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JP2010095787A - マグネシウム合金及びその製造方法 - Google Patents

マグネシウム合金及びその製造方法 Download PDF

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JP2010095787A JP2008270139A JP2008270139A JP2010095787A JP 2010095787 A JP2010095787 A JP 2010095787A JP 2008270139 A JP2008270139 A JP 2008270139A JP 2008270139 A JP2008270139 A JP 2008270139A JP 2010095787 A JP2010095787 A JP 2010095787A
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Yoshihito Kawamura
能人 河村
Masafumi Noda
雅史 野田
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Abstract

【課題】優れた引張強度と良好な延性を有するマグネシウム合金を提供する。
【解決手段】必須成分としてZnとYとを含有し、残部がMgと不可避的不純物とからなるMg−Zn−Y系合金であって、Mg−Zn−Y系合金の合金組織中に、αMg相とLPSOを有し、LPSOとαMg相とがラメラ状に存在すると共に、ラメラ状に存在する組織の一部が湾曲または屈曲している。更に、湾曲または屈曲している部分でαMg相とLPSOの不連続界面若しくは粒界が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明はマグネシウム合金及びその製造方法に関する。詳しくは、高強度であると共に高延性であるマグネシウム合金及びその製造方法に係るものである。
一般に、マグネシウム合金は、実用化されている合金の中で最も密度が低く軽量で強度も高いため、電気製品の筐体や、自動車のホイール、足回り部品、エンジン回り部品等への適用が進められている。
特に、自動車に関連する用途の部品においては、高い機械的特性が要求されるため、GdやZn等の元素を添加したマグネシウム合金として、片ロール法、急速凝固法により特定の形態の材料を製造することが行われている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
しかし、上記したマグネシウム合金は、特定の製造方法においては高い機械的特性が得られるものの、特定の製造方法を実現するためには特殊な設備が必要であり、しかも、生産性が低いといった問題があり、更には、適用できる部材も限られるといった問題があった。
そこで、従来、マグネシウム合金を製造する場合、上記した特許文献1及び特許文献2に記載の様な特殊な設備あるいはプロセスを用いずに、生産性の高い通常の溶解鋳造から塑性加工(押出)を実施しても、実用上有用な機械的特性が得られる技術が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。なお、特許文献3に開示されているマグネシウム合金は、高強度が得られることが知られている。
特開平6−41701号公報 特開2002−256370号公報 特開2006−97037号公報
しかしながら、従来の高強度を示すマグネシウム合金(例えば、特許文献3に記載のマグネシウム合金)は高延性を得ることが難しかった。例えば、従来の長周期積層構造相を有するマグネシウム合金では、300MPa程度の引張強度を有しているものの、伸びは10%未満であった。
また、市販のAZ系マグネシウム合金では300℃で1時間程度の焼きなましを施すことによって15%程度の伸びを実現することができるものの、引張強度は150MPa程度であった。
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、優れた引張強度と良好な延性を有するマグネシウム合金を提供すると共に、こうしたマグネシウム合金を得ることができるマグネシウム合金の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明のマグネシウム合金は、必須成分としてZnとYとを含有し、残部がMgと不可避的不純物からなるMg−Zn−Y系合金から構成されるマグネシウム合金であって、Mg−Zn−Y系合金の合金組織中に、αMg相と長周期積層構造相とを有し、該長周期積層構造相の少なくとも一部が前記αMg相とラメラ状に存在すると共に、該ラメラ状に存在する組織の少なくとも一部が湾曲または屈曲しており、更に、湾曲または屈曲している部分でαMg相と長周期積層構造相の不連続界面が形成され、若しくは、湾曲または屈曲している部分でαMg相と長周期積層構造相の粒界が形成されている。
ここで、Mg−Zn−Y系合金の合金組織中に、αMg相と長周期積層構造相(以下、「LPSO:Long Period Stacking Order」と称する。)とを有し、LPSOの少なくとも一部がαMg相とラメラ状に存在すると共に、ラメラ状に存在する組織の少なくとも一部が湾曲または屈曲しており、更に、湾曲または屈曲している部分でαMg相とLPSOの不連続界面が形成され、若しくは、湾曲または屈曲している部分でαMg相とLPSOの粒界が形成されていることによって、優れた引張強度と良好な延性を実現することができる。
即ち、LPSO中に含まれている2H構造を有するマグネシウム相が消失して新たなLPSOが現出する結果として、湾曲または屈曲している部分でαMg相とLPSOの不連続界面が形成され、若しくは、湾曲または屈曲している部分でαMg相とLPSOの粒界が形成されることとなるのであるが、現出する新たなLPSOが安定組織であるが故に、優れた引張強度と良好な延性が実現することができるのである。
また、本発明のマグネシウム合金は、必須成分としてZnとYとを含有し、残部がMgと不可避的不純物からなるMg−Zn−Y系合金から構成されるマグネシウム合金であって、Mg−Zn−Y系合金の合金組織中に、針状若しくは板状の長周期積層構造相を有する。
ここで、Mg−Zn−Y系合金の合金組織中に、針状若しくは板状のLPSOを有することによって、優れた引張強度と良好な延性を実現することができる。
即ち、Mg−Zn−Y系合金の合金組織中に、針状若しくは板状のLPSOを有するということは、Mg−Zn−Y系合金の合金組織中にラメラ状に存在していたLPSOが針状若しくは板状に変化したということであり、LPSOが有するキンク帯の先鋭化が生じると共にLPSOが微細分散したことを意味するものである。従って、Mg−Zn−Y系合金の合金組織中に、針状若しくは板状のLPSOを有することによって、上述の通り、優れた引張強度と良好な延性を実現することができるのである。
また、上記の目的を達成するために、本発明のマグネシウム合金の製造方法は、必須成分としてZnとYとを含有し、残部がMgと不可避的不純物からなるMg−Zn−Y系合金を鋳造して、αMg相と長周期積層構造相とを含む鋳造材を形成する鋳造工程と、前記鋳造材に塑性加工を行う塑性加工工程と、該塑性加工工程により塑性加工を施した前記鋳造材に熱処理を施す熱処理工程とを備えるマグネシウム合金の製造方法であって、前記熱処理工程は、400℃以上500℃以下の温度範囲内で、かつ、0.5時間以上10時間以内の時間範囲内で行う。
ここで、熱処理工程を、400℃以上500℃以下の温度範囲内で、かつ、0.5時間以上10時間以内の時間範囲内で行うことによって、合金組織中に、αMg相とLPSOとを有し、LPSOの少なくとも一部がαMg相とラメラ状に存在すると共に、ラメラ状に存在する組織の少なくとも一部が湾曲または屈曲しており、更に、湾曲または屈曲している部分でαMg相とLPSOの不連続界面が形成され、若しくは、湾曲または屈曲している部分でαMg相とLPSOの粒界が形成されたMg−Zn−Y系合金から構成されるマグネシウム合金を得ることができる。そして、この様な組織をMg−Zn−Y系合金が有することによって、上述の通り、優れた引張強度と良好な延性を実現することができるのである。
ここで、熱処理工程を400℃以上の温度で行うのは、概ね12%以上の伸びを得るためである。図6(a)にMg97Zn合金を1時間焼きなました場合における熱処理温度と機械的特性(引張強度、0.2%耐力及び伸び)との関係を示し、図6(b)にMg96Zn合金を1時間焼きなました場合における熱処理温度と機械的特性(引張強度、0.2%耐力及び伸び)との関係を示す。これら図6(a)及び図6(b)から明らかな様に、熱処理温度が400℃以上で概ね300MPa以上の引張強度を実現しつつ概ね12%以上の伸びを得ることができるため、熱処理工程を400℃以上の温度で行うこととしている。なお、図6(a)及び図6(b)中符号aは引張強度を示し、符号bは0.2%耐力を示し、符号cは伸びを示している。
更に、熱処理工程を、450℃以上500℃以下の温度範囲内で行うことによって、優れた引張強度を実現すると共に更に良好な延性を実現することができる。具体的には、図6(a)及び図6(b)から明らかな様に、熱処理温度が450℃以上で概ね300MPa以上の引張強度を実現しつつ概ね18%以上の伸びを得ることができる。
即ち、熱処理工程を450℃以上500℃以下の温度範囲内で行うことによって、針状若しくは板状のLPSOを有するMg−Zn−Y系合金を得ることができる。そして、この様な組織をMg−Zn−Y系合金が有することによって、上述の通り、優れた引張強度と良好な延性を実現することができるのである。
ここで、熱処理工程を500℃以下の温度で行うのは、500℃を超えるとマグネシウム合金の融点に近づいてしまうためであり、実生産を考慮して熱処理温度を500℃以下に限定している。
また、熱処理時間を0.5時間以上としているのは、所望の機械的特性を得るためであり、具体的には、概ね300MPa以上の引張強度と概ね12%以上の伸びを実現するためである。
更に、熱処理時間を10時間以下としているのは、10時間を超えて熱処理を行ったとしても、機械的特性と組織がそれほど大きな違いを生じないためである。
本発明のマグネシウム合金では、優れた引張強度と良好な延性を実現することができる。また、本発明のマグネシウム合金の製造方法では、優れた引張強度と良好な延性を有するマグネシウム合金を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1(a)はMg96Zn合金の400℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図1(b)はMg96Zn合金の450℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図1(c)はMg96Zn合金の475℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図1(d)はMg96Zn合金の500℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真である。
ここで、本発明のマグネシウム合金は、必須成分としてZn及びYを含有し、残部がMgと不可避的不純物とからなるMg−Zn−Y系合金であるが、以下では、Mg97Zn合金やMg96Zn合金を例に挙げて説明を行う。なお、図1(a)〜図1(d)に示す様に、マグネシウム合金1は、その合金組織中に、LPSO2とαMg相3とを有している。
また、図1(a)では、LPSOとαMg相とがラメラ状に存在し、ラメラ状に存在する組織の屈曲部(図中符号dで示す領域)でLPSOとαMg相に連続性が無く、不連続界面(粒界)を形成している。なお、図1(b)〜図1(d)では、針状若しくは板状のLPSOを有している。
[LPSOについて]
先ず、本発明のマグネシウム合金は、LPSOを有している。
ここで、LPSOとは、マグネシウム合金の粒内及び粒界に析出する析出物であって、HCP構造における底面原子層の並びが底面法線方向に長周期規則をもって繰り返される構造、即ち、長周期積層構造をいう。このLPSOの析出によって、マグネシウム合金の機械的特性(引張強度、0.2%耐力及び伸び)が向上することとなる。
[不連続界面について]
また、図1(a)からも明らかな様に、本発明のマグネシウム合金は、ラメラ状に存在する組織の屈曲部でLPSOとαMg相の不連続界面(粒界)を有している。
ここで、LPSO中に含まれている2H構造を有するマグネシウム相が消失し、新たなLPSOが現出することによって、換言すると、回復によってキンクが明瞭な界面として現出することで、不連続界面が視認されているものであると考えられる。そして、回復によって現出する新たなLPSOが安定組織であるが故に、機械的特性(引張強さ、0.2%耐力及び伸び)が向上することとなる。
[針状若しくは板状のLPSO]
更に、図1(b)〜図1(d)からも明らかな様に、本発明のマグネシウム合金は、針状若しくは板状のLPSOを有している。
ここで、LPSOが針状若しくは板状をなすことによって、LPSOが有するキンク帯の先鋭化が生じると共にLPSOが微細分散することとなり、結果としてマグネシウム合金の機械的特性(引張強度、0.2%耐力及び伸び)が向上することとなる。
以下、本発明のマグネシウム合金の製造方法について説明を行う。
図2は本発明を適用したマグネシウム合金の製造方法を説明するためのフローチャートである。図2で示す様に、本発明を適用したマグネシウム合金の製造方法では、先ず、鋳造工程S1により鋳造を行う。ここで、鋳造工程では、必須成分としてZnとYを含有し、残部がMgと不可避的不純物とからなるMg−Zn−Y系合金を鋳造して、LPSOとαMg相とを含む鋳造材を形成する。
ここで、Mg96Zn合金を鋳造した場合には、鋳造時点で0.5μm〜2.0μm程度の金属間化合物MgZnを形成していることが分かった。なお、図7(a)はMg96Zn合金の400℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図7(b)はMg96Zn合金の450℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図7(c)はMg96Zn合金の500℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であるが、金属間化合物MgZnを形成していることが分かる。なお、図7(a)〜図7(c)で示す顕微鏡写真において、符号eで示す箇所が金属間化合物MgZnである。
次に、鋳造された鋳造材に、塑性加工工程S2を行う。この塑性加工工程の塑性加工は、例えば、押出加工、鍛造加工、圧延加工あるいは引抜加工等であり、鋳造材を塑性加工することによって得られる塑性加工物は、引張強度、0.2%耐力、伸びが著しく向上することとなる。
続いて、塑性加工された塑性加工物を400℃以上500℃以下の温度範囲内で、かつ、0.5時間以上10時間以下の時間範囲内で熱処理を施す熱処理工程S3を行う。
ここで、図3(a)はMg96Zn合金の400℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であるが、図3(a)で示す顕微鏡写真からLPSOがαMg相粒内に析出していることが分かる。また、図3(b)はMg96Zn合金の425℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であるが、図3(b)で示す顕微鏡写真からLPSOがαMg相粒内に析出していることが図3(a)よりも明確に分かる。次に、図3(c)はMg96Zn合金の450℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であるが、図3(c)で示す顕微鏡写真から針状若しくは板状のLPSOがαMg相の粒界及び粒内に析出し始めていることが分かる。続いて、図3(d)はMg96Zn合金の475℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であるが、図3(d)で示す顕微鏡写真からαMg相の粒界及び粒内で針状若しくは板状のLPSOが成長し、また、針状若しくは板状のLPSO同士が合体していることが分かる。更に、図3(e)はMg96Zn合金の500℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であるが、図3(e)で示す顕微鏡写真からαMg相の粒界及び粒内で針状若しくは板状のLPSOが更に成長していることが分かる。なお、図3(a)〜図3(e)で示す顕微鏡写真において、黒色で表されている箇所がLPSOであり、粒状に見える箇所がαMg相である。
この様に、400℃以上の温度で熱処理を施すことにより、LPSO内に含まれていた2H構造を有するマグネシウム相が消失して安定組織であるLPSOが現出する結果となる。そのことによって、概ね300MPa以上の引張強度を実現しつつ、概ね12%以上の伸びを実現することができるマグネシウム合金を得ることができる。
更に、450℃以上の温度で熱処理を施すことにより、現出したLPSOが針状組織若しくは板状組織を呈するために、押出加工材に比べてキンク帯の先鋭化が生じると共にLPSOが微細分散する結果となる。そのことによって、概ね300MPa以上の引張強度を実現しつつ、概ね18%以上の伸びを実現することができるマグネシウム合金を得ることができる。
なお、図4(a)はMg97Zn合金の500℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図4(b)はMg97Zn合金の500℃、5時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図4(c)はMg97Zn合金の500℃、10時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であるが、図4(a)で示す結晶組織も図4(c)で示す結晶組織も、結晶粒径において大差はなく、本発明を適用したマグネシウム合金であるMg97Zn合金が熱的安定性に優れていることが分かる。なお、マグネシウム合金の再結晶温度が300℃程度であることに鑑みると、通常のマグネシウム合金の場合には、高温で長時間の熱処理を施した場合には、結晶粒径が成長することで伸びは改善するものの、引張強度が極端に低下してしまう。なお、図4(a)〜図4(c)で示す顕微鏡写真において、黒色で表されている箇所がLPSOであり、粒状に見える箇所がαMg相である。
同様に、図4(d)はMg96Zn合金の500℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図4(e)はMg96Zn合金の500℃、5時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図4(f)はMg96Zn合金の500℃、10時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であるが、図4(d)で示す結晶組織も図4(f)で示す結晶組織も、結晶粒径において大差はなく、本発明を適用したマグネシウム合金であるMg96Zn合金は熱的安定性に優れていることが分かる。なお、図4(d)〜図4(f)で示す顕微鏡写真において、黒色で表されている箇所がLPSOであり、粒状に見える箇所がαMg相である。
また、図5(a)はMg96Zn合金の400℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図5(a)で示す顕微鏡写真においては、LPSOの結晶方位の向きやαMg相の結晶方位の向きに規則性はなく、結晶方向の向きは乱れた状態であることが分かる。一方、図5(b)はMg96Zn合金の500℃、1時間の焼きなまし材の結晶組織を示す顕微鏡写真であり、図5(b)で示す顕微鏡写真においては、同一のLPSO内の結晶方位の向きは全て同一であり、また、任意のLPSO内の結晶方位の向きは、隣接するいずれかのαMg相の結晶方位と同一であることが分かる。なお、任意のLPSO内の結晶方位の向きが、隣接するαMg相の双方と同一となることもあり得る。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、ここで示す実施例は一例であり本発明を限定するものではない。
[実施例(1)]
先ず、本発明の実施例(1)のマグネシウム合金として、Znを1原子%、Yを2原子%とし、残部がMgと不可避的不純物のMg−Zn−Y系合金を高周波溶解炉内で溶解を行った。次に、加熱溶解した材料を金型で鋳造し、φ29mm×L60mmのインゴット(鋳造材)を作成した。続いて、押出温度350℃において押出比10として塑性加工(押出加工)を行い、その後、100℃〜500℃の熱処理温度にて1時間の熱処理(焼きなまし)を行ったものを作成した。
この様にして得られたそれぞれのマグネシウム合金を室温にて引張試験を行い、機械的特性を評価した結果を図6(a)に示す。
図6(a)から明らかな様に、本発明の実施例(1)のマグネシウム合金であるMg97Zn合金は、400℃以上の温度で焼きなました場合には概ね300MPa以上の引張強度を実現すると共に概ね12%以上の伸びを実現することができる。更に、図6(a)から明らかな様に、本発明の実施例(1)のマグネシウム合金であるMg97Zn合金は、450℃以上の温度で焼きなました場合には概ね300MPa以上の引張強度を実現すると共に概ね18%以上の伸びを実現することができる。
[実施例(2)]
また、本発明の実施例(2)のマグネシウム合金として、Znを2原子%、Yを2原子%とし、残部がMgと不可避的不純物のMg−Zn−Y系合金を高周波溶解炉内で溶解を行った。次に、加熱溶解した材料を金型で鋳造し、φ29mm×L60mmのインゴット(鋳造材)を作成した。続いて、押出温度350℃において押出比10として塑性加工(押出加工)を行い、その後100℃〜500℃の熱処理温度にて1時間の熱処理(焼きなまし)を行ったものを作成した。
この様にして得られたそれぞれのマグネシウム合金を室温にて引張試験を行い、機械的特性を評価した結果を図6(b)に示す。
図6(b)から明らかな様に、本発明の実施例(2)のマグネシウム合金であるMg96Zn合金は、400℃以上の温度で焼きなました場合には概ね300MPa以上の引張強度を実現すると共に概ね12%以上の伸びを実現することができる。更に、図6(b)から明らかな様に、本発明の実施例(2)のマグネシウム合金であるMg96Zn合金は、450℃以上の温度で焼きなました場合には概ね300MPa以上の引張強度を実現すると共に概ね18%以上の伸びを実現することができる。
結晶組織を示す顕微鏡写真(1)である。 本発明を適用したマグネシウム合金の製造方法を説明するためのフローチャートである。 結晶組織を示す顕微鏡写真(2)である。 結晶組織を示す顕微鏡写真(3)である。 結晶組織を示す顕微鏡写真(4)である。 焼きなまし温度と、引張強度、0.2%耐力及び伸びとの関係を示すグラフである。 金属間化合物MgZnを示す顕微鏡写真である。
符号の説明
1 マグネシウム合金
2 LPSO
3 αMg相

Claims (7)

  1. 必須成分としてZnとYとを含有し、残部がMgと不可避的不純物からなるMg−Zn−Y系合金から構成されるマグネシウム合金であって、
    Mg−Zn−Y系合金の合金組織中に、αMg相と長周期積層構造相とを有し、
    該長周期積層構造相の少なくとも一部が前記αMg相とラメラ状に存在すると共に、該ラメラ状に存在する組織の少なくとも一部が湾曲または屈曲しており、
    更に、湾曲または屈曲している部分でαMg相と長周期積層構造相の不連続界面が形成され、若しくは、湾曲または屈曲している部分でαMg相と長周期積層構造相の粒界が形成されている
    マグネシウム合金。
  2. 必須成分としてZnとYとを含有し、残部がMgと不可避的不純物からなるMg−Zn−Y系合金から構成されるマグネシウム合金であって、
    Mg−Zn−Y系合金の合金組織中に、針状若しくは板状の長周期積層構造相を有する
    マグネシウム合金。
  3. 前記長周期積層構造相が針状若しくは板状である
    請求項1に記載のマグネシウム合金。
  4. 前記αMg相の結晶粒内若しくは前記αMg相の結晶粒界の少なくとも一方に、長周期積層構造相を有する
    請求項1、請求項2若しくは請求項3に記載のマグネシウム合金。
  5. 前記αMg相の結晶粒内若しくは前記αMg相の結晶粒界の少なくとも一方に、針状若しくは板状の長周期積層構造相を有する
    請求項1、請求項2若しくは請求項3に記載のマグネシウム合金。
  6. 必須成分としてZnとYとを含有し、残部がMgと不可避的不純物からなるMg−Zn−Y系合金を鋳造して、αMg相と長周期積層構造相とを含む鋳造材を形成する鋳造工程と、
    前記鋳造材に塑性加工を行う塑性加工工程と、
    該塑性加工工程により塑性加工を施した前記鋳造材に熱処理を施す熱処理工程とを備えるマグネシウム合金の製造方法であって、
    前記熱処理工程は、400℃以上500℃以下の温度範囲内で、かつ、0.5時間以上10時間以内の時間範囲内で行う
    マグネシウム合金の製造方法。
  7. 前記熱処理工程は、450℃以上500℃以下の温度範囲内で行う
    請求項6に記載のマグネシウム合金の製造方法。
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