JP2010069870A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクジェット記録媒体13を搬送する駆動ロール17a及び圧接ロール17b,17cと、搬送されたインクジェット記録媒体13にインクを吐出するインクジェットヘッド11と、インクジェットヘッド11から吐出されたインクを乾燥させる乾燥装置12とを備えている。
【選択図】図1
Description
第1の発明に係るインクジェット記録装置は、無機微粒子、水溶性樹脂、及び架橋剤を含むインク受容層を支持体上に有するインクジェット記録媒体を搬送する搬送手段と、染料、水、及び水溶性有機溶剤を含むインクをインクジェット記録媒体上に吐出するインク吐出手段と、インクジェット記録媒体上の少なくとも前記インクを乾燥する乾燥手段と、を備え、インク吐出手段で吐出されるインクジェット記録用のインクとして、染料と、水と、インクジェット記録媒体のインク受容層に6.6g/m2付与した前後でのインク受容層の水銀圧入法により測定される細孔メジアン径の変化率が13.0%以下である水溶性有機溶剤とを含み、該水溶性有機溶剤の全水溶性有機溶剤中における含有比率が40質量%以上であるインク(以下、「特定インク」ともいう。)を用いる。
本発明における前記特定インクで記録された画像部分のインク受容層は、多孔構造の細孔径が小さくなるのが抑えられ乾燥させ易い状態にあり、特に画像部、すなわち着滴インクやインク受容層中の液成分を直接、赤外線加熱又はマイクロ波加熱することが可能なことで、省熱エネルギーとしながらもインクの乾燥を容易に行なえる。また、赤外線加熱又はマイクロ波加熱は、温風や熱風のみによる乾燥方式に比べ、インク受容層の記録面が不要に熱せられことがなく、ヘッド近傍にまで送風が影響することもないため、画像の色相などの品位に悪影響を及ぼすこともない。
これらより選択される水溶性有機溶剤を使用したインクは、インクジェット記録媒体のインク受容層と馴染みにくく、記録後の多孔構造の細孔径が小さくなるのを低減し、記録直後から生じやすい色変わりの抑制に特に効果的である。
尚、前記インクジェット法には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
尚、前記インクジェット法により記録を行なう際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができる。
最大総吐出量=1ドットの最大吐出量[ml/m2]×インク総量[%]
〔インク総量:各色インク〔例:Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)〕の各々の吐出設定量(A%)のうち各々のインクの実吐出量(a%)の合計〕
例えば、前記インク総量は、装置におけるYMCK4色のそれぞれの吐出設定量(A%)が100%である場合(4色での設定値は最大400%)、例えばグレー像を記録する際の実吐出量(a%)が例えばY=M=C=K=30%であるときには120%となり、このときの最大総吐出量は、1ドットの最大吐出量を例えば20ml/m2とすると20×1.2=24ml/m2となる。
このインクは、多孔構造を有するインク受容層と馴染みにくい性質を有しており、インクの着滴で記録後に多孔構造の細孔径が小さくなるのを低減できる。
ここで、インクジェットインクについて説明する。
インクジェットインク(以下、単に「インク」ともいう。)は、少なくとも、染料と、水と、水溶性有機溶剤とを含み、水溶性有機溶剤として、後述のインク受容層に6.6g/m2付与した前後でのインク受容層の水銀圧入法により測定される細孔メジアン径の変化率が13.0%以下である溶剤(以下、「特定の水溶性有機溶剤」ともいう。)を、インク中の全水溶性有機溶剤に対して40質量%以上含有する。また、インクは、好ましくは顔料や染料等の着色剤を含み、必要に応じて、さらに界面活性剤などの他の成分を含んでいてもよい。
インクは、インクジェット記録媒体のインク受容層に6.6g/m2付与した前後でのインク受容層の水銀圧入法により測定される細孔メジアン径の変化率が13.0%以下である水溶性有機溶剤(特定の水溶性有機溶剤)の少なくとも1種を含有する。
t=(2h2×η)/(γ×d×cosθ) ・・・式1
t;浸透時間
h;液体の浸透深さ
η;液体の粘度
γ;液体の表面張力
d;毛管直径
θ;液体の接触角
また、水銀圧入測定においては、水溶性有機溶剤(水を含む。)をインク受容層に付与した直後は乾燥が不充分なため、水溶性有機溶剤(水を含む。)を付与して温度25℃、湿度50%RHの環境下で24時間放置した後に行なう。放置時間は、24時間以降であればよい。
特定の水溶性有機溶剤を水で希釈し、塗布機を用いて特定の水溶性有機溶剤の塗布量が6.6g/m2となるように、インクジェット記録媒体のインク受容層に塗布する。そして、塗布後のインクジェット記録媒体と塗布前のインクジェット記録媒体とを25℃,50%RHの環境下に24時間保管し、保管後、島津オートボア社製9220を用いて、初気圧約20kPaにて細孔径分布の測定(塗布前の細孔メジアン径L2、塗布後の細孔メジアン径L3)を行なう。また、インク受容層が形成されていない支持体のみについても、同様に細孔径分布の測定(支持体の細孔メジアン径L1)を行なう。
そして、得られたインク受容層の細孔径分布と支持体の細孔径分布から、下記式によりインク受容層の細孔メジアン径の変化率(%)を求める。
インク受容層の細孔メジアン径の変化率(%)
=〔(L3−L1)/(L2−L1)〕×100−100
なお、前記水溶性有機溶剤は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
2種以上を併用する場合、混合した溶液として6.6g/m2塗布したときの細孔メジアン径の変化率を13.0%以下とする。
特定の水溶性有機溶剤の水溶性有機溶剤の全質量に対する割合としては、60質量%以上100質量%以下の範囲が好ましく、70質量%以上100質量%以下の範囲がより好ましく、特には85質量%以上100質量%以下の範囲が好ましい。
前記(モノ又はジ)エチレングリコールモノアルキルエーテル及び(モノ又はジ)プロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、アルキル部位の炭素数が1〜5のものがより好ましく、画像濃度の点で、炭素数1〜4のものが更に好ましい。
前記(モノ、ジ、又はトリ)エチレングリコールジアルキルエーテル及び前記(モノ、ジ、又はトリ)プロピレングリコールジアルキルエーテルとしては、インク中での溶解性を損なわずに高い画像濃度が得られる点で、アルキル部位の炭素数が1〜3のものが好ましく、炭素数1のものが更に好ましい。
インクは、着色成分として、顔料や染料などの着色剤の少なくとも1種を含有することができる。
顔料の例としては、無機顔料及び有機顔料のいずれも用いることができる。無機顔料としては、例えば、酸化チタン及び酸化鉄などの金属酸化物等に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラックを挙げることができる。また、有機顔料としては、例えば、アゾ染料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジコ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等を挙げることができる。
染料としては、インクジェット記録用に使用可能な一般的な染料を用いることができる。その例としては、カラーインデックスにおいて、酸性染料、直接染料、反応染料、建染染料、硫化染料、又は食品用色素に分類されている染料、油溶染料、塩基性染料などに分類される染料を用いることができる。
また、前記染料としては、インクの増粘抑制と鮮明な画像を形成する観点から、水溶性染料であることが好ましい。なお、水溶性染料とは、水溶媒(25℃)100mlに対して0.2g以上溶解する染料をいう。
[C.I.アシッドイエロー]
1,3,11,17,18,19,23,25,36,38,40,42,44,49,59,61,65,67,72,73,79,99,104,110,114,116,118,121,127,129,135,137,141,143,151,155,158,159,169,176,184,193,200,204,207,215,219,220,230,232,235,241,242,246
[C.I.アシッドオレンジ]
3,7,8,10,19,24,51,56,67,74,80,86,87,88,89,94,95,107,108,116,122,127,140,142,144,149,152,156,162,166,168
1,6,8,9,13,18,27,35,37,52,54,57,73,88,97,106,111,114,118,119,127,131,138,143,145,151,183,195,198,211,215,217,225,226,249,251,254,256,257,260,261,265,266,274,276,277,289,296,299,315,318,336,337,357,359,361,362,364,366,399,407,415
[C.I.アシッドバイオレット]
17,19,21,42,43,47,48,49,54,66,78,90,97,102,109,126
[C.I.アシッドブルー]
1,7,9,15,23,25,40,62,72,74,80,83,90,92,103,104,112,113,114,120,127,128,129,138,140,142,156,158,171,182,185,193,199,201,203,204,205,207,209,220,221,224,225,229,230,239,249,258,260,264,278,279,280,284,290,296,298,300,317,324,333,335,338,342,350
9,12,16,19,20,25,27,28,40,43,56,73,81,84,104,108,109
[C.I.アシッドブラウン]
2,4,13,14,19,28,44,123,224,226,227,248,282,283,289,294,297,298,301,355,357,413
[C.I.アシッドブラック]
1,2,3,24,26,31,50,52,58,60,63,107,109,112,119,132,140,155,172,187,188,194,207,222
8,9,10,11,12,22,27,28,39,44,50,58,79,86,87,98,105,106,130,132,137,142,147,153
[C.I.ダイレクトオレンジ]
6,26,27,34,39,40,46,102,105,107,118
[C.I.ダイレクトレッド]
2,4,9,23,24,31,54,62,69,79,80,81,83,84,89,95,212,224,225,226,227,239,242,243,254
[C.I.ダイレクトバイオレット]
9,35,51,66,94,95
1,15,71,76,77,78,80,86,87,90,98,106,108,160,168,189,192,193,199,200,201,202,203,218,225,229,237,244,248,251,270,273,274,290,291
[C.I.ダイレクトグリーン]
26,28,59,80,85
[C.I.ダイレクトブラウン]
44,106,115,195,209,210,222,223
[C.I.ダイレクトブラック]
17,19,22,32,51,62,108,112,113,117,118,132,146,154,159,169
1,2,11,13,15,19,21,28,29,32,36,40,41,45,51,63,67,70,73,91
[C.I.ベイシックオレンジ]
2,21,22
[C.I.ベイシックレッド]
1,2,12,13,14,15,18,23,24,27,29,35,36,39,46,51,52,69,70,73,82,109
[C.I.ベイシックバイオレット]
1,3,7,10,11,15,16,21,27,39
[C.I.ベイシックブルー]
1,3,7,9,21,22,26,41,45,47,52,54,65,69,75,77,92,100,105,117,124,129,147,151
[C.I.ベイシックグリーン]
1,4
[C.I.ベイシックブラウン]
1
2,3,7,15,17,18,22,23,24,25,27,37,39,42,57,69,76,81,84,85,86,87,92,95,102,105,111,125,135,136,137,142,143,145,151,160,161,165,167,168,175,176
[C.I.リアクティブオレンジ]
1,4,5,7,11,12,13,15,16,20,30,35,56,64,67,69,70,72,74,82,84,86,87,91,92,93,95,107
[C.I.リアクティブレッド]
2,3,5,8,11,21,22,23,24,28,29,31,33,35,43,45,49,55,56,58,65,66,78,83,84,106,111,112,113,114,116,120,123,124,128,130,136,141,147,158,159,171,174,180,183,184,187,190,193,194,195,198,218,220,222,223,228,235
1,2,4,5,6,22,23,33,36,38
[C.I.リアクティブブルー]
2,3,4,5,7,13,14,15,19,21,25,27,28,29,38,39,41,49,50,52,63,69,71,72,77,79,89,104,109,112,113,114,116,119,120,122,137,140,143,147,160,161,162,163,168,171,176,182,184,191,194,195,198,203,204,207,209,211,214,220,221,222,231,235,236
[C.I.リアクティブグリーン]
8,12,15,19,21
[C.I.リアクティブブラウン]
2,7,9,10,11,17,18,19,21,23,31,37,43,46
[C.I.リアクティブブラック]
5,8,13,14,31,34,39
[C.I.フードブラック]
1,2
マゼンタ染料としては、例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類などを有するアゾメチン染料;例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シアニン染料、オキソノール染料などのようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料などのようなカルボニウム染料、例えばナフトキノン、アントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン染料、例えばジオキサジン染料等のような縮合多環染料等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ染料としては、複素環アゾ染料が好ましく、国際公開特許2002/83795号明細書(35〜55頁)、同2002−83662号明細書(27〜42頁)、特開2004−149560号公報(段落番号[0046]〜[0059])、同2004−149561号公報(段落番号[0047]〜[0060])に記載のものが、耐オゾン性の点でより好ましい。
会合性のフタロシアニン染料としては、国際出願公開2002/60994号明細書、同2003/811号明細書、同2003/62324号明細書、特開2003−213167号公報、同2004−75986号公報、同2004−323605号公報、同2004−315758号公報、同2004−315807号公報、同2005−179469号公報に記載のものが、耐オゾン性の点で好ましい。
マイクロ波加熱は、マイクロ波と被加熱物の相互作用により被加熱物の内部から熱を生じさせて液成分を蒸発させることをいい、例えばマイクロ波発生器を使用して行なえる。具体な例として、特許第2979393号に記載のマイクロ波乾燥手段や、特許第3302177号に記載の、マグネトロンで発生させたマイクロ波を照射するマイクロ波照射手段、等を挙げることができる。
ここで、「インクの吐出終了」とは、インクジェットヘッドのノズルから噴出したインク滴が最後にインク受容層に着滴したときをいう。
本発明においては、無機微粒子、水溶性樹脂、及び架橋剤を含むインク受容層を支持体上に有するインクジェット記録媒体を用い、インクジェット法により画像を記録する。
以下、インクジェット記録媒体について詳細に説明する。
インク受容層は、水溶性樹脂の少なくとも1種を含有する。なお、水溶性樹脂とは、常温(25℃)下で水に対する溶解度が10g/100g以上である樹脂をいう。
上記の中でも、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、特にポリビニルアルコールが好ましい。
なお、インク受容層を主に構成する水溶性樹脂と後述する無機微粒子とは、それぞれ単一素材であってもよいし、複数素材の混合系であってもよい。
インクジェット記録用媒体において、上述のようにして得られた多孔質のインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みのない真円性の良好なドットを形成することができる。
インク受容層は、無機微粒子(以下、「微粒子」ともいう。)の少なくとも1種を含有する。
無機微粒子としては、例えば、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、アルミナ微粒子、ベーマイト、擬ベーマイト等を挙げることができる。中でも、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子、擬ベーマイトが好ましく、特に気相法シリカ微粒子が好ましい。
インク受容層を電子顕微鏡により観察して測定される無機微粒子の粒子径としては、5nm以上45nm以下が好ましく、5nm以上35nm以下がより好ましく、特に10nm以上30nm以下が好ましい。該粒子径が5nm以上45nm以下であると、ブロンジングや光沢といった性能を悪化させることなく、高濃度な記録画像を得ることができ、さらに印画直後からの色相変化を高度に抑制することができる。
特にシリカ微粒子は、その表面にシラノール基を有し、該シラノール基の水素結合により粒子同士が付着し易いため、また該シラノール基と水溶性樹脂を介した粒子同士の付着効果のため、上記の様に平均一次粒子径が20nm以下の場合にはインク受容層の空隙率が大きく、透明性の高い構造を形成することができ、インク吸収特性を効果的に向上させることができる。
本発明においては、上記乾式法で得られる気相法シリカ微粒子(無水シリカ)が好ましく、更に微粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm2であるシリカ微粒子が好ましい。
無機微粒子(好ましくはシリカ微粒子;x)と水溶性樹脂(y)との含有比〔PB比(x/y)=水溶性樹脂1質量部に対する無機微粒子の質量〕は、インク受容層の膜構造にも大きな影響を与える。すなわち、PB比が大きくなると、空隙率や細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなる。
具体的には、インクジェット記録媒体は、インクジェットプリンタの搬送系を通過する際応力が加わることがあり、インク受容層は充分な膜強度を有していることが必要である。さらに、シート状に裁断加工する場合、インク受容層の割れ及び剥がれ等を防止する上でも、インク受容層には充分な膜強度が必要である。そのため、PB比(x/y)としては、インク受容層の硬度を高くする観点から4.5以下であることが好ましい。また更には、4.3以下であることがより好ましく、4.15以下であることが特に好ましい。
また、特に限定されるものではないが、空隙が樹脂によって塞がれ易くなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、PB比は1.5以上であることが好ましく、更に、インクジェットプリンタで高速インク吸収性をも確保する観点からは2以上であることが好ましい。
インク受容層は、水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤の少なくとも1種を含有する。この架橋剤を含むことにより、前記水溶性樹脂が架橋され、硬化された多孔質層が得られる。
架橋剤の含有割合が前記範囲内であると、インク着滴時に多孔構造の細孔径が小さくなるのが抑制され、記録直後から生じ得る色変わりを防止し、例えば高速処理や多数枚処理等あるいは両面処理などで記録後短時間のうちに積み重ねられる等の処理系においても、高濃度で色差(色変わり)の発生が抑えられた画像が得られる。また、ひび割れ等を防止すると共に、優れた耐傷性も得られる。
架橋剤は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい
例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、1,3−ビス(ビニルスルホニル)−2−プロパノール、N,N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;メラミン樹脂(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン);エポキシ樹脂;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート系化合物;米国特許明細書第3017280号、同第2983611号に記載のアジリジン系化合物;米国特許明細書第3100704号に記載のカルボキシイミド系化合物;グリセロールトリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物;1,6−ヘキサメチレン−N,N’−ビスエチレン尿素等のエチレンイミノ系化合物;ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸等のハロゲン化カルボキシアルデヒド系化合物;2,3−ジヒドロキシジオキサン等のジオキサン系化合物;乳酸チタン、硫酸アルミ、クロム明ばん、カリ明ばん、酢酸ジルコニル、酢酸クロム等の金属含有化合物、テトラエチレンペンタミン等のポリアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジド化合物、オキサゾリン基を2個以上含有する低分子又はポリマー等である。
多価金属化合物としては、水溶性のものが好ましく、例えば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガン二水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)二水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、アルミニウムミョウバン、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、フェノールスルホン酸亜鉛、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、四塩化チタン、テトライソプロピルチタネート、チタンアセチルアセトネート、乳酸チタン、ジルコニルアセチルアセトネート、酢酸ジルコニル、硫酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウム、ステアリン酸ジルコニル、オクチル酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、オキシ塩化ジルコニル、ヒドロキシ塩化ジルコニル、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストりん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドりん酸n水和物、硝酸ガリウム、硝酸ゲルマニウム、硝酸ストロンチウム、酢酸イットリウム、塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硝酸インジウム、硝酸ランタン、塩化ランタン、酢酸ランタン、安息香酸ランタン、塩化セリウム、硫酸セリウム、オクチル酸セリウム、硝酸プラセオジミウム、硝酸ネオジミウム、硝酸サマリウム、硝酸ユーロピウム、硝酸ガドリニウム、硝酸ジスプロシウム、硝酸エルビウム、硝酸イッテルビウム、塩化ハフニウム、硝酸ビスマス等が挙げられる。
インク受容層がインク受容層用塗布液を塗布した塗布層を架橋硬化させた層である場合、該架橋硬化は、(1)塗布液を塗布して塗布層を形成すると同時、(2)塗布液を塗布して形成される塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥を示す前、のいずれかの時に、pHが7.1以上の塩基性溶液を前記塗布層に付与することにより行なわれる。架橋剤である硼素化合物は、上記の塗布液及び塩基性溶液の少なくとも一方に含有させればよい。
インク受容層には、更に炭酸アンモニウムを含有することが好ましい。インク受容層に炭酸アンモニウムを含有させることで、硬度の高いインク受容層を得ることができる。
インク受容層は、水分散性カチオン性樹脂を含有することができる。水分散性カチオン性樹脂としては、カチオン変性された自己乳化性高分子が挙げられる。中でも、ウレタン樹脂が好ましい。また、ガラス転移温度は、50℃未満が好ましい。
アクリル酸エステル類やメタクリル酸エステル類(エステル基は置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、2−クロロエチル基、シアノエチル基、2−アセトキシエチル基、テトラヒドロフルフリル基、5−ヒドロキシペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、ヒドロキシエチル基、3−メトキシブチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチル基、2,2,2−テトラフルオロエチル基、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシル基、フェニル基、2,4,5−テトラメチルフェニル基、4−クロロフェニル基等);
ジオール化合物の具体例としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(平均分子量=200,300,400,600,1000,1500,4000)、ポリプロピレングリコール(平均分子量=200,400,1000)、ポリエステルポリオール、4,4’―ジヒドロキシ−ジフェニル−2,2−プロパン、4,4’―ジヒドロキシフェニルスルホン等が挙げられる。
インク受容層は、媒染剤の少なくとも1種を含有することが好ましく、画像の経時滲み及び耐水性をより向上させることができる。
媒染剤としては、カチオン性ポリマー(カチオン性媒染剤)等の有機媒染剤、及び水溶性金属化合物等の無機媒染剤が好ましい。カチオン性媒染剤としては、カチオン性の官能基として、第1級〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好適に用いられるが、カチオン性の非ポリマー媒染剤も使用することができる。
上記の媒染剤をインク受容層に添加する場合の添加量としては、0.01〜5g/m2が好ましい。
インク受容層は、必要に応じて、各種の紫外線吸収剤、酸化防止剤、一重項酸素クエンチャー等の褪色性防止剤を含んでいてもよい。これらを含有することにより、インクの劣化を抑制することができる。
前記高沸点有機溶剤としては、水溶性のものが好ましい。水溶性の高沸点有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGMBE)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリンモノメチルエーテル、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、トリエタノールアミン、ポリエチレングリコール(重量平均分子量が400以下)等のアルコール類が挙げられる。好ましくは、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGMBE)である。
なお、インク受容層の空隙率は、(株)島津製作所製の水銀ポロシメーター「ボアサイザー9320−PC2」を用いて測定することができる。
支持体としては、プラスチック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材料からなる不透明支持体のいずれも使用できる。中でも、例えば紙等の不透明材料のインク受容層が設けられる側の最表層として、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を含む樹脂層(以下、「熱可塑性樹脂含有層」ということがある。)を有する樹脂被覆紙が好ましい。この熱可塑性樹脂含有層は、目的等に応じて、紙等の両側に設けることもできる。
紙基材としては、通常の天然パルプを主成分とする天然パルプ紙、天然パルプと合成繊維とからなる混抄紙、合成繊維を主成分とする合成繊維紙、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンなどの合成樹脂フィルムを擬紙化した、いわゆる合成紙のいずれでもよいが、天然パルプ紙(以下、単に「原紙」という)が特に好ましい。原紙は、中性紙(pH5〜9)、酸性紙とも用いることができるが、中性紙がより好ましい。
また、CD−ROM、DVD−ROM等の読み出し専用光ディスク、CD−R、DVD−R等の追記型光ディスク、更には書き換え型光ディスクを支持体として用い、レーベル面側にインク受容層を付与してもよい。
≪インクジェット記録媒体の作製≫
(支持体の作製)
アカシアからなるLBKP50部及びアスペンからなるLBKP50部をそれぞれディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlに叩解しパルプスラリーを調製した。次いで、得られたパルプスラリーに、対パルプ当り、カチオン変性でんぷん(日本NSC製のCAT0304L)1.3%、アニオン性ポリアクリルアミド(星光PMC製のDA4104)0.15%、アルキルケテンダイマー(荒川化学(株)製のサイズパインK)0.29%、エポキシ化ベヘン酸アミド0.29%、及びポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(荒川化学(株)製のアラフィックス100)0.32%を加えた後、消泡剤0.12%を加えた。
下記組成中の(1)気相法シリカ微粒子と(2)イオン交換水と(3)「シャロールDC−902P」と(4)「ZA−30」とを混合しビーズミル(KD−P、(株)ジンマルエンタープライゼス製)を用いて分散させた後、分散液を45℃に加熱し20時間保持した。その後、これに下記(5)ホウ酸水溶液と(6)ジメチルアミン・エピクロルヒドリン・ポリアルキレンポリアミン重縮合物と(7)ポリビニルアルコール溶解液と(8)「スーパーフレックス650」と(9)エタノール水とを30℃で加え、インク受容層用塗布液A(第1液)を調製した。
(1)気相法シリカ微粒子・・・100部
(AEROSlL300SF75、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水・・・555部
(3)「シャロールDC−902P」・・・8.7部
(分散剤、第一工業製薬(株)製、51.5%水溶液)
(4)酢酸ジルコニル(50%水溶液)・・・2.7部
(ZA−30、第一稀元素化学工業(株)製)
(5)ホウ酸(架橋剤)の7.5%水溶液・・・50部
(6)ジメチルアミン・エピクロルヒドリン・ポリアルキレンポリアミン重縮合物(50%水溶液)・・・0.77部
(SC−505、ハイモ(株)製)
(7)下記組成のポリビニルアルコール(水溶性樹脂)溶解液・・・290部
<ポリビニルアルコール溶解液の組成>
・ポリビニルアルコール・・・20.3部
(PVA−224(ケン化度88%、重合度2400)、(株)クラレ製)
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル・・・6.0部
(ブチセノール20P、協和発酵(株)製)
・イオン交換水・・・263.7部
(8)スーパーフレックス650(第一工業製薬(株)製;含窒素有機カチオンポリマーエマルション(カチオン性ポリウレタン樹脂微粒子))・・・25部
(9)エタノール水(エタノール含有量59%)・・・75部
下記組成の成分を混合、攪拌し、塩基性溶液Bを調製した。
<組成>
(1)ホウ酸・・・0.65部
(2)炭酸ジルコニルアンモニウム・・・2.5部
(ジルコソールAC−7(13%水溶液)、第一稀元素化学工業(株)製)
(3)炭酸アンモニウム(一級:関東化学(株)製)・・・4.0部
(4)イオン交換水・・・92.85部
(5)ポリオキシエチレンイソデシルエーテル・・・0.6部
(ノイゲンSD−70、第一工業製薬(株)製)
下記組成の成分を混合、攪拌し、インラインブレンド用の多価金属塩水溶液Cを調製した。
<組成>
(1)アルファイン83(大明化学工業(株)製;ポリ塩化アルミニウム)・・・20.0部
(2)ノイゲンSD−60・・・4.4部
(第一工業製薬(株)製;ポリオキシエチレンイソデシルエーテル)
(3)イオン交換水・・・75.6部
前記支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行なった後、173ml/m2の塗布量となるように流したインク受容層用塗布液A(第1液)に、インラインブレンド用の多価金属塩水溶液Cを10.8ml/m2の速度でインラインミキシングしてインク受容層用塗布液を調製し、オモテ面に塗布した。その後、熱風乾燥機にて80℃(風速3〜8m/sec)で塗布膜の固形分濃度が20%になるまで乾燥させた。塗布層は、この期間は恒率乾燥を示した。その後、減率乾燥を示す前に、前記塩基性溶液B(第2液)に3秒浸漬して前記塗布膜上にその13g/m2を付着させ、更に80℃下で10分間乾燥させた。
また、以下に示す方法により測定したインク受容層の無機微粒子の粒子径は20nmであった。
下記組成に脱イオン水を加えて1リットルとした後、30〜40℃で加熱しながら1時間攪拌した。その後、KOH10mol/lにてpH=9に調整し、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過して、マゼンタインクM−101を調製した。
・下記化合物M−1(染料)・・・35.0g
・1,5−ペンタンジオール・・・50.0g
・2−ピロリドン・・・50.0g
・エチレングリコールモノメチルエーテル(EGMME)・・・72.4g
・尿素・・・19.0g
・PROXEL XL2(アベシア(株)製)・・・1.1g
上記より得たインクジェット記録用シートについて、前記マゼンタインクM−101を用いて以下のように画像を記録すると共に評価を行なった。評価結果は下記表1に示す。
インクジェットプリンタとして、図1に示す装置を準備した。このインクジェットプリンタは、記録用ヘッド(インクジェットヘッド)11として、1200dpiヘッド(FUJIFILM Dimatix,Inc.製)を備えており、これに繋がる貯留タンクを上記で得たマゼンタインクM−101に詰め替えた。記録用ヘッド11は、水平面上において図1の記録紙の走行方向A(矢印方向A)と直交する方向(図1の前後方向)に反復移動してインクを吐出するシャトルスキャン方式により画像を記録できるようになっている。
記録用ヘッド11のインク吐出口の吐出方向には、吸引機能を有するステージ14が設けられており、記録ヘッド11とステージ14との間をインクジェット記録紙13が移動できるようになっている。ステージ14は、搬送されたインクジェット記録紙13を一時的に吸引吸着して固定し、水平方向に10mm/秒で直線的に移動可能なようになっており、ステージの移動により記録ヘッド11から吐出されるインク滴の着滴位置を選択することができる。記録紙が走行する走行方向Aにおけるステージ14の上流側には、図1に示すようにインクジェット記録紙のロール体19が装着されており、このロール体より長尺状のインクジェット記録紙が所定速度でステージに供給される。記録紙の走行方向Aにおけるステージ14の下流側には、その走行路に駆動可能なローラ対15が複数配列されており、そのローラ対間には、インクジェット記録紙をカットするカッター18と、ESG−2450S−2A(島田理化工業社製のマイクロ波発生装置)及び乾燥ファン(風量:3m3/分、風温:25℃)を備えた乾燥装置12が配設されている。インクジェット記録紙に画像を記録した後、直ぐに所望サイズにカットされて乾燥装置12に搬送されると、乾燥装置において画像面にマイクロ波をあてると共に送風される構成になっている。乾燥後、画像が記録されたシート状のインクジェット記録紙は、さらに下流側に配設されたシート回収部20まで搬送され、シート回収部20で積み重ねられて回収される。
なお、インクジェット記録紙の走行路を挟んで乾燥装置と対向する位置には、図1に示すように、インクジェット記録紙のインク受容層が設けられていない裏面に印字(裏印字)するための記録手段(例えばインクジェットヘッドなど)を設け、同時に裏面記録を行なってもよい。
吐出終了後、直ぐにシート状にカットすると共に乾燥装置12に搬送され、吐出終了から5秒後にマイクロ波(発振周波数:2450MHz、出力:100W)を3.6秒間照射(紙の搬送速度28mm/秒)し、乾燥させた。このとき、温度25℃の乾燥風も供給した。乾燥時におけるインク受容層上の単位面積あたりの熱量は360J/KGサイズ(102mm×152mm)であった。乾燥終了後、さらに搬送してベタ画像が記録されたインクジェット記録紙をシート回収部20に回収した。
このようにして、インクジェット記録紙上にマゼンタ画像を得た。
水溶性有機溶剤(下記表1参照)を水で希釈した水溶液を、水溶性有機溶剤の塗布量が6.6g/m2となるようにバーコーターを用いてインクジェット記録紙のインク受容層の表面に塗布した。
塗布後のインクジェット記録紙と塗布前のインクジェット記録紙とを、それぞれ20×100mmのサイズに裁断してサンプルとし、25℃,50%RHの環境下に24時間保管した。保管後、島津オートボア社製の9220を用いて初気圧約20kPaにて細孔径分布(塗布前の細孔メジアン径L2、塗布後の細孔メジアン径L3)を測定した。また、インク受容層を形成していない支持体について、同様に細孔径分布(支持体の細孔メジアン径L1)を測定した。これらの測定値を用い、下記式より、インクジェット記録紙の細孔径分布から支持体の細孔径分布を差し引き、インク受容層の細孔メジアン径の変化率(%)を求めた。結果は下記表1に示す。
インク受容層の細孔メジアン径の変化率(%)
=〔(L3−L1)/(L2−L1)〕×100−100
インク受容層の表面を電子顕微鏡(日立高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4700、(株)日立ハイテクノロジーズ製)にて加速電圧10kVで観察し、表面の任意の位置にある100個の無機微粒子についてそれぞれその投影面積を求め、その面積に等しい円として仮定したときの直径を個々の粒子の粒径とし、100個の無機微粒子の粒径の単純平均として無機微粒子の粒子径を求めた。
回収直後(乾燥終了後3分以内)と回収後24時間経過後とにそれぞれ、マゼンタのベタ画像について、分光光度計スペクトロリノ(グレタグマクベス社製)を用いて視野角2°、光源F8、フィルターなしの条件でL*a*b*を計測し、それぞれの計測値から色差(ΔE)を求め、色調変化を評価する指標とした。評価は、得られた色差の値から、下記の評価基準にしたがって行なった。なお、評価は、予め25℃、50%RHの環境下で1日保管したインクジェット記録紙を用い、そのインク受容層上に同環境下にてマゼンタのベタ画像を記録して行なった。評価結果は下記表1に示す。
<評価基準>
◎:ΔE<2 ;色調変化はほとんど認識できなかった。
○:2≦ΔE<4;色調変化がわかるがあまり目立たない程度であった。
△:4≦ΔE<7;色調の変化がかなり目立った。
×:ΔE≧7 ;色調変化が顕著であった。
上記で得られたインクジェット記録紙を25℃、50%RHの環境下に1日保管した後、そのインク受容層上に同環境下にて、カラー調整を色補正なしの設定としたこと以外は上記同様にしてマゼンタのベタ画像を印画し、同環境下に24時間保管した。保管後、X−rite310(X−rite社製)にてマゼンタ濃度を測定し、下記の評価基準にしたがって評価した。評価結果は下記表1に示す。
<評価基準>
◎:濃度2.6以上
○:濃度2.5以上2.6未満
△:濃度2.4以上2.5未満
×:濃度2.4未満
前記「1.画像記録」と同様のKGサイズ印画を連続して行ない、連続処理のベタ画像を目視により観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。
<評価基準>
◎:20万枚連続印画してもドット抜けの発生はなく、良好な画像が得られた。
○:10万枚連続印画してもドット抜けの発生はなく、良好な画像が得られた。
△:1万枚連続印画して、ドット抜けが発生しはじめた。
×:5000枚連続印画してドット抜けが発生しはじめ、実用上は許容できない程度であった。
KGサイズ印画を連続して行ない、下記の評価基準にしたがって評価した。
<評価基準>
○:500枚/時間以上の印画が可能であった。
×:500枚/時間未満しか印画できなかった。
実施例1において、ESG−2450S−2A(島田理化工業社製;マイクロ波発生装置)を、H7G−21200(日本ガイシ社製の赤外線照射装置、200W、照射時間2.4秒)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録紙を得ると共に、画像記録及び評価を行なった。
実施例1において、マゼンタインクM−101のインク組成1中のエチレングリコールモノメチルエーテルを下記表1に示す水溶性有機溶剤にそれぞれ代えたこと以外は、実施例1と同様にして、画像記録及び評価を行なった。
実施例1において、ESG−2450S−2A(島田理化工業社製;マイクロ波発生装置)を、ニクロム線温風ヒーター(400W、加熱時間2秒)に代え、乾燥ファン(風量:3m3/分)で60℃の温風を送風するようにしたこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録紙を得ると共に、画像記録及び評価を行なった。
比較例1において、ESG−2450S−2A(島田理化工業社製;マイクロ波発生装置)を、ニクロム線温風ヒーター(400W、加熱時間2秒)に代え、乾燥ファン(風量:3m3/分)で60℃の温風を送風するようにしたこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録紙を得ると共に、画像記録及び評価を行なった。
比較例2において、吐出終了からマイクロ波照射までの時間を5秒から10秒に変更したこと以外、比較例2と同様にして、インクジェット記録紙を得ると共に、画像記録及び評価を行なった。
実施例8において、マゼンタインクM−101中の水溶性有機溶剤の含有割合を42質量%から29質量%に変更したこと以外、実施例8と同様にして、インクジェット記録紙を得ると共に、画像記録及び評価を行なった。
・EGDME:エチレングリコールジメチルエーテル
・DEGDME:ジエチレングリコールジメチルエーテル
・TEGDME:トリエチレングリコールジメチルエーテル
・PGDME:プロピレングリコールジメチルエーテル
・DPGDME:ジプロピレングリコールジメチルエーテル
・DEGMBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
・PD:1,2−プロパンジオール
・TEGMBE:トリエチレングリコールモノブチルエーテル
12・・・乾燥装置
13・・・インクジェット記録媒体
15・・・ローラ対
17a・・・駆動ロール
17b,17c・・・圧接ロール
18・・・カッター
Claims (15)
- 無機微粒子、水溶性樹脂、及び架橋剤を含むインク受容層を支持体上に有するインクジェット記録媒体を搬送する搬送手段と、
染料、水、及び前記インク受容層に6.6g/m2付与した前後でのインク受容層の水銀圧入法により測定される細孔メジアン径の変化率が13.0%以下である水溶性有機溶剤を含み、該水溶性有機溶剤の全水溶性有機溶剤中における含有比率が40質量%以上であるインクをインクジェット記録媒体上に吐出するインク吐出手段と、
前記インクジェット記録媒体上の少なくとも前記インクを乾燥する乾燥手段と、
を備えたインクジェット記録装置。 - 前記乾燥手段は、赤外線を照射する赤外線照射手段を備え、少なくともインクを赤外線加熱することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記乾燥手段は、マイクロ波を照射するマイクロ波照射手段を備え、少なくともインクをマイクロ波加熱することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インク中の前記水溶性有機溶剤が、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、アルカンジオール、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル、及びトリプロピレングリコールジアルキルエーテルから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記乾燥手段は、前記インク吐出手段によるインクの吐出の終了から20秒以内に乾燥を開始することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インク吐出手段は、最大総吐出量を10〜36ml/m2としてインクを吐出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記乾燥手段は、102mm×152mm当たり2kJ以下の熱量を与えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 無機微粒子、水溶性樹脂、及び架橋剤を含むインク受容層を支持体上に有するインクジェット記録媒体を搬送する搬送工程と、
搬送された前記インクジェット記録媒体に、染料、水、及び前記インク受容層に6.6g/m2付与した前後でのインク受容層の水銀圧入法により測定される細孔メジアン径の変化率が13.0%以下である水溶性有機溶剤を含み、該水溶性有機溶剤の全水溶性有機溶剤中における含有比率が40質量%以上であるインクを、インクジェット法により吐出するインク吐出工程と、
前記インクジェット記録媒体上の少なくとも前記インクを乾燥する乾燥工程と、
を備えたインクジェット記録方法。 - 前記乾燥工程は、102mm×152mm当たり2kJ以下の熱量を与えて乾燥を行なうことを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録方法。
- 前記乾燥工程は、赤外線加熱により乾燥を行なうことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のインクジェット記録方法。
- 前記乾燥工程は、マイクロ波加熱により乾燥を行なうことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のインクジェット記録方法。
- 前記乾燥工程は、前記インク吐出工程でのインクの吐出終了から20秒以内に乾燥を開始することを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インク吐出工程は、最大総吐出量を10〜36ml/m2としてインクを吐出することを特徴とする請求項8〜請求項12のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インク中の前記水溶性有機溶剤が、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、アルカンジオール、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル、及びトリプロピレングリコールジアルキルエーテルから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項8〜請求項13のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクは、着色剤として染料を含有する染料インクであることを特徴とする請求項8〜請求項14のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
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