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JP2010061041A - 感放射線性組成物、カラーフィルタおよびブラックマトリックスならびに液晶表示素子 - Google Patents

感放射線性組成物、カラーフィルタおよびブラックマトリックスならびに液晶表示素子 Download PDF

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JP2010061041A
JP2010061041A JP2008228954A JP2008228954A JP2010061041A JP 2010061041 A JP2010061041 A JP 2010061041A JP 2008228954 A JP2008228954 A JP 2008228954A JP 2008228954 A JP2008228954 A JP 2008228954A JP 2010061041 A JP2010061041 A JP 2010061041A
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radiation
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carbon atoms
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Takaki Minowa
貴樹 蓑輪
Toru Kajita
徹 梶田
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JSR Corp
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Abstract

【課題】低露光量でもパターンエッジの欠けおよびアンダーカットを生じることがなく、且つ現像時に未溶解物が残存したりパターンエッジにスカムを生じたりすることなく微細パターンの形成が可能であり、色純度の高いカラーフィルタおよび遮光性の高いブラックマトリックスを形成しうる着色層形成用感放射線性組成物を提供すること。
【解決手段】上記感放射線性組成物は、(A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体および下記化合物No.1
Figure 2010061041

に代表される特定の(D)光重合開始剤を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラー液晶表示装置や撮像管素子等に用いられる着色層を形成するための感放射線性組成物、カラーフィルタおよびブラックマトリックスならびに液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、塗膜物性等の諸性能に優れた着色層を容易に製造することができ、且つ現像性に優れる着色層形成用感放射線性組成物、該組成物から形成された着色層を有するカラーフィルタおよび該組成物から形成された着色層からなるブラックマトリックスならびにそのカラーフィルタまたはブラックマトリックスを備えた液晶表示素子に関する。
従来、感放射線性組成物を用いてカラーフィルタまたはブラックマトリックスを形成するに当たっては、基板上あるいは予め所望のパターンの遮光層を形成した基板上に、感放射線性組成物を塗布し、溶剤を除去して得られた塗膜を所望のパターンに露光、現像することにより、各色の画素アレイまたはブラックマトリックスである着色層を得ている。このようにして形成された着色層は、現像の際に、未露光部の基板上あるいは遮光層上に残渣や地汚れを生じやすく、また露光部に形成された着色層の基板あるいは遮光層への密着性が十分ではなく、さらには現像後ポストベークされた着色層は塗膜物性に劣るという問題があった。
特許文献1には、(1)光重合開始剤、(2)エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性モノマーおよび(3)スチレンもしくはその核置換誘導体と無水マレイン酸との共重合体に1級アミノ基を有するアラルキルアミン化合物と反応させて得られるアルカリ可溶性樹脂を含有する光重合性組成物がアルカリ溶解性を有し、耐現像液性、耐アルカリ性、基板密着性等に優れたカラーフィルタを形成しうることが開示されている。しかしながら、近年色純度の高いカラーフィルタおよび高遮光性のブラックマトリックスを形成しうる感放射線性組成物が求められていることから、組成物における顔料濃度をより高くすることが必要となってきている。その結果、組成物の現像時に残渣がより残りやすくなり、さらに基板と着色層との密着性が不足するという問題が生じており、解決が望まれている。
さらに、近年におけるカラーフィルタの技術分野においては、カラーフィルタの形成に用いられる基板サイズが大型化していることも相まって、露光量を下げてタクトタイムを短縮することが主流となっており、低露光量で形成された画素およびブラックマトリックスがパターン形状、基板との密着性等に優れることが求められている。しかし、従来知られている着色感放射線性組成物では、露光量が少なくなると、パターンに欠けやアンダーカットが生じたり、基板への密着性不足からパターンの基板からの剥離な等が生じやすいため、タクトタイムを短縮しつつ、良好なパターン形状の画素およびブラックマトリックスを得ることが困難であった。
このような問題を発生することなく、色純度の高いカラーフィルタおよび遮光性の高いブラックマトリックスを形成しうる感放射線性組成物は従来知られていない。
ところで、上記の如き露光工程においては、最大強度を示す波長365nm付近の光のほかに300nm付近、315nm付近および340nm付近にもかなり強い輝線を有する「Type 1」と呼ばれる紫外光を用いるのが一般である。しかし、エネルギーの強い340nm以下の波長領域に強い輝線を示す光を使用すると、露光機が傷みやすく、好ましくないため、これら短波長の光の強度を抑えた「Type 2」および「Type 3」と呼ばれる光源の使用が好まれ、さらにはこれら短波長の光を含まない「Type 4」と呼ばれる光源の使用が好まれる傾向にある。しかし、従来知られている感放射線性組成物をType 2ないしType 4の光源に適用すると、その放射線感度が不十分であることが明らかになっている。
そこで、露光機にやさしいType 2ないしType 4を光源として使用した場合であっても、高い放射線感度を示す感放射線性組成物が待望されている。
特開平7−110577号公報 特開平9−71733号公報 特開平9−95625号公報 特開平9−124969号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、優れた現像性を示す着色層形成用の感放射線性組成物、より具体的には、短波長をカットした光源を使用した場合や低露光量の場合であっても、パターンエッジの欠けおよびアンダーカットを生じることがなく、且つ現像時に未溶解物が残存したりパターンエッジにスカムを生じたりすることなく微細パターンの形成が可能であり、色純度の高いカラーフィルタおよび遮光性の高いブラックマトリックスを形成しうる新規な着色層形成用感放射線性組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記感放射線性組成物から形成された着色層を有するカラーフィルタおよび上記感放射線性組成物から形成された着色層からなるブラックマトリックスならびに該カラーフィルタまたはブラックマトリックスを具備する液晶表示素子を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第一に、
(A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体および(D)光重合開始剤を含有する感放射線性組成物であって、
(D)光重合開始剤が、下記式(I)
Figure 2010061041
(式(I)中、R、RおよびRは、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213またはCNを表し、R11、R12およびR13は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基または炭素原子数2〜20の複素環基を表し、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基および複素環基の水素原子は、さらにOR21、COR21、SR21、NR2223、CONR2223、−NR22−OR23、−NCOR22−OCOR23、−C(=N−OR21)−R22、−C(=N−OCOR21)−R22、CN、ハロゲン原子、−CR21=CR2223、−CO−CR21=CR2223、カルボキシル基、エポキシ基で置換されていてもよく、R21、R22およびR23は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基または炭素原子数2〜20の複素環基を表し、上記R11、R12、R13、R21、R22およびR23で表される置換基のアルキレン部分のメチレン基は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、チオエステル結合、アミド結合またはウレタン結合により1〜5回中断されていてもよく、上記置換基のアルキル部分は分岐側鎖があってもよく、環状アルキルであってもよく、上記置換基のアルキル末端は不飽和結合であってもよく、また、R12とR13およびR22とR23は、それぞれ一緒になって環を形成していてもよく、Rは、隣接するベンゼン環と一緒になって環を形成していてもよい。RおよびRは、それぞれ独立に、R11、OR11、SR11、COR11、CONR1213、NR12COR11、OCOR11、COOR11、SCOR11、OCSR11、COSR11、CSOR11、CN、ハロゲン原子または水酸基を表し、aおよびbは、それぞれ独立に、0〜3である。)
で表される化合物であり、そして着色層の形成に用いられる感放射線性組成物によって達成される。
本発明の上記目的および利点は、第二に、
上記感放射線性組成物から形成された着色層を有するカラーフィルタまたは上記感放射線性組成物から形成された着色層からなるブラックマトリックスによって達成され、第三に、
上記カラーフィルタまたはブラックマトリックスを具備する液晶表示素子によって達成される。
本発明において「放射線」とは、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を含むものであり、「着色層」とはカラーフィルタを構成する画素アレイからなる層またはブラックマトリックスそのものである層を意味する。
また、本発明において「カラーフィルタ」とは、少なくとも基板とその表面上に形成された各色の画素アレイ(着色層)とからなり、さらにブラックマトリックス、透明導電膜、薄膜トランジスタ、保護膜、スペーサー等を有していてもよい。
本発明の感放射線性組成物は、低露光量でもパターンエッジの欠けおよびアンダーカットを生じることがなく微細パターンの形成が可能であり、また現像時に未溶解物が残存したりパターンエッジにスカムを生じたりすることがないため、カラーフィルタを構成する画素からなる着色層またはブラックマトリックスである着色層の形成に好適に適用できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の感放射線性組成物は、(A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体および(D)光重合開始剤を含有する。
(A)着色剤
本発明の感放射線性組成物に含有される(A)着色剤は、色調が特に限定されるものではなく、目的の着色層の用途に応じて適宜選定され、また有機着色剤でも無機着色剤でもよい。
有機着色剤としては、例えば有機顔料、天然色素等を挙げることができる。無機着色剤としては、無機顔料、体質顔料等を挙げることができる。
上記有機顔料としては、例えばカラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists社発行)においてピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー180;
C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ51;
C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254;
C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29;
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:6;
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン58;
C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25;
C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7。
上記無機顔料としては、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、カーボンブラック等;
上記体質顔料としては、例えば酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、炭酸カルシウム等を、それぞれ挙げることができる。
上記カーボンブラックとしては、例えばファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等を挙げることができ、その具体例としては、ファーネスブラックとして、SAF、SAF−HS、ISAF、ISAF−LS、ISAF−HS、HAF、HAF−LS、HAF−HS、MAF、FEF、FEF−HS、SRF、SRF−LM、SRF−LS、GPF、ECF、N−339、N−351等;
サーマルブラックとして、FT、MT等を、それぞれ挙げることができる。
これらの市販品としては、例えばSAFとしてダイアブラックA(三菱化学(株)製)、シースト9(東海カーボン(株)製)等;
SAF−HSとしてダイアブラックSA(三菱化学(株)製)、シースト9H(東海カーボン(株)製)等;
ISAFとしてダイアブラックI(三菱化学(株)製)、シースト6(東海カーボン(株)製)等;
ISAF−LSとしてダイアブラックLI(三菱化学(株)製)、シースト600(東海カーボン(株)製)等;
ISAF−HSとしてダイアブラックN234(三菱化学(株)製)、シースト7HM(東海カーボン(株)製)等;
HAFとしてダイアブラックH(三菱化学(株)製)、シースト3(東海カーボン(株)製)等;
HAF−LSとしてダイアブラックLH(三菱化学(株)製)、シースト300(東海カーボン(株)製)等;
HAF−HSとしてダイアブラックSH(三菱化学(株)製)、シーストKH(東海カーボン(株)製)等;
MAFとしてダイアブラックN550M(三菱化学(株)製)、シースト116(東海カーボン(株)製)等;
FEFとして三菱化学社製のダイアブラックE(三菱化学(株)製)、シーストSO、同F、同FM(以上、東海カーボン(株)製)等;
SRF−LMとしてダイアブラックN760M(三菱化学(株)製)、HTC#SL(新日鐵化学(株)製)等;
GPFとしてダイアブラックG(三菱化学(株)製)、シーストV(東海カーボン(株)製)等を、それぞれ挙げることができる。
これらの着色剤は、所望により、その粒子表面をポリマーで改質して使用してもよい。カーボンブラック表面のポリマー被覆方法については、例えば特許文献2、特許文献3、特許文献4等に開示されている。
前記着色剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性組成物をカラーフィルタの形成に用いる場合、カラーフィルタには高精細な発色と耐熱性が求められることから、(A)着色剤としては、発色性が高く且つ耐熱性の高い着色剤、特に耐熱分解性の高い着色剤が好ましく、具体的には有機着色剤が好ましく、特に有機顔料が好ましく用いられる。
一方、本発明の感放射線性組成物をブラックマトリックスの形成に用いる場合、ブラックマトリックスには高度の遮光性が要求されることから、(A)着色剤としては有機顔料またはカーボンブラックが好ましく用いられる。
本発明における着色剤は、所望により、分散剤、分散助剤と共に使用することができる。
上記分散剤としては、例えば、カチオン性、アニオン性、ノニオン性および両性の各種界面活性剤やポリマー分散剤等の適宜の分散剤を使用することができるが、これらのうちポリマー分散剤が好ましい。具体的には、アクリル系共重合体、変性アクリル系共重合体、ポリウレタン、ポリエステル、高分子共重合体のアルキルアンモニウム塩またはリン酸エステル塩、カチオン性櫛型グラフトポリマー等を挙げることができる。ここで、カチオン性櫛型グラフトポリマーとは、複数の塩基性基(カチオン性の官能基)を有する幹ポリマー1分子に、2個以上の枝ポリマーがグラフト結合した構造のポリマーをいい、例えば、幹ポリマー部がポリエチレンイミン、枝ポリマー部がε−カプロラクトンの開環重合体で構成されるポリマー等が挙げられる。これら分散剤の中で、変性アクリル系共重合体、ポリウレタン、カチオン性櫛型グラフトポリマーが好ましい。
このような分散剤は商業的に入手することができ、例えば変性アクリル系共重合体として、Disperbyk−2000、Disperbyk−2001(以上、ビックケミー(BYK)社製)、ポリウレタンとして、Disperbyk−161、Disperbyk−162、Disperbyk−165、Disperbyk−167、Disperbyk−170、Disperbyk−182(以上、ビックケミー(BYK)社製)、カチオン性櫛型グラフトポリマーとして、ソルスパース24000(以上、日本ルーブリゾール(株)製)等を、それぞれ挙げることができる。
これらの分散剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
分散剤の使用量は、(A)着色剤100重量部に対して、好ましくは50重量部以下であり、より好ましくは30重量部以下である。
上記分散助剤としては、例えば青色顔料誘導体、黄色顔料誘導体等を挙げることができ、具体的には例えば銅フタロシアニン誘導体等を挙げることができる。
(B)アルカリ可溶性樹脂
本発明の感放射線性組成物に含有される(B)アルカリ可溶性樹脂は、アルカリ可溶性である限り、その余の構造に特に限定なく使用することができるが、例えば以下に説明する重合体(B−i)または重合体(B−ii)であることが好ましい。
本発明における(B)アルカリ可溶性樹脂として好ましく使用することのできる重合体(B−i)は、下記式(B−1)
Figure 2010061041
(式(B−1)において、R、RIIおよびRIIIは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基であり、Xはアクリロイル基もしくはメタクリロイル基を有する一価の有機基またはビニル基もしくは1−メチルビニル基であり、Yは二価の有機基であり、hは1〜5の整数である。)
で表される構造を有する重合体であることが好ましい。
上記式(B−1)において、RおよびRIIは水素原子であることが好ましい。RIIIは水素原子またはメチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。hは1であることが好ましい。
上記式(B−1)におけるXとしては、下記式(X−1)または(X−2)
Figure 2010061041
(式(X−1)において、Rは水素原子またはメチル基であり、iは2〜5の整数であり、jは0〜10の整数であり、
式(X−2)において、Rは水素原子またはメチル基であり、Zは単結合、メチレン基、炭素数2〜6のアルキレン基、シクロヘキサン−1,2−ジイル基または1,2−フェニレン基である。)
で表される一価の基であることが好ましい。上記式(X−1)において、iは好ましくは2または5であり、jは好ましくは0〜4の整数である。上記式(X−2)におけるZとしては、1,2−エチレン基が好ましい。
上記式(B−1)におけるYとしては、メチレン基、炭素数2〜6のアルキレン基もしくはアルケニレン基(ただしこれらアルキレン基およびアルケニレン基は途中が酸素原子により中断されていてもよい。)、シクロヘキサンジイル基、シクロヘキセンジイル基または炭素数6〜12のアリーレン基(ただしこのアリーレン基はカルボキシル基または酸無水物基を有していてもよい。)であることが好ましく、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,2−エテニレン基、1,2−プロペニレン基、1,3−プロペニレン基、2,3−プロペニレン基、シクロヘキサン−1,2−ジイル基、4−シクロへキセン−1,2−ジイル基、1,2−フェニレン基、ビフェニル−2−2’−ジイル基または式−CH−O−CH−で表される2価の基がより好ましい。
本発明の感放射線性組成物に好ましく含有される重合体(B−i)は、上記式(B−1)で表される構造のほかに、さらに下記式(B−2)
Figure 2010061041
(式(B−2)において、RIVは炭素数6〜10のアリール基または炭素数3〜10の脂環式基である。)
で表される構造および下記式(B−3)
Figure 2010061041
(式(B−3)において、R、RVI、RVII、RVIII、RIXおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ヒドロキシメチル基またはカルボキシル基である。)
で表される構造よりなる群から選択される少なくとも一種の構造を有するものであることが好ましい。
上記式(B−2)におけるRIVの炭素数6〜10のアリール基としては、例えばフェニル基、o−ヒドロキシフェニル基、m−ヒドロキシフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基、o−トルイル基、m−トルイル基、p−トルイル基、o−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、ナフチル基等;
炭素数3〜10の脂環式基としては、例えばシクロヘキシル基等を、それぞれ挙げることができる。上記式(B−2)におけるRIVとしては、フェニル基が好ましい。
上記式(B−3)におけるR、RVI、RVII、RVIII、RIXおよびRのハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられ、塩素原子が好ましい。
上記式(B−3)において、R、RVI、RVII、RVIII、RIXおよびRは、そのすべてが水素原子であるか、またはRVIIが塩素原子、水酸基またはヒドロキシメチル基であり且つRおよびRVIならびにRVIII、RIXおよびRのすべてが水素原子であることが好ましく、R、RVI、RVII、RVIII、RIXおよびRのすべてが水素原子であるか、またはRVIIが水酸基であり且つRおよびRVIならびにRVIII、RIXおよびRのすべてが水素原子であることがより好ましい。
本発明の感放射線性組成物に好ましく含有される重合体(B−i)において、上記式(B−1)で表される構造は、重合体(B−i)の全量に対して5〜80重量%であることが好ましく、10〜60重量%であることがより好ましい。重合体(B−i)における式(B−1)で表される構造の割合をこのような範囲とすることによって、これを含有する感放射線性組成物の現像性がより良好となり現像時の残滓の発生の抑制がより効果的になることとなり、好ましい。
本発明の感放射線性組成物に好ましく含有される重合体(B−i)は、上記式(B−2)で表される構造を、重合体(B−i)の全量に対して50重量%以下の範囲で有することが好ましく、5〜45重量%の範囲で有することがより好ましい。また、重合体(B−i)は、上記式(B−3)で表される構造を、重合体(B−i)の全量に対して60重量%以下の範囲で有することが好ましく、5〜40重量%の範囲で有することがより好ましい。さらに重合体(B−i)は、上記式(B−2)で表される構造および上記式(B−3)で表される構造の双方を有していてもよく、この場合、両者の含有割合の合計は重合体(B−i)の全量に対して好ましくは80重量%以下であり、より好ましくは10〜70重量%である。この場合、上記式(B−2)で表される構造または上記式(B−3)で表される構造の個別の含有割合は、それぞれ上記した値の範囲内であることが好ましい。
重合体(B−i)における上記式(B−2)で表される構造および上記式(B−3)で表される構造の含有割合を上記の範囲とすることにより、形成される着色層の基板に対する密着性がより向上するという利点が得られることとなり、好ましい。
本発明の感放射線性組成物に好ましく含有される重合体(B−i)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが、好ましくは2,000〜100,000であり、より好ましくは3,000〜50,000である。重合体(B−i)の重量平均分子量をこの範囲とすることにより、重合体(B−i)の溶媒や現像液に対する溶解性がより向上するという利点が得られる。重合体(B−i)につき、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnは、好ましくは1.0〜4.0であり、より好ましくは1.0〜3.0である。重合体(B−i)のMw/Mnを上記範囲とすることにより、得られる感放射線性組成物の解像度や形成される着色層の基板に対する密着性がより向上するという利点が得られる。
このような重合体(B−i)は、例えば下記式(B−1’)
Figure 2010061041
(式(B−1’)中、R、RII、RIIIおよびhは、それぞれ、上記式(B−1)におけるのと同じ意味である。)
で表される構造を有する樹脂(以下、「スチレンエポキシ樹脂」という。)、好ましくは上記式(B−1’)で表される構造と、上記式(B−2)で表される構造および(B−3)で表される構造よりなる群から選択される少なくとも一種の構造とを有する樹脂に、下記式(a1)
Figure 2010061041
(式(a1)中、Xは上記式(B−1)におけるのと同じ意味である。)
で表される化合物(以下、「不飽和モノカルボン酸(a1)」という。)を付加し、次いで下記式(a2)
Figure 2010061041
(式(a2)において、Yは上記式(B−1)におけるのと同じ意味である。)
で表される化合物(以下、「多塩基酸無水物(a2)」という。)を付加することにより製造することができる。
上記の如きスチレンエポキシ樹脂は、例えば下記式(b1)
Figure 2010061041
(式(b1)中、R、RII、RIIIおよびhは、それぞれ、上記式(B−1)におけるのと同じ意味である。)
で表される化合物(以下、「化合物(b1)」という。)の重合体または化合物(b1)と他のラジカル重合性化合物との共重合体であることが好ましい。
化合物(b1)の具体例としては、例えばo−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、2,3−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,4−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,5−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,6−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,4−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,5−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,6−トリグリシジルオキシメチルスチレン、3,4,5−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,4,6−トリグリシジルオキシメチルスチレン等を挙げることができる。これらのうち、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルが好ましい。これらの化合物は、2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記他のラジカル重合性化合物としては、下記式(b2)
Figure 2010061041
(式(b2)中、RIVは上記式(B−2)におけるのと同じ意味である。)
で表される化合物(以下、「化合物(b2)」という。)、下記式(b3)
Figure 2010061041
(式(b3)中、R、RVI、RVII、RVIII、RIXおよびRは、それぞれ、上記式(B−3)におけるのと同じ意味である。)
で表される化合物(以下、「化合物(b3)」という。)ならびに化合物(b1)、(b2)および(b3)以外のラジカル重合性化合物(以下、「化合物(b4)」という。)を挙げることができる。
上記化合物(b2)は、重合体(B−i)に上記式(B−2)で表される構造を導くものである。化合物(b2)の具体例としては、例えばN−フェニルマレイミド、N−o−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−m−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−p−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−o−メチルフェニルマレイミド、N−m−メチルフェニルマレイミド、N−p−メチルフェニルマレイミド、N−o−メトキシフェニルマレイミド、N−m−メトキシフェニルマレイミド、N−p−メトキシフェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等を挙げることができる。これらのうち、N−フェニルマレイミドが好ましい。
上記化合物(b3)は、重合体(B−i)に上記式(B−3)で表される構造を導くものである。化合物(b3)の具体例としては、例えばアセナフチレン、5−クロロアセナフチレン、5−ヒドロキシメチルアセナフチレン、5−ヒドロキシアセナフチレン等を挙げることができる。これらのうちアセナフチレンおよび5−ヒドロキシアセナフチレンが好ましい。
上記化合物(b4)としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、p−クロルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、インデン、p−ビニルベンジルメチルエーテル等の芳香族ビニル化合物;
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルアクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルアクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、メトキシトリエチレングルコールアクリレート、メトキシトリエチレングルコールメタクリレート、グリセリンモノメタクリレート等の不飽和カルボン酸エステル;
2−アミノエチルアクリレート、2−アミノエチルメタクリレート、2−アミノプロピルアクリレート、2−アミノプロピルメタクリレート、3−アミノプロピルアクリレート、3−アミノプロピルメタクリレート等の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル;
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;
アクリルアミド、メタクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミド等の不飽和アミド;
1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン;
ポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ−n−ブチルアクリレート、ポリ−n−ブチルメタクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノアクリロイル基またはモノメタクリロイル基を有するマクロモノマー等を挙げることができる。
これら化合物(b4)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
スチレンエポキシ樹脂が化合物(b1)と他のラジカル重合性化合物との共重合体である場合、化合物(b1)と他のラジカル重合性化合物との共重合割合は、スチレンエポキシ樹脂の合成のしやすさを勘案のうえ、重合体(B−i)における上記式(B−1)で表される構造、上記式(B−2)で表される構造および上記式(B−3)で表される構造それぞれの占める割合の所望値に応じて適宜に設定することができる。
例えば化合物(b1)の共重合割合は、好ましくは5〜80重量%、より好ましくは10〜60重量%である。化合物(b1)の共重合割合が80重量%を超えると、後述の不飽和モノカルボン酸(a1)の付加反応時にゲル化が起こりやすくなり、製造が困難となる場合がある。一方化合物(b1)の共重合割合が5重量%未満では、スチレンエポキシ樹脂と不飽和モノカルボン酸(a1)および多塩基酸無水物(a2)の付加反応の結果として得られる樹脂のアルカリ可溶性が不足して、これを含有する感放射線性組成物を着色層の形成に用いた場合、未露光部の基板上または遮光層上に残渣や地汚れを生じるおそれがある。
化合物(b2)の共重合割合は、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは5〜45重量%である。化合物(b3)の共重合割合は、好ましくは60重量%以下であり、より好ましく5〜40重量%である。共重合の際に化合物(b2)および(b3)を併用してもよく、その場合の共重合割合としては、化合物(b2)および(b3)の合計量として好ましくは80重量%以下であり、より好ましくは5〜70重量%以下である。化合物(b2)および(b3)を併用する場合の各化合物の共重合割合は、それぞれ上記した値の範囲内であることが好ましい。
スチレンエポキシ樹脂は、特に、
(1)化合物(b1)、
(2)化合物(b2)および(b3)のうちの少なくとも1種、ならびに
(3)化合物(b4)
の共重合体であることが好ましく、この場合の各化合物の共重合割合としては、化合物(b1)につき10〜60重量%、化合物(b2)および(b3)のうちの少なくとも1種(化合物(b2)および(b3)を併用する場合はその合計量)につき5〜60重量%、ならびに化合物(b4)につき50重量%以下であることが好ましい。
スチレンエポキシ樹脂の重量平均分子量Mwおよび重量平均分子量と数平均分子量との比Mw/Mnは、所望の重合体(B−i)のMwおよびMw/Mnに応じて適宜に設定することができる。
上記の如きスチレンエポキシ樹脂は、例えば上記の如き化合物または化合物の混合物を、適当な溶剤中、適当なラジカル重合開始剤の存在下で重合することにより製造することができる。スチレンエポキシ樹脂の製造に際して使用することのできる溶媒としては、例えば本発明の感放射線性組成物に使用される溶媒として後述する溶媒を同じものを使用することができる。ラジカル重合開始剤としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等を挙げることができる。
上記不飽和モノカルボン酸(a1)は、上記式(B−1)における所望のXの種類に応じて適宜に選択することができる。好ましい不飽和モノカルボン酸(a1)としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノメタクリレート、2−アクリロイロキシエチルこはく酸、2−メタクリロイロキシエチルこはく酸等を挙げることができる。上記ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレートおよびω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノメタクリレートにおいて、ポリカプロラクトンの繰り返し単位数は好ましくは1〜10であり、より好ましく2〜4である。上記の不飽和モノカルボン酸(a1)の中では特にアクリル酸またはメタクリル酸が反応性に富むため好ましい。これらは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
上記スチレンエポキシ樹脂への不飽和モノカルボン酸(a1)の付加反応は、公知の方法に準じて行うことができる。例えば好ましくは溶媒およびエステル化触媒の存在下、50〜150℃の温度で6〜24時間の間、付加反応を行うことができる。ここで使用できる溶媒としては、たとえばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸エチル等を挙げることができる。
エステル化触媒としては、例えばトリエチルアミン、トリメチルアミン、ベンジルメチルアミン、ベンジルジエチルアミン等の3級アミン;テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩等を、用いることができる。必要に応じて、p−メトキシフェノール、メチルハイドロキノン等の重合防止剤を用いてもよい。エステル化触媒の使用量としては、スチレンエポキシ樹脂の有するエポキシ基に対して好ましくは0.5当量以下であり、より好ましくは0.01〜0.1当量である。重合防止剤は、反応溶液の全量に対して好ましくは5,000ppm以下、より好ましくは500〜3,000ppmの範囲で使用される。
不飽和モノカルボン酸(a1)の使用量は、スチレンエポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、0.7〜1.3当量の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.9〜1.2当量の範囲である。
上記多塩基酸無水物(a2)は、上記式(B−1)における所望のYの種類に応じて適宜に選択することができる。好ましい多塩基酸無水物(a2)としては、例えば無水マロン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、無水フタル酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−シクロへキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、無水ジフェン酸等を挙げることができる。これらのうち、特に無水コハク酸、無水グルタル酸、無水フタル酸または4−シクロへキセン−1,2−ジカルボン酸無水物が、反応性に富むため好ましい。
スチレンエポキシ樹脂への多塩基酸無水物(a2)の付加反応は、上記スチレンエポキシ樹脂への不飽和モノカルボン酸(a1)の付加反応と同様の条件下で行うことができる。スチレンエポキシ樹脂への不飽和モノカルボン酸(a1)の付加反応に引き続いて反応混合物中に多塩基酸無水物(a2)を追加し、継続して付加反応を行ってもよい。
多塩基酸無水物(a2)の使用量は、スチレンエポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、0.2〜1.0当量の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.4〜0.9当量の範囲である。
本発明における(B)アルカリ可溶性樹脂として好ましく使用することのできる重合体(B−ii)は、下記式(B−4)
Figure 2010061041
(式(B−4)において、RXIは水素原子またはメチル基である。)
で表される構造と、
上記式(B−2)で表される構造および上記式(B−3)で表される構造よりなる群から選択される少なくとも1種の構造とを有する重合体である。
重合体(B−ii)は、上記式(B−4)で表される構造を、重合体(B−ii)の全量に対して1〜50重量%の範囲で有することが好ましく、5〜40重量%の範囲で有することがより好ましい。重合体(B−ii)は、上記式(B−2)で表される構造を、重合体(B−ii)の全量に対して1〜50重量%の範囲で有することが好ましく、5〜45重量%の範囲で有することがより好ましい。重合体(B−ii)は、上記式(B−3)で表される構造を、重合体(B−ii)の全量に対して1〜60重量%の範囲で有することが好ましく、5〜45重量%の範囲で有することがより好ましい。重合体(B−ii)は、上記式(B−2)で表される構造および上記式(B−3)で表される構造の双方を有していてもよく、この場合の重合体(B−ii)におけるこれらの構造の含有割合は、それぞれ上記の範囲内であって、且つ両者の合計が5〜80重量%であることが好ましく、10〜70重量%であることがより好ましい。
本発明の感放射線性組成物に好ましく含有される重合体(B−ii)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが、好ましくは2,000〜500,000であり、より好ましくは5,000〜100,000である。
かかる重合体(B−ii)は、例えば下記式(b5)
Figure 2010061041
(式(b5)において、RXIは上記式(B−4)におけるのと同じ意味である。)
で表される化合物(以下、「化合物(b5)」という。)と、化合物(b2)および化合物(b3)よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物と、任意的に化合物(b4)との共重合体であることが好ましい。
上記化合物(b5)としては、(メタ)アクリル酸を好ましく使用することができる。
化合物(b5)、(b2)、(b3)および(b4)の使用割合は所望の重合体(B−ii)の構造に応じて適宜に設定することができ、これらの共重合反応は、上記のスチレンエポキシ樹脂の合成に準じて行うことができる。
本発明の感放射線性組成物は、上記の如き(B)アルカリ可溶性樹脂を、(A)着色剤100重量部に対して好ましくは10〜200重量部、より好ましくは20〜150重量部含有する。この値が10重量部未満であると、感度不足により形成される着色層の硬度が不足する場合があり、一方200重量部を超えると得られるカラーフィルターの色純度またはブラックマトリックスの遮光性が不足する場合がある。
(C)多官能性単量体
本発明の感放射線性組成物における(C)多官能性単量体としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールのジアクリレートまたはジメタクリレート;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジアクリレートまたはジメタクリレート;
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールのポリアクリレートまたはポリメタクリレート;
上記の3価以上の多価アルコールのジカルボン酸変性物のポリアクリレートまたはポリメタクリレート;
ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等のオリゴアクリレートまたはオリゴメタクリレート;
両末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の両末端ヒドロキシル化重合体のジアクリレートまたはジメタクリレート;
トリスアクリロイロキシエチルフォスフェート、トリスメタクリロイロキシエチルフォスフェート等を挙げることができる。上記のうち、「3価以上の多価アルコールのジカルボン酸変性物のポリアクリレートまたはポリメタクリレート」とは、3価以上の多価カルボン酸に1個のジカルボン酸が付加したモノエステル化合物のポリアクリレートまたはポリメタクリレートを意味する。
これらの多官能性単量体のうち、3価以上の多価アルコールのポリアクリレートまたはポリメタクリレートおよび3価以上の多価アルコールのジカルボン酸変性物のポリアクリレートまたはポリメタクリレートが好ましい。具体的にはトリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等を挙げることができる。上記のうち、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびコハク酸変性ペンタエリスリトールトリメタクリレートは下記式
Figure 2010061041
(上記式において、RXIは、それぞれ、水素原子またはメチル基である。)
で表される化合物である、これらの多官能性単量体のうち、特にトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが、得られる着色層の強度が高く、着色層表面の平滑性に優れ、かつ着色層のパターンが形成される部分以外の領域での地汚れや膜残りを発生し難い点で好ましい。
前記多官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性組成物における(C)多官能性単量体の使用割合は、(B)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、好ましくは5〜500重量部であり、より好ましくは20〜300重量部である。(C)多官能性単量体の使用割合が5重量部未満では、着色層の強度や着色層表面の平滑性が不足する場合があり、一方500重量部を超えると、例えばアルカリ現像液に対する現像性が不足したり、着色層のパターンが形成される部分以外の領域での地汚れや膜残りが発生しやすくなる場合がある。
本発明の感放射線性組成物においては、前記多官能性単量体の一部を単官能性単量体で置き換えて使用してもよい。
このような単官能性単量体の具体例としては、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、2−アクリロイロキシエチルこはく酸、2−メタクリロイロキシエチルこはく酸等を挙げることができ、さらに市販品としてM−5300(商品名、東亞合成(株)製)等を挙げることができる。
これらの単官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記単官能性単量体の使用量は、多官能性単量体と単官能性単量体との合計に対して、好ましくは90重量%以下であり、より好ましくは50重量%以下である。
(D)光重合開始剤
本発明の感放射線性組成物に含有される光重合開始剤とは、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の照射により、前記(C)多官能性単量体および場合により使用される単官能性単量体の重合を開始しうるラジカルを発生する成分である。本発明における光重合開始剤は、上記式(I)で表される化合物である。
上記式(I)で表される化合物は、オキシムの二重結合による幾何異性体が存在するが、これらを区別するものではなく、上記一般式(I)および後述の例示化合物は、両方の混合物またはどちらか一方を表すものであり、異性体を示した構造に限定するものではない。
上記式(I)中、R11、R12、R13、R21、R22およびR23で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、アミル基、イソアミル基、t−アミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、t−オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オタタデシル基、イコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、エチニル基、プロピニル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、ペンチルオキシエチル基、オクチルオキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基、プロポキシエトキシエチル基、メトキシプロピル基、2−メトキシ−1−メチルエチル基等が挙げられる。R11、R12、R13、R21、R22およびR23で表されるアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスレニル基、上記アルキル基で1つ以上置換された置換フェニル基、置換ビフェニリル基、置換ナフチル基、置換アンスリル基等が挙げられる。R11、R12、R13、R21、R22およびR23で表されるアリールアルキル基としては、例えば、ベンジル基、クロロベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基等が挙げられる。R11、R12、R13、R21、R22およびR23で表される複素環基としては、例えば、ピリジル基、ピリミジル基、フリル基、チェニル基、テトラヒドロフリル基、ジオキソラニル基、ベンゾオキサゾール−2−イル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジル基、イミダゾリシル基、ピラゾリシル基、チアソリシル基、インチアソリシル基、オキサソリシル基、イソオキサソリシル基、ピペリジル基、ピペラジル基、モルホリニル基等の5〜7員の複素環基が好ましく挙げられる。また、R12とR13が一緒になって形成しうる環、R22とR23が一緒になって形成しうる環、およびRが隣接するベンゼン環と一緒になって形成しうる環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロペンチン環、ベンゼン環、ピペリジン環、モルホリン環、ラクトン環、ラクタム環等の5〜7員環が挙げられる。また、R11、R12、R13、R21、R22およびR23を置換してもよいハロゲン原子およびR、Rで表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
上記置換基のアルキレン部分は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、チオエステル結合、アミド結合またはウレタン結合により1〜5回中断されていてもよく、この時中断する結合基は1種または2種以上の基でもよく、連続して中断しうる基の場合2つ以上連続して中断してもよい。また、上記置換基のアルキル部分は分岐側鎖があってもよく、環状アルキルであってもよく、上記置換基のアルキル末端は不飽和結合であってもよい。
上記式(I)で表される化合物の中でも、上記一般式(I)において、Rが炭素原子数11〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環基、OR11、COR11、SR11、CONR1213またはCNであるものや、Rが、エーテル結合またはエステル結合で1〜5回中断されている炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数13〜20のアルキル基、OR11、COR11、SR11、CONR1213またはCNであるもの、特に、Rが、炭素原子数11〜20のアルキル基または炭素原子数6〜30のアリール基であるもの、あるいは、Rが、アルキル基のアルキレン部分のメチレン基が工一テル結合またはエステル結合で1〜5回中断されてもよい炭素原子数8以上の分岐アルキル基であるもの;アルキル基のアルキレン部分のメチレン基が工一テル結合またはエステル結合で1〜5回中断されていてもよい炭素原子数13以上のアルキル基であるもの;Rが、エーテル結合により1〜5回中断されているアルキル基であるもの;Rが、エステル結合により1〜5回中断されているアルキル基であるものが、合成が容易で感度も高く、また本発明の感放射線性樹脂組成物における(D)感放射線性重合開始剤として用いた場合、溶媒に対する溶解度が高い点で好ましい。
上記式(I)で表される化合物は、下記式に示されるように、RまたはRを介して二量化していてもよい。
Figure 2010061041
(上記式中、R〜Rならびにaおよびbは、それぞれ上記式(I)におけるのと同義である。)
従って、上記式(I)で表される化合物の好ましい具体例としては、以下の化合物No.1〜No.71が挙げられる。
Figure 2010061041
Figure 2010061041
Figure 2010061041
Figure 2010061041
Figure 2010061041
Figure 2010061041
上記式(I)で表される化合物の製造方法は、特に限定されないが、例えば下記反応式に従って、以下の方法により製造することができる。
先ず、所望のRおよびRを有するニトロカルバゾール化合物1と所望のRを有する酸クロリド2とを、二塩化エチレン(EDC)中、塩化亜鉛の存在下に反応させてアシル体3を得る。次いで、アシル体3と塩酸ヒドロキシルアミントをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)の存在下に反応させてオキシム化合物4を得る。次いで、オキシム化合物4と所望のRを有する酸無水物5または酸クロリド5'とを反応させることにより、上記式(I)で表される化合物を得ることができる。
Figure 2010061041
上記式(I)で表される化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、(D)光重合開始剤の使用量は、(C)多官能性単量体と場合により使用される単官能性単量体との合計100重量部に対して、好ましくは0.01〜500重量部、より好ましくは1〜300重量部、特に好ましくは10〜200重量部である。(D)光重合開始剤の使用量が0.01重量部未満では、露光による硬化が不十分となり、着色層のパターンが所定の配列に従って配置されたパターンアレイを得ることが困難となるおそれがあり、一方500重量部を超えると、形成された着色層が現像時に基板から脱落しやすくなり、また未露光部の基板上あるいは遮光層上に地汚れ、膜残り等を生じやすくなる場合がある。
本発明の感放射線性組成物においては、上記の如き(D)光重合開始剤の一部を他の光重合開始剤で置き換えて使用してもよい。ここで使用することのできる他の光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物等を挙げることができる。
上記アセトフェノン系化合物の具体例としては、例えば2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル・フェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1,2−オクタンジオン−1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−2−(O−ベンゾイルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等を;
上記ビイミダゾール系化合物の具体例としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等を;
上記トリアジン系化合物の具体例としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−n−ブトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル基を有するトリアジン系化合物を、それぞれ挙げることができる。
他の光重合開始剤として上記ビイミダゾール系化合物を使用する場合、さらに水素供与体を併用することが、感度をさらに改良することができる点で好ましい。ここでいう「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール系化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。本発明における水素供与体としては、メルカプタン系化合物またはアミン系化合物が好ましい。
上記メルカプタン系化合物の具体例としては、例えば2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−2,5−ジメチルアミノピリジン等を;
上記アミン系化合物の具体例としては、例えば4、4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4、4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノベンゾニトリル等を、それぞれ挙げることができる。
本発明の感放射線性組成物において、(D)光重合開始剤の一部を他の光重合開始剤で置き換えて使用する場合、他の光重合開始剤の使用量としては、(D)光重合開始剤の全量に対して50重量%以下であることが好ましい。
その他の添加剤
本発明の感放射線性組成物は、上記の(A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体および(D)光重合開始剤を含有するが、その他に必要に応じて種々のその他の添加剤を含有することができる。
このようなその他の添加剤としては、例えば充填剤、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、酸化防止剤、凝集防止剤、現像性調整剤等を挙げることができる。
上記充填剤としては例えばガラス、アルミナ等;
上記界面活性剤としては、例えばノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤等;
上記密着促進剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等;
上記酸化防止剤としては、例えば2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等;
上記紫外線吸収剤としては、例えば2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類等;
上記凝集防止剤としては、例えばポリアクリル酸ナトリウム等を、それぞれ挙げることができる。
上記現像性調整剤は、本発明の感放射線性組成物から形成される塗膜のアルカリ現像液に対する溶解性をより改善し且つ現像後の未溶解物の残存をより抑制するために添加することができる。かかる現像性調整剤としては、例えば有機酸等を挙げることができる。このような有機酸としては、分子量が1,000以下である脂肪族カルボン酸またはベンゼン環を有するカルボン酸が好ましい。
上記脂肪族カルボン酸の具体例としては、例えばぎ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等のモノカルボン酸;
しゅう酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルこはく酸、テトラメチルこはく酸、シクロヘキサンジカルボン酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸等のジカルボン酸;
トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等のトリカルボン酸等を挙げることができる。
上記ベンゼン環を有するカルボン酸としては、カルボキシル基が直接フェニル基に結合した芳香族カルボン酸およびカルボキシル基が炭素鎖を介してフェニル基に結合したカルボン酸等を挙げることができ、それらの具体例として例えば安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;
トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリット酸等の3価以上の芳香族ポリカルボン酸のほか、
フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロけい皮酸、マンデル酸、フェニルこはく酸、アトロパ酸、けい皮酸、シンナミリデン酸、クマル酸、ウンベル酸等を挙げることができる。
これらの有機酸のうち、マロン酸、アジピン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、メサコン酸、フタル酸等の脂肪族ジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸が、アルカリ溶解性、後述する溶剤に対する溶解性、着色層が形成される部分以外の領域での地汚れや膜残りの防止等の観点から好ましい。
前記有機酸は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における現像性調整剤の使用量は、感放射線性組成物の全体に対して、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは0.001〜10重量%であり、さらに好ましくは0.01〜1重量%である。現像性調整剤の使用量が10重量%を超えると、形成された着色層の基板に対する密着性が不足する場合がある。
溶媒
本発明の感放射線性組成物は、前記(A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性モノマーおよび(D)光重合開始剤を必須成分とし、必要に応じて前記その他の添加剤を含有するが、好ましくは(A)着色剤以外の各成分を適当な溶媒に溶解し、且つ(A)着色剤を均一に分散した液状の組成物として調製される。
前記溶媒としては、(A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性モノマーおよび(D)光重合開始剤やその他の添加剤を分散または溶解し、且つこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。
このような溶媒としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート;
3−メトキシブチルアセテート;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の乳酸アルキルエステル;
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソ酪酸エチル等の他のエステル;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;
N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド
等を挙げることができる。
これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
さらに、前記溶媒と共に、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の高沸点溶媒を併用してもよい。
これらの高沸点溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記溶媒のうち、溶解性、顔料分散性、塗布性等の観点から、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸エチル等が好ましく、高沸点溶媒としてはγ−ブチロラクトン等が好ましい。
本発明の感放射線性組成物における溶媒の使用量は、高沸点溶媒も含む溶媒の全量として、(B)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して好ましくは100〜10,000重量部、より好ましくは500〜5,000重量部である。本発明の感放射線性組成物における溶媒が高沸点溶媒を含むものである場合、高沸点溶媒の使用量としては、溶媒の全量に対して好ましくは20重量%以下であり、より好ましくは10重量%以下である。
着色層の形成方法
次に、本発明の感放射線性組成物を用いて、着色層を形成する方法について説明する。先ず着色層がカラーフィルタを構成する画素アレイからなる層である場合について説明し、次いで着色層がブラックマトリックスである場合について説明する。
[画素アレイからなる着色層の形成方法]
先ず、基板の表面上の画素を形成する部分を区画するように遮光層(ブラックマトリックス)を形成し、この基板上に、例えば赤色の顔料が分散された感放射線性組成物の液状組成物を塗布した後、加熱処理(プレベーク)を行って溶剤を蒸発させて除去し、塗膜を形成する。次いで、この塗膜の一部の領域を放射線により露光した後、アルカリ現像液を用いて現像して塗膜の非露光部を溶解除去し、さらに加熱処理(ポストベーク)することにより、赤色の画素が所定のパターンで配置された画素アレイを形成する。
その後、緑色または青色の顔料が分散された各感放射線性組成物の液状組成物を用い、前記と同様にして、各液状組成物の塗布、プレベーク、露光および現像を行って、緑色の画素アレイおよび青色の画素アレイを同一基板上に順次形成することにより、赤色、緑色および青色の三原色の画素アレイ(着色層)が基板上に配置されたカラーフィルタを得ることができる。ただし、本発明においては、各色の画素アレイの形成順序は特に限定されるものではない。
着色層を形成する際に使用される基板としては、例えばガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等を挙げることができる。これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておいてもよい。
感放射線性組成物を基板に塗布する方法としては、特に限定されるものでなく、例えばスリット・アンド・スピン塗布法、スリットダイ塗布法等の、スリットノズルを用いる方法(以下、「スリットノズル塗布法」という。)を例示することができる。
スリットノズル塗布法における塗布条件は、スリット・アンド・スピン塗布法とスピンレス塗布法、塗布基板の大きさ等によって異なるが、例えばスリットダイ塗布法により第5世代のガラス基板(1,100mm×1,250mm)に塗布する場合、スリットノズルからの感放射線性組成物の吐出量は、例えば500〜2,000マイクロリットル/秒、好ましくは800〜1,500マイクロリットル/秒であり、また塗工速度は、好ましくは500〜1,500mm/秒、より好ましくは700〜1,200mm/秒である。
スリットノズル塗布法に使用する感放射線性組成物の固形分濃度(組成物中の溶媒以外の成分の合計重量が組成物の全重量に占める割合)は、好ましくは10〜20重量%、より好ましくは13〜18重量%である。
スリットノズル塗布法を採用する場合、プレベークは減圧下で行う「真空ベーク」とすることが好ましく、この真空ベークの条件は、真空度が好ましくは10〜150Pa、より好ましくは25〜75Pa程度であり、温度が好ましくは60〜120℃、より好ましくは70〜110℃程度であり、ベーク時間が好ましくは1〜5分、より好ましくは2〜4分程度である。
形成される塗膜の厚さは、溶媒除去後の膜厚として、例えば0.1〜10μm、好ましくは0.2〜8.0μm、特に好ましくは0.2〜6.0μmである。
その後、形成された塗膜の少なくとも一部に露光する。塗膜の一部領域の露光は、例えば適当なパターンを有するフォトマスクを介して放射線を照射することにより行うことができる。
露光に使用される放射線としては、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができる。これらのうち、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
放射線の露光量は、例えば10〜10,000J/m程度である。
その後、現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去する。
前記現像液としては、例えば炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の水溶液からなるアルカリ現像液が好ましい。
前記アルカリ現像液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。アルカリ現像後は、好ましくは水洗する。
現像処理法としては、例えばシャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を採用することができる。
現像条件は、常温で5〜300秒程度が好ましい。
その後、ポストベークすることにより、基板上に着色層を形成することができる。
ポストベークの条件は、180〜230℃で20〜40分程度が好ましい。
そして前記の諸工程を、赤色、緑色または青色の顔料が分散された各着色層形成用組成物を用いて任意の順序で繰り返すことにより、赤色の画素アレイ、緑色の画素アレイおよび青色の画素アレイ(着色層)が同一基板上に形成されたカラーフィルターを得ることができる。
[ブラックマトリクスである着色層の形成方法]
上記「画素アレイからなる着色層の形成方法」において、組成物として黒色の顔料、または赤色顔料、黄色顔料および青色顔料の混合物が分散された感放射線性組成物を用いて上記の工程を順次行うことにより、ブラックマトリックスのパターンが所定の配列で配置された基板を得ることができる。
このようにして形成された着色層を有するカラーフィルタまたは着色層からなるブラックマトリックスは、例えばカラー液晶表示装置、カラー撮像管素子、カラーセンサー等に極めて有用である。
液晶表示素子
本発明の液晶表示素子は、本発明の感放射線性組成物から形成された着色層を有するカラーフィルタまたは本発明の感放射線性組成物から形成された着色層からなるブラックマトリックスを具備するものである。
本発明の液晶表示素子は、適宜の構造をとることができる。例えばカラーフィルタを、薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板とは別の基板上に形成し、駆動用基板とカラーフィルタを形成した基板とが、液晶層を介して対向した構造をとることができ、あるいは薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板の表面上にカラーフィルタを形成した基板と、ITO(錫をドープした酸化インジュウム)からなる電極を形成した基板とが、液晶層を介して対向した構造をとることもできる。後者の構造は、開口率を格段に向上させることができ、明るく高精細なカラー液晶表示素子が得られるという利点を有する。
上記液晶表示素子のその余の具体的態様については、当業者には自明であろう。
本発明の液晶表示素子は、色純度に優れるものである。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
<顔料分散液の調製>
調製例1
(A)着色剤としてC.I.ピグメントレッド254およびC.I.ピグメントレッド177からなる混合物(混合比=80:20(重量比))15.0重量部、分散剤としてDisperbyk−2000を固形分換算で4.0重量部、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを、固形分濃度が19重量%となるように用いて、これらをビーズミルにより処理することにより、顔料分散液(A−1)を調製した。
調製例2
(A)着色剤としてC.I.ピグメントグリーン36およびC.I.ピグメントイエロー150からなる混合物(混合比=60:40(重量比))15.0重量部、分散剤としてDisperbyk−2001を固形分換算で4.0重量部、溶媒として3−メトキシブチルアセテートを、固形分濃度が19重量%となるように用いて、これらをビーズミルにより処理することにより、顔料分散液(A−2)を調製した。
調製例3
(A)着色剤としてカーボンブラック20.0重量部、分散剤としてDisperbyk−167を固形分換算で4.0重量部、溶媒として3−メトキシブチルアセテートを、固形分濃度が24重量%となるように用いて、これらをビーズミルにより処理することにより、顔料分散液(A−3)を調製した。
<(B)アルカリ可溶性樹脂の合成>
合成例1
冷却管と攪拌機を備えたフラスコ中で、メタクリル酸20.0g、N−フェニルマレイミド35.0g、スチレン11.0g、ベンジルメタクリレート24.0gおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート10.0gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200gに溶解し、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.0gおよびα−メチルスチレンダイマー5.0gを加え、その後15分間窒素パージした。窒素パージの後、反応液を攪拌しながら80℃に加熱し、この温度を保持して5時間重合することにより、アルカリ可溶性樹脂[B−I]を33重量%含む溶液を得た。このアルカリ可溶性樹脂[B−I]のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は12,000であった。
合成例2
冷却管と攪拌機を備えたフラスコ中で、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル34.0g、N−フェニルマレイミド43.0g、スチレン7.0g、ベンジルメタクリレート16.0gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300gに溶解し、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8.0gおよびα−メチルスチレンダイマー8.0gを加え、その後15分間窒素パージした。窒素パージの後、反応液を攪拌しながら80℃に加熱し5時間重合した。
次いで、この反応溶液にメタクリル酸17g(p−ビニルベンジルグリシジルエーテルに対して1.1当量)、p−メトキシフェノール0.9gおよびテトラブチルアンモニウムブロミド1.7gを添加し、120℃の温度で9時間反応を行った。さらに、無水こはく酸14.3g(p−ビニルベンジルグリシジルエーテルに対して0.9当量)およびテトラブチルアンモニウムブロミド1.7gを添加し、100℃の温度で6時間反応を行った後、反応混合物の温度を85℃に保持したまま2回水洗し、減圧濃縮を行うことにより、アルカリ可溶性樹脂[B−II]を33重量%含有する溶液を得た。このアルカリ可溶性樹脂[B−II]のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は8,500であった。
<感放射線性組成物の調製および評価>
実施例1
感放射線性組成物の調製
(A)着色剤として上記調製例1で得た顔料分散液(A−1)100重量部、(B)アルカリ可溶性樹脂溶液としてアルカリ可溶性樹脂[B−I]を含む溶液の樹脂[B−I]に換算して13重量部に相当する量、(C)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート13重量部、(D)光重合開始剤として上記の化合物No.33を3重量部および2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュア369」)1重量部ならびに溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチルを混合して固形分濃度20重量%の感放射線性組成物(S−1)を調製した。
得られた感放射線性組成物(S−1)について、下記の手順にしたがって評価を行った。評価結果を表2に示す。
残渣評価
60℃に加熱したヘキサメチルジシラザン(HMDS)雰囲気下で1分間表面処理したガラス基板に、上記で得られた感放射線性組成物(S−1)をスピンコーターを用いて塗布したのち、90℃のホットプレート上で2分間プレベークを行って、膜厚1.7μmの塗膜を形成した。
次いで、この基板を室温に冷却したのち、23℃の0.04重量%の水酸化カリウム水溶液を用いて1分間のシャワー現像を行ない、超純水で洗浄した後、風乾した。この基板を光学顕微鏡にて観察し、基板上に残渣が残っているかどうかにつき評価した。
密着性および感度の評価
表面にナトリウムイオンの溶出を防止するSiO2膜が形成されたソーダガラス基板に、上記感放射線性組成物(S−1)をスピンコーターを用いて塗布したのち、90℃のホットプレート上で2分間プレベークを行って、膜厚1.7μmの塗膜を形成した。
次いで、この基板を室温に冷却したのち、幅5〜50μmの範囲でサイズの相異なる複数のスリットを有するフォトマスクを介して、図1に示したType 1のスペクトル分布を有する高圧水銀ランプ(Type 1の光源)を用い、露光量1,000J/m2で塗膜を露光した。その後、基板を23℃の0.04重量%水酸化カリウム水溶液を用いて1分間シャワー現像したのち、超純水で洗浄して風乾した。その後、220℃のクリーンオーブン内で30分間ポストベークを行なって、基板上に赤色のストライプ状画素パターンが配列された画素アレイを形成した。このとき、基板上を光学顕微鏡にて観察し、画素パターンのエッジに欠けが認められるかどうかを確認するとともに、パターン全体が剥離することなく残存していた画素パターンの幅の最小値を形成可能な最小パターンサイズ(μm)として評価した。画素パターンのエッジに欠けが認められず、形成可能な最小パターンサイズが微細であるほど、密着性は良好であるといえる。
また、幅30μmのフォトマスクを介して形成されたパターンの線幅を光学顕微鏡観察により計測した。パターン線幅が大きいほど、高感度であるといえる。
露光波長を変更した時の感度の評価
上記「密着性および感度の評価」において、Type 1の光源に代えて、図2〜4に示したType2、Type3およびType4のそれぞれのスペクトル分布を有する高圧水銀ランプ(Type 2ないしType 4の光源)をそれぞれ用いたほかは、「密着性および感度の評価」と同様に実施して、基板上に赤色のストライプ状画素パターンが配列された画素アレイを形成し、幅30μmのフォトマスクを介して形成されたパターンの線幅を光学顕微鏡観察により計測した。光源がType 1からType 2、Type 3、Type 4となるに連れて、段々と短波長領域の光がカットされる。これらの光源を使用した場合でも、このパターン線幅が大きいほど、高感度であるといえる。
実施例2〜12および比較例1〜3
上記実施例1において、表1に示すように各成分の種類および使用量をそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして、感放射線性組成物(S−2)〜(S−12)および(s−1)〜(s−3)を調製して評価した。評価結果は表2に示した。
表1における各成分の略称は、それぞれ以下の意味である。
(C)多官能性単量体
C−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名「M−402」、東亞合成(株)製)
(D)光重合開始剤
D−1:上記化合物No.33
D−2:上記化合物No.37
D−3:上記化合物No.50
D−4:上記化合物No.54
D−5:上記化合物No.69
D−6:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン(商品名「イルガキュア369」、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)
D−7:エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(商品名「IRGACURE OX02」、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)
溶媒
EEP:3−エトキシプロピオン酸エチル
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
MBA:3−メトキシブチルアセテート
なお、実施例1および2ならびに比較例1および2においては、光重合開始剤をそれぞれ2種類ずつ使用した。
Figure 2010061041
Figure 2010061041
Type 1の光源のスペクトル分布図。 Type 2の光源のスペクトル分布図。 Type 3の光源のスペクトル分布図。 Type 4の光源のスペクトル分布図。

Claims (9)

  1. (A)着色剤、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体および(D)光重合開始剤を含有する感放射線性組成物であって、
    (D)光重合開始剤が、下記一般式(I)
    Figure 2010061041
    (式中、R、RおよびRは、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213またはCNを表し、R11、R12およびR13は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基または炭素原子数2〜20の複素環基を表し、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基および複素環基の水素原子は、さらにOR21、COR21、SR21、NR2223、CONR2223、−NR22−OR23、−NCOR22−OCOR23、−C(=N−OR21)−R22、−C(=N−OCOR21)−R22、CN、ハロゲン原子、−CR21=CR2223、−CO−CR21=CR2223、カルボキシル基、エポキシ基で置換されていてもよく、R21、R22およびR23は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基または炭素原子数2〜20の複素環基を表し、上記R11、R12、R13、R21、R22およびR23で表される置換基のアルキレン部分のメチレン基は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、チオエステル結合、アミド結合またはウレタン結合により1〜5回中断されていてもよく、上記置換基のアルキル部分は分岐側鎖があってもよく、環状アルキルであってもよく、上記置換基のアルキル末端は不飽和結合であってもよく、また、R12とR13およびR22とR23は、それぞれ一緒になって環を形成していてもよく、Rは、隣接するベンゼン環と一緒になって環を形成していてもよい。RおよびRは、それぞれ独立に、R11、OR11、SR11、COR11、CONR1213、NR12COR11、OCOR11、COOR11、SCOR11、OCSR11、COSR11、CSOR11、CN、ハロゲン原子または水酸基を表し、aおよびbは、それぞれ独立に、0〜3である。)
    で表される化合物であり、そして着色層の形成に用いられることを特徴とする、感放射線性組成物。
  2. (B)アルカリ可溶性樹脂が、下記式(B−1)
    Figure 2010061041
    (式(B−1)において、R、RIIおよびRIIIは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基であり、Xはアクリロイル基もしくはメタクリロイル基を有する一価の有機基またはビニル基もしくは1−メチルビニル基であり、Yは二価の有機基であり、hは1〜5の整数である。)
    で表される構造を有する重合体である、請求項1に記載の感放射線性組成物。
  3. 上記式(B−1)におけるXが下記式(X−1)または(X−2)
    Figure 2010061041
    (式(X−1)において、Rは水素原子またはメチル基であり、iは2〜5の整数であり、jは0〜10の整数であり、
    式(X−2)において、Rは水素原子またはメチル基であり、Zは単結合、メチレン基、炭素数2〜6のアルキレン基、シクロヘキサン−1,2−ジイル基または1,2−フェニレン基である。)
    で表される一価の基であり、
    Yがメチレン基、炭素数2〜6のアルキレン基もしくはアルケニレン基(ただしこれらアルキレン基およびアルケニレン基は途中が酸素原子により中断されていてもよい。)、シクロヘキサンジイル基、シクロヘキセンジイル基または炭素数6〜12のアリーレン基(ただしこのアリーレン基はカルボキシル基または酸無水物基を有していてもよい。)である、請求項2に記載の感放射線性組成物。
  4. (B)アルカリ可溶性樹脂が、上記式(B−1)で表される構造のほかに、さらに下記式(B−2)
    Figure 2010061041
    (式(B−2)において、RIVは炭素数6〜10のアリール基または炭素数3〜10の脂環式基である。)
    で表される構造および下記式(B−3)
    Figure 2010061041
    (式(B−3)において、R、RVI、RVII、RVIII、RIXおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ヒドロキシメチル基またはカルボキシル基である。)
    で表される構造よりなる群から選択される少なくとも一種の構造を有する重合体である、請求項2または3に記載の感放射線性組成物。
  5. (B)アルカリ可溶性樹脂が、下記式(B−4)
    Figure 2010061041
    (式(B−4)において、RXIは水素原子またはメチル基である。)
    で表される構造と、
    上記式(B−2)で表される構造および上記式(B−3)で表される構造よりなる群から選択される少なくとも1種の構造とを有する重合体である、請求項1に記載の感放射線性組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の感放射線性組成物から形成された着色層を有するカラーフィルタ。
  7. 請求項6に記載のカラーフィルタを具備する液晶表示素子。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の感放射線性組成物から形成された着色層からなるブラックマトリックス。
  9. 請求項8に記載のブラックマトリックスを具備する液晶表示素子。
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