JP2010053187A - 塩化ビニル系樹脂組成物、食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物及びこれを用いて得られるフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】食品衛生試験(昭和57年厚生省告示第20号試験)に定めるn−ヘプタン抽出量が少なく、食品包装フィルム用として好適な塩化ビニル樹脂組成物を提供する。
【解決手段】塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、(A)炭素数10以下の脂肪族アルコールの少なくとも1種とアジピン酸との反応から得られるアジピン酸エステル系可塑剤1〜20質量部、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の可塑剤1〜40質量部、並びに、(C)エポキシ化植物油2〜20質量部、を含み、かつ(A)、(B−1)及び(B−2)の合計量が2〜41質量部である塩化ビニル系樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は食品包装用に適した塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
食品の包装では、透明性、作業性、密着性などに優れたフィルムが多数開発され食品用包装フィルムとして広く使用されている。中でも、塩化ビニル系樹脂に可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤を添加した塩化ビニル系樹脂組成物を成形したフィルムが一般的である。
これらのフィルムにおいては配合剤の衛生性、食品への配合剤の移行性が重要視されている。その衛生性では米国のFDA規格(Food and Drug Administration)や日本のJHP規格(塩化ビニル樹脂製品等の食品衛生に係わる自主規格)等に記載された添加剤より無毒化配合を確立し、また食品等への移行性については食品衛生試験(昭和57年厚生省告示第20号試験)により蒸発残留物試験法として溶出試験を行っている。
これらのフィルムにおいては配合剤の衛生性、食品への配合剤の移行性が重要視されている。その衛生性では米国のFDA規格(Food and Drug Administration)や日本のJHP規格(塩化ビニル樹脂製品等の食品衛生に係わる自主規格)等に記載された添加剤より無毒化配合を確立し、また食品等への移行性については食品衛生試験(昭和57年厚生省告示第20号試験)により蒸発残留物試験法として溶出試験を行っている。
このような背景において、添加剤の選択によって前記食品衛生試験で定めるn−ヘプタン溶出量の150ppmを超えないフィルムが使用されているが、益々高まる衛生性のニーズからn−ヘプタン溶出量のより少ないフィルムが求められている。
n−ヘプタンによる溶出量を少なくする方法として、例えば特開平2−269145号公報には、ポリ塩化ビニル樹脂に、分子量が1000〜3000の脂肪族多塩基酸系ポリエステル可塑剤及びグリセリンエステルを添加してなる食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物が提案されているが、脂肪族多塩基酸系ポリエステル可塑剤は一般的に塩化ビニル系樹脂への吸収が遅く、又、溶融粘度が高い等、加工性が劣っている。また、脂肪族多塩基酸系ポリエステル可塑剤を添加するとフィルムの表面の滑りが悪くなりフィルムの取り扱いが困難になる傾向がある。
n−ヘプタンによる溶出量を少なくする方法として、例えば特開平2−269145号公報には、ポリ塩化ビニル樹脂に、分子量が1000〜3000の脂肪族多塩基酸系ポリエステル可塑剤及びグリセリンエステルを添加してなる食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物が提案されているが、脂肪族多塩基酸系ポリエステル可塑剤は一般的に塩化ビニル系樹脂への吸収が遅く、又、溶融粘度が高い等、加工性が劣っている。また、脂肪族多塩基酸系ポリエステル可塑剤を添加するとフィルムの表面の滑りが悪くなりフィルムの取り扱いが困難になる傾向がある。
又、特開2007−56195号公報には、特定の分子量及び分子量分布を持つポリ塩化ビニル系樹脂に、平均分子量が1000〜3000のアジピン酸系ポリエステル可塑剤及び混合アジピン酸エステル系可塑剤、エポキシ大豆油を添加してなる、ある種のポリ塩化ビニル系樹脂組成物が、フィルムが薄肉でも包装特性に優れ、n−ヘプタンによる溶出量を少ないストレッチフィルムとなることが提案されている。しかしながら、前記のようにポリエステル可塑剤の使用は滑りが悪くなる上に、薄くなったことにより更に取り扱いが困難になり、また取り扱い中の破れを招く恐れがある。
又、特開2002−194159号公報には、クエン酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、及び安息香酸エステル系可塑剤から選ばれる少なくとも2種を含む塩化ビニル系ペースト樹脂組成物が開示されている。この組成物の用途は、ディスポーザブル手袋であるため、可塑剤の配合量が多く、本願の目的である「溶出量の低減」には適合しないものである。
特開平2−269145号公報
特開2007−56195号公報
特開2002−194159公報
本発明は、上記従来技術の欠点を改良し、食品衛生試験(昭和57年厚生省告示第20号試験)に定めるn−ヘプタン溶出量が少なく、溶出成分がJHP規格適合品であり、しかも成形加工性が良好な食品包装用フィルムとして好適な塩化ビニル樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、ポリエステル系可塑剤を必須成分とすることなく、n−ヘプタン溶出量が少なく、しかもフィルムとした場合の成形加工性が良好な塩化ビニル樹脂組成物を得るべく鋭意研究を重ねた結果、特定の可塑剤を併用することにより、可塑剤の添加量を減量することなく、n−ヘプタン溶出量を少なくすることが可能であることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は下記(1)〜(7)に存する。
(1) 塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、(A)炭素数10以下の脂肪族アルコールの少なくとも1種とアジピン酸との反応から得られるアジピン酸エステル系可塑剤1〜20質量部、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の可塑剤1〜40質量部、並びに、(C)エポキシ化植物油2〜20質量部、を含み、かつ(A)、(B−1)及び(B−2)の合計量が2〜41質量部である塩化ビニル系樹脂組成物。
(1) 塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、(A)炭素数10以下の脂肪族アルコールの少なくとも1種とアジピン酸との反応から得られるアジピン酸エステル系可塑剤1〜20質量部、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の可塑剤1〜40質量部、並びに、(C)エポキシ化植物油2〜20質量部、を含み、かつ(A)、(B−1)及び(B−2)の合計量が2〜41質量部である塩化ビニル系樹脂組成物。
(2) (A)炭素数10以下の脂肪族アルコールの少なくとも1種とアジピン酸との反応から得られるアジピン酸エステル系可塑剤に対する、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルの合計(質量比)が0.2〜5である上記(1)に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
(3) (B−1)クエン酸エステルがクエン酸と炭素数1〜10の脂肪族アルコールとのエステル、又は該エステルと炭素数2〜10の脂肪族カルボン酸とのエステルであり、(B−2)グリセリンエステルがグリセリンと炭素数2〜6の脂肪族カルボン酸とのエステルである上記(1)又は(2)に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
(3) (B−1)クエン酸エステルがクエン酸と炭素数1〜10の脂肪族アルコールとのエステル、又は該エステルと炭素数2〜10の脂肪族カルボン酸とのエステルであり、(B−2)グリセリンエステルがグリセリンと炭素数2〜6の脂肪族カルボン酸とのエステルである上記(1)又は(2)に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
(4) (B−1)クエン酸エステルがクエン酸アセチルトリブチル、及び/又はクエン酸トリブチルである上記(3)に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
(5) (B−2)グリセリンエステルがグリセロールトリブチレートである上記(3)に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかに記載の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物。
(5) (B−2)グリセリンエステルがグリセロールトリブチレートである上記(3)に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかに記載の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物。
(7) 上記(1)〜(5)のいずれかに記載の塩化ビニル系樹脂組成物を用いて得られるフィルム。
本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、食品衛生試験(昭和57年厚生省告示第20号試験)に定めるn−ヘプタン抽出量が少なく、溶出成分がJHP規格適合品であり、且つ、成形加工性が良好であるため、特に、食品包装フィルム用として有用である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容により限定されない。
本発明は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、(A)炭素数10以下の脂肪族アルコールの少なくとも1種とアジピン酸との反応から得られるアジピン酸エステル系可塑剤1〜20質量部、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の可塑剤1〜40質量部、並びに、(C)エポキシ化植物油2〜20質量部、を含み、かつ(A)、(B−1)及び(B−2)の合計量が2〜41質量部である塩化ビニル系樹脂組成物である。
本発明は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、(A)炭素数10以下の脂肪族アルコールの少なくとも1種とアジピン酸との反応から得られるアジピン酸エステル系可塑剤1〜20質量部、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の可塑剤1〜40質量部、並びに、(C)エポキシ化植物油2〜20質量部、を含み、かつ(A)、(B−1)及び(B−2)の合計量が2〜41質量部である塩化ビニル系樹脂組成物である。
本発明に用いる塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルの単独重合体又は塩化ビニルとこれを主体とする、これと共重合可能な単量体との共重合体が挙げられ、これらは単独で用いても、2種以上を併用しても良い。塩化ビニルと共重合可能な単量体としては、分子中に反応性二重結合を有するものであればよく、例えば、エチレン、プロピレン、ブテンなどのα−オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸類;アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸フェニルなどのアクリル酸またはメタクリル酸のエステル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニルなどの塩化ビニル以外のハロゲン化ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのN−置換マレイミド類;などが挙げられ、また、これらの重合体は懸濁重合法、乳化重合、溶液重合法、塊状重合等、公知のいずれの重合法で得られたものでもよい。塩化ビニル系樹脂の分子量は、フィッケンチャーのK値として65〜80程度である。
本発明における(A)アジピン酸エステル系可塑剤は、炭素数10以下、好ましくは炭素数9以下の少なくとも1種の脂肪族1価アルコールとアジピン酸とのエステルであって、例えば、アジピン酸ジn−オクチル、アジピン酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、C6.8.10アジペート(炭素数6、8、10のアルコールの混合エステル)、C7.9アジペート(炭素数7、9のアルコールの混合エステル)などが挙げられ、これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
これらの中で、アジピン酸ジイソノニル、C6.8.10アジペート、C7.9アジペートが押出成形性等の成形加工性、及び延展性等のフィルムの物性の観点から好ましく用いられる。本発明の塩化ビニル系樹脂組成物中、アジピン酸エステルの含有量(合計)は塩化ビニル系樹脂100質量部に対し1〜20質量部であり、好ましくは2以上、更に好ましいのは4以上であり、一方、好ましくは18以下であり、さらに好ましいのは15以下である。少なすぎると、フィルムの伸び等の延展性の点で劣り、多すぎると、n−ヘプタン溶出量が多くなり、食品包装用のものとして好ましくない。
本発明における(B−1)クエン酸エステルとしては、クエン酸のエステルであれば、特に限定されないが、好ましくは、クエン酸と炭素数1〜10の脂肪族アルコールとのエステル、又は該エステルと炭素数2〜10の脂肪族カルボン酸とのエステル(クエン酸のヒドロキシル基と脂肪族カルボン酸によるエステル)である。前者としては、クエン酸トリエチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリブチル、クエン酸トリ2−エチルヘキシルなどが挙げられ、後者としては、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリプロピル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリ2−エチルヘキシル、等が挙げられ、これらは単独で使用しても混合して使用してもよい。
クエン酸エステルの中でもクエン酸アセチルトリブチル、及び/又はクエン酸トリブチルが成形加工性およびフィルムの物性、具体的には、樹脂の溶融性、押出成形性等の成型加工性、及びフィルムの柔軟性等の観点から好ましく用いられる。
なお、本明細書において脂肪族カルボン酸の炭素数は、カルボキシル基の炭素数を含む値である。
なお、本明細書において脂肪族カルボン酸の炭素数は、カルボキシル基の炭素数を含む値である。
本発明の(B−2)グリセリンエステルとしては、グリセリンのエステルであれば、特に限定されないが、好ましくは、グリセリンと炭素数2〜6、好ましくは炭素数3〜6の脂肪族カルボン酸とのエステルであり、具体的には、グリセロールトリアセテート、グリセロールトリプロピオネート、グリセロールトリブチレート等が挙げられる。これらは単独で使用しても混合して使用してもよい。中でもグリセロールトリブチレートが成形加工性およびフィルムの物性、具体的には、押出成形性等の成型加工性、及びフィルムの柔軟性等の観点から好ましく用いられる。
なお、加工時や製品フィルムの熱安定性の点から、グリセリンの完全エステル、即ち、グリセリントリエステルが好ましい。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物中、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の可塑剤の含有量(合計)は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対し1〜40質量部であり、好ましくは2質量部以上、更に好ましくは4質量部以上であり、一方、30質量部以下が好ましく、更に20質量部以下であるのが好ましい。少なすぎると、フィルムの延展性の点で劣り、多すぎると、n−ヘプタン溶出量が多くなり、食品用用途として好ましくない。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物中、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の可塑剤の含有量(合計)は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対し1〜40質量部であり、好ましくは2質量部以上、更に好ましくは4質量部以上であり、一方、30質量部以下が好ましく、更に20質量部以下であるのが好ましい。少なすぎると、フィルムの延展性の点で劣り、多すぎると、n−ヘプタン溶出量が多くなり、食品用用途として好ましくない。
又、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物中、(A)アジピン酸エステル系可塑剤、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルの含有量(合計)は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対し2〜41質量部であるが、少なすぎると可塑化効果が不十分となることから、好ましくは、10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上であり、多すぎるとn−ヘプタン溶出量が多くなる傾向があることから、好ましくは30質量部以下、更に好ましくは、25質量部以下が好ましい。
本発明の(A)アジピン酸エステル系可塑剤に対する、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルの合計(質量比)は、通常、0.2〜5であり、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上であり、一方、好ましくは4以下である。この質量比が、小さ過ぎるとn―ヘプタン溶出の抑制効果が小さくなる傾向にあり、一方、大き過ぎると、得られるフィルムの柔軟性が低下する傾向となる。
本発明のエポキシ化植物油は、樹脂組成物の成形加工時の熱安定性を向上させるために添加される。エポキシ化植物油としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油などが挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、この中でエポキシ化大豆油が熱安定性の向上の面で好ましく用いられる。この添加量は塩化ビニル系樹脂100質量に対し2〜20質量部である。少なすぎると成型加工時の熱安定性が劣り、一方、多すぎるとフィルムが着色することとなり、好ましくない。
本発明の樹脂組成物においては、上記の成分に加え、必要に応じて防曇剤、安定剤、滑剤などを適宜選択して添加することができる。防曇剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンアルキルエーテルなどが挙げられる。安定剤としては、2−エチルヘキサン酸、炭素数8〜22の高級脂肪酸、クエン酸、グルコン酸、ソルビン酸、安息香酸、イソデカン酸、ネオデカン酸などのカルシウム塩類及び2−エチルヘキサン酸、炭素数8〜22の高級脂肪酸、イソデカン酸、ネオデカン酸などの亜鉛塩類からなるCa−Zn系塩類が挙げられる。又、滑剤としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸などの炭素数が8〜22の高級脂肪酸;1,2−ジヒドロキシステアリン酸;ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミドなどの炭素数が8〜22の高級脂肪酸アミド;流動パラフィン、合成パラフィンなどの脂肪族炭化水素;グリセリン、プロピレングリコールなどのモノグリコール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリグリコールが挙げられ、これらは1種又は2種以上の組み合わせで用いられる。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、必要により上記の各種添加剤をリボンブレンダー、ヘンシェルミキサーなどで混合した後、通常用いられているTダイ法もしくはインフレーション法などにより製膜される。また、このフィルムの厚さとしては、通常7〜12μm程度である。
以下、本発明を実施例を用いて更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。
実施例1−9及び比較例1
塩化ビニル樹脂(ヴイテック(株)製 MT1300D、K値=72.1、JIS K7367−2による)2gと、アジピン酸ジイソノニル((株)ジェイ・プラス製 DINA)、クエン酸アセチルトリブチル((株)ジェイ・プラス製 ATBC)、クエン酸トリブチル(東京化成工業(株)製)、グリセロールトリブチレート(和光純薬工業(株)製 トリブチリン 和光特級)、及びエポキシ化大豆油((株)ADEKA製 0−130P)とを表1に示すそれぞれの配合比率で秤取しテトラヒドロフラン20gに溶解した。その一部をガラス板上にキャスティングした後、自然乾燥し更に50℃のオーブンで2時間乾燥し厚さ8μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、下記の食品衛生試験を行い、その結果を表―1に併記した。尚、表中、n−ヘプタン溶出量(相対値)は、比較例1におけるn−ヘプタン溶出量を100としたときの、相対値を表し、n−ヘプタン溶出の相対値が低いほど、n−ヘプタン溶出量が改善されていることを示す。
[食品衛生試験]
n−ヘプタン溶出試験:昭和57年厚生省告示第20号に定める蒸発残留物試験法(両面浸漬法)にて抽出量を測定した。
実施例1−9及び比較例1
塩化ビニル樹脂(ヴイテック(株)製 MT1300D、K値=72.1、JIS K7367−2による)2gと、アジピン酸ジイソノニル((株)ジェイ・プラス製 DINA)、クエン酸アセチルトリブチル((株)ジェイ・プラス製 ATBC)、クエン酸トリブチル(東京化成工業(株)製)、グリセロールトリブチレート(和光純薬工業(株)製 トリブチリン 和光特級)、及びエポキシ化大豆油((株)ADEKA製 0−130P)とを表1に示すそれぞれの配合比率で秤取しテトラヒドロフラン20gに溶解した。その一部をガラス板上にキャスティングした後、自然乾燥し更に50℃のオーブンで2時間乾燥し厚さ8μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、下記の食品衛生試験を行い、その結果を表―1に併記した。尚、表中、n−ヘプタン溶出量(相対値)は、比較例1におけるn−ヘプタン溶出量を100としたときの、相対値を表し、n−ヘプタン溶出の相対値が低いほど、n−ヘプタン溶出量が改善されていることを示す。
[食品衛生試験]
n−ヘプタン溶出試験:昭和57年厚生省告示第20号に定める蒸発残留物試験法(両面浸漬法)にて抽出量を測定した。
実施例10−15及び比較例2
各成分の配合割合を表―2の通り変更したこと以外は実施例1と同様にして各樹脂組成物を調製し、フィルムを得た。このフィルムについて前記のn−ヘプタン溶出試験を行った結果を表―2に併記した。実施例10−15及び比較例2の可塑剤の合計(添加量)は、実施例1−9及び比較例1に比べ多くなった関係で、表−2に示すn−ヘプタン溶出量(ppm)も表―1に比べ相対的に多くなったが、表―1と同様に、n−ヘプタン溶出量の相対値(%)から、可塑剤の合計(添加量)が一定である時のn−ヘプタン溶出量が改善されたことが確認できる。
各成分の配合割合を表―2の通り変更したこと以外は実施例1と同様にして各樹脂組成物を調製し、フィルムを得た。このフィルムについて前記のn−ヘプタン溶出試験を行った結果を表―2に併記した。実施例10−15及び比較例2の可塑剤の合計(添加量)は、実施例1−9及び比較例1に比べ多くなった関係で、表−2に示すn−ヘプタン溶出量(ppm)も表―1に比べ相対的に多くなったが、表―1と同様に、n−ヘプタン溶出量の相対値(%)から、可塑剤の合計(添加量)が一定である時のn−ヘプタン溶出量が改善されたことが確認できる。
Claims (7)
- 塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、
(A)炭素数10以下の脂肪族アルコールの少なくとも1種とアジピン酸との反応から得られるアジピン酸エステル系可塑剤1〜20質量部、
(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の可塑剤1〜40質量部、
並びに、(C)エポキシ化植物油2〜20質量部、
を含み、かつ(A)、(B−1)及び(B−2)の合計量が2〜41質量部である塩化ビニル系樹脂組成物。 - (A)炭素数10以下の脂肪族アルコールの少なくとも1種とアジピン酸との反応から得られるアジピン酸エステル系可塑剤に対する、(B−1)クエン酸エステル及び(B−2)グリセリンエステルの合計(質量比)が0.2〜5である請求項1に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
- (B−1)クエン酸エステルがクエン酸と炭素数1〜10の脂肪族アルコールとのエステル、又は該エステルと炭素数2〜10の脂肪族カルボン酸とのエステルであり、(B−2)グリセリンエステルがグリセリンと炭素数2〜6の脂肪族カルボン酸とのエステルである請求項1又は2に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
- (B−1)クエン酸エステルがクエン酸アセチルトリブチル、及び/又はクエン酸トリブチルである請求項3に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
- (B−2)グリセリンエステルがグリセロールトリブチレートである請求項3に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の塩化ビニル系樹脂組成物を用いて得られるフィルム。
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