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JP2010012087A - マニピュレータシステムおよびマニピュレータの制御方法 - Google Patents

マニピュレータシステムおよびマニピュレータの制御方法 Download PDF

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JP2010012087A JP2008175626A JP2008175626A JP2010012087A JP 2010012087 A JP2010012087 A JP 2010012087A JP 2008175626 A JP2008175626 A JP 2008175626A JP 2008175626 A JP2008175626 A JP 2008175626A JP 2010012087 A JP2010012087 A JP 2010012087A
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Takamitsu Sunaoshi
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Abstract

【課題】作用部の作用力を低下させずにアクチュエータの消費電力を低減でき、かつ構造を複雑化させずに済む。
【解決手段】マニピュレータシステムは、マスタスレーブ方式で動作するマニピュレータ本体1と、マニピュレータ本体1の駆動を制御する制御装置2とを備えている。制御装置2は、グリッパの把持力が一定になるまでモータ14cを駆動した後に、把持力が低下しない範囲でグリッパを開く方向にモータ14cを駆動するため、把持力を一定に維持したままモータ電流値を最大連続電流値以下に抑制することができ、消費電力の削減が図れるとともに、把持力が最大連続電流値により制限されるおそれもなくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクチュエータの動力を動力伝達機構を介して作用部に伝達するマニピュレータシステムおよびマニピュレータの制御方法に関する。
マニピュレータの把持力を限られた使用条件で増大させることが従来からの課題になっている。特に、ホームロボット、配管ロボット、医療用ロボットなど限られた範囲内で動作するハンド機構を有するマニピュレータは、そのロボット全体のサイズや重量の制限、コスト条件等により、選定できる構成要素に制限がある。例えば特許文献1に記載された医療用マニピュレータの場合、マニピュレータ先端部は体腔内部に進入するため、細径小型化が必要であるが、手技に必要な十分な力を出す必要がある。また、動力となるモータはマニピュレータに装備されており、そのマニピュレータを術者が手で持って操作することから、マニピュレータ全体のサイズや重量を削減するためには、モータを小型化して操作性を向上させることが望まれる。
このような課題を解決するために、特許文献2には、ハンド構造の機構的な改良によって、同等のモータ等の動力に対して把持力を増大させる技術が記載されている。
また、特許文献3には、効率のよいモータの設計により把持力を増大させる技術が記載されている。
特開2002−102248号公報 特開2007−301692号公報 特開平10−249776号公報
しかしながら、特許文献2の技術は、構造を複雑化させてしまって、モータ出力が把持力に変換されるまでに効率が低下してしまう。また、特許文献3の技術は、最大出力の面では従来の電気モータには及ばないため、把持力を必ずしも十分には上げることはできない。
本発明の目的は、作用部の作用力の低下を抑制しアクチュエータの消費電力を低減でき、かつ構造を複雑化させずに済むマニピュレータを提供することである。
本発明の一態様によれば、最大連続出力に制限があるアクチュエータと、
前記アクチュエータの動力に基づいて対象物に対して所定量の力を作用する作用部と、
可撓性部材を有し、前記アクチュエータの動力を前記作用部に伝達する動力伝達機構と、
前記アクチュエータを制御する制御部と、
前記作用部の作用力を操作指令する操作指令部と、を備え、
前記制御部は、
前記操作指令部による操作指令に応じた力を前記作用部が前記対象物に作用するように、前記アクチュエータを動作させる第1の制御手段と、
前記第1の制御手段による制御の後に、前記作用部による作用力が低下しない範囲で、前記作用部が前記対象物に対して前記所定量より小さい力を逆に作用する方向に前記アクチュエータを動作させる第2の制御手段と、
を有することを特徴とするマニピュレータシステムが提供される。
本発明によれば、作用部の作用力の低下を抑制しアクチュエータの消費電力を低減でき、かつ構造を複雑化させずに済む。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。以下では、主に医療用マニピュレータの例を説明する。
図1は医療用マニピュレータシステムの外観図である。図1のシステムは、マスタスレーブ方式で動作するマニピュレータ本体1と、マニピュレータ本体1の駆動を制御する制御装置2とを備えている。この他、図1では省略しているが、マニピュレータ本体1の動作状態を表示する動作状態表示器を図1のシステムに設けてもよい。
マニピュレータ本体1は、操作者(術者)が操作を指令する操作指令部3と、その操作指令に応じて対象物に所定量の力を作用する作用部4と、操作指令部3と作用部4とを一体的に接続する連結部5と、作用部4の駆動力を発生する駆動部6とを有する。
操作指令部3は、作用部4の作用量と作用方向を指示する少なくとも一つの指令デバイス(ダイヤル等)を有し、各指令デバイスには、その指令値を読み取るセンサが取り付けられている。操作者が操作指令部3を操作すると、その指令情報は逐次、制御装置2に送信される。
作用部4は、例えば、人体の患部に種々の処置を施すものである。作用部4は、患部に対して処置を施すための少なくとも一つの自由度を有し、先端の姿勢を可変させたり、先端に取り付けられたグリッパの開閉角度を可変させることが可能である。作用部4の作用力の変更は操作指令部3の指令によって行われる。
マニピュレータ本体1の作用部4と連結部5は作業部7を構成し、操作指令部3と駆動部6は操作部8を構成しており、作業部7と操作部8は互いに着脱可能な構造になっている。
図2は作業部7と操作部8を分離した状態を示す図である。図2に示すように、作業部7内の連結部5の一端側には、複数の出力軸プーリ11a,11b,11cが設けられており、各プーリにはそれぞれワイヤ12a,12b,12cが巻掛けられている。連結部5は中空であり、作用部4側が開口になっているため、ワイヤ12a,12b,12cは、連結部5の内部を通過して作用部4側まで延在している。なお、ワイヤ12a,12b,12cの一部にロッドリンク等を用いて動力を伝達してもよい。
作用部4には、図2では省略しているが、ワイヤ12a,12b,12cを巻掛けるプーリ、歯車、リンク等が設けられている。これにより、動力が作業部7内の出力軸プーリ11a,11b,11cとワイヤ12a,12b,12cを介して作用部4まで伝達される。各出力軸プーリ11a,11b,11cには、駆動部6からの動力を受け取るための動力受取部13a,13b,13cが接続されている。
駆動部6は、複数の(図2では3つの)モータ14a,14b,14cを有する。これらモータ14a,14b,14cの動力は、それぞれ不図示の減速機を介して、カップリングからなる動力伝達部15a,15b,15cに伝達される。各モータ14a,14b,14cには、不図示のエンコーダが装備されており、モータ14a,14b,14cの回転角度を計測することができる。各エンコーダの計測信号は制御装置2に伝送される。
駆動部6内の動力伝達部15a,15b,15cの端部には凹部が形成され、連結部5内の動力受取部13a,13b,13cの端部には凸部が形成されている。これら凹部と凸部は互いに係合され、これにより動力伝達部15a,15b,15cの動力が動力受取部13a,13b,13cに伝達される。動力伝達部15a,15b,15cと動力受取部13a,13b,13cの位相が合わないと、凹部と凸部が係合されないようにすることで、原点姿勢以外では操作部8と作業部7との結合を防止している。
図2では、モータやスイッチ、センサなどの電子機器を操作部8側に配置し、作業部7側には機構部品を配置している。これにより、作業部7全体を洗浄でき、洗浄性と保守性の向上が図れる。すなわち、図2では、汚染度合いと洗浄方法の違いを考慮に入れて、作業部7と操作部8に分離している。
操作部8は、連結部5の基端側に接続されたブラケット81と、このブラケット81に対して回動自在に取り付けられた円柱状の操作桿82と、この操作桿82に取り付けられた操作デバイスとを有する。操作桿82の操作デバイスは作用部4の姿勢決め等を指示する機能を有する。
操作デバイスは、図2に示すように、横方向ダイヤル83と、縦方向ダイヤル84と、トリガ85と、操作モード切替スイッチ86とを有する。対応する作業部7として図3を例に取って説明すると、横方向ダイヤル83がヨー軸29の動作を指令し、縦方向ダイヤル84がロール軸46の動作を指令し、トリガ85がグリッパ軸θgの動作を指令する。操作モード切替スイッチ86は、マスタスレーブ動作の開始・終了、初期姿勢復帰動作等の操作モードの切り替えを行うスイッチである。
横方向ダイヤル83、縦方向ダイヤル84及びトリガ85には、その動作量を検出するセンサがそれぞれ組み込まれており、センサ信号は制御装置2に送られ、その内部の演算部で処理される。横方向ダイヤル83と縦方向ダイヤル84に組み込まれるセンサは、操作桿82との相対的な回動量を検出するものであり、例えばポテンショメータやエンコーダを適用することができる。
トリガ85は、操作桿82に対して並進動作が可能であり、その動作量により、作業部7のグリッパ角度を指令する。トリガ85には並進動作位置を検出するセンサが設けられている。
図3はマニピュレータ本体1の作用部4の構造を示す斜視図、図4は作用部4の詳細構造を示す分解斜視図である。図3および図4に示すように、作用部4は、処置対象に対して処置を行う第1の作用部材325と第2の作用部材326を先端に有する連結部材41と、連結部材41の長手方向に沿った方向に対して直交する第1の回動軸部材16と、第1の回動軸部材16の回動軸29回りの方向に回動自在に支持されて第1の回動軸部材16に対して直交する主軸部320bを有する主軸部材320と、第1の回動軸部材16の回動軸29回りの方向に回動自在に支持される第1の歯車117と、第1の回動軸部材16の回動軸29回りの方向に回動自在に支持される第2の歯車218とを有する。
主軸部材320にはプーリ320aが結合され、第1の歯車117にはプーリ117aが結合され、第2の歯車218にはプーリ218aが結合されている。プーリ320a、プーリ117a、プーリ218aにはそれぞれ第1ワイヤ50a、第2ワイヤ50b、第3ワイヤ50cが巻掛けられている。
また、作用部4は、第1の歯車117と直交して噛み合い、主軸部320b回りの方向に回動自在に支持される第3の歯車321aと、第2の歯車218と直交して噛み合い、主軸部320b回りの方向に回動自在に支持される第4の歯車322aと、第3の歯車321aとともに同軸に回動する第2の回動軸部材321bと、第4の歯車322aとともに同軸に回動する第5の歯車322bとを有する。
また、作用部4は、主軸46周りに回動する第2の回動軸部材321bに直交して第2の回動軸部材321bの回動とともに主軸46回りに回動し、第1の回動軸部材16の回動軸29に対して捩れの位置から平行な位置に回動自在に配置される第3の回動軸部材323aを有する。
また、作用部4は、第3の回動軸323a回りの方向に回動自在に支持され、第5の歯車322bと直交して噛み合う第6の歯車323と、第2の回動軸321b 回りの方向に回動するとともに、第6の歯車323とともに第3の回動軸323a回りの方向に回動する第1の作用部材325と、第3の歯車321aおよび第2の回動軸321bとともに回動する第2の作用部材326とを有する。第1の作用部材325と第2の作用部材326は、一対の作用部材(グリッパ)を構成している。第1の作用部材325が第3の回動軸323a回りの方向に回動することで、第2の作用部材326に対して、相対的に開閉可能な把持機構を構成している。
このように、本実施形態の作用部4は、回動軸29(回動軸部材16)と主軸46(主軸部材321b)を回動中心とした2自由度で姿勢変更が可能な開閉機能(把持機構:グリッパ)を構成する第1および第2の作用部材325、326を有する。
カバー327は、歯車の露出を最小限にとどめるためのものであり、カバー固定ピン328により、第2の作用部材326の下部にて固定されている。カバー327は、第2の作用部材326とともに、第2の回動軸部材321b(主軸46)回りの方向に回動する。固定ナット329は、主軸部材320の先端部のねじ部に固定されており、第3の歯車321aおよび第2の回動軸部材321bの主軸部320bの軸方向の位置を拘束するために設けられる。固定ナット330は、第3の回動軸323aおよび第6の歯車323の第3の回動軸323aの軸方向の位置を拘束するために設けられる。
図5は制御装置2とその周辺の制御系の詳細構成の一例を示すブロック図である。制御装置2は、操作指令部3による操作指令に応じた力を作用部4が対象物に作用するようにモータ14a,14b,14cを動作させる制御(第1の制御手段)と、この制御の後に、作用部4による作用力が低下しない範囲で作用部4が対象物に対して所定量よりも小さい力を逆に作用するようにモータ14a,14b,14cを動作させる制御(第2の制御手段)とを行う。
より具体的には、図5の制御装置2は、電源部21と、演算部22と、モータ駆動回路部23と、安全保護装置24と、動作状態提示器25と、指令入力部26とを有する。
電源部21は、外部電源27から不図示の変圧器と整流器を介して、演算部22とモータ駆動回路部23に必要な電力を供給する。
マニピュレータ本体1内の操作部8は、作業部7を駆動するモータ14a,14b,14cと、モータ14a,14b,14cの回転角度を検出する角度検出器16と、操作指令部3の姿勢角度(操作量)を検出する角度検出器17とを有する。
演算部22は、不図示のCPUと、記憶装置と、論理回路と、IOインターフェイスとを有し、角度検出器17で検出した操作指令部3の操作量に基づいてモータ14a,14b,14cの制御目標値を生成する機能と、角度検出器16で検出したモータ14a,14b,14cの回転角度とモータ14a,14b,14cの制御目標値との偏差を検出して、その偏差を解消するためのモータ指令入力を算出する機能とを有する。
また、演算部22は、医療用マニピュレータに装備された不図示の認識手段の信号を読み取るとともに、各種スイッチ28の信号入力を監視して、予め決められたプログラムに従って制御演算を行う。
モータ駆動回路部23は、演算部22からの指令入力に従ってモータ14a,14b,14cに電力を供給する回路であり、指令入力に比例した電流をモータ14a,14b,14cに出力する電流指令制御を行う。また、モータ駆動回路部23は、各モータ14a,14b,14cの電流値を計測する。
安全保護装置24は、演算部22の演算周期異常、モータ駆動回路異常、緊急停止指令などの異常事態に備えて、マニピュレータ本体1への電力を遮断し、その動作を直ちに停止させる機能を有する。
動作状態提示器25は、演算部22の指示に応じて、マニピュレータ本体1の動作状態を文字情報や画像情報にて提示する。指令入力部26は、各種のスイッチ等の操作部材からなり、指令入力部26の操作情報は演算部22に送られる。指令入力部26は、マニピュレータ本体1の動作状態や電源の切換などを指令する。
図6は図5の演算部22が実行するプログラムの一例を示すフローチャートである。演算部22は、図6のフローチャートを予め決められた制御周期に従って繰り返し実行する。
まず、操作指令部3の角度検出器17の出力と駆動部6内のモータ14a,14b,14cの角度検出器16の出力を読み取る(ステップS11)。また、操作指令部3や制御装置2に装備されたスイッチ等の操作情報を演算部22で認識し(ステップS12)、その認識結果をもとにマニピュレータ本体1の動作モードを決定する(ステップS13)。ここで、動作モードとは、予め決められた動作を自動で実行する自動モードや、操作指令部3の操作に従って作業部7を動作させるマスタスレーブ動作モードを指す。動作方式とは、両動作モードの切り換えにおいて安全に動作をつなげるための、加速動作、減速動作、等速動作、停止動作などの動作方式を指す。
次に、判定された動作モードに従って動作方式の判別とモータ14a,14b,14cの目標値を生成する(ステップS14)。生成された制御目標値と先に読み取った角度検出器16の検出値とからPID制御などの制御演算を行ってモータ出力を算出し、モータ駆動回路部23に出力する(ステップS15)。
なお、上記ステップS14では、後述する図9に示すように、操作デバイスから得られた値をもとに算出されたヨー軸目標角度θy、ロール軸目標角度θr、グリッパ軸目標角度θgを第1モータ軸角度θ1、第2モータ軸角度θ2、第3モータ軸角度θ3に変換するための逆キネマティック演算を行って目標値を生成する。
次に、定義された種々の条件とセンサなどで読み取った状態とを比較し、状態判別を行う(ステップS16)。判別された結果に基づき、制御装置2に装備されたランプや動作状態提示器25に出力を行う(ステップS17)。
以下、作用部4のグリッパによる把持動作について説明する。説明の簡略化のために、図3のマニピュレータ本体1の先端部分の歯車の歯数がすべて等しいとすると、モータ14a,14b,14cの出力軸角度θ1、θ2、θ3と先端部の姿勢軸θy、θr、θgとの関係は、(1)式で表すことができる。
Figure 2010012087
グリッパ軸の把持動作のみについて考えると、他の姿勢軸を動作させない場合は、θy=θr=0であるから、θ3=−θgとなる。つまり、モータ14cをθd=[0、0、−θg]と制御することでグリッパ軸をθgだけ動作させることができる。グリッパ軸角度は、ちょうど閉じた状態を0度、開く方向をプラス方向とし、グリッパ軸をマイナス方向に動作させるということは、より閉じる方向に力をかけるようにモータ14cを制御することを意味する。
さて、実際に把持力がどのように変化するかを評価するために、グリッパの片側である第2の作用部材326の把持面に感圧センサを貼り付け、その出力を測定するシステムを構築した。モータ14cの出力電流と感圧センサの出力との関係は図7に示すようなヒステリシスのある特性になる。ヒステリシスが生じる理由は、モータ14cからグリッパにいたる動力伝達部材である減速機、出力軸プーリ11c等を用いた動力伝達の過程において摩擦が発生するためである。
ここで、動力伝達の過程とは、例えば図2に示すモータ14cからワイヤ12c(50c)、グリッパ325への過程に着目した場合は、ワイヤ50c→プーリ218a→歯車218→歯車322a→歯車322b→歯車323→回動軸323a→グリッパ325のうち、プーリ218aから回動軸323aまでに相当する。また、動力伝達機構とは減速機から回転軸323aまで、動力伝達要素とはプーリ218aから回転軸323aまでに相当する。
このシステムにおいて、グリッパを開き角45度から閉じ角35度までモータを制御した場合、すなわち45度から−35度までモータ14cを制御した結果を図8A〜図8Cに示す。図8Aはグリッパ角度の時間変化を示すグラフ、図8Bは把持力の時間変化を示すグラフ、図8Cはモータ電流の時間変化を示すグラフである。図8A〜図8Cの横軸は時間[s]、図8Aの縦軸はグリッパ角度[deg]、図8Bの縦軸は把持力[N]、図8Cの縦軸はモータ電流[A]である。
図8Aに示すように、グリッパを45度から−35度まで動かす動作を約1秒間で終えて、その後は閉じた状態での把持力を維持するように制御する。この場合、図8Bに示すように、グリッパ角度が変化し始めてから約0.6秒後(グリッパ角度が約0度のとき)に、グリッパを構成する作用部材が感圧センサに接触し始める。その後、グリッパは実際には閉じたままであるが、モータはより閉じる方向に制御されて、把持力が増加していく。最終的に把持力は約1.65Nで安定する。
このときのモータ電流、特に把持動作に寄与しているモータ14cの電流に注目すると、図8Cのような特性になる。グリッパが動作し始めた当初は、加速度の影響もあり、モータ14cの電流値が上昇し、その後ほぼ速度一定でグリッパが閉じるまで動作する間、電流値はほぼ一定値になる。
グリッパが閉じてからは、把持力の増加に伴って電流値も増加し、動作終了直前は減速動作のためやや電流値が下がるものの、その後は電流値が0.58A程度で一定となる。これは図7の点Aから点Bまで状態が遷移したことを意味する。
ここで、アクチュエータの特性の一つである最大連続出力に着目する。アクチュエータが電機モータであれば、最大連続出力は最大連続電流となり、モータが長時間出力し続けることのできる電流値の最大値である。アクチュエータが空気圧アクチュエータであれば最大圧力となる。この値はアクチュエータの構造や使用条件により適宜決められる値である。
モータ14cの最大連続電流値が0.4Aであるとすると、図8Bと図8Cからわかるように、単に一方向にグリッパを閉じる操作方法では、連続して出力できる把持力は1N未満となる。図8Bのように、1.6Nの把持力を得るためには、モータ14cに最大連続電流を超える電流を流さなければならない。このため、図8A〜図8Cの場合は、モータ14cが十分な出力を維持し続けることができないばかりか、故障の原因ともなってしまう。したがって、最大把持力を下げるように設計するか、見合った高出力モータを選定する必要があるが、マニピュレータの性能低下や部品コストアップ、消費電力の増大を招いてしまう。
そこで、本実施形態は、グリッパの把持力を低下させない範囲でモータ14cの電流値を可能な限り減少させ、結果として最大連続電流にて得られる把持力を高めるようにしたことを特徴とする。
図9は制御装置2が行う処理動作の一例を示す制御システム図である。図9に示すように、制御装置2は、操作デバイス31と、ゲイン調整部32と、判定部33と、目標値更新部34と、逆キネマティック行列演算部35と、逆キネマティック行列演算部35の出力値θdと目標値との偏差をフィードバック制御するPID制御部36と、PID制御部36の出力値Vinに基づいてモータ14a,14b,14cを駆動するモータ駆動回路部23とを有する。
操作デバイス31は、ヨー軸、ロール軸に関する参照目標値θa(y,r)を逆キネマティック演算部35に送るとともに、グリッパ軸に関する参照目標値θa(g)を判定部33に送る。操作デバイス31は、例えば、その操作量を検出するセンサ出力を参照目標値として生成したり、スイッチ入力による把持指令にてプログラムにて自動生成される値を参照目標値として生成したりする。
ゲイン調整部32は、グリッパ軸の最閉角度を設定しその値θa(g)’を判定部33に送る。最閉角度を設定することは、モータ最大出力電流を調整し把持力を設定することと等しく、また、グリッパ軸に関する参照目標値(トリガの操作量)とグリッパ目標値との変換比率γを設定することとも等しい。ゲイン調整部32は、例えば、不図示のボリュームの出力を判定部33に送る。
判定部33は、参照目標値θa(g)と変換比率γとから、グリッパ軸プレ目標値θg’を生成し、その値θg’が最閉角度設定値θa(g)’に到達しているかを判定し、到達していなければ第1制御手段を選択し、到達したら第2制御手段を選択し、その選択結果と値θg’を目標値更新部34へ送る。
目標値更新部34は、判定部33からの判定結果に応じて、グリッパ軸目標値θgを逆キネマティック演算部35に送る。判定部33が第1制御手段を選択した場合は、グリッパ軸プレ目標値θg’をグリッパ軸目標値θgとし、第2制御手段を選択した場合は、閉じ量を戻す処理を施した値をグリッパ軸目標値θgとして更新する。
モータ駆動回路部23はモータ14a,14b,14cに駆動電流を供給し、これによりモータ14a,14b,14cは回転軸を駆動する。各モータ14a,14b,14cの回転軸には、減速機を介して動力伝達部15a,15b,15cが接続されており、モータ14a,14b,14cの駆動力は動力伝達部15a,15b,15cから作業部7内の動力受取部13a,13b,13cに伝達される。動力受取部13a,13b,13cにはプーリ11a,11b,11cが接続されており、プーリ11a,11b,11cにはワイヤ12a,12b,12cが巻掛けられているため、このワイヤ12a,12b,12cを介して作用部4のグリッパに動力が伝達される。
図9の処理、特に判定部33と操作量更新部34の処理は、ハードウェアとソフトウェアのどちらで行ってもよい。
以下、本実施形態における制御装置2の処理動作を図8A〜図8Cと対比しながら説明する。ここでは、図8A〜図8Cと同様に、グリッパ角度を45度から−35度まで動作させるものとする。この場合の特性は図10A〜図10Cのようになる。図10Aはグリッパ角度の時間変化を示すグラフ、図10Bは把持力の時間変化を示すグラフ、図10Cはモータ電流の時間変化を示すグラフである。図10A〜図10Cの横軸と縦軸の単位は図8A〜図8Cと同じである。
本実施形態の制御装置2は、グリッパ角度が45度から−35度になるまでモータ14cを連続的に駆動(第1の制御手段に相当)した後に、グリッパを10度だけ開く方向にモータ14cを駆動する(第2の制御手段に相当)。図9と関連づけて説明すると、判定部33はグリッパ角度が−35度になったか否かを判定し、−35度になったと判定されると、操作量更新部34がグリッパ角度を10度だけ元に戻す処理を行う。
グリッパを−35度から10度だけ開く方向に動作させても、モータ14cには摩擦によるヒステリシスがあるため、グリッパは実際には開く方向に動作せず、モータ14cの減速機のがたや動力伝達部15cであるワイヤ12cの伸びが変化するだけである。したがって、グリッパを−35度から10度だけ開く方向に動作させても、感圧センサの出力は変わらず、図10Bに示すように把持力は変化しない。
このときのモータ電流に着目すると、図10Cに示すように、グリッパを閉じた後の開き動作により電流値が大きく低下し、その後約0.35Aで一定になる。これは、図7では、点Aから点Bを経由し点Cまで状態が遷移することを意味する。0.35Aという電流値はモータの最大連続電流値である約0.4A以下の値であり、問題なく出力可能な値である。
したがって、本実施形態によれば、モータ14cの最大連続電流値以下の電流値で、可能な限り大きな把持力を安定して維持し続けることができる。このため、小型モータでも、無理なく長時間にわたって高い把持力を維持し続けることができ、消費電力の削減とモータの効率向上が図れる。
ところで、上記(1)式からわかるように、モータ14cはグリッパ軸だけでなく、ヨー軸とロール軸を駆動するためにも用いられる。モータ14cを用いてグリッパ軸以外の他の軸の駆動を行う場合、他の軸を駆動するのにもモータ電流を必要とし、その最大連続電流値でグリッパを把持しようとすると、他の軸の駆動のために十分なモータ電流を流せなくなるおそれがある。ところが、本実施形態の場合、グリッパ軸を駆動するのに必要なモータ電流が最大連続電流値よりも小さくて済むため、他の軸を駆動するために十分なモータ電流を流すことができ、干渉系マニピュレータであっても、一つのモータで複数の姿勢軸を駆動することができる。
同等の把持力を維持するのに必要なモータ電流値が少なくて済むということは、エネルギー効率がよいことを意味している。モータ電流値の二乗とモータ電流の出力時間との積から電力量相当値が得られる。図11は図8A〜図8Cの場合の電力量相当値と図10A〜図10Cの場合(本実施形態)の電力量相当値を比較した図である。グリッパ角度が最閉角度である−35度になるまでは両者の電力相当量は略等しいが、それ以上把持力が高くなると、本実施形態の電力相当量は図8A〜図8Cの場合と比べて電力相当量が約1/3になる。
このように、本実施形態では、グリッパの把持力が一定になるまでモータ14cを駆動した後に、把持力が低下しない範囲でグリッパを開く方向にモータ14cを駆動するため、把持力を一定に維持したままモータ電流値を最大連続電流値以下に抑制することができ、消費電力の削減が図れるとともに、把持力が最大連続電流値により制限されるおそれもなくなる。また、一つのモータで複数の姿勢軸制御を行う干渉系マニピュレータでは、複数の姿勢軸制御のための十分なモータ電流値を確保できる。
(第2の実施形態)
以下に説明する第2の実施形態は、図9に示した制御を簡易な手法で実現するものである。
図12Aおよび図12Bは操作桿82の内部構造の一例を示す図であり、図12Aはトリガ85の復帰状態、図12Bはトリガ85を引いた状態を示している。これらの図に示すように、操作桿82は、トリガ85の端部に取り付けられたロック棒87を保持するロック部材88と、トリガ85の引き量を検出するセンサ89と、トリガ85に形成されたガイド孔90を通って挿脱されるガイド棒91と、ガイド棒91の周囲に取り付けられたばね92とを有する。
センサ89は、トリガ85の並進動作位置を検出するものであり、具体的には、スライドポテンションメータやリニアエンコーダ等で構成することができる。例えば、スライドポテンションメータでセンサ89を構成する場合、トリガ85の端部に取り付けられた突起部材93の凹部がスライドポテンションメータのつまみ94の凸部と係合される。これら凹部と凸部は、トリガ85の並進動作に合わせて一体に移動する。そして、センサ89は、凸部の位置によりトリガ85の引き量を検出する。
トリガ85を最も引いた状態が作用部4のグリッパを最も閉じた状態となり、すなわち、図8A〜図8Cの例では開閉角度が−35度となる状態となり、トリガ85を最も戻した状態がグリッパを最も開いた状態となり、すなわち、図8A〜図8Cの例では開閉角度が45度となる状態となるように、センサ89での検出値を変換することで、グリッパの開閉目標値を得ることができる。
トリガ85の引き量を長時間維持することは操作者にとって負担が大きく、作用部4での細かい操作指示にも影響を与える可能性がある。このため、トリガ85から手を離してもその引き量が維持されるように、操作桿82にロック機構を設けることがあり、本実施形態の操作桿82においても、ロック機構が設けられている。
トリガ85を最大限引くと、トリガ85の端部に取り付けられたロック棒87が操作桿82のロック部材88に収まる。その後、操作者がトリガ85から手を離しても、ロック部材88はロック棒87を固定し、トリガ85の引き量が一定に維持される。ロック部材88には、トリガ85の引き量に応じて、ロック棒87がわずかに並進動作するためのあそび範囲が設けられている。このように、ロック棒87とロック部材88によりロック機構が実現されている。
トリガ85をロックした状態でさらにトリガ85を引くと、ロック部材88はロック棒87を開放する。トリガ85には、操作桿82のガイド棒91を挿脱するためのガイド孔90が設けられている。トリガ85をロックした状態では、ガイド棒91がガイド孔90に挿入され、ばね92がトリガ85の端部により収縮される。このロック状態でトリガ85をさらに引いてロック部材88がロック棒87を開放すると、ばね92の復元力により、トリガ85は押し出されて、元の位置に復帰する。このとき、図12Aのように、ガイド棒91はガイド孔90から抜き出される。
図13はトリガ85の動作量(引き量)と作用部4のグリッパ軸の目標値との対応関係を示す図である。図13において、破線aはロック機構のあそび範囲内ではグリッパ角度が変化しない一般的な例を示す特性図である。この場合、ロックがかかり始める点(図13のw1)までトリガ85を引いたときにセンサ89の検出値が飽和するようにしておく。
これに対して、本実施形態では、ロック機構のあそび範囲を、把持力の低下を抑えグリッパを少し戻す動作を実現するために利用する。本実施形態では、例えば図13の一点鎖線bのような特性を採用する。一点鎖線bの場合、ロック機構のあそび範囲内でも、トリガ85の引き量に応じてグリッパ軸の目標値が連続的に変化する。トリガ85の引き量が図13のw1を超えると、ロック棒87がロック部材88に収納されてロックがかかる。上述したように、ロック棒87はロック部材88の内部でわずかに並進動作を行うことができ、ばね92の復元力により、トリガ85の引き方向とは反対方向にわずかに移動する。この移動により、一点鎖線bに示すように、グリッパ軸の目標値もわずかに小さくなり、モータ電流値を最大連続電流値以下に抑制することができる。また、グリッパ軸の目標値がわずかに小さくなると言っても、トリガ85はロックがかかったままであるため、把持力が低下するおそれはない。
このように、第2の実施形態では、操作桿82とトリガ85に設けられるロック機構を利用して、トリガ85が最大限に引かれた状態で自動的にロックをかけるとともに、ロック機構のあそび範囲を利用してグリッパ軸の目標値を少し戻すようにしたため、把持力の低下を抑えモータ電流値を最大連続電流値以下に抑制することができ、消費電力の削減が図れるとともに、把持力が最大連続電流値により制限されるおそれもなくなる。
上記の説明では、図13の一点鎖線bで示すように、トリガ85の引き量とグリッパ軸の目標値を線形な関係に設定する例を説明したが、ロック機構のあそび範囲が広い場合、トリガ85があそび範囲内で元の位置方向に戻る際に、グリッパ軸の目標角度が小さくなりすぎて、グリッパの把持力が低下するおそれがある。このため、図13の実線cで示すように、あそび範囲内ではトリガ85の引き量に対するグリッパ軸の目標値の変化量を小さくしてもよい。これにより、ロック機構のあそび範囲が広くて、トリガ85の戻り量が多くても、グリッパ軸の目標値が小さくなりすぎるおそれがなく、把持力の低下を抑えモータ電流を抑制できる。
また、図13の一点鎖線bの特性と実線cの特性を組合わせることも可能である。すなわち、グリッパを閉じる方向では実線cの特性で制御し、グリッパを開く方向では一点鎖線bの特性で制御することで、作用力を迅速に開放することができる。
上記の第2の実施形態では、トリガ85を用いてグリッパの把持指令を行う例を説明したが、スイッチのオン・オフで把持指令の切替を行う場合は、スイッチのオンにより、自動的に図10Cのようなグリッパ軸の目標値を生成すればよい。
また、ロック機構がないトリガ85を用いる場合であっても、図10Cのようなグリッパ軸の目標値を自動的に生成すればよい。
また、上述した第1および第2の実施形態では、グリッパ軸を角度(位置)制御する例を説明したが、グリッパの制御手法は角度(位置)制御に限定されず、電流値を用いた力制御でもよい。この場合、目標とする力(電流値)に制御した後に、グリッパをやや戻す動作を付加すればよい。力センサ89がグリップに装着されていれば、把持力を目標値により確実に近づける制御を行うことができ、グリッパをやや戻す動作後も、把持力が維持されていることを力センサ89により直接確認でき、仮に把持力が低下しているようであれば、再度グリッパを閉じる方向に制御することも可能となる。
また、実際のグリッパ角度を回動軸323aに取り付けた角度センサで直接計測して戻し動作を行う際に、実際にはグリッパが開かないことを確認する機能をさらに付加してマニピュレータシステムの信頼性を向上させることができる。
上記各実施形態では、作用部4にグリッパを設けて把持動作を行う例を説明したが、グリッパ以外の各種機構を作用部4に設けて、図10A〜図10Cと同様の制御を行ってもよい。例えば、対象物を複数に分類する作用を行う機構、対象物を所定方向に押圧する機構、対象物を切断する機構、対象物を剥離する機構などを設けて、これら機構を最大限に作用させるときに、作用力が低下しない範囲で、これら機構を駆動するモータ等のアクチュエータを逆方向に動作させて、アクチュエータの電流を抑制するといった制御を行えばよい。
なお、対象物を剥離する機構は、把持動作を行うグリッパを流用することが可能であり、把持動作を行う場合とはグリッパ軸の目標値の向きを逆にすればよい。
本実施形態によるマニピュレータシステムは、医療用に限らず、例えば配管内で異物除去を行う作業用ロボット、家庭やオフィス、店舗等で物品を運搬するロボットなどにも適用可能である。
また、マニピュレータ本体1の動力は、電機モータに限らず、空圧アクチュエータ、高分子アクチュエータなど、アクチュエータの動力源の容量に制限があるアクチュエータにも適用可能である。
医療用マニピュレータシステムの外観図。 作業部7と操作部8を分離した状態を示す図。 マニピュレータ本体1の作用部4の構造を示す斜視図。 作用部4の詳細構造を示す分解斜視図。 制御装置2とその周辺の制御系の詳細構成の一例を示すブロック図。 図5の演算部22が実行するプログラムの一例を示すフローチャート。 モータ14cの出力電流と感圧センサの出力との関係を示す図。 グリッパ角度の時間変化を示すグラフ。 把持力の時間変化を示すグラフ。 モータ電流の時間変化を示すグラフ。 制御装置2が行う処理動作の一例を示す制御システム図。 グリッパ角度の時間変化を示すグラフ。 把持力の時間変化を示すグラフ。 モータ電流の時間変化を示すグラフ。 図10A〜図10Cの場合の電力量相当値と図10A〜図10Cの場合の電力量相当値を比較した図。 トリガの復帰状態を示す図。 トリガを引いた状態を示す図。 トリガ85の動作量(引き量)と作用部4のグリッパ軸の目標値との対応関係を示す図。
符号の説明
1 医療用マニピュレータ本体
2 制御装置
3 操作指令部
4 作用部
5 連結部
6 駆動部
7 作業部
8 操作部
31 操作デバイス
32 ボリューム
33 判定部
34 操作量更新部
35 逆キネマティック行列演算部
36 PID制御部
37 モータ駆動回路部

Claims (9)

  1. 最大連続出力に制限があるアクチュエータと、
    前記アクチュエータの動力に基づいて対象物に対して所定量の力を作用する作用部と、
    可撓性部材を有し、前記アクチュエータの動力を前記作用部に伝達する動力伝達機構と、
    前記アクチュエータを制御する制御部と、
    前記作用部の作用力を操作指令する操作指令部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記操作指令部による操作指令に応じた力を前記作用部が前記対象物に作用するように、前記アクチュエータを動作させる第1の制御手段と、
    前記第1の制御手段による制御の後に、前記作用部による作用力が低下しない範囲で、前記作用部が前記対象物に対して前記所定量より小さい力を逆に作用する方向に前記アクチュエータを動作させる第2の制御手段と、
    を有することを特徴とするマニピュレータシステム。
  2. 前記第1の制御手段の制御により前記作用部が前記対象物に対して力を作用しているときに前記アクチュエータに流れる電流は、前記第2の制御手段の制御により前記アクチュエータに定常的に流れる電流よりも多いことを特徴とする請求項1に記載のマニピュレータシステム。
  3. 前記第2の制御手段は、前記アクチュエータに定常的に流れる電流が前記アクチュエータの最大連続出力以下になるように、前記アクチュエータを動作させることを特徴とする請求項2に記載のマニピュレータシステム。
  4. 前記作用部は、前記対象物に対して、複数の作用軸方向に作用力を与えることが可能であり、
    前記アクチュエータは、ある作用軸方向に前記作用部を作用させたときに、他の作用軸方向にも前記作用部を作用させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマニピュレータシステム。
  5. 前記制御部は、前記作用部の作用力が前記所定量を超えたか否かを判定する判定手段を有し、
    前記第1の制御手段は、前記所定量を超えていないと前記判定手段により判定された場合には、前記アクチュエータの駆動電流を増大させ、
    前記第2の制御手段は、前記所定量を超えたと前記判定手段により判定された場合には、前記アクチュエータの駆動電流を最大連続出力値以下まで減少させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマニピュレータシステム。
  6. 前記操作指令部は、
    移動量によって前記作用部の作用力を指示する操作部と、
    前記操作部の操作に伴って移動するロック対象部材と、
    前記操作部の操作により前記作用部の作用力の指示限界点付近に達したときに前記ロック対象部材をロックするロック部材と、
    前記ロック対象部材をロックした状態で操作者が前記操作部から手を離したときに、前記作用部の作用力が低下しない範囲で前記操作部を逆方向に移動させる復帰部と、を有し、
    前記第1の制御手段は、ロック解除状態から前記ロック部材が前記ロック対象部材をロックするまでの動作であり、
    前記第2の制御手段は、前記復帰部が前記操作部を逆方向に移動させる動作であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のマニピュレータシステム。
  7. 前記作用部の作用力は、前記ロック対象部材がロックされた状態でも、前記操作部の移動量に応じて連続的に変化することを特徴とする請求項6に記載のマニピュレータシステム。
  8. 前記作用部の作用力は、前記ロック対象部材がロックされた状態とロック解除状態では、前記操作部の移動量に応じて変化する度合いが異なることを特徴とする請求項7に記載のマニピュレータシステム。
  9. 最大連続出力に制限があるアクチュエータと、
    前記アクチュエータの動力に基づいて対象物に対して所定量の力を作用する作用部と、
    可撓性部材を有し、前記アクチュエータの動力を前記作用部に伝達する動力伝達機構と、
    前記アクチュエータを制御する制御部と、
    前記作用部の作用力を操作指令する操作指令部と、を備えたマニピュレータシステムの制御方法であって、
    前記制御部は、
    前記操作指令部による操作指令に応じた力を前記作用部が前記対象物に作用する方向に、前記アクチュエータを動作させる第1の制御を行うステップと、
    前記第1の制御の後に、前記作用部による作用力が低下しない範囲で、前記作用部が前記対象物に対して前記所定量より小さい力を逆に作用するように前記アクチュエータを動作させる第2の制御を行うステップと、
    を有することを特徴とするマニピュレータシステムの制御方法。
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