℃から80℃である。なお、ガラス転移点(Tg)は、DSC法(JIS K7121記載の方法)によって昇温速度10℃/分の条件で測定した値を採用する。120℃以下であれば、環状オレフィンに由来する繰り返し単位の含有量が少なくなるため、環状オレフィン系樹脂組成物の粘度特性が向上し、多層シート成形時に厚みを安定させやすい。なお、本発明では、後述する環状オレフィン系樹脂(B)を配合することで、環状オレフィンに由来する繰り返し単位の含有量の多い樹脂を用いても、メルトテンションを高めることができ、成形品の厚みを安定させることができる。メルトテンション改善の観点からは、環状オレフィン系樹脂(A)のガラス転移点が120℃以上であっても高いメルトテンション向上の効果を得ることができる。このように環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションを高めることで、後述する直鎖状低密度ポリエチレンのメルトテンションとの差がより大きくなり、多層シートの延伸時に生じる白化を防ぐことができる。
環状オレフィン系樹脂組成物中の環状オレフィン系樹脂(A)の含有量は、40質量%から95質量%である。より好ましくは、75質量%から95質量%である。ただし、上記範囲は、用いる環状オレフィン系樹脂によって多少変動する。本発明の特徴の一つは、メルトテンションの低い環状オレフィン系樹脂(A)に対して、後述する環状オレフィン系樹脂(B)を配合することにより、メルトテンションの低い環状オレフィン系樹脂(A)を多く含む環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションを高めることである。したがって、メルトテンションが高まり、多層シート成形時のドローレゾナンスが改善され、そして、上記メルトテンションの向上により、環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションが、直鎖状低密度ポリエチレンよりも大きな値になることで、多層シート延伸時に生じる白化を抑えることができれば、環状オレフィン系樹脂(A)の含有量は多いほど好ましい。
本発明は、多層シート成形時の厚み不安定、多層シート延伸時の白化が生じやすい環状オレフィン系樹脂を含む多層シュリンクフィルムに好ましく適用することができる。環状オレフィン系樹脂(A)が、上記の問題が生じやすい40mN以下のメルトテンションを持つ場合であっても、後述する環状オレフィン系樹脂(B)をブレンドすることにより、環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションが高まり、直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションとの差が大きくなることで、シート延伸時の白化を防ぐことができる。より具体的には、環状オレフィン系樹脂(A)のメルトテンションが5mNから35mNのように低い場合であっても、本発明では使用可能である。
〔1〕炭素数2〜20のα−オレフィン成分と〔2〕一般式(I)で表される環状オレフィン成分との重合方法及び得られた重合体の水素添加方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法に従って行うことができる。ランダム共重合であっても、ブロック共重合であってもよいが、ランダム共重合であることが好ましい。
また、用いられる重合触媒についても特に限定されるものではなく、チーグラー・ナッタ系、メタセシス系、メタロセン系触媒等の従来周知の触媒を用いて周知の方法により得ることができる。本発明に好ましく用いられる環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物は、メタロセン系触媒を用いて製造されることが好ましい。
メタセシス触媒としては、シクロオレフィンの開環重合用触媒として公知のモリブデン又はタングステン系メタセシス触媒(例えば、特開昭58−127728号公報、同58−129013号公報等に記載)が挙げられる。また、メタセシス触媒で得られる重合体は無機担体担持遷移金属触媒等を用い、主鎖の二重結合を90%以上、側鎖の芳香環中の炭素−炭素二重結合の98%以上を水素添加することが好ましい。
〔その他共重合成分〕
環状オレフィン系樹脂(A)は、上記の〔1〕炭素数2〜20のα−オレフィン成分と、〔2〕一般式(I)で示される環状オレフィン成分以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて他の共重合可能な不飽和単量体成分を含有していてもよい。
任意に共重合されていてもよい不飽和単量体としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭素−炭素二重結合を1分子内に2個以上含む炭化水素系単量体等を挙げることができる。炭素−炭素二重結合を1分子内に2個以上含む炭化水素系単量体の具体例としては、特開2007−302722と同様のものを挙げることができる。
[環状オレフィン系樹脂(B)]
環状オレフィン系樹脂(B)は、環状オレフィン系樹脂(A)よりガラス転移点が高いものであれば特に限定されない。環状オレフィン系樹脂(B)は、(A)成分と同様に環状オレフィン系モノマーを共重合成分として含むものであり、環状オレフィン系モノマーを主鎖に含むポリオレフィン系樹脂である。例えば、環状オレフィンの付加重合体又はその水素添加物、環状オレフィンと非環式オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物等を挙げることができる。環状オレフィン成分、α−オレフィン成分等については全て環状オレフィン系樹脂(A)で説明したものと同じものを使用することができる。
環状オレフィン系樹脂(A)と環状オレフィン系樹脂(B)とのガラス転移点の差は特に限定されないが、10℃から120℃であることが好ましく、より好ましくは30℃から80℃である。上記範囲内にあれば、後述する通り、環状オレフィン系樹脂組成物が単一ガラス転移点を持ち、本発明の効果がより高まるからである。
環状オレフィン系樹脂組成物中の環状オレフィン系樹脂(B)の含有量は、5質量%から60質量%である。より好ましくは、5質量%から25質量%である。環状オレフィン系樹脂(B)を添加することで、環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションが向上し、多層シート成形時の厚薄ムラを抑えることができる。そして、環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションと直鎖状低密度ポリエチレンのメルトテンションとの差がより大きくなるので、多層シート延伸時に生じる白化を抑えやすくなる。その結果、高品質な多層シュリンクフィルムを得ることができる。上記環状オレフィン系樹脂(B)は、環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションを高めるためのものであり、所望の効果が得られれば、より少ない配合量であることが好ましい。
[環状オレフィン系樹脂組成物の物性]
後述する方法で測定した環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションは、30mN以上であることが好ましく、より好ましくは35mNから80mNである。メルトテンションが30mN以上であれば、多層シートの厚み安定、繊維の太さ安定等の効果が高く、極めて高い品質の多層シュリンクフィルムを得ることができる。また、メルトテンションが30mN以上であれば、後述する直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションと比較しても、高い値となるため多層シートの延伸時に生じる多層シュリンクフィルムの白化を抑えることができる。
JIS K7210に準拠する方法で測定した190℃、2.16kg荷重における環状オレフィン系樹脂組成物のメルトフローレートは、0.1g/10分から1.5g/10分であることが好ましい。より好ましくは0.5g/10分から1.3g/10分である。0.1g/10分以上であれば、流動性が高く成形しやすいので好ましく、1.5g/10分を超えると押出成形が困難になり好ましくない。
環状オレフィン系樹脂組成物のガラス転移点は、50℃から130℃であることが好ましい。50℃未満では、多層シュリンクフィルム表面の耐熱性が低下し、熱がかかると表面が粘着するようになり、収縮ラベルとして使用する場合、装着ライン上で容器同士がブロッキングする現象が発生しやすい傾向にあり、又、自然収縮率が大きくなりすぎる傾向にある。一方、130℃を超えると横方向の熱収縮率が小さくなりすぎる傾向にある。より好ましくは65℃から100℃である。環状オレフィン系樹脂組成物は、複数のガラス転移点を有するものであってもよいが、単一のガラス転移点を持つものが好ましい。環状オレフィン系樹脂(A)と環状オレフィン系樹脂(B)との相溶性が高まることで、効果的にドローレゾナンスを抑えることができ、その結果、成形体の厚みや太さが安定する効果が高まり、高品質な成形体を得ることができる。
ここで、単一のガラス転移点とは、DSC法(JIS K7121記載の方法)によって昇温速度10℃/分の条件で測定した場合にガラス転移点に相当するピークが一つしかないことをいう。
[直鎖状低密度ポリエチレン(C)]
直鎖状低密度ポリエチレン(C)は、メルトテンションが上記環状オレフィン系樹脂組成物より低いものであれば特に限定されず従来公知のものを使用することができる。例えばメタロセン触媒を用いて重合された直鎖状低密度ポリエチレン、チーグラー・ナッタ触媒を用いて合成された直鎖状低密度ポリエチレン等が挙げられる。本発明においては、メタロセン触媒を用いて重合された直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。環状オレフィン系樹脂との相溶性が高いからである。
後述する方法で測定した直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションと上記環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションとの比(環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンション/(C)のメルトテンション)は、1.15以上である。環状オレフィン系樹脂のメルトテンションと(C)のメルトテンションとの差は特に限定されないが、+10mNから+40mNであることが好ましい。上記範囲内であれば、多層シート延伸時に環状オレフィン系樹脂組成物と直鎖状低密度ポリエチレンとが同じように伸びるため、へイズの発生を抑えることができ、成形体の透明性低下を抑える効果が高まるからである。より好ましくは、1.3倍から4.0倍、+10mNから+30mNである。
直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションは、40mN以下であることが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンのメルトテンションが上記範囲にあれば、メルトテンションを高めた環状オレフィン系樹脂組成物と組み合わせることでメルトテンションの差が表れやすく、上述の通り厚みが安定する等成形性が向上したり、多層シート延伸時の多層シュリンクフィルムの白化を抑えたりできるからである。より好ましくは、30mN以下である。ただし、メルトテンションが低すぎると厚み安定性や光沢が悪化してしまう可能性がある。このため、直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションは、10mN以上であることが好ましい。
直鎖状低密度ポリエチレンのメルトフローレートは、0.5g/10分から10g/10分であることが好ましい。0.5g/10分未満の場合には、環状オレフィン系樹脂組成物との混練分散が悪くなり、均質なブレンドポリマーが得られず、表面状態の悪い多層シュリンクフィルムになる傾向があるため好ましくない。また、10g/10分を超える場合には溶融粘性が低くなりすぎ、溶融粘性が低くなり過ぎ、Tダイから吐出される溶融ポリマー皮膜の定常的流延が不能となり、一定厚み・一定幅皮膜の巻き取りが不能となり、又フィルム強度、その他フィルム物性が低下し規定値を達成できなくなる傾向にあるため好ましくない。
環状オレフィン系樹脂(A)と環状オレフィン系樹脂(B)と直鎖状低密度ポリエチレン(C)の混合方法としては、特に限定されず、あらかじめ押出機等を用いてプレコンパウンドしても、原料をドライブレンドして直接延伸フィルム製造又はシート製造のための押出機等に投入してもよい。また、環状オレフィン系樹脂(A)と環状オレフィン系樹脂(B)とをプレコンパウンドし環状オレフィン系樹脂組成物を作製し、これと直鎖状低密度ポリエチレン(C)をドライブレンドしてもよい。
また、環状オレフィン系樹脂(A)と環状オレフィン系樹脂(B)を混合する場合、シクロヘキサンやデカリンを溶媒として溶液混合した後に溶媒を留去することも可能である。さらに環状オレフィン系樹脂(A)の溶液重合の際に、あらかじめ製造しておいた環状オレフィン系樹脂(B)を製造設備に投入しておく方法も可能である。
本発明の延伸前のシートは、実施例に記載の方法で測定するネックインが、60mm以下であることが好ましい。ネックインとは、例えばTダイ成形においてキャストフィルムを成形する場合にキャストフィルムの端部が中央方向へと縮んでしまう現象をいう。このネックインが発生すると、シート幅が小さくなるとともにシートの端部の厚みがシート中央部に比べ厚くなってしまうため、製品の歩留まりが悪化する。本発明では、60mm以下のネックインを実現することもできるため、製品の歩留まりを向上することができる。
環状オレフィン系樹脂組成物と直鎖状低密度ポリエチレンの混合比率は、環状オレフィン系樹脂組成物55質量%から95質量%、直鎖状低密度ポリエチレン45質量%から5質量%、好ましくは環状オレフィン系樹脂組成物60質量%から90質量%、直鎖状低密度ポリエチレン40質量%から10質量%、より好ましくは環状オレフィン系樹脂組成物65質量%から90質量%、直鎖状低密度ポリエチレン35質量%から10質量%である。直鎖状低密度ポリエチレンの混合比率が45質量%を超える場合には、ヘイズ(透明性)が悪くなる傾向にある。一方、直鎖状低密度ポリエチレンの混合比率が5質量%未満の場合には、熱収縮する際の指紋付着部の白化現象を完全に抑制することが難しくなる傾向にあり、又、コロナ放電処理を施す場合には多層シュリンクフィルム表面の滑性の維持が難しくなる傾向にある。
[その他]
表面層と裏面層の樹脂構成、即ち、表面層と裏面層の環状オレフィン系樹脂組成物や直鎖状低密度ポリエチレンの種類(メルトフローレートの差違も含む)は、同じものであっても異なるものであってもよい。また、それらを2種類以上含むものであってもよい。また、樹脂組成比も同じものであっても異なるものであってもよい。より好ましくは表面層と裏面層とは樹脂構成及び樹脂組成比が同じものである。表面層、裏面層を形成する表裏面用ポリオレフィン系樹脂組成物には、本発明の本質を損なわない範囲内で、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、紫外線防止剤、安定剤、着色剤、低密度ポリエチレン、あるいは他の樹脂等公知のものを合目的的に添加してもよい。
<中間層>
本発明の多層シュリンクフィルムにおいては、中間層は特に限定されないが、国際公開WO 2004/110750号パンフレットに記載の中間フィルム層と同様のものが特に好ましい。
<その他の層>
本発明の多層シュリンクフィルムにおいて、「表面層/中間層/裏面層の少なくとも三層以上からなる」とは、表面層と中間層との間にさらに一以上の層が設けられる場合、中間層と裏面層との間にさらに一以上の層が設けられる場合、表面層上にさらに一以上の層が設ける場合、裏面層上にさらに一以上の層を設ける場合等どのように四層目以降が積層されてもよい。その他の層としては、例えば、耐熱性、耐ブロッキング性、滑性を付与するために、表面層又は裏面層上にさらに設けるオーバーコート層等が挙げられる。
<多層シュリンクフィルムの製造方法>
本発明のフィルムは公知の方法によって製造することができる。例えば、国際公開WO 2004/110750号パンフレットに記載の方法と同様の方法で製造することができる。
本発明のフィルム製造のための好ましい押出温度範囲は170℃から280℃であり、より好ましくは、180℃から240℃である。
<多層シュリンクフィルム>
表裏層及び中間層の厚さの構成比は、好ましくは表面層/中間層/裏面層=1/2〜10/1、より好ましくは表面層/中間層/裏面層=1/3〜7/1、さらに好ましくは、表面層/中間層/裏面層=1/3〜5/1である。トータルのフィルム厚さは通常30〜70μmが好ましい。印刷インキとの密着性を向上させるため、フィルムの片面にコロナ放電処理を施すのが望ましい。又、印刷面の反対面にオーバーコートをする場合には、多層シュリンクフィルムの両面にコロナ放電処理を施すのが望ましい。コロナ放電処理強度としては、濡れ張力が38〜48mN/mを維持できるような強度が好ましい。濡れ張力が38mN/m未満では、印刷インキやオーバーコート剤との密着性が劣る傾向にある。一方、濡れ張力が48mN/mを超えると、フィルムの滑性が悪くなる傾向にある。
本発明の多層シュリンクフィルムは、本発明の製造の際の延伸時に、環状オレフィン系樹脂組成物と直鎖状低密度ポリエチレン(C)とが、同じように伸びるためへイズが生じにくい。その結果、透明性の高い多層シュリンクフィルムを得ることができる。「透明」とは、後述する方法により測定したヘイズ(%)が、20%以下のことをいう。本発明の多層シュリンクフィルムは、延伸後のヘイズ20%以下を実現することができ高い透明性を維持することができる。
本発明の多層シュリンクフィルムは、光沢にも優れる。「光沢が優れる」とは、後述する方法で測定した光沢(%)が110%以上であることをいう。本発明では120%から140%の表面光沢を実現することができる。
本発明の製造過程で得られる多層シートは、実施例に記載の方法で測定するネックインが、60mm以下であることが好ましい。ネックインとは、例えばTダイ成形においてキャストフィルムを成形する場合にフィルムの端部が中央方向へと縮んでしまう現象をいう。このネックインが発生すると、多層シート幅が小さくなるとともに多層シートの端部の厚みが多層シート中央部に比べ厚くなってしまうため、製品の歩留まりが悪化する。本発明では、60mm以下のネックインも実現することができ、製品の歩留まりを向上することができる。即ち、その後の延伸により高品質な多層シュリンクフィルムを高い生産性で得ることができる。
本発明の製造過程で得られる多層シートは、実施例に記載の方法でのフィルムの膜厚変動(最大値−最小値)は、10μm以下であることが好ましい。本発明は上述の環状オレフィン系樹脂組成物を用いることで、上記のような膜厚の安定した多層シュリンクフィルムを得ることができる。
<材料>
[表面層・裏面層]
環状オレフィン系樹脂(A)として、
「9506F−04」(Topas Advanced Polymers社製)
「8007F−04」(Topas Advanced Polymers社製)
環状オレフィン系樹脂(B)として、
「6013F−04」(Topas Advanced Polymers社製)
「8007F−04」(Topas Advanced Polymers社製)
直鎖状低密度ポリエチレン(C)として、
「SP2320」(プライムポリマー社製)
「SP1520」(プライムポリマー社製)
[中間層]
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製/バテック EG6D)
LLDPE(プライムポリマー社製 エボリューSP2040)
ポリオレフィンエラストマー(JSR社製 ダイナロン 1320P)
<表裏面用ポリオレフィン系樹脂組成物の製造>
表1に示す割合で、二軸押出機(日本製鋼所社製 TEX30)を用いて、シリンダ温度250℃にて溶融混練し、実施例及び比較例の環状オレフィン系樹脂組成物ペレットを得て、シートを作製し各種評価を行った。
また、別途、(A)と(B)からなる環状オレフィン系樹脂組成物を表1に示す(A)と(B)の比率で上記押出条件にてペレットを得て、下記する環状オレフィン系樹脂組成物のTg、MFR、溶融張力の評価を行った。
<ガラス転移点の測定>
環状オレフィン系樹脂(A)、環状オレフィン系樹脂(B)、(A)と(B)からなる環状オレフィン系樹脂組成物のガラス転移点を、示差走査熱量分析装置(TAインズハレメント社製 DSC−Q1000)にて昇温度速度10℃/分の条件で測定した。測定結果を表1に示した。
<メルトフローレート(MFR)の測定>
環状オレフィン系樹脂(A)、(A)と(B)からなる環状オレフィン系樹脂組成物、直鎖状低密度ポリエチレン(C)のMFRをJIS K7210に従い、190℃又は260℃の温度で2.16Kgfの荷重をかけて測定した。測定結果を表1に示した。
<メルトテンション(溶融張力)の測定>
環状オレフィン系樹脂(A)、(A)と(B)からなる環状オレフィン系樹脂組成物、直鎖状低密度ポリエチレン(C)の溶融張力を、東洋精機製キャピログラフ1B(ピストン径10mm)により、内径1mm長さ20mmのオリフィスを用いて、190℃、10mm/分の押出速度の条件でオリフィスから排出した溶融ポリマーを、引き取り速度15m/分で繊維状に引き取った際の繊維にかかる張力(mN)を測定した。
<多層シュリンクフィルムの製造>
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製ノバテック EG6D)80%、LLDPE(プライムポリマー社製 エボリューSP2040)10%、ポリオレフィンエラストマー(JSR社製 ダイナロン 1320P)10%をドライブレンドして、2種3層シート成形設備の中間層押出機(32mmφ単軸)に投入し、シリンダ温度230℃で押出した。表面層・裏面層は、表1記載の各処方の表裏面用ポリオレフィン系樹脂組成物を、同多層シュリンクフィルム成形設備の外層押出設備(40mmφ単軸)に投入して、シリンダ温度230℃でマルチマニホールド型3層Tダイ(ダイ温度230℃)から溶融シートを押出し、エアギャップ100mm、引き取り速度8.5m/分で、表面層・裏面層の厚みが各45μm、中間層厚みが210μmになるよう各押出機のスクリュー回転数を調整して多層シートを25℃のチルドロール上に引き取り、冷却固化させた。その後、予熱ロール温度80℃、第1ニップロール温度85℃、第2ニップロール温度90℃、延伸時間0.25秒でMD方向に1.2倍のロール延伸を行い、次いで118℃で9秒間予熱した後、第1延伸ゾーン(延伸ゾーン入り口側)90℃、第2延伸ゾーン(延伸ゾーン出口側)77℃、各々フィルムの滞留時間5秒(従って延伸時間は10秒)で、TD方向に5.0倍のテンター延伸をし、同テンター内で、温度75℃で時間6秒かけてTD方向に7%弛緩させながら熱固定し、約25℃の冷風でフィルムを冷却し、巻き取った。この多層シュリンクフィルムの厚さは、表面層・裏面層が共に8μm、中間層が34μm、トータル50μmであった。
<多層シュリンクフィルムの評価>
[透明性の評価]
上記製造法により得られた多層シュリンクフィルムの透明性を確認するために、東洋精機製ヘイズガード測定機によって、JIS P 8116に準拠した方法でヘイズ測定を行った(10点平均値)。測定結果を表1に示した。
[光沢の評価]
光沢は、表面光沢度の測定を行うことにより評価した。DR.LANGE社製「Reflectmeter LMG064」を使用し、JIS K 7105に準拠した方法で測定した(10点平均値)。
[熱収縮率の評価]
多層シュリンクフィルムからMD方向(フィルムの流れ方向)×TD方向(フィルムの幅方向)=10mm×100mmのサンプルを切り取る。そしてこのサンプルの1枚を70℃の温水に10秒間浸漬させ、すぐに取り出して冷水(約25℃)にて冷却した後、TD方向の長さL(mm)を測定する。そして100−Lを算出する。同様のことを残りの9枚のサンプルで繰り返し、計10枚の平均値(10点平均値)を70℃のTD方向の熱収縮率とした。同様の評価を80℃、90℃、100℃の温度条件でも行った、評価結果を表1に示した。
[ネックインの評価]
引き取り速度を4m/分に変更した以外は、上記多層シュリンクフィルムの製造の際の多層シート成形と同様の方法で、多層シートを得た。ここで、Tダイの幅をL0、成形された多層シートの幅(平均値)をLとしたときのネックインを評価した。評価結果を表1に示した。
[膜厚変動の評価]
引き取り速度8m/分で成形を行った以外は、上記多層シュリンクフィルム製造の際の多層シート成形と同様の方法で、多層シートを得た。多層シート成形方向の膜厚変動は、中心線から5cmずらしたライン上で20箇所の厚さを測定し、最大値と最小値及びその差で表した。結果を表1に示した。
[表面粗さの評価]
得られた多層シュリンクフィルムの表面粗さの評価は、表面粗さ測定器(ミツトヨ社製「JV−C624−3D」)を用いて、Raを測定することにより行った。評価結果を表1に示した。
Figure 2010030287
表1から明らかなように、本発明の多層シュリンクフィルムは、比較例1と比べると、ヘイズが少なく透明性が高いことが確認された。そして、本発明の多層シュリンクフィルムは、熱収縮率が従来品である比較例と同等であるため、シュリンクフィルムの用途にも好ましいことが確認された。
メルトテンションの低い環状オレフィン系樹脂(A)を単体で用いた比較例2は、延伸後のヘイズが多く、透明性が低いことが確認された。これに対して、本発明の実施例1では、メルトテンションの低い環状オレフィン系樹脂(A)に少量の環状オレフィン系樹脂(B)を添加することで、環状オレフィン系樹脂組成物としてのメルトテンションが大きく向上し、延伸後のヘイズも少なく、透明性の高いシュリンクフィルムになることが確認された。
比較例3では、比較例2で用いた環状オレフィン系樹脂(A)よりもメルトテンションの高い環状オレフィン系樹脂を用いている。このため、比較例3は、透明性等の面で比較例2よりは有利である。しかし、実施例1から3と比較すると、比較例3は、表面が粗く、膜厚変動、ネックインが大きくなることが確認された。そして、比較例3は、熱収縮し難くいためシュリンクフィルムとして好ましく用いることはできないことが確認された。

Claims (8)

  1. 表面層/中間層/裏面層の少なくとも3層以上からなる多層シュリンクフィルムであって、
    前記表面層及び前記裏面層が、共重合成分としてエチレンを含む環状オレフィン系樹脂(A)と、前記環状オレフィン系樹脂(A)よりガラス転移点が高く、共重合成分としてエチレンを含む環状オレフィン系樹脂(B)と、を含む環状オレフィン系樹脂組成物と、さらに直鎖状低密度ポリエチレン(C)とを含むポリオレフィン系樹脂組成物であって、
    前記環状オレフィン系樹脂組成物における前記環状オレフィン系樹脂(A)の含有量が40質量%から95質量%であり、
    前記環状オレフィン系樹脂組成物における前記環状オレフィン系樹脂(B)の含有量が5質量%から60質量%であり、
    前記環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションが、前記直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションより1.15倍以上高い、表裏面用環状ポリオレフィン系樹脂組成物を含む多層シュリンクフィルム。
  2. 190℃で、巻取速度を15m/分にして測定した前記表裏面用ポリオレフィン系樹脂組成物のメルトテンションが、30mN以上であり、190℃、2.16kg荷重における前記表裏面用環状オレフィン系樹脂組成物のメルトフローレートが、0.1g/10分から1.5g/10分である請求項1に記載の多層シュリンクフィルム。
  3. 190℃で、巻取速度を15m/分にして測定した前記環状オレフィン系樹脂組成物のメルトテンションと、190℃で、巻取速度を15m/分にして測定した前記直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションとの差が、+10mNから+40mNである請求項1又は2に記載の多層シュリンクフィルム。
  4. 前記直鎖状低密度ポリエチレン(C)が、メタロセン触媒により重合した直鎖状低密度ポリエチレンである請求項1から3のいずれかに記載の多層シュリンクフィルム。
  5. 190℃、巻取速度を15m/分にして測定した前記直鎖状低密度ポリエチレン(C)のメルトテンションが、20mNから40mNである請求項1から4のいずれかに記載の多層シュリンクフィルム。
  6. 前記環状オレフィン系樹脂(A)のガラス転移点が、80℃以下である請求項1から5のいずれかに記載の多層シュリンクフィルム。
  7. 前記環状オレフィン系樹脂組成物は、単一のガラス転移点を有する請求項1から6のいずれかに記載の多層シュリンクフィルム。
  8. 前記環状オレフィン系樹脂(A)及び/又は前記環状オレフィン系樹脂(B)は、ノルボルネンとエチレンとからなる共重合体である請求項1から7のいずれかに記載の多層シュリンクフィルム。
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