JP2009129668A - 多層多孔膜 - Google Patents
多層多孔膜 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009129668A JP2009129668A JP2007302732A JP2007302732A JP2009129668A JP 2009129668 A JP2009129668 A JP 2009129668A JP 2007302732 A JP2007302732 A JP 2007302732A JP 2007302732 A JP2007302732 A JP 2007302732A JP 2009129668 A JP2009129668 A JP 2009129668A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- porous membrane
- porous
- multilayer
- mass
- polyolefin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Cell Separators (AREA)
Abstract
【解決手段】 ポリオレフィン樹脂を主成分とする多孔膜の少なくとも片面に、粘土鉱物を主成分とする粒子と樹脂製バインダからなる多孔層を有する多層多孔膜。
【選択図】なし
Description
リチウムイオン二次電池は高い出力密度、容量密度を持つ反面、電解液に有機溶媒を用いているために短絡や過充電などの異常事態に伴う発熱によって電解液が分解し、最悪の場合には発火に至ることがある。このような事態を防ぐため、リチウムイオン二次電池にはいくつかの安全機能が組み込まれており、その中の一つに、セパレータのシャットダウン機能がある。シャットダウン機能とは電池が異常発熱を起こした際、セパレータの微多孔が熱溶融等により閉塞して電解液内のイオン伝導を抑制し、電気化学反応の進行をストップさせる機能のことである。一般にシャットダウン温度が低いほど安全性が高いとされ、ポリエチレンがセパレータの成分として用いられている理由の一つに適度なシャットダウン温度を持つという点が挙げられる。しかし、高いエネルギーを有する電池においては、シャットダウンにより電気化学反応の進行をストップさせても電池内の温度が上昇し続け、その結果、セパレータが熱収縮して破膜し、両極が短絡(ショート)するという問題がある。
この異常発熱時の短絡の問題自体は、多孔膜の材料として融点の高いポリオレフィンを用いれば、多孔膜の耐熱性が向上するので解決できる。しかし、多孔膜を電池用セパレータとして使用する場合、シャットダウン温度において膜が熱溶融して多孔が閉塞すること(シャットダウン機能)が求められるところ、多孔膜の材料として融点の高いポリオレフィンを使用すると、今度は、シャットダウン温度が高くなり過ぎたり、シャットダウンが起こらないという別の問題が生じる。
本発明は、耐熱性と透過性に優れた非常に薄い無機フィラー含有層を有した多層多孔膜を提供することを目的とする。また、そのような多層多孔膜を提供できる製造方法、安全性が高く、電池の高容量化に好適な非水電解液電池用セパレータおよび非水電解液電池を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]ポリオレフィン樹脂を主成分とする多孔膜の少なくとも片面に、粘土鉱物を主成分とする粒子と樹脂製バインダからなる多孔層を有する多層多孔膜。
[2]前記粘土鉱物が層状アルミノケイ酸塩鉱物である[1]に記載の多層多孔膜。
[3]前記層状アルミノケイ酸塩鉱物がカオリン鉱物である[2]に記載の多層多孔膜。
[4]前記多孔膜が、ポリプロピレンと、ポリプロピレン以外のポリオレフィンを含む樹脂組成物からなる多孔膜である[1]〜[3]のいずれか1項に記載の多層多孔膜。
[5]前記樹脂組成物中の総ポリオレフィンに対するポリプロピレンの割合が、1〜35質量%である[4]に記載の多層多孔膜。
[6]前記樹脂組成物中の総ポリオレフィンに対するポリプロピレンの割合が、3〜20質量%である[4]に記載の多層多孔膜。
[7]前記ポリプロピレン以外のポリオレフィンが、ポリエチレンである[4]〜[6]のいずれか1項に記載の多層多孔膜。
[8]前記多孔層の層厚が3μm以上6μm以下である[1]〜[7]のいずれか1項に記載の多層多孔膜
[9][1]〜[8]のいずれか1項に記載の多層多孔膜からなる電池用セパレータ。
[10][9]に記載の非水電解液電池用セパレータを有する非水電解液電池。
[11]ポリオレフィン樹脂を主成分とする多孔膜に、該多孔膜の少なくとも片面に粘土鉱物を主成分とする粒子と樹脂製バインダを含む塗布液を塗布することにより多孔層を形成する工程を有する多層多孔膜の製造方法。
本発明の多層多孔膜は、ポリオレフィン樹脂を主成分とする多孔膜と、該多孔膜の少なくとも片面に積層された、粘土鉱物を主成分とする粒子と樹脂製バインダからなる多孔層を有している。
本発明においては、多孔層を構成する無機フィラーとして、粘土鉱物を主成分とする粒子を採用することで、より薄い多孔層厚でも多孔膜の高温での熱収縮が抑制され、優れた耐熱性を発現する。該多孔層は、多孔膜の片面にのみ積層しても、両面に積層してもよい。
層状ケイ酸塩鉱物としては、カオリナイト、ディカイト、ナクライト、ハロイサイト、パイロフィライト、オーディナイト、フェリパイロフィライト、タルク、ウィレムサイト、ケロライト、ピメライト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、ボルコンスコアイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイト、スインホルダイト、バーミキュライト、リザーダイト、バーチェリン、アメサイト、クロンステダイト、ネポーアイト、ケリアイト、フレイポナイト、ブリンドリアイト、黒雲母、金雲母、鉄雲母、イーストナイト、シデロフィライトテトラフェリ鉄雲母、鱗雲母、ポリリシオナイト、白雲母、セラドン石、鉄セラドン石、鉄アルミノセラドン石、アルミノセラドン石、砥部雲母、ソーダ雲母、クリントナイト、木下、ビテ雲母 、アナンダ石、真珠雲母、クリノクロア、シャモサイト、ペナンタイト、ニマイト、ベイリクロア、ドンバサイト、クッケアイト、スドーアイト、コレンサイト、ハイドロバイオタイト、アリエッタイト、クルケアイト、レクトライト、トスダイト、ドジライト、ルニジャンライト、サライオタイトなどが挙げられる。カオリナイト、ディカイト、ナクライト、ハロイサイト、パイロフィライト、タルクなどの、イオン交換能を持たない層状ケイ酸塩鉱物は、リチウムイオンの移動を阻害する可能性が低いので好ましい。特に、カオリナイト、ディカイト、ナクライト、ハロイサイト、パイロフィライトなどのアルミノケイ酸塩鉱物は、電気化学的安定性の点でも好ましい。カオリナイト等のカオリン鉱物で主に構成されているカオリンは、安価で入手も容易なため特に好ましく用いることができる。カオリンには焼成カオリン、湿式カオリンがあるが、いずれも好ましく用いることができる。
本発明の多孔層は、粘土鉱物を主成分とする粒子の他に、粘土鉱物を主成分とする粒子を多孔膜上に結着するための樹脂製バインダを含むことが必要である。樹脂製バインダの種類に限定はないが、本発明の多層多孔膜をリチウムイオン二次電池用セパレータとして使用する場合には、リチウムイオン二次電池の電解液に対して不溶であり、かつリチウムイオン二次電池の使用範囲で電気化学的に安定なものを用いることが好ましい。
多孔層の層厚は、多層多孔膜の耐熱性の観点から1μm以上であることが好ましく、電池の高容量化と透過性の観点から50μm以下であることが好ましい。より好ましくは1.5μm以上10μm以下、さらに好ましくは2μm以上6μm以下、最も好ましくは3μm以上6μm以下である。
塗布液の溶媒としては、粘土鉱物を主成分とする粒子と樹脂製バインダを均一かつ安定に分散又は溶解できるものが好ましく、例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、水、エタノール、トルエン、熱キシレン、塩化メチレン、ヘキサン等が挙げられる。
粘土鉱物を主成分とする粒子と樹脂製バインダを塗布液の溶媒に溶解又は分散させる方法については、塗布工程に必要な塗布液の溶解又は分散特性を実現できる方法であれば特に限定はない。例えば、ボールミル、ビーズミル、遊星ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、アトライター、ロールミル、高速インペラー分散、ディスパーザー、ホモジナイザー、高速衝撃ミル、超音波分散、撹拌羽根等による機械撹拌等が挙げられる。
さらに、塗布に先立ち、多孔膜表面に表面処理をすると、塗布液を塗布し易くなると共に、塗布後の無機フィラー含有多孔層と多孔膜表面との接着性が向上するため好ましい。表面処理の方法は、多孔膜の多孔質構造を著しく損なわない方法であれば特に限定はなく、例えば、コロナ放電処理法、機械的粗面化法、溶剤処理法、酸処理法、紫外線酸化法等が挙げられる。
次に、ポリオレフィン樹脂を主成分とする多孔膜について説明する。
ポリオレフィン樹脂を主成分とする多孔膜とは、電池用セパレータとして用いた場合のシャットダウン性能などの点から、多孔膜を構成する樹脂成分の質量分率の50%以上100%以下をポリオレフィン樹脂が占める多孔膜が好ましい。ポリオレフィン樹脂が占める割合は60%以上100%以下がより好ましく、70%以上100%以下であることが最も好ましい。
多孔膜の耐熱性向上、多層多孔膜の耐熱性向上の観点から、ポリプロピレンと、ポリプロピレン以外のポリオレフィン樹脂を含む樹脂組成物からなる多孔膜を用いることがより好ましい。
ここで、ポリプロピレンの立体構造に限定はなく、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン及びアタクティックポリプロピレンのいずれでもよい。
この場合、ポリプロピレン以外のポリオレフィン樹脂に限定はなく、例えば、エチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のオレフィン炭化水素の単独重合体又は共重合体が挙げられる。具体的には、ポリエチレン、ポリブテン、エチレン−プロピレンランダム共重合体等が挙げられる。
電池用セパレータとして使用する場合等、孔が熱溶融により閉塞してシャットダウンすることが要求される場合には、ポリプロピレン以外のポリオレフィン樹脂として、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン等のポリエチレンを用いることが好ましい。これらの中でも、強度の観点から、JIS K 7112に従って測定した密度が0.93g/cm3以上であるポリエチレンを使用することがより好ましい。
これらの添加剤の総添加量は、ポリオレフィン樹脂組成物100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、より好ましくは10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。
本発明においてポリオレフィン樹脂組成物から多孔膜を製造する方法に制限はなく、公知の製造方法を採用することができる。例えば、ポリオレフィン樹脂組成物と可塑剤とを溶融混練してシート状に成形後、場合により延伸した後、可塑剤を抽出することにより多孔化させる方法、ポリオレフィン樹脂組成物を溶融混練して高ドロー比で押出した後、熱処理と延伸によってポリオレフィン結晶界面を剥離させることにより多孔化させる方法、ポリオレフィン樹脂組成物と無機充填材とを溶融混練してシート上に成形後、延伸によってポリオレフィンと無機充填材との界面を剥離させることにより多孔化させる方法、ポリオレフィン樹脂組成物を溶解後、ポリオレフィンに対する貧溶媒に浸漬させポリオレフィンを凝固させると同時に溶剤を除去することにより多孔化させる方法等が挙げられる。
まず、ポリオレフィン樹脂組成物と可塑剤を溶融混練する。溶融混練方法としては、例えば、ポリオレフィン樹脂および必要によりその他の添加剤を、押出機、ニーダー、ラボプラストミル、混練ロール、バンバリーミキサー等の樹脂混練装置に投入し、樹脂成分を加熱溶融させながら任意の比率で可塑剤を導入して混練する方法が挙げられる。この際、ポリオレフィン樹脂、その他の添加剤及び可塑剤を樹脂混練装置に投入する前に、予めヘンシェルミキサー等を用い所定の割合で事前混練しておくことが好ましい。より好ましくは、事前混練において可塑剤の一部のみを投入し、残りの可塑剤を樹脂混練装置サイドフィードしながら混練することである。このようにすることにより、可塑剤の分散性を高め、後の工程で樹脂組成物と可塑剤の溶融混練合物のシート状成形体を延伸する際に、破膜することなく高倍率で延伸することができる。
これらの中で、流動パラフィンは、ポリエチレンやポリプロピレンとの相溶性が高く、溶融混練物を延伸しても樹脂と可塑剤の界面剥離が起こりにくいので、均一な延伸が実施しやすいので好ましい。
なお、ここで、同時二軸延伸とは、MD方向(微多孔膜の機械方向)の延伸とTD方向(微多孔膜のMDを90°の角度で横切る方向)の延伸が同時に施される延伸方法をいい、各方向の延伸倍率は異なってもよい。逐次二軸延伸とは、MD方向、又はTD方向の延伸が独立して施される延伸方法をいい、MD方向又はTD方向に延伸がなされている際は、他方向は非拘束状態又は定長に固定されている状態とする。
また、シート状成形体を圧延してもよい。圧延は、例えば、ダブルベルトプレス機等を使用したプレス法にて実施することができる。圧延は特に表層部分の配向を増すことができる。圧延面倍率は1倍より大きく3倍以下であることが好ましく、1倍より大きく2倍以下であることがより好ましい。圧延倍率が1倍より大きいと、面配向が増加し最終的に得られる多孔膜の膜強度が増加する。一方、圧延倍率が3倍以下であると、表層部分と中心内部の配向差が小さく、膜の厚さ方向に均一な多孔構造を形成することができるために好ましい。
抽出溶剤としては、ポリオレフィン樹脂に対して貧溶媒で、かつ可塑剤に対して良溶媒であり、沸点がポリオレフィン樹脂の融点より低いものを用いることが好ましい。このような抽出溶剤としては、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類;塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ハイドロフルオロエーテル、ハイドロフルオロカーボン等の非塩素系ハロゲン化溶剤;エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類が挙げられる。なお、これらの抽出溶剤は、蒸留等の操作により回収して再利用してよい。
次に、本発明の多層多孔膜を電池用セパレータとして用いる場合について説明する。
本発明の多層多孔膜は、耐熱性に優れ、シャットダウン機能を有しているので電池の中で正極と負極を隔離する電池用セパレータに適している。
特に、本発明の多層多孔膜は、200℃以上の高温においても短絡しないので、高起電力電池用のセパレータとしても安全に使用できる。
正極、負極、非水電解液に限定はなく、公知のものを用いることができる。
正極材料としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、スピネル型LiMnO4、オリビン型LiFePO4等のリチウム含有複合酸化物等が、負極材料としては、例えば、黒鉛質、難黒鉛化炭素質、易黒鉛化炭素質、複合炭素体等の炭素材料;シリコン、スズ、金属リチウム、各種合金材料等が挙げられる。
多層多孔膜を電池用セパレータとして使用する場合、多層多孔膜の透気度は、10秒/100cc以上650秒/100cc以下であることが好ましく、より好ましくは20秒/100cc以上500秒/100cc以下、さらに好ましくは30秒/100cc以上450秒/100cc以下、特に好ましくは50秒/100cc以上400秒/100cc以下である。透気度が10秒/100cc以上であると電池用セパレータとして使用した際の自己放電が少なく、650秒/100cc以下であると良好な充放電特性が得られる。
多層多孔膜の最終的な膜厚は、2μm以上200μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以上100μm以下、さらに好ましくは7μm以上30μm以下である。
多層多孔膜の150℃での熱収縮率は、MD方向、TD方向ともに0%以上15%以下であることが好ましく、より好ましくは0%以上10%以下、さらに好ましくは0%以上5%以下である。熱収縮率がMD方向、TD方向ともに15%以下であると、電池の異常発熱時の多層多孔膜の破膜が抑制され、短絡が起こりにくくなるので好ましい。
多層多孔膜のシャットダウン温度は、120℃以上160℃以下であることが好ましく、より好ましくは120℃以上150℃以下の範囲である。シャットダウン温度が160℃以下であると、電池が発熱した場合等においても、電流遮断を速やかに促進し、より良好な安全性能が得られる傾向にあるので好ましい。一方、シャットダウン温度が120℃以上であると、電池を100℃前後で使用することができるので好ましい。
ショート温度は、ポリプロピレンの含有量や、ポリプロピレン以外のポリオレフィンの種類、無機フィラーの種類、無機フィラー含有層の厚さ等を調整することにより所望の値に制御することができる。
(1)ポリオレフィンの粘度平均分子量(Mv)
ASTM−D4020に基づき、デカリン溶媒における135℃での極限粘度[η](dl/g)を求めた。
ポリエチレンについては、次式により算出した。
[η]=6.77×10−4Mv0.67
ポリプロピレンについては、次式によりMvを算出した。
[η]=1.10×10−4Mv0.80
(2)多孔膜の膜厚、多孔層の層厚
多孔膜、多層多孔膜からMD10mm×TD10mmのサンプルを切り出し、格子状に9箇所(3点×3点)を選んで、膜厚をダイヤルゲージ(尾崎製作所製PEACOCK No.25(登録商標))を用いて測定し、9箇所の測定値の平均値を多孔膜、多層多孔膜の膜厚(μm)とした。また、このように測定された多層多孔膜と多孔膜の膜厚の差を多孔層の多孔層の層厚(μm)とした。
無機フィラーを蒸留水に加え、ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を少量添加してから超音波ホモジナイザで1分間分散させた後、レーザー式粒度分布測定装置(日機装(株)製マイクロトラックMT3300EX)を用いて粒径分布を測定した。累積頻度が50%となる粒径を平均粒径とした。
(4)多孔膜透気度(秒/100cc)、多孔層の形成による透気度増加率(%)
JIS P−8117準拠のガーレー式透気度計(東洋精機製G−B2(商標)、内筒質量:567g)を用い、645mm2の面積(直径28.6mmの円)の多孔膜、多層多孔膜を空気100ccが通過する時間(秒)を測定し、これを多孔膜、多層多孔膜の透気度とした。
多孔層の形成による透気度増加率は、以下の式にて算出した。
透気度増加率(%)={(多層多孔膜の透気度−多孔膜の透気度)/多孔膜の透気度}×100
(5)150℃熱収縮率(%)
セパレータをMD方向に100mm、TD方向に100mmに切り取り、150℃のオーブン中に1時間静置する。このとき、温風が直接サンプルにあたらないよう、サンプルを2枚の紙にはさむ。サンプルをオーブンから取り出し冷却した後、長さ(mm)を測定し、以下の式にてMDおよびTDの熱収縮率を算出する。
MD熱収縮率(%)=(100―加熱後のMDの長さ)/100×100
TD熱収縮率(%)=(100―加熱後のTDの長さ)/100×100
a.正極の作製
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)を92.2質量部、導電材としてリン片状グラファイトとアセチレンブラックをそれぞれ2.3質量部、樹脂製バインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を3.2質量部用意し、これらをN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の片面にダイコーターを用いて、正極活物質塗布量が250g/m2となるように塗布した。130℃で3分間乾燥後、ロールプレス機を用いて、正極活物質かさ密度が3.00g/cm3となるように圧縮成形し、正極とした。
b.負極の作製
負極活物質として人造グラファイトを96.6質量部、樹脂製バインダとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.4質量部とスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス1.7質量部を用意し、これらを精製水中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを負極集電体となる厚さ12μmの銅箔の片面にダイコーターを用いて負極活物質塗布量が106g/m2となるように塗布した。120℃で3分間乾燥後、ロールプレス機を用いて、負極活物質かさ密度が1.35g/cm3となるように圧縮成形し、負極とした。
c.非水電解液の調製
プロピレンカーボネート:エチレンカーボネート:γ−ブチルラクトン=1:1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiBF4を濃度1.0mol/Lとなるように溶解させ、非水電解液を調製した。
d.シャットダウン温度、ショート温度の測定
65mm×20mmに切り出して非水電解液に1分以上浸漬した負極、中央部に直径16mmの穴をあけた9μm(厚さ)×50mm×50mmのアラミドフィルム、65mm×20mmに切り出して非水電解液に1時間以上浸漬した多層多孔膜または多孔膜、65mm×20mmに切り出して非水電解液に1分以上浸漬した正極、カプトンフィルム、厚さ約4mmのシリコンゴムを用意し、熱電対を接続したセラミックプレート上に、この順で積層した。この積層体をホットプレート上にセットし、油圧プレス機にて4.1MPaの圧力をかけた状態で15℃/minの速度で昇温し、正負極間のインピーダンス変化を交流1V、1kHzの条件下で200℃まで測定した。
インピーダンスが1000Ωに達した時点の温度をシャットダウン温度とし、シャットダウン後、再びインピーダンスが1000Ωを下回った時点の温度をショート温度とした。
a.正極の作製
(6)のaと同様にして作製した正極を面積2.00cm2の円形に打ち抜いた。
b.負極の作製
(6)のbと同様にして作製した負極を面積2.05cm2の円形に打ち抜いた。
c.非水電解液
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPF6を濃度1.0ml/Lとなるように溶解させて調製した。
d.電池組立
正極と負極の活物質面が対向するように、下から負極、多層多孔膜、正極の順に重ねた。この積層体を、容器本体と蓋が絶縁されている蓋付きステンレス金属製容器に、負極の銅箔、正極のアルミ箔が、それぞれ、容器本体、蓋と接するように収納した。この容器内に、非水電解液を注入して密閉した。
(レート特性)
d.で組み立てた簡易電池を、25℃において、電流値3mA(約0.5C)で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するようにして電流値を3mAから絞り始めるという方法で、合計約6時間、電池作成後の最初の充電を行い、その後電流値3mAで電池電圧3.0Vまで放電した。
次に、25℃において、電流値6mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法で、合計約3時間充電を行い、その後電流値6mAで電池電圧3.0Vまで放電して、その時の放電容量を1C放電容量(mAh)とした。
次に、25℃において、電流値6mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法で、合計約3時間充電を行い、その後電流値12mA(約2.0C)で電池電圧3.0Vまで放電して、その時の放電容量を2C放電容量(mAh)とした。
1C放電容量に対する2C放電容量の割合を算出し、この値をレート特性とした。
レート特性(%)=(2C放電容量/1C放電容量)×100
(サイクル特性)
レート特性を評価した簡易電池を、60℃において、電流値6mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法で、合計約3時間充電を行い、そして電流値6mAで電池電圧3.0Vまで放電するというサイクルを100回繰り返し、1サイクル目と100サイクル目の放電容量(mAh)を測定した。
1回目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量の割合を算出し、この値をサイクル特性とした。
サイクル特性(%)=(100回目の放電容量/1回目の放電容量)×100
(多孔膜の製造)
Mv70万のホモポリマーのポリエチレン47.5質量部とMv25万のホモポリマーのポリエチレン47.5質量部とMv40万のホモポリマーのポリプロピレン5質量部とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。得られた純ポリマー混合物99質量%に、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1質量%添加し、再度タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また、可塑剤として流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5m2/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が65質量%となるように、フィーダーおよびポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、Tダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚さ1300μmのシート状のポリオレフィン組成物を得た。
次に同時二軸テンター延伸機へ導き、MD方向に7倍、TD方向に6.4倍に同時二軸延伸を行った。この時、同時二軸テンターの設定温度は118℃であった。次にメチルエチルケトン槽に導き、流動パラフィンを抽出除去した後、メチルエチルケトンを乾燥除去した。
さらにTDテンター熱固定機に導き、熱固定を行った。熱固定温度は122℃、TD緩和率0.80とした。その結果、膜厚16μm、気孔率49%、透気度155秒/100ccのポリオレフィン樹脂多孔膜を得た。
(多孔層の形成)
表1のカオリン1を98.2質量部とポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)1.8質量部とを150質量部の水に均一に分散させて塗布液を調製し、上記ポリオレフィン樹脂多孔膜の表面にグラビアコーターを用いて塗布した。60℃にて乾燥して水を除去し、ポリオレフィン樹脂多孔膜上に厚さ3μmの多孔層を形成した多層多孔膜を得た。
多孔層の厚さを5μmとした以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
表1のカオリン2を用いた以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
表1のカオリン3を用いた以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
表1のカオリン4を用い、多孔層の厚さを4μmとした以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
表1のカオリン5を用いた以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
表1のカオリン2を98.2質量部とアクリルラテックス(固形分濃度50%、最低成膜温度0℃以下)1.8質量部、ポリカルボン酸アンモニウム水溶液(サンノプコ製SNディスパーサント5468)1重量部、ポリオキシアルキレン系界面活性剤(サンノプコ製SNウェット980)1重量部を150質量部の水に均一に分散させて塗布液を調製し、ポリオレフィン樹脂多孔膜上に厚さ5μmの多孔層を形成した以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
(多孔膜の製造)
Mv70万のホモポリマーのポリエチレン47質量部とMv25万のホモポリマーのポリエチレン46質量部とMv40万のホモポリマーのポリプロピレン7質量部とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。得られた純ポリマー混合物99質量%に、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1質量%添加し、再度タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また、可塑剤として流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5m2/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が65質量%となるように、フィーダーおよびポンプを調整した。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。
続いて、溶融混練物を、Tダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚さ2000μmのシート状のポリオレフィン組成物を得た。
次に同時二軸テンター延伸機へ導き、MD方向に7倍、TD方向に7倍に同時二軸延伸を行った。この時、同時二軸テンターの設定温度は125℃であった。次にメチルエチルケトン槽に導き、流動パラフィンを抽出除去した後、メチルエチルケトンを乾燥除去した。
さらにTDテンター熱固定機に導き、熱固定を行った。熱固定温度は133℃、TD緩和率0.80とした。その結果、膜厚16μm、気孔率40%、透気度165秒/100ccのポリオレフィン樹脂多孔膜を得た。
(多孔層の形成)
表1のカオリン2を98.2質量部とポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)1.8質量部とを150質量部の水に均一に分散させて塗布液を調製し、上記ポリオレフィン樹脂多孔膜の表面にグラビアコーターを用いて塗布した。60℃にて乾燥して水を除去し、ポリオレフィン樹脂多孔膜上に厚さ3μmの多孔層を形成した多層多孔膜を得た。
(多孔膜の製造)
粘度平均分子量(Mv)20万のポリエチレン47.5質量部とMv40万のポロプロピレン2.5質量部、可塑剤として流動パラフィン(LP)を30質量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.5質量部添加したものをヘンシェルミキサーにて予備混合した。得られた混合物をフィーダーにより二軸同方向スクリュー式押出機フィード口へ供給した。また溶融混練し押し出される全混合物(100質量部)中に占める流動パラフィン量比が50質量部となるように、流動パラフィンを二軸押出機シリンダーへサイドフィードした。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数200rpm、吐出量15kg/hで行った。続いて、溶融混練物をTダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール間に押出し、厚さ1050μmのシート状のポリオレフィン組成物を得た。次に連続して同時二軸テンター延伸機へ導き、MD方向に7倍、TD方向に6.4倍に同時二軸延伸を行った。この時同時二軸テンターの設定温度は118℃であった。次にメチルエチルケトン槽に導き可塑剤を除去した後、メチルエチルケトンを乾燥除去した。さらにTDテンター熱固定機に導き、熱固定を行った。熱固定条件は、最大延伸倍率1.5倍、最終延伸倍率1.3倍、最大延伸時設定温度123℃、最終延伸時設定温度128℃であった。その結果、膜厚16μm、気孔率45%、透気度235秒/100ccのポリオレフィン樹脂多孔膜を得た。
(多孔層の形成)
表1のカオリン2を98.2質量部とポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)1.8質量部とを150質量部の水に均一に分散させて塗布液を調製し、上記ポリオレフィン樹脂多孔膜の表面にグラビアコーターを用いて塗布した。60℃にて乾燥して水を除去し、ポリオレフィン樹脂多孔膜上に厚さ3μmの多孔層を形成した多層多孔膜を得た。
(多孔膜の製造)
粘度平均分子量(Mv)70万のポリエチレン16.6質量部とMv25万のポリエチレン16.6質量部とMv40万のポロプロピレン1.8質量部、可塑剤として流動パラフィン(LP)を40質量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.3質量部添加したものをヘンシェルミキサーにて予備混合した。得られた混合物をフィーダーにより二軸同方向スクリュー式押出機フィード口へ供給した。また溶融混練し押し出される全混合物(100質量部)中に占める流動パラフィン量比が65質量部となるように、流動パラフィンを二軸押出機シリンダーへサイドフィードした。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。続いて、溶融混練物をTダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール間に押出し、厚さ1000μmのシート状のポリオレフィン組成物を得た。次に連続して同時二軸テンター延伸機へ導き、MD方向に7倍、TD方向に6.4倍に同時二軸延伸を行った。この時同時二軸テンターの設定温度は118℃であった。次にメチルエチルケトン槽に導き可塑剤を除去した後、メチルエチルケトンを乾燥除去した。さらにTDテンター熱固定機に導き、熱固定を行った。熱固定温度は130℃、TD緩和率0.80とした。その結果、膜厚12μm、気孔率36%、透気度235秒/100ccのポリオレフィン樹脂多孔膜を得た。
(多孔層の形成)
表1のカオリン2を98.2質量部とポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)1.8質量部とを150質量部の水に均一に分散させて塗布液を調製し、上記ポリオレフィン樹脂多孔膜の表面にグラビアコーターを用いて塗布した。60℃にて乾燥して水を除去し、ポリオレフィン樹脂多孔膜上に厚さ4μmの多孔層を形成した多層多孔膜を得た。
硫酸バリウム(平均粒径0.30μm)を98.2重量部とポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)1.8重量部とを150重量部の水に均一に分散させて塗布液を調製し、ポリオレフィン樹脂多孔膜上に厚さ5μmの多孔層を形成した以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
重質炭酸カルシウム(平均粒径0.87μm)を98.2重量部とポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)1.8重量部とを150重量部の水に均一に分散させて塗布液を調製し、ポリオレフィン樹脂多孔膜上に厚さ5μmの多孔層を形成した以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
アルミナ(平均粒径0.40μm)を98.2重量部とポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)1.8重量部とを150重量部の水に均一に分散させて塗布液を調製し、ポリオレフィン樹脂多孔膜上に厚さ6μmの多孔層を形成した以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
短冊状ベーマイト(平均粒径2.9μm)を96.4重量部とポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)3.6重量部とを150重量部の水に均一に分散させて塗布液を調製し、ポリオレフィン樹脂多孔膜上に厚さ6μmの多孔層を形成した以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
針状ベーマイト(平均粒径4.2μm)を96.4重量部とポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)3.6重量部とを150重量部の水に均一に分散させて塗布液を調製し、ポリオレフィン樹脂多孔膜上に厚さ5μmの多孔層を形成した以外は、実施例1と同様にして多層多孔膜を得た。
多孔層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして多孔膜を得た。
多孔層を形成しなかった以外は実施例8と同様にして多孔膜を得た。
多孔層を形成しなかった以外は実施例9と同様にして多孔膜を得た。
多孔層を形成しなかった以外は実施例10と同様にして多孔膜を得た。
実施例1〜10及び比較例1〜9で製造した多層多孔膜の透気度、150℃熱収縮率、シャットダウン温度及びショート温度を表2に示す。
多孔層を形成しなかった比較例6〜9の多孔膜は、150℃での熱収縮率が50%を超える非常に大きな値を示した。
一方、表2に示した各種無機フィラーを使用した多孔層を形成した比較例1〜5の多層多孔膜は、多孔層を形成しなかった比較例6〜9の多孔膜と比較すると150℃での熱収縮率は抑制されたが、多孔層の厚さが5μm以上あっても、MD方向で50%以上、TD方向でも15%以上の値であった。
これに対し、粘土鉱物を主成分とする粒子を使用した多孔層を形成した実施例1〜10の多層多孔膜は、多孔層の厚さが3〜5μmと薄いにもかかわらず、150℃での熱収縮率がMD方向、TD方向のいずれも5%以下と非常に小さく、良好な耐熱収縮特性を示した。
実施例1〜10、比較例6〜9の多層多孔膜又は多孔膜をセパレータとして用いた簡易電池は、いずれも、90%以上のレート特性、サイクル特性を示した。このことから、実施例1〜10、比較例6〜9で製造した多層多孔膜又は多孔膜は、電池用セパレータとして使用可能なものであることが確認できた。さらに、これらの多層多孔膜又は多孔膜のシャットダウン温度は145〜148℃であり、良好なシャットダウン機能を有するものであった。
多孔層を形成しなかった比較例6〜9の多孔膜は、シャットダウン温度+数℃まで加熱しただけで短絡したが、粘土鉱物を主成分とする粒子からなる多孔層を形成した実施例1〜10の多層多孔膜は全て200℃以上まで加熱しても短絡せず、耐熱性に非常に優れていた。
また、本発明の多層多孔膜は、シャットダウン機能を有するので、特に、電池用セパレータに好適に用いることができる。とりわけ、リチウムイオン二次電池用の電池用セパレータに適している。
Claims (11)
- ポリオレフィン樹脂を主成分とする多孔膜の少なくとも片面に、粘土鉱物を主成分とする粒子と樹脂製バインダからなる多孔層を有する多層多孔膜。
- 前記粘土鉱物が層状アルミノケイ酸塩鉱物である請求項1に記載の多層多孔膜。
- 前記層状アルミノケイ酸塩鉱物がカオリン鉱物である請求項2に記載の多層多孔膜。
- 前記多孔膜が、ポリプロピレンと、ポリプロピレン以外のポリオレフィンを含む樹脂組成物からなる多孔膜である請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層多孔膜。
- 前記樹脂組成物中の総ポリオレフィンに対するポリプロピレンの割合が、1〜35質量%である請求項4に記載の多層多孔膜。
- 前記樹脂組成物中の総ポリオレフィンに対するポリプロピレンの割合が、3〜20質量%である請求項4に記載の多層多孔膜。
- 前記ポリプロピレン以外のポリオレフィンが、ポリエチレンである請求項4〜6のいずれか1項に記載の多層多孔膜。
- 前記多孔層の層厚が3μm以上6μm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の多層多孔膜
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の多層多孔膜からなる非水電解液電池用セパレータ。
- 請求項9に記載の非水電解液電池用セパレータを有する非水電解液電池。
- ポリオレフィン樹脂を主成分とする多孔膜に、該多孔膜の少なくとも片面に粘土鉱物を主成分とする粒子と樹脂製バインダを含む塗布液を塗布することにより多孔層を形成する工程を有する多層多孔膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007302732A JP5196969B2 (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 多層多孔膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007302732A JP5196969B2 (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 多層多孔膜 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2009129668A true JP2009129668A (ja) | 2009-06-11 |
| JP5196969B2 JP5196969B2 (ja) | 2013-05-15 |
Family
ID=40820401
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2007302732A Active JP5196969B2 (ja) | 2007-11-22 | 2007-11-22 | 多層多孔膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5196969B2 (ja) |
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011000832A (ja) * | 2009-06-19 | 2011-01-06 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 多層多孔膜 |
| JP2011005670A (ja) * | 2009-06-23 | 2011-01-13 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 多層多孔膜 |
| JP2012104291A (ja) * | 2010-11-08 | 2012-05-31 | Sony Corp | 耐収縮性微多孔膜および電池用セパレータ |
| JP2012146477A (ja) * | 2011-01-12 | 2012-08-02 | Hitachi Ltd | 非水電解液電池 |
| WO2013147071A1 (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-03 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 多孔膜及び多層多孔膜 |
| JP2015062174A (ja) * | 2013-08-22 | 2015-04-02 | ユニチカ株式会社 | 多孔質フィルム |
| WO2015122164A1 (ja) * | 2014-02-17 | 2015-08-20 | 三洋電機株式会社 | 非水電解質二次電池用セパレータ |
| JP2015181110A (ja) * | 2015-04-20 | 2015-10-15 | ソニー株式会社 | 耐熱性微多孔膜、リチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池 |
| US9203076B2 (en) | 2011-07-07 | 2015-12-01 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Electrode for lithium secondary battery, method of manufacturing the same, and lithium secondary battery including the same |
| JP2016139489A (ja) * | 2015-01-26 | 2016-08-04 | 旭化成株式会社 | 電池用セパレータ、及び非水電解液電池 |
| US10186700B2 (en) | 2010-11-17 | 2019-01-22 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Heat-resistant microporous film and battery separator |
| JP2022529150A (ja) * | 2019-05-03 | 2022-06-17 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | リチウム-硫黄電池用分離膜及びこれを含むリチウム-硫黄電池 |
| CN115207562A (zh) * | 2022-08-29 | 2022-10-18 | 上海恩捷新材料科技有限公司 | 一种隔膜拉伸固定装置、固定系统、拉伸装置、隔膜以及隔膜制备方法 |
| JP2023551522A (ja) * | 2021-08-19 | 2023-12-08 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | 電気化学素子用分離膜及びそれを含む電気化学素子 |
Citations (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06223802A (ja) * | 1992-10-28 | 1994-08-12 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 円筒型電気部品用セパレ−タ− |
| JPH09213295A (ja) * | 1996-02-02 | 1997-08-15 | Nitto Denko Corp | 電池用セパレータ |
| JPH10293824A (ja) * | 1997-04-18 | 1998-11-04 | Omron Corp | 識別システム及びデータ読取装置 |
| JP2000256491A (ja) * | 1999-03-04 | 2000-09-19 | Nitto Denko Corp | 多孔質フィルム及びその製造方法 |
| WO2000079618A1 (fr) * | 1999-06-22 | 2000-12-28 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Separateur de cellule, cellule, et procede de production dudit separateur |
| JP2002194132A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-10 | Tonen Chem Corp | ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法 |
| JP2003238718A (ja) * | 2002-02-14 | 2003-08-27 | Asahi Kasei Corp | 多孔フィルム |
| JP2004227972A (ja) * | 2003-01-24 | 2004-08-12 | Sumitomo Chem Co Ltd | 非水電解液二次電池用セパレータ |
| WO2007049568A1 (ja) * | 2005-10-24 | 2007-05-03 | Tonen Chemical Corporation | ポリオレフィン多層微多孔膜及びその製造方法並びに電池用セパレータ |
| JP2007273443A (ja) * | 2005-12-22 | 2007-10-18 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 多層多孔膜およびその製造方法 |
-
2007
- 2007-11-22 JP JP2007302732A patent/JP5196969B2/ja active Active
Patent Citations (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06223802A (ja) * | 1992-10-28 | 1994-08-12 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 円筒型電気部品用セパレ−タ− |
| JPH09213295A (ja) * | 1996-02-02 | 1997-08-15 | Nitto Denko Corp | 電池用セパレータ |
| JPH10293824A (ja) * | 1997-04-18 | 1998-11-04 | Omron Corp | 識別システム及びデータ読取装置 |
| JP2000256491A (ja) * | 1999-03-04 | 2000-09-19 | Nitto Denko Corp | 多孔質フィルム及びその製造方法 |
| WO2000079618A1 (fr) * | 1999-06-22 | 2000-12-28 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Separateur de cellule, cellule, et procede de production dudit separateur |
| JP2002194132A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-10 | Tonen Chem Corp | ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法 |
| JP2003238718A (ja) * | 2002-02-14 | 2003-08-27 | Asahi Kasei Corp | 多孔フィルム |
| JP2004227972A (ja) * | 2003-01-24 | 2004-08-12 | Sumitomo Chem Co Ltd | 非水電解液二次電池用セパレータ |
| WO2007049568A1 (ja) * | 2005-10-24 | 2007-05-03 | Tonen Chemical Corporation | ポリオレフィン多層微多孔膜及びその製造方法並びに電池用セパレータ |
| JP2007273443A (ja) * | 2005-12-22 | 2007-10-18 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 多層多孔膜およびその製造方法 |
Cited By (20)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011000832A (ja) * | 2009-06-19 | 2011-01-06 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 多層多孔膜 |
| JP2011005670A (ja) * | 2009-06-23 | 2011-01-13 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 多層多孔膜 |
| JP2012104291A (ja) * | 2010-11-08 | 2012-05-31 | Sony Corp | 耐収縮性微多孔膜および電池用セパレータ |
| US10186700B2 (en) | 2010-11-17 | 2019-01-22 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Heat-resistant microporous film and battery separator |
| JP2012146477A (ja) * | 2011-01-12 | 2012-08-02 | Hitachi Ltd | 非水電解液電池 |
| US9203076B2 (en) | 2011-07-07 | 2015-12-01 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Electrode for lithium secondary battery, method of manufacturing the same, and lithium secondary battery including the same |
| CN104205419A (zh) * | 2012-03-28 | 2014-12-10 | 旭化成电子材料株式会社 | 多孔膜及多层多孔膜 |
| US9911959B2 (en) | 2012-03-28 | 2018-03-06 | Asahi Kasei E-Materials Corporation | Porous membrane and multilayer porous membrane |
| WO2013147071A1 (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-03 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 多孔膜及び多層多孔膜 |
| US9627672B2 (en) | 2012-03-28 | 2017-04-18 | Asahi Kasei E-Materials Corporation | Separator for nonaqueous electrolyte batteries containing a porous membrane |
| US9911960B2 (en) | 2012-03-28 | 2018-03-06 | Asahi Kasei E-Materials Corporation | Porous membrane and multilayer porous membrane |
| JP2015062174A (ja) * | 2013-08-22 | 2015-04-02 | ユニチカ株式会社 | 多孔質フィルム |
| WO2015122164A1 (ja) * | 2014-02-17 | 2015-08-20 | 三洋電機株式会社 | 非水電解質二次電池用セパレータ |
| JP2016139489A (ja) * | 2015-01-26 | 2016-08-04 | 旭化成株式会社 | 電池用セパレータ、及び非水電解液電池 |
| JP2015181110A (ja) * | 2015-04-20 | 2015-10-15 | ソニー株式会社 | 耐熱性微多孔膜、リチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池 |
| JP2022529150A (ja) * | 2019-05-03 | 2022-06-17 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | リチウム-硫黄電池用分離膜及びこれを含むリチウム-硫黄電池 |
| JP7176135B2 (ja) | 2019-05-03 | 2022-11-21 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | リチウム-硫黄電池用分離膜及びこれを含むリチウム-硫黄電池 |
| JP2023551522A (ja) * | 2021-08-19 | 2023-12-08 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | 電気化学素子用分離膜及びそれを含む電気化学素子 |
| JP7726453B2 (ja) | 2021-08-19 | 2025-08-20 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | 電気化学素子用分離膜及びそれを含む電気化学素子 |
| CN115207562A (zh) * | 2022-08-29 | 2022-10-18 | 上海恩捷新材料科技有限公司 | 一种隔膜拉伸固定装置、固定系统、拉伸装置、隔膜以及隔膜制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP5196969B2 (ja) | 2013-05-15 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4789274B2 (ja) | 多層多孔膜 | |
| JP5196969B2 (ja) | 多層多孔膜 | |
| JP4836297B2 (ja) | 多層多孔膜 | |
| JP6309661B2 (ja) | 多孔膜及び多層多孔膜 | |
| KR101479822B1 (ko) | 다층 다공막 및 그의 제조 방법 | |
| JP5196780B2 (ja) | 多層多孔膜およびその製造方法 | |
| JP4931083B2 (ja) | 多層多孔膜及びその製造方法 | |
| JP5448345B2 (ja) | 多層多孔膜及びその製造方法 | |
| JP5511214B2 (ja) | 多層多孔膜 | |
| CN105324869B (zh) | 非水系电解液电池用分隔件和非水电解液电池 | |
| JP2008186721A (ja) | 高耐熱性と高透過性を兼ね備えた多孔膜およびその製法 | |
| JP2009143060A (ja) | 多層多孔膜 | |
| JP5645342B2 (ja) | 高耐熱性と高透過性を兼ね備えた多孔膜およびその製法 | |
| JP2016076337A (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ及び非水電解液電池 | |
| JP2013144442A (ja) | 高耐熱性と高透過性を兼ね備えた多孔膜およびその製法 | |
| JP2014078515A (ja) | 高耐熱性と高透過性を兼ね備えた多孔膜およびその製法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20090401 |
|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101118 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120413 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120417 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120531 |
|
| RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20120531 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121127 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130116 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130205 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130205 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215 Year of fee payment: 3 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5196969 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |