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JP2009289534A - 全固体リチウム電池用電極、全固体リチウム電池および装置 - Google Patents

全固体リチウム電池用電極、全固体リチウム電池および装置 Download PDF

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JP2009289534A JP2008139373A JP2008139373A JP2009289534A JP 2009289534 A JP2009289534 A JP 2009289534A JP 2008139373 A JP2008139373 A JP 2008139373A JP 2008139373 A JP2008139373 A JP 2008139373A JP 2009289534 A JP2009289534 A JP 2009289534A
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lithium battery
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conductive resin
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Kazuaki Yanagi
和明 柳
Hiroyuki Tamura
裕之 田村
Mikiya Hayashi
幹也 林
Takeshi Ota
剛 太田
Michiko Nagata
享子 永田
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

【課題】金属層の腐食、溶出、合金化を防止し、電池抵抗が低減した全固体リチウム電池用電極、全固体リチウム電池およびこの全固体リチウム電池を備えた装置を提供する。
【解決手段】
全固体リチウム電池1に、正極金属層11と、正極金属層11上に積層形成された正極導電性樹脂層13と、正極導電性樹脂層13上に積層形成された正極活物質層12と、負極金属層21と、負極金属層21上に積層形成された負極導電性樹脂層23と、負極導電性樹脂層23上に積層形成された負極活物質層22と、正極活物質層12および負極活物質層22間に介在された固体電解質層30とを設けた。正極導電性樹脂層13および負極導電性樹脂層23に、導電剤とイオン不導体である結着剤とを含有させ、正極金属層11および負極金属層21における、それぞれ正極導電性樹脂層13および負極導電性樹脂層23に接している面を粗面化させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、全固体リチウム電池用電極、この全固体リチウム電池用電極を備えた全固体リチウム電池およびこの全固体リチウム電池を備えた装置に関する。
現行のリチウムイオン二次電池には、電解質として有機系電解液が主に用いられている。有機系電解液は高いイオン伝導度を示すものの、電解液が液体でかつ可燃性であることから電池として用いた場合、漏洩,発火などの危険性が懸念されている。次世代リチウムイオン二次電池用電解質として、より安全性の高い固体電解質の開発が期待されている。
全固体電池を実現するために、固体電解質の開発が精力的に行なわれているが、イオン伝導度が有機系電解液に比べて一般的に小さく、実用化が難しいのが現状である。
また、固体電解質として室温で高いイオン伝導度(10−3S/cm)を示す材料としてLiNをベースとするリチウムイオン伝導性セラミックが報告されているが、分解電圧が低く3V以上で作動する全固体電池を構成することが困難であった。
このような問題を解決するために、固体電解質粒子を用いた固体電池やポリマー電解質を用いたバイポーラ電池などが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1には、イオウ元素、リチウム元素及びリン元素を主成分として含有する固体電解質粒子であって、平均粒径が0.1〜10μm、全固体電解質粒子の90体積%以上が粒径20μm以下のものが示されている。そして、この固体電解質粒子を、固体電池の固体電解質層の原料に用いた場合での、固体電池のエネルギ密度及び出力特性、固体電解質層及び電極の界面抵抗について示されている。
特許文献2には、ポリマー電解質を用いたバイポーラ電池が示されている。バイポーラ電池用集電体は、バイポーラ電極構造を有しない通常のリチウムイオン二次電池用集電箔であり、正極集電体および負極集電体として利用している。なかでも、ステンレス鋼(SUS)箔は、正極側及び負極側の電位に対して比較的安定であり、腐食して金属が溶け出しにくく、Li金属と合金化しにくい特性を有することから使用されている。
しかし、上記SUS箔は、正極側の電位(約4V)に対し長期の使用では、正極側が腐食して金属が溶出するので、負極アルミニウム集電体に導電性樹脂層を設けて、集電体の溶出と合金化を抑えている。
特開2008−4459号公報 特開2006−302616号公報
しかし、特許文献1に記載のように、固体電解質粒子を小さくした場合でも、硫黄を含有する硫化物系の固体電解質を用い、かつ負極の金属層に銅を用いた場合では、金属層が腐食したり、硫化銅が発生する場合がある。また、負極の金属層にアルミニウムを用いた場合では、金属層が合金化したり、電池抵抗が大きくなる場合がある。一方、正極の金属層にアルミニウムを用いた場合では、電池抵抗が大きくなる場合もある。
また、特許文献2に記載のように、SUS箔を用いた集電体としての金属層を、固体電解質電池に適用すると、金属層が溶融し、防食性、剥離強度が十分ではない場合がある。
本発明の目的は、金属層の腐食、溶出、合金化を防止し、電池抵抗が低減した全固体リチウム電池用電極、全固体リチウム電池およびこの全固体リチウム電池を備えた装置を提供することである。
本発明の全固体リチウム電池用電極は、金属層と、前記金属層上に設けられた導電性樹脂層と、前記導電性樹脂層上に設けられた活物質層と、を備える電極であって、前記導電性樹脂層が、導電剤とイオン不導体である結着剤とからなり、前記金属層が少なくとも前記導電性樹脂層に接している面が粗面化されていることを特徴とする。
また、本発明の全固体リチウム電池は、正極と固体電解質層と負極とを備える全固体リチウム電池であって、前記正極及び前記負極のうち少なくともいずれか一方が、上述の全固体リチウム電池用電極であることを特徴とする。
なお、全固体リチウム電池は、二次電池でも一次電池でもよい。
本発明の装置は、上述の全固体リチウム電池を備えることを特徴とする。
本発明の装置は、例えば、時計、携帯電話機、パソコン、電気自動車、発電機等が挙げられる。他にも、電動機を駆動源として用いる電気自動車や、発動機とその他駆動源とを組み合わせたハイブリッド電気自動車の電力供給源として全固体リチウム二次電池が大電流や大電圧を得ることができ好適に用いることができる。より大型化された形態として電池セルを複数個集合させ直列もしくは並列に接続した電池モジュールがあり、更に電気自動車に搭載される形態として電池パックや電池ユニットがある。前記全固体リチウム二次電池はこれらのうち、電池セルを形成する。また、上述の全固体リチウム電池は全固体型であるので、内部に有機溶媒を用いた電池と異なり、内部の有機溶媒が流出することがなく安全であることから、電気自動車などの装置に用いる場合に、設計を容易にすることができる。
そして、上述の全固体リチウム電池を直列や並列につないだり、直列と並列を組合わせることで、より大きな電力を取り出すこともできる。
また、本発明の装置には、上述の全固体リチウム電池を組み合わせた電池セルも含まれる。
金属層の腐食、溶出、合金化を防止し、電池抵抗が低減した全固体リチウム電池用電極、全固体リチウム電池およびこの全固体リチウム電池を備えた装置を得ることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の全固体リチウム電池を示す概略構成図である。
(全固体リチウム電池の構成)
図1に示すように、全固体リチウム電池1は、正極10と、固体電解質層30と、負極20とが順に積層形成されている。これら積層したものには、リチウム電池1の外装としてのアルミフィルムなどがラミネートされている。
正極10は、集電体である正極金属層11と、この正極金属層11上に積層形成された正極導電性樹脂層13と、この正極導電性樹脂層13上に積層形成された正極活物質層12とを有する。また、負極20も同様に、集電体である負極金属層21と、この負極金属層21上に積層形成された負極導電性樹脂層23と、この負極導電性樹脂層23上に積層形成された負極活物質層22とを有する。
固体電解質層30は、リチウム(Li)、リン(P)および硫黄(S)を含むリチウムイオン伝導性固体物質であり、正極活物質層12と負極活物質層22とに挟持されている。
固体電解質層30は、硫化リチウム(Li2S)と五硫化二リン(P25)とをモル比で65:35〜75:25の混合原料から製造、特に混合原料を窒素などの不活性ガス雰囲気中で150℃以上360℃以下で加熱処理した硫化物系焼成体である硫化物系ガラスであることが好ましい。この組成比により、高いリチウムイオン伝導度が得られる。
さらに、硫化物系ガラスの平均粒径は、0.1μm以上20μm以下が好ましい。平均粒径が0.1μmより細かくなると取扱性が低下し、平均粒径が20μmより粗くなると高エネルギ密度化および高出力化が得られにくくなるとともに、正極活物質層12および負極活物質層22と固体電解質層30との界面抵抗を低減できなくなるおそれがある。さらには、シート状に形成する際の分散性が低下してシート化が困難となるおそれもある。
金属層11、21としては、例えば、ステンレス鋼、金、白金、亜鉛、ニッケル、スズ、アルミニウム、モリブデン、ニオブ、タンタル、タングステン、チタンなどの金属、および、これらの合金にて、シート、箔、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状などに形成されたものが用いられる。特に、正極金属層11ではアルミニウム箔、負極金属層21ではアルミニウム箔やスズ箔が、集電性、加工性、コストの点で好ましい。
導電性樹脂層13、23は、導電剤および結着剤を含有する。
導電剤としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば何でもよい。具体例としては、鱗状黒鉛、土状黒鉛等の天然黒鉛、石油コークス、石炭コークス、セルロース類、糖類、メソフェーズピッチ等の高温焼成体、気相成長黒鉛等の人工黒鉛等のグラファイト類、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、アスファルトピッチ、コールタール、活性炭、メソフェーズピッチ、ポリアセン等の炭素材料、酸化亜鉛、チタン酸カリウム等の導電性ウィスカー類、酸化チタン等の導電性金属酸化物、集電体である金属層と同種の金属粉末等を挙げる事ができる。また、導電剤の粒径F(μm)は平均粗さRa(μm)より小さくすることが好ましい。なお、粒径は粗面化レベルとの関係に従う。例えば、導電剤が導電性カーボンである場合、10S/cm程度の導体である。
結着剤としては、イオン導電性の低い樹脂であればよく、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ゴム、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリブタジェン樹脂、エボキン樹脂等の1種又は2種以上にて形成されたゴム系及び熱可塑性樹脂系の結合剤などが挙げられる。これらの樹脂は熱可塑型(ラッカー硬化型)でもよく、またポリイソシアネートやメラミン樹脂などの架橋剤と併用した架橋硬化型のものでもよい。なお、結着剤は、10−6S/cm以下のイオン不導体である。
導電性樹脂層13、23は、厚み寸法が実質的に0.5μm以上10μm以下程度であり、上述の導電剤の粒径以上である。導電性樹脂層13、23は、薄すぎると腐食や合金化が抑制できなくなる場合があり、一方、厚すぎると電気抵抗増加になる場合がある。
導電性樹脂層13,23は、上述のイオン伝導性が低い結着剤を含有するので、リチウム電池1は、リチウムイオンの溶出や負極金属層21でのリチウムイオンの合金化が抑制される。また、負極金属層21に銅を用いた場合でも、固体電解質層30の硫黄が負極金属層21に移動して硫化銅が発生することを防止することができる。
正極金属層11は、正極導電性樹脂層13と接触する正極粗面11Aを有する。負極金属層21も、負極導電性樹脂層23と接触する負極粗面21Aを有する。
正極粗面11Aおよび負極粗面21Aの粗面化処理としては、研磨、ブラスト法、気相成長法、ケミカルエッチング又は電解エッチングがある。特にスズ、銅、アルミニウムの場合はエッチング法で処理したものが好ましく、電解エッチング法で処理したものがより好ましい。
粗面化レベルは、平均粗さRa(μm)は基材膜厚t(μm)の9割以下であり、かつ導電剤の粒径F(μm)より大きくすることが好ましい。具体的には、粗面11A,21Aの粗面状態は、平均粗さが金属層11,21の厚み寸法の90%以下であり、かつ、導電剤の粒径よりも大きい状態である。平均粗さがこのような範囲以外であると、電気抵抗が高くなる場合がある。
金属層厚みt(μm)は5〜200μmであり、より好ましくは10〜50μmである。さらに、Ra≦1/2tでかつRa≧2Fであることが好ましく、より電気抵抗を低減するために接触を改良する目的でRa≦1/3tでかつRa≧3Fであることがより好ましい。
表面粗さRaは、日本工業規格(JIS B 0601)に定められており、例えば、表面粗さ計により測定することができる。例えば、株式会社菱化システム製のマイクロマップ(非接触型3次元表面形状計測システム)を使用して測定できる。
金属層11,21は、粗面11A,21Aを有しているので、導電性樹脂層13,23との接触面積が大きくなり、リチウム電池1の電気抵抗が低減する。なお、このような導電性樹脂層は、正極10および負極20の両方に形成する構成のみならず、正極10および負極20のうちいずれか一方に積層形成させた構成でもよい。
正極活物質層12は、正極導電性樹脂層13上に正極活物質が層状に形成されたものである。
正極活物質としては、硫化物系では、硫化チタン(TiS2)、硫化モリブデン(MoS2)、硫化鉄(FeS、FeS2)、硫化銅(CuS)及び硫化ニッケル(Ni32)等が使用できる。
また、酸化物系では、酸化ビスマス(Bi23,Bi2Pb25)、酸化銅(CuO)、酸化バナジウム(V613)、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMnO2)セレン化ニオブ(NbSe3)、LNCAO(LiNiCoAl1−x−y)等が使用できる。好ましくは、コバルト酸リチウムが使用できる。
負極活物質層22は、負極導電性樹脂層23上に負極活物質が層状に形成されたものである。
負極活物質としては、炭素材料が使用できる。具体的には、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛及び難黒鉛化性炭素が挙げられる。好ましくは、人造黒鉛である。
実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれらの実施例の記載内容に何ら制限されるものではない。
まず、実施例1,2および比較例1〜4に用いられるリチウムイオン伝導性物質の原料となる硫化リチウムの製造例について説明する。
[硫化リチウムの製造例]
硫化リチウムは、特開平7−330312号公報における第1の態様(2工程法)の方法に従って製造した。具体的には、撹拌翼のついた10リットルオートクレーブにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)3326.4g(33.6モル)及び水酸化リチウム287.4g(12モル)を仕込み、300rpm、130℃に昇温した。昇温後、液中に硫化水素を3リットル/分の供給速度で2時間吹き込んだ。続いてこの反応液を窒素気流下(200cc/分)で昇温し、反応した水硫化リチウムを脱硫化水素化し硫化リチウムを得た。昇温するにつれ、上記硫化水素と水酸化リチウムの反応により副生した水が蒸発を始めたが、この水はコンデンサにより凝縮し系外に抜き出した。水を系外に留去すると共に反応液の温度は上昇するが、180℃に達した時点で昇温を停止し、一定温度に保持した。水硫化リチウムの脱硫化水素反応が終了後(約80分)に反応を終了し、硫化リチウムを得た。
次に、硫化リチウムの精製例について説明する。
[硫化リチウムの精製]
上述の硫化リチウムの製造法で得られた500mLのスラリ反応溶液(NMP−硫化リチウムスラリ)中のNMPをデカンテーションした後、脱水したNMP100ミリLを加え、105℃で約1時間撹拌した。その温度のままNMPをデカンテーションした。さらにNMP100mLを加え、105℃で約1時間撹拌し、その温度のままNMPをデカンテーションし、同様の操作を合計4回繰り返した。デカンテーション終了後、窒素気流下230℃(NMPの沸点以上の温度)で硫化リチウムを常圧下で3時間乾燥した。得られた硫化リチウム中の不純物含有量を測定した。尚、亜硫酸リチウム(LiSO)、硫酸リチウム(LiSO)並びにチオ硫酸リチウム(Li)の各硫黄酸化物、及びN−メチルアミノ酪酸リチウム(NMAB)の含有量は、イオンクロマトグラフ法により定量した。その結果、硫黄酸化物の総含有量は0.13質量%であり、NMABは0.07質量%であった。
次に、精製した硫化リチウムを用いたリチウムイオン伝導性物質の製造例について説明する。
[リチウムイオン伝導性物質の製造例]
上記製造例にて精製したLiS(アルドリッチ製)およびP(アルドリッチ製)を出発原料に用いた。LiS 68モル部、P32モル部を添加してなる混合物を約1gと、粒径10mmのアルミナ製ボール10個とを45mLのアルミナ製容器に入れ、遊星型ボールミル(フリッチュ社製:型番P−7)にて、窒素雰囲気下、室温(25℃)にて、回転速度を370rpmとし、20時間メカニカルミリング処理することで、白黄色の粉末である硫化物ガラスを得た。同粉末を窒素気流下300℃、2時間加熱処理することで、平均粒子径10μmのリチウムイオン伝導性物質を得た。
次に、実施例1、2および比較例1〜4に示すように、製造例で得られたリチウムイオン伝導性物質を固体電解質として、全固体リチウム電池を作製した。
[実施例1]
(1)負極合材シートの作製
電解エッチングで粗面化処理が施された、集電体である負極金属基材としてのアルミニウム箔(エッチドアルミ 30CB 厚み30μm 日本蓄電池工業株式会社製 CBシリーズ)に、導電性樹脂(日本黒鉛商事株式会社製 商品名:バニーハイトUCC)を、ドクターブレードを用いて塗布し、風乾、加熱減圧乾燥を行った。一方、遊星ボールミルのポットに、上述の製造例により製造されたLiS−P(質量比70:30)を含む硫化物系固体電解質2.797g、トルエン(和光純薬株式会社製、無水グレード)13.0mL、結着剤(SBR樹脂(ダイセル化学工業株式会社 商品名:AT501))0.007gを投入し、370rpmで2.0時間ミリングを行い、次いで負極活物質グラファイトSFG−75(Timcal社製)4.196gを投入して5分間ミリングを行い均一なスラリーとした。これを、アルミニウム箔に塗布された導電性樹脂上にドクターブレードを用いて塗布し、風乾、加熱減圧乾燥を行い、負極合材シートを得た。
(2)正極合材シートの作製
遊星ボールミルのポットにLiS−P(質量比70:30)を含む硫化物系固体電解質2.797g、トルエン(和光純薬株式会社製、水分微量グレード)6.0mL、結着剤としてSBR樹脂(ダイセル化学工業株式会社商品名:AT501)0.014gを投入し、370rpmで2.0時間ミリングを行い、次いで正極活物質LiCoO(日本化学工業株式会社製)11.189gを投入して、5分間ミリングを行い均一なスラリーとした。これを、集電板である正極金属層としてのアルミ板上にドクターブレードを用いて塗布した。風乾、加熱減圧乾燥を行い、トルエンを除去し、固体電解質を含有する正極合材シートを得た。
(3)固体電解質シートの作製
負極合材シートと同様の方法で、遊星ボールミルを用いて、硫化物系固体電解質、結着剤(SBR樹脂(ダイセル化学工業株式会社商品名:AT501)及びトルエン(和光純薬株式会社製、無水グレード)を、49.95:0.05:50の質量比で仕込み、固体電解質シートを作成した。
そして、負極合材シートを負極とし、正極合材シートを正極として、負極合材シートおよび正極合材シート間に固体電解質シートを挟持させて、実施例1の全固体リチウム電池を作製した。
[実施例2]
電解エッチングで粗面化処理が施された負極金属基材としての銅箔に導電性樹脂(日本黒鉛商事株式会社製 バニーハイトUCC)を、ドクターブレードを用いて塗布し、風乾、加熱減圧を行い乾燥した。遊星ボールミルのポットに、上述の製造例で製造したLiS−P(質量比70:30)を含む硫化物系固体電解質2.797g、負極活物質グラファイトSFG−75(Timcal社製)4.196g、トルエン(和光純薬株式会社製、無水グレード)13.0mL、結着剤(SBR樹脂(ダイセル化学工業株式会社、製品名:AT501))0.007gを投入し、370rpmで2.0時間ミリングを行い均一なスラリーとした。このスラリーを、銅箔上に塗布された導電性樹脂にドクターブレードを用いて塗布し、風乾、加熱減圧乾燥を行い、負極合材シートを得た。これ以外は、実施例1と同様にして、実施例2の全固体リチウム電池を作製した。
[比較例1]
実施例1において、負極合材シートの製造にあたり、伝導性樹脂を用いることなく、全固体リチウム電池を作製した以外は、実施例1と同様にした。
[比較例2]
実施例2において、負極合材シートの製造にあたり、伝導性樹脂を用いることなく、全固体リチウム電池を作製した以外は、実施例2と同様にした。
[比較例3]
実施例1において、負極合材シートの製造にあたり、粗面処理が施されていないアルミニウム箔(日本製箔株式会社製 圧延アルミ箔)を用いて、全固体リチウム電池を作製した以外は、実施例1と同様にした。
[比較例4]
実施例2において、負極合材シートの製造にあたり、粗面処理が施されていない銅箔(日本製箔株式会社製 圧延銅箔)を用いて、全固体リチウム電池を作製した以外は、実施例2と同様にした。
[実施例1、2および比較例1〜4で得られた全固体リチウム電池の評価]
充電容量、放電容量、放電効率、電池抵抗、電極の剥離強度およびアルミニウム箔または銅箔の表面状態について、得られた全固体リチウム電池を、以下のように評価を行った。剥離強度については、R120mmの折り曲げ強さの方法を用いた。この方法は、R120mmの円筒に負極合材シートを巻きつけ、剥離、亀裂の有無を目視で評価する方法である。
放電効率は、放電容量を充電容量で割った値((放電容量)/(充電容量))である。
表面状態は、充放電後の実施例1、2および比較例1〜4の全固体リチウム電池を分解し、負極金属基材を取り出し、有機溶媒で負極活物質および導電性樹脂を取り除き乾燥させ、負極金属基材の表面をSEMにて観察し、腐食及び浸食状態を観察した。図2(A)に、実施例1におけるリチウム電池を作製する前のアルミニウム箔の表面の画像を示す。
剥離強度および表面状態については、以下に評価基準を示す。
<剥離強度の評価基準>
A:R120mm折り曲げで、負極に破損がなくフレキシブルであり、リチウム電池の負極に利用できる。
B:R120mm折り曲げで、負極の端がかける程度で電池作成に耐えうるので、リチウム電池の負極として取り扱い可能である。
C:R120mm折り曲げで、負極がほぼ全壊し、負極金属基材と負極活物質が剥離し、リチウム電池の負極として取り扱い不可である。
<表面状態の評価基準>
D:腐食なし、およびLi侵食なし
E:腐食あり、またはLi侵食あり
[評価結果]
表1の結果から分かるように、実施例1において、粗面処理を施したアルミニウム箔上に導電性樹脂および結着剤を塗布することにより、電気抵抗が比較的に低く、充放電効率が向上し、剥離強度も良好な電池が得られた。また、導電性樹脂、結着剤および負極活物質を剥離し、アルミニウム箔の表面をSEMにて観察すると、図2(B)に示すように、リチウムの侵食がなく、アルミニウムとリチウムとの合金化が防止できることがわかった。
実施例2において、粗面処理を施した銅箔上に、導電性樹脂および結着剤を塗布することにより、リチウムの侵食がなく、銅とリチウムとの合金化が防止できることがわかった。硫化銅の発生も防止でき、出力特性が向上することがわかった。
一方、比較例1では、アルミニウム箔に導電性樹脂を塗布しなかったので、充放電効率が比較的に低く、電池抵抗が比較的に高かった。また、アルミニウム箔から導電性樹脂および結着剤を剥離し、アルミニウム箔の表面をSEMにて観察すると、図2(C)に示すように、リチウムの侵食が起こることがわかった。
比較例2では、銅箔に導電性樹脂を塗布しなかったので、電池抵抗が非常に高くなり、また、折り曲げた際、負極がほぼ全壊し、表面に腐食が起こることも分かった。
比較例3では、アルミニウム箔に粗面処理を施さなかったので、電気抵抗が比較的に高くなることが分かった。比較例4でも、銅箔の表面に粗面処理を施さなかったので、電気抵抗が比較的に高くなることが分かった。
本発明の電極を備えたリチウム電池は、リチウム二次電池として利用でき、例えば、電気自動車や電子機器のバッテリなどに使用することができる。
本実施形態の全固体リチウム電池を示す断面図。 アルミニウム箔の表面(A)〜(C)を示す画像。
符号の説明
1………全固体リチウム電池
10……正極
11……正極金属層
11A…正極粗面
12……正極活物質層
13……正極導電性樹脂層
20……負極
21……負極金属層
21A…正極粗面
22……負極活物質層
23……負極導電性樹脂層
30……固体電解質層

Claims (3)

  1. 金属層と、前記金属層上に設けられた導電性樹脂層と、前記導電性樹脂層上に設けられた活物質層と、を備える電極であって、
    前記導電性樹脂層が、導電剤とイオン不導体である結着剤とからなり、
    前記金属層が少なくとも前記導電性樹脂層に接している面が粗面化されていることを特徴とする全固体リチウム電池用電極。
  2. 正極と固体電解質層と負極とを備える全固体リチウム電池であって、
    前記正極及び前記負極のうち少なくともいずれか一方が、請求項1に記載の全固体リチウム電池用電極であることを特徴とする全固体リチウム電池。
  3. 請求項2に記載の全固体リチウム電池を備えることを特徴とする装置。
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