以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。各実施形態では、本発明を適用した記録装置として機能するデジタル一眼レフカメラを例にして説明する。
(第1の実施形態)
図1及び図2は、本実施形態に係るデジタル一眼レフカメラの外観図である。図1は、カメラを被写体側より見た正面側斜視図であって、撮影レンズユニットを外した状態を示す。図2は、カメラを撮影者側から見た背面側斜視図である。
図1に示すように、カメラ本体1には、撮影時に撮影者が安定して握り易いように被写体側に突出したグリップ部1aが設けられている。
カメラ本体1のマウント部2には、撮影レンズユニット(図1、2では不図示)が着脱可能に固定される。マウント接点21は、カメラ本体1と撮影レンズユニットとの間で制御信号、状態信号、データ信号等の通信を可能にするとともに、撮影レンズユニット側に電力を供給する。マウント接点21は、電気通信のみならず、光通信、音声通信等が可能なように構成してもよい。マウント部2の横には、撮影レンズユニットを取り外す際に押し込むレンズロック解除ボタン4が配置されている。
カメラ本体1内には、撮影レンズを通過した撮影光束が導かれるミラーボックス5が設けられており、ミラーボックス5内にメインミラー(クイックリターンミラー)6が配設されている。メインミラー6は、撮影光束をペンタプリズム22(図3を参照)の方向へ導くために撮影光軸に対して45°の角度に保持される状態と、撮像素子33(図3を参照)の方向へ導くために撮影光束から退避した位置に保持される状態とを取り得る。
カメラ上部のグリップ1a側には、撮影開始の起動スイッチとしてのシャッタボタン7と、撮影時の動作モードに応じてシャッタスピードやレンズ絞り値を設定するためのメイン操作ダイヤル8と、撮影系の上面動作モード設定ボタン10とが配置されている。これら操作部材の操作結果の一部は、LCD表示パネル9に表示される。シャッタボタン7は、第1ストロークでSW1(図3の7a)がONし、第2ストロークでSW2(図3の7b)がONする構成となっている。また、上面動作モード設定ボタン10は、シャッタボタン7の1回の押込みで連写になるか1コマのみの撮影となるかの設定や、セルフ撮影モードの設定等を行うためのものであり、LCD表示パネル9にその設定状況が表示される。
カメラ上部の中央には、カメラ本体1に対してポップアップするストロボユニット11と、フラッシュ取り付け用のシュー溝12及びフラッシュ接点13とが設けられている。
カメラ上部の右よりには、撮影モード設定ダイヤル14が配置されている。
カメラのグリップ1aに対して反対側の側面には、開閉可能な外部端子蓋15が設けられている。外部端子蓋15を開けた内部には、外部インタフェースとしてビデオ信号出力用ジャック16及びUSB出力用コネクタ17が納められている。
図2に示すように、カメラ背面の上方には、ファインダ接眼窓18が設けられている。また、カメラ背面の中央付近には、画像表示可能なカラー液晶モニタ19が設けられている。
カラー液晶モニタ19の横には、サブ操作ダイヤル20が配置されている。サブ操作ダイヤル20は、メイン操作ダイヤル8の機能の補助的役割を担うものである。例えばカメラのAEモードでは、自動露出装置によって算出された適正露出値に対する露出補正量を設定するために使用される。シャッタスピード及びレンズ絞り値の各々を使用者の意志によって設定するマニュアルモードでは、メイン操作ダイヤル8でシャッタスピードを設定し、サブ操作ダイヤル20でレンズ絞り値を設定するように使用される。また、このサブ操作ダイヤル20は、カラー液晶モニタ19に表示される撮影済み画像の表示を選択するためにも使用される。
さらに、カメラ背面には、カメラの動作を起動もしくは停止するためのメインスイッチ43と、クリーニングモードを動作させるためのクリーニング指示操作部材44とが配置されている。クリーニング指示操作部材44が操作されると、使用者が赤外線カットフィルタ410を直接クリーニングするクリーニングモードを開始する。
図3は、本実施形態に係るデジタル一眼レフカメラの主要な電気的構成を示すブロック図である。なお、図1、2と共通する部分には同一の符号を付す。カメラ本体1に内蔵されたマイクロコンピュータからなる中央処理装置(以下、「MPU」と称する)100は、カメラの動作制御を司るものであり、各要素に対して様々な処理や指示を実行する。このMPU100が本発明でいう制御手段として機能するものである。MPU100に内蔵されたEEPROM100aは、時刻計測回路109の計時情報やその他の情報を記憶することができる。
MPU100には、ミラー駆動回路101、焦点検出回路102、シャッタ駆動回路103、映像信号処理回路104、スイッチセンス回路105、測光回路106が接続されている。また、LCD駆動回路107、バッテリチェック回路108、時刻計測回路109、電力供給回路110、圧電素子駆動回路111が接続されている。これらの回路は、MPU100の制御によって動作するものである。
MPU100は、撮影レンズユニット内のレンズ制御回路201とマウント接点21を介して通信を行う。マウント接点21は、撮影レンズユニットが接続されるとMPU100へ信号を送信する機能も有する。これにより、レンズ制御回路201は、MPU100との間で通信を行い、AF駆動回路202及び絞り駆動回路203を介して撮影レンズユニット内の撮影レンズ200及び絞り204の駆動を行う。なお、図3では便宜上1枚の撮影レンズのみを図示しているが、実際は多数のレンズ群によって構成される。
AF駆動回路202は、例えばステッピングモータによって構成され、レンズ制御回路201の制御によって撮影レンズ200内のフォーカスレンズ位置を変化させ、撮像素子33に撮影光束の焦点を合わせるように調整する。絞り駆動回路203は、例えばオートアイリス等によって構成され、レンズ制御回路201の制御によって絞り204を変化させ、光学的な絞り値を得る。
メインミラー6は、図3に示す撮影光軸50に対して45°の角度に保持された状態で、撮影レンズ200を通過する撮影光束をペンタプリズム22へ導くとともに、その一部を透過させてサブミラー30へ導く。サブミラー30は、メインミラー6を透過した撮影光束を焦点検出用センサユニット31へ導く。
ミラー駆動回路101は、例えばDCモータとギヤトレイン等によって構成され、メインミラー6を、ファインダにより被写体像を観察可能とする位置と、撮影光束から待避する位置とに駆動する。メインミラー6が駆動すると、同時にサブミラー30も、焦点検出用センサユニット31へ撮影光束を導く位置と、撮影光束から待避する位置とに移動する。
焦点検出用センサユニット31は、不図示の結像面近傍に配置されたフィールドレンズ、反射ミラー、2次結像レンズ、絞り、複数のCCDからなるラインセンサ等によって構成され、位相差方式の焦点検出を行う。焦点検出用センサユニット31から出力される信号は、焦点検出回路102へ供給され、被写体像信号に換算された後、MPU100に送信される。MPU100は、被写体像信号に基づいて位相差検出法による焦点検出演算を行う。そして、デフォーカス量及びデフォーカス方向を求め、これに基づいて、レンズ制御回路201及びAF駆動回路202を介して撮影レンズ200内のフォーカスレンズを合焦位置まで駆動する。
ペンタプリズム22は、メインミラー6によって反射された撮影光束を正立正像に変換反射する。撮影者はファインダ光学系を介してファインダ接眼窓18から被写体像を観察することができる。ペンタプリズム22は、撮影光束の一部を測光センサ23へも導く。測光回路106は、測光センサ23の出力を得て、観察面上の各エリアの輝度信号に変換し、MPU100に出力する。MPU100は、輝度信号に基づいて露出値を算出する。
フォーカルプレーンシャッタユニット(以下、単に「シャッタユニット」と称する)32は、後述する赤外線カットフィルタ410と僅かな隙間をあけた位置に配置されている。シャッタユニット32は、撮像待機時、つまり撮影者がファインダにより被写体像を観察している時には、撮影光束を遮る状態にある。また、撮像時には、レリーズ信号に応じて、後述する先羽根群と後羽根群の走行する時間差により所望の露光時間を得るように構成されている。シャッタユニット32は、MPU100の指示を受けたシャッタ駆動回路103によって制御される。本実施形態では、このシャッタユニット32が、本発明でいうシャッタ装置に相当する。なお、シャッタユニット32についての詳細な構成については後述する。
撮像ユニット400は、赤外線カットフィルタ410、光学ローパスフィルタ420、圧電素子430、撮像素子33が後述する他の部品と共にユニット化されたものである。その詳細な構成については後述する。
赤外線カットフィルタ410は、高い空間周波数を取り除く略矩形状を有する光学素子である。赤外線カットフィルタ410の表面は、異物の付着を防止するために、導電性を有するようにコーティングされている。本実施形態では、この赤外線カットフィルタ410が、撮像素子の前方であって撮影光軸上に配設された光学部材に相当する。
光学ローパスフィルタ420は、水晶等からなる複屈折板及び位相板を複数枚貼り合わせて積層されている。光学ローパスフィルタ420は、撮像素子33に入射される光束を複数に分離し、偽解像信号や偽色信号の発生を効果的に低減させる略矩形状を有する光学素子である。
圧電素子430は、赤外線カットフィルタ410に固着、接合されており、MPU100の指示を受けた圧電素子駆動回路111によって駆動され、赤外線カットフィルタ410と一体的に振動するように構成されている。本実施形態では、この圧電素子430が、本発明でいう加振手段に相当する。
撮像素子33は、被写体の光学像を電気信号に変換する。本実施形態ではCMOS型撮像デバイスが用いられるが、その他にもCCD型等様々な形態があり、いずれの形態の撮像デバイスを採用してもよい。
クランプ/CDS(相関二重サンプリング)回路34は、A/D変換する前の基本的なアナログ処理を行うものであり、クランプレベルを変更することも可能である。AGC(自動利得調整装置)35は、A/D変換する前の基本的なアナログ処理を行うものであり、AGC基本レベルを変更することも可能である。A/D変換器36は、撮像素子33のアナログ出力信号をデジタル信号に変換する。
映像信号処理回路104は、デジタル化された画像データに対してガンマ/ニー処理、フィルタ処理、モニタ表示用の情報合成処理等、ハードウエアによる画像処理全般を実行する。この映像信号処理回路104からのモニタ表示用の画像データは、カラー液晶駆動回路112を介してカラー液晶モニタ19に表示される。また、映像信号処理回路104は、MPU100の指示に従って、メモリコントローラ38を通じてバッファメモリ37に画像データを保存することもできる。さらに、映像信号処理回路104は、JPEG等の画像データ圧縮処理を行うこともできる。連写撮影等、連続して撮影が行われる場合は、一旦バッファメモリ37に画像データを格納し、メモリコントローラ38を通して未処理の画像データを順次読み出すこともできる。これにより、映像信号処理回路104は、A/D変換器36から入力されてくる画像データの速度に関わらず、画像処理や圧縮処理を順次行うことができる。
メモリコントローラ38は、外部インタフェース40から入力される画像データをメモリ39に記憶し、メモリ39に記憶されている画像データを外部インタフェース40から出力する機能を有する。なお、外部インタフェース40は、図1におけるビデオ信号出力用ジャック16及びUSB出力用コネクタ17が相当するものである。メモリ39としては、カメラ本体に着脱可能なフラッシュメモリ等が用いられる。
クリーニング指示操作部材44は、使用者により操作されるとクリーニングモード開始の指令を受けて、カメラ本体1をクリーニングモードの状態に移行させる。なお、本実施形態では、クリーニング指示操作部材44を設けたが、本発明はこれに限定されるものではない。クリーニングモードへの移行を指示するための操作部材は、機械的なボタンに限らず、カラー液晶モニタ19に表示されたメニューから、カーソルキーや指示ボタン等を用いて指示するものであっても良い。
電力供給回路110は、クリーニングモードに必要な電力を、カメラ本体1の各部へ必要に応じて供給を行う。また、これに並行して電源42の電池残量を検出して、その結果をMPU100へ送信する。MPU100は、クリーニングモード開始の信号を受け取ると、ミラー駆動回路101を介して、メインミラー6を撮影光束から待避する位置へ駆動し、同時にサブミラー30を撮影光束から待避する位置へ駆動する。さらに、MPU100は、シャッタ駆動回路103を介してシャッタユニット32を撮影光束から退避する位置へ駆動する。このクリーニングモードにおいて使用者は、綿棒、シルボン紙、ゴム等を用いて赤外線カットフィルタ410上の異物を直接クリーニングすることが可能となる。
スイッチセンス回路105は、各スイッチの操作状態に応じて入力信号をMPU100に送信する。スイッチSW1(7a)は、シャッタボタン7の第1ストロークによりONする。スイッチSW2(7b)は、シャッタボタン7の第2ストロークによりONする。スイッチSW2(7b)がONされると、撮影開始の指示がMPU100に送信される。また、メイン操作ダイヤル8、サブ操作ダイヤル20、撮影モード設定ダイヤル14、メインスイッチ43、クリーニング指示操作部材44が接続されている。
LCD駆動回路107は、MPU100の指示に従って、LCD表示パネル9やファインダ内液晶表示器41を駆動する。
バッテリチェック回路108は、MPU100の指示に従って、バッテリチェックを行い、その検出結果をMPU100に送信する。電源42は、カメラの各要素に対して電源を供給する。
時刻計測回路109は、メインスイッチ43がOFFされて次にONされるまでの時間や日付を計測し、MPU100からの指示に従って、計測結果をMPU100に送信する。
以下、図4〜7を参照して、撮像ユニット400について説明する。図4は、撮像ユニット400の周辺構造について説明するためのカメラ内部の概略構成を示す分解斜視図である。カメラ本体の骨格となる本体シャーシ300の被写体側には、被写体側から順に、ミラーボックス5、シャッタユニット32が配設される。また、本体シャーシ300の撮影者側には、撮像ユニット400が配設される。撮像ユニット400は、撮影レンズユニットが取り付けられる基準となるマウント部2の取付面に撮像素子33の撮像面が所定の距離を空けて、且つ平行になるように調整されて固定される。
図5は、撮像ユニット400の構成を示す分解斜視図である。撮像ユニット400は、大きく分けて、振動ユニット470と、弾性部材450と、撮像素子ユニット500とにより構成される。
撮像素子ユニット500は、少なくとも撮像素子33、撮像素子保持部材510、回路基板520、シールドケース530、光学ローパスフィルタ420、遮光部材540、光学ローパスフィルタ保持部材550により構成される。
撮像素子保持部材510は、金属等によって形成され、位置決めピン510a、ビス穴510b、ビス穴510cが設けられている。回路基板520は、撮像系の電気回路が実装され、ビス用の逃げ穴520aが設けられている。シールドケース530は、金属等によって形成され、ビス用の逃げ穴530aが設けられている。回路基板520とシールドケース530は、ビス用の逃げ穴520aとビス用の逃げ穴530a、ビス穴510bを用い、撮像素子保持部材510にビスで係止される。シールドケース530は、電気回路を静電気等から保護するため回路上の接地電位に接続される。
遮光部材540は、撮像素子33の光電変換面の有効領域に対応した開口が形成され、被写体側と撮影者側とに両面テープが固着されている。光学ローパスフィルタ保持部材550は、遮光部材540の両面テープにより撮像素子33のカバーガラス33aに固着される。光学ローパスフィルタ420は、光学ローパスフィルタ保持部材550の開口箇所にて位置決めされ、遮光部材540に両面テープで固定保持される。
図6は、振動ユニット470の構成を示す撮影者側から見た斜視図である。振動ユニット470は、少なくとも赤外線カットフィルタ410、圧電素子430a、430b、保持部材460により構成される。
保持部材460は、金属等の弾性を有する材料によって単一部品として枠状に形成される。保持部材460は、撮像素子保持部材510と位置決めするための位置決め穴460aが形成された左右の位置決め部を有する。また、撮像素子保持部材510に固定(ビス止め)するためのビス用の逃げ穴460bが形成された左右の固定部を有する。また、四隅には赤外線カットフィルタ410を固定、保持するための保持面460cを有する。保持面460cは、赤外線カットフィルタ410に対して振動の節部を含む四隅付近に導電性の接着剤等の手段によって固着される。また、赤外線カットフィルタ410の振動に平行な光軸方向に折り曲げられた上下の平面部460dを有する。
圧電素子430a、430bは、矩形の赤外線カットフィルタ410の端部に接着等によって固着される。本実施形態においては、赤外線カットフィルタ410の両端に合計2枚の同一形状の圧電素子を固着している。
このようにした振動ユニット470は、位置決め穴460aと位置決めピン510aを用いて撮像素子ユニット500に対して位置決めされる。そして、振動ユニット470は、ビス用の逃げ穴460bとビス穴510cを用い、弾性部材450を挟み込んで撮像素子ユニット500にビスで係止される。これにより、導電性を有するようにコーティングされた赤外線カットフィルタ410の表面に帯電した電気は、保持部材460と撮像素子保持部材510、シールドケース530を介して回路基板520へ逃がすことができ、異物の付着を防止できる。
弾性部材450は、ゴム等の軟質材で形成され、赤外線カットフィルタ410の振動吸収部としての役割を有するとともに、赤外線カットフィルタ410と光学ローパスフィルタ420の密閉空間を形成する。なお、弾性部材450は、赤外線カットフィルタ410の振動吸収性を高めるために、厚い部材又は硬度が低い部材で構成すること、及び赤外線カットフィルタ410の振動の節部に当接することが望ましい。
図7は、図4のX−X線に沿う一部断面図である。遮光部材540の被写体側の面は光学ローパスフィルタ420と当接し、撮影者側の面は撮像素子33のカバーガラス33aと当接する。遮光部材540の被写体側と撮影者側には両面テープが固着されており、光学ローパスフィルタ420は遮光部材540の両面テープにより撮像素子33のカバーガラス33aに固定保持される。これにより、光学ローパスフィルタ420と撮像素子33のカバーガラス33aとの間は遮光部材540によって封止され、塵埃等の異物の侵入を防ぐ密閉空間が形成される。
また、弾性部材450の被写体側の面は赤外線カットフィルタ410と当接し、撮影者側の面は光学ローパスフィルタ420と当接する。振動ユニット470は、保持部材460の弾性によって撮像素子ユニット500側へと付勢されているので、弾性部材450と赤外線カットフィルタ410は隙間無く密着し、弾性部材450と光学ローパスフィルタ420も同様に隙間無く密着している。これにより、赤外線カットフィルタ410と光学ローパスフィルタ420との間は弾性部材450によって封止され、塵埃等の異物の侵入を防ぐ密閉空間が形成される。
図8は、圧電素子430a、430bを説明するための図である。図8に示すように、圧電素子のA面は、赤外線カットフィルタ410に屈曲振動を励起するための+相と、G相に分割されている。また、圧電素子のB面は、不図示の導電材等により電気的に接続されてA面のG相と同電位に保たれる。A面には不図示のフレキシブルプリント等の導電性連結部材が接着等によって固着され、+相、G相にそれぞれ所定の電圧を独立して印加できるようになっている。B面は接着等によって赤外線カットフィルタ410に固着され、圧電素子と赤外線カットフィルタ410が一体的に運動するように構成される。
次に、図9、10を参照して、赤外線カットフィルタ410が振動する仕組みと、その振動形状について説明する。図9は、赤外線カットフィルタ410が20個の節を持つモードで振動するときの振動形状を示すカメラ上面から見た側面図である。図10は、赤外線カットフィルタ410が19個の節を持つモードで振動するときの振動形状を示すカメラ上面から見た側面図である。
まず、導電性連結部材を通じて圧電素子430a、430bそれぞれの+相に正の電圧を印加し、それぞれのG相をグランド(0V)としたときの圧電素子430a、430b及び赤外線カットフィルタ410の変形について説明する。
上述した電圧が印加されると、圧電素子430a、430bの+相は面直方向に縮み、面内方向に伸びる。そのため、赤外線カットフィルタ410の圧電素子430a、430bとの接合面は、接合面を面方向に拡大する力を圧電素子430a、430bから受け、圧電素子430a、430bとの接合面側が凸になるような変形をする。よって、圧電素子430a、430bそれぞれの+相に上述した電圧が印加されると、赤外線カットフィルタ410には図9の実線で示すような屈曲変形が生じる。
同様に+相に負の電圧を印加すると、圧電素子430a、430bは上述と伸縮逆向きの変形を生じ、赤外線カットフィルタ410には図9の二点鎖線に示すような屈曲変形が生じる。このとき、圧電素子430a、430bの+相には同じ電圧が印加されるため、圧電素子430a、430bは同位相駆動されることとなる。
次に、導電性連結部材を通じて圧電素子430aの+相に正の電圧、圧電素子430bの+相に負の電圧を印加し、それぞれのG相をグランド(0V)としたときの圧電素子430a、430b及び赤外線カットフィルタ410の変形について説明する。
上述した電圧が印加されると、上述と同様の仕組みによって、圧電素子430aと赤外線カットフィルタ410との接合面は凸になるような変形をし、圧電素子430bと赤外線カットフィルタ410との接合面は凹になるような変形をする。よって、圧電素子430a、430bのそれぞれの+相に上述した電圧が印加されると、赤外線カットフィルタ410には図10の実線で示すような屈曲変形が生じる。
同様に圧電素子430aの+相に負の電圧、430bの+相に正の電圧を印加すると、圧電素子430a、430bは上述と伸縮逆向きの変形を生じ、赤外線カットフィルタ410には図10の二点鎖線に示すような屈曲変形が生じる。このとき、圧電素子430a、430bの+相には±逆の電圧が印加されるため、圧電素子430a、430bは逆位相駆動されることとなる。
つまり、G相電極の電位をグランドに保ったまま、圧電素子430a、430bそれぞれの+相に印加する電圧を周期的に正負に切り替えると、赤外線カットフィルタ410の凸凹が周期的に切り替わるような屈曲振動が生じる。屈曲振動では図9及び図10に示すように、振動の振幅が実質的に零となる、振動の節部(例えばd1、d2、D1、D2)が出現する。
圧電素子430a、430bそれぞれの+相に印加する周期電圧を同位相(同位相駆動)とすれば、図9に示すような振動の節の数が偶数個出現する形状の屈曲振動をする。また、圧電素子430a、430bそれぞれの+相に印加する周期電圧を半波長ずらした、逆位相(逆位相駆動)とすれば、図10に示すような振動の節の数が奇数個出現する形状の屈曲振動をする。
この周期的な電圧の周波数は、赤外線カットフィルタ410の固有モードの共振周波数近傍とすることで、より小さい電圧で大きな振幅を得ることができる。赤外線カットフィルタ410の固有モードの共振周波数は、赤外線カットフィルタ410の形状、板厚、材質等によって異なるが、不快な音を発生しないように、共振周波数が可聴域外となるような固有モードを選ぶことが好ましい。
なお、本実施形態においては、20個の節が出現するモード及び19個の節が出現するモードを例に挙げて説明したが、これに限らず、これ以外の振動を発生させるようにしても良いし、3種類以上の振動モードを用いても良い。
次に、図11乃至図14、図15を参照して、シャッタユニット32の構成について説明する。これらの図面は、いずれもカメラに組み込まれた状態において、被写体側から見た略左半分だけを示した図である。
図11はオーバーチャージ状態、即ちカメラが停止している状態を示す。また、図12は先幕後幕走行前待機状態、図13は先幕後幕走行完了状態を示す。シャッタ地板601には、先幕羽根602a及び後幕羽根606a(図15を参照)の駆動手段を構成する各部品が取り付けられる。
シャッタ地板601には、被写体光束が通過する開口601aが形成されている。
先幕羽根602aは、複数のシャッタ羽根(少なくとも1枚の先幕羽根)により構成される。先幕羽根602aの駆動手段は、少なくとも先幕駆動レバー602、チャージレバー610、不図示のねじりコイルバネ、先幕アマチャ603、先幕ヨーク604、先幕コイル605により構成される。
シャッタ地板601の表面に設けられた先幕軸601bには、先幕駆動レバー(駆動部材)602が回動可能に支持されている。先幕軸601bの外周には不図示のねじりコイルバネが配置されており、このねじりコイルバネは先幕駆動レバー602を図11中の時計回り方向(先幕羽根602aを走行させる方向)に付勢する。
先幕駆動レバー602の先端部には不図示の先幕駆動ピンが形成されており、先幕駆動ピンはシャッタ地板601に形成された先幕溝部601cを貫通して不図示の先幕駆動アームと係合する。先幕駆動アームは、リンク機構を介して先幕羽根602a(図11、12では展開駆動された状態にある)と連結する。
先幕駆動レバー602の回動によって先幕駆動ピンが先幕溝部601cに沿って移動すると、先幕駆動アームが回動して先幕羽根602aを重畳駆動させたり、展開駆動させたりする。この先幕羽根602aの動作によって、開口601aを被写体光束が通過する開放状態にさせたり、被写体光束が概ね遮断する遮蔽状態にさせたりすることができる。ここで、先幕駆動レバー602は、先幕溝部601cによって回動範囲が制限される。
先幕駆動レバー602には、先幕アマチャ支持部602bが設けられている。先幕アマチャ支持部602bに形成された不図示の貫通孔部には、貫通孔部の内径よりも大きなフランジ部を有し、先幕アマチャ603に対して一体的に取り付けられた先幕アマチャ軸603aが係合する。先幕アマチャ軸603aは、先幕アマチャ603の吸着面に対して略直交方向に延びている。
先幕アマチャ603と先幕アマチャ支持部602bの間であって、アマチャ軸603aの外周には、不図示の圧縮バネが配置されており、先幕アマチャ603及び先幕アマチャ支持部602bを互いに離す方向(図11の上下方向)に付勢する。
先幕衝撃吸収ゴム603bは、弾性変形可能な衝撃吸収部材で形成され、先幕アマチャ支持部602bと先幕アマチャ軸603bとの間であって、先幕アマチャ軸603bの長手方向と略直交する面内に配置されている。先幕衝撃吸収ゴム603bは、オーバーチャージ状態(第1の状態)から走行開始状態(第2の状態)に移行する際に先幕アマチャ支持部602bが先幕アマチャ軸603bに直接突き当たるのを阻止し、弾性変形することによって先幕アマチャ支持部602bから先幕アマチャ軸603bに加わる衝撃を吸収する。
先幕ヨーク(電磁部材)604の外周には先幕コイル(電磁部材)605が設けられている。先幕コイル605に電圧を印加すると、先幕ヨーク604に磁力を発生させることができ、この磁力によって先幕アマチャ603を吸着することができる。
後幕羽根606aは、複数のシャッタ羽根(少なくとも1枚の後幕羽根)により構成される。後幕羽根606aの駆動手段は、少なくとも後幕駆動レバー606、チャージレバー610、不図示のねじりコイルバネ、後幕アマチャ607、後幕ヨーク608、後幕コイル609により構成される。
シャッタ地板601の表面に設けられた後幕軸601dには、後幕駆動レバー(駆動部材)606が回動可能に支持されている。後幕軸601dの外周にはねじりコイルバネが配置されており、このねじりコイルバネは後幕駆動レバー606を図11中の時計回り方向(後幕羽根606aを走行させる方向)に付勢する。
後幕駆動レバー606の先端部には不図示の後幕駆動ピンが形成されており、後幕駆動ピンはシャッタ地板601に形成された先幕溝部601eを貫通して不図示の後幕駆動アームと係合する。後幕駆動アームは、リンク機構を介して後幕羽根606a(図11、12では重畳駆動された状態にある)と連結する。
後幕駆動レバー606の回動によって後幕駆動ピンが後幕溝部601eに沿って移動すると、後幕駆動アームが回動して後幕羽根606aを展開駆動させたり、重畳駆動させたりする。この後幕羽根606aの動作によって、開口601aを被写体光束が通過する開放状態にさせたり、被写体光束が概ね遮断する遮蔽状態にさせたりすることができる。ここで、後幕駆動レバー606は、後幕溝部601eによって回動範囲が制限される。
後幕駆動レバー606には、後幕アマチャ支持部606bが設けられている。後幕アマチャ支持部606bに形成された不図示の貫通孔部には、貫通孔部の内径よりも大きなフランジ部を有し、後幕アマチャ607に対して一体的に取り付けられた後幕アマチャ軸607aが係合する。後幕アマチャ軸607aは、後幕アマチャ607の吸着面に対して略直交方向に延びている。
後幕アマチャ607と後幕アマチャ支持部606bの間であって、後幕アマチャ軸607aの外周には、不図示の圧縮バネが配置されており、後幕アマチャ607及び後幕アマチャ支持部606bを互いに離す方向(図11の上下方向)に付勢する。
後幕衝撃吸収ゴム607bは、弾性変形可能な衝撃吸収部材で形成され、後幕アマチャ支持部606bと後幕アマチャ軸607bとの間であって、後幕アマチャ軸607bの長手方向と略直交する面内に配置されている。後幕衝撃吸収ゴム607bは、オーバーチャージ状態から走行開始状態に移行する際に後幕アマチャ支持部606bが後幕アマチャ軸607bに直接突き当たるのを阻止し、弾性変形することによって後幕アマチャ支持部606bから後幕アマチャ軸607bに加わる衝撃を吸収する。
後幕ヨーク608(電磁部材)の外周には後幕コイル(電磁部材)609が設けられている。後幕コイル609に電圧を印加すると、後幕ヨーク608に磁力を発生させることができ、この磁力によって後幕アマチャ607を吸着することができる。
チャージレバー610は、シャッタ地板601に設けられたチャージレバー軸601fによって回動可能に支持される。チャージレバー610は、チャージピン610aを介して不図示の駆動レバー部材に連結されており、この駆動レバー部材は駆動源からの駆動力を受けて回動する。
チャージレバー610に形成されたカム部610bは、チャージレバー610の回動に応じて、先幕駆動レバー602に設けられた先幕チャージコロ602cに当接して、先幕駆動レバー602を回動させる。具体的には、チャージレバー610のカム部610bは、先幕羽根602aの走行を完了させた状態にある先幕駆動レバー602を、図11中の反時計回り方向に回動させることによって、走行前待機状態を経て、オーバーチャージ状態とさせる。
また、チャージレバー610に形成されたカム部610cは、チャージレバー610の回動に応じて、後幕駆動レバー606に設けられた後幕チャージコロ606cに当接して、後幕駆動レバー606を回動させる。具体的には、チャージレバー610のカム部610cは、後幕羽根606aの走行を完了させた状態にある後幕駆動レバー606を、図11中の反時計回り方向に回動させることによって、走行前待機状態を経て、オーバーチャージ状態とさせる。
図15に示すように、先幕羽根602aと後幕羽根606aの間には、仕切り部材611が配置される。仕切り部材611は、撮影のためにその略中央部に開口が設けられた平面形状で形成されている。また、カバー板612は、シャッタ地板601に固定されて仕切り部材611と共に先幕羽根602a及び後幕羽根606aの走行スペースを形成する。カバー板612にも、撮影のためにその略中央部に開口が設けられている。
次に、実際に撮影を行う際のシャッタユニット32の動作について説明する。図11のオーバーチャージ状態でシャッタボタン7が押されると、メインミラー6とサブミラー30のアップ動作を行う。また、先幕コイル605、後幕コイル609への通電を開始するとともに、チャージレバー610が反時計回りに回転する。すると、チャージレバー610のカム部610b、610cから、先幕チャージコロ602c、後幕チャージコロ606cが離れ、図12の走行前待機状態へと移行する。図12の走行前待機状態では、先幕アマチャ603と後幕アマチャ607が電磁的に吸着保持されているため、先幕駆動レバー602と後幕駆動レバー606は回転しない。
その後、時間間隔T1を設けたMPU100からの指示に基づいて、先幕コイル605、後幕コイル609の通電を順次オフする。この時間間隔T1は、図14に示すように、メイン操作ダイヤル8によって設定されたシャッタ秒時に対応する。すると、まず先幕駆動レバー602の回動によって、先幕駆動アームが回動して先幕羽根602aを重畳駆動させる。続いて、後幕駆動レバー606の回動によって、後幕駆動アームが回動して後幕羽根606aを展開駆動させ、露光動作(撮影動作)が終了して図13の走行完了状態になる。
そして、チャージレバー610が時計回りに回転し、カム部610b、610cが先幕チャージコロ602c、後幕チャージコロ606cを押す(チャージ動作と呼ぶ)ことで図11のオーバーチャージ状態に戻る。
図16は、MPU100によって実行される処理動作の手順を示すフローチャートである。図16において、メインスイッチ43が押下されると、MPU100は、カメラ本体1の電源をオンにし、カメラ本体1を起動する(ステップS101)。次に、MPU100は、カメラ本体1の起動時の初期手続きを行う(ステップS102)。この初期手続きとは、電源電圧レベルやカメラ本体1に備えられたSW系の異常の確認、記録メディアの有無の確認、レンズの装着の確認、及び撮影のための初期設定等である。
次に、MPU100は、後述する異物除去動作(図17を参照)を実行して、撮像ユニット400の赤外線カットフィルタ410の表面に付着した異物を除去する(ステップS103)。次に、カメラ本体1は撮影待機状態となる(ステップS104)。
ここで、MPU100は、カメラ本体1に備えられたシャッタボタン7を監視しており、シャッタボタン7が押下されたか否かを判別する(ステップS105)。この判別の結果、シャッタボタン7が押下されていないときは、ステップS104に戻り、撮影待機状態を維持する。一方、シャッタボタン7が押下されたときは、ステップS106に進み、撮影動作を実行し、本処理を終了する。
図17は、図16のステップS103で実行される異物除去動作を説明するためのフローチャートである。図17において、MPU100がシャッタ駆動回路103を制御して先幕コイル605及び後幕コイル609への通電を開始するとともに、チャージレバー610が回転し、図12に示すように先幕及び後幕を走行前待機状態にする(ステップS201)。
次に、MPU100は、圧電素子駆動回路111を制御して圧電素子430a、430bに前述した同位相駆動、逆位相駆動の周期電圧を所定時間印加する。これにより、圧電素子430a、430bは、その同位相駆動、逆位相駆動の周期電圧に応じて伸縮する。それに伴って、赤外線カットフィルタ410は屈曲振動をして、赤外線カットフィルタ410の表面に付着した異物を除去する(ステップS202)。
この異物除去動作により、図15(a)に示すように、赤外線カットフィルタ410の表面に異物900が付着していた場合、次のようになる。即ち、図15(b)に示すように、赤外線カットフィルタ410の表面に付着した異物900は、赤外線カットフィルタ410の振動により面と垂直な方向に発生する加速度によって赤外線カットフィルタ410から引き剥がされ、前方へと飛散する。
その際、振幅が大きい箇所に付着していた異物は、与えられる加速度が大きく、赤外線カットフィルタ410から遠くへと飛散し、赤外線カットフィルタ410の近傍で重力によって落下する。赤外線カットフィルタ410から異物が自由落下すると、異物の形状の非対称性に起因する落下のゆらぎや、赤外線カットフィルタ410近傍での微小な対流、カメラ本体1の姿勢等の影響を受ける。そして、異物900が落下中に赤外線カットフィルタ410に触れてしまうことで、赤外線カットフィルタ410に再付着する場合がある。また、赤外線カットフィルタ410から遠くへと飛散することで、赤外線カットフィルタ410の前方に配置されたシャッタユニット32の先幕羽根602aの羽根表面に付着してしまう場合がある。
一方、赤外線カットフィルタ410や先幕羽根602aに付着せずに下方向へ落下した異物は、本体シャーシ300の開口近傍や撮像ユニット400の下方に配設された不図示の吸着剤によって捕集される。これにより、浮遊して赤外線カットフィルタ410に再付着することを防止することができる。
ステップS202にて異物除去を行った後、MPU100は、シャッタ駆動回路103を介して後幕コイル609の通電をオフにして、図18に示すように、シャッタユニット32の後幕羽根606aの展開駆動(走行)を行う(ステップS203)。図18は、図12の走行前待機状態から、後幕コイル609の通電をオフにして後幕羽根606aを走行させた、先幕走行前待機、後幕走行完了状態を示している。
このとき、後幕羽根606aの走行途中による風圧により、先幕羽根602aは面と垂直方向に振動する。即ち、赤外線カットフィルタ410から飛散して先幕羽根602aの羽根表面に付着した異物は、先幕羽根602aの羽根表面から引き剥がされて、図15(c)に示すように下方向へ飛散する。
さらに、後幕羽根606aの走行完了による衝撃により、仕切り部材611が振動し、それによって先幕羽根602aは面と垂直方向に振動する。即ち、赤外線カットフィルタ410から飛散して先幕羽根602aの羽根表面に付着した異物は、先幕羽根602aの羽根表面から引き剥がされて、図15(d)に示すように下方向へ飛散する。
ここで、図15(c)及び(d)において、異物900は、赤外線カットフィルタ410とシャッタユニット32の隙間へ落下する。これにより、図15(d)に示すように、先幕羽根602aの表面に付着した異物を確実に除去する。
ステップS203にて後幕羽根606aの展開駆動を行った後、後幕羽根606aのチャージ動作を行い(ステップS204)、後幕羽根606a及び先幕羽根602aはオーバーチャージ状態(図11)に戻り、本処理を終了する。
以上の通り、本実施形態によれば、先幕羽根602aの遮蔽状態で赤外線カットフィルタ410を振動させた後に、後幕羽根606aを展開駆動するようにしたので、シャッタ動作の精度に影響なく、効率的な異物除去を行うことが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図19は、第2の実施形態における異物除去動作の手順を示すフローチャートである。図19のフローチャートは、図16のステップS103で、第1の実施形態における図17のフローチャートの代わりに実行される。これ以外の処理は、第1の実施形態で説明したものと同様である。図20は、第2の実施形態に係る異物除去動作における異物除去の概念図である。第1の実施形態と同様の構成に関しては、同符号を付してその説明を省略する。
図19において、MPU100がシャッタ駆動回路103を制御して先幕コイル605及び後幕コイル609への通電を開始するとともに、チャージレバー610が回転し、図12に示すように先幕及び後幕を走行前待機状態にする(ステップS211)。
次に、MPU100は、圧電素子駆動回路111を制御して圧電素子430a、430bに前述した同位相駆動、逆位相駆動の周期電圧の印加を所定時間行う。これにより、圧電素子430a、430bは、その同位相駆動、逆位相駆動の周期電圧に応じて伸縮する。それに伴って、赤外線カットフィルタ410は屈曲振動をして、赤外線カットフィルタ410の表面に付着した異物を除去する(ステップS212)。
この異物除去動作により、図15(a)に示すように、赤外線カットフィルタ410の表面に異物900が付着していた場合には、次のようになる。即ち、図20に示すように赤外線カットフィルタ410の表面に付着した異物900は、赤外線カットフィルタ410の振動により面と垂直な方向に発生する加速度によって赤外線カットフィルタ410から引き剥がされ、前方へと飛散する。
また、ステップS212と略同時に、MPU100は、シャッタ駆動回路103を介して後幕コイル609の通電をオフにして、図18に示すように、シャッタユニット32の後幕羽根606aの展開駆動(走行)を行う(ステップS213)。このとき、後幕羽根606aの走行途中による風圧により、先幕羽根602aは面と垂直方向に振動する。さらに、後幕羽根606aの走行完了による衝撃により、仕切り部材611が振動し、それによって先幕羽根602aは面と垂直方向に振動する。即ち、赤外線カットフィルタ410から飛散した異物の一部は、先幕羽根602aの羽根表面に接触するが、先幕羽根602aが振動しているため、弾き返されて、図20に示すように下方向へ飛散する。
ステップS213にて後幕羽根606aの展開駆動を行った後、後幕羽根606aのチャージ動作を行い(ステップS214)、後幕羽根606a及び先幕羽根602aはオーバーチャージ状態(図11)に戻る。
ステップS212において所定時間異物除去を行うと同時に、ステップS213、S214にて後幕羽根606aの展開駆動とチャージ動作を行った後、本処理を終了する。
第2の実施形態によれば、先幕羽根602aの遮蔽状態で赤外線カットフィルタ410を振動させた状態で、後幕羽根606aを展開駆動するようにしたので、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、さらに異物除去動作の時間を短縮化させることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図21は、第3の実施形態における異物除去動作の手順を示すフローチャートである。図21のフローチャートは、図16のステップS103で、第1の実施形態における図17のフローチャートの代わりに実行される。これ以外の処理は、第1の実施形態で説明したものと同様である。図20は、第2の実施形態に係る異物除去動作における異物除去の概念図である。第1の実施形態と同様の構成に関しては、同符号を付してその説明を省略する。
図21において、MPU100がシャッタ駆動回路103を制御して先幕コイル605及び後幕コイル609への通電を開始するとともに、チャージレバー610が回転し、図12に示すように先幕及び後幕を走行前待機状態にする(ステップS221)。
次に、MPU100は、圧電素子駆動回路111を制御して圧電素子430a、430bに前述した同位相駆動、逆位相駆動の周期電圧の印加を所定時間行う。これにより、圧電素子430a、430bは、その同位相駆動、逆位相駆動の周期電圧に応じて伸縮する。それに伴って、赤外線カットフィルタ410は屈曲振動をして、赤外線カットフィルタ410の表面に付着した異物を除去する(ステップS222)。
この異物除去動作により、図15(a)に示すように、赤外線カットフィルタ410の表面に異物900が付着していた場合には、次のようになる。即ち、図15(b)に示すように赤外線カットフィルタ410の表面に付着した異物900は、赤外線カットフィルタ410の振動により面と垂直な方向に発生する加速度によって赤外線カットフィルタ410から引き剥がされ、前方へと飛散する。
ステップS222にて異物除去を行った後、MPU100は、シャッタ駆動回路103を介して後幕コイル609の通電をオフにして、図18に示すように、シャッタユニット32の後幕羽根606aの展開駆動(走行)を行う(ステップS223)。
このとき、後幕羽根606aの走行途中による風圧により、先幕羽根602aは面と垂直方向に振動する。即ち、赤外線カットフィルタ410から飛散して先幕羽根602aの羽根表面に付着した異物は、先幕羽根602aの羽根表面から引き剥がされて、図15(c)に示すように下方向へ飛散する。
さらに、後幕羽根606aの走行完了による衝撃により、仕切り部材611が振動し、それによって先幕羽根602aは面と垂直方向に振動する。即ち、赤外線カットフィルタ410から飛散して先幕羽根602aの羽根表面に付着した異物は、先幕羽根602aの羽根表面から引き剥がされて、図15(d)に示すように下方向へ飛散する。
ここで、図15(c)及び(d)において、異物900は、赤外線カットフィルタ410とシャッタユニット32の隙間へ落下する。これにより、図15(d)に示すように、先幕羽根602aの表面に付着した異物を確実に除去する。
ステップS223にて後幕羽根606aの展開駆動を行った後、後幕羽根606aの展開駆動を行ってから所定時間経過したかどうかを判断する(ステップS224)。この所定時間としては、異物900が先幕羽根602aの最上端から飛ばされて開口の下辺を通過するまでに十分な時間を設定する。これにより、後述するステップS225で先幕羽根602aの走行時に、異物900が先幕羽根602aに入り込むことを防止できる。ステップS224にて所定時間経過していればステップS225に進み、所定時間経過していなければステップS224に戻る。
所定時間経過後、MPU100は、シャッタ駆動回路103を介して先幕コイル605の通電をオフにして、図13に示すようにシャッタユニット32の先幕羽根602aの重畳駆動(走行)を行う(ステップS225)。これにより、後幕羽根606aと先幕羽根602aの走行回数は同一になる。
ステップS225にて先幕羽根602aの重畳駆動を行った後、後幕羽根606a及び先幕羽根602aのチャージ動作を行い(ステップS226)、後幕羽根606a及び先幕羽根602aはオーバーチャージ状態(図11)に戻り、本処理を終了する。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、シャッタユニット32の羽根群は、その走行回数によって走行速度が変化するため、後幕羽根606aと先幕羽根602aの走行回数は同一であることが望ましい。第3の実施形態では、後幕羽根606aと先幕羽根602aの走行回数を同一にすることができるので、シャッタ動作の精度を安定させることができる。
(第4の実施形態)
図22を参照して、シャッタユニット(機械フォーカルプレーンシャッタ)32の別の形態について説明する。本実施形態のカメラは、上述の実施形態のカメラで説明したものと同様であり、第1の実施形態と同様の構成に関しては、同符号を付してその説明を省略する。
仕切り部材611´は、走行してくる後幕羽根606aに衝突するように、下辺の一部が略光軸方向に折り曲げて形成されている。この折り曲げ部613が本発明でいう衝突部の機能を果たすものであり、後幕羽根606aの走行完了時に、後幕羽根606aが仕切り部材611´の折り曲げ部に衝突し、仕切り部材611´は大きな振動を発生する。仕切り部材611´の振動は、直接先幕羽根602aに衝撃を与え、先幕羽根602aは面と垂直方向に振動する。即ち、赤外線カットフィルタ410から飛散して先幕羽根602aの羽根表面に付着した異物は、先幕羽根602aの羽根表面から引き剥がされて図22に示すように下方向へ飛散する。
第4の実施形態によれば、後幕羽根の走行完了時の衝撃を先幕羽根に直接伝える仕切り部材が設けられているため、効率的な異物除去を行うことができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。上記実施形態では、カメラ本体1の起動時に異物除去処理を実行する例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば使用者の操作により異物除去処理を実行するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、異物除去の後又は異物除去中に羽根を1回走行して処理を終了する構成としたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば異物除去の後又は異物除去中に羽根を複数回走行するように構成されていてもよいし、異物除去の後に羽根を少なくとも1回走行させた後にさらに異物除去を行うように構成されていてもよい。
さらに、上記実施形態では、赤外線カットフィルタ410に屈曲振動を励起する構成としたが、本発明はこれに限られるものではない。即ち、本発明でいう撮影光軸上に配設された光学部材としては、複屈折板、位相板及び赤外線カットフィルタの貼り合わせによって構成される光学ローパスフィルタや複屈折板もしくは位相板単体を用い、それらに屈曲振動を励起させる構成にしてもよい。
なお、本発明の目的は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給することによっても達成される。この場合、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけに限らない。例えば、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現されてもよい。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる形態でもよい。この場合メモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される。