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JP2010019760A - 情報提供具 - Google Patents

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JP2010019760A
JP2010019760A JP2008182061A JP2008182061A JP2010019760A JP 2010019760 A JP2010019760 A JP 2010019760A JP 2008182061 A JP2008182061 A JP 2008182061A JP 2008182061 A JP2008182061 A JP 2008182061A JP 2010019760 A JP2010019760 A JP 2010019760A
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JP2008182061A
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Mitsuo Okada
光生 岡田
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GENESIS KK
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Abstract

【課題】 視覚的に複数の色要素を用いて、色覚異常者が識別可能な交通経路情報の提供。
【解決手段】 互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、24ビットカラー表示方式において、前記一の色要素は、200以上255以下の輝度を有する赤色と、20以下の輝度を有する緑色と、20以下の輝度を有する青色により表現される色要素であり、前記他の色要素は、200以上220以下の輝度を有する赤色と、100以上150以下の輝度を有する緑色と、30以上60以下の輝度を有する青色により表現される色要素であることを特徴とする情報提供具である。
【選択図】 図4

Description

本発明は、色覚異常者に対して、視覚的に複数の色要素を用いて、情報を提供する情報提供具に関し、より詳しくは、視覚的に複数の色要素を用いて、色覚異常者(赤緑色覚異常)が識別可能な交通経路情報を提供するとともに、色覚正常者に対しては違和感を与えない情報提供具に関する。
多くの公共機関において、様々なバリアフリー化が取り組まれている。バリアフリー施設の代表的なものとして、点字タイルを嵌め込んだ通路などを挙げることができるが、近年においては、階段の一部を傾斜路とすることやエレベータの積極的な導入なども行なわれている。
大都市の地下鉄網を説明する案内板にも様々な工夫が施されている。大都市の地下鉄の数は非常に多く、駅名並びに路線名などの情報を文字のみで不特定多数人に伝達することは非常に困難である。このため、大都市の地下鉄の路線図は、路線ごとに色分けし、路線表示を行なっている。
このような色分け手法は、古くから行われており、現在では、東京の地下鉄路線図内の赤色で表示される線は、「丸の内線」を示し、黄色で表示される線は、「銀座線」を示し、紫色で表示される線は、「半蔵門線」を示すなど、色種が路線種に対する識別性を強力に発揮するものとなっている。
色種が、不特定多数人に対して一定の情報を与える程度の識別性を獲得するに至っている場合には、バリアフリー化の取り組み過程で、このような色種を変更することは、不特定多数人に対して大きな混乱を生じさせることが予測される。
特許文献1は、色要素間の差異を、色覚異常者が識別することを可能とするとともに、色覚正常者にも違和感を与えないデザイン手法を提案する。
まず、色覚異常の型について説明する。人間の眼は、色の三原色である赤色(R)を感じ取る錘体、緑色(G)を感じ取る錘体及び青色(B)を感じ取る錘体を有する。この3種の錘体細胞のうち、いずれの錘体に変化が現れているかによって、第1色覚異常、第2色覚異常、第3色覚異常に更に分類される。第1色覚異常と第2色覚異常の色の認識は比較的近く、総称して「赤緑色覚異常」と呼ばれる。尚、第3色覚異常は稀である。
特許文献1は、色覚異常者が、色覚正常者と比して、認識能力が優れているとされる色の変化パターンを利用して、色覚異常者と色覚正常者両方に不都合を生じさせない3つの手法を提案する。
特許文献1の第1の手法は、彩度、明度、色相を調整する方法である。第2の手法は、彩度と明度を調整する方法である。第3の手法は、イエロ色を増減させる手法である。
特開2007−240508号公報
特許文献1の第1の手法によれば、彩度、明度、色相すべてを調節することにより、色覚異常者にとって、識別容易な配色パターンを作り出すことができる。この手法は、新たなデザインを作り出すときには有効であると考えられるが、地下鉄の路線図などのような周知の既存のデザインへの適用には不向きである。
特許文献1の第2の手法は、色要素の濃淡を調整して、色覚異常者が色要素間差異を識別可能とする方法であり、大きな配色変更が好ましくない場合に適用可能である。しかしながら、色要素の濃淡の調整のみでは、色要素間差異の識別困難性を克服するには十分でなく、ハッチングやセパレーションなどの手法を組み合わせる必要がある。
特許文献1の第3の手法は、イエロ成分を増減させて、明度と彩度を調節し、色覚異常者が色要素間差異を識別可能とする方法である。この手法は、カラー印刷物などの減法混色の場でのみ適用可能であり、加法混色の場では適用できない。また、特許文献1は、どの程度のイエロ成分を増減させればよいかについて開示しておらず、所望の結果を得るためには、試行錯誤を経る必要がある。
本発明は、上記実情を鑑みてなされたものであって、赤緑色覚異常者に対して、視覚的に複数の色要素を用いて、色覚異常者が識別可能な交通経路情報を提供するとともに、色覚正常者に対しては違和感を与えない情報提供具を提供することを目的とし、試行錯誤を要せず、色覚異常者が識別困難な特定の色の組み合わせに対して有効な色調整を可能とするものである。
請求項1記載の発明は、互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、24ビットカラー表示方式において、前記一の色要素は、200以上255以下の輝度を有する赤色と、20以下の輝度を有する緑色と、20以下の輝度を有する青色により表現される色要素であり、前記他の色要素は、200以上220以下の輝度を有する赤色と、100以上150以下の輝度を有する緑色と、30以上60以下の輝度を有する青色により表現される色要素であることを特徴とする情報提供具である。
請求項2記載の発明は、互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、24ビットカラー表示方式において、前記一の色要素は、240以上255以下の輝度を有する赤色と、150以上200以下の輝度を有する緑色と、50以下の輝度を有する青色により表現される色要素であり、前記他の色要素は、220以上240以下の輝度を有する赤色と、205以上230以下の輝度を有する緑色と、70以上100以下の輝度を有する青色により表現される色要素であることを特徴とする情報提供具である。
請求項3記載の発明は、互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、24ビットカラー表示方式において、前記一の色要素は、200以上255以下の輝度を有する赤色と、20以下の輝度を有する緑色と、20以下の輝度を有する青色により表現される色要素であり、前記他の色要素は、10以下の輝度を有する赤色と、150以上200以下の輝度を有する緑色と、90以上100以下の輝度を有する青色により表現される色要素であることを特徴とする情報提供具である。
請求項4記載の発明は、互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、前記一の色要素は、20%以下のシアンと、90%以上100%以下のマゼンダと、90%以上100%以下のイエロと、15%以下のキープレートにより表現される色要素であり、前記他の色要素は、15%以下のシアンと、40%以上60%以下のマゼンダと、70%以上100%以下のイエロと、10%以上20%以下のキープレートにより表現される色要素であることを特徴とする情報提供具である。
請求項5記載の発明は、互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、前記一の色要素は、20%以下のシアンと、90%以上100%以下のマゼンダと、90%以上100%以下のイエロと、15%以下のキープレートにより表現される色要素であり、前記他の色要素は、15%より大きく25%以下のシアンと、40%以上60%以下のマゼンダと、70%以上100%以下のイエロと、10%未満のキープレートにより表現される色要素であることを特徴とする情報提供具である。
請求項6記載の発明は、互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、前記一の色要素は、10%以下のシアンと、45%以上60%以下のマゼンダと、75%以上100%以下のイエロと、10%のキープレートにより表現される色要素であり、前記他の色要素は、70%以上100%以下のイエロと、10%以上25%以下のキープレートにより表現される色要素であることを特徴とする情報提供具である。
請求項7記載の発明は、互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、前記一の色要素は、10%以下のシアンと、45%以上60%以下のマゼンダと、75%以上100%以下のイエロと、10%以下のキープレートにより表現される色要素であり、前記他の色要素は、5%以上10%以下のシアンと、5%以上10%以下のマゼンダと、70%以上100%以下のイエロと、5%以上15%以下のキープレートにより表現される色要素であることを特徴とする情報提供具である。
請求項8記載の発明は、互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、前記一の色要素は、20%以下のシアンと、90%以上100%以下のマゼンダと、90%以上100%以下のイエロと、15%以下のキープレートにより表現される色要素であり、前記他の色要素は、70%以上80%以下のシアンと、15%以下のマゼンダと、65%以上75%以下のイエロにより表現される色要素であることを特徴とする情報提供具である。
請求項9記載の発明は、前記情報提供具が、自ら光を発することにより、色表示を行なうことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の情報提供具である。
請求項10記載の発明は、前記情報提供具が、外部からの光を反射させることにより、色表示を行なうことを特徴とする請求項4乃至8いずれかに記載の情報提供具である。
請求項11記載の発明は、前記情報提供具が、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ、電光表示板及び発光インクを塗布した印刷物からなる群から選択される表示手段であることを特徴とする請求項9記載の情報提供具である。
請求項12記載の発明は、前記情報提供具が、インクを塗布した印刷物であることを特徴とする請求項10記載の情報提供具である。
請求項1記載の発明によれば、加法混色の場において、色覚異常者が、隣接配色される赤色部分と茶色部分を確実に見極めることが可能となる。また、色覚正常者は、既存のデザインとの配色差異をほとんど感知することはなく、例えば、既存の地下鉄路線図に本発明を適用しても、何ら社会的混乱を生ずることはない。
請求項2記載の発明によれば、加法混色の場において、色覚異常者が、隣接配色される橙色部分と芥子色部分を確実に見極めることが可能となる。また、色覚正常者は、既存のデザインとの配色差異をほとんど感知することはなく、例えば、既存の地下鉄路線図に本発明を適用しても、何ら社会的混乱を生ずることはない。
請求項3記載の発明によれば、加法混色の場において、色覚異常者が、隣接配色される赤色部分と緑色部分を確実に見極めることが可能となる。また、色覚正常者は、既存のデザインとの配色差異をほとんど感知することはなく、例えば、既存の地下鉄路線図に本発明を適用しても、何ら社会的混乱を生ずることはない。
請求項4及び5記載の発明によれば、減法混色の場において、色覚異常者が、隣接配色される赤色部分と茶色部分を確実に見極めることが可能となる。また、色覚正常者は、既存のデザインとの配色差異をほとんど感知することはなく、例えば、既存の地下鉄路線図に本発明を適用しても、何ら社会的混乱を生ずることはない。
請求項6及び7記載の発明によれば、減法混色の場において、色覚異常者が、隣接配色される橙色部分と芥子色部分を確実に見極めることが可能となる。また、色覚正常者は、既存のデザインとの配色差異をほとんど感知することはなく、例えば、既存の地下鉄路線図に本発明を適用しても、何ら社会的混乱を生ずることはない。
請求項8記載の発明によれば、減法混色の場において、色覚異常者が、隣接配色される赤色部分と緑色部分を確実に見極めることが可能となる。また、色覚正常者は、既存のデザインとの配色差異をほとんど感知することはなく、例えば、既存の地下鉄路線図に本発明を適用しても、何ら社会的混乱を生ずることはない。
請求項9及び11記載の発明によれば、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ、電光表示板及び発光インクを塗布した印刷物などの自ら光を発することにより、色表示を行なう物上で好適な色要素間差異の識別性を提供可能となる。
請求項10及び12記載の発明によれば、カラー印刷物などの外部からの光を反射させることにより、色表示を行なう物上で好適な色要素間差異の識別性を提供可能となる。
以下、本発明に係る情報提供具の実施形態について、図を参照しつつ説明する。以下の説明において、具体例として、東京都の鉄道路線図を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の色要素を用いて情報を提供する様々な情報提供具を含むものである。
更に、以下の説明は、一般的な色表示に用いられる24ビットカラー表示方式にしたがうが、24ビットカラー表示方式から他の色表示方式に変更したものも本発明の技術的範囲に含まれる。
また、CMYKの色表示をベースとするソフトウェアを用いて作成した像に対して、RGBベースの色表示する形態や、RGBの色表示をベースとするソフトウェアを用いて作成した像に対して、CMYKベースの色表示する形態なども本発明の技術的範囲に含まれるものであり、本発明は、色表示を行なう前段階の情報提供具作成過程によって、何ら制限を受けるものではない。
加えて、添付の図面では、ハッチングなどのパターンを用いて、各色要素を表現するが、これらは単に特許出願並びに出願公開時の使用色の制限に起因するものであり、図中或いは本明細書中において各パターンに付される色要素が実際の色と解釈されるべきである。
図1は、本発明の一実施形態を説明するために用いられる東京都の地下鉄路線図の簡略図である。地下鉄路線図に示される各路線には、それぞれ異なる色要素が割り当てられている。これら色要素の中には長期間用いられてきた結果、色要素を見ただけでどの路線を表示しているかが判別できる程度に周知性を有するものがある。例えば、都内に通勤する者であれば、赤色で表示される線を見れば、「丸の内線」を示していると認識できる。
下記表1は、図1中のパターンと色要素の関係を示す。尚、各路線に割り当てられた色要素は、インターネットを通じて広く頒布された東京メトロ路線図並びに都営地下鉄路線図を参照している。
Figure 2010019760
本発明は、複数種の色要素が隣り合って配され、色要素間の色差によって情報を提供する情報提供具に関する。図1に示す例においては、複数種の色要素によって各路線が色分けされ、異なる色要素で表された線が互いに交差しているが、本発明は、交差するものに限らず、互いに異なる色種の線が隣合い、平行に延設する形態や、異なる色種で表された任意形状の色領域が隣合って配される形態にも適用される。
(試験例1:識別困難部分の見極め)
以下に、色覚異常者が色要素間の差異の識別が困難な部分を見極める試験結果を説明する。
図2及び図3は、色覚異常者が、識別が困難であると判断した部分を示す。図2は、「東京メトロ路線図」をモデルとしたテスト結果を示し、図3は、「都営地下鉄路線図」をモデルとしたテスト結果を示す。図2及び図3中、三角形で囲まれた部分は、1型2色覚が色要素間差異を識別しにくいと感じた部分であり、円で囲まれた部分は、2型2色覚が色要素間差異を識別しにくいと感じた部分である。
表2及び表3は、それぞれ、図2及び図3に示す試験結果を数値化したものである。この試験において、1型2色覚並びに2型2色覚のサンプル数をそれぞれ「2」としている。また、数値化にあたって、識別できる部分を「0」とし、識別できない部分を「3」としている。また、識別しにくい部分を、その困難性に応じて「1」又は「2」の数値を割り振り、各色覚異常型のサンプル間内で共通して「識別できない」又は「識別しにくい」との評価を得た項目について、平均値を算出している。
Figure 2010019760
Figure 2010019760
表2及び表3に示す結果から、「赤色と茶系統色」間の色要素間差異並びに「橙色と芥子色」間の色要素間差異の識別が他の色要素の組み合わせと比して際立って困難であることが分かる。
(試験例2:識別困難性の改良)
以下に、上記既存の路線図と、既存の路線図からRGB値を変化させて改良した改良版路線図との間の識別困難性の差異を説明する。
表4は、「東京メトロ路線図」及び「都営地下鉄路線図」中のそれぞれの路線に用いられる色要素のRGB値の解析結果を示す。尚、表4中の数値は、24ビットカラー表示方式における数値である。
Figure 2010019760
表5は、本発明者が改良した地下鉄路線図における配色各要素のRGB値を示す。
Figure 2010019760
図4は、色覚異常者が、表5に基づくRGB値にて各路線の色要素を表現したモデル中において、識別が困難であると判断した部分を示し、図4中、三角形で囲まれた部分は、1型2色覚が色要素間差異を識別しにくいと感じた部分であり、円で囲まれた部分は、2型2色覚が色要素間差異を識別しにくいと感じた部分である。
表6は、図5に示す試験結果を数値化したものである。尚、数値化の手法は、表2及び表3に関連して説明した数値化手法と同様の手法を採用している。
Figure 2010019760
表6に示す如く、「東京メトロ路線図」及び「都営地下鉄路線図」ともに高い識別困難性を示した「丸の内線」と「副都心線」の交差部分は、1型2色覚及び2型2色覚ともに改善が観察できる。特に、1型2色覚は、「識別できる」程度までの改善効果が得られた。
また、「東京メトロ路線図」及び「都営地下鉄路線図」ともに高い識別困難性を示した「銀座線」と「有楽町線」の交差部分では、1型2色覚及び2型2色覚ともに識別困難性を3分の1程度まで低減させることに成功した。
(試験例3:RGB値範囲の見極め)
図5は、本発明を完成するために用いたカラーマトリックス図である。図5に示す例は、橙色と芥子色の色要素の組み合わせのカラーマトリックス図である。
上記の試験結果から橙色と芥子色の色要素の組み合わせは、色覚異常者に対して、識別困難性をもたらすことが判明した。
図5に示す例において、色覚正常者が橙色と判断する範囲の中でRGB値を変化させた複数の矩形ストリップを上下方向に延設するとともに、これら矩形ストリップを横方向に配列した。また、色覚正常者が芥子色と判断する範囲の中でRGB値を変化させた複数の矩形ストリップを横方向に延設するとともに、これら矩形ストリップを上下方向に配列した。これら橙色の矩形ストリップと芥子色の矩形ストリップを互いに行列状に交差させ、図5に示すカラーマトリックス図を作成した。
このように作成されたカラーマトリックス図を用いて、1型2色覚並びに2型2色覚が識別できるか否か或いは識別に困難を伴うか否かについて試験を行なった。尚、評価のための数値化手法として、表2及び表3に関連して説明したものと同様の手法が用いられた。
更に、赤色と茶色のカラーマトリックス図及び赤色と緑色のカラーマトリックス図も図5に示すカラーマトリックス図と同様の手法で作成されるとともに、1型2色覚並びに2型2色覚に対する同様の識別困難性評価試験が実行された。
表7は、橙色と芥子色のカラーマトリックス図を用いて、1型2色覚並びに2型2色覚が識別できるRGB値の上限値及び下限値を示し、表8は、赤色と茶色のカラーマトリックス図を用いて、1型2色覚並びに2型2色覚が識別できるRGB値の上限値及び下限値を示し、表9は、赤色と緑色のカラーマトリックス図を用いて、1型2色覚並びに2型2色覚が識別できるRGB値の上限値及び下限値を示す。
Figure 2010019760
Figure 2010019760
Figure 2010019760
(試験例4:他の路線図を用いての検証)
上記の「東京メトロ路線図」及び「都営地下鉄路線図」を基礎とした試験結果を、インターネットを通じて頒布される他の路線図(えきペディア)に対して適用した。
表10は、本発明を適用する前のえきペディアに用いられた路線図中の路線に割り当てられた色のRGB値と、本発明を適用した後のRGB値との比較を示す。尚、本発明の適用にあたって、表10の各路線のうち、丸の内線(赤色)、副都心線(茶色)、銀座線(橙色)及び有楽町線(芥子色)について、表7及び表8に示す上限値と下限値の間の数値となるように、これら路線の色を定め、他の路線の色に対しては、丸の内線、副都心線、銀座線及び有楽町線の色変更に合せて、色覚正常者に違和感を与えないように適宜若干の変更を加えている。
Figure 2010019760
図6は、色覚異常者が、えきペディアの路線図に対して、識別が困難であると判断した部分を示す。図6(a)は、本発明を適用する前の路線図を用いたテスト結果を示し、図6(b)は、本発明を適用した後の路線図を用いたテスト結果を示す。図6中、三角形で囲まれた部分は、1型2色覚が色要素間差異を識別しにくいと感じた部分であり、円で囲まれた部分は、2型2色覚が色要素間差異を識別しにくいと感じた部分である。
表11及び表12は、それぞれ、図6に示す試験結果を数値化したものであり、表11は、本発明適用前の路線図に対するテスト結果を示し、表12は、本発明適用後の路線図に対するテスト結果を示す。
この試験において、1型2色覚並びに2型2色覚のサンプル数をそれぞれ「2」としている。また、数値化にあたって、識別できる部分を「0」とし、識別できない部分を「3」としている。また、識別しにくい部分を、その困難性に応じて「1」又は「2」の数値を割り振り、各色覚異常型のサンプル間内で共通して「識別できない」又は「識別しにくい」との評価を得た項目について、平均値を算出している。
Figure 2010019760
Figure 2010019760
図6並びに表11及び表12に示す結果から明らかな如く、本発明の適用により、他の路線図を用いても、大きな改善効果が確認でき、特に、赤色と茶色間の識別並びに橙色と芥子色間の識別の大幅な改善を得ることができた。尚、図6並びに表11及び表12に示す結果は単に一例を示すものにすぎず、表7及び表8に示す上限値と下限値の範囲内で、数値を変動させて試験を実行したが、図6並びに表11及び表12に示す結果と同等の改善結果を得ることができた。
(試験例5:CMYK値範囲の見極め)
上記表7乃至表9に示す結果は、24ビットカラー表示方式での好適なRGB値の範囲を示すが、カラーマトリックス図を用いて、好適なCMYK値の範囲の組み合わせを見極める試験も同様の手法で実行された。
表13及び表14は橙色と芥子色のカラーマトリックス図を用いて、1型2色覚並びに2型2色覚が識別できるCMYK値の上限値及び下限値を示し、表15及び表16は、赤色と茶色のカラーマトリックス図を用いて、1型2色覚並びに2型2色覚が識別できるCMYK値の上限値及び下限値を示し、表17は、赤色と緑色のカラーマトリックス図を用いて、1型2色覚並びに2型2色覚が識別できるCMYK値の上限値及び下限値を示す。
尚、表13乃至表17に示す数値は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)及びキープレート(黒色)(K)の各成分の割合を示す数値(%)である。
Figure 2010019760
Figure 2010019760
Figure 2010019760
Figure 2010019760
Figure 2010019760
本発明は、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ、電光表示板や発光インクを塗布した印刷物などを媒体として交通経路や地図情報を提供する情報提供具やカラーインクを塗布してなる紙媒体或いはこれに類する媒体として情報を提供する情報提供具に好適に利用可能である。
本発明が適用される地下鉄路線図の模式図である。 既存の地下鉄の路線図に対する識別困難性を評価した結果を示す図である。 既存の地下鉄の路線図に対する識別困難性を評価した結果を示す図である。 本発明を適用した地下鉄の路線図に対する識別困難性を評価した結果を示す図である。 本発明を完成するために用いたカラーマトリックス図の一例を示す図である。 他の路線図に本発明を適用したときの効果を示す図である。

Claims (12)

  1. 互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、
    該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、
    24ビットカラー表示方式において、前記一の色要素は、200以上255以下の輝度を有する赤色と、20以下の輝度を有する緑色と、20以下の輝度を有する青色により表現される色要素であり、
    前記他の色要素は、200以上220以下の輝度を有する赤色と、100以上150以下の輝度を有する緑色と、30以上60以下の輝度を有する青色により表現される色要素であることを特徴とする情報提供具。
  2. 互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、
    該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、
    24ビットカラー表示方式において、前記一の色要素は、240以上255以下の輝度を有する赤色と、150以上200以下の輝度を有する緑色と、50以下の輝度を有する青色により表現される色要素であり、
    前記他の色要素は、220以上240以下の輝度を有する赤色と、205以上230以下の輝度を有する緑色と、70以上100以下の輝度を有する青色により表現される色要素であることを特徴とする情報提供具。
  3. 互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、
    該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、
    24ビットカラー表示方式において、前記一の色要素は、200以上255以下の輝度を有する赤色と、20以下の輝度を有する緑色と、20以下の輝度を有する青色により表現される色要素であり、
    前記他の色要素は、10以下の輝度を有する赤色と、150以上200以下の輝度を有する緑色と、90以上100以下の輝度を有する青色により表現される色要素であることを特徴とする情報提供具。
  4. 互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、
    該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、
    前記一の色要素は、20%以下のシアンと、90%以上100%以下のマゼンダと、90%以上100%以下のイエロと、15%以下のキープレートにより表現される色要素であり、
    前記他の色要素は、15%以下のシアンと、40%以上60%以下のマゼンダと、70%以上100%以下のイエロと、10%以上20%以下のキープレートにより表現される色要素であることを特徴とする情報提供具。
  5. 互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、
    該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、
    前記一の色要素は、20%以下のシアンと、90%以上100%以下のマゼンダと、90%以上100%以下のイエロと、15%以下のキープレートにより表現される色要素であり、
    前記他の色要素は、15%より大きく25%以下のシアンと、40%以上60%以下のマゼンダと、70%以上100%以下のイエロと、10%未満のキープレートにより表現される色要素であることを特徴とする情報提供具。
  6. 互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、
    該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、
    前記一の色要素は、10%以下のシアンと、45%以上60%以下のマゼンダと、75%以上100%以下のイエロと、10%のキープレートにより表現される色要素であり、
    前記他の色要素は、70%以上100%以下のイエロと、10%以上25%以下のキープレートにより表現される色要素であることを特徴とする情報提供具。
  7. 互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、
    該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、
    前記一の色要素は、10%以下のシアンと、45%以上60%以下のマゼンダと、75%以上100%以下のイエロと、10%以下のキープレートにより表現される色要素であり、
    前記他の色要素は、5%以上10%以下のシアンと、5%以上10%以下のマゼンダと、70%以上100%以下のイエロと、5%以上15%以下のキープレートにより表現される色要素であることを特徴とする情報提供具。
  8. 互いに異なる少なくとも2種の色要素を用いて、視覚的に交通経路に関する情報を表示する情報提供具であって、
    該情報提供具は、少なくとも2種の色要素のうち一の色要素と他の色要素が隣合う部分を備え、
    前記一の色要素は、20%以下のシアンと、90%以上100%以下のマゼンダと、90%以上100%以下のイエロと、15%以下のキープレートにより表現される色要素であり、
    前記他の色要素は、70%以上80%以下のシアンと、15%以下のマゼンダと、65%以上75%以下のイエロにより表現される色要素であることを特徴とする情報提供具。
  9. 前記情報提供具が、自ら光を発することにより、色表示を行なうことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の情報提供具。
  10. 前記情報提供具が、外部からの光を反射させることにより、色表示を行なうことを特徴とする請求項4乃至8いずれかに記載の情報提供具。
  11. 前記情報提供具が、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ、電光表示板及び発光インクを塗布した印刷物からなる群から選択される表示手段であることを特徴とする請求項9記載の情報提供具。
  12. 前記情報提供具が、インクを塗布した印刷物であることを特徴とする請求項10記載の情報提供具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5701418B1 (ja) * 2014-03-18 2015-04-15 株式会社新興出版社啓林館 学習用教材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5701418B1 (ja) * 2014-03-18 2015-04-15 株式会社新興出版社啓林館 学習用教材

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