JP2010055884A - 燃料電池及び燃料電池スタック - Google Patents
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Abstract
【課題】 燃料電池の運転停止時に燃料電池内に空気や不純物が侵入することを防止し、燃料電池特性の劣化を防ぎ、安定的な発電が可能な燃料電池及び燃料電池スタックを提供する。
【解決手段】 燃料が供給されるアノードと、空気が供給され空気が溜まるカソード空間を有するカソードと、アノードとカソードに挟持される固体高分子電解質膜と、カソード空間に空気を取り込む空気取り込み部と、カソード蓋体とを有し、カソード蓋体が移動することにより、燃料電池の運転時に空気取り込み部を開放し空気取り込み部からカソード空間に空気を取り込む第1状態と、燃料電池の運転停止時に空気取り込み部を塞ぐとともにカソード空間を燃料電池の運転時のカソード空間よりも小さくする第2状態との、いずれか一方の状態を他方の状態に切り替える。
【選択図】 図3
【解決手段】 燃料が供給されるアノードと、空気が供給され空気が溜まるカソード空間を有するカソードと、アノードとカソードに挟持される固体高分子電解質膜と、カソード空間に空気を取り込む空気取り込み部と、カソード蓋体とを有し、カソード蓋体が移動することにより、燃料電池の運転時に空気取り込み部を開放し空気取り込み部からカソード空間に空気を取り込む第1状態と、燃料電池の運転停止時に空気取り込み部を塞ぐとともにカソード空間を燃料電池の運転時のカソード空間よりも小さくする第2状態との、いずれか一方の状態を他方の状態に切り替える。
【選択図】 図3
Description
本発明は、燃料と空気中の酸素とが反応することにより発電する燃料電池及び燃料電池を複数有する燃料電池スタックに関するものである。
燃料電池は、燃料の持つ化学エネルギーを電気エネルギーに変換できる高効率でクリーンな発電装置として近年注目されている。アノードに供給される燃料とカソードに供給される空気中の酸素により電気を取り出すことができるため、環境に悪影響を与える物質の排出を低減できる。また、エネルギーのロスが少なく、小型で効率良く発電することが可能である。
一方、燃料電池はカソードに酸素を与えることにより発電する。カソードを空気と接した状態に保つことにより、カソードに酸素を与えることが広く行われている。しかしながら、カソードが常に空気に接している状態だと、燃料電池の運転停止時においても燃料電池内に空気が取り込まれ、且つ、不純物が侵入する可能性がある。その結果、空気や不純物によりカソード内が腐食する等により、燃料電池特性の劣化が生じてしまう。そこで、燃料電池の運転停止時における空気や不純物の侵入を低減し電池特性の劣化を防ぐために、空気吸入口及び反応ガス排出口を蓋体によって密閉し、空気から遮断することが提案されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、蓋体によって空気との遮断を行っているため空気吸入口及び反応ガス排出口との間の空隙が大きく、空隙に存在する気体の量も多い。燃料電池を長時間放置した場合、アノード空間とカソード空間に存在する気体の分圧が同一になるように電解質膜を通してアノード空間に存在する気体はカソード空間へ、カソード空間に存在する気体はアノード空間へ移動する。したがって、アノード空間に燃料以外の気体が、カソード空間に燃料が侵入してしまう。
そこで、蓋体と空気入口との間の空隙を小さくし上述のような気体の移動を低減するために、燃料電池の空気入口に連通する空気供給路を覆蓋するように空気供給口に遮断膜を貼り付け、燃料電池内への空気や不純物等の侵入を防止することが提案されている(例えば、特許文献2)。
また、カソード空間に存在する酸素を消費するために、アノードから改質ガスを供給して燃料電池から電力を取り出すことで、カソードに存在する酸素を電気化学反応により消費することが提案されている(例えば、特許文献3〜5)。
特開平5−190196号公報
特開平9−223511号公報
特開2008−140772号公報
特開2005−158557号公報
特開2002−93448号公報
しかしながら、特許文献2に記載の構成では、空気供給路内に空気が存在し、且つ、燃料電池のカソード空間にも空気等の気体が存在する。燃料電池を運転停止の状態で放置すると、カソード空間からアノード空間へ空気が移動するため、安定した発電に必要な高い水素分圧を確保するためには高圧の水素を供給しなければならない。また、アノード空間に酸素が存在している状態でアノードに水素を供給すると、アノードの触媒層が激しい劣化を起こす。そのため特許文献2に記載の構成では、長時間の運転停止後にアノードに水素を供給するとアノードの触媒層の劣化を引き起こし、燃料電池特性の劣化を十分に防ぐことはできない。また、特許文献3〜5に記載の構成では、カソードに存在する酸素を除去することはできてもその他の気体を除去することはできず、固体高分子膜を通してそれらの気体がアノード空間に侵入し燃料電池の安定動作を阻害してしまう。
また、特にポンプやファン等の補機類を用いないパッシブ型の燃料電池においては、充分な酸素供給量を確保するために広いカソード空間が必要になる。しかしながらカソード空間の広さは燃料電池の大型化の大きな要因となるため、可搬性・携帯性という観点を考慮すると、カソード空間はできるだけ狭いことが好ましい。
そこで、本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、燃料電池の運転停止時に燃料電池内に空気や不純物が侵入することを防止し、燃料電池特性の劣化を防ぎ、安定的な発電が可能であるともに、燃料電池内への空気や不純物の侵入を防止する際に小型であり可搬性に優れる燃料電池及び燃料電池スタックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の第1の特徴は、燃料と空気中の酸素とが反応することにより発電する燃料電池であって、燃料が供給されるアノードと、空気が供給され、空気が溜まるカソード空間を有するカソードと、アノードとカソードとに挟持される固体高分子電解質膜と、カソード空間に空気を取り込む空気取り込み部と、カソード蓋体と、を有し、カソード蓋体が移動することにより、燃料電池の運転時に空気取り込み部を開放し空気取り込み部からカソード空間に空気を取り込む第1状態と、燃料電池の運転停止時に記空気取り込み部を塞ぐとともにカソード空間を燃料電池の運転時のカソード空間よりも小さくする第2状態との、いずれか一方を他方に切り替えることを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料電池の運転停止時に空気取り込み部を塞ぎ、燃料電池の運転時よりもカソード空間を小さくすることができる。これにより、カソード空間がより小さい状態でカソード全体を外部の空気から遮断することができるため、カソード空間に存在する気体を低減することができるとともに、燃料電池を小型化することができる。また、燃料電池を運転停止の状態で放置した場合であっても、カソード空間に外部から気体が取り込まれることはなく、アノード空間とカソード空間にそれぞれ存在する気体が相互に移動しあう可能性も低減される。したがって、アノード及びカソードに不純物が存在する可能性が低減し、燃料電池特性の劣化を十分に防止し、安定した動作をすることができる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に記載の燃料電池において、第1状態から第2状態に切り替わった場合に、カソードに存在する気体をカソード外に排出し弁を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料電池の運転停止時に空気取り込み部を塞いだ場合に、カソード空間に存在する気体をカソード外に排出することができ、カソードの内部圧力が高圧になることがない。したがって、カソード空間からアノード空間に移動する気体を低減することができる。また、外部圧力との圧力差が小さく、燃料電池の運転再開時に外部からの衝撃等が加えられても燃料電池の構成部材が破壊されることを防止できる。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特徴あるいは第2の特徴に記載の燃料電池であって、カソードに液体を供給する液体供給源を有し、第1状態から第2状態に切り替わった場合に、カソードに液体供給源より液体を供給することにより、カソードを空気から遮断することを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料電池の運転停止時に空気取り込み部を塞いだ場合に、カソード空間が液体で満たされるため、カソード空間を空気から十分に遮断することができる。したがって、燃料電池特性の劣化を十分に防止できる。
本発明の第4の特徴は、本発明の第3の特徴に記載の燃料電池であって、液体供給源からカソードに供給される液体は、燃料電池の運転時に燃料電池において発生した水であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料電池の運転時に燃料電池において発生した水を外部に排出することができるとともに、燃料電池の運転停止時には燃料電池の運転時に外部に排出した水をカソード内に供給することができる。したがって、燃料電池の運転時には燃料電池において発生した水により燃料電池の発電が阻害されることはない。且つ、燃料電池の運転停止時にはカソード空間に水を供給することができるため、カソード空間を空気から十分に遮断することができ、燃料電池特性の劣化を有効に防止することができる。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1の特徴あるいは第2の特徴に記載の燃料電池であって、カソードとアノードとを接続する酸素消費回路と、第1状態から第2状態に切り替わった場合に、酸素消費回路を電気的に切断された状態から接続された状態とする接続制御部と、を有し、接続制御部により酸素消費回路が電気的に接続された状態となった場合に、アノードに存在する燃料とカソードに存在する酸素とにより発電し、カソードに存在する酸素を消費することを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料電池の運転停止時にカソード空間に存在する酸素を消費することができる。したがって、カソード空間に存在する酸素によるカソードの触媒層の劣化を抑制することができるとともに、カソード空間からアノード空間へ酸素が移動することによりアノードの触媒層が劣化することを抑制することもでき、燃料電池特性の劣化を効果的に防止することができる。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1の特徴乃至第5の特徴のいずれかに記載の燃料電池であって、カソードに存在する気体をカソード外へ吸い出す気体排出機構を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料電池の運転停止時に、気体排出機構によりカソード内に存在する気体を吸引し外部に排出することができる。したがって、燃料電池の運転停止時におけるカソードの劣化を防止でき、燃料電池特性の劣化を十分に防ぐことができる。また、燃料電池を運転停止の状態で放置した後運転を再開する前に、アノード空間より移動したてきた水素を気体排出機構により吸引し外部に排出することもできる。したがって、燃料電池の運転再開時にカソード内に供給された空気中の酸素とカソード内に存在する水素が反応し、その反応熱により、燃料電池が劣化する恐れがなく、安定的に燃料電池を起動することができる。
本発明の第7の特徴は、本発明の第1の特徴乃至第6の特徴のいずれかに記載の燃料電池を複数有し、一の燃料電池が有するカソード蓋体は、一の燃料電池のカソード側に隣接する二の燃料電池が有するアノードの外壁であり、アノードの外壁により一の燃料電池の第1状態と第2状態のいずれか一方の状態を他方の状態に切り替えることを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料電池の運転停止時に、隣接する燃料電池のアノード外壁により空気取り込み部を塞ぐ、つまり、隣接する燃料電池のアノード外壁がカソード蓋体の機能を有するため、別途カソード蓋体を設ける必要がなく、燃料電池スタック全体を小型化することができる。
本発明によれば、燃料電池の運転停止時にカソード内を外部から遮断することにより燃料電池内に空気や不純物が侵入することを防止することができるとともに、カソード内に存在する気体を除去することができるため、燃料電池の安定的な発電を維持することができる。また、燃料電池内への空気や不純物の侵入を防止した際に、小型で可搬性に優れる燃料電池及び燃料電池スタックとすることができる。
(実施の形態1)
図1に本実施形態1における燃料電池10の概略構成図を示す。図2は本実施形態1における燃料電池10の運転時の断面図、図3は燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
図1に本実施形態1における燃料電池10の概略構成図を示す。図2は本実施形態1における燃料電池10の運転時の断面図、図3は燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
図1〜図3に示すように、燃料電池10は、アノード外壁11と、カソード枠12と、固体高分子電解質膜15と、固体高分子電解質膜15の両側にそれぞれ配置された集電板13a、13b及びガス拡散層(GDL)14a、14bと、空気取り込み部16とを有する。アノード外壁11、アノード側集電板13a、アノード側GDL14a、及びこれらに囲まれるアノード空間によりアノードが構成され、カソード枠12、カソード側集電板13b、カソード側GDL14b、外部から空気を取り込む空気取り込み部16、及び、カソード枠12の内壁とカソード側集電板13bにより囲まれ、空気取り込み部16から取り込まれた空気が溜まるカソード空間Aによりカソードが構成されている。アノード空間を外部から遮断するため、アノード外壁11と固体高分子電解質膜15は図示しない密閉手段により密閉されている。
密閉手段としては、シリコンゴム、フッ素ゴム、二トリルゴム等の樹脂製ガスケットや、接着剤、液状ガスケット等があげられる。
アノード外壁11には燃料供給路21が設けられ、燃料供給路21には燃料供給源20が接続されている。燃料供給路21には、燃料の過剰な供給を防止するための弁等が設けられていてもよい。
カソード枠12の内壁には、移動可能なカソード蓋体101が設けられている。カソード蓋体101を図1で示す※の方向から見た図を図14に、図14の点線に沿った断面図を図15、図16に示す。空気取り込み部16を開放しカソード空間Aに空気を取り込む第1状態(図15)と、空気取り込み部16を塞ぐとともにカソード空間Aを小さくする第2状態(図16)の、いずれか一方を他方に切り替えるためにカソード蓋体101を移動させる機構の一例について説明する。尚、カソード蓋体101を移動させることができれば、この機構に限られるものではない。
図14に示すように、カソード蓋体101は突出部101aを有し、カソード枠12はガイド12aを有する。突出部101aがガイド12aに沿って移動することにより、上述の第1状態から第2状態へ、あるいは第2状態から第1状態へ切り替えることができる。
まず、図15で示す第1状態から図16で示す第2状態へ切り替える機構について説明する。
カソード枠12はストッパー12b、ストッパー12cを有する。図15に示すように、第1状態では、カソード蓋体101はストッパー12bにより支えられている。燃料電池10の運転が停止すると、カソード蓋体101は図15及び図16で示す上から下の方向へ、つまり、ストッパー12bからストッパー12cの方向に押圧される。ストッパー12bはばねを有するため、カソード蓋体101が押圧されることによりばねが縮む状態となり、カソード蓋対101はストッパー12cの方向へ移動することができ、図16で示す第2状態となる。第2状態となると、カソード蓋体101はストッパー12cにより下の方向へ押さえ込まれるため、下から上へ、つまり、ストッパー12bの方向へ移動することはなく、空気取り込み部16を塞ぐとともにカソード空間Aを小さくする状態を保つことができる。
第2状態から第1状態へ切り替える場合には、ストッパー12cの突起部120cを図16で示す左から右の方向へ引っ張ることにより、カソード蓋体101を下から上の方向へ移動させることができる。
以上のように、第1状態から第2状態のいずれか一方を他方に切り替えることが可能である。
また、カソード蓋体101は、燃料電池10の運転停止時にカソード枠12から外れる構成であってもよい。
燃料電池10の運転時には、図2に示す第1状態、つまり、空気取り込み部16を開放し、カソード空間Aに空気を取り込む状態である。空気取り込み部16よりカソード空間Aに取り込まれた空気中の酸素と、燃料供給源20より燃料供給路21を通りアノード空間に供給された燃料とにより燃料電池10は発電する。本発明では、燃料として水素ガスを用いたが、燃料は水素ガスに限られるものではなく、メタノール、エタノール、水素化ホウ素ナトリウム水溶液等の溶液であってもよい。また、燃料供給源20として、水素発生器、高圧水素ボンベ、液体燃料供給機、水素吸蔵合金等があげられる。これらは、ポンプやファン等の補機類を用いるアクティブ型でも、補機類を用いないパッシブ型でもよいが、発電で得られた電力を使用する機器に有効に利用できる事からパッシブ型であることが好ましい。以後、アノード空間に供給される燃料として水素をあげて説明する。
燃料電池10の運転停止時には、図3に示す第2状態、つまり、空気取り込み部16を塞ぐとともにカソード空間Aを燃料電池10の運転時のカソード空間よりも小さくする状態となる。これにより、カソード空間Aはより小さくなり、外部から遮断されるとともに、カソード空間Aに存在する気体の量は燃料電池10の運転時よりも少なくなる。尚、カソード空間Aをより密閉するために、カソード蓋体101にはカソード密閉部102が設けられていてもよい。カソード密閉部102の具体例としては、ニトリルゴム、シリコンゴム、金属等のガスケットが挙げられる。
これにより、燃料電池10を運転停止の状態で放置した場合であってもカソード空間Aに外部から空気が取り込まれることはない。また、カソード空間Aとアノード空間に存在する気体の分圧が同一となるようにカソード空間Aからアノード空間へ、アノード空間からカソード空間Aへ気体が移動した場合であっても、カソード空間Aに最初に存在していた気体の量が少ないため、カソード空間Aよりアノード空間へ侵入する気体の量は低減される。カソード空間Aの容積が小さいため、アノード空間からカソード空間Aへ侵入する気体の量も低減される。したがって、カソード空間Aとアノード空間を相互に移動する気体の量は低減され、小さな体積で燃料電池の安定した発電を実現することができる。また、運転停止時に燃料電池内部に存在する気体の量が少ないため、運転再開時に内部の気体を排出する手間を低減することもできる。
(実施の形態2)
図4に本実施形態2における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
(実施の形態2)
図4に本実施形態2における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
本実施形態1と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。
本実施形態2では、本実施形態1における燃料電池10の運転停止時の構成(図3参照)に、さらに弁103を設けた点で本実施形態1と異なる。弁103により、カソード空間Aの気体をカソード外へ排出することができる。図4では弁103はカソード蓋体101に設けられているが、カソード空間Aに存在する気体を外部に排出することができれば、弁103はカソード枠12等のカソード蓋体101以外の部分に設けられてもよい。
燃料電池10の運転停止時に、カソード蓋体101を移動させ空気取り込み部16を塞ぐ。空気取り込み部16を塞いだ後に、カソード空間Aの容積を小さくするためにさらにカソード蓋体101を移動させると、カソード空間Aに存在する気体は加圧され、カソードの内部圧力は高圧となってしまう。そこで、本実施形態2のように弁103によりカソード空間Aに存在する気体をカソード外に排出すると、カソード蓋体101の移動により空気取り込み部16を塞いだ後さらにカソード空間Aの容積を小さくした場合であっても、カソードの内部圧力が高圧になることはない。
また、弁103によりカソード空間Aに存在する気体がカソード外に排出されているため、燃料電池10を運転停止の状態で放置した場合であっても、カソード空間Aからアノード空間へ移動する気体の量も低減される。
弁103を開状態とするタイミングは、カソードの内部圧力が高圧になることを防ぐことができれば、カソード蓋体101が移動する前であっても、カソード蓋体101が移動し空気取り込み部16を塞いだ後であっても、いつでも構わない。また、本実施形態2では、弁103として逆止弁を用いたが、電磁バルブや手動バルブ等であってもよい。
これにより、燃料電池10の運転停止時に弁によりカソード空間Aに存在する気体をカソード外に排出することができるため、カソード空間Aからアノード空間に移動する気体を低減することができる。また、カソードの内部圧力が高圧となることがなく、燃料電池10の運転再開時に衝撃により燃料電池10が破壊されることを防ぐことができる。
(実施の形態3)
図5に本実施形態3における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
(実施の形態3)
図5に本実施形態3における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
本実施形態2と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。
本実施形態3では、本実施形態2における燃料電池10の運転停止時の構成(図4参照)に、さらに液体供給源30、液体供給路31を設けた点で本実施形態2と異なる。液体供給源30より供給された液体は液体供給路31を通りカソード空間Aへ供給される。
燃料電池10の運転停止時に、カソード蓋体101が移動することにより空気取り込み部16を塞ぐ。そして、カソード空間Aを空気から遮断するために、カソード空間Aに液体供給路31を介し液体供給源30より液体を供給する。液体を供給する方法としてはポンプを用いてもよいが、液体供給源30とカソード空間Aの圧力差を用いて液体供給源30からカソード空間Aへ液体を供給する等、電力を消費しない方法がより好ましい。
具体的には、液体供給路31には液体供給弁33が設けられており、液体供給源30内を初期状態において大気圧よりも高圧に保つ。カソード蓋体101が空気取り込み部16 を塞いだ後、弁103を開状態としカソード空間Aを減圧し、大気圧とする。液体供給源30内の圧力はカソード空間Aの圧力よりも高くなるため、液体供給弁33を開状態とすると、液体供給源30に存在する液体はカソード空間Aに供給される。尚、カソード蓋体101を移動させカソード空間を遮断した際に、カソードの内部圧力がカソード内に液体を供給することができる圧力であれば、弁103は設けられていなくても構わない。
これにより、燃料電池10の運転停止時にカソード空間Aを空気より遮断することができ、燃料電池の安定した発電を実現することができる。
(実施の形態3の変更例1)
本実施形態3の変更例1においては、液体供給源30よりカソード空間Aに供給する液体として、燃料電池10の運転時にカソードで発生した水を用いる。カソードで発生した水を液体供給源30に補給する液体補給路32をさらに設けた点で、本実施形態3と異なる。
(実施の形態3の変更例1)
本実施形態3の変更例1においては、液体供給源30よりカソード空間Aに供給する液体として、燃料電池10の運転時にカソードで発生した水を用いる。カソードで発生した水を液体供給源30に補給する液体補給路32をさらに設けた点で、本実施形態3と異なる。
図6に本実施形態3の変更例1における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
本実施形態3と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。
本実施形態3の変更例1においては、一端がカソード空間Aに接続され、他端が液体供給源30に接続された液体補給路32を有する。燃料電池10の運転時にカソードで発生した水は液体補給路32を介し液体供給源30に補給される。燃料電池10が運転停止状態となりカソード蓋体101が移動し空気取り込み部16を塞いだ後、液体供給源30に補給された水は液体供給路31を介しカソード空間Aへ供給される。よって、カソード空間Aを空気から遮断することができる。液体補給路32及び液体供給路31により水を補給、供給する際には、ポンプ等を用いてもよいが、カソード空間Aと液体供給源30内の圧力差を用いて液体を移動させる等、電力を消費しない方法がより好ましい。
具体的には、燃料電池10の運転時にカソードにおいて水が発生し滞留する。弁103を閉じた状態でカソード蓋体101を移動させ空気取り込み部16を塞ぐとカソード空間Aの圧力は上昇し、液体供給源30内の圧力よりも高くなると、カソード空間Aに存在していた水は液体供給源30に移動する。
そして、弁103を開状態とし、カソード空間Aの圧力は減少し、液体供給源30内の圧力の方がカソード空間Aの圧力よりも大きくなると、液体供給源30に存在している水はカソード空間Aに供給される。
したがって、燃料電池10の運転停止時にカソード空間Aを水で満たし、カソード空間Aを空気から遮断することができる。水の逆流を防止するため、液体補給路32及び液体供給源30には弁を設けてもよい。本構成では、液体供給路31と液体補給路32を個々の構成として記載したが、これらは同一であってもよく、一つの流路が液体を補給する機能と供給する機能を合わせもっていてもよい。
これにより、燃料電池10の運転時にカソードにおいて発生した水を除去できるとともに、燃料電池10の運転停止時にカソード空間Aを空気から遮断することができるため、燃料電池の安定した発電をより効果的に実現できる。
(実施の形態3の変更例2)
本実施形態3の変更例2においては、液体供給源30よりカソード空間Aに供給する液体として、燃料電池10の運転時にアノードで発生した水を用いる。アノードで発生した水を液体供給源30に補給する液体補給路32をさらに設けた点で、本実施形態3と異なる。
(実施の形態3の変更例2)
本実施形態3の変更例2においては、液体供給源30よりカソード空間Aに供給する液体として、燃料電池10の運転時にアノードで発生した水を用いる。アノードで発生した水を液体供給源30に補給する液体補給路32をさらに設けた点で、本実施形態3と異なる。
図7に本実施形態3の変更例2における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
本実施形態3と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。
本実施形態3の変更例2においては、一端がアノード空間に接続され、他端が液体供給源30に接続された液体補給路32を有する。燃料電池10の運転時にアノードで発生した水を、液体補給路32を介し液体供給源30に補給することができる。液体供給源30に補給された水は、燃料電池10の運転停止時にカソード空間Aに供給される。
尚、燃料電池10の運転時にアノードで発生した水を液体補給路32を介し液体供給源30に補給する際に、アノード空間に存在する水素が液体供給源30を介しカソード空間Aに供給されることを防ぐため、液体供給源30あるいは液体供給路31に液体供給弁33を設けることが好ましい。また、燃料電池10の運転停止時にカソード空間Aに水を供給する際にアノード空間にも水を供給されることを防ぐために、液体補給路32あるいは液体供給源30に液体補給弁34を設けることが好ましい。
続いて、液体補給路32及び液体供給路31により水を補給、供給する工程について説明する。
燃料電池10の運転時には、液体供給弁33は閉状態、液体補給弁34は開状態であり、アノードで発生した水は液体補給路32を介し液体供給源30に補給される。カソード蓋体101が移動し空気取り込み部16を塞ぐ。そして、液体供給弁33は開状態、液体補給弁34は閉状態となり、液体供給源30に補給された水は液体供給路31を介しカソード空間Aへ供給される。よって、カソード空間Aは水で満たされ空気から遮断される。
液体補給路32及び液体供給路31により水を補給、供給する際には、ポンプ等を用いてもよいが、電力を消費しない方法がより好ましい。
具体的には、燃料供給源20よりアノード空間にさらに燃料を供給することによりアノード空間の圧力を液体供給源30内の圧力より高めると、アノード空間から液体補給路32を介し液体供給源30へ水が補給される。また、弁103を開状態とすることによりカソード空間Aを減圧し、液体供給源30の内圧をカソードの内圧よりも高くすると、液体供給源30より液体供給路31を介しカソード空間に水は供給される。これは一例にすぎないが、このように、電力の消費を伴わずに水の補給、供給を行うことが好ましい。
これにより、燃料電池10の運転時にアノードで発生した水を除去できるとともに、燃料電池10の運転停止時にカソード空間を空気から遮断することができるため、燃料電池の安定した発電を実現に役立てることできる。
(実施の形態3の変更例3)
本実施形態3の変更例3においては、液体供給源30よりカソード空間Aに供給する液体として、燃料電池10の運転時にカソード及びアノードで発生した水を用いる。アノードで発生した水を液体供給源30に補給する液体補給路32、液体補給路32に液体補給弁34を設け、液体供給源30は、カソードから水を補給される空間30aとアノードから水を補給される空間30bを有する点で、本実施形態3と異なる。カソードで発生した水を液体供給源30に補給するために液体供給路31を用いてもよいし、別途、液体補給路を設けてもよい。カソード空間Aとアノード空間に存在する気体が液体供給源30を介し相互に移動することを防ぐため、空間30aと空間30bを隔離する液体隔離弁35を設けることが好ましい。
(実施の形態3の変更例3)
本実施形態3の変更例3においては、液体供給源30よりカソード空間Aに供給する液体として、燃料電池10の運転時にカソード及びアノードで発生した水を用いる。アノードで発生した水を液体供給源30に補給する液体補給路32、液体補給路32に液体補給弁34を設け、液体供給源30は、カソードから水を補給される空間30aとアノードから水を補給される空間30bを有する点で、本実施形態3と異なる。カソードで発生した水を液体供給源30に補給するために液体供給路31を用いてもよいし、別途、液体補給路を設けてもよい。カソード空間Aとアノード空間に存在する気体が液体供給源30を介し相互に移動することを防ぐため、空間30aと空間30bを隔離する液体隔離弁35を設けることが好ましい。
図8に本実施形態3の変更例3における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
本実施形態3と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。
本実施形態3の変更例3においては、燃料電池10の運転時は、液体隔離弁35を閉状態とすることにより空間aと空間bを隔離した状態とし、液体供給弁33及び液体補給弁34を開状態とすることによりカソードで発生した水を空間30aへ、アノードで発生した水を空間30bへ補給することができる。燃料電池10が運転停止状態となりカソード蓋体101が移動し空気取り込み部16が塞がれると、液体補給弁34は閉状態に、液体隔離弁35及び液体供給弁33は開状態となる。よって、液体供給源30にカソード及びアノードより補給された水は、液体供給路31を介しカソード空間Aへ供給され、カソード空間Aは水で満たされ空気から遮断される。
尚、本実施形態6の変更例3において水を補給、供給する方法としては、上述の変更例1、変更例2に記載の方法である、圧力差を用いた方法を適用することができる。
これにより、燃料電池10の運転時にカソード及びアノードで発生した水を除去できるとともに、当該水を用いて燃料電池10の運転停止時にカソード空間Aを空気から遮断することができるため、燃料電池特性の劣化をより効果的に抑制でき、安定的な燃料電池を提供することができる。
(実施の形態4)
図9に本実施形態4における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
(実施の形態4)
図9に本実施形態4における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
本実施形態1と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。
本実施形態4では、本実施形態1における燃料電池10の運転停止時の構成(図3参照)に、さらに酸素消費回路と、接続制御部44を設けた点で本実施形態1と異なる。酸素消費回路は、外部抵抗41を有しカソード及びアノードに接続された外部回路42と、酸素消費回路の電気的接続状態のオン・オフを切り替えるスイッチ43を備える。接続制御部44は、カソード蓋体101により空気取り込み部16が塞がれた状態を検知する機能と、スイッチ43のオン・オフを切り替える機能と、カソードとアノード間の電圧を測定する機能を有する。
燃料電池10の運転が停止すると、カソード蓋体101が移動することにより空気取り込み部16を塞ぐ。この状態は、例えば、接続制御部44が圧力伝達部46によりカソード空間Aに設けられた図示しない圧力測定器と接続され、圧力測定器により伝達されるカソード空間Aの圧力が上昇し始めると空気取り込み部16が塞がれたと判断することができるが、空気取り込み部16が塞がれたことを検知することができれば、これに限らない。
空気取り込み部16が塞がれたと判断すると、接続制御部44は信号線45を介し酸素消費回路に信号を送り、スイッチ43をオフ状態からオン状態に切り替え、カソードとアノードを電気的に接続状態とする。電気的に接続状態となると、カソード空間Aに存在する酸素とアノード空間に存在する水素とにより発電し、カソード空間Aに存在する酸素を消費する。
酸素を消費している間、接続制御部44によりカソードとアノード間の電圧を測定する。酸素が消費され、接続制御部44により測定されるカソードとアノード間の電圧が閾値(0.01Vが好ましい)以下となると、接続制御部44は酸素消費回路42のスイッチ43をオン状態からオフ状態に切り替え、カソードとアノードを電気的に非接続状態とする。
ここで、酸素の消費に用いられる水素は、燃料電池の運転停止時にアノード空間にはじめから存在していた水素でもよいし、アノード空間にはじめから存在していた水素では十分にカソード空間Aに存在する酸素を消費することができなければ、アノード空間にさらに水素を供給しても構わない。
尚、本実施形態4においてはカソード枠12及びアノード外壁11は導電性物質で構成されているため、外部回路42をカソード枠12及びアノード外壁11へ接続しスイッチ43をオン状態に切り替えればカソードとアノードを電気的に接続状態とすることができる。カソード枠12及びアノード外壁11が導電性物質でなければ、外部回路42をカソード側集電板13b及びアノード側集電板13aに直接接続すればよい。
これにより、燃料電池10の運転停止時にカソード空間Aに存在する気体のうち、特にカソード及びアノードの触媒層の劣化の要因となる酸素を除去することができるため、燃料電池特性の劣化を効果的に防止することができる。
(実施の形態5)
図10に本実施形態5における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
(実施の形態5)
図10に本実施形態5における燃料電池10の運転停止時の断面図を示す。
本実施形態1と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。
本実施形態5では、本実施形態1における燃料電池10の運転停止時の構成(図3参照)に、さらに気体排出機構50、排出路51を設けた点で本実施形態1と異なる。排出路51の一端はカソード空間Aに接続され、他端は気体排出機構50に接続されている。気体排出機構50としては、ポンプ等が挙げられ、これにより、カソード空間Aの気体を吸引し収容することができる。
燃料電池10の運転停止時に、カソード蓋体101が移動することにより空気取り込み部16を塞ぐ。そして、気体排出機構50により排出路51を介し、カソード空間Aに存在する気体を吸引しカソード空間Aより排出する。尚、気体排出機構50に吸引された気体のカソード空間Aへの逆流を防止するため、排出路51に排出弁52を設けてもよい。
これにより、燃料電池10の運転停止時に、効果的にカソード空間Aに存在する気体を外部に排出することができるため、より安定した燃料電池の発電を実現することができる。
(実施の形態5の変更例)
本実施形態5では、燃料電池10の運転停止後に気体排出機構50によりカソード空間Aに存在する気体を吸引し排出していた。
(実施の形態5の変更例)
本実施形態5では、燃料電池10の運転停止後に気体排出機構50によりカソード空間Aに存在する気体を吸引し排出していた。
本実施形態5の変更例では、燃料電池10を運転停止の状態で放置した後運転を再開する前に、カソード空間Aに存在する気体を吸引し排出する点で本実施形態5と異なる。
カソード蓋体101により空気取り込み部16を塞ぎ、燃料電池10を運転停止の状態で放置すると、空気取り込み部16を塞がずに放置した場合と比べ、カソード空間Aからアノード空間へ移動する気体の量は減少する。アノード空間からカソード空間Aへ移動する水素の量も同様に減少するものの、カソード空間Aへの水素の侵入を完全に抑制することはできず、燃料電池10の運転再開の際にはカソード空間Aに水素が存在する。カソード空間Aに水素が存在する状態で燃料電池の運転を再開しカソード空間Aに空気が供給されると、水素と空気中の酸素が反応し、その反応熱により燃料電池10、特に、固体高分子電解質膜15を劣化してしまう恐れがある。
そこで、本実施形態5の変更例では、燃料電池10の運転を再開する前のカソード蓋体101が移動し空気取り込み部16が開放され、カソード空間Aと外気が連通する前に排出路51を介して気体排出機構50によりカソード空間Aに存在する水素を吸引し排出する。
これにより、燃料電池10の運転再開時にカソード空間Aにおいて水素と酸素が反応し反応熱が発生することはなく、燃料電池10が劣化する恐れも低減される。したがって、燃料電池10を安定的に起動させることができる。
尚、気体排出機構50が、燃料電池10の運転停止後にカソード空間Aより気体を吸引し排出する機能と、燃料電池10の運転再開前にカソード空間Aより気体を吸引し排出する機能のうち、どちらか一方の機能のみを有しいてもよいし、両方の機能を有していてもよい。両方の機能を有する場合は、水素を吸引する前に、気体排出機構50内に存在する酸素を導出路53より除去し、気体排出機構50内での水素と酸素との反応を抑制するとよい。また、これらの機能を有する気体排出機構を、個々に設けても構わない。
(実施の形態6)
図11に、本実施形態6における、燃料電池10を複数積層し燃料電池スタックを形成した際の、燃料電池スタックの運転停止時の断面図を示す。図12は燃料電池スタックの運転時の概略構成図、図13は燃料電池スタックの運転停止時の概略構成図を示す。燃料電池10は、図11においては2個、図12、13においては3個積層されているが、積層される燃料電池の個数はこれに限定されるものではなく、何個であってもよい。
(実施の形態6)
図11に、本実施形態6における、燃料電池10を複数積層し燃料電池スタックを形成した際の、燃料電池スタックの運転停止時の断面図を示す。図12は燃料電池スタックの運転時の概略構成図、図13は燃料電池スタックの運転停止時の概略構成図を示す。燃料電池10は、図11においては2個、図12、13においては3個積層されているが、積層される燃料電池の個数はこれに限定されるものではなく、何個であってもよい。
本実施形態1と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。
本実施形態6において、複数存在する燃料電池10のアノード空間には、それぞれ燃料供給源20より燃料供給路21、22を通り水素が供給される。
図12、13に示すように、カソード蓋体11aは隣接する燃料電池10のアノード外壁によって形成されている。カソード側が他の燃料電池10と隣接していない末端の燃料電池10は、本実施形態1と同様のカソード蓋体101を有する。また、燃料電池10の運転時にアノード外壁であるカソード蓋体11aが空気取り込み部16を開放しカソード空間Aに空気を取り込む第1状態と、燃料電池10の運転停止時に空気取り込み部16を塞ぐとともにカソード空間Aを燃料電池10の運転時よりも小さくする第2状態との、いずれか一方を他方に切り替えるために、支持部105、106が用いられる。
具体的には、支持部105、106は、それぞれの略中点部分で固定部材107により回動可能に支持されている。この固定部材107は、アノード外壁が第1状態あるいは第2状態が保持される程度に支持部105、106を締め付けている。
支持部105の一端は、突出片105aにより、カソード枠12の開口部に燃料電池スタックの伸縮方向と直交する方向にスライド可能に支持される。他端は、カソード蓋体(アノード外壁)11aに回動可能に支持されている。
一方、支持部106も支持部105と同様の構成であり、突出片106aを有しており、一端は突出片106aによりカソード蓋体(アノード外壁)11aの開口部に燃料電池スタックの伸縮方向と直交する方向にスライド可能に支持され、他端はカソード枠12に回動可能に支持される。
続いて、燃料電池スタックが運転状態から運転停止状態となり、隣接するアノード外壁により形成されるカソード蓋体11aによって空気取り込み部16を塞ぐ工程(図12から図13となる工程)について具体例を用いて説明する。
支持部105、106は、角θをなすように回動可能に支持されている。図12に示す燃料電池スタックの運転状態から運転停止状態となると、角θが小さくなるように突出片105aはカソード枠12の開口部をスライドし、突出片106aはカソード蓋体11aの開口部をスライドする。これにより、燃料電池スタックは図13で示す状態となり、空気取り込み部16塞ぐとともにカソード空間Aを小さくし、燃料電池スタック全体を小型化することができる。
また、燃料電池スタックの運転停止状態から運転を再開する場合は、角θが大きくなるように突出片105aはカソード枠12の開口部をスライドし、突出片106aはカソード蓋体11aの開口部をスライドする。よって、空気取り込み部16を開放し、カソード空間Aに空気を取り込むことにより、運転を再開することができる。
尚、隣接するアノード外壁により形成されるカソード蓋体11aによって空気取り込み部16を塞ぎカソード空間Aを小さくすることができれば、上述の構成に限られることはない。
本実施形態6によれば、燃料供給源20からの水素の供給を停止し燃料電池スタックの運転を停止した場合に、隣接する燃料電池10のアノード外壁がカソード蓋体の機能も果たすことができ、カソード蓋体を別途設ける必要がないため、燃料電池スタック全体を小型化することができる。
以上、本発明の一例を説明したが、具体例を説明したに過ぎない。特に本発明を限定するものではなく、各部の具体的構成等は適宜変更可能である。また、各実施の形態及び変更例の作用効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、各実施の形態及び変更例に記載されたものに限定されるものではない。
10:燃料電池
11:アノード外壁
12:カソード枠
12a:ガイド
12b、12c:ストッパー
120c:突起部
13a、13b:集電板
14a、14b:ガス拡散層(GDL)
15:固体高分子電解質膜
16:空気取り込み部
20:燃料供給源
21:燃料供給路
22:燃料供給路
101:カソード蓋体
101a:突出部
102:カソード密閉部
103:弁
30:液体供給源
30a:カソードから水を補給される空間
31b:アノードから水を補給される空間
31:液体供給路
32:液体補給路
33:液体供給弁
34:液体補給弁
35:液体隔離弁
41:外部抵抗
42:外部回路
43:スイッチ
44:接続制御部
45:信号線
50:気体排出機構
51:排出路
52:排出弁
53:導出路
11a:アノード外壁により形成されるカソード蓋体
105:支持部
105a:突出片
106:支持部
106a:突出片
107:固定部材
A:カソード空間
11:アノード外壁
12:カソード枠
12a:ガイド
12b、12c:ストッパー
120c:突起部
13a、13b:集電板
14a、14b:ガス拡散層(GDL)
15:固体高分子電解質膜
16:空気取り込み部
20:燃料供給源
21:燃料供給路
22:燃料供給路
101:カソード蓋体
101a:突出部
102:カソード密閉部
103:弁
30:液体供給源
30a:カソードから水を補給される空間
31b:アノードから水を補給される空間
31:液体供給路
32:液体補給路
33:液体供給弁
34:液体補給弁
35:液体隔離弁
41:外部抵抗
42:外部回路
43:スイッチ
44:接続制御部
45:信号線
50:気体排出機構
51:排出路
52:排出弁
53:導出路
11a:アノード外壁により形成されるカソード蓋体
105:支持部
105a:突出片
106:支持部
106a:突出片
107:固定部材
A:カソード空間
Claims (7)
- 燃料と空気中の酸素とが反応することにより発電する燃料電池であって、
前記燃料が供給されるアノードと、
前記空気が供給され、前記空気が溜まるカソード空間を有するカソードと、
前記アノードと前記カソードとに挟持される固体高分子電解質膜と、
前記カソード空間に前記空気を取り込む空気取り込み部と、
カソード蓋体と、を有し、
前記カソード蓋体が移動することにより、
前記燃料電池の運転時に前記空気取り込み部を開放し前記空気取り込み部から前記カソード空間に前記空気を取り込む第1状態と、前記燃料電池の運転停止時に前記空気取り込み部を塞ぐとともに前記カソード空間を前記燃料電池の運転時の前記カソード空間よりも小さくする第2状態との、いずれか一方を他方に切り替えることを特徴とする燃料電池。 - 前記第1状態から前記第2状態に切り替わった場合に、前記カソードに存在する気体を前記カソード外に排出する弁を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 前記カソードに液体を供給する液体供給源を有し、
前記第1状態から前記第2状態に切り替わった場合に、前記カソードに前記液体供給源より前記液体を供給することにより、前記カソードを前記空気から遮断することを特徴とする請求項1あるいは2に記載の燃料電池。 - 前記液体供給源から前記カソードに供給される前記液体は、前記燃料電池の運転時に前記燃料電池において発生した水であることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池。
- 前記カソードと前記アノードとを接続する酸素消費回路と、
前記第1状態から前記第2状態に切り替わった場合に、前記酸素消費回路を電気的に切断された状態から接続された状態とする接続制御部と、を有し、
前記接続制御部により前記酸素消費回路が電気的に接続された状態となった場合に、前記アノードに存在する前記燃料と前記カソードに存在する前記酸素とにより発電し、前記カソードに存在する前記酸素を消費することを特徴とする請求項1あるいは2に記載の燃料電池。 - 前記カソードに存在する気体を前記カソード外へ吸い出す気体排出機構を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の燃料電池。
- 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の前記燃料電池を複数有し、
一の前記燃料電池が有する前記カソード蓋体は、前記一の燃料電池の前記カソード側に隣接する二の前記燃料電池が有する前記アノードの外壁であり、前記アノードの外壁により前記一の燃料電池の前記第1状態と前記第2状態のいずれか一方の状態を他方の状態に切り替えることを特徴とする燃料電池スタック。
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Cited By (5)
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