[go: up one dir, main page]

JP2010093164A - 薄膜トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010093164A
JP2010093164A JP2008263630A JP2008263630A JP2010093164A JP 2010093164 A JP2010093164 A JP 2010093164A JP 2008263630 A JP2008263630 A JP 2008263630A JP 2008263630 A JP2008263630 A JP 2008263630A JP 2010093164 A JP2010093164 A JP 2010093164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
precursor
film
film transistor
oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008263630A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsura Hirai
桂 平井
Makoto Honda
本田  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2008263630A priority Critical patent/JP2010093164A/ja
Publication of JP2010093164A publication Critical patent/JP2010093164A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、マイクロ波加熱を用いることによって、塗布膜から形成される酸化物半導体の前駆体の酸化膜への変換を容易として、酸化物半導体膜を活性層とする薄膜トランジスタ素子の生産効率を向上させることにある。
【解決手段】酸化物半導体の前駆体薄膜を加熱して酸化物半導体膜に転化させる薄膜トランジスタの製造方法において、マイクロ波を吸収し発熱する材料を前駆体薄膜の内部、又は前駆体薄膜に接して配置し、この材料にマイクロ波を照射することにより、酸化物半導体膜への転化を行うことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、水溶液により塗布可能な金属塩を前駆体に用いこれに半導体変換処理を行って金属酸化物半導体を形成する、半導体変換処理の効率が高い金属酸化物半導体の製造方法に関する。
非晶質酸化物を活性層に利用した薄膜トランジスタが知られている(例えば、特許文献1,2)。
従来は半導体薄膜の成膜に蒸着法、パルスレーザー堆積法やスパッタ法などを用いており、フォトリソグラフを用いてパターン化するのが一般的であった。またその都度、フォトレジストを用いるなど、工程が煩雑となっていた。
一方、前駆体となる金属膜を酸化し金属酸化物半導体膜に変換する技術として、基板上に形成したCu、Zn、Al等の金属を含む膜を、熱酸化やプラズマ酸化等により酸化し金属酸化物半導体膜に変換する試みがされている(例えば特許文献3)。ドーパントにIn等の記載もある。
塗布により前駆体である有機金属を含む薄膜を形成し、これを分解酸化(加熱、分解反応)することで、非晶質酸化物半導体を形成するものも知られている(例えば特許文献4)。
また、ゾルゲル法による酸化物半導体薄膜の合成についても知られている(非特許文献1)。
これらによれば、複雑な工程を用いずに塗布法により前駆体薄膜を形成しこれを熱酸化又はプラズマ酸化等を用い変換処理することで酸化物半導体薄膜を容易に形成できる。
しかしながら、通常の熱酸化法を用いる場合、300℃以上の非常に高い温度域での処理が必要であり、エネルギー効率が悪く、比較的長い処理時間を要してしまうことや、処理中の基板温度も処理温度と同じ温度まで上昇するため、軽く、フレキシビリティを有する樹脂基板などへの適用が困難となる。
また、プラズマ酸化の場合は、非常に反応性の高いプラズマ空間で処理を行うために、薄膜トランジスタの製造プロセスにて、電極や絶縁膜などを劣化させ、移動度やoff電流(暗電流)が悪化するなどの問題が発生する。
従って、前駆体から半導体への変換に要するエネルギー効率を向上させ特性の劣化を向上させることが必要とされる。
特開2006−165528号公報 特開2006−186319号公報 特開2003−179242号公報 特開2005−223231号公報 化学工業2006年12月号7頁〜12頁
従って、本発明の目的は、マイクロ波加熱を用いることによって、塗布膜から形成される酸化物半導体の前駆体の酸化膜への変換を容易として、酸化物半導体膜を活性層とする薄膜トランジスタ素子の生産効率を向上させることにある。
本発明の上記の目的は以下の手段により達成される。
1.酸化物半導体の前駆体薄膜を加熱して酸化物半導体膜に転化させる薄膜トランジスタの製造方法において、マイクロ波を吸収し発熱する材料を前駆体薄膜の内部、又は前駆体薄膜に接して配置し、この材料にマイクロ波を照射することにより、酸化物半導体膜への転化を行うことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
2.酸化物半導体の前駆体薄膜が、前駆体の溶液又は分散液の塗布膜から形成されることを特徴とする前記1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
3.マイクロ波を吸収し発熱する材料が、金属酸化物であることを特徴とする前記1又は2に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
4.発熱する材料が導電体であることを特徴とする前記3に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
5.発熱する材料が金属酸化物の微粒子であることを特徴とする前記3又は4に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
6.前記1〜5のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタの製造方法を用いて作成された薄膜トランジスタ。
本発明により、塗布膜から形成される酸化物半導体の前駆体の酸化膜への変換を、マイクロ波加熱を用いることによって容易として、酸化物半導体膜を活性層とする薄膜トランジスタ素子の生産効率を向上させることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明は、酸化物半導体の前駆体薄膜の半導体への変換に、電磁波吸収能をもつ材料を用いて、変換のエネルギー効率を向上させるものである。
このような方法によれば、塗布プロセス(印刷やIJ)により半導体薄膜の製造が可能であり、かつ、特性の劣化なしに前駆体薄膜の半導体への変換を効率よく行うことができ、また生産効率の向上が図れる。
(マイクロ波の照射)
本発明においては、金属酸化物の前駆体薄膜に対し、マイクロ波を吸収し発熱する材料を前駆体薄膜の内部、又は前駆体薄膜に接して配置し、ここにマイクロ波(0.5〜50GHz)を照射する。するとマイクロ波を吸収する材料が発熱するので、この発熱を用いてこれに近接した前記前駆体薄膜を酸化物半導体膜に効率よく変換することが可能である。
半導体の前駆体薄膜の内部にマイクロ波を吸収し発熱する材料を、例えば微粒子状態で分散させ含有させれば、また、前駆体薄膜に接してマイクロ波を吸収し発熱する材料の微粒子を均一に配置することで、マイクロ波を照射したとき、マイクロ波を吸収し発熱する材料中の電子が振動し、ジュール熱が発生するので、前駆体薄膜が内部から、又極近接領域から均一に加熱される。
マイクロ波加熱においては、マイクロ波吸収は吸収が強い物質に集中し、尚且つ非常に短時間で500〜600℃にまで昇温することが可能なため、本発明にこの方法を用いた場合に、基板自身には電磁波による加熱の影響を与えず、前駆体薄膜中にあるマイクロ波を吸収して発熱する材料が短時間で昇温して、前駆体薄膜を加熱・焼成して、前駆体薄膜を半導体に変換することが可能となる。例えば、ガラスや樹脂等の基板には、マイクロ波領域に吸収が殆ど無いため、半導体の基板自体は殆ど発熱せずに半導体の前駆体薄膜部のみを選択的に加熱することができる。
マイクロ波とは、一般的に、0.5〜50GHzの周波数をもつ電磁波のことを指し、携帯通信で用いられる0.8MHz及び1.5GHz帯、2GHz帯、アマチュア無線、航空機レーダー等で用いられる1.2GHz帯、電子レンジ、構内無線、VICS等で用いられる2.4GHz帯、船舶レーダー等に用いられる3GHz帯、その他ETCの通信に用いられる5.6GHzなどは全てマイクロ波の範疇に入る電磁波である。
本発明において、マイクロ波を吸収し発熱する材料としては、金属酸化物であることが好ましい。酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛等が好ましく、中でも、導電体が好ましく、導電体であるITO、またIZO等を用いると、In酸化物、Zn酸化物、そして特にSn酸化物は電磁波吸収能が高いので、マイクロ波照射をしたとき強い熱源となり、例えば、これらの微粒子が前駆体薄膜中に均一に分散されているとき、またこれらの微粒子が前駆体薄膜上均一に配置されたとき、マイクロ波照射によりITOの発熱で前駆体薄膜は急激に内部から或いは極近接位から加熱されるので、半導体への変換が速やかに行われ、焼成(熱酸化)による酸化物半導体の形成の効率を向上させることができる。
従って、本発明は、半導体前駆体薄膜を選択的に短時間で均一に、加熱できる。
金属酸化物半導体の前駆体薄膜に、マイクロ波を吸収して発熱する材料を含有させマイクロ波の照射を行う方法は、短時間で前駆体薄膜に焼成反応を進行させる方法である。但し、熱伝導により少なからず基材にも熱が伝わるため、特に樹脂基板の様な耐熱性の低い基材の場合は、マイクロ波の出力、照射時間、更には照射回数を制御する事で基板温度が50℃〜200℃、前駆体を含有する薄膜の表面温度が200〜400℃になる様に処理することができる。薄膜表面の温度、基板の温度等は熱電対を用いた表面温度計、また非接触の表面温度計により測定が可能である。
また、本発明においては、「前駆体薄膜の内部或いは前駆体に接して配置し」というのは、前駆体薄膜の内部に、マイクロ波を吸収し発熱する材料が孤立した島として例えば粒子状で互いに分離した形で内部或いは前記薄膜に接して配置されていることをいう。従って、マイクロ波を吸収し発熱する材料としては微粒子状であることが好ましく、また、薄膜トランジスタ素子等においては、半導体層に接し或いは隣接してソース、ドレイン電極、またゲート電極、バスライン等を備えているが、特に、ソース、ドレイン電極をショートさせる連続した層を、マイクロ波を吸収する材料が形成しないようにマイクロ波を吸収し発熱する材料が分散され、配置されることが好ましい。
例えば、導電体であるITO等の微粒子を用いる。平均粒子径1nm〜5μmの微粒子、特に5nm〜100nmが好ましく、半導体薄膜平面に対し、10個/μm以下0.1個/μm以上の面密度で配置されるのが好ましい。個数は、光学顕微鏡、電子顕微鏡、AFMなどのSPMなどを用いることで測定できる。
マイクロ波を吸収し発熱する材料としては、In、Sn、Zn、Mn、Moなどのいずれかの金属元素を含む酸化物や、SiやGeなどの半導体が好ましく、ドープなどの手法により導電率を0.1S/cm以上に向上させた導電体もしくは抵抗体が好ましい。例えば、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、IZO、ITO、FTO、AZO等が好ましい。特にITO微粒子が非常に微細且つ高分散であり好ましい。
これらの金属酸化物微粒子は、例えば、pHを調製した溶液を加熱して得たゲル状物から、これを加熱、低温焼結する等の方法により得られるもので、これらを水或いはアルコール等の適宜な溶媒に分散させた塗料(インク)は、凝集等による目詰まりが発生せず、高分散であり好ましい。
また、PVS(Physical Vapor Synthesis)法等により製造することができる。金属原料を熱エネルギーによって、金属原子の蒸気として生成し、反応ガス(酸素)との接触により金属酸化物の分子ならびにクラスターを形成する。その後、瞬時に冷却することにより、粒径の増大を抑えた超微粒子材料が製造される。半導体(前駆体)薄膜内部にまたこれに接して配置されることから粒径としては50nm以下のナノ粒子が好ましい。このような粒子として好ましくは、粒径は5nm〜50nmの範囲が好ましい。
これらは市販されており、市場から直接入手することもできる。シーアイ化成社製、NanoTek Slurry ITO、また、SnOなど、アルバック社製のITO分散液などが挙げられる。
又パウダーとしても入手できSnO微粒子(ナノテックパウダーSnO:21nm)、ITO微粒子(ナノテックパウダーITO:30nm)等が入手でき、種々の溶媒に分散して用いることができる。
この様に、マイクロ波加熱を行うことで、本発明の金属酸化物半導体の前駆体薄膜は、この内部或いはこれに接して配置されるマイクロ波を吸収して発熱する材料による熱によって半導体前駆体薄膜が短時間で均一に、かつ高温まで加熱され、酸化物半導体への変換が効率的に行われる。
マイクロ波照射による加熱処理の効率を高める本発明の方法によれば、電気炉等による焼成処理に比べ、高いプロセス温度を必要とせず短時間で半導体性能得ることができる。
本発明に係る金属酸化物半導体(薄膜)は、各種の電子デバイスやTFT素子、また電子回路等に用いることができ、低温プロセスで金属酸化物半導体層の作製が可能であり、樹脂基板を用いる薄膜トランジスタ素子(TFT素子)の製造に好ましく適用することができる。
本発明において、酸化物半導体の前駆体は、加熱により金属酸化物(半導体)に転換する材料であり、本発明においては、マイクロ波を吸収し発熱する材料を前駆体薄膜の内部、又は前駆体薄膜に接して配置し、この材料にマイクロ波を照射することにより、これから発生する熱によって前駆体材料を酸化物半導体に転化させる。
(前駆体)
本発明において酸化物半導体の前駆体材料としては、金属原子含有化合物が挙げられ、金属原子含有化合物としては、金属原子を含む、金属塩、ハロゲン化金属化合物、有機金属化合物等を挙げることができる。
金属塩、ハロゲン金属化合物、有機金属化合物の金属としては、Li、Be、B、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Cd、In、Ir、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Hf、Ta、W、Tl、Pb、Bi、Ce、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等を挙げることができる。
それらの金属塩のうち、In(インジウム)、Sn(錫)、Zn(亜鉛)のいずれかの金属イオンを含むことが好ましく、それらを併用して混合させてもよい。
また、その他の金属として、Ga(ガリウム)又はAl(アルミニウム)を含むことが好ましい。
金属塩としては、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、炭酸塩、酢酸塩又は蓚酸塩が好ましく、更に、硝酸塩、酢酸塩等を、ハロゲン金属化合物としては塩化物、ヨウ化物、臭化物等を好適に用いることができる。
有機金属化合物としては、下記の一般式(I)で示すものが挙げられる。
一般式(I) R MR
式中、Mは金属、Rはアルキル基、Rはアルコキシ基、Rはβ−ジケトン錯体基、β−ケトカルボン酸エステル錯体基、β−ケトカルボン酸錯体基及びケトオキシ基(ケトオキシ錯体基)から選ばれる基であり、金属Mの価数をmとした場合、x+y+z=mであり、x=0〜m、またはx=0〜m−1であり、y=0〜m、z=0〜mで、いずれも0または正の整数である。Rのアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等を挙げることができる。R2のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、3,3,3−トリフルオロプロポキシ基等を挙げることができる。またアルキル基の水素原子をフッ素原子に置換したものでもよい。R3のβ−ジケトン錯体基、β−ケトカルボン酸エステル錯体基、β−ケトカルボン酸錯体基及びケトオキシ基(ケトオキシ錯体基)から選ばれる基としては、β−ジケトン錯体基として、例えば、2,4−ペンタンジオン(アセチルアセトン或いはアセトアセトンともいう)、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−2,4−ペンタンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン等を挙げることができ、β−ケトカルボン酸エステル錯体基として、例えばアセト酢酸メチルエステル、アセト酢酸エチルエステル、アセト酢酸プロピルエステル、トリメチルアセト酢酸エチル、トリフルオロアセト酢酸メチル等を挙げることができ、β−ケトカルボン酸として、例えば、アセト酢酸、トリメチルアセト酢酸等を挙げることができ、またケトオキシとして、例えば、アセトオキシ基(またはアセトキシ基)、プロピオニルオキシ基、ブチリロキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等を挙げることができる。これらの基の炭素原子数は18以下が好ましい。また直鎖又は分岐のもの、また水素原子をフッ素原子にしたものでもよい。有機金属化合物の中では、分子内に少なくとも1つ以上の酸素を有するものが好ましい。このようなものとしてRのアルコキシ基を少なくとも1つを含有する有機金属化合物、またRのβ−ジケトン錯体基、β−ケトカルボン酸エステル錯体基、β−ケトカルボン酸錯体基及びケトオキシ基(ケトオキシ錯体基)から選ばれる基を少なくとも1つ有する金属化合物が最も好ましい。金属塩のうちでは、硝酸塩が好ましい。硝酸塩は高純度品が入手しやすく、また使用時の媒体として好ましい水に対する溶解度が高い。硝酸塩としては、硝酸インジウム、硝酸錫、硝酸亜鉛、硝酸ガリウム等が挙げられる。
以上の酸化物半導体の前駆体のうち、好ましいのは、金属の硝酸塩、金属のハロゲン化物、アルコキシド類である。具体例としては、硝酸インジウム、硝酸亜鉛、硝酸ガリウム、硝酸スズ、硝酸アルミニウム、塩化インジウム、塩化亜鉛、塩化スズ(2価)、塩化スズ(4価)、塩化ガリウム、塩化アルミニウム、トリ−i−プロポキシインジウム、ジエトキシ亜鉛、ビス(ジピバロイルメタナト)亜鉛、テトラエトキシスズ、テトラ−i−プロポキシスズ、トリ−i−プロポキシガリウム、トリ−i−プロポキシアルミニウムなどが挙げられる。
(酸化物半導体の前駆体薄膜の成膜方法)
これらの酸化物半導体の前駆体となる金属を含有する薄膜を形成するためには、公知の成膜法、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法など種々の方法を用いることができるが、本発明においては金属塩、ハロゲン化物、有機金属化合物等を適切な溶媒に溶解した溶液を用いて基板上に連続的に塗設することで生産性を大幅に向上することができ好ましい。溶解性の観点からも、金属化合物として、塩化物、硝酸塩、酢酸塩、金属アルコキシド等を用いることが好ましい。
溶媒としては、水のほか、金属化合物を溶解するものであれば特に制限されるところではないが、水や、エタノール、プロパノール、エチレングリコールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等グリコールエーテル系、また、アセトニトリルなど、さらに、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、m−クレゾール等の芳香族系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサン、トリデカンなどの脂肪族炭化水素溶媒、α−テルピネオール、また、クロロホルムや1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化アルキル系溶媒、N−メチルピロリドン、2硫化炭素等を好適に用いることができる。
金属ハロゲン化物及び/又は金属アルコキシドを用いた場合には、比較的極性の高い溶媒が好ましく、中でも沸点が100℃以下の水、エタノール、プロパノール等のアルコール類、アセトニトリル、又はこれらの混合物を用いると乾燥温度を低くすることができため、樹脂基板に塗設することが可能となり、より好ましい。特に、水又はアルコール類を50質量%以上含有すること溶媒が好ましい。
また、溶媒中に金属アルコキシドと種々のアルカノールアミン、α−ヒドロキシケトン、β−ジケトンなどの多座配位子であるキレート配位子を添加すると、金属アルコキシドを安定化したり、カルボン酸塩の溶解度を増加させたりすることができ、悪影響が出ない範囲で添加することが好ましい。
酸化物半導体の前駆体材料を含有する液体を基材上に適用して薄膜を形成する方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、バーコート法、ダイコート法など塗布法、また、凸版、凹版、平版、スクリーン印刷、インクジェットなどの印刷法等、広い意味での塗布による方法が挙げられる。薄膜の塗布が可能な、インクジェット法、スプレーコート法等も好ましい方法である。
成膜する場合、塗布後、50〜150℃程度で溶媒を揮発させることにより金属酸化物前駆体の薄膜が形成される。なお、溶液を滴下する際、基板自体を上記温度に加熱しておくと、塗布、乾燥の二つのプロセスを同時に行えるので好ましい。
又、半導体前駆体層或いは半導体薄膜をパターニングにはフォトリソグラフ法を用いることができる。
フォトレジスト層の塗布方法としては、ディッピング、スピンコート、ナイフコート、バーコート、ブレードコート、スクイズコート、リバースロールコート、グラビアロールコート、カーテンコート、スプレーコート、ダイコート等の公知の塗布方法を用いて行うことができる。
フォトレジスト層への露光方法は特に制限はなく、キセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプなどによるマスクを介してフラッシュ露光を行っても良く、またレーザ光を用いて走査露光を行うことも可能であり、レーザ露光は、露光面積を微小サイズに絞ることが容易で高解像度の画像形成が可能となることから、好適に用いることができる。
レーザ光としては、紫外線、可視光線、赤外線のいずれでもよく、一般によく知られている、ルビーレーザ、YAGレーザ、ガラスレーザ等の固体レーザ;He−Neレーザ、Arイオンレーザ、Krイオンレーザ、COレーザ、COレーザ、He−Cdレーザ、Nレーザ、エキシマーレーザ等の気体レーザ;InGaPレーザ、AlGaAsレーザ、GaAsPレーザ、InGaAsレーザ、InAsPレーザ、CdSnPレーザ、GaSbレーザ等の半導体レーザ;化学レーザ、色素レーザ等を挙げることができる。好ましくは、赤外域に発信波長を有する半導体レーザである。
酸化物半導体の前駆体材料薄膜はインクジェット法等を用いると半導体層上に直接パターニングできるので好ましい。中でも静電吸引方式のインクジェット装置(SIJ)を用いると、微少な液滴を精度よく吐出・描画できるので、高細精なパターンを描くのに好ましい。
〔静電吸引方式の液体吐出装置〕
図1は、本発明に好ましく用いられる静電吸引方式の液体吐出装置の全体構成を示す断面図である。なお、本発明の液体吐出ヘッド2は、いわゆるシリアル方式或いはライン方式等の各種の液体吐出装置に適用可能である。
本実施形態の液体吐出装置1は、インク等の帯電可能な液体Lの液滴Dを吐出するノズル10が形成された液体吐出ヘッド2と、液体吐出ヘッド2のノズル10に対向する対向面を有すると共にその対向面で液滴Dの着弾を受ける基材Kを支持する対向電極3とを備えている。
液体吐出ヘッド2の対向電極3に対向する側には、複数のノズル10を有する樹脂製のノズルプレート11が設けられている。液体吐出ヘッド2は、ノズルプレート11の対向電極3に対向する吐出面12からノズル10が突出されない、或いは前述したようにノズル10が30μm程度しか突出しないフラットな吐出面を有するヘッドとして構成されている(例えば、後述する図2(D)参照)。
各ノズル10は、ノズルプレート11に穿孔されて形成されており、各ノズル10には、それぞれノズルプレート11の吐出面12に吐出孔13を有する小径部14とその背後に形成されたより大径の大径部15との2段構造とされている。本実施形態では、ノズル10の小径部14及び大径部15は、それぞれ断面円形で対向電極側がより小径とされたテーパ状に形成されており、小径部14の吐出孔13の内部直径(以下、ノズル径という。)が10μm、大径部15の小径部14から最も離れた側の開口端の内部直径が75μmとなるように構成されている。
なお、ノズル10の形状は前記の形状に限定されず、例えば、図2(A)〜(E)に示すように、形状が異なる種々のノズル10を用いることが可能である。また、ノズル10は、断面円形状に形成する代わりに、断面多角形状や断面星形状等であってもよい。
ノズルプレート11の吐出面12と反対側の面には、例えばNiP等の導電素材よりなりノズル10内の液体Lを帯電させるための帯電用電極16が層状に設けられている。本実施形態では、帯電用電極16は、ノズル10の大径部15の内周面17まで延設されており、ノズル内の液体Lに接するようになっている。
また、帯電用電極16は、静電吸引力を生じさせる静電電圧を印加する静電電圧印加手段としての帯電電圧電源18に接続されており、単一の帯電用電極16が全てのノズル10内の液体Lに接触しているため、帯電電圧電源18から帯電用電極16に静電電圧が印加されると、全ノズル10内の液体Lが同時に帯電され、液体吐出ヘッド2と対向電極3との間、特に液体Lと基材Kとの間に静電吸引力が発生されるようになっている。
帯電用電極16の背後には、ボディ層19が設けられている。ボディ層19の前記各ノズル10の大径部15の開口端に面する部分には、それぞれ開口端にほぼ等しい内径を有する略円筒状の空間が形成されており、各空間は、吐出される液体Lを一時貯蔵するためのキャビティ20とされている。
ボディ層19の背後には、可撓性を有する金属薄板やシリコン等よりなる可撓層21が設けられており、可撓層21により液体吐出ヘッド2が外界と画されている。
なお、ボディ層19には、キャビティ20に液体Lを供給するための図示しない流路が形成されている。具体的には、ボディ層19としてのシリコンプレートをエッチング加工してキャビティ20、共通流路、及び共通流路とキャビティ20とを結ぶ流路が設けられており、共通流路には、外部の図示しない液体タンクから液体Lを供給する図示しない供給管が連絡されており、供給管に設けられた図示しない供給ポンプにより或いは液体タンクの配置位置による差圧により流路やキャビティ20、ノズル10等の液体Lに所定の供給圧力が付与されるようになっている。
可撓層21の外面の各キャビティ20に対応する部分には、それぞれ圧力発生手段としての圧電素子アクチュエータであるピエゾ素子22が設けられており、ピエゾ素子22には、素子に駆動電圧を印加して素子を変形させるための駆動電圧電源23が接続されている。ピエゾ素子22は、駆動電圧電源23からの駆動電圧の印加により変形して、ノズル内の液体Lに圧力を生じさせてノズル10の吐出孔13に液体Lのメニスカスを形成させるようになっている。なお、圧力発生手段は、本実施形態のような圧電素子アクチュエータのほかに、例えば、静電アクチュエータやサーマル方式等を採用することも可能である。
駆動電圧電源23および帯電用電極16に静電電圧を印加する前記帯電電圧電源18は、それぞれ動作制御手段24に接続されており、それぞれ動作制御手段24による制御を受けるようになっている。
動作制御手段24は、本実施形態では、CPU25やROM26、RAM27等が図示しないBUSにより接続されて構成されたコンピュータからなっており、CPU25は、ROM26に格納された電源制御プログラムに基づいて帯電電圧電源18および各駆動電圧電源23を駆動させてノズル10の吐出孔13から液体Lを吐出させるようになっている。
なお、本実施形態では、液体吐出ヘッド2のノズルプレート11の吐出面12には、吐出孔13からの液体Lの滲み出しを抑制するための撥液層28が吐出孔13以外の吐出面12全面に設けられている。撥液層28は、例えば、液体Lが水性であれば撥水性を有する材料が用いられ、液体Lが油性であれば撥油性を有する材料が用いられるが、一般に、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン)、PTFE(ポリテトラフロロエチレン)、フッ素シロキサン、フルオロアルキルシラン、アモルファスパーフルオロ樹脂等のフッ素樹脂等が用いられることが多く、塗布や蒸着等の方法で吐出面12に成膜されている。なお、撥液層28は、ノズルプレート11の吐出面12に直接成膜してもよいし、撥液層28の密着性を向上させるために中間層を介して成膜することも可能である。
液体吐出ヘッド2の下方には、基材Kを支持する平板状の対向電極3が液体吐出ヘッド2の吐出面12に平行に所定距離離間されて配置されている。対向電極3と液体吐出ヘッド2との離間距離は、0.1mm〜3mm程度の範囲内で適宜設定される。
本実施形態では、対向電極3は接地されており、常時接地電位に維持されている。そのため、前記帯電電圧電源18から帯電用電極16に静電電圧が印加されると、ノズル10の吐出孔13の液体Lと対向電極3の液体吐出ヘッド2に対向する対向面との間に電界が生じるようになっている。また、帯電した液滴Dが基材Kに着弾すると、対向電極3はその電荷を接地により逃がすようになっている。
なお、対向電極3又は液体吐出ヘッド2には、液体吐出ヘッド2と基材Kとを相対的に移動させて位置決めするための図示しない位置決め手段が取り付けられており、これにより液体吐出ヘッド2の各ノズル10から吐出された液滴Dは、基材Kの表面に任意の位置に着弾させることが可能とされている。
液体吐出装置1による吐出を行う液体Lは、例えば、無機液体としては、水、COCl、HBr、HNO、HPO、HSO、SOCl、SOCl、FSOHなどが挙げられる。また、有機液体としては、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、tert−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、ベンジルアルコール、α−テルピネオール、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのアルコール類;フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾールなどのフェノール類;ジオキサン、フルフラール、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、エピクロロヒドリンなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−4−ペンタノン、アセトフェノンなどのケトン類;ギ酸、酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸などの脂肪酸類;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−3−メトキシブチル、酢酸−n−ペンチル、プロピオン酸エチル、乳酸エチル、安息香酸メチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、セロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、アセト酢酸エチル、シアノ酢酸メチル、シアノ酢酸エチルなどのエステル類;ニトロメタン、ニトロベンゼン、アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、o−トルイジン、p−トルイジン、ピペリジン、ピリジン、α−ピコリン、2,6−ルチジン、キノリン、プロピレンジアミン、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N,N′,N′−テトラメチル尿素、N−メチルピロリドンなどの含窒素化合物類;ジメチルスルホキシド、スルホランなどの含硫黄化合物類;ベンゼン、p−シメン、ナフタレン、シクロヘキシルベンゼン、シクロヘキセンなどの炭化水素類;1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン(cis−)、テトラクロロエチレン、2−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルプロパン、2−クロロ−2−メチルプロパン、ブロモメタン、トリブロモメタン、1−ブロモプロパンなどのハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。また、上記各液体を二種以上混合して用いてもよい。
ここで、液体吐出ヘッド2における液体Lの吐出原理について図3を用いて説明する。
本実施形態では、帯電電圧電源18から帯電用電極16に静電電圧を印加し、ノズル10の吐出孔13の液体Lと対向電極3の液体吐出ヘッド2に対向する対向面との間に電界を生じさせる。また、駆動電圧電源23からピエゾ素子22に駆動電圧を印加してピエゾ素子22を変形させ、それにより液体Lに生じた圧力でノズル10の吐出孔13に液体Lのメニスカスを形成させる。
本実施形態のように、ノズルプレート11の絶縁性が高くなると、図3にシミュレーションによる等電位線で示すように、ノズルプレート11の内部に、吐出面12に対して略垂直方向に等電位線が並び、ノズル10の小径部14の液体Lや液体Lのメニスカス部分に向かう強い電界が発生する。
特に、図3でメニスカスの先端部では等電位線が密になっていることから判るように、メニスカス先端部では非常に強い電界集中が生じる。そのため、電界の静電力によってメニスカスが引きちぎられてノズル内の液体Lから分離されて液滴Dとなる。さらに、液滴Dは静電力により加速され、対向電極3に支持された基材Kに引き寄せられて着弾する。その際、液滴Dは、静電力の作用でより近いところに着弾しようとするため、基材Kに対する着弾の際の角度等が安定し正確に行われる。
このように、本発明の液体吐出ヘッド2における液体Lの吐出原理を利用すれば、フラットな吐出面を有する液体吐出ヘッド2においても、高い絶縁性を有するノズルプレート11を用い、吐出面12に対して垂直方向の電位差を発生させることで強い電界集中を生じさせることができ、正確で安定した液体Lの吐出状態を形成することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に好ましく用いられる静電吸引方式の液体吐出装置の好ましい一態様について説明する。但し、本発明はこれらに限定されない。
本発明に用いられる静電吸引方式のインクジェット装置は、図4に示すようにマルチノズルヘッド100を有している。マルチノズルヘッド100はノズルプレート31、ボディプレート32及び圧電素子33を有している。ノズルプレート31は150μm〜300μm程度の厚みを有したシリコン基板また酸化シリコン基板である。ノズルプレート31には複数のノズル101が形成されており、これら複数のノズル101が1列に配列されている。
ボディプレート32は、200μm〜500μm程度の厚みを有したシリコン基板である。ボディプレート32にはインク供給口201、インク貯留室202、複数のインク供給路203および複数の圧力室204が形成されている。
インク供給口201は直径が400μm〜1500μm程度の円形状の貫通孔である。
インク貯留室202は幅が400μm〜1000μm程度で深さが50μm〜200μm程度の溝である。
インク供給路203は幅が50μm〜150μm程度で深さが30μm〜150μm程度の溝である。圧力室204は幅が150μm〜350μm程度で深さが50μm〜200μm程度の溝である。
ノズルプレート31とボディプレート32とは互いに接合されるようになっており、接合した状態ではノズルプレート31のノズル101とボディプレート32の圧力室204とが1対1で対応するようになっている。
ノズルプレート31とボディプレート32とが接合された状態でインク供給口201にインクが供給されると、当該インクはインク貯留室202に一時的に貯留され、その後にインク貯留室202から各インク供給路203を通じて各圧力室204に供給されるようになっている。
圧電素子33はボディプレート32の圧力室204に対応した位置に接着されるようになっている。圧電素子33はPZT(lead zirconium titanate)からなるアクチュエータであり、電圧の印加を受けると変形して圧力室204の内部のインクをノズル101から吐出させるようになっている。
なお、図4では図示しないが、ノズルプレート31とボディプレート32と間には硼珪酸ガラスプレート34(図6参照)が介在している。
図5に示す通り、1つの圧電素子に対応してノズル101と圧力室204とが1つずつ構成されている。
ノズルプレート31においてノズル101には段が形成されており、ノズル101は下段部101aと上段部101bとで構成されている。下段部101aと上段部101bとは共に円筒形状を呈しており、下段部101aの直径D1(図5中左右方向の距離)が上段部101bの直径D2(図5中左右方向の距離)より小さくなっている。
ノズル101の下段部101aは上段部101bから流通してきたインクを直接的に吐出する部位である。下段部101aは直径D1が1μm〜10μmで、長さL(図5中上下方向の距離)が1.0μm〜5.0μmとなっている。下段部101aの長さLを1.0μm〜5.0μmの範囲に限定するのは、インクの着弾精度を飛躍的に向上させることができるからである。
他方、ノズル101の上段部101bは圧力室204から流通してきたインクを下段部101aに流通させる部位であり、その直径D2が10μm〜60μmとなっている。
上段部101bの直径D2の下限を10μm以上に限定するのは、10μmを下回ると、ノズル101全体(下段部101aと上段部101b)の流路抵抗に対し上段部101bの流路抵抗が無視できない値となり、インクの吐出効率が低下しやすいからである。
逆に、上段部101bの直径D2の上限を60μm以下に限定するのは、上段部101bの直径D2が大きくなるほど、インクの吐出部位としての下段部101aが薄弱化して(下段部101aが面積増大して機械的強度が小さくなる。)、インクの吐出時に変形し易くなり、その結果インクの着弾精度が低下するからである。すなわち、上段部101bの直径D2の上限が60μmを上回ると、インクの吐出に伴い下段部101aの変形が非常に大きくなり、着弾精度を規定値(=0.5°)以内に抑えることができなくなる可能性があるからである。
ノズルプレート31とボディプレート32との間には数百μm程度の厚みを有した硼珪酸ガラスプレート34が設けられており、硼珪酸ガラスプレート34にはノズル101と圧力室204とを連通させる開口部34aが形成されている。開口部34aは、圧力室204とノズル101の上段部101bとに通じる貫通孔であり、圧力室204からノズル101に向けてインクを流通させる流路として機能する部位である。圧力室204は、圧電素子33の変形を受けて当該圧力室204の内部のインクに圧力を与える部位である。
以上の構成を具備するマルチノズルヘッド100では、圧電素子33が変形すると、圧力室204の内部のインクに圧力を与え、当該インクは圧力室204から硼珪酸ガラスプレート34の開口部34aを流通してノズル101に至り、最終的にノズル101の下段部101aから吐出されるようになっている。
なお、本発明に係るインクジェット装置の一態様としては、マルチノズルヘッド100のノズルプレート1に対向する位置に基板電極が設けられており(図示略)、ノズル101と当該基板電極との間には静電界が作用するようになっている。
そのため、ノズル101から吐出されたインクはその静電界の作用を受けながら基板電極上の被記録物に着弾するようになっている。
(金属の組成比)
好ましい、金属の組成比としては、Inを1としたとき、ZnSn1−y(ここにおいてyは0〜1の正数)は0.2〜5、好ましくは0.5〜2とする。さらにInを1としたときに、Gaの組成比は0.2〜5、好ましくは0.5〜2が好ましい。
また、前駆体薄膜の膜厚は1〜200nm、より好ましくは5〜100nmである。
(非晶質酸化物)
熱酸化によって形成される酸化物半導体としては、単結晶、多結晶、非晶質のいずれの状態も使用可能だが、好ましくは非晶質の薄膜である。
酸化物半導体の前駆体となる金属化合物材料から形成された、本発明に係る金属酸化物である非晶質酸化物の電子キャリア濃度は1018/cm未満が実現されていればよい。電子キャリア濃度は室温で測定する場合の値である。室温とは、例えば25℃であり、具体的には0℃から40℃程度の範囲から適宜選択される温度である。なお、本発明に係るアモルファス(非晶質)酸化物の電子キャリア濃度は、0℃から40℃の範囲全てにおいて、1018/cm未満を充足する必要はない。例えば、25℃において、キャリア電子密度1018/cm未満が実現されていればよい。また、電子キャリア濃度をさらに下げ、1017/cm以下、より好ましくは1016/cm以下にするとノーマリーオフの薄膜トランジスタが歩留まりよく得られる。
電子キャリア濃度の測定は、ホール効果測定により求めることができる。
金属酸化物である半導体の膜厚としては、特に制限はないが、得られたトランジスタの特性は、半導体膜の膜厚に大きく左右される場合が多く、その膜厚は、半導体により異なるが、一般に1μm以下、特に10〜300nmが好ましい。
本発明においては、前駆体材料、組成比、製造条件などを制御して、例えば、電子キャリア濃度を、1012/cm以上1018/cm未満とする。より好ましくは1013/cm以上1017/cm以下、さらには1015/cm以上1016/cm以下の範囲にすることが好ましい。
図6に薄膜トランジスタの構成の一例を断面模式図にて示した。図は、基板301上にゲート電極302が、更にゲート絶縁膜303が形成され、半導体層306、ソース電極304、ドレイン電極305で構成された、トップゲート・トップコンタクト型の薄膜トランジスタの断面構成図を示す。
本発明は、薄膜トランジスタの活性層即ち半導体層の形成段階において、本発明の方法を用いる限り、この素子のみに限定されるものではなく、いかなる構成においても本発明の範囲であり、本発明はこれらの素子のみに限定されるものではない。
以下、本発明において、薄膜トランジスタまた薄膜トランジスタシートを構成する半導体層以外の各要素について説明する。
(電極)
本発明において、薄膜トランジスタを構成するソース電極、ドレイン電極、ゲート電極等の電極に用いられる導電性材料としては、電極として実用可能なレベルでの導電性があればよく、特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、また、例えば、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛等の電磁波吸収能をもつ電極材料、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられる。
また、導電性材料として、導電性ポリマーや金属微粒子などを好適に用いることができる。
金属微粒子を含有する分散物としては、例えば公知の導電性ペーストなどを用いても良いが、好ましくは、粒子径が1nm〜50nm、好ましくは1nm〜10nmの金属微粒子を含有する分散物である。金属微粒子から電極を形成するには、前述の方法を同様に用いることができ、金属微粒子の材料としては上記の金属を用いることができる。
(電極等の形成方法)
電極の形成方法としては、上記を原料として、マスクを介して蒸着やスパッタリング等の方法を用いて形成する方法、また蒸着やスパッタリング等の方法により形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等により、レジストを形成しエッチングする方法がある。また導電性ポリマーの溶液或いは分散液、金属微粒子を含有する分散液等を直接インクジェット法によりパターニングしてもよいし、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成してもよい。さらに導電性ポリマーや金属微粒子を含有する導電性インク、導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
また、ソース、ドレイン、またゲート電極等、またゲートバスライン、ソースバスライン等を、エッチング又はリフトオフ等感光性樹脂等を用いた金属薄膜のパターニングなしに形成する方法として、無電解メッキ法による方法が知られている。
無電解メッキ法による電極の形成方法に関しては、特開2004−158805号にも記載されたように、電極を設ける部分に、メッキ剤と作用して無電解メッキを生じさせるメッキ触媒を含有する液体を、例えば印刷法(インクジェット印刷含む。)によって、パターニングした後に、メッキ剤を、電極を設ける部分に接触させる。そうすると、前記触媒とメッキ剤との接触により無電解メッキが施されて、電極パターンが形成されるというものである。
無電解メッキの触媒とメッキ剤の適用を逆にしてもよく、またパターン形成をどちらで行ってもよいが、メッキ触媒パターンを形成し、これにメッキ剤を適用する方法が好ましい。
印刷法としては、例えば、スクリーン印刷、平版、凸版、凹版又インクジェット法による印刷などが用いられる。
(ゲート絶縁膜)
薄膜トランジスタのゲート絶縁膜としては、種々の絶縁膜を用いることができる。特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウムなどが挙げられる。それらのうち好ましいのは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンである。窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
上記皮膜の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマCVD法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターニングによる方法などのウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。
ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤或いは水に必要に応じて界面活性剤などの分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えばアルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法が用いられる。
これらのうち好ましいのは、大気圧プラズマ法である。
ゲート絶縁膜(層)が陽極酸化膜又は該陽極酸化膜と絶縁膜とで構成されることも好ましい。陽極酸化膜は封孔処理されることが望ましい。陽極酸化膜は、陽極酸化が可能な金属を公知の方法により陽極酸化することにより形成される。
陽極酸化処理可能な金属としては、アルミニウム又はタンタルを挙げることができ、陽極酸化処理の方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。
また有機化合物皮膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、或いはアクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂等を用いることもできる。
無機酸化物皮膜と有機酸化物皮膜は積層して併用することができる。またこれら絶縁膜の膜厚としては、一般に50nm〜3μm、好ましくは、100nm〜1μmである。
〔保護層〕
また有機薄膜トランジスタ素子上には保護層を設けることも可能である。保護層としては無機酸化物または無機窒化物、アルミニウム等の金属薄膜、ガス透過性の低いポリマーフィルムおよびこれらの積層物等が挙げられ、このような保護層を有することにより、有機薄膜トランジスタの耐久性が向上する。これらの保護層の形成方法としては、前述したゲート絶縁膜の形成法と同様の方法を挙げることができる。また、ポリマーフィルム上に各種の無機酸化物等が積層されたフィルムを単にラミネートするなどといった方法で保護層を設けても良い。
(基板)
基板を構成する支持体材料としては、種々の材料が利用可能であり、例えば、ガラス、石英、酸化アルミニウム、サファイア、チッ化珪素、炭化珪素などのセラミック基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素など半導体基板、紙、不織布などを用いることができるが、本発明において支持体(基板)は樹脂からなることが好ましく、例えばプラスチックフィルムシートを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアリレート、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。プラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めることができると共に、衝撃に対する耐性を向上できる。
以下、本発明の好ましい薄膜トランジスタの製造の実施形態について図7の断面模式図を用いて各工程を説明する。
実施例1
先ず、基板301として、ポリエーテルスルホン樹脂フィルム(200μm)を用い、この上に、先ず、50W/m/minの条件でコロナ放電処理を施した。その後以下のように接着性向上のため下引き層を形成した。
(下引き層の形成)
下記組成の塗布液を乾燥膜厚2μmになるように塗布し、90℃で5分間乾燥した後、60W/cmの高圧水銀灯下10cmの距離から4秒間硬化させた。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 60g
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 20g
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 20g
ジエトキシベンゾフェノンUV開始剤 2g
シリコーン系界面活性剤 1g
メチルエチルケトン 75g
メチルプロピレングリコール 75g
さらにその層の上に下記条件で連続的に大気圧プラズマ処理して厚さ50nmの酸化ケイ素膜を設け、これらの層を下引き層(バリア層)310とした(図7(1))。なお、大気圧プラズマ処理装置は特開2003−303520号公報に記載の図6に準じた装置を用いた。
(使用ガス)
不活性ガス:ヘリウム98.25体積%
反応性ガス:酸素ガス1.5体積%
反応性ガス:テトラエトキシシラン蒸気(ヘリウムガスにてバブリング)0.25体積%
(放電条件)
放電出力:10W/cm
(電極条件)
電極は、冷却水による冷却手段を有するステンレス製ジャケットロール母材に対して、セラミック溶射によるアルミナを1mm被覆し、その後、テトラメトキシシランを酢酸エチルで希釈した溶液を塗布乾燥後、紫外線照射により封孔処理を行い、表面を平滑にしてRmax5μmとした誘電体(比誘電率10)を有するロール電極であり、アースされている。一方、印加電極としては、中空の角型のステンレスパイプに対し、上記同様の誘電体を同条件にて被覆した。
次いで、ゲート電極を形成する。スパッタ法により、厚さ300nmのアルミニウム皮膜を一面に成膜した後、フォトリソグラフ法により、エッチングしてパターニング、ゲート電極302を形成した(図7(1))。
次いで、さらにフィルム温度200℃にて、上述した大気圧プラズマ法により厚さ180nmの酸化珪素膜を設けゲート絶縁膜303を形成した(図7(2))。
次いで、オクチルトリクロロシラン(C17SiCl)(OTS)を溶解したトルエン溶液(0.1質量%、60℃)に基板を10分間浸漬した後、トルエンですすぎ、さらに、超音波洗浄器中で10分間処理後、乾燥させることで、ゲート絶縁膜表面全面がOTSと反応し表面処理された。表面処理によりオクチルトリクロロシランによる単分子膜が形成するが図では便宜的に表面処理層308でこの単分子膜を表した(図7(3))。
この表面処理を行った上に、半導体チャネル領域に対応させた光透過部を有するフォトマスクMを介して、低圧水銀灯から波長254nmの紫外光を照射した(図7(4))。これにより、露光部の表面が分解され、表面処理部が親水化された。エタノールで洗浄し分解物を除去して、チャネル領域に対応する部分のゲート絶縁層303表面を露出させた(図7(5))。
次ぎに、半導体前駆体材料である、硝酸インジウム、硝酸亜鉛、硝酸ガリウムを金属比率で1:1:1(モル比)で混合した10質量%水溶液としたものをインクとして、図7〜5で説明した静電吸引型インクジェット装置にて、バイアス電圧2000Vの電圧を印加し、さらにパルス電圧(400V)を重畳させて半導体層パターン(略ゲート電極パターン)に従ってインクを吐出し、半導体の前駆体材料薄膜306′を形成した(図7(6))。ノズル吐出口の内径は10μmとし、ノズル吐出口と基材とのギャップは500μmに保持した。このとき基板温度は80℃とした。
100℃で熱処理し乾燥し、形成した前駆体材料薄膜306′の平均膜厚は30nmであった(図7(7))。
次に、ITO微粒子のトルエン分散液(シーアイ化成社製、NanoTek Slurry ITO(粒径30nm) 15質量%分散液)を希釈して調製したインクを用いてインクジェット装置にてこの上に表面に吐出し、ITO微粒子が連続層を形成しないよう前駆体材料薄膜306′上に分散配置した。図7(8)に前駆体材料薄膜306′上に分散配置されたITO微粒子を模式的に示した。面密度が、約2000個/μmとなるようインクを希釈して調製した。
次に、支持体側からマイクロ波照射を行った。即ち、酸素と窒素の分圧が1:1の雰囲気、大気圧条件下で、500Wの出力でマイクロ波(2.45GHz)を照射し200℃で20分間の処理を行った。ITO(ゲート電極302)の、また前駆体材料上に配置されたITO微粒子のマイクロ波吸収による発熱で前駆体材料は酸化物半導体に変換され、ゲート絶縁膜上に半導体層306が形成された(図7(9))。
次に、再度、オクチルトリクロロシラン(C17SiCl)(OTS)を溶解したトルエン溶液(0.1質量%、60℃)に基板を10分間浸漬した後、トルエンですすぎ、さらに、超音波洗浄器中で10分間処理後、乾燥させることで、形成したITO微粒子を有する酸化物半導体層306表面もOTSと反応し単分子膜が形成され表面処理された。同様に、表面処理層308でこの単分子膜を表した(図7(10))。
次いで、保護膜を形成する。
半導体層上の保護膜の形成領域以外を覆うマスクを用いて、保護膜形成領域を254nmの紫外光にて照射した(図7(11))。半導体層上の保護膜形成領域の表面処理層308を分解し半導体層を露出させた。なお、保護膜の幅がチャネル長(ソース電極304、ドレイン電極305の距離)を形成するので、保護膜の幅が15μmとなるよう露光領域を調整し半導体層のチャネル領域のみ露出させた(図7(12))。
酸化物半導体層306上に保護膜材料であるパーヒドロポリシラザン(AZエレクトロニックマテリアルズ社製 アクアミカNP110(登録商標))キシレン溶液を前記同様の静電吸引方式のインクジェット装置を用いて酸化物半導体層内の所定の領域に適用した(図7(13))。次いでこれを200℃、で30分の熱処理を行って、二酸化ケイ素の薄膜層に転化させ保護層307を形成した(図7(14))。保護層の厚みは200nmであった。
次に、前記と同様の大気圧プラズマ装置を用い下記条件で酸素プラズマ処理し残っている表面処理層308を分解し、ゲート絶縁層303及び半導体層306の保護膜で覆った表面以外を露出させた(図7(15))。
(使用ガス)
不活性ガス:窒素ガス 98体積%
反応性ガス:酸素ガス 2体積%
(放電条件)
高周波電源:13.56MHz
放電出力:10W/cm
次ぎに、銀微粒子分散液(Cabot社製 CCI−300(銀含有率20質量%))を、ピエゾ方式のインクジェットヘッドから射出し、半導体層の露出領域を含むソース電極、ドレイン電極部分に印刷を施した。次いで200℃で30分間熱処理して、ソース電極304及びドレイン電極305を形成した(図2(14))。それぞれのサイズは、幅40μm、長さ100μm(チャネル幅)厚さ100nmであり、ソース電極304、ドレイン電極305の距離(チャネル長)は20μmとした。
以上の方法により作製した薄膜トランジスタは良好に駆動し、n型のエンハンスメント動作を示した。ドレインバイアスを10Vとし、ゲートバイアスを−10Vから+20Vまで掃引したときのドレイン電流の増加(伝達特性)が観測された。その飽和領域から見積もられた移動度は15cm/Vs、on/off比は7桁、閾値Vtは4.3Vであった。
半導体前駆体層上にITO微粒子を配置しなかった以外は同様にして作成した薄膜トランジスタは、半導体への変換が容易かつ均一となり、移動度の高い、on/off比がたかい薄膜トランジスタが得られる。
実施例2
実施例1において、半導体前駆体層上にITO微粒子を配置する代わりに、シーアイ化成社製、NanoTek Powder ITO(粒径30nm)を3質量%で、半導体前駆体材料である、硝酸インジウム、硝酸亜鉛、硝酸ガリウム水溶液に混合したものをインクとして用いた。
ここでは、図8に断面模式図で示したように、前駆体材料薄膜306中にITO微粒子が分散され含有されている。その他は同様にして薄膜トランジスタを作成した。
この薄膜トランジスタについても、半導体への変換が容易かつ均一となり、実施例1同様の、移動度の高い、on/off比が高い薄膜トランジスタが得られた。移動度は18cm/Vs、on/off比は7桁、閾値Vtは5Vであった。
比較例1
実施例1において、半導体前駆体層上にITO微粒子を配置しなかった以外は同様にして薄膜トランジスタを作成した。
作成した薄膜トランジスタについて同様に移動度、on/off比について見積もったが比較例1は移動度で1.2cm/Vs、on/off比は6桁、閾値Vtは6Vと実施例1,2に比べ特性が劣っていた。
以上のように、マイクロ波を吸収し発熱する材料を前駆体薄膜の内部、又は前駆体薄膜に接して配置し半導体層への変換を行った試料はより半導体層への変換効率が高いことがわかる。
本発明で用いられる静電吸引方式の液体吐出装置の全体構成を示す断面図である。 形状が異なるノズルの変形例を示す図である。 シミュレーションによるノズルの吐出孔付近の電位分布を示す模式図である。 マルチノズルヘッド100の概略構成を示す分解斜視図である。 マルチノズルヘッド100の内部構成を示す断面図である。 薄膜トランジスタの構成の一例を示す断面模式図である。 本発明の薄膜トランジスタの製造の各工程について説明する断面模式図である。 前駆体材料薄膜にITO微粒子が分散され含有された様子を示す断面模式図である。
符号の説明
301 基板
302 ゲート電極
303 ゲート絶縁層
304 ソース電極
305 ドレイン電極
306 半導体層
306′ 前駆体材料薄膜

Claims (6)

  1. 酸化物半導体の前駆体薄膜を加熱して酸化物半導体膜に転化させる薄膜トランジスタの製造方法において、マイクロ波を吸収し発熱する材料を前駆体薄膜の内部、又は前駆体薄膜に接して配置し、この材料にマイクロ波を照射することにより、酸化物半導体膜への転化を行うことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  2. 酸化物半導体の前駆体薄膜が、前駆体の溶液又は分散液の塗布膜から形成されることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  3. マイクロ波を吸収し発熱する材料が、金属酸化物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  4. 発熱する材料が導電体であることを特徴とする請求項3に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 発熱する材料が金属酸化物の微粒子であることを特徴とする請求項3又は4に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタの製造方法を用いて作成された薄膜トランジスタ。
JP2008263630A 2008-10-10 2008-10-10 薄膜トランジスタ及びその製造方法 Pending JP2010093164A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008263630A JP2010093164A (ja) 2008-10-10 2008-10-10 薄膜トランジスタ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008263630A JP2010093164A (ja) 2008-10-10 2008-10-10 薄膜トランジスタ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010093164A true JP2010093164A (ja) 2010-04-22

Family

ID=42255592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008263630A Pending JP2010093164A (ja) 2008-10-10 2008-10-10 薄膜トランジスタ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010093164A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012138532A (ja) * 2010-12-28 2012-07-19 Mitsubishi Electric Corp 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP5854231B2 (ja) * 2010-07-26 2016-02-09 日産化学工業株式会社 アモルファス金属酸化物半導体層形成用前駆体組成物、アモルファス金属酸化物半導体層の製造方法及び半導体デバイスの製造方法
CN118927845A (zh) * 2024-07-26 2024-11-12 北京航空航天大学 一种基于高温基板喷墨打印制造蜂窝薄膜的方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5854231B2 (ja) * 2010-07-26 2016-02-09 日産化学工業株式会社 アモルファス金属酸化物半導体層形成用前駆体組成物、アモルファス金属酸化物半導体層の製造方法及び半導体デバイスの製造方法
KR20180108911A (ko) * 2010-07-26 2018-10-04 닛산 가가쿠 가부시키가이샤 아모르퍼스 금속 산화물 반도체층 형성용 전구체 조성물, 아모르퍼스 금속 산화물 반도체층 및 그 제조 방법 그리고 반도체 디바이스
KR102052293B1 (ko) * 2010-07-26 2019-12-04 닛산 가가쿠 가부시키가이샤 아모르퍼스 금속 산화물 반도체층 형성용 전구체 조성물, 아모르퍼스 금속 산화물 반도체층 및 그 제조 방법 그리고 반도체 디바이스
US10756190B2 (en) 2010-07-26 2020-08-25 Nissan Chemical Industries, Ltd. Precursor composition for forming amorphous metal oxide semiconductor layer, amorphous metal oxide semiconductor layer, method for producing same, and semiconductor device
US11894429B2 (en) 2010-07-26 2024-02-06 Nissan Chemical Industries, Ltd. Amorphous metal oxide semiconductor layer and semiconductor device
JP2012138532A (ja) * 2010-12-28 2012-07-19 Mitsubishi Electric Corp 薄膜トランジスタ及びその製造方法
CN118927845A (zh) * 2024-07-26 2024-11-12 北京航空航天大学 一种基于高温基板喷墨打印制造蜂窝薄膜的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009177149A (ja) 金属酸化物半導体とその製造方法および薄膜トランジスタ
JPWO2009031381A1 (ja) 金属酸化物半導体の製造方法、及びその方法により得られた薄膜トランジスタ
US20100184253A1 (en) Process for manufacturing thin film transistor
JP2010010549A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法及び薄膜トランジスタ
JP2010098303A (ja) 金属酸化物前駆体層の作製方法、金属酸化物層の作製方法及び電子デバイス
JP2010258057A (ja) 金属酸化物半導体、その製造方法、及びそれを用いた薄膜トランジスタ
WO2009081862A1 (ja) 金属酸化物半導体およびその製造方法、半導体素子、薄膜トランジスタ
JP5763876B2 (ja) 薄膜トランジスタ、及びその製造方法
JP2010283190A (ja) 薄膜トランジスタ、及びその製造方法
WO2010061721A1 (ja) 薄膜トランジスタおよび薄膜トランジスタの製造方法
JP5640323B2 (ja) 金属酸化物半導体の製造方法、金属酸化物半導体および薄膜トランジスタ
US9064778B2 (en) Method of manufacturing thin film transistor
JPWO2009011224A1 (ja) 金属酸化物半導体の製造方法、それにより得られた薄膜トランジスタ
JP2010182852A (ja) 金属酸化物半導体、その製造方法及び薄膜トランジスタ
JP2009065012A (ja) 薄膜トランジスタ
JP2011009619A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法及び薄膜トランジスタ
KR100662839B1 (ko) 기능막의 제조 방법, 박막 트랜지스터의 제조 방법
JPWO2009031423A1 (ja) 金属酸化物半導体薄膜の製造方法、これを用いた薄膜トランジスタ
JPWO2010044332A1 (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP2010093164A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP2010258206A (ja) 金属酸化物半導体の製造方法、金属酸化物半導体及びこれを用いた半導体素子、薄膜トランジスタ
JP2010147206A (ja) 薄膜トランジスタ、及びその製造方法
JP2010103203A (ja) 薄膜トランジスタおよびその製造方法
JP5315822B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法及びこれにより製造された電子デバイス
JP2010251591A (ja) 薄膜トランジスタおよび該薄膜トランジスタの製造方法