JP2009281458A - バランサ装置を備える内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊星歯車機構が異なる次数の振動を低減する構造を有することにより、振動低減用の遊星歯車機構を備えるバランサ装置が備えられた内燃機関の小型化を図る。
【解決手段】バランサ装置Bは、クランク軸5により回転駆動されるキャリアCと、サンギヤ41を有するサンギヤ回転体40と、リングギヤ50と、プラネタリギヤ30とを備える遊星歯車機構Pを備える。キャリアCおよびプラネタリギヤ30により構成されるキャリア組立体Aは、1次振動を低減する第1バランスウエイト部である第1ギヤ軸21を有する第1バランサである。サンギヤ回転体40は、1次振動よりも高い振動数の高次数振動を低減する第2バランスウエイト部であるバランスウエイト43を有する第2バランサである。
【選択図】図1
【解決手段】バランサ装置Bは、クランク軸5により回転駆動されるキャリアCと、サンギヤ41を有するサンギヤ回転体40と、リングギヤ50と、プラネタリギヤ30とを備える遊星歯車機構Pを備える。キャリアCおよびプラネタリギヤ30により構成されるキャリア組立体Aは、1次振動を低減する第1バランスウエイト部である第1ギヤ軸21を有する第1バランサである。サンギヤ回転体40は、1次振動よりも高い振動数の高次数振動を低減する第2バランスウエイト部であるバランスウエイト43を有する第2バランサである。
【選択図】図1
Description
本発明は、往復運動するピストンにより回転駆動されるクランク軸を備える機械としての内燃機関において、ピストンの往復運動に起因して発生する振動を低減するバランサ装置に関し、詳細には、遊星歯車機構を備えるバランサ装置に関する。
内燃機関のバランサ装置が、サンギヤとキャリアとプラネタリギヤとにより構成される遊星歯車機構を備えるものは知られている。(例えば、特許文献1参照)
実公平1−25796号公報
ピストンおよびクランク軸から構成されるクランク機構を備える機械としての内燃機関において、ピストンの往復運動に起因して発生する振動には、クランク軸の回転数と同じ振動数(または同じ周期)の1次振動と、該1次振動の整数倍の振動数を有する高次数振動があり、各次数の振動の振幅は、1次振動が最も大きく、振動の次数が高くなるにつれて小さくなる。
このような複数の次数の振動を、バランサ装置が備える遊星歯車機構により低減する場合、該遊星歯車機構が1つの特定次数の振動のみを低減するのでは、該特定次数振動以外の次数の振動を低減するために、該特定振動数とは異なる回転数で駆動される別の種類の歯車機構を備える必要があり、内燃機関が大型化する原因になる。
このような複数の次数の振動を、バランサ装置が備える遊星歯車機構により低減する場合、該遊星歯車機構が1つの特定次数の振動のみを低減するのでは、該特定次数振動以外の次数の振動を低減するために、該特定振動数とは異なる回転数で駆動される別の種類の歯車機構を備える必要があり、内燃機関が大型化する原因になる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜8記載の発明は、1つまたは1種類の遊星歯車機構が異なる次数の振動を低減する構造を有することにより、振動低減用の遊星歯車機構を備えるバランサ装置が備えられた機械としての内燃機関の小型化を図ることを目的とする。そして、請求項2,4記載の発明は、振動低減用の遊星歯車機構の大型化の抑制を図ることを目的とし、請求項3記載の発明は、さらに、振動低減用の遊星歯車機構の軽量化を図ることを目的とし、請求項5〜7記載の発明は、さらに、振動低減用の遊星歯車機構において第1バランスウエイト部を容易に設けることを目的とし、請求項8記載の発明は、さらに、振動低減用の遊星歯車機構の組立性の向上を図ることを目的とする。
請求項1記載の発明は、往復運動するピストン(4)によりコンロッド(6)を介して回転駆動されるクランク軸(5)と、前記ピストン(4)の往復運動に起因して発生する所定次数の振動および前記所定次数振動よりも高い振動数の高次数振動を低減するバランサ装置(B)とを備える内燃機関において、前記バランサ装置(B)は、前記クランク軸(5)により回転駆動されるキャリア(C,C1)と、回転可能なサンギヤ(41)を有するサンギヤ回転体(40)と、前記サンギヤ(41)に対して径方向外方に配置されるリングギヤ(50)と、前記キャリア(C、C1)に回転可能に支持されて前記サンギヤ(41)および前記リングギヤ(50)に噛合するプラネタリギヤ(30)とを備える1つの遊星歯車機構(P、P1)を備え、前記キャリア(C,P1)と前記サンギヤ回転体(40)と前記リングギヤ(50)とが、前記クランク軸(5)のクランク回転中心線(Le)に平行な1つの共通軸線(L)を共有し、前記キャリア(C,C1)および前記プラネタリギヤ(30)は、前記共通軸線(L)を回転中心線(Lp)として回転するキャリア組立体(A,A1)を構成し、前記キャリア組立体(A,A1)は、前記所定次数振動および前記高次数振動の一方の振動を低減する第1バランスウエイト部(21,29)を有する第1バランサであり、前記サンギヤ回転体(40)は、前記所定次数振動および前記高次数振動の他方の振動を低減する第2バランスウエイト部(43)を有する第2バランサである内燃機関である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関において、前記一方の振動は前記所定次数振動としての1次振動であり、前記他方の振動は前記高次数振動であるものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の内燃機関において、前記キャリア(C,C1)は前記第1バランスウエイト部(21,29)を有し、前記プラネタリギヤ(30)は、1つのピニオンギヤ、または同一の質量の複数である所定数のピニオンギヤ(31,32)から構成されるものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の内燃機関において、前記キャリア(C1)は、前記クランク軸(5)に設けられたバランサ駆動ギヤ(16)と噛合するバランサ被動ギヤ(26)と、前記プラネタリギヤ(30)を回転可能に支持する支持体(24)とを有し、前記第1バランスウエイト部(29)は、前記バランサ被動ギヤ(26)に設けられたバランスウエイト(29)であり、前記バランスウエイト(29)は、前記共通軸線(L)に平行な軸線方向で前記支持体(24)と前記バランサ被動ギヤ(26)との間に配置されるものである。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の内燃機関において、前記所定数の前記ピニオンギヤ(31,32)は、前記キャリア(C)が有する前記所定数のギヤ軸(21,22)にそれぞれ回転可能に支持され、前記所定数の前記ギヤ軸(21,22)は、前記第1バランスウエイト部(21)である少なくとも1つの第1ギヤ軸(21)と、前記第1ギヤ軸(21)とは質量が異なる1以上の第2ギヤ軸(22)とから構成されるものである。
請求項6記載の発明は、請求項1または2記載の内燃機関において、前記プラネタリギヤ(30)が前記第1バランスウエイト部であるものである。
請求項7記載の発明は、請求項1または2記載の内燃機関において、前記プラネタリギヤ(30)は、前記第1バランスウエイト部である少なくとも1つの第1ピニオンギヤと、前記第1ピニオンギヤとは質量が異なる1以上の第2ピニオンギヤとを含む複数のピニオンギヤから構成されるものである。
請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項記載の内燃機関において、前記サンギヤ回転体(40)は、前記サンギヤ(41)と一体に回転する軸部(42)を有し、前記軸部(42)は、前記キャリア組立体(A,A1)が有する回転軸(23)に挿入された状態で、前記回転軸(23)に回転可能に支持されるものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関において、前記一方の振動は前記所定次数振動としての1次振動であり、前記他方の振動は前記高次数振動であるものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の内燃機関において、前記キャリア(C,C1)は前記第1バランスウエイト部(21,29)を有し、前記プラネタリギヤ(30)は、1つのピニオンギヤ、または同一の質量の複数である所定数のピニオンギヤ(31,32)から構成されるものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の内燃機関において、前記キャリア(C1)は、前記クランク軸(5)に設けられたバランサ駆動ギヤ(16)と噛合するバランサ被動ギヤ(26)と、前記プラネタリギヤ(30)を回転可能に支持する支持体(24)とを有し、前記第1バランスウエイト部(29)は、前記バランサ被動ギヤ(26)に設けられたバランスウエイト(29)であり、前記バランスウエイト(29)は、前記共通軸線(L)に平行な軸線方向で前記支持体(24)と前記バランサ被動ギヤ(26)との間に配置されるものである。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の内燃機関において、前記所定数の前記ピニオンギヤ(31,32)は、前記キャリア(C)が有する前記所定数のギヤ軸(21,22)にそれぞれ回転可能に支持され、前記所定数の前記ギヤ軸(21,22)は、前記第1バランスウエイト部(21)である少なくとも1つの第1ギヤ軸(21)と、前記第1ギヤ軸(21)とは質量が異なる1以上の第2ギヤ軸(22)とから構成されるものである。
請求項6記載の発明は、請求項1または2記載の内燃機関において、前記プラネタリギヤ(30)が前記第1バランスウエイト部であるものである。
請求項7記載の発明は、請求項1または2記載の内燃機関において、前記プラネタリギヤ(30)は、前記第1バランスウエイト部である少なくとも1つの第1ピニオンギヤと、前記第1ピニオンギヤとは質量が異なる1以上の第2ピニオンギヤとを含む複数のピニオンギヤから構成されるものである。
請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項記載の内燃機関において、前記サンギヤ回転体(40)は、前記サンギヤ(41)と一体に回転する軸部(42)を有し、前記軸部(42)は、前記キャリア組立体(A,A1)が有する回転軸(23)に挿入された状態で、前記回転軸(23)に回転可能に支持されるものである。
請求項1記載の発明によれば、バランサ装置の1つまたは1種類の遊星歯車機構が、ピストンの往復運動に起因して発生する異なる2つの次数の振動をそれぞれ低減する第1,第2バランサを備えるので、1つの遊星歯車機構が1つの次数の振動のみを低減する場合に比べて、振動低減用の遊星歯車機構を備えるバランサ装置が備えられた内燃機関を小型化できる。
請求項2記載の事項によれば、振動低減用の遊星歯車機構において比較的大型の部品であるキャリア組立体が、振幅が大きい1次振動を低減する第1バランサとして割り当てられ、キャリア組立体よりも小型の部品であるサンギヤ回転体が、1次振動に比べて振幅が小さい高次数振動を低減するために、第2バランサとして割り当てられるので、異なる次数の振動を低減する遊星歯車機構の大型化を抑制できる。
請求項3記載の事項によれば、遊星歯車機構において比較的大型の部品であるキャリアが第1バランスウエイト部を有するので、第1バランスウエイト部の質量を小さくしながら、第1バランスウエイト部に作用する遠心力である所要の大きさのバランス力が得られるので、遊星歯車機構を軽量化できる。
請求項4記載の事項によれば、第1バランスウエイト部であるバランスウエイトが、軸線方向でキャリアの支持体とバランサ被動ギヤとの間に配置される。この結果、該バランスウエイトが軸線方向で支持体およびバランサ被動ギヤの外側に突出することがないので、遊星歯車機構が軸線方向で大型化することが抑制される。
請求項5記載の事項によれば、プラネタリギヤを構成するピニオンギヤを回転可能に支持するギヤ軸の一部が第1バランスウエイト部であるので、所定数のギヤ軸の一部を変更することにより、第1バランスウエイト部を容易に設けることができる。
請求項6記載の事項によれば、プラネタリギヤが第1バランスウエイト部であるので、第1バランスウエイト部を容易に設けることができる。
請求項7記載の事項によれば、プラネタリギヤを構成する複数のピニオンギヤの一部が第1バランスウエイト部であるので、複数のピニオンギヤの一部を変更することにより、第1バランスウエイト部を容易に設けることができる。
請求項8記載の事項によれば、サンギヤ回転体の軸部がキャリア組立体の回転軸に支持された状態の部品を1つのユニット部品とすることができるので、遊星歯車機構の組立性が向上する。
請求項2記載の事項によれば、振動低減用の遊星歯車機構において比較的大型の部品であるキャリア組立体が、振幅が大きい1次振動を低減する第1バランサとして割り当てられ、キャリア組立体よりも小型の部品であるサンギヤ回転体が、1次振動に比べて振幅が小さい高次数振動を低減するために、第2バランサとして割り当てられるので、異なる次数の振動を低減する遊星歯車機構の大型化を抑制できる。
請求項3記載の事項によれば、遊星歯車機構において比較的大型の部品であるキャリアが第1バランスウエイト部を有するので、第1バランスウエイト部の質量を小さくしながら、第1バランスウエイト部に作用する遠心力である所要の大きさのバランス力が得られるので、遊星歯車機構を軽量化できる。
請求項4記載の事項によれば、第1バランスウエイト部であるバランスウエイトが、軸線方向でキャリアの支持体とバランサ被動ギヤとの間に配置される。この結果、該バランスウエイトが軸線方向で支持体およびバランサ被動ギヤの外側に突出することがないので、遊星歯車機構が軸線方向で大型化することが抑制される。
請求項5記載の事項によれば、プラネタリギヤを構成するピニオンギヤを回転可能に支持するギヤ軸の一部が第1バランスウエイト部であるので、所定数のギヤ軸の一部を変更することにより、第1バランスウエイト部を容易に設けることができる。
請求項6記載の事項によれば、プラネタリギヤが第1バランスウエイト部であるので、第1バランスウエイト部を容易に設けることができる。
請求項7記載の事項によれば、プラネタリギヤを構成する複数のピニオンギヤの一部が第1バランスウエイト部であるので、複数のピニオンギヤの一部を変更することにより、第1バランスウエイト部を容易に設けることができる。
請求項8記載の事項によれば、サンギヤ回転体の軸部がキャリア組立体の回転軸に支持された状態の部品を1つのユニット部品とすることができるので、遊星歯車機構の組立性が向上する。
以下、本発明の実施形態を図1〜図5を参照して説明する。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態を説明するための図である。
図1,図2を参照すると、本発明が適用された機械としての内燃機関Eは、単気筒の4ストローク内燃機関であり、ピストン4が往復運動可能に嵌合するシリンダ1と、シリンダ1の上端部に結合されてピストン4との間に燃焼室10を形成するシリンダヘッド2と、シリンダ1の下端部に結合されるクランクケース3とから構成される機械本体としての機関本体を備え、さらにクランクケース3に1対の主軸受7を介して回転可能に支持されるクランク軸5を備える。
なお、実施形態において、シリンダ1のシリンダ軸線Lcに平行な方向が、説明の便宜上、上下方向であるとする。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態を説明するための図である。
図1,図2を参照すると、本発明が適用された機械としての内燃機関Eは、単気筒の4ストローク内燃機関であり、ピストン4が往復運動可能に嵌合するシリンダ1と、シリンダ1の上端部に結合されてピストン4との間に燃焼室10を形成するシリンダヘッド2と、シリンダ1の下端部に結合されるクランクケース3とから構成される機械本体としての機関本体を備え、さらにクランクケース3に1対の主軸受7を介して回転可能に支持されるクランク軸5を備える。
なお、実施形態において、シリンダ1のシリンダ軸線Lcに平行な方向が、説明の便宜上、上下方向であるとする。
シリンダヘッド2には、吸気装置からの吸気を燃焼室10に導く吸気ポート11と、燃焼室10から排出される排気ガスを排気装置に導く排気ポート12と、動弁装置により駆動されて吸気ポート11および排気ポート12をそれぞれ開閉する吸気弁13および排気弁14が設けられる。燃料供給装置から供給された燃料が燃焼室10内で燃焼して発生する燃焼ガスの圧力により駆動されて往復運動するピストン4は、コンロッド6を介してクランク軸5に連結されて、クランク軸5を回転駆動する。ピストン4、コンロッド6およびクランク軸5は、クランク機構を構成する。
クランク回転中心線Leを中心に回転するクランク軸5は、クランク回転中心線Leに平行な方向である軸線方向に互いに離隔して1対の主軸受7にそれぞれ回転可能に支持される1対のクランクジャーナル5aと、コンロッド6に回転可能に連結されるクランクピン5bと、1対のクランクジャーナル5aとクランクピン5bとを連結する1対のクランクウェブ5cと、各クランクウェブ5cに一体に設けられた1対のカウンタウエイト5dとを有する。
運転中の内燃機関Eには、ピストン4の往復運動に起因して、ピストン4とコンロッド6の一部とから構成されて往復運動する部分である往復運動部に作用する慣性力が起振力となって、振動が発生する。以下、該往復運動部に作用するこの慣性力を、単に、起振力という。
起振力による振動は、クランク軸5の回転数と同じ振動数の1次振動と、該1次振動よりも高い振動数の高次数振動とに分けることができる。そして、2次以上の高次数振動の振幅は、1次振動の振幅に比べて小さく、かつ次数が大きくなるにつれて急速に小さくなる。
起振力による振動は、クランク軸5の回転数と同じ振動数の1次振動と、該1次振動よりも高い振動数の高次数振動とに分けることができる。そして、2次以上の高次数振動の振幅は、1次振動の振幅に比べて小さく、かつ次数が大きくなるにつれて急速に小さくなる。
内燃機関Eは、起振力により発生する振動を低減する制振機構を備える。該制振機構は、各クランクウェブ5cに一体成形されたカウンタウエイト5dと、クランク軸5により回転駆動されるバランサ装置Bとから構成される。
クランク軸5の回転により、カウンタウエイト5dには、起振力を減少するバランス力としての遠心力が作用し、カウンタウエイト5dは、起振力により発生する振動のうちで、所定次数の振動としての1次振動を低減する。
クランク軸5の回転により、カウンタウエイト5dには、起振力を減少するバランス力としての遠心力が作用し、カウンタウエイト5dは、起振力により発生する振動のうちで、所定次数の振動としての1次振動を低減する。
各カウンタウエイト5dは同一の質量を有する。そして、1対のカウンタウエイト5dの合計質量と後述する第1バランスウエイト部(この実施形態ではギヤ軸21である。)のバランス質量部の合計質量との和が、前記往復運動部の質量と等しくなるように、カウンタウエイト5dおよび前記バランス質量部の質量が、前記往復運動部の質量に対してそれぞれ所定の割合となるように設定される。
ここで、第1バランスウエイト部のバランス質量部および後述する第2バランスウエイト部のバランス質量部は、第1,第2バランスウエイト部(この実施形態ではバランスウエイト43である。)において、起振力により発生する振動の低減に関与する部分または(第1バランスウエイト部または第2バランスウエイト部の)全体であり、該バランス質量部に作用する遠心力が起振力を減少するバランス力(以下、単に「バランス力」という。)になる。
ここで、第1バランスウエイト部のバランス質量部および後述する第2バランスウエイト部のバランス質量部は、第1,第2バランスウエイト部(この実施形態ではバランスウエイト43である。)において、起振力により発生する振動の低減に関与する部分または(第1バランスウエイト部または第2バランスウエイト部の)全体であり、該バランス質量部に作用する遠心力が起振力を減少するバランス力(以下、単に「バランス力」という。)になる。
バランサ装置Bは、起振力により発生する振動のうちで、2つの異なる次数の振動、具体的には、1次振動と、該1次振動よりも高い振動数の高次数振動としての3次振動とを低減する1対の遊星歯車機構Pを備える。両遊星歯車機構Pは同一の構造である。
各遊星歯車機構Pは、クランク軸5により回転駆動されるキャリアCと、該キャリアCに対して相対的に回転可能なサンギヤ41を有するサンギヤ回転体40と、サンギヤ41に対して径方向外方に配置されるリングギヤ50と、キャリアCに回転可能に支持されると共にサンギヤ41およびリングギヤ50に噛合するプラネタリギヤ30とを備える。キャリアCとサンギヤ回転体40とリングギヤ50とは、クランク回転中心線Leに平行な1つの共通軸線Lを共有する。
なお、特に断らない限り、径方向および周方向は、それぞれ、共通軸線Lを中心とする径方向および周方向であるとする。
なお、特に断らない限り、径方向および周方向は、それぞれ、共通軸線Lを中心とする径方向および周方向であるとする。
キャリアCおよびプラネタリギヤ30は、共通軸線Lを回転中心線Lpとするキャリア組立体Aを構成する。サンギヤ回転体40は回転中心線Lpを中心に回転する。また、プラネタリギヤ30は、1つ、または複数である所定数の、この実施形態では3つのピニオンギヤ31,32から構成される。
キャリアCは、クランクケース3に回転可能に支持されるキャリア本体と、該キャリア本体に設けられて各ピニオンギヤ31,32を回転可能に支持する前記所定数である3つのギヤ軸21,22と、クランク軸5に同期して回転するバランサ駆動ギヤ16と噛合して該バランサ駆動ギヤ16により回転駆動されるバランサ被動ギヤ26とを有する。各ピニオンギヤ31,32は、共通軸線Lに平行な回転中心線を中心に回転する。
また、クランク軸5およびクランク回転中心線Leは、クランク回転中心線Leに直交する方向で1対の共通軸線Lの間に配置される。
また、クランク軸5およびクランク回転中心線Leは、クランク回転中心線Leに直交する方向で1対の共通軸線Lの間に配置される。
前記キャリア本体は、クランクケース3に軸受61を介して回転可能に支持される回転軸23と、回転中心線Lpを中心に回転する回転軸23に結合されて該回転軸23と一体に回転すると共に径方向外方に延びている板状またはアーム状の支持体24とから構成される。支持体24およびバランサ被動ギヤ26は、回転軸23上に、軸線方向でサンギヤ回転体40を挟む位置に配置される。支持体24は、同一円周上で周方向に等しい間隔をおいて配置された3つのギヤ軸21,22を保持する。支持体24から軸線方向に平行に突出している各ギヤ軸21,22は支持体24に固着される。このため、各ピニオンギヤ31,32は、ギヤ軸21,22を介して支持体24に回転可能に支持される。
サンギヤ回転体40の全体および各ピニオンギヤ31,32の全体は、軸線方向で支持体24とバランサ被動ギヤ26との間に配置される。1対のクランクウェブ5cは、支持体24とバランサ被動ギヤ26とが配置される軸線方向での範囲内に配置される。
また、キャリアCの支持体24およびバランサ被動ギヤ26は、したがってキャリア組立体Aは、径方向でサンギヤ回転体40よりも大きい。そして、各ギヤ軸21,22は、バランスウエイト43を含めてサンギヤ回転体40に対して径方向外方に、サンギヤ回転体40を囲んで配置される。
また、キャリアCの支持体24およびバランサ被動ギヤ26は、したがってキャリア組立体Aは、径方向でサンギヤ回転体40よりも大きい。そして、各ギヤ軸21,22は、バランスウエイト43を含めてサンギヤ回転体40に対して径方向外方に、サンギヤ回転体40を囲んで配置される。
バランサ駆動ギヤ16は、クランク軸5のクランクウェブ5cに一体成形されて一体に設けられ、クランク回転中心線Leを中心に回転する。バランサ被動ギヤ26は、回転軸23に一体に結合されて設けられて、バランサ駆動ギヤ16と等速で、かつ逆方向に、該回転軸23と一体に回転する。
前記所定数のピニオンギヤ31,32が、少なくとも1つの第1ピニオンギヤ31と、第1ピニオンギヤ31以外の1以上の第2ピニオンギヤ32とに分けられるとき、第1ピニオンギヤ31を支持するギヤ軸は、第2ピニオンギヤ32を支持するギヤ軸である第2ギヤ軸22の質量に比べて大きい質量の第1ギヤ軸21により構成される。第1ギヤ軸21は、一端部で支持体24に固着されて保持され、他端部でバランサ被動ギヤ26に固着されて保持される。したがって、第1ギヤ軸21は、支持体24とバランサ被動ギヤ26とに跨って設けられ、支持体24とバランサ被動ギヤ26とを連結する。
このように、少なくとも1つの第1ギヤ軸21の質量と、第1ギヤ軸21以外のギヤ軸である1以上の第2ギヤ軸22の質量とが異なることから、ギヤ軸21,22は、質量が異なる複数の種類のギヤ軸21,22から構成される。そして、第1ギヤ軸21の質量と第2ギヤ軸22の質量とが異なることにより、キャリアCの重心が回転中心線Lpに対して偏心した位置を占める。
このため、第1ギヤ軸21は、クランク軸5と等速で、かつ逆方向に回転するキャリアCにおいて、回転中心線Lpに対してキャリアC(またはキャリア組立体A)の重心を偏心させて内燃機関Eの1次振動を低減する第1バランスウエイト部である。そして、第1ギヤ軸21の質量は、少なくとも、前記バランス質量部の質量を含む分だけ、第2ギヤ軸22の質量に比べて大きい。
このため、第1ギヤ軸21は、クランク軸5と等速で、かつ逆方向に回転するキャリアCにおいて、回転中心線Lpに対してキャリアC(またはキャリア組立体A)の重心を偏心させて内燃機関Eの1次振動を低減する第1バランスウエイト部である。そして、第1ギヤ軸21の質量は、少なくとも、前記バランス質量部の質量を含む分だけ、第2ギヤ軸22の質量に比べて大きい。
プラネタリギヤ30は、この実施形態では、1つの第1ギヤ軸21に軸受62を介して支持される1つの第1ピニオンギヤ31と、2つの第2ギヤ軸22にそれぞれ軸受21を介して支持される2つの第2ピニオンギヤ32とから構成される。そして、プラネタリギヤ30を構成するすべてのピニオンギヤ31,32は、同一の質量を有する。
軸線方向でバランサ被動ギヤ26および支持体24の間に配置されるサンギヤ回転体40は、サンギヤ41のほかに、回転軸23の外周に軸受63を介して回転可能に支持される軸部42と、バランスウエイト43とを有し、サンギヤ41と軸部42とバランスウエイト43とが一体成形された部材である。サンギヤ41は、円筒状の軸部42において、軸線方向で支持体24寄りの部分に設けられて、軸部42およびバランスウエイト43と一体に回転する。
バランスウエイト43は、軸部42に一体に設けられて該軸部42から径方向外方に突出している。バランスウエイト43により、サンギヤ回転体40の重心が回転中心線Lpに対して偏心した位置を占める。
リングギヤ50は、その外周でクランクケース3に固着されることにより、クランクケース3に対して回転不能に保持される。サンギヤ41の歯数とリングギヤ50の歯数との比は、1:2に設定されているので、サンギヤ41は、キャリアCの回転速度の3倍の回転速度で回転する。
このため、バランスウエイト43は、クランク軸5の回転速度の3倍で、かつクランク軸5とは逆方向に回転するサンギヤ回転体40において、回転中心線Lpに対してサンギヤ回転体40の重心を偏心させて内燃機関Eの3次振動を低減する第2バランスウエイト部である。
バランスウエイト43の質量は、3次振動を発生させる起振力を減少するバランス力が発生するように、前記往復運動部の質量に対して所定の割合に設定される。
このため、バランスウエイト43は、クランク軸5の回転速度の3倍で、かつクランク軸5とは逆方向に回転するサンギヤ回転体40において、回転中心線Lpに対してサンギヤ回転体40の重心を偏心させて内燃機関Eの3次振動を低減する第2バランスウエイト部である。
バランスウエイト43の質量は、3次振動を発生させる起振力を減少するバランス力が発生するように、前記往復運動部の質量に対して所定の割合に設定される。
それゆえ、遊星歯車機構Pにおいて、キャリア組立体Aは、所定次数振動である1次振動および高次数振動としての3次振動の一方の振動である1次振動を低減する第1ギヤ軸21を有する第1バランサである。また、サンギヤ回転体40は、所定次数振動である1次振動および高次数振動としての3次振動の他方の振動である3次振動を低減するバランスウエイト43を有する第2バランサである。
また、遊星歯車機構Pの組立にあたり、中空の軸部42は、したがってサンギヤ回転体40は、バランサ被動ギヤ26または支持体24が回転軸23に取り付けられる前に、この実施形態では、支持体24が回転軸23に取り付けられる前に、回転軸23の端部23aから、バランスウエイト43と共に回転軸23の径方向外方に挿入された状態で、回転軸23に軸受63を介して回転可能に支持される。バランサ被動ギヤ26は、サンギヤ回転体40が回転軸23に挿入される前に回転軸23と結合されているが、サンギヤ回転体40の挿入後に回転軸23に取り付けられてもよい。
このため、サンギヤ41および軸部42が回転軸23に支持された状態の部品を1つのユニット部品とすることができる。そして、このユニット部品に、ピニオンギヤ31,32が取り付けられたギヤ軸21,22と、支持体24とが組み付けられる。その後、キャリア組立体Aおよびサンギヤ回転体40が一体になった部品が、リングギヤ50に組み付けられて遊星歯車機構Pが組み立てられ、またはクランクケース3に取り付けられたリングギヤ50に組み付けられて、機関本体において遊星歯車機構Pが組み立てられる。
図1,図3を参照して、バランサ装置Bの動作について説明する。
図1に示されるように、ピストン4が上死点に位置するときのバランサ装置Bの第1状態では、上向きの起振力が、クランク軸5のカウンタウエイト5dおよび両遊星歯車機構Pの1対のギヤ軸21に作用する下向きのバランス力により減少して、1次振動が低減する。
図1に示される第1状態から、クランク軸5が90°回転した第2状態では(図3(a)参照)、カウンタウエイト5dに作用するバランス力と、1対の第1ギヤ軸21に作用するバランス力とが打ち消し合う。
図1に示される第1状態からクランク軸5が180°回転した第3状態では(図3(b)参照)、ピストン4が下死点に位置し、下向きの起振力が、カウンタウエイト5dおよび1対のギヤ軸21に作用する上向きのバランス力により減少して、1次振動が低減する。
図1に示される第1状態から、クランク軸5が270°回転した第4状態では(図3(c)参照)、カウンタウエイト5dに作用するバランス力と、1対の第1ギヤ軸21に作用するバランス力とが打ち消し合う。
図1に示されるように、ピストン4が上死点に位置するときのバランサ装置Bの第1状態では、上向きの起振力が、クランク軸5のカウンタウエイト5dおよび両遊星歯車機構Pの1対のギヤ軸21に作用する下向きのバランス力により減少して、1次振動が低減する。
図1に示される第1状態から、クランク軸5が90°回転した第2状態では(図3(a)参照)、カウンタウエイト5dに作用するバランス力と、1対の第1ギヤ軸21に作用するバランス力とが打ち消し合う。
図1に示される第1状態からクランク軸5が180°回転した第3状態では(図3(b)参照)、ピストン4が下死点に位置し、下向きの起振力が、カウンタウエイト5dおよび1対のギヤ軸21に作用する上向きのバランス力により減少して、1次振動が低減する。
図1に示される第1状態から、クランク軸5が270°回転した第4状態では(図3(c)参照)、カウンタウエイト5dに作用するバランス力と、1対の第1ギヤ軸21に作用するバランス力とが打ち消し合う。
そして、バランサ装置Bが、第1状態から第2状態へ移行する間、第2状態から第3状態へ移行する間、第3状態から第4状態へ移行する間、および第4状態から第1状態へ移行する間で、それぞれバランスウエイト43に作用するバランス力により上向きまたは下向きの起振力が減少して、3次振動が低減する。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
バランサ装置Bは、クランク軸5により回転駆動されるキャリアCと、サンギヤ41を有するサンギヤ回転体40と、リングギヤ50と、サンギヤ41およびリングギヤ50に噛合するプラネタリギヤ30とを備える1種類の1対の遊星歯車機構Pを備え、キャリアCとサンギヤ回転体40とリングギヤ50とが、クランク軸5のクランク回転中心線Leに平行な1つの共通軸線Lを共有し、キャリアCおよびプラネタリギヤ30は、共通軸線Lを回転中心線Lpとして回転するキャリア組立体Aを構成し、キャリア組立体Aは、1次振動および3次振動の一方の振動である1次振動を低減する第1バランスウエイト部である第1ギヤ軸21を有する第1バランサであり、サンギヤ回転体40は、1次振動および3次振動の他方の振動である3次振動を低減する第2バランスウエイト部であるバランスウエイト43を有する第2バランサである。この構造により、バランサ装置Bの1種類の遊星歯車機構Pが、ピストン4の往復運動に起因して発生する異なる2つの次数の振動をそれぞれ低減する第1,第2バランサを備えるので、バランサ装置の1つの遊星歯車機構が1つの次数の振動のみを低減する場合に比べて、振動低減用の遊星歯車機構Pを備えるバランサ装置Bが備えられた内燃機関Eを小型化できる。
バランサ装置Bは、クランク軸5により回転駆動されるキャリアCと、サンギヤ41を有するサンギヤ回転体40と、リングギヤ50と、サンギヤ41およびリングギヤ50に噛合するプラネタリギヤ30とを備える1種類の1対の遊星歯車機構Pを備え、キャリアCとサンギヤ回転体40とリングギヤ50とが、クランク軸5のクランク回転中心線Leに平行な1つの共通軸線Lを共有し、キャリアCおよびプラネタリギヤ30は、共通軸線Lを回転中心線Lpとして回転するキャリア組立体Aを構成し、キャリア組立体Aは、1次振動および3次振動の一方の振動である1次振動を低減する第1バランスウエイト部である第1ギヤ軸21を有する第1バランサであり、サンギヤ回転体40は、1次振動および3次振動の他方の振動である3次振動を低減する第2バランスウエイト部であるバランスウエイト43を有する第2バランサである。この構造により、バランサ装置Bの1種類の遊星歯車機構Pが、ピストン4の往復運動に起因して発生する異なる2つの次数の振動をそれぞれ低減する第1,第2バランサを備えるので、バランサ装置の1つの遊星歯車機構が1つの次数の振動のみを低減する場合に比べて、振動低減用の遊星歯車機構Pを備えるバランサ装置Bが備えられた内燃機関Eを小型化できる。
振動低減用の遊星歯車機構Pにおいて比較的大型の部品であるキャリア組立体Aが、振幅が大きい1次振動を低減する第1バランサとして割り当てられ、キャリア組立体Aよりも小型の部品であるサンギヤ回転体40が、1次振動に比べて振幅が小さい高次数振動である3次振動を低減するために、第2バランサとして割り当てられるので、異なる次数の振動を低減する遊星歯車機構Pの大型化を抑制できる。
キャリアCは第1バランスウエイト部である第1ギヤ軸21を有し、プラネタリギヤ30は、同一の質量の3つのピニオンギヤ31,32から構成されることにより、遊星歯車機構Pにおいて比較的大型の部品であるキャリアCが第1バランスウエイト部を有するので、第1バランスウエイト部の質量を小さくしながら、第1バランスウエイト部に作用する遠心力である所要の大きさのバランス力が得られるので、遊星歯車機構Pを軽量化できる。
3つのピニオンギヤ31,32は、キャリアCが有する3つのギヤ軸21,22にそれぞれ回転可能に支持され、該3つのギヤ軸21,22は、第1バランスウエイト部である1つの第1ギヤ軸21と、第1ギヤ軸21とは質量が異なる1以上の第2ギヤ軸22とから構成されることにより、プラネタリギヤ30を構成するピニオンギヤ31,32を回転可能に支持するギヤ軸21,22の一部が第1バランスウエイト部であるので、3つのギヤ軸21,22の一部を変更することにより、第1バランスウエイト部を容易に設けることができる。
また、プラネタリギヤ30は、第1バランスウエイト部である1つの第1ピニオンギヤ31と、第1ピニオンギヤ31とは質量が異なる2つの第2ピニオンギヤ32とを含む複数のピニオンギヤ31,32から構成されてもよく、この場合は、プラネタリギヤ30を構成する複数のピニオンギヤ31,32の一部が第1バランスウエイト部となるので、複数のピニオンギヤ31,32の一部を変更することで、第1バランスウエイト部を容易に設けることができる。
サンギヤ回転体40は、サンギヤ41と一体に回転する軸部42を有し、軸部42は、キャリア組立体Aが有する回転軸23に挿入された状態で、回転軸23に回転可能に支持されることにより、サンギヤ回転体40の軸部42がキャリア組立体Aの回転軸23に支持された状態の部品を1つのユニット部品とすることができるので、遊星歯車機構Pの組立性が向上する。
次に、図4,図5を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。この第2実施形態は、第1実施形態とは、第1バランスウエイト部の構造が相違し、その他は基本的に同一の構成を有するものである。そのため、同一の部分についての説明は省略または簡略にし、異なる点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同一または対応する部分については、必要に応じて同一の符号が使用されている。
バランサ装置Bの遊星歯車機構P1において、プラネタリギヤ30と共にキャリア組立体A1を構成するキャリアC1は、バランサ被動ギヤ26に一体成形により一体により一体に設けられた第1バランスウエイト部としてのバランスウエイト29を有する。バランスウエイト29は、共通軸線Lに平行な軸線方向でバランサ被動ギヤ26と支持体24と間に配置され、バランサ被動ギヤ26から軸線方向で支持体24に向かって突出している。
そして、プラネタリギヤ30を構成する3つのピニオンギヤ31,32は、同一の質量を有する3つのギヤ軸22に回転可能に支持される。
そして、プラネタリギヤ30を構成する3つのピニオンギヤ31,32は、同一の質量を有する3つのギヤ軸22に回転可能に支持される。
この第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用および効果が奏されるほか、次の作用および効果が奏される。
すなわち、第1バランスウエイト部は、バランサ被動ギヤ26に設けられたバランスウエイト29であり、バランスウエイト29は、共通軸線Lに平行な軸線方向でバランサ被動ギヤ26と支持体24と間に配置されることにより、第1バランスウエイト部であるバランスウエイト29が、軸線方向でキャリアC1の支持体24とバランサ被動ギヤ26との間に配置される。この結果、該バランスウエイト29が軸線方向で支持体24およびバランサ被動ギヤ26の外側に突出することがないので、遊星歯車機構P1が軸線方向で大型化することが抑制される。
以下、前述した実施形態の一部が変更された形態について、変更された部分を中心に説明する。
第1実施形態において、第1ピニオンギヤ31の質量が第2ピニオンギヤ32の質量よりも大きくてもよい。これにより、プラネタリギヤ30が第1バランスウエイト部であるので、第1バランスウエイト部を容易に設けることができる。また、この場合には、この質量が大きい第1ピニオンギヤ31も第1バランスウエイト部であり、第1ギヤ軸21の質量を小さくできる。
第1実施形態において、第2実施形態のバランスウエイト29が設けられてもよく、この場合にも、第1ギヤ軸21の質量を小さくできる。
プラネタリギヤ30が1つのピニオンギヤのみから構成され、該ピニオンギヤが第1バランスウエイト部であってもよい。この場合、該ピニオンギヤを回転可能に支持するギヤ軸も第1バランスウエイト部である。
すべての第1,第2ギヤ軸が同一の質量を有し、第1バランスウエイト部としての第1ピニオンギヤの質量が第2ピニオンギヤの質量よりも大きくされてもよい。このように第1ピニオンギヤの質量と、第1ピニオンギヤ以外の1以上の第2ピニオンギヤの質量とが異なることから、プラネタリギヤ30は、質量が異なる複数の種類のピニオンギヤから構成される。そして、第1ピニオンギヤの質量と第2ピニオンギヤの質量とが異なることにより、キャリア組立体Aの重心が回転中心線Lpに対して偏心した位置を占める。
プラネタリギヤ30を構成するピニオンギヤであって、質量が同一または異なる複数のピニオンギヤのうちで、2以上の特定のピニオンギヤの配置(例えば、2以上の特定ピニオンギヤを集中して配置する。)により、これら特定ピニオンギヤおよび該特定ピニオンギヤを支持する特定ギヤ軸により、第1バランスウエイト部が構成されてもよい。
サンギヤ回転体はサンギヤのみを有する回転体であってもよい。この場合、サンギヤ回転体はサンギヤ自体である。
リングギヤ50が、クランクケース3に回転可能に支持されて、キャリアCの回転速度の1/2の回転速度で、キャリアCと同一方向に回転するように、駆動機構により回転駆動されてもよい。これにより、サンギヤ回転体40がキャリアCの回転速度の2倍の回転速度で回転するので、サンギヤ回転体40のバランスウエイト43により2次振動を低減できる。この場合、該駆動機構は、例えば、クランク軸5の回転速度を1/2に減速する減速機構としての歯車機構などにより構成され、該歯車機構の歯車と噛合する歯が、リングギヤ50の外周に形成される。
第1,第2バランスウエイト部は、キャリア組立体またはサンギヤ回転体に設けられた孔または溝などである空間により、該空間が形成されたことの結果として該第1,第2バランスウエイト部に前記バランス質量部が形成されるものであってもよい。
所定次数振動は1次振動以外の次数の振動、例えば2次振動であってもよい。
バランサ装置が備える遊星歯車機構は、1つであってもよい。
内燃機関は、360°の位相差を有する2気筒内燃機関であってもよい。
バランサ装置を備える機械は、内燃機関以外の、ピストンおよびクランク軸を備える機械であってもよい。
第1実施形態において、第1ピニオンギヤ31の質量が第2ピニオンギヤ32の質量よりも大きくてもよい。これにより、プラネタリギヤ30が第1バランスウエイト部であるので、第1バランスウエイト部を容易に設けることができる。また、この場合には、この質量が大きい第1ピニオンギヤ31も第1バランスウエイト部であり、第1ギヤ軸21の質量を小さくできる。
第1実施形態において、第2実施形態のバランスウエイト29が設けられてもよく、この場合にも、第1ギヤ軸21の質量を小さくできる。
プラネタリギヤ30が1つのピニオンギヤのみから構成され、該ピニオンギヤが第1バランスウエイト部であってもよい。この場合、該ピニオンギヤを回転可能に支持するギヤ軸も第1バランスウエイト部である。
すべての第1,第2ギヤ軸が同一の質量を有し、第1バランスウエイト部としての第1ピニオンギヤの質量が第2ピニオンギヤの質量よりも大きくされてもよい。このように第1ピニオンギヤの質量と、第1ピニオンギヤ以外の1以上の第2ピニオンギヤの質量とが異なることから、プラネタリギヤ30は、質量が異なる複数の種類のピニオンギヤから構成される。そして、第1ピニオンギヤの質量と第2ピニオンギヤの質量とが異なることにより、キャリア組立体Aの重心が回転中心線Lpに対して偏心した位置を占める。
プラネタリギヤ30を構成するピニオンギヤであって、質量が同一または異なる複数のピニオンギヤのうちで、2以上の特定のピニオンギヤの配置(例えば、2以上の特定ピニオンギヤを集中して配置する。)により、これら特定ピニオンギヤおよび該特定ピニオンギヤを支持する特定ギヤ軸により、第1バランスウエイト部が構成されてもよい。
サンギヤ回転体はサンギヤのみを有する回転体であってもよい。この場合、サンギヤ回転体はサンギヤ自体である。
リングギヤ50が、クランクケース3に回転可能に支持されて、キャリアCの回転速度の1/2の回転速度で、キャリアCと同一方向に回転するように、駆動機構により回転駆動されてもよい。これにより、サンギヤ回転体40がキャリアCの回転速度の2倍の回転速度で回転するので、サンギヤ回転体40のバランスウエイト43により2次振動を低減できる。この場合、該駆動機構は、例えば、クランク軸5の回転速度を1/2に減速する減速機構としての歯車機構などにより構成され、該歯車機構の歯車と噛合する歯が、リングギヤ50の外周に形成される。
第1,第2バランスウエイト部は、キャリア組立体またはサンギヤ回転体に設けられた孔または溝などである空間により、該空間が形成されたことの結果として該第1,第2バランスウエイト部に前記バランス質量部が形成されるものであってもよい。
所定次数振動は1次振動以外の次数の振動、例えば2次振動であってもよい。
バランサ装置が備える遊星歯車機構は、1つであってもよい。
内燃機関は、360°の位相差を有する2気筒内燃機関であってもよい。
バランサ装置を備える機械は、内燃機関以外の、ピストンおよびクランク軸を備える機械であってもよい。
4…ピストン、5…クランク軸、5d…カウンタウエイト、6…コンロッド、16…バランサ駆動ギヤ、21,22…ギヤ軸、23…回転軸、24…支持体、26…バランサ被動ギヤ、29…バランスウエイト、30…プラネタリギヤ、31,32…ピニオンギヤ、40…サンギヤ回転体、41…サンギヤ、42…軸部、43…バランスウエイト、50…リングギヤ、
E…内燃機関、L…共通軸線、Le…クランク回転中心線、Lp…回転中心線、B…バランサ装置、P,P1…遊星歯車機構、A,A1…キャリア組立体、C,C1…キャリア。
E…内燃機関、L…共通軸線、Le…クランク回転中心線、Lp…回転中心線、B…バランサ装置、P,P1…遊星歯車機構、A,A1…キャリア組立体、C,C1…キャリア。
Claims (8)
- 往復運動するピストンによりコンロッドを介して回転駆動されるクランク軸と、前記ピストンの往復運動に起因して発生する所定次数の振動および前記所定次数振動よりも高い振動数の高次数振動を低減するバランサ装置とを備える内燃機関において、
前記バランサ装置は、前記クランク軸により回転駆動されるキャリアと、回転可能なサンギヤを有するサンギヤ回転体と、前記サンギヤに対して径方向外方に配置されるリングギヤと、前記キャリアに回転可能に支持されて前記サンギヤおよび前記リングギヤに噛合するプラネタリギヤとを備える1つの遊星歯車機構を備え、
前記キャリアと前記サンギヤ回転体と前記リングギヤとが、前記クランク軸のクランク回転中心線に平行な1つの共通軸線を共有し、
前記キャリアおよび前記プラネタリギヤは、前記共通軸線を回転中心線として回転するキャリア組立体を構成し、
前記キャリア組立体は、前記所定次数振動および前記高次数振動の一方の振動を低減する第1バランスウエイト部を有する第1バランサであり、
前記サンギヤ回転体は、前記所定次数振動および前記高次数振動の他方の振動を低減する第2バランスウエイト部を有する第2バランサであることを特徴とする内燃機関。 - 前記一方の振動は前記所定次数振動としての1次振動であり、前記他方の振動は前記高次数振動であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関。
- 前記キャリアは前記第1バランスウエイト部を有し、
前記プラネタリギヤは、1つのピニオンギヤ、または同一の質量の複数である所定数のピニオンギヤから構成されることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関。 - 前記キャリアは、前記クランク軸に設けられたバランサ駆動ギヤと噛合するバランサ被動ギヤと、前記プラネタリギヤを回転可能に支持する支持体とを有し、
前記第1バランスウエイト部は、前記バランサ被動ギヤに設けられたバランスウエイトであり、
前記バランスウエイトは、前記共通軸線に平行な軸線方向で前記支持体と前記バランサ被動ギヤとの間に配置されることを特徴とする請求項3記載の内燃機関。 - 前記所定数の前記ピニオンギヤは、前記キャリアが有する前記所定数のギヤ軸にそれぞれ回転可能に支持され、
前記所定数の前記ギヤ軸は、前記第1バランスウエイト部である少なくとも1つの第1ギヤ軸と、前記第1ギヤ軸とは質量が異なる1以上の第2ギヤ軸とから構成されることを特徴とする請求項3記載の内燃機関。 - 前記プラネタリギヤが前記第1バランスウエイト部であることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関。
- 前記プラネタリギヤは、前記第1バランスウエイト部である少なくとも1つの第1ピニオンギヤと、前記第1ピニオンギヤとは質量が異なる1以上の第2ピニオンギヤとを含む複数のピニオンギヤから構成されることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関。
- 前記サンギヤ回転体は、前記サンギヤと一体に回転する軸部を有し、
前記軸部は、前記キャリア組立体が有する回転軸に挿入された状態で、前記回転軸に回転可能に支持されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の内燃機関。
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