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JP2010090870A - 内燃機関のブローバイガス処理装置 - Google Patents

内燃機関のブローバイガス処理装置 Download PDF

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JP2010090870A
JP2010090870A JP2008264393A JP2008264393A JP2010090870A JP 2010090870 A JP2010090870 A JP 2010090870A JP 2008264393 A JP2008264393 A JP 2008264393A JP 2008264393 A JP2008264393 A JP 2008264393A JP 2010090870 A JP2010090870 A JP 2010090870A
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fuel
alcohol concentration
gas
blow
internal combustion
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JP2008264393A
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Shoichiro Morinaka
翔一朗 森中
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】アルコールを含む燃料の使用時に内燃機関のオイル中でスラッジが生成されやすくなることを抑制し、そのスラッジの生成が同機関での上記オイルによる潤滑に悪影響を及ぼすことを抑制できるようにする。
【解決手段】燃料のアルコール濃度が濃いときには、アルコール濃度0%の燃料の使用時など燃料中のアルコール濃度が薄いときに比べて、クランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量が多くなり、水分を多く含んだ同ブローバイガスが多く且つ速やかに吸気通路3に戻される。これにより、アルコールを含む燃料の使用時に、エンジン1のオイル中でスラッジが生成されやすくなることは抑制され、そのスラッジの生成によって同エンジン1での上記オイルによる潤滑に悪影響が及ぶことは抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のブローバイガス処理装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関においては、運転中に燃焼室からシリンダ内壁とピストンリングとの間を介してクランクケースに燃料成分や排気成分を含んだガス(ブローバイガス)が漏れる。燃焼室からクランクケースにブローバイガスが漏れると、同ガス中の排気成分(NOxやSOx等)と、内燃機関のクランクケース内のオイルに含まれるオレフィンと、同ケース内の水分とが、熱や酸により反応してオイル中にスラッジが生成されることが知られている(特許文献1参照)。こうしたスラッジが内燃機関におけるオイルの流通経路上で生成されると、内燃機関での上記オイルによる潤滑に悪影響を及ぼすことになる。
また、内燃機関の運転中に燃焼室からクランクケース内にブローバイガスが漏れることを考慮して、例えば特許文献2に示されるように、上記ブローバイガスをクランクケースから吸気通路に戻して処理するブローバイガス処理装置を設けることも考えられる。この場合、燃焼室からクランクケースに漏れたブローバイガスが吸気通路に戻されるため、同ガス中の排気成分等に起因した内燃機関のオイル中でのスラッジ生成の抑制が図られるようになる。
特開平2008−121474公報(段落[0002]) 特開平6−81625公報
ところで、内燃機関の燃料としては、ガソリンのみからなる燃料だけでなく、アルコールとガソリンとの混合燃料やアルコールのみならなるアルコール燃料が使用される場合がある。
内燃機関において、こうしたアルコールを含む燃料が燃焼されると、ガソリンのみからなる燃料を燃焼させたときと比較して、同機関の排気中における単位体積当たりの水分(水蒸気)の量が多くなり、燃焼室からクランクケースに漏れるブローバイガス中の単位体積当たりの水分の量も多くなる。特に、燃料中のアルコール濃度が濃いときほど排気中の上記水分の量が多くなり、燃料室からクランクケースに漏れるブローバイガス中の上記水分の量も多くなる。
このため、アルコールを含む燃料の使用される内燃機関においては、ガソリンのみからなる燃料の使用を想定して燃焼室からクランクケース内に漏れたブローバイガスをブローバイガス処理装置により吸気通路に戻すようにしたとしても、同ケース内に存在する水分の量が多くなることは避けられない。そして、その水分の量の増大等に起因して内燃機関のオイル中でスラッジが生成されやすくなる。このように内燃機関のオイル中でスラッジが生成されやすくなり、同機関におけるオイルの流通経路でスラッジが生成されると、内燃機関での上記オイルによる潤滑に悪影響を及ぼすことは上述したとおりである。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、アルコールを含む燃料の使用時に内燃機関のオイル中でスラッジが生成されやすくなることを抑制し、そのスラッジの生成が同機関での上記オイルによる潤滑に悪影響を及ぼすことを抑制できる内燃機関のブローバイガス処理装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、内燃機関の燃焼室からクランクケースに漏れたブローバイガスを吸気通路に戻すとともに、その吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を機関運転状態に基づき制御する内燃機関のブローバイガス処理装置において、前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を内燃機関の燃料のアルコール濃度が濃いときには薄いときに比べて多くする制御手段を備えた。
内燃機関においては、運転中に燃焼室からクランクケースにブローバイガスが漏れると、同ガス中の排気成分(NOxやSOx等)と、内燃機関のクランクケース内のオイルに含まれるオレフィンと、同ケース内の水分とが、熱や酸により反応してオイル中にスラッジが生成されるおそれがある。こうしたオイル中のスラッジに関しては、燃焼室からクランクケースに漏れたブローバイガスをブローバイガス処理装置により吸気通路に戻すことにより、生成の抑制が図られるようになる。
ただし、アルコールを含んだ燃料の使用時には、燃焼室からクランクケース内に漏れるブローバイガス中の単位体積当たりの水分(水蒸気)の量が多くなる。このため、ガソリンのみからなる燃料(アルコール濃度0%の燃料)の使用を想定して、ブローバイガス処理装置によりクランクケースから吸気通路に上記ブローバイガスを戻すようにしても、クランクケース内に存在する水分の量が多くなることは避けられない。そして、クランクケース内に存在する水分の量が多くなると、同機関のオイル中でスラッジが生成されやすくなる。このように内燃機関のオイル中でスラッジが生成されやすくなり、同機関におけるオイルの流通経路でスラッジが生成されると、それが同機関での上記オイルによる潤滑に悪影響を及ぼすこととなる。
上記構成によれば、燃料のアルコール濃度が濃いときには、アルコール濃度0%の燃料の使用時など燃料中のアルコール濃度が薄いときに比べて、クランクケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が多くされ、水分を多く含んだ同ブローバイガスが多く且つ速やかに吸気通路に戻されるようにしている。これにより、クランクケース内に存在する水分の量が多くなることは抑制されるとともに、クランクケース内に存在する同ガス中の排気成分(NOxやSOx等)の量が低減される。従って、アルコールを含む燃料の使用時に、内燃機関のオイル中でスラッジが生成されやすくなり、同機関におけるオイルの流通経路でスラッジが生成され、それが同機関での上記オイルによる潤滑に悪影響を及ぼすことは抑制されるようになる。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記内燃機関は、前記燃焼室から前記クランクケースに漏れたブローバイガスを前記吸気通路に戻すガス流出通路と、そのガス流出通路のガス流通面積を可変とすべく開閉動作するPCVバルブとを備え、前記PCVバルブは、機関運転状態に応じて算出される開度指令値に基づき開度調整され、それによって前記ガス流出通路を介して前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を制御するものであり、前記制御手段は、前記開度指令値を前記燃料のアルコール濃度が濃いときには同アルコール濃度の薄いときに比べて開き側の値とすることを要旨とした。
上記構成によれば、燃料中のアルコール濃度の濃いとき、開度指令値がアルコール濃度0%の燃料の使用時など燃料中のアルコール濃度が薄いときに比べて開き側の値とされ、その開度指令値に基づきPCVバルブの開度が調整される。従って、クランクケースからガス流出通路を介して吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を、燃料中のアルコール濃度が濃いときには同濃度が薄いときに比べて、的確に多くすることができるようになる。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記制御手段は、前記燃料のアルコール濃度に応じて複数用意されたマップのうち実際のアルコール濃度に対応したマップを選択し、その選択したマップを参照して機関運転状態に基づき前記開度指令値を算出することを要旨とした。
PCVバルブの開度指令値を算出するためのマップを燃料中のアルコール濃度の細かな違いに応じて多く用意するほど、同開度指令値を燃料中のアルコール濃度に応じて最適な値となるよう細かく可変とすることが可能にはなる。ただし、上記マップを燃料中のアルコール濃度の細かな違いに応じて多く用意しようとすると、それに必要な手間も多くかかるようになる。上記構成においては、燃料中のアルコール濃度に応じて開度指令値を最適な値とすることと上記マップを用意する際の手間を省くこととの両方をふまえ、それぞれが最適となるように同マップの数を適宜定めることができる。
請求項4記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記制御手段は、前記燃料のアルコール濃度に基づき補正値を算出し、その補正値を用いて前記開度指令値を補正することにより、同開度指令値を前記アルコール濃度が濃いときに同アルコール濃度の薄いときと比べて開き側の値とすることを要旨とした。
上記構成によれば、PCVバルブの開度指令値を補正する処理を新たに実施するだけでよく、同補正前の開度指令値を算出する処理に関しては既存の処理を流用することができる。このため、開度指令値を燃料のアルコール濃度が濃いときには同アルコール濃度の薄いときに比べて開き側の値とすることが容易に実現可能となる。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記制御手段は、前記燃料のアルコール濃度が濃くなるほど前記開度指令値が大きく開き側の値となるよう、前記アルコール濃度の濃い側への変化に従って前記補正値を徐々に変化させることを要旨とした。
上記構成によれば、PCVバルブの開度指令値を燃料中のアルコール濃度に応じて細かく可変とすることが可能なため、給油毎に燃料中のアルコール濃度が細かく変動するとしても、その変動に合わせて上記開度指令値を同アルコール濃度に適した値とすることができる。
以下、本発明を、燃料としてガソリンとアルコールとの混合燃料やアルコールのみからなるアルコール燃料など、アルコールを含む燃料が用いられる自動車用エンジンに適用した一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示されるエンジン1においては、各気筒の燃焼室2に吸気通路3及び排気通路4が接続されている。そして、エンジン1の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ11が設けられた吸気通路3を介して燃焼室2に空気が吸入されるとともに、燃料噴射弁5から吸気通路3内に燃料が噴射供給されることにより、燃焼室2内に空気と燃料とからなる混合気が充填される。この混合気が各気筒の点火プラグ6による点火に基づき燃焼すると、そのときの燃焼エネルギによってピストン7が往復移動し、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト8が回転する。また、燃焼後の混合気は排気として排気通路4に送り出される。
また、エンジン1においては、圧縮行程や膨張行程で燃焼室2に存在するガスの一部がブローバイガスとしてピストンリング7aとシリンダ内壁9との間からクランクケース10内に漏れる。このため、エンジン1には、燃焼室2から漏れたブローバイガスを吸気通路3に戻して処理するブローバイガス処理装置が設けられている。
同装置は、吸気通路3におけるスロットルバルブ11の上流側の部分に接続されてクランクケース10内に新気を導入する新気導入通路12と、クランクケース10内のブローバイガスを吸気通路3に戻すべく同通路3におけるスロットルバルブ11の下流側の部分に接続されたガス流出通路13とを備えている。また、ガス流出通路13にはブローバイガスを吸気通路3に戻す際のガス流量を調整するPCVバルブ14が設けられている。このPCVバルブ14は、ステップモータ等により開度調整される電動式のものであって、その開度を開き側に調整するほどガス流出通路13から吸気通路3に流れるガスの流量を多くするものである。そして、同装置においては、新気導入通路12からクランクケース10内への新気導入により、燃焼室2からクランクケース10内に漏れたブローバイガスがガス流出通路13を介して吸気通路3に戻されるようになる。
次に、上記ブローバイガス処理装置の電気的構成について説明する。
ブローバイガス処理装置は、自動車に搭載されてエンジン1等に関する各種制御を実行する電子制御装置19を備えている。この電子制御装置19は、上記制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
電子制御装置19の入力ポートには、以下に示す各種センサ等が接続されている。
・自動車の運転者によって踏込操作されるアクセルペダル20の踏み込み量(アクセル踏込量)を検出するアクセルポジションセンサ21。
・エンジン1の吸気通路3に設けられたスロットルバルブ11の開度(スロットル開度)を検出するスロットルポジションセンサ22。
・吸気通路3を通過して燃焼室2に吸入される空気の量を検出するエアフロメータ23。
・クランクシャフト8の回転に対応した信号を出力するクランクポジションセンサ24。
・排気中の酸素濃度に応じた信号を出力する空燃比センサ26。
・エンジン1でのノック発生を検出するノックセンサ31。
・給油の有無を判断するために燃料タンクの給油口における蓋の開閉を検出する開閉センサ35。
また、電子制御装置19の出力ポートには、燃料噴射弁5、点火プラグ6、スロットルバルブ11、及びPCVバルブ14といった各種機器の駆動回路が接続されている。
電子制御装置19は、上記各センサから入力された検出信号より把握されるエンジン運転状態に応じて、上記出力ポートに接続された各機器類の駆動回路に指令信号を出力する。こうして点火プラグ6の点火時期制御、スロットルバルブ11の開度制御、燃料噴射弁5による燃料噴射の制御、及びPCVバルブ14の開度制御等の各種制御が電子制御装置19により実施されている。
上記燃料噴射弁5による燃料噴射の制御としては、例えば、燃料噴射量の空燃比フィードバック補正を含む燃料噴射量制御があげられる。上記燃料噴射量の空燃比フィードバック補正は、燃料噴射量を補正するための空燃比フィードバック補正値をエンジン1の空燃比が理論空燃比となるよう空燃比センサ26の出力等に基づき増減した後、同空燃比フィードバック補正値で上記補正を行うことにより実現される。
また、上記点火プラグ6の点火時期制御としては、例えば、エンジン1の出力向上及び燃費改善を図るべく点火時期をエンジン1でのノック発生を抑えつつ進角側の限界にまで補正するKCS制御があげられる。このKCS制御に関しては、点火時期を補正するためのフィードバック補正項をノック発生のないときには進角補正側に変化させ、ノック発生があるときには遅角補正側に変化させることにより実現される。
次に、上記PCVバルブ14の開度制御の概要について説明する。
PCVバルブ14の開度制御は、クランクケース10からガス流出通路13を介して吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量を制御することを目的として、電子制御装置19により求められる開度指令値である指令ステップ数Rに基づき行われる。
具体的には、エンジン回転速度及びエンジン負荷といったエンジン運転状態に基づき予め設定されたマップを参照して指令ステップ数Rが算出され、その指令ステップ数Rに基づきPCVバルブ14が開閉動作される。なお、上記指令ステップ数Rの算出に用いられるエンジン回転速度は、クランクポジションセンサ24からの検出信号に基づき求められる。また、上記エンジン負荷は、エンジン1の吸入空気量に対応するパラメータと上記エンジン回転速度とから算出される。ここで用いられる吸入空気量に対応するパラメータとしては、例えば、エアフロメータ23からの検出信号に基づき求められるエンジン1の吸入空気量の実測値や、スロットルポジションセンサ22によって検出されるスロットル開度等が用いられる。
上記のように開度制御されるPCVバルブ14に関しては、指令ステップ数Rが「0」のときに全閉とされ、同指令ステップ数Rが「0」から多くなるほど開き側の開度に調整される。こうしたPCVバルブ14の開度制御を通じて、クランクケース10内からガス流出通路13を介して吸気通路3に流れるブローバイガスのガス流量が制御されることとなる。より詳しくは、エンジン負荷及びエンジン回転速度の変化に応じて変化するエンジン1の吸気圧、すなわち吸気通路3のスロットルバルブ11よりも下流側の圧力の変化に対し、上記ガス流量が例えば図2に二点鎖線で示すごとく変化するようにされる。
上記ブローバイガスのガス流量に関しては、少なすぎるとクランクケース10内のオイルに対し燃焼室2から漏れたブローバイガス中の排気成分や未燃燃料成分が混入して同オイルが劣化しやすくなり、多すぎると吸気通路3に戻されるブローバイガスによって同通路3に持ち去られるオイルの量が多くなって同通路3でのデポジットの付着を招く。従って、上記ブローバイガスのガス流量の制御に用いられる指令ステップ数Rに関しては、そのガス流量が上述したオイルの劣化とデポジットの付着といった二つの点をふまえた最適な値となるよう、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出することが考えられる。
ところで、アルコールを含む燃料が使用されるエンジン1においては、ガソリンのみからなる燃料(アルコール濃度0%の燃料)の使用を想定して、燃焼室2からクランクケース10内に漏れたブローバイガスをブローバイガス処理装置により吸気通路3に戻すようにしたとしても、同ケース10内に存在する水分の量が多くなることは避けられない。そして、その水分の量の増大等に起因してエンジン1のオイル中でスラッジが生成されやすくなる。特に、燃料中のアルコール濃度が濃いときには排気中の上記水分の量が多くなり、燃料室からクランクケースに漏れるブローバイガス中の上記水分の量も多くなることから、エンジン1のオイル中でより一層スラッジが生成されやすくなる。そして、エンジン1のオイルの流通経路で上述したようにスラッジが生成されると、それがエンジン1の上記オイルによる潤滑に悪影響を及ぼすことになる。
こうした不具合に対処するため、本実施形態では、クランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量を、エンジン1の燃料のアルコール濃度が濃いときには薄いときに比べて多くする。
ここで、燃料のアルコール濃度が濃いときには、アルコール濃度0%の燃料の使用時など燃料中のアルコール濃度が薄いときに比べて、燃焼室2からクランクケース10に漏れるブローバイガス中における単位堆積当たりの水分(水蒸気)の量が多くなるものの、同ガスは上記ガス流量の制御を通じて多く且つ速やかに吸気通路3に戻されるようになる。このため、クランクケース10内に存在する水分の量が多くなることは抑制されるとともに、クランクケース10内に存在する排気成分(NOxやSOx等)の量が低減されることとなる。
以上により、アルコールを含む燃料の使用時に、エンジン1のオイル中でスラッジが生成されやすくなることは抑制され、そのスラッジの生成によって同エンジン1での上記オイルによる潤滑に悪影響が及ぶことは抑制されるようになる。
次に、吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量の制御を目的とした本実施形態のPCVバルブ14の開度制御の詳細について、PCVバルブ制御ルーチンを示す図3のフローチャートを参照して説明する。このPCVバルブ制御ルーチンは、電子制御装置19を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンにおいては、まず、電子制御装置19の不揮発性RAMに記憶された燃料中のアルコール濃度の推定値が読み込まれる(S101)。
このアルコール濃度の推定値は、例えば、燃料噴射量の空燃比フィードバック補正で用いられる空燃比フィードバック補正値を利用して給油毎に求められる。すなわち、給油後の最初のエンジン運転時においては、燃料中のアルコール濃度が給油前の値から変化する可能性が高く、そのアルコール濃度が変化した場合には上記空燃比フィードバック補正が行われているときの空燃比フィードバック補正値が給油前の値に対し上記アルコール濃度の変化に対応した分だけ変化する。これは、アルコールの燃焼特性がガソリンの燃焼特性とは異なっており、燃料中のアルコール濃度が濃い値になるほど燃料の理論空燃比がガソリンのみを燃料とした場合の理論空燃比である「14.7」に対し大きくリッチ側の値(小さい値)となり、空燃比フィードバック補正値が燃料噴射量増量補正側の値(増大側の値)へと変化するためである。従って、上記空燃比フィードバック補正値の変化が生じたとき、その変化に応じて上記不揮発性のRAMに記憶された推定値を増減させることにより、同推定値が燃料中の実際のアルコール濃度に対応した値とされる。なお、上記のように増減される推定値の初期値としては、例えば、ガソリンとアルコールとを混合した燃料における一般的なアルコール濃度(22%等)が用いられる。
また、燃料中のアルコール濃度の推定値を上述したように空燃比フィードバック補正値を利用して求める代わりに、KCS制御で用いられるフィードバック補正項を利用して給油毎に求めてもよい。ここで、給油後の最初のエンジン運転時において、燃料中のアルコール濃度が給油前の値から変化すると、KCS制御で用いられるフィードバック補正項が給油前の値に対し上記アルコール濃度の変化に対応した分だけ変化する。これは、アルコールの燃焼特性がガソリンの燃焼特性とは異なっており、燃料中のアルコール濃度が濃い値になるほどエンジン1でノックが発生しにくくなり、上記フィードバック補正値が点火時期進角補正側の値へと変化するためである。従って、上記フィードバック補正値の変化が生じたとき、その変化に応じて上記不揮発性のRAMに記憶された推定値を増減させることにより、同推定値が燃料中の実際のアルコール濃度に対応した値とされる。なお、上記のように増減される推定値の初期値に関しても、上記と同じくガソリンとアルコールとを混合した燃料における一般的なアルコール濃度(22%等)が用いられる。
以上のように、給油による燃料中のアルコール濃度の変化に応じて電子制御装置19の不揮発性のRAMに記憶された上記推定値を増減させることは、給油毎に燃料中のアルコール濃度を推定していることを意味する。上記ステップS101では、このように推定されて電子制御装置19の不揮発性のRAMに記憶されたアルコール濃度(推定値)が読み込まれる。そして、読み込まれたアルコール濃度に基づき、同濃度が濃いときには薄いときに比べてクランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量を多くする処理(S102〜S105)が実行される。
この一連の処理において、燃料中のアルコール濃度が濃いときには薄いときに比べて上記ガス流量を多くすることは、PCVバルブ14の開度制御に用いられる指令ステップ数Rを上記アルコール濃度の濃いとき同濃度の薄いときに比べて開き側の値(増大側の値)とすることによって実現される。
具体的には、上記指令ステップ数Rを算出するためのマップとして、燃料中のアルコール濃度に応じて図4に示されるように複数用意されたマップのうち、ステップS101で読み込まれたアルコール濃度に対応したマップが選択される(図3のS102)。なお、この実施形態では、上記マップとして燃料中のアルコール濃度がそれぞれ低濃度、中濃度、高濃度のときに対応した三種類のマップが予め実験等により定められて電子制御装置19のROMに記憶されている。ちなみに、上記アルコール濃度の低濃度、中濃度、高濃度の具体的な数値としてはそれぞれ、例えば「0%(ガソリン100%)」、「22%」、「100%」という値があげられる。そして、ステップS102の処理では、それら「0%(ガソリン100%)」、「22%」、「100%」という三種類のアルコール濃度に対応したマップのうち、ステップS101で読み込まれたアルコール濃度に最も近いアルコール濃度に対応したマップが選択される。
続いて、上記のように選択したマップを参照してエンジン負荷及びエンジン回転速度といったエンジン運転状態に基づき上記指令ステップ数Rが算出される(S103)。こうして算出された指令ステップ数Rは、燃料中のアルコール濃度が濃いときには薄いときに比べて開き側の値(増大側の値)となる。すなわち、そのような値として上記指令ステップ数Rが算出されるよう上記三種類のマップが定められている。そして、上記算出された指令ステップ数Rに基づきPCVバルブ14の開度が調整され、それにより吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量が調整される。
図2は、エンジン1の吸気圧の変化に対する吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量の推移を示すグラフである。図中における二点鎖線は、燃料中のアルコール濃度が低濃度(この例では「0%」)であるときに対応したマップを参照して指令ステップ数Rを算出した場合の上記ガス流量の推移を示している。また、破線は、上記アルコール濃度が中濃度(この例では「22%」)であるときに対応したマップを参照して指令ステップ数Rを算出した場合の上記ガス流量の推移を示している。更に、実線は、上記アルコール濃度が高濃度(この例では「100%」)であるときに対応したマップを参照して指令ステップ数Rを算出した場合の上記ガス流量の推移を示している。同図から分かるように、吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量に関しては、上記指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度調整に対応して、燃料中のアルコール濃度が濃いときには薄いときに比べて多くされるようになる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)燃料のアルコール濃度が濃いときには、アルコール濃度0%の燃料の使用時など燃料中のアルコール濃度が薄いときに比べて、クランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量が多くされ、水分を多く含んだ同ブローバイガスが多く且つ速やかに吸気通路3に戻される。これにより、アルコールを含む燃料の使用時に、エンジン1のオイル中でスラッジが生成されやすくなることは抑制され、そのスラッジの生成によって同エンジン1での上記オイルによる潤滑に悪影響が及ぶことは抑制される。
(2)吸気通路3に戻されるブローバイガスが流れるガス流出通路13にPCVバルブ14が設けられ、同PCVバルブ14の開度が指令ステップ数Rに基づき調整される。そして、燃料中のアルコール濃度の濃いときには、上記指令ステップ数Rがアルコール濃度0%の燃料の使用時など燃料中のアルコール濃度が薄いときに比べて開き側の値とされる。従って、吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量を、燃料中のアルコール濃度が濃いときには同濃度が薄いときに比べて、的確に多くすることができるようになる。
(3)上記指令ステップ数Rを算出するためのマップとしては燃料のアルコール濃度に応じた複数のマップが用意されており、それらマップのうちから同アルコール濃度の推定値に対応したマップが選択され、同選択されたマップを参照してエンジン運転状態に基づき上記指令ステップ数Rが算出される。ここで、上記指令ステップ数Rを算出するためのマップを燃料中のアルコール濃度の細かな違いに応じて多く用意するほど、同指令ステップ数Rを燃料中のアルコール濃度に応じて最適な値となるよう細かく可変とすることが可能にはなる。ただし、上記マップを燃料中のアルコール濃度の細かな違いに応じて多く用意しようとすると、それらマップを定めるために必要な実験等の手間も多くかかるようになる。こうした実情をふまえ、燃料中のアルコール濃度に応じて指令ステップ数Rを最適な値とすることと上記マップを用意する際の手間を省くこととの両立が図られるよう、それぞれが最適となるように同マップの数を適宜定めることができる。
なお、上記各実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・指令ステップ数Rを算出するためのマップとして、アルコール濃度に応じた二種類のマップを用いたり、四種類以上のマップを用いたりしてもよい。このマップの数を多くするほど、指令ステップ数Rを燃料中のアルコール濃度に応じて最適な値となるよう細かく可変とすることが可能になる。
・指令ステップ数Rを燃料中のアルコール濃度、エンジン負荷、及びエンジン回転速度に基づき予め実験等により定められた計算式を用いて算出するようにしてもよい。この場合、指令ステップ数Rを燃料中のアルコール濃度に応じて最適な値となるよう細かく可変とすることが可能になる。
・燃料中のアルコール濃度が0%(ガソリン100%の燃料))のときに対応する指令ステップ数Rをエンジン運転状態に基づきマップもしくは計算式を用いて算出し、このように算出された指令ステップ数Rを燃料中のアルコール濃度に応じて可変とされる補正値Hで補正するようにしてもよい。なお、上記補正値Hに関しては、燃料中のアルコール濃度が濃いときには薄いときに比べて指令ステップ数Rを増大側(PCVバルブ14の開き側)に補正する値となるよう、アルコール濃度に応じて可変とされる。
この場合、指令ステップ数Rの算出処理に関しては、ガソリンのみを燃料として使用する従来のエンジンでの算出処理を流用することができ、その算出処理によって算出された指令ステップ数Rを上記補正値Hで補正する処理のみを新たに追加するだけでよい。従って、指令ステップ数Rを燃料のアルコール濃度が濃いときには同アルコール濃度の薄いときに比べて開き側の値とすることが容易に実現可能となる。
・上記補正値Hの可変に関しては、燃料中のアルコール濃度に応じて複数用意されたマップのうち現在のアルコール濃度に対応したものを選択し、その選択されたマップを参照して同アルコール濃度に基づき算出することが可能である。この場合、上記マップの数を多くすれば、補正値Hをアルコール濃度に応じて最適な値となるよう細かく可変とすることが可能になる。ただし、上記マップを定めるために必要な実験等の手間は多くかかるようになる。従って、上記マップの数に関しては、アルコール濃度に応じて補正値Hを最適な値とすることと上記マップを用意する際の手間を省くこととを両立できる値とすることが好ましい。
また、上記補正値Hに関しては、燃料中のアルコール濃度に基づき予め実験等により定められた計算式を用いて算出するようにしてもよい。この場合、燃料中のアルコール濃度が濃くなるほど指令ステップ数Rが大きく開き側の値(増大側の値)に補正されるよう、上記アルコール濃度の濃い側への変化に従って補正値Hを徐々に変化させることが可能になる。このように補正値Hを燃料中のアルコール濃度に応じて最適な値となるよう細かく可変とすることにより、給油毎に燃料中のアルコール濃度が細かく変動するとしても、その変動に合わせて上記指令ステップ数Rを同アルコール濃度に適した値とすることができる。
・燃料中のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサを設け、そのセンサによって検出されるアルコール濃度を用いて吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量を可変とするようにしてもよい。
本実施形態のブローバイガス処理装置が適用されるエンジン全体を示す略図。 エンジンの吸気圧の変化に対する吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量の推移を示すグラフ。 PCVバルブの開度制御手順を示すフローチャート。 PCVバルブの開度指令値である指令ステップ数Rを算出するために用いられるマップ。
符号の説明
1…エンジン、2…燃焼室、3…吸気通路、4…排気通路、5…燃料噴射弁、6…点火プラグ、7…ピストン、7a…ピストンリング、8…クランクシャフト、9…シリンダ内壁、10…クランクケース、11…スロットルバルブ、12…新気導入通路、13…ガス流出通路、14…PCVバルブ、19…電子制御装置(制御手段)、20…アクセルペダル、21…アクセルポジションセンサ、22…スロットルポジションセンサ、23…エアフロメータ、24…クランクポジションセンサ、26…空燃比センサ、31…ノックセンサ、35…開閉センサ。

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃焼室からクランクケースに漏れたブローバイガスを吸気通路に戻すとともに、その吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を機関運転状態に基づき制御する内燃機関のブローバイガス処理装置において、
    前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を内燃機関の燃料のアルコール濃度が濃いときには薄いときに比べて多くする制御手段を備える
    ことを特徴とする内燃機関のブローバイガス処理装置。
  2. 前記内燃機関は、前記燃焼室から前記クランクケースに漏れたブローバイガスを前記吸気通路に戻すガス流出通路と、そのガス流出通路のガス流通面積を可変とすべく開閉動作するPCVバルブとを備え、
    前記PCVバルブは、機関運転状態に応じて算出される開度指令値に基づき開度調整され、それによって前記ガス流出通路を介して前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を制御するものであり、
    前記制御手段は、前記開度指令値を前記燃料のアルコール濃度が濃いときには同アルコール濃度の薄いときに比べて開き側の値とする
    請求項1記載の内燃機関のブローバイガス処理装置。
  3. 前記制御手段は、前記燃料のアルコール濃度に応じて複数用意されたマップのうち実際のアルコール濃度に対応したマップを選択し、その選択したマップを参照して機関運転状態に基づき前記開度指令値を算出する
    請求項2記載の内燃機関のブローバイガス処理装置。
  4. 前記制御手段は、前記燃料のアルコール濃度に基づき補正値を算出し、その補正値を用いて前記開度指令値を補正することにより、同開度指令値を前記アルコール濃度が濃いときに同アルコール濃度の薄いときと比べて開き側の値とする
    請求項2記載の内燃機関のブローバイガス処理装置。
  5. 前記制御手段は、前記燃料のアルコール濃度が濃くなるほど前記開度指令値が大きく開き側の値となるよう、前記アルコール濃度の濃い側への変化に従って前記補正値を徐々に変化させる
    請求項4記載のブローバイガス処理装置。
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