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JP2010004884A - 核酸増幅技術におけるキャリーオーバー汚染の防止のための改良方法 - Google Patents

核酸増幅技術におけるキャリーオーバー汚染の防止のための改良方法 Download PDF

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JP2010004884A JP2009151195A JP2009151195A JP2010004884A JP 2010004884 A JP2010004884 A JP 2010004884A JP 2009151195 A JP2009151195 A JP 2009151195A JP 2009151195 A JP2009151195 A JP 2009151195A JP 2010004884 A JP2010004884 A JP 2010004884A
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Abstract

【課題】核酸増幅反応のキャリーオーバー汚染を防止する。
【解決手段】増幅反応のキャリーオーバー汚染を防止する改良方法には、ウラシル含有DNAをウラシル−N−DNAグリコシラーゼで処理するステップ、およびスペルミジン、スペルミンなどといったポリアミンの存在下でDNAを加熱するステップが関与する。代替的には、ウラシル−N−DNAグリコシラーゼでの処理後、反応は、APリアーゼ活性をもつ酵素と共にさらにインキュベートされる。
【選択図】なし

Description

本発明は一般に、核酸増幅方法そしてより具体的には核酸増幅中のキャリーオーバー汚染の制御に関する。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、標的核酸配列の単一のコピーといったわずかなコピーの特異的増幅をも可能にする。PCRの高い感度および特異性は、少量の標的核酸を検出しなければならない診断、科学捜査その他の利用分野においてきわめて高い価値をもつものであることが証明された。残念なことに、PCR検定の高い感度自体が、この検定を汚染や偽陽性結果をもたらしやすいものにしている。科学捜査や疾病スクリーニング(例えばHIV検査)においては、偽陽性結果は深刻な帰結をもたらし得る。
偽陽性結果の最も一般的な原因は、先行する検定からのPCR産物(単位複製配列)が後続するPCR検査を汚染する「キャリーオーバー汚染」である。汚染物質は、検査技師、計器またさらにはエアロゾルを介して伝染しうる。標的核酸が不在である「陰性」試料においては、汚染物質は偽陽性結果を作り出す。標的核酸が存在する「陽性」試料においては、汚染物質は真の標的と共増幅される。かかる共増幅は、真の標的の正確な量を決定しなければならない定量検定の結果を歪曲し得る。
キャリーオーバー汚染を防止する一般的かつ有効的な方法は、ウラシルDNAグリコシラーゼ、具体的にはUNG(EC3.2.2.3)の使用を含む。これらの酵素は、1本鎖または2本鎖DNAの中に存在するウラシルを認識し、ウラシル塩基とデオキシリボースの間のN−グリコシド結合を開裂させ、1つの脱塩基部位を残す。例えば米国特許第6,713,294号を参照のこと。「UDG」または「UNG」と略されるウラシル−DNAグリコシラーゼは、ミトコンドリアUNG1、核UNG2、SMUG1(1本鎖選択的ウラシル−DNAグリコシラーゼ)、TDG(TU不整合DNAグリコシラーゼ)、MBD4(メチル結合ドメインを伴うウラシル−DNAグリコシラーゼ)およびその他の真核および原核生物酵素を含む(Krakan H. E. ら「DNA中のウラシル:その発生、帰結そして修復」、Oncogene(2002年)第21号、8935〜9232頁を参照のこと)。
ウラシル−DNAグリコシラーゼは、なかでもシトシンからウラシルへの脱アミノ化によりひき起こされるGからAへの遷移突然変異を防止するDNA修復酵素である。シトシン(C)がウラシル(U)へと脱アミノ化され、DNAが複製を受ける場合、Aは、Gが先にCと反対側に位置設定された場合、Uと反対側に取込まれることになる。ウラシル塩基が複製に先立ちグリコシラーゼにより切除される場合、脱塩基部位は、エンドヌクレアーゼおよびDNAポリメラーゼ活性が関与する短パッチまたは長パッチDNA修復経路によって修復される。DNA損傷修復に加えて、DNAグリコシラーゼ活性は、抗体親和性成熟中の免疫グロブリンクラススイッチおよび体細胞超変異を含めた体細胞変異において1つの役割を果たす。Bransteitter Rら、「高親和性イソ型スイッチ抗体を産生させるためには、第1のAID(活性化誘発型シチジンデアミナーゼ)が必要である」、J. Bio. Chem.(2007年)第281号、16833〜16836頁。
増幅反応におけるキャリーオーバー汚染の制御のために最適化されたウラシル−N−DNAグリコシラーゼ(UNG)の調製は、例えば米国特許第6,187,575号に開示されている。キャリーオーバー汚染を防止するためUNGの使用も同様に、記述されてきた。Longoら「ポリメラーゼ連鎖反応におけるキャリーオーバー汚染を制御するためのウラシル−N−DNAグリコシラーゼの使用」(1990年)Gene、第93号、125〜128頁を参照のこと。UNGを用いた最先端のキャリーオーバー汚染制御方法は、米国特許第6,287,823号および6,518,026号および米国特許公開第2003/0077637号に記述されている。
一般に、この方法には2つのステップが関与する。第1に、潜在的なキャリーオーバー汚染物質である単位複製配列がウラシルを含有するように、PCR検定にはdUTPが含まれなくてはならない。この方法には、増幅反応においてdTTPの一部分または全てにdUTPを置換させることが関与する。代替的には(または付加的に)、増幅プライマの中に1つ以上のウラシルを取り込んでもよい。しかしながら、プライマ中のウラシルが過度に5’末端に近い場合、この方法は後続する増幅を予防する上でさほど効率が良くないという点に留意すべきである。dUTPの使用は、PCR検定と干渉しない。ウラシル含有単位複製配列が生成された後、チミンの代わりにウラシルが存在するにもかかわらず、標準的方法によりそれを検出し分析することができる。
次に、後続するPCRに対しウラシル−N−DNAグリコシラーゼが添加される。都合の良いことに、UNGは、PCRの全ての構成要素を含有する標準的反応混合物の中で活性である。こうして、集合させたPCR反応さらにはまたPCRマスターミックスに対してUNGを加えることが可能となる。温度サイクリングの開始前に、PCRマスターミックスの状況下でUNG活性に最適な温度(約50℃)またはUNGが活性である温度範囲内でインキュベートされる。先行する反応からのウラシル含有汚染物質が存在する場合、UNGはウラシルを開裂させ脱塩基部位を残す。脱塩基部位をもつDNAは、高いpH条件下で高温で不安定であるものとして知られている。温度サイクリングが開始した時点で、このようなDNAは分解させられる。高温はまた、UNG酵素を不活性化し、ウラシルを含有する新しいDNA単位複製配列を生成させる。
UNGを用いた処理の後、脱塩基DNAは脱塩基部位において効率良く開裂されなくてはならない。脱塩基DNAは、開裂されないかぎり、後続する増幅においてポリメラーゼのための鋳型となる。例えば、TaqDNAポリメラーゼは、欠如した塩基と反対側にアデノシンを取込むことにより、脱塩基部位を迂回することが知られている。ポリメラーゼによる一回の迂回により、後続する増幅のための1つの完全な鋳型が生成される(Sikorsky, J. A.ら「DNA損傷がTaqポリメラーゼの忠実度およびPCR増幅の効率を低減させる」、Biochem. Biophys. Res. Commun. (2007年)第355号、431〜437頁またはKobayashi, Aら「鋳型としての天然の脱塩基部位およびトランス損傷性TaqDNAポリメラーゼを含有するDNAを利用する新規のPCR媒介型突然変異生成」、J. Biotech.(2005年)第116号、227〜232頁を参照のこと)。従って、脱塩基部位において効率良くDNAを開裂させる能力が、UNGベースのキャリーオーバー汚染防止方法の全体的成功にとって不可欠である。
本発明には、DNAグリコシラーゼを用いた改良型キャリーオーバー汚染制御方法が関与する。発明者らは、キャリーオーバー汚染物質の除去に成功する上での制限因子が、脱塩基DNAの効率の良い分解にあるということを見極めた。制限的なステップが脱塩基DNAを生成するための酵素消化にあるというのが、一般に認められている見解である。脱塩基DNAの非酵素的分解という後続ステップは単純で効率が良く、改善を必要としないと考えられていた。汚染制御方法を改善するための以前の研究努力は、インキュベーション時間を増大させるためにより多くのグリコシラーゼ酵素を添加することに焦点をあてるものであった。発明者らは、一般に認められた見解とは異なり、酵素ステップが極めて効率の良いものであることを発見した。それと同時に非酵素分解ステップは効率が悪く、かくして確率の高い持続的汚染源である。汚染物質がPCRの初期サイクル中の分解を免れた場合、それはポリメラーゼによってコピーされ、もはや除去され得ない。
発明者らは、試料内で脱塩基DNAを分解させるかまたはその分解を容易にする作用物質を提供することにより、汚染制御を劇的に改善させることができる、ということを発見した。かかる作用物質のうち最も有用なものは、後続する増幅と相容性ある作用物質である。一部の例では、試料はポリアミンと接触させられる。一部の実施形態では、ポリアミンは、スペルミジン、スペルミンまたは挿入ミンである。高温および高pHでは、ポリアミンは、PCRを阻害することなく脱塩基DNAの分解を著しく改善させる。その他の実施形態においては、試料は酵素と接触させられ、これが脱塩基DNAの主鎖の開裂の触媒となる。これらのおよびそれに類似する作用物質を用いた組成物および方法が開示されている。
増大する濃度のスペルミンの不在下または存在下における、脱塩基部位を有するオリゴヌクレオチドの分解産物のHPLCクロマトグラムを示している。図1Aは50℃での分解を示す。図1Bは50℃での分解とそれに続く95℃での2分間の熱スパイク(heat spike)を示す。 スペルミンの不在下または存在下におけるさまざまな量のDNAおよびRNA標的の増幅の結果を示す。図2Aは、100μMのスペルミンを伴うまたはそれを伴わないさまざまな数のHCVDNA投入コピーの増幅を示す。図2Bは、50μMのスペルミンの存在下におけるさまざまな数のHCVRNA投入コピーの増幅を示す。 dUTP単独またはdUTPとdTTPの組合せを用いた標的配列の増幅結果を示す。 増大する量のUNGを用いた前処理後の増幅の結果を示す。 UNGを用いた前処理を伴うまたは伴わないdUおよびdU/dT含有配列の増幅の結果を示す。 スペルミンの存在下におけるUNGを用いた前処理後の増幅結果を示す。 さまざまな温度でのUNGを用いた前処理後の増幅結果を示す。
定義
本開示をより容易に理解するためには以下の定義が有益となるであろう。
本明細書で使用されている「ポリアミン」という用語は、2つ以上のアミノ基を有する有機化合物またはかかる化合物の塩を意味する。ポリアミンには、限定されることなく、ジアミン、トリアミン、テトラアミンそして具体的にはスペルミジン、スペルミン、プトレッシン、グアニジンおよびジエチレントリアミンが含まれる。
本明細書で使用される「単位複製配列」という用語は、例えばPCRなどによる鋳型の増幅によって産生されたDNA分子の集団を意味する。
本明細書で使用される「標的配列」という用語は、試料中に存在する可能性のある特に注目の核酸配列を意味する。
本明細書で使用される「脱塩基DNA」または「脱塩基部位を伴うDNA」という用語は、時として「脱塩基部位」と呼ばれる少なくとも1つの脱塩基ヌクレオチドを含有する、1本鎖または2本鎖のDNA分子を意味する。「脱塩基ヌクレオチド」は、デオキシリボースの1’位内の1塩基が欠如しているヌクレオチドである。
本明細書で使用される「APエンドヌクレアーゼ」または「APリアーゼ」という用語は、核酸のリン−ジエステル主鎖を切断することのできる酵素を意味する。この用語は脱塩基部位から5’と脱塩基部位から3’の両方のところで主鎖を切断することのできる酵素を含んでいる。
本発明には、DNAグリコシラーゼ活性を有する酵素を用いた核酸増幅反応のキャリーオーバー汚染を制御するかまたは削減する改良型の方法が関与する。一例として、本発明はDNAグリコシラーゼまたはウラシルDNAグリコシラーゼを使用する。該方法は一般に普通でない塩基を含有する単位複製配列を生成することから始まる。一例として、本発明は、ウラシルを使用する。これは、dUTPの存在下で核酸増幅を実施すること、増幅プライマ内にデオキシウリジンを取込むことまたはDNA中のシトシンを脱アミノ化することにより達成されてよい。第1の増幅反応がウラシルで単位複製配列を生成した後、後続するあらゆる増幅反応は、例えばUNG酵素といった、ウラシルDNAグリコシラーゼ活性を有する酵素で前処理される。先行する増幅からの汚染性単位複製配列が存在する場合には、UNGはかかる単位複製配列中のウラシルを開裂し、脱塩基部位を生成する。
ウラシルとUNGは汚染を制御するために最も一般的に使用されているが、同じ要領で機能する代替的な酵素/基質系が利用可能であることに留意されたい。当該技術分野においては、特異的なDNA修復酵素がDNAからのさまざまな非天然塩基を認識し切除し、脱塩基部位を残すということが公知である。ポリメラーゼが非天然塩基を潜在的に汚染性の単位複製配列の中に取込む能力を有するかぎり、かかる非天然塩基と特異的酵素の組合せを用いてキャリーオーバー汚染を制御することができ、また代替的には、非天然塩基の存在という結果をもたらすような形で潜在的に汚染性の単位複製配列を処理することができる。かかる酵素/基質対の例としては、MutYまたはMutMと8−オキソグアノシン、hOGG1と8−オキソグアノシン、ヒトMBD4とウリジン、E. coli Endo VIIIとチミジングリコール、またはその他の酸化ピリミジンおよび、例えば Hitomiら、(2007年)、DNA Repair、第6号、410〜423頁の中で記述されているその他の類似の対が含まれる。
従来の方法に従うと、UNGを用いたインキュベーションの後、次のステップは反応混合物を熱サイクルに付すことである。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)またはライゲーション連鎖反応(LCR)といったような増幅反応には、初期加熱または「変性ステップ」が関与する。この初期加熱ステップは、脱塩基DNAが高pH条件下で高温で不安定であることが公知であることから、脱塩基DNAの分解を達成するために充分であると考えられた。この方法が滅菌を達成できなかった場合には、医師(praticien)らはUNGを用いた酵素ステップの失敗を疑った。酵素は反応条件に敏感であることが一般に知られている。最適な条件からわずかでも逸脱した時点で、酵素はその活性の多くまたは全てを失い得る。従って、1つの方法が失敗した場合、まず疑われるのは酵素であることが多い。一方、非酵素的化学反応はより堅牢であると考えられている。例えば、Kleiboeker(「逆転写PCRにおける単位複製配列DNA分解およびRNA増幅に対するウラシル−DNAグリコシラーゼの効果の定量的検出」、Virology Gournal (2005年)2;29))は、さまざまな鋳型を除去することによる結果不良を報告している。効率を改善するため、Kleiboekerは、UNGの量、インキュベーション時間を増大させ、インキュベーション温度を上昇させることを教示している。しかしながら、UNGが過度の量で存在するとPCRにとって不利であることは公知である。UNGは最終的に熱により不活性化されるが、熱サイクル中長時間にわたり実質的活性を保持する。PCRのアニーリングステップ中に温度が周期的に50℃という最適温度に近づくにつれて、UNGは部分的に活性になり、ウラシルを含有する新たに生成された単位複製配列を消化し始める。従って、つねにより大量のUNGを付加し続ける必要はない。
驚くべきことに、発明者らは、UNGが滅菌方法の失敗の原因でないということを発見した。予想とは異なり、滅菌方法における制限因子は酵素ステップではなく、後続するストランド開裂ステップである。HPLCによりUNG方法の中間体を分析したところ、発明者らは、UNGがDNA中のウラシルの95%超を脱塩基部位に転換させることを突きとめた。しかしながら、結果として得た脱塩基DNAのわずか6%しか50℃で開裂されず、わずか約10%だけが95℃で開裂される。従って、発明者らは、脱塩基DNAの分解を容易にする作用物質の添加が関与するUNG滅菌方法の有用な改善を開発した。特に有用な改善には、後続する増幅反応と干渉しないこのような作用物質のタイプが関与している。
1つの実施形態においては、このような脱塩基DNA分解を容易にする作用物質はポリアミンである。一般に、ポリアミンは、最小限、各末端に1つずつの2つのアミノ基を含む直鎖炭化水素分子である。一部の直鎖ポリアミンは、非直鎖または環式部分で置換される。末端アミノ基に加えて、一部のポリアミンは同様に、連鎖中に1つ以上の内部アミノ基をも有する。一部の実施形態においては、ポリアミンは、隣接するアミノ基が3つの炭素によって互いから分離されている構造を有している。多数のポリアミンの比較分析により、この構造が、脱塩基部位の最適な開裂を可能にすることが明らかになった。Steulletら、「挿入ミンによるDNA中の脱塩基部位の開裂」、Bioorg. Medic. Chem. 1999年(7)、2531〜2540頁を参照のこと。この法則は、ポリアミン内の原子総数およびアミノ基総数と無関係に当てはまる。有用なポリアミンの例としては、以下のものが含まれる:
スペルミジン、(NH2)(CH23(NH)(CH24(NH2);
スペルミジン、(NH2)(CH23(NH)(CH24(NH)(CH23(NH2);および
トリメチレンジアミン、(NH2)(CH23(NH2)。
好ましくは、本発明に従うと、ポリアミンのうちの1つ以上のものが反応に加えられ、結果として濃度は0.01mM〜1mMとなる。
一部の実施形態においては、ポリアミンは挿入アミン(intercalator amine)である。この群のポリアミンは、核酸内の塩基対または塩基の間に挿入する能力をもつ挿入部分を有する。ポリアミン上の挿入部分の例としては、アレーンおよびポリアレーン、例えばナフタレンおよびアントラキノンが含まれる。一部の実施形態においては、挿入部分自体は、1つ以上のポリアミン側鎖で置換されてもよい。挿入ミンは、直鎖アミンよりも脱塩基核酸の分解に関してより効率の良いものであることが多い。特定の理論により束縛されることはないものの、この効果が、ポリアミン分子の活性部分をその標的脱塩基部位に近づけるインタカレーションに起因する確率が高いということが示唆されてよい。
ポリアミンは、核酸が関与するさまざまな酵素反応の効率を改善するものとして公知である。例えば、1つ以上のポリアミン(エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、スペルミジンおよびスペルミン)が、血液および植物または動物の組織といったような不純な試料を用いたPCR増幅の効率を時として改善するということが発見された(日本特許出願第11113573号、日本特許出願第2001008680号、日本特許出願第8009997号および日本特許出願第6277061号の英語要約書を参照のこと)。一般に、さまざまなポリアミンが、酵素反応を補助するそれらの能力に関して非常に類似していることが発見された。米国特許第6,413,747号「ポリアミンの添加による核酸増幅の増強」は、各々がPCRの効率を増大させることのできた9個の異なるポリアミンの使用を開示している。もう1つのグループは、ポリアミンが、冷凍オオムギ種子から抽出されたDNAを用いてPCRの特異性を低減させる一方で効率を増大させることを発見した。Ahokas H. およびM. J. Erkkila「ポリアミン、スペルミンおよびスペルミジンによるPCR増幅の干渉」(1993年)、PCR Methods Appl. 第3号、65〜68頁を参照のこと。このグループは、0.6mMから0.8mMまで反応中のポリアミンの濃度を増大させた結果として、同じ鋳型−プライマ組合せから4つの付加的なPCR産物が結果として得られる、ということを発見した。
特定の理論により束縛されることはないものの、既存のデータを合わせて考慮すると、ポリアミンが損傷を受けたDNAの増幅を改善することがわかる。ポリアミンが、脱塩基部位といったようなDNA損傷部位を迂回するポリメラーゼの能力を増強させることが可能である。この論理に従うと、同じ要領でポリアミンは、PCR中に分解される前に、UNG消化を受けた汚染物質の増幅を可能にするということが予想される。かくして、ポリアミンは、キャリーオーバー汚染を防止するUNGベースの方法に対抗するものであり、この方法と併用されるべきではないという結論が下されると考えられる。ところが反対に、ポリアミンは脱塩基部位におけるDNAの分解を増強することによりUNGベースの汚染制御を実際に改善させるということが発見された。本発明に従うと、脱塩基DNAの分解を容易にする試薬例えばポリアミンを含む試料溶液が、好ましくは少なくとも1つの脱塩基部位をもつそれぞれのDNAの分解をひき起こすのに適した条件で、より好ましくは30℃〜95℃の間の範囲内の温度でインキュベートされる。
キャリーオーバー汚染物質の除去の成功は、除去すべき単位複製配列の塩基組成に関係することがわかる。コピーすべきストランドのデオキシアデノシン含有量が低いと、dUTPの存在下で作られる増幅産物中のデオキシウリジン含有量も低くなる。従って、UNG処理の後、かかる増幅産物は最も少ない脱塩基部位を有し、それが受ける主鎖の破断は最小になる。さらに、ウリジンが単位複製配列の2つのストランドの間に非対称的に分布している場合、ウリジンに乏しいストランドは滅菌手順を生き延び、汚染性単位複製配列全体の存続を確保するかもしれない、ということが理解される。以下の実施例では、異なる数および割合のチミジンをもつ標的が使用された。表1に示されている通り、標的ストランドのdT(dU)含有量は15%〜35%の範囲であった。以下で記述する実施例のためには、標的配列2が選択された。この標的配列は、2本鎖形態で最小のチミジン絶対数(66)ならびに1本鎖(順方向ストランド)での最低の絶対および相対チミジン含有量を有している。
表1
さまざまな標的配列のdT(dU)含有量
Figure 2010004884
全てのチミジンをウラシルで置き換えることで、単位複製配列上のUNGの最大活性が確保されるものの、チミジンおよびウラシルの混合物で単位複製配列を生成することが望ましいかもしれない。これは、当該技術分野において公知の数多くのDNAポリメラーゼにとって基質としてのdUTPの好適性が低いためである。以下の実施例で示される通り、dUTPのみの存在下における増幅は一般に、dUTPとdTTPの両方の存在下における増幅よりも効率が低い。効率の差は、異なる標的配列の間でそして反応混合物中のdTTPおよびdUTPの量と共に変動しうるということが理解される。従って、一部の標的配列については、反応混合物に対しさまざまな量のdTTPを加えることが推奨されるかもしれない。一部の実施形態においては、増幅反応中のdTTP対dUTPのモル比は1:10である。一部の実施形態においては、dUTPの濃度は、dATP、dCTPおよびdGTPのものよりも高い。1つの実施例においては、増幅反応中のヌクレオチド濃度は、0.3mMの各dATP、dCTPおよびdGTP、0.5mMのdUTPそして0.05mMのdTTPであってよい。
その他の実施例においては、脱塩基DNAの分解を容易にする作用物質は、エンドヌクレアーゼIV、エキソヌクレアーゼIIIまたはAPリアーゼといったような酵素である。
キット
本発明は同様に、本発明の方法を利用するのに有用なキットをも提供する。これらのキットは、本明細書で記述されている1つ以上の試薬、DNAグリコシラーゼ活性を有する試薬および、脱塩基DNAを分解する能力をもつ試薬を含む。任意にはこれらのキットは、文書のまた電子的使用説明書を含むことができる。
一部の実施例においては、キットは、脱塩基DNAの非酵素分解を助けるのに適したポリアミンを含むと思われる。その他の実施例においては、キットは脱塩基DNAを分解する能力をもつ酵素を含むと考えられる。キット内のその他の試薬には、核酸の増幅にとって有用な試薬が含まれていてよい。これらの試薬は、限定されることなく、1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマ、核酸ポリメラーゼ、緩衝液、塩およびヌクレオシド三リン酸およびウラシル−N−DNAグリコシラーゼ活性といったようなDNAグリコシラーゼ活性をもつ酵素を含む。ヌクレオシド三リン酸にはdATP、dCTP、dGTPおよびdUTPとdTTPのうちの1つ以上のものが含まれる。dUTPの代りに、もう1つの適切な従来のものでないヌクレオシド三リン酸を加えてもよい。従来のものでないもう1つの適切なヌクレオシド三リン酸が使用される場合、従来のヌクレオシド三リン酸の組成をそれに応じて改変してよい。キット内の付加的な試薬は、増幅された核酸の検出のために有用な試薬であり得る。これらの試薬には、限定されることなく、1つ以上の標識されたプローブ例えば放射性標識または螢光標識されたプローブ、Taq ManTMプローブおよびその他のリアルタイムPCRプローブが含まれる。
反応混合物
本発明は同様に、反応混合物も提供している。標準的な反応混合物は、核酸の増幅のために使用される構成要素そして脱塩基DNAの生成および分解を容易にするための1つ以上の試薬を含む。一部の実施形態においては、反応混合物は、核酸の検出のために用いられる試薬を含有する。一部の実施形態においては、反応混合物は、さらなるキャリーオーバー汚染を防止するのに用いられる試薬を含有する。例示的反応混合物は、1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマ、核酸ポリメラーゼ、緩衝液、塩、ヌクレオシド三リン酸、およびウラシル−N−DNAグリコシラーゼ活性といったDNAグリコシラーゼ活性をもつ酵素を含む。一部の実施形態においては、反応混合物はさらにポリアミンを含有する。一部の実施形態においては、反応混合物はさらに、脱塩基DNAを開裂させる能力をもつ酵素を含有する。一部の実施形態では、反応混合物はさらに1つ以上の標識されたプローブを含有する。
本発明の範囲には、キャリーオーバー汚染を受ける可能性のあるあらゆる増幅方法が含まれる。これらの増幅方法には、限定されることなく、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リアルタイムPCR、エンドポイントPCR、非対称PCRおよびライゲーション連鎖反応(LCR)が含まれる。
以下の実施例は本発明の方法を例示している。
実施例1
脱塩基部位を有するオリゴヌクレオチドの分解に対するスペルミンの効果
5’−TTTGCATGGCTGCUTGATGTCCCCCCACT−3’
という配列番号1のデオキシウラシル含有DNAオリゴヌクレオチドを、モックRT−PCRマスターミックス溶液10μLと100μM溶液の10μLアリコートとを組合せることによって調製した溶液中でインキュベートした。モックマスターミックス溶液は、50mMのトリシン(pH8.3)、90mMの酢酸カリウム、各200μMずつのdATP、dCTPおよびdGTP、400μMのdUTP、4mMの酢酸マンガン、5%のDMSOそして5%のグリセロールを含有していた。さらに、反応混合物は、2.5μLの水または適切な濃度のスペルミン溶液、および4単位/μLのUNG2μLを含有していた。インキュベーションは50℃で30分間であり、2分間95℃でのさらなる熱スパイクを伴うかまたは伴っていなかった。エレクトロスプレーイオン源を伴うAgilent 1100MSD検出システムを用いてHPLC−MSによって反応を分析した。質量分析法(MS)データ(図示せず)は、全ての条件下でウラシルの除去が(検出方法の限界に至るまで)完全であったことを明らかに示した。HPLC結果は、図1Aおよび1Bに示されている。図1Aは、100μM、1mMおよび10mMのスペルミンの存在下で50℃での分解を示している。100μMで、全長オリゴヌクレオチドがなおも検出可能である。図1Bは、同じく100μM、1mMおよび10mMのスペルミンの存在下で95℃に対して2分間曝露した後の分解を示す。95℃では、100μMでさえ全長オリゴヌクレオチドはもはや検出不可能である。結果は、スペルミンの量の増加に伴い全長オリゴヌクレオチドはより効果的にフラグメントへと分解されているということを示している。温度が高くなると、より低いスペルミン濃度で効果が達成される。ただし、結果が示すように、より高い温度だけでは脱塩基DNAの分解をひき起こすには不充分である。
実施例2
スペルミンの存在下におけるDNAおよびRNAの増幅
DNAについては、241bpのDNA鋳型を増幅するためにポリメラーゼ連鎖反応を実施した(標的5、2本鎖DNAについて20%のdT)。反応混合物は、40単位のZO5DNAポリメラーゼ、50mMのトリシン(pH8.3)、90mMの酢酸カリウム、各200μMのdATP、dCTPおよびdGTP、400μMのdUTP、0.1μMの各々の上流側および下流側プライマ、4mMの酢酸マンガン、5%のDMSO、および5%のグリセロール、2μMのSYTO−16挿入染料そして任意には100μMのスペルミンを含有していた。Roche Light Cycler 480計器内で、5分間50℃(UNGステップ)、15秒94℃(変性)および40秒59℃(アニーリングおよび伸張)のサイクル2回、91℃(変性)および59℃で40秒(アニーリングおよび伸張)の48サイクルという温度プロファイルを用いて、増幅を実施した。それぞれ励起と発光について483nm/533nmのフィルタ組合せを用いて、最後の48サイクルのアニール/伸張ステップ中に、螢光データを収集した。結果は、図2Aと表2Aに示されている。実線のクラスタは、トリプリケートで行なわれたスペルミン無しの増幅反応を表わしている。結果は、増幅がスペルミンによって著しく阻害されないことを例示している。
表2A
スペルミンの存在下または不在下におけるDNA(Ct値)のPCR増幅
Figure 2010004884
RNAについては、標的5に相当するRNAのコピー0〜106個を増幅するために、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(PT−PCR)を実施した。反応混合物および温度プロファイルは、逆転写酵素が添加され、初期UNGステップの後に反応を30分間66℃でインキュベートした(逆転写)という点を除き、DNA鋳型の場合と同じであった。結果は、図2Bおよび表2Bに示されている。図2Aの場合と同様に、実線のクラスタは、トリプリケートで実施されたスペルミン無しの増幅反応を表わす。破線のクラスタは、トリプリケートで行なわれた、スペルミンの存在下における増幅反応を表わす。結果は、RT−PCRがスペルミンによって著しく阻害されないことを示している。
表2B
100μMのスペルミンの存在下または存在下におけるRNA標的のコピー10、104または106個の増幅(平均Ct値)
Figure 2010004884
実施例3
dUTP単独またはdUTPとdTTPの組合せの存在下における増幅効率
141−ntRNA鋳型のコピーを100,000個増幅するために、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)を実施した(表1からの標的2)。この標的は、非常に低いdU含有量を有している。対応する2本鎖DNAは23%のdT(表1)を有する。dTTPおよびdUTPの両方の存在下で増幅が行なわれた場合、DNA単位複製配列のdU含有量はさらに一層低くなる。反応混合物は、0.5Mのベタイン、pH6.3;68mMの酢酸カリウム、pH7.0;2.8%のグリセロール;3mMの酢酸マンガン、pH6.1;0.07%のアジ化ナトリウム;5%のDMSO;50mMのトリシン、pH8.3;各0.3mMのdATP、dCTPおよびdGTP;0.5mMのdUTP;そして指示のある場合には0.05mMのdTTP;40単位のZO5DNAポリメラーゼ;0.2μMのアプタマー、各0.2μMの順方向および逆方向プライマおよび0.1μMのプローブを含んでいた。温度プロファイルは、30秒間94℃、30分間58℃(逆転写)、15秒95℃および21秒59℃のサイクル5回、さらに15秒91℃および33秒52℃のサイクル52回とそれに続く5分72℃と最後の2分40℃であった。結果は、図3と表3に示されている。この実験中、dUTPの存在下における増幅は、dUTPとdTTPの両方の存在下における増幅とほぼ同じ位の効率を示す。
表3
dUTP単独またはdUTPとdTTPの混合物の存在下における標的2のコピー100,000個の増幅(Ct値)
Figure 2010004884
実施例4
dT(dU)の乏しい単位複製配列に対するUNGの濃度増加の効果
この実施例では、増幅用標的として、実施例3で記述された通り、0.5mMのdUTPおよび0.05mMのTTPを含有するヌクレオチド混合物を用いて生成した標的2の単位複製配列を使用した(合計dU+T23%)。QIAQUICK(登録商標)PCR精製キット(Quiagen, Valencia, CA)を用いて単位複製配列を精製し、分光光度法により定量化した。COBAS Ampli Prep計器(Roche Molecular Systems, Pleasanton, CA)で処理した。健康なドナー由来のヒト血漿中にスパイクさせた単位複製配列の1000または10,000個のコピーで、増幅を実施した。増大する量のUNGの存在下または不在下において反応を実施した。指示された量のUNGを添加したという点を除いて実施例3で記述されたプライマおよび標的配列、試薬および温度プロファイルを用いて、RT−PCR増幅を実施した。2分間50℃(UNGステップ)、30秒間94℃、30分間58℃(RTステップ);15秒95℃(変性)と21秒59℃(アニーリングおよび伸張)のサイクル5回、15秒91℃(変性)と33秒52℃(アニーリングおよび伸張)のサイクル55回という温度プロファイルを用いて、COBAS Taq Man(登録商標)計器の中で増幅と検出を実施した。結果は、図4と表4の中で示されている。図4および下表4のデータが示す通り、dUの乏しい単位複製配列は60単位/100μLのUNG(推奨された量の6倍)を用いた処理さえも切り抜けた。
表4
増大する量のUNGを用いた前処理後におけるdT(dU)の乏しい単位複製配列の10,000個のコピーの増幅
Figure 2010004884
実施例5
UNGを用いた前処理の後におけるdUおよびdTの両方を含有する配列の増幅
この実施例では、実施例4で記述した通りにUNGを用いた前処理およびリアルタイムRT−PCR増幅を実施した。結果は図5および表5に示されている。結果は、dTおよびdUの両方を伴う単位複製配列が、dUのみを含有する単位複製配列に比べてより持続する、つまり除去がより困難である、ということを実証している。
表5
UNGを用いた前処理を伴うおよび伴わないdUおよびdT+dU含有配列の増幅
Figure 2010004884
実施例6
スペルミンの存在下におけるUNGを用いた前処理後の増幅
この実施例では、増幅反応混合物が100μMのスペルミンも含有していたという点を除いて、実施例4で記述した通りにUNGを用いた前処理の後に、dTおよびdUの両方を含有する標的を増幅した。結果は図6と表6に示されている。表5に比べて、データは、汚染の制御についての1000倍以上の改善を示している。
表6
100μMのスペルミンの存在下におけるUNGを用いた前処理後のdT+dU含有配列の増幅
Figure 2010004884
実施例7
スペルミンの存在下におけるさまざまな温度におけるUNGを用いた前処理後の増幅
この実施例では、UNGを用いた前処理が45℃かまたは50℃で実施されるという点を除いて、実施例6で記述されている通りに、dTおよびdUを含有する標的の増幅を実施した。対照反応は、UNGもスペルミンも全く含有していなかった。テスト反応は、UNGとスペルミンの両方を含有していた。結果は図7および表7に示されている。この実施例では、方法は、45℃よりも50℃の場合により、優れた成果を示している。
表7
50℃および45℃でUNGを用いた前処理後のdTおよびdU含有配列の増幅
Figure 2010004884
本発明について具体的実施例を参考にして詳細に記述してきたが、当業者にとっては、本発明の範囲内でさまざまな修正を加えることができるということは明白である。かくして、本発明の範囲は、本明細書中で記述されている実施例のいずれによっても限定されず、以下で提示されるクレームによってのみ限定されるべきである。
配列番号1:
人工的配列
5’−TTTGCATGGCTGCUTGATGTCCCCCCACT−3’

Claims (15)

  1. 核酸溶液のキャリーオーバー汚染を減少する方法であって:
    a. 試料溶液を提供する段階;
    b. 少なくとも1つの脱塩基部位を伴うDNAを産生するのに適した条件下において前記溶液をインキュベートする段階;
    c. 脱塩基DNAの分解を促進する少なくとも1つの試薬を提供する段階;
    d. 少なくとも1つの脱塩基部位を伴う前記DNAの分解をひき起こすのに適した条件において前記試料溶液をインキュベートする段階、
    を含む方法。
  2. 少なくとも1つの脱塩基部位を伴うDNAを産生するのに適した前記条件が、DNAグリコシラーゼ活性を有する酵素の存在を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記DNAグリコシラーゼ活性がウラシル−N−DNAグリコシラーゼ活性である、請求項2に記載の方法。
  4. 脱塩基DNAの分解を促進する前記試薬がポリアミンまたは酵素である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ポリアミンが挿入ポリアミンである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ポリアミンがスペルミジン、スペルミン、トリエチレンテトラミン、およびトリメチレンジアミンからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
  7. 核酸増幅段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 核酸溶液のキャリーオーバー汚染を防止するための反応混合物であって、
    少なくとも1つの脱塩基部位を伴うDNAを産生するのに適切な試薬および脱塩基DNAの分解を促進する試薬、
    を含む反応混合物。
  9. 少なくとも1つの脱塩基部位を伴うDNAを産生するのに適した前記試薬がウラシル−N−DNAグリコシラーゼ活性を有する、請求項8に記載の反応混合物。
  10. 少なくとも1つの脱塩基部位を伴うDNAを産生するのに適した前記試薬が酵素である、請求項8に記載の反応混合物。
  11. 核酸の増幅に有用な試薬をさらに含み、前記試薬がdTTPおよびdUTPのうちの1つ以上のものを内含する、請求項10に記載の反応混合物。
  12. 脱塩基DNAの分解を促進する前記試薬がポリアミンである、請求項8に記載の反応混合物。
  13. 核酸溶液のキャリーオーバー汚染を防止する方法を実施するためのキットであって、
    a) DNAグリコシラーゼ活性を有する試薬、
    b) 脱塩基DNAを分解することができる試薬、
    を含むキット。
  14. 核酸を増幅するのに有用な試薬をさらに含む、請求項13に記載のキット。
  15. 核酸を増幅するのに有用な前記試薬がdTTPおよびdUTPのうちの1つ以上を含む、請求項14に記載のキット。
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