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JP2010054547A - 紫外レーザ装置 - Google Patents

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JP2010054547A JP2008216250A JP2008216250A JP2010054547A JP 2010054547 A JP2010054547 A JP 2010054547A JP 2008216250 A JP2008216250 A JP 2008216250A JP 2008216250 A JP2008216250 A JP 2008216250A JP 2010054547 A JP2010054547 A JP 2010054547A
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Jun Sakuma
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Abstract

【課題】マスク検査に利用できる準連続発振の第5高調波発生による紫外レーザ光源を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様に係る紫外レーザ装置10は、50psec以下のパルス幅の基本波を出力するモードロックレーザ装置1と、基本波が入射され、第2高調波を発生する第2高調波発生用結晶2と、第2高調波発生用結晶2から出射する第2高調波と残存基本波とを分離するビームスプリッタBS1と、第2高調波が入射され、第4高調波を発生する第4高調波発生用結晶3と、第4高調波発生用結晶3から出射する第4高調波と、第2高調波発生用結晶2からの残存基本波とを同軸とするビームコンバイナーBS2と、同軸の第4高調波と残存基本波とを和周波混合して第5高調波を発生する第5高調波発生用結晶4とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、紫外レーザ装置に関し、特に準連続的に発振できる紫外レーザ装置に関する。
微細化の進む半導体露光用フォトマスクの検査装置には、照明用として紫外光源が用いられている。その光源波長としては、特許文献1に示されるような248nm、193nmなどの露光波長を用いることが有用である。しかし、これらの波長光を発するエキシマレーザはせいぜい数kHzの低繰り返しパルス発振しかできず、検査用光源として利用するにはスループットが上がらないという問題ある。
キセノンランプ等では、248nmの連続光が得られるが、輝度が低いという問題がある。また、特許文献2には、193nmの固体光源の利用が提示されている。しかし、特許文献2に記載の光源では、5段もの波長変換を利用しており、装置が複雑、保守が大変であるという課題がある。
このような事情から、検査装置の照明用光源としては、露光波長とは異なっても連続出力のレーザ光源が用いられることが多い。よく用いられる光源は、アルゴンイオンレーザの第2高調波(244nmないし257nm)である。しかしながら、アルゴンイオンレーザは、高電圧の電界による放電を利用したガスレーザで、電気光変換効率が極めて低く、装置が大型、短寿命で頻繁な保守によるダウンタイムが長い等の課題を抱えている。
また、特許文献3には、244nmアルゴンレーザに1064nmの光を混合して、198.5nmの光を発生させる装置が提示されている。しかし、特許文献3に記載の装置では、さらに装置が大型化し、保守が頻繁になる等の課題が増している。1064nm固体レーザの第4高調波である266nm光の場合、ガスレーザに比して高効率かつ、小型な構成で連続発振が可能である。しかし、マスク検査に実用可能な出力を得るには、スペクトル幅の狭い単一周波数の第2次高調波(532nm)を用いて外部共振器変換させる必要があり、発生される266nmも狭帯域されてしまう。
検査装置の照明用光源としては、スペクトル幅が狭いほうが光学系の色収差による悪影響が少ない。しかし、照明系の各光学部品において干渉ノイズが生じ、照明効果が著しく悪化するという課題が大きな障害となる。特許文献4には、これを解決する方法が提示されているが、レーザ装置が2台必要となり、装置が大型化、複雑化するという新たな課題がある。
従来から知られている1064nm固体レーザの第5高調波発生では、第4高調波266nmに基本波1064nmを和周波混合することによって、1台のレーザ装置から波長213nmの深紫外光が得られる。第5高調波は、1台のレーザ装置から比較的簡素な構成で深紫外光が得られることが特徴で、一般にナノ秒オーダーのパルス幅を有するQスイッチレーザが利用される。
しかしながら、従来技術では、第5高調波(213nm)については、数kHzという低繰返しのパルス発振のものは市販されているものの、準連続発振の213nm光源については実証された報告例はない。213nm光の動作としては、特許文献5に示されるように連続発振も可能であるが、266nm光と同様に干渉ノイズの問題がある。
特開平8−94338号公報 特開2001−85306号公報 特許第3939928号公報 特開2006−72139号公報 特開2006−343786号公報
本発明は、このような事情を背景としてなされたものであり、本発明の目的は、マスク検査に利用できる準連続発振の第5高調波発生による紫外レーザ光源を提供することにある。
本発明の第1の態様に係る紫外レーザ装置は、50psec以下のパルス幅の基本波を出力するモードロックレーザ装置と、前記基本波が入射され、第2高調波を発生する第1非線形光学結晶と、前記第1非線形光学結晶から出射する第2高調波と残存基本波とを分離するビームスプリッタと、前記第2高調波が入射され、第4高調波を発生する第2非線形光学結晶と、前記第2非線形光学結晶から出射する第4高調波と、前記第1非線形光学結晶からの残存基本波とを同軸とするビームコンバイナーと、同軸の第4高調波と残存基本波とを和周波混合して第5高調波を発生する第3非線形光学結晶とを備えるものである。これにより、準連続発振の第5高調波を発生させることができる。
本発明の第2の態様に係る紫外レーザ装置は、上記の紫外レーザ装置において、残存基本波に比して第4高調波のパルスが先行して前記第3非線形光学結晶に到着し、前記第3非線形光学結晶内部を略同時に通過するための第1光学手段をさらに備えるものである。これにより、準連続発振の第5高調波の変換効率を向上させることができる。
本発明の第3の態様に係る紫外レーザ装置は、上記の紫外レーザ装置において、前記第1光学手段は、前記ビームスプリッタを経た後の残存基本波の光路上に設けられた少なくとも1枚の平行平面の透明基板であることを特徴とするものである。これにより、簡易な構成で、準連続発振の第5高調波の変換効率を向上させることができる。
本発明の第4の態様に係る紫外レーザ装置は、上記の紫外レーザ装置において、前記第1光学手段には、反射防止膜が施されていることを特徴とするものである。これにより、反射によるビームパワーの損失を低減させることができる。
本発明の第5の態様に係る紫外レーザ装置は、上記の紫外レーザ装置において、前記第1光学手段は、前記ビームスプリッタ及び前記ビームコンバイナーの少なくともいずれか一方の厚さ調整することにより形成されることを特徴とするものである。これにより、部材数を増加させることなく、準連続発振の第5高調波の変換効率を向上させることができる。
本発明の第6の態様に係る紫外レーザ装置は、上記の紫外レーザ装置において、前記ビームスプリッタと前記ビームコンバイナーとの間の残存基本波、第2高調波又は第4高調波のいずれかの光路上に、その出力ないし偏光方向を調整する第2光学手段を設けたことを特徴とするものである。これにより、第5高調波の出力を安定化させることが可能となる。
本発明の第7の態様に係る紫外レーザ装置は、基本波を出力する、モードロックレーザ装置又はQスイッチレーザ装置と、前記基本波が入射され、第2高調波を発生する第1非線形光学結晶と、前記第1非線形光学結晶から出射する第2高調波と残存基本波とを分離するビームスプリッタと、前記第2高調波が入射され、第4高調波を発生する第2非線形光学結晶と、前記第2非線形光学結晶から出射する第4高調波と、前記第1非線形光学結晶からの残存基本波とを同軸とするビームコンバイナーと、同軸の第4高調波と残存基本波とを和周波混合して第5高調波を発生する第3非線形光学結晶と、前記ビームスプリッタと前記ビームコンバイナーとの間の残存基本波、第2高調波又は第4高調波のいずれかの光路上に、その出力ないし偏光方向を調整する第2光学手段とを備えるものである。これにより、第5高調波の出力を安定化させることが可能となる。
本発明の第8の態様に係る紫外レーザ装置は、上記の紫外レーザ装置において、前記第2光学手段は、半波長板を備えることを特徴とするものである。これにより、残存基本波、第2高調波又は第4高調波の偏光方向を調整することができ、第5高調波の出力を安定化することが可能となる。
本発明の第9の態様に係る紫外レーザ装置は、上記の紫外レーザ装置において、前記第2光学手段は、偏光子をさらに備えることを特徴とするものである。これにより、残存基本波、第2高調波又は第4高調波の出力を調整するができ、第5高調波の出力を安定化することが可能となる。
本発明の第10の態様に係る紫外レーザ装置は、上記の紫外レーザ装置において、前記第5高調波の一部を検出する光検出器と、前記光検出器の出力が略一定となるように、前記半波長板を回転駆動させる制御機構とをさらに備えるものである。これにより、自動的に、第5高調波の出力を安定化することができる。
本発明の第11の態様に係る紫外レーザ装置は、上記の紫外レーザ装置において、前記モードロックレーザ装置から出射される基本波の波長は、1020〜1100nmであり、第5高調波の波長は204〜220nmであることを特徴とするものである。
本発明の第12の態様に係る紫外レーザ装置は、上記の紫外レーザ装置において、前記モードロックレーザ装置は、モードロック動作のレーザ発振器と、その出力光を増幅する増幅器からなることを特徴とするものである。
本発明によれば、マスク検査に利用できる準連続発振の第5高調波発生による紫外レーザ光源を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施の形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施の形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る紫外レーザ装置の構成を、図1を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る紫外レーザ装置10の構成を示す図である。図1に示すように、紫外レーザ装置10は、モードロックレーザ装置1、第2高調波発生用結晶(第1非線形光学結晶)2、第4高調波発生用結晶(第2非線形光学結晶)3、第5高調波発生用結晶(第3非線形光学結晶)4、集光レンズL1、L3、コリメートレンズL2、L4、再集光レンズL5、L6、レンズL7、ビームスプリッタBS1、BS3、ビームコンバイナーBS2、折返し鏡M1、M2を備えている。
モードロックレーザ装置1は、50psec以下のパルス幅の波長1064nmのレーザ光を出射する。モードロックレーザ装置1からの1064nm光は、第2高調波発生用結晶2に集光レンズL1によって集光され、その一部が波長532nmの第2高調波に変換される。この第2高調波発生用結晶2としては、LBO、BBO、KTP、KDP、LiNbO、PPLN等が用いられる。変換効率は、1064nm光のビーム品質やパルス幅、結晶品質等に依存するが、通常40〜60%となる。
発生した532nm光はコリメートレンズL2で平行にされた後、ビームスプリッタBS1により反射され、折返し鏡M1、集光レンズL3を経て第4高調波発生用結晶3に入射する。532nm光は、第4高調波発生用結晶3により、その一部が第4高調波である266nmに変換される。第4高調波発生用結晶3としては、BBO、CLBO、LB4等が用いられる。
第4高調波発生用結晶3から出た266nm光はコリメートレンズL4、再集光レンズL5を経てビームコンバイナーBS2で反射されて、第5高調波発生用結晶4に入射する。この第5高調波発生用結晶4としては、BBO、CLBO、LB4等が利用できる。
一方、第2高調波発生用結晶2で変換されなかった残存1064nm光は、ビームスプリッタBS1を透過する。ビームスプリッタBS1を透過した1064nm光は、折返し鏡M2で反射され、再集光レンズL6を経てビームコンバイナーBS2を透過する。ビームコンバイナーBS2を透過した1064nm光は、266nm光と同軸に戻され、第5高調波発生用結晶4に入射し、波長213nmの準連続発振の第5高調波が発生する。
この第5高調波は、パルス幅50psec未満となり、そのスペクトル幅は0.001nm程度である。このスペクトル幅は、マスク検査装置で干渉ノイズの問題を生じることはなく、また、色収差の問題も生じない適度な広がりである。
波長213nmの第5高調波は、ビームスプリッタBS3で反射され、レンズL7を透過して、出力される。このように本実施の形態によれば、簡素な構成で、マスク検査に利用できる準連続発振の紫外レーザ装置を実現することができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る紫外レーザ装置について図2を参照して説明する。図2は、本実施の形態に係る紫外レーザ装置10の構成を示す図である。本実施の形態において、実施の形態1と異なる点は、光路長補償素子5が設けられている点である。図2において、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
本発明者は、1064nmモードロックレーザ装置を用いて準連続発振の213nm光発生を行ったところ、準連続発振での213nm光の発生効率を向上させるために、以下の点を見出した。例えば、実験に用いたモードロックレーザ装置1によるレーザ光のパルス幅は10psecであり、空気中の伝播距離は僅か3mmという短い長さであった。この場合、第3、第4高調波では問題とならない光学部品での群遅延によって、第5高調波発生用結晶4に入射する1064nmと266nm光パルスの時間的な重なりがずれることがある。
本発明者は、モードロックレーザによる第5高調波発生の効率を向上させるためには、第5高調波発生用結晶4に入射する1064nmと266nm光パルスの時間的な重なりを合わせることが有効であることを見出した。
ここで、図3を参照して、紫外レーザ装置10における群遅延について説明する。図3に示すように、第2高調波発生後の1064nm光と532nm光をビームスプリッタBS1により分離して、532nm光から変換された266nm光とビームコンバイナーBS2で再結合する場合について考える。
この構成では、1064nm光は、ビームスプリッタ(BS1、BS2)を2回透過するので、通過時間が長くなる。さらに、1064nm光はビームスプリッタBS1、BS2により上側に曲げられるので532nm、266nm光の光路長より長くなる。例えば、ビームスプリッタBS1、BS2が、郡屈折率1.46の合成石英製であり、厚さが5mmであるとする。この場合、遅延時間の合計は31.5psecとなる。また、再集光レンズL6における1064nmの群遅延は、その厚みが5mmの石英製であるとすると7.7psecとなる。
一方、第4高調波発生用結晶3を長さ10mmのCLBO結晶、レンズL3、L4、L5を厚さ5mmの石英レンズとする。集光レンズL3による532nm光の群遅延と第4高調波発生用結晶3、コリメートレンズL4、再集光レンズL5の通過に伴う266nm光の群遅延は、合計49.1psecである。
従って、この例の場合、第5高調波発生用結晶4に到着する1064nm光のパルスは、266nm光に対して9.9psec先行する。本実施の形態では、1064nm光と266nm光が第5高調波発生用結晶4内において時間的に重なるように、光路長補償素子5を設けている。1064nm光の光路長と532nm光及び266nm光の光路長を略一致させることで、213nm光への変換効率を高めることができる。
一般にレーザ光路長の遅延方法としては、図11に示されるように、4枚の平面鏡M11、M12、M13、M14を組み合わせて実現することが多い(例えば、特許公報368677号公報)。しかし、このような構成は複雑かつ大型化する上に、本実施の形態のような10psec(3mm)程度の僅かな遅延時間の調整には不適切である。
図2に示すように、本実施の形態では、光路長補償素子5は、ビームスプリッタBS1を経た後の残存基本波1064nm光の光路上に設けられている。光路長補償素子5は、1064nm光と266光の光路長を略一致させ、モードロックレーザ装置1からのパルス光の変換効率を向上させるために設けられている。光路長補償素子5としては、1064nm光を透過させる、少なくとも1枚の平行平面の透明基板を用いることができる。
なお、第5高調波発生用結晶4の透過における群遅延も発生するため、1064nm光のパルスは、266nm光のパルスよりもやや遅れて入射させることが好ましい。これにより、第5高調波発生用結晶4の中央付近で2つのパルスが重なり、213nm光の変換効率を最大にすることができる。
上述したように、図3で説明した例では、光路長補償素子5を設けない場合、1064nm光のパルスが266nm光のパルスに対して、約9.9psec先に第5高調波発生用結晶4に入射する。本実施の形態では、光路長補償素子5として、例えば、厚さ8.5mmの合成石英(1064nmにおける群屈折率1.46)の平行平板を用いる。
この場合、1064nm光が空気中を通過する場合に比して、8.5mm×(1.46−1.00)÷光速=13.0psec余計に時間がかかる。これにより、266nm光のパルスを、1064nm光のパルスに比して(13−9.9)=3.1psec先行して第5高調波発生用結晶4に入射させることができる。この第5高調波発生用結晶4を長さ10mmのCLBO結晶とした場合、1064nmの群屈折率1.50に対して266nmの群屈折率は1.69である。このため、第5高調波発生用結晶4の中央付近で1064nm光のパルスは266nm光のパルスに追いつき、最も効率的に和周波混合が可能となる。
図4に、光路長補償素子5を設けた場合と、光路長補償素子5を設けない場合の、第5高調波への変換効率を示す。図4に示す例では、モードロックレーザ装置1として最大出力9.5Wのモードロック発振Nd:YVO4レーザを用いている。本発明を利用しなかった場合の第5高調波出力は、わずか40mWしか得られない。しかしながら、本発明を利用することにより、最大400mWの10倍もの出力を得ることができた。このように、光路長補償素子5を1064nm光の光路長に挿入することにより、変換効率を大幅に向上させることができる。
また、213nm光の出力が最大となるように、光路長補償素子5の合計厚みを選択するため、複数の光路長補償素子5を設けることが好ましい。光路長補償素子5として、平行平板の透明基板を用いることにより、複数の光路長補償素子5を適宜1064nm光の光路上に挿入しても、光軸角度を変化させることなく、容易に最適化することができる。これは、装置を複数製作する際には極めて有用な特徴である。
なお、厚みの異なる光路長補償素子5に適宜変更することも可能である。また、光路長補償素子5の入射面、出射面に対する反射防止膜を施すことが好ましい。これにより、パワーの損失を抑制することができる。また、ビームスプリッタBS1及びビームコンバイナーBS2の少なくともいずれか一方の厚さを調整して、光路長を補償することも可能である。例えば、上述の例では、ビームスプリッタBS1及びビームコンバイナーBS2の厚みを9mm以上とすることができる。これにより、部品数を増加させることなく、光路長を補償することができる。
図5に、本実施の形態に係る紫外レーザ装置において用いられる光路長補償素子5の他の構成例を示す。図5に示すように、2枚の光路長補償素子5a、5bをブリュースター角に近い対照配置にする。水平偏光となるように、光路長補償素子5aに入射させることにより、光路長補償素子5に反射防止膜を設けなくても略同様の効果が得られる。
また、光路長補償素子5としては、合成石英でなくとも、1064nm光を透過させる任意の透明な光学材料を用いることができる。例えば、BK7等のガラスやサファイア、CaF、BBO等の結晶でもよい。
ここで、図6、図7を参照して、本実施の形態に係る紫外レーザ装置の他の構成例について説明する。図6に示すように、ビームスプリッタBS1、BS2として、1064nm光を反射、532nm光を透過させるものを用いてもよい。この場合、ビームスプリッタの透過によって532nm光は遅延するため、1064nm光の光路長を調整する光路長補償素子5としては、さらに大きなものが必要となる。
また、図7に示すように、ビームスプリッタBS1として、1064nm光を反射、532nm光を透過させるものを、ビームコンバイナーBS2として、1064nm光を問うか、532nm光を反射するものを用いることも可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、一台のモードロックレーザ装置を基本波として適度なスペクトル幅を有して干渉ノイズの問題がない比較的小型な構成でマスク検査に利用できる準連続発振の第5高調波発生による高出力深紫外レーザ光源を実現することが可能である。
なお、本実施の形態では、光路長補償素子5を1064nm光の光路上に設ける構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、ビームスプリッタBS1で反射された後の第2高調波の光路上や、第4高調波発生用結晶3で変換された後の第4高調波の光路上に設けることも可能である。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る紫外レーザ装置について、図8を参照して説明する。図8は本実施の形態に係る紫外レーザ装置20の構成を示す図である。本実施の形態に係る紫外レーザ装置20は、第5高調波の出力を安定化する機能を有する。
従来から、APC(Automatic Power Control)回路を設けて、発生する波長変換光の出力を安定化することは、高調波発生型の光源において行われている。ところが、本発明者が検討した結果、従来のようにAPC回路を設けても、安定な制御が非常に困難であるということが分かった。
すなわち、第5高調波のように3段階もの波長変換過程を経ると、励起光出力に対する第5高調波の出力の直線性は全くない。また、図10に示すように、基本波の出力変動に対して、第5高調波の出力はその5乗に依存することが分かった。従って、基本波出力が変動すると、第5高調波の出力はより大きく変動する。
また、3つもの非線形光学結晶により波長変換を行っているので、基本波の出力を変化させると、各結晶での光吸収による温度が変化する。このため位相整合条件の変化を誘引してしまい、ヒステリシスが大きいという現象もある。このため、各段の非線形光学結晶に入射する光出力、発生する波長変換出力はなるべく変化させないほうが望ましい。
そこで、本実施の形態においては、簡素な手段により制御性のよい出力安定化機構を有する第5高調波発生による紫外レーザ装置を提供することを目的として、以下に説明する紫外レーザ装置を考案した。
図8に示すように、本実施の形態に係る紫外レーザ装置20は、モードロックレーザ装置1、第2高調波発生用結晶2、第4高調波発生用結晶3、第5高調波発生用結晶4、回転型波長板6、偏光子7、光検出器8、APC回路9、集光レンズL1、L3、コリメートレンズL2、L4、再集光レンズL5、L6、レンズL7、ビームスプリッタBS1、BS3、BS4、ビームコンバイナーBS2、折返し鏡M1、M2を備えている。ここでは、モードロックレーザ装置1として、波長1064nm、出力10WのNd:YAGレーザを用いた例について説明する。
モードロックレーザ装置1からの1064nm光は、第2高調波発生用結晶2に集光レンズL1によって集光され、その一部が波長532nmの第2高調波に変換される。この第2高調波発生用結晶2としては、LBO、BBO、KTP、KDP、LiNbO、PPLN等が用いられる。変換効率は、1064nm光のビーム品質やパルス幅、結晶品質等に依存するが、通常50%、5W程度となる。
発生した532nm光はコリメートレンズL2で平行にされた後、ビームスプリッタBS1により反射され、折返し鏡M1、集光レンズL3を経て第4高調波発生用結晶3に入射する。532nm光は、第4高調波発生用結晶3により、その一部が第4高調波である266nmに変換される。第4高調波発生用結晶3としては、BBO、CLBO、LB4等が用いられる。5Wの532nm光からは、最大2W程度の266nm光が発生される。
第4高調波発生用結晶3から出た266nm光はコリメートレンズL4、再集光レンズL5を経てビームコンバイナーBS2で反射されて、第5高調波発生用結晶4に入射する。この第5高調波発生用結晶4としては、BBO、CLBO、LB4等が利用できる。
一方、第2高調波発生用結晶2で変換されなかった残存1064nm光は、5W程度である。この残存1064nm光は、ビームスプリッタBS1を透過した後に、折返し鏡M2で反射され、再集光レンズL6を経てビームコンバイナーBS2を透過する。ビームコンバイナーBS2を透過した1064nm光は、266nm光と同軸に戻され、第5高調波発生用結晶4に入射する。
最適状態では、2Wの266nm光と5Wの1064nm光から、最大で1W程度の第5高調波(213nm)が発生する。実際には、途中の光学部品での損失等により、もう少し小さくなる場合が多い。
この際、ビームスプリッタBS1により分離された残存基本波の光路には、回転型波長板6と偏光子7とが設置されている。残存基本波は、回転型波長板6の回転によって偏光子7を通過する。これにより、残存1064nm光の出力を容易に調整することが出来る。第5高調波の出力は残存基本波と第4高調波の出力の積に比例する。従って、図9の示すように、第5高調波の出力は基本波の出力変動に比例する。このため、残存基本波の出力を調整すれば、第2、第4高調波の出力を略一定に保ったまま、第5高調波の出力をその調整された残存基本波の出力に比例して制御することができるので、容易かつ安定に制御することが可能である。
第5高調波は、ビームスプリッタBS3により反射され、光分岐手段であるビームスプリッタBS4に入射する。ビームスプリッタBS4、第5高調波の一部を光検出器8のほうへ反射し、残りを透過する。第5高調波の一部は光検出器8により検出される。APC回路9は、この光検出器8が出力する光検出信号に基づいて回転型波長板6を回転駆動することにより、1064nm光の出力を制御し第5高調波の出力を所定の値に保つ。
この1064nm光の出力は、半波長板の0〜45°の回転角度θに対して、(sinθ)に比例する。回転型波長板6は、半波長板をステップモータ駆動の回転装置に取り付けた構成を有している。APC回路9により、第5高調波である213nm光の光検出器8による検出値が一定となるように制御すれば、213nm光の出力の自動一定制御(APC)が実現できる。
本実施の形態によれば、モードロックレーザ装置1による第5高調波の出力を、結晶や光学部品の劣化等による出力変化を補償して、一定制御するAPC機能が容易に実現できる。なぜなら、熱的な影響によるヒステリシス効果が顕著な266nm出力を変化させることなく、1064nm光の出力又は偏光面だけを調整することで、213nm光の出力が調整できるからである。これにより、従来は±5%程度の安定度しか確保できなかったものを、±2%程度に安定に制御することができる。このため、フォトマスクの欠陥検査装置用の光源、あるいは加工等に利用できる。
なお、本実施の形態においては、半波長板と偏光子との組合せとしたが、偏光子を取り除いても同様の効果が得られる。第5高調波発生用結晶4において、266nm光と混合できる1064nm光の偏光方向は一定なので、半波長板により偏光面を回転させると、第5高調波発生に寄与する成分は、やはり半波長板の回転角度をθとすると、(sinθ)に依存する。
また、上述の実施の形態においては、残存基本波の光路上に回転型波長板6、偏光子7を配置する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、ビームスプリッタBS1の後の第2高調波の光路上、第4高調波発生用結晶3の後の第4高調波の光路上に、その出力ないし偏光方向を調整する光学手段を設けることも可能である。
さらに、本実施の形態においては、モードロックレーザ装置1を用いたが、これに代わり、Qスイッチレーザを用いることも可能である。さらに、実施の形態2と実施の形態3とを組み合わせて、APC機能と光路長補償機能とを同時に実現することも可能である。
実施の形態1に係る紫外レーザ装置の構成を示す図である。 実施の形態2に係る紫外レーザ装置の構成を示す図である。 実施の形態2に係る紫外レーザ装置における各波長の光の群遅延について説明するための図である。 実施の形態2に係る紫外レーザ装置の第5高調波変換の結果を示すグラフである。 実施の形態2に係る紫外レーザ装置に用いられる光路長補償素子の他の構成例を示す図である。 実施の形態2に係る紫外レーザ装置の他の構成例を示す図である。 実施の形態2に係る紫外レーザ装置の他の構成例を示す図である。 実施の形態3に係る紫外レーザ装置の構成を示す図である。 実施の形態3に係る紫外レーザ装置の第5高調波と基本波との関係を示すグラフである。 従来の紫外レーザ装置の第5高調波と基本波との関係を示すグラフである。 従来のレーザ光路長の遅延方法を説明するための図である。
1 モードロックレーザ装置
2 第2高調波発生用結晶
3 第4高調波発生用結晶
4 第5高調波発生用結晶
5 光路長補償素子
6 回転型波長板
7 偏光子
8 光検出器
9 APC回路
10、20 紫外レーザ装置
L1、L3 集光レンズ
L2、L4 コリメートレンズ
L5、L6 再集光レンズ
L7 レンズ
M1、M2 折返し鏡
M11、M12、M13、M14 平面鏡
BS1、BS3、BS4 ビームスプリッタ
BS2 ビームコンバイナー

Claims (12)

  1. 50psec以下のパルス幅の基本波を出力するモードロックレーザ装置と、
    前記基本波が入射され、第2高調波を発生する第1非線形光学結晶と、
    前記第1非線形光学結晶から出射する第2高調波と残存基本波とを分離するビームスプリッタと、
    前記第2高調波が入射され、第4高調波を発生する第2非線形光学結晶と、
    前記第2非線形光学結晶から出射する第4高調波と、前記第1非線形光学結晶からの残存基本波とを同軸とするビームコンバイナーと、
    同軸の第4高調波と残存基本波とを和周波混合して第5高調波を発生する第3非線形光学結晶とを備える紫外レーザ装置。
  2. 残存基本波に比して第4高調波のパルスが先行して前記第3非線形光学結晶に到着し、前記第3非線形光学結晶内部を略同時に通過するための第1光学手段をさらに備える請求項1に記載の紫外レーザ装置。
  3. 前記第1光学手段は、前記ビームスプリッタを経た後の残存基本波の光路上に設けられた少なくとも1枚の平行平面の透明基板であることを特徴とする請求項2に記載の紫外レーザ装置。
  4. 前記第1光学手段には、反射防止膜が施されていることを特徴とする請求項2又は3のいずれか1項に記載の紫外レーザ装置。
  5. 前記第1光学手段は、前記ビームスプリッタ及び前記ビームコンバイナーの少なくともいずれか一方の厚さ調整することにより形成されることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
  6. 前記ビームスプリッタと前記ビームコンバイナーとの間の残存基本波、第2高調波又は第4高調波のいずれかの光路上に、その出力ないし偏光方向を調整する第2光学手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外レーザ装置。
  7. 基本波を出力する、モードロックレーザ装置又はQスイッチレーザ装置と、
    前記基本波が入射され、第2高調波を発生する第1非線形光学結晶と、
    前記第1非線形光学結晶から出射する第2高調波と残存基本波とを分離するビームスプリッタと、
    前記第2高調波が入射され、第4高調波を発生する第2非線形光学結晶と、
    前記第2非線形光学結晶から出射する第4高調波と、前記第1非線形光学結晶からの残存基本波とを同軸とするビームコンバイナーと、
    同軸の第4高調波と残存基本波とを和周波混合して第5高調波を発生する第3非線形光学結晶と、
    前記ビームスプリッタと前記ビームコンバイナーとの間の残存基本波、第2高調波又は第4高調波のいずれかの光路上に、その出力ないし偏光方向を調整する第2光学手段とを備える紫外レーザ装置。
  8. 前記第2光学手段は、半波長板を備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の紫外レーザ装置。
  9. 前記第2光学手段は、偏光子をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の紫外レーザ装置。
  10. 前記第5高調波の一部を検出する光検出器と、
    前記光検出器の出力が略一定となるように、前記半波長板を回転駆動させる制御機構と、
    をさらに備える請求項6〜9のいずれか1項に記載の紫外レーザ装置。
  11. 前記モードロックレーザ装置から出射される基本波の波長は、1020〜1100nmであり、第5高調波の波長は204〜220nmであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の紫外レーザ装置。
  12. 前記モードロックレーザ装置は、モードロック動作のレーザ発振器と、その出力光を増幅する増幅器からなることを特徴とする請求項1〜11に記載の紫外レーザ装置。
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