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JP2009208248A - 記録装置 - Google Patents

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JP2009208248A
JP2009208248A JP2008051029A JP2008051029A JP2009208248A JP 2009208248 A JP2009208248 A JP 2009208248A JP 2008051029 A JP2008051029 A JP 2008051029A JP 2008051029 A JP2008051029 A JP 2008051029A JP 2009208248 A JP2009208248 A JP 2009208248A
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JP2008051029A
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Kunimitsu Sugiura
邦充 杉浦
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

【課題】複数のエンコーダからのパルス信号を切り替える場合に、各パルス信号の位相差の変化に影響されずに正確に補正でき、正確な記録タイミングに基づいて高品質な記録が可能な記録装置を提供すること。
【解決手段】第1及び第2のエンコーダのパルス信号の間の位相差を所定期間連続して検出し、検出される位相差の所定期間の変化量パターンを記憶しておき、信号源を第1のエンコーダから第2のエンコーダに切り替えるに際し、位相の補正開始信号の出力をトリガーとして、第1及び第2のエンコーダの各パルス信号の位相が一致するように、第2のエンコーダのパルス信号を補正する場合に、補正開始信号の出力時点に検出された位相差の変化量と記憶された位相差の変化量パターンとの比較から、位相の補正を行う時点でのパルス信号間の現実の位相差を予測し、その予測された位相差に基づいて、第2のエンコーダのパルス信号の位相を補正する。
【選択図】 図3

Description

本発明は記録装置に関し、詳しくは搬送ベルト上を搬送される記録媒体の正確な移動量を検出でき、高品質な記録を行うことができる記録装置に関する。
搬送ベルトによって記録媒体を搬送するインクジェット記録装置は、複数のローラに張架された搬送ベルトの上面が記録媒体の載置面とされ、いずれかのローラを駆動ローラとして回転駆動させることにより、搬送ベルトを回転させ、その上に載置された記録媒体を搬送させる。搬送ベルト上を搬送される記録媒体に対する画像記録は、搬送途中で記録媒体の位置に応じた適切なタイミングで記録ヘッドからインクを吐出することにより行うため、記録媒体に正確に記録を行うためには、記録開始から終了までの間、記録媒体の位置を正確に検出し続ける必要がある。
一般に、搬送ベルト上を搬送される記録媒体の位置は、搬送ベルトを張架しているローラと同軸に設けられたエンコーダから出力されるパルス信号によって検出することができる(特許文献1)。しかし、この方法は、記録媒体の位置を直接検出しているわけではない。
一方、記録媒体の表面に従動ローラを当接させて記録媒体の移動に従動して回転させ、この従動ローラと同軸にエンコーダを設けることにより、記録媒体の位置を読み取るようにすることが提案されている(特許文献2)。これによれば、記録媒体の位置を直接検出することができる。
しかし、記録媒体には先端、後端があるため、記録媒体の位置をその先端がエンコーダを有する従動ローラと搬送ベルトとの間のニップを通過した時点から検出し始めても、やがて後端が従動ローラと搬送ベルトとの間のニップから離脱するため、この離脱時に従動ローラが搬送ベルト側に衝突することによって衝撃が発生し、この衝撃によってエンコーダから出力されるエンコーダパルスに誤差が生じてしまう。記録媒体の表面に当接させる従動ローラは、記録画像の保護のため、記録前の記録媒体の表面に当接させる必要があるので、一般に記録ヘッドよりも記録媒体の搬送方向上流側に配置される。従って、記録媒体の後端が従動ローラと搬送ベルトとの間のニップから離脱した時点では、依然として記録ヘッドによる記録中であるため、記録媒体の位置の検出誤差によって記録タイミングがずれ、記録画像が乱れるおそれがある。
このため、記録媒体に接触して回転する従動ローラに設けたエンコーダの他に、例えば搬送ベルトの駆動ローラにエンコーダを設け、記録媒体の後端が従動ローラから離脱する前に、記録タイミングを制御するための信号源を駆動ローラに設けられたエンコーダに切り替えることにより、記録媒体の後端が従動ローラから離脱する際の衝撃による誤差の影響なく、記録媒体の位置を先端から後端まで継続して検出できるようにすることが考えられる。
このとき、エンコーダを切り替える際に各エンコーダパルス間には位相差が発生する場合があるが、従来、エンコーダパルス間の位相差を補正する技術は知られており(特許文献3)、この位相差を補正する技術を適用することによって、エンコーダ切り替え時の位相差の問題は解消できると考えられる。
特開2005−219339号公報 特開昭58−11861号公報 特開2007−105970号公報
しかし、エンコーダを切り替える際に各エンコーダパルス間の位相差を補正する場合、新たな課題がある。
すなわち、異なる位置に設けられた2つのエンコーダから出力される各エンコーダパルスの位相差は常に一定とは限らないということである。例えば、一般にローラには、ローラの位相に対して僅かながら外径が異なる外径誤差(フレ)がある。ローラの外径誤差は、通常、加工時に発生するので、ローラ毎に異なっており必ずしも一様ではない。
図10は、記録媒体を搬送する際に回転する2本の異なるローラの回転軸にそれぞれ同軸に設けられた2つのエンコーダからのパルス信号の位相差及び位相差の変化量を示すグラフである。このように、各パルス信号を比較してその位相差を検出しても、ローラの外径誤差によってその位相差は常に変化することになる。しかも、ローラの外径誤差によりローラ同士の円周が異なるので、この位相差は増大していく。
図11は、2本の異なるローラの回転軸にそれぞれ同軸に設けられた2つのエンコーダからのパルス信号EP1、EP2の位相差を補正する様子を示すタイミングチャートである。各パルス信号EP1、EP2間は、Δt1、Δt2、Δt3、Δt4…の位相差を有している。これら各位相差は、ローラの外径誤差により一定ではない。
いま、あるタイミングTにおいて、記録タイミングを生成するためのエンコーダのパルス信号をパルス信号EP1からパルス信号EP2に切り替えるものとする。このため、このタイミングTにおけるパルス信号EP2の位相を、パルス信号EP1の位相と一致させる。このとき、補正すべき位相差は、タイミングTの直前に計測された位相差Δt3となるため、パルス信号EP2の位相をΔt3だけずらしたパルス信号EP2’を補正後のエンコーダのパルス信号として得ることになる。
しかし、タイミングTの直後のパルス信号EP1とEP2の現実の位相差は、Δt4(>Δt3)であるため、このパルス信号EP2’は、Δt4−Δt3の分だけパルス信号EP1に対して位相がずれて補正されていることになる。つまり、あるタイミングで2つのエンコーダのパルス信号間の位相差の補正を実行しても、ローラの外径誤差に起因して位相差が変化することにより、現実の補正時の位相差との間にずれが生じることによって不正確な補正が行われてしまう問題がある。通常、記録タイミングは、エンコーダのパルス信号の立ち上がりパルスに同期するため、正確な位相の補正ができないと、記録タイミングを制御するためのエンコーダのパルス信号を切り替えた際に、僅かに残る位相差に起因してエンコーダのパルス信号の立ち上がりパルスがずれることにより記録タイミングに僅かなずれが生じてしまい、ある箇所だけ画像がずれるバンディングが発生し、高品質な画像が得られなくなってしまう。
記録媒体の位置を検出するためのエンコーダには、このようにローラの回転軸に同軸に設けられるものの他、例えば搬送ベルトの端部にリニアスケールによって形成されるものもあるが、搬送ベルトはローラによって回転駆動される以上、上述したローラの外径誤差に起因する位相差のずれは同様に見られる問題である。
そこで、本発明の課題は、記録媒体の記録タイミングを制御するために、記録媒体の位置を検出するための複数のエンコーダからの各パルス信号を切り替える場合に、各パルス信号の位相差の変化に影響されずに正確に補正することができ、正確な記録タイミングに基づいて高品質な記録が可能な記録装置を提供することにある。
本発明の他の課題は以下の記載によって明らかになる。
上記課題は以下の各発明によって解決される。
請求項1記載の発明は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体に画像記録を行う記録手段と、前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体の位置を検出するためにそれぞれ異なる位置に設けられ、回転することによってパルス信号を出力する第1のエンコーダ及び第2のエンコーダと、前記記録媒体の位置に応じて前記記録手段による記録タイミングを制御する記録タイミング制御手段と、前記記録媒体の位置に応じて前記記録タイミング制御手段における記録タイミングを制御するための信号源を前記第1のエンコーダ又は前記第2のエンコーダに切り替える切替手段と、前記記録媒体の搬送中に、前記第1のエンコーダ及び前記第2のエンコーダからそれぞれ出力されるパルス信号の間の位相差を所定期間連続して検出する位相差検出手段と、前記切替手段によって信号源を前記第1のエンコーダから前記第2のエンコーダに切り替えるに際し、位相の補正開始信号の出力をトリガーとして、前記第1のエンコーダ及び前記第2のエンコーダからそれぞれ出力されるパルス信号の位相が一致するように、前記第2のエンコーダから出力されるパルス信号を補正する位相補正手段とを備えた記録装置であって、前記位相差検出手段によって検出される位相差の所定期間の変化量パターンを記憶する変化量パターン記憶手段と、前記位相差検出手段によって所定期間連続して検出された位相差の変化量パターンと前記変化量パターン記憶手段に記憶された位相差の変化量パターンとの比較から、前記位相補正手段によって補正を行う時点での各パルス信号間の位相差を予測する位相差予測手段とを備え、前記位相補正手段は、前記位相差予測手段によって予測された位相差に基づいて、前記第2のエンコーダから出力されるパルス信号の位相を補正することを特徴とする記録装置である。
請求項2記載の発明は、前記位相差予測手段は、前記補正開始信号の出力時点で前記位相差検出手段によって最後に検出された位相差とその一つ前に現れる位相差との間の変化量の値に基づいて、前記変化量パターン記憶手段に記憶された変化量パターンとの比較からその次に現れる変化量の値を予測し、その予測された変化量と前記補正開始信号の出力時点で前記位相差検出手段によって最後に検出された位相差とを加算することによって前記現実の位相差の予測値を算出することを特徴とする請求項1記載の記録装置である。
請求項3記載の発明は、前記第2のエンコーダから出力されるパルス信号の周期を変調する周期変調手段を有し、前記変化量パターン記憶手段は、前記周期変調手段によって前記第2のエンコーダから出力されるパルス信号の周期を前記第1のエンコーダから出力されるパルス信号の周期に一致するように変調された後の位相差の変化量パターンを記憶することを特徴とする請求項1又は2記載の記録装置である。
請求項4記載の発明は、前記記録手段よりも前記記録媒体の搬送方向上流側に、前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体の表面に接触して該記録媒体の移動に従動して回転する従動ローラを備え、前記第1のエンコーダは、前記従動ローラの回転軸と同軸に設けられており、前記搬送手段は、複数の搬送ローラに張架された搬送ベルトを備え、前記第2のエンコーダは、前記複数の搬送ローラのいずれかの回転軸に同軸に設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の記録装置である。
請求項5記載の発明は、前記切替手段は、前記記録媒体の後端が前記従動ローラとの接触から離脱する直前に、前記記録タイミング制御手段における記録タイミングを制御するための信号源を前記第2のエンコーダに切り替えることを特徴とする請求項4記載の記録装置である。
本発明によれば、記録媒体の記録タイミングを制御するために、記録媒体の位置を検出するための複数のエンコーダからの各パルス信号を切り替える場合に、各パルス信号の位相差の変化に影響されずに正確に補正することができ、正確な記録タイミングに基づいて高品質な記録が可能な記録装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、インクジェット記録装置の概略構成を示す側面図、図2は、インクジェット記録装置の主要部の内部構成を示すブロック図である。
図1に示すベルト搬送装置1は、2本の搬送ローラ11、12に亘って無端状の搬送ベルト13が張架されて構成されている。ここでは、一方の搬送ローラ11は、全体制御部8によって制御される搬送モータ14によって回転駆動され、搬送ベルト13を図中反時計方向に回転させる。他方の搬送ローラ12は搬送ベルト13の回転に従動して回転する。
搬送ベルト13の上面の平坦面が記録媒体Sの搬送面13aであり、その搬送面13a上に所定間隔をあけて記録ヘッド2が配置されている。記録ヘッド2は、搬送面13aに対向する面に多数のノズルが配列され、各ノズルから記録媒体Sの位置に応じて、タイミング生成部7によって生成された適切なタイミングでインクを吐出することにより、その下方に位置する記録媒体Sにインクを着弾させ、所定の画像を記録するインクジェットヘッドである。ここでは、この記録ヘッド2は搬送ベルト13の幅方向一杯に亘る長さを有し、搬送ベルト13上に固定状に配置されたラインヘッドを例示しているが、細幅状のヘッドを搬送ベルト13の幅方向に沿って往復移動させることにより画像を記録するシャトルタイプの記録ヘッドであってもよい。
搬送ベルト13の搬送面13a上には、記録ヘッド2よりも記録媒体Sの搬送方向上流側に所定距離をおいて、従動ローラ3が配置されている。従動ローラ3は、搬送ベルト13の幅方向に亘って架設されており、所定の押圧力で搬送ベルト13の搬送面13aを押圧するように設けられている。この従動ローラ3は、搬送ベルト13の回転駆動によって搬送面13a上に載置されて搬送される記録媒体Sの上面に接触し、記録媒体Sの搬送移動に従動して回転する。
従動ローラ3よりも更に記録媒体Sの搬送方向上流側には、搬送面13aの上方に所定間隔をあけて端部検出センサ4が配置されている。端部検出センサ4は、例えば反射型の光センサからなり、この下方を記録媒体Sの先端が通過した時点でON信号を全体制御部8へ出力する。また、この下方を記録媒体Sの後端が通過した時点でOFF信号を全体制御部8へ出力する。
従動ローラ3及び搬送ローラ11には、それぞれ第1のエンコーダ5、第2のエンコーダ6が設けられている。第1のエンコーダ5は従動ローラ3の回転軸に同軸に設けられ、従動ローラ3の回転に伴って円盤5aが回転し、該円盤5aに放射状に形成されたスケールを検知することによってパルス信号をタイミング生成部7に出力する。また、第2のエンコーダ6は搬送ローラ11の回転軸に同軸に設けられ、搬送ローラ11の回転に伴って円盤6aが回転し、該円盤6aに放射状に形成されたスケールを検知することによってパルス信号をタイミング生成部7に出力する。
第1のエンコーダ5と第2のエンコーダ6とは、同一メーカ、同一規格(同一型番)のものであることが好ましい。また、第1のエンコーダが設けられる従動ローラ3と第2のエンコーダ6が設けられる搬送ローラ11とは、公称径が同一であるものが好ましい。これらにより、第1のエンコーダ5と第2のエンコーダ6との各パルス信号間の位相差を極力小さくすることができ、後の位相補正において正確を期すことができるからである。
図3は、タイミング生成部7の詳細を示すブロック図である。
第1のエンコーダ5及び第2のエンコーダ6からそれぞれ出力されるパルス信号は、タイミング生成部7内の位相差計測部71によって各パルス信号間の位相差が計測され続ける。例えば図4に示すように、第1のエンコーダ5からのパルス信号と第2のエンコーダ6からのパルス信号との間に、位相差ΔT、ΔT、ΔT…が発生する。ここでは、パルス信号の立ち上がりパルスの差を位相差として検出しているが、パルス信号の立下りパルスの差を位相差として検出してもよい。その各位相差の計測は、図示しないクロックパルス発生部から出力されるクロックパルスをカウントすることによって行うことができる。
位相差計測部71によってパルス信号間の位相差が計測されると、その位相差の各値は、位相差変化量計測部72に次々出力される。位相差変化量計測部72は、位相差計測部71から次々送られてくるパルス信号毎の位相差の変化量ΔT−ΔT、ΔT−ΔT、…ΔT−ΔTn−1を計測する。この位相差の変化量は、図5に示すように、ある周期を持っている。これは、第1のエンコーダ5が設けられた従動ローラ3と第2のエンコーダ6が設けられた搬送ローラ11の外径誤差に起因するものである。
位相差変化量計測部72において所定期間計測された変化量は、変化量パターン記憶部73に送られ、記憶される。この所定期間は、従動ローラ3及び搬送ローラ11の1周期分、すなわち、これらローラが1回転する間であることが好ましい。ローラの外径誤差はほぼ1周期毎にフレを繰り返すためである。この位相差変化量記憶部73に記憶された位相差の変化量は、後の位相補正部74において位相補正を行う際に利用される。
なお、変化量パターン記憶部73に記憶される位相差の変化量は、従動ローラ3及び搬送ローラ11の1周期毎に更新するようにしてもよい。また、実際に記録媒体Sを搬送する都度、計測して記憶するものに限らず、既定値として予め記憶されていてもよい。また、記録媒体Sの種類(厚み)等によって位相差が異なってくる場合は、記録媒体Sの種類に応じた複数種の変化量パターンを記憶しておき、記録媒体Sの種類に応じて読み出して使用することも好ましい。
第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号は切替部75に送られ、第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号は位相補正部74を介して切替部75に送られる。
位相補正部74は、全体制御部8から送られる補正開始信号をトリガーとして、第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号の位相を、第1のエンコーダ5のパルス信号の位相に一致させるように補正する。これを図4、図5を参照しながら説明すると、第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号と第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号との間に位相差ΔT、ΔT、ΔT…が存在している。これらの位相差は、一定ではなく、従動ローラ3及び搬送ローラ11の1周期分を比較すると、位相差の変化量パターンは所定の周期を有して繰り返している。
いま、あるタイミングで補正開始信号が出力され、これをトリガーとして位相補正を開始しようとする場合、第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号と第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号との間にはΔTの位相差が発生していることが計測される。しかし、実際に第2のエンコーダ6のパルス信号の位相を補正するのは、この補正開始信号が出力された時点の第2のエンコーダ6からのパルス信号Pよりも後のパルス信号(ここでは次のパルス信号Pn+1とする。)となる。ここで、次のパルス信号Pn+1の時点で、計測された位相差ΔTの分だけパルス信号Pn+1の位相を補正しても、その時点では、既に位相差はΔTn+1(≠ΔT)となっており、正確な位相補正がなされないことになる。
そこで、位相補正部74は、補正開始信号が出力されたら、以下の方法によって位相を補正する。
まず、補正開始信号の出力時点までに、位相差計測部71で計測された位相差ΔT、ΔT、ΔT、…ΔTの変化量ΔT−ΔT、ΔT−ΔT、…ΔT−ΔTn−1が位相差変化量計測部72で算出される。補正開始信号の出力時点での最後の位相差の変化量はΔT−ΔTn−1であるから、位相補正部74は、補正開始信号が出力されたら、これを変化量パターン記憶部73に記憶された変化量パターンと比較し、その次に現れる位相差の変化量を予測する。例えば、変化量パターン記憶部73に記憶されている変化量パターンが図5に示すような場合、ΔT−ΔTn−1の次に現れる位相差の変化量は、ΔTn+1−ΔTであることが予測される。そして、予測されたΔTn+1−ΔTと、補正開始信号の出力時点で最後に計測された位相差ΔTとを加算して、位相差の予測値ΔTn+1を算出する。位相補正部74は、この予測値ΔTn+1を現実の位相補正値として、第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号の位相を補正する。
切替部75は、全体制御部8からの切替指令信号によって制御されることにより、記録パルス生成部76において記録パルスを生成するための信号源を第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号とするか、第2のエンコーダ6から出力され、位相補正部74によって位相補正された後のパルス信号とするか切り替える。
記録パルス生成部76は、第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号又は第2のエンコーダ6から出力され、位相補正部74によって位相補正された後のパルス信号に基づいて記録パルスのタイミングを生成し、図示しない画像データに応じて記録ヘッド2に出力する。
次に、図6のフローチャートを用いて記録媒体Sの搬送及び記録動作について説明する。
まず、全体制御部8によって搬送モータ14が駆動され、搬送ローラ11が正回転することによって搬送ベルト13が回転した後(S1)、図示しない給紙ローラによって記録媒体Sが搬送ベルト13の搬送面13aに載置される(S2)。搬送面13aに載置された記録媒体Sは、搬送ベルト13によって搬送され、やがて先端が端部検出センサ4の下方を通過することによって端部検出センサ4がONになる(S3)。
端部検出センサ4がONになると、全体制御部8は、搬送ローラ11に設けられた第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号を所定数N1カウントする(S4)。この所定数N1は、記録媒体Sの先端が端部検出センサ4を通過してから、従動ローラ3と搬送ベルト13との間のニップに到達すると思われる記録媒体Sの移動量d(図1参照)に相当するパルス信号数である。パルス信号をN1だけカウントすれば、記録媒体Sの先端は、従動ローラ3と搬送ベルト13との間のニップに到達するため、以後、記録媒体Sの移動量(位置)は、従動ローラ3に設けられた第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号によって検出すればよいことになる。
この所定数N1をカウントした後、全体制御部8は、記録パルス生成部76に出力されるパルス信号が第1のエンコーダ5からとなるように切替部75を設定し、従動ローラ3が記録媒体Sの表面に当接しながら回転する際に発生する第1のエンコーダ5からのパルス信号の取得を開始する(S5)。
この第1のエンコーダ5からのパルス信号の取得により、タイミング生成部7には、第1のエンコーダ5と第2のエンコーダ6の両方のパルス信号がそれぞれ入力される。このため、タイミング生成部7では、位相差計測部71、位相差変化量計測部72によって、第1のエンコーダ5と第2のエンコーダ6の各パルス信号間の位相差の計測を開始し、従動ローラ3及び搬送ローラ11の1周期分の位相差の変化量パターンを変化量パターン記憶部73に記憶しておく(S6)。
やがて、第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号に基づいて、記録媒体Sの先端が記録ヘッド2の下方の記録位置に到達したことが検出されると(S7)、タイミング生成部7は、第1のエンコーダ5からのパルス信号を信号源として、所定のタイミングで記録ヘッド2による画像記録を開始する(S8)。
その後、記録媒体Sの後端が端部検出センサ4の下方を通過することによって端部検出センサ4がOFFになると(S9)、全体制御部8は、従動ローラ3に設けられた第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号を所定数N2カウントする(S10)。この所定数N2は、記録媒体Sの後端が端部検出センサ4を通過してから、従動ローラ3と搬送ベルト13との間のニップに到達すると思われる記録媒体Sの移動量d(図1参照)に相当するパルス信号数よりも小さい値である。パルス信号をこのN2だけカウントすれば、記録媒体Sの後端は、従動ローラ3と搬送ベルト13との間のニップよりもわずかに手前側(上流側)に位置しており、依然として記録媒体Sの表面は従動ローラ3に押圧された状態にある。これは、位相補正を、なるべく記録媒体Sの後端が従動ローラ3と搬送ベルト13との間のニップから離脱する直前に行わせるためである。これにより、記録媒体Sの位置を従動ローラ3の回転によって直接的に検出できる期間を長くし、高精度な位置検出ができるようにしている。
この所定数N2をカウントした後、全体制御部8は、タイミング生成部7の位相補正部74に補正開始信号を出力する(S11)。位相補正部74は、この補正開始信号を受けて、その時点までに位相差変化量計測部72で計測された最後の位相差の変化量ΔT−ΔTn−1を、変化量パターン記憶部73に記憶された変化量パターンと比較し、その次に現れる位相差の変化量ΔTn+1−ΔTを予測し、予測されたΔTn+1−ΔTと、補正開始信号の出力時点での最後の位相差ΔTとを加算して予測値ΔTn+1を取得する(S12)。
位相補正部74は、この予測値ΔTn+1を現実の位相補正値として、この値に基づいて第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号の位相をΔTn+1の分だけずらすように補正する(S13)。これにより、以降の第1のエンコーダ5からのパルス信号の位相と第2のエンコーダ6からのパルス信号の位相とが一致する。
その後、記録媒体Sの後端が従動ローラ3と搬送ベルト13との間のニップを離脱する前までに、全体制御部8は、切替部75に切替指令信号を出力し、記録パルス生成部76に出力するパネル信号の信号源を第1のエンコーダ5から第2のエンコーダ6に切り替える(S14)。この切り替えのタイミングは、例えば端部検出センサ4がOFFになった時点から、第1のエンコーダ5からのパルス信号を所定数N3だけカウントした時点とすることができる。この所定数N3は、記録媒体Sの後端が従動ローラ3と搬送ベルト13との間のニップを通過する直前と思われる記録媒体Sの移動量に相当する第1のエンコーダ5からのパルス信号数(但し、N3>N2)である。
その後、記録媒体Sは、画像記録が終了するまで、搬送ローラ11に設けられた第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号に基づいて画像を記録する(S15)。
これにより、記録媒体Sの後端が従動ローラ3と搬送ベルト13との間のニップを通過する前に、記録タイミングを制御するための信号源を第1のエンコーダ5から第2のエンコーダ6に切り替えることができる。しかも、第1のエンコーダ5から第2のエンコーダ6に切り替える際、各パルス信号の位相差の変化に影響されずに正確に補正することができ、正確な記録タイミングに基づいて高品質な記録を行うことができる。
以上の態様では、補正開始信号の出力タイミングは、端部検出センサ4がOFFになってから所定数N2だけパルス信号をカウントした後としたが、従動ローラ3と端部検出センサ4との間の離間距離を適切に設定することにより、端部検出センサ4がOFFになった時点を補正開始信号の出力タイミングとすることもできる。
また、第2のエンコーダ6は、搬送ローラ11に同軸に設けるものに限らず、例えば図7に示すように、搬送ベルト13の側端部に周設されたリニアスケール9を検出することによりパルス信号を出力する構成であってもよい。
ところで、第1のエンコーダ5が設けられる従動ローラ3と第2のエンコーダ6が設けられる搬送ローラ11とは、同一径であるとは限らない場合がある。また、第1のエンコーダ5と第2のエンコーダ6とが同一メーカ、同一規格(同一型番)とは限らない場合もある。このため、第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号と第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号とは、位相差のみならず、周期が一致しない場合も想定される。
図8は、各パルス信号間の周期が異なる場合に好ましいタイミング生成部7を示しており、図3に示す構成に加えて、第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号と第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号の各周期を計測する周期計測部77を有している。
位相補正部74は、補正開始信号を受けて位相補正を実行する際、この周期計測部77によって計測された各パルス信号の周期が一致するように、第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号の周期に変調をかける。例えば、第1のエンコーダ5が設けられた従動ローラ3の外径をd1、第1のエンコーダ5が1周期するときのパルス信号数をp1とし、第2のエンコーダ6が設けられた搬送ベルト13の厚みを加味した搬送ローラ11の外径をd2、第2のエンコーダ6が1周期するときのパルス信号数をp2としたとき、第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号の周波数を(d2×p1)/(d1×p2)倍する。
図9は、第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号の周期に変調をかける様子を示すタイミングチャートである。第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号は、第1のエンコーダ5から出力されるパルス信号に比べて周期が長くなっており、各パルス信号の周期は周期計測部77によって計測されている。ここで、補正開始信号が出力された場合、第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号の周波数を(d2×p1)/(d1×p2)倍することにより、第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号の周期を第1のエンコーダパルス5から出力されるパルス信号に一致させる。その後、上述したように各パルス信号の位相を一致させる。これにより、各パルス信号間の周期の不一致を是正することができ、正確な位相補正を行うことができる。
このように周期を変調する方法は、第2のエンコーダ6から出力されるパルス信号の高調波成分を取り出すことで行われる。このため、各パルス信号間の周期を一致させるには、上記(d2×p1)/(d1×p2)の値は整数でなければならない。このため、上記(d2×p1)/(d1×p2)の値が整数となるように、各ローラの外径、エンコーダが1回転するときのパルス信号数が適切に設定されることが好ましい。
第2のエンコーダ6が、図7に示すように搬送ベルト13に周設されたリニアスケール9を検出する構成である場合は、各パルス信号の周期を一致させるには、第1のエンコーダ5が設けられた従動ローラ3の外径をL1、第1のエンコーダ5が1周期するときのパルス数をp1、リニアスケールからなる第2のエンコーダの周長をL2、第2のエンコーダが1周期(搬送ベルト13の1回転分)するときのパルス数をp2としたときに、その第2のエンコーダから出力されるパルス信号の周波数を(L2×p1)/(L1×p2)倍とすればよい。
以上の態様は記録装置としてインクジェット記録装置を例示したが、搬送ベルト13を用いて記録媒体Sを搬送させて記録を行う記録装置であれば適用可能であり、例えば、記録媒体S上にトナー像やLED光源もしくは有機EL等の光露光による露光像を形成する画像形成装置等の記録装置であってもよい。
インクジェット記録装置の概略構成を示す側面図 インクジェット記録装置の主要部の内部構成を示すブロック図 タイミング生成部の詳細を示すブロック図 パルス信号のタイミングチャート 位相差の変化量パターンを示すグラフ 記録媒体の搬送及び記録動作を示すフローチャート 第2のエンコーダの他の例を示す搬送ベルトの部分平面図 他の態様に係るタイミング生成部の詳細を示すブロック図 周期を変更する場合のパルス信号のタイミングチャート 記録媒体を搬送する際に回転する2本の異なるローラの回転軸にそれぞれ同軸に設けられた2つのエンコーダからのエンコーダパルスの位相差及び位相差の変化量を示すグラフ 2本の異なるローラの回転軸にそれぞれ同軸に設けられた2つのエンコーダからのパルスP1、P2の位相差を補正する様子を示すタイミングチャート
符号の説明
1:ベルト搬送装置
11、12:搬送ローラ
13:搬送ベルト
14:搬送モータ
2:記録ヘッド
3:従動ローラ
4:端部検出センサ
5:第1のエンコーダ
5a:円盤
6:第2のエンコーダ
6a:円盤
7:タイミング生成部
71:位相差計測部
72:位相差変化量計測部
73:変化量パターン記憶部
74:位相補正部
75:切替部
76:記録パルス生成部
77:周期計測部
8:全体制御部
9:リニアスケール

Claims (5)

  1. 記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体に画像記録を行う記録手段と、
    前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体の位置を検出するためにそれぞれ異なる位置に設けられ、回転することによってパルス信号を出力する第1のエンコーダ及び第2のエンコーダと、
    前記記録媒体の位置に応じて前記記録手段による記録タイミングを制御する記録タイミング制御手段と、
    前記記録媒体の位置に応じて前記記録タイミング制御手段における記録タイミングを制御するための信号源を前記第1のエンコーダ又は前記第2のエンコーダに切り替える切替手段と、
    前記記録媒体の搬送中に、前記第1のエンコーダ及び前記第2のエンコーダからそれぞれ出力されるパルス信号の間の位相差を所定期間連続して検出する位相差検出手段と、
    前記切替手段によって信号源を前記第1のエンコーダから前記第2のエンコーダに切り替えるに際し、位相の補正開始信号の出力をトリガーとして、前記第1のエンコーダ及び前記第2のエンコーダからそれぞれ出力されるパルス信号の位相が一致するように、前記第2のエンコーダから出力されるパルス信号を補正する位相補正手段とを備えた記録装置であって、
    前記位相差検出手段によって検出される位相差の所定期間の変化量パターンを記憶する変化量パターン記憶手段と、
    前記位相差検出手段によって所定期間連続して検出された位相差の変化量と前記変化量パターン記憶手段に記憶された位相差の変化量パターンとの比較から、前記位相補正手段によって位相の補正を行う時点での各パルス信号間の現実の位相差を予測する位相差予測手段とを備え、
    前記位相補正手段は、前記位相差予測手段によって予測された位相差に基づいて、前記第2のエンコーダから出力されるパルス信号の位相を補正することを特徴とする記録装置。
  2. 前記位相差予測手段は、前記補正開始信号の出力時点で前記位相差検出手段によって最後に検出された位相差とその一つ前に現れる位相差との間の変化量の値に基づいて、前記変化量パターン記憶手段に記憶された変化量パターンとの比較からその次に現れる変化量の値を予測し、その予測された変化量と前記補正開始信号の出力時点で前記位相差検出手段によって最後に検出された位相差とを加算することによって前記現実の位相差の予測値を算出することを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  3. 前記第2のエンコーダから出力されるパルス信号の周期を変調する周期変調手段を有し、
    前記変化量パターン記憶手段は、前記周期変調手段によって前記第2のエンコーダから出力されるパルス信号の周期を前記第1のエンコーダから出力されるパルス信号の周期に一致するように変調された後の位相差の変化量パターンを記憶することを特徴とする請求項1又は2記載の記録装置。
  4. 前記記録手段よりも前記記録媒体の搬送方向上流側に、前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体の表面に接触して該記録媒体の移動に従動して回転する従動ローラを備え、前記第1のエンコーダは、前記従動ローラの回転軸と同軸に設けられており、
    前記搬送手段は、複数の搬送ローラに張架された搬送ベルトを備え、前記第2のエンコーダは、前記複数の搬送ローラのいずれかの回転軸に同軸に設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の記録装置。
  5. 前記切替手段は、前記記録媒体の後端が前記従動ローラとの接触から離脱する直前に、前記記録タイミング制御手段における記録タイミングを制御するための信号源を前記第2のエンコーダに切り替えることを特徴とする請求項4記載の記録装置。
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