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JP2010028981A - 同期モータの回転子位置推定方法および同期モータの制御装置 - Google Patents

同期モータの回転子位置推定方法および同期モータの制御装置 Download PDF

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JP2010028981A
JP2010028981A JP2008187921A JP2008187921A JP2010028981A JP 2010028981 A JP2010028981 A JP 2010028981A JP 2008187921 A JP2008187921 A JP 2008187921A JP 2008187921 A JP2008187921 A JP 2008187921A JP 2010028981 A JP2010028981 A JP 2010028981A
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voltage
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Tetsuya Matsuyama
哲也 松山
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Panasonic Corp
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Panasonic Corp
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Abstract

【課題】高速回転時や誘起電圧が大きくなる場合においても高分解で高精度な位置推定を行えるようにする。
【解決手段】本発明の同期モータの回転子位置推定方法は、(a)固定子巻線の相電圧値、固定子巻線の相電流値、固定子巻線の抵抗および固定子巻線のインダクタンスに基づいて、同期モータの各相の誘起電圧を推定するステップと、(b)各相の誘起電圧を任意の速度で回転する制御軸へ座標変換した誘起電圧演算値を作成するステップと、(c)静止座標上における誘起電圧の基準値を制御軸へ座標変換した誘起電圧基準値を作成するステップと、(d)誘起電圧演算値と誘起電圧基準値の偏差を作成するステップと、(e)偏差が零に収束するように制御軸の位置を補正することで回転子位置を推定するステップと、を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、同期モータの制御方法に関し、特に、同期モータの回転子位置の推定方法に関する。さらに、本発明は、位置センサレス方式を採用した、同期モータの制御装置に関する。
ブラシレスDCモータと呼ばれるモータは同期モータであるため、制御には回転子の位置情報が必要である。特に、広い速度範囲で高効率にモータを駆動するためには、高精度な位置情報に基づいて電流ベクトルを制御する必要があり、閉ループで駆動するのが通例である。高精度の位置情報を得るために回転子位置センサを設けると、位置センサによる配線本数の増加、保守性の低下、信頼性の低下、圧縮機内のように特殊雰囲気中での使用における耐環境性の低下、センサ自体の体格に基づく寸法拡大、コスト等の問題が発生する。この欠点をなくすために、センサを用いずに回転子位置を推定する位置センサレス制御装置が提案されている。
従来の位置センサレス制御装置は、磁気突極性を利用する方式のものと、モータ巻線に誘起される速度起電力を利用する方式のものとに大別できる。後者は、停止、極低速時は速度起電力が発生しないために位置推定が困難になるが、中・高速時には突極型および非突極型の両方に適用可能な特徴を持つ。速度起電力を利用した従来の位置センサレス制御装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。以下、特許文献1に記載された位置センサレス制御装置について簡単に説明する。
特許文献1の位置センサレス制御装置によると、まず、静止座標において、ある相の誘起電圧の基準値em(誘起電圧基準値)を作成する。また、相電流値と相電圧値とから誘起電圧を演算して誘起電圧値e(誘起電圧演算値)を求め、誘起電圧基準値emと誘起電圧演算値eとの偏差εを求め、両者の位相を一致させることで回転子位置を推定する。位相を一致させる具体的な方法を以下に説明する。
例えば、U相の誘起電圧演算値(U相誘起電圧値eu)の位相とU相の誘起電圧基準値(U相誘起電圧基準値eum)の位相とが一致しないとき、これらの偏差(U相偏差εu)は0でない。そのため、このU相偏差εuが0に収斂するように、推定回転子位置θmを補正することで、位相を一致させる。ただし、U相誘起電圧値euとU相誘起電圧基準値eumとがクロスする位相範囲では正確な推定を行えないので、推定を行う相を推定回転子位置θmまたは誘起電圧演算値eに応じて選択する。特許文献1では、図11に示すように、推定する相を60°ごとに切り替えている。これにより、正弦波での位相差を直流成分の偏差として得ることができる。常に位相差の影響が偏差に最も影響を及ぼす相を用いて角度推定することで、推定精度が向上する。
特許文献1の方法では、固定子巻線の各相の相電圧方程式に基づき、誘起電圧演算値を作成する。固定子巻線の電圧方程式は、瞬時値を利用しているため、相電流と相電圧が正弦波状でない場合、例えば、相電圧が飽和しても、推定回転子位置θmを推定できる。また、誘起電圧演算値を算出する際、相電圧値と相電流値とを用いるため、誘起電圧定数を使用しない。つまり、誘起電圧定数の変化の影響を受けないため、モータの駆動中に発生する発熱や、雰囲気によりモータ温度が上昇することで永久磁石の磁束量が変化し、誘起電圧定数が変化しても正しく位置を推定することができる。
特許第3419725号公報
特許文献1の技術は、三相静止座標に基づいているので、誘起電圧演算値と誘起電圧基準値はそれぞれ交流量となる。そのため、誘起電圧演算値と誘起電圧基準値との偏差εを求める際、一定の位相差がある場合でも偏差εには、正弦波を比較することに起因するリプルが原理的に含まれる。また、常に位相差の影響が偏差に最も影響を及ぼす相を用いて角度推定するため、偏差εに含まれるリプルも大きくなってしまう。また、推定する相の切り替えの前後で、偏差εには、当該切り替えに基づくリプルが含まれる。さらに、高速駆動時や誘起電圧の大きい同期モータを駆動する場合、比較する誘起電圧が大きくなるため、偏差εに含まれるリプルが大きくなり、その結果から算出される推定速度にもリプルの影響が表れ、推定速度自体が脈動し、制御に影響を及ぼす可能性があった。
上記問題に鑑み、本発明は、先行技術の利点を損なうことなく、高速回転時や誘起電圧が大きくなる場合においても高分解で高精度な位置推定を行える方法および制御装置を提供することを目的とする。
本発明者は、回転子位置の推定精度を向上するために、交流量を比較する方法を用いないことに着目した。
すなわち、本発明は、
固定子巻線の相電圧値、前記固定子巻線の相電流値、前記固定子巻線の抵抗および前記固定子巻線のインダクタンスに基づいて、同期モータの各相の誘起電圧を推定するステップと、
前記各相の誘起電圧を任意の速度で回転する制御軸へ座標変換した誘起電圧演算値を作成するステップと、
静止座標上における誘起電圧の基準値を前記制御軸へ座標変換した誘起電圧基準値を作成するステップと、
前記誘起電圧演算値と前記誘起電圧基準値の偏差を作成するステップと、
前記偏差が零に収斂するように前記制御軸の位置を補正することで回転子位置を推定するステップと、
を含む、同期モータの回転子位置推定方法を提供する。
上記方法を実施するために、本発明は、
電流指令に検出電流が追従するように、前記電流指令と前記検出電流との偏差に対応した電圧指令を回転子の推定位置を用いて演算し、出力する電圧指令演算部と、
前記電圧指令を反映した三相交流電圧が与えられる同期モータの相電流値を検出する電流センサと、
前記電圧指令に従い直流電圧を前記三相交流電圧に変換して前記同期モータに印加するインバータと、
固定子巻線の相電圧値、前記固定子巻線の相電流値、前記固定子巻線の抵抗および前記固定子巻線のインダクタンスに基づいて前記同期モータの各相の誘起電圧を推定するとともに、前記回転子の現在の推定位置を用い、前記各相の誘起電圧を直流成分に変換した誘起電圧演算値と、前記推定位置上での誘起電圧基準値とを求め、前記誘起電圧演算値と前記誘起電圧基準値との偏差を作成し、前記偏差が零に収斂するように前記推定位置を補正することで回転子位置を推定する回転子位置推定部と、
を備えた、同期モータの制御装置を提供する。
他の側面において、本発明は、
同期モータの各相の相電圧を任意の速度で回転する制御軸へ座標変換したモータ端子電圧演算値を作成するステップと、
静止座標上におけるモータ端子電圧の基準値を前記制御軸へ座標変換したモータ端子電圧基準値を作成するステップと、
前記モータ端子電圧演算値と前記モータ端子電圧基準値との偏差を作成するステップと、
前記偏差が零に収斂するように前記制御軸の位置を補正することで回転子位置を推定するステップと、
を含む、同期モータの回転子位置推定方法を提供する。
上記方法を実施するために、本発明は、
電流指令に検出電流が追従するように、前記電流指令と前記検出電流との偏差に対応した電圧指令を回転子の推定位置を用いて演算し、出力する電圧指令演算部と、
前記電圧指令を反映した三相交流電圧が与えられる同期モータの相電流値を検出する電流センサと、
前記電圧指令に従い直流電圧を前記三相交流電圧に変換して前記同期モータに印加するインバータと、
前記同期モータの各相の相電圧を任意の速度で回転する制御軸へ座標変換したモータ端子電圧演算値を作成し、静止座標上におけるモータ端子電圧の基準値を前記制御軸へ座標変換したモータ端子電圧基準値を作成し、前記モータ端子電圧演算値と前記モータ端子電圧基準値との偏差を作成し、前記偏差が零に収斂するように前記推定位置を補正することで回転子位置を推定する回転子位置推定部と、
を備えた、同期モータの制御装置を提供する。
上記本発明によると、固定子巻線の各相の相電圧方程式から電圧演算値を求め、この電圧演算値と電圧基準値との位相偏差を直流成分として抽出しうるように、ある任意の速度で回転する制御軸へと座標変換する。そして、制御軸上で位置誤差に依存した直流成分の偏差を求め、この偏差が零に収斂するように推定回転子位置(θm)を補正する。原理的に、推定位置が直流成分として導出されるため、得られた推定位置には正弦波を比較することに起因するリプルが重畳せず、制御性に優れる。また、推定アルゴリズムに誘起電圧定数等のモータ定数を使用せずに済むため、相電圧が飽和しても位置推定を実現できるとともに、モータの使用状況に応じてモータ定数が変化した場合においても高分解能で高精度な位置推定を実現できる。また、推定する相の切り替えを行わずに済むので、当該切り替えに基づくリプルを除去でき、これにより位置推定精度が向上する。
制御軸上で抽出できる電圧演算値の直流成分の偏差は、制御軸上の推定回転子位置と実際の回転子位置との位置誤差に依存する。位置誤差から、実際の回転子位置より推定回転子位置が回転子の回転方向に進んでいるか、遅れているかを判断できる。進んでいる場合には、推定回転子位置を遅らせるように印加電圧の周波数および/またはトルク指令を補正する。遅れている場合には、推定回転子位置を進ませるように印加電圧の周波数および/またはトルク指令を補正する。
本発明の一態様では、制御軸に生じる電圧演算値と電圧基準値の偏差が直流情報として抽出できるため、回転子位置の推定に必要な情報のみを選択することで、簡単に回転子位置を推定できる。
なお、本明細書において、「誤差」の語と、「偏差」の語は、同じ意味で用いられる。
最初に、回転子位置推定方法について、永久磁石同期モータ(PMSM:Permanent Magnet Synchronous Motor)の電圧方程式から位置誤差Δθに依存した成分を導出する過程を含めて説明する。その後、それらの方法を採用した、同期モータの制御装置について説明する。
<<1.誘起電圧を利用した回転子位置推定方法>>
(座標軸の定義)
まず、座標系について説明する。図3は、永久磁石同期モータの解析モデル図である。説明を簡単にするために、磁極数が2の埋込磁石同期モータ(IPMSM:Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)が示されている。d軸とq軸は、実際の回転子の位相θによる軸である。これ以後、d−q座標軸を単に実軸という。d軸を回転子に配置された永久磁石による磁束と同じ向きとし、q軸をd軸に対して90°進んだ向きとする。そして、固定子巻線とd軸のなす位相を回転子位置θとする。
図3において、反時計回りの向きを正転とする。この正転の向きは、固定子巻線u、v、wに流れる電流が、u相、v相、w相の順に変化する向きである。また、dc軸とqc軸は、推定回転子位置θm(推定位置)により定められる軸である。これ以後、dc−qc座標軸を制御軸という。言い換えれば、制御軸の座標は、当該方法に基づいて同期モータの制御を実行する制御装置(図1)が回転子位置と認識する推定座標である。また、固定子巻線uから推定回転子位置θmだけ回転した軸をdc軸とし、qc軸をdc軸に対して90°進んだ向きとする。さらに、回転子位置θと推定回転子位置θmとの差を位置誤差Δθ(=θ−θm)とする。
図3では、正の位置誤差Δθがある状態を示しているが、位置推定に誤差がなく位置誤差Δθが0のとき、推定回転子位置θmと回転子位置θとが一致し、d軸とdc軸とが一致し、q軸とqc軸とが一致する。なお、以下の説明では、回転子位置θと推定回転子位置θmと位置誤差Δθとを電気角で表す。以下、特に明記しないとき、位相(角度)に関する値は電気角で表わす。ここで、機械角は回転子そのものの角度を表し、(電気角)=(p/2)(機械角)である。なお、pは磁極数である。
(誘起電圧演算値esd(edc、eqc)の導出)
次に、誘起電圧演算値esd(dc軸の誘起電圧演算値edc、qc軸の誘起電圧演算値eqc)の導出方法について詳しく説明する。
まず、既知である同期モータの相電圧方程式より、各相の誘起電圧演算値es(u相誘起電圧演算値eu、v相誘起電圧演算値ev、w相誘起電圧演算値ew)を作成する。具体的には、(1)(2)(3)式に基づいて各相の誘起電圧演算値esを作成する。ここで、d/dtは時間微分を表す。三角関数に関する微分の演算に現れるdθ/dtには、推定速度ωmを電気角速度に変換したものを用いる。また、d(iu)/dt、d(iv)/dt、d(iw)/dtは、1次オイラー近似で求める。具体的には、ΔTを位置推定周期、i(n)を今回の相電流値、i(n−1)を前回の相電流値として、di/dt={i(n)−i(n−1)}/ΔTで近似する。また、Rは固定子巻線一相あたりの抵抗、laは固定子巻線一相あたりの漏れインダクタンス、Laは固定子巻線一相あたりの有効インダクタンスの平均値、Lasは固定子巻線一相あたりの有効インダクタンスの振幅を表す。w相電流値iwは、u相電流値iuとv相電流値ivとの和の符号を変えたもの(iw=−(iu+iv))として求める。
Figure 2010028981
(1)(2)(3)式で求めた各相の誘起電圧演算値esを簡略化することもできる。具体的には、相電流値iu、iv、iwが正弦波であると仮定し、電流指令振幅ia(電流ベクトルの絶対値)と電流指令位相βT(q軸からの電流ベクトルの進み角)とから相電流iu、iv、iwを作成し、これらを(1)(2)(3)式にそれぞれ代入する。さらに、(1)(2)(3)式を相電流の振幅最大値Ifを用いて表し、簡略化すると(4)(5)(6)式を得る。相電流値iu、iv、iwとして、電流センサから得られた値を用いてもよい。電流センサから得られた値に基づいて相電流の振幅最大値Ifを導出しうる。
Figure 2010028981
このように、固定子巻線に流れる相電流が正弦波であると仮定し、固定子巻線の相電圧から固定子巻線の抵抗および固定子巻線のインダクタンスに基づく電圧降下分を減ずることによって、各相の誘起電圧を推定できる。簡略化した相電圧方程式を用いて誘起電圧演算値esを求めても、(1)(2)(3)式を用いる場合と同じ結果および効果が得られる。簡略化した相電圧方程式を用いることで、演算時間を短縮できる。
(1)(2)(3)式または(4)(5)(6)式で求めた各相の誘起電圧演算値は、静止座標上で定義されているため、交流量となる。本発明ではこれらを制御軸(dc−qc座標軸)へ写像することにより、直流量に変換する。具体的には、(7)式に基づき、各相の誘起電圧演算値es(u相誘起電圧演算値eu、v相誘起電圧演算値ev、w相誘起電圧演算値ew)を座標変換することで、dc−qc軸上の誘起電圧演算値esd(dc軸誘起電圧演算値edc、qc軸誘起電圧演算値eqc)を導出する。
Figure 2010028981
(誘起電圧基準値esdm(edcm、eqcm)の導出)
次に、基準となるdc−qc軸上の誘起電圧基準値esdm(dc軸の誘起電圧基準値edcm、qc軸の誘起電圧基準値eqcm)の導出方法について詳しく説明する。
まず、誘起電圧振幅推定値emを求める方法について説明する。各相の誘起電圧値の絶対値を加算した結果に基づき、誘起電圧振幅演算値ecを作成する。具体的には、(8)式のように、u相誘起電圧演算値euの絶対値と、v相誘起電圧演算値evの絶対値と、w相誘起電圧演算値ewの絶対値との和に、ある設定された係数KECを乗じたものを誘起電圧振幅演算値ecとする。ここで、係数KECは(9)式で与えられ、各相の誘起電圧が正弦波であるとして、各相の誘起電圧値の絶対値の和を振幅に変換するために乗算される。なお、θm%(π/3)は推定回転子位置θm(°)をπ/3(60°)で除算したときの剰余である。
Figure 2010028981
さらに、(8)式で求めた誘起電圧振幅演算値ecに1次ディジタルローパスフィルタ(LPF)を作用したものを誘起電圧振幅推定値emとする。具体的には、(10)式に基づいて誘起電圧振幅推定値emを求める。ここで、em(n)は今回の制御周期における誘起電圧振幅推定値であり、em(n−1)は前回の制御周期における誘起電圧振幅推定値である。また、KLEMはローパスフィルタの係数であり、0から1までの値をとり、小さくなるほどローパスフィルタの効果が大きくなる。(10)式では、誘起電圧振幅演算値ecと前回の誘起電圧振幅推定値em(n−1)との誤差(振幅誤差)を求め、この振幅誤差に係数KLEMを乗じて得た値と前回の誘起電圧振幅推定値em(n−1)とを加え、今回の誘起電圧振幅推定値em(n)としている。このように、ローパスフィルタを用いることで、振幅誤差を算出し、この振幅誤差が小さくなるように、誘起電圧振幅推定値em(n)を補正する。
Figure 2010028981
次に、推定回転子位置θmでの誘起電圧の基準値である誘起電圧基準値esdmを作成する。まず、(11)(12)(13)式のようにして、上述の誘起電圧振幅推定値emを振幅値として、u相の誘起電圧基準値(u相誘起電圧基準値eum)、v相の誘起電圧基準値(v相誘起電圧基準値evm)、w相の誘起電圧基準値(w相誘起電圧基準値ewm)を求める。ロータの永久磁石に正弦波着磁がなされているとして、各相の誘起電圧基準値esmは正弦波とする。
Figure 2010028981
(11)(12)(13)式で求めた各相の誘起電圧基準値esmは静止座標上で定義されているため、交流量となる。したがって、本発明ではこれらを制御軸へ写像することにより、直流量に変換する。(14)式に基づき、各相の誘起電圧基準値esm(u相誘起電圧基準値eum、v相誘起電圧基準値evm、w相誘起電圧基準値ewm)を座標変換することで、dc−qc軸上の誘起電圧基準値esdm(dc軸誘起電圧基準値edcm、qc軸誘起電圧基準値eqcm)を導出する。
Figure 2010028981
(偏差の導出)
次に、誘起電圧演算値esdと誘起電圧基準値esdmとの偏差εを作成する。(15)式のように、誘起電圧演算値esdから誘起電圧基準値esdmを減算したものを偏差εにする。
Figure 2010028981
(15)式に基づいて、dc軸での偏差εdcと、qc軸上での偏差εqcとを導出する。実際の回転子位置θと推定回転子位置θmが一致している場合、これらの誘起電圧演算値esdと誘起電圧基準値esdmは一致し、偏差は0となる。しかし、位置誤差Δθをもって回転している場合、実際の回転子位置θを持つ実軸に生じる誘起電圧を推定回転子位置θmの制御軸へ写像すると、実際の回転子位置θと推定回転子位置θmとの位相差(位置誤差Δθ)に依存した偏差εが生じる。これによって、本発明の位置センサレスによる回転子位置の推定が可能となる。
(回転子の推定回転子位置θmの導出)
推定回転子位置θmの導出は、(15)式により求めた偏差εを0に収斂させるように推定回転子位置θmを補正することで実現する。上記導出方法を具体的に説明する。例えば、図3に示すように、推定回転子位置θmと実際の回転子位置θとが一致する場合、dc軸誘起電圧演算値edcとdc軸誘起電圧基準値edcmは等しくなり、また、qc軸誘起電圧演算値eqcとqc軸誘起電圧基準値eqcmは等しくなる。しかし、推定回転子位置θmが実際の回転子位置θよりも遅れているとき、dc軸での偏差εdcは位置誤差Δθに依存した負の値が出力される。また、qc軸上での偏差εqcは位置誤差Δθに依存した負の値が出力される。したがって、これらの条件が満たされれば、推定回転子位置θmが遅れていると判断し、推定回転子位置θmを進めるように補正する。次に、推定回転子位置θmが実際の回転子位置θよりも進んでいるとき、dc軸での偏差εdcは位置誤差Δθに依存した正の値が出力される。また、qc軸上での偏差εqcは位置誤差Δθに依存した負の値が出力される。したがって、これらの条件が満たされれば、推定回転子位置θmが進んでいると判断し、推定回転子位置θmを遅らせるように補正する。これによって、高分解能で高精度な角度の推定を実現することができる。
また、dc軸での偏差εdcのみに着目して、偏差εdc(磁束方向成分)が0に収斂するように推定回転子位置θmを補正してもよい。言い換えると、qc軸での偏差εqcを導出しなくてもよい。このようにすれば、演算時間をより短くすることができる。
また、上述した方式では偏差εが位置誤差Δθに依存することを利用していたが、直接(16)式に示すように位置誤差Δθmを偏差εとして求め、偏差εが0に収斂するように推定回転子位置θmを補正してもよい。
Figure 2010028981
<<2.モータ電圧を利用した推定方法>>
次に、位置誤差Δθに依存した直流成分の偏差εを求める他の方法について説明する。前述の誘起電圧を利用した推定方法では、制御軸として、推定回転子位置θmを基準とするdc−qc座標を用いた。他方、本推定法では、制御軸として、モータ端子電圧位置θvを基準とするγ−δ座標を用いる。すなわち、γ−δ座標は、当該方法に基づいて同期モータの制御を実行する制御装置が回転子の位置を認識する推定座標と同じ角速度で、ある一定の位相をもって回転するモータ端子電圧の座標である。
(モータ端子電圧演算値vsd(vγ、vδ)の導出)
以下に、モータ端子電圧演算値vsd(γ軸のモータ端子電圧演算値vγ、δ軸のモータ端子電圧演算値vδ)の導出方法について詳しく説明する。
まず、既知である同期モータの相電圧値より、各相のモータ端子電圧演算値vs(u相モータ端子電圧演算値vu、v相モータ端子電圧演算値vv、w相モータ端子電圧演算値vw)を作成する。各相のモータ端子電圧演算値vsとして、(17)式に示すように、後述する電圧指令演算部109(図1等)で生成した電圧指令vs*(vu*、vv*、vw*)を用いる。
Figure 2010028981
(17)式で求めた各相のモータ端子電圧演算値vsは、静止座標上で定義されているため、交流量となる。したがって、本発明ではこれらを制御軸(γ−δ座標軸)へ写像することにより、直流量に変換する。
次に、モータ端子電圧位置θvの導出方法について説明する。まず、dc−qc軸上において、電圧方程式は(18)式のように表される。dc軸電流値idc、qc軸電流値iqcを制御したとき、dc軸電圧値vdc、qc軸電圧値vqcは一意に決まるため、その電圧位相βvも一意に決まり、(19)式のようになる。ここで、モータ端子電圧位置θv、電圧位相βvおよび推定回転子位置θmの関係は、(20)式のようになる。
Figure 2010028981
(21)式により各相のモータ端子電圧演算値vs(u相モータ端子電圧演算値vu、v相モータ端子電圧演算値vv、w相モータ端子電圧演算値vw)を座標変換することで、γ−δ軸上のモータ端子電圧演算値vsd(γ軸モータ端子電圧演算値vγ、δ軸モータ端子電圧演算値vδ)を導出する。
Figure 2010028981
(モータ端子電圧基準値vsdm(vγm、vδm)の導出)
次に、基準となるγ−δ軸上のモータ端子電圧基準値vsdm(γ軸のモータ端子電圧基準値vγm、δ軸のモータ端子電圧基準値vδm)の導出方法について詳しく説明する。
まず、モータ端子電圧振幅推定値vmを求める方法について説明する。各相のモータ端子電圧値の絶対値を加算した結果に基づき、モータ端子電圧振幅演算値vcを作成する。(22)式のように、u相モータ端子電圧演算値vuの絶対値と、v相モータ端子電圧演算値vvの絶対値と、w相モータ端子電圧演算値vwの絶対値との和に、ある設定された係数KECを乗じたものをモータ端子電圧振幅演算値vcとする。ここで、係数KECは(23)式のように与えられ、各相のモータ端子電圧が正弦波であるとして、各相のモータ端子電圧の絶対値の和を振幅に変換するために乗算される。なお、θv%(π/3)はモータ端子電圧位置θv(°)を(π/3)(60°)で除算したときの剰余である。
Figure 2010028981
さらに、(22)式で求めたモータ端子電圧振幅演算値vcに1次ディジタルローパスフィルタ(LPF)を作用したものをモータ端子電圧振幅推定値vmとする。具体的には、(24)式に基づいてモータ端子電圧振幅推定値vmを求める。ここで、vm(n)は今回の制御周期におけるモータ端子電圧振幅推定値であり、vm(n−1)は前回の制御周期におけるモータ端子電圧振幅推定値である。また、KLEMはローパスフィルタの係数であり、0から1までの値をとり、小さくなるほどローパスフィルタの効果が大きくなる。(24)式では、モータ端子電圧振幅演算値vcと前回のモータ端子電圧振幅推定値vm(n−1)との誤差(振幅誤差)を求め、この振幅誤差に係数KLEMを乗じて得た値と前回のモータ端子電圧振幅推定値vm(n−1)とを加え、今回のモータ端子電圧振幅推定値vm(n)としている。このように、ローパスフィルタを用いることで、振幅誤差を算出し、この振幅誤差が小さくなるように、モータ端子電圧振幅推定値vm(n)を補正する。
Figure 2010028981
次に、モータ端子電圧位置θvでのモータ端子電圧の基準値であるモータ端子電圧基準値vsdmを作成する。まず、(25)(26)(27)式のようにして、上述のモータ端子電圧振幅推定値vmを振幅値として、u相のモータ端子電圧基準値(u相モータ端子電圧基準値vum)、v相のモータ端子電圧基準値(v相モータ端子電圧基準値vvm)、w相のモータ端子電圧基準値(w相モータ端子電圧基準値vwm)を求める。ロータの永久磁石に正弦波着磁がなされているとして、各相のモータ端子電圧基準値vsmは正弦波とする。
Figure 2010028981
(25)(26)(27)式で求めた各相のモータ端子電圧基準値vsmは静止座標上で定義されているため、交流量となる。したがって、本発明ではこれらを制御軸へ写像することにより、直流量に変換する。(28)式に基づき、各相のモータ端子電圧基準値vsm(u相モータ電圧基準値vum、v相モータ端子電圧基準値vvm、w相モータ端子電圧基準値vwm)を座標変換することで、γ−δ軸上のモータ端子電圧基準値vsdm(γ軸モータ端子電圧基準値vγm、δ軸モータ端子電圧基準値vδm)を導出することができる。
Figure 2010028981
(偏差の導出)
次に、モータ端子電圧演算値vsdとモータ端子電圧基準値vsdmとの偏差εを作成する。(29)式のように、モータ端子電圧演算値vsdからモータ端子電圧基準値vsdmを減算したものを偏差εにする。
Figure 2010028981
(29)式に基づいて、γ軸での偏差εγと、δ軸上での偏差εδとを導出する。実際の回転子位置θと推定回転子位置θmとが一致する場合、モータ端子電圧演算値vsdとモータ端子電圧基準値vsdmとは一致し、偏差は0となる。しかし、位置誤差Δθをもって回転している場合、実際の回転子位置θを持つ実軸に生じるモータ端子電圧をモータ端子電圧位置θvである制御軸へ写像すると、実際の回転子位置θと推定回転子位置θmの位相差(位置誤差Δθ)に依存した偏差εが生じる。これによって、本発明の位置センサレスによる回転子位置の推定が可能となる。
(回転子の推定回転子位置θmの導出)
推定回転子位置θmの導出は、誘起電圧を利用した推定方法と同様に実現することができる。
また、γ軸での偏差εγのみに着目して、偏差εγが0に収斂するように推定回転子位置θmを補正してもよい。言い換えると、δ軸での偏差εδを導出しなくてもよい。このようにすれば、演算時間をより短くすることができる。
また、上述した方式では偏差εが位置誤差Δθに依存することを利用していたが、直接(30)式に示すように位置誤差Δθmを偏差εとして求め、偏差εが0に収斂するように推定回転子位置θmを補正してもよい。
Figure 2010028981
次に、上述した方法を実行しうる同期モータの制御装置の具体的な構成を説明する。
<<第1実施形態>>
図1に示すように、同期モータの制御装置100は、駆動部104、2個の電流センサ105a,105b、2軸電流変換部106、回転子位置回転数推定部107、電圧指令演算部109、電流制御部110、電流指令作成部111および回転数制御部112を備えている。
駆動部104は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)のようなスイッチング素子を用いた三相スイッチング回路でありうる。上述した他の制御部は、DSP(Distal Signal Processor)またはマイクロコンピュータにおいて実行される制御アプリケーションによって提供されうる。DSPまたはマイクロコンピュータは、コア、メモリ、A/D変換回路および通信ポートのような周辺装置を含んでいてもよい。もちろん、上述した他の制御部の一部が論理回路によって構成されていてもよい。
制御対象の同期モータ102は、例えば、IPMSMやSPMSM(Surface Permanent Magnet Synchronous Motor)のような永久磁石同期モータである。IPMSMは、d軸インダクタンスLdとq軸インダクタンスLqとが相違する突極性(一般には、Lq>Ldの逆突極性)を有し、マグネットトルクに加えてリラクタンストルクも利用できるので、極めて高い駆動効率を達成できる。
本実施形態では、ホール素子やレゾルバのような位置センサを使用することなく回転子の位置を推定し、同期モータ102の制御を行う。なお、本明細書では、制御装置100が認識する同期モータ102のd軸をdc軸、q軸をqc軸と表記する。
(モータ制御装置の動作)
同期モータ102の駆動時における制御装置100の動作の概要を説明する。図1に示すように、外部より与えられる目標回転数ω*の情報に基づいて、回転数制御部112により電流指令I*(トルク指令)が作成され、電流指令作成部111によりdc−qc軸における電流指令idc*,iqc*が作成される。電流センサ105a,105bによって得られた相電流iu,ivは、2軸電流変換部106によりdc−qc座標上の検出電流idc,iqcに変換される。検出電流idc,iqcと電流指令idc*,iqc*との偏差に基づき、電流制御部110は、電圧指令vdc*,vqc*を作成する。電圧指令vdc*,vqc*に基づき、電圧指令演算部109は、三相電圧指令vu*,vv*,vw*を作成する。駆動部104は、三相電圧指令vu*,vv*,vw*に対応したデューティを有する三相交流電圧を作り、同期モータ102に出力する。このようにして、同期モータ102は、実回転数ωが目標回転数ω*に追従するように制御される。
(駆動部104)
図2に示すように、駆動部104は、スイッチング素子113a,113b,113c,113d,113e,113fおよび還流ダイオード114a,114b,114c,114d,114e,114fが対になった変換回路、ベースドライバ116、平滑コンデンサ117および直流電源118を含む。同期モータ102への給電は、スイッチング素子113a〜113fを介して、直流電源118から行われる。直流電源118は、ダイオードブリッジ等によって整流された出力に相当する。電圧指令演算部109によって作成されたスイッチングパターン信号は、ベースドライバ116によってスイッチング素子113a〜113fを電気的に駆動するためのドライブ信号に変換され、これらのドライブ信号にしたがって各スイッチング素子113a〜113fが動作する。
(回転数制御部112)
制御装置100の動作について、さらに詳しく説明する。まず、外部より与えられる目標回転数ω*を実現するように、現在の回転数ω(後述する推定回転数ωm)との偏差から電流指令I*が、(31)式を用いて回転数制御部112により演算される。演算方法としては、一般的なPI制御方式による。ここで、Gpω,Giωはそれぞれ速度制御比例ゲインと積分ゲイン、ωは回転数、ω*は目標回転数、I*は電流指令を表す。
*=Gpω×(ω*−ω)+Giω×Σ(ω*−ω) (31)
(電流指令作成部111)
さらに、電流指令I*を用い、電流指令作成部111は、dc軸電流指令idc*およびqc軸電流指令iqc*を(32)(33)式により演算する。ここで、βは電流位相である。
idc*=I*×−sin(β) (32)
iqc*=I*×cos(β) (33)
(2軸電流変換部106)
電流センサ105a,105bにより検出された同期モータ102の相電流iu,ivは、(34)式に基づき、2軸電流変換部106により、同期モータ102のマグネットトルクに寄与するqc軸検出電流iqcと、それに直交するdc軸検出電流idcの2軸電流に変換される。ここで、推定回転子位置θmとして、先に説明した方法によって導いた値が使用される。
Figure 2010028981
(電流制御部110の説明)
そして、電流制御部110は、与えられた電流指令idc*,iqc*と、検出電流idc,iqcを用いて、(35)(36)式により電流指令idc*,iqc*に検出電流idc,iqcが追従するように制御演算を行い、電圧指令vdc*,vqc*を求める。ここで、Gpd,Gidはそれぞれdc軸電流制御比例ゲインと積分ゲイン、Gpq,Giqはそれぞれqc軸電流制御比例ゲインと積分ゲインである。
vdc*=Gpd×(idc*−idc)+Gid×Σ(idc*−idc) (35)
vqc*=Gpq×(iqc*−iqc)+Giq×Σ(iqc*−iqc) (36)
(電圧指令演算部109)
さらに、電圧指令演算部109は、電圧指令vdc*,vqc*と、回転子位置回転数推定部107により推定された回転子位置θmとに基づいて、同期モータ102を駆動するための電圧指令(ドライブ信号)を駆動部104に出力する。具体的には、二相の電圧指令vdc*,vqc*から、出力波形が正弦波となるように三相電圧指令vu*,vv*,vw*が、回転子位置θmを用いて、(37)式で示される一般的な二相三相変換により求められる。
Figure 2010028981
(駆動部104)
そして、駆動部104は、そのドライブ信号に従って、U相、V相、W相の電圧を出力する。これにより、同期モータ107が目標とする回転数(速度)にて駆動される。つまり、駆動部104のスイッチング素子113a〜113fのスイッチングパターンを、電流センサ105a,105bから得られる同期モータ102の電流情報と、同期モータ102の推定された磁極位置の情報と、同期モータ102の推定された回転数の情報と、外部から与えられる目標回転数の情報とから決定する。
(回転子位置回転数推定部107)
次に、回転子位置回転数推定部107の動作の詳細を説明する。図4に示すように、回転子位置回転数推定部107は、ある設定された周期(位置推定周期:ΔT)ごとに起動され、相電圧値作成部71、誘起電圧値演算部72、誘起電圧振幅値作成部73、誘起電圧基準値作成部74、偏差作成部75、角度速度補正部76の順に下記の動作をさせ、推定回転子位置θmと推定速度ωmとを作成する。また、電流制御部110、回転子位置回転数推定部107の順に動作させ、位置推定周期ΔTと電流制御周期とを同一とする。
位置推定周期ΔTは、モータの構造に依存せず、マイコンやDSPの処理能力に依存する。例えば、位置推定周期ΔTが67μ秒であり、回転子の磁極数が4極、モータ回転数が1800rpm(角速度60π/秒)である場合、下記の式より、位置推定周期ΔTを電気角ΔΘで表すと1.45度になる。ΔΘ=360度×(4極/2)×67μs×(1800rpm/60s)=1.45度。このように、ΔTは非常に小さな値であり、リアルタイムに近い位置推定が行われている。このリアルタイムに近い応答性は、モータの急加速や急減速等において、高い追随性を実現する。
(相電圧値作成部71)
相電圧値作成部71は、(38)(39)(40)式のように、電圧指令vu*、vv*、vw*を相電圧値vu、vv、vwとする。
vu=vu* (38)
vv=vv* (39)
vw=vw* (40)
(誘起電圧値演算部72)
誘起電圧値演算部72は、(1)(2)(3)式または(4)(5)(6)式により各相の誘起電圧演算値(u相誘起電圧演算値eu、v相誘起電圧演算値ev、w相誘起電圧演算値ew)を作成する。
(誘起電圧振幅値作成部73)
誘起電圧振幅値作成部73は、まず、各相の誘起電圧値の絶対値を加算した結果に基づき誘起電圧振幅演算値ecを作成する。(8)式に示したように、u相誘起電圧値euの絶対値と、v相誘起電圧値evの絶対値と、w相誘起電圧値ewの絶対値との和に、ある設定された係数KEC((9)式参照)を乗じたものを誘起電圧振幅演算値ecとする。さらに、誘起電圧振幅演算値ecに1次ディジタルローパスフィルタ(LPF)を作用したものを(10)式より求め、誘起電圧振幅推定値emとする。
(誘起電圧基準値作成部74)
誘起電圧基準値作成部74は、誘起電圧振幅値作成部73により作成された誘起電圧振幅推定値emと制御装置100が現在認識している推定回転子位置θmとを取得し、誘起電圧値の基準値である誘起電圧基準値eum、evm、ewmを作成する。
(偏差作成部75)
偏差作成部75は、誘起電圧演算値esdと誘起電圧基準値esdmとの偏差εを作成する。まず、誘起電圧値演算部72により得られた誘起電圧演算値esと誘起電圧基準値作成部74により得られた誘起電圧基準値esdmとを、(7)(14)式に示したように、現在の推定回転子位置θmを用いてそれぞれ直流成分へと座標変換し、誘起電圧演算値esdと誘起電圧基準値esdmとを得る。次に、(41)式のように、dc軸の誘起電圧演算値edcから誘起電圧基準値edcmを減算したものを偏差εにする。ここでは、dc軸における偏差を利用しているが、qc軸における偏差を利用してもよい。
ε=edc−edcm (41)
(角度速度補正部76)
角度速度補正部76は、偏差εが0に収斂するように推定回転子位置θmを補正する。また、推定速度ωmを作成する。まず、位置推定周期ΔT毎に推定回転子位置θmをどれだけ進めるかを示す進み量θmpを作成する。(42)式のように、偏差εに比例ゲインκpを乗じ、その乗算結果の絶対値が比例リミットζpを越えないように制限した値を進み量比例項θmppとする。また、(43)式のように、偏差εに積分ゲインκiを乗じ、その乗算結果の絶対値が積分リミットζiを越えないように制限した値を進み量積分項θmpiとする。そして、(44)式のように、進み量積分項θmpiを積分した結果と進み量比例項θmppとの加算結果を進み量θmpとする。
θmpp=κp・ε、−ζp≦θmpp≦ζp (42)
θmpi=κi・ε、−ζi≦θmpi≦ζi (43)
θmp=θmpp+Σθmpi (44)
次に、推定回転子位置θmを進み量θmpだけ進める。(45)式のように、進み量θmpを積分したものを推定回転子位置θmとする。新たな推定回転子位置θmをメモリに保存する。
θm=Σθmp (45)
そして、進み量θmpに1次ディジタルローパスフィルタ(LPF)を作用したものを推定速度ωmとする。具体的には、(46)式に基づいて推定速度ωmを求める。ここで、ωm(n)は今回の推定速度であり、ωm(n−1)は前回の推定速度である。また、KTPWは進み量を速度の単位に変化する係数である。さらに、KLWはローパスフィルタの係数であり、0から1までの値をとり、小さくなるほどローパスフィルタの効果が大きくなる。
ωm(n)=KLW・(KTPW・θmp)+(1−KLW)・ωm(n−1) (46)
本実施形態では、偏差作成部75によって求めた位置誤差Δθに依存した偏差をもとに、推定速度であるインバータ出力周波数ωmを調節する。モータ正転時に位置誤差Δθが正のときは、推定回転子位置θmが実際の回転子位置θより遅れていることを意味するので、インバータ周波数ωmを上げ、制御軸の回転を加速させる。逆に、モータ正転時に位置誤差Δθが負のときは、推定回転子位置θmが実際の回転子位置θより進んでいることを意味するので、インバータ周波数ωmを下げ、制御軸の回転を減速させる。
また、角度速度補正部76は、偏差εが0に収斂するように推定回転子位置θmを補正するために、同じ機能を有するPI補償以外の手段を用いてもよい。
(効果)
本実施形態の回転子位置推定方法および同期モータの制御装置100では、誘起電圧基準値と誘起電圧演算値を共に直流量とするために座標変換を行う。誘起電圧基準値と誘起電圧演算値を共に直流量で扱うことにより、位相誤差に依存した偏差εは直流量となり、交流量による変動がなく、推定回転子位置θmおよび推定速度ωmの精度が高まる。また、推定を行う相を選択するための選択部(特許文献1および図11参照)を必要としない。
<<第2実施形態>>
図5に示す第2実施形態は、図1に示す第1実施形態とほぼ共通であるが、回転子位置回転数推定部207の構成が第1実施形態とは異なる。本実施形態では、dc軸に発生する誘起電圧基準値edcmが0であるという条件を用いることで、誘起電圧基準値esdmを求める演算を行わない。
(回転子位置回転数推定部207)
図6に回転子位置回転数推定部207の構成を示す。回転子位置回転数推定部207は、ある設定された周期(位置推定周期:ΔT)ごとに起動され、相電圧値作成部71、誘起電圧値演算部72、偏差作成部275、角度速度補正部76の順に下記の動作をさせ、推定回転子位置θmと推定速度ωmとを作成する。また、電流制御部110、回転子位置回転数推定部207の順に動作させ、位置推定周期ΔTと電流制御周期とを同一とする。
(相電圧値作成部71、誘起電圧値演算部72)
相電圧値作成部71と誘起電圧値演算部72は、第1実施形態と同じ動作を行う。
(偏差作成部275)
偏差作成部275は、dc軸における誘起電圧演算値edcと誘起電圧基準値edcmとの偏差εを作成する。ここで、誘起電圧基準値edcmが0であることを利用し、誘起電圧基準値esdmを計算しない。また、誘起電圧値演算部72により得られた誘起電圧演算値esを現在の推定回転子位置θmを用いて直流成分へと座標変換し、第1実施形態と同様に、誘起電圧演算値esdを得る。ここで、dc軸での誘起電圧に注目すると、(47)式に示すように、偏差εは、誘起電圧演算値edcとなる。
ε=edc (47)
(角度速度補正部76)
第1実施形態と同様に、角度速度補正部76は、偏差εが0に収斂するように推定回転子位置θmを補正する。つまり、本実施形態においては、偏差ε、すなわちdc軸での誘起電圧演算値edcを0にすることと等しくなる。また、推定速度ωm、推定回転子位置θmの導出は、第1実施形態と同様である。
(効果)
本実施形態によると、推定を行う相を選択するための選択部やLPF(ローパスフィルタ)を必要としないため、構成の簡素化(推定アルゴリズムの簡素化)を図れる。また、第1実施形態に比べ演算量も少ない。
<<第3実施形態>>
図7に示す本実施形態は、回転子位置回転数推定部307の構成が第1実施形態とは異なる。具体的には、U相電流iuおよびV相電流ivに代えて、dc−qc座標軸におけるdc軸電流idcおよびqc軸電流iqcを回転子位置回転数推定部307に入力する点で、第1実施形態とは異なる。
(回転子位置回転数推定部307)
図8に回転子位置回転数推定部307の構成を示す。回転子位置回転数推定部307は、ある設定された周期(位置推定周期:ΔT)ごとに起動され、相電圧値作成部71、モータ端子電圧振幅値作成部373、電圧位相作成部377、モータ端子電圧基準値作成部374、偏差作成部375、角度速度補正部76の順に下記の動作をさせ、推定回転子位置θmと推定速度ωmとを作成する。また、電流制御部110、回転子位置回転数推定部307の順に動作させ、位置推定周期ΔTと電流制御周期とを同一とする。
(相電圧値作成部71)
相電圧値作成部71は、前述した(17)式に基づき、電圧指令vu*、vv*、vw*を相電圧値vu、vv、vwとする。
(モータ端子電圧振幅値作成部373)
モータ端子電圧振幅値作成部373は、まず、各相のモータ端子電圧値の絶対値を加算した結果に基づき、モータ端子電圧振幅演算値vcを作成する。(22)式のように、u相モータ端子電圧値vuの絶対値と、v相モータ端子電圧値vvの絶対値と、w相モータ端子電圧値vwの絶対値との加算結果に、ある設定された係数KEC((23)式参照)を乗じたものをモータ端子電圧振幅演算値vcとする。さらに、モータ端子電圧振幅演算値vcに1次ディジタルローパスフィルタ(LPF)を作用したものを(10)式より求め、モータ端子電圧振幅推定値vmとする。
(電圧位相作成部377)
電圧位相作成部377は、2軸電流変換部106で作成されたidc,iqcと、現在の推定速度ωmとを取得し、(18)式を用いて、dc軸電圧値vdcとqc軸電圧値vqcを求める。さらに、(19)(20)式を用いて、誘起電圧が発生するqc軸からモータ端子電圧位置θvに対応するδ軸までの位相βvを求め、その位相βvからモータ端子電圧位置θvを求める。
(モータ端子電圧基準値作成部374)
モータ端子電圧基準値作成部374は、モータ端子電圧振幅値作成部373により作成されたモータ端子電圧振幅推定値vmと、角度速度補正部76により得られた推定回転子位置θmと、電圧位相作成部377により作成されたqc軸からδ軸までの位相βvとを取得し、(25)(26)(27)式を用いてモータ端子電圧値の基準値であるモータ端子電圧基準値vum、vvm、vwmを作成する。
(偏差作成部375)
偏差作成部375は、モータ端子電圧演算値vsdとモータ端子電圧基準値vsdmとの偏差εを作成する。まず、相電圧作成部71により得られた各相のモータ端子電圧演算値vsと、モータ端子電圧基準値作成部374により得られた各相のモータ端子電圧基準値vsmを、(21)(28)式に示したように現在のモータ端子電圧位置θvを用いてそれぞれ直流成分へと座標変換し、γ−δ軸上でのモータ端子電圧演算値vsdとモータ端子電圧基準値vsdmとを得る。次に、(48)式のように、γ軸のモータ端子電圧演算値vγからモータ端子電圧基準値vγmを減算したものを偏差εにする。ここでは、γ軸における偏差を利用しているが、δ軸における偏差を利用してもよい。
ε=vγ−vγm (48)
(角度速度補正部76)
第1実施形態と同様に、角度速度補正部78は、偏差εが0に収斂するように推定回転子位置θmを補正する。つまり、本実施形態においては、γ軸での偏差εγを0にすることと等しくなる。また、推定速度ωm、推定回転子位置θmの導出は、実施形態1と同様である。
(効果)
本実施形態によると、推定を行う相を選択するための選択部やLPF(ローパスフィルタ)を必要としないため、構成の簡素化(制御プログラムの簡素化)を図れる。また、第1実施形態に比べ演算量も少ない。
<<第4実施形態>>
図9に示す本実施形態は、図7に示す第3実施形態とほぼ共通であるが、回転子位置回転数推定部407の構成が第3実施形態とは異なる。本実施形態では、γ軸に発生するモータ端子電圧基準値vγmが0であるという条件を用いることで、モータ端子電圧基準値vsdmを求める演算を行わない。
(回転子位置回転数推定部407)
図10に回転子位置回転数推定部407の構成を示す。回転子位置回転数推定部407は、ある設定された周期(位置推定周期:ΔT)ごとに起動され、相電圧値作成部71、電圧位相作成部377、偏差作成部475、角度速度補正部76の順に下記の動作をさせ、推定回転子位置θmと推定速度ωmとを作成する。また、電流制御部110、回転子位置回転数推定部407の順に動作させ、位置推定周期ΔTと電流制御周期とを同一とする。
(相電圧値作成部71、電圧位相作成部377)
相電圧値作成部71と電圧位相作成部377は、第3実施形態と同じ動作を行う。
(偏差作成部475)
偏差作成部475は、γ軸におけるモータ端子電圧演算値vγとモータ端子電圧基準値vγmとの偏差εを作成する。ここで、モータ端子電圧基準値vγmの値が0であることを利用し、モータ端子電圧基準値vsdmを計算しない。また、相電圧値作成部71により得られた各相のモータ端子電圧演算値vsを現在のモータ端子電圧位置θvを用いて直流成分へと座標変換し、第3実施形態と同様に、モータ端子電圧演算値vγを得る。ここで、γ軸でのモータ端子電圧に注目すると、(49)式に示すように、偏差εは、γ軸におけるモータ端子電圧演算値vγとなる。
ε=vγ (49)
(角度速度補正部76)
第3実施形態と同様に、角度速度補正部76は、偏差εが0に収斂するようにモータ端子電圧位置θvを補正する。本実施形態においては、偏差ε、すなわちγ軸でのモータ端子電圧値vγを0にすることと等しくなる。また、推定速度ωm、推定回転子位置θmの導出は、第3実施形態と同様である。
(効果)
本実施形態によると、推定を行う相を選択するための選択部やLPF(ローパスフィルタ)を必要としないため、構成の簡素化(制御プログラムの簡素化)を図れる。また、第3実施形態に比べ演算量も少ない。
以上、本発明によれば、短い位置推定周期ごとに偏差を求め、推定位置を逐次補正することで、高分解能で高精度なモータ制御が可能になる。また、速度変化への応答性も改善される。推定回転子位置θmおよび推定速度ωmにリプル等の脈動の影響が及びにくいので、例えばロータリコンプレッサのモータのように、周期的な負荷外乱に起因した振動を本質的に有するモータの制御においても、制御性の改善を期待できる。
本発明は、他の同期モータの制御、例えばSPMSMの制御にも採用しうる。また、本発明の適用対象は特に限定されないが、例えば、冷暖房装置や給湯機等のヒートポンプ式冷凍装置に用いられる同期モータの制御装置に本発明が有用である。
本発明による第1実施形態の同期モータの制御装置の構成図 本発明による第1実施形態の駆動部の構成図 回転子座標(d−q座標)と推定回転子座標(dc−qc座標)との関係を表した解析モデル図 本発明による第1実施形態の回転子位置回転数推定部の構成図 本発明による第2実施形態の同期モータの制御装置の構成図 本発明による第2実施形態の回転子位置回転数推定部の構成図 本発明による第3実施形態の同期モータの制御装置の構成図 本発明による第3実施形態の回転子位置回転数推定部の構成図 本発明による第3実施形態の同期モータの制御装置の構成図 本発明による第3実施形態の回転子位置回転数推定部の構成図 特許文献1に記載された推定方法を示す図
符号の説明
100,200,300,400 同期モータの制御装置
102 同期モータ
104 駆動部
105a,105b 電流センサ
106 2軸電流変換部
107,207,307,407 回転子位置回転数推定部
109 電圧指令演算部
110 電流制御部
111 電流指令作成部
112 回転数制御部
113a〜113f スイッチング素子
114a〜114f 還流ダイオード
116 ベースドライバ
117 平滑コンデンサ
118 直流電源

Claims (13)

  1. 固定子巻線の相電圧値、前記固定子巻線の相電流値、前記固定子巻線の抵抗および前記固定子巻線のインダクタンスに基づいて、同期モータの各相の誘起電圧を推定するステップと、
    前記各相の誘起電圧を任意の速度で回転する制御軸へ座標変換した誘起電圧演算値を作成するステップと、
    静止座標上における誘起電圧の基準値を前記制御軸へ座標変換した誘起電圧基準値を作成するステップと、
    前記誘起電圧演算値と前記誘起電圧基準値との偏差を作成するステップと、
    前記偏差が零に収斂するように前記制御軸の位置を補正することで回転子位置を推定するステップと、
    を含む、同期モータの回転子位置推定方法。
  2. 前記制御軸の座標は、当該方法に基づいて前記同期モータの制御を実行する制御装置が回転子位置と認識する推定座標である、請求項1に記載の同期モータの回転子位置推定方法。
  3. 前記誘起電圧基準値を作成するステップにおいて、前記相電流値と前記相電圧値とに基づき、前記誘起電圧基準値の振幅を示す振幅推定値を補正する、請求項1に記載の同期モータの回転子位置推定方法。
  4. 前記回転子位置を推定するステップにおいて、前記偏差の磁束方向成分が零に収斂するように前記制御軸の位置を補正する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の同期モータの回転子位置推定方法。
  5. 前記各相の誘起電圧を推定するステップにおいて、前記固定子巻線に流れる相電流が正弦波であると仮定し、前記固定子巻線の相電圧から前記固定子巻線の抵抗および前記固定子巻線のインダクタンスに基づく電圧降下分を減ずることによって、前記各相の誘起電圧を推定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の同期モータの回転子位置推定方法。
  6. 前記固定子巻線の簡略化された相電圧方程式に基づいて前記各相の誘起電圧を推定する、請求項5に記載の同期モータの回転子位置推定方法。
  7. 電流指令に検出電流が追従するように、前記電流指令と前記検出電流との偏差に対応した電圧指令を回転子の推定位置を用いて演算し、出力する電圧指令演算部と、
    前記電圧指令を反映した三相交流電圧が与えられる同期モータの相電流値を検出する電流センサと、
    前記電圧指令に従い直流電圧を前記三相交流電圧に変換して前記同期モータに印加するインバータと、
    固定子巻線の相電圧値、前記固定子巻線の相電流値、前記固定子巻線の抵抗および前記固定子巻線のインダクタンスに基づいて前記同期モータの各相の誘起電圧を推定するとともに、前記回転子の現在の推定位置を用い、前記各相の誘起電圧を直流成分に変換した誘起電圧演算値と、前記推定位置上での誘起電圧基準値とを求め、前記誘起電圧演算値と前記誘起電圧基準値との偏差を作成し、前記偏差が零に収斂するように前記推定位置を補正することで回転子位置を推定する回転子位置推定部と、
    を備えた、同期モータの制御装置。
  8. 同期モータの各相の相電圧を任意の速度で回転する制御軸へ座標変換したモータ端子電圧演算値を作成するステップと、
    静止座標上におけるモータ端子電圧の基準値を前記制御軸へ座標変換したモータ端子電圧基準値を作成するステップと、
    前記モータ端子電圧演算値と前記モータ端子電圧基準値との偏差を作成するステップと、
    前記偏差が零に収斂するように前記制御軸の位置を補正することで回転子位置を推定するステップと、
    を含む、同期モータの回転子位置推定方法。
  9. 前記制御軸の座標は、当該方法に基づいて前記同期モータの制御を実行する制御装置が回転子の位置を認識する推定座標と同じ角速度で、ある一定の位相をもって回転するモータ端子電圧の座標である、請求項8に記載の同期モータの回転子位置推定方法。
  10. 前記モータ端子電圧基準値を作成するステップにおいて、前記相電圧値に基づき前記モータ端子電圧基準値の振幅を示す振幅推定値を補正する、請求項8または請求項9に記載の同期モータの回転子位置推定方法。
  11. 前記回転子位置を推定するステップにおいて、前記偏差のγ軸成分が零に収斂するように前記制御軸の位置を補正する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の同期モータの回転子位置推定方法。
  12. 前記モータ端子電圧演算値を作成するステップにおいて、前記同期モータに印加するべき三相交流電圧をインバータで作るために電流指令と検出電流との偏差に対応して作成された電圧指令を前記各相のモータ端子電圧演算値として用いる、請求項8〜11のいずれか1項に記載の同期モータの回転子位置推定方法。
  13. 電流指令に検出電流が追従するように、前記電流指令と前記検出電流との偏差に対応した電圧指令を回転子の推定位置を用いて演算し、出力する電圧指令演算部と、
    前記電圧指令を反映した三相交流電圧が与えられる同期モータの相電流値を検出する電流センサと、
    前記電圧指令に従い直流電圧を前記三相交流電圧に変換して前記同期モータに印加するインバータと、
    前記同期モータの各相の相電圧を任意の速度で回転する制御軸へ座標変換したモータ端子電圧演算値を作成し、静止座標上におけるモータ端子電圧の基準値を前記制御軸へ座標変換したモータ端子電圧基準値を作成し、前記モータ端子電圧演算値と前記モータ端子電圧基準値との偏差を作成し、前記偏差が零に収斂するように前記推定位置を補正することで回転子位置を推定する回転子位置推定部と、
    を備えた、同期モータの制御装置。
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