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JP2009269820A - かご型シロキサン化合物の製造方法 - Google Patents

かご型シロキサン化合物の製造方法 Download PDF

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JP2009269820A JP2008118673A JP2008118673A JP2009269820A JP 2009269820 A JP2009269820 A JP 2009269820A JP 2008118673 A JP2008118673 A JP 2008118673A JP 2008118673 A JP2008118673 A JP 2008118673A JP 2009269820 A JP2009269820 A JP 2009269820A
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Katsutoshi Morinaka
克利 森中
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博 内田
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Abstract

【課題】本発明は、ハロゲン成分を含まないかご型シロキサン化合物を経済的に製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のかご型シロキサン化合物の製造方法は、反応触媒として硝酸Cモルの存在下、かご型ケイ酸塩化合物Aモルとジシロキサン化合物Bモルとを反応させる反応工程を含み、前記モル数A〜Cが、1<C/(8×A)≦3、および1≦(2×B)/(8×A)≦5を同時に満たすことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、かご型シロキサン化合物の製造方法に関する。
かご型シロキサン化合物はナノメートルスケールの無機のシロキサン骨格を有し、ナノ材料として注目されている。かご構造の周りに様々な有機置換基を導入することで、有機無機ハイブリッド化合物のビルディングブロックとしても有用である。最近では電子材料用途にレジストや封止材としての用途も検討されている。かご型シロキサン化合物の製造方法として、かご型ケイ酸アニオンを原料としクロロシランまたはジシロキサン化合物を用いて官能基を有するかご型シロキサン化合物を製造する方法など、いくつかの製造方法が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
しかしながら、これらの製造方法では、いずれも触媒となる酸として塩酸を用いるか、原料としてクロロシランを用いるため、生成物にハロゲンが残存する可能性がある。生成物に残存したハロゲンは、該生成物を電子材料として使用する際に、金属配線の腐食または絶縁性能の低下等致命的な問題を引き起こすため、高度な精製により除去する必要がある。また、従来の製造方法は、クロロシランまたはジシロキサン化合物が、かご型ケイ酸塩化合物に対して大過剰に使用されるため経済的ではない。また、触媒として硝酸を用いることは知られており、アニオンの当量以上に硝酸を用いることも、先に公開された特許文献等から公知である。
特開平2−67290号公報 特開平2−178291号公報 特許2777058号公報 特表2007−509177号公報
本発明は、ハロゲン成分を含まないかご型シロキサン化合物を経済的に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題について鋭意検討した結果、反応触媒として特定量の硝酸の存在下、原料として特定の化合物を特定量反応させることにより、ハロゲン成分を含まないかご型シロキサン化合物が経済的に得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、具体的には以下の[1]から[8]の実施態様を含む。
[1]
下記式(1)で表されるかご型シロキサン化合物の製造方法であって、
(式(1)中Yは、下記式(2)で表されるトリアルキルシロキシ基を示す。
(式(2)中R1は、水素原子、炭素原子数1〜3のアルキル基またはビニル基を示し、
2はメチル基、エチル基またはフェニル基を示す。)8個あるトリアルキルシロキシ基
において、R1としては同じ原子または基が選択され、R2としては同じ基が選択される。)
反応触媒としての硝酸の存在下、
下記式(3)で表されるかご型ケイ酸塩化合物と
(式(3)中Xは、それぞれ独立に下記式(4)または下記式(5)で表される基を示す。
(式(5)中R3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を示す。))
下記式(6)で表されるジシロキサン化合物とを反応させる反応工程を含み、
(式(6)中R1、R2は、それぞれ上記式(2)のR1、R2と同じ基を示す。)
前記かご型ケイ酸塩化合物のモル数をAモル、前記ジシロキサン化合物のモル数をBモル、前記硝酸のモル数をCモルとした場合、前記モル数A〜Cが、
1<C/(8×A)≦3、および1≦(2×B)/(8×A)≦5
を同時に満たすことを特徴とするかご型シロキサン化合物の製造方法。
[2]
前記式(2)および(6)において、R1が水素であり、R2がメチル基である[1]に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
[3]
前記式(2)および(6)において、R1およびR2が共にメチル基である[1]に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
[4]
前記式(2)および(6)において、R1がビニル基であり、R2がメチル基である[1]に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
[5]
ハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素および芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒の存在下で、前記反応工程を行うことを特徴とする[1]乃至[
4]のいずれか一に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
[6]
前記ジシロキサン化合物およびアルコールを含む混合溶液を調製した後、該混合溶液に触媒としての硝酸を添加することを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか一に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
[7]
前記アルコールの量が、前記硝酸100質量部に対して10〜100質量部であることを特徴とする[6]に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
[8]
[1]乃至[7]のいずれか一に記載の製造方法により得られることを特徴とするかご型シロキサン化合物。
本発明の製造方法によればハロゲンが残存しないかご型シロキサン化合物を経済的に製造することができる。ハロゲンが残存しないかご型シロキサン化合物は、レジスト材料または半導体封止材料等の電子材料として有用である。
以下、本発明のかご型シロキサン化合物の製造方法について詳しく説明する。
本発明のかご型シロキサン化合物の製造方法は、かご型シロキサン化合物を得る製造方法であって、反応触媒として特定量の硝酸の存在下、特定量のかご型ケイ酸塩化合物と特定量のジシロキサン化合物とを反応させる反応工程を含むことを特徴としている。
前記かご型シロキサン化合物は、下記式(1)で表される化合物である。
(式(1)中Yは、下記式(2)で表されるトリアルキルシロキシ基を示す。
(式(2)中R1は、水素原子、炭素原子数1〜3のアルキル基またはビニル基を示し、
2はメチル基、エチル基またはフェニル基を示す。)8個あるトリアルキルシロキシ基
において、R1としては同じ原子または基が選択され、R2としては同じ基が選択される。)
前記かご型ケイ酸塩化合物は、下記式(3)で表される化合物である。
(式(3)中Xは、それぞれ独立に下記式(4)または下記式(5)で表される基を示す。
(式(5)中R3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を示す。))
前記かご型ケイ酸塩化合物の対カチオンは、4級アンモニウムであることが好ましく、具体的にはテトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、コリンなどが挙げられる。前記かご型ケイ酸塩化合物は、J.Mol.Liq.,34 307−315(1987)などに記載の方法によって製造したものを使用できるし、また市販のものを使用してもよい。前記かご型ケイ酸塩化合物は、通常水和物の固体として得られるが、水和物の固体としてではなく、製造時にアルコール溶液として得られた場合はそのまま前記反応工程に用いることができる。
前記かご型ケイ酸塩化合物の具体例としては、オクタ(テトラメチルアンモニウム)シルセスキオキサン、オクタ(テトラエチルアンモニウム)シルセスキオキサン、オクタ(テトラプロピルアンモニウム)シルセスキオキサンなどが挙げられ、好ましくはオクタ(テトラメチルアンモニウム)シルセスキオキサンが挙げられる。このような化合物であるとメタノールへの溶解性が高く、反応時の濃度を高くすることができ好ましい。
前記ジシロキサン化合物は、下記式(6)で表される化合物である。
(式(6)中R1、R2は、それぞれ上記式(2)のR1、R2と同じ基を示す。)
前記式(2)および(6)において、R1およびR2は、炭素数が少ない基であることが好ましい。前記式(2)および(6)において、R1がビニル基であり、R2がメチル基であることが好ましく、R1およびR2が共にメチル基であることがより好ましく、R1が水
素であり、R2がメチル基であることが特に好ましい。本発明者らは、R1およびR2の炭
素数が少ないと、水に対する溶解度が高くなるため反応性が高くなると推定している。
本発明のかご型シロキサン化合物の製造方法において、反応触媒として硝酸を用いる。反応触媒として硝酸を用いると、生成物中のハロゲン含有量を抑制できる点で好ましい。
また、反応触媒として硝酸は、前記ジシロキサン化合物およびアルコールを含む混合溶液に添加することが好ましい。アルコールを含まない混合物、例えば前記ジシロキサン化合物と後述する有機溶媒との混合物に、反応触媒としての硝酸を添加すると前記混合物が着色する。このように着色した混合物から得られる生成物を、電子材料用途の光硬化樹脂として使用すると、硬化効率の低下させる光吸収があり問題となり、また光学材料として使用すると、光透過性が悪く問題となる。前記混合物にアルコールを含有させた混合溶液は、反応触媒としての硝酸を添加しても着色しない。先行技術では反応触媒として塩酸を用いる例が多い。一般に濃塩酸と言われる35%前後の濃度の塩酸を使用する場合、特に黄色く着色することがある。触媒として硝酸を使用し、該硝酸を前記ジシロキサン化合物およびアルコールを含む混合溶液に添加すれば、反応溶液が着色することはなく、生成物に悪影響を及ぼすようなこともない。前記アルコールとしてはメタノール、エタノール、
1−プロパノール、2−プロパノール等が好ましく使用できる。
前記アルコールの添加量は、前記硝酸100質量部に対して10〜100質量部であることが好ましく、20〜80質量部であることがより好ましく、40〜70質量部であることが特に好ましい。前記アルコールの添加量が前記範囲内であると、反応触媒としての硝酸による着色を防ぐことができるので好ましい。
本発明のかご型シロキサン化合物の製造方法は、前記かご型ケイ酸塩化合物のモル数をAモル、前記ジシロキサン化合物のモル数をBモル、前記硝酸のモル数をCモルとした場合、各モル数A〜Cが、1<C/(8×A)≦3、および1≦(2×B)/(8×A)≦5を同時に満たすことを特徴としている。
これまでの知見では、かご型シロキサン化合物を合成する際の原料としてジシロキサン化合物またはクロロシラン化合物をケイ酸塩化合物に対して大過剰に用いることが通例である。しかしながら、本発明のかご型シロキサン化合物の製造方法においては、前記かご型ケイ酸塩化合物に対して、前記ジシロキサン化合物と、前記硝酸とを小過剰量で用いても充分反応が進行し、効率的にかご型シロキサン化合物を得ることができる。
「C/(8×A)」が3より大きくても反応することは明らかであるが、必要以上の硝酸が無駄となり、廃棄物が多くなるだけで経済的ではない。「C/(8×A)」が1以下である場合は、酸が、塩基すなわちアンモニウム塩の量より少なくなるので、触媒としての作用を発揮せず、反応が進行しなくなるので好ましくない。また、この反応は酸の濃度が高くなければ進行しないので、濃度の高いものを使用することが好ましい。取り扱いのしやすさを考慮し硝酸水溶液の濃度が50〜75%のものが好ましく、60〜75%のものが更に好ましく、一般的に濃硝酸水溶液として流通している68%前後のものを用いるのが特に好ましい。
「(2×B)/(8×A)」は1以上であることが好ましく、1.1より大きいことが更に好ましく、2より大きいことが特に好ましい。「(2×B)/(8×A)」が1未満であると反応が充分に進まずに反応中間体である副生物が多くなる。一方、(「(2×B)/(8×A)」が5よりも大きいと廃棄物が多くなるので経済的ではない。
本発明のかご型シロキサン化合物の製造方法において、ハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素および芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒の存在下
で前記反応工程を行うことが好ましい。
前記有機溶媒としては、水と分離する溶媒であれば特に制限されず使用できる。前記有機溶媒の具体例としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、ヘキサン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられるが、中でもトルエンが好ましい。この水と分離する有機溶媒の質量は前記かご型ケイ酸塩化合物の質量に対して1/5から5倍であることが好ましく、1/2から3倍であることがより好ましい。5倍より多くなると反応が遅くなり、1/5倍より少なくなると生成物が溶解し難くなり収率が低下する。反応温度は5〜40℃の範囲とすることが好ましく、10〜30℃の範囲とすることがより好ましい。反応温度が5℃未満になると反応速度が遅くなり、40℃を超えると副反応が増加し収率が低下する。
本発明のかご型シロキサン化合物の製造方法において、前記かご型ケイ酸塩化合物はアルコールに溶解させた溶液にして添加することが好ましい。この溶液を前記ジシロキサン化合物と前記有機溶媒との混合物中に添加すると中和熱が発生するため、少しずつ添加す
ることが好ましい。前記かご型ケイ酸塩化合物は単体のまま添加することもできるが、製造の取り扱いを考慮すると溶液の方が制御しやすい。前記アルコールとしてはメタノール、エタノールが好ましい。3以上の炭素原子数を有するアルコールは、前記かご型ケイ酸塩化合物の溶解度が低く適切ではない。
本発明のかご型シロキサン化合物の製造方法において、前記ジシロキサン化合物、前記有機溶媒およびアルコールの混合溶液に触媒としての硝酸を添加後、前記かご型ケイ酸塩化合物のアルコール溶液を添加してもよく、前記有機溶媒、アルコールおよび硝酸の混合溶液に前記かご型ケイ酸塩化合物のアルコール溶液を添加した後、前記ジシロキサン化合物を添加してもよい。
通常反応液は2相に分離するが、相間の物質移動を促進させるために必要に応じさらにアルコールを溶媒として添加してもよい。このようなアルコールとしてはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールなどが好ましい。
本発明のかご型シロキサン化合物は、上述した製造方法により得られることを特徴としている。
また、本発明のかご型シロキサン化合物は、反応触媒として硝酸の存在下、前記かご型ケイ酸塩化合物と前記ジシロキサン化合物とを反応させて得られるため、ハロゲン成分を含まない。このようなハロゲン成分を含まないかご型シロキサン化合物は、レジスト材料または半導体封止材料等の電子材料として有用である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳述するが、本発明はこれらによって何等制限を受けるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できる。
(実施例1)
3口ガラスフラスコに、撹拌機、温度計を設置し、テトラメチルジシロキサン(12.8g(95.1mmol))、トルエン150gおよびメタノール10gを仕込んだ。この混合溶液を5℃に冷却し、該混合溶液中に撹拌しながら69%硝酸(17.4g(190mmol))を少しずつ滴下した。その後、混合溶液を室温に戻し、該混合溶液中に攪拌しながらかご型ケイ酸塩化合物(式(5)R3=メチル基 50.0g(21.6mm
ol))をメタノール50.0gに溶解させた溶液を、1時間かけて滴下した。室温で4時間撹拌を継続した後、水層を分離し、有機層を100gの水で3回洗浄した。その後、有機層を蒸発乾固し、白色の結晶(式(2)R1=H、R2=メチル基)を得た(C/(8×A)=1.1、(2×B)/(8×A)=1.1)。
得られた結晶の29Si-NMRを測定した。スペクトルを図1に示す。かご型骨格内のSiと側鎖部分のSiのシグナルが各々検出され、その積分値から目的とするかご型シロキサン化合物が生成していると判断した(29Si-NMR(アセトンd6、53.54MHz)、日本電子(株)JNM-EX270:δ(ppm)-1.0(側鎖部分のSi)、-107(かご型骨格内のSi))。また、得られた結晶中に含まれる塩素分を測定したところ検出下限以下(≦5ppm)であった。塩素分の測定は試料を酸素気流中で燃焼し、生成したガスをアルカリで捕集しイオンクロマト法により分析する方法によった。
(実施例2)
3口ガラスフラスコに、撹拌機、温度計を設置し、1,3-ビスジビニルテトラメチル
ジシロキサン(32.2g(173mmol))、トルエン150g、メタノール10gを仕込んだ。この混合溶液を5℃に冷却し、該混合溶液中に撹拌しながら69%硝酸(31.6g(346mmol))を少しずつ滴下した。その後、混合溶液を室温に戻し、該混合溶液中に攪拌しながらかご型ケイ酸塩化合物(式(5)R3=メチル基 50.0g
(21.6mmol))をメタノール50.0gに溶解させた溶液を、1時間かけて滴下した。室温で24時間撹拌を継続した後、水層を分離し、有機層を100gの水で3回洗浄した。有機層を蒸発乾固し、白色の結晶(式(2)R1=ビニル基、R2=メチル基)を得た(C/(8×A)=2.0、(2×B)/(8×A)=2.0)。得られた結晶の29Si-NMRを実施例1同様に測定した結果、目的とするかご型シロキサン化合物が生成していると判断した。得られた結晶中に含まれる塩素分を実施例1と同様の方法で測定したところ検出下限以下(≦5ppm)であった。
(比較例1)
3口ガラスフラスコに、撹拌機、温度計を設置し、テトラメチルジシロキサン(12.8g(95.1mmol))、トルエン150g、メタノール10gを仕込んだ。この混合溶液を5℃に冷却し、該混合溶液中に撹拌しながら35%塩酸(19.3g(190mmol))を少しずつ滴下した。その後、混合溶液を室温に戻し、該混合溶液中に攪拌しながらかご型ケイ酸塩化合物(式(5)R3=メチル基 50.0g(21.6mmol
))をメタノール50.0gに溶解させた溶液を、1時間かけて滴下した。室温で4時間撹拌を継続した後、水層を分離し、有機層を100gの水で3回洗浄した。有機層を蒸発乾固し、白色の結晶(式(2)R1=H、R2=メチル基)を得た。得られた結晶中に含まれる塩素分を実施例1と同様の方法で測定したところ140ppmであった。
(比較例2)
3口ガラスフラスコに、撹拌機、温度計を設置し、テトラメチルジシロキサン(12.8g(95.1mmol))、トルエン150g、メタノール10gを仕込んだ。この混合溶液を5℃に冷却し、該混合溶液中に撹拌しながら69%硝酸(7.89g(86.4mmol))を少しずつ滴下した。その後、混合溶液を室温に戻し、該混合溶液中に攪拌しながらかご型ケイ酸塩化合物(式(5)R3=メチル基 50.0g(21.6mmo
l))をメタノール50.0gに溶解させた溶液を、1時間かけて滴下した。室温で4時間撹拌を継続したが水層部分がエマルジョン状態となっていた。上層の有機層を分離し、100gの水で3回洗浄した。有機層の溶媒を減圧除去したところ、液状物質が得られた。ガスクロマトグラフィーで分析したが、目的物はほとんど含まれていなかった(C/(8×A)=0.5、(2×B)/(8×A)=1.1)。
(比較例3)
3口ガラスフラスコに、撹拌機、温度計を設置し、テトラメチルジシロキサン(5.80g(43.2mmol))、トルエン150g、メタノール10gを仕込んだ。この混合溶液を5℃に冷却し、該混合溶液中に撹拌しながら69%硝酸(17.4g(190mmol))を少しずつ滴下した。その後、混合溶液を室温に戻し、該混合溶液中に攪拌しながらかご型ケイ酸塩化合物(式(5)R3=メチル基 50.0g(21.6mmol
))をメタノール50.0gに溶解させた溶液を、1時間かけて滴下した。室温で4時間撹拌を継続した後、水層を分離し、有機層を100gの水で3回洗浄した。有機層を蒸発乾固し、白色の結晶(式(2)R1=H、R2=メチル基)5.5gを得た。理論収量22.0gに対し、25%であり、非常に収率が低かった(C/(8×A)=1.1、(2×B)/(8×A)=0.5)。
実施例1で得られた化合物の29Si-NMRスペクトルである。

Claims (8)

  1. 下記式(1)で表されるかご型シロキサン化合物の製造方法であって、
    (式(1)中Yは、下記式(2)で表されるトリアルキルシロキシ基を示す。
    (式(2)中R1は、水素原子、炭素原子数1〜3のアルキル基またはビニル基を示し、
    2はメチル基、エチル基またはフェニル基を示す。)8個あるトリアルキルシロキシ基
    において、R1としては同じ原子または基が選択され、R2としては同じ基が選択される。)
    反応触媒としての硝酸の存在下、
    下記式(3)で表されるかご型ケイ酸塩化合物と
    (式(3)中Xは、それぞれ独立に下記式(4)または下記式(5)で表される基を示す。
    (式(5)中R3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を示す。))
    下記式(6)で表されるジシロキサン化合物とを反応させる反応工程を含み、
    (式(6)中R1、R2は、それぞれ上記式(2)のR1、R2と同じ基を示す。)
    前記かご型ケイ酸塩化合物のモル数をAモル、前記ジシロキサン化合物のモル数をBモル、前記硝酸のモル数をCモルとした場合、前記モル数A〜Cが、
    1<C/(8×A)≦3、および1≦(2×B)/(8×A)≦5
    を同時に満たすことを特徴とするかご型シロキサン化合物の製造方法。
  2. 前記式(2)および(6)において、R1が水素であり、R2がメチル基である請求項1に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
  3. 前記式(2)および(6)において、R1およびR2が共にメチル基である請求項1に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
  4. 前記式(2)および(6)において、R1がビニル基であり、R2がメチル基である請求項1に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
  5. ハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素および芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒の存在下で、前記反応工程を行うことを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれか一に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
  6. 前記ジシロキサン化合物およびアルコールを含む混合溶液を調製した後、該混合溶液に触媒としての硝酸を添加することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
  7. 前記アルコールの量が、前記硝酸100質量部に対して10〜100質量部であることを特徴とする請求項6に記載のかご型シロキサン化合物の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一に記載の製造方法により得られることを特徴とするかご型シロキサン化合物。
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