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JP2010083834A - アレルゲン不活性化剤、及びそれを含有する化粧料。 - Google Patents

アレルゲン不活性化剤、及びそれを含有する化粧料。 Download PDF

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mite
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pollen
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Chikako Egawa
千佳子 江川
Kazuhiro Suetsugu
一博 末次
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Naris Cosmetics Co Ltd
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Naris Cosmetics Co Ltd
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Abstract

【課題】アレルゲン不活性化効果が強力であり、化粧料に配合したときに使用感に悪影響を与えることのないアレルゲン不活性化剤を提供すると共に、それを配合した化粧料を提供する。
【解決手段】アレルゲン不活性化剤としてメソポーラスシリカを用いる。メソポーラスシリカは均一で規則的なメソ孔といわれる細孔を有したものであり、触媒単体、調湿性シート、インクジェット記録媒体などに利用されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アレルゲンを不活性化させる粉体材料に関し、それを配合する化粧料に関する。
現在、日本全国の花粉症の有症患者数は2,000万人以上に及ぶとも言われ、日本国民のおよそ5人に1人が花粉症と言われている。患者数増加の背景には、アレルゲンとなる花粉の飛散量の増加、住環境の変化等が考えられる。
花粉自体の飛散量が増えた背景には、戦後の日本の植林が考えられる。スギは昭和33年〜47年にかけて植えられたものが杉人工林全体の47%を占める。30年程度の時間を経て、スギが花粉を盛んに生産するようになったことで飛散量が増えたと考えられる。
飛散する花粉を避ける方法として、マスクや眼鏡の使用により直接の接触を避けるという方法があるが、接触を完全に避けることは事実上無理であり、ゆえに花粉自体の無害化が最も望ましい花粉症の解決方法であると考えられる。
従来、花粉アレルゲンを不活性化する技術が種々提案されている。例えば、花粉アレルゲン不活性化用スプレー(特許文献1参照)、花粉アレルゲンを吸着し不活性化するフィルター(特許文献2参照)、熱、アルカリ、酸又はプロテアーゼの存在下に花粉アレルゲンを維持することにより花粉アレルゲンを不活性化する方法(特許文献3,4参照)、柿抽出物を含むハウスダスト処理剤(特許文献5参照)、イチョウの葉部、黄杞の葉部、茶の葉部、レモンバームの葉部及び茎部、キャベジローズの花部及び蕾部、並びにピーナッツの渋皮を含むアレルゲン不活化剤(特許文献6参照)、茶抽出物、ハイドロキシアパタイト 、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、没食子酸および没食子酸と炭素数1から4までのアルコールとのエステル化合物を含む抗アレルゲン組成物(特許文献7参照)、アルコール等の有機溶剤、タンニン酸等のポリフェノール類、ハイドロキシアパタイト、カチオン系界面活性剤(特にグアニジノ基を有し、かつ界面活性能を有する化合物またはその塩)を含む抗アレルゲン組成物(特許文献8参照)等が提案されている。しかし、これらは皮膚に適用できる形態ではなく、また安全性の問題から皮膚に適用することは難しいといった問題点がある。
また、近年、室内環境の快適化と引き換えにダニ類の繁殖が助長されており、屋内でのダニ類の繁殖に伴い、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)等のチリダニ科ヒョウヒダニ属に属するダニをアレルゲンとするアレルギー性疾患が問題となっている。これらのダニは、アレルギー性喘息、鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎等のI型アレルギー性疾患の一因と考えられている。
ダニをアレルゲンとするアレルギー性疾患の対策としては、アレルゲンであるダニを駆除して、ダニを生活環境中から排除することが考えられる。しかしながら、ダニを駆除したとしても、ダニの死骸、ダニの糞からも強力なアレルゲン物質が生活環境中に放出されるため、ダニアレルゲンを根本的に排除することができず、ダニによるアレルギー性疾患を解決することは困難である。したがって、ダニアレルゲン(ダニ、ダニの死骸及び糞等)を根本的に排除する技術が求められている。従来、ダニアレルゲンを根本的に排除する技術として、ローズマリー抽出物を含浸させた多孔性吸着剤を屋内に散布し、数時間経過後に電気掃除機により吸引する技術(特許文献9参照)等が提案されている。しかし、この技術は皮膚に適用することはできない。
化粧料に用いることができるアレルゲン不活性化剤として、粒子サイズ150μm以下のシリカ、微粒子酸化亜鉛およびゼオライト(特許文献10参照)が提案されており、この技術によれば、粒子径の小さい粉体ほど効果を発揮するものである。しかし、粒子径が小さくなると化粧料に配合したときに「きしみ」「乾燥感」の原因となり使用感が悪くなる。また、pH3〜7の水性媒体において球状多孔質のシリカを使用するアレルゲン吸着組成物の報告(特許文献11参照)があるが、アレルゲン吸着率は十分なものではなかった。

特開2002−128659号公報 特開2000−5531号公報 特開2003−180865号公報 特開2004−89673号公報 特開2002−128680号公報 特開2006−143700号公報 特開平06−279273号公報 特開2000−264837号公報 特開平2006−256128号公報 特願2007−89938 特開2002−167332号公報
安全で花粉アレルゲン及び/又はダニアレルゲンを強力に不活性化し、肌に使用したときに「きしみ」「乾燥感」のないアレルゲン不活性化剤を提供すること。
上記課題を解決するため、本発明は通常のシリカと異なる均一なハニカム構造を持つメソポーラスシリカから成るアレルゲン不活性化剤を提供する。上記アレルゲン不活性化剤の不活性化対象としてのアレルゲンは、花粉アレルゲン及び/又はダニアレルゲンである。
本発明のアレルゲン不活性化剤は、アレルギー症状の原因となる花粉アレルゲン又はダニアレルゲンを不活性化することにより、花粉アレルゲン又はダニアレルゲンにより引き起こされる花粉症や喘息やアトピ―性皮膚炎といったアレルギー症状の原因を予防、軽減することができる。また、本発明の粉体は使用感に優れたものであり、毎日使用しても負担になることがない。
本発明では、均一なハニカム構造を持つメソポーラスシリカを利用することによって上記課題が可能となった。
一般的に「シリカ」とは、二酸化ケイ素(SiO2)のことであり、ケイ素の酸化物で、地殻を形成する物質のひとつとして重要である。シリカ (silica)、無水ケイ酸とも呼ばれる。圧力、温度の条件により、多様な結晶相(結晶多形)が存在する。結晶は共有結合結晶であり、ケイ素原子を中心とする正四面体構造が酸素原子を介して無数に連なる構造をしている。
一方「メソポーラスシリカ」は図1に示すように均一で規則的なメソ孔と言われる細孔を有したものであり、触媒担体(特許文献13参照)、調湿性シート(特許文献14参照)、インクジェット記録媒体(特許文献15参照)などに利用されているが、化粧品に用いた例は見られない。
本願では地方独立行政法人大阪市立工業研究所より入手したものを破砕し、粒子径1〜5μm、2〜10nmの細孔のものを使用した。これ以外に市販品のメソポーラスシリカを用いても良いし、界面活性剤ミセルを鋳型に用いたテンプレート法(特許文献12参照)等、一般的なメソポーラスシリカの製造方法で製造して用いても良い。

特開2007−45692号公報 特開2001−224962号公報 特開2000−043179号公報 特開2001−270239号公報
本発明のアレルゲン不活性化剤はアレルゲンを捕捉若しくは変性していると考えられるため、特に皮膚上よりアレルゲン不活性化剤を除去する必要はない。
そして、均一なハニカム構造を持つメソポーラスシリカの花粉アレルゲン不活性化作用を通じて、I型アレルギー性疾患を引き起こす花粉アレルゲンを不活性化し、スギ花粉等の花粉アレルゲンにより引き起こされる花粉症を予防、軽減することができるとともに、植物抽出物が有するダニアレルゲン不活性化作用を通じて、I型アレルギー性疾患を引き起こすダニアレルゲンを不活性化し、ダニアレルゲンにより引き起こされるアレルギー性喘息、鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎等のI型アレルギー性疾患を予防、軽減することができる。
花粉アレルゲンは、I型アレルギー性疾患を引き起こす作用を有する花粉であれば特に限定されるものではなく、例えば、スギ花粉、ヒノキ花粉、ブタクサ花粉、カモガヤ花粉等が挙げられ、本発明の花粉アレルゲン不活性化剤は、特にスギ花粉に対して有効である。また、ダニアレルゲンは、I型アレルギー性疾患を引き起こす作用を有するダニ等であれば特に限定されるものではなく、例えば、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)等のチリダニ科ヒョウヒダニ属に属するダニ、これらのダニの糞及び死骸等が挙げられる。
本発明のアレルゲン不活性化剤はメソポーラスシリカ単独で用いる他、基剤や防腐剤等と共に用いることもできる。その場合、メソポーラスシリカの配合量は特に限定されるものではないが、総量を基準として0.001〜15.0重量%が好ましい。配合量が0.001重量%未満であると、本発明の効果が充分に得られず、一方15.0重量%を超えても、その増量に見合った効果の向上は認められない。よって配合量は0.01〜5.0重量%であることがより好ましい。
本発明の化粧料はメソポーラスシリカのほか、水性成分、油性成分、保湿成分、植物抽出物、動物抽出物、粉末、界面活性剤、油剤、アルコール、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、色素、香料等を必要に応じて混合して適宜配合することにより調製される。本発明の化粧料、皮膚外用剤の剤型は特に限定されず、化粧水、乳液、クリーム、パック、パウダー、スプレー、軟膏、分散液、洗浄料、および液体状等種々の剤型とすることができるが、ここに挙げた例に限定されるものではない。
「試験方法及び評価方法」
〔試験例1〕スギ花粉アレルゲン不活性化試験
(1)スギ花粉アレルゲン不活性化反応
各粉体試料を2mgずつ96wellマイクロプレートに添加する。0.1%ウシ血清アルブミン含有PBS溶液にスギ花粉アレルゲン(製品名:精製花粉抗原Cry j 1,生化学工業社製)を各濃度(20ng/mL、60ng/mL、200ng/mL)で溶解したスギ花粉アレルゲン溶液を1wellあたり100μLずつ添加し、室温で2時間振とうした。振とう後、マイクロプレートの各wellからスギ花粉アレルゲン溶液を100μLずつマイクロチューブに採取し、12000rpmで5分遠心分離する。遠心分離後の上清を100μL採取し、当該溶液中に存在するスギ花粉アレルゲン濃度(ng/mL)を下記に示すサンドイッチELISA法により測定した。
(2)スギ花粉アレルゲン濃度の定量(サンドイッチELISA法)
10μg/mLのコーティング溶液(製品名:抗Cry j 1モノクローナル抗体013,生化学工業社製)100μLをELISAプレートの各wellに添加し、室温で2時間静置した。その後、コーティング溶液を除去し、0.1%ウシ血清アルブミン含有PBS溶液を250μL添加し、4℃で一晩静置した。一晩静置後、0.1%ウシ血清アルブミン含有PBS溶液を除去し、2時間振とうさせた上記スギ花粉アレルゲン溶液100μLを添加して、室温で2時間振とうした。
スタンダードとして、スギ花粉アレルゲン(製品名:精製花粉抗原Cry j 1,生化学工業社製)を0.1%ウシ血清アルブミン含有PBS溶液に溶解し、16ng/mL、8ng/mL、4ng/mL、2ng/mL、1ng/mL、0.5ng/mLの検量線用標準溶液を調製した。各濃度の検量線用標準溶液100μLをELISAプレートに添加して、室温で2時間振とうした。振とう後、ELISAプレートを、0.05%Tween20を含むPBS溶液300μLで3度洗浄後、1000倍に希釈したスギ花粉アレルゲンモノクローナル抗体(製品名:西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗Cry j 1モノクローナル抗体053,生化学工業社製)を100μL添加して、室温で2時間振とうした。そして、ELISAプレートを、0.05%Tween20を含むPBS溶液300μLで3度洗浄後、0.5mg/mLの基質溶液100μLを添加して室温で発色させ、3〜5分間反応させた後に2N 硫酸を100μL加えて反応を停止させ、20分以内にマイクロプレートリーダーにより490nmの吸光度を測定した。
検量線用標準溶液の吸光度から得られる検量線を用いて、試料添加スギ花粉アレルゲン溶液中のスギ花粉アレルゲン濃度を定量した。当該定量結果を用いて、下記の式に基づき、スギ花粉アレルゲン不活性化率(%)を算出した。
スギ花粉アレルゲン不活性化率(%)=(B−A)/B×100
ただし、式中、Aは「試料添加スギ花粉アレルゲン溶液中のスギ花粉アレルゲン濃度(ng/mL)」を表し、Bは「各試験に供したスギ花粉アレルゲン溶液中のスギ花粉アレルゲン濃度(ng/mL)」を表す。
スギ花粉アレルゲン不活性化作用
※ 粉体の物性欄の− はデータが無いことを示す。
メソポーラスシリカは、特許文献10に示される粒子径が同程度のシリカ(サイリシア350)よりもスギ花粉アレルゲン不活性化作用が強く、粒子径がはるかに小さいシリカ(エロジール)と同程度の作用があることを確認した。また、特許文献7、8に記載されるハイドロキシアパタイトと比較してはるかに強いスギ花粉アレルゲン不活性化効果を示した。
〔試験例2〕ダニアレルゲン不活性化試験
(1)ダニアレルゲン不活性化反応
各試料を2mgずつ96wellマイクロプレートに添加する。0.05% Tween20含有PBS溶液に抗原(精製ダニ抗原Der fII)を各濃度で溶解した抗原溶液を上記マイクロプレートに100μLずつ添加し、室温で2時間振とうする。振とう後、マイクロプレートの各wellからマイクロチューブにダニアレルゲン溶液を70μLずつ採取し、12000rpmで5分遠心分離する。遠心分離後の上清を50μL採取し、当該溶液中に存在するダニアレルゲン濃度(ng/ml)を下記に示すサンドイッチELISA法により測定した。
(2)ダニアレルゲン濃度の定量(サンドイッチELISA法)
2μg/mLのコーティング溶液(製品名:抗Derf IIモノクローナル抗体15E11,生化学工業社製)50μLをELISAプレートの各wellに添加し、室温で2時間静置した。その後、コーティング溶液を除去し、PBS300μLで3回洗浄後、1%ウシ血清アルブミン含有PBS溶液を200μL添加し、室温で1時間放置した。一時間静置後、0.05%Tween20含有PBS300μLで各wellを3回洗浄、標準溶液、検液(400ng/mL、200ng/mL、100ng/mL、50ng/mL、25ng/mL、12.5ng/mL)を50μLずつ添加し、室温で2時間静置した。0.05% Tween 20含有PBS 300μLで各wellを3回洗浄、250pg/mLの西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗Der f IIモノクローナル抗体13A4pを50μL添加し、室温で2時間静置した。0.05% Tween 20含有PBS 300μLで各wellを3回洗浄後、0.1Mクエン酸、リン酸緩衝液(pH5.0)10mLに対して、o−フェニレンジアミン4mg、3%過酸化水素を20μLの割合で加える。基質溶液を1wellに100μLずつ加え、15分程度静置した後、2N 硫酸を1wellにつき100μLずつ加え、酵素反応を停止した。硫酸添加後30分以内にプレートリーダーで490nmの吸光度を測定した。
検量線用標準溶液の吸光度から得られる検量線を用いて、試料添加ダニアレルゲン溶液中のダニアレルゲン濃度9を定量した。当該定量結果を用いて、下記の式に基づき、ダニアレルゲン不活性化率(%)を算出した。
ダニアレルゲン不活性化率(%)=(B−A)/B×100
式中、Aは「試料添加ダニアレルゲン溶液中のダニアレルゲン濃度(ng/mL)」を表し、Bは「各試験に供したダニアレルゲン溶液中のダニアレルゲン濃度(ng/mL)」を表す。
上記試験の結果を表2に示す。
粉体材料のダニアレルゲン不活性化作用
※ 粉体の物性欄の− はデータが無いことを示す。
メソポーラスシリカは、特許文献10に示される粒子径が同程度のシリカ(サイリシア350)よりもダニアレルゲン不活性化作用は強く、粒子径がはるかに小さいシリカ(エロジール)と同程度の作用があることを確認した。また、特許文献7、8に記載されるハイドロキシアパタイトと比較してはるかに強いダニアレルゲン不活性化効果を示した。
〔試験例3〕使用感評価
下記に示す処方で使用感の評価を行った。


判定は次の基準に従い判定を行った。
使用感の評価結果

表6、表7は表5の判定基準に従って評価を行った10名の平均値である。
実施例1と比較例2、比較例3は粉体の入っていない比較例1と使用感評価は同程度であり、粉体を配合することによる使用感の悪化は認められなかった。
一方、一般的に粒子径の小さい粉体は「きしみ」や「乾燥感」を感じやすい傾向にあり、実際に比較例4は粒子径の小さなエロジール200が入っているため「きしみ」や「乾燥感」の点数が低く、そのため総合評価が下がっている。
同様に、実施例2、比較例6、比較例7は粉体の入っていない比較例5と使用感評価は同程度であり、粉体を配合することによる使用感の悪化は認められなかった。
比較例8は「なじみ」は他のものに比べてよいものの、「きしみ」「乾燥感」の点数が悪いため、総合評価の点数が下がっている。
花粉アレルゲン不活性化効果、ダニアレルゲン不活性化効果が強い粉体はメソポーラスシリカもしくはエロジール200である(表1、表2参照)。一方、使用感評価に悪い影響を与えない粉体は、メソポーラスシリカ、サイリシア350、スーパーマイクロビーズシリカC30である。(表6、表7参照)。
しかし、サイリシア350、スーパーマイクロビーズシリカC30についてはアレルゲンの量が多くなるとアレルゲンが不活性化しきれない。
エロジール200のように粒子径が0.012μm、比表面積が200m/gと小さく、細孔を持たないシリカに強いアレルゲン不活性化効果が得られている。
一方本発明のメソポーラスシリカは粒子径が1〜5μmとサイリシア350(粒子径1.8μm)と同程度であり、比表面積もスーパーマイクロビーズシリカC30(比表面積500m/g)と同程度にもかかわらず、メソポーラスシリカに非常に強いアレルゲン不活性化効果が得られているのは、通常とは異なるメソポーラスシリカの均一なハニカム構造に起因しているものと推測される。
本結果によりメソポーラスシリカは強力なアレルゲン不活性化効果を有しながら、使用感にも優れたアレルゲン不活性化剤であり、他の粉体と比較してもアレルゲン不活性化効果が高く、かつ使用感に優れたアレルゲン不活性化剤であると言える。
以下に本発明の処方例を挙げる。
<処方例1>化粧水
(成分名) (質量%)
メソポーラスシリカ 3.0
グリセリン 5.0
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(20E.0) 1.5
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
エタノール 8.0
クエン酸トリエチル 2.0
防腐剤・酸化防止剤 適量
精製水 残部
計 100.0
<処方例2>乳液
(成分名) (質量%)
メソポーラスシリカ 5.0
スクワラン 8.0
ワセリン 2.0
ミツロウ 0.5
ソルビタンセスキオレエート 0.8
ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.0) 1.2
カルボキシビニルポリマー 0.2
グリセリン 1.5
水酸化カリウム 0.1
エタノール 7.0
グリセリン 2.0
香料 適量
防腐剤・酸化防止剤 適量
精製水 残部
計 100.0
<処方例3>軟膏
(成分名) (質量%)
メソポーラスシリカ 5.0
微粒子酸化亜鉛 0.5
酢酸トコフェロール 0.5
パラジメチルアミノ安息香酸オクチル 4.0
ブチルメトキシベンゾイルメタン 4.0
ステアリルアルコール 18.0
モクロウ 20.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 0.3
ワセリン 33.0
香料 適量
防腐剤・酸化防止剤 適量
精製水 残部
計 100.0
<処方例4>ゲル
(成分名) (重量%)
メソポーラスシリカ 2.0
エタノール 10.0
ペクチン 1.0
キサンタンガム 0.2
1,3−BG 5.0
KOH 適量
塩化ナトリウム 0.02
精製水 残部
計 100.0
<処方例5>パウダリーファンデーション
(成分名) (重量%)
メソポーラスシリカ 15.0
微粒子酸化亜鉛 5.0
タルク 5.0
マイカ 25.0
カオリン 5.0
酸化チタン 10.0
雲母チタン 3.0
ステアリン酸亜鉛 1.0
ナイロンパウダー 5.0
スクワラン 6.0
酢酸ラノリン 1.0
モノオレイン酸ソルビタン 1.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
防腐剤・酸化防止剤 適量
色顔料 適量
計 100.0
<処方例6>洗口剤
(成分名) (重量%)
メソポーラスシリカ 1.0
デキストリン 1.0
エタノール 4.0
ソルビトール 3.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.8
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.2
メチルパラベン 0.1
香料 適量
精製水 適量
計 100.0
<処方例7>点鼻薬
(成分名) (重量%)
メソポーラスシリカ 1.0
ポリソルベート80 0.2
塩化ベンザルコニウム 0.01
塩化ナトリウム 0.6
精製水 適量
計 100.0

上記処方例を実際に使用したところ、アレルギー症状の発症を防止し良好な結果が得られた。
本発明は、均一なハニカム構造を持つメソポーラスシリカから成るアレルゲン不活性化剤であり、I型アレルギー性疾患の原因となるアレルゲンを直接捕捉もしくは変性させて不活性化することにより、アレルゲンによって引き起こされる花粉症や喘息、アトピ―性皮膚炎といったアレルギー症状を予防、軽減することが可能となる製品を提供することができる。
メソポーラスシリカの概念図

Claims (3)

  1. メソポーラスシリカから成ることを特徴とするアレルゲン不活性化剤。
  2. 請求項1のアレルゲンが、花粉アレルゲン及び/又はダニアレルゲンである請求項1に記載のアレルゲン不活性化剤。
  3. 請求項1もしくは請求項2に記載のアレルゲン不活性化剤を配合することを特徴とする化粧料。































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