JP2010093954A - 高分子トランスデューサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 水の存在しない状態においても安定に優れた性能を示す高分子トランスデューサを提供すること、ひいては低い電圧で駆動することができる高分子アクチュエータ、あるいは良好な応答性を示す変位センサを提供する。
【解決手段】 イオン液体及び高分子成分を含んでなる高分子固体電解質と、該高分子固体電解質を挟んで接し、相互に絶縁された電極とからなる高分子トランスデューサであって、該電極の少なくとも一方が多孔質の活物質を含み、該活物質の比表面積Asが少なくとも100m2/g、且つ比表面積Asと外部表面積Aoの比Ao/Asが少なくとも0.1である活物質を含む。
【選択図】 なし
【解決手段】 イオン液体及び高分子成分を含んでなる高分子固体電解質と、該高分子固体電解質を挟んで接し、相互に絶縁された電極とからなる高分子トランスデューサであって、該電極の少なくとも一方が多孔質の活物質を含み、該活物質の比表面積Asが少なくとも100m2/g、且つ比表面積Asと外部表面積Aoの比Ao/Asが少なくとも0.1である活物質を含む。
【選択図】 なし
Description
本発明は、高分子トランスデューサに関し、より詳細には、特定の要件を満たす活物質を含む電極を用いることにより性能の向上が図られた高分子アクチュエータ、あるいは変位センサとして利用できる高分子トランスデューサに関する。
近年、医療機器やマイクロマシンなどの分野においては小型かつ軽量なアクチュエータやセンサといったトランスデューサの必要性が高まっている。また産業用、及びパーソナルロボットなどの分野においても軽量で柔軟性に富むトランスデューサの必要性が高まっている。
こういった観点から、軽量、駆動部が柔軟なアクチュエータとして高分子アクチュエータに注目が集まっている。高分子アクチュエータとしては種々の方式のものがこれまでに提案されてきている。例えば含水高分子ゲルの温度変化、pH変化、電場印加等の刺激による形態変化を利用した高分子アクチュエータ(特許文献1参照)、イオン交換樹脂膜とその両面に接合した電極とからなり、前記イオン交換樹脂膜の含水状態において、両面の電極間に電位差を与えて湾曲及び変形を生じさせる高分子アクチュエータ(特許文献2参照)が提案されている。特に後者においては電極印加後、瞬時に湾曲及び変形が高分子アクチュエータに応答して現れ、非常に優れた応答性を示すが、一方で含水状態でしか動作しない、という点からその応用範囲が限定されてしまうという問題がある。
これらの課題を克服するものとして、軟質な高分子誘電体と柔軟な電極とからなる高分子アクチュエータが報告されている(特許文献3参照)。この方式の高分子アクチュエータは、動作に水を必要とせず、またアクチュエータの動作がイオンなどの物質移動現象ではなく、より高速なプロセスである電子移動現象によるものであることから非常に応答性に優れるものである。しかしながらその一方では、動作には数1000V程度の非常に高い電圧が必要であり、安全性の観点から応用範囲が限定されてしまう、という問題がある。
この課題を克服すべく、イオン液体とフッ素系高分子からなる非水系高分子固体電解質の両面にイオン液体とフッ素系高分子及び単層カーボンナノチューブとからなる電極を貼り合わせた高分子アクチュエータ(非特許文献1参照)や、イオン液体とブロック共重合体とからなる非水系高分子固体電解質の両面に活性炭を含む電極を貼り合わせた高分子アクチュエータ(特許文献4)が報告されている。これらの高分子アクチュエータは、水の無い状態においても数V程度の低い電圧で駆動する特徴を有するものの、アクチュエータが発生できる力や動作速度などの点で満足できるものではなかった。
高分子トランスデューサの機能は上述したアクチュエータとしての機能だけではなく、センサとしての機能も有する。従来、機械エネルギーを電気エネルギーに変換するセンサとしては、圧電セラミックス等を用いた圧電素子が広く用いられている。チタン酸バリウムやジルコン酸チタン酸鉛(PZT)などに代表される圧電セラミックスは、該セラミックスが応力を受けることで電荷を発生する圧電効果により、機械エネルギーを電気エネルギーに変換している。
しかし、これらの圧電セラミックスを用いたセンサは、高密度の無機材料を用いるために、低重量であることが求められる用途では使用できないことが多い。また、耐衝撃性に劣るために、外部からの衝撃が加わった場合に圧電セラミックスが破壊されてセンサ機能が低下しやすい。また可撓性に劣るために、球面や凹凸を有する複雑な形状の構造物に設置することが求められる用途では使用することが難しく、大きな変形や小さな応力を検出することが難しいという問題があった。
本発明の目的は、水の存在しない状態においても安定に優れた性能を示す高分子トランスデューサを提供すること、ひいては低い電圧で駆動することができる高分子アクチュエータを提供することである。
本発明者らは本発明の目的にもとづき鋭意検討した結果、イオン液体及び高分子成分とを含んでなる高分子固体電解質と、該高分子固体電解質を挟んで接し、相互に絶縁された電極とからなる高分子トランスデューサであって、電極の少なくとも一方が特定の要件を満たす活物質を用いた高分子トランスデューサが、アクチュエータとしての発生力、変位量、動作速度、センサとしての出力強度やシグナル/ノイズ比(S/N比)などの性能に優れ、種々用途に好適に用いることができることを見出した。
また本発明者らは、本発明の高分子トランスデューサをアクチュエータとして使用したとき、本発明の範囲外にあるアクチュエータに比べ、少ない電荷量により効率的に動作することを見出した。高分子アクチュエータは本質的に電気二重層キャパシタと同様の構造であり、より多くの電荷を蓄えるために、さらに蓄えた電荷を外部に取り出すためには、必然的に内部抵抗によるエネルギー損失が大きく、即ちエネルギーを有効に利用することが難しくなる。しかし本発明の高分子アクチュエータは、少ない電荷量でも効率的に動作できるため上述のエネルギー損失を軽減でき、エネルギー効率に優れたアクチュエータとして用いることができる。
これらの知見の下になされた本発明の請求項1に記載された高分子トランスデューサは、イオン液体及び高分子成分を含んでなる高分子固体電解質と、該高分子固体電解質を挟んで接し、相互に絶縁された電極とからなる高分子トランスデューサであって、該電極の少なくとも一方が多孔質の活物質を含み、該活物質の比表面積Asが少なくとも100m2/g、且つ比表面積Asと外部表面積Aoの比Ao/Asが少なくとも0.1である活物質を含むことを特徴とする。
同じく請求項2に記載された高分子トランスデューサは、請求項1に記載されたものであって、該比表面積Asが厚みプロット法(t法)により求められた値であることを特徴とする。
請求項3に記載された高分子トランスデューサは、請求項1または2に記載されたものであって該活物質の主構成元素が炭素であることを特徴とする。
同じく請求項4に記載された高分子アクチュエータは、請求項1、2または3に記載の高分子トランスデューサを駆動部とすることを特徴とする。
請求項5に記載された高分子アクチュエータは、請求項4に記載されたものであって、該電極とトリガ部材とが一体であることを特徴とする。
本発明の高分子トランスデューサは、発生力、変位量、動作速度、感度などの性能に優れ、種々用途に用いることができる。この高分子トランスデューサを、アクチュエータとして用いた場合には、発生力、変位量、動作速度などの諸特性に優れ、また高分子アクチュエータに特徴的な柔軟性や軽量性を有しており、種々用途に好適に用いることができる。またこの高分子トランスデューサを、変位センサとして用いた場合は、変動、変形及び圧力の検知性能、検知感度、検知出力のS/N比に優れるとともに、柔軟性、軽量性に優れる。
以下、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
本発明の高分子トランスデューサは、イオン液体及び高分子成分を含んでなる高分子固体電解質と、該高分子固体電解質を挟んで接し、相互に絶縁された電極とからなる。電極の少なくとも一方が、下記要件1、および2を満たす活物質を含むものである。要件1は、厚みプロット法により求められる比表面積Asが100m2/g以上である。要件2は、比表面積Asと外部表面積Aoの比Ao/Asが少なくとも0.1である。
比表面積は、文字どおり物質の単位質量あたりの表面積であり、例えば球形、方形などの外部表面に孔、割れ目等がある場合には、孔等の内部にも表面を有しているから、孔内の表面積をも含めた総表面積ということができる。孔が無い(非多孔質)場合には球形や方形などの外形の面積のみが比表面積となる。これに対し外部表面積は、球形、方形などの形の外側の面積で孔等の有無は関係せず、外形が同じであれば多孔質、非多孔質に拘わらず同一となる。
ここで電極を構成する活物質を吟味するに、この活物質は、多孔質あるいは非多孔質の微小粒子である。かかる微小粒子は、窒素ガス等の気体を吸着させ、その吸着量から比表面積を換算している。多孔質が気体を吸着するメカニズムは複雑であるが、単純化して思考し比表面積を算出する厚みプロット法は、実験的に得られる比表面積に近い値となる。ここにいう厚みプロット法、いわゆるt法は、吸着に関する標準等温線と吸着等温線を比較し、相対圧力から吸着層の厚みに変換するものである。詳細については、非特許文献2に記載されている。
いま、物質が単純な球形、方形などであれば、すなわち孔等がなければ、図1に示す厚みプロットのグラフで、等温ならガスの容積V(縦軸)は、物質に吸着されたガスの厚みt(横軸)と比例する。
多孔質活物質に気体が吸着する場合、多孔質活物質の単位質量あたりの気体吸着体積は、外表面と孔内表面に吸着され、孔内がいっぱいに吸着されると外表面だけに積層されて吸着されてゆく。細部においては複雑な吸着体積の変化はあるが、大略においては図2に示す厚みtのプロットのグラフとなる。吸着体積Vとの関係は、吸着開始時に原点を通る直線上にあるときは外表面と孔内表面に吸着され、孔内がいっぱいに吸着されると変曲点Pとなり、勾配が緩やかとなって外表面だけに積層吸着されてゆくことが示される。
比表面積Asは、吸着体積Vを厚みtで除した値であり、同一材質でこの値が大きければ多孔の度合いが高いことを示すパラメータである。比表面積Asと外部表面積Aoの比Ao/Asは、外部表面積Ao/(外部表面積Ao+孔内表面積)であり、1(Max)であれば孔内表面積は0であり、小さいほど孔内表面積が大きいことを示すパラメータである。
比表面積を求めるには、BETの吸着式に代表される様々な求積法が提案されている。通常、活性炭のような多孔質もBETで比表面積を測定するが、BETで求まるのは、総表面積であり、本発明を特徴づけるためには、いわゆるt法による測定が好ましい。本発明を構成する電極に用いる活物質では、多孔質あるいは非多孔質の比表面積の求積に単一の式で算出でき、活物質の性質、挙動に合致するため、t法によって定義される比表面積を採用した。特に活物質の外部表面に集まるイオンが電極としての機能を良く発現し、内部表面のイオンの働きは外には伝わり難いため、t法の比表面積が実状と合致している。
この高分子トランスデューサは、活物質と高分子固体電解質の界面に電気二重層が形成されることを駆動原理とするものである。このことから、活物質が電気二重層を形成しうる界面を多く有することがトランスデューサ、特にアクチュエータとしての性能の点から好ましい。このような観点から、活物質の比表面積について、要件1(比表面積Asが100m2/g以上)を満たすことが必要であり、さらには200m2/g以上であることが好ましく、300m2/g以上であることがより好ましい。
高度に賦活が進んだ活性炭のように活物質粒子の内部に大きな表面積を持ち電気二重層が活物質粒子内部で形成される場合と、粒子内部には表面積を持たず電気二重層が活物質粒子外部で形成される場合とで比較すると、後者の方がアクチュエータとしての性能に優れていることを本発明者らは見出した。このような観点から、活物質の持つ全ての比表面積Asと、活物質粒子の外部表面積Aoとの関係が、要件2(比Ao/Asが0.1以上)を満たすことが必要であり、さらには0.2以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましい。
また活物質としては電子伝導性を有する物質を用いる必要がある。電子伝導性に関しては、体積抵抗率で代表することができ、例えばある物質の体積抵抗率は物質バルクとしての体積抵抗率が指標となる。この物質バルクとしての体積抵抗率は、アクチュエータの動作速度、エネルギー効率の観点から103Ωcm以下であることが好ましく、101Ωcm以下であることがより好ましい。
上記要件を満たす活物質は材質に制限なく使用できるが、例えば単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノシート(グラフェンシート)、ポリアセン、炭素繊維、気相成長炭素繊維、ケッチェンブラック、バルカン等の高比表面積カーボンブラック、黒鉛、活性炭などの炭素系材料、金、白金、銀、パラジウム、銅、ニッケル、アルミニウム、チタン、亜鉛、ジルコニウム、鉄、コバルト、錫、鉛、インジウム、クロム、モリブデン、マンガンなどの金属材料、インジウム−錫複合酸化物(ITO)、アンチモン−錫複合酸化物(ATO)、酸化ルテニウム(RuO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO2)、酸化イリジウム(IrO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化モリブデン(MoO3)などの金属酸化物、硫化亜鉛(ZnS)、硫化銅(CuS)などの金属硫化物、ポリ(エチレン−3,4−ジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体などの導電性高分子等を例示することができる。
これらのうちでも活物質は、電気化学的安定性、耐酸化還元安定性の観点から、炭素系材料であることが好ましく、高分子アクチュエータの性能の観点からはカーボンナノチューブ、高比表面積カーボンブラック、カーボンナノホーン、黒鉛であることがより好ましい。工業的経済性の観点からは高比表面積カーボンブラック、カーボンナノホーンであることがさらに好ましい。
上述の条件を満たす活物質は、1種類を用いてもよいし、複数種類を組み合わせて用いてもよい。複数種類を組み合わせる場合、特に制限は無いが、一般的には2種類から5種類程度であることが製造工程の煩雑化を避ける面で好ましい。
本発明の高分子トランスデューサを構成する電極は、上述した活物質以外に導電材やバインダー、イオン液体等を含んでいてもよい。導電材は電極の抵抗を低減するために用いることができ、例えば、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノシート、炭素繊維、気相成長炭素繊維、カーボンブラック、黒鉛などの炭素系材料、金、白金、パラジウム、銅、ニッケル、アルミニウム、チタン、亜鉛、ジルコニウム、鉄、コバルト、錫、鉛、インジウム、クロム、モリブデン、マンガンなどの金属材料、インジウム−錫複合酸化物(ITO)、アンチモン−錫複合酸化物(ATO)、酸化ルテニウム(RuO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO2)、酸化イリジウム(IrO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化モリブデン(MoO3)などの金属酸化物、硫化亜鉛(ZnS)、硫化銅(CuS)などの金属硫化物、ポリ(エチレン−3,4−ジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体などの導電性高分子等を例として挙げることができる。
これらの導電材の形状に特に制限はなく、球状、ラグビーボール状、針状、繊維状、フレーク状、不織布状であるものが好ましい。また導電材の使用量に特に制限はないが、導電性と電極内部におけるイオンの拡散の起こりやすさの観点から使用する活物質の質量に対して0.01倍〜100倍であることが好ましく、0.1〜10倍であることがより好ましく、0.2〜5倍であることがさらに好ましい。
バインダーとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のポリ(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンランダム共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン等のハロゲン化ビニル系樹脂、ポリエチレングリコールテレフタレート、ポリエチレングルコールナフタレート、ポリブチレングリコールテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−9T、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−6,12等のポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂や、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、あるいは天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(スチレンブタジエンランダム共重合体)、アクリルゴム、ニトリルゴム、ノルボルネンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム(軟質熱硬化型ポリウレタンを含む)等のゴム類あるいはこれらの架橋体、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、架橋性オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPV)、アクリル系熱可塑性エラストマー(例えば、ポリメタクリル酸メチルとポリアクリル酸ブチルのブロック共重合体など)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)等の熱可塑性エラストマー類、パーフルオロスルホン酸系高分子(例えば、DuPont社製「Nafion」)等を挙げることができる。
これらのうちでもバインダーとしては、造膜性の観点からはポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレンやスチレン-ブタジエンゴム、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー、後述するブロック共重合体であることが好ましい。また高分子トランスデューサの性能の観点からはバインダー中にイオン液体が含まれていることが好ましく、イオン液体と混合可能な高分子種であることが好ましい。バインダーの使用量に特に制限はないが、電極の抵抗とイオンの拡散の起こりやすさの観点から、使用する活物質の質量に対して、0.01〜1000倍であることが好ましく、0.1〜100倍であることがより好ましい。
また電極層は、後述の非水系高分子固体電解質と密着する必要があるため、高分子固体電解質を構成する高分子と同一または類似であってもよい。
イオン液体について特に制限は無いが、例えば本発明において用いられる好適なイオン液体を構成する有機カチオンの例としては、下記一般式(I)〜(V)を挙げることができる。
これらのうちでもイオン液体のイオン伝導性、入手容易性の観点から一般式(I)で表されるイミダゾリウムカチオンが好ましい。このうちでも、イオン液体の融点、粘度の観点から一般式(I)におけるR1、R2は炭素数1〜6の直鎖状、または分岐状のアルキル基であることが好ましく、R1とR2が異なる基であることがより好ましい。もっとも好ましい有機カチオンの例としては、エチルメチルイミダゾリウムカチオン(EMI+)を挙げることができる。
本発明に用いられる好適なイオン液体を構成するアニオンの例としては、含ハロゲンアニオン、鉱酸アニオン、有機酸アニオン等を挙げることができる。含ハロゲンアニオンもしくは鉱酸アニオンの例としては、具体的にはPF6 -、ClO4 -、CF3SO3 -、C4F9SO3 -、BF4 -、(CF3SO2)2N-、(C2F5SO2)2N-、(CF3SO2)3C-、AsF6 -、SO4 2-、(CN)2N-、及びNO3 -等を挙げることができる。また有機酸アニオンの例としてはRSO3 -、RCO2 -(Rはアルキル基、アリル基、アルケニル基、アラルキル基、アラルケニル基、アルコキシアルキル基、アシルオキシアルキル基、スルホアルキル基、アリール基、あるいはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等の芳香族複素環残基であり、複数の環状構造もしくは分岐構造を含んでいても構わない)等を挙げることができる。これらのうちでもイオン液体のイオン伝導率、入手容易性の観点からPF6 -、ClO4 -、CF3SO3 -、C4F9SO3 -、BF4 -、(CF3SO2)2N-、(C2F5SO2)2N-、(CN)2N-が好ましく、特にBF4-、(CF3SO2)2N-、(C2F5SO2)2N-等のスルホニルイミド系アニオンが好ましい。
以上のことより、本発明に好適に用いられるイオン液体の例としては上記した有機カチオンとアニオンの組み合わせからなるイオン液体を挙げることができる。これらは単独で用いても良いし、複数を組み合わせて用いても良い。イオン伝導性に優れるとの観点から好ましいイオン液体の例としては、エチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMIBF4)、エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(EMITFSI)、ブチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(BMIBF4)、ブチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(BMITFSI)を挙げることができる。
本発明の高分子トランスデューサを構成する高分子固体電解質は、イオン液体及び高分子成分とを含んでなる。イオン液体は電極について説明したものを、同じく好適に用いることができる。電極にイオン液体を用いた場合、同じイオン液体を高分子固体電解質に用いることが好ましい。
高分子固体電解質の成分である高分子成分については、イオン液体をその内部に保持できるものであれば特に制限なく用いることができる。例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリα-メチルスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のポリ(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレンランダム共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン等のハロゲン化ビニル系樹脂、ポリエチレングリコールテレフタレート、ポリエチレングリコールナフタレート、ポリブチレングリコールテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン-6,6、ナイロン-9T、ナイロン-11、ナイロン-12、ナイロン-6.12等のポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂や、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、あるいは天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム(スチレンブタジエンランダム共重合体)、アクリルゴム、ニトリルゴム、ノルボルネンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム(軟質熱硬化型ポリウレタンを含む)等のゴム類あるいはこれらの架橋体、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、架橋性オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPV)、アクリル系熱可塑性エラストマー(例えば、ポリメタクリル酸メチルとポリアクリル酸ブチルのブロック共重合体など)、ポリスチレンとポリ(メタ)アクリル酸エステルのブロック共重合体、ポリスチレンと非晶性ポリエステルのブロック共重合体、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)等の熱可塑性エラストマー類、パーフルオロスルホン酸系高分子(例えば、DuPont社製「Nafion」)などを挙げることができる。
また高分子成分は、ここに挙げた高分子同士のブロック共重合体であってもグラフト共重合体であってもよい。これらのうちでも成形方法の選択自由度や熱に対する安定性、電極材料への低腐食性との観点から、イオン解離性基を含まない高分子であることが好ましく、イオン伝導性及び高分子固体電解質の力学的強度の観点から、用いるイオン液体と非相溶である重合体ブロックを有する共重合体であることがより好ましく、用いるイオン液体と相溶である重合体ブロックと該イオン液体と非相溶である重合体ブロックを有するブロック共重合体であることがさらに好ましい。高分子成分は1種類であっても、複数種類であってもよいが製造工程の煩雑化を避けるべく、通常2〜5種類程度であることが好ましい。
高分子固体電解質におけるイオン液体と高分子成分の質量比に特に制限は無いが、イオン伝導性及び力学的強度の観点から、高分子成分100質量部に対し、イオン液体が1質量部以上1000質量部以下であることが好ましく、10質量部以上700質量部以下であることがより好ましく、20質量部以上500質量部以下であることがさらに好ましい。
電極および高分子固体電解質には、本発明の効果を損なわない範囲において、酸化防止剤、UV吸収剤、滑剤、分散剤、界面活性剤、増量剤、補強材、可塑剤等を、高分子固体電解質100質量部に対して好ましくは40質量部以下、より好ましくは30質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下含んでいてもよい。
本発明の高分子トランスデューサの形状には特に制限は無いが、膜状、フィルム状、シート状、板状、繊維状、円柱状、柱状、球状など種々の形が可能である。これらの形状に製造する方法で、例えば膜状、フィルム状、シート状、板状のアクチュエータを製造する場合、膜状に成形した高分子固体電解質上に、別途、膜状に成形したシート状の電極を貼り合せる方法や、膜状に成形した高分子固体電解質上に電極成分を含む溶液あるいは分散液を塗工する方法、電極成分を含む溶液あるいは分散液をキャストし、次いで高分子固体電解質を含む溶液あるいは分散液をキャストし、さらに電極成分を含む溶液あるいは分散液をキャストする方法などを挙げることができる。繊維状、円柱状、球状などの場合においても、同様の方法を採用することができる。
本発明の高分子トランスデューサには、その長手方向の抵抗を低減することを目的として集電体を設けてもよい。集電体としては、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、ニッケル等の金属箔や金属薄膜、金、銀、ニッケル等の金属粉やカーボンパウダー、カーボンナノチューブ、炭素繊維などの炭素微粉とバインダー樹脂からなる膜状成形体、織物、紙、不織布などの布帛や高分子フィルムなどにスパッタやメッキなどの方法により金属薄膜を形成したものなどを挙げることができる。これらのうちでも可撓性の観点からは金属粉とバインダー樹脂とからなる膜状成形体、布帛や高分子フィルムなどに金属薄膜を形成したものであることが好ましい。
この高分子トランスデューサは、空気中、水中、真空中、有機溶媒中で動作することができる。また使用環境に応じて、適宜封止を施してもよい。封止材料の例としては、特に制限はなく、各種樹脂などを挙げることができる。
高分子トランスデューサをアクチュエータとして使用する例が図3に示してある。高分子トランスデューサ10の高分子固体電解質を挟んで接し、相互に絶縁された電極間に、端子12と13を通じて電位差を与えることで力や変動、変位を発生する。高分子トランスデューサ10の高分子固体電解質を挟んで接している電極自身がアクチュエータのトリガ部材となってロードセル18を駆動する。
一方で、高分子トランスデューサに外部より変形及び/又は圧力を加えると、相互に絶縁した電極間に電位差(電圧)を発生することから、変動、変形及び/又は圧力を検知する変位センサとして利用することもできる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
<各種測定、算出>
(1)比表面積As及び外部表面積Aoの測定
日本ベル社製BELSORP 18を用い、窒素ガスをプローブガスとして得られる77Kの吸着等温線を基に、t法で測定した。具体的には、原点を通る初期の直線部の傾きからAsを、変曲点Pを越え、傾きが変化した後の直線の傾きからAoを算出した。
(1)比表面積As及び外部表面積Aoの測定
日本ベル社製BELSORP 18を用い、窒素ガスをプローブガスとして得られる77Kの吸着等温線を基に、t法で測定した。具体的には、原点を通る初期の直線部の傾きからAsを、変曲点Pを越え、傾きが変化した後の直線の傾きからAoを算出した。
(2)アクチュエータとしての発生力の測定
図3に示すとおり15mm×5mmの大きさにカットした高分子トランスデューサ10について、長さ方向に10mmを金製端子12と金製端子13で挟み、アクチュエータとして動作する長さ5mmを空気中に出して測定セルとした。金製端子12と13に、関数発生器16(北斗電工社製 ファンクションゼネレータHB−211)を接続したポテンショスタット15(北斗電工社製 HAB−151)を接続した。金製端子12は作用電極、金製端子13は対向電極すなわち参照電極である。アクチュエータ(高分子トランスデューサ10の空気中に出た部分)の先端から1mmの位置Pにプローブが接触するようにロードセル18(ミネベア社製UL−10GR)を配置した。この状態で所定の電圧をポテンショスタット15から印加した。または必要に応じてファンクションゼネレータ16を通じてパルス電圧を印加しアクチュエータ10を動作させた。この動作を、ロードセル18により発生力を記録した。
図3に示すとおり15mm×5mmの大きさにカットした高分子トランスデューサ10について、長さ方向に10mmを金製端子12と金製端子13で挟み、アクチュエータとして動作する長さ5mmを空気中に出して測定セルとした。金製端子12と13に、関数発生器16(北斗電工社製 ファンクションゼネレータHB−211)を接続したポテンショスタット15(北斗電工社製 HAB−151)を接続した。金製端子12は作用電極、金製端子13は対向電極すなわち参照電極である。アクチュエータ(高分子トランスデューサ10の空気中に出た部分)の先端から1mmの位置Pにプローブが接触するようにロードセル18(ミネベア社製UL−10GR)を配置した。この状態で所定の電圧をポテンショスタット15から印加した。または必要に応じてファンクションゼネレータ16を通じてパルス電圧を印加しアクチュエータ10を動作させた。この動作を、ロードセル18により発生力を記録した。
(3)蓄電量の算出
アクチュエータ試験において、ポテンショスタット15で検出される時間−電流曲線を積分することで蓄電量を算出した。
アクチュエータ試験において、ポテンショスタット15で検出される時間−電流曲線を積分することで蓄電量を算出した。
<使用材料>
(1)ケッチェンブラック: ライオン社販売の「ケッチェンブラック EC」をそのまま用いた。
(2)単層カーボンナノチューブ(SWCNT): カーボンナノテクノロジー社製「Purified HiPco」をそのまま用いた。
(3)酸化ルテニウム(RuO2)
Alfa Aesar社より購入した「Ruthenium(IV)oxide, Electronic Grade, Premion(R), 99.95%」をそのまま用いた。
(4)カーボンナノホーン: NEC社製「カーボンナノホーン」をそのまま用いた。
(5)銀フレーク: 大研化学社製「S−300」をそのまま用いた。
(6)アセチレンブラック: 電気化学社製デンカブラック(登録商標)を使用。
(7)活性炭: クラレケミカル社製「YP−17D」をそのまま用いた。
(8)エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド (EMITFSI): 日本合成化学社製をそのまま用いた。
(9)エチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMIBF4): 日本合成化学社製をそのまま用いた。
(10)ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレンランダム共重合体(P(VDF/HFP)): アルケマ社より購入した「カイナー#2801」を使用。
(11)ナフィオン膜: ナフィオン117膜(DuPont社製)をそのまま用いた。
(12)ナフィオン分散溶液: 和光純薬工業社より入手した「5%ナフィオン分散溶液 DE520 CSタイプ」をそのまま用いた。
その他の材料、試薬類は市販品を、必要に応じて定法に従い精製を行ったものを用いた。
(1)ケッチェンブラック: ライオン社販売の「ケッチェンブラック EC」をそのまま用いた。
(2)単層カーボンナノチューブ(SWCNT): カーボンナノテクノロジー社製「Purified HiPco」をそのまま用いた。
(3)酸化ルテニウム(RuO2)
Alfa Aesar社より購入した「Ruthenium(IV)oxide, Electronic Grade, Premion(R), 99.95%」をそのまま用いた。
(4)カーボンナノホーン: NEC社製「カーボンナノホーン」をそのまま用いた。
(5)銀フレーク: 大研化学社製「S−300」をそのまま用いた。
(6)アセチレンブラック: 電気化学社製デンカブラック(登録商標)を使用。
(7)活性炭: クラレケミカル社製「YP−17D」をそのまま用いた。
(8)エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド (EMITFSI): 日本合成化学社製をそのまま用いた。
(9)エチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMIBF4): 日本合成化学社製をそのまま用いた。
(10)ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレンランダム共重合体(P(VDF/HFP)): アルケマ社より購入した「カイナー#2801」を使用。
(11)ナフィオン膜: ナフィオン117膜(DuPont社製)をそのまま用いた。
(12)ナフィオン分散溶液: 和光純薬工業社より入手した「5%ナフィオン分散溶液 DE520 CSタイプ」をそのまま用いた。
その他の材料、試薬類は市販品を、必要に応じて定法に従い精製を行ったものを用いた。
<部材作製例>
(1)高分子固体電解質の作製
ナフィオン117を6cm×6cmのサイズにカットし、1mol/L硫酸で1時間煮沸洗浄したのち、十分に水で洗浄し、その後、塩化リチウム水溶液(1g/L)中で1時間煮沸しスルホン酸基を中和した。これを150℃で一晩乾燥したのち、EMIBF4に浸漬し、150℃で3時間含浸させた。この膜を十分に真空乾燥して厚み約190μmの高分子固体電解質を得た。
(1)高分子固体電解質の作製
ナフィオン117を6cm×6cmのサイズにカットし、1mol/L硫酸で1時間煮沸洗浄したのち、十分に水で洗浄し、その後、塩化リチウム水溶液(1g/L)中で1時間煮沸しスルホン酸基を中和した。これを150℃で一晩乾燥したのち、EMIBF4に浸漬し、150℃で3時間含浸させた。この膜を十分に真空乾燥して厚み約190μmの高分子固体電解質を得た。
(2)電極膜の作製
サンプル瓶に、所定量の活物質(ケッチェンブラック、単層カーボンナノチューブ、酸化ルテニウム、カーボンナノホーン)、必要に応じて導電材を各々量り取り、ここにバインダー溶液(ナフィオンの場合は市販の分散溶液を、P(VDF/HFP)/EMITFSIを用いた場合はこの混合物のN-メチルピロリドン溶液を用いた)を加えた。粘度が高すぎて攪拌が困難な場合には、さらに溶媒を添加して粘度を調整した。このようにして作製した分散液を室温で12時間超音波照射し、その後、所定サイズの型に液を流し込みキャストすることにより電極膜を得た。
サンプル瓶に、所定量の活物質(ケッチェンブラック、単層カーボンナノチューブ、酸化ルテニウム、カーボンナノホーン)、必要に応じて導電材を各々量り取り、ここにバインダー溶液(ナフィオンの場合は市販の分散溶液を、P(VDF/HFP)/EMITFSIを用いた場合はこの混合物のN-メチルピロリドン溶液を用いた)を加えた。粘度が高すぎて攪拌が困難な場合には、さらに溶媒を添加して粘度を調整した。このようにして作製した分散液を室温で12時間超音波照射し、その後、所定サイズの型に液を流し込みキャストすることにより電極膜を得た。
<実施例1〜4>高分子トランスデューサ
作製例(1)で作製した高分子固体電解質を、作製例(2)で作製した電極膜2枚で挟み込み、この状態で10分間、130〜200℃の間で適宜選択される温度で熱プレスを行って接着させ、高分子トランスデューサとした。
作製例(1)で作製した高分子固体電解質を、作製例(2)で作製した電極膜2枚で挟み込み、この状態で10分間、130〜200℃の間で適宜選択される温度で熱プレスを行って接着させ、高分子トランスデューサとした。
実施例1の高分子トランスデューサは、ケッチェンブラックを活物質とする電極膜を用いた。実施例2の高分子トランスデューサは単層カーボンナノチューブを活物質とする電極膜を用いた。実施例3の高分子トランスデューサは酸化ルテニウム(RuO2)を活物質とする電極膜を用いた。実施例4の高分子トランスデューサはカーボンナノホーンを活物質とする電極膜を用いた。
実施例1〜4の高分子トランスデューサにつき、アクチュエータとしての性能を評価した。結果を表1に示してある。尚、アクチュエータの性能、すなわち発生力については活物質の充填量にも依存するため、比較として180秒後の発生力を180秒後の蓄電量で除した値を算出した。この値が高いほど、少ない蓄電量で大きな仕事量をしていることとなり、アクチュエータとしての性能に優れているといえる。
<比較例1、2>高分子トランスデューサ
それぞれ異なる活物質を用いて比較例1、2の高分子トランスデューサを作成し、アクチュエータとしての性能を実施例1〜4と同様に評価した。結果を表1に示してある。
それぞれ異なる活物質を用いて比較例1、2の高分子トランスデューサを作成し、アクチュエータとしての性能を実施例1〜4と同様に評価した。結果を表1に示してある。
以上の結果から、本発明の高分子トランスデューサは、アクチュエータとして使用すると、比較例1、2のものより発生力で大きく優れ、また単位蓄電量あたりの発生力の値も大きく、効率にすぐれるアクチュエータであることがわかる。比較例1は本発明の要件2を満たしているものの、要件1を満たしていないためアクチュエータとしての性能が大きく劣ることがわかる。比較例2は本発明の要件1を満たしているが、要件2を満たしていないため、アクチュエータとしての性能が低く、また効率も劣るアクチュエータである。
10はアクチュエータ、12・13は金製端子、15はポテンショスタット、16は関数発生器、18はロードセル。
Claims (4)
- イオン液体及び高分子成分を含んでなる高分子固体電解質と、該高分子固体電解質を挟んで接し、相互に絶縁された電極とからなる高分子トランスデューサであって、該電極の少なくとも一方が多孔質の活物質を含み、該活物質の比表面積Asが少なくとも100m2/g、且つ比表面積Asと外部表面積Aoの比Ao/Asが少なくとも0.1である活物質を含むことを特徴とする高分子トランスデューサ。
- 該比表面積Asが厚みプロット法(t法)により求められた値であることを特徴とする請求項1に記載の高分子トランスデューサ。
- 該活物質の主構成元素が炭素であることを特徴とする請求項1または2に記載の高分子トランスデューサ。
- 請求項1、2または3に記載の高分子トランスデューサを駆動部とすることを特徴とする高分子アクチュエータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008261892A JP2010093954A (ja) | 2008-10-08 | 2008-10-08 | 高分子トランスデューサ |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2008261892A JP2010093954A (ja) | 2008-10-08 | 2008-10-08 | 高分子トランスデューサ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2010093954A true JP2010093954A (ja) | 2010-04-22 |
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ID=42256109
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP2010093954A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011239604A (ja) * | 2010-05-12 | 2011-11-24 | Alps Electric Co Ltd | 高分子アクチュエータ素子の製造方法 |
| US20120032564A1 (en) * | 2009-05-26 | 2012-02-09 | Alps Electric Co., Ltd. | Polymer actuator device |
| JP2013251935A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Denso Corp | アクチュエータ |
| CN104950418A (zh) * | 2014-03-31 | 2015-09-30 | 索尼公司 | 聚合物元件、电子设备、相机模块和成像装置 |
| JP2017034978A (ja) * | 2015-08-05 | 2017-02-09 | 株式会社デンソー | 高分子アクチュエータ |
| JP2017122737A (ja) * | 2017-03-13 | 2017-07-13 | 国立大学法人信州大学 | 高分子ゲルを用いたセンサ |
| WO2020090561A1 (ja) * | 2018-10-31 | 2020-05-07 | 正毅 千葉 | 誘電エラストマートランスデューサーの製造方法および誘電エラストマートランスデューサー |
-
2008
- 2008-10-08 JP JP2008261892A patent/JP2010093954A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US9706087B2 (en) | 2014-03-31 | 2017-07-11 | Dexerials Corporation | Polymer element, electronic device, camera module, and imaging apparatus |
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| JPWO2020090561A1 (ja) * | 2018-10-31 | 2021-09-30 | 正毅 千葉 | 誘電エラストマートランスデューサーの製造方法および誘電エラストマートランスデューサー |
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