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JP2010072414A - 光学フィルム、光学フィルムの製造方法及び偏光板 - Google Patents

光学フィルム、光学フィルムの製造方法及び偏光板 Download PDF

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JP2010072414A
JP2010072414A JP2008240617A JP2008240617A JP2010072414A JP 2010072414 A JP2010072414 A JP 2010072414A JP 2008240617 A JP2008240617 A JP 2008240617A JP 2008240617 A JP2008240617 A JP 2008240617A JP 2010072414 A JP2010072414 A JP 2010072414A
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Masahiro Shibuya
昌洋 渋谷
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Konica Minolta Opto Inc
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Abstract

【課題】LCDが長期間使用され続けた場合、LCDの視認性の劣化が生じない偏光板、及び該偏光板の偏光子を保護する光学フィルムを提供すること。
【解決手段】4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することを特徴とする光学フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置(LCD)の偏光板用保護フィルムとして有用な光学フィルム、該光学フィルムの製造方法及び該光学フィルムを用いた偏光板に関するものである。
近年、液晶表示装置(LCD)は、省スペース、省エネルギーであることから、TV、パソコン、携帯電話などへの利用が増大している。特に、TVの大画面化、高画質化が進み、また使用場所の拡大、汎用化、および多様化により、液晶表示装置は、より高品質であることが求められ、表示機能、視認機能のさらなる向上が求められている。
液晶表示装置の品質は、液晶表示装置の構成部材の一つである偏光板の特性により左右されることが判っている。この偏光板の偏光特性の安定性、偏光子の劣化の程度が、液晶表示装置の視認性を決めることになる。
偏光子を劣化させる要因としては紫外線が考えられ、従来より、偏光板を保護する光学フィルムには、紫外線吸収剤が使用されていた。
しかし、このような偏光板保護フィルムを用いた偏光板を備えた液晶表示装置においても、長時間使用され続けた場合には、液晶表示装置の視認性の劣化が避けられなかった。
偏光子を劣化させる他の要因として、紫外線の他に赤外線が考えられる。ところで赤外線吸収剤を保護フィルムに含有させた光学フィルムに関する特許文献としては、つぎのようなものがある。
特許文献1には、基材上に、波長0.80〜1.10μmの近赤外領域に吸収を示す少なくとも2層の近赤外線吸収層を形成し、基材を含めて合計少なくとも3層で構成した近赤外線吸収性フィルムが開示されている。
特許文献2には、透明支持体上に赤外線吸収剤として特定のシアニン色素を含み、かつ蛍光増白剤を含み波長0.410μm以下の紫外線の透過率が10%以下である紫外赤外線吸収層を有してなる紫外赤外線吸収フィルムが開示されている。
特許文献3には、半透明積層ポリエステルフィルムであって、二酸化チタン及び/又は近赤外線吸収剤を含有してなる半透明積層ポリエステルフィルムが開示されている。
特許文献4には、赤外線吸収剤を含有する、自己修復性および耐擦傷性を有するポリウレタン樹脂のフィルム、及び自己修復性および耐擦傷性を有するポリウレタン樹脂の層と合成樹脂の層とを含み、少なくとも片面が該ポリウレタン樹脂の表面層であり、かつ該ポリウレタン樹脂および/または該合成樹脂が赤外線吸収剤を含有する積層体からなるフィルムが開示されている。
特許文献5には、波長0.450μmで測定したレターデーション値が0.100〜0.125μmであり、かつ波長0.590μmで測定したレターデーション値が0.135〜0.160μmである位相差板であって、赤外線吸収剤を含む一枚のポリマーフィルムからなる位相差板が開示されている。
特開2002−156521号公報 特開2002−225195号公報 特開平5−239234号公報 特開平10−219006号公報 特開2001−208913号公報
しかしながら、上記特許文献1〜5の技術は、偏光板の安定化、LCDの視認性に関連するものではなく、従来技術の課題であるLCDが長期間使用され続けた場合でも、LCDの視認性の劣化が生じないような偏光板を達成するには至っていない。本発明者は、偏光子の劣化原因を鋭意検討した結果、遠赤外線領域の光が主要な劣化原因であることを突き止め、本発明をするに至った。
よって、本発明の目的は、長期使用時に偏光子が劣化するという問題を解決し、LCDが長期間使用され続けた場合でも、LCDの視認性の劣化が生じない光学フィルム、該光学フィルムの製造方法及び該光学フィルムを用いた偏光板を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.
4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することを特徴とする光学フィルム。
2.
前記化合物が、周期律表1A族、2A族に属する金属を有する無機金属酸化物、又は、周期律表1A族、2A族、3A族に属する金属を少なくとも2種有する無機金属複合酸化物、又は、金属を少なくとも3種有する無機金属複合酸化物、又は、金属を少なくとも1種有する水酸化化合物、又は、硫酸塩化合物、又は、リン酸塩化合物、又は、ハイドロタルサイト類化合物、又は、金属を少なくとも2種有する金属複合塩化合物の何れかであることを特徴とする前記1に記載の光学フィルム。
3.
0.7〜4.0μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することを特徴とする前記1又は2に記載の光学フィルム。
4.
0.2〜0.4μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することを特徴とする前記1乃至3の何れか1項に記載の光学フィルム。
5.
0.2〜0.4μmの波長領域の光を発する化合物を含有することを特徴とする前記1乃至4の何れか1項に記載の光学フィルム。
6.
前記1乃至5の何れか1項に記載の光学フィルムの製造方法において、搬送されるフィルムにレーザー光を照射して、フィルムを加工する工程を有することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
7.
前記1乃至5の何れか1項に記載の光学フィルムを少なくとも偏光子の片側に配置したことを特徴とする偏光板。
本発明によれば、光学フィルムが、4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有するため、この光学フィルムを偏光子の保護フィルムとして偏光板に用いた場合、偏光子の劣化を抑止することができる。よって、LCDが長期間使用され続けた場合でも、LCDの視認性の劣化が生じない偏光板、及び該偏光板の偏光子を保護する光学フィルム、該光学フィルムの製造方法を提供することができる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明による光学フィルムは、4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有するものである。4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物を少なくとも1種類含有することにより、該光学フィルムを偏光板用保護フィルムとして用いた偏光板の偏光子の長期使用時の性能劣化を防止することができ、よって、該偏光板を用いた液晶表示装置の視認性の劣化を防止できる。
また、本発明の光学フィルムは、4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物として、周期律表1A族、2A族に属する金属を有する無機金属酸化物、又は、周期律表1A族、2A族、3A族に属する金属を少なくとも2種有する無機金属複合酸化物、又は、金属を少なくとも3種有する無機金属複合酸化物、又は、金属を少なくとも1種有する水酸化化合物、又は、硫酸塩化合物、又は、リン酸塩化合物、又は、ハイドロタルサイト類化合物、又は、金属を少なくとも2種有する金属複合塩化合物の何れかを含有することが好ましい。このような化合物を含有することにより、より偏光子の性能劣化を防止することができる。
また、本発明の光学フィルムは、0.7〜4.0μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することが好ましい。0.7〜4.0μmの波長領域の光を吸収する化合物を少なくとも1種類、含有することにより、該光学フィルムを偏光板用保護フィルムとして用いた偏光板の偏光子の長期使用時の性能劣化を抑止することができ、よって、該偏光板を用いた液晶表示装置の視認性の劣化をより防止できる。
また、本発明の光学フィルムは、0.2〜0.4μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することが好ましい。0.2〜0.4μmの波長領域の光を吸収する化合物を少なくとも1種類含有することにより、より、該光学フィルムを偏光板用保護フィルムとして用いた偏光板の偏光子の長期使用時の性能劣化を抑止することができ、よって、該偏光板を用いた液晶表示装置の視認性の劣化をより防止できる。
また、本発明の光学フィルムは、0.2〜0.4μmの波長領域の光を発する化合物を含有することが好ましい。0.2〜0.4μmの波長領域の光を発する化合物を少なくとも1種類含有することにより、光学フィルムの透明性が上がり、該光学フィルムを偏光板用保護フィルムとして用いた偏光板を使用する液晶表示装置の視認性をより向上させることできる。
また、本発明の光学フィルムを得るための光学フィルムの製造方法において、搬送されるフィルムにレーザー光を照射して、フィルムを加工する工程を有することが好ましい。本発明の光学フィルムには、波長4〜25μmに吸収を有する化合物が含有されている。よって、該化合物の吸収波長と同じ波長のレーザー光を発するレーザー装置を用いて、光学フィルムを加工する場合、光学フィルムのレーザー光の吸収効率がよい。即ち、必要以上にレーザー強度を上げることなく、所望のフィルム加工ができ、レーザー強度が高いために生じる過剰加工を防止することができることが新たに判った。例えば、製造工程においてフィルムの端部をスリット加工する場合、レーザー強度が高すぎると、端部の切断不良、毛羽たちなどが生じやすいが、本発明の光学フィルムの製造方法では、端部の切断不良、毛羽たちなどの発生を抑制することができる。レーザー光よるフィルム加工としては、上記のフィルム端部のスリット加工のほか、フィルム表面に凹凸付与するエンボス加工がある。従来のレーザー光によるスリット加工については特開2008−51964号公報に記載がある。また、エンボス加工の従来例としては、特開2004−188436号公報などにその記載がある。
本発明の光学フィルムの製造方法におけるエンボス加工は、搬送フィルムの左右両端部と中央部のうちの少なくとも左右両端部のフィルム表面に、レーザー光の照射により、凹凸を有するエンボス部を形成するものである。
また、本発明の光学フィルムの製造方法においては、レーザー光の照射位置を可変として、フィルム幅に応じてエンボス部を所定箇所に形成するのが好ましい。このように、レーザー光の照射位置を可変とすることで、フィルムの幅手方向の端部あるいは中央部のいずれにも、エンボス部の凹凸を容易に形成することが可能となり、これまでのナーリング加工時に、押圧ロールをバックロールに接圧させたことにより生じたフィルム表面の微小なシワ・キズ等の故障が皆無となって、フィルムの表面性を飛躍的に向上し得るものである。
ところで、レーザー光は、「誘導放出による光の増幅」(Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation)という意味で、発振波長によって、いくつかの種類があり、COレーザー光やUVレーザー光がある。COレーザー光は、媒質として気体(CO)を励起することにより得られ、UVレーザーの代表例としては、YAGレーザー光があり、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)結晶を励起することにより得られるレーザー光である。
本発明において使用するレーザー装置としては、COレーザー装置が好ましい。COレーザーの波長は、9.3〜10.6μm付近にあり、本発明の光学フィルムに含有する波長4〜25μmに吸収を有する化合物によって効率よくレーザー光を吸収し、フィルムの加工性が向上する。
また、本発明の光学フィルムに波長0.2〜0.4μmに吸収を有する化合物が含有されている場合、UVレーザーを用いることも好ましい。UVレーザーの波長は、0.405μm、0.355μm、0.266μm、0.248μm付近などにあり、波長0.2〜0.4μmに吸収を有する化合物により効率的にレーザー光を吸収し、フィルムの加工性が向上する。具体的には、KrFエキシマレーザー装置(波長0.248μm)、YAG−FHGレーザー装置(波長0.266μm)、YAG−THGレーザー装置(波長0.355μm)などがある。
次に本発明の光学フィルムについて詳細に説明する。
本発明による光学フィルムは、フィルム基材(高分子化合物)が、セルロースエステル系樹脂、ノルボルネン樹脂、シクロオレフィン系樹脂、及びオレフィン系樹脂よりなる群の中から選ばれた樹脂であるのが、好ましい。
ここで、セルロースエステルフィルムの主原料であるセルロースエステルとしては、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートなどが挙げられる。セルローストリアセテートの場合は、特に重合度250〜400、結合酢酸量が54〜62.5%のセルローストリアセテートが好ましく、結合酢酸量が58〜62.5%のセルローストリアセテートは、ベース強度が強いので、より好ましい。セルローストリアセテートは、綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート及び木材パルプから合成されたセルローストリアセテートのどちらかを、単独あるいは混合して用いることができる。
溶液流延製膜法による場合、駆動回転ステンレス鋼製エンドレスベルト(または駆動回転ステンレス鋼製ドラム)よりなる支持体上からの剥離性が良い綿花リンターから合成されたセルローストリアセテートを多く使用した方が、生産性効率が高く好ましい。綿花リンターから合成されたセルローストリアセテートの比率が60質量%以上で、剥離性の効果が顕著になるため、60質量%以上が好ましく、より好ましくは85質量%以上、さらには、単独で使用することが最も好ましい。
溶液流延製膜法により本発明の光学フィルムとしてセルロースエステルフィルムを製造する場合、セルロースエステルの溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノールなどの低級アルコール類、シクロヘキサンジオキサン類、メチレンクロライドのような低級脂肪族炭化水素塩化物類などを用いることができる。
溶剤比率としては、例えばメチレンクロライド70〜95質量%、その他の溶剤は30〜5質量%が好ましい。またセルロースエステルの濃度は10〜50質量%が好ましい。溶剤を添加しての加熱温度は、使用溶剤の沸点以上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度が好ましく例えば60℃以上、80〜110℃の範囲に設定するのが好適である。また、圧力は設定温度において、溶剤が沸騰しないように定められる。
溶解後は冷却しながら容器から取り出すか、または容器からポンプ等で抜き出して熱交換器などで冷却し、これを製膜に供する。
本発明による光学フィルムにおいて、ノルボルネン系樹脂フィルムの主原料であるノルボルネン系樹脂は、公知の樹脂であって、例えば特開平3−14882号公報、及び特開平3−122137号公報などに記載されている。
熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムを構成するモノマーとしては、例えば、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン等が挙げられる。
熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は、例えば、(A)ノルボルネン系モノマーの開環重合体若しくは開環共重合体を、必要に応じてマレイン酸付加、シクロペンタジエン付加の如き変性を行った後に、水素添加した樹脂、(B)ノルボルネン系モノマーを付加重合させた樹脂、(C)ノルボルネン系モノマーとエチレンやα−オレフィンなどのオレフィン系モノマーと付加重合させた樹脂、(D)ノルボルネン系モノマーとシクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエンなどの環状オレフィン系モノマーと付加重合させた樹脂、並びにこれらの樹脂の変性物等が挙げられ、これらの重合は、常法により行うことができる。
本発明の光学フィルムには、種々の添加剤を配合することができる。
本発明では、湿熱下での寸法安定性向上のために、いわゆる可塑剤を配合することが好ましい。可塑剤に湿熱下での寸法安定性改良効果があることはこれまで知られていなかった。可塑剤としては、特に相溶性に優れたものが好ましく、例えばリン酸エステルやカルボン酸エステルが好ましい。リン酸エステルとしては、例えばトリフェニルホスフェイト、トリクレジルホスフェート、フェニルジフェニルホスフェート等を挙げることができる。カルボン酸エステルとしては、フタル酸エステル及びクエン酸エステル等、フタル酸エステルとしては、例えばジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジオクチルフタレート及びジエチルヘキシルフタレート等、またクエン酸エステルとしてはクエン酸アセチルトリエチル及びクエン酸アセチルトリブチルを挙げることができる。またその他、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバチン酸ジブチル、トリアセチン、等も挙げられる。アルキルフタリルアルキルグリコレートもこの目的で好ましく用いられる。アルキルフタリルアルキルグリコレートのアルキルは炭素原子数1〜8のアルキル基である。アルキルフタリルアルキルグリコレートとしてはメチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルプロピルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、オクチルフタリルオクチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルプロピルグリコレート、プロピルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルプロピルグリコレート、メチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルブチルグリコレート、ブチルフタリルメチルグリコレート、ブチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルブチルグリコレート、ブチルフタリルプロピルグリコレート、メチルフタリルオクチルグリコレート、エチルフタリルオクチルグリコレート、オクチルフタリルメチルグリコレート、オクチルフタリルエチルグリコレート等を挙げることができ、メチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルプロピルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、オクチルフタリルオクチルグリコレートが好ましく、特にエチルフタリルエチルグリコレートが好ましく用いられる。分子量の大きい可塑剤は、押し出し成形の際の揮発が抑制でき好ましい。これらの例としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートなどのグリコールと二塩基酸とからなる脂肪族ポリエステル類、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などのオキシカルボン酸からなる脂肪族ポリエステル類、ポリカプロラクトン、ポリプロピオラクトン、ポリバレロラクトンなどのラクトンからなる脂肪族ポリエステル類、ポリビニルピロリドンなどのビニルポリマー類などが挙げられる。上記可塑剤は、これらを単独もしくは併用して使用することができる。
上述した可塑剤の含有量は、セルロースエステルに対して1〜30質量%含有させることが好ましい。可塑剤をこの範囲含有させることでセルロースエステルフィルムの湿熱下での寸法安定性を向上することができる。
本発明の光学フィルムには、4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物が含有されている。4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、周期律表1A族、2A族に属する金属を有する無機金属酸化物、周期律表1A族、2A族、3A族に属する金属を少なくとも2種有する無機金属複合酸化物、金属を少なくとも3種有する無機金属複合酸化物、金属を少なくとも1種有する水酸化化合物、硫酸塩化合物、リン酸塩化合物、ハイドロタルサイト類化合物、金属を少なくとも2種有する金属複合塩化合物が好ましく、例えば、特開2004−344074号公報に記載されている、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、燐酸リチウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸マグネシウム、マイカ、ゼオライト、ハイドロタルサイト類化合物、リチウム・アルミニウム複合水酸化物、アルミニウム・リチウム・マグネシウム複合炭酸塩化合物、複数種アニオンを含有する金属複合水酸化物塩等が挙げられる。また、特開2001−172608号公報、特開2008−31375号公報に遠赤外線吸収剤として記載された化合物も使用可能である。
これらの化合物は光学フィルムに0.001質量%以上10質量%以下で含有されることが好ましく、0.05質量%以上5質量%以下で含有されることが更に好ましく、0.01質量%以上1質量%以下で含有されることが特に好ましい。0.001質量%以下の含有量では本発明の効果が見られず、10質量%以上の含有量ではフィルムの透明性が損なわれるために好ましくない。
またこれらの化合物は有機溶媒に分散し、特に光学フィルムを構成する樹脂を溶解するのに用いられる有機溶媒に分散し、これを光学フィルムを構成する樹脂の溶液に添加することで含有することができる。これを上述の通り製膜することでフィルムにこれらの化合物を含有させることができる。
また、本発明の光学フィルムには、0.7〜4.0μmの波長領域の光を吸収する化合物が含有されているのが好ましい。0.7〜4.0μmの波長領域の光を吸収する化合物としては、特に限定するものではないが、例えば下記一般式(1)又は一般式(2)で表されるシアニン色素を用いる。
Figure 2010072414
〔式中、Z及びZは各々硫黄原子、セレン原子又は酸素原子を表し、X及びXは各々置換基を有していてもよいベンゾ縮合環又はナフト縮合環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、R及びRは各々置換基を表し、R及びRのどちらか一方はアニオン性解離性基を有する。R、R、R及びRは各々炭素原子数1〜3のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。Lは炭素原子数5〜13の共役結合の連鎖を表す。〕
本発明に用いられる波長0.7〜4.0μmに吸収を有する化合物としては、赤外吸収色素、カーボンブラック、磁性粉等を使用することができる。特に好ましい化合物は0.70〜0.85μmに吸収ピークを有する赤外吸収色素である。
上記赤外吸収色素としては、シアニン系色素、スクアリウム系色素、クロコニウム系色素、アズレニウム系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、ポリメチン系色素、ナフトキノン系色素、チオピリリウム系色素、ジチオール金属錯体系色素、アントラキノ系色素、インドアニリン金属錯体系色素、分子間CT色素等が挙げられる。
また、上記赤外吸収色素として、特開昭63−139191号公報、同64−33547号公報、特開平1−160683号公報、同1−280750号公報、同1−293342号公報、同2−2074号公報、同3−26593号公報、同3−30991号公報、同3−34891号公報、同3−36093号公報、同3−36094号公報、同3−36095号公報、同3−42281号公報、同3−103476号公報等に記載の化合物が挙げられる。本発明において、赤外線吸収剤として、前記一般式(1)又は(2)で表されるシアニン染料が特に好ましい。
一般式(1)又は(2)で表されるシアニン色素は、前記一般式(1)又は(2)がカチオンを形成し、対アニオンを有するものを包含する。この場合、対アニオンとしては、Cl、Br、ClO 、BF 、t−ブチルトリフェニルホウ素等のアルキルホウ素等が挙げられる。
一般式(1)及び(2)において、Xで表される環及びXで表される環には任意の置換基を有することができる。該置換基としてハロゲン原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、−SOM及び−COOM(Mは水素原子又はアルカリ金属原子)から選ばれる基が好ましい。
及びRは各々任意の置換基であるが、好ましくは、炭素原子数1〜5のアルキル基若しくは炭素原子数1〜5のアルコキシ基;−((CH)n−O−)k−(CH)mOR(n及びmは各々1〜3の整数、kは0又は1、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基を表す。);R及びRの一方が−R−SOMで他方が−R−SO (Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、Mはアルカリ金属原子を表す);又はR及びRの一方が−R−COOMで他方が−R−COO(Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、Mはアルカリ金属原子を表す。)である。R及びRは、感度及び現像性の点から、R及びRの一方が−R−SO 又は−R−COO、他方が−R−SOM又は−R−COOMであることが好ましい。
本発明に好ましく用いられる0.7〜4.0μmの波長領域の光を吸収する化合物の代表的具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2010072414
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なお、これらの化合物は公知の方法によって合成することができるが、下記のような市販品を用いることもできる。
日本化薬:IR750(アントラキノン系);IR002、IR003(アルミニウム系);IR820(ポリメチン系);IRG022、IRG033(ジインモニウム系);CY−2、CY−4、CY−9、CY−20三井東圧:KIR103、SIR103(フタロシアニン系);KIR101、SIR114(アントラキノン系);PA1001,PA1005、PA1006、SIR128(金属錯体系)
大日本インキ化学:Fastogen blue8120みどり化学:MIR−101、1011、1021
その他、日本感光色素、住友化学、富士フイルム等の各社からも市販されている。
また、特開2001−5141号公報、及び特開2001−115050号公報記載の赤外線吸収剤も好ましく用いられる。
本発明において、0.7〜4.0μmの波長領域の光を吸収する化合物の添加量は、0.001〜10.0質量%、好ましくは0.01〜5.0質量%、さらに好ましくは0.1〜1.0質量%の範囲である。これにより、本発明の効果、偏光板の安定化が図られ、LCDの視認性をより改善することができる。これが0.001質量%未満では、フィルムへの赤外線の吸収が減少するため、透過した赤外線により偏光子の劣化が生じやすく、LCDの視認性が低下する恐れがある。
また、本発明の光学フィルムには、0.2〜0.4μmの波長領域の光を吸収する化合物が含有されているのが好ましい。0.2〜0.4μmの波長領域の光を吸収する化合物としては、特に限定するものではない。本発明に用いうる0.2〜0.4μmの波長領域の光を吸収する化合物、いわゆる紫外線吸収剤(以下この表現を使うこともある。)は単一化合物であっても混合物であってもよく、混合物としては構造異性体群から構成されるものを好ましく用いることができる。
本発明に用いうる紫外線吸収剤は0.2〜0.4μmの波長領域の光を吸収する化合物であればいかなる構造をとることもできるが、紫外線吸収剤自体の光堅牢性の点から下記一般式(3)で表される2−(2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。
Figure 2010072414
上記式中、R、R及びRはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルケニル基、ニトロ基、又は水酸基を表す。
ハロゲン原子は、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、特に塩素原子が好ましい。
アルキル基、アルコキシ基としては、炭素数1〜30のものが好ましく、又アルケニル基としては、炭素数2〜30のものが好ましく、これらの基は直鎖でも分岐でもよい。これらアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基はさらに置換基を有していても良い。アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、n−ブチル基、n−アミル基、sec−アミル基、t−アミル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基、エイコシル基、α,α−ジメチルベンジル基、オクチルオキシカルボニルエチル基、メトキシ基、エトキシ基、オクチルオキシ基、アリル基等が挙げられる。アリールオキシ基、アリール基としては、例えばフェニル基、フェニルオキシ基が特に好ましく、置換基を有していてもよい。具体的には、例えばフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−アミルフェニル基等が挙げられる。
及びRで表される基のうち、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、及びアリール基が好ましく、特に水素原子、アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
で表される基のうち、特に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基が好ましいが、さらに水素原子、アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
、R及びRで表される基のうち、常温で液体となるためには、少なくとも1つはアルキル基であることが好ましく、さらに好ましくは少なくとも2つはアルキル基である。
アルキル基は如何なるものをとることもできるが、少なくとも1つは第3級アルキル基、又は第2級アルキル基であることが好ましい。特にR、Rで表されるアルキル基の少なくとも一方が第3級アルキル基、又は第2級アルキル基であることが好ましい。
以下に、本発明に好ましく用いられる液状の紫外線吸収剤の代表的な具体例を示す。
Figure 2010072414
本発明に好ましく用いられる紫外線吸収剤の使用量は、紫外線の吸収効果、透明性の観点からセルロースエステルに対する含有量が0.1〜5質量%、好ましくは0.3〜3質量%、より好ましくは0.5〜2質量%である。
又、本発明の光学フィルムは、0.2〜0.4μmの波長領域の蛍光を発する化合物を含有することが好ましい。
本発明に好ましく用いられる0.2〜0.4μmの波長領域の蛍光を発する化合物とは近紫外部に吸収をもち、青紫から青の蛍光を発する無色ないし淡黄色の物質であるが、例えば、ジアミノスチルベン誘導体、クマリン誘導体、アゾール系(トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、チアゾール誘導体等)、カルバゾール誘導体、ピリジン誘導体、ナフタル酸誘導体及びイミダゾロン誘導体等が挙げられ、ポリオレフィン樹脂層中に存在させることができるものであれば、親油性であっても親水性であっても良いが、該層中に添加しやすいことから親油性のものがより好ましい。
本発明において好ましく使用される0.2〜0.4μmの波長領域の光を発する化合物は、通常市販されているものあるいはその他の物質の中から耐光性を勘案し任意に選択することが出来る。以下にそれらの具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2010072414
Figure 2010072414
Figure 2010072414
Figure 2010072414
本発明において使用される他の0.2〜0.4μmの波長領域の光を発する化合物としては、下記一般式(4)で表される化合物が好ましい。
Figure 2010072414
一般式(4)において、RおよびRは水素原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、RおよびRはアルキル基を表す。Aは置換アリールまたはエテニル基を表す。
本発明の一般式(4)におけるR、R、R、RおよびAについて以下更に詳しく説明する。
およびRは水素原子、アルキル基またはアルコキシ基を表すが、詳しくは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜8のアルコキシ基を表す。
更に詳しくは、RおよびRは、水素原子、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−オクチル、イソプロピル、イソブチル、2−エチルヘキシル、t−ブチル、t−アミル、t−オクチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル等のアルキル基、またはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−オクチルオキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、2−エチルヘキシルオキシ、t−ブトキシもしくはシクロヘキシルオキシ等の各アルコキシ基である。RおよびRは好ましくは水素原子またはアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
およびRはアルキル基を表すが、詳しくは炭素数1〜16のアルキル基であり、更に詳しくは、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ヘキサデカニル(セチル)、イソプロピル、イソブチル、2−エチルヘキシル、t−ブチル、t−アミル、t−オクチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル等の各アルキル基を表す。好ましくは、Rはメチル、イソプロピル、t−ブチルまたはシクロヘキシル基であり、Rはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチルまたは2−エチルヘキシル基である。特に好ましくは、Rはt−ブチルまたはシクロヘキシル基であり、Rはメチル、n−ブチル、n−オクチルまたは2−エチルヘキシル基である。
Aは置換アリール基または置換エテニル基を表すが、詳しくは炭素数6〜40の置換アリール基または炭素数8〜40の置換エテニル基を表す。好ましくは以下に示す置換アリールまたはエテニル基である。
Figure 2010072414
Figure 2010072414
式中、R′およびR′は前記のRおよびRと同義の基である。R′は前記Rと、R′は前記Rと同義の基である。mは1〜5の整数を表す。XおよびYは、アルキル、アリール、アルコキシ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アミノまたは水酸基を表す。
XおよびYを更に詳しく述べれば、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチルまたはシクロヘキシル等の各アルキル基、フェニル、トリルまたはナフチル等の各アリール基、メトキシ、エトキシまたはイソプロポキシ等の各アルコキシ基、アミノ、アミノメチル、エチルアミノ、オクチルアミノ、ジメチルアミノまたはN−メチル−N−エチルアミノ等のアルキルアミノ基、アニリノ、4−トリルアミノまたはN−メチルアニリノ等の各アリールアミノ基である。XおよびYは好ましくはアリール基、アルコキシ基またはアニリノ基である。
Zはニトリル基、アミド基、エステル基を表す。一般式(4)で表される化合物は、好ましくは下記一般式(5)で表される化合物である。
Figure 2010072414
一般式(5)において、RおよびRは前記Rと同義の基であり、RおよびRは前記Rと同義の基である。nは1または2の整数を表す。これらの化合物は特開平11−29556号公報記載の方法で合成することが出来る。
以下にそれらの具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2010072414
Figure 2010072414
Figure 2010072414
Figure 2010072414
以上、有機化合物の例について説明したが、本発明はこれらに限らず無機化合物蛍光体も用いることができる。これらの蛍光増白剤は黄色味が少なく透明度が高いことを示している。
本発明では、フィルムの滑り性を付与するために、微粒子を添加してもよい。本発明で用いられる微粒子としては、溶融時の耐熱性があれば無機微粒子または有機微粒子どちらでもよい。
本発明では樹脂との屈折率差小さくするため、有機微粒子が好ましく用いられる。有機微粒子としては、例えば、シリコーン樹脂、弗素樹脂及びアクリル系樹脂等のポリマーが好ましく、中でも、シリコーン樹脂、アクリル系樹脂が好ましく用いられる。
上記記載のシリコーン樹脂の中でも、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(以上東芝シリコーン株式会社製)等の商品名を有する市販品が使用できる。また架橋PMMA粒子も好ましく用いられ、例えば、MX−150、同300、同500、同1000、同1500H(綜研化学株式会社製)等の商品名を有する市販品が使用できる。
また、本発明では、樹脂との屈折率差を0.04以下の微粒子を用いることによりフィルムのヘイズが低く抑えられ透明性が高いフィルムが得られるため好ましい。そのような微粒子としては、屈折率1.49のエポスターMA、屈折率1.52のエポスターGP(以上、株式会社日本触媒社製)、屈折率が任意に調整可能な積水化成品工業製テクポリマーのMSXシリーズ等と樹脂との組み合わせにより達成できる。
一方、無機微粒子としては、珪素を含む化合物、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等が好ましく、さらに好ましくは、ケイ素を含む無機微粒子や酸化ジルコニウムである。中でも、セルロースエステル積層フィルムの濁度を低減できるので、二酸化珪素が特に好ましく用いられる。二酸化珪素の具体例としては、アエロジル200V、アエロジルR972V、アエロジルR972、R974、R812、200、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル株式会社製)等の商品名を有する市販品が好ましく使用できる。
本発明に係る酸化ジルコニウムの微粒子としては、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル株式会社製)等の商品名で市販されているものが使用できる。
本発明では、フィルム中での微粒子の粒径を円相当径で0.05〜5.0μmにすることでフィルム同士の滑り性を持たせることができる。本発明で用いる微粒子は単分散粒子を用いる場合は、粉体での微粒子の平均粒径がフィルム中での平均粒径となるため、添加する微粒子の平均粒径の選択をすることで上記範囲の粒径が達成できる。粒径が0.05μm未満の場合はフィルムからの突起高さが低いためフィルム同士がくっつき変形を生じるため好ましくない。5.0μmを越えると、樹脂と微粒子の屈折率差が小さくても、ヘイズの上昇を抑えられず、フィルムの透明性が損ねられるため液晶用部材として好ましくない。
フィルム中での微粒子の含有量は0.05〜0.5質量%がフィルム同士の滑り性を持たせるために好ましい。含有量が0.05質量%未満の場合はフィルムからの突起数が少ないためフィルム同士がくっつき変形を生じるため好ましくない。0.5質量%を越えると樹脂と微粒子との屈折率差が小さくてもヘイズの上昇を抑えられず、フィルムの透明性が損ねられるため液晶用部材として好ましくない。
セルロースエステルのアセチル基の置換度が低いと、耐熱性が低下する場合がある。この場合、酸化防止剤を配合することが有効である。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられ、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト等が挙げられる。特に2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また例えば、N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。
本発明による光学フィルムは、まず、セルロースエステル及びノルボルネン系樹脂をフィルムに成形し、該フィルムを延伸配向することにより製造される。
本発明による光学フィルムは、溶液流延製膜法または溶融流延製膜法により製造するものである。
ここで、溶液流延製膜法による光学フィルムの製造方法について説明すると、樹脂フィルムの原料混合機において、セルロースエステル、ノルボルネン系樹脂等の溶液(ドープ)を調製し、ドープを流延ダイから、鏡面処理された表面を有する駆動回転ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる支持体上に流延して、ドープ膜すなわちウェブを得、ウェブがエンドレスベルトよりなる支持体の下面に至り、ほぼ一巡したところで、剥離ロールにより剥離する。
そして、支持体の剥離側端部から剥離ロールにより剥離されたウェブは、乾燥ゾーンのハウジング内を、全ての搬送ロールを経由して搬送され、その搬送中に、乾燥風吹き込み口から吹き込まれる乾燥風により乾燥させられてフィルムとされた後、調湿ゾーンに送られる。
調湿ゾーンは、ハウジング内に設けられた1つの巻取りロール及びこれの直前の移動式搬送ロールを含む複数の搬送ロールを備えている。巻取りロールは、搬送ロール群よりも下流側に配されている。そして、上記乾燥ゾーンから送られてきたフィルムは、ハウジング内を全ての搬送ロールを経由して搬送され、巻取りロールに巻き取られるとともに、フィルムの含水率が適度に調節される。なお、上記の乾燥ゾーン及び調湿ゾーン内の雰囲気温度は、例えば5〜200℃、好ましくは20〜150℃である。
つぎに、フィルムの巻取り工程は、円筒形巻きフィルムの外周面とこれの直前の移動式搬送ロールの外周面との間の最短距離を一定に保持しながらフィルムを巻取りロールに巻き取るものである。かつ巻取りロールの手前には、フィルムの表面電位を除去または低減する除電ブロア等の手段が設けられている。
なお、フィルムの巻取り時の初期巻取り張力が90.2N/m以上、300.8N/m以下であるのが、好ましい。また、巻取りロールに巻き取られるフィルムの巻取り時の含水率を1.5〜5.0%とするのが、好ましい。
また、溶液流延製膜法により、本発明のノルボルネン系樹脂フィルムを製造するには、まず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、トリエチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン等の高沸点溶媒又はこれら高沸点溶媒とシクロヘキサン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ヘキサン、オクタン等の低沸点溶媒の混合溶媒に、上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を好ましくは5〜60質量%溶解して、樹脂溶液(ドープ)を得る。
また、フィルム乾燥工程においては、支持体より剥離したフィルムをさらに乾燥し、残留溶媒量を3質量%以下、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下であることが、寸法安定性が良好なフィルムを得る上で好ましい。フィルム乾燥工程では一般にロール懸垂方式か、ピンテンター方式、またはクリップテンター方式で、フィルムを搬送しながら乾燥する方式が採られる。
フィルムを乾燥させる手段は特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行う。簡便さの点で熱風で行うのが好ましい。乾燥温度は40〜150℃の範囲で3〜5段階の温度に分けて、段々高くしていくことが好ましく、80〜140℃の範囲で行うことが寸法安定性を良くするために、さらに好ましい。
また、上記流延から後乾燥までの工程は、空気雰囲気下でもよいし窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下でもよい。
本発明の光学フィルムの製造に係わる巻き取り機は一般的に使用されているものでよく、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。
本発明の方法によって製造される光学フィルムの厚さは、20〜150μmの厚みで使用されるが、液晶表示装置の薄肉化、軽量化が要望から、30〜100μmであることが好ましい。光学フィルムの厚さが20μm未満に薄い場合は、フィルムの腰の強さが低下するため、偏光板作成工程上でシワ等の発生によるトラブルが発生しやすく、また、光学フィルムの厚さが150μmを超えて厚い場合は、液晶表示装置の薄膜化に対する寄与が少ない。
本発明による光学フィルムは、フィルム基材として、上記のセルロースエステル系樹脂、及びノルボルネン樹脂の他に、シクロオレフィン系樹脂、及びオレフィン系樹脂を用いることができる。
ここで、シクロオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合又は共重合した樹脂である。環状オレフィンとしては、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、エチルテトラシクロドデセン、エチリデンテトラシクロドデセン、テトラシクロ〔7.4.0.110,13.02,7〕トリデカ−2,4,6,11−テトラエンなどの多環構造の不飽和炭化水素及びその誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの単環構造の不飽和炭化水素及びその誘導体等が挙げられる。これら環状オレフィンには置換基として極性基を有していてもよい。極性基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシル基、エポキシ基、グリシジル基、オキシカルボニル基、カルボニル基、アミノ基、エステル基、カルボン酸無水物基などが挙げられ、特に、エステル基、カルボキシル基又はカルボン酸無水物基が好適である。
シクロオレフィン系樹脂は、環状オレフィン以外の単量体を付加共重合したものであってもよい。付加共重合可能な単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテンなどのエチレンまたはα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどのジエン等が挙げられる。
環状オレフィンは、付加重合反応あるいはメタセシス開環重合反応によって得られる。重合は触媒の存在下で行われる。付加重合用触媒として、例えば、バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる重合触媒などが挙げられる。開環重合用触媒として、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金などの金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる重合触媒;あるいは、チタン、バナジウム、ジルコニウム、タングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる重合触媒などが挙げられる。重合温度、圧力等は特に限定されないが、通常−50℃〜100℃の重合温度、0〜50kgf/cm(1kgf/cmは9.8×10Pa)の重合圧力で重合させる。
本発明に用いるシクロオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合又は共重合させた後、水素添加反応させて、分子中の不飽和結合を飽和結合に変えたものであることが好ましい。水素添加反応は、公知の水素化触媒の存在下で、水素を吹き込んで行う。水素化触媒としては、酢酸コバルト/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリイソブチルアルミニウム、チタノセンジクロリド/n−ブチルリチウム、ジルコノセンジクロリド/sec−ブチルリチウム、テトラブトキシチタネート/ジメチルマグネシウムのごとき遷移金属化合物/アルキル金属化合物の組合せからなる均一系触媒;ニッケル、パラジウム、白金などの不均一系金属触媒;ニッケル/シリカ、ニッケル/けい藻土、ニッケル/アルミナ、パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラジウム/けい藻土、パラジウム/アルミナのごとき金属触媒を担体に担持してなる不均一系固体担持触媒などが挙げられる。
本発明に用いるシクロオレフィン系樹脂は、その分子量やガラス転移温度等によって特に限定されないが、成形性の観点から、質量平均分子量が、好ましくは1,000〜600,000、特に好ましくは5,000〜400,000である。
その他、シクロオレフィン系樹脂としては、例えば特開平6−336526号公報、特開平7−2953号公報、特開平9−272188号公報、特開2002−226616号公報、及び特開2004−45893号公報に挙げられているシクロオレフィン系樹脂を用いることができる。
また、本発明に用いるオレフィン系樹脂とは、エチレン、プロピレン等のオレフィン類の単独重合体及び異種オレフィン類との共重合体を示す。実質的に脂肪酸を含まないポリオレフィン系樹脂とは、通常の触媒を使用し製造した後、触媒失活剤を濾過し脂肪酸類含有量を、500ppm以下、好ましくは100ppm以下、より好ましくは10ppm以下にしたポリオレフィン系樹脂、チーグラー型触媒を使用しないで製造されたポリオレフィン系樹脂及びメタロセン触媒を使用し製造されたポリオレフィン系樹脂を言う。
ポリオレフィン系樹脂のメルトインデックス(MI)は、0.4〜6.0g/分が好ましく、より好ましくは1.0〜4.0g/分である。0.4g/分未満では膜として成形できなくなり、6.0g/分を越えた場合は厚さの制御がし難くなり好ましくない。MIの値はASTMD−1238のE条件又はJISK−7210の条件4で測定した値である。
ポリオレフィン系樹脂の密度は0.905〜0.932が好ましくより、好ましくは0.915〜0.925である。0.905未満では必要とする強度が得難く0.932を越えた場合は結晶化度が高くなることにより、脆くなりシーラント層が破れ易くなるため好ましくない。密度の値はJISK−6760又はASTMD−1505に従い測定した値である。
これらポリオレフィン系樹脂の単独重合樹脂としては、ポリエチレン樹脂が好ましくポリエチレン樹脂の中でも特に高圧法で製造された低密度ポリエチレン(LDPE)が挙げられる。
共重合樹脂としては、メタロセン触媒を使用して製造した高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及び中低圧法の溶液重合、スラリー重合、気相重合で重合した後、触媒失活剤を濾過し製造された、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が挙げられる。その他の共重合体樹脂としては例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−プロピレン共重合体樹脂、エチレン−1−ブテン共重合体樹脂、エチレン−ブタジエン共重合体樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂(エチレンと不飽和酸との共重合物を亜鉛などの金属で架橋した樹脂)、エチレン−プロピレン・ブテン・1三元共重合体樹脂、エチレン−プロピレンエラストマー等が挙げられる。
触媒失活剤を濾過する方法としては一般的に知られている方法で行うことが可能である。触媒失活剤とはポリエチレンを触媒(例えばチーグラー触媒、フィリップス触媒)を使用し製造するときに、ポリエチレン中に残存する触媒残渣を無害化するために添加する炭素数8〜22の脂肪酸金属塩を言う。これら一般に使用される脂肪酸金属塩としては例えば、ステアリン酸Ca、ステアリン酸Al、ステアリン酸Mg、ステアリン酸Znの、ステアリン酸金属塩(以後ステアリン酸(Ca、Al、Mg、Zn)で表す)、ベヘン酸(Ca、Al、Mg、Zn)、オレイン酸(Ca、Al、Mg、Zn)、エルカ酸(Ca、Al、Mg、Zn)等である。
本発明による光学フィルムを溶液流延製膜法により成形する場合について、以下に説明する。
図1に、本発明に係る光学フィルムの製造方法を用いた光学フィルムの製造装置の一実施形態を示すが、本発明はこれに限定するものではない。予め調液された熱可塑性樹脂溶液をダイス1より流延用ベルト2上に流延し、ウェブF(金属支持体上にドープを流延した以降の残留溶媒を含むフィルムをウェブと言う)を形成し、剥離後、テンター3によりウェブは延伸される。延伸されたウェブFは、乾燥装置4で乾燥した後、スリッター5により、所定のフィルム幅に裁断され、その後、エンボス装置6によりフィルム端部付近にエンボス加工を行う。エンボス加工後、巻き取り装置7により巻き取り光学フィルムを作製する。スリッター5による裁断やエンボス装置によるエンボス加工の工程は、乾燥装置4で乾燥後に行うとしているが、特に乾燥後に限定するものではなく、剥離後、巻き取り装置により巻きとるまでであればどの箇所で行っても良く、また、スリッター5とエンボス装置7の加工順序も限定するものでは無い。
スリッター5は、レーザー照射によりウェブFの両端部を所定の幅になるように裁断する。また、エンボス装置6は、レーザー照射によりフィルム両端部付近で所定の幅H、所定の高さd(フィルム表面からエンボス加工により形成される凸部の頂点までの高さ)の凹凸を形成する。このようなエンボス加工をフィルム両端部に施すことにより、ロール状に巻きとっても、フィルム表面に擦り傷が生じにくく、また、フィルム面同士の融着も発生しにくくなり、フィルム表面故障の少ない光学フィルムを得ることができる。
スリッター5やエンボス装置6に用いるレーザー装置には、COレーザー装置が好ましく、また、YAGレーザー装置も用いることもできる。
レーザー光により、裁断又はエンボス加工を行うことにより、加工部に大きな歪みを与えることがないので、加工部付近のフィルムの歪みを生じることが無く、平坦なフィルムを得ることができる。レーザーによるスリット加工の方法については、特開2008−51964号公報に記載の方法を用いることができる。また、エンボス方法については、特開平11−15184号公報、特開2003−251738号公報、特開2004−188436号公報、特開2004−188437号公報などに記載の方法を用いることができる。
本発明の光学フィルムを、偏光子の少なくとも片面に貼り合わせることにより、楕円偏光板を作製することができる。
すなわち、本発明による偏光板は、偏光子、及びその両側に配置された2枚の偏光板保護フィルムからなる偏光板であって、2枚の偏光板保護フィルムのうちの少なくともいずれか一方が、上記の光学フィルムによって構成されているものである。
偏光子は、従来から使用されている、例えば、ポリビニルアルコールフィルムの如きの延伸配向可能なフィルムを、沃素のような二色性染料で処理して縦延伸したものである。偏光子自身では、十分な強度、耐久性がないので、一般的にはその両面に保護フィルムとしての異方性のないセルローストリアセテートフィルムを接着して偏光板としている。
本発明の光学フィルムによれば、LCDが長期間使用され続けた場合でも、LCDの視認性の劣化が生じないような光学フィルムを提供することができる。
上記偏光子に本発明の光学フィルムを貼り合わせる方法は、特に限定はないが、水溶性ポリマーの水溶液からなる接着剤により行うことができる。この水溶性ポリマー接着剤は完全鹸化型のポリビニルアルコール水溶液が好ましく用いられる。さらに、前述したが、長手方向に延伸し、二色性染料処理した長尺の偏光子と長尺の本発明の光学フィルムとを貼り合わせることによって長尺の偏光板を得ることができる。偏光板は、その片面または両面に感圧性接着剤層(例えば、アクリル系感圧性接着剤層など)を介して剥離性シートを積層した貼着型のもの(剥離性シートを剥すことにより、液晶セルなどに容易に貼着することができる)としてもよい。
このようにして得られた本発明の偏光板は、種々の表示装置に使用できる。特に電圧無印加時に液晶性分子が実質的に垂直配向しているVAモードや、電圧無印加時に液晶性分子が実質的に水平かつねじれ配向しているTNモードの液晶セルを用いた液晶表示装置が好ましい。
つぎに、本発明の実施例を比較例とともに説明する。
(実施例1〜10)
(図1の溶液流延製膜法による光学フィルムの製造)
溶液流延製膜法により目標ドライ膜厚40μmの本発明のセルローストリアセテートフィルムを製造するにあたり、まずドープを調製した。すなわち、溶媒にトリアセチルセルロースを溶解した下記配合組成物を密閉容器に投入し、撹拌しながら溶解してドープを調製し、調製後のドープを濾紙により濾過した。
(ドープ組成)
アセチル置換度2.88のセルローストリアセテート 100質量部
(数平均分子量150000)
トリフェニルホスフェート 10質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 2質量部
AEROSIL 200V 0.1質量部
メチレンクロライド 475質量部
エタノール 25質量部
に、以下の化合物を表2に示す配合比率で混合し、実施例1〜10のドープ組成とした。
4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物:A(ハイドロタルサイト(協和化学工業社製、「アルカマイザーDHT−4A」))
0.7〜4.0μmの波長領域の光を吸収する化合物:B(IR−2)
0.2〜0.4μmの波長領域の光を吸収する:C1(UV−23L)、C2(UN−26L)
0.2〜0.4μmの波長領域の蛍光を発する化合物:D(W1、W23)
A、Dはそれぞれエタノールに5質量%で分散したものを同量のメチレンクロライドで希釈しドープに混合した。またB,Cはそれぞれエタノール、メチレンクロライドの混合溶液(質量比1:1)に1質量%で溶解したものをドープに混合した。
原料混合機において、セルローストリアセテートの溶液(ドープ)を調製し、ドープを流延ダイから、鏡面処理された表面を有する駆動回転ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる支持体上に流延して、ドープ膜すなわちウェブを得、ウェブがエンドレスベルトよりなる支持体の下面に至り、ほぼ一巡したところで、剥離ロールにより剥離した。
つぎに、剥離ロールにより剥離されたウェブを、テンター3により延伸した。延伸されたウェブFは、乾燥装置4で乾燥した後、スリッター5により、所定のフィルム幅に裁断した。その後、エンボス装置6によりフィルム端部付近にエンボス高さ6μmを目標に加工を行った。スリッター5には、COレーザー光照射装置(商品名SILAS−SAM(SPL2305型);澁谷工業製、波長10.6μm)を用い、エンボス装置6には、COレーザー光照射装置(MLZ9510、株式会社キーエンス社製、波長10.6μm)を用いた。スリッター5における標準のレーザー強度をP1(=120W)としたとき、0.5P1、0.7P1、P1、1.5P1の4段階のレーザー強度で、各実施例の端部を切断した。また、エンボス装置6における標準のレーザー強度をP2(=30W)としたとき、0.5P2、0.7P2、P2、1.5P2の4段階のレーザー強度で、各実施例の端部にエンボス加工を行った。
上記実施例1〜10において得られたセルローストリアセテートフィルムを、それぞれ60℃、2mol/リットルの濃度の水酸化ナトリウム水溶液中に2分間浸漬し水洗した後、100℃で10分間乾燥しアルカリ鹸化処理セルローストリアセテートフィルムを得た。
また、別に、厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムを沃素1質量部、ホウ酸4質量部を含む水溶液100質量部に浸漬し、50℃で4倍に延伸して偏光膜(偏光子)を作った。この偏光膜の両面に前記アルカリ鹸化処理セルローストリアセテートフィルムを完全鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液を接着剤として各々貼り合わせ偏光板を作製した。
つぎに、市販の液晶表示パネル(NEC製 カラー液晶ディスプレイ MultiSync LCD1525J:型名 LA−1529HM)の最表面の偏光板を注意深く剥離し、ここに偏光方向を合わせた本発明による実施例1〜10の偏光板を張り付けた。
(比較例1)
比較例1においては、実施例3における4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物(A)を添加しなかった他は、実施例3と同様に作製した。
(液晶ディスプレイの視認性の評価)
上記のようにして得られた液晶パネルを床から80cmの高さの机上に配置し、床から3mの高さの天井部に昼色光直管蛍光灯(FLR40S・D/M−X、松下電器産業株式会社製)40W×2本を1セットとして1.5m間隔で10セット配置した。このとき評価者が液晶パネル表示面正面にいるときに、評価者の頭上より後方に向けて天井部に前記蛍光灯がくるように配置した。液晶パネルは連続500日間連続使用した状態の後、液晶パネルは机に対する垂直方向から25°傾けて画面の見易さ(視認性)を通常画像の色合い、黒表示部の色ムラで下記のようにランク評価し、得られた液晶ディスプレイの視認性の評価結果を、下記の表2にあわせて示した。
◎◎:通常画像の色合い、黒表示部の色むらは気にならず、フォントの大きさ8以下の文字もはっきりと読める。
◎:通常画像の色合い、黒表示部の色むらはやや気になるが、フォントの大きさ8以下の文字は読める。
○:通常画像の色合い、黒表示部の色むらは気になるが、フォントの大きさ8以下の文字はなんとか読める。
×:通常画像の色合い、黒表示部の色むらがかなり気になり、写り込みの部分はフォントの大きさ8以下の文字を読むのは困難である。
Figure 2010072414
表2の結果から、光学フィルムが4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することにより視認性が良くなっている。また、0.7〜4.0μmの波長領域の光を吸収する化合物や0.2〜0.4μmの波長領域の光を吸収する化合物、0.2〜0.4μmの波長領域の蛍光を発する化合物を含有することにより、より視認性が良くなっていることが分かる。
(スリッターによる切断面形状の評価)
スリッター5により切断した実施例1〜10と比較例1の切断面を以下のように評価し、評価結果を表3に示す。
◎:きれい。
○:切断不良あるが製品として問題なし。
×:切断不良により端部付近のフィルムの毛羽立ちが認められ、製品として問題有り。
××:切断不良が激しく、製品とはならない。
Figure 2010072414
表3の結果から、光学フィルムが4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することにより、より少ないレーザー強度で良好な切断面が得られることが分かる。
(エンボス加工形状、外観、表面の傷評価)
実施例1〜10と比較例1のエンボス加工後のエンボス高さを測定し、外観及び表面の傷(エンボス加工が最適にない場合、巻き取り時にフィルム面同士がスリップして表面に傷が付く。)を以下のように評価し、評価結果を表4に示す。
外観
◎:きれい。
○:少し欠陥(エンボス加工ができていない部分)があるが、製品上問題なし。
×:欠陥著しく、製品上問題有り。
××:穴あき部分が発生し、製品上問題有り。
表面傷
◎:傷が無くきれい。
○:わずかに傷が認められるが製品上問題なし。
×:傷があり、製品上問題有り。
××:傷が激しく、製品とはならない。
Figure 2010072414
表4の結果から、光学フィルムが4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することにより、より少ないレーザー強度で所定の高さで形状の良好な凹凸のエンボス加工を行うことができ、また、擦り傷の少ない光学フィルムを得られることが分かる。
本発明に係る光学フィルムの製造装置の一実施形態を示す概略図である。
符号の説明
1 ダイス
2 流延用ベルト
3 テンター
4 乾燥装置
5 スリッター
6 エンボス装置
7 巻き取り装置
F ウェブ

Claims (7)

  1. 4〜25μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することを特徴とする光学フィルム。
  2. 前記化合物が、周期律表1A族、2A族に属する金属を有する無機金属酸化物、又は、周期律表1A族、2A族、3A族に属する金属を少なくとも2種有する無機金属複合酸化物、又は、金属を少なくとも3種有する無機金属複合酸化物、又は、金属を少なくとも1種有する水酸化化合物、又は、硫酸塩化合物、又は、リン酸塩化合物、又は、ハイドロタルサイト類化合物、又は、金属を少なくとも2種有する金属複合塩化合物の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 0.7〜4.0μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルム。
  4. 0.2〜0.4μmの波長領域の光を吸収する化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光学フィルム。
  5. 0.2〜0.4μmの波長領域の光を発する化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の光学フィルム。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学フィルムの製造方法において、搬送されるフィルムにレーザー光を照射して、フィルムを加工する工程を有することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  7. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学フィルムを少なくとも偏光子の片側に配置したことを特徴とする偏光板。
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