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JP2009222348A - 冷凍装置 - Google Patents

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JP2009222348A
JP2009222348A JP2008069930A JP2008069930A JP2009222348A JP 2009222348 A JP2009222348 A JP 2009222348A JP 2008069930 A JP2008069930 A JP 2008069930A JP 2008069930 A JP2008069930 A JP 2008069930A JP 2009222348 A JP2009222348 A JP 2009222348A
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refrigerant
heat exchanger
compressor
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JP2008069930A
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English (en)
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Takahiro Yamaguchi
貴弘 山口
Michio Moriwaki
道雄 森脇
Tadashi Nishimura
忠史 西村
Hideji Furui
秀治 古井
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

【課題】分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒、又は、この冷媒を含む混合冷媒が充填された冷媒回路を備えた冷凍装置において、圧縮機において液圧縮が生じるおそれを少なくする。
【解決手段】空気調和装置1は、圧縮機2と、放熱器としての熱源側熱交換器4と、膨張機構5と、蒸発器としての利用側熱交換器6とが接続されることによって構成されており、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)が充填された冷媒回路10と、冷媒回路10に設けられており利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する過熱機構8とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒回路を備えた冷凍装置に関する。
従来より、空気調和装置や給湯機等の冷凍装置がある。このような冷凍装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮機によって圧縮された冷媒の放熱を行う放熱器と、放熱器において放熱した冷媒を減圧する膨張機構と、膨張機構において減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器とが接続されることによって構成された冷媒回路を備えている。
そして、このような冷媒回路に充填される冷媒として、特許文献1に示されるような、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒がある。この冷媒は、成績係数等の冷凍性能が優れており、オゾン層の破壊に寄与しないことが知られている。
特開平4−110388号公報
また、上述の特許文献1に示される冷媒は、成績係数等の冷凍性能が優れている点やオゾン層の破壊に寄与しない点以外に、地球温暖化係数(GWP)が低い特性を有している。このため、この冷媒を用いることによって、冷凍性能が優れ、地球環境に優しい冷凍装置を提供することができる。
しかし、この冷媒は、従来からよく使用されているHCFC−22やHFC−410Aに比べて、圧力−エンタルピ線図の気相線付近における等エントロピ線の傾斜が急峻であるという特性を有するため、この冷媒からなる単一冷媒、又は、この冷媒を含む混合冷媒が充填された冷媒回路においては、圧縮機から吐出される冷媒の過熱度が小さくなりやすく、圧縮機に吸入される冷媒が湿り状態になると、圧縮機において液圧縮が生じて損傷するおそれが高いという問題がある。
本発明の課題は、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒、又は、この冷媒を含む混合冷媒が充填された冷媒回路を備えた冷凍装置において、圧縮機において液圧縮が生じるおそれを少なくすることにある。
第1の発明にかかる冷凍装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮機によって圧縮された冷媒の放熱を行う放熱器と、放熱器において放熱した冷媒を減圧する膨張機構と、膨張機構において減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器とが接続されることによって構成されており、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒、又は、この冷媒を含む混合冷媒が充填された冷媒回路と、冷媒回路に設けられており蒸発器から圧縮機に送られる冷媒を加熱する過熱機構とを備えている。
この冷凍装置では、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒、又は、この冷媒を含む混合冷媒が、従来からよく使用されているHCFC−22やHFC−410Aに比べて、圧力−エンタルピ線図の気相線付近における等エントロピ線の傾斜が急峻であるという特性を考慮して、冷媒回路に設けられた過熱機構によって蒸発器から圧縮機に送られる冷媒を加熱することで、圧縮機に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐようにしている(すなわち、圧縮機に吸入される冷媒が過熱状態になるようにしている)ため、圧縮機において液圧縮が生じるおそれを少なくすることができる。
第2の発明にかかる冷凍装置は、第1の発明にかかる冷凍装置において、過熱機構は、放熱器から膨張機構に送られる冷媒によって蒸発器から圧縮機に送られる冷媒を加熱する第1内部熱交換器である。
この冷凍装置では、過熱機構として、放熱器から膨張機構に送られる比較的高温の冷媒を用いて蒸発器から圧縮機に送られる冷媒を加熱する第1内部熱交換器を採用しているため、外部からの冷却源が不要になるとともに、圧縮機に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐことができる。
第3の発明にかかる冷凍装置は、第1の発明にかかる冷凍装置において、過熱機構は、放熱器から蒸発器に送られる冷媒を分岐して蒸発器から圧縮機に送られる冷媒に合流させる吸入戻し管と、放熱器から膨張機構に送られる冷媒によって吸入戻し管を流れる冷媒を加熱する第2内部熱交換器とを有している。
この冷凍装置では、過熱機構として、放熱器から膨張機構に送られる比較的高温の冷媒を用いて吸入戻し管を流れる冷媒を加熱する第2内部熱交換器を採用し、この第2内部熱交換器によって加熱された吸入戻し管を流れる冷媒を蒸発器から圧縮機に送られる冷媒に合流させることで、蒸発器から圧縮機に送られる冷媒を加熱するようにしているため、外部からの冷却源が不要になるとともに、圧縮機に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐことができる。
第4の発明にかかる冷凍装置は、第1〜第3の発明のいずれかにかかる冷凍装置において、冷媒回路内の余剰冷媒を溜める容器として、圧縮機に吸入される冷媒を溜めるアキュムレータが設けられている。
この冷凍装置では、アキュムレータに余剰冷媒を溜めることで、圧縮機に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐことができる。
第5の発明にかかる冷凍装置は、第3の発明にかかる冷凍装置において、冷媒回路内の余剰冷媒を溜める容器として、放熱器において放熱した冷媒を溜めるレシーバがさらに設けられている。
この冷凍装置では、アキュムレータに溜まる余剰冷媒の量を減らすことができるため、圧縮機に湿り冷媒が吸入されるのをさらに確実に防ぐことができる。
第6の発明にかかる冷凍装置は、第1〜第3の発明のいずれかにかかる冷凍装置において、冷媒回路に充填される冷媒は、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含む混合冷媒であり、冷媒回路内の余剰冷媒を溜める容器として、圧縮機に吸入される冷媒を溜めるアキュムレータが設けられることなく、放熱器において放熱した冷媒を溜めるレシーバが設けられている。
冷媒回路に充填される冷媒が、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含む混合冷媒である場合において、圧縮機に吸入される冷媒を溜めるアキュムレータを設けると、この混合冷媒の組成変化が生じやすくなるため、これにより、所望の冷凍能力が得られなくなるおそれがある。
しかし、この冷凍装置では、アキュムレータを設けることなく、冷凍サイクルにおける高圧に位置しかつ混合冷媒の組成変化が生じにくいレシーバのみを設けて、冷媒回路内の余剰冷媒を溜めるようにしているため、アキュムレータを設けた場合に生じるおそれの高い混合冷媒の組成変化が抑えられ、所望の冷凍能力を得ることができる。
第7の発明にかかる冷凍装置は、第1〜第5の発明のいずれかにかかる冷凍装置において、冷媒回路に充填される冷媒は、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンからなる単一冷媒である。
第8の発明にかかる冷凍装置は、第1〜第6の発明のいずれかにかかる冷凍装置において、冷媒回路に充填される冷媒は、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンとジフルオロメタンとの混合冷媒である。
第9の発明にかかる冷凍装置は、第1〜第6の発明のいずれかにかかる冷凍装置において、冷媒回路に充填される冷媒は、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンとペンタフルオロエタンとの混合冷媒である。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1及び第7〜第9の発明では、圧縮機において液圧縮が生じるおそれを少なくすることができる。
第2又は第3の発明では、外部からの冷却源が不要になるとともに、圧縮機に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐことができる。
第4の発明では、アキュムレータに余剰冷媒を溜めることで、圧縮機に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐことができる。
第5の発明では、アキュムレータに溜まる余剰冷媒の量を減らすことができるため、圧縮機に湿り冷媒が吸入されるのをさらに確実に防ぐことができる。
第6の発明では、アキュムレータを設けた場合に生じるおそれの高い混合冷媒の組成変化が抑えられ、所望の冷凍能力を得ることができる。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる冷凍装置の実施形態について説明する。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、冷房運転が可能となるように構成された冷媒回路10を有し、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)からなる単一冷媒を使用して、冷凍サイクルを行う装置である。ここで、HFO−1234yfの化学式は、CF3−CF=CH2で表される。
空気調和装置1の冷媒回路10は、主として、圧縮機2と、熱源側熱交換器4と、膨張機構5と、利用側熱交換器6と、過熱機構8とを有している。
圧縮機2は、冷媒を圧縮する機構であり、本実施形態において、駆動モータ2aによって駆動される密閉式圧縮機である。尚、圧縮機2は、本実施形態において、1台のみであるが、これに限定されず、利用ユニットの接続台数等に応じて、2台以上の圧縮機が並列に接続されていてもよい。
熱源側熱交換器4は、冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。熱源側熱交換器4は、その一端が圧縮機2に接続されており、その他端が過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11(後述)を介して膨張機構5に接続されている。尚、ここでは図示しないが、熱源側熱交換器4には、熱源側熱交換器4を流れる冷媒と熱交換を行う冷却源として水や空気が供給されるようになっている。
膨張機構5は、放熱器としての熱源側熱交換器4から蒸発器としての利用側熱交換器6に送られる冷媒を減圧する機構であり、本実施形態において、電動膨張弁が使用されている。膨張機構5は、その一端が過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11(後述)を介して熱源側熱交換器4に接続され、その他端が利用側熱交換器6に接続されている。また、本実施形態において、膨張機構5は、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒を蒸発器としての利用側熱交換器6に送る前に冷凍サイクルにおける低圧付近まで減圧する。
利用側熱交換器6は、冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。利用側熱交換器6は、その一端が膨張機構5に接続されており、その他端が圧縮機2に接続されている。尚、ここでは図示しないが、利用側熱交換器6には、利用側熱交換器6を流れる冷媒と熱交換を行う加熱源としての水や空気が供給されるようになっている。
過熱機構8は、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する機構であり、本実施形態において、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒によって利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する第1内部熱交換器11である。本実施形態において、第1内部熱交換器11は、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒と利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒とが対向するように流れる流路を有している。
また、空気調和装置1は、ここでは図示しないが、圧縮機2、膨張機構5等の空気調和装置1を構成する各部の動作を制御する制御部を有している。
(2)空気調和装置の動作
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について、図1及び図2を用いて説明する。ここで、図2は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。尚、以下の冷房運転における運転制御は、上述の制御部(図示せず)によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」とは、冷凍サイクルにおける高圧(すなわち、図2の点B、B’、C、Fにおける圧力)を意味し、「低圧」とは、冷凍サイクルにおける低圧(すなわち、図2の点A、D、D’、Eにおける圧力)を意味している。
冷房運転時は、膨張機構5は、開度調節される。この冷媒回路10の状態において、低圧の冷媒(図1、図2の点A参照)は、圧縮機2に吸入されて、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される(図1、図2の点B参照)。そして、この圧縮機2から吐出された高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する熱源側熱交換器4に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図1、図2の点C参照)。そして、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒は、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11に送られて、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒と熱交換を行って冷却される(図1、図2の点F参照)。そして、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11において冷却された高圧の冷媒は、膨張機構5によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器6に送られる(図1、図2の点D参照)。そして、蒸発器としての利用側熱交換器6に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図1、図2の点E参照)。そして、この蒸発器としての利用側熱交換器6において加熱され蒸発した低圧の冷媒は、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11において、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒と熱交換を行って加熱されて過熱状態になった後に、圧縮機2に吸入される(図1、図2の点A参照)。このようにして、冷房運転が行われる。
このように、本実施形態の空気調和装置1では、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒の一種であるHFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)からなる単一冷媒を使用しているため、冷凍性能が優れ、地球環境に優しい空気調和装置を提供することができる。
しかも、本実施形態の空気調和装置1では、HFO−1234yfが、従来からよく使用されているHCFC−22やHFC−410Aに比べて、圧力−エンタルピ線図の気相線付近における等エントロピ線の傾斜が急峻であるという特性を考慮して、冷媒回路10に設けられた過熱機構8によって蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで(図2の点E、点A参照)、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐようにしている(すなわち、圧縮機2に吸入される冷媒が過熱状態になるようにしている)ため、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれを少なくすることができる。
このことについて、図1〜図4を用いて詳細に説明する。ここで、図3は、HCFC−22を使用した冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図であり、図4は、HFC−410Aを使用した冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。尚、図2〜図4は、いずれも、横軸が同じエンタルピ幅で表示されており、また、縦軸が−10℃から50℃に相当する飽和圧力の幅で表示されている。
まず、本実施形態の冷媒回路10において、過熱機構8(ここでは、第1内部熱交換器11)を省略した場合において、冷媒としてHFO−1234yfを使用すると、図2の点E→点B’→点C→点D’→点Eの行程からなる冷凍サイクル(すなわち、過熱機構8による点C→点Fの行程及び点E→点Aの行程を伴わない冷凍サイクル)が行われることになる。ここで、この冷凍サイクルの条件を、蒸発温度が0℃、凝縮温度が40℃、点Eにおける冷媒が0℃の飽和ガス状態、及び、圧縮機効率が75%とすると、圧縮機2から吐出される高圧の冷媒の過熱度は5℃となる。これに対して、同じ冷凍サイクルの条件において、冷媒としてHCFC−22を使用した場合には、圧縮機2から吐出される高圧の冷媒の過熱度は29℃となり、また、冷媒としてHFC−410Aを使用した場合には、圧縮機2から吐出される高圧の冷媒の過熱度は25℃となる。このような圧縮機2から吐出される高圧の冷媒の過熱度の差異は、HFO−1234yfの圧力−エンタルピ線図の気相線付近における等エントロピ線の傾斜がHCFC−22やHFC−410Aに比べて急峻であるという特性に起因して、HFO−1234yfを使用した場合には、HCFC−22やHFC−410Aを使用した場合に比べて、圧力−エンタルピ線図における冷凍サイクルの圧縮行程の線(図2〜図4の点E→点B’参照)と気相線との乖離が小さくなるため、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になると、圧縮機2において液圧縮が生じて損傷するおそれが高いといことがわかる。
そこで、本実施形態の空気調和装置1では、このようなHFO−1234yfの特性を考慮して、上述のように、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する過熱機構8を冷媒回路10に設けることで、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐようにしている(すなわち、圧縮機2に吸入される冷媒が過熱状態になるようにしている)ため、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれを少なくすることができる。
また、本実施形態の空気調和装置1では、過熱機構8として、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる比較的高温の冷媒を用いて蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する第1内部熱交換器11を採用しているため、外部からの冷却源が不要になるとともに、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐことができる。
しかも、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11は、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒と利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒とが対向するように流れる流路を有しているため、第1内部熱交換器11における放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒と蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒との温度差が小さくなり、これにより、利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒の過熱度を大きくすることができる。
尚、本実施形態においては、冷媒として、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)からなる単一冷媒を使用しているが、これに代えて、HFO−1234yfと同様、従来からよく使用されているHCFC−22やHFC−410Aに比べて、圧力−エンタルピ線図の気相線付近における等エントロピ線の傾斜が急峻であるという特性を有する他の冷媒を使用してもよい。
このような冷媒としては、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒を使用することができる。例えば、HFO−1225ye(1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、化学式:CF3−CF=CHF)、HFO−1234ze(1,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン、化学式:CF3−CH=CHF)、HFO−1234ye(1,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン、化学式:CHF2−CF=CHF)、HFO−1234zf(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン、化学式:CF3−CH=CH2)、1,2,2−トリフルオロ−1−プロペン(化学式:CH3−CF=CF2)、2−フルオロ−プロペン(化学式:CH3−CF=CH2)等を使用することができる。
また、上述の冷媒を含む混合冷媒を使用してもよい。例えば、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)とHFC−32(ジフルオロメタン)との混合冷媒がある。ここで、この混合冷媒の組成としては、HFO−1234yfの割合が50質量%以上94質量%以下でHFC−32の割合が6質量%以上30質量%以下がよく、好ましくは、HFO−1234yfの割合が77質量%以上87質量%以下でHFC−32の割合が13質量%以上23質量%以下がよく、さらに好ましくは、HFO−1234yfの割合が77質量%以上79質量%以下でHFC−32の割合が21質量%以上23質量%以下(例えば、78質量%のHFO−1234yfと22質量%のHFC−32との混合冷媒)がよい。また、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)とHFC−125(ペンタフルオロエタン)との混合冷媒がある。ここで、この混合冷媒の組成としては、HFO−1234yfの割合が90質量%以下でHFC−125の割合が10質量%以上がよく、好ましくは、HFO−1234yfの割合が80質量%以上90質量%以下でHFC−125の割合が10質量%以上20質量%以下がよい。また、他のHFC系冷媒、例えば、HFC−134(1,1,2,2−テトラフルオロエタン)、HFC−134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)、HFC−143a(1,1,1−トリフルオロエタン)、HFC−152a(1,1−ジフルオロエタン)、HFC−161(フルオロエタン)、HFC−227ea(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン)、HFC−236ea(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236fa(1,1,1,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン)、HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)等との混合冷媒を使用してもよい。また、HFC系冷媒ではなく、炭化水素系等のその他の冷媒、例えば、メタン、エタン、プロパン、プロペン、ブタン、イソブタン、ペンタン、2−メチルブタン、シクロペンタン、ジメチルエーテル、ビス−トリフルオロメチル−サルファイド、二酸化炭素、ヘリウム等との混合冷媒を使用してもよい。
さらに、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒同士の混合冷媒を使用したり、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒、及び、上述のHFC系冷媒や炭化水素系等のその他の冷媒のうち、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を少なくとも1成分以上含む3成分以上からなる混合冷媒を使用してもよい。例えば、HFO−1234yfとHFC−32とHFC−125との混合冷媒(例えば、52重量%のHFO−1234yfと23質量%のHFC−32と25重量%のHFC−125との混合冷媒)がある。
これらの混合冷媒においても、HFO−1234yf等の分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含んでおり、従来からよく使用されているHCFC−22やHFC−410Aに比べて、圧力−エンタルピ線図の気相線付近における等エントロピ線の傾斜が急峻であるという特性を有しているため、上述のように、冷凍性能が優れ、地球環境に優しい空気調和装置を提供するとともに、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する過熱機構8を冷媒回路10に設けることで、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぎ、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれを少なくすることができる。
(3)変形例1
上述の実施形態にかかる空気調和装置1では、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒、又は、この冷媒を含む混合冷媒が充填された冷媒回路10において、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する過熱機構8(ここでは、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒によって利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する第1内部熱交換器11)を冷媒回路10に設けることで、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぎ、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれを少なくしているが、図5に示されるように、これに加えて、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐために、冷媒回路10内の運転条件の変動等によって生じる余剰冷媒を溜めるアキュムレータ17を冷媒回路10に設けるようにしてもよい。
これにより、本変形例の空気調和装置1では、上述の実施形態における作用効果が得られるとともに、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれをさらに少なくできる。
(4)変形例2
上述の変形例1にかかる空気調和装置1では、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐために、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する過熱機構8(ここでは、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒によって利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する第1内部熱交換器11)とともにアキュムレータ17を設けるようにしているが、図6に示されるように、これに加えて、アキュムレータ17に溜まる余剰冷媒の量を減らして圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのをさらに確実に防ぐために、放熱器としての熱源側熱交換器4において放熱した冷媒を溜めるレシーバ18を冷媒回路10にさらに設けるようにしてもよい。
これにより、本変形例の空気調和装置1では、上述の変形例1における作用効果が得られるとともに、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれをさらに少なくできる。
(5)変形例3
上述の変形例2にかかる空気調和装置1では、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐために、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する過熱機構8(ここでは、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒によって利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する第1内部熱交換器11)とともにアキュムレータ17及びレシーバ18を設けるようにしているが、冷媒回路10に充填される冷媒が、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含む混合冷媒である場合において、圧縮機2に吸入される冷媒を溜めるアキュムレータ17を設けると、この混合冷媒の組成変化が生じやすくなるため、これにより、所望の冷凍能力が得られなくなるおそれがある。
そこで、本変形例にかかる空気調和装置1では、図7に示されるように、アキュムレータ17を設けることなく、冷凍サイクルにおける高圧に位置しかつ混合冷媒の組成変化が生じにくいレシーバ18のみを設けて、冷媒回路10内の余剰冷媒を溜めるようにしている。
これにより、本変形例の空気調和装置1では、上述の実施形態における作用効果が得られるとともに、アキュムレータ17を設けた場合に生じるおそれの高い混合冷媒の組成変化が抑えられ、所望の冷凍能力を得ることができる。
(6)変形例4
上述の実施形態及びその変形例1〜3では、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する過熱機構8として、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる比較的高温の冷媒を用いて蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する第1内部熱交換器11を採用しているが(図1、5〜7参照)、これに限定されるものではなく、利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱する機構であれば採用可能である。
例えば、上述の実施形態の空気調和装置1の冷媒回路10(図1参照)において、図8に示されるように、過熱機構8として、第1内部熱交換器11に代えて、放熱器としての熱源側熱交換器4から蒸発器としての利用側熱交換器6に送られる冷媒を分岐して利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒に合流させる吸入戻し管12と、熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒によって吸入戻し管12を流れる冷媒を加熱する第2内部熱交換器13とを有する冷媒回路110のような構成にしてもよい。
ここで、吸入戻し管12は、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒を分岐して利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒に合流させる冷媒管である。本変形例において、吸入戻し管12は、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒が第2内部熱交換器13において熱交換された後に、熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒を分岐するように設けられている。より具体的には、吸入戻し管12は、第2内部熱交換器13の下流側の位置(すなわち、第2内部熱交換器13と膨張機構5との間)から冷媒を分岐して利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒に合流させるように設けられている。この吸入戻し管12には、開度制御が可能な吸入戻し弁12aが設けられている。吸入戻し弁12aは、本変形例において、電動膨張弁である。
また、第2内部熱交換器13は、熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒によって吸入戻し管12を流れる冷媒(より具体的には、吸入戻し管12において冷凍サイクルにおける低圧付近まで減圧された後の冷媒)を加熱する熱交換器である。本変形例において、第2内部熱交換器13は、吸入戻し管12が分岐される位置よりも上流側の位置(すなわち、放熱器としての熱源側熱交換器4と吸入戻し管12が分岐される位置との間)を流れる冷媒と吸入戻し管12を流れる冷媒との熱交換を行うように設けられており、また、両冷媒が対向するように流れる流路を有している。このため、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された冷媒は、第2内部熱交換器13において、吸入戻し管12を流れる冷媒と熱交換を行った後に、吸入戻し管12に分岐されることになる。
さらに、本変形例の空気調和装置1には、各種のセンサが設けられている。具体的には、第2内部熱交換器13の吸入戻し管12側の出口には、第2内部熱交換器13の吸入戻し管12側の出口における冷媒の温度を検出する第2内部熱交出口温度センサ14が設けられており、圧縮機2の吸入側には、圧縮機2に吸入される冷媒の圧力を検出する吸入圧力センサ15が設けられている。
次に、本変形例の空気調和装置1の動作について、図8及び図9を用いて説明する。ここで、図9は、本変形例における冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。尚、以下の冷房運転における運転制御は、上述の実施形態と同様の制御部(図示せず)によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」とは、冷凍サイクルにおける高圧(すなわち、図9の点B、B’、C、Gにおける圧力)を意味し、「低圧」とは、冷凍サイクルにおける低圧(すなわち、図9の点A、D、D’、E、H、Iにおける圧力)を意味している。
冷房運転時は、膨張機構5は、開度調節される。また、吸入戻し弁12aも、開度調節される。より具体的には、本変形例において、吸入戻し弁12aは、第2内部熱交換器13の吸入戻し管12側の出口における冷媒の過熱度が目標値になるように開度調節される、いわゆる過熱度制御がなされるようになっている。本変形例において、第2内部熱交換器13の吸入戻し管12側の出口における冷媒の過熱度は、吸入圧力センサ15により検出される低圧を飽和温度に換算し、第2内部熱交出口温度センサ14により検出される冷媒温度からこの冷媒の飽和温度値を差し引くことによって得られる。尚、本変形例では採用していないが、第2内部熱交換器13の吸入戻し管12側の入口に温度センサを設けて、この温度センサにより検出される冷媒温度を第2内部熱交出口温度センサ14により検出される冷媒温度から差し引くことによって、第2内部熱交換器13の吸入戻し管12側の出口における冷媒の過熱度を得るようにしてもよい。また、吸入戻し弁12aの開度調節は、過熱度制御に限られるものではなく、例えば、冷媒回路110における冷媒循環量等に応じて所定開度だけ開けるようにするものであってもよい。この冷媒回路110の状態において、低圧の冷媒(図8、図9の点A参照)は、圧縮機2に吸入されて、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される(図8、図9の点B参照)。そして、この圧縮機2から吐出された高圧の冷媒は、冷媒の放熱器として機能する熱源側熱交換器4に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図8、図9の点C参照)。そして、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒は、過熱機構8を構成する第2内部熱交換器13に送られて、過熱機構8を構成する吸入戻し管12を流れる冷媒と熱交換を行って冷却される(図8、図9の点G参照)。そして、第2内部熱交換器13において冷却された高圧の冷媒は、その一部が吸入戻し管12に分岐される。そして、吸入戻し管12を流れる冷媒は、吸入戻し弁12aにおいて低圧付近まで減圧された後に、第2内部熱交換器13に送られて(図8、図9の点H参照)、上述のように、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒と熱交換を行って加熱されて、吸入戻し弁12aの過熱度制御における目標値に応じた過熱状態になった後(図8、図9の点I参照)、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒に合流することになる。そして、第2内部熱交換器13において冷却された高圧の冷媒は、膨張機構5によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器6に送られる(図8、図9の点D参照)。そして、蒸発器としての利用側熱交換器6に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図8、図9の点E参照)。そして、この蒸発器としての利用側熱交換器6において加熱され蒸発した低圧の冷媒は、第2内部熱交換器13において過熱状態になった吸入戻し管12を流れる冷媒と合流することで加熱されて過熱状態になった後に、圧縮機2に吸入される(図8、図9の点A参照)。このようにして、冷房運転が行われる。
このように、本変形例の空気調和装置1では、過熱機構8として、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる比較的高温の冷媒を用いて吸入戻し管12を流れる冷媒を加熱する第2内部熱交換器を採用し、吸入戻し管12及び第2内部熱交換器13を採用し、この第2内部熱交換器13によって加熱された吸入戻し管12を流れる冷媒を、蒸発器として利用側熱交換器6のから圧縮機2に送られる冷媒に合流させることで、利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱している点で、上述の実施形態における第1内部熱交換器11からなる過熱機構8を採用した場合と冷凍サイクルの動作が異なる。しかし、本変形例の空気調和装置1においても、HFO−1234yfが、従来からよく使用されているHCFC−22やHFC−410Aに比べて、圧力−エンタルピ線図の気相線付近における等エントロピ線の傾斜が急峻であるという特性を考慮して、冷媒回路110に設けられた過熱機構8によって蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで(図9の点E、点A参照)、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐ(すなわち、圧縮機2に吸入される冷媒が過熱状態になるようにする)作用が得られる点については、上述の実施形態と同様であり、これにより、上述の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
しかも、過熱機構8を構成する第2内部熱交換器13は、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒と吸入戻し管12を流れる冷媒とが対向するように流れる流路を有しているため、第2内部熱交換器13における放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒と吸入戻し管12を流れる冷媒との温度差が小さくなり、これにより、吸入戻し管12を流れる冷媒の過熱度を大きくすることができ、その結果、吸入戻し管12を流れる冷媒を蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒に合流させた後の冷媒の過熱度も大きくすることができる。
尚、本変形例においては、吸入戻し管12が、内部熱交換器13の下流側の位置(すなわち、第2内部熱交換器13と膨張機構5との間)から冷媒を分岐するように設けられているが、これに限定されず、吸入戻し管12が、内部熱交換器13の上流側の位置(すなわち、放熱器としての熱源側熱交換器4と第2内部熱交換器13との間)から冷媒を分岐するように設けられていてもよい。但し、上述のように、吸入戻し管12が、内部熱交換器13の下流側の位置(すなわち、第2内部熱交換器13と膨張機構5との間)から冷媒を分岐するように設けられているほうが、吸入戻し管12を流れる冷媒の流量が多くなり、吸入戻し管12を通じて利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒に合流する冷媒の流量が増加するため、吸入戻し管12を流れる冷媒を蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒に合流させた後の冷媒の過熱度を大きくするという目的に関しては有利である。
また、本変形例においても、上述の実施形態と同様に、冷媒として、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)からなる単一冷媒に代えて、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒を使用したり、これらの冷媒を含む混合冷媒を使用してもよい。
また、本変形例においても、上述の変形例1と同様に、図10に示されるように、これに加えて、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐために、冷媒回路110内の運転条件の変動等によって生じる余剰冷媒を溜めるアキュムレータ17を冷媒回路110に設けるようにしてもよい。
また、本変形例においても、上述の変形例2と同様に、図11に示されるように、アキュムレータ17に加えて、放熱器としての熱源側熱交換器4において放熱した冷媒を溜めるレシーバ18を冷媒回路110にさらに設けるようにしてもよい。
さらに、本変形例においても、上述の変形例3と同様に、冷媒回路110に充填される冷媒が、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含む混合冷媒である場合においては、図12に示されるように、アキュムレータ17を設けることなく、冷凍サイクルにおける高圧に位置しかつ混合冷媒の組成変化が生じにくいレシーバ18のみを設けて、冷媒回路110内の余剰冷媒を溜めるようにしてもよい。
(7)変形例5
上述の実施形態及び変形例1〜3では、冷房専用の冷媒回路10(図1、図5〜図7参照)において、過熱機構8(具体的には、第1内部熱交換器11)を設け、さらに、アキュムレータ17やレシーバ18を設けるようにしているが、この構成を、冷房運転と暖房運転とを切換可能な冷媒回路に採用してもよい。
例えば、図13に示されるように、第1内部熱交換器11からなる過熱機構8が設けられた冷媒回路10(図1参照)において、冷房運転と暖房運転とを切換可能にするための切換機構3、及び、第1内部熱交換器11への冷媒の流れ方向を一定にするためのブリッジ回路16が設けられた冷媒回路210にすることができる。
ここで、切換機構3は、冷媒回路210内における冷媒の流れの方向を切り換えるための機構であり、冷房運転時には、熱源側熱交換器4を圧縮機2から吐出される冷媒の放熱器として、かつ、利用側熱交換器6を熱源側熱交換器4において冷却された冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機2の吐出側と熱源側熱交換器4の一端とを接続するとともに圧縮機2の吸入側と利用側熱交換器6とを接続し(図13の切換機構3の実線を参照、以下、この切換機構3の状態を「冷却運転状態」とする)、暖房運転時には、利用側熱交換器6を圧縮機2から吐出される冷媒の放熱器として、かつ、熱源側熱交換器4を利用側熱交換器6において冷却された冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機2の吐出側と利用側熱交換器6とを接続するとともに圧縮機2の吸入側と熱源側熱交換器4の一端とを接続することが可能である(図13の切換機構3の破線を参照、以下、この切換機構3の状態を「加熱運転状態」とする)。本変形例において、切換機構3は、圧縮機2の吸入側、圧縮機2の吐出側、熱源側熱交換器4及び利用側熱交換器6に接続された四路切換弁である。尚、切換機構3は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の電磁弁を組み合わせる等によって、上述と同様の冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
また、ブリッジ回路16は、熱源側熱交換器4と利用側熱交換器6との間に設けられており、第1内部熱交換器11の入口に接続される入口管19a、及び、第1内部熱交換器11の出口に接続される出口管19bに接続されている。ブリッジ回路16は、本変形例において、4つの逆止弁16a、16b、16c、16dを有している。そして、入口逆止弁16aは、熱源側熱交換器4から入口管19aへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。入口逆止弁16bは、利用側熱交換器6から入口管19aへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。すなわち、入口逆止弁16a、16bは、熱源側熱交換器4及び利用側熱交換器6の一方から入口管19aに冷媒を流通させる機能を有している。出口逆止弁16cは、出口管19bから利用側熱交換器6への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。出口逆止弁16dは、出口管19bから熱源側熱交換器4への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。すなわち、出口逆止弁16c、16dは、出口管19bから熱源側熱交換器4及び利用側熱交換器6の他方に冷媒を流通させる機能を有している。
また、膨張機構5は、出口管19bに設けられている。また、第1内部熱交換器11は、切換機構3から圧縮機2の吸入側に送られる冷媒によって入口管19aを流れる冷媒を加熱するように設けられている。
このように、本変形例の冷媒回路210では、切換機構3及びブリッジ回路16によって、圧縮機2、熱源側熱交換器4、第1内部熱交換器11、膨張機構5、利用側熱交換器6の順に冷媒を循環させる冷却運転状態と、圧縮機2、利用側熱交換器6、第1内部熱交換器11、膨張機構5、熱源側熱交換器4の順に冷媒を循環させる加熱運転状態とを切り換えることができるように構成されている。
次に、本変形例の空気調和装置1の動作について、図13及び図2を用いて説明する。ここで、本変形例における冷房運転時の冷凍サイクルについては、図2を用いて説明し、暖房運転時の冷凍サイクルについては、図2における点Cと点Dとを入れ替えることによって代用して説明するものとする。尚、以下の冷房運転や暖房運転における運転制御は、上述の実施形態と同様の制御部(図示せず)によって行われる。
冷房運転時は、切換機構3が図13の実線で示される冷却運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。この冷媒回路210の状態において、低圧の冷媒(図13、図2の点A参照)は、圧縮機2に吸入されて、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される(図13、図2の点B参照)。そして、この圧縮機2から吐出された高圧の冷媒は、切換機構3を経由して、冷媒の放熱器として機能する熱源側熱交換器4に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図13、図2の点C参照)。そして、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒は、ブリッジ回路16の入口逆止弁16aを通じて入口管19aに流入し、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11に送られて、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒と熱交換を行って冷却される(図13、図2の点F参照)。そして、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11において冷却された高圧の冷媒は、出口管19bに送られて、膨張機構5によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となり、ブリッジ回路16の出口逆止弁16cを通じて、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器6に送られる(図13、図2の点D参照)。そして、蒸発器としての利用側熱交換器6に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図13、図2の点E参照)。そして、この蒸発器としての利用側熱交換器6において加熱され蒸発した低圧の冷媒は、切換機構3を経由して、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11に送られ、第1内部熱交換器11において、放熱器としての熱源側熱交換器4から膨張機構5に送られる冷媒と熱交換を行って加熱されて過熱状態になった後に、圧縮機2に吸入される(図13、図2の点A参照)。このようにして、冷房運転が行われる。
暖房運転時は、切換機構3が図13の実線で示される加熱運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。この冷媒回路210の状態において、低圧の冷媒(図13、図2の点A参照)は、圧縮機2に吸入されて、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される(図13、図2の点B参照)。そして、この圧縮機2から吐出された高圧の冷媒は、切換機構3を経由して、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器6に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図13、図2の点Cを点Dに読み替えて参照)。そして、放熱器としての利用側熱交換器6において冷却された高圧の冷媒は、ブリッジ回路16の入口逆止弁16bを通じて入口管19aに流入し、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11に送られて、蒸発器としての熱源側熱交換器4から圧縮機2に送られる冷媒と熱交換を行って冷却される(図13、図2の点F参照)。過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11において冷却された高圧の冷媒は、出口管19bに送られて、膨張機構5によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となり、ブリッジ回路16の出口逆止弁16dを通じて、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器4に送られる(図13、図2の点Dを点Cに読み替えて参照)。そして、蒸発器としての熱源側熱交換器4に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図13、図2の点E参照)。そして、この蒸発器としての熱源側熱交換器4において加熱され蒸発した低圧の冷媒は、切換機構3を経由して、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11に送られ、第1内部熱交換器11において、放熱器としての利用側熱交換器6から膨張機構5に送られる冷媒と熱交換を行って加熱されて過熱状態になった後に、圧縮機2に吸入される(図13、図2の点A参照)。このようにして、暖房運転が行われる。
このように、本変形例の空気調和装置1では、冷房運転においては、冷媒回路210に設けられた第1内部熱交換器11からなる過熱機構8によって蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで(図2の点E、点A参照)、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐことができ、また、暖房運転においても、冷媒回路210に設けられた過熱機構8によって蒸発器としての熱源側熱交換器4から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで(図2の点E、点A参照)、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐことができるため、冷房運転及び暖房運転のいずれにおいても、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれを少なくすることができる。
また、本変形例においても、上述の実施形態と同様に、冷媒として、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)からなる単一冷媒に代えて、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒を使用したり、これらの冷媒を含む混合冷媒を使用してもよい。
また、本変形例においても、上述の変形例1と同様に、図14に示されるように、これに加えて、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐために、冷媒回路210内の運転条件の変動等によって生じる余剰冷媒を溜めるアキュムレータ17を冷媒回路210に設けるようにしてもよい。
また、本変形例においても、上述の変形例2と同様に、図15に示されるように、アキュムレータ17に加えて、放熱器としての熱源側熱交換器4又は利用側熱交換器6において放熱した冷媒を溜めるレシーバ18を冷媒回路210にさらに設けるようにしてもよい。
さらに、本変形例においても、上述の変形例3と同様に、冷媒回路210に充填される冷媒が、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含む混合冷媒である場合においては、図16に示されるように、アキュムレータ17を設けることなく、冷凍サイクルにおける高圧に位置しかつ混合冷媒の組成変化が生じにくいレシーバ18のみを設けて、冷媒回路210内の余剰冷媒を溜めるようにしてもよい。
(8)変形例6
上述の変形例4では、冷房専用の冷媒回路110(図8、図10〜図12参照)において、過熱機構8(具体的には、吸入戻し管12及び第2内部熱交換器13)を設け、さらに、アキュムレータ17やレシーバ18を設けるようにしているが、この構成を、冷房運転と暖房運転とを切換可能な冷媒回路に採用してもよい。
例えば、図17に示されるように、吸入戻し管12及び第2内部熱交換器13からなる過熱機構8が設けられた冷媒回路110(図8参照)において、冷房運転と暖房運転とを切換可能にするための切換機構3、及び、第2内部熱交換器13への冷媒の流れ方向を一定にするためのブリッジ回路16が設けられた冷媒回路310にすることができる。
ここで、切換機構3は、上述の変形例5の切換機構3と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、ブリッジ回路16は、入口管19a及び出口管19bが、第1内部熱交換器11の入口及び出口ではなく、第2内部熱交換器13の入口及び出口に接続されている点を除いては、上述の変形例5のブリッジ回路16と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、膨張機構5及び吸入戻し管12は、出口管19bに設けられている。また、第2内部熱交換器13は、切換機構3から圧縮機2の吸入側に送られる冷媒によって入口管19aを流れる冷媒を加熱するように設けられている。
このように、本変形例の冷媒回路310では、切換機構3及びブリッジ回路16によって、圧縮機2、熱源側熱交換器4、第2内部熱交換器13、膨張機構5、利用側熱交換器6の順に冷媒を循環させる冷却運転状態と、圧縮機2、利用側熱交換器6、第2内部熱交換器13、膨張機構5、熱源側熱交換器4の順に冷媒を循環させる加熱運転状態とを切り換えることができるように構成されている。
次に、本変形例の空気調和装置1の動作について、図17及び図9を用いて説明する。ここで、本変形例における冷房運転時の冷凍サイクルについては、図9を用いて説明し、暖房運転時の冷凍サイクルについては、図9における点Cと点Dとを入れ替えることによって代用して説明するものとする。尚、以下の冷房運転や暖房運転における運転制御は、上述の実施形態と同様の制御部(図示せず)によって行われる。
冷房運転時は、切換機構3が図13の実線で示される冷却運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。また、吸入戻し弁12aは、変形例4と同様の開度調節がなされる。この冷媒回路310の状態において、低圧の冷媒(図17、図9の点A参照)は、圧縮機2に吸入されて、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される(図17、図9の点B参照)。そして、この圧縮機2から吐出された高圧の冷媒は、切換機構3を経由して、冷媒の放熱器として機能する熱源側熱交換器4に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図17、図9の点C参照)。そして、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒は、ブリッジ回路16の入口逆止弁16aを通じて入口管19aに流入し、過熱機構8を構成する第2内部熱交換器13に送られて、過熱機構8を構成する吸入戻し管12を流れる冷媒と熱交換を行って冷却される(図17、図9の点G参照)。そして、第2内部熱交換器13において冷却された高圧の冷媒は、出口管19bに送られて、その一部が吸入戻し管12に分岐される。そして、吸入戻し管12を流れる冷媒は、吸入戻し弁12aにおいて低圧付近まで減圧された後に、第2内部熱交換器13に送られて(図17、図9の点H参照)、上述のように、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒と熱交換を行って加熱されて、吸入戻し弁12aの過熱度制御における目標値に応じた過熱状態になった後(図17、図9の点I参照)、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒に合流することになる。そして、第2内部熱交換器13において冷却された高圧の冷媒は、膨張機構5によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となり、ブリッジ回路16の出口逆止弁16cを通じて、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器6に送られる(図17、図9の点D参照)。そして、蒸発器としての利用側熱交換器6に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図17、図9の点E参照)。そして、この蒸発器としての利用側熱交換器6において加熱され蒸発した低圧の冷媒は、第2内部熱交換器13において過熱状態になった吸入戻し管12を流れる冷媒と合流することで加熱されて過熱状態になった後に、圧縮機2に吸入される(図17、図9の点A参照)。このようにして、冷房運転が行われる。
暖房運転時は、切換機構3が図17の実線で示される加熱運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。また、吸入戻し弁12aは、冷房運転時と同様の開度調節がなされる。この冷媒回路310の状態において、低圧の冷媒(図17、図9の点A参照)は、圧縮機2に吸入されて、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される(図17、図9の点B参照)。そして、この圧縮機2から吐出された高圧の冷媒は、切換機構3を経由して、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器6に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図17、図9の点Cを点Dに読み替えて参照)。そして、放熱器としての利用側熱交換器6において冷却された高圧の冷媒は、ブリッジ回路16の入口逆止弁16bを通じて入口管19aに流入し、過熱機構8を構成する第2内部熱交換器13に送られて、過熱機構8を構成する吸入戻し管12を流れる冷媒と熱交換を行って冷却される(図17、図9の点G参照)。そして、第2内部熱交換器13において冷却された高圧の冷媒は、出口管19bに送られて、その一部が吸入戻し管12に分岐される。そして、吸入戻し管12を流れる冷媒は、吸入戻し弁12aにおいて低圧付近まで減圧された後に、第2内部熱交換器13に送られて(図17、図9の点H参照)、上述のように、放熱器としての利用側熱交換器6において冷却された高圧の冷媒と熱交換を行って加熱されて、吸入戻し弁12aの過熱度制御における目標値に応じた過熱状態になった後(図17、図9の点I参照)、蒸発器としての熱源側熱交換器4から圧縮機2に送られる冷媒に合流することになる。そして、第2内部熱交換器13において冷却された高圧の冷媒は、膨張機構5によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となり、ブリッジ回路16の出口逆止弁16dを通じて、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器4に送られる(図17、図9の点Dを点Cに読み替えて参照)。そして、蒸発器としての熱源側熱交換器4に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図17、図9の点E参照)。そして、この蒸発器としての熱源側熱交換器4において加熱され蒸発した低圧の冷媒は、第2内部熱交換器13において過熱状態になった吸入戻し管12を流れる冷媒と合流することで加熱されて過熱状態になった後に、圧縮機2に吸入される(図17、図9の点A参照)。このようにして、暖房運転が行われる。
このように、本変形例の空気調和装置1では、冷房運転においては、冷媒回路310に設けられた吸入戻し管12及び第2内部熱交換器13からなる過熱機構8によって蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで(図9の点E、点A参照)、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐことができ、また、暖房運転においても、冷媒回路310に設けられた過熱機構8によって蒸発器としての熱源側熱交換器4から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで(図9の点E、点A参照)、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐことができるため、冷房運転及び暖房運転のいずれにおいても、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれを少なくすることができる。
また、本変形例においても、上述の変形例4と同様に、冷媒として、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)からなる単一冷媒に代えて、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒を使用したり、これらの冷媒を含む混合冷媒を使用してもよい。
また、本変形例においても、上述の変形例4と同様に、図18に示されるように、これに加えて、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐために、冷媒回路310内の運転条件の変動等によって生じる余剰冷媒を溜めるアキュムレータ17を冷媒回路310に設けるようにしてもよい。
また、本変形例においても、上述の変形例4と同様に、図19に示されるように、アキュムレータ17に加えて、放熱器としての熱源側熱交換器4又は利用側熱交換器6において放熱した冷媒を溜めるレシーバ18を冷媒回路310にさらに設けるようにしてもよい。
さらに、本変形例においても、上述の変形例4と同様に、冷媒回路310に充填される冷媒が、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含む混合冷媒である場合においては、図20に示されるように、アキュムレータ17を設けることなく、冷凍サイクルにおける高圧に位置しかつ混合冷媒の組成変化が生じにくいレシーバ18のみを設けて、冷媒回路310内の余剰冷媒を溜めるようにしてもよい。
(9)変形例7
上述の変形例5における冷媒回路210(図13〜図16参照)では、1つの利用側熱交換器6を有する構成において、切換機構3を冷却運転状態にする冷房運転及び切換機構3を加熱運転状態にする暖房運転のいずれにおいても、第1内部熱交換器11からなる過熱機構8によって、蒸発器としての利用側熱交換器6又は熱源側熱交換器4から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぎ、これにより、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれを少なくしているが、この構成を、複数の空調空間の空調負荷に応じた冷房や暖房を行うことが可能な冷媒回路に適用してもよい。
例えば、図21に示されるように、第1内部熱交換器11からなる過熱機構8が設けられた冷媒回路210(図13参照)において、互いに並列に接続された複数(ここでは、3つ)の利用側熱交換器6を設けるとともに、各利用側熱交換器6に対応するように利用側膨張機構5bを設け、さらに、出口管19bに設けられていた膨張機構5を削除して、熱源側熱交換器4とブリッジ回路16との間に熱源側膨張機構5aを設けた冷媒回路410にすることができる。尚、本変形例において、熱源側膨張機構5a及び利用側膨張機構5bは、電動膨張弁である。
そして、本変形例の冷媒回路410では、切換機構3及びブリッジ回路16によって、圧縮機2、熱源側熱交換器4、熱源側膨張機構5a、第1内部熱交換器11、利用側膨張機構5b、利用側熱交換器6の順に冷媒を循環させる冷却運転状態と、圧縮機2、利用側熱交換器6、利用側膨張機構5b、第1内部熱交換器11、熱源側膨張機構5a、熱源側熱交換器4の順に冷媒を循環させる加熱運転状態とを切り換えることができるように構成されている。
次に、本変形例の空気調和装置1の動作について、図21及び図22を用いて説明する。ここで、図22は、本変形例における冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。また、暖房運転時の冷凍サイクルについては、図22における点Cと点Dとを入れ替えることによって代用して説明するものとする。尚、以下の冷房運転や暖房運転における運転制御は、上述の実施形態と同様の制御部(図示せず)によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」とは、冷凍サイクルにおける高圧(すなわち、図22の点B、B’、C、F、Jにおける圧力)を意味し、「低圧」とは、冷凍サイクルにおける低圧(すなわち、図22の点A、D、Eにおける圧力)を意味している。
冷房運転時は、切換機構3が図21の実線で示される冷却運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。この冷媒回路410の状態において、低圧の冷媒(図21、図22の点A参照)は、圧縮機2に吸入されて、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される(図21、図22の点B参照)。そして、この圧縮機2から吐出された高圧の冷媒は、切換機構3を経由して、冷媒の放熱器として機能する熱源側熱交換器4に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図21、図22の点C参照)。そして、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒は、熱源側膨張機構5aによって飽和圧力近くまで減圧された後(図21、図22の点J参照)、ブリッジ回路16の入口逆止弁16aを通じて入口管19aに流入し、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11に送られて、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒と熱交換を行って冷却される(図21、図22の点F参照)。そして、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11において冷却された高圧の冷媒は、出口管19b及びブリッジ回路16の出口逆止弁16cを通じて、利用側膨張機構5bに送られて、利用側膨張機構5bによって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器6に送られる(図21、図22の点D参照)。そして、蒸発器としての利用側熱交換器6に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図21、図22の点E参照)。そして、この蒸発器としての利用側熱交換器6において加熱され蒸発した低圧の冷媒は、切換機構3を経由して、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11に送られ、第1内部熱交換器11において、放熱器としての熱源側熱交換器4から利用側膨張機構5bに送られる冷媒と熱交換を行って加熱されて過熱状態になった後に、圧縮機2に吸入される(図21、図22の点A参照)。このようにして、冷房運転が行われる。
暖房運転時は、切換機構3が図21の実線で示される加熱運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。この冷媒回路410の状態において、低圧の冷媒(図21、図22の点A参照)は、圧縮機2に吸入されて、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される(図21、図22の点B参照)。そして、この圧縮機2から吐出された高圧の冷媒は、切換機構3を経由して、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器6に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図21、図22の点Cを点Dに読み替えて参照)。そして、放熱器としての利用側熱交換器6において冷却された高圧の冷媒は、利用側膨張機構5bによって飽和圧力近くまで減圧された後(図21、図22の点J参照)、ブリッジ回路16の入口逆止弁16bを通じて入口管19aに流入し、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11に送られて、蒸発器としての熱源側熱交換器4から圧縮機2に送られる冷媒と熱交換を行って冷却される(図21、図22の点F参照)。そして、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11において冷却された高圧の冷媒は、出口管19b及びブリッジ回路16の出口逆止弁16dを通じて、熱源側膨張機構5aに送られて、熱源側膨張機構5aによって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器4に送られる(図21、図22の点Dを点Cに読み替えて参照)。そして、蒸発器としての熱源側熱交換器4に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図21、図22の点E参照)。そして、この蒸発器としての熱源側熱交換器4において加熱され蒸発した低圧の冷媒は、切換機構3を経由して、過熱機構8を構成する第1内部熱交換器11に送られ、第1内部熱交換器11において、放熱器としての利用側熱交換器6から膨張機構5に送られる冷媒と熱交換を行って加熱されて過熱状態になった後に、圧縮機2に吸入される(図21、図22の点A参照)。このようにして、暖房運転が行われる。
このように、本変形例の空気調和装置1においても、上述の変形例5と同様に、冷房運転においては、冷媒回路410に設けられた第1内部熱交換器11からなる過熱機構8によって蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで(図22の点E、点A参照)、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐことができ、また、暖房運転においても、冷媒回路410に設けられた過熱機構8によって蒸発器としての熱源側熱交換器4から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで(図22の点E、点A参照)、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐことができるため、冷房運転及び暖房運転のいずれにおいても、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれを少なくすることができる。
また、本変形例においても、上述の変形例5と同様に、冷媒として、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)からなる単一冷媒に代えて、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒を使用したり、これらの冷媒を含む混合冷媒を使用してもよい。
また、本変形例においても、上述の変形例5と同様に、図23に示されるように、これに加えて、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐために、冷媒回路410内の運転条件の変動等によって生じる余剰冷媒を溜めるアキュムレータ17を冷媒回路410に設けるようにしてもよい。
また、本変形例においても、上述の変形例5と同様に、図24に示されるように、アキュムレータ17に加えて、放熱器としての熱源側熱交換器4又は利用側熱交換器6において放熱した冷媒を溜めるレシーバ18を冷媒回路410にさらに設けるようにしてもよい。
さらに、本変形例においても、上述の変形例5と同様に、冷媒回路410に充填される冷媒が、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含む混合冷媒である場合においては、図25に示されるように、アキュムレータ17を設けることなく、冷凍サイクルにおける高圧に位置しかつ混合冷媒の組成変化が生じにくいレシーバ18のみを設けて、冷媒回路410内の余剰冷媒を溜めるようにしてもよい。
(10)変形例8
上述の変形例6における冷媒回路310(図17〜図20参照)では、1つの利用側熱交換器6を有する構成において、切換機構3を冷却運転状態にする冷房運転及び切換機構3を加熱運転状態にする暖房運転のいずれにおいても、吸入戻し管12及び第2内部熱交換器13からなる過熱機構8によって、蒸発器としての利用側熱交換器6又は熱源側熱交換器4から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぎ、これにより、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれを少なくしているが、この構成を、複数の空調空間の空調負荷に応じた冷房や暖房を行うことが可能な冷媒回路に適用してもよい。
例えば、図26に示されるように、吸入戻し管12及び第2内部熱交換器13からなる過熱機構8が設けられた冷媒回路310(図17参照)において、互いに並列に接続された複数(ここでは、3つ)の利用側熱交換器6を設けるとともに、各利用側熱交換器6に対応するように利用側膨張機構5bを設け、さらに、出口管19bに設けられていた膨張機構5を削除して、熱源側熱交換器4とブリッジ回路16との間に熱源側膨張機構5aを設けた冷媒回路510にすることができる。尚、本変形例において、熱源側膨張機構5a及び利用側膨張機構5bは、電動膨張弁である。
そして、本変形例の冷媒回路510では、切換機構3及びブリッジ回路16によって、圧縮機2、熱源側熱交換器4、熱源側膨張機構5a、第2内部熱交換器13、利用側膨張機構5b、利用側熱交換器6の順に冷媒を循環させる冷却運転状態と、圧縮機2、利用側熱交換器6、利用側膨張機構5b、第2内部熱交換器13、熱源側膨張機構5a、熱源側熱交換器4の順に冷媒を循環させる加熱運転状態とを切り換えることができるように構成されている。
次に、本変形例の空気調和装置1の動作について、図26及び図27を用いて説明する。ここで、図27は、本変形例における冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。また、暖房運転時の冷凍サイクルについては、図27における点Cと点Dとを入れ替えることによって代用して説明するものとする。尚、以下の冷房運転や暖房運転における運転制御は、上述の実施形態と同様の制御部(図示せず)によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」とは、冷凍サイクルにおける高圧(すなわち、図27の点B、B’、C、F、Jにおける圧力)を意味し、「低圧」とは、冷凍サイクルにおける低圧(すなわち、図27の点A、D、Eにおける圧力)を意味している。
冷房運転時は、切換機構3が図26の実線で示される冷却運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。また、吸入戻し弁12aは、変形例6と同様の開度調節がなされる。この冷媒回路510の状態において、低圧の冷媒(図26、図27の点A参照)は、圧縮機2に吸入されて、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される(図26、図27の点B参照)。そして、この圧縮機2から吐出された高圧の冷媒は、切換機構3を経由して、冷媒の放熱器として機能する熱源側熱交換器4に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図26、図27の点C参照)。そして、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒は、熱源側膨張機構5aによって飽和圧力近くまで減圧された後(図26、図27の点J参照)、ブリッジ回路16の入口逆止弁16aを通じて入口管19aに流入し、過熱機構8を構成する第2内部熱交換器13に送られて、過熱機構8を構成する吸入戻し管12を流れる冷媒と熱交換を行って冷却される(図26、図27の点G参照)。そして、第2内部熱交換器13において冷却された高圧の冷媒は、出口管19bに送られて、その一部が吸入戻し管12に分岐される。そして、吸入戻し管12を流れる冷媒は、吸入戻し弁12aにおいて低圧付近まで減圧された後に、第2内部熱交換器13に送られて(図26、図27の点H参照)、上述のように、放熱器としての熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒と熱交換を行って加熱されて、吸入戻し弁12aの過熱度制御における目標値に応じた過熱状態になった後(図26、図27の点I参照)、蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒に合流することになる。そして、第2内部熱交換器13において冷却された高圧の冷媒は、出口管19b及びブリッジ回路16の出口逆止弁16cを通じて、利用側膨張機構5bに送られて、利用側膨張機構5bによって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器6に送られる(図26、図27の点D参照)。そして、蒸発器としての利用側熱交換器6に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図26、図27の点E参照)。そして、この蒸発器としての利用側熱交換器6において加熱され蒸発した低圧の冷媒は、第2内部熱交換器13において過熱状態になった吸入戻し管12を流れる冷媒と合流することで加熱されて過熱状態になった後に、圧縮機2に吸入される(図26、図27の点A参照)。このようにして、冷房運転が行われる。
暖房運転時は、切換機構3が図26の実線で示される加熱運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。また、吸入戻し弁12aは、冷房運転時と同様の開度調節がなされる。この冷媒回路510の状態において、低圧の冷媒(図26、図27の点A参照)は、圧縮機2に吸入されて、冷凍サイクルにおける高圧まで圧縮された後に吐出される(図26、図27の点B参照)。そして、この圧縮機2から吐出された高圧の冷媒は、切換機構3を経由して、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器6に送られて、冷却源としての水や空気と熱交換を行って冷却される(図26、図27の点Cを点Dに読み替えて参照)。そして、放熱器としての利用側熱交換器6において冷却された高圧の冷媒は、利用側膨張機構5bによって飽和圧力近くまで減圧された後(図26、図27の点J参照)、ブリッジ回路16の入口逆止弁16bを通じて入口管19aに流入し、過熱機構8を構成する第2内部熱交換器13に送られて、過熱機構8を構成する吸入戻し管12を流れる冷媒と熱交換を行って冷却される(図26、図27の点G参照)。そして、第2内部熱交換器13において冷却された高圧の冷媒は、出口管19bに送られて、その一部が吸入戻し管12に分岐される。そして、吸入戻し管12を流れる冷媒は、吸入戻し弁12aにおいて低圧付近まで減圧された後に、第2内部熱交換器13に送られて(図26、図27の点H参照)、上述のように、放熱器としての利用側熱交換器6において冷却された高圧の冷媒と熱交換を行って加熱されて、吸入戻し弁12aの過熱度制御における目標値に応じた過熱状態になった後(図26、図27の点I参照)、蒸発器としての熱源側熱交換器4から圧縮機2に送られる冷媒に合流することになる。そして、第2内部熱交換器13において冷却された高圧の冷媒は、出口管19b及びブリッジ回路16の出口逆止弁16dを通じて、熱源側膨張機構5aに送られて、熱源側膨張機構5aによって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器4に送られる(図26、図27の点Dを点Cに読み替えて参照)。そして、蒸発器としての熱源側熱交換器4に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水や空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図26、図27の点E参照)。そして、この蒸発器としての熱源側熱交換器4において加熱され蒸発した低圧の冷媒は、第2内部熱交換器13において過熱状態になった吸入戻し管12を流れる冷媒と合流することで加熱されて過熱状態になった後に、圧縮機2に吸入される(図26、図27の点A参照)。このようにして、暖房運転が行われる。
このように、本変形例の空気調和装置1では、冷房運転においては、冷媒回路510に設けられた吸入戻し管12及び第2内部熱交換器13からなる過熱機構8によって蒸発器としての利用側熱交換器6から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで(図27の点E、点A参照)、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐことができ、また、暖房運転においても、冷媒回路510に設けられた過熱機構8によって蒸発器としての熱源側熱交換器4から圧縮機2に送られる冷媒を加熱することで(図27の点E、点A参照)、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを防ぐことができるため、冷房運転及び暖房運転のいずれにおいても、圧縮機2において液圧縮が生じるおそれを少なくすることができる。
また、本変形例においても、上述の変形例6と同様に、冷媒として、HFO−1234yf(2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン)からなる単一冷媒に代えて、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒を使用したり、これらの冷媒を含む混合冷媒を使用してもよい。
また、本変形例においても、上述の変形例6と同様に、図28に示されるように、これに加えて、圧縮機2に吸入される冷媒が湿り状態になるのを確実に防ぐために、冷媒回路510内の運転条件の変動等によって生じる余剰冷媒を溜めるアキュムレータ17を冷媒回路510に設けるようにしてもよい。
また、本変形例においても、上述の変形例6と同様に、図29に示されるように、アキュムレータ17に加えて、放熱器としての熱源側熱交換器4又は利用側熱交換器6において放熱した冷媒を溜めるレシーバ18を冷媒回路510にさらに設けるようにしてもよい。
さらに、本変形例においても、上述の変形例6と同様に、冷媒回路510に充填される冷媒が、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒を含む混合冷媒である場合においては、図30に示されるように、アキュムレータ17を設けることなく、冷凍サイクルにおける高圧に位置しかつ混合冷媒の組成変化が生じにくいレシーバ18のみを設けて、冷媒回路510内の余剰冷媒を溜めるようにしてもよい。
(11)他の実施形態
以上、本発明の実施形態及びその変形例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上述の実施形態及びその変形例においては、空気調和装置に本発明を適用した例について説明したが、これに限定されず、ヒートポンプ式給湯機や冷蔵庫等の他の冷凍装置に本発明を適用してもよい。
本発明を利用すれば、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒、又は、この冷媒を含む混合冷媒が充填された冷媒回路を備えた冷凍装置において、圧縮機において液圧縮が生じるおそれを少なくすることができる。
本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置の概略構成図である。 冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 HCFC−22を使用した冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 HFC−410Aを使用した冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 変形例1にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例2にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例3にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例4にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例4にかかる空気調和装置における冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 変形例4にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例4にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例4にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例5にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例5にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例5にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例5にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例6にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例6にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例6にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例6にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例7にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例7にかかる空気調和装置における冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 変形例7にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例7にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例7にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例8にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例8にかかる空気調和装置における冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 変形例8にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例8にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例8にかかる空気調和装置の概略構成図である。
符号の説明
1 空気調和装置(冷凍装置)
2 圧縮機
4 熱源側熱交換器(放熱器、蒸発器)
5 膨張機構
5a 熱源側膨張機構
5b 利用側膨張機構
6 利用側熱交換器(蒸発器、放熱器)
8 過熱機構
10、110、210、310、410、510 冷媒回路
11 第1内部熱交換器
12 吸入戻し管
13 第2内部熱交換器
17 アキュムレータ
18 レシーバ

Claims (9)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機(2)と、前記圧縮機によって圧縮された冷媒の放熱を行う放熱器(4、6)と、前記放熱器において放熱した冷媒を減圧する膨張機構(5、5a、5b)と、前記膨張機構において減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器(6、4)とが接続されることによって構成されており、分子式:C3mn(但し、m=1〜5、n=1〜5、かつ、m+n=6)で示され、かつ、分子構造中に二重結合を1個有する冷媒からなる単一冷媒、又は、前記冷媒を含む混合冷媒が充填された冷媒回路(10、110、210、310、410、510)と、
    前記冷媒回路に設けられており、前記蒸発器から前記圧縮機に送られる冷媒を加熱する過熱機構(8)と、
    を備えた、冷凍装置(1)。
  2. 前記過熱機構(8)は、前記放熱器(4、6)から前記膨張機構(5、5a、5b)に送られる冷媒によって前記蒸発器から前記圧縮機(2)に送られる冷媒を加熱する第1内部熱交換器(11)である、請求項1に記載の冷凍装置(1)。
  3. 前記過熱機構(8)は、前記放熱器(4、6)から前記蒸発器(6、4)に送られる冷媒を分岐して前記蒸発器から前記圧縮機(2)に送られる冷媒に合流させる吸入戻し管(12)と、前記放熱器から前記膨張機構(5、5a、5b)に送られる冷媒によって前記吸入戻し管を流れる冷媒を加熱する第2内部熱交換器(13)とを有している、請求項1に記載の冷凍装置(1)。
  4. 前記冷媒回路(10、110、210、310、410、510)内の余剰冷媒を溜める容器として、前記圧縮機(2)に吸入される冷媒を溜めるアキュムレータ(17)が設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍装置(1)。
  5. 前記冷媒回路(10、110、210、310、410、510)内の余剰冷媒を溜める容器として、前記放熱器において放熱した冷媒を溜めるレシーバ(18)がさらに設けられている、請求項3に記載の冷凍装置(1)。
  6. 前記冷媒回路(10、110、210、310、410、510)に充填される冷媒は、前記混合冷媒であり、
    前記冷媒回路内の余剰冷媒を溜める容器として、前記圧縮機(2)に吸入される冷媒を溜めるアキュムレータが設けられることなく、前記放熱器(4、6)において放熱した冷媒を溜めるレシーバ(18)が設けられている、
    請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍装置(1)。
  7. 前記冷媒回路(10、110、210、310、410、510)に充填される冷媒は、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンからなる単一冷媒である、請求項1〜5のいずれかに記載の冷凍装置(1)。
  8. 前記冷媒回路(10、110、210、310、410、510)に充填される冷媒は、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンとジフルオロメタンとの混合冷媒である、請求項1〜6のいずれかに記載の冷凍装置(1)。
  9. 前記冷媒回路(10、110、210、310、410、510)に充填される冷媒は、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンとペンタフルオロエタンとの混合冷媒である、請求項1〜6のいずれかに記載の冷凍装置(1)。
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