JP2009119697A - 離型フィルムおよび電子部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キャビティに対向する面に、第1の性状の第1の領域と、前記第1の性状とは異なる第2の性状の第2の領域と、が設けられたことを特徴とする離型フィルムが提供される。
【選択図】図1
Description
ここで、樹脂封止をする際に、離型フィルムに「たるみ」や「しわ」が生ずると、封止成形品の当該部分の表面に「くぼみ」が発生する原因となる。
そのため、樹脂封止をする際の「たるみ」や「しわ」を抑制することができる離型フィルムが提案されている(特許文献1を参照)。
図1は、本発明の実施の形態に係る離型フィルムの使用形態を例示するための模式図である。
図2は、図1におけるA−A矢視模式断面図である。
尚、説明の便宜上、本実施の形態のかかる離型フィルムを複数のプランジャを備えたマルチプランジャ式の樹脂成形装置に用いる場合を例にとり説明する。
また、上側金型2には吸着管路12が設けられている。吸着管路12の一端はパーティング面に開口し、他端は図示しない排気手段と接続されている。この吸着管路12を介して排気を行うことで、離型フィルム1が上側金型2の表面に吸着されるようになっている。
離型フィルム1の材質としては、例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などの熱可塑性のテトラフルオロエチレン系共重合体や、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナイロンなどを例示することができる。その構造も、いわゆる「単層フィルム」とすることができるが、基材フィルムの表面に他の材質のフィルムが積層されている「積層フィルム」とすることもできる。
ただし、これらに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
また、下側金型3には、エジェクターピン17が設けられ、封止がされた基板5を凹部6から突き出すようにして取り出すことができるようになっている。
また、樹脂成形装置として、溶融樹脂の充填にプランジャ14を用いるものを例示したが、これに限定されるわけではなく、例えば、ランナ9に連通するスプルを備え、スプルの開口部から加圧された溶融樹脂を導入する射出成形に係るようなものであってもよい。
溶融樹脂をキャビティ10内に充填させる際に、流動分布、すなわち、流動性の高い部分と低い部分とがあると、流動性の低い部分においてキャビティ10内に空気が残留してボイドと呼ばれる充填不良が発生することがある。
この場合、例えば、キャビティ10内における溶融樹脂の流路に断面寸法の小さい部分があると、その部分の流動性が低くなり、これが流動分布、ひいては充填不良の原因となる。
ここで、近年の電子部品に対する多機能化などの要請から、1パッケージの中に複数の電子素子を多段に積層して接着剤などで固定し必要な層間の配線を行うことで、少ない占有面積で高機能な電子部品を実現する技術が一般的になりつつある。
本発明者は検討の結果、キャビティ10内の流動分布に基づいて離型フィルム1表面の物理的性状または化学的性状を変えるようにすれば、流動分布の均一化を図ることができるので、充填不良を抑制することができるとの知見を得た。
この場合、例えば、機械的粗面化処理として、離型フィルム1の表面を微粒子のコンパウンドなどを用いて研磨すること、離型フィルム1の表面に所望の大きさの凹凸が刻設された金属製のロールを押しつけることで離型フィルム1の表面に凹凸を転写させること、離型フィルム1の表面に研削材を圧縮空気で吹きつけることなどを例示することができる。
ただし、これらの処理方法に限定されるわけではなく、離型フィルム1表面の物理的性状を変え得る処理方法を適宜選択することができる。
化学的改質処理の一種である金属ナトリウム処理としては、例えば、四フッ化エチレン(PTFE)がアルカリ金属に侵されることを利用して、金属ナトリウムと特殊な溶剤からなる処理液で離型フィルム1の表面を処理するものを例示することができる。
この場合、例えば、離型フィルム1の表面改質を行うことで溶融樹脂との親和性を高めるようにすれば、その部分における溶融樹脂の流動性を低下させることができる。これとは逆に、表面改質を行わない、または、表面改質を行うことで溶融樹脂との親和性を低めるようにすれば、その部分における溶融樹脂の流動性を高めることができる。
また、物理的性状を変え得る処理と化学的性状を変え得る処理を組み合わせることができる。例えば、表面を荒らす処理を行った後に、さらに改質を行い特定の官能基が離型フィルム1の表面に存在するようにすることもできる。
また、溶融樹脂の流動性は、例えば、溶融樹脂の成分、温度、圧力、電子素子4の高さ、キャビティ10の高さなどの影響を受ける。そのため、それぞれの場合に合わせて、各処理の選択や処理の程度を適宜決定するようにすることが好ましい。
例えば、図1に示すように、電子素子4が無い部分に面する領域をストライプ状に処理をして溶融樹脂の流動性を低下させる処理を行った部分1aと、処理を行わなかった部分1bとを設けるようにすることもできる。尚、処理は、離型フィルム1表面のうち少なくともキャビティ10の内部に面する側(電子素子4や基板5に面する側)に行うようにすればよい。
尚、離型フィルムを金型にセットした際に、電子素子4と対向する部分(図中の正方形部分)の位置を一点鎖線で表している。すなわち、離型フィルムを金型にセットした際に電子素子4と対向する部分の位置を仮想的に表している。
この場合、図4(a)に示すように、離型フィルム20、21の長手方向と略直交する方向の端面間に亘って処理部分を設けるようにすることもできるし、図4(b)に示すように、断続的に処理部分を設けるようにすることもできる。尚、図中の部分20a、21aは、溶融樹脂の流動性を低下させる処理を行った部分であり、部分20b、21bは、処理を行わなかった部分を表している。
尚、説明の便宜上、図1、図2で例示をした樹脂成形装置18を用いた電子部品の製造方法を例にとり説明をする。
次に、図示しない昇降手段により下側金型3を上昇させて、上側金型2と下側金型30とを型締めする。そして、上側金型2と下側金型3とを加熱し、ポット13内の樹脂を溶融させる。その後、図示しない駆動手段によりプランジャ14を上昇させて、溶融させた樹脂をランナ9、ゲート11を介してキャビティ10内に充填する。この際、溶融樹脂は、キャビティ10内において電子素子4の外周囲、基板5の表面を流れるようにして充填されていく。
次に、キャビティ10内の樹脂が硬化した後に、図示しない昇降手段により下側金型3を下方に移動させて金型を開く。
本実施の形態においては、樹脂と金型表面との間に離型フィルム1が存在するので容易に離型をさせることができる。また、金型表面が汚れるのを抑制することもできる。
次に、図示しない駆動手段によりエジェクターピン17を上昇させて、凹部6内の基板5(基板5上に電子素子4が封止された電子部品)を突き出すようにして離型させる。
この場合、まず、フィルム供給部15から未使用の離型フィルム1を供給し、フィルム巻き取り部16に使用済みの離型フィルム1を巻き取るようにする。この際、離型フィルム1に「しわ」や「たるみ」が出ないように適切な張力を与えるようにする。また、離型フィルム1の処理部分が適正な位置に来るように、停止位置が制御される。そして、吸着管路12を介して排気を行うことで、離型フィルム1を上側金型2の表面に吸着させる。次に、上側金型2を所定の温度にプレヒートする。
以後必要があれば前述の手順を繰り返すことで、樹脂封止を行うことができる。
そして、必要があれば、樹脂封止がされた電子部品の所要個所を切断することで個別の部品に分離させることもできる。
また、上側金型2を固定側、下側金型3を可動側(昇降側)としたが、上側金型2を可動側(昇降側)、下側金型3を固定側とすることもできる。
また、封止樹脂の材質も熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂など適宜変更することができる。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、樹脂成形装置18、離型フィルム1、20、21、22などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
Claims (8)
- キャビティに対向する面に、第1の性状の第1の領域と、前記第1の性状とは異なる第2の性状の第2の領域と、が設けられたことを特徴とする離型フィルム。
- 前記第1の領域は、前記キャビティ内において溶融樹脂の流動性が相対的に高くなる部分に面し、
前記第2の領域は、前記キャビティ内において前記溶融樹脂の前記流動性が相対的に低くなる部分に面することを特徴とする請求項1記載の離型フィルム。 - 前記第1の領域のほうが、前記第2の領域に比べて表面粗さが粗いこと、を特徴とする請求項1または2に記載の離型フィルム。
- 前記第1の領域のほうが、前記第2の領域に比べて前記溶融樹脂に対する親和性が高いこと、を特徴とする請求項1または2に記載の離型フィルム。
- 前記フィルム表面の前記性状は、機械的粗面化処理、化学的粗面化処理、火炎処理、化学的改質処理、エキシマレーザー処理、紫外線照射処理、プラズマ処理の群から選ばれた1種以上の処理により互いに異なるものとされてなること、を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の離型フィルム。
- 前記フィルム表面の前記性状は、前記キャビティ内における溶融樹脂の流動分布が均一化するように調整されていること、を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の離型フィルム。
- 前記フィルム表面の前記性状は、前記キャビティ内における溶融樹脂の流路断面積の相違に基づいて調整されていること、を特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の離型フィルム。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の離型フィルムを用いて樹脂封止を行うこと、を特徴とする電子部品の製造方法。
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2007
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