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JP2010059232A - 発色性に優れたポリエステル組成物の製造方法 - Google Patents

発色性に優れたポリエステル組成物の製造方法 Download PDF

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JP2010059232A
JP2010059232A JP2008223446A JP2008223446A JP2010059232A JP 2010059232 A JP2010059232 A JP 2010059232A JP 2008223446 A JP2008223446 A JP 2008223446A JP 2008223446 A JP2008223446 A JP 2008223446A JP 2010059232 A JP2010059232 A JP 2010059232A
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Tomoyoshi Yamamoto
智義 山本
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Teijin Fibers Ltd
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Abstract

【課題】染色した際に改善された色の深みと鮮明性を呈する繊維が得られるポリエステル組成物の製造方法及びその繊維を提供する。
【解決手段】テレフタル酸を主とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主とするジオール成分とからエステル化反応槽にてエステル化反応を行いオリゴマーを生成する工程と、オリゴマーを重縮合反応槽にて重縮合反応を行う工程を有する製造工程にてポリエステルを製造するに際して、
該製造工程の途中の段階で、リン酸エステルと、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含む化合物とを、該リン酸エステル1モルに対してアルカリ金属を含む化合物を用いる場合には0.5〜3倍モルの割合で、アルカリ土類金属を含む化合物を用いる場合には0.25〜1.5倍モルの割合で反応させて生成した含アルカリ金属リン化合物及び/又は含アルカリ土類金属リン化合物を、含アルカリ金属リン化合物及び/又は含アルカリ土類金属リン化合物の含有率がポリエステル組成物の全重量に対して0.1〜5.0重量%の範囲となるように添加するとともに、
該製造工程中の任意の段階でアンモニウム化合物又はアミン化合物をジカルボン酸成分の総モル量に対して10〜200ミリモル%を該エステル化反応槽又は該重縮合反応槽へ添加し、重縮合反応槽へ送液するオリゴマーの理論平均重合度が5以下であることを特徴とするポリエステル組成物の製造方法によって、染色した際に改善された色の深みと鮮明性とを呈するポリエステル組成物及び繊維が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステル組成物の製造方法に関する。さらに詳しくは、ポリエステル組成物に繊維の形状を付与したとき、その繊維表面に微細孔を容易に形成することができ、これを染色すると改善された色の深みと鮮明性とを呈することのできる繊維を与えるポリエステル組成物の製造方法に関する。
ポリエステルは多くの優れた特性を有するため、合成繊維として広く使用されている。しかしながら、ポリエステル繊維は羊毛や絹のごとき天然繊維、レーヨンやアセテートのごとき繊維素系繊維、アクリル系繊維等に比較して、着色した際に色に深みが無いため、発色性、鮮明性に劣る欠点がある。この欠点を解消すべく従来、染料の改善やポリエステルの化学改質が試みられてきたが、いずれも十分な効果は得られなかった。
他方、ポリエステル繊維の表面に凹凸を付与して着色した際に色に深みを与えようとする試みとして、例えばポリオキシエチレングリコール及び/又はスルホン酸化合物を配合したポリエステルよりなる繊維を塩基性化合物の水溶液で処理(アルカリ減量)することにより繊維軸方向に配列した皺状の微細孔を形成させる方法が提案されている。
しかしながら、この方法によって得られる繊維には、色の深みを改善する効果は認められず、かえって視感濃度の低下が認められる。すなわち、この方法においてアルカリ減量が十分でないときは、凹凸が繊維のごく表面にわずかしか生じないためか、色の深みを改善する効果は全く認められない。一方、アルカリ減量が十分なときは、色の深みを改善するどころか光の乱反射によるためか、視感濃度が低下し、濃色に着色しても白っぽく見えるようになり、その上得られる繊維の強度が著しく低下し、容易にフィブリル化するようになり、使用に耐えない。
また、粒子径80nm以下のシリカの如き無機微粒子を配合したポリエステルよりなる繊維をアルカリ減量して、繊維表面に0.2〜0.7μmの不規則な凹凸を付与するとともに、この凹凸内に0.05〜0.2μmの微細な凹凸を存在せしめることによって色の深みを改善する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この方法によっても色の深みを改善する効果は不十分であり、その上、このような極めて複雑な凹凸形態によるためフィブリル化しやすい欠点がある。
このような欠点を解消するため、ポリエステル合成反応の完了する前の段階で、下記式(3)で表される含金属リン化合物(a)及び該含金属リン化合物に対して0.5〜1.2倍モルのアルカリ土類金属(b)を、(a)と(b)とをあらかじめ反応させることなく添加し、しかる後ポリエステルの合成を完了し、得られたポリエステルを溶融紡糸した後、塩基性化合物の水溶液で処理してその2重量%以上を減量することを特徴とする微細孔を有する合成繊維の製造法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この方法によれば、実際優れた色の深みを有するポリエステル繊維を得ることができる。
Figure 2010059232
[上記式中、R及びRは一価の有機基であって、R及びRは同一でも異なっていてもよく、Mはアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子であり、mはMがアルカリ金属の場合1、Mがアルカリ土類金属の場合は1/2である。]
確かに本方法によれば、反応中に不溶性粒子を、ポリエステル中に均一な超微粒子分散状態で生成せしめることができる。しかしながら、本方法は、酸成分として有機カルボン酸エステルを用いた、いわゆるエステル交換法においては非常に有効である一方、近年主流となっているジカルボン酸を原料として使用する直接エステル化する製造方法では、該リン化合物の溶解性が非常に低いオリゴマーの中に添加するため、添加時にリン化合物が反応系内で析出してしまい、スケール状粗大異物を多量に生成する。このため、事実上紡糸等の成形加工を行うことができず、このような組成物はいわゆる有機カルボン酸エステルを原料として製造するしかないのが実情であった。
これを改良するために、添加条件を調整し、析出量を低減させる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。本方法によれば、たしかに析出量は改善されるものの、析出物を完全に抑制することはできなかった。また溶解性改善のため、反応の途中にエチレングリコールを多量に添加する必要があるため反応時間が長くなる、という問題もあった。
特開昭54−120728号公報(特許請求の範囲) 特開昭58−104215号公報(特許請求の範囲) 特開2004−137458号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、上記の問題を解決し、染色した際に改善された色の深みと鮮明性とを呈する繊維が得られるポリエステル組成物の製造方法及びその繊維を提供することにある。
発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、テレフタル酸を主とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主とするジオール成分とからエステル化反応槽にてエステル化反応を行いオリゴマーを生成する工程と、オリゴマーを重縮合反応槽にて重縮合反応を行う工程を有する製造工程にてポリエステルを製造するに際して、
該製造工程の途中の段階で、リン酸エステルと、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含む化合物とを、該リン酸エステル1モルに対してアルカリ金属を含む化合物を用いる場合には0.5〜3倍モルの割合で、アルカリ土類金属を含む化合物を用いる場合には0.25〜1.5倍モルの割合で反応させて生成した含アルカリ金属リン化合物及び/又は含アルカリ土類金属リン化合物を、含アルカリ金属リン化合物及び/又は含アルカリ土類金属リン化合物の含有率がポリエステル組成物の全重量に対して0.1〜5.0重量%の範囲となるように添加するとともに、
該製造工程中の任意の段階でアンモニウム化合物又はアミン化合物をジカルボン酸成分の総モル量に対して10〜200ミリモル%を該エステル化反応槽又は該重縮合反応槽へ添加し、重縮合反応槽へ送液するオリゴマーの理論平均重合度が5以下であることを特徴とするポリエステル組成物の製造方法によって上記目的を達成することができることを見出した。
また本方法においては、テレフタル酸を主とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主とするジオール成分とをエステル化反応槽でエステル化反応する工程の後、生成するオリゴマーを重縮合反応槽へ送液して重縮合反応を行うに際し、重縮合反応槽へ送液されたオリゴマーの送液終了後30分以内に、該含アルカリ金属リン化合物又は含アルカリ土類金属リン化合物、及び該アンモニウム化合物又はアミン化合物を重縮合反応槽へ添加して重縮合反応を行う上に記載のポリエステル組成物の製造方法、又は
エステル化反応終了後、生成したオリゴマーの一部を重縮合槽へ送液した後、該エステル化反応槽中に残ったオリゴマーに、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とを新たに供給してエステル化を行うエステル化反応の任意の段階において、該含アルカリ金属リン化合物又は含アルカリ土類金属リン化合物及び該アンモニウム化合物又はアミン化合物を該エステル化反応槽又は該重縮合反応槽へ添加する上に記載のポリエステル組成物の製造方法、
といういずれかの方法によっても、上記目的は達成される。
さらに双方の方法において、添加するアンモニウム化合物又はアミン化合物は下記式(1)又は下記式(2)で示される化合物であることが望ましい。
Figure 2010059232
[上記式中、Rは炭素数1〜4個のアルキル基である。]
Figure 2010059232
[上記式中、Rは炭素数1〜4個のアルキル基である。]
本発明によれば、繊維の表面に特異な微細孔を容易に形成することができるので、染色した際に改善された色の深みと鮮明性とを呈することのできるポリエステル繊維が提供される。しかも、その色の深みと鮮明性とは摩耗耐久性(耐摩擦変色性)にも優れている。さらに、この組成物は異物量が少ないため、ブレンド、製糸等の溶融成形時におけるフィルター詰まりやパック圧上昇も少なく、断糸等の工程上の不具合が少ないという特徴を有する。
また本発明の製造方法によって得られた組成物及び該ポリエステル組成物を繊維状に成形し、塩基性化合物と接触させて減量処理することにより、染色した際に改善された色の深みと鮮明性とを呈する繊維が得られる。
以下本発明を、詳細に説明する。本発明において使用されるジカルボン酸はテレフタル酸が主に用いられるが、物性を失わない範囲で目的に応じて他の成分が共重合されていてもよい。テレフタル酸以外の酸成分としては、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、無水フタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸等を挙げることができるが、得られるポリエステル組成物の基本品質を維持するため、該ジカルボン酸成分の80モル%以上はテレフタル酸であることが好ましい。
また本発明において使用されるジオール成分としては、エチレングリコールが主にも用いられるが、物性を失わない範囲で目的に応じて他の成分が共重合されていてもよい。 エチレングリコール以外のジオール成分としては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメタノール、ジメチロールプロピオン酸、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール等を挙げることができる。得られるポリエステル組成物の基本品質を維持するため、該ジオール成分の80モル%以上はエチレングリコールであることが好ましい。
なお、本発明におけるポリエステルには、トリメリット酸、トリメシン酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、トリメリット酸モノカリウム塩などの多価カルボン酸、グリセリン、ジメチロールエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロールプロピオン酸カリウム等の多価ヒドロキシ化合物を、本発明の目的を達成する範囲内であれば該酸成分の1モル%以内で共重合してもよい。
本発明におけるポリエステルは、固有粘度が0.60dL/g以上であることが望ましい。固有粘度が0.60dL/g未満であると得られる繊維等の成形物の物性が劣るようになり、実用性に乏しい。固有粘度の上限は特に限定する必要はないが、製造のしやすさ及び繊維などの成形物とする場合の成形のしやすさから1.20dL/g以下とするのが好ましい。ポリエステルの重縮合条件を適宜調整することによって、固有粘度がこの値の範囲内にあるポリエステルを製造することが出来る。
本発明のポリエステル組成物は、リン酸エステルとアルカリ金属元素及び/又はアルカリ土類金属元素を含む化合物との反応によって生成した含アルカリ金属リン化合物又は含アルカリ土類金属リン化合物(以下、含金属リン化合物と称することがある。)からなる微粒子を含有することが必要である。ここで、リン酸エステルは特に限定する必要はなく、モノエステル、ジエステル、トリエステル等の各種を使用することができるが、特にリン酸のトリアルキルエステル又はトリアリールエステルが好ましい。またエステル基はアルキル基、アリール基であることが好ましく、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基であることがより好ましい。更に具体的な化合物としては、トリメチルリン酸、トリエチルリン酸、トリプロピルリン酸、トリブチルリン酸、トリヘキシルリン酸、トリフェニルリン酸、トリナフチルリン酸を挙げることができる。
本発明にかかるアルカリ金属元素とアルカリ土類金属元素に関しては、Li、Na、Mg、Ca、Sr、Baが好ましく、特にCa、Sr、Baが好ましい。また、本発明にかかるアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含む化合物としては、上記リン酸エステルと反応して含金属リン化合物を生じるものであればどのようなものでもよい。具体的には、有機カルボン酸との塩が好ましい。なかでも酢酸塩は、反応により副生する酢酸を除去しやすいので特に好ましい。
リン酸エステルとアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含む化合物との反応によって含金属リン化合物を生成させる場合、リン酸エステルの1モル部に対してアルカリ金属を含む化合物を用いる場合には0.5〜3倍モル、アルカリ土類金属を含む化合物を用いる場合には0.25〜1.5倍モルの割合で反応させる必要がある。アルカリ金属を含む化合物を用いる場合には好ましくは1.5〜3モル倍、より好ましくは2.5〜3モル倍の割合で反応させることであり、アルカリ土類金属を含む化合物を用いる場合にはそのアルカリ金属を含む化合物を用いる場合の1/2倍モルの割合で反応させることである。また、リン酸エステルがモノエステルの場合には、リン酸エステルの1モル部に対してアルカリ金属を含む化合物は2倍モル以上を、アルカリ土類金属を含む化合物は1倍モル以上を用いて反応させることが好ましい。リン酸エステルがジエステルの場合には、リン酸エステルの1モル部に対してアルカリ金属を含む化合物は1倍モル以上を、アルカリ土類金属を含む化合物は0.5倍モル以上を用いて反応させることが好ましい。
アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含む化合物の割合がこの範囲より小さいと、該含金属リン化合物をポリエステル中に分散させる際に、該含金属リン化合物のリン成分がポリエステル重縮合触媒を失活させ、重縮合反応を阻害するので好ましくない場合が多い。一方、この範囲より大きいと、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属によるポリマーの解重合が進むため、反応時間が長くなったりポリマーが着色したりする問題が生じやすくなる。
上記含金属リン化合物は、通常、対応するリン酸エステルと所定量の対応するアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含む化合物とを溶媒の存在下、加熱反応させることによって容易に得られる。このときの溶媒としては、公知の溶媒から適切なものを選択することができるが、対象ポリエステルの原料として使用するグリコールを使用することが最も好ましい。
なお、上記含金属リン化合物は、含金属リン化合物としてポリエステルに添加された場合には、ポリエステル組成物中でもその構成を維持しているものと考えられる。含金属リン化合物の含有率は、ポリエステル組成物の全重量を基準として0.1〜5.0重量%、好ましくは0.2〜3.0重量%、特に好ましくは0.3〜2.0重量%の範囲である。0.1重量%未満であると繊維・フィルム等の成形物にして染色しても深色効果は小さく、一方5重量%を超えると粗大異物が多くなり、好ましくない。
また本発明の組成物中に含有される含金属リン化合物の平均粒子径は、後述する微細孔形成性の観点から0.01〜0.1μm、好ましくは0.02〜0.5μmの範囲にある必要がある。この平均粒子径は、JIS Z8823−1に準拠する遠心沈降法で測定することができる。この平均粒子径が0.01μm未満であると、例えば繊維化したとき、最終的に形成される孔の径が小さくなりすぎるため、繊維表面での光の乱反射を伴わず、染色したときの色の深みに欠けるものとなり好ましくない。一方、0.1μmを超えると、形成孔が大きくなりすぎるため、染色したときの色の深みに欠けるほか、重合反応中や製糸工程で一部が凝集して粗大粒子化しやすくなり、ポリマーフィルターを昇圧させたり、紡糸工程でのパック圧上昇、断糸を誘発しやすくなるため好ましくない。なお、ここでいう微細孔とは、例えば繊維状に成形した場合には、繊維表面の繊維軸方向に多数配列した、短径が0.1〜2.0μm、長径が0.1〜5.0μm程度の微細な孔を意味する。
さらに本発明においては、該含金属リン化合物のほかに、下記式(1)及び式(2)で示されるアンモニウム化合物又はアミン化合物をジカルボン酸成分の総モル量に対して10〜200ミリモル%添加する必要がある。このアンモニウム化合物又はアミン化合物を添加することにより、含金属リン化合物の溶解性を向上させ、これらの粒子が粗大粒子となり異物化するのを抑制することができる。添加量が10ミリモル%未満では、量が少なすぎてこの効果は発現せず、200ミリモル%を超えた量を添加するとポリマーの色調が悪化し、逆に品質は低下するため好ましくない。望ましくは30〜150ミリモル%、さらに好ましくは40〜100ミリモル%を添加したときにより大きな効果が発現する。
Figure 2010059232
[上記式中、Rは炭素数1〜4個のアルキル基である。]
Figure 2010059232
[上記式中、Rは炭素数1〜4個のアルキル基である。]
上記のアンモニウム化合物又はアミン化合物として具体的には、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラヘキシルアンモニウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロプルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミンを挙げることができる。
そのアンモニウム化合物又はアミン化合物は、製造工程中の任意の段階で添加することができるが、好ましくは含金属リン化合物を添加する以前にあらかじめ添加しておくか、含金属リン化合物添加と同時、又は含金属リン化合物を添加した直後に添加することが望ましい。
本発明のポリエステル組成物には、ポリエステルの製造時に通常用いられるリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、アンチモン、ゲルマニウム、チタン等の化合物の金属化合物触媒、着色防止剤としてのリン化合物、その他ポリエステルの改質に用いられる不活性粒子や有機化合物等を、本発明の目的を奏する範囲内で含んでいてもよい。
本発明のポリエステル組成物は凝集異物が少ないため、64mm直径の、JIS G3556に準拠する公称目開き基準寸法0.026mmの平織り金網からなるフィルターを直交して2枚重ね、温度290℃、流量33.3g/分で濾過したとき、非常に低い昇圧で済むという特徴を有する。したがって、溶融成形時におけるフィルター詰まりやパック圧上昇が少なく、断糸、断膜等の工程上の不具合が少ないという効果を実現することができる。なお、120時間経過時点での昇圧とは、120時間経過時点から144時間経過時点までの圧力上昇値を意味する。
次に、本発明のポリエステル組成物を得るための好ましい製造方法の一例を詳細に説明する。すなわち、ポリエステルを作製した後に含金属リン化合物とブレンド等してポリエステル組成物を得るのではなく、ポリエステルを製造する途中の段階で、本発明に係る含金属リン化合物を添加する方法である。なお、このポリエステル組成物の製造方法を、単にポリエステルの製造方法と称することがある。
本発明の製造方法においては、ジカルボン酸成分とジオール成分とをエステル化反応槽でエステル化反応を行いオリゴマーを生成する第一段階の工程の後、オリゴマーを重縮合反応をおこないポリエステルを製造し、所定の工程で含金属リン酸エステル、アンモニウム化合物又はアミン化合物を添加してポリエステル組成物を得ることができる。
さらにエステル化反応により生成するオリゴマーを第2段階の反応をおこなう重縮合反応槽へ送液終了後30分以内に、該含金属リン化合物及び該アンモニウム化合物又はアミン化合物を重縮合反応槽へ添加して重縮合反応を行う方法か、ジカルボン酸成分とジオール成分とをエステル化反応槽でエステル化反応を行いオリゴマーを生成する第一段階の工程と、生成するオリゴマーの一部を重縮合反応槽へ送液して重縮合反応を行う第2段階工程からなり、該エステル化反応槽中に残ったオリゴマーにテレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とを新たに供給してエステル化反応を行う第1段階反応の任意の段階において、該含金属リン化合物及び該アンモニウム化合物又はアミン化合物を該エステル化反応槽又は該重縮合反応槽へ添加する、いずれかの方法が可能である。エステル化反応の終了後に、重縮合反応槽へ移送するオリゴマーとエステル化反応槽内に残存せしめるオリゴマーとの重量比は、1/5〜5/1の範囲が好ましく、特に1/2〜2/1の範囲が好ましい。
重縮合反応槽へ送液されたオリゴマーに含金属リン化合物及びアンモニウム化合物又はアミン化合物を添加する場合には、製造工程の任意の段階でも良いが、送液終了後30分以内に含金属リン化合物を添加し、続いて重縮合反応を行うことが好ましい。送液後30分を越えると全反応時間が長くなるため、熱劣化等によるポリマーの品質悪化や生産性が低下しやすいほか、さらに重合度が上がるために含金属リン化合物の溶解性が低下し、粗大粒子ができやすくなる。
本発明でいうオリゴマー理論平均重合度とは、含金属リン化合物を添加する時点での反応槽中のオリゴマーのジオール成分とジカルボン酸成分比とより理論的に算出したものである。この理論平均重合度が、5以下、特に好ましくは2〜5の範囲にあるとき、得られる組成物を成形後に後述する処理を施す際の微細孔形成性が最も優れているので好ましい。5を超える段階で添加すると、含金属リン化合物のオリゴマーへの溶解度が低下するためか、凝集異物が発生しやすくなり、好ましくない。
本発明のポリエステル組成物は、そのままで製糸、製膜等の成形加工しても、あるいはいわゆるマスターバッチにして、製糸工程、製膜工程、その他の成形工程にて、含金属リン化合物濃度をポリマーで希釈してから使用することもできる。
該ポリエステル組成物を溶融紡糸として繊維にする場合には、紡糸に特別な方法を採用する必要はなく、通常のポリエステル繊維の溶融紡糸方法が任意に採用できる。ここで紡出する繊維は、中空部を有しない中実繊維であっても中空部を有する中空繊維であってもよい。また紡出する繊維の横断面における外形や中空部の形状は、円形であっても異形であってもよい。さらに、上記の含金属リン化合物を含有するポリエステルと含有しないポリエステルとを使用し、芯鞘型複合繊維にしても、2層ないしそれ以上の多層構造を有するサイド・バイ・サイド型複合繊維にしてもよい。
このようにして得られる繊維等の成形物は、その表面に微細孔を形成すると、染色した際に改善された色の深みと鮮明性とを呈し、その摩耗耐久性も良好なものとなる。このような微細孔を形成する手段は、物理的、化学的等どのような手段であってもよいが、成形物が繊維の場合には、塩基性化合物と接触させて減量する方法が好ましい。この塩基性化合物との接触は、繊維を必要に応じて延伸加熱処理又は仮撚加工処等の処理に供した後、又は、さらに布帛にした後、例えば塩基性化合物の水溶液で処理することにより容易に行うことができる。
ここで使用する塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を挙げることができる。なかでも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。この塩基性化合物の水溶液の濃度は、塩基性化合物の種類、処理条件等によって異なるが、特に0.1〜30重量%の範囲が好ましい。処理温度は常温〜100℃の範囲であることが好ましい。処理時間は通常1分〜4時間の範囲で行われる。
また、この塩基性化合物の水溶液の処理によって減量する量は、繊維重量に対して2重量%以上、好ましくは5重量%以上、特に好ましくは10重量%以上の範囲とする。このように塩基性化合物の水溶液で処理することによって、繊維軸方向に配列した微細孔を繊維表面及びその近傍に多数形成せしめることができ、染色した際により優れた色の深みを呈するようになる。なお、減量の上限については特に制限がないが、減量が過ぎると物性が低下したり、フィブリル化しやすくなるので、配慮が必要となる場合が多い。上限として30重量%が好ましい場合が多い。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中における各特性の測定は以下の方法にしたがった。実施例中、「部」は重量部を意味する。
(ア)平均粒径
添加する微粒子の平均粒子径は株式会社堀場製作所製 CAPA−500を用い、JIS Z8823−1に準拠して測定した。
(イ)固有粘度([η])
1,1,2,2−テトラクロロエタン40重量部とフェノール60重量部との混合溶媒中に試料を溶解して定法に従って35℃にて測定した。
(ウ)ポリエステル組成物の濾過昇圧
ポリエステル組成物の濾過時の昇圧を評価するため、下記のように濾過昇圧速度を評価した。小型1軸スクリュータイプ押出機の溶融ポリマー出側にポリマー定量供給装置を取り付け、さらにその出側に内直径64mmの、JIS G3556に準拠する公称目開き基準寸法0.026mmの平織り金網からなるフィルターを直交して2枚重ねて装着した。次いで、溶融ポリマーの温度が290℃一定となるようにコントロールし、ポリマー流量が33.3g/分の速度となるようにポリマーを24時間連続して濾過した。そして、この連続濾過開始直後から24時間後における濾過フィルター入側の圧力上昇値をもって、濾過圧力上昇速度1とした。次いでさらに濾過操作を続行し、連続濾過開始直後120時間の時点から144時間の時点までの圧力上昇値をもって濾過圧力上昇速度2とした。
(エ)カラーb値
ミノルタ(株)製色彩色差計CR−300によって測定した。
(オ)色の深み
色の深みを示す尺度として、深色度(K/S)を用いた。この値はサンプル布帛の分光反射率を島津製RC−330型自記分光光度計にて測定し、下記のクベルカ・ムンクの式より求めた。この値が大きいほど深色効果が大きいことを示す。
K/S=(1−R)/2R
なお、Rは反射率、Kは吸収係数、Sは散乱係数を示す。
(カ)耐摩擦変色性
摩擦堅牢度試験用の学振型平面摩耗機を使用し、摩擦布としてポリエチレンテレフタレート100%からなるジョーゼット織物を用いて試験布を500gの加重下で200回平面摩耗して、変色の程度を変退色用グレースケールで判定した。摩耗性が極めて低い場合を1級とし、極めて高い場合を3級とした。1級のみが実用に供されるレベルである。
(キ)紡糸中の圧上昇
ポリエステル組成物を孔径0.3mmの円形紡糸孔を36個穿設した紡糸口金を使用して290℃で120時間連続で溶融紡糸した。この間におけるポリエステル組成物の紡糸口金の濾過に必要な圧力の値上昇分を測定した。
(ク)紡糸断糸率
紡糸工程において、人為的又は機械的要因に起因する断糸を除き、未延伸糸パッケージを規定量(10kg巻)まで巻き取った完巻数を100%の完巻数で除した値をいう。
(ケ)延伸断糸率
延伸工程において、人為的又は機械的要因に起因する断糸を除き、未延伸糸から規定量(2.5kg巻)までの延伸糸を巻き取った完巻数を100%の完巻数で除した値をいう。
(コ)オリゴマーの重合度
エステル化反応装置の試料をサンプリングし、Mauriceらの方法[Anal.Chim.Acta,22,p363(1960)]によりカルボキシル末端基量を測定した。次にヒドロキシル末端基量は試料をヘキサフルオロイソプロパノールに溶解し、この溶液について13C−NMRを用いて定量した。さらに両方の末端基量から数平均分子量を求め、得られたオリゴマーの化学構造式を
HOCHCHO(OCCCOOCHCHO)nH と
HO(OCCCOOCHCHO)nH
の混合物と仮定して、重合度nを計算による求めた。
[参考例1](含金属リン化合物の合成)
大八化学(株)製のトリメチルリン酸の5.0重量%エチレングリコール溶液に、常温で、和光純薬製の酢酸カルシウムの7.5重量%エチレングリコール溶液を、撹拌しつつ、トリメチルリン酸の1モルに対して酢酸カルシウムが1.5モルとなる割合で添加し、150℃で2.5時間保持して、含金属リン化合物溶液を得た。
[実施例1]
エステル化反応槽にて、テレフタル酸86重量部とエチレングリコール40重量部とを、常法にしたがってエステル化反応させ、オリゴマーを得た。このオリゴマーに、テレフタル酸86重量部とエチレングリコール40重量部とを65分で供給し、245℃にてエステル化反応を行った。ついで、三酸化アンチモン0.045重量部を添加して20分後、追加供給したテレフタル酸とエチレングリコールとから生成されるオリゴマー量と等モル量のオリゴマーを重縮合反応槽へ送液した。送液終了後直ちに、参考例1で得た含金属リン化合物溶液をトリメチルリン酸換算で0.5重量部となるように重縮合反応槽へ添加した。また同時に水酸化テトラエチルアンモニウムを0.076重量部(テレフタル酸に対して100ミリモル%)となるように重縮合反応槽へ添加した。添加時のオリゴマーの融点は200℃で、トリマーが主成分であった。その後290℃まで昇温し、0.03kPa以下の高真空下にて重縮合反応を行って固有粘度が0.64dL/gのポリエステルペレットを得た。このポリエステルペレットのカラーb値は0.2であった。含アルカリ土類金属リン化合物からなる微粒子の平均粒子径は0.015μmであり、その含有率は0.5重量%であった。
このペレットを140℃にて6時間乾燥し、孔径0.3mmの円形紡糸孔を36個穿設した紡糸口金を使用して290℃で溶融紡糸した。紡糸は120時間実施した。得られた未延伸糸を3.5倍に延伸して、83dtex/36filの延伸糸を得た。
紡糸中における圧上昇は、0.05MPa/日であり、紡糸、延伸における断糸率はそれぞれ1%にとどまった。これらは、いずれも、本発明の含アルカリ土類金属リン化合物を含まないポリエステルを紡糸、延伸したときと同程度の値であった。なおここでいう断糸率とは、人為的又は機械的要因に起因する断糸を除き、未延伸糸パッケージを規定量(10kg巻)まで巻き取った完巻率(%)を100%から除した値をいう。延伸断糸率(%)も、同様に規定量(2.5kg巻)まで巻き取った完巻率(%)を100%から除した値をいう。
得られた延伸糸にS撚2500T/m又はZ撚2500T/mの強撚を施し、ついで80℃で30分蒸熱処理して撚止めを行ってS撚強撚糸とZ撚強撚糸とを得た。該撚止め強撚糸を、経密度47本/cm、緯密度32本/cmで、S撚、Z撚を2本交互に配して梨地ジョーゼット織物を製織した。
得られた生機を、ロータリーワッシャーを用いて沸騰温度下20分間リラックス処理してシボ立てを行い、ついで常法にしたがってプリセットを施した後、濃度が3.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液中沸騰温度下で処理して、減量率が20重量%の布帛を得た。この減量処理した布帛の繊維表面には、繊維軸方向に配列した、短径が0.1〜0.5μm、長径が.5〜0.8μmの微細孔が多数形成されていることを電子顕微鏡で確認した。
このアルカリ減量後の布帛を、Dianoix Black HG−FS(三菱化学製)15%owfを用いて130℃下60分間染色した後、水酸化ナトリウム1g/L及びハイドロサルファイト1g/Lを含む水溶液にて70℃で20分間還元洗浄して黒染布を得た。得られた黒色布の色の深み及び摩耗200回の耐摩擦変色性を表1に示した。なお、上記とは別に、上記の「ポリエステル組成物の濾過昇圧」試験を行い、濾過圧力上昇速度1と濾過圧力上昇速度2とを測定した。この結果も表1に示す。
[実施例2]
エステル化反応槽にて、テレフタル酸86重量部とエチレングリコール40重量部とを、常法にしたがってエステル化反応させ、オリゴマーを得た。このオリゴマーに、テレフタル酸86重量部とエチレングリコール40重量部とを65分で供給し、245℃にてエステル化反応を行った。ついで、三酸化アンチモン0.045重量部を添加して20分後、参考例1で得た含アルカリ土類金属リン化合物溶液をトリメチルリン酸換算で1.0重量部となるようにエステル化反応槽へ添加した。また同時に水酸化テトラエチルアンモニウムを0.152重量部(テレフタル酸に対して100ミリモル%)となるようにエステル化反応槽に添加した。添加時のオリゴマーの融点は200℃で、トリマーが主成分であった。その後追加供給したテレフタル酸とエチレングリコールとから生成されるオリゴマー量と等モル量のオリゴマーを重縮合反応槽へ送液した。その後290℃まで昇温し、0.03kPa以下の高真空下にて重縮合反応を行って固有粘度が0.64のポリエステルペレットを得た。このポリエステルペレットのカラーb値は0.3であった。含アルカリ土類金属リン化合物の平均粒子径は0.016μmであり、その含有率は0.5重量%であった。以下実施例1と同様の操作をおこなった。結果を表1に示した。
[実施例3〜4]
実施例1及び2において、水酸化テトラエチルアンモニウムに代えトリエチルアミンを0.052重量部(テレフタル酸に対して100ミリモル%)となるように添加した以外はそれぞれ実施例1,2と同様に操作をおこなった。結果を表1に示した。
[実施例5〜8]
実施例1及び2において、水酸化テトラエチルアンモニウムの添加量を表1記載のとおりに変更した。実施例1に対して添加量を変更したものを実施例5,実施例6と、実施例2に対して添加量を変更したものを実施例7,実施例8とした。結果を表1に示した。
[比較例1〜2]
実施例1及び2において、水酸化テトラエチルアンモニウムを添加しなかった以外はそれぞれ実施例1、2と同様におこなった。結果を表1に示した。
[比較例3〜4]
実施例1において、水酸化テトラエチルアンモニウムの添加量を表1記載のとおりに変更した以外は実施例1と同様に実施した。
[比較例5〜6]
実施例2において、水酸化テトラエチルアンモニウムの添加量を表1記載のとおりに変更した以外は実施例2と同様に実施した。
[比較例7〜8]
実施例1又は2において、エステル化反応を250℃で実施した以外はそれぞれ実施例1,2と同様におこなった。なおこのときのオリゴマーの理論重合度は7であった。結果を表1に示した。
[比較例9〜10]
実施例1又は2において、含アルカリ土類金属リン化合物の添加量を表1記載のとおりとした以外はそれぞれ実施例1,2と同様におこなった。結果を表1に示した。
[比較例11](特開2004−137458号公報 実施例1の追試)
エステル化反応槽にて、テレフタル酸86重量部とエチレングリコール40重量部とを、常法にしたがってエステル化反応させ、オリゴマーを得た。このオリゴマーに、テレフタル酸86重量部とエチレングリコール40重量部とを65分で供給し、245℃にてエステル化反応を行った。ついで、三酸化アンチモン0.045重量部を添加して20分後、追加供給したテレフタル酸とエチレングリコールとから生成されるオリゴマー量と等モル量のオリゴマーを重縮合反応槽へ送液した。送液終了後、重縮合反応槽へ10重量部の20℃のエチレングリコールを供給し、5分間撹拌保持し、内温が210℃となったところで、参考例1で得た含アルカリ土類金属リン化合物溶液をトリメチルリン酸換算で0.5重量部となるように添加した。添加時のオリゴマーの融点は200℃で、トリマーが主成分であった。その後290℃まで昇温し、0.03kPa以下の高真空下にて重縮合反応を行って固有粘度が0.64dL/gのポリエステルペレットを得た。このポリエステルペレットのカラーb値は0.0、メチル末端基濃度は0.1当量/トン以下、カルボキシル末端基濃度は51当量/トンであった。含アルカリ土類金属リン化合物の平均粒子径は0.03μmであった。その含有率は0.5重量%であった。
以下実施例1と同様におこない、結果を表1に示した。
Figure 2010059232
本発明によれば、繊維の表面に特異な微細孔を容易に形成することができるので、染色した際に改善された色の深みと鮮明性とを呈することのできるポリエステル繊維が提供される。しかも、その色の深みと鮮明性とは摩耗耐久性(耐摩擦変色性)にも優れている。さらに、この組成物は異物量が少ないため、ブレンド、製糸等の溶融成形時におけるフィルター詰まりやパック圧上昇も少なく、断糸等の工程上の不具合が少ないという特徴を有する。

Claims (4)

  1. テレフタル酸を主とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主とするジオール成分とからエステル化反応槽にてエステル化反応を行いオリゴマーを生成する工程と、オリゴマーを重縮合反応槽にて重縮合反応を行う工程を有する製造工程にてポリエステルを製造するに際して、
    該製造工程の途中の段階で、リン酸エステルと、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含む化合物とを、該リン酸エステル1モルに対してアルカリ金属を含む化合物を用いる場合には0.5〜3倍モルの割合で、アルカリ土類金属を含む化合物を用いる場合には0.25〜1.5倍モルの割合で反応させて生成した含アルカリ金属リン化合物及び/又は含アルカリ土類金属リン化合物を、含アルカリ金属リン化合物及び/又は含アルカリ土類金属リン化合物の含有率がポリエステル組成物の全重量に対して0.1〜5.0重量%の範囲となるように添加するとともに、
    該製造工程中の任意の段階でアンモニウム化合物又はアミン化合物をジカルボン酸成分の総モル量に対して10〜200ミリモル%該エステル化反応槽又は該重縮合反応槽へ添加し、重縮合反応槽へ送液するオリゴマーの理論平均重合度が5以下であることを特徴とするポリエステル組成物の製造方法。
  2. テレフタル酸を主とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主とするジオール成分とをエステル化反応槽でエステル化反応する工程の後、生成するオリゴマーを重縮合反応槽へ送液して重縮合反応を行うに際し、重縮合反応槽へ送液されたオリゴマーの送液終了後30分以内に、該含アルカリ金属リン化合物又は含アルカリ土類金属リン化合物、及び該アンモニウム化合物又はアミン化合物を添加して重縮合反応を行う請求項1に記載のポリエステル組成物の製造方法。
  3. エステル化反応終了後、生成したオリゴマーの一部を重縮合槽へ送液した後、該エステル化反応槽中に残ったオリゴマーに、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とを新たに供給してエステル化を行うエステル化反応の任意の段階において、該含アルカリ金属リン化合物又は含アルカリ土類金属リン化合物及び該アンモニウム化合物又はアミン化合物を該エステル化反応槽又は該重縮合反応槽へ添加する請求項1又は2に記載のポリエステル組成物の製造方法。
  4. アンモニウム化合物又はアミン化合物が下記式(1)又は下記式(2)で示される化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステル組成物の製造方法。
    Figure 2010059232
    [上記式中、Rは炭素数1〜4個のアルキル基である。]
    Figure 2010059232
    [上記式中、Rは炭素数1〜4個のアルキル基である。]
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013203972A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Toray Ind Inc ポリエチレンテレフタレート組成物、その製造方法
JP2016166338A (ja) * 2016-02-24 2016-09-15 東レ株式会社 ポリエチレンテレフタレート組成物の製造方法

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