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JP2010048027A - 低温タンクの外壁に配置された複数の断熱パネル間に設けられた目地部の構造 - Google Patents

低温タンクの外壁に配置された複数の断熱パネル間に設けられた目地部の構造 Download PDF

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JP2010048027A JP2008214737A JP2008214737A JP2010048027A JP 2010048027 A JP2010048027 A JP 2010048027A JP 2008214737 A JP2008214737 A JP 2008214737A JP 2008214737 A JP2008214737 A JP 2008214737A JP 2010048027 A JP2010048027 A JP 2010048027A
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Abstract

【課題】 断熱パネル等の厚さがきわめて増大した場合にも目地材における対流の発生を防止し、もって高い断熱性能を確保できる低温タンクの外壁に配置された複数の断熱パネル間に設けられた目地部の構造を提供する。
【解決手段】 低温タンク1には、その外壁1aを覆うように複数の断熱パネル10が並べられるとともに、各断熱パネル10の内層11の間に目地材12が設けられている。そうした目地材12について、厚さ方向と直交する面によって該目地材12が複数区画に分割され、分割された該目地材12間に間仕切り材13が設けられる。また、分割された前記目地材12のそれぞれについて、修正レーレー数が対流発生の臨界値を超えないように、該目地材12の厚さおよびガス透過係数が設定される。
【選択図】 図3

Description

請求項に係る発明は、LNG(液化天然ガス)タンクなど低温タンクの外壁に配置された複数の断熱パネル間に設けられた目地部の構造に関するものである。
内部にLNG等の低温物質を入れるいわゆる低温タンクには、外壁を覆って複数の断熱パネルが面状に並べられるとともに、各断熱パネルの間に目地材が設けられる構成の断熱構造が広く採用されている。たとえば図3(c)のように、低温タンク1の外壁1a上には、直方体形状の断熱パネル11が多数敷き詰められ、隣接する断熱パネル11の間に目地材12がはさみ込まれる。目地材を入れて断熱パネルの間の隙間をなくすことにより、隙間でのガスの対流発生の可能性を減らし、断熱性能を確保するのである。施工の際に断熱パネルの取付け位置を容易に調整でき、またタンク使用時の温度変化にともなう断熱パネルの寸法変化が無理なく実現するように、目地材には、グラスウールなど柔軟性のあるものが使用されている。
上のような断熱構造については、近年、断熱性能を向上させるため断熱パネル等の厚さが増大する傾向にある。断熱パネルの厚さが増すと、それに伴って目地材の厚さも増大する。ガス透過性の無い断熱パネルについては、その内部でガスは流動しないため、対流発生の可能性はない。ところが、上記のような柔軟性のある目地材は、ガス透過性が高いのが通常であるため、断熱パネル間に目地材を圧密状態ではさみ込んでも、目地材内部ではガスの流動が可能、即ち対流発生の可能性がある。
特に、極端に厚くなって容積が増大した目地材においては、ガスの流動性が極端に高まる結果、ついには目地材内部での対流を無視できなくなる。対流が発生すると対流伝熱による低温タンクへの入熱増加のため、断熱パネル等の厚みを増すにもかかわらず、期待した断熱性能を得られない可能性がある。
下記の特許文献1には、低温タンク等の断熱に使用できる目地材として、有機ポリオールやイソシアネート成分を反応させてなる軽量有機発泡体を使用することが提案されている。これらの材料は、柔軟性とともにガス遮断性を有していて、断熱パネル間での隙間の発生防止と目地材内部での対流防止との両面で好ましい、とされている。
また特許文献2には、合成樹脂製の二重壁構造体の中に、ガスを封入したアルミ蒸着フィルムの袋体を挿入した構成の断熱板が記載されている。袋体の内部には、対流防止用の多層ひだが形成されている。
特開2000−110988号公報 特開平7−103388号公報
特許文献1には、柔軟性とガス遮断性とを備える特定の目地材が隙間の発生防止と対流防止との両面で好ましいとして提案されている。しかし、柔軟性とともにガス遮断性を有する軽量有機発泡体は種類が限られていて、選択の幅がきわめてせまい。ガス遮断性を有する材料は、一般的には柔軟性に乏しいからである。また、柔軟性を有する材料でも、反発性が高いと断熱パネルの施工作業は容易には行えない。圧縮変形したのち時間をかけて復元するいわゆる低反発の目地材でないと、断熱パネルの取付け位置を調整する際、スタッドボルト等による固定が完了するまで、当該目地材の大きな反発力に抗する力を断熱パネルに加え続けねばならないからである。
特許文献2に記載の断熱板は、二重壁の構造体中にガス封入の袋体を入れたもので、柔軟性がないため、低温タンクの断熱構造において断熱パネル間には使用することができない。また、袋体の中に対流防止用の多層ひだが形成されているが、それらは袋体内部の空間を仕切るものではないため、対流を完全に防止できるものではないと考えられる。
請求項に係る発明は、断熱パネル等の厚さを増大させた場合にも目地材における対流の発生を防止し、もって高い断熱性能を確保できる目地部の構造を提供するものである。とくに、使用可能な目地材の選択肢を広げ、それによって断熱パネルの施工作業を容易にすることをも目的としている。
発明による目地部の構造は、低温タンクの外壁に配置された複数の断熱パネル間に設けられた目地部の構造であって、目地材の厚さ方向と直交する面によって該目地材が複数区画に分割され、分割された該目地材間に間仕切り材が設けられたことを特徴とする。なお、目地材の「厚さ」は、断熱パネルの厚さと同方向の寸法、すなわちタンクの内側から外側に至る方向の寸法をいい、低温側・高温側間の寸法に相当する。
この発明によれば、従来の目地材と同程度のガス透過係数を有する目地材を使用しながらも目地材における対流発生を効果的に防止することが可能になる。
ガス透過係数がゼロの目地材には限定されず、または従来と同様のものであってもよいとなると、目地材の選択肢は大幅に広がる。また柔軟性を有するうえに低反発であるものからも目地材を採用できることになり、断熱パネルの取付け位置の調整を含む施工作業を容易にすることも可能になる。こういった点は、特許文献1の技術とは顕著に相違する。
上記間仕切り材として、ガス透過係数の小さい別の目地材を使用する場合も含まれる。また、図11のように目地材自体をハニカム構造のように成形し、細かい分割としてもよい。
厚さ方向と交差する面によって目地材を分割し、その分割面に上記のような間仕切り材を設けると、前述のように断熱パネルとともに目地材を厚くした場合であっても、目地材における対流の発生が効果的に防止される。ガスを透過させにくい間仕切り材によって目地材が分断されると、ガスの移動し得る範囲が厚さ方向すなわち入熱方向に仕切られてせまくなり、対流が生じにくくなるからである。そのため、この対流防止策を施した目地部の構造では断熱性能が高く、断熱パネルの厚さを増した場合に当該性能が期待どおりに高められる。ガス透過係数が小さい等の特殊な目地材を使用する必要がないので、使用可能な目地材の選択肢は広く、したがって断熱パネルの施工作業を行いやすくすることも容易である。
また、複数区画に分割された前記目地材のそれぞれについて、修正レーレー数が対流発生の臨界値を超えないように、該目地材の厚さおよびガス透過係数の上限が設定されるのがよい。
修正レーレー数は、材料におけるガス透過係数やその材料の寸法、高温側・低温側間の温度差、内部にあるガスの体膨張率、動粘性係数、温度拡散率によって決まる無次元数で、自然対流の発生しやすさを示すと言われている。発明者らは、各区画において修正レーレー数が対流発生の臨界値を超えないように目地材の分割区画の寸法を定めることにより、対流の発生が防止できることを確認した。すなわち、修正レーレー数を指標とすることにより、分割数を最少にして、低コストで効果的に対流発生を防止することが可能になる。
上記目地材として、低反発フォームであるEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンモノマー)系半連続発泡体またはポリエーテル系軟質ウレタンを使用し、上記の間仕切り材として、ガス遮断性を有する樹脂、金属箔、不織布または和紙のうちいずれかを使用すると好ましい。
低反発フォームであるEPDM系半連続発泡体またはポリエーテル系軟質ウレタンは、柔軟性があるうえに低反発で、圧縮変形したのちは時間をかけて復元する性質を有している。そのため、それらを目地材として使用すると、断熱パネルの間の隙間を適切になくせるうえ、施工時の断熱パネルの取付け位置調整が容易であり、またタンク使用時の温度変化にともなう断熱パネルの寸法変化にも支障が生じない。
間仕切り材として上記樹脂等の材料を使用すると、目地材の内部でのガスの移動範囲が仕切られてせまくなり、対流の発生が効果的に防止される。
前記間仕切り材の片面または両面に粘着剤を有することとするのが好ましい。そのようにすると、分割した目地材の各区画を接合しておくうえで有利である。つまり、これら間仕切り材の粘着性を利用して目地材を一体化しておくと、断熱パネルの間に挿入する作業が行いやすい。
複数区画に分割された前記目地材のそれぞれの厚さが、低温側(タンク寄りの側)の区画であるほど高温側(外寄りの側)よりも薄くなっているようにするのが適している。なお、ここにいう区画の「厚さ」も、断熱パネルの厚さと同方向の寸法、すなわちタンクの内側から外側にかけての寸法をいう。
低温側では、ガス密度が高いために対流が強くなりがちである。そのため、上記のように高温側よりも区画の厚さを薄くして、対流防止の効果が高くなるようにしておくのが好ましい。また高温側においては、低温側よりも各区画を厚くして分割数を少なくすることにより、間仕切り材の接合等に必要なコストを低減することができる。
上記目地部の構造が、低温タンクに設けられた全ての目地部に施されていることが望ましい。
一体の低温タンクでは、目地材が網のようにつながっているため、一部で発生した対流が他の部分の目地材にも伝わって、タンクの全体に及ぶ大循環が形成され、断熱性能が大幅に低下してしまう恐れがある。そのような大循環の対流を防止するためには、当該タンクに設けられた目地材のすべてについて本発明による対流防止策を施すのがよい。
上記目地部の構造が、低温タンクの鉛直下方部分に設けられた目地部のみに施されているのもよい。
大循環の対流を防止するためには、そのように一部の目地材のみに本発明による対流防止策を施すこととしても効果がある。たとえば、低温タンクの鉛直下方部分は大循環の対流の起点となりやすいので、そこに対流防止策を施すと、一部の目地材のみに処置することによってタンク全体の対流防止をはかり、断熱性能を確保することが可能である。一部の目地材のみに対流防止策を施すなら、全体に実施するよりもコストや工期の面で大幅に有利である。
なお、低温タンクにおける鉛直下方部分は、その鉛直上方の位置にタンク本体の低温の壁面があり、それより鉛直下方を厚さ方向として目地材が存在する。そのため、上方のガスが下方へ移動する力が強く、したがって、とくに球形または水平円筒形のタンクにおいて大循環の対流の起点になりやすい。このように起点になりやすい部分に対流防止策を施しておくと、大循環の対流を効果的に防止して、高い断熱性能を発揮させることができる。
発明による目地部の設計方法は、低温タンクの外壁に配置された複数の断熱パネル間に設けられた目地部の設計方法であって、目地材における修正レーレー数が対流発生の臨界値を超えないように、該目地材の厚さおよびガス透過係数の上限を設定することを特徴とする。
そのようにすれば、目地材における対流の発生を確実に防止することができる。また、ガス透過係数を必要以上に低く設定して柔軟性の乏しい目地材を使用せざるを得なくなったり、目地材に過剰なコストを投じたりすることが避けられる。
前記目地材の構造について、該目地材にガス透過係数が2×10-10[m2]以下(望ましくは1×10−11[m]以下)の低反発フォームであるEPDM系半連続発泡体またはポリエーテル系軟質ウレタンが使用されていると有利である。
低反発フォームであるEPDM系半連続発泡体またはポリエーテル系軟質ウレタンは、前述のように柔軟性があるうえ低反発で、圧縮変形したのち時間をかけて復元する性質を有している。そのため、それらを目地材とすると、断熱パネルの間の隙間をなくすうえでも、施工時に断熱パネルの取付け位置調整をするうえでも、またタンク使用時に断熱パネルが支障なく寸法変化するうえでも好都合である。ガス透過係数が2×10−10[m]以下の上記材料は、同係数がゼロのものに限るのでなければ格別稀少なわけではないため、適切なものを容易に選定できる。
上記のようなガス透過係数の小さい目地材を使用すると、ほかに特別な対流防止策を施さなくとも、多くのケースにおいて目地材での対流を防止することができる。つまり、目地材の厚さや厚さ方向の温度差がある程度(たとえば厚さが400mm、温度差230℃)以下である場合には、目地材を分割等しなくとも、対流を防止して高い断熱性能を得ることができる。
発明の目地部の構造によれば、目地材における対流の発生を防止して高い断熱性能を確保することができる。また、広い選択肢の中から目地材を使用可能であり、断熱パネルの取付け作業を容易にすることも可能である。
一般に、断熱性能を高くするために断熱パネル等の厚さを増す場合、目地部中に対流が生じやすくなり、それをカバーするため断熱厚さをさらに増す場合がある。発明の構造によると、対流防止策をとらない場合に比べて断熱厚さを大幅に減らすことができる。したがって、材料費を低減できるほか、低温タンクの総重量を低減でき、またはその分だけタンクの容量を大きくすることが可能となるなど、種々の面でメリットがもたらされる。
目地材の厚さ方向と直交する面によって該目地材が複数区画に分割され、分割された該目地材間に間仕切り材が設けられるので、目地材をガス透過係数の小さいもののみに限定して使用する必要もなくなる。そしてやはり、断熱パネルとともに目地材を厚くする場合にも、目地材における対流の発生が効果的に防止されて断熱性能を高くすることができる。
また、上記の目地材に、ガス透過係数が2×10−10[m]以下の低反発フォームであるEPDM系半連続発泡体またはポリエーテル系軟質ウレタンを使用するなら、ほかに特別な対流防止策を施さなくとも、多くのケースにおいて目地材での対流を防止することができ、高い断熱性能を確保できる。目地材の選択の幅もとくに狭くはないので、断熱パネルの施工作業に関しても有利である。
上記目地部の構造が、低温タンクに設けられた全ての目地部に施されているのもよいが、低温タンクの鉛直下方部分に設けられた目地部のみに施されているのもよい。一部のみに実施することとすれば、必要なコストを抑制し、または工期を短縮することができる。
発明の実施に係る形態を図面に基づいて説明する。図1(a)・(b)のそれぞれは、目地材12付近の構造を示す斜視図であり、図2は、他の形態の構造について示す目地材12付近の斜視図である。図3は、低温タンク1とそれに採用した構造を示す図で、図3(a)は低温タンク1の全体正面図、同(b)は同タンク1の表面の一部を示す拡大平面図、同(c)は同(b)におけるc−c断面図である。また、図4〜図10は、図1〜図3の構造を採用するにあたって行った試験とその結果を示す説明図である。
図3に示す低温タンク1は、球形の舶用LNGタンクである。タンク本体の外壁1a(図3(c))の外側には、数千枚を超える数の断熱パネル10が敷きつめられている。断熱パネル10は内外2層構造であり、フェノールフォームにて成る内層11の上に、硬質ポリウレタンフォームにて成る外層21が形成されたものである。隣り合う断熱パネル10の内層11間には軟質ポリウレタンフォームの目地材12をはさみ、外層21間には硬質ポリウレタンフォームの注入発泡材22を充填している。なお、内層11と外層21の間には金網19が存在する。
断熱パネル10と注入発泡剤22とはガス透過性を有していないが、目地材12にはガス透過性がある。断熱パネル10は、タンク1の外壁1aに添って配置される関係で施工後に大きな熱収縮をするほか、施工時にもスタッドボルト(図示省略)で固定するまでの間に取付け位置の調整が必要であることから、目地材12には十分な柔軟性と低反発性が要求される。
ガス透過性を有する目地材12を使用する場合、図1(b)に示すように、目地材12の厚さSや低温側・高温側間の温度差によっては、目地材12の内部でガスまたは空気が対流を起こして断熱性能を低下させることがある。そのため、図3の低温タンク1においては、目地材12のすべてにまたは大循環の対流の起点になりやすい低温タンクの鉛直下方部に設けられた目地部のみに図1(a)に示す目地部の構造を適用することとしている。すなわち、目地材12を、厚さ方向と交差する面によって複数区画(図示の例ではS1・S2・S3の3区画)に分割し、当該分割面に対し全面を漏れなく覆うよう、ガス透過係数がゼロまたはきわめて小さい、つまりガス遮断性を有する間仕切り材13を設ける。そのようにすれば、目地材12としてガス透過性が高くて柔軟性・低反発性にすぐれた材料を使用しながらも、目地材12の内部で対流が発生することを防止することができる。
ガス透過性の小さい目地材12および間仕切り材13として好適なものに、たとえば下記があげられる。
目地材12として:
a) 低反発フォームであるEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンモノマー)系半連続発泡体。たとえば、OP−131(三和化工)。
b) ポリエーテル系軟質ウレタン低反発フォーム。たとえば806EA(クラボウ)。
間仕切り材13として:
1) ポリイミドテープ(片面または両面の粘着テープ)。たとえば、カプトン(登録商標、東レ・デュポン)。
2) フッ素樹脂テープ(片面または両面の粘着テープ)。たとえば、ポリテトラフルオロエチレンすなわちテフロン(登録商標、デュポン)。
3) その他の両面粘着テープ。たとえば、不織布または和紙に接着剤を付けたもの。
4) 間仕切り材13としては、上記のようにフィルム状のものでなく、目地材12よりもガス透過係数の小さい別の目地材用材料(たとえば上記a)またはb)の材料)にてなる間仕切り材14を、図2のように使用することも可能である。
分割した目地材12の各区画S1・S2…において各分割面に両面粘着テープを使用すると、すべての区画S1・S2…を一体に接合しておくことができ、断熱パネル11への施工の際など、取扱いが容易になる。
目地材12を分割して間仕切り材13(または14)を設けるという対流防止策の効果は、図4に示す試験によって確認した。すなわち、上記の対流防止策を施した目地材と施していない目地材とについて、低温側(−196℃)と高温側(30℃)とにはさまれた内部の温度分布を計測して比較した。その結果を図5(a)・(b)に示す。対流がなければ等温線が低温面に平行にならび、高さ(重力方向)の温度差は生じないため、図5によって対流防止の効果が確認される。
図1(a)の例において採用した目地材の分割位置については、以下のように修正レーレー数Rを指標にして定めている。
図6のように温度の異なる垂直壁にはさまれた多孔質体の内部の対流の場合、ダルシーの法則の成立する範囲でつぎの簡易計算式が成り立つ。
Nu=0.313R1/2(R>Rcr=10)…(ヌセルト数)
R=(gβΔθs3/νa)(k/sL)…(修正レーレー数)
g :重力加速度
β:体膨張率
ν:動粘性係数
a :温度拡散率
k :ガス透過係数
(出典:伝熱工学資料 改訂第4版(221p)、日本機械学会)
Nu=1(R=10)となる条件が対流発生限界(臨界値)となり、計算上、Nu<1(R<Rcr=10)となる条件では対流の存在可能範囲から外れることになる。
たとえば、高さLが700mm、幅(厚さ)sが400mmの目地材(温度差230℃、ガス透過係数k=5×10-8(m2))を、厚さ方向と直角な面で複数区画に分割する場合を考える。もし分割を全く行わないとすると、R=175.76、Nu=4.15となり、対流の発生が避けられない。
上記の目地材を表1にしたがって区画S1・S2・S3に3分割する(および各分割面に間仕切り材を入れる)場合には、修正レーレー数Rおよびヌセルト数Nuが上記の臨界値以下となり、対流が発生しないこととなる。
Figure 2010048027
また、表2にしたがって目地材を区画S1・S2・S3・S4に4分割する場合にも、修正レーレー数Rおよびヌセルト数Nuが上記の臨界値以下となり、対流発生が回避される。この場合、目地材の内部での温度分布は図7のようになる。
Figure 2010048027
表1および表2のように目地材を複数に分割する場合、分割した各区画の厚さは、低温側(タンク寄りの側)の方が高温側(外寄り)よりも薄くなるようにしている。それによって各区画での修正レーレー数が対流発生の臨界値を超えないようになるからである。これは、低温側ではガス密度が高くて対流が強くなりやすいという傾向にも合致する処置である。
目地材を全く分割しない場合にも、目地材の厚さや厚さ方向の温度差、および目地材のガス透過係数等によっては対流の発生を防止することが可能である。
たとえば、高さ700mm・幅(厚さ)400mmの目地材(温度差230℃)で、ガス透過係数がk=2×10-10(m2)と小さめである場合を計算すると、
R=7.03, Nu=0.8299
となり、対流なしと判定される。ガス透過係数がこの値より小さい材料ならば、Nu<1の条件が確保されるので、対流防止できることになる。その場合、目地材の条件が定まれば、対流防止に有効な最大ガス透過係数(臨界値)が逆算できる。
目地材を図8のように水平に配置する場合については、つぎの簡易計算式を適用する。
球形タンクの底部のように、上が低温で下が高温の場合は、
R=(gβΔθL3/νa)(k/L2
で、臨界値は
Rcr=4π2=39.5
となる。(出典:熱物性ハンドブック(178p))
たとえば、厚さLが400mmの目地材(温度差230℃)を分割しないで使用する場合、
R=307.58
となって対流の発生が避けられない。
そこで、そのような目地材を図9および表3のようにL1〜L5に5分割して間仕切り材を入れることにすると、修正レーレー数Rが上記臨界値を下回り、対流発生が回避される。
Figure 2010048027
図10のように鉛直な低温面(タンク外壁面)に配置する目地材について、上述の修正レーレー数Rに基づく考察により導かれる適切な分割比率を、以下に例示する。
目地材の温度差が水平方向に200℃(-163℃〜37℃)、断熱パネル間の目地材の長さ(鉛直方向)が900mmであるとして、ガス透過係数kが5×10-8(m2)の従来型の目地材を使用する場合、
分割の必要がない最大厚さは、 概ね133mm
2分割ですむ最大厚さは、 概ね300mm
2分割にする場合の推奨比率は、 低温側3:高温側7
(修正レーレー数Rを同じにする場合)
である。
また、目地材の温度差が水平方向に230℃(-193℃〜37℃)、断熱パネル間の目地材の長さ(鉛直方向)が900mmである場合には、
分割の必要がない最大厚さは、 概ね100mm
2分割ですむ最大厚さは、 概ね200mm
2分割にする場合の推奨比率は、 低温側23.5:高温側76.5
となる。
発明の実施の形態を示す図であり、図1(a)・(b)のそれぞれは、断熱構造の要部である目地材12付近の構造を示す斜視図である。 図1(a)とは別の形態の断熱構造について示す、目地材12付近の斜視図である。 低温タンク1とそれに採用した断熱構造を示す図で、図3(a)は低温タンク1の全体正面図、同(b)は同タンク1の表面の一部を示す拡大平面図、同(c)は同(b)におけるc−c断面図である。 発明の効果を確認する試験の内容について示す説明図である。 図5(a)・(b)は、発明の効果を確認する試験の結果について示す線図である。 修正レーレー数Rについて説明するために多孔質体の温度分布等を示す概念図である。 分割して間仕切りを入れた目地材について温度分布を示す線図である。 水平に配置した目地材を示す説明図である。 分割して間仕切りを入れた水平配置の目地材について温度分布を示す線図である。 鉛直な低温面に配置した目地材を示す説明図である。 ハニカム構造にした目地材を示す説明図である。
符号の説明
1 低温タンク
1a 外壁
10 断熱パネル
11 内層
21 外層
12 目地材
13 間仕切り材
S1・S2・S3… 区画

Claims (9)

  1. 低温タンクの外壁に配置された複数の断熱パネル間に設けられた目地部の構造であって、目地材の厚さ方向と直交する面によって該目地材が複数区画に分割され、分割された該目地材間に間仕切り材が設けられたことを特徴とする目地部の構造
  2. 複数区画に分割された前記目地材のそれぞれについて、修正レーレー数が対流発生の臨界値を超えないように、該目地材の厚さおよびガス透過係数の上限が設定されたことを特徴とする請求項1に記載の目地部の構造
  3. 前記目地材が、低反発フォームであるEPDM系半連続発泡体またはポリエーテル系軟質ウレタンであり、前記間仕切り材が、ガス遮断性を有する樹脂、金属箔、不織布、または和紙のうちいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の目地部の構造
  4. 前記間仕切り材の片面または両面に粘着剤を有することを特徴とする請求項3に記載の目地部の構造
  5. 複数区画に分割された前記目地材のそれぞれの厚さが、低温側の区画であるほど高温側よりも薄くなっていることを特徴とする請求項1乃至4に記載の目地部の構造
  6. 請求項1乃至5に記載の目地部の構造が、低温タンクに設けられた全ての目地部に施されていることを特徴とする目地部の構造
  7. 請求項1乃至5に記載の目地部の構造が、低温タンクの鉛直下方部分に設けられた目地部のみに施されていることを特徴とする目地部の構造
  8. 低温タンクの外壁に配置された複数の断熱パネル間に設けられた目地部の設計方法であって、目地材における修正レーレー数が対流発生の臨界値を超えないように、該目地材の厚さおよびガス透過係数の上限を設定することを特徴とする目地部の設計方法
  9. 低温タンクの外壁に配置された複数の断熱パネル間に設けられた目地部の構造であって、該目地材にガス透過係数が2×10-10[m2]以下の低反発フォームであるEPDM系半連続発泡体またはポリエーテル系軟質ウレタンが使用されていることを特徴とする目地部の構造
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