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JP2010007014A - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 Download PDF

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JP2010007014A JP2008170311A JP2008170311A JP2010007014A JP 2010007014 A JP2010007014 A JP 2010007014A JP 2008170311 A JP2008170311 A JP 2008170311A JP 2008170311 A JP2008170311 A JP 2008170311A JP 2010007014 A JP2010007014 A JP 2010007014A
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sulfide resin
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calcium silicate
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JP2008170311A
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Kazumi Kodama
和美 児玉
Teru Sasaki
照 佐々木
Atsushi Ishio
敦 石王
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Toray Industries Inc
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Abstract

【課題】
本発明は従来のポリフェニレンスルフィド樹脂の優れた耐熱性、剛性、寸法安定性、および難燃性などを維持し、強度、低ガス性に優れ、特に優れた熱剛性(荷重たわみ温度)と金属膜を形成するための表面平滑性を両立させたPPS樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)、(B)および(C)の合計を100重量%として、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂25〜65重量%、(B)ケイ酸カルシウムウイスカ31〜45重量%、(C)平均粒径が8μm以下の非繊維状充填材を4〜30重量%を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、優れた表面平滑性と熱剛性を有する成形品が得られるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関するものであり、さらに詳しくは、金属膜を形成するための表面平滑性が優れ、かつ、耐熱性、機械的特性、熱剛性(荷重たわみ温度)、低ガス性が優れるなどの特性バランスに優れるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関するものである。
ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下PPS樹脂と略す。)は優れた耐熱性、剛性、寸法安定性、および難燃性などエンジニアリングプラスチックとしては好適な性質を有していることから、射出成形用を中心として各種電気・電子部品、機械部品および自動車部品などに広く使用されている。
しかしながら、表面平滑性に優れ、強度を必要とする成形品に使用する場合、無機充填材を配合するが、粒径の大きい無機充填材を配合すると表面平滑性が悪くなる。そこで、表面平滑性を向上させるために、無機充填材の粒径を小さくする必要があった。しかし、無機充填材の粒径を小さくすると衝撃強度や熱剛性(荷重たわみ温度)が低下するなどの問題があったために、成形品の表面平滑性と衝撃強度、熱剛性(荷重たわみ温度)の両立はこれまで困難であった。
また、アルミニウム等の金属を成形品の表面に被覆して鏡面を形成する際、樹脂の成形後、何の表面処理もせずに該金属を蒸着等の方法により被覆すると、ガスの表面固着、あるいは表面に存在する充填材に起因する微細な凹凸等により充分な表面平滑性が得られない問題があり、これらを満足できるPPS樹脂組成物は未だ得られていないのが現状である。
この高い表面平滑性の向上を目的にこれまでにいくつかの充填材の検討が成されている。例えば、特許文献1では、PPS樹脂にケイ酸カルシウムウイスカと粒状無機充填材を配合したPPS樹脂組成物からなるランプ反射鏡が記載されているが、このPPS樹脂組成物では熱剛性(荷重たわみ温度)が低く、耐熱性に劣ることが判った。特許文献2では、PPS樹脂に炭酸カルシウムと特定のワラステナイト繊維を配合する組成物が開示されているが、このPPS樹脂組成物では熱剛性(荷重たわみ温度)が低く、耐熱性に劣ることが判った。特許文献3では、PPS樹脂に粒状無機充填剤とウイスカを配合した組成物が開示されているが、ウイスカの配合量が少ないために熱剛性(荷重たわみ温度)が低く、耐熱性に劣ることが判った。特許文献4では、PPS樹脂に繊維状または非繊維状の無機充填材と無機中空状充填材を配合したPPS樹脂組成物が開示されているが、鏡面性が劣ることが判った。
特許第3242833号公報(第1−3頁) 特開平10−237302号公報(第1−3頁) 特開2001−354855号公報(第1−4頁) 特開平3−208201号公報(第1−4頁)
本発明は上述した従来のポリフェニレンスルフィド樹脂の優れた耐熱性、剛性、寸法安定性、および難燃性などを維持し、強度、低ガス性に優れ、特に優れた熱剛性(荷重たわみ温度)と金属膜を形成するための表面平滑性を両立させたPPS樹脂組成物の提供を課題とするものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のケイ酸カルシウムウイスカおよび特定の大きさの非繊維状無機充填材を配合したPPS樹脂組成物とすることにより上記問題点が解決されることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
1.(A)、(B)および(C)の合計を100重量%として、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂25〜65重量%、(B)ケイ酸カルシウムウイスカ31〜45重量%、(C)平均粒径が8μm以下の非繊維状充填材を4〜30重量%を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
2.(B)ケイ酸カルシウムウイスカと(C)非繊維状充填材の合計(B)+(C)が35重量%〜65重量%である1記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
3.(B)ケイ酸カルシウムウイスカの平均径が6μm以下である1または2のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
4.(C)非繊維状充填材が、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ドロマイト、硫酸バリウム、カオリン、タルク、および酸化チタンから選ばれる1種類以上である1〜3のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
5.(B)ケイ酸カルシウムウイスカとして、(B1)平均径Dと平均長Lの比L/Dが8未満のケイ酸カルシウムウイスカと(B2)平均径Dと平均長Lの比L/Dが8以上のケイ酸カルシウムウイスカが併用されている1〜4のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
6.ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の320℃、2時間での加熱減量が0.5重量%以下である1〜5のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
7.成形品にした後、アンダーコート処理することなく表面に金属膜を形成して光反射部品に用いるための1〜6のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
8.7記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を成形した光反射部品からなる車両用ヘッドランプ。
本発明は上述した従来のポリフェニレンスルフィド樹脂の優れた耐熱性、剛性、寸法安定性、および難燃性などを維持し、強度、低ガス性に優れ、特に優れた熱剛性(荷重たわみ温度)と金属膜を形成するための表面平滑性を両立させたPPS樹脂組成物を提供するものである。
次に、本発明についてさらに具体的に説明する。
本発明で用いる(A)PPS樹脂は、下記構造式(I)で示される繰り返し単位を有する重合体であり、
Figure 2010007014
耐熱性の点から、好ましくは上記構造式で示される繰り返し単位を含む重合体を70モル%以上、より好ましくは90モル%以上含む重合体である。またPPSはその繰り返し単位の30モル%以下程度が、下記の構造を有する繰り返し単位等で構成されていてもよい。
Figure 2010007014
かかる構造を一部有するPPS共重合体は、融点が低くなるため、このような樹脂組成物は成形性の点で有利となる。
本発明で用いられる(A)PPS樹脂はクロロホルム抽出量が2.0wt%以下であることが好ましく、1.5wt%以下であることがより好ましい。
(A)PPS樹脂はクロロホルム抽出量が2.0wt%を越える場合、より優れた鏡面性を得ることが困難となる。かかるクロロホルム抽出量が2.0wt%以下のPPS樹脂を得るには、後述する後処理工程で、有機溶剤洗浄する方法が好ましく用いられる。
なお本発明におけるクロロホルム抽出量は、ソックスレー抽出器を用い、PPSサンプル量約10g、クロロホルム200mlを用い5時間抽出し、その抽出液を50℃で乾燥し、得られた残さを仕込みPPSサンプル量で割り返し、100をかけてパーセンテージ表記としたものである。
本発明で用いられる(A)PPS樹脂の溶融粘度に特に制限はないが、より優れた強度と良流動性を両立させる観点からその溶融粘度は、20〜2000Pa・s(300℃、剪断速度1216/s)の範囲が好ましく、20〜1000Pa・s以下の範囲がより好ましい。また溶融粘度の異なる2種以上のポリフェニレンサルファイド樹脂を併用して用いてもよい。
なお、本発明における溶融粘度は、300℃、剪断速度1216/sの条件下、東洋精機社製キャピログラフを用いて測定した値である。 以下に、本発明に用いる(A)PPS樹脂の製造方法について説明するが、上記構造のPPS樹脂が得られれば下記方法に限定されるものではない。
まず、製造方法において使用するポリハロゲン化芳香族化合物、スルフィド化剤、重合溶媒、分子量調節剤、重合助剤および重合安定剤の内容について説明する。
[ポリハロゲン化芳香族化合物]
本発明で用いられるポリハロゲン化芳香族化合物とは、1分子中にハロゲン原子を2個以上有する化合物をいう。具体例としては、p−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,2,4,5−テトラクロロベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、2,5−ジクロロトルエン、2,5−ジクロロ−p−キシレン、1,4−ジブロモベンゼン、1,4−ジヨードベンゼン、1−メトキシ−2,5−ジクロロベンゼンなどのポリハロゲン化芳香族化合物が挙げられ、好ましくはp−ジクロロベンゼンが用いられる。また、異なる2種以上のポリハロゲン化芳香族化合物を組み合わせて共重合体とすることも可能であるが、p−ジハロゲン化芳香族化合物を主要成分とすることが好ましい。
ポリハロゲン化芳香族化合物の使用量は、加工に適した粘度の(A)PPS樹脂を得る点から、スルフィド化剤1モル当たり0.9から2.0モル、好ましくは0.95から1.5モル、更に好ましくは1.005から1.2モルの範囲が例示できる。
[スルフィド化剤]
本発明で用いられるスルフィド化剤としては、アルカリ金属硫化物、アルカリ金属水硫化物、および硫化水素が挙げられる。アルカリ金属硫化物の具体例としては、例えば硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウムおよびこれら2種以上の混合物を挙げることができ、なかでも硫化ナトリウムが好ましく用いられる。これらのアルカリ金属硫化物は、水和物または水性混合物として、あるいは無水物の形で用いることができる。アルカリ金属水硫化物の具体例としては、例えば水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化リチウム、水硫化ルビジウム、水硫化セシウムおよびこれら2種以上の混合物を挙げることができ、なかでも水硫化ナトリウムが好ましく用いられる。これらのアルカリ金属水硫化物は、水和物または水性混合物として、あるいは無水物の形で用いることができる。
また、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から、反応系においてin situで調製されるアルカリ金属硫化物も用いることができる。また、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物からアルカリ金属硫化物を調整し、これを重合槽に移して用いることができる。あるいは、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物と硫化水素から反応系においてin situで調製されるアルカリ金属硫化物も用いることができる。また、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物と硫化水素からアルカリ金属硫化物を調整し、これを重合槽に移して用いることができる。
本発明において、仕込みスルフィド化剤の量は、脱水操作などにより重合反応開始前にスルフィド化剤の一部損失が生じる場合には、実際の仕込み量から当該損失分を差し引いた残存量を意味するものとする。
なお、スルフィド化剤と共に、アルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物を併用することも可能である。アルカリ金属水酸化物の具体例としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムおよびこれら2種以上の混合物を好ましいものとして挙げることができ、アルカリ土類金属水酸化物の具体例としては、例えば水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどが挙げられ、なかでも水酸化ナトリウムが好ましく用いられる。
スルフィド化剤として、アルカリ金属水硫化物を用いる場合には、アルカリ金属水酸化物を同時に使用することが特に好ましいが、この使用量はアルカリ金属水硫化物1モルに対し0.95から1.20モル、好ましくは1.00から1.15モル、更に好ましくは1.005から1.100モルの範囲が例示できる。
[重合溶媒]
本発明では重合溶媒としては有機極性溶媒を用いるのが好ましい。具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンなどのN−アルキルピロリドン類、N−メチル−ε−カプロラクタムなどのカプロラクタム類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホキシドなどに代表されるアプロチック有機溶媒、およびこれらの混合物などが挙げられ、これらはいずれも反応の安定性が高いために好ましく使用される。これらのなかでも、特にN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記することもある)が好ましく用いられる。
有機極性溶媒の使用量は、スルフィド化剤1モル当たり2.0モルから10モル、好ましくは2.25から6.0モル、より好ましくは2.5から5.5モルの範囲が選ばれる。
[分子量調節剤]
本発明においては、生成するPPS樹脂の末端を形成させるか、あるいは重合反応や分子量を調節するなどのために、モノハロゲン化合物(必ずしも芳香族化合物でなくともよい)を、上記ポリハロゲン化芳香族化合物と併用することができる。
[重合助剤]
本発明においては、重合度調節のために重合助剤を用いることも好ましい態様の一つである。ここで重合助剤とは得られるPPS樹脂の粘度を増大させる作用を有する物質を意味する。このような重合助剤の具体例としては、例えば有機カルボン酸塩、水、アルカリ金属塩化物、有機スルホン酸塩、硫酸アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属リン酸塩およびアルカリ土類金属リン酸塩などが挙げられる。これらは単独であっても、また2種以上を同時に用いることもできる。なかでも、有機カルボン酸塩、水、およびアルカリ金属塩化物が好ましく、さらに有機カルボン酸塩としてはアルカリ金属カルボン酸塩が、アルカリ金属塩化物としては塩化リチウムが好ましい。
上記アルカリ金属カルボン酸塩とは、一般式R(COOM)n(式中、Rは、炭素数1〜20を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基である。Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムから選ばれるアルカリ金属である。nは1〜3の整数である。)で表される化合物である。アルカリ金属カルボン酸塩は、水和物、無水物または水溶液としても用いることができる。アルカリ金属カルボン酸塩の具体例としては、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、吉草酸リチウム、安息香酸ナトリウム、フェニル酢酸ナトリウム、p−トルイル酸カリウム、およびそれらの混合物などを挙げることができる。
アルカリ金属カルボン酸塩は、有機酸と、水酸化アルカリ金属、炭酸アルカリ金属塩および重炭酸アルカリ金属塩よりなる群から選ばれる一種以上の化合物とを、ほぼ等化学当量ずつ添加して反応させることにより形成させてもよい。上記アルカリ金属カルボン酸塩の中で、リチウム塩は反応系への溶解性が高く助剤効果が大きいが高価であり、カリウム、ルビジウムおよびセシウム塩は反応系への溶解性が不十分であると思われるため、安価で、重合系への適度な溶解性を有する酢酸ナトリウムが最も好ましく用いられる。
これらアルカリ金属カルボン酸塩を重合助剤として用いる場合の使用量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モルに対し、通常0.01モル〜2モルの範囲であり、より高い重合度を得る意味においては0.1〜0.6モルの範囲が好ましく、0.2〜0.5モルの範囲がより好ましい。
また水を重合助剤として用いる場合の添加量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モルに対し、通常0.3モル〜15モルの範囲であり、より高い重合度を得る意味においては0.6〜10モルの範囲が好ましく、1〜5モルの範囲がより好ましい。
これら重合助剤は2種以上を併用することももちろん可能であり、例えばアルカリ金属カルボン酸塩と水を併用すると、それぞれより少量で高分子量化が可能となる。
これら重合助剤の添加時期には特に指定はなく、後述する前工程時、重合開始時、重合途中のいずれの時点で添加してもよく、また複数回に分けて添加してもよいが、重合助剤としてアルカリ金属カルボン酸塩を用いる場合は前工程開始時或いは重合開始時に同時に添加することが、添加が容易である点からより好ましい。また水を重合助剤として用いる場合は、ポリハロゲン化芳香族化合物を仕込んだ後、重合反応途中で添加することが効果的である。
[重合安定剤]
本発明において、重合反応系を安定化し、副反応を防止するために、重合安定剤を用いることもできる。重合安定剤は、重合反応系の安定化に寄与し、望ましくない副反応を抑制する。副反応の一つの目安としては、チオフェノールの生成が挙げられ、重合安定剤の添加によりチオフェノールの生成を抑えることができる。重合安定剤の具体例としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、およびアルカリ土類金属炭酸塩などの化合物が挙げられる。そのなかでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が好ましい。上述のアルカリ金属カルボン酸塩も重合安定剤として作用するので、重合安定剤の一つに入る。また、スルフィド化剤としてアルカリ金属水硫化物を用いる場合には、アルカリ金属水酸化物を同時に使用することが特に好ましいことを前述したが、ここでスルフィド化剤に対して過剰となるアルカリ金属水酸化物も重合安定剤となり得る。
これら重合安定剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。重合安定剤は、仕込みアルカリ金属硫化物1モルに対して、通常0.02〜0.2モル、好ましくは0.03〜0.1モル、より好ましくは0.04〜0.09モルの割合で使用することが好ましい。この割合が少ないと安定化効果が不十分であり、逆に多すぎても経済的に不利益であったり、ポリマー収率が低下する傾向となる。
重合安定剤の添加時期には特に指定はなく、後述する前工程時、重合開始時、重合途中のいずれの時点で添加してもよく、また複数回に分けて添加してもよいが、前工程開始時或いは重合開始時に同時に添加することが添加が容易である点からより好ましい。
次に、本発明に用いる(A)PPS樹脂の製造方法について、前工程、重合反応工程、回収工程、および後処理工程と、順を追って具体的に説明する。
[前工程]
本発明に用いる(A)PPS樹脂の製造方法において、スルフィド化剤は通常水和物の形で使用されるが、ポリハロゲン化芳香族化合物を添加する前に、有機極性溶媒とスルフィド化剤を含む混合物を昇温し、過剰量の水を系外に除去することが好ましい。
また、上述したように、スルフィド化剤として、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から、反応系においてin situで、あるいは重合槽とは別の槽で調製されるスルフィド化剤も用いることができる。この方法には特に制限はないが、望ましくは不活性ガス雰囲気下、常温〜150℃、好ましくは常温から100℃の温度範囲で、有機極性溶媒にアルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物を加え、常圧または減圧下、少なくとも150℃以上、好ましくは180〜260℃まで昇温し、水分を留去させる方法が挙げられる。この段階で重合助剤を加えてもよい。また、水分の留去を促進するために、トルエンなどを加えて反応を行ってもよい。
重合反応における、重合系内の水分量は、仕込みスルフィド化剤1モル当たり0.3〜10.0モルであることが好ましい。ここで重合系内の水分量とは重合系に仕込まれた水分量から重合系外に除去された水分量を差し引いた量である。また、仕込まれる水は、水、水溶液、結晶水などのいずれの形態であってもよい。
[重合反応工程]
本発明においては、有機極性溶媒中でスルフィド化剤とポリハロゲン化芳香族化合物とを200℃以上290℃未満の温度範囲内で反応させることにより(a)PPS樹脂を製造する。
重合反応工程を開始するに際しては、望ましくは不活性ガス雰囲気下、常温〜240℃、好ましくは100〜230℃の温度範囲で、有機極性溶媒とスルフィド化剤とポリハロゲン化芳香族化合物を混合する。この段階で重合助剤を加えてもよい。これらの原料の仕込み順序は、順不同であってもよく、同時であってもさしつかえない。
かかる混合物を通常200℃〜290℃の範囲に昇温する。昇温速度に特に制限はないが、通常0.01〜5℃/分の速度が選択され、0.1〜3℃/分の範囲がより好ましい。
一般に、最終的には250〜290℃の温度まで昇温し、その温度で通常0.25〜50時間、好ましくは0.5〜20時間反応させる。
最終温度に到達させる前の段階で、例えば200℃〜260℃で一定時間反応させた後、270〜290℃に昇温する方法は、より高い重合度を得る上で有効である。この際、200℃〜260℃での反応時間としては、通常0.25時間から20時間の範囲が選択され、好ましくは0.25〜10時間の範囲が選ばれる。
なお、より高重合度のポリマーを得るためには、複数段階で重合を行うことが有効である場合がある。複数段階で重合を行う際は、245℃における系内のポリハロゲン化芳香族化合物の転化率が、40モル%以上、好ましくは60モル%に達した時点であることが有効である。
なお、ポリハロゲン化芳香族化合物(ここではPHAと略記)の転化率は、以下の式で算出した値である。PHA残存量は、通常、ガスクロマトグラフ法によって求めることができる。
(a)ポリハロゲン化芳香族化合物をアルカリ金属硫化物に対しモル比で過剰に添加した場合
転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モル)〕/〔PHA仕込み量(モル)−PHA過剰量(モル)〕
(b)上記(a)以外の場合
転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モル)〕/〔PHA仕込み量(モル)〕
[回収工程]
本発明で用いる(A)PPS樹脂の製造方法においては、重合終了後に、重合体、溶媒などを含む重合反応物から固形物を回収する。本発明で用いるPPS樹脂は、公知の如何なる回収方法を採用しても良い。例えば、重合反応終了後、徐冷して粒子状のポリマーを回収する方法を用いても良い。この際の徐冷速度には特に制限は無いが、通常0.1℃/分〜3℃/分程度である。徐冷工程の全行程において同一速度で徐冷する必要もなく、ポリマー粒子が結晶化析出するまでは0.1〜1℃/分、その後1℃/分以上の速度で徐冷する方法などを採用しても良い。
また上記の回収を急冷条件下に行うことも好ましい方法の一つであり、この回収方法の好ましい一つの方法としてはフラッシュ法が挙げられる。フラッシュ法とは、重合反応物を高温高圧(通常250℃以上、8kg/cm以上)の状態から常圧もしくは減圧の雰囲気中へフラッシュさせ、溶媒回収と同時に重合体を粉末状にして回収する方法であり、ここでいうフラッシュとは、重合反応物をノズルから噴出させることを意味する。フラッシュさせる雰囲気は、具体的には例えば常圧中の窒素または水蒸気が挙げられ、その温度は通常150℃〜250℃の範囲が選ばれる。
[後処理工程]
本発明で用いられる(A)PPS樹脂は、上記重合、回収工程を経て生成した後、酸処理、熱水処理または有機溶媒による洗浄を施されたものであってもよい。酸処理を行う場合は次のとおりである。PPS樹脂の酸処理に用いる酸は、PPS樹脂を分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸およびプロピル酸などが挙げられ、なかでも酢酸および塩酸がより好ましく用いられるが、硝酸のようなPPS樹脂を分解、劣化させるものは好ましくない。
酸処理の方法は、酸または酸の水溶液にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。例えば、酢酸を用いる場合、PH4の水溶液を80〜200℃に加熱した中にPPS樹脂粉末を浸漬し、30分間撹拌することにより十分な効果が得られる。処理後のPHは4以上例えばPH4〜8程度となっても良い。酸処理を施されたPPS樹脂は残留している酸または塩などを除去するため、水または温水で数回洗浄することが好ましい。洗浄に用いる水は、酸処理によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を損なわない意味で、蒸留水、脱イオン水であることが好ましい。
熱水処理を行う場合は次のとおりである。PPS樹脂を熱水処理するにあたり、熱水の温度を100℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上、特に好ましくは170℃以上とすることが好ましい。100℃未満ではPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果が小さいため好ましくない。
本発明の熱水洗浄によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を発現するため、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理の操作に特に制限は無く、所定量の水に所定量のPPS樹脂を投入し、圧力容器内で加熱、撹拌する方法、連続的に熱水処理を施す方法などにより行われる。PPS樹脂と水との割合は、水の多い方が好ましいが、通常、水1リットルに対し、PPS樹脂200g以下の浴比が選ばれる。
また、処理の雰囲気は、末端基の分解は好ましくないので、これを回避するため不活性雰囲気下とすることが望ましい。さらに、この熱水処理操作を終えたPPS樹脂は、残留している成分を除去するため温水で数回洗浄するのが好ましい。
有機溶媒で洗浄する場合は次のとおりである。PPS樹脂の洗浄に用いる有機溶媒は、PPS樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホラスアミド、ピペラジノン類などの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホランなどのスルホキシド・スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、パークロルエチレン、モノクロルエタン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、パークロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒およびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒のうちでも、N−メチル−2−ピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミドおよびクロロホルムなどの使用が特に好ましい。また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合で使用される。
有機溶媒による洗浄の方法としては、有機溶媒中にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。有機溶媒でPPS樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。洗浄温度が高くなる程洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分効果が得られる。圧力容器中で、有機溶媒の沸点以上の温度で加圧下に洗浄することも可能である。また、洗浄時間についても特に制限はない。洗浄条件にもよるが、バッチ式洗浄の場合、通常5分間以上洗浄することにより十分な効果が得られる。また連続式で洗浄することも可能である。
本発明においては、上記のようにして得られたポリフェニレンスルフィド樹脂を、アルカリ土類金属塩を含む水による洗浄による処理を施しても良い。
ポリフェニレンスルフィド樹脂をアルカリ土類金属塩を含む水で洗浄する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示することができる。アルカリ土類金属塩の種類としては特に制限は無いが、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウムなどの水溶性有機カルボン酸のアルカリ土類金属塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物が好ましい例として挙げられ、特に酢酸カルシウム、酢酸マグネシウムなどの水溶性有機カルボン酸のアルカリ土類金属塩が好ましい。水の温度は、室温〜200℃であることが好ましく、50〜90℃であることがより好ましい。上記水中におけるアルカリ土類金属塩の使用量は乾燥ポリフェニレンスルフィド樹脂1kgに対し0.1g〜50gであることが好ましく、0.5g〜30gであることがより好ましい。洗浄時間としては0.5時間以上が好ましく、1.0時間以上がより好ましい。また好ましい洗浄浴比(乾燥ポリフェニレンスルフィド樹脂単位重量当たりのアルカリ土類金属塩を含む温水使用重量)は洗浄時間、温度にもよるが、乾燥ポリフェニレンスルフィド1kg当たり、上記アルカリ土類金属を含む温水を5kg以上用いて洗浄することが好ましく、10kg以上用いて洗浄することがより好ましい。上限としては特に制限はなく、高くてもよいが、使用量と得られる効果の点から100kg以下であることが好ましい。かかる温水洗浄は複数回行っても良い。 本発明において用いる(A)PPS樹脂は、重合終了後に酸素雰囲気下においての加熱および過酸化物などの架橋剤を添加しての加熱による熱酸化架橋処理により高分子量化して用いることも可能である。
熱酸化架橋による高分子量化を目的として乾式熱処理する場合には、その温度は160〜260℃が好ましく、170〜250℃の範囲がより好ましい。また、酸素濃度は5体積%以上、更には8体積%以上とすることが望ましい。酸素濃度の上限には特に制限はないが、50体積%程度が限界である。処理時間は、0.5〜100時間が好ましく、1〜50時間がより好ましく、2〜25時間がさらに好ましい。加熱処理の装置は通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よく、しかもより均一に処理する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
また、熱酸化架橋を抑制し、揮発分除去を目的として乾式熱処理を行うことが可能である。その温度は130〜250℃が好ましく、160〜250℃の範囲がより好ましい。また、この場合の酸素濃度は5体積%未満、更には2体積%未満とすることが望ましい。処理時間は、0.5〜50時間が好ましく、1〜20時間がより好ましく、1〜10時間がさらに好ましい。加熱処理の装置は通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よく、しかもより均一に処理する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
かかる好適なPPS樹脂の製品例としては、東レ株式会社製、M2888、M2588、M2088、T1881、E2280、E2180、E2080、GR01、L2520、L2120などが挙げられる。
上記特性を有するPPS樹脂を得るための製造方法としては、上記特性が得られる限り特に制限はないが、ポリマーは実質的に直鎖状で不純物が少ない未架橋の重合体を用い、所望の特性となるまで有機溶媒、熱水、酸水溶液などにより洗浄を施す方法が挙げられる。なかでもPPS樹脂の371℃、1時間の加熱減量が、0.5重量%以下まで洗浄を強化したものがより好ましい。
本発明で用いる(B)ケイ酸カルシウムウイスカの平均径は、8μm以下であることが好ましく、7μm以下であることがより好ましい。下限に特に制限はなく、小さいほど好ましいが、通常0.1μm以上であれば十分効果を得ることができる。平均径が8μmを超えると表面平滑性が低下する傾向にある。一般的に平均径は、レーザー回折式粒度分布測定機を用いて常法に従って測定した径分布に基づき求められる体積基準平均径である。しかし、平均長Lと平均径Dの比(L/D)が25以上と大きくレーザー回折式粒度分布測定に適さない平均径は電子走査顕微鏡を用いて常法にて測定した重量平均径を用いる。また、純度については特に制限がない。
上記(B)のケイ酸カルシウムウイスカのL/Dに特に制限はないが、ワラステナイト繊維のL/Dは1〜25であることが好ましく、L/D1〜20であることは、一層優れた鏡面性、熱剛性を得る上でより好ましい。
さらに、上記(B)ケイ酸カルシウムウイスカはL/Dの異なる2種類以上を併用してもよく、(B1)平均径Dと平均長Lの比L/Dが8未満のものと(B2)平均径Dと平均長Lの比L/Dが8以上のものが好ましく、(B1)平均径Dと平均長Lの比L/Dが6未満のものと(B2)平均径Dと平均長Lの比L/Dが9以上のものが表面平滑性と熱剛性のバランスがより好ましい。また、(B1)と(B2)の比率は(B1)/(B2)が95/5〜10/90が好ましく、90/10〜50/50がより好ましい。
なお、成形体を構成するPPS樹脂組成物中のケイ酸カルシウムウイスカの平均アスペクト比は成形片を700℃で2hrs処理して、走査型電子顕微鏡を用いて繊維を観察し、そのなかの任意の1000本の平均長Lを平均径Dで除する(L/D)ことにより算出したものである。
上記(B)ケイ酸カルシウムウイスカは本発明の効果を損なわない範囲において表面処理をすることが可能であり、その処理剤としては、表面処理剤、収束剤が挙げられ、具体的には、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物、ボラン処理等があげられる。
本発明で用いる(C)非繊維状充填材は、無機物、有機物などの組成に特に制限はないが、無機物が好ましい。その形状は、立方形、紡錘形、柱状形、球形、不定形、板状形であってもよいが、好ましくは不定形または球状がよい。具体例としては、硼酸アルミ、炭化珪素、セラミック、珪酸マグネシウム、シリカ、湿式法ホワイトカーボン、ゼオライト、アルミナシリケート無水珪酸、含水珪酸、珪酸アルミニウムなどの珪酸塩と珪酸、アルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素、グラファイト、セリサイト、ドロマイト、マイカ、タルク、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベントナイトなどが挙げられる。中でも、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ドロマイト、硫酸バリウム、カオリン、タルク、酸化チタンがこの好ましく、炭酸カルシウム、カオリン、ドロマイト、硫酸バリウムがより好ましい。さらにこれらは2種以上を併用して使用することもできる。
上記(C)非繊維状充填材の平均粒径は8μm未満であり、平均粒径は6μm以下がより好ましく、平均粒径は4μm以下であるのが特に好ましい。下限に特に制限はないが、通常0.1μm以上であれば十分効果を得ることができる。平均粒径が、8μmを超えると表面平滑性が低下するので好ましくない。平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定機を用いて常法に従って測定した粒径分布に基づき求められる体積基準平均粒径である。また、純度については特に制限がない。
上記(C)非繊維状充填材は本発明の効果を損なわない範囲において表面処理をすることが可能であり、その処理剤としては、表面処理剤、収束剤が挙げられ、具体的には、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物、ボラン処理等があげられる。
本発明の組成物は(A)PPS樹脂25〜65重量%、(B)ケイ酸カルシウムウイスカ31〜45重量%、(C)非繊維状充填材4〜30重量%である必要があり、(A)PPS樹脂25〜60重量%、(B)ケイ酸カルシウムウイスカ33〜45重量%、(C)非繊維状充填材7〜30重量%であることが表面平滑性と熱剛性のバランスに優れより好ましい。(B)ケイ酸カルシウムウイスカが31重量%未満の場合、表面平滑性に優れるが、熱剛性が低下する傾向にある。
また、本発明の組成物は(B)ケイ酸カルシウムウイスカと(C)非繊維状充填材の合計(B)+(C)が35重量%〜65重量%であることが表面平滑性と熱剛性のバランスに優れ好ましく、40重量%〜60重量%であることがより好ましい。充填材の合計(B)+(C)が35重量%未満では熱剛性に劣り、65重量%を超えると表面平滑性が低下するので好ましくない。
本発明においては(A)PPS樹脂に(B)成分および(C)成分を配合するが、これら(B)〜(C)は平均径、平均粒径が小さいほど一般に表面平滑性が良好になる。しかしながら、同程度の平均径、平均粒径であっても(B)成分および(C)成分あるいはこれと同等のフィラーを用いても必ずしも均一に分散せず、フィラー浮きなどが発生しやすい傾向にある。本発明においては、PPS樹脂に配合する成分として、単に小さいだけでなく(A)PPS樹脂とのぬれ性が良好な成分を選択したことにより、表面平滑性、寸法精度に優れた組成物が得られるものと考えられる。また、(B)成分および(C)を併用することにより金属膜を表面に形成した場合に表面外観が優れ、特に金属膜を形成したものを熱処理した後の外観変化が小さいものが得られる。
本発明の樹脂組成物には、本発明における効果を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂を配合してもよい。具体例としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリアリルサルフォン樹脂、ポリケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリチオエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、四フッ化ポリエチレン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリアミドエラストマ、ポリエステルエラストマ、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、SAN樹脂、アクリル樹脂、SBS、SEBS、各種エラストマー等を、本発明の効果を損なわない範囲において配合することができる。さらにこれらは2種以上を併用して使用することもできる。
本発明の樹脂組成物には、本発明における効果を損なわない範囲で他の無機充填剤を配合してもよい。具体例としては、炭酸カルシウム繊維、硫酸カルシウム繊維、炭素繊維、チタン酸カリ繊維、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸アルミウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維などが挙げられる。さらにこれらは2種以上を併用して使用することもできる。
さらに、本発明の樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲において、カーボンブラックを配合することが可能である。カーボンブラックとしては、C(炭素)が主成分であれば導電性付与用、着色剤用など何れの種類でも用いることができるが、好ましくは着色剤として用いるチャンネル型、ファーネス型がよい。また、カーボンブラックは、コンパウンド添加(押出混練時に原料に配合することにより添加する方法)、マスターバッチ添加(射出成形などの成形前にカーボンブラックマスターをブレンドすることにより添加する方法)、ドライカラー(樹脂組成物ペレットの表面にカーボンブラックをまぶすことにより添加する方法)のいずれの添加方法で使用してもよい。
さらに、本発明の樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲において、イソシアネート系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤、ポリアルキレンオキサイドオリゴマ系化合物、チオエーテル系化合物、エステル系化合物、有機リン系化合物などの可塑剤、無機微粒子、有機リン化合物、金属酸化物、ポリエーテルエーテルケトンなどの結晶核剤、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、モンタン酸ワックス類、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸アルミ等の金属石鹸、エチレンジアミン・ステアリン酸・セバシン酸重縮合物、シリコーン系化合物などの離型剤、次亜リン酸塩などの着色防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等の酸化防止剤、耐候剤および紫外線防止剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、熱安定剤、滑剤(モンタン酸及びその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素及びポリエチレンワックス等)、発泡剤、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラック、メタリック顔料等)、染料(ニグロシン等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃剤などの通常の添加剤を添加することができる。
本発明で用いられる樹脂組成物の調製方法は特に制限はないが、(A)、(B)、(C)成分及びその他必要に応じて添加される原料を溶融混練することにより得られる。具体的には原料の混合物を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロールなど通常公知の溶融混合機に供給して280〜450℃の温度で混練する方法などを例として挙げることができる。また、原料の混合順序にも特に制限はなく、全ての原材料を配合後上記の方法により溶融混練する方法、一部の原材料を配合後上記の方法により溶融混練しさらに残りの原材料を配合し溶融混練する方法、あるいは一部の原材料を配合後単軸あるいは二軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を混合する方法など、いずれの方法を用いてもよい。また、少量添加剤成分については、他の成分を上記の方法などで混練しペレット化した後、成形前に添加して成形に供することももちろん可能である。
本発明のPPS樹脂組成物は、320℃、2時間、空気中で加熱したときの加熱減量が0.5重量%以下であることが好ましく、0.4重量%以下であることがより好ましく、0.3重量%以下であることが特に好ましい。このようなPPS樹脂組成物としては、加熱減量が少ない(A)PPS樹脂をベースポリマーに(B)成分、(C)成分、その他任意の成分等をコンパウンドすることにより得ることができる。
本発明で得られるPPS樹脂組成物のMFRは、成形が可能であれば特に制限はないが、315℃、5分滞留、荷重2160g(オリフィス直径2.095mm、長さ8.00mm、予熱荷重325g)の条件下でメルトインデクサーを用いた測定値として、強度の点から150g/10分以下であることが好ましく、100g/10分以下であることがより好ましい。下限としては流動性の点から15g/10分以上であるのがよく、20g/10分以上であることがより好ましく、25g/10分以上であることがさらに好ましい。PPS樹脂組成物のMFRは、主として用いるPPS樹脂のMFR、(B)〜(C)成分などの量に左右され、MFRの低いPPSを用いることにより、もしくは(B)〜(C)成分などの量が多くなることにより、MFRが下がる傾向にあるので、これらを適宜調整することにより、上記範囲を有するPPS樹脂組成物を得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、射出成形、射出圧縮成形、二色成形、DSI成形など各種公知の射出成形法、押出し成形、ブロー成形により成形することが可能であり、なかでも射出成形により成形することが表面平滑性が優れる点で好ましい。
本発明の樹脂組成物は、強度、低ガス性に優れ、特に表面平滑性と熱剛性に優れていることから外観を要求される部品、特に外側に使用されるカバー部品、摺動部品、光反射用成形品に適している。具体的には、フェンダーやドアなど自動車の外装部品、各種ギア、ピストン、ローラー、ガイドなどの摺動部品、二輪および四輪自動車のエンジンカバー、シリンダーヘッドカバーおよびその集積部品、電装品ケース、その他容器類などの成形品に好適であるだけでなく、その他の構造材料、ノートパソコンのハウジング、プリンターのハウジングなどのOA機器部品、家庭電器機器のハウジング、カバー、インテークマニホールド、ドアミラーステイ、ホイールキャップ、リレーブロック、インヒビタースイッチ、コンビネションスイッチレバー、等の自動車内外装部品の用途がある。なかでも光反射用成形品、特に金属膜を成形品表面に形成した光反射用成形品に極めて適している。光反射用成形品を使用する製品としては、サーチライト、スポットライト、ダウンライト、プロジェクター反射鏡、OHP反射鏡、自動車ヘッドランプリフレクター、フォグランプリフレクター、二輪ヘッドランプリフレクターなどが挙げられる。金属膜は成形品表面に直接形成しても改質剤を塗布した上に形成してもよいが、成形品表面に金属膜を直接形成して使用することが好ましい。金属膜の形成は、スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティングなどの方法により行うことが可能であるが、スパッタリングまたは真空蒸着が好ましい。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
実施例および比較例の中で述べられるMFR、加熱減量、中心線平均粗さ、荷重たわみ温度、外観は各々次の方法に従って測定した。
[組成物のMFRの測定]
ペレットをメルトインデクサーを用いて315℃、5分滞留、荷重2160g(オリフィス直径2.095mm、長さ8.00mm、予備荷重325g)の条件下で測定した値。
[加熱減量の測定]
樹脂組成物のペレット10gをアルミカップに入れ、150℃の雰囲気で1時間予備乾燥する。ペレット重量を測定し、320℃の雰囲気で2時間処理後、再度ペレット重量を測定する。320℃の処理による重量の減量を処理前のペレットの重量で除してパーセント表示したのが加熱減量である。この加熱減量が少ない樹脂組成物ほど、低ガスと言え、表面曇りが少なくなる。
[表面粗さ(中心線平均粗さRa)の測定]
シリンダー温度320℃、金型温度150℃で、鏡面角板(70mm×100mm×3mm厚み、フィルムゲート)を成形した。鏡面角板の鏡面部分(金型鏡面粗度0.03s)の任意の10部分をミツトヨ(株)製の表面粗さ測定器にて、JISB0601に規定されている中心線平均粗さRaを測定し、平均したものである。40nm以下であるとアルミニウム等の金属を表面に被覆させて鏡面を形成する際、樹脂を成形後何も表面を処理せずに該金属を蒸着等により被覆させても、鏡面として実用できるレベル、35nm以下であると好ましいレベルといえる。上記数値が低いほど表面平滑性が優れていることになる。
[荷重たわみ温度(DTUL)の測定]
シリンダー温度320℃、金型温度140℃にて、ISO 294−1に準じた多目的試験片(ISO タイプA 4.0mm厚み)を成形し、ISO 75に準じて荷重1.80MPaで測定したものである。195℃以上あれば実用上問題のない製品強度レベルといえるが、この値が高いほど熱剛性が優れ、好ましい。
[表面外観]
表面粗さ測定に用いた鏡面角板の外観を目視にて観察し、外観を判定した。判定は、◎:曇り、フィラー浮きなく良好、○:実用レベルであるが目立たない曇り、フィラー浮きあり、×:曇り、フィラー浮きあり実用レベルでない。
[参考例]
(PPS−1の製造)
撹拌機付きの70リットルオートクレーブに、47.5%水硫化ナトリウム8267.37g(70.00モル)、96%水酸化ナトリウム2957.21g(70.97モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)11434.50g(115.50モル)、酢酸ナトリウム861.00g(10.5モル)、及びイオン交換水10500gを仕込み、常圧で窒素を通じながら245℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水14780.1gおよびNMP280gを留出した後、反応容器を160℃に冷却した。仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系内残存水分量は、NMPの加水分解に消費された水分を含めて1.06モルであった。また、硫化水素の飛散量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.02モルであった。
次に、p−ジクロロベンゼン10235.46g(69.63モル)、NMP9009.00g(91.00モル)を加え、反応容器を窒素ガス下に密封し、240rpmで撹拌しながら、0.6℃/分の速度で238℃まで昇温した。238℃で95分反応を行った後、0.8℃/分の速度で270℃まで昇温した。270℃で100分反応を行った後、1260g(70モル)の水を15分かけて圧入しながら250℃まで1.3℃/分の速度で冷却した。その後200℃まで1.0℃/分の速度で冷却してから、室温近傍まで急冷した。
内容物を取り出し、26300gのNMPで希釈後、溶剤と固形物をふるい(80mesh)で濾別し、得られた粒子を31900gのNMPで洗浄、濾別した。これを、56000gのイオン交換水で数回洗浄、濾別した後、0.05重量%酢酸水溶液70000gで洗浄、濾別した。70000gのイオン交換水で洗浄、濾別した後、得られた含水PPS粒子を80℃で熱風乾燥し、120℃で減圧乾燥した。得られたPPSは直鎖状であり、溶融粘度が60Pa・s(300℃、剪断速度1216/s)、クロロホルム抽出量0.57%であった。
[実施例および比較例で用いた配合材]
(B:ケイ酸カルシウムウイスカ)
B1;ケイ酸カルシウムウイスカA:“NYARD 1250”平均繊維径4.5μm、L/D=3(NYCO社製)
B2;ケイ酸カルシウムウイスカB:“NYGLOS 4”平均繊維径4.0μm、L/D=11(NYCO社製)
なお、上記において、ケイ酸カルシウムウイスカAの平均繊維径はレーザー回折式の粒度分布測定機を用いて常法に従って測定した繊維径分布に基づき求めた体積基準平均繊維径である。ケイ酸カルシウムウイスカBの平均繊維径は電子走査顕微鏡を用いて常法にて測定した重量平均繊維径である。
(C:非繊維状充填材)
C1;カオリン:“トランスリンク555” 平均粒径0.8μm(ENGELHARD社製)
C2;重質炭酸カルシウム:“KS1300”平均粒径3.8μm(同和カルファイン製)
C3;硫酸バリウムC2:“B−54”平均粒径1.2μm、沈降性硫酸バリウム、未処理品(堺化学製)
C4;タルク:“ミクロンホワイト5000A” 平均粒径6.7μm(林化成製)
なお、上記において、平均粒径はレーザー回折式の粒度分布測定機を用いて常法に従って測定した粒径分布に基づき求めた体積基準平均粒径である。
実施例1〜8
前述のようにして用意したPPS(A)、ケイ酸カルシウムウイスカ(B)、非繊維状充填材(C)を表1に示す割合でドライブレンドした後、350℃の押出条件に設定したスクリュー式二軸押出機により溶融混練後ペレタイズした。得られたペレットを乾燥後、射出成形機を用いて、シリンダー温度320℃、金型温度140℃または150℃の条件で射出成形することにより、所定の評価用試験片を得た。得られた試験片およびペレットについて、前述した方法でMFR、加熱減量、表面粗さ、荷重たわみ温度、外観を測定した。その結果を表1に示す。
ここで得られた樹脂組成物および成形体は、表面平滑性、高い荷重たわみ温度を有しており実用性の高いものであった。表面平滑性は、アルミニウムを表面に被覆させて鏡面を形成する際、樹脂を成形後何も表面を処理せずに該金属を真空蒸着により被覆させても、鏡面として実用できるレベルのものであった。
比較例1
充填材としてケイ酸カルシウムウイスカ20重量%を用いて、実施例と同様にして、表1に示す割合でドライブレンドした後、溶融混練、ペレタイズ、成形、評価を行った。その結果を表1に示す。
充填材としてケイ酸カルシウムウイスカ20重量%配合した場合、荷重たわみ温度が低く実用レベルではなかった。
比較例2
充填材としてケイ酸カルシウムウイスカ50重量%を用いて、実施例と同様にして、表1に示す割合でドライブレンドした後、溶融混練、ペレタイズ、成形、評価を行った。その結果を表1に示す。
充填材としてケイ酸カルシウムウイスカ50重量%配合した場合、表面粗さが大きく、フィラー浮きが発生し表面平滑性が悪く実用レベルではなかった。
比較例3
充填材としてケイ酸カルシウムウイスカ15重量%を用いて、実施例と同様にして、表1に示す割合でドライブレンドした後、溶融混練、ペレタイズ、成形、評価を行った。その結果を表1に示す。
充填材としてケイ酸カルシウムウイスカ15重量%配合した場合、荷重たわみ温度が低く実用レベルではなかった。
比較例4
充填材としてケイ酸カルシウムウイスカ29重量%を用いて、実施例と同様にして、表1に示す割合でドライブレンドした後、溶融混練、ペレタイズ、成形、評価を行った。その結果を表1に示す。
充填材としてケイ酸カルシウムウイスカ29重量%配合した場合、荷重たわみ温度が低く実用レベルではなかった。
比較例5
充填材としてケイ酸カルシウムウイスカ10重量%、炭酸カルシウム20重量%の合計30重量%を用いて、実施例と同様にして、表1に示す割合でドライブレンドした後、溶融混練、ペレタイズ、成形、評価を行った。その結果を表1に示す。
充填材としてケイ酸カルシウムウイスカ10重量%、炭酸カルシウム20重量%の合計30重量%を配合した場合、荷重たわみ温度が低く実用レベルではなかった。
Figure 2010007014

Claims (8)

  1. (A)、(B)および(C)の合計を100重量%として、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂25〜65重量%、(B)ケイ酸カルシウムウイスカ31〜45重量%、(C)平均粒径が8μm以下の非繊維状充填材を4〜30重量%を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  2. (B)ケイ酸カルシウムウイスカと(C)非繊維状充填材の合計(B)+(C)が35重量%〜65重量%である請求項1記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  3. (B)ケイ酸カルシウムウイスカの平均径が6μm以下である請求項1または2のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  4. (C)非繊維状充填材が、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ドロマイト、硫酸バリウム、カオリン、タルク、および酸化チタンから選ばれる1種類以上である請求項1〜3のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  5. (B)ケイ酸カルシウムウイスカとして、(B1)平均径Dと平均長Lの比L/Dが8未満のケイ酸カルシウムウイスカと(B2)平均径Dと平均長Lの比L/Dが8以上のケイ酸カルシウムウイスカが併用されている請求項1〜4のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  6. ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の320℃、2時間での加熱減量が0.5重量%以下である請求項1〜5のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  7. 成形品にした後、アンダーコート処理することなく表面に金属膜を形成して光反射部品に用いるための請求項1〜6のいずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  8. 請求項7記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を成形した光反射部品からなる車両用ヘッドランプ。
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