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JP2010083850A - リグノセルロースの糖化及びエタノール発酵方法 - Google Patents

リグノセルロースの糖化及びエタノール発酵方法 Download PDF

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JP2010083850A JP2008257792A JP2008257792A JP2010083850A JP 2010083850 A JP2010083850 A JP 2010083850A JP 2008257792 A JP2008257792 A JP 2008257792A JP 2008257792 A JP2008257792 A JP 2008257792A JP 2010083850 A JP2010083850 A JP 2010083850A
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Atsushi Mizusawa
厚志 水沢
Takakiyo Tada
孝清 多田
Rentei Rin
蓮貞 林
Hideki Yamaguchi
日出樹 山口
Naoya Ichimura
直也 市村
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Abstract

【課題】
セルロースを含有する物質の加水分解反応を促進すると共に高い収率で、グルコースなどの有用糖類を製造し、エタノール発酵を実施する方法を提供する。
【解決手段】
イミダゾリウム塩からなるイオン液体と有機溶媒を含有する溶媒を用いてセルロース含有物質を溶解した後、加水分解し、オリゴ糖類および/ または単糖類の製造し、続いてエタノール醗酵によりエタノールを製造する。
なお、前記有機溶媒はN,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドのうちのいずれかの一つ以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、地球上に大量に存在するセルロースを単糖類のような有用物質に高収率且つ効率よく変換し、エタノール発酵する方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、イオン液体、有機溶媒、水、酸触媒から成る混合溶媒を溶媒として用い、セルロースを含有する物質を選択的しかも効率よく加水分解し、グルコースを高収率で製造し、製造したグルコースを用いてイオン液体存在下でエタノール発酵する方法に関する。
従来の化石資源の枯渇や地球温暖化によるエネルギー・環境問題は21世紀における最も重大な問題である。これらの問題を解決するためには、環境に優しい豊富な有機資源を見つけることが必要である。その中で最も期待されているものの一つはバイオマス資源であり、このバイオマス資源を構成し地球上で最大量を誇るものはセルロースである。
今日ではこのセルロースにこれまで以上に大きな期待が寄せられている。すなわち、セルロースの化学工業原料としての利用に加え、エネルギー資源としての利用を目的とした様々な技術開発が注目されている。その中でも、セルロースからのグルコースの製造はセルロースの有効利用において極めて重要であり、グルコースからのエタノール生産や乳酸への発酵、さらにポリ乳酸など生分解性高分子への変換が最近もっとも注目されている。
しかし、セルロースからグルコースを生成する方法として、酸加水分解法、酵素加水分解法、そして最近開発された超臨界水による加水分解法の三つの方法が知られているが、いずれの方法もグルコースを効率よく且つ大量に生産する方法としては有効な方法とは言い難い。
酸加水分解法は酸の濃度によって、希酸法と濃酸法に大別される。希酸法では、温度、圧力とも高く、添加する酸による装置腐食や生成物からの酸除去等の問題もあり、かかる不都合を回避する為に酸の濃度を抑制するとグルコースの生成率が低くなるという欠点がある。また、濃酸法では、温度及び圧力が低いため、安価な反応装置材料、例えば、ガラスファイバーFRPが利用でき、かつグルコースの収率も高いが、反応時間は長く、しかも経済的に有効な酸回収方法がないという欠点がある。また、酸加水分解法で得られる反応物は、固体物質と液体部分を含むゼラチン状の塊であり、後工程での取り扱いが煩雑となるという欠点がある(特許文献1)。
酵素加水分解法では、反応速度が遅く、酵素の価格も高いので、酵素加水分解法単独では工業的な生産技術としては利用されてない。
一方、最近、上記問題点を解決するため、亜臨界状態または超臨界状態の水を用いてセルロースを加水分解処理し、オリゴ糖や単糖類のグルコースを生産する方法が提案された(特許文献2および3参照)。この技術は、超臨界水の特徴を利用し、秒以下の処理時間でセルロースを完全にオリゴ糖や単糖に分解することが可能である。しかし、グルコースの収率は僅かに20%前後でしかなかった。この原因として、加水分解により生成したオリゴ糖や単糖が高温の反応条件下で様々な熱分解反応によって二次的生成物に変化するためであると判明した。
また、酸加水分解法、超臨界水による加水分解法は共に、150℃以上の温度で加水分解を行うため、ペントース、ヘキソースからフルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)が副生成される。これらの化合物は、発酵を阻害し、有毒なものである(非特許文献1、特許文献1)。フルフラール、HMFを木質系炭化物を用いて除去する方法が報告されているが(特許文献4)、方法が煩雑であり、完全にはフルフラール、HMFを除去できないという欠点がある。
酵素加水分解法では、フルフラール、HMFを副生成することはないが、酵素のコストが高い、セルロースの結晶状態により反応性が異なることなどから、工業的には酵素加水分解法単独でセルロース加水分解に用いられていない。
上記の方法以外にイオン液体を用いたセルロースの可溶化方法がこれまでに報告されている。しかし、セルロース可溶化物の粘度が非常に高く、流動性が低いため、部分分解しか受けていないと考えられる。また、可溶化したセルロースを糖化し、エタノール発酵を行う場合、イオン液体の除去などが必要になり方法が煩雑となる(特許文献5)。
特開2007−202560号公報 特開平5−31000号公報 特開平10−327900号公報 特開2005−270056公報 US6,824,599B2 Clean Techn Environ Policy3、(2002)339−345Jeffrey S.Tolan Iogen‘s process for producing ethanol from cellulosic biomass.
本発明はこうした状況のもとになされたものであって、セルロースの加水分解反応を促進すると共に副反応を抑え、セルロースを含有する物質からグルコースを効率よく製造する方法及び本方法で生成したグルコースを用いたイオン液体存在下でのエタノール発酵方法を提供することを目的とする。
本発明は、イオン液体と有機溶媒を含有する溶媒を用いてセルロース含有物質を溶解した後、加水分解することを特徴とするオリゴ糖類および/または単糖類の製造方法および前記加水分解後のオリゴ糖類および/または単糖類を含むイオン液体溶液を微生物によりエタノール醗酵させてエタノールを製造する方法に関する以下に示す発明である。
(1)セルロース含有物質からオリゴ糖類および/または単糖類を製造する方法であって、
化1化学式で表せるイオン液体と有機溶媒を含有する溶媒を用いてセルロース含有物質を溶解した後、加水分解することを特徴とするオリゴ糖類および/または単糖類の製造方法。
なお、前記有機溶媒はN,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドのうちのいずれかの一つ以上である。
Figure 2010083850
式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素1〜4のアルキル基またはアリル基である。Xはハロゲン又は擬ハロゲンである。
(2)前記加水分解は、酸又は酸化剤を共存させて水を加えることを特徴とする(1) に記載のオリゴ糖類および/または単糖類の製造方法。
(3)前記イオン液体と前記有機溶媒の重量比は95:5から40:60である(1)又は(2)に記載のオリゴ糖類および/または単糖類の製造方法。
(4)前記加水分解において加える水とセルロースの重量比が5:95から90:10であることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載のオリゴ糖類および/または単糖類の製造方法
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の加水分解により得られたオリゴ糖類および/または単糖類含有液を中和後、イオン液体存在下で更に、セルラーゼを添加することによりオリゴ糖類および/または単糖類を加水分解してグルコースを得ることを特徴とするグルコースの製造方法。
(6)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の加水分解により得られたオリゴ糖類および/または単糖類含有液又は前記(5)に記載のセルラーゼ加水分解により得られたグルコース含有液を、イオン液体を含有した状態で微生物によりエタノール醗酵させてエタノールを製造することを特徴とするエタノール製造方法。
(7)前記微生物が酵母であることを特徴とする(6)のエタノール製造方法。
本発明では、特別な前処理を必要とせずセルロースを含有する物質から省エネルギー且つ効率よくグルコース又はオリゴ糖を製造することが出来る。本発明の製造方法により得られたグルコースは、特別な前処理をせずにイオン液体存在下で酵母による発酵が可能でありバイオエタノールの原料として利用できる。
以下、本発明の好適な実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施することができるものである。
本発明は、セルロース含有物質からオリゴ糖類および/または単糖類を製造する方法であって、
化1化学式で表させるイオン液体と有機溶媒を含有する溶媒を用いてセルロース含有物質を溶解した後、加水分解することを特徴とする。なお、前記有機溶媒はN,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドのうちのいずれかの一つ以上である。
Figure 2010083850

式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素1〜4のアルキル基またはアリル基である。Xはハロゲン又は擬ハロゲンである。
本発明に用いるイオン液体は前記化1で示される化合物であれば特に限定はされないが、より好ましいイオン液体として、塩化1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、臭化1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、塩化1−アリル−3−メチルイミダゾリウム、臭化1−アリル−3−メチルイミダゾリウム、臭化1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムが挙げられる。
イオン液体は、水および各種の有機溶媒に溶解するが、本発明においては、加水分解反応において副生成物を発生させないために高速でおこなうことができるようにセルロースを完全溶解しておく必要があるため、有機溶媒としてN,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドのうちのいずれかの一つ以上と当該イオン液体の組みあわせるのが好ましい。
イオン液体はそれ単独では粘性の高い液体であり、有機溶媒に溶かすとその粘度は下がるが、特にこれらの有機溶媒に限ったのは、これらの有機溶媒と前記イオン液体との混合溶媒の粘性が低く、流動性の高い液体としてセルロース含有物質にさせることができるため、セルロースの完全溶解が容易なためである。
N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドのうちのいずれかの一つ以上と前記化1の化学式で示されるイオン液体の組みあわせにより、セルロース構造体はセルロースの単分子鎖にまで溶解される。
セルロース含有物質のセルロース構造体はセルロースの単分子鎖にまで溶解するためには、前記イオン液体と前記有機溶媒の重量比は95:5から40:60であることが好ましく、さらにはその重量比が95:5から60:40がより好ましい。この割合で混合した溶媒をセルロース含有物質1重量部に対して1〜20重量部の割合で添加し、より好ましくは2〜10重量部である。温度条件は、特に限定されていないが、副反応を避けるために、室温〜180℃が好ましい。より好ましくは50〜120℃である。攪拌時間は溶解温度に依存するが、5分〜5時間が好ましい。より好ましくは10分〜2時間である。これらの条件によってセルロース構造体はセルロースの単分子鎖にまで溶解する。
本発明においてセルロースを含有する材料は特に限定されるものではないが、パルプ、古紙、木材、ケナフ、農作物の茎又は葉などの農業残渣が利用される。
特に、セルロース含有物質として、パルプ類、古紙を用いる場合には、常温以上80℃以下の温度でセルロース構造体はセルロースの単分子鎖にまで溶解することができる。
上記のように、セルロースを溶解しておけば、その後の加水分解過程が極めて温和な条件で高速に進行し、フルフラール等の有害物質が副生成しない。
本発明における前記のセルロースの加水分解は、酸又は酸化剤を共存させて水を加えることを特徴とする。酸としては、硫酸、塩酸、燐酸、酢酸、硝酸が利用される。酸化剤としては、銀、銅、第二鉄(Fe+3)、スズの塩類化合物が利用される。また、銀、銅、第二鉄(Fe+3)、スズの塩類化合物を硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩の形で形成させ利用することもできる。
本発明における前記のセルロース加水分解の反応温度は、20から350℃である。
前記加水分解において加える水とセルロースの重量比は5:95から90:10であることが好ましい。
前記加水分解において、完全溶解したセルロースは、一部グルコースまで分解されるが、生成する糖類はオリゴ糖、多糖、グルコースなどの低分子糖が含まれている。
そして、前記加水分解で得られる糖含有液には、オリゴ糖、多糖、グルコースなどの低分子糖、イオン液体、酸、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシドのうちの一種類の有機溶媒などが含まれる。
前記加水分解により得られた糖含有液からは、オリゴ糖、グルコース等を分離して目的とする糖を単離することができる。単離する方法は大きく分けてイオン交換法とゲルろ化法の二つの方法が知られており、これらの公知の技術を用いて種々の糖を単離することができる。
イオン交換法はすでに工業化されていて、塩型強酸性カチオン交換樹脂(オルガノ株式会社販売、商品名CG6000、Na型、林原特許:特開平8−127587)と工業クロマト分離用陽イオン交換樹脂(三菱化学ダイヤイオンUBK510L、530、550)がよく用いられている。
またゲルろ過法は、工業生産レベルでは適用されていないが、実験室レベルではBiogel P-4(バイオラッド社:特開平11−209389)というゲルを使用することが多い。
また、前記加水分解により得られた糖含有液について、例えば水酸化カルシウムを用いて中和後、イオン液体存在下で更に、セルラーゼを添加することにより、オリゴ糖、多糖を加水分解しグルコースを得ることができる。中和剤は、水酸化カルシウムに限定されることはなく一般に用いられる中和剤が使用できる。こうすれば、グルコースの収率を上げることができる。
前記セルラーゼ加水分解に用いるセルラーゼは、市販のセルラーゼならば特に限定されない。セルロースに対するセルラーゼの使用量は0.1から30wt%が好ましい。
前記加水分解により得られた糖含有液およびセルラーゼ加水分解により得られたグルコース含有液は、そのままの状態で、あるいは微生物の醗酵に適したpHに調整し、発酵培地成分である酵母エキス、ポリペプトンを添加したうえで、エタノール醗酵に供することができる。
前記加水分解により得られた糖含有液およびセルラーゼ加水分解により得られたグルコース含有液中のグルコース濃度は0.1から50wt%が好ましい。また、前記エタノール発酵に用いる発酵培地成分である酵母エキス及びポリペプトンの濃度は0.1から1.0%が好ましい。
すなわち、前記加水分解により得られた糖含有液に、酵母及びその生育に必要な酵母エキス、ペプトンなどの培地を添加することにより、イオン液体を分離することなくエタノール発酵を行うことができる。
前記エタノール発酵に用いる酵母は、Saccharomyces cerevisiaeに属する酵母であれば特に限定されない。
以上のことは、セルロースの糖化プロセスからエタノール発酵プロセスへの移行を、原理的には特別の分離・精製過程を経ることなく行なえることを意味し、工業化における大規模プラント設備の簡素化、生産コストの低減等の有効性を保障する。
一方、本発明の方法におけるセルロース糖化プロセスでも、オリゴ糖の生成はおこる。セルロースを非生物的に加水分解すれば、必然的にグルコースとオリゴ糖が一定比で生成される。それ故に、セルロース糖化プロセスとエタノール発酵プロセスとが工業プラントにおいて連続に行われるならば、グルコースは常にエタノール合成に利用されて減少傾向にあるために、オリゴ糖も逐次自動的にグルコースにまで加水分解され、最終的には全てのセルロースがエタノールにまで変換される。
また逆に、セルロース糖化プロセスとエタノール発酵プロセスとを不連続にすれば、反応条件によりある一定量のオリゴ糖が安定に生成し、それを前記の方法によって取り出すことが可能となる。
酸のみを利用した従来のセルロース加水分解法では、セルロース構造体が分子鎖にまで解されることはない。セルロース繊維にヘミセルロース等が付着した構造のままであり、セルロース繊維はセルロース単分子鎖が50本以上束ねられた状態であり、さらにいくつかのセルロース繊維は凝集しているので、酸による加水分解はセルロース繊維の先端から徐々に進行する。そのため、反応時間は長くなり、反応時間の短縮のためには高温条件が要求される。反応時間が長くなるにしろ、反応温度が高くなるにしろ、このことは加水分解反応ですでに生成したグルコースを熱変性させることになり、結果的にフルフラール等の有害副生成物が発生する原因になる。
さらに、本発明において、反応後に溶存するイオン液体は、ゼオライトのようなアルミナシリカの無機構造体により、イオン液体は特異的に吸着もしくは分別されることにより再生、回収することができ、繰り返し再利用することができる。
当該イオン液体はイミダゾリウム骨格のカチオンとハロゲン系のアニオンとの組み合わせであり、ゼオライトのようなアルミナシリカの無機構造体により、イオン液体は特異的に吸着もしくは分別され、効率よく生成される。
イオン液体を吸着もしくは分別する構造体はアルミナシリカに限定されるものではなく、金属粒子(粉末)、金属膜、金属酸化物粒子(粉末)、金属酸化物膜、金属窒化物粒子(粉末)、金属窒化物膜、炭素系層状構造体、炭素系チューブ構造体、炭素系球状構造体や、さらにホウ素系(窒化)化合物構造体の粉末・粒子・膜などでもよく、またこれらのどれか一つに限定されるものでもない。
イオン液体を吸着もしくは分別する構造体の形態は、粉末、球状、棒状、膜状のいずれでもよく、特に限定されない。
以下、実施例にもとづいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
グルコース、オリゴ糖などの水溶性成分の定量はHPLCで行った。カラムはShodex sugar KS802(昭和電工製)である。また水溶性糖及び不溶性糖の割合は,グルコ−スと水溶性オリゴ糖をセルロ−ス量に換算し,下記の式にて求めた。
水溶性糖(%)
=100×溶出したセルロ−ス量/固形のセルロ−ス量

残る残渣(水不溶分)は式1によって計算する。
式1
水不溶性糖(%)=(W−W)/W×100%
は反応前セルロースの量、Wは一定反応時間を経過した後残るセルロースの量(水不溶分)。
<実施例1>
N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)66.7gと塩化1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム(BMIMCL)33.3gを90℃の加熱下で攪拌により混合し、それに漂白パルプ3.5gを溶解させた。得られたセルロース溶液に9.0Nの硫酸水溶液2.8gを加えてから、90℃で更に60分攪拌させた。得られた反応液を蒸留水を用いて希釈、中和、濾過した後、水不溶分(残渣)と水溶性糖(水に可溶するオリゴ糖及びグルコース)に分別した。結果は表1に示す。また、水溶性糖に含まれるグルコース、オリゴ糖についてHPLCを用いて定量を行った。表2に結果を示す。この工程で、フルフラール、HMFは検出されなかった。
<実施例2>
漂白パルプの代わりに、木材チップ(米国松)を用いた以外は実施例1と同様に実施した。結果は表1に示す。
<比較例1>
N,N-ジメチルアセトアミド10gと塩化1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム25gの代わりに、蒸留水35gを用いた以外実施例1と同様に実施した。結果は表1に示す。

(表1) イオン液体によるセルロースの可溶化
Figure 2010083850
(表2) 水溶性糖中のグルコース、オリゴ糖、フルフラール、HMFの組成
Figure 2010083850
<実施例3> イオン液体存在下でのセルラーゼを用いたセルロース加水分解
実施例1で得た水溶性糖(イオン液体濃度20(wt%))にセルラーゼ(セルラーゼオノヅカ、ヤクルト社製)を0.11(wt%)になるように添加し、37℃、4時間加水分解反応を実施した。加水分解反応によりグルコースを得た。水溶性糖中のグルコースの比率は、26%から53%に増加した。
<実施例4> イオン液体存在下での酵母エタノール発酵
実施例3で得た水溶性糖(グルコース濃度0.37%)を用いて、10(wt%)イオン液体存在下でパン酵母によるエタノール発酵を実施した。水溶性糖に滅菌した酵母エキス0.89(wt%)、ポリペプトン0.71(wt%)を添加した。添加溶液にパン酵母菌体を添加し、30℃、20時間静置培養を実施した。その結果、培養20時間後にエタノールが0.14%生成した。生成したエタノールの対糖収率は70%であった。
<実施例5> オリゴ糖を含む多種類の糖類を含む反応液からの連続したエタノール発酵
N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)66.7gと塩化1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム(BMIMCL)33.3gを90℃の加熱下で攪拌により混合し、それに漂白パルプ3.5gを溶解させた。得られたセルロース溶液に9.0Nの硫酸水溶液2.8gを加えてから、90℃で更に60分攪拌させた。得られた反応液を蒸留水を用いて希釈、中和、濾過した後、水不溶分(残渣)と水溶性糖(水に可溶するオリゴ糖及びグルコース)に分別した。水溶性糖にセルラーゼ(セルラーゼオノヅカ、ヤクルト社製)を0.11(wt%)になるように添加し、37℃、4時間加水分解反応を実施し、加水分解反応によりグルコースを得た。セルラーゼ加水分解反応により得た水溶性糖(グルコース濃度0.37%)を用いて、パン酵母によるエタノール発酵を実施した。水溶性糖に滅菌した酵母エキス0.89(wt%)、ポリペプトン0.71(wt%)を添加した。添加溶液にパン酵母菌体を添加し、30℃、20時間静置培養を実施した。その結果、培養20時間後にエタノールが0.14%生成した。生成したエタノールの対糖収率は70%であった。

Claims (7)

  1. セルロース含有物質からオリゴ糖類および/または単糖類を製造する方法であって、化1化学式で表せるイオン液体と有機溶媒を含有する溶媒を用いてセルロース含有物質を溶解した後、加水分解することを特徴とするオリゴ糖類および/または単糖類の製造方法。
    なお、前記有機溶媒はN,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドのうちのいずれかの一つ以上である。
    Figure 2010083850

    式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素1〜4のアルキル基またはアリル基である。Xはハロゲン又は擬ハロゲンである。
  2. 前記加水分解は、酸又は酸化剤を共存させて水を加えることを特徴とする請求項1に記載のオリゴ糖類および/または単糖類の製造方法。
  3. 前記イオン液体と前記有機溶媒の重量比は95:5から40:60である請求項1又は2に記載のオリゴ糖類および/または単糖類の製造方法。
  4. 前記加水分解において加える水とセルロースの重量比が5:95から90:10であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のオリゴ糖類および/または単糖類の製造方法
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の加水分解により得られたオリゴ糖類および/または単糖類含有液を中和後、イオン液体存在下で更に、セルラーゼを添加することによりオリゴ糖類および/または単糖類を加水分解してグルコースを得ることを特徴とするグルコースの製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の加水分解により得られたオリゴ糖類および/または単糖類含有液又は請求項5に記載のセルラーゼ加水分解により得られたグルコース含有液を、イオン液体を含有した状態で微生物によりエタノール醗酵させてエタノールを製造することを特徴とするエタノール製造方法。
  7. 前記微生物が酵母であることを特徴とする請求項6記載のエタノール製造方法。
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