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JP2009300023A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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JP2009300023A JP2008156154A JP2008156154A JP2009300023A JP 2009300023 A JP2009300023 A JP 2009300023A JP 2008156154 A JP2008156154 A JP 2008156154A JP 2008156154 A JP2008156154 A JP 2008156154A JP 2009300023 A JP2009300023 A JP 2009300023A
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Shin Sekiya
慎 関屋
Noriaki Matsunaga
訓明 松永
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

【課題】冷媒回路を構成する手段、管等における圧力に基づいて、熱交換対象に対する加熱を効率よく行うことができる冷凍サイクル装置等を得る。
【解決手段】圧縮行程の中間部分に例えばインジェクション管5を介して流れる冷媒を流入させて吐出可能な二段圧縮機1と、熱交換により冷媒を凝縮する凝縮器となる室内側熱交換器2と、凝縮された冷媒を減圧させるための第1の膨張弁3、第2の膨張弁6と、減圧した冷媒と空気とを熱交換して冷媒を蒸発させる蒸発器となる室外側熱交換器7を配管接続して冷媒回路Aを構成し、テトラフルオロプロペンを含む冷媒21を循環させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば空気調和装置、給湯装置等の冷凍サイクル装置に関するものである。特に熱交換対象への加熱の幅を広げるためのものである。
例えば、空気調和装置、冷凍装置、給湯装置等の冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を利用した冷凍サイクル装置は、基本的に、圧縮機、凝縮器(熱交換器)、膨張弁及び蒸発器(熱交換器)を配管接続し、冷媒を循環させる冷媒回路を構成している。そして、冷媒が、蒸発、凝縮時に、熱交換対象に対して加熱(放熱)、冷却(吸熱)することを利用し、管内の圧力を変化させながら空調動作、冷却動作、加熱動作等を行っている。ここで、例えば空気調和装置においては、冷媒回路を循環させる冷媒として、現在、R−410Aを冷媒として利用するのが主流である(例えば特許文献1参照)。このR−410冷媒は沸点が低いという特性を有している。そのため、特に凝縮(液化)に係る圧力(飽和圧力)が高くなる傾向にある。
特開2006−152839号公報
通常、R−410A冷媒を用いた冷媒回路を構成した場合、耐圧強度の点から、冷凍サイクル装置の手段、管等内における冷媒の圧力(特に圧縮機の吐出側、凝縮器等の冷媒回路における高圧側の圧力)には大きな制限が加わる。そのため、凝縮器となる熱交換器における冷媒の温度(以下、凝縮温度という)を、冷媒の圧力に合わせると低く設定せざるを得ない状況となっており、熱交換対象を十分に加熱できない、加熱時間が要してしまう等、加熱に関して制限されることが多かった。ここで、冷凍サイクル装置(特に凝縮器となる熱交換器等)における耐圧強度を上げれば、凝縮温度を高くした運転を行うことができるが、耐圧強度を確保するためのコストが増大し、エネルギ消費の点からも効率が悪いため、できる限り圧力を抑えた上で凝縮温度を高くできるようにすることが望ましい。
しかも、R−410A冷媒は、HFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒の一種である。HFC冷媒は大気中のオゾン層を破壊するフロン等を有していないものの、地球温暖化係数(GWP:温室効果ガスである物質に対して地球の温暖化をもたらす程度を、二酸化炭素に係る当該程度に対する比を示す数値として国際的に認められた知見に基づき定められた係数)が極めて高い値を示す冷媒であるため、地球温暖化防止の観点から地球温暖化係数の低い冷媒への転換が望まれている。
そこで、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、手段、管等における冷媒の圧力を考慮して、熱交換対象に対する加熱を効率よく行うことができる冷凍サイクル装置等を得ることを目的とする。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、圧縮行程の中間部分にさらに冷媒を流入させて吐出可能な圧縮機と、熱交換により冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮された冷媒を減圧させるための膨張手段と、減圧した冷媒と空気とを熱交換して冷媒を蒸発させる蒸発器とを配管接続して冷媒回路を構成し、テトラフルオロプロペンを含む冷媒を循環させるものである。
本発明によれば、沸点が高いテトラフルオロプロペンを含む冷媒を、例えばインジェクション管を介して圧縮機に冷媒を流入させながら循環させるようにしたので、例えばR−410A冷媒に対応した耐圧強度の冷凍サイクル装置を用いた場合でも、冷媒の温度を高くして凝縮器に流入させ、熱交換対象を高温に、短時間で加熱することができる。そして、このときに冷媒として用いるテトラフルオロプロピレンは、地球温暖化係数が、例えば自然冷媒である二酸化炭素と同等で、いわゆるノンフロンの冷媒であるため、環境の点からも好適である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置の構成を示す図である。本実施の形態では、冷凍サイクル装置の代表例として空気調和装置について説明する。図1の空気調和装置は、室外機10と室内機20とを有している。室外機10には、二段圧縮機1、第2の膨張弁6、室外側熱交換器7、四方弁8、気液分離器4、インジェクション管5及び流量調整弁15を備えている。一方、室内機20には、室内側熱交換器2、室内ファン9、第1の膨張弁3を備えている。そして、例えば、冷媒に対して直接作用する機器(本実施の形態では、室内ファン9以外の機器)を配管等で接続することにより冷媒回路Aを構成している。ただし、この構成に限定するものではなく、冷媒回路としての機能を果たす限りにおいて、室外機10、室内機20における手段等を追加、除去することができる。また、例えば、複数台の室外機10と室内機20とを配管接続して冷媒回路Aを構成してもよい。さらに、本実施の形態では、各手段の動作を制御するための制御手段50を備えている。そして、冷媒回路A内を循環させる冷媒として、ここではHFO(ハイドロフルオロオレフィン)冷媒の一種であるテトラフルオロプロペン(テトラフルオロプロピレン)冷媒21を用いるものとする(以下、特に別の冷媒の記載がない限り、冷媒、テトラフルオロプロペン冷媒とはテトラフルオロプロペン冷媒21をいうものとする)。冷媒に関しては後述する。
本実施の形態においては、冷媒回路Aにおいて冷媒を循環させるための圧縮機として二段圧縮機1を用いて行うものとする。また、二段圧縮機1は、例えば運転周波数を任意に変化させることにより容量(単位時間あたりの冷媒を送り出す量)を変化させることができるインバータ回路を備えた圧縮機であるものとする。二段圧縮機1は、低圧段側圧縮手段11、高圧段側圧縮手段12、密閉容器13及び中間連結管14を有している。
低圧段側圧縮手段11は、冷媒回路Aを循環した冷媒を吸入し、圧縮して加圧する。ここで、本実施の形態においては構成が簡便となるロータリ圧縮機を用いるものとし、また、中間連結管14は低圧段側圧縮手段11の冷媒吐出側と高圧段側圧縮手段12の冷媒吸入側とを連結している。これにより、低圧段側圧縮手段11が圧縮した冷媒が高圧段側圧縮手段12に吸入される。高圧段側圧縮手段12についてもロータリ圧縮機で構成するものとし、低圧段側圧縮手段11からの冷媒をさらに圧縮し、加圧する。そして、密閉容器13は少なくとも低圧段側圧縮手段11、高圧段側圧縮手段12を収容する。これらの手段により圧縮し、加圧した冷媒が冷媒回路Aを循環する。ここで、中間連結管14とインジェクション管5は連結されており、インジェクション管5を流れる冷媒が中間連結管において低圧段側圧縮手段11で圧縮した冷媒と混合されるようになっている。
四方弁8は制御手段50からの指示に基づいて冷房運転時と暖房運転時とによって冷媒回路A内における冷媒の流れを切り換える。
室内側熱交換器2は、暖房運転時においては凝縮器として機能し、冷房運転時においては蒸発器として機能する。本実施の形態では凝縮器として機能するものとして説明する。凝縮器は、熱交換対象となる室内空気22と冷媒との間で熱交換を行わせ、二段圧縮機1が吐出したガス(気体)状の冷媒(以下、ガス冷媒という)が有する熱量を放出させることで冷媒を凝縮させて冷却し、液化させるとともに、熱交換対象を加熱する。また、室内ファン9は、室内側熱交換器2に室内空気22を送り込み、冷媒との熱交換を効率よく行わせるために設けている。
膨張手段(絞り装置)となる第1の膨張弁3、第2の膨張弁6は、制御手段50からの指示に基づいて冷媒の流量を調整し、冷媒における圧力を低くする絞り装置である。ここで、本実施の形態では、第1の膨張弁3、第2の膨張弁6を室外機10に設けているものとする。
室外側熱交換器7は、室内側熱交換器2とは逆に、暖房運転時においては蒸発器として機能し、冷房運転時においては凝縮器として機能する。本実施の形態では蒸発器として機能する。蒸発器は、第1の膨張弁3、第2の膨張弁6の流量調整により圧力が低くなった気液二相(湿りガス)冷媒と例えば室外の空気との間で熱交換を行わせ、冷媒に熱量を吸収させて蒸発させて加熱し、ガス化させる。
気液分離器4は、通過する冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離し、ガス冷媒がインジェクション管5に流れるようにする。インジェクション管5は、一端を気液分離器4と接続し、また、他端を上述した二段圧縮機1の中間連結管14に接続しており、気液分離器4が分離したガス冷媒を中間連結管14を介して圧縮行程の途中部分に流入させる。冷媒を流入させることで高圧段側圧縮手段12が吸入する冷媒の温度を下げ、最終的に二段圧縮機1から吐出する冷媒の吐出温度が高くなり過ぎないようにする。流量調整弁15は、制御手段50からの指示に基づいてインジェクション管5を通過し、中間連結管14に流入するガス冷媒の量を調整する。
制御手段50は、例えば冷凍サイクル装置の各手段の制御等の処理を行うものである。処理を行う際には、例えば冷凍サイクル装置の手段、配管等に取り付けられた温度検知手段(センサ)、圧力検知手段(センサ)等(図示せず)からの信号に含まれる温度、圧力等のデータに基づいて、演算、判断等を行って制御する。本実施の形態では、室外機10及び室内機20を構成する手段に信号を送り、動作指示を行うものとして説明するが、例えば室内機20内の手段については、別の制御手段に制御させるようにしてもよい。このときには、制御手段間で通信を行って連携をとりつつ制御を行う。また、図1では室外機10内に図示しているが、上述した処理等を行えるのであれば設置場所は特に限定しない。
次に、本実施の形態に係る、暖房運転時における空気調和装置の動作を冷媒の流れに基づいて説明する。図1に示す冷媒回路Aに沿った矢印は、暖房運転時における冷媒の流れを表している。まず、暖房運転時の冷媒回路Aにおける基本的な冷媒の流れについて説明する。
二段圧縮機1において、低圧段側圧縮手段11により圧縮して加圧された冷媒は、中間連結管14を介して高圧段側圧縮手段12に吸入される。そして、高圧段側圧縮手段12により圧縮された冷媒は、高温、高圧のガス冷媒となって二段圧縮機1(密閉容器13)から吐出される。吐出に係る冷媒の圧力(凝縮圧力)は、第1の膨張弁3の開度等により調整するが、その調整制御は制御手段50が行う。吐出された冷媒は、四方弁8、配管を通過して室内機20に流入する。
室内機20において、室内側熱交換器2を通過した冷媒は凝縮され、液化される。このとき、冷媒は、室内ファン9により送り込まれた室内空気22に対して放熱し、これにより熱交換対象となる室内空気22を加熱する。加熱された室内空気22は温風として室内に供給される。
液化された冷媒は、第1の膨張弁3を通過することにより減圧され、その際、気液二相冷媒となる。気液二相冷媒は、気液分離器4においてガス冷媒と液冷媒とに分離され、ガス冷媒がインジェクション管5側に流れる。このとき、制御手段50が流量調整弁15の開度を調整し、インジェクション管5を流れるガス冷媒の量を制御する(場合によっては第1の膨張弁3、第2の膨張弁6の開度調整とも連携させながら制御する)。
気液分離器4で分離された液冷媒は、配管を介して室外機10に流入し、第2の膨張弁6を通過することによりさらに減圧される。減圧された冷媒は、室外側熱交換器7を通過することにより蒸発され、ガス化される。ガス化された冷媒は、再び、低圧段側圧縮手段11に吸入される。
一方、インジェクション管5側に流れたガス冷媒は中間連結管14に流入し、低圧段側圧縮手段11が圧縮した冷媒と混ざって、高圧段側圧縮手段12に吸入される。吸入された冷媒は、上述したように高圧段側圧縮手段12により圧縮される。以上のようにして、冷媒が循環し、その間に、熱交換対象である室内空気を加熱することで、暖房運転を行う。
例えば上述した空気調和装置の暖房運転時のように、凝縮器となる室内側熱交換器2において、例えば熱交換対象(加熱対象)となる室内空気22に対して、高い温度で加熱したり、時間を速くしたりする等を行うことにより、加熱の幅を広げるためには、冷媒回路Aを循環する冷媒における凝縮温度を高めるとよい。凝縮温度を高めるためには基本的には凝縮器における冷媒の圧力(圧縮機の吐出に係る冷媒の圧力とほぼ同じであり、冷媒回路Aにおいては高圧側となる)を高くするが、冷媒の種類によっては、所望する凝縮温度における冷媒の圧力が、配管等の耐圧と比較した場合に高すぎる場合がある。そこで、本実施の形態では、所望する凝縮温度における冷媒の圧力が所定の圧力以下となるように、沸点の高い(液化しやすい)冷媒を選択するようにする。そして、沸点の高い冷媒として、特に本実施の形態では、テトラフルオロプロペン冷媒を用いる。
図2はR−410A冷媒とテトラフルオロプロペン冷媒とのp−h線図の概略を表す図である。ここでは、基本的に圧力の方を問題とするので圧力に目盛りを付すことにする。図2(a)において、実線は、テトラフルオロプロペン冷媒を表し、点線は、R−410A冷媒を表すものとする。HFO冷媒の一種であるテトラフルオロプロペン冷媒(例えば、CF3CF=CH2:2,3,3,3−Tetrafluoropropene、HFO−1234yfに代表される)の沸点は約−29℃であり、R−410A冷媒を構成するHFC−32冷媒の約−52℃、HFC−125冷媒の約−49℃と比較しても高い。そのため、例えばp−h線図に示すように、凝縮温度を65℃としたときのR−410A冷媒の圧力は約4.3MPaであるのに対し、テトラフルオロプロペン冷媒の圧力は約1.9MPaと低いものとなる。また、凝縮温度を90℃としたときのテトラフルオロプロペン冷媒の飽和圧力は約3.2MPaであり、凝縮温度を65℃としたときのR−410A冷媒の飽和圧力よりも低い。
以上より、R−410A冷媒を循環させている空気調和装置(冷凍サイクル装置)にテトラフルオロプロペン冷媒を循環させるようにすると、耐圧強度等を考慮すると、現状では最高約65℃までしか上げることができなかった凝縮温度を、冷媒の飽和圧力が4MPaにおいて70℃以上にすることができる。また、テトラフルオロプロペン冷媒では、さらに凝縮温度を高めることができる(冷媒の飽和圧力3.2MPaにおいて凝縮温度を90℃とすることができる)。そのため、室内空気22の温度をかなり高くすることができる。室内ファン9、室内側熱交換器2等の特性にも依存するが、空気の温度を70℃以上にできる可能性を有しており、居住空間における暖房運転以外の空気加熱の用途にも用いることができる。
さらには、テトラフルオロプロペンはHFO冷媒の一種であり、地球温暖化係数が、自然冷媒である二酸化炭素、HC冷媒と同等で、R−410A冷媒と比較してかなり低いし、いわゆるノンフロンである。地球温暖化防止の観点から地球温暖化係数の低い冷媒への転換が望まれていることからも、凝縮温度を高めるための冷媒としてテトラフルオロプロペン冷媒は好適である。
ここで、図2のように、沸点が低い冷媒は蒸発における冷媒の圧力が低い。そのため、例えばテトラフルオロプロペン冷媒を循環する場合、圧縮機の圧縮行程における運転圧力比(吐出に係る圧力(=凝縮圧力)/吸入に係る圧力(蒸発圧力))は、分母となる蒸発圧力が低いことから、R−410A冷媒に比べるとかなり高くなる。例えば、凝縮温度を65℃とし、蒸発器における冷媒の温度(以下、蒸発温度という)を−5℃となるように運転した場合、−5℃におけるR−410A冷媒の飽和圧力は約0.7MPaであるため、運転圧力比が約6となる。一方、−5℃におけるテトラフルオロプロペン冷媒の圧力は約0.25MPaであるため、運転圧力比が約8となる。さらに凝縮温度を高めようとすると、図2(b)の破線に示すように、さらに運転圧力比が高くなる。例えば、凝縮温度を90℃とすると、運転圧力比は約13まで上昇する。なお、図2(b)において、実線は、凝縮温度65℃の場合を示している。
図3は本実施の形態に係る冷媒回路の循環に係る行程の概略をp−h線図で表した図である。例えば運転圧力比が高くなることで圧縮機の吐出温度が高くなる。上述したように、本実施の形態で用いるテトラフルオロプロペン冷媒は、分子構造中に化学的に安定していない二重結合を有しており、必要以上に高い温度が加わると、テトラフルオロプロペンの分解・劣化の恐れが生じる。例えば重合するとCF3CFCH2(CF3CF=CH2)nH のような高分子化合物が生成されてしまい、冷媒回路A内においてスラッジとなって循環し、弁詰まりの原因となる。そのため、吐出温度を高くなり過ぎないようにする必要がある。
そこで、本実施の形態では、図3の実線で示すように、低圧段側圧縮手段11の圧縮により温度が高くなり過ぎた冷媒に、インジェクション管5を介して流入した温度の低い冷媒を混ぜることにより、高圧段側圧縮手段12に吸入される冷媒の温度を下げる。吸入される冷媒の温度を低くすることで、二段圧縮機1から吐出する冷媒の吐出温度の必要以上の高まりを防止する。なお、図3に示す破線は、インジェクションをしない場合を示している。
また、運転圧力比が高くなると、通常、圧縮機では内部でガスの漏れが増加し、例えば、漏れ損失の増加により圧縮効率が悪くなる等、性能が低下する。本実施の形態では、二段圧縮機1内の低圧段側圧縮手段11と高圧段側圧縮手段12とが、それぞれ冷媒を吸入して吐出することから、それぞれの圧縮手段に作用する運転圧力比は相対的に小さくなる。そのため、圧縮機全体として運転圧力比が高くなっても、各圧縮手段における冷媒の漏れが抑制されているため、二段圧縮機1における性能を高め、効率のよい冷凍サイクル装置を得ることができることになる。
以上のように、実施の形態1による冷凍サイクル装置である空気調和装置によれば、沸点が高いテトラフルオロプロピレンを含む冷媒を循環させるようにしたので、例えば、約4Mpaにおいて約65℃程度の温度となるR−410A冷媒に対応した耐圧強度の冷凍サイクル装置を用いた場合でも、高温(例えば70℃以上)で凝縮器となる室内側熱交換器2に流入させ、熱交換対象である室内空気22を高温に、短時間で加熱することができる。また、テトラフルオロプロピレンは、地球温暖化係数が、例えば自然冷媒である二酸化炭素と同等で、いわゆるノンフロンの冷媒であるため、環境の点からも好適な空気調和装置を得ることができる。
また、インジェクション管5を介して二段圧縮機1の中間連結管14に冷媒を流入させるようにしたので、二段圧縮機1から吐出する冷媒の吐出温度を下げることができる。そのため、二重結合を有し、化学的に不安定なテトラフルオロプロピレン冷媒に必要以上の温度を加えることなく、分解、劣化等を防ぐことができる。さらに、圧縮機として、低圧段側圧縮手段11と高圧段側圧縮手段12とを有する二段圧縮機1を用いてテトラフルオロプロペン冷媒を圧縮するようにしたので、それぞれの圧縮手段における運転圧力比を相対的に小さくすることにより、各圧縮手段における冷媒の漏れを抑制することができるので、二段圧縮機1全体の漏れ損失を少なくすることで性能を高め、効率のよい冷凍サイクル装置を得ることができることになる。このとき、各圧縮手段をロータリ圧縮機にすることで、構成を簡便にすることができる。
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2による冷凍サイクル装置の構成を示す図である。本実施の形態においても、冷凍サイクル装置として空気調和装置について説明する。図4において、図1と同じ符号を付している手段等は、上述した実施の形態1において説明した動作と基本的には同じ動作を行う手段である。
図4において、本実施の形態における圧縮機1Aは圧縮手段16を有する。本実施の形態の圧縮手段16は固定スクロールに対して揺動スクロール(旋回スクロール)を揺動させて冷媒の圧縮を行うスクロール圧縮機であるものとする。そして、圧縮手段16を構成する圧縮室の一部分(例えば固定スクロール部分)を開口してインジェクションポートを設け、インジェクション管5から送られた冷媒を圧縮室内に流入させるようにする。ここではスクロール圧縮機としたが、インジェクションポートを設けて、インジェクション管5から送られた冷媒を圧縮室内に流入させることができれば、圧縮機の圧縮形式を限定するものではない。図1の空気調和装置(冷凍サイクル装置)による、上述した圧縮機1Aにおける圧縮機内部の機構動作以外の暖房運転時の他の手段の動作については、制御手段50の制御に基づいて、実施の形態1で説明したことと同様の動作を行う。
以上のように実施の形態2による空気調和装置においては、インジェクション管5を流れる冷媒を、圧縮機1Aの圧縮を行う手段の部分に直接流入させるようにしたので、冷媒の吐出温度を下げることができる。
実施の形態3.
図5は本発明の実施の形態3による冷凍サイクル装置に係る構成を示す図である。本実施の形態においては、冷凍サイクル装置を利用したヒートポンプ式の暖房・給湯装置について説明する。ヒートポンプ式の暖房・給湯装置は、冷媒との熱交換対象として水23(他の液体でもよい。)を用いて、冷凍サイクル(ヒートポンプ)を利用して暖房運転、給湯を行う装置である。図5において、図1と同じ符号を付している手段等は、上述した実施の形態1において説明した動作と基本的には同じ動作を行う手段である。本実施の形態においても、冷媒回路A内を循環する冷媒としてテトラフルオロプロペン冷媒を用いるものとする。
図5において、本実施の形態における暖房・給湯装置は、二段圧縮機1、冷媒−水熱交換器41の冷媒側伝熱管、第1の膨張弁3、第2の膨張弁6、蒸発器17、気液分離器4、インジェクション管5及び流量調整弁15を配管等で接続することにより冷媒回路Aを構成している。ここでは、二段圧縮機1を用いているが、例えば実施の形態2で説明した圧縮機1Aを用いるようにしてもよい。
冷媒−水熱交換器41は、冷凍サイクル装置における機能としては、凝縮器として機能する。伝熱管を流れる水23と冷媒との間で熱交換を行わせ、二段圧縮機1が吐出したガス冷媒が有する熱量を放出させることで冷媒を凝縮させて冷却し、液化させるとともに、水側伝熱管を流れる水23を加熱する。蒸発器17は、上述したように、第1の膨張弁3、第2の膨張弁6の流量調整により圧力が低くなった液と例えば室外の空気との間で熱交換を行わせ、冷媒に熱量を吸収させて蒸発させて加熱し、ガス化させる。
一方、冷媒−水熱交換器41の水側伝熱管、ポンプ42及び貯湯タンク43を配管等で接続することにより水回路Bを構成している。ポンプ42は、水回路B内において水23を循環させるために、水23を加圧する。貯湯タンク43は、例えば冷媒−水熱交換器41において熱交換された水23を貯めておくタンクである。ここで、例えば本装置で給湯を行う場合、貯湯タンク43に貯められた水23(湯)を取り出すための出水口44を備えている。また、取り出されて少なくなった水23を水回路Bに補給するための給水口45も備えている。また、本実施の形態では水回路Bにより水23を循環させるようにしているが、例えば構成を回路に限定せず、貯湯タンク43に冷媒側伝熱管を通過させて水23を加熱するようにしてもよい。
次に、本実施の形態に係る、ヒートポンプ式暖房・給湯装置の動作について説明する。図5に示す冷媒回路Aに沿った矢印は冷媒の流れを表している。まず、冷媒回路Aにおける冷媒の流れについて説明する。
二段圧縮機1において、低圧段側圧縮手段11により圧縮して加圧された冷媒は、中間連結管14を介して高圧段側圧縮手段12に吸入される。そして、高圧段側圧縮手段12により圧縮された冷媒は、高温、高圧のガス冷媒となって二段圧縮機1(密閉容器13)から吐出される。吐出に係る冷媒の圧力(凝縮圧力)は、第1の膨張弁3の開度等により調整するが、その調整制御は制御手段50が行う。吐出された冷媒は、配管を通過して冷媒−水熱交換器41に流入する。冷媒−水熱交換器41の冷媒側伝熱管を通過した冷媒は凝縮され、液化される。このとき、冷媒は、冷媒−水熱交換器41の水側伝熱管を流れる水回路B内の水23を加熱する。
液化された冷媒は、第1の膨張弁3を通過することにより減圧され、その際、気液二相冷媒となる。気液二相冷媒は、気液分離器4においてガス冷媒と液冷媒とに分離され、ガス冷媒がインジェクション管5側に流れる。このとき、制御手段50が流量調整弁15の開度を調整し、インジェクション管5を流れるガス冷媒の量を制御する。
気液分離器4で分離された液冷媒は、配管を介して室外機10に流入し、第2の膨張弁6を通過することによりさらに減圧される。減圧された冷媒は、室外側熱交換器7を通過することにより蒸発され、ガス化される。ガス化された冷媒は、再び、低圧段側圧縮手段11に吸入される。
一方、インジェクション管5側に流れたガス冷媒は、中間連結管14に流入し、低圧段側圧縮手段11が圧縮した冷媒と混ざって、高圧段側圧縮手段12に吸入される。吸入された冷媒は、上述したように高圧段側圧縮手段12により圧縮される。
次に水回路Bにおける水23の流れについて説明する。図5に示す水回路Bに沿った破線矢印は水23の流れを表している。水回路Bでは、ポンプ42によって加圧された水23は、冷媒−水熱交換器41の水側伝熱管を通過し、冷媒により加熱される(逆にいえば冷媒を冷却する)。加熱された水23は、貯湯タンク43に流入して貯められる。また、貯湯タンク43の水23は、ポンプ42により水回路Bを循環することにより、さらに加熱され、高温になる。この水23が出水口44等から取り出され、利用される。
以上のように、実施の形態3による冷凍サイクル装置であるヒートポンプ式暖房・給湯装置によれば、沸点が高いテトラフルオロプロピレンを含む冷媒を循環させるようにしたので、例えば、R−410A冷媒に対応した耐圧強度の冷凍サイクル装置を用いた場合でも、70℃以上で凝縮器となる冷媒−水熱交換器41に流入させ、水回路Bを流れる水23を、高温に、短時間で加熱することができる。また、テトラフルオロプロピレンは、地球温暖化係数が、例えば自然冷媒である二酸化炭素と同等で、いわゆるノンフロンの冷媒であるため、環境の点からも好適なヒートポンプ式の暖房・給湯装置を得ることができる。
実施の形態4.
図6は本発明の実施の形態4による冷凍サイクル装置の構成を示す図である。上述した実施の形態では、インジェクション管5の一端を気液分離器4に接続し、気液分離器4で分離したガス冷媒がインジェクション管5に流れるようにしたが、これに限定するものではない。例えば、実施の形態1のような空気調和装置において、気液分離器4を用いずに、冷媒同士で熱交換を行わせる冷媒−冷媒熱交換器18を設け、室内側熱交換器2(凝縮器)を通過した高圧の冷媒と第1の膨張弁3によって減圧された冷媒の一部とを熱交換させ、減圧された冷媒の冷媒―冷媒熱交換器18の出口側をインジェクション管5と接続して、温度の低い冷媒をインジェクション管5を介して中間連結管14に流入させるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、気液分離器4からインジェクション管5を介してガス冷媒を圧縮機に流入させるようにしたが、例えば圧縮機における吐出温度を下げるために、場合によっては気液二相冷媒(場合によっては液冷媒)を流入させるようにしてもよい。
実施の形態5.
上述の実施の形態では、冷媒回路Aを循環する冷媒として、テトラフルオロプロペン冷媒について説明したが、例えばテトラフルオロプロペン冷媒と他の冷媒との混合冷媒を用いるようにしてもよい。他の冷媒については特に限定するものではないが、例えば可燃性を抑制するために、R−125冷媒やR−134a冷媒のような不燃冷媒を加えてもよい。また、テトラフルオロプロペン冷媒はかなり沸点が高いので、沸点の低いR−32冷媒やR−125冷媒または自然冷媒であるHC冷媒を加えて、動作圧力を少し高くして使いやすくしてもよい。なお、この場合、凝縮圧力はテトラフルオロプロペン冷媒単体よりも若干増加するが、沸点の低い冷媒の量を適当に調整することで、R−410A冷媒よりも凝縮圧力を十分低くした混合冷媒にすることは可能である。
また、上述の実施の形態ではテトラフルオロプロペン冷媒を用いている。地球温暖化係数が低いテトラフルオロプロペン冷媒が、環境面から考えると最も適した冷媒であるが、他にも冷媒の圧力が約4Mpaのときに飽和温度が70℃以上となる冷媒に適用することができる。例えば、熱物性等が類似するHFC−134a冷媒等、他の冷媒にも本発明を適用することができる。
この発明の実施の形態1による空気調和装置の構成を示す冷媒回路図である。 R−410A冷媒とテトラフルオロプロペン冷媒のp−h線図を表す図である。 本実施の形態に係る冷媒の循環に係る概略をp−h線図で表した図である。 この発明の実施の形態2による空気調和装置の構成を示す冷媒回路図である。 この発明の実施の形態3による暖房・給湯機の構成を示す回路図である。 この発明の実施の形態4による空気調和装置の構成を示す冷媒回路図である。
符号の説明
A 冷媒回路、B 水回路、1 二段圧縮機、1A 圧縮機、2 室内側熱交換器、3 第1の膨張弁、4 気液分離器、5 インジェクション管、6 第2の膨張弁、7 室外側熱交換器、8 四方弁、9 室内ファン、10 室外機、11 低圧段側圧縮手段、12 高圧段側圧縮手段、13 密閉容器、14 中間連結管、15 流量調整弁、16 圧縮手段、17 蒸発器、18 冷媒-冷媒熱交換器、20 室内機、21 テトラフルオロプロペン冷媒、22 室内空気、23 水、41 冷媒−水熱交換器、42 ポンプ、43 貯湯タンク、44 取水口、45給水口、50 制御手段。

Claims (7)

  1. 圧縮行程の中間部分にさらに冷媒を流入させて吐出可能な圧縮機と、
    熱交換により前記冷媒を凝縮する凝縮器と、
    凝縮された冷媒を減圧させるための膨張手段と、
    減圧した前記冷媒と空気とを熱交換して前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを配管接続して冷媒回路を構成し、テトラフルオロプロペンを含む冷媒を循環させることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記圧縮機は、多段の冷媒圧縮手段を直列に連結した圧縮機であることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記冷媒圧縮手段は、ロータリ型の圧縮手段であることを特徴とする請求項2記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記冷媒圧縮手段間の連結部分に前記冷媒を流入させることを特徴とする請求項2又は3記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記圧縮機の冷媒圧縮手段に、直接、前記冷媒を流入させることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記圧縮機はスクロール圧縮機であり、固定スクロール部分に前記冷媒の流入口を設けることを特徴とする請求項5記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記凝縮器に流入させたときの冷媒の温度が70℃以上となるように、前記冷媒回路の各手段を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
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