JP2010090974A - 転がり軸受用の保持器および転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる転がり軸受用の保持器を提供することである。
【解決手段】転がり軸受用の保持器15は、転動体を収容する複数のポケット16を有する環状の転がり軸受用の保持器15である。保持器15は、径方向に凹む穴21と、穴21に収容され、保持器15の円周方向の重さの不釣合いを修正するための修正部材17とを備える。こうすることにより、重さの異なる修正部材17を付け替えて、円周方向の重さのバランスを調整することにより、円周方向の重さの不釣合いを修正することができる。また、保持器15に銀メッキを施した後であっても、穴21に修正部材17を収容するのみでよい。その結果、円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる。
【選択図】図1
【解決手段】転がり軸受用の保持器15は、転動体を収容する複数のポケット16を有する環状の転がり軸受用の保持器15である。保持器15は、径方向に凹む穴21と、穴21に収容され、保持器15の円周方向の重さの不釣合いを修正するための修正部材17とを備える。こうすることにより、重さの異なる修正部材17を付け替えて、円周方向の重さのバランスを調整することにより、円周方向の重さの不釣合いを修正することができる。また、保持器15に銀メッキを施した後であっても、穴21に修正部材17を収容するのみでよい。その結果、円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる。
【選択図】図1
Description
この発明は、転がり軸受用の保持器および転がり軸受に関し、特に、航空機用ジェットエンジンに用いられる転がり軸受用の保持器および転がり軸受に関するものである。
航空機用ジェットエンジン等のガスタービンエンジンの主軸は、他の用途の軸と比較すると、軸方向に長い形状であって、タービンや圧縮機等の複数の大型の部材が取り付けられている。そして、タービンの回転に伴い高速で回転する。
このような主軸に用いられる転がり軸受としては、例えば、3点接触玉軸受が挙げられる。3点接触玉軸受は、例えば、特開平9−133130号公報(特許文献1)に開示されている。
特許文献1に開示の3点接触玉軸受は、2つに分割された内輪と、外輪と、玉と、保持器とを備える。そして、玉等の表面に、有機金属化合物等の被膜を形成することにより、耐摩耗性に優れた軸受を提供することとしている。
特開平9−133130号公報
軸受の構成要素である保持器には、製造時の誤差等によって、円周方向の重さの不釣合いを生じる場合がある。具体的には、保持器の円周方向の所定の部分が他の部分と比べて相対的に重くなり、保持器の重心が回転中心からずれることによって、不釣合いを生じる場合がある。
また、航空機用ジェットエンジン等のガスタービンエンジンの主軸に用いられる軸受は、主軸の回転に伴い、高速で回転する。したがって、保持器には、大きな遠心力が生じる。この場合、他の部分と比べて相対的に重い部分には、さらに大きな遠心力が生じるため、軸受の正常な回転を阻害する虞がある。
また、軸受は、高速で回転することから、潤滑性能を向上させることが要求される。したがって、保持器には、自己潤滑性を有する銀でメッキを施すことが一般的である。この場合、銀メッキを施した後でも、円周方向の重さの不釣合いを修正できることが望ましい。
この発明の目的は、円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる転がり軸受用の保持器を提供することである。
この発明の他の目的は、円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる転がり軸受を提供することである。
この発明に係る転がり軸受用の保持器は、転動体を収容する複数のポケットを有する環状の転がり軸受用の保持器である。そして、径方向に凹む穴と、穴に収容され、保持器の円周方向の重さの不釣合いを修正するための修正部材とを備える。
このように、保持器に径方向の穴を設け、その穴に円周方向の重さの不釣合いを修正するための修正部材を収容する。これにより、重さの異なる修正部材を付け替えて、円周方向の重さのバランスを調整することにより、円周方向の重さの不釣合いを修正することができる。すなわち、不釣合いに適合する重さの修正部材を選択して付け替えるのみでよい。また、保持器に銀メッキを施した後であっても、穴に修正部材を収容するのみでよい。その結果、円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる。
好ましくは、穴は、円周方向に複数設けられている。こうすることにより、適切に不釣合いを修正することができる。
さらに好ましくは、修正部材の径方向外側端面は、保持器の外径面より径方向外側に突出する形状である。ここで、保持器が外径案内で用いられる場合、外輪との接触を避けるために、修正部材の径方向外側端面を保持器の外径面より径方向外側に突出しないように、修正部材を穴に収容して、円周方向の重さのバランスを調整することも可能である。しかし、静止状態等において、予めバランスを調整した場合であっても、実稼動状態においては、円周方向の重さのバランスが崩れる虞もある。このような場合に、上記構成とした保持器、すなわち、修正部材の径方向外側端面を保持器の外径面より径方向外側に突出した形状とすれば、円周方向の相対的に重い箇所の穴に収容された修正部材のうちの径方向外側に突出した部分が、外輪の内径面と接触し、摩耗することになる。この摩耗により、円周方向の相対的に重い箇所を軽くすることができる。したがって、実稼動状態における円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる。
さらに好ましくは、穴を構成する壁面には、雌ネジが形成されており、修正部材の周面には、雄ネジが形成されており、修正部材は、雄ネジを雌ネジに螺合することによって、穴に収容される。こうすることにより、修正部材は、穴に螺合固定されるため、径方向の移動を適切に規制することができる。
さらに好ましくは、修正部材は、径方向外側に設けられる第1の円柱部と、第1の円柱部の径方向内側端部に設けられ、第1の円柱部より径の小さい第2の円柱部と、第2の円柱部の径方向内側端部に設けられ、第2の円柱部より径の大きい抜け止め部とを含む。こうすることにより、第2の円柱部と抜け止め部との段差によって、抜け止め部が保持器に引っ掛かり、保持器が回転した場合の遠心力によって、修正部材が径方向外側へ移動するのを適切に規制することができる。また、第1の円柱部と第2の円柱部との段差によって、第1の円柱部が保持器に引っ掛かり、修正部材が径方向内側へ移動するのを適切に規制することができる。
さらに好ましくは、修正部材は、径方向外側から径方向内側に向かって、径が大きくなるテーパー状である。こうすることにより、簡易な形状で、径方向の移動を適切に規制することができる。
さらに好ましくは、修正部材は、径方向外側に設けられる棒状部と、棒状部の径方向内側端部に設けられ、棒状部より径の大きい頭部とを含む。こうすることにより、棒状部と頭部との段差によって、頭部が保持器に引っ掛かる。したがって、保持器が回転した場合の遠心力によって、修正部材が径方向に移動するのを適切に規制することができる。
さらに好ましくは、修正部材は、自己潤滑性を有する部材から形成されている。こうすることにより、高速回転に伴う焼き付き等を適切に防止することができる。
さらに好ましくは、自己潤滑性を有する部材は、潤滑油を保持した多孔質部材である。こうすることにより、保持した潤滑油が滲み出して、長期間に亘って、高速回転に伴う焼き付き等を適切に防止することができる。
この発明の他の局面においては、転がり軸受は、内輪と、外輪と、内輪および外輪の間に配置される複数の転動体と、上記のいずれかに記載の転がり軸受用の保持器とを備える。このような転がり軸受は、上記した保持器を備えるため、円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる。
この発明に係る転がり軸受用の保持器は、保持器に径方向の穴を設け、その穴に円周方向の重さの不釣合いを修正するための修正部材を収容する。これにより、重さの異なる修正部材を付け替えて、円周方向の重さのバランスを調整することにより、円周方向の重さの不釣合いを修正することができる。すなわち、不釣合いに適合する重さの修正部材を選択して付け替えるのみでよい。また、保持器に銀メッキを施した後であっても、穴に修正部材を収容するのみでよい。その結果、円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる。
また、この発明に係る転がり軸受は、上記した保持器を備えるため、円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る転がり軸受用の保持器15の一例を示す斜視図である。図2は、この発明の一実施形態に係る転がり軸受用の保持器15を備える転がり軸受として、3点接触玉軸受11の一例を示す断面図である。3点接触玉軸受11は、ヘリコプター用エンジンの主軸や、航空機用ジェットエンジンの主軸等に複数取り付けられ、主軸を回転自在に支持する。
まず、図2を参照して、3点接触玉軸受11は、軸方向に垂直な方向に2つに分割されており、主軸10に嵌合され、主軸10と共に高速回転する内輪12a,12bと、ハウジング(図示せず)に固定される外輪13と、内輪12a,12bおよび外輪13の間に配置される複数の転動体としての玉14と、玉14の周方向間隔を一定に保持する環状の保持器15とを備える。
図3は、図1に示す保持器15を径方向外側から見た図である。図4は、図3に示す保持器15を図3中の矢印IV−IVで切断した場合の断面図である。図1〜図4を参照して、保持器15は、外径案内で用いられ、玉14を収容する複数のポケット16を有する。
また、保持器15は、穴21を備える。穴21は、断面が円形状であって、径方向に凹むように設けられている。この実施形態においては、穴21は、保持器15を径方向に貫通するように設けられている。穴21は、ポケット16とポケット16との間の部分であって、軸方向一方側端部と、軸方向他方側端部とに設けられている。また、穴21は、円周方向に等間隔に複数設けられている。また、穴21を構成する壁面には、雌ネジが形成されている。
さらに、保持器15は、保持器15の円周方向の重さの不釣合いを修正するための修正部材17を備える。修正部材17の周面には、雄ねじが形成されている。また、修正部材17の径方向外側端面17aは、保持器15の外径面15aより径方向外側に突出するように設けられている。なお、図においては、理解を容易にする観点から、突出する長さを誇張して示しており、実際の突出する長さは、僅かである。
修正部材17は、穴21に螺合して収容されている。すなわち、修正部材17は、雄ネジを雌ネジに螺合することにより、穴21に収容されている。そして、穴21に修正部材17を取り付けたり、穴21から修正部材17を取り外したりする。
修正部材17は、保持器15の円周方向の重さの不釣合いを修正するためのものである。具体的には、保持器15の円周方向の所定の部分が他の部分と比べて相対的に重くなり、保持器15の重心が回転中心からずれることによって生じる不釣合いを修正するためのものである。すなわち、修正部材17は、保持器15の重心を回転中心に一致させるように修正するための錘である。
ここで、保持器15の円周方向の重さの不釣合いを修正する方法の一例について説明する。まず、重さの異なる複数の修正部材17を準備する。例えば、比重の異なる材料を用いて修正部材17を形成したり、修正部材17の内部に各々大きさの異なる空間を設けたり、修正部材17の一部を削ったりすることにより、重さの異なる複数の修正部材17を準備する。次に、修正部材17を全ての穴21に収容する。そして、保持器15を回転させて、偏心する場合には、重い箇所を軽い修正部材17に付け替える。そして、再度保持器15を回転させて、偏心しないようにバランスを調整する。このようにして、保持器15の円周方向の重さの不釣合いを修正する。
このように、保持器15に径方向の穴21を設け、その穴21に円周方向の重さの不釣合いを修正するための修正部材17を収容する。これにより、重さの異なる修正部材17を付け替えて、円周方向の重さのバランスを調整することにより、円周方向の重さの不釣合いを修正することができる。すなわち、不釣合いに適合する重さの修正部材17を選択して付け替えるのみでよい。また、保持器15に銀メッキを施した後であっても、穴21に修正部材17を収容するのみでよい。その結果、円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる。
また、修正部材17の径方向外側端面17aは、保持器15の外径面15aより径方向外側に突出するように設けられている。ここで、保持器15が外径案内で用いられる場合、外輪13との接触を避けるために、修正部材17の径方向外側端面17aを保持器15の外径面15aより径方向外側に突出しないように、修正部材17を穴21に収容して、円周方向の重さのバランスを調整することも可能である。しかし、予めバランスを調整した場合であっても、実稼動状態においては、円周方向の重さのバランスが崩れる虞もある。このような場合に、上記構成とした保持器15、すなわち、修正部材17の径方向外側端面17aを保持器15の外径面15aより径方向外側に突出した形状とすれば、円周方向の相対的に重い箇所の穴21に収容された修正部材17のうちの径方向外側に突出した部分が、外輪13の内径面と接触し、摩耗することになる。この摩耗により、円周方向の相対的に重い箇所を軽くすることができる。したがって、実稼動状態における円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる。
また、修正部材17は、穴21に螺合固定されるため、径方向の移動を適切に規制することができる。
また、このような転がり軸受としての3点接触玉軸受11は、上記した保持器15を備えるため、円周方向の重さの不釣合いを効率的に修正することができる。
次に、この発明の他の実施形態について説明する。図5は、図4の変形例であって、他の実施形態に係る保持器25の断面図である。
図5を参照して、保持器25は、穴26を備える。穴26は、断面が円形状であって、保持器25を径方向に貫通するように設けられている。また、穴26は、径方向外側に位置する大径部26aと、径方向内側に位置し、大径部26aより径の小さい小径部26bとを含む形状である。また、穴26は、後述する修正部材27を受け入れる形状である。
保持器25は、修正部材27を備える。修正部材27は、上記したように、保持器25の円周方向の重さの不釣合いを修正するためのものである。図6は、修正部材27を拡大した拡大図である。図7は、修正部材27を図6中の矢印VIIの方向から見た図である。図5〜図7を参照して、修正部材27は、穴26を構成する壁面に沿う外形形状である。具体的には、大径部26aを構成する外壁に沿う外形形状の第1の円柱部28と、小径部26bを構成する外壁に沿う外形形状の第2の円柱部29と、抜け止め部30とを含む。
第1の円柱部28は、径方向外側に設けられている。第1の円柱部28は、径方向に真っ直ぐに延びるように設けられている。そして、径方向外側端面28aが、保持器25の外径面25aより径方向外側に突出するように設けられている。
第2の円柱部29は、第1の円柱部28の径方向内側端部に設けられている。また、第2の円柱部29の径は、第1の円柱部28の径より小さく設けられている。
抜け止め部30は、第2の円柱部29の径方向内側端部に設けられている。そして、抜け止め部30の径は、第2の円柱部29の径より大きく設けられている。また、抜け止め部30は、保持器25の内径面25bより径方向内側に突出するように設けられている。
こうすることにより、抜け止め部30は、保持器25の内径面25bに引っ掛かる。したがって、保持器25が回転した場合の遠心力によって、修正部材27が径方向外側へ移動するのを適切に規制することができる。また、第1の円柱部28と第2の円柱部29との段差によって、第1の円柱部28が保持器25に引っ掛かり、修正部材27が径方向内側へ移動するのを適切に規制することができる。
なお、修正部材27を保持器25に取り付ける方法としては、例えば、抜け止め部30を弾性変形可能な部材で形成することによって、径方向外側から穴26に押し入れることによって取り付ける。
次に、この発明のさらに他の実施形態について説明する。図8は、図4の変形例であって、さらに他の実施形態に係る保持器35の断面図である。
図8を参照して、保持器35は、穴36を備える。穴36は、断面が円形状であって、保持器35を径方向に貫通するように設けられている。また、穴36は、径方向外側から径方向内側に向かって径が大きくなるテーパー状である。また、穴36は、後述する修正部材37を受け入れる形状である。
保持器35は、修正部材37を備える。修正部材37は、上記したように、保持器35の円周方向の重さの不釣合いを修正するためのものである。図9は、修正部材37を拡大した拡大図である。図10は、修正部材37を図9中の矢印Xの方向から見た図である。図8〜図10を参照して、修正部材37は、穴36を構成する外壁に沿う外形形状である。具体的には、テーパー状であって、径方向外側から径方向内側に向かって径が大きくなっている。また、径方向外側端面37aが、保持器35の外径面35aより径方向外側に突出するように設けられている。また、径方向内側端面37bは、保持器35の内径面35bと面一になるように設けられている。
こうすることにより、簡易な形状で、径方向の移動を適切に規制することができる。
次に、この発明のさらに他の実施形態について説明する。図11は、図4の変形例であって、さらに他の実施形態に係る保持器40の断面図である。
図11を参照して、保持器40は、穴41を備える。穴41は、断面が円形状であって、保持器40を径方向に貫通するように設けられている。また、穴41は、径方向外側に位置する小径部41aと、径方向内側に位置し、小径部41aより径の大きい大径部41bとを含む形状である。また、穴41は、後述する修正部材42を受け入れる形状である。
保持器40は、修正部材42を備える。修正部材42は、上記したように、保持器40の円周方向の重さの不釣合いを修正するためのものである。図12は、修正部材42を拡大した拡大図である。図13は、修正部材42を図12中の矢印XIIIの方向から見た図である。図11〜図13を参照して、修正部材42は、穴41を構成する壁面に沿う外形形状である。具体的には、小径部41aを構成する外壁に沿う外形形状の棒状部43と、大径部41bを構成する外壁に沿う外形形状の頭部44とを含む。
棒状部43は、径方向外側に設けられている。棒状部43は、径方向に真っ直ぐに延びるように設けられている。また、棒状部43は、径方向外側端面43aが、保持器40の外径面40aより径方向外側に突出するように設けられている。
頭部44は、棒状部43の径方向内側端部に設けられている。また、頭部44の径は、棒状部43の径より大きく設けられている。また、頭部44は、径方向内側端面44bが、保持器40の内径面40bと面一になるように設けられている。
こうすることにより、棒状部43と頭部44との段差によって、頭部44が保持器40に引っ掛かる。したがって、保持器40が回転した場合の遠心力によって、修正部材42が径方向に移動するのを適切に規制することができる。
なお、上記した全ての実施形態において、修正部材は、自己潤滑性を有する部材から形成されていてもよい。自己潤滑性を有する部材とは、例えば、銀や、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。こうすることにより、高速回転に伴う焼き付き等を適切に防止することができる。
また、自己潤滑性を有する部材として、潤滑油を保持した多孔質部材が挙げられる。多孔質部材としては、例えば、JIS Z2550 P4034等の焼結合金や、ベークライトや、コットンフェノール樹脂等が挙げられる。こうすることにより、保持した潤滑油が滲み出して、長期間に亘って、高速回転に伴う焼き付き等を適切に防止することができる。
また、修正部材は、例えば、ポリルーブ(登録商標)等のプラスチックグリースから形成されていてもよい。こうすることにより、軸受回転時の発熱等によって、潤滑油が滲み出して、長期間に亘って、高速回転に伴う焼き付き等を適切に防止することができる。
また、修正部材は、線膨張係数が、保持器を形成する部材の線膨張係数より大きい部材から形成されていてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、穴は、断面が円形状であって、修正部材は、穴を構成する壁面に沿う外形形状である例について説明したが、これに限ることなく、例えば、穴の断面が円周方向に延びる形状であって、修正部材においても、穴に収容可能な円周方向に延びる形状であってもよい。また、穴の断面が軸方向に延びる形状であって、修正部材においても、穴に収容可能な軸方向に延びる形状であってもよい。この場合、ポケットとポケットの間の軸方向中央部に設けられてもよい。また、穴の断面が四角形状であってもよいし、その他の形状であってもよい。この場合、修正部材においても、四角柱等の穴を構成する外壁に沿う外形形状である。
また、上記の実施の形態においては、修正部材は、全ての穴に収容する例について説明したが、これに限ることなく、バランスを調整可能なように、少なくとも一箇所に収容されていればよい。
また、上記の実施の形態においては、穴は、保持器を径方向に貫通するように設けられている例について説明したが、これに限ることなく、保持器の外径面または/および内径面から径方向に凹む凹部であって、貫通しないような形状であってもよい。
また、上記の実施の形態においては、修正部材の径方向外側端面は、保持器の外径面より径方向外側に突出する形状である例について説明したが、これに限ることなく、上記したように、外輪との接触を避けたい場合には、修正部材の径方向外側端面を保持器の外径面より径方向内側に凹ませた形状であってもよいし、また、修正部材の径方向外側端面を保持器の外径面と面一にしてもよい。
また、上記の実施の形態においては、修正部材は、保持器の円周方向の重さの不釣合いを修正する例について説明したが、これに限ることなく、例えば、保持器の軸方向の重さの不釣合いを修正してもよい。
また、上記の実施の形態においては、保持器を3点接触玉軸受に適用する例について説明したが、これに限ることなく、保持器を備える他の転がり軸受にも適用することができる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明は、航空機用ジェットエンジンの主軸に用いられる転がり軸受用の保持器および転がり軸受に有効に利用される。
10 主軸、11 3点接触玉軸受、12a,12b 内輪、13 外輪、14 玉、15,25,35,40 保持器、15a,25a,35a,40a 外径面、25b,35b,40b 内径面、16 ポケット、17,27,37,42 修正部材、17a,28a,37a,43a 径方向外側端面、37b,44b 径方向内側端面、21,26,36,41 穴、26b,41a 小径部、26a,41b 大径部、28 第1の円柱部、29 第2の円柱部、30 抜け止め部、43 棒状部、44 頭部。
Claims (10)
- 転動体を収容する複数のポケットを有する環状の転がり軸受用の保持器であって、
径方向に凹む穴と、
前記穴に収容され、前記保持器の円周方向の重さの不釣合いを修正するための修正部材とを備える、転がり軸受用の保持器。 - 前記穴は、円周方向に複数設けられている、請求項1に記載の転がり軸受用の保持器。
- 前記修正部材の径方向外側端面は、前記保持器の外径面より径方向外側に突出する形状である、請求項1または2に記載の転がり軸受用の保持器。
- 前記穴を構成する壁面には、雌ネジが形成されており、
前記修正部材の周面には、雄ネジが形成されており、
前記修正部材は、前記雄ネジを前記雌ネジに螺合することによって、前記穴に収容される、請求項1〜3のいずれかに記載の転がり軸受用の保持器。 - 前記修正部材は、径方向外側に設けられる第1の円柱部と、
前記第1の円柱部の径方向内側端部に設けられ、前記第1の円柱部より径の小さい第2の円柱部と、
前記第2の円柱部の径方向内側端部に設けられ、前記第2の円柱部より径の大きい抜け止め部とを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の転がり軸受用の保持器。 - 前記修正部材は、径方向外側から径方向内側に向かって、径が大きくなるテーパー状である、請求項1〜3のいずれかに記載の転がり軸受用の保持器。
- 前記修正部材は、径方向外側に設けられる棒状部と、
前記棒状部の径方向内側端部に設けられ、前記棒状部より径の大きい頭部とを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の転がり軸受用の保持器。 - 前記修正部材は、自己潤滑性を有する部材から形成されている、請求項1〜7のいずれかに記載の転がり軸受用の保持器。
- 前記自己潤滑性を有する部材は、潤滑油を保持した多孔質部材である、請求項8に記載の転がり軸受用の保持器。
- 内輪と、
外輪と、
前記内輪および前記外輪の間に配置される複数の転動体と、
請求項1〜9のいずれかに記載の転がり軸受用の保持器とを備える、転がり軸受。
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| JP2008260895A JP2010090974A (ja) | 2008-10-07 | 2008-10-07 | 転がり軸受用の保持器および転がり軸受 |
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|---|---|---|---|
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| JP (1) | JP2010090974A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012023437A1 (ja) * | 2010-08-18 | 2012-02-23 | 日本精工株式会社 | 転がり軸受及び工作機械用主軸装置 |
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-
2008
- 2008-10-07 JP JP2008260895A patent/JP2010090974A/ja not_active Withdrawn
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