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JP2009290365A - Baw共振装置およびその製造方法 - Google Patents

Baw共振装置およびその製造方法 Download PDF

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JP2009290365A
JP2009290365A JP2008138624A JP2008138624A JP2009290365A JP 2009290365 A JP2009290365 A JP 2009290365A JP 2008138624 A JP2008138624 A JP 2008138624A JP 2008138624 A JP2008138624 A JP 2008138624A JP 2009290365 A JP2009290365 A JP 2009290365A
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Takeo Shirai
健雄 白井
Yoshiki Hayazaki
嘉城 早崎
Chomei Matsushima
朝明 松嶋
Takaaki Yoshihara
孝明 吉原
Norihiro Yamauchi
規裕 山内
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Abstract

【課題】共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能なBAW共振装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】平面視において共振子3を取り囲んで形成された絶縁層4が支持基板1に支持されるとともに、支持基板1に、共振子3の下部電極31および絶縁層4における支持基板1側の表面を露出させる空洞1aが形成されてなり、支持基板1の上記一表面側において上部電極33における支持基板1側とは反対側の表面に形成された音響ミラー層2が、絶縁層4のうち支持基板1の上記一表面における空洞1aの周部に重なる領域の支持基板1側とは反対側の表面上まで延設されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧電層の厚み方向の縦振動モードを利用する共振子を備えたBAW(Bulk Acoustic Wave)共振装置およびその製造方法に関するものである。
従来から、携帯電話機などの移動体通信機器の分野において、2GHz以上の高周波帯で利用する高周波フィルタに適用可能なBAW共振装置として、例えば、図8や図9に示すように、支持基板1’と、支持基板1’の一表面側に形成され下部電極31’、圧電層32’、上部電極33’の積層構造を有する共振子3’とを備え、支持基板1’の上記一表面に、共振子3’の下部電極31’を露出させる空洞1a’が形成されてなり、支持基板1’の上記一表面側において上部電極31’における支持基板1’側とは反対側の表面に形成され相対的に音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス層と相対的に音響インピーダンスが高い高音響インピーダンス層とが最下層を低音響インピーダンス層として交互に積層された音響ミラー層を備えてなるFBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)型のBAW共振装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
ところで、図8や図9に示した構成のBAW共振装置では、支持基板1’の上記一表面側に共振子3および音響ミラー層2’を封止する封止材料からなる封止部6’が形成されている。
なお、上記特許文献1,2には、支持基板1’の上記一表面側に複数個の共振子3’を形成してフィルタ(BAWフィルタ)を構成することも記載されている。また、図8に示した構成のBAW共振装置では、圧電層32’の圧電材料としてAlNなどを採用し、支持基板1’の材料としてSiを採用しているが、UWB(Ultra Wide Band)用フィルタに応用する場合、圧電層32’の圧電材料として、帯域幅が中心周波数に対して4〜5%しか広帯域化できないAlNに比べて中心周波数に対して10%程度の帯域幅を得ることが可能な鉛系圧電材料(例えば、PZT、PMN−PZTなど)を採用し、圧電層32’の結晶性を向上させるために支持基板1’の材料としてMgOもしくはSrTiOを採用することが考えられる。
特表2007−510382号公報(図4A,4B) 特表2005−536958号公報(段落〔0030〕および図4)
ところで、一般的にFBAR型のBAW共振装置は、SMR(Solidly Mounted Resonator)型のBAW共振装置に比べて脆弱であるが、図8や図9に示した構成のBAW共振装置は、支持基板1’の上記一表面側に共振子3’および音響ミラー層2’を封止する封止部6’が形成されているので、封止部6’が形成されていない場合に比べて堅牢化を図れる。しかしながら、図8や図9に示した構成のBAW共振装置では、音響ミラー層2’に不備があった場合、共振子3’と封止部6’との間の音響結合に起因して共振特性が低下してしまうという問題があった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能なBAW共振装置およびその製造方法を提供することにある。
請求項1の発明は、支持基板と、支持基板の一表面側に形成され下部電極、圧電層、上部電極の積層構造を有する共振子と、支持基板の前記一表面側に形成されて支持基板に支持され平面視において共振子を取り囲んで形成された絶縁層とを備え、支持基板に、共振子の下部電極および絶縁層における支持基板側の表面を露出させる空洞が形成されてなり、支持基板の前記一表面側において上部電極における支持基板側とは反対側の表面に形成され相対的に音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス層と相対的に音響インピーダンスが高い高音響インピーダンス層とが最下層を低音響インピーダンス層として交互に積層された音響ミラー層を備え、当該音響ミラー層が、絶縁層のうち支持基板の前記一表面における空洞の周部に重なる領域の支持基板側とは反対側の表面上まで延設されてなることを特徴とする。
この発明によれば、平面視において共振子を取り囲んで形成された絶縁層が支持基板に支持されるとともに、支持基板に、共振子の下部電極および絶縁層における支持基板側の表面を露出させる空洞が形成されてなり、支持基板の前記一表面側において上部電極における支持基板側とは反対側の表面に形成された音響ミラー層が、絶縁層のうち支持基板の前記一表面における空洞の周部に重なる領域の支持基板側とは反対側の表面上まで延設されているので、共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能となる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記支持基板は、MgOもしくはSrTiOにより形成され、前記圧電層は、鉛系圧電材料により形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記圧電層が鉛系圧電材料により形成されているので、前記圧電層がAlNにより形成されている場合に比べて電気機械結合係数を大きくすることができ、前記支持基板がMgOもしくはSrTiOにより形成されているので、前記支持基板がSiなどにより形成されている場合に比べて、前記圧電層の結晶性を向上させることができ、前記共振子全体の機械的品質係数を向上させることが可能となる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記低音響インピーダンス層は、SiOにより形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記音響ミラー層のうち前記共振子の前記圧電層に最も近い前記最下層がSiOにより形成され、前記最下層の音速の温度係数と前記圧電層の音速の温度係数との極性が逆になるので、前記最下層により前記共振子の共振特性の温度特性を補償することができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記音響ミラー層は、前記高音響インピーダンス層が導電性材料により形成されるとともに前記低音響インピーダンス層が絶縁性材料により形成されてなり、前記共振子に重なるミラー機能領域の周辺に、当該ミラー機能領域を全周に亘って囲み前記絶縁性材料のみにより形成された絶縁領域が設けられてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記音響ミラー層の前記高音響インピーダンス層が導電性材料により形成されるとともに前記低音響インピーダンス層が絶縁性材料により形成されていることにより、前記高音響インピーダンス層と前記低音響インピーダンス層との音響インピーダンス比を大きくすることができる一方で、前記共振子に重なるミラー機能領域の周辺に、当該ミラー機能領域を全周に亘って囲み前記絶縁性材料のみにより形成された絶縁領域が設けられていることにより、前記音響ミラー層のうち前記共振子に重なるミラー機能領域以外の部位に形成された部分に起因した寄生容量を低減でき、共振特性を向上させることができる。
請求項5の発明は、支持基板と、支持基板の一表面側に形成され下部電極、圧電層、上部電極の積層構造を有する共振子と、支持基板の前記一表面側に形成されて支持基板に支持され平面視において共振子を取り囲んで形成された絶縁層とを備え、支持基板の前記一表面に、共振子の下部電極および絶縁層における支持基板側の表面を露出させる空洞が形成されてなり、支持基板の前記一表面側において上部電極における支持基板側とは反対側の表面に形成され相対的に音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス層と相対的に音響インピーダンスが高い高音響インピーダンス層とが最下層を低音響インピーダンス層として交互に積層された音響ミラー層を備え、当該音響ミラー層が、絶縁層のうち支持基板の前記一表面における空洞の周部に重なる領域の支持基板側とは反対側の表面上まで延設されてなるBAW共振装置の製造方法であって、支持基板の前記一表面側に下部電極および圧電層を形成した後で支持基板の前記一表面側に圧電層の一部を露出させる開孔部を有する絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、絶縁層形成工程の後で上部電極を形成する上部電極形成工程と、上部電極形成工程の後で支持基板の前記一表面側に音響ミラー層を形成する音響ミラー層形成工程と、音響ミラー層形成工程の後で絶縁層と音響ミラー層との積層構造部に厚み方向に貫通するエッチングホールを形成するエッチングホール形成工程と、エッチングホール形成工程の後でエッチングホールを通してエッチング液を導入して支持基板の前記一表面に空洞を形成する空洞形成工程とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、支持基板の前記一表面側に下部電極および圧電層を形成した後で支持基板の前記一表面側に圧電層の一部を露出させる開孔部を有する絶縁層を形成し、その後、上部電極を形成してから、支持基板の前記一表面側に音響ミラー層を形成し、その後、絶縁層と音響ミラー層との積層構造部に厚み方向に貫通するエッチングホールを形成し、続いて、エッチングホールを通してエッチング液を導入して支持基板の前記一表面に空洞を形成するので、共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能なBAW共振装置を提供することができる。
請求項6の発明は、支持基板と、支持基板の一表面側に形成され下部電極、圧電層、上部電極の積層構造を有する共振子と、支持基板の前記一表面側に形成されて支持基板に支持され平面視において共振子を取り囲んで形成された絶縁層とを備え、支持基板に、共振子の下部電極および絶縁層における支持基板側の表面を露出させる空洞が厚み方向に貫通する形で形成されてなり、支持基板の前記一表面側において上部電極における支持基板側とは反対側の表面に形成され相対的に音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス層と相対的に音響インピーダンスが高い高音響インピーダンス層とが最下層を低音響インピーダンス層として交互に積層された音響ミラー層を備え、当該音響ミラー層が、絶縁層のうち支持基板の前記一表面における空洞の周部に重なる領域の支持基板側とは反対側の表面上まで延設されてなるBAW共振装置の製造方法であって、支持基板の前記一表面側に下部電極および圧電層を形成した後で支持基板の前記一表面側に圧電層の一部を露出させる開孔部を有する絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、絶縁層形成工程の後で上部電極を形成する上部電極形成工程と、上部電極形成工程の後で支持基板の前記一表面側に音響ミラー層を形成する音響ミラー層形成工程と、音響ミラー層形成工程の後で支持基板の前記一表面とは反対の他表面側から支持基板の一部をエッチングすることにより空洞を形成する空洞形成工程とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、支持基板の前記一表面側に下部電極および圧電層を形成した後で支持基板の前記一表面側に圧電層の一部を露出させる開孔部を有する絶縁層を形成し、その後、上部電極を形成してから、支持基板の前記一表面側に音響ミラー層を形成し、その後、支持基板の前記一表面とは反対の他表面側から支持基板の一部をエッチングすることにより空洞を形成するので、共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能なBAW共振装置を提供することができる。
請求項1の発明では、共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能となるという効果がある。
請求項5,6の発明では、共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能なBAW共振装置を提供することができるという効果がある。
(実施形態1)
本実施形態のBAW共振装置は、図1に示すように、支持基板1と、支持基板1の一表面側に形成され下部電極31、圧電層32、上部電極33の積層構造を有する共振子3と、支持基板1の上記一表面側に形成されて支持基板1に支持され平面視において共振子3を取り囲んで共振子3を保持した絶縁層4とを備え、支持基板1の上記一表面に、共振子3の下部電極31および絶縁層4における支持基板1側の表面を露出させる空洞1aが形成されている。要するに、本実施形態のBAW共振装置は、下部電極31と下部電極31直下の媒質との音響インピーダンス比を大きくすることにより支持基板1側へのバルク弾性波のエネルギの伝搬を抑制するようにしたFBARを構成している。
また、本実施形態のBAW共振装置は、支持基板1の上記一表面側において上部電極31における支持基板1側とは反対側の表面に形成され相対的に音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス層21と相対的に音響インピーダンスが高い高音響インピーダンス層22とが最下層を低音響インピーダンス層21として交互に積層された音響ミラー層2を備えており、当該音響ミラー層2が、共振子3の表面と絶縁層4の表面とに跨って形成されている。
また、本実施形態のBAW共振装置は、絶縁層4と音響ミラー層2との積層構造部に、厚み方向に貫通し空洞1aに連通する複数(本実施形態では、2つ)のエッチングホール5,5が形成されている。しかして、絶縁層4における各エッチングホール5,5それぞれの周部が音響ミラー層2により補強されている。なお、各エッチングホール5の開口形状は矩形状(ここでは、正方形状)となっている。
上述の共振子3は、下部電極31が支持基板1側に形成され、下部電極31における支持基板1側とは反対側に圧電層32が形成され、圧電層32における下部電極31側とは反対側に上部電極33が形成されている。
また、本実施形態のBAW共振装置は、上述の絶縁層4に、上部電極33と圧電層32との接触面積を規定する開孔部4aが形成されており、圧電層32のうち下部電極31と上部電極33との両方と接する領域が共振領域を構成している。
本実施形態のBAW共振装置は、圧電層32の圧電材料として、PMN−PZTを採用しており、圧電層32として(001)配向のPMN−PZT薄膜からなる圧電薄膜が得られるように、支持基板1として、上記一表面である主表面が(001)面の単結晶MgO基板を用いているが、支持基板1としては、上記一表面である主表面が(001)面の単結晶STO(:SrTiO)基板を用いてもよい。また、PMN−PZT薄膜は、単結晶膜もしくは単一配向膜であればよく、配向は(001)配向に限らず、例えば、(111)配向でもよい。
また、本実施形態のBAW共振装置では、下部電極31および上部電極33の金属材料としてPtを採用しているが、これらの金属材料は特に限定するものではなく、例えば、Alや他の金属材料を採用してもよく、例えば、Pt、Mo、W、Ir、Cr、Ruの群から選択される少なくとも一種を採用すれば、下部電極31および上部電極33それぞれの金属材料が代表的な電極材料であるAuの場合に比べて、下部電極31および上部電極33それぞれの機械的品質係数を高めることができ、共振子3全体の機械的品質係数を高めることが可能となる。なお、下部電極31と上部電極33とは必ずしも同じ金属材料を採用する必要はなく、下部電極31の金属材料は、圧電層32の格子歪を抑制するために圧電層32の圧電材料との格子定数差の小さな金属材料を採用することが望ましい。
また、圧電層32は、(001)配向のPMN−PZT薄膜からなる圧電薄膜により構成されている。ここにおいて、PMN−PZTの組成は、x(Pb(Mn1/3Nb2/3)O−(1−x)(PbZrTi1−y)なる化学式で表され、本実施形態では、x=0.10、y=0.52としてあるが、これらの値は一例であって特に限定するものではない。なお、本実施形態では、圧電層32の圧電材料として、鉛系圧電材料を採用しているので、圧電材料がAlNやZnOである場合に比べて、電気機械結合係数を大きくすることができる。また、圧電層32の圧電材料は、鉛系圧電材料に限らず、例えば、鉛フリーのKNN(K0.5Na0.5NbO)や、KN(KNbO)、NN(NaNbO)、KNNに不純物(例えば、Li,Nb,Ta,Sb,Cuなど)を添加したものでもよい。
また、絶縁層4の材料としては、SiOを採用しているが、SiOに限らず、例えば、Siを採用してもよい。また、絶縁層4は、単層構造に限らず、多層構造でもよく、例えば、SiOからなる第1の絶縁膜とSi膜からなる第2の絶縁膜との積層膜でもよい。
音響ミラー層2は、相対的に音響インピーダンスの低い材料からなる低音響インピーダンス層21と相対的に音響インピーダンスの高い材料からなる高音響インピーダンス層22とが交互に積層されており、上部電極33側の最下層が低音響インピーダンス層21により構成されている。なお、低音響インピーダンス層21および高音響インピーダンス層22の厚さは、圧電層32の共振周波数の弾性波(バルク弾性波)の波長の4分の1の値に設定すればよい。
ところで、本実施形態では、低音響インピーダンス層21の材料として絶縁性材料であるSiO、高音響インピーダンス層22の材料として導電性材料であるWを採用しているが、これらの材料は特に限定するものではなく、低音響インピーダンス層21の材料としては、例えば、Si,poly−Si,Al,ポリマーなどを採用してもよく、高音響インピーダンス層22の材料としては、例えば、Au,Mo,AlN,ZnOなどを採用してもよい。
なお、本実施形態のBAW共振装置では、共振子3の共振周波数を4GHzに設定してあり、下部電極31の厚みを100nm、圧電層32の厚みを300nm、上部電極33の厚みを100nm、低音響インピーダンス層21の厚みを400nm、高音響インピーダンス層22の厚みを350nmに設定してあるが、これらの数値は一例であって特に限定するものではない。また、共振周波数を3GHz〜5GHzの範囲で設計する場合には、圧電層32の厚みは200nm〜600nmの範囲で、低音響インピーダンス層21の厚みは250nm〜550nmの範囲で、高音響インピーダンス層22の厚みは200nm〜450nmの範囲で、それぞれ適宜設定すればよい。
ところで、本実施形態のBAW共振装置は、上述の音響ミラー層2が、絶縁層4のうち支持基板1の上記一表面における空洞1aの周部に重なる領域の支持基板1側とは反対側の表面上まで延設されている。なお、本実施形態のBAW共振装置は、共振子3と絶縁層4とで構成されるメンブレン部における支持基板1側とは反対側の全面に音響ミラー層2が積層されている。
以下、本実施形態のBAW共振装置の製造方法について図2および図3を参照しながら説明する。
まず、上記一表面が(001)面の単結晶MgO基板からなる支持基板1の上記一表面側の全面に下部電極31の基礎となる第1の金属膜(例えば、Pt膜など)31aをスパッタ法やEB蒸着法やCVD法などにより形成する第1の金属膜形成工程を行うことによって、図2(a)に示す構造を得る。
上述の第1の金属膜形成工程の後、支持基板1の上記一表面側の全面に圧電層32の基礎となる(001)配向のPMN−PZTからなる圧電材料層32aをスパッタ法やCVD法やゾルゲル法などにより形成する圧電材料層形成工程を行うことによって、図2(b)に示す構造を得る。なお、圧電材料層32aの形成前に圧電材料層32aの配向を制御するためのシード層を形成することもある。
上述の圧電材料層形成工程の後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して圧電材料層32aを所望の平面形状にパターニングする圧電材料層パターニング工程を行うことで圧電材料層32aの一部からなる圧電層32を形成する圧電材料層パターニング工程を行うことによって、図2(c)に示す構造を得る。
続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して第1の金属膜31aをパターニングすることにより第1の金属膜31aの一部からなる下部電極31を形成する第1の金属膜パターニング工程を行うことによって、図2(d)に示す構造を得る。
その後、支持基板1の上記一表面の全面に例えばSiOからなる絶縁層4をスパッタ法やCVD法などにより形成してからフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して絶縁層4に開孔部4aを形成する絶縁層形成工程を行うことによって、図2(e)に示す構造を得る。なお、絶縁層形成工程では、開孔部4aの形成予定領域にレジスト層を形成してから絶縁層4をスパッタ法などにより成膜してレジスト層および当該レジスト層上の絶縁層4を除去するリフトオフを行うことにより開孔部4aを有する絶縁層4を形成するようにしてもよい。
上述の絶縁層形成工程の後、支持基板1の上記一表面側の全面に上部電極33の基礎となる第2の金属膜(例えば、Pt膜など)をスパッタ法やEB蒸着法やCVD法などにより形成する第2の金属膜形成工程を行い、続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して第2の金属膜をパターニングすることにより第2の金属膜の一部からなる上部電極33を形成する第2の金属膜パターニング工程を行うことによって、図3(a)に示す構造を得る。
上述の第2の金属膜パターニング工程の後、支持基板1の上記一表面側の全面に音響ミラー層2を形成する音響ミラー層形成工程を行うことによって、図3(b)に示す構造を得る。ここにおいて、音響ミラー層形成工程では、低音響インピーダンス層21および高音響インピーダンス層22をスパッタ法により形成しているが、これらの成膜方法は特に限定するものではない。
上述の音響ミラー層形成工程の後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して絶縁層4と音響ミラー層2との積層構造部にエッチングホール5,5を形成するエッチングホール形成工程を行うことによって、図3(c)に示す構造を得る。
その後、エッチングホール5,5を通してエッチング液を導入し支持基板1の一部をエッチングすることで支持基板1の上記一表面に空洞1aを形成する空洞形成工程を行うことによって、図3(d)に示す構造のBAW共振装置を得る。なお、支持基板1として、上述のようにMgO基板を用いている場合には、上述のエッチング液として異方性エッチングが可能な燐酸などを用いればよい。
上述のBAW共振装置の製造にあたっては、上述の支持基板1としてウェハを用いてウェハレベルで多数のBAW共振装置を形成した後、ダイシング工程で個々のBAW共振装置に分割すればよい。
以上説明した本実施形態のBAW共振装置は、平面視において共振子3を取り囲んで形成された絶縁層4が支持基板1に支持されるとともに、支持基板1に、共振子3の下部電極31および絶縁層4における支持基板1側の表面を露出させる空洞1aが形成されてなり、支持基板1の上記一表面側において上部電極33における支持基板1側とは反対側の表面に形成された音響ミラー層2が、絶縁層4のうち支持基板1の上記一表面における空洞1aの周部に重なる領域の支持基板1側とは反対側の表面上まで延設されているので、共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能となる。
また、上述のBAW共振装置の製造方法によれば、支持基板1の上記一表面側に下部電極31および圧電層32を形成した後で支持基板1の上記一表面側に圧電層32の一部を露出させる開孔部4aを有する絶縁層4を形成し、その後、上部電極33を形成してから、支持基板1の上記一表面側の全面に音響ミラー層2を形成し、その後、絶縁層4と音響ミラー層2との積層構造部に厚み方向に貫通するエッチングホール5を形成し、続いて、エッチングホール5を通してエッチング液を導入して支持基板1の上記一表面に空洞1aを形成するので、共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能なBAW共振装置を提供することができる。
また、本実施形態のBAW共振装置は、上述のように圧電層32が鉛系圧電材料により形成されているが、支持基板1がMgOもしくはSrTiOにより形成されているので、支持基板1がSiなどにより形成されている場合に比べて、圧電層32の結晶性を向上させることができ、共振子3全体の機械的品質係数を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のBAW共振装置では、上述のように圧電層32が鉛系圧電材料(PMN−PZT、PZTなど)により形成され、低音響インピーダンス層21がSiOにより形成されているので、音響ミラー層2のうち共振子3の圧電層32に最も近い最下層がSiOにより形成され、当該最下層の音速の温度係数と圧電層32の音速の温度係数との極性が逆になる(音速の温度依存性の傾きが逆になる)ので、当該最下層により共振子3の共振特性の温度特性を補償することができる。
なお、本実施形態のBAW共振装置では、支持基板1の上記一表面に空洞1aを形成したときに共振子3と絶縁層4とで構成されるメンブレン部に発生する応力に起因したメンブレン部の変形が防止されるように、音響ミラー層2の材料、成膜方法などを適宜設定することが好ましい。
上述のBAW共振装置は、支持基板1の上記一表面側に共振子3が1個だけ形成されたものであるが、共振子3を支持基板1の上記一表面側に複数個形成して、図4に示すように、これら複数個の共振子3が例えばラダー型フィルタを構成するように接続すれば、2GHz以上の高周波帯においてカットオフ特性が急峻で且つ帯域幅の広いフィルタ、例えば、UWB用フィルタとして用いることができる。なお、図4では、音響ミラー層2の図示を省略してある。
図4に示した構成のBAW共振装置は、下部電極31同士が電気的に接続された2個1組の共振子3の組を複数組(図示例では、9組)備えており、各組の2個の共振子3では、下部電極31と圧電層32とが連続して形成される一方で上部電極33同士が絶縁分離されるようにパターニングされている。ここにおいて、隣り合う組間では、隣接する2個の共振子3の上部電極33同士が上部電極33と連続して形成された金属配線34を介して電気的に接続されている。また、各組の2個の共振子3に跨って形成された圧電層32のうち下部電極31と上部電極33との両方と接する領域が各共振領域を構成している。なお、エッチングホール5の数やレイアウトは、共振子3の配置に応じて適宜設定すればよい。
(実施形態2)
本実施形態のBAW共振装置の基本構成は実施形態1と略同じであり、実施形態1にて説明したエッチングホール5,5(図1参照)が形成されておらず、図5に示すように、支持基板1の空洞1aが当該支持基板1の厚み方向に貫設されている点が相違するだけである。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
しかして、本実施形態のBAW共振装置においても、実施形態1と同様、平面視において共振子3を取り囲んで形成された絶縁層4が支持基板1に支持されるとともに、支持基板1に、共振子3の下部電極31および絶縁層4における支持基板1側の表面を露出させる空洞1aが形成されてなり、支持基板1の上記一表面側において上部電極33における支持基板1側とは反対側の表面に形成された音響ミラー層2が、絶縁層4のうち支持基板1の上記一表面における空洞1aの周部に重なる領域の支持基板1側とは反対側の表面上まで延設されているので、共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能となる。
本実施形態のBAW共振装置の製造方法は実施形態1で説明した製造方法と略同じであり、音響ミラー層形成工程の後の空洞形成工程において、支持基板1の上記一表面とは反対の他表面側から支持基板1の一部をエッチングすることにより空洞1aを形成する点が相違する。
しかして、本実施形態のBAW共振装置の製造方法によれば、支持基板1の上記一表面側に下部電極31および圧電層32を形成した後で支持基板1の上記一表面側に圧電層32の一部を露出させる開孔部4aを有する絶縁層4を形成し、その後、上部電極33を形成してから、支持基板1の上記一表面側の全面に音響ミラー層2を形成し、その後、支持基板1の上記一表面とは反対の他表面側から支持基板1の一部をエッチングすることにより空洞1aを形成するので、共振特性の低下を抑制しつつ堅牢化が可能なBAW共振装置を提供することができる。
上述のBAW共振装置は、支持基板1の上記一表面側に共振子3が1個だけ形成されたものであるが、共振子3を支持基板1の上記一表面側に複数個形成して、図6に示すように、これら複数個の共振子3が例えばラダー型フィルタを構成するように接続すれば、2GHz以上の高周波帯においてカットオフ特性が急峻で且つ帯域幅の広いフィルタ、例えば、UWB用フィルタとして用いることができる。なお、図6では、音響ミラー層2の図示を省略してある。
図6に示した構成のBAW共振装置は、下部電極31同士が電気的に接続された2個1組の共振子3の組を複数組(図示例では、9組)備えており、各組の2個の共振子3では、下部電極31と圧電層32とが連続して形成される一方で上部電極33同士が絶縁分離されるようにパターニングされている。ここにおいて、隣り合う組間では、隣接する2個の共振子3の上部電極33同士が上部電極33と連続して形成された金属配線34を介して電気的に接続されている。また、各組の2個の共振子3に跨って形成された圧電層32のうち下部電極31と上部電極33との両方と接する領域が各共振領域を構成している。
(実施形態3)
ところで、実施形態1,2のように音響ミラー層2の高音響インピーダンス層22が導電性材料(例えば、Wなど)により形成されるとともに低音響インピーダンス層22が絶縁性材料(例えば、SiOなど)により形成されている場合、高音響インピーダンス層22と低音響インピーダンス層21との音響インピーダンス比を大きくすることができるが、音響ミラー層2の高音響インピーダンス層22に起因した寄生容量が生じて共振特性が低下することがある。
これに対して、本実施形態のBAW共振装置の基本構成は実施形態1と略同じであって、図7に示すように、音響ミラー層2において共振子3に重なるミラー機能領域2aの周辺に、当該ミラー機能領域2aを全周に亘って囲み上記絶縁性材料のみにより形成された絶縁領域2bが設けられている点が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
しかして、本実施形態のBAW共振装置では、共振子3に重なるミラー機能領域2aの周辺に、当該ミラー機能領域2aを全周に亘って囲み上記絶縁性材料のみにより形成された絶縁領域2bが設けられていることにより、音響ミラー層2のうち共振子3に重なるミラー機能領域2a以外の部位に形成された部分に起因した寄生容量を低減でき、共振特性を向上させることができる。なお、実施形態2のBAW共振装置において、本実施形態と同様の絶縁領域2bを設けてもよい。
また、本実施形態のBAW共振装置に関しても、支持基板1の上記一表面側に共振子3が1個だけ形成されたものであるが、共振子3を支持基板1の上記一表面側に複数個形成して、これら複数個の共振子3が例えばラダー型フィルタを構成するように接続すれば、2GHz以上の高周波帯においてカットオフ特性が急峻で且つ帯域幅の広いフィルタ、例えば、UWB用フィルタとして用いることができる。
実施形態1のBAW共振装置を示す概略断面図である。 同上のBAW共振装置の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 同上のBAW共振装置の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 同上のBAW共振装置の他の構成例を示す要部概略平面図である。 実施形態2のBAW共振装置を示す概略断面図である。 同上のBAW共振装置の他の構成例を示す要部概略平面図である。 実施形態3のBAW共振装置を示す概略断面図である。 従来例を示すBAW共振装置の概略断面図である。 他の従来例を示すBAW共振装置の概略断面図である。
符号の説明
1 支持基板
1a 空洞
2 音響ミラー層
2a ミラー機能領域
2b 絶縁領域
3 共振子
4 絶縁層
4a 開孔部
5 エッチングホール
21 低音響インピーダンス層
22 高音響インピーダンス層
31 下部電極
32 圧電層
33 上部電極

Claims (6)

  1. 支持基板と、支持基板の一表面側に形成され下部電極、圧電層、上部電極の積層構造を有する共振子と、支持基板の前記一表面側に形成されて支持基板に支持され平面視において共振子を取り囲んで形成された絶縁層とを備え、支持基板に、共振子の下部電極および絶縁層における支持基板側の表面を露出させる空洞が形成されてなり、支持基板の前記一表面側において上部電極における支持基板側とは反対側の表面に形成され相対的に音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス層と相対的に音響インピーダンスが高い高音響インピーダンス層とが最下層を低音響インピーダンス層として交互に積層された音響ミラー層を備え、当該音響ミラー層が、絶縁層のうち支持基板の前記一表面における空洞の周部に重なる領域の支持基板側とは反対側の表面上まで延設されてなることを特徴とするBAW共振装置。
  2. 前記支持基板は、MgOもしくはSrTiOにより形成され、前記圧電層は、鉛系圧電材料により形成されてなることを特徴とする請求項1記載のBAW共振装置。
  3. 前記低音響インピーダンス層は、SiOにより形成されてなることを特徴とする請求項2記載のBAW共振装置。
  4. 前記音響ミラー層は、前記高音響インピーダンス層が導電性材料により形成されるとともに前記低音響インピーダンス層が絶縁性材料により形成されてなり、前記共振子に重なるミラー機能領域の周辺に、当該ミラー機能領域を全周に亘って囲み前記絶縁性材料のみにより形成された絶縁領域が設けられてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のBAW共振装置。
  5. 支持基板と、支持基板の一表面側に形成され下部電極、圧電層、上部電極の積層構造を有する共振子と、支持基板の前記一表面側に形成されて支持基板に支持され平面視において共振子を取り囲んで形成された絶縁層とを備え、支持基板の前記一表面に、共振子の下部電極および絶縁層における支持基板側の表面を露出させる空洞が形成されてなり、支持基板の前記一表面側において上部電極における支持基板側とは反対側の表面に形成され相対的に音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス層と相対的に音響インピーダンスが高い高音響インピーダンス層とが最下層を低音響インピーダンス層として交互に積層された音響ミラー層を備え、当該音響ミラー層が、絶縁層のうち支持基板の前記一表面における空洞の周部に重なる領域の支持基板側とは反対側の表面上まで延設されてなるBAW共振装置の製造方法であって、支持基板の前記一表面側に下部電極および圧電層を形成した後で支持基板の前記一表面側に圧電層の一部を露出させる開孔部を有する絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、絶縁層形成工程の後で上部電極を形成する上部電極形成工程と、上部電極形成工程の後で支持基板の前記一表面側に音響ミラー層を形成する音響ミラー層形成工程と、音響ミラー層形成工程の後で絶縁層と音響ミラー層との積層構造部に厚み方向に貫通するエッチングホールを形成するエッチングホール形成工程と、エッチングホール形成工程の後でエッチングホールを通してエッチング液を導入して支持基板の前記一表面に空洞を形成する空洞形成工程とを備えることを特徴とするBAW共振装置の製造方法。
  6. 支持基板と、支持基板の一表面側に形成され下部電極、圧電層、上部電極の積層構造を有する共振子と、支持基板の前記一表面側に形成されて支持基板に支持され平面視において共振子を取り囲んで形成された絶縁層とを備え、支持基板に、共振子の下部電極および絶縁層における支持基板側の表面を露出させる空洞が厚み方向に貫通する形で形成されてなり、支持基板の前記一表面側において上部電極における支持基板側とは反対側の表面に形成され相対的に音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス層と相対的に音響インピーダンスが高い高音響インピーダンス層とが最下層を低音響インピーダンス層として交互に積層された音響ミラー層を備え、当該音響ミラー層が、絶縁層のうち支持基板の前記一表面における空洞の周部に重なる領域の支持基板側とは反対側の表面上まで延設されてなるBAW共振装置の製造方法であって、支持基板の前記一表面側に下部電極および圧電層を形成した後で支持基板の前記一表面側に圧電層の一部を露出させる開孔部を有する絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、絶縁層形成工程の後で上部電極を形成する上部電極形成工程と、上部電極形成工程の後で支持基板の前記一表面側に音響ミラー層を形成する音響ミラー層形成工程と、音響ミラー層形成工程の後で支持基板の前記一表面とは反対の他表面側から支持基板の一部をエッチングすることにより空洞を形成する空洞形成工程とを備えることを特徴とするBAW共振装置の製造方法。
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