JP2010029023A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成で、出力電圧の過渡的な変動の検出を抑え、安定して制御できるとともに、応答性が低下しない電力変換装置を提供する。
【解決手段】昇圧コンバータ装置は、デューティ指令を対称三角信号と比較することでPWM信号を生成している。そのため、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングは、電力変換回路をなす全てのIGBTがオン又はオフのいずれかの状態となるタイミングである。従って、このタイミングで電力変換回路の出力電圧を保持することで、全てのIGBTがオン又はオフのいずれかの状態であるときに出力電圧を検出することができる。これにより、IGBTのオン、オフの状態が切替わることで発生する出力電圧の過渡的な変動の検出を抑えることができ、安定して制御できる。しかも、フィルタ回路を設ける必要もない。そのため、簡素な構成で電力変換回路の出力電圧を検出できる。また、フィルタ回路による遅れもないことから、応答性も低下しない。
【選択図】図3
【解決手段】昇圧コンバータ装置は、デューティ指令を対称三角信号と比較することでPWM信号を生成している。そのため、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングは、電力変換回路をなす全てのIGBTがオン又はオフのいずれかの状態となるタイミングである。従って、このタイミングで電力変換回路の出力電圧を保持することで、全てのIGBTがオン又はオフのいずれかの状態であるときに出力電圧を検出することができる。これにより、IGBTのオン、オフの状態が切替わることで発生する出力電圧の過渡的な変動の検出を抑えることができ、安定して制御できる。しかも、フィルタ回路を設ける必要もない。そのため、簡素な構成で電力変換回路の出力電圧を検出できる。また、フィルタ回路による遅れもないことから、応答性も低下しない。
【選択図】図3
Description
本発明は、入力された電力を形態の異なる電力に変換する電力変換手段と、電力変換手段の出力電圧を検出する電圧検出手段とを備えた電力変換装置に関する。
従来、電力変換装置として、例えば特許文献1に開示されている装置がある。この装置は、昇圧コンバータと、電圧センサと、コンバータ制御手段とから構成されている。昇圧コンバータは、直列接続された2つのトランジスタを備えている。電圧センサは、昇圧コンバータの出力端に設けられている。コンバータ制御手段は、電圧指令と、電圧センサの検出した昇圧コンバータの出力電圧とに基づいて、昇圧コンバータを構成する2つのトランジスタをオン、オフするためのPWM信号を出力する。
特開2005−354763号公報
ところで、昇圧コンバータを構成するトランジスタがオン、オフすると、電流の変化に起因して出力電圧が過渡的に変動する。そのため、出力電圧の検出タイミングによっては、この過渡的な変動を検出してしまうことになる。この場合、コンバータ制御手段による昇圧コンバータの制御が不安定になってしまうという問題があった。これに対し、フィルタ回路を設け、過渡的な変動を除去することも考えられる。しかし、構成が複雑になるとともに、フィルタ回路の遅れにより、応答性が低下してしまうという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡素な構成で、出力電圧の過渡的な変動の検出を抑え、安定して制御できるとともに、応答性が低下しない電力変換装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、全てのスイッチング素子が、オン又はオフのいずれかの状態であるときに電力変換手段の出力電圧を検出することで、簡素な構成で、出力電圧の過渡的な変動の検出を抑え、安定して制御できるとともに、応答性の低下を抑えられることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の電力変換装置は、複数のスイッチング素子からなり、スイッチング素子をオン、オフすることで入力された電力を形態の異なる電力に変換する電力変換手段と、電力変換手段の出力電圧を検出する電圧検出手段と、電圧検出手段の検出結果に基づいてスイッチング素子をオン、オフするためのPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、を備えた電力変換装置において、電圧検出手段は、全てのスイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態であるときに電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする。この構成によれば、電力変換手段をなす全てのスイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態のときに電力変換手段の出力電圧を検出する。そのため、スイッチング素子のオン、オフの状態が切替わることで発生する出力電圧の過渡的な変動の検出を抑えることができる。従って、安定して制御することができる。しかも、フィルタ回路を設ける必要もない。そのため、簡素な構成で出力電圧を検出することができる。また、フィルタ回路による遅れもないことから、応答性が低下しない。
請求項2に記載の電力変換装置は、請求項1に記載の電力変換装置において、電圧検出手段は、スイッチング素子がオンからオフ及びオフからオンに状態が切替わる前後の所定時間を除き、全てのスイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態であるときに電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする。この構成によれば、スイッチング素子のオン、オフの状態が切替わる前後の所定時間を除いて出力電圧を検出することができる。スイッチング素子のオン、オフの状態が切替わる前後の所定時間は、過渡的な変動によって出力電圧が不安定になる。そのため、オン、オフの状態が切替わる前後の所定時間を除いて検出することで出力電圧の過渡的な変動の検出を確実に抑えることができる。
請求項3に記載の電力変換装置は、請求項2に記載の電力変換装置において、所定時間は、スイッチング素子がオンからオフ及びオフからオンに状態が切替わることに伴って、電力変換手段の出力電圧が不安定になると予測される時間であることを特徴とする。この構成によれば、出力電圧の過渡的な変動の検出をより確実に抑えることができる。
請求項4に記載の電力変換装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換装置において、PWM信号生成手段は、電圧指令と電圧検出手段の検出結果の偏差を対称三角波信号と比較することでPWM信号を生成し、電圧検出手段は、対称三角波信号の頂点のタイミングで電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする。ここで、対称三角波信号とは、時間に対して増加する増加側の傾きの絶対値と、時間に対して減少する減少側の傾きの絶対値とがほぼ等しい三角波信号である。この構成によれば、対称三角波信号の頂点のタイミングは、電力変換手段をなす全てのスイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態となるタイミングである。より具体的には、オン期間又はオフ期間の中央のタイミングである。そのため、対称三角波信号の頂点のタイミングで検出することで全てのスイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態であるときに確実に検出することができる。また、オン、オフの状態が切替わる前後を除いて確実に検出することができる。
請求項5に記載の電力変換装置は、それぞれ複数のスイッチング素子からなり、スイッチング素子をオン、オフすることで入力された電力を形態の異なる電力に変換する複数の電力変換手段と、各電力変換手段の出力電圧を検出する電圧検出手段と、電圧検出手段の検出結果に基づいて各電力変換手段のスイッチング素子をオン、オフするためのPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、を備えた電力変換装置において、電圧検出手段は、複数の電力変換手段の全てのスイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態であるときに各電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする。この構成によれば、複数の電力変換手段をなす全てのスイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態のときに各電力変換手段の出力電圧を検出する。そのため、スイッチング素子のオン、オフの状態が切替わることで発生する出力電圧の過渡的な変動の検出を抑えることができる。従って、安定して制御することができる。しかも、フィルタ回路を設ける必要もない。そのため、簡素な構成で出力電圧を検出することができる。また、フィルタ回路による遅れもないことから、応答性が低下しない。
請求項6に記載の電力変換装置は、請求項5に記載の電力変換装置において、電圧検出手段は、スイッチング素子がオンからオフ又はオフからオンに状態が切替わる前後の所定時間を除き、複数の電力変換手段の全てのスイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態であるときに電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする。この構成によれば、スイッチング素子のオン、オフの状態が切替わる前後の所定時間を除いて出力電圧を検出することができる。スイッチング素子のオン、オフの状態が切替わる前後の所定時間は、過渡的な変動によって出力電圧が不安定になる。そのため、オン、オフの状態が切替わる前後の所定時間を除いて検出することで出力電圧の過渡的な変動の検出を確実に抑えることができる。
請求項7に記載の電力変換装置は、請求項6に記載の電力変換装置において、所定時間は、スイッチング素子がオンからオフ又はオフからオンに状態が切替わることに伴って、電力変換手段の出力電圧が不安定になると予測される時間であることを特徴とする。この構成によれば、出力電圧の過渡的な変動の検出をより確実に抑えることができる。
請求項8に記載の電力変換装置は、請求項5〜7のいずれか1項に記載の電力変換装置において、PWM信号生成手段は、いずれかの頂点が互いに同期した各電力変換手段の対称三角波信号を生成するとともに、各電力変換手段に対する電圧指令と電圧検出手段の検出結果の偏差を、各電力変換手段に対する対称三角波信号と比較することで各電力変換手段のPWM信号を生成し、電圧検出手段は、各電力変換手段の対称三角波信号の同期した頂点のタイミングで各電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする。ここで、対称三角波信号とは、時間に対して増加する増加側の傾きの絶対値と、時間に対して減少する減少側の傾きの絶対値とがほぼ等しい三角波信号である。この構成によれば、各電力変換手段の対称三角波信号の同期した頂点のタイミングは、複数の電力変換手段をなす全てのスイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態となるタイミングである。より具体的には、オン期間又はオフ期間の中央のタイミングである。そのため、各電力変換手段の対称三角波信号の同期した頂点のタイミングで検出することで、全てのスイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態であるときに確実に検出することができる。また、オン、オフの状態が切替わる前後を除いて確実に検出することができる。
請求項9に記載の電力変換装置は、請求項8に記載の電力変換装置において、PWM信号生成手段は、各電力変換手段の対称三角波信号をそれぞれ生成する複数の三角波信号生成手段と、いずれかの頂点が互いに同期した各電力変換手段の対称三角波信号を生成するように複数の三角波信号生成手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。この構成によれば、いずれかの頂点が互いに同期した各電力変換手段の対称三角波信号を確実に生成することができる。
請求項10に記載の電力変換装置は、請求項9に記載の電力変換装置において、複数の三角波信号生成手段及び制御手段は、マイクロコンピュータ内に一体的に構成されていることを特徴とする。この構成によれば、PWM信号生成手段を簡素化することができる。
次に実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。第1実施形態では、本発明に係る電力変換装置を、昇圧コンバータ装置に適用した例を示す。また、第2実施形態では、本発明に係る電力変換装置を、2つのモータを制御するモータ制御装置に適用した例を示す。
(第1実施形態)
まず、図1及び図2を参照して昇圧コンバータ装置の構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態における昇圧コンバータ装置の回路図である。図2は、制御回路のブロック図である。
まず、図1及び図2を参照して昇圧コンバータ装置の構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態における昇圧コンバータ装置の回路図である。図2は、制御回路のブロック図である。
図1に示す昇圧コンバータ装置1(電力変換装置)は、低電圧バッテリB10の出力する直流低電圧を昇圧して、充放電可能な高電圧バッテリB11を充電する装置である。つまり、低電圧の直流電力を高電圧の直流電力に変換する装置である。図1に示すように、昇圧コンバータ装置1は、低電圧側平滑用コンデンサ10と、コイル11と、電力変換回路(電力変換手段)12と、高電圧側平滑用コンデンサ13と、制御回路14とから構成されている。
低電圧側平滑用コンデンサ10は、低電圧側の直流電圧を平滑するための素子である。低電圧側平滑用コンデンサ10の正極端子及び負極端子は低電圧バッテリB10の正極端子及び負極端子にそれぞれ接続されている。
コイル11は、電流が流れることでエネルギーを蓄積、放出するとともに電圧を誘起する素子である。コイル11の一端は低電圧側平滑用コンデンサ10の正極端子に、他端は電力変換回路12に接続されている。
電力変換回路12は、入力された低電圧の直流電力を高電圧の直流電力に変換する回路である。電力変換回路12はIGBT120、121によって構成されている。IGBT120、121は、オン、オフすることでコイル11にエネルギーを蓄積、放出させるためのスイッチング素子である。IGBT120、121が所定のタイミングでオン、オフすることで、低電圧の直流電力が高電圧の直流電力に変換される。IGBT120、121は直列接続されている。具体的には、IGBT120のエミッタがIGBT121のコレクタに接続されている。直列接続されたIGBT120、121の直列接続点はコイル11の他端に接続されている。また、IGBT120のコレクタは高電圧側平滑用コンデンサ17の正極端子に、IGBT121のエミッタは低電圧側平滑用コンデンサ10及び高電圧側平滑用コンデンサ17の負極端子にそれぞれ接続されている。さらに、IGBT120、121のゲートは制御回路14にそれぞれ接続されている。
高電圧側平滑用コンデンサ13は、高電圧側の直流電圧を平滑するための素子である。高電圧側平滑用コンデンサ13の正極端子はIGBT120のコレクタに、負極端子はIGBT121のエミッタにそれぞれ接続されている。また、高電圧側平滑用コンデンサ13の正極端子及び負極端子は高電圧バッテリB11の正極端子及び負極端子にそれぞれ接続されている。
制御回路14は、外部から入力される電力変換回路12に対する電圧指令と、電力変換回路12の出力電圧である高電圧側の直流電圧とに基づいてIGBT120、121のオン、オフを制御するための回路である。図2に示すように、制御回路14は、電圧変換回路140(電圧検出手段)と、マイクロコンピュータ141と、IGBT駆動回路142とから構成されている。
電圧変換回路140は、電力変換回路12の出力する高電圧側の直流電圧を、マイクロコンピュータ141の入力可能な電圧範囲に変換するための回路である。電圧変換回路140の入力端子は高電圧側平滑用コンデンサ13の正極端子に、出力端子はマイクロコンピュータ141にそれぞれ接続されている。
マイクロコンピュータ141は、外部から入力される電圧指令と高電圧側の直流電圧とに基づいて、IGBT120、121をオン、オフするためのPWM信号を出力する素子である。マイクロコンピュータ141は、A/D変換部141a(電圧検出手段)と、演算部141b(PWM信号生成手段)と、タイマー部141c(PWM信号生成手段)とから構成されている。なお、電圧変換回路140とA/D変換部141aとが本願発明における電圧検出手段に、演算部141bとタイマー部141cとが本願発明におけるPWM信号生成手段に相当する。
A/D変換部141aは、電圧変換回路140によって変換された電力変換回路12の出力する高電圧側の直流電圧のアナログ値をデジタル値に変換するブロックである。A/D変換部141aは、タイマー部141cから入力されるトリガに基づいて変換された高電圧側の直流電圧のアナログ値を保持し、デジタル値に変換する。A/D変換部141aのアナログ入力端子は電圧変換回路140の出力端子に接続されている。また、デジタル出力端子は演算部141bに、トリガ入力端子はタイマー部141cにそれぞれ接続されている。
演算部141bは、外部から入力される電圧指令と、A/D変換部141aによって変換された高電圧側の直流電圧のデジタル値との偏差に基づいてデューティ指令を演算するためのブロックである。また、タイマー部141cを起動するためのトリガを出力するブロックでもある。演算部141bのデジタル入力端子はA/D変換部141aのデジタル出力端子に接続されている。また、演算部141bのデューティ指令出力端子及びトリガ出力端子はタイマー部141cに接続されている。
タイマー部141cは、演算部141bから入力されるトリガによって起動して対称三角波信号を生成し、演算部141bから入力されるデューティ指令を対称三角波信号と比較することでIGBT120、121をオン、オフするためのPWM信号を生成するブロックである。また、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで、変換された高電圧側の直流電圧のアナログ値の保持を指示するためのトリガを出力するブロックでもある。ここで、対称三角波信号とは、時間に対して増加する増加側の傾きの絶対値と、時間に対して減少する減少側の傾きの絶対値とが等しい三角波信号である。タイマー部141cのデューティ指令入力端子は演算部141bのデューティ指令出力端子に、トリガ入力端子は演算部141bのトリガ出力端子にそれぞれ接続されている。また、トリガ出力端子はA/D変換部141aのトリガ入力端子に接続されている。さらに、PWM信号出力端子はIGBT駆動回路142に接続されている。
IGBT駆動回路142は、タイマー部141cから入力されるPWM信号に基づいてIGBT120、121を駆動するための回路である。IGBT駆動回路142のPWM信号入力端子はタイマー部141cのPWM信号出力端子に接続されている。また、駆動端子はIGBT120、121にそれぞれ接続されている。
次に、図1〜図3を参照して昇圧コンバータ装置の動作について説明する。ここで、図3は、電圧検出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。なお、PWM信号については、電力変換回路12を構成するIGBT120、121のうち、一方のIGBTに対するPWM信号のみを示している。他方のIGBTに対するPWM信号は、このPWM信号を反転した信号となる。
図1において、電源が供給されると、昇圧コンバータ装置1は動作を開始する。図2に示す演算部141bは、タイマー部141cを起動するためのトリガを出力する。トリガが入力されると、タイマー部141cは、図3に示すように、対称三角波信号を生成する。また、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで、変換された高電圧側の直流電圧のアナログ値の保持をA/D変換部141に指示するためのトリガを出力する。
トリガが入力されると、図2に示すA/D変換部141aは、電圧変換回路140によって変換された高電圧側の直流電圧のアナログ値を、トリガのタイミングで保持する。つまり、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで保持する。そして、デジタル値に変換して演算部141bに出力する。
演算部141bは、外部から入力される電圧指令と、A/D変換部141aによって変換された高電圧側の直流電圧のデジタル値との偏差に基づいてデューティ指令を演算し、タイマー部141cに出力する。
デューティ指令が入力されると、タイマー部141cは、図3に示すように、デューティ指令を対称三角波信号と比較してIGBT120、121をオン、オフするためのPWM信号を生成し、IGBT駆動回路142に出力する。
PWM信号が入力されると、図2に示すIGBT駆動回路142は、PWM信号に基づいてIGBT120、121をオン、オフする。これにより、低電圧バッテリB10の出力する直流電圧が昇圧され、高電圧バッテリB11が充電される。
最後に、具体的効果について説明する。第1実施形態によれば、デューティ指令を対称三角信号と比較することでPWM信号を生成している。図3に示すように、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングは、電力変換回路12をなす全てのIGBT120、121がオン又はオフのいずれかの状態となるタイミングである。従って、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングでの電力変換回路12の出力電圧は、全てのIGBT120、121がオン又はオフのいずれかの状態であるときの出力電圧である。そのため、対称三角波信号の山側の頂点で電力変換回路12の出力電圧を保持することで、IGBT120、121のオン、オフの状態が切替わることで発生する出力電圧の過渡的な変動の検出を抑えることができ、安定して制御することができる。しかも、フィルタ回路を設ける必要もない。そのため、簡素な構成で電力変換回路12の出力電圧を検出することができる。また、フィルタ回路による遅れもないことから、応答性が低下しない。
また、第1実施形態によれば、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングは、IGBT120、121がオン期間又はオフ期間の中央のタイミングである。そのため、オン、オフの状態が切替わる前後の所定時間tを除いて電力変換回路12の出力電圧を検出することができる。IGBT120、121のオン、オフの状態が切替わることに伴って、電力変換回路12の出力電圧が不安定になると予測される。そのため、オン、オフの状態が切替わる前後の所定時間tを除いて検出することで、電力変換回路12の出力電圧の過渡的な変動の検出を確実に抑えることができる。
(第2実施形態)
まず、図4及び図5を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図4は、第2実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。図5は、制御回路のブロック図である。
まず、図4及び図5を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図4は、第2実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。図5は、制御回路のブロック図である。
図4に示すモータ制御装置2(電力変換装置)は、バッテリB20の出力する直流低電圧を昇圧するとともに、昇圧した直流電圧を3相交流電圧に変換して3相交流モータM20、M21に供給し、3相交流モータM20、M21をそれぞれ独立して駆動する装置である。つまり、低電圧の直流電圧を高電圧の直流電圧に変換するとともに、この高電圧の直流電圧をそれぞれ独立した2組の3相交流電圧に変換する装置である。
図4に示すように、モータ制御装置2は、低電圧側平滑用コンデンサ20と、コイル21と、電力変換回路22(電力変換手段)と、高電圧側平滑用コンデンサ23と、電力変換回路24、25(電力変換手段)と、制御回路26とから構成されている。低電圧側平滑用コンデンサ20、コイル21、電力変換回路22及び高電圧側平滑用コンデンサ23は、第1実施形態における低電圧側平滑用コンデンサ10、コイル11、電力変換回路12及び高電圧側平滑用コンデンサ13と同一構成である。
図4に示すように、モータ制御装置2は、低電圧側平滑用コンデンサ20と、コイル21と、電力変換回路22(電力変換手段)と、高電圧側平滑用コンデンサ23と、電力変換回路24、25(電力変換手段)と、制御回路26とから構成されている。低電圧側平滑用コンデンサ20、コイル21、電力変換回路22及び高電圧側平滑用コンデンサ23は、第1実施形態における低電圧側平滑用コンデンサ10、コイル11、電力変換回路12及び高電圧側平滑用コンデンサ13と同一構成である。
電力変換回路24は、電力変換回路22によって変換された高電圧の直流電圧を3相交流電圧に変換し、3相交流モータM2に供給する回路である。電力変換回路24はIGBT240〜245によって構成されている。
IGBT240〜245は、オン、オフすることで高電圧の直流電圧を3相交流電圧に変換するためのスイッチング素子である。IGBT240、243、IGBT241、244及びIGBT242、245はそれぞれ直列接続されている。具体的には、IGBT240〜242のエミッタがIGBT243〜245のコレクタにそれぞれ接続されている。直列接続された3組のIGBT240、243、IGBT241、244及びIGBT242、245は並列接続されている。3つのIGBT240〜242のコレクタは高電圧側平滑用コンデンサ13の正極端子に、3つのIGBT243〜245のエミッタは高電圧側平滑用コンデンサ13の負極端子にそれぞれ接続されている。IGBT240〜245のゲートは制御回路26にそれぞれ接続されている。また、直列接続されたIGBT240、243、IGBT241、244及びIGBT242、245の直列接続点に形成されるU、V、W相端子は、3相交流モータM20及び制御回路26にそれぞれ接続されている。
電力変換回路25は、電力変換回路22によって変換された高電圧の直流電圧を、電力変換回路24とは独立して3相交流電圧に変換し、3相交流モータM21に供給する回路である。電力変換回路25はIGBT250〜255によって構成されている。IGBT250〜255はIGBT240〜245同一構成である。3つのIGBT250〜252のコレクタは高電圧側平滑用コンデンサ13の正極端子に、3つのIGBT253〜255のエミッタは高電圧側平滑用コンデンサ13の負極端子にそれぞれ接続されている。IGBT250〜255のゲートは制御回路26にそれぞれ接続されている。また、直列接続されたIGBT250、253、IGBT251、254及びIGBT252、255の直列接続点に形成されるU、V、W相端子は、3相交流モータM21及び制御回路26にそれぞれ接続されている。
制御回路26は、外部から入力される電力変換回路22に対する電圧指令と、電力変換回路22の出力電圧である高電圧側の直流電圧とに基づいてIGBT120、121のオン、オフを制御するための回路である。また、外部から入力される電力変換回路24に対する電圧指令と、電力変換回路24の出力電圧である3相交流電圧とに基づいてIGBT240〜245のオン、オフを制御するための回路である。さらに、外部から入力される電力変換回路25に対する電圧指令と、電力変換回路25の出力電圧である3相交流電圧とに基づいてIGBT250〜255のオン、オフを制御するための回路である。図5に示すように、制御回路26は、電圧変換回路260〜262(電圧検出手段)と、マイクロコンピュータ263と、IGBT駆動回路264〜266とから構成されている。
電圧変換回路260は、電力変換回路22の出力する高電圧側の直流電圧を、マイクロコンピュータ261の入力可能な電圧範囲に変換するための回路である。電圧変換回路260の入力端子は高電圧側平滑用コンデンサ13の正極端子に接続されている。また、出力端子はマイクロコンピュータ263に接続されている。
電圧変換回路261は、電力変換回路24の出力する3相交流電圧を、マイクロコンピュータ263の入力可能な電圧範囲に変換するための回路である。電圧変換回路261の入力端子は電力変換回路24のU、V、W相端子に接続されている。また、出力端子はマイクロコンピュータ263に接続されている。
電圧変換回路262は、電力変換回路25の出力する3相交流電圧を、マイクロコンピュータ263の入力可能な電圧範囲に変換するための回路である。電圧変換回路262の入力端子は電力変換回路25のU、V、W相端子に接続されている。また、出力端子はマイクロコンピュータ263に接続されている。
マイクロコンピュータ263は、外部から入力される電力変換回路22に対する電圧指令と、電力変換回路22の出力電圧である高電圧側の直流電圧とに基づいてIGBT120、121をオン、オフするためのPWM信号を出力する素子である。また、外部から入力される電力変換回路24に対する電圧指令と、電力変換回路24の出力電圧である3相交流電圧とに基づいてIGBT240〜245をオン、オフするためのPWM信号を出力する素子でもある。さらに、外部から入力される電力変換回路25に対する電圧指令と、電力変換回路25の出力電圧である3相交流電圧とに基づいてIGBT250〜255をオン、オフするためのPWM信号を出力する素子でもある。マイクロコンピュータ263は、A/D変換部263a〜263c(電圧検出手段)と、演算部263db(PWM信号生成手段)と、タイマー部263e〜263g(PWM信号生成手段)とから構成されている。つまり、A/D変換部263a〜263c、演算部263d及びタイマー部263e〜263gはマイクロコンピュータ263内に一体的に構成されている。なお、電圧変換回路260〜262とA/D変換部263a〜263cとが本願発明における電圧検出手段に、演算部263dとタイマー部263e〜263gとが本願発明におけるPWM信号生成手段に相当する。
A/D変換部263aは、電圧変換回路260によって変換された電力変換回路22の出力する高電圧側の直流電圧のアナログ値をデジタル値に変換するブロックである。A/D変換部263aは、タイマー部263cから入力されるトリガに基づいて、変換された高電圧側の直流電圧のアナログ値を保持し、デジタル値に変換する。A/D変換部263aのアナログ入力端子は電圧変換回路260の出力端子に接続されている。また、デジタル出力端子は演算部263dに、トリガ入力端子はタイマー部263eにそれぞれ接続されている。
A/D変換部263bは、電圧変換回路261によって変換された電力変換回路24の出力する3相交流電圧のアナログ値をデジタル値に変換するブロックである。A/D変換部263bは、タイマー部263fから入力されるトリガに基づいて、変換された3相交流電圧のアナログ値を保持し、デジタル値に変換する。A/D変換部263bのアナログ入力端子は電圧変換回路261の出力端子に接続されている。また、デジタル出力端子は演算部263dに、トリガ入力端子はタイマー部263fにそれぞれ接続されている。
A/D変換部263cは、電圧変換回路262によって変換された電力変換回路25の出力する3相交流電圧のアナログ値をデジタル値に変換するブロックである。A/D変換部263cは、タイマー部263gから入力されるトリガに基づいて、変換された3相交流電圧のアナログ値を保持し、デジタル値に変換する。A/D変換部263cのアナログ入力端子は電圧変換回路262の出力端子に接続されている。また、デジタル出力端子は演算部263dに、トリガ入力端子はタイマー部263gにそれぞれ接続されている。
演算部263dは、外部から入力される電力変換回路22、24、25に対する電圧指令と、A/D変換部263a〜263cによって変換された電力変換回路22、24、25に対する高電圧側の直流電圧及び3相交流電圧のデジタル値との偏差に基づいて、電力変換回路22、24、25にデューティ指令を演算するためのブロックである。また、タイマー部263e〜263gを起動するための共通のトリガを出力するブロックでもある。演算部263dのデジタル入力端子はA/D変換部263a〜263cのデジタル出力端子にそれぞれ接続されている。また、演算部263dのデューティ指令出力端子はタイマー部263e〜263gにそれぞれ接続されている。トリガ出力端子はタイマー部263e〜263gに接続されている。
タイマー部263eは、演算部263dから入力されるトリガによって起動して、図3に示すように、対称三角波信号を生成するブロックである。また、演算部263dから入力されるデューティ指令を対称三角波信号と比較することで、IGBT220、221をオン、オフするためのPWM信号を生成するブロックでもある。さらに、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで、変換された高電圧側の直流電圧のアナログ値の保持を指示するためのトリガを出力するブロックでもある。ここで、対称三角波信号とは、時間に対して増加する増加側の傾きの絶対値と、時間に対して減少する減少側の傾きの絶対値とが等しい三角波信号である。タイマー部263eのデューティ指令入力端子は演算部263dの電力変換回路22に対するデューティ指令出力端子に、トリガ入力端子は演算部263dのトリガ出力端子にそれぞれ接続されている。また、トリガ出力端子はA/D変換部263aのトリガ入力端子に接続されている。さらに、PWM信号出力端子はIGBT駆動回路264に接続されている。
タイマー部263fは、演算部263dから入力されるトリガによって起動して、図3に示すように、タイマー部263eの対称三角波信号と同一周波数であって、山谷の頂点がタイマー部263eの対称三角波信号の山谷の頂点と同期した対称三角波信号を生成するブロックである。また、演算部263dから入力されるデューティ指令を対称三角波信号と比較することで、IGBT240〜245をオン、オフするためのPWM信号を生成するブロックでもある。さらに、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで、変換された高電圧側の直流電圧のアナログ値の保持を指示するためのトリガを出力するブロックでもある。タイマー部263fのデューティ指令入力端子は演算部263dの電力変換回路24に対するデューティ指令出力端子に、トリガ入力端子は演算部263dのトリガ出力端子にそれぞれ接続されている。また、トリガ出力端子はA/D変換部263bのトリガ入力端子に接続されている。さらに、PWM信号出力端子はIGBT駆動回路265に接続されている。
タイマー部263gは、演算部263dから入力されるトリガによって起動して、図3に示すように、タイマー部263eの対称三角波信号と同一周波数であって、山谷の頂点がタイマー部263eの対称三角波信号の谷山の頂点と同期した、180度位相がずれた対称三角波信号を生成するブロックである。また、演算部263dから入力されるデューティ指令を対称三角波信号と比較することで、IGBT250〜255をオン、オフするためのPWM信号を生成するブロックでもある。さらに、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで、変換された高電圧側の直流電圧のアナログ値の保持を指示するためのトリガを出力するブロックでもある。タイマー部263gのデューティ指令入力端子は演算部263dの電力変換回路25に対するデューティ指令出力端子に、トリガ入力端子は演算部263dのトリガ出力端子にそれぞれ接続されている。また、トリガ出力端子はA/D変換部263cのトリガ入力端子に接続されている。さらに、PWM信号出力端子はIGBT駆動回路266に接続されている。
これにより、図3に示すように、タイマー部263e及びタイマー部263fの対称三角波信号の山谷の頂点と、タイマー部263gの対称三角波信号の谷山の頂点とがそれぞれ同期することとなる。
IGBT駆動回路264は、タイマー部263eから入力されるPWM信号に基づいてIGBT220、221を駆動するための回路である。IGBT駆動回路264のPWM信号入力端子はタイマー部263eのPWM信号出力端子に接続されている。また、駆動端子はIGBT220、221にそれぞれ接続されている。
IGBT駆動回路265は、タイマー部263fから入力されるPWM信号に基づいてIGBT240〜245を駆動するための回路である。IGBT駆動回路265のPWM信号入力端子はタイマー部263fのPWM信号出力端子に接続されている。また、駆動端子はIGBT240〜245にそれぞれ接続されている。
IGBT駆動回路266は、タイマー部263gから入力されるPWM信号に基づいてIGBT250〜255を駆動するための回路である。IGBT駆動回路266のPWM信号入力端子はタイマー部263gのPWM信号出力端子に接続されている。また、駆動端子はIGBT250〜255にそれぞれ接続されている。
次に、図4〜図6を参照してモータ制御装置の動作について説明する。ここで、図6は、電圧検出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。なお、PWM信号については、電力変換回路22を構成するIGBT220、221のうち、一方のIGBTに対するPWM信号のみを示している。また、電力変換回路24、25を構成するIGBT240〜245、250〜255のうち、U、V、W相の一方のIGBTに対するPWM信号のみをそれぞれ示している。それぞれの他方のIGBTに対するPWM信号は、これらのPWM信号を反転した信号となる。
図4において、電源が供給されると、モータ駆動装置2は動作を開始する。図6に示す演算部263dは、タイマー部263e〜263gを起動するための共通のトリガを出力する。共通のトリガが入力されると、タイマー部263eは、図6に示すように、対称三角波信号を生成する。また、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで、変換された高電圧側の直流電圧のアナログ値の保持をA/D変換部263aに指示するためのトリガを出力する。タイマー部263fは、タイマー部263eの対称三角波信号と同一周波数であって、山谷の頂点がタイマー部263eの対称三角波信号の山谷の頂点と同期した対称三角波信号を生成する。また、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで、変換された3相交流電圧のアナログ値の保持をA/D変換部263bに指示するためのトリガを出力する。タイマー部263gは、タイマー部263eの対称三角波信号と同一周波数であって、山谷の頂点がタイマー部263eの対称三角波信号の谷山の頂点と同期した、180度位相がずれた対称三角波信号を生成する。また、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで、変換された3相交流電圧のアナログ値の保持をA/D変換部263cに指示するためのトリガを出力する。
トリガが入力されると、図5に示すA/D変換部263aは、電圧変換回路260によって変換された高電圧側の直流電圧のアナログ値をトリガのタイミングで保持する。つまり、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで保持する。また、A/D変換部263bは、電圧変換回路261によって変換された電力変換回路24の出力する3相交流電圧のアナログ値をトリガのタイミングで保持する。つまり、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで保持する。さらに、A/D変換部263cは、電圧変換回路262によって変換された電力変換回路25の出力する3相交流電圧のアナログ値をトリガのタイミングで保持する。つまり、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで保持する。そして、デジタル値に変換して演算部263dにそれぞれ出力する。
演算部263dは、外部から入力される電力変換回路22、24、25に対する電圧指令と、A/D変換部263a〜263cによって変換された電力変換回路22、24、25に対する高電圧側の直流電圧及び3相交流電圧のデジタル値との偏差に基づいて電力変換回路22、24、25にデューティ指令を演算し、タイマー部263e〜263gにそれぞれ出力する。
デューティ指令が入力されると、タイマー部263eは、図6に示すように、電力変換回路22に対するデューティ指令を対称三角波信号と比較してIGBT220、221をオン、オフするためのPWM信号を生成し、IGBT駆動回路264に出力する。また、タイマー部263fは、電力変換回路24に対するデューティ指令を対称三角波信号と比較してIGBT240〜245をオン、オフするためのPWM信号を生成し、IGBT駆動回路265に出力する。さらに、タイマー部263gは、電力変換回路25に対するデューティ指令を対称三角波信号と比較してIGBT250〜255をオン、オフするためのPWM信号を生成し、IGBT駆動回路266に出力する。
PWM信号が入力されると、図5に示すIGBT駆動回路264は、PWM信号に基づいてIGBT220、221をオン、オフする。これにより、低電圧バッテリB10の出力する直流電圧が昇圧され、高電圧側平滑用コンデンサ23が充電される。また、IGBT駆動回路265は、PWM信号に基づいてIGBT240〜245をオン、オフする。これにより、高電圧側平滑用コンデンサ23に充電された高電圧の直流電圧が3相交流電圧に変換され、3相交流モータM1に供給される。さらに、IGBT駆動回路266は、PWM信号に基づいてIGBT250〜255をオン、オフする。これにより、高電圧側平滑用コンデンサ23に充電された高電圧の直流電圧が3相交流電圧に変換され、3相交流モータM2に供給される。
最後に、具体的効果について説明する。第2実施形態によれば、電力変換回路22、24、25に、デューティ指令を対称三角波信号と比較することでPWM信号を生成している。しかも、電力変換回路22、24、25の対称三角波信号の山谷の頂点が同期するように設定されている。図6に示すように、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングは、電力変換回路22、24、25をなす全てのIGBT220、221、240〜245、250〜255がオン又はオフのいずれかの状態となるタイミングである。従って、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングでの電力変換回路22、24、25の出力電圧は、全てのIGBT220、221、240〜245、250〜255がオン又はオフのいずれかの状態であるときの出力電圧である。そのため、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングでの電力変換回路22、24、25の出力電圧を保持することで、IGBT220、221、240〜245、250〜255のオン、オフの状態が切替わることで発生する出力電圧の過渡的な変動の検出を抑えることができ、安定して制御することができる。しかも、フィルタ回路を設ける必要もない。そのため、簡素な構成で電力変換回路22、24、25の出力電圧を検出することができる。また、フィルタ回路による遅れもないことから、応答性が低下しない。
また、第2実施形態によれば、対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングは、IGBT220、221、240〜245、250〜255がオン期間又はオフ期間の中央のタイミングである。そのため、第1実施形態と同様に、オン、オフの状態が切替わる前後の所定時間を除いて電力変換回路22、24、25の出力電圧を検出することができる。より具体的には、オン、オフの状態が切替わることに伴って、電力変換回路22、24、25の出力電圧が不安定になると予測される。そのため、オン、オフの状態が切替わる前後の所定時間を除いて検出することで、電力変換回路22、24、25の出力電圧の過渡的な変動の検出を確実に抑えることができる。
さらに、第2実施形態によれば、タイマー部263e〜263gは、電力変換回路22、24、25の対称三角波信号をそれぞれ生成する。また、タイマー部263e〜263gは、演算部263dから出力される共通のトリガによって起動する。そのため、山谷の頂点が同期した電力変換回路22、24、25の対称三角波信号を
確実に生成することができる。
確実に生成することができる。
加えて、第2実施形態によれば、演算部236d及びタイマー部263e〜263gはマイクロコンピュータ263内に一体的に構成されている。さらに、A/D変換部263a〜263cもマイクロコンピュータ263内に一体的に構成されている。そのため、構成を簡素化することができる。
なお、第2実施形態では、タイマー部263e〜263gの対称三角波信号の山谷の頂点のタイミングで電力変換回路22、24、25の出力電圧を検出する例を挙げているが、これに限られるものではない。PWM信号に基づいて全てのIGBT220、221、240〜245、250〜255がオン又はオフのいずれかの状態であるときを判定し、そのタイミングで検出してもよい。
また、第2実施形態では、タイマー部263e〜263gの対称三角波信号の周波数が同一である例を挙げているが、これに限られるものではない。例えば、図7に示すように、タイマー部263eの対称三角波信号の周波数が他のタイマー部263f、263gの対称三角波信号の周波数の2倍であってもよい。対称三角波信号の頂点のいずれかが同期していれば、その同期した頂点のタイミングで各電力変換回路の出力電圧を検出することで同様の効果を得ることができる。同様に、対称三角波信号の周波数が互いに整数倍の関係にあれば、適応が可能である。
1・・・昇降圧コンバータ装置(電力変換装置)、10、20・・・低電圧側平滑用コンデンサ、11、21・・・コイル、12、22、24、25・・・電力変換回路(電力変換手段)、120、121、220、221、240〜245、250〜255・・・IGBT、13、23・・・高電圧側平滑用コンデンサ、14、26・・・制御回路、140、260〜262・・・電圧変換回路(電圧検出手段)、141、263・・・マイクロコンピュータ、141a、263a〜263c・・・A/D変換部(電圧検出手段)、141b・・・演算部(PWM信号生成手段)、141c・・・タイマー部(PWM信号生成手段)、142、264〜266・・・IGBT駆動回路、B10、B20・・・低電圧バッテリ、B11・・・高電圧バッテリ、2・・・モータ制御装置(電力変換装置)、263d・・・演算部(PWM信号生成手段、制御手段)、263e〜263g・・・タイマー部(PWM信号生成部、三角波信号生成手段)、M20、M21・・・3相交流モータ
Claims (10)
- 複数のスイッチング素子からなり、前記スイッチング素子をオン、オフすることで入力された電力を形態の異なる電力に変換する電力変換手段と、
前記電力変換手段の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段の検出結果に基づいて前記スイッチング素子をオン、オフするためのPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、
を備えた電力変換装置において、
前記電圧検出手段は、全ての前記スイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態であるときに前記電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする電力変換装置。 - 前記電圧検出手段は、前記スイッチング素子がオンからオフ及びオフからオンに状態が切替わる前後の所定時間を除き、全ての前記スイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態であるときに前記電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記所定時間は、前記スイッチング素子がオンからオフ及びオフからオンに状態が切替わることに伴って、前記電力変換手段の出力電圧が不安定になると予測される時間であることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
- 前記PWM信号生成手段は、電圧指令と前記電圧検出手段の検出結果の偏差を対称三角波信号と比較することでPWM信号を生成し、
前記電圧検出手段は、前記対称三角波信号の頂点のタイミングで前記電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - それぞれ複数のスイッチング素子からなり、前記スイッチング素子をオン、オフすることで入力された電力を形態の異なる電力に変換する複数の電力変換手段と、
各前記電力変換手段の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段の検出結果に基づいて各前記電力変換手段の前記スイッチング素子をオン、オフするためのPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、
を備えた電力変換装置において、
前記電圧検出手段は、複数の前記電力変換手段の全ての前記スイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態であるときに各前記電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする電力変換装置。 - 前記電圧検出手段は、前記スイッチング素子がオンからオフ又はオフからオンに状態が切替わる前後の所定時間を除き、複数の前記電力変換手段の全ての前記スイッチング素子がオン又はオフのいずれかの状態であるときに前記電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
- 前記所定時間は、前記スイッチング素子がオンからオフ又はオフからオンに状態が切替わることに伴って、前記電力変換手段の出力電圧が不安定になると予測される時間であることを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
- 前記PWM信号生成手段は、いずれかの頂点が互いに同期した各前記電力変換手段の対称三角波信号を生成するとともに、各前記電力変換手段に対する電圧指令と前記電圧検出手段の検出結果の偏差を、各前記電力変換手段に対する前記対称三角波信号と比較することで各前記電力変換手段のPWM信号を生成し、
前記電圧検出手段は、各前記電力変換手段の前記対称三角波信号の同期した頂点のタイミングで各前記電力変換手段の出力電圧を検出することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記PWM信号生成手段は、各前記電力変換手段の前記対称三角波信号をそれぞれ生成する複数の三角波信号生成手段と、
いずれかの頂点が互いに同期した各前記電力変換手段の前記対称三角波信号を生成するように複数の前記三角波信号生成手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。 - 複数の前記三角波信号生成手段及び前記制御手段は、マイクロコンピュータ内に一体的に構成されていることを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。
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