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JP2010095764A - 電解用電極及びその製造方法 - Google Patents

電解用電極及びその製造方法 Download PDF

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JP2010095764A
JP2010095764A JP2008267749A JP2008267749A JP2010095764A JP 2010095764 A JP2010095764 A JP 2010095764A JP 2008267749 A JP2008267749 A JP 2008267749A JP 2008267749 A JP2008267749 A JP 2008267749A JP 2010095764 A JP2010095764 A JP 2010095764A
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electrolysis
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JP2008267749A
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Shinichiro Mukohata
眞一郎 向畠
Teruaki Kamei
照明 亀井
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Japan Carlit Co Ltd
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Japan Carlit Co Ltd
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Abstract

【課題】電気化学的反応により、排水中の有機物を分解させて化学的酸素要求量(COD)を低減するための電解用電極、水を電解することでオゾンや酸素を生成するための電解用電極、過塩素酸塩類の製造のために用いる電解用電極として、二酸化鉛電極と同等の性能を発揮できる二酸化スズ電極を提供すること。
【解決手段】金属基体の表面に、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶して形成された電極表面層を具備する電解用電極において、該金属基体と電極表面層との間に、少なくとも白金族金属又はその酸化物を主成分とする中間層を有することを特徴とする電解用電極。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気化学的化学反応において使用される電解用電極に関するものであり、より詳しくは、電気化学反応を用いて、反応排水中の有機物を分解させて化学的酸素要求量(COD)を低減するための電解用電極、水を電解することでオゾンや酸素を生成するための電解用電極、海水中で塩素発生を抑制し酸素を優先的に生成するための電解用電極、塩素酸・過塩素酸塩類の製造のために用いる電解用電極に関するものである。
従来、爆薬原料等となる過塩素酸ナトリウムに代表される過ハロゲン酸塩類、塩素酸塩類やヨウ素酸塩類などその他酸化剤原料の製造、水電解によるオゾンの生成、あるいは有機合成又は水処理用等の工業電解用陽極として、チタン製芯材の表面に二酸化鉛を電着した電解用電極が使用されていた。
二酸化鉛は金属導電性を有する化合物であり、鉛自身が卓越した耐久性を有すること、特に酸性浴中で陽分極時に極めて安定であること、更に電着法により比較的容易に製造できるなどの利点があり、広範囲にわたり長年使用されてきた。
しかしながら、二酸化鉛電極は高耐久性を有するものの、徐々に消耗して電解液中に有害物質である鉛イオンが溶け出しまい、自然界に放出されてしまう恐れがある点などが問題視されている。また、その二酸化鉛電極を製造する工程では大量の鉛化合物が産業廃棄物として出されてしまうなど、この二酸化鉛電極は環境負荷が大きい問題があり、近年は環境負荷が小さい代替電極が求められている。
その代替電極として、非特許文献1では、ホウ素をドープしたダイヤモンドの電極は電位窓が極めて広く、腐食性の強い水溶液中においても安定に動作することが報告されている。また、イーストマンコダック社による特許文献1および特許文献2にはホウ素をドープしたダイヤモンドを陽極に用いて有機化合物を酸化分解できることが示唆されており、二酸化鉛電極の代替として期待されている。さらに、特許文献3には、多孔質の導電性ダイヤモンド電極を固体高分子電解質に隣接させて水電解を行うことでオゾンを生成する方法が提案されている。
上述したように、導電性ダイヤモンド電極は二酸化鉛電極の代替電極として研究開発が続けられているが、その製造法は化学気相成長法に限られ、その製造装置も複雑で、大きな工業用のサイズの電極を製造するには非常にコストが高く、生産性にも劣る。さらに、従来の金属電極のように溶接や接合が容易ではないという欠点を有しているため、二酸化鉛電極の代替電極として、未だに工業的には実用化されていない。
一方、有機物を選択的に分解する電極として二酸化スズ電極が知られている。非特許文献2には染料排水処理において、焼結型二酸化スズ電極は、酸素過電圧が極めて高く、電位が高いために有機物を選択的に分解することが可能で、二酸化鉛電極よりも優れることが報告されている。
これまでに、二酸化鉛電極の代替として二酸化スズ電極を使用する試みは行われてきたが、二酸化スズ自身はn型半導体のため、その導電性は低く、そのままでは電解用の電極として用いることはできない。そのため、二酸化スズの結晶構造中に3価のアンチモンをドープし正孔を注入することで、導電性を増し、電解用電極とする方法が一般的に知られている。
しかしながら、特許文献2に記載されている二酸化スズ粉末と三酸化アンチモン粉末とを混合して、高温高圧下で焼結することで得られるバルク型の二酸化スズ電極では、アンチモンをドープされた二酸化スズ自身の抵抗が金属に比べて非常に大きいため、工業的な大電流密度での操業が困難であり実用的ではない。そこで、良導電体である金属基体上にアンチモンがドープされた二酸化スズ薄膜を形成させるなど、薄膜化によりバルク抵抗を下げて電解用電極とする方法が考えられる。その製造法は主に化学気相成長法によるものが多いが、該方法では大面積への均一成膜が困難な上、生産性や経済性にも劣るため代替法が求められている。
特許文献4には、共沈法により得られる酸化スズ粉末、酸化アンチモン粉末、白金金属酸化物を含む塗布液を調製後、該塗布液を塗布し、熱処理によって得られるアンチモンおよび白金族金属がドープされた二酸化スズ薄膜層を形成することで、電極自身の抵抗を下げて、大電流密度が得られる二酸化スズ電極が提案されている。
しかしながら、スズ、アンチモン、イリジウム化合物の加水分解・重縮合反応速度がそれぞれに異なることから、共沈法により目的とするスズ、アンチモン、イリジウムの各濃度に調整することは困難を極め、工業的スケールでは応用が難しい。また、共沈法により調整された塗布液を用いた薄膜形成は、微粒子により構成されるため多孔質に成り易い欠点を有しており、電解用の電極として用いた場合に電解液が金属基体にまで達し易く、金属基体と電極触媒の界面が短期間に破壊されて、電極寿命が短いという問題を有している。この問題を解決する方法として、膜厚を厚くする方法も考えられるが、生産性や経済性に劣るうえに、抵抗も増加するために、電解電圧が高くなるので電極としては問題を抱えることになる。
さらに、電極全体として見ると抵抗成分が低下しているように見えるが、ミクロ的にみると白金族金属酸化物がスズ酸化物中に点在している状態であり、電極表面では、より抵抗が低い金属酸化物を介して多くの電流が流れており、有機物を酸化分解するための電極活物質である二酸化スズを有効的に利用できない問題点も抱えていることから、電解液から基体が十分に保護され、電極活物質の特性を十分に利用することができ、かつ大電流密度が適応可能な二酸化スズ電極が求められていた。
特開平7−299467号公報 米国特許第5399247号明細書 特開2005−336607号公報 特開2006−322056号公報 藤嶋ら,「Electrochemistry」,Vol.67,(1999)389 中島ら,電気化学及び工業物理化学,Vol.62,(1994)1086
電気化学的反応により、排水中の有機物を分解させて化学的酸素要求量(COD)を低減するための電解用電極、水を電解することでオゾンや酸素を生成するための電解用電極、過塩素酸塩類の製造等に好適に用いることができる電解用電極として、二酸化鉛電極と同等の性能を発揮できる二酸化スズ電極を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下に示すものである。
第1の発明は、
金属基体の表面に、
酸化スズと酸化アンチモンとが固溶して形成された電極表面層を具備する電解用電極において、
該金属基体と電極表面層との間に、
少なくとも白金族金属又はその酸化物を主成分とする中間層を有することを特徴とする電解用電極である。
第2の発明は、電極表面層中の酸化スズに対する酸化アンチモンの固溶割合が、0.5モル%以上10モル%以下であることを特徴とする第1の発明に記載の電解用電極である。
第3の発明は、前記白金族金属が、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム及び白金からなる群から選ばれる少なくとも一つの白金族金属であることを特徴とする第1又は第2の発明に記載の電解用電極である。
第4の発明は、前記中間層と金属基体との間に、さらに第4族金属又は第5族金属の酸化物層を有することを特徴とする第1〜第3の発明のいずれかに記載の電解用電極である。
第5の発明は、前記第4族金属又は第5族金属が、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル及びバナジウムからなる群から選ばれる少なくとも一つの金属であることを特徴とする第4の発明に記載の電解用電極である。
第6の発明は、
前記酸化物層と前記中間層との間に、
白金族金属酸化物結晶粒子と第4族金属又は第5族金属の酸化物とが混合した酸化物層を有していることを特徴とする第4又は第5の発明に記載の電解用電極。
第7の発明は、金属基体が、
チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル及びバナジウムからなる群から選ばれる少なくとも一つの金属又はそれらの金属を主成分とする合金からなる金属基体であることを特徴とする第1〜第6の発明のいずれかに記載の電解用電極である。
第8の発明は、用途が有機物を酸化分解処理するための電解用電極であることを特徴とする第1〜第7の発明のいずれかに記載の電解用電極である。
第9の発明は、用途が水電解によりオゾン及び/又は酸素を生成するための電解用電極であることを特徴とする第1〜第7の発明のいずれかに記載の電解用電極である。
第10の発明は、用途が電解によりハロゲン酸イオン及び/又は過ハロゲン酸イオンを生成するための電解用電極であることを特徴とする第1〜第7の発明のいずれかに記載の電解用電極である。
第11の発明は、金属基体の表面に、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶して形成された電極表面層を有する電解用電極の製造方法において、
次の工程(1)乃至(2)
(1)イリジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム及び白金からなる群から選ばれる少なくとも一つの白金族金属の化合物を分散ないし溶解させた分散媒を、金属基体上に塗布、乾燥、焼成し、熱分解法によって該白金族金属の酸化物を主成分とする中間層を形成する工程
(2)含スズ化合物及び含アンチモン化合物を分散ないし溶解させた分散媒を塗布、乾燥、焼成し、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶した電極表面層を形成する工程
を含む電解用電極の製造方法である。
第12の発明は、金属基体の表層に、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶して形成された電極表面層を有する電解用電極の製造方法において、
次の工程(1)乃至(3)
(1)金属基体を350℃〜600℃で焼成し、金属酸化物層を形成する工程
(2)イリジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム及び白金からなる群から選ばれる少なくとも一つの白金族金属の化合物を分散ないし溶解させた分散媒を、金属基体上に塗布、乾燥、焼成し、熱分解法によって該白金族金属の酸化物からなる中間層を形成する工程
(3)含スズ化合物及び含アンチモン化合物を分散ないし溶解させた分散媒を塗布、乾燥、焼成し、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶した電極表面層を形成する工程
を含む電解用電極の製造方法である。
第13の発明は、金属基体の表層に、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶して形成された電極表面層を有する電解用電極の製造方法において、
次の工程(1)〜(3)
(1)チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル及びバナジウムからなる群から選ばれる少なくとも一つの金属を含有する金属化合物を分散ないし溶解させた分散媒を、金属基体上に塗布、乾燥、焼成し、金属酸化物層を形成する工程
(2)イリジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム及び白金からなる群から選ばれる少なくとも一つの白金族金属の化合物を分散ないし溶解させた分散媒を、金属基体上に塗布、乾燥、焼成し、熱分解法によって該白金族金属の酸化物からなる中間層を形成する工程
(3)含スズ化合物及び含アンチモン化合物を分散ないし溶解させた分散媒を塗布、乾燥、焼成し、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶した電極表面層を形成する工程
を含む電解用電極の製造方法である。
本発明によれば、特定の金属基体と二酸化スズ電極表面層との間に、第4族金属及び/又は第5族の酸化物層、白金族金属層及び/またはその酸化物層及びそれらの混合層が形成されることにより、金属基体と二酸化スズ電極表面層との密着性と導電性が飛躍的に向上する。さらに電極表面層の厚みを20μm以下とすることで、電解用電極の抵抗が飛躍的に低下し、二酸化スズ表面全体が電極活物質として有効に作用させることが可能となる。
すなわち、金属基体上に形成される導電性金属酸化物層と白金族金属層及び/またはその酸化物層は耐食性と導電性に優れ、二酸化スズ層と金属基体間の導電経路を長期間にわたり良好に保持、維持することができる。
該二酸化スズ層は、スズ化合物に対して0.5モル%以上10モル%以下のアンチモン化合物を添加物として含むことにより二酸化スズ層の導電性を増すことが可能となる。さらに、三酸化アンチモンが固溶した該二酸化スズ層を20μm以下の薄膜とすることで電極抵抗が大きく低下し、大電流密度の適応が可能になるうえに、電極表面全てが電極活物質として機能させることができる。
本発明の電解用電極において、使用される環境は強酸性や酸化性雰囲気であることが多く、また排水処理などでは金属やセラミックスの腐食速度を加速するような有機物やフッ素化合物を含有することも多いため、金属基体としては、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、バナジウムおよびそれを主成分とする合金からなる群から選ばれる少なくとも一つの金属基体であることが好ましい。この基体と二酸化スズ電極表面層との密着性を強化するため、事前に該金属基体表面を、ブラストやエッチング処理等を行い、表面積拡大、表面粗化を行ったものを使用することが好ましい。
ブラストやエッチング処理後、表面の選択エッチングを行い清浄化及び活性化を行う。この清浄化における酸洗浄として代表的なものは、硫酸、塩酸及びフッ酸などであり、これらの液に前記金属基体を浸漬し表面の一部を溶解することにより活性化を行うことができる。
次いで、活性化した金属基体表面に、好ましくは、金属酸化物層である第4族金属の酸化物及び/または第5族金属の酸化物層を焼成法により形成する。基体金属の金属酸化物を形成する場合、金属基体を酸化性ガスが含まれるガス中、例えば空気中で基体金属を焼成することで、基体表層に基体金属の酸化物層を形成することができる。また、第4族及び/または第5族金属化合物と水酸基を有する有機溶媒とからなる塗布液を塗布、乾燥、焼成する方法である熱分解法によって形成することができる。
ところで、第4族及び/または第5族金属化合物を水酸基を有する有機溶媒に分散ないし溶解させた分散媒を塗布、乾燥、焼成する方法として、他にゾルゲル法や共沈法による方法も考えられるが、本発明の場合は、導電性が劣化するので不適である。なぜなら、ゾルゲル法等にて作製された酸化物層は、金属−酸素結合のネットワークがより完全であるために、導電性の高い酸化物層を形成できないためである。
熱分解法によって酸化物層である第4族金属の酸化物及び/または第5族金属の酸化物層を形成する場合には、塗布液を塗布した金属基体を50〜100℃で10分程度乾燥させた後、350℃以上、より好ましくは375〜425℃の範囲で熱処理を行う熱分解法により第4族金属の酸化物及び/または第5族金属の酸化物層を形成する。
塗布液に用いる第4族及び/または第5族金属化合物としては金属アルコキシド、塩化物、酢酸塩、有機金属化合物があり、具体的な例としてはチタニウム(IV)エトキシド、チタニウム−iso−プロポキシド、チタニウム−n−ブトキシド、チタニウム(IV)−t−ブトキシド、四塩化チタン、チタニウム(IV)オキシアセチルアセトナート、ビス(tert−ブチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ジルコニウム(IV)エトキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、ジルコニウム(IV)−t−ブトキシド、ジルコニウム−iso−プロポキシド、塩化ジルコニウム(IV)、テトラクロロビス(テトラヒドロフラン)ジルコニウム、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムクロリドヒドリド、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ペンタメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロリド、バナジウム(V)−トリイソプロポキシド−オキシド、バナジウム(V)−t−トリプロポキシド、バナジウム(V)−n−トリブドキシド、酸化バナジウムアセチルアセトナート、塩化バナジウム、ビス(シクロペンタジエニル)バナジウムジクロリド、ジクロロエトキシオキソバナジウム(V)、シクロペンタジエニルバナジウムテトラカルボニル、ペンタイソプロポキシニオブ、ペンタエトキシニオブ、ペンタエトキシニオブ(V)、ペンタエトキシニオブ(V)、塩化ニオブ(V)、シクロペンタジエニルニオブ(V)−テトラクロリド、2−エチルヘキサン酸ニオブ(V)、テトラクロロビス(テトラヒドロフラン)ニオブ(IV)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ニオブ(IV)、タンタル(V)エトキシド、タンタル(V)メトキシド、タンタル(V)−2,2,2−トリフルオロエトキシド、タンタル(V)ブドキシド、タンタルテトラエトキシジメチルアミノエトキシド、五塩化タンタル、四塩化ペンタメチルシクロペンタジエニルタンタル、トリス(ジエチルアミド)−t−ブチルイミドタンタル、ペンタキス(ジメチルアミノ)タンタル(V)、ペンタメチルシクロペンタジエニルタンタルテトラクロリド、2,4−ペンタンジオン酸タンタル(V)テトラエトキシド、テトラエトキシアセチルアセトナトタンタル(V)などが挙げられるが、塗布液の保存安定性や経済的観点から、好ましくはアルコキシドまたは塩化物である第4族及び/または第5族金属化合物を用いるのが良い。
また、塗布液に用いる水酸基を有する有機溶媒としては具体的にはメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノールが挙げられ、好ましくはプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ペンタノールが挙げられる。
第4族金属の酸化物及び/または第5族金属の酸化物層の形成は、より耐食性を向上させる効果があるが、金属酸化物は抵抗成分としても機能するため、導電性を特に重視する場合には本工程は省いても良い。なぜなら、次工程の中間層の形成時に、基体金属の最表に極薄い金属酸化物層が形成され、この酸化物層のみでも充分に耐食性を発揮することができる。
金属酸化物層である第4族金属の酸化物及び/または第5族金属の酸化物層の厚みは、50nm未満では耐食性が充分に発揮することができず、700nm超では抵抗が高くなって導電特性が劣化するため、50nm以上700nm以下が好ましい。
次いで、中間層である白金族金属層及び/またはその酸化物層を形成する。該白金族金属層及び/またはその酸化物層は熱分解法やゾルゲル法などの方法で形成することができるが、熱分解法による形成がより好ましい。
前記白金族金属層及び/またはその酸化物層の成分としては、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金から選ばれる少なくとも一つの白金族金属を有する組成であることが好ましく、各金属の有機金属化合物または金属塩化物を、水酸基を有する有機溶媒、例えばエタノール、プロピルアルコール、シクロヘキサノールなどの溶媒に溶解させて塗布液を調製する。
さらに、耐食性が特に求められる場合、前記塗布液にチタン、ジルコニウム、タンタル、ニオブ、バナジウム、錫の有機金属化合物または塩化物を添加し耐食性を高めても良い。添加する割合として、前記塗布液中に、タンタル、バナジウム、ニオブでは20〜48モル%、チタン、ジルコニウム、錫では5〜20モル%となるように調製することが好ましい。
中間層を形成するための塗布方法として特に限定されず従来公知のものを使用することができ、例えば、スプレー塗布法、噴霧法、カーテンフローコート法、ドクターブレード法、ディップ塗布法、刷毛塗法、スピンコート法などを用いることができる。
塗布液を塗布した金属基体を50〜100℃で10分程度乾燥させた後、350℃以上、より好ましくは380〜550℃の範囲で熱処理を行う熱分解法により白金族金属層及び/またはその酸化物層を形成する。
上記の焼成工程では、金属基体の最表に形成させた極薄い絶縁性の金属酸化物中へ、熱処理によって形成される白金族金属層及び/またはその酸化物結晶粒子が熱拡散によって浸透する。すなわち、第4族金属の酸化物及び/または第5族金属の酸化物層中に白金族金属層及び/またはその酸化物粒子が分散した混合層が形成され、該白金族金属層及び/またはその酸化物粒子を介することで、絶縁性の金属酸化物層に導電経路が形成される。この結果、金属基体と白金族金属層及び/またはその酸化物との良好な導電性が保持できるようになる。
白金族金属層及び/またはその酸化物層、該金属酸化物層中に白金族金属層及び/またはその酸化物粒子が分散した混合層は、金属基体を保護する機能を持つ。しかし、塗布から熱分解の工程を複数回繰り返すと、該白金族金属層の厚みは増すことができるが多数のクラックを生じやすくなり、該白金族金属層上に形成する二酸化スズ層との密着性が大幅に低下する恐れがある。逆に、薄すぎると基体金属への保護機能が低下してしまうため、導電性と基体保護機能が高く発現できるように厚みは10nm〜300nmの範囲が好ましいが、経済的観点から50nm〜150nmの範囲がより好ましい。
次いで中間層の上層に二酸化スズ電極表面層を形成する。10nm〜300nm厚みの中間層を設けただけでは基体金属の酸化物層が主であり、この状態では電解液から基体を完全に保護することが困難であるうえに、導電性も悪く、オゾン生成や有機物の分解活性なども低いため、このままでは電解用電極として機能させることは困難である。そのため、該白金族金属層及び/またはその酸化物層上に、導電性に優れ、有機物分解やオゾン生成に触媒的作用を有する二酸化スズ層を、熱分解法により形成させる。
二酸化スズ層の形成法には、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱分解法、ゾルゲル法などがあるが、複雑な装置を必要とせず、複雑な形状にも均一に形成が可能な熱分解法やゾルゲル法による方法が好適であるが、塗布液の調整がより簡便で生産性に優れ、塗布液寿命が長く、より導電性高い薄膜形成が可能な熱分解法が最も好適である。
しかしながら、二酸化スズのみでは半導体であるために抵抗が高く、電解用電極として機能させることが困難であるため、二酸化スズ結晶中に価数が異なる三酸化アンチモンをドープさせる必要性がある。三酸化アンチモンのドープ量は、導電性、耐食性、触媒作用の観点から、三酸化アンチモン/二酸化スズ比が、0.5モル%以上10モル%以下になるようにドープさせるのが最適である。
三酸化アンチモンがドープされた二酸化スズ層を形成するための塗布液は、上述した条件を満たす正方晶系の二酸化スズ層を形成できるように、スズ化合物に対して1.0モル%以上40モル%以下のアンチモン化合物を添加物として含むように水酸基を有する有機溶媒中に溶解させて塗布液を調整する。
塗布液に用いるスズ化合物としては金属アルコキシド、塩化物、酢酸塩、有機金属化合物があり、具体的な例としては、スズ(IV)−t−ブトキシド、スズ(II)エトキシド、スズ(IV)イソプロポキシド、スズ(II)メトキシド、スズ(IV)−t−ブトキシド、スズ(IV)−n−ブドキシド、ジアリルジブチルスズ、ビス(イソオクチルマレイン酸)ジブチルスズ、二酢酸ジブチルスズ、ビス(アセチルアセトナート)ジ−n−ブチルスズ、ビス(トリフルオロメタンスルホン酸)ジブチルスズ、二酢酸ジブチルスズ、二塩化ジブチルスズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、二臭化ジシクロヘキシルスズ、二臭化ジシクロヘキシルスズ、ジエチルアミノトリメチルスズ、二塩化ジエチルスズ、ジラウリン酸ジメチルスズ、ジメチルジフェニルスズ、二臭化ジメチルスズ、二塩化ジメチルスズ、ビス(2−エチルヘキサン酸)ジ−n−ブチルスズ、ジ−n−オクチルジクロロスズ、酸化ジオクチルスズ、二塩化ジフェニルスズ、二塩化ビニルスズ、酸化フェンブタスズ、ヘキサブチル二スズ、ヘキサメチル二スズ、ヘキサフェニル二スズ、三塩化メチルスズ、三塩化フェニルスズ、塩化アンモニウム第二スズ、テトラアリルスズ、テトラシクロヘキシルスズ、テトラ−n−プロピルスズ、四フェニルスズ、臭化トリエチルスズ、塩化トリベンジルスズ、臭化トリ−n−ブチルスズ、塩化トリブチルスズ、水素化トリ−n−ブチルスズ、塩化トリエチルスズ、臭化トリメチルスズ、塩化トリメチルスズ、塩化トリ−n−ブチルスズ、トリ−n−ブチル(トリメチルシルイルエチニル)スズ、酢酸トリ−n−プロピルスズ、塩化トリ−n−プロピルスズ、塩化トリフェニルスズ、オレニルトリ−n−ブチルスズ、アリルトリ−n−ブチルスズ、ヘキサクロロスズ(IV)酸アンモニウム、ビス(アセトキシジメチルスズ)オキシド、ビス(トリメチルスズ)アセチレン、ビス(トリフェニルスズ)オキシド、n−ブチルスズトリクロリド、cis−トリ−n−ブチル(1−プロペニル)スズ、ビス(2,4−ペンタンジオン酸)ジブチルスズ、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズマレイン酸塩、ジクロロジフェニルスズ、ジメチルスズオキサイド、二酢酸ジ−n−ブチルスズ、二塩化ジ−n−ブチルスズ、ジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ、ジ−n−ブチルスズオキシド、ジ−n−ブチルスズビス(アセチルアセトナート)、ジ−n−ブチルスズビス(2−エチルヘキサノアート、ジ−n−オクチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、二塩化ジ−t−ブチルスズ、ビニルスズジクロリド、エチニルトリ−n−ブチルスズ、酸化フェンブタスズ、ヘキサブチル二スズ、ヘキサ−n−ブチル二スズ、メタリルトリ−n−ブチルスズ、メチルスズトリクロリド、三塩化−n−ブチルスズ、フェニルスズトリクロリド−1−プロピニルトリ−n−ブチルスズ、塩化第二スズ五水和物、塩化第一スズ二水和物、テトラエチルスズ、テトラ−iso−プロピルスズ、テトラメチルスズ、テトラ−n−ブチルアンモニウムジフルオロトリフェニルスズ、四フェニルスズ、テトラビニルスズ(IV)、酢酸スズ(IV)、臭化スズ(IV)、塩化スズ(IV)、ビス(2,4−ペンタンジオン酸)塩化スズ(IV)、ふっ化スズ(IV)、よう化スズ(IV)、trans−1,2−ビス(トリ−n−ブチルスズ)エチレン、トリ−n−ブチル(3−メチル−2−ブテニル)スズ、トリ−n−ブチルスズアセテート、トリ−n−ブチル(ビニル)スズ、2−エチルヘキサン酸スズ(IV)、酢酸トリ−n−プロピルスズ、塩化トリ−n−プロピルスズ、酢酸トリフェニルスズ(IV)、塩化トリフェニルスズ、トリフェニルスズフルオリドなどが挙げられるが、塗布液保存安定性、環境負荷の観点から、好ましくは塩化スズなどのハロゲン化物であるスズ化合物を用いるのが好適である。
二酸化スズ層を形成するための塗布液に添加するためのアンチモン化合物としては金属アルコキシド、塩化物、酢酸塩、有機金属化合物があり、具体的な例としては、アンチモン(III)ブトキシド、アンチモン(III)エトキシド、アンチモン(III)イソプロポキシド、アンチモン(III)メトキシド、アンチモンペンタフルオリド、アンチモントリ−n−ブチル、アンチモントリ−α−ナフチル、しゅう酸アンチモン、三よう化アンチモン、トリフェニルアンチモン、テトラフルオロアンチモン酸(III)アンモニウム、酢酸アンチモン(III)、臭化アンチモン(III)、塩化アンチモン(III)、ふっ化アンチモン(III)、よう化アンチモン(III)、ヘキサフルオロアンチモン酸六水和物、ヘキサフルオロアンチモン酸−1−n−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、トリフェニルアンチモン、二臭化トリフェニルアンチモン、トリス(ジメチルアミノ)アンチモンなどが挙げられるが、塗布液保存安定性、環境負荷、経済的な観点から、好ましくはアルコキシドまたは塩化物であるアンチモン化合物を用いるのが好適である。
また、塗布液に用いる水酸基を有する有機溶媒としては具体的にはメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノールが挙げられ、好ましくはプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ペンタノールが挙げられる。
三酸化アンチモンがドープされた正方晶系の二酸化スズ層を形成するための塗布方法として特に限定されず従来公知のものを使用することができ、例えば、スプレー塗布法、噴霧法、カーテンフローコート法、ドクターブレード法、ディップ塗布法、刷毛塗法、スピンコート法などを用いることができる。
熱分解法によって三酸化アンチモンがドープされた正方晶系の二酸化スズ層を形成するには、中間層を形成した金属基体上に塗布液を塗布後、50〜100℃で10分程度乾燥させた後、450℃以上600℃以下、耐食性と導電性の観点から、より好ましくは475〜550℃の範囲で熱処理を行う熱分解法により電極表面層である二酸化スズ層を形成する。
上述した、塗布液を塗布後、乾燥させ、熱分解のため熱処理を行う操作を、所望する厚みの三酸化アンチモンがドープされた二酸化スズ層となるまで繰り返す。形成する二酸化スズ層の厚みは、0.2μm未満ではピンホールやクラックなどが発生し易く電解液から金属基体を保護するには不十分であるうえ、中間層である白金族金属層及び/またはその酸化物が熱拡散により二酸化スズ層表面にまで達して電極触媒活性を大きく低下させる恐れがある。逆に、20μm以上では二酸化スズ層自身の抵抗が大きくなり、電解電圧が異常に高くなり電極として機能させることが困難となるため、0.2μm以上20μm以下の範囲が好ましいが、導電性の観点から0.75μm以上5μm以下の範囲がより好ましい。
また、あらかじめ金属基体にプレス加工等の曲げ加工、切削加工、エッチング加工等の機械加工後に、白金族金属層及び/またはその酸化物層からなる中間層を、次いで、その上層に三酸化アンチモンがドープされた二酸化スズ層の形成を行うことによって、複雑な形状の基体形成時にも二酸化スズ層を損傷することなく、二酸化スズの触媒活性、中間層による基体保護機能、高い導電性が確実に得ることができる。例えば、二酸化スズ層の形成に関し、上記のように加工後の基体上に、中間層の形成、二酸化スズ層の形成を順次行えば、加工によって基体表面が凹凸状態にあっても、均一に各層を形成することが可能となり、安定した電極性能を得ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は実施例によりなんら限定されるものではない。
(実施例1)
四塩化スズ2.53g、五塩化アンチモン0.18g、ブタノール98ml、シクロヘキサノール2mlを混ぜて5℃で保持しながら、窒素雰囲気下で1時間攪拌することで、三酸化アンチモン3モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を調整した。
金属基体としてTi基体(JIS2種)を用いた。Ti基体は大きさが20×30mm、厚さが0.5mmの圧延材である。該基体に、ジルコンショットを用いたショットブラスト加工により、梨地仕上げを行った。次に、有機溶媒による脱脂処理後、3N塩酸中に30秒間浸漬させて酸化被膜除去を行い、Ti基体表面処理工程を終了した。
三塩化イリジウム三水和物3.52g、エタノール98ml、シクロヘキサノール2mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌することで中間層用塗布液を調整した。表面処理工程を終了したTi基体上に刷毛塗法により塗布後、490℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み50nmのIrO層および導電経路が形成されたTiO層(約100nm)を形成させて、中間層形成工程を終了した。
中間層形成工程を終了したTi基体上に、三酸化アンチモン3モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を刷毛塗法により塗布し、空気中525℃で1時間の熱処理を行う工程を10回繰り返すことで、厚み2.5μmの三酸化アンチモン3モル%を含む二酸化スズ膜を形成した電解用電極を合計10枚作製した。
(実施例2)
スズ(IV)ブトキシド3.91g、アンチモン(III)ブトキシド0.34g、ブタノール98ml、シクロヘキサノール2mlを混ぜて5℃で保持しながら、窒素雰囲気下で1時間攪拌することで、三酸化アンチモン5モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を調整した。
金属基体としてTi基体(JIS2種)を用いた。Ti基体は大きさが20×30mm、厚さが0.5mmの圧延材である。該基体に、蓚酸10wt%水溶液中で8時間エッチングを行うことにより、梨地仕上げを行った。次に、有機溶媒による脱脂処理後、0.1Nフッ酸中に30秒間浸漬させて酸化被膜除去を行い、Ti基体表面処理工程を終了した。
ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド3.83g、ブタノール95ml、アセチルアセトン5mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌、濃縮後、エタノールで希釈し濃度が0.005Mに調製することで中間層用塗布液を準備した。表面処理工程を終了したTi基体上にデッィプ法により塗布後、400℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み230nmのZrO層を形成した。
三塩化イリジウム三水和物1.06g、タンタル(V)エトキシド5.68g、イソプロパノール98ml、シクロヘキサノール2mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌することで中間層用塗布液を調整した。ZrO層を形成したTi基体上にデッィプ法により塗布後、500℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み110nmのIrO−Ta層および導電経路が形成されたZrO/TiO層を形成させて、中間層形成工程を終了した。
中間層形成工程を終了したTi基体上に、三酸化アンチモン5モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を刷毛塗法により塗布し、空気中500℃で1時間の熱処理を行う工程を10回繰り返すことで、厚み2.1μmの三酸化アンチモン5モル%を含む二酸化スズ膜を形成した電解用電極を合計10枚作製した。
(実施例3)
2−エチルヘキサン酸スズ(II)5.04g、2−エチルヘキサン酸アンチモン(V)0.51g、ブタノール98ml、シクロヘキサノール2mlを混ぜて5℃で保持しながら、アルゴン雰囲気下で1時間攪拌することで、三酸化アンチモン3モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を調整した。
金属基体としてNb基体を用いた。Nb基体は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。該基体に、ジルコンショットを用いたショットブラスト加工により、梨地仕上げを行った。次に、有機溶媒による脱脂処理後、6Nフッ酸中に1分間浸漬させて酸化被膜除去を行い、Nb基体表面処理工程を終了した。
三塩化ルテニウム三水和物2.61g、エタノール98ml、シクロヘキサノール2mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌することで中間層用塗布液を調整した。表面処理工程を終了したNb基体に刷毛塗法により塗布後、475℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み50nmのRuO層および導電経路が形成されたNbO層(約120nm)を形成させて、中間層形成工程を終了した。
中間層形成工程を終了したNb基体上に、三酸化アンチモン3モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を刷毛塗法により塗布し、空気中500℃で1時間の熱処理を行う工程を10回繰り返すことで、厚み2.3μmの三酸化アンチモン3モル%を含む二酸化スズ膜を形成した電解用電極を合計10枚作製した。
(実施例4)
スズ(IV)イソプロポキシド3.94g、二塩化トリフェニルアンチモン0.42g、イソプロピルアルコール90ml、アセチルアセトン8ml、ブタノール2mlを混ぜて5℃で保持しながら、アルゴン雰囲気下で1時間攪拌することで、三酸化アンチモン5モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を調整した。
金属基体としてNb基体を用いた。Nb基体は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。該基体に、ジルコンショットを用いたショットブラスト加工により、梨地仕上げを行った。次に、有機溶媒による脱脂処理後、6Nフッ酸中に1分間浸漬させて酸化被膜除去を行い、Nb基体表面処理工程を終了した。
表面処理工程を終了したNb基体を空気中、400℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み225nmのNbO層を形成した。
三塩化ルテニウム三水和物2.09g、ニオブ(V)エトキシド0.64g、エタノール90ml、アセチルアセトン10mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌することで中間層用塗布液を調整した。表面処理工程を終了したNb基体上にデッィプ法により塗布後、500℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み75nmのRuO層および導電経路が形成されたNbO層を形成させ、中間層形成工程を終了した。
中間層形成工程を終了したNb基体上に、三酸化アンチモン5モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を刷毛塗法により塗布し、空気中500℃で1時間の熱処理を行う工程を10回繰り返すことで、厚み2.4μmの三酸化アンチモン5モル%を含む二酸化スズ膜を形成した電解用電極を合計10枚作製した。
(実施例5)
酸化ジオクチルスズ(IV)3.50g、五フッ化アンチモン(V)0.13g、ブタノール98ml、シクロヘキサノール2mlを混ぜて5℃で保持しながら、アルゴン雰囲気下で1時間攪拌することで、三酸化アンチモン3モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を調整した。
金属基体としてZr基体を用いた。Zr基体は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。該基体に、ジルコンショットを用いたショットブラスト加工により、梨地仕上げを行った。次に、有機溶媒による脱脂処理後、6Nフッ酸中に1分間浸漬させて酸化被膜除去を行い、Zr基体表面処理工程を終了した。
チタニウムテトラ−n−ブトキシド3.40g、ブタノール95ml、アセチルアセトン5mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌、濃縮後、ブタノールで希釈し濃度が0.005Mに調製することで中間層用塗布液を準備した。表面処理工程を終了したZr基体上にデッィプ法により塗布後、400℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み310nmのTiO層を形成した。
三塩化ロジウム三水和物2.11g、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド0.77g、エタノール50ml、ブタノール45ml、シクロヘキサノール2ml、アセチルアセトン3mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌することで中間層用塗布液を調整した。TiO層を形成したZr基体上に刷毛塗法により塗布後、500℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み150nmのRh−ZrO層および導電経路が形成されたTiO/ZrO層を形成させて、中間層形成工程を終了した。
中間層形成工程を終了したZr基体上に、三酸化アンチモン3モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を刷毛塗法により塗布し、空気中450℃で10分間の熱処理を行う工程を10回繰り返すことで、厚み2.1μmの三酸化アンチモン3モル%を含む二酸化スズ膜を形成した電解用電極を合計10枚作製した。
(実施例6)
塩化トリブチルスズ(IV)3.10g、アンチモン(III)エトキシド0.26g、ブタノール90ml、アセチルアセトン8ml、シクロヘキサノール2mlを混ぜて5℃で保持しながら、アルゴン雰囲気下で1時間攪拌することで、三酸化アンチモン5モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を調整した。
金属基体としてTa基体を用いた。Ta基体は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。該基体に、炭化珪素を用いたショットブラスト加工により、梨地仕上げを行った。次に、有機溶媒による脱脂処理後、6Nフッ酸中に1分間浸漬させて酸化被膜除去を行い、Ta基体表面処理工程を終了した。
表面処理工程を終了したTa基体を空気中、525℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み115nmのTa層を形成した。
パラジウム(II)アセチルアセトナート1.37g、塩化白金(IV)酸六水和物2.33g、無水四塩化すず0.26g、トルエン45ml、ブタノール45ml、エタノール5ml、純水5mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌することで中間層用塗布液を調整した。Ta層を形成したTa基体上にデッィプ法により塗布後、500℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み130nmのPd−Pt−SnO層および導電経路が形成されたTa層を形成させて、中間層形成工程を終了した。
中間層形成工程を終了したTa基体上に、三酸化アンチモン5モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液をディップ法により塗布し、空気中450℃で30分間の熱処理を行う工程を13回繰り返すことで、厚み2.5μmの三酸化アンチモン5モル%を含む二酸化スズ膜を形成した電解用電極を合計10枚作製した。
(実施例7)
臭化スズ(IV)4.08g、五塩化アンチモン0.42g、ブタノール98ml、ヘキサノール2mlを混ぜて5℃で保持しながら、アルゴン雰囲気下で1時間攪拌することで、三酸化アンチモン7モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を調整した。
金属基体としてバナジウム基体を用いた。バナジウム基体は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。該基体に、炭化珪素を用いたショットブラスト加工により、梨地仕上げを行った。次に、有機溶媒による脱脂処理後、6Nフッ酸中に1分間浸漬させて酸化被膜除去を行い、バナジウム基体表面処理工程を終了した。
タンタル(V)−n−ブトキシド5.47g、ブタノール97ml、アセチルアセトン3mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌することで中間層用塗布液を調整した。表面処理工程を終了したバナジウム基体上にデッィプ法により塗布後、520℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み400nmのTa層を形成した。
塩化白金酸六水和物5.18g、ブタノール100mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌することで中間層用塗布液を調整した。Ta層を形成したバナジウム基体上に刷毛塗法により塗布後、500℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み150nmのPt層および導電経路が形成されたTa/V層を形成させて、中間層形成工程を終了した。
中間層形成工程を終了したバナジウム基体上に、三酸化アンチモン7モル%を含む二酸化スズ形成用塗布液を刷毛塗法により塗布し、空気中525℃で2時間の熱処理を行う工程を10回繰り返すことで、厚み2.6μmの三酸化アンチモン7モル%を含む二酸化スズ膜を形成した電解用電極を合計10枚作製した。
(比較例1)
金属基体としてTi基体(JIS2種)を用いた。Ti基体は大きさが20×30mm、厚さが0.5mmの圧延材である。該基体に、ジルコンショットを用いたショットブラスト加工により、梨地仕上げを行った。次に、有機溶媒による脱脂処理後、3N塩酸中に30秒間浸漬させて酸化被膜除去を行い、Ti基体表面処理工程を終了した。
塩化白金酸六水和物5.18g、ブタノール100mlを混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌することで中間層用塗布液を調整した。表面処理工程を終了したTi基体に対して、空気中475℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み150nmのTiO層を形成した。次に、該TiO層を形成したTi基体上に刷毛塗法により中間層用塗布液を塗布し、490℃でアンモニアガス雰囲気下1時間の熱処理を行うことで、厚み50nmのPt層を形成させて、中間層形成工程を終了した。
25wt%水酸化ナトリウムにリサージ(PbO)を飽和させた40℃の電解浴中で1A/dmの電流密度で2時間電解し、その表面にα−二酸化鉛層を形成した。次いで800g/リットルの硝酸鉛水溶液を電解液として、α−二酸化鉛層を形成した芯材を陽極として2A/dmの電流密度で8時間電解を行い、20μm厚みのβ−二酸化鉛層を形成した電解用電極を合計10枚作製した。
(比較例2)
実施例1において、中間層形成工程を省いた以外は同様に実施し、厚み2.4μmの三酸化アンチモン3モル%を含む二酸化スズ膜を形成した電解用電極を合計10枚作製した。
(比較例3)
特許文献4に記載の方法に従い、電解用電極の作製を行った。具体的には、(Sb/Sn)mol%が5mol%となるように、テトラブトキシスズのブタノール溶液にスズに対して五塩化アンチモンを加え、さらに(Sn+Sb)に対して5モル%となる量の三塩化イリジウム(IrCl/nHO)を加えて加熱しながら溶解し、チンダル現象が見られる半透明色の二酸化スズ形成用塗布液を作製した。
金属基体としてTi基体(JIS2種)を用いた。Ti基体は大きさが20×30mm、厚さが0.5mmの圧延材である。該基体に、90℃の25%硫酸で1時間の酸洗を行い、Ti基体表面処理工程を終了した。
チタン−n−ブトキシド2.38g、タンタル(V)−n−ブトキシド3.28g、ブタノール100ml混ぜて、窒素雰囲気下で8時間攪拌することで中間層用塗布液を調整した。表面処理工程を終了したTi基体上にデッィプ法により塗布後、500℃で1時間の熱処理を行うことで、厚み200nmのTiO−Ta層を形成した。
中間層処理工程を終えたTi基体上に、半透明色の二酸化スズ形成用塗布液を刷毛にて塗布し、120℃で10分間乾燥させた後に、空気中490℃で10分間の熱処理を行う工程を12回繰り返すことで、三酸化アンチモンを1.2モル%、二酸化イリジウム2.4モル%をそれぞれ含む、厚み2.3μmの二酸化スズ膜を形成した電解用電極を合計10枚作製した。
このようにして作製した本発明にかかる電解用電極と比較例に対して、支持電解質として硫酸ナトリウム50g/L、メチレンブルー1000ppmを含む水溶液を用い、陽極に電解用電極、陰極に白金電極、参照電極として銀/塩化銀電極を用い、電流密度を20A/dm、電解液温度25℃の条件下、メチレンブルーの3極式の定電流電解による酸化分解試験を10時間実施し、吸光度法(測定波長660nm)により測定し、10時間後のメチレンブルー濃度を比較した結果を表1に示す。また、電解酸化分解試験5時間経過した時の電位(vs銀/銀塩化銀電極)を表2に示す。
次に、作製した本発明にかかる電解用電極と比較例に対して、支持電解質として硫酸250g/L、金属めっき用平滑剤として用いられる2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアルコール100ppmを含む水溶液を用い、陽極に電解用電極、陰極に白金電極、参照電極として銀/塩化銀電極を用い、電流密度を20A/dm、電解液温度25℃の条件下、電極寿命試験を1000時間実施し、500時間および1000時間後の電位を比較した結果を表2に示す。また、電極寿命試験終了後、蛍光X線膜厚測定法により各電極に対する膜厚測定し、さらに残存率を算出した結果を合わせて表2に示した。
(過塩素酸ナトリウム製造電極としての評価)
作製した実施例2、4、比較例1及び実施例3の電解用電極を用い、隔膜電解法により過塩素酸ナトリウムの製造を実施した。陽極電解液として600g/L塩素酸ナトリウム250ml、陰極電解液として100g/L硫酸250ml、各電解液温度を35℃以下に保持しながら、陽極に各電解用電極、陰極に白金電極として用い、電流密度40A/dm2の条件下において塩素酸濃度が0g/Lになるまで電解を行った時に、電解所要時間及びその電解所要時間から算出される電流効率を表3に示す。
(オゾン発生電極としての評価)
作製した本発明にかかる電解用電極と比較例の電極を用い、オゾン発生用電極としての能力を比較した。まず、金属基体としてTi及びNb多孔質焼結体(φ50mm、厚み1mm)を用い、実施例2及び実施例4に記載の方法に従い、二酸化スズ膜を形成した電解用電極をそれぞれ作製した。同様に、金属基体としてTiを用い、比較例1及び比較例3に記載の方法に従い、電解用電極をそれぞれ作製した。PTFE製の固体電解質電解層内に、陰極にはステンレス焼結多孔質電極(φ50mm、厚さ1mm)、陽極には実施例及び比較例に従い作製した各電極を組み込み、陽極室には温度を25℃に保持した超純水を循環させながら、100A/dm2の条件下で電解を1000時間実施した。その際陽極室で発生するオゾンガスを、ヨウ化カリウム溶液中に一定時間通して硫酸酸性にした後、0.1Nチオ硫酸ナトリウム標準溶液を用いた間接滴定法によりオゾン濃度を求め、各電極における電解時間に対するオゾン濃度の変化を図1に示した。
続いて、作製した本発明にかかる電解用電極の塗布液と比較例3で製造した塗布液に対して、各塗布液をポリプロピレン製蓋付ガラス保存瓶に入れ、気相部をアルゴンガスに置換後に密栓し、60℃に保持された空気循環型乾燥機に1ヶ月間保管した。その後、乾燥機から取り出し、塗布液の状態を目しで確認し、塗布液の液寿命について調べた結果を図3に示した。
(結果、考察)
その表1の結果によれば、本発明にかかる電解用電極を用いて電解を実施した場合、約2000mV(vsAg/AgCl)程度の高い電位で電解は進行したが、その電解液中残存するメチレンブルーは、25ppm以下しか残っておらず、従来電極(比較例1)とほぼ同等の性能を示すことが認められた。また、実施例1において中間層を形成しなかっただけである比較例2においても、同様の結果が得られることを確認した。これに対して、電位を低下させるために、二酸化スズ電極層に二酸化イリジウムを添加した比較例3においては、比較的低い電位(1800mV以下)で電解は進行するが、残存するメチレンブルー濃度が高いことから、従来電極や本発明にかかる電解用電極に比べると、電解酸化能力が低いことが確認された。
その表2の結果によれば、本発明にかかる電解用電極を用いて電解を実施した場合、1000時間経過後も電位は3000mV(vsAg/AgCl)以下を保持し、さらに二酸化スズ膜厚の残存率も50%以上となっていることから、レベリング剤や酸による基体界面への攻撃に対して、本発明により設けられた白金族金属層及び/またはその酸化物層で構成される中間層により保護されていることを示しており、耐食性に優れた電解用電極であることが認められた。これに対して、比較例2においては、中間層が設けられていないために、界面が破壊されて二酸化スズ表面の一部が剥離を始めており、電位は6000mV以上と異常に高く、また二酸化スズ膜の厚残存率も50%未満となり、耐食性に劣ることが確認された。また、比較例3においても、二酸化スズ表面の一部に剥離が見られ、電位は6000mV以上と異常に高く、また二酸化スズ膜の厚残存率も13%と非常に低く、耐食性に劣ることが確認された。
その表3の結果によれば、本発明にかかる電解用電極を用いて電解を実施した場合、電解時間は100時間以内、電流効率は34%以上となり、既存電極である比較例1の電極と遜色ない電解酸化性能を有することが示された。それに対して、比較例3の電極は電解時間が150時間以上であり、電流効率は20%以下となり、電解酸化性能に劣ることが確認できた。
その図1の結果によれば、本発明にかかる電解用電極を用いて電解を実施した場合、電解時間1000時間経過後も9%以上を保持し、既存電極である比較例1と遜色ない電解酸化性能を有することが示された。それに対して、比較例3においては、電解時間が電解初期から1000時間経過後もオゾン発生効率は6%程度しかなく、電解酸化性能に劣ることが確認された。
表4の結果によれば、本発明に使用する電解用電極用の塗布液は、60℃での1ヶ月間保存試験後も加水分解や重縮合反応が進行することもなく、透明な状態を保持しており、保存安定性に優れていることが認められた。これに対して、比較例3において作製した塗布液は、保存試験終了には白濁した半透明な液体へ変わり、また、保存瓶底部には加水分解反応および重縮合反応により生成した思われる白色沈殿物が見られ、保存安定性に欠けることが確認された。
Figure 2010095764
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本発明の電解用電極は、電気化学的酸化法によって排水中の化学的酸素要求量(COD)を低減や、水の電気分解によるオゾンや酸素の生成、塩素酸類および過塩素酸塩類の製造のため電極を主たる用途とする。耐食性導電被覆材料としても好適に使用できる。
実施例及び比較例にて作製した電解用電極を使用しオゾン生成した際の、電解時間に対するオゾン濃度の変化を示すグラフ。

Claims (13)

  1. 金属基体の表面に、
    酸化スズと酸化アンチモンとが固溶して形成された電極表面層を具備する電解用電極において、
    該金属基体と電極表面層との間に、
    少なくとも白金族金属又はその酸化物を主成分とする中間層を有することを特徴とする電解用電極。
  2. 電極表面層中の酸化スズに対する酸化アンチモンの固溶割合が、0.5モル%以上10モル%以下であることを特徴とする請求項1に記載の電解用電極。
  3. 前記白金族金属が、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム及び白金からなる群から選ばれる少なくとも一つの白金族金属であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解用電極。
  4. 前記中間層と金属基体との間に、さらに第4族金属又は第5族金属の酸化物層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電解用電極。
  5. 前記第4族金属又は第5族金属が、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル及びバナジウムからなる群から選ばれる少なくとも一つの金属であることを特徴とする請求項4に記載の電解用電極。
  6. 前記酸化物層と前記中間層との間に、
    白金族金属酸化物結晶粒子と第4族金属又は第5族金属の酸化物とが混合した酸化物層を有していることを特徴とする請求項4又は5に記載の電解用電極。
  7. 金属基体が、
    チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル及びバナジウムからなる群から選ばれる少なくとも一つの金属又はそれらの金属を主成分とする合金からなる金属基体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電解用電極。
  8. 用途が有機物を酸化分解処理するための電解用電極であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電解用電極。
  9. 用途が水電解によりオゾン及び/又は酸素を生成するための電解用電極であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電解用電極。
  10. 用途が電解によりハロゲン酸イオン及び/又は過ハロゲン酸イオンを生成するための電解用電極であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電解用電極。
  11. 金属基体の表面に、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶して形成された電極表面層を有する電解用電極の製造方法において、
    次の工程(1)乃至(2)
    (1)イリジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム及び白金からなる群から選ばれる少なくとも一つの白金族金属の化合物を分散ないし溶解させた分散媒を、金属基体上に塗布、乾燥、焼成し、熱分解法によって該白金族金属の酸化物を主成分とする中間層を形成する工程
    (2)含スズ化合物及び含アンチモン化合物を分散ないし溶解させた分散媒を塗布、乾燥、焼成し、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶した電極表面層を形成する工程
    を含む電解用電極の製造方法。
  12. 金属基体の表層に、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶して形成された電極表面層を有する電解用電極の製造方法において、
    次の工程(1)乃至(3)
    (1)金属基体を350℃〜600℃で焼成し、金属酸化物層を形成する工程
    (2)イリジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム及び白金からなる群から選ばれる少なくとも一つの白金族金属の化合物を分散ないし溶解させた分散媒を、金属基体上に塗布、乾燥、焼成し、熱分解法によって該白金族金属の酸化物からなる中間層を形成する工程
    (3)含スズ化合物及び含アンチモン化合物を分散ないし溶解させた分散媒を塗布、乾燥、焼成し、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶した電極表面層を形成する工程
    を含む電解用電極の製造方法。
  13. 金属基体の表層に、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶して形成された電極表面層を有する電解用電極の製造方法において、
    次の工程(1)〜(3)
    (1)チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル及びバナジウムからなる群から選ばれる少なくとも一つの金属を含有する金属化合物を分散ないし溶解させた分散媒を、金属基体上に塗布、乾燥、焼成し、金属酸化物層を形成する工程
    (2)イリジウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム及び白金からなる群から選ばれる少なくとも一つの白金族金属の化合物を分散ないし溶解させた分散媒を、金属基体上に塗布、乾燥、焼成し、熱分解法によって該白金族金属の酸化物からなる中間層を形成する工程
    (3)含スズ化合物及び含アンチモン化合物を分散ないし溶解させた分散媒を塗布、乾燥、焼成し、酸化スズと酸化アンチモンとが固溶した電極表面層を形成する工程
    を含む電解用電極の製造方法。
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