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JP2010011662A - 車両用制御装置 - Google Patents

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JP2010011662A
JP2010011662A JP2008169448A JP2008169448A JP2010011662A JP 2010011662 A JP2010011662 A JP 2010011662A JP 2008169448 A JP2008169448 A JP 2008169448A JP 2008169448 A JP2008169448 A JP 2008169448A JP 2010011662 A JP2010011662 A JP 2010011662A
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JP2008169448A
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Michael Jones
マイケル ジョーンズ
Munehisa Horiguchi
宗久 堀口
Fumihiko Sakakibara
文彦 榊原
Akira Mizuno
晃 水野
Hitoshi Kamiya
斉 神谷
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Equos Research Co Ltd
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Equos Research Co Ltd
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Abstract

【課題】スリップロスを抑制して、省燃費性の向上を図ることができる車両用制御装置を提供すること。
【解決手段】車輪駆動装置3が車輪2に付与する回転駆動力の大きさを調整する手段を備え、この手段が、車輪2が路面を走行する際の接地力の変動を小さくするように、車輪2に付与する回転駆動力の大きさを調整する構成であるので、車輪2と路面との間の局所的なスリップを抑制することができる。その結果、スリップロスを抑制して、車輪2の回転エネルギーを効率良く路面に伝達することができるので、その分、省燃費性の向上を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用制御装置に関し、特に、スリップロスを抑制して、省燃費性の向上を図ることができる車両用制御装置に関するものである。
近年、省エネルギーや省資源の社会的要請に伴い、自動車の燃料消費を節約するためにタイヤの転がり抵抗を低減する研究が行われている。転がり抵抗を小さくするためには、トレッド部のヒステリシスロスを小さくする、即ち、損失正接(tanδ)を小さくすることが有効である。この損失係数を小さくする方法としては、シリカやシランカップリング剤等の無機充填剤を配合する方法が一般的である。
しかし、無機充填剤を配合する場合には、貯蔵弾性率(E’)などが低下するという問題点があった。貯蔵弾性率(E’)が低下すると、トレッド部におけるリブ剛性の低下を招き、操縦安定性の悪化につながる。しかし、貯蔵弾性率(E’)は、損失正接(tanδ)と相反する性質であるため、省燃費性と操縦安定性とを両立することが困難であった。
そこで、無機充填剤を配合したゴムの省燃費性を損なわずに操縦安定性を向上させる方法として、樹脂を添加する方法が開示されている(特許文献1,2)。また、重合性不飽和結合と特定の官能基を有する化合物を含有するゴム組成物も開示されている(特許文献3)。
特開2000−80205号公報 特開2000−290433号公報 特開2002−179841号公報
しかしながら、近年では、環境に対する配慮を背景に、タイヤの省燃費性に対する更なる改善が要求されており、トレッド部のコンパウンド物性を改良するだけでは、省燃費性の改善要求に応えることが困難であるという問題点があった。
この問題点に対し、本出願人は、鋭意検討した結果、車輪(タイヤ及びホイール)のノンユニフォミティ(形状、重量或いは剛性などの不均一性)に起因するタイヤの局所的なスリップの発生が省燃費性の悪化を招くことを見いだした(但し、本出願時において未公知)。
図10は、車輪102のノンユニフォミティに起因する局所的なスリップの発生を模式的に図示した模式図であり、車輪102が約4回転する際の車輪速度等の時間経過が表されている。
例えば、車両を一定速度で走行させるべく、図10に示すように、車輪102に一定の駆動トルクを付与している場合であっても、車輪が路面を走行する際には、その車輪102のノンユニフォミティに起因して、車輪速度に部分的な変化が生じ、接地荷重の変動を招く。その結果、局所的なスリップによるスリップロスが発生することで、車輪102の回転エネルギーが吸収され、その分、省燃費性が悪化する。
本発明は、上述した事情を背景として、省燃費性に関する新たな手法を提供するためになされたものであり、スリップロスを抑制して、省燃費性の向上を図ることができる車両用制御装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の車両用制御装置は、車輪と、その車輪に回転駆動力を付与する駆動装置とを備える車両に用いられるものであり、前記駆動装置が前記車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する駆動力調整手段を備え、その駆動力調整手段は、前記車輪が路面を走行する際にその車輪のノンユニフォミティに起因して発生する接地力の変動が小さくなるように、前記車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する。
請求項2記載の車両用制御装置は、請求項1記載の車両用制御装置において、前記駆動力調整手段が前記車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する際の調整割合を、前記車輪の位相に対応付けて記憶する調整割合記憶手段と、前記車輪の位相を取得する位相取得手段と、を備え、前記駆動力調整手段は、前記位相取得手段により取得された前記車輪の位相に対応する調整割合を前記調整割合記憶手段から読み出し、その読み出した調整割合に基づいて、前記車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する。
請求項3記載の車両用制御装置は、請求項2記載の車両用制御装置において、前記車両の車両速度を取得する速度取得手段と、その速度取得手段により取得された前記車両の車両速度および前記位相取得手段により所得された前記車輪の位相に応じた前記調整割合を取得する速度依存調整割合取得手段と、を備え、前記駆動力調整手段は、前記速度依存調整割合取得により取得された前記調整割合に基づいて、前記車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する。
請求項4記載の車両用制御装置は、請求項2又は3に記載の車両用制御装置において、前記車輪が路面を走行する際にその車輪のノンユニフォミティに起因して発生する接地力の変動を取得する変動取得手段と、その変動取得手段により取得された前記接地力の変動に基づいて、前記調整割合を生成する調整割合生成手段と、を備え、前記調整割合生成手段により生成された前記調整割合が前記調整割合記憶手段に記憶されると共に、前記変動取得手段による前記接地力の変動の取得が前記車両の走行中に行われる。
請求項1記載の車両用制御装置によれば、駆動装置が作動され、その駆動装置から回転駆動力が車輪に付与されることで、車輪が回転され、車両が走行される。
ここで、車輪が路面を走行する際には、その車輪のノンユニフォミティに起因して、車輪速度に部分的な変化が生じ、接地荷重の変動を招く。この接地荷重の変動は、車輪と路面との間の局所的なスリップによるスリップロスを発生させ、車輪の回転エネルギーが吸収されることで、省燃費性を悪化させる。
これに対し、本発明によれば、駆動装置が車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する駆動力調整手段を備え、この駆動力調整手段が、車輪が路面を走行する際の接地力の変動を小さくするように、車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する構成であるので、車輪と路面との間の局所的なスリップを抑制することができる。その結果、スリップロスを抑制して、車輪の回転エネルギーを効率良く路面に伝達することができるので、その分、省燃費性の向上を図ることができるという効果がある。
請求項2記載の車両用制御装置によれば、請求項1記載の車両用制御装置の奏する効果に加え、駆動力調整手段が車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する際の調整割合を、車輪の位相に対応付けて記憶する調整割合記憶手段と、車輪の位相を取得する位相取得手段とを備え、駆動力調整手段が、位相取得手段により取得された車輪の位相に対応する調整割合を調整割合記憶手段から読み出し、その読み出した調整割合に基づいて、車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する構成であるので、車輪のノンユニフォミティに起因する接地力の変動を、車輪の回転位置(位相)毎に調整することができる。
その結果、車輪が路面を走行する際の接地力の変動を確実に小さくして、車輪と路面との間の局所的なスリップを効果的に抑制することができる。その結果、スリップロスを抑制して、車輪の回転エネルギーを効率良く路面に伝達することができるので、その分、省燃費性の向上を図ることができる。
また、本発明のように、調整割合が位相に対応付けられて記憶される調整割合記憶手段を備える構成であれば、路面に次に接地する回転位置(位相)に対応する調整割合を調整割合記憶手段から予め読み出しておくことで、その回転位置(位相)が路面に接地するタイミングに合わせて、車輪に付与する回転駆動力の大きさを適切に調整することができる。
これにより、車輪が路面を走行する際の接地力の変動を確実に小さくして、車輪と路面との間の局所的なスリップを効果的に抑制することができる。その結果、スリップロスを抑制して、車輪の回転エネルギーを効率良く路面に伝達することができるので、その分、省燃費性の向上を図ることができる。
請求項3記載の車両用制御装置によれば、請求項2記載の車両用制御装置の奏する効果に加え、車両の車両速度を取得する速度取得手段と、その速度取得手段により取得された車両の車両速度および位相取得手段により所得された車輪の位相に応じた調整割合を取得する速度依存調整割合取得手段とを備え、駆動力調整手段が、速度依存調整割合取得により取得された前記調整割合に基づいて、車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する構成であるので、車輪に付与する回転駆動力の大きさを適切に調整することができる。
即ち、車輪の接地力は、そのノンユニフォミティに起因して、回転位置(位相)毎に異なる(変動する)が、この接地力の変動は、車両速度にも依存するため、車輪の同じ回転位置(位相)であっても、車両速度によって接地力の大きさが異なる。
この場合、本発明によれば、速度依存調整割合取得手段が、車輪の位相だけでなく、位相と車両速度とに応じた調整割合を取得する構成であるので、車輪に付与する回転駆動力の大きさを、車両速度に関わらず、適切に調整することができる。
これにより、車輪が路面を走行する際の接地力の変動を確実に小さくして、車輪と路面との間の局所的なスリップを効果的に抑制することができる。その結果、スリップロスを抑制して、車輪の回転エネルギーを効率良く路面に伝達することができるので、その分、省燃費性の向上を図ることができる。
請求項4記載の車両用制御装置によれば、請求項2又は3に記載の車両用制御装置の奏する効果に加え、車輪が路面を走行する際にその車輪のノンユニフォミティに起因して発生する接地力の変動を取得する変動取得手段と、その変動取得手段により取得された接地力の変動に基づいて、調整割合を生成する調整割合生成手段とを備え、調整割合生成手段により生成された調整割合が調整割合記憶手段に記憶されると共に、変動取得手段による接地力の変動の取得が車両の走行中に行われる構成であるので、車輪および車両の状態を考慮した調整割合を生成することができ、その結果、省燃費性のより一層の向上を図ることができるという効果がある。
例えば、工場出荷時における新品の車輪に対して、接地力の変動を取得して、その変動に基づいて調整割合を生成する構成では、その後、走行による車輪の摩耗やゴム特性の経時変化などによって車輪のノンユニフォミティに変化が生じた場合、その変化を考慮することができないため、車輪に付与する回転駆動力の大きさの調整を適正に行うことができず、接地力の変動を小さくすることが困難となる。
これに対し、本発明によれば、車両の走行中に取得した接地力の変動に基づいて調整割合を生成することができるので、例えば、車輪の摩耗やゴム特性の経時変化が生じた場合でも、この変化を考慮した調整割合を生成することができる。同様に、例えば、路面温度により車輪の温度が変化した場合、車輪の空気圧が増減した場合、或いは、車両の乗員数や荷物などにより分担荷重が変化した場合などにおいても、この変化を考慮した調整割合を生成することができる。
その結果、車輪に付与する回転駆動力の大きさを、車輪や車両の状態変化に関わらず、適切に調整することができる。これにより、車輪が路面を走行する際の接地力の変動を確実に小さくして、車輪と路面との間の局所的なスリップを効果的に抑制することができる。その結果、スリップロスを抑制して、車輪の回転エネルギーを効率良く路面に伝達することができるので、その分、省燃費性の向上を図ることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施の形態における車両用制御装置100が搭載される車両1を模式的に示した模式図である。
まず、車両1の概略構成について説明する。車両1は、図1に示すように、車体フレームBFと、その車体フレームBFに支持される複数(本実施の形態では4輪)の車輪2と、それら各車輪2を回転駆動する車輪駆動装置3と、各車輪2を浮動可能な状態で車体フレームBFに懸架する懸架装置4と、ステアリング63の操舵動作を車輪2に伝える操舵装置5とを主に備え、車輪2のノンユニフォミティ(不均一性)に起因する接地荷重の変動を小さくして、スリップロスを抑制することで、車輪の回転エネルギーを効率良く路面へ伝達させ、その分、省燃費性の向上を図ることができるように構成されている。
次いで、各部の詳細構成について説明する。車輪2は、図1に示すように、車両1の進行方向前方側に位置する左右の前輪2FL,2FRと、進行方向後方側に位置する左右の後輪2RL,2RRとの4輪を備える。
車輪駆動装置3は、上述したように、各車輪2をそれぞれ独立に回転駆動するための回転駆動装置であり、図1に示すように、4個の電動モータ(FL〜RRモータ3FL〜3RR)を左右の前輪2FL,2FR及び左右の後輪2RL,2RRに配設して(即ち、インホイールモータとして)構成されている。
ここで、車輪駆動装置3は、回生モータとして構成されており、車輪2の回転エネルギーを電気エネルギーとして回生すると共に、車輪2の回転を阻害することで、車速を減速させるための制動力を発生する回生ブレーキとして作動可能に構成されている。なお、回生により発生された電力は、蓄電装置として構成される図示しないバッテリに蓄電されると共に、そのバッテリから供給される電力により車輪駆動装置3が駆動される。
懸架装置4は、上述したように、車輪2(前後輪2FL〜2RR)を車体フレームBFに浮動可能に連結するサスペンションとして機能する部位であり、図1に示すように、各車輪2に対応して4箇所に配置されている。なお、車輪駆動装置3のFL〜RRモータ3FL〜3RRも車輪2と共に懸架装置4により懸架される。
ここで、本実施の形態では、懸架装置4がストラット式サスペンションとして構成されている。但し、図1では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、ショックアブソーバやコントロールアームなどの図示が省略されている。
操舵装置5は、ステアリング63が運転者によって操作された場合に、その操作に伴って左右の前輪2FL,2FRを操舵するためのラック&ピニオン式のステアリング装置である。この操舵装置5によれば、運転者のステアリング操作(回転)は、まず、ステアリングコラム51を介して、ユニバーサルジョイント52で角度を変えられつつ、ステアリングボックス53に回転運動として伝達される。そして、ステアリングボックス53で回転運動が直線運動に変換され、タイロッド54が左右に移動してナックル55を押したり引いたりすることで、左右の前輪2FL,2FRに所定の舵角が付与される。
アクセルペダル61及びブレーキペダル62は、運転者により操作される操作部材であり、各ペダル61,62の踏み込み状態(踏み込み量、踏み込み速度など)に応じて、車両1の走行速度や制動力が決定され、後述する車両用制御装置100により、車輪駆動装置3及び制動装置(図示しない機械的制動装置および回生ブレーキとしての車輪駆動装置3)の作動制御が行われる。
車両用制御装置100は、上述のように構成された車両1の各部を制御するための制御装置であり、例えば、車輪駆動装置3から車輪2に付与する回転駆動力を、車輪2の回転位置(位相)に応じて調整することで、車輪2の接地荷重の変動を小さくして、スリップロスの低減による省燃費性の向上を図る。
次いで、図2を参照して、車両用制御装置100の詳細構成について説明する。図2は、車両用制御装置100の電気的構成を示したブロック図である。車両用制御装置100は、図2に示すように、CPU71、EEPROM72及びRAM73を備え、これらはバスライン74を介して入出力ポート75に接続されている。また、入出力ポート75には、車輪駆動装置3等の複数の装置が接続されている。
CPU71は、バスライン74により接続された各部を制御する演算装置である。EEPROM72は、CPU71により実行される制御プログラムや固定値データ等を格納した書き換え可能な不揮発性のメモリであり、RAM73は、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するためのメモリである。
なお、EEPROM72には、図4に図示されるフローチャート(車輪制御処理)のプログラムが格納されている。また、EEPROM72には、図2に示すように、回転角トルク補正マップ72a及び速度トルク補正マップ72bが設けられている。ここで、図3を参照して、回転角トルク補正マップ72a及び速度トルク補正マップ72bについて説明する。
図3(a)は、回転角トルク補正マップ72aの内容を模式的に図示した模式図であり、図3(b)は、速度トルク補正マップ72bの内容を模式的に図示した模式図である。
回転角トルク補正マップ72aは、車輪2の回転角θとトルク補正値Cとの関係を記憶したマップであり、車両1に装着する新品の車輪2に対して試験装置を用いて実測した値が記憶されている。なお、本実施の形態では、車輪2毎に合計4個のマップが記憶されている。
回転角θは、車輪2の絶対的な周方向位置(位相)であり、車輪2の所定の基準位置が0°に設定される。車輪2は、その基準位置(回転角θ=0°)が後述する車輪回転数センサ装置35によって認識可能な状態で車両1に装着される。
トルク補正値Cは、車輪2に付与する回転駆動力(駆動トルク)を、車輪2の回転角θに応じて補正するための値である。即ち、転動試験機を使用して、一定の回転駆動力(駆動トルク)を付与した車輪2を、転がり半径一定の条件で直進転動させると、車輪2のノンユニフォミティ(不均一性)に起因して、接地荷重の変動が生じる。この接地荷重の変動を最小とする(接地荷重を一定とする)ために必要な補正値を、図3(a)に示すように、車輪2の回転位置θに対応させて導出した値がトルク補正値Cである。
速度トルク補正マップ72bは、車両速度Vとトルク補正係数Rとの関係を記憶したマップであり、車両1に装着する新品の車輪2に対して試験装置を用いて実測した値が記憶されている。なお、本実施の形態では、車輪2毎に合計4個のマップが記憶されている。
車両速度Vは、車両1の対地速度であり、トルク補正係数Rは、車輪2に付与する回転駆動力(駆動トルク)を、車両1の対地速度(即ち、車輪2の車輪速度)に応じて補正するための値である。
即ち、上述した回転角トルク補正マップ72a(図3(a)参照)は、車両1の速度(車輪2の車輪速度)に応じて、波形は維持しつつ、振幅のみを変化させる(車両速度Vに応じて、回転角θに対するトルク補正値Cの大きさのみが変化する)。この振幅の変化率を車両速度Vに対応させて導出した値がトルク補正係数Rである。
CPU71(図2参照)は、車輪2の回転駆動を車輪駆動装置3に指示する場合、まず、アクセルペダル61(図1参照)の操作状態を検出し、その検出結果より車両1の目標の車両速度を把握し、その目標の車両速度を得るために必要な回転駆動力Tを算出すると共に、その算出した回転駆動力Tに対し、両マップ72a,72bを用いて、回転角θ及び車両速度Vに応じて、補正する。
具体的には、車輪2の回転角θが90°、アクセルペダル61の操作状態より検出された目標の車両速度VがVaであったとすると、CPU71は、回転角トルク補正マップ72a(図3(a)参照)より、トルク補正値C=Caを、速度トルク補正マップ72b(図3(b)参照)より、トルク補正係数R=Raを、それぞれ読み出し、その読み出した各値を目標の回転駆動力(駆動トルク)Tに乗じて、補正後の回転駆動力T’を算出する(T’=T×(1+Ca/100)×Ra)。
そして、算出した補正後の回転駆動力(駆動トルク)T’を指令トルクとして車両駆動装置3へ出力する。車両駆動装置3は、その指令トルク(補正後の回転駆動力T’)を車輪2に付与して、車輪2を回転駆動する。これにより、車輪2が路面を走行する際の接地力の変動を小さくして、スリップロスを抑制することができるので、省燃費性の向上を図ることができる。
図2に戻って説明する。車輪駆動装置3は、上述したように、車輪2を回転駆動するための装置であり、左右の前輪2FL,2FR及び左右の後輪2RL,2RRに回転駆動力を付与する4個のFL〜RRモータ3FL〜3RRと、それら各モータ3FL〜3RRをCPU71からの命令に基づいて駆動制御する駆動回路(図示せず)とを主に備えている。
ここで、車輪駆動装置3は、上述したように、回生装置としても機能する。即ち、車輪駆動装置3は、駆動回路に加え、回生回路(図示せず)も備える。回生回路は、交流電流を直流電流に変換するインバータを内蔵し、CPU71からの制御信号に基づいて、FL〜RRモータ3FL〜3RRを回生モータとして機能させることにより、各車輪2の回転エネルギーを電気エネルギーとして回生し、その回生により発生された電力をバッテリ(図示せず)へ供給して蓄電する。なお、本実施の形態では、蓄電装置として蓄電池であるバッテリを例に説明を行うが、電気エネルギーを蓄えることができれば、例えば、キャパシタなどでも良い。
車両速度センサ装置32は、路面に対する車両1の速度(絶対値及び進行方向)を検出すると共に、その検出結果をCPU71に出力するための装置であり、前後及び左右方向加速度センサ32a,32bと、それら各加速度センサ32a,32bの検出結果を処理してCPU71に出力する処理回路(図示せず)とを備えている。
前後方向加速度センサ32aは、車両1(車体フレームBF)の前後方向(図1上下方向)の加速度を検出するセンサであり、左右方向加速度センサ32bは、車両1(車体フレームBF)の左右方向(図1左右方向)の加速度を検出するセンサである。なお、本実施の形態では、これら各加速度センサ32a,32bが圧電素子を利用した圧電型センサとして構成されている。
CPU71は、車両速度センサ装置32から入力された各加速度センサ32a,32bの検出結果(加速度値)を時間積分して、2方向(前後及び左右方向)の速度をそれぞれ算出すると共に、それら2方向成分を合成することで、車両1の車両速度(絶対値及び進行方向)を得ることができる。
車輪回転数センサ装置35は、各車輪2の回転数を検出すると共に、その検出結果をCPU71に出力するための装置であり、各車輪2の回転数をそれぞれ検出する4個のFL〜RR回転数センサ35FL〜35RRと、それら各回転速度センサ35FL〜35RRの検出結果を処理してCPU71に出力する処理回路(図示せず)とを備えている。
本実施の形態では、各回転センサ35FL〜35RRが各車輪2に設けられ、各車輪2の回転角θを検出可能に構成されている。即ち、各回転センサ35FL〜35RRは、各車輪2に連動して回転する回転体と、その回転体に周方向に所定間隔毎に多数形成された歯の有無を電磁的に検出するピックアップとを備えた電磁ピックアップ式のセンサとして構成されている。CPU71は、車輪回転数センサ装置35から入力された検出結果から、各車輪2の回転角θ(基準位置およびその基準位置からの回転角)を得ることができる。
アクセルペダルセンサ装置61aは、アクセルペダル61(図1参照)の操作状態を検出すると共に、その検出結果をCPU71に出力するための装置であり、アクセルペダル61の踏み込み状態を検出する角度センサ(図示せず)と、その角度センサの検出結果を処理してCPU71に出力する制御回路(図示せず)とを主に備えている。なお、他の入出力装置36としては、例えば、ブレーキペダル62の操作状態を検出する角度センサなどが例示される。
次いで、図4及び図5を参照して、車輪制御処理について説明する。図4は、車輪制御処理を示すフローチャートである。この処理は、車両用制御装置100の電源が投入されている間、CPU71によって繰り返し(例えば、0.2ms間隔で)実行される処理であり、車輪駆動装置3による車輪2の駆動トルクを制御して、車輪2の接地荷重の変動を小さくすることで、スリップロスを低減して、省燃費性の向上を図る。
また、図5は、車輪制御処理を適用した車輪2の状態を模式的に図示した模式図であり、図10(即ち、車輪2のノンユニフォミティに起因する局所的なスリップの発生を模式的に図示した模式図)に対応する。即ち、図5では、図10と同様に、車輪2が周方向の一部のみにノンユニフォミティを有すると共に、その車輪2が約4回転する際の車輪速度等の時間経過が表されている。
CPU71は、この車輪制御処理に関し、まず、車輪2の回転角θを検出すると共に車両1の車両速度Vを検出し(S1,S2)、次いで、アクセルペダル61の操作状態を検出した後(S3)、S4以降の処理へ移行する。なお、これらの処理は、上述したように、車輪回転数センサ装置35、車両速度センサ装置32及びアクセルペダルセンサ装置61aを用いて行われる(図2参照)。
S4の処理では、S1の処理で検出した車輪2の回転角θに対応するトルク補正値Cを回転角トルク補正マップ72a(図1及び図3(a)参照)から読み出す(S4)。例えば、CPU71は、車輪2の回転角θが90°であれば、回転角トルク補正マップ72aより、トルク補正値CとしてCaを読み出す(図3(a)参照)。
S5の処理では、S2の処理で検出した車両1の車両速度Vに対応するトルク補正係数Rを速度トルク補正マップ72b(図1及び図3(b)参照)から読み出す(S5)。例えば、CPU71は、車両速度VがVaであれば、速度トルク補正マップ72bより、トルク補正係数RとしてRaを読み出す(図3(b)参照)。
S6の処理では、S3の処理で検出したアクセルペダル61の操作状態と、S4及びS5の処理で読み出したトルク補正値C及びトルク補正係数Rとから、駆動トルク(回転駆動力)T’を算出する(S6)。
具体的には、上述したように、アクセルペダル61の操作状態から把握される目標の車両速度がTであったとすると、その目標の回転駆動力(駆動トルク)TにS4及びS5で読み出した各値を乗じて、補正後の回転駆動力T’をT’=T×(1+Ca/100)×Raとして算出する(S6)。
S6の処理で駆動トルクT’を算出した後は、その算出した駆動トルクT’で車輪駆動装置3を駆動する(S7)。その結果、車輪2を補正後の駆動トルクT’で回転駆動することができるので、かかる車輪2が路面を走行する際の接地力の変動を小さくして、スリップロスを抑制することができ、その分、省燃費性の向上を図ることができる。
即ち、従来の車両では、車輪102にノンユニフォミティが存在すると、駆動トルクが一定であるため、車輪速度の部分的な変化により、接地荷重の変動を招き、局所的なスリップによるスリップロスが発生することで、車輪102の回転エネルギーが吸収されて、その分、省燃費性が悪化する(図10参照)。
これに対し、本発明では、車輪2にノンユニフォミティが存在する場合でも、車輪2の回転位置(位相)に応じて、接地荷重の変動を最小とするための補正値(トルク補正値C)を回転角トルク補正マップ72aから読み出し、そのトルク補正値Cに基づいて、回転駆動力(駆動トルク)Tを補正することができる。即ち、図5に示すように、車輪2のノンユニフォミティに起因して、車輪速度が部分的に変化する箇所では、駆動トルクを変化させることで、接地荷重の変動を小さくすることができる。その結果、車輪2が路面を走行する際の接地力の変動を小さくして、スリップロスを抑制することができ、その分、省燃費性の向上を図ることができる。
なお、図5では、車輪2の周方向の一部のみにノンユニフォミティが存在し、回転駆動力(駆動トルク)Tの補正を一部の回転位置(位相)でのみ行う場合が図示されているが、これは一例であり、車輪2の周方向全周にわたってノンユニフォミティが存在する場合に、そのノンユニフォミティに応じて(即ち、図3(a)に示すようなトルク補正値Cを用いて)、回転駆動力(駆動トルク)Tの補正を全周にわたって行うことは当然可能である。
次いで、図6及び図7を参照して、第2実施の形態について説明する。図6は、第2実施の形態における車両用制御装置200の電気的構成を示したブロック図である。
第1実施の形態では、回転角トルク補正マップ72a及び速度トルク補正マップ72bが予めに作成されている場合を説明したが、第2実施の形態では、回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bを車両1の走行中に作成するように構成されている。なお、上記した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
CPU71は、図6に示すように、ROM272と、RAM273とを備え、バスライン74により接続されている。ROM272は、CPU71により実行される制御プログラムや固定値データ等を格納した書き換え不能な不揮発性のメモリであり、RAM273は、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するためのメモリである。RAM273には、回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bが設けられている。
回転角トルク補正マップ273aは、第1実施の形態における回転角トルク補正マップ72aと同様に(図3(a)参照)、車輪2の回転角θとトルク補正値Cとの関係を記憶したマップであり、車輪2毎に合計4個のマップが記憶されている。但し、本実施の形態では、車両1の走行中に実測した値が記憶されている。
同様に、速度トルク補正マップ273bは、第1実施の形態における速度トルク補正マップ72bと同様に(図3(b)参照)、車両速度Vとトルク補正係数Rとの関係を記憶したマップであり、車輪2毎に合計4個のマップが記憶されている。但し、本実施の形態では、車両1の走行中に実測した値が記憶されている。
荷重センサ装置234は、車輪2とその車輪2が走行する路面との間で発生する車両前後方向(図1上下方向)の荷重(接地力)を検出すると共に、その検出結果をCPU71に出力するための装置であり、左右の前輪2FL,2FR及び左右の後輪2RL,2RRが受ける荷重をそれぞれ検出するFL〜RR荷重センサ234FL〜234RRと、それらFL〜RR荷重センサ234FL〜234RRの検出結果を処理してCPU71に出力する処理回路(図示せず)とを備えている。
FL〜RR荷重センサ234FL〜234RRは、ピエゾ抵抗型の荷重センサとして構成され、車輪2のハブ上に配設されている。CPU71は、荷重センサ装置234から入力されたFL〜RR荷重センサ234FL〜234RRの検出結果(車両前後方向の荷重)に基づいて、回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bを作成する。
次いで、図7を参照して、マップ作成処理について説明する。図7は、マップ作成処理を示すフローチャートである。この処理は、車両用制御装置200の電源が投入されている間、CPU71によって繰り返し(例えば、0.2ms間隔で)実行される処理であり、車両1の走行中に回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bを作成する。
CPU71は、このマップ作成処理に関し、まず、回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bが作成済みであるか否かを判断し(S21)、両マップ273a,273bが作成済みであると判断される場合には(S21:Yes)、両マップ273a,273bを作成する必要がないので、S22以降の処理をスキップして、マップ作成処理を終了する。
一方、S21の処理において、両マップ273a,273bが作成済みではないと判断される場合には(S21:No)、これら両マップ273a,273bを作成するべく、S22以降の処理を実行する。この両マップ273a,273bの作成に際しては、まず、車両1の車両速度を検出し(S22)、その検出した車両速度が回転角トルク補正マップ273aを作成済みの車両速度であるか否かを判断する(S23)。
ここで、回転角トルク補正マップ273aの内容は、上述したように、車両1の車両速度によって特性が異なる(即ち、回転角θに対するトルク補正値Cの波形は同じで振幅が異なる)。よって、本実施の形態では、複数の車両速度(本実施の形態では、低速(時速5km/h)、中速(時速30km/h)及び高速(時速60km/h)の3種類)における回転角トルク補正マップ(回転角θとトルク補正値Cとの関係、図3(a)参照)をそれぞれ作成し、その3種類の結果を線形補完して、速度トルク補正マップ273b(図3(b)参照)を作成する。
S23の処理において、S22の処理で検出した車両速度(即ち、現在の車両速度)が既に回転角トルク補正マップを作成済みの車両速度であると判断される場合には(S23:Yes)、この車両速度において回転角トルク補正マップを作成する必要がないので、S22の処理へ移行して、車両1の車両速度が所定の車両速度(上述した3種類の車両速度のいずれか)と一致するまで待機する(S22、S23:Yes)。
一方、S23の処理において、現在の車両速度が回転角トルク補正マップを作成済みの車両速度ではないと判断される場合には(S23:No)、車両1の車両速度が所定の車両速度(上述した3種類の車両速度のいずれか)に達したということであるので、その所定の車両速度における回転角トルク補正マップを作成するべく、S24以降の処理へ移行する。
回転角トルク補正マップの作成に際しては、まず、回転角θにおける接地力を検出し(S24)、回転角θに所定の増分α(本実施の形態では、α=3°)を加算すると共に(S25)、これらS24及びS25の処理を、車輪2の1回転分に対しての実行が完了するまで繰り返し実行する(S26:No)。なお、接地力の検出は、各車輪2について、荷重センサ装置234を使用して行われる(図6参照)。
S26の処理において、接地力の検出が車輪2の1回転分について完了したと判断される場合には(S26:Yes)、回転角トルク補正マップ作成処理(S27)を実行して、所定の車両速度における回転角トルク補正マップを作成する。具体的には、各回転角θ(本実施の形態では、0°、3°、6°、・・・、354°、357°)における接地力の変動に基づいて、各回転角θに対するトルク補正値Cをそれぞれ算出する。
この場合、各回転角θにおける接地力は、車両1の車両速度及び車輪駆動装置3の回転駆動力(駆動トルク)が一定のもとで検出されたものと仮定する。なお、各回転角θにおける接地力の検出を行う場合(S24)は、少なくとも車輪2が1回転するまでの間は、アクセルペダル61が操作されても、車輪駆動装置3の回転駆動力を一定に維持するように構成しても良い。これにより、トルク補正値Cの精度の向上を図ることができる。
S27の処理により、所定の車両速度(上述した3種類の速度のいずれか)における回転角トルク補正マップを作成した後は、S28の処理へ移行して、回転角トルク補正マップが未作成の車両速度があるか否かを判断する(S28)。その結果、回転角トルク補正マップが未作成の車両速度があると判断される場合には(S28:Yes)、その車両速度における回転トルク補正マップを作成するべく、S22の処理を移行して、上述した処理を実行する。
一方、S28の処理において、回転角トルク補正マップが未作成の車両速度はないと判断される場合には(S28:No)、低速、中速及び高速の3種類の車両速度についての回転角トルク補正マップの作成がそれぞれ完了しているということであるので、速度トルク補正マップ作成処理(S29)を実行して、3種類の結果を線形補完することで、速度トルク補正マップ273b(図3(b)参照)を作成する。
なお、本実施の形態では、中速の車両速度についての回転角トルク補正マップを、回転トルク補正マップ273aとして、RAM273に記憶する。よっって、速度トルク補正マップ273bは、中速(30km/h)におけるトルク補正係数Rが1となり、中速より高速側ではトルク補正係数Rが1より大となり(1<R)、中速より低速側ではトルク補正係数Rが1より小となる(R<1)。
速度トルク補正マップ作成処理(S29)を実行した後は、このマップ作成処理を終了する。これにより、RAM273には、回転角トルク補正マップ273aと速度トルク補正マップ273bとが記憶されるので、CPU71は、以降、車輪2の回転駆動を車輪駆動装置3に指示する場合、上述した第1実施の形態の場合と同様に、アクセルペダル61(図1参照)の操作状態に基づいて、回転駆動力Tを算出すると共に、その算出した回転駆動力Tに対し、両マップ273a,273bを用いて、回転角θ及び車両速度Vに応じた補正後の回転駆動力T’を算出する。
次いで、図8及び図9を参照して、第3実施の形態について説明する。図8は、第3実施の形態における車両用制御装置300の電気的構成を示したブロック図である。
第1実施の形態では、車輪2に付与する回転駆動力の大きさを、回転角トルク補正マップ72a及び速度トルク補正マップ72bに基づいて制御する場合を説明したが、第3実施の形態では、車輪2に付与する回転駆動力の大きさを、直近の1回転分におけるトルク平均値に基づいて制御するように構成されている。なお、上記した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
CPU71は、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するためのメモリであるRAM373を備えており、このRAM373には、図8に示すように、回転角トルクメモリ373aが設けられている。転角トルクメモリ373aは、車輪2の回転角θとその回転角θにおけるトルクとの関係を記憶するメモリであり、車輪2毎に合計4個の領域が確保されている。
次いで、図9を参照して、マップ作成処理について説明する。図9は、車輪制御処理を示すフローチャートである。この処理は、車両用制御装置300の電源が投入されている間、CPU71によって繰り返し(例えば、0.2ms間隔で)実行される処理であり、車輪2に作用するトルクの平均値を算出し、その平均値に基づいて、車輪2に付与する回転駆動力(駆動トルク)を制御する。
CPU71は、この車輪制御処理に関し、まず、回転角θにおけるトルクを検出し(S31)、その検出したトルクの値を回転角トルクメモリ373aに記憶する(S32)。次いで、回転角θに所定の増分α(本実施の形態では、α=3°)を加算すると共に(S33)、S31及びS32の処理を、車輪2の1回転分に対しての実行が完了するまで繰り返し実行する(S34:No)。
なお、車輪駆動装置3は、各モータ3FL〜3RRの駆動軸にトルクセンサが装着されており、このトルクセンサによって、各車輪2に作用するトルクを検出可能に構成されている。
また、回転角トルクメモリ373aは、環状のリングメモリとして構成されており、所定回転(本実施の形態では、2回転)分のデータを順次更新しつつ記憶する(即ち、2回転分のデータが記憶されるまでの間は、S31の処理により回転角θにおけるトルクが検出される毎に、トルクの値を蓄積し、2回転分のデータが既に記憶された後は、シフト処理を行いつつ、直近の2回転分のデータ(トルク)のみを記憶する)ように構成されている。
S34の処理において、回転角トルクメモリ373aに既に車輪2の1回転分のトルクが記憶されていると判断される場合には(S34:Yes)、かかる回転角トルクメモリ373aに記憶されているデータに基づいて、直近の1回転分におけるトルクの平均値を算出して(S35)、S36の処理へ移行する。
S36の処理では、S35の処理で算出した平均値と今回検出したトルク(即ち、S31の処理で検出したトルク)とを比較し(S36)、その比較結果に基づいて駆動トルクを算出すると共にその算出した駆動トルクで車輪駆動装置3を駆動して(S37)、この車輪制御処理を終了する。
具体的には、S36の処理において、今回検出したトルクが平均値よりも大きい場合には、車輪2のノンユニフォミティに起因して、接地荷重が大きくなっているということであるので、S37の処理では、車輪2に付与する回転駆動力(駆動トルク)を小さくするように、車輪駆動装置3を制御する。
一方、S36の処理において、今回検出したトルクが平均値よりも小さい場合には、車輪2のノンユニフォミティに起因して、接地荷重が小さくなっているということであるので、S37の処理では、車輪2に付与する回転駆動力(駆動トルク)を大きくするように、車輪駆動装置3を制御する。
その結果、車輪2のノンユニフォミティ(不均一性)に起因する接地荷重の変動を小さくして、不要な回転駆動力の付与およびスリップロスの抑制を図ることができるので、車輪2の回転エネルギーを効率良く路面へ伝達させ、その分、省燃費性の向上を図ることができる。
ここで、図4に示すフローチャート(車輪制御処理)において、請求項1記載の駆動力調整手段としてはS7の処理が、請求項2記載の位相取得手段としてはS1の処理が、請求項3記載の速度取得手段としてはS2の処理が、速度依存調整割合取得手段としてはS5の処理が、それぞれ該当する。また、図9に示すローチャート(車輪制御処理)において、請求項1記載の駆動力調整手段としてはS37の処理が該当する。
また、図7に示すフローチャート(マップ作成処理)において、請求項4記載の変動取得手段としてはS24の処理が、調整割合生成手段としてはS27の処理が、それぞれ該当する。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
上記第1実施の形態では、説明を省略したが、EEPROM72に記憶される回転角トルク補正マップ72a及び速度トルク補正マップ72bの内容を変更可能に構成しても良い。具体的には、車輪2(タイヤ、ホイール)を新たに交換する場合、その車輪2に固有の特性(即ち、その車輪2について実測した回転角トルク補正マップ72a及び速度トルク補正マップ72b)を、EEPROM72に既に記憶されている回転角トルク補正マップ72a及び速度トルク補正マップ72bに上書き(差し替え)可能に構成しても良い。
上記第2実施の形態では、回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bをROM273に設ける場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、CPU71にバスライン74を介してEEPROM72(図2参照)を接続し、このEEPROM72に回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bを設ける構成としても良い。これにより、エンジンの始動毎にマップ作成処理を実行することを不要とすることができる。
上記第2実施の形態では、回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bを作成した後は、車両用制御装置200の電源がオフされるまで内容を維持する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bの内容を走行中に更新する(マップ作成処理を再実行する)ように構成しても良い。マップ作成処理の再実行は、例えば、車両1の走行距離が所定距離に達した場合、車輪2の空気圧に変動があった場合、運転者の指示があった場合などに行う場合が例示される。
上記第2実施の形態では、マップ作成処理において、回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bが未作成であると(S21:No)、S22以降の処理を直ちに実行する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、所定の条件を満たしていると判断される場合のみ、S22以降の処理を実行するように構成しても良い。
ここで、所定の条件とは、車両1の走行経路が直線であると判断される場合、車両の走行経路が所定傾斜角以下の平坦路であると判断される場合、車両1の走行経路が舗装路面であると判断される場合、車両1が定速走行中であると判断される場合、車両1の受ける風圧が所定値以下であると判断される場合などが例示される。これらの判断には、ナビゲーションシステムを利用しても良い。
上記第2実施の形態と第3実施の形態とを組み合わせても良い。即ち、上記第2実施の形態において、マップ作成処理により、回転角トルク補正マップ273a及び速度トルク補正マップ273bが作成されるまでの間は、上記第3実施の形態で説明した車輪制御処理を実行するように構成しても良い。これにより、回転角トルク補正マップ273a等が未作成の場合にもスリップロスを低減することができるので、省燃費性のより一層の向上を図ることができる。
上記第2実施の形態では、荷重センサ装置234を使用して車輪2の接地力を直接検出する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、車輪駆動装置3における各モータ3FL〜3RRの駆動軸に装着されたトルクセンサを用いて、各車輪2の接地力を算出するように構成しても良い。具体的には、車輪2の接地力Frは、トルクセンサにより検出されるトルクFbと、車輪2の回転角加速度ω’と、車輪2の完成モーメントIとを使用して、Fr=Fb−ω’×Iにより得ることができる。
上記第3実施の形態では、直近の1回転分におけるトルクの平均値を算出する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、1回転分以上のデータを用いてトルクの平均値を算出することは当然可能である。
上記第3実施の形態では、直近の1回転におけるトルクの平均値に基づいて駆動トルクを算出する場合を説明したが、車輪駆動装置3に指令する指令トルクの値と、トルクセンサにより検出されたトルクの値との差異から、車輪2に付与する回転駆動力(駆動トルク)を算出するように構成しても良い。
本発明の第1実施の形態における車両用制御装置が搭載される車両を模式的に示した模式図である。 車両用制御装置の電気的構成を示したブロック図である。 (a)は、回転角トルク補正マップの内容を模式的に図示した模式図であり、(b)は、速度トルク補正マップの内容を模式的に図示した模式図である。 車輪制御処理を示すフローチャートである。 車輪制御処理を適用した車輪の状態を模式的に図示した模式図である。 第2実施の形態における車両用制御装置の電気的構成を示したブロック図である。 マップ作成処理を示すフローチャートである。 第3実施の形態における車両用制御装置の電気的構成を示したブロック図である。 車輪制御処理を示すフローチャートである。 車輪のノンユニフォミティに起因する局所的なスリップの発生を模式的に図示した模式図であり、車輪が約4回転する際の車輪速度等の時間経過が表されている。
符号の説明
100,200,300 車両用制御装置
2 車輪
2FL,2FR 前輪
2RL,2RR 後輪
3 車輪駆動装置(駆動装置)
3FL〜3RR FL〜RRモータ(駆動装置の一部)
72a,273a 回転角トルク補正マップ(調整割合記憶手段)

Claims (4)

  1. 車輪と、その車輪に回転駆動力を付与する駆動装置とを備える車両に用いられる車両用制御装置において、
    前記駆動装置が前記車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する駆動力調整手段を備え、
    その駆動力調整手段は、前記車輪が路面を走行する際にその車輪のノンユニフォミティに起因して発生する接地力の変動が小さくなるように、前記車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整することを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記駆動力調整手段が前記車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整する際の調整割合を、前記車輪の位相に対応付けて記憶する調整割合記憶手段と、
    前記車輪の位相を取得する位相取得手段と、を備え、
    前記駆動力調整手段は、前記位相取得手段により取得された前記車輪の位相に対応する調整割合を前記調整割合記憶手段から読み出し、その読み出した調整割合に基づいて、前記車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整することを特徴とする車両用制御装置。
  3. 前記車両の車両速度を取得する速度取得手段と、
    その速度取得手段により取得された前記車両の車両速度および前記位相取得手段により所得された前記車輪の位相に応じた前記調整割合を取得する速度依存調整割合取得手段と、を備え、
    前記駆動力調整手段は、前記速度依存調整割合取得により取得された前記調整割合に基づいて、前記車輪に付与する回転駆動力の大きさを調整することを特徴とする請求項2記載の車両用制御装置。
  4. 前記車輪が路面を走行する際にその車輪のノンユニフォミティに起因して発生する接地力の変動を取得する変動取得手段と、
    その変動取得手段により取得された前記接地力の変動に基づいて、前記調整割合を生成する調整割合生成手段と、を備え、
    前記調整割合生成手段により生成された前記調整割合が前記調整割合記憶手段に記憶されると共に、前記変動取得手段による前記接地力の変動の取得が前記車両の走行中に行われることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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