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JP2009119543A - 微細加工用工具、微細加工用工具の製造方法、精密デバイス、及び精密デバイスの製造方法 - Google Patents

微細加工用工具、微細加工用工具の製造方法、精密デバイス、及び精密デバイスの製造方法 Download PDF

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JP2009119543A
JP2009119543A JP2007294517A JP2007294517A JP2009119543A JP 2009119543 A JP2009119543 A JP 2009119543A JP 2007294517 A JP2007294517 A JP 2007294517A JP 2007294517 A JP2007294517 A JP 2007294517A JP 2009119543 A JP2009119543 A JP 2009119543A
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Masahiro Kamikita
将広 上北
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Toshiba Corp
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Abstract

【課題】本発明は、幅寸法が極めて小さく、かつ、高アスペクト比の溝であっても加工をすることができる微細加工用工具、微細加工用工具の製造方法、精密デバイス、及び精密デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】柄部と、前記柄部の一方の端部に設けられた第1のテーパ部と、前記第1のテーパ部の前記柄部が設けられた側と対向する側の端部に設けられた軸部と、前記軸部の前記第1のテーパ部が設けられた側と対向する側の端部に設けられた刃部と、を備え、前記軸部の直径寸法は、前記刃部の直径寸法よりも小さく、前記軸部と前記刃部との間には、第2のテーパ部が設けられていること、を特徴とする微細加工用工具が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、微細加工用工具、微細加工用工具の製造方法、精密デバイス及び精密デバイスの製造方法に関する。
近年、光導波路を備えるオプトエレクトロニクスデバイスや、マイクロTAS(Total Analysis Systems)をはじめとするマイクロ流路デバイスなどの精密デバイスの分野においては、微細な溝構造を有する部品が重要な要素を占めつつある。そして、そのような部品に関しては、形状精度や表面粗さがサブミクロンレベルで要求され、その製造技術にも様々な工夫が加えられている。
ここで、微細な溝加工に関する技術として、リソグラフィーやドライエッチングといった半導体製造技術を用いる加工方法や、レーザ光を用いる加工方法などが知られている。しかしながら、半導体製造技術を用いて、精密デバイスの溝加工を行う場合には、製造設備にコストがかかるうえ、溝エッジ部分の形状制御性が悪いという問題がある。また、レーザ光を用いて、精密デバイスの溝加工を行う場合には、断面形状の再現性や表面粗さの面で多くの課題が残されている。
そのため、高精度な回転主軸と移動テーブルとを具備した精密加工機を用いる切削加工法が提案されている(特許文献1を参照)。
このような切削加工法によれば、比較的簡易な設備で精密デバイスの溝加工を行うことができ、また、要求される表面粗さや形状精度を確保した溝加工を行うことができる。
このような切削加工法の場合、加工に用いる微細加工用工具が重要な要素となる。そのため、種々の刃先形状を有する微細加工用工具が提案されている(例えば、特許文献2、3、4を参照)。
しかしながら、これらの微細加工用工具では、溝幅寸法が100マイクロメートル未満で、かつ、高アスペクト比(例えば、2以上)の矩形断面溝加工を行うことが難しかった。 例えば、特許文献2に開示がされた技術では、溝幅寸法が100マイクロメートル未満の溝を加工するために刃部の直径寸法を極めて小さくする必要があり、工具寿命が短くなるおそれがある。また、加工が可能なアスペクト比にも制約がかかるおそれがあった。 また、特許文献3、4に開示がされた技術では、刃先有効長さを長くすることができないため、高アスペクト比の溝加工が困難となるおそれがある。
特開2006−272565号公報 特開2007−160469号公報 特開2005−186189号公報 特開2005−186190号公報
本発明は、幅寸法が極めて小さく、かつ、高アスペクト比の溝であっても加工をすることができる微細加工用工具、微細加工用工具の製造方法、精密デバイス、及び精密デバイスの製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、柄部と、前記柄部の一方の端部に設けられた第1のテーパ部と、前記第1のテーパ部の前記柄部が設けられた側と対向する側の端部に設けられた軸部と、前記軸部の前記第1のテーパ部が設けられた側と対向する側の端部に設けられた刃部と、を備え、前記軸部の直径寸法は、前記刃部の直径寸法よりも小さく、前記軸部と前記刃部との間には、第2のテーパ部が設けられていること、を特徴とする微細加工用工具が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、柄部と、前記柄部の一方の端部に設けられた第1のテーパ部と、前記第1のテーパ部の前記柄部が設けられた側と対向する側の端部に設けられた軸部と、前記軸部の前記第1のテーパ部が設けられた側と対向する側の端部に設けられた刃部と、を有する微細加工用工具の前記刃部を研削加工法により形成した後、放電加工法により前記軸部を形成すること、を特徴とする微細加工用工具の製造方法が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、上記の微細加工用工具を用いて加工されたこと、を特徴とする精密デバイスが提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、上記の微細加工用工具を用いて加工する工程を備えたことを特徴とする精密デバイスの製造方法が提供される。
本発明によれば、幅寸法が極めて小さく、かつ、高アスペクト比の溝であっても加工をすることができる微細加工用工具、微細加工用工具の製造方法、精密デバイス、及び精密デバイスの製造方法が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示をする。尚、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態に係る微細加工用工具について例示をするための模式図である。
図1に示すように、微細加工用工具1には、後述する微細加工装置のチャックに把持される部分である柄部2と、柄部2の一方の端部に設けられたテーパ部3と、テーパ部3の柄部2が設けられた側と対向する側の端部に設けられた軸部4と、軸部4のテーパ部3が設けられた側と対向する側の端部に設けられた刃部5と、が備えられている。
柄部2は、円柱状を呈し、例えば、その直径を4ミリメートル程度とすることができる。柄部2の一方の端部に設けられたテーパ部3は、円錐台形状を呈し、外径寸法が異なる柄部2と軸部4との間を緩やかな寸法変化となるようにつないでいる。そして、テーパ部3を設けることで切削加工時の応力集中を分散させ、微細加工用工具1の折損を抑制するようにしている。なお、説明のために柄部2をチャックに把持される部分(工具把持部)としたが、これに限らず、テーパ部を含んだ多段構造のようになっていてもよい。
刃部5には切削刃5aが設けられている。切削刃5aは、例えば、刃数を1枚〜2枚程度、すくい角を5°程度、ねじれ角を5°〜20°程度とすることができる。尚、刃数、すくい角、ねじれ角は例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、例えば、精密デバイスの分野などにおいて溝幅寸法が100マイクロメートル未満の微細な溝を加工することができるように、その刃径D1、すなわち刃部5の直径寸法が100マイクロメートル未満とされている。
軸部4は、円柱状を呈し、その直径寸法D2が刃径D1(刃部5の直径寸法)よりも小さいものとされている。直径寸法D2が小さいことで軸部4の外周部分に形成される空間は、切削加工時に発生した切り屑を排出させる際の逃げとなる。すなわち、刃部5による切削で発生した切り屑は、軸部4の外周部分に形成される空間を通過して外部に排出されるようになっている。
この場合、発生した切り屑が軸部4の外周部分を円滑に通過できるように、発生する切り屑の大きさを考慮して軸部4の直径寸法D2を決定することが好ましい。例えば、精密デバイスの分野などにおいて、溝幅寸法が100マイクロメートル未満の微細な溝を加工する場合には、切り屑の大きさは1マイクロメートル以下と推定される。そのため、軸部4の直径寸法D2は、刃径D1(刃部5の直径寸法)よりも2マイクロメートル以上小さくすることが好ましい。尚、その場合であっても、剛性を考慮して軸部4の直径寸法D2はなるべく大きくすることが好ましい。
近年の精密デバイスの分野などにおいては、高いアスペクト比の溝の加工が必要になってきている。そのため、テーパ部3の軸部4が設けられた側の端部から刃部5の刃先までの寸法L(以下、首下長さLという)は、刃径D1(刃部5の直径寸法)の2倍以上とすることが好ましい。
このように、極細径の軸部4と、長い首下長さLを有する微細加工用工具1においては、工具自体の剛性が問題となる。そのため、微細加工用工具1においては、テーパ部3を設けるとともに、軸部4とテーパ部3との接合部分に曲率半径Rの曲面を設けるようにしている。また、軸部4と刃部5との間にもテーパ部6を設けるようにしている。そのため、切削加工時の応力集中をさらに分散させることができ、微細加工用工具1の折損をさらに抑制することができる。
また、図1に例示をした軸部4は円柱状であるが、テーパ部3に向かうにつれて断面寸法が漸増するようなテーパを設けるようにすることもできる。そのように軸部4をテーパ形状とすれば、切削加工時の応力集中をさらに緩和することができるので、微細加工用工具1の折損をさらに抑制することができる。
また、高いアスペクト比の溝加工をする場合、刃の間の隙間(チップポケット)が小さいと切り屑が詰まり切削トルクが増大する。そのため、刃の間の隙間(チップポケット)が大きくなるように、刃数は少ない方が好ましい。この場合、例えば、刃数を1枚〜2枚程度とすることができる。
また、刃長の3乗に反比例して剛性が低下するので、極細径の軸部4と長い首下長さLを有し剛性が低下しやすい微細加工用工具1においては、刃長は短い方が好ましい。
尚、刃形は特に限定されるわけではなく、ボール刃、ラジアス刃、スケア刃などであってもよい。
微細加工用工具1の材質は、例えば、超硬合金やcBN(六方晶窒化ホウ素)などの硬質材料とすることができる。この場合、靭性の高い超微粒子超硬合金を用いることが好ましい。また、溶着防止のために表面にTiNコーティング処理などを施すこともできる。尚、例示した材質や表面処理に限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
次に、微細加工用工具の製造方法について例示をする。
微細な加工に用いる加工用工具は、例えば、特許文献2に開示がされているように、研削加工法により製造されるのが一般的である。
しかしながら、刃部5の刃径D1が100マイクロメートル未満となり剛性が極めて低い微細加工用工具を、砥石が被加工物に接触する研削加工法により加工するものとすれば、折損の増加により製造歩留まりが極めて悪くなるおそれがある。
特に、微細で高アスペクト比の溝加工を可能とするために、極細径の軸部4と長い首下長さLを有する微細加工用工具1においては、研削加工法による安定した製造が極めて困難であった。
一方、硬質材料からなる部材を精密に加工する技術として、放電加工が知られている。放電加工においては、電極が被加工物に接触することがないので、微細加工用工具1の折損を防止することができる。しかしながら、微細加工用工具1を放電加工のみで加工するものとすれば、加工時間が長くなるため生産性が低下するという問題がある。
また、放電加工は、電極と被加工物との間にスパークを生じさせ、このスパークにより被加工物の表面の一部を溶かし、蒸発させることで加工を行う。そのため、被加工物の表面に無数の微小凹部が形成されることになる。そのため、放電加工により刃部5を加工するものとすれば、刃面に微小凹部が形成され、切削性(切れ味)が低下するという問題もある。また、刃先エッジの鋭利さを確保することが難しく、切削性(切れ味)が低下するという問題もある。
本発明者は検討の結果、研削加工法により外形と刃部5とを形成させた後に、放電加工法により軸部4を形成させるようにすれば、折損を防止することができるので製造歩留まりを向上させることができるとの知見を得た。また、この場合、加工時間短縮による生産性の向上や、刃面の表面粗さを小さくし刃先エッジの鋭利さを確保することによる切削性(切れ味)の向上などを図ることができるとの知見を得た。
図2は、本発明の実施の形態に係る微細加工用工具の製造方法について例示をするための模式工程図である。尚、図2(c)、(d)は、先端部分の模式拡大図である。
まず、図2(a)に示すように、研削加工法により外形粗加工を行う。すなわち、円柱状の母材から、柄部2やテーパ部3を削り出す。
次に、図2(b)、(c)に示すように、外形粗加工により形成されたブランクの先端に、研削加工法により刃部5を形成させる。
微細加工用工具1において、切削現象を適切に発現させるためには、刃面の表面粗さを小さくし、刃先エッジの鋭利さを確保する必要がある。そのため、本実施の形態においては、刃部5を研削加工法により形成させるものとしている。また、加工面の表面粗さが極力小さくなるように、いわゆる研削仕上げ加工をすることもできる。
次に、図2(d)に示すように、放電加工法により、軸部4、テーパ部6、軸部4とテーパ部3との接合部分に設けられる曲率半径Rの曲面を形成させる。すなわち、図2(d)の斜線で示された部分を放電加工法により除去する。
ここで、放電加工法の一種であるワイヤ放電研削法を用いて、軸部4、テーパ部6、軸部4とテーパ部3との接合部分に設けられる曲率半径Rの曲面を形成させる場合を例示する。
図3は、ワイヤ放電研削法による加工を例示するための模式図である。
ワイヤ放電研削法(Wire Electrical Discharge Grinding)は、ガイドに沿って走行するワイヤWを電極として、被加工物の放電加工を行うものである。
ワイヤ放電研削法を用いて、微細加工用工具1の加工を行う場合には、図3に示すように、外形粗加工により形成されたブランク(微細加工用工具1)を図示しない回転手段により回転させると伴に、電極であるワイヤWに近接させることで放電加工を行う。また、ブランク(微細加工用工具1)の位置をX軸、Y軸、Z軸方向に適宜移動させることで、加工部分が所望の形状になるようにしている。
このようなワイヤ放電研削法を用いるものとすれば、非接触の加工を行うことができるので加工力の発生はない。そのため、極細径の軸部4や長い首下長さLを形成させる場合であっても、折損のない安定した加工を行うことができる。また、加工時間が長いワイヤ放電研削法を軸部4などの形成にのみ用いることで、効率的かつ歩留まりの高い生産を行うことができる。
また、加工能率の高い研削加工法により外形粗加工を行うようにしているため、加工時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。
また、研削加工法により刃部5の形成を行うようにしているので、刃面の表面粗さを小さくすることができ、また、刃先エッジの鋭利さを確保することができる。そのため、切削性(切れ味)に優れた微細加工用工具1を得ることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、加工能率が高く、刃部5の形成に適した研削加工法による加工を先に行い、次に加工力の発生がない放電加工法、ワイヤ放電研削加工法による加工を行うことで折損のない安定した加工を行うことができる。
次に、本実施の形態に係る微細加工用工具を用いた精密デバイスの製造について例示をする。
図4は、精密デバイスの製造に用いることができる加工装置について例示をするための模式斜視図である。尚、図4中の矢印X、Y、Zは互いに直交する三方向を示しており、X、Yは水平方向、Zは鉛直方向を示している。
図4に示すように、加工装置10には、架台11の上面に設けられたXYテーブル12と、XYテーブル12の後方に設けられたスタンド13と、スタンド13の上端部近傍からXYテーブル12の直上に向けて突出するようにして設けられた加工ヘッド14と、を主に備えている。
XYテーブル12には、架台11の上面に設けられY方向に往復自在な図示しない取付部を有する駆動部12aと、駆動部12aの図示しない取付部の上に設けられX方向に往復自在な図示しない取付部を有する駆動部12bとが設けられている。そして、駆動部112bの図示しない取付部の上には被加工物(例えば、精密デバイスの基板など)を保持するための保持テーブル12cが設けられている。また、保持テーブル12cには、例えば、真空チャックや機械的な把持手段などが内蔵され、被加工物を保持することができるようになっている。そのため、保持テーブル12cに保持された被加工物がX方向、Y方向(水平方向)に移動自在となっている。
また、スタンド13に設けられた加工ヘッド14も、図示しない駆動手段によりZ方向(鉛直方向)に移動自在となっている。また、加工ヘッド14の前端近傍からは、保持テーブル12cに向けてチャック15が垂下している。チャック15は、図示しない駆動手段により回転自在とされており、微細加工用工具1が把持可能とされている。そのため、チャック15に把持した微細加工用工具1を回転させるとともに、保持テーブル12cに保持された被加工物に向けて下降させることができるようになっている。
この場合、加工精度と折損リスクとを考慮して、非回転同期振れを0.05マイクロメートル以下に抑えられるような超精密空気静圧スピンドルを備えるようにすることが好ましい。また、微細加工用工具1の静的回転振れ量を低減できるように微調整機構を備えるようにすることがより好ましい。
回転しながら被加工物に向けて下降した微細加工用工具1は、被加工物に貫入される。そして、その状態で保持テーブル12cに保持された被加工物を所定の方向に移動させることにより、被加工物の上面に所望の形状の溝または孔が加工される。また、加工ヘッド14を昇降方向に移動させることで、溝または孔の深さを調整することができる。
この場合、XYテーブル12や加工ヘッド14の位置制御、チャック15の回転制御などは、図示しない制御手段により数値制御されるようにすることができる。
ここで、溝幅寸法が50マイクロメートル、深さが100マイクロメートルの矩形断面を有する溝の加工条件を例示するものとすれば、例えば、微細加工用工具1の回転数(スピンドル回転数)を8000rpm、加工送り速度を6ミリメートル/分、1回あたりの切り込み量を10マイクロメートルとすることができる。
以上のようにして、微細加工用工具1により精密デバイスの基板などに溝または穴の加工をすることができる。
次に、微細加工用工具1により溝加工がされる精密デバイスについて例示をする。
精密デバイスとしては、例えば、光導波路を備えるオプトエレクトロニクスデバイスや、マイクロ流路を備えるマイクロTAS(Total Analysis Systems)などを例示することができる。
図5は、光導波路を例示するための模式図である。
図5に示すように、下側クラッド20の主面には、直線状の溝21と、溝21と連通し、所定の角度で枝分かれした溝22、23とが形成されている。また、下側クラッド20の主面には、図示しない上側クラッドが重ね合わされるようにして設けられる。そして、図示しない上側クラッドと、溝21〜23とにより形成される空間が、光導波路のコアを形成するためのコア材の充填空間となる。また、コア材は、光の屈折率がクラッドより高い材料からなり、例えば、シリコーン樹脂などとすることができる。
下側クラッド20と、図示しない上側クラッドとを減圧下で重ね合わせた後、液体状のコア材を図示しない上側クラッドに設けられた開口部に滴下する。尚、図示しない上側クラッドに設けられた開口部は、溝21〜23と連通されている。コア材を滴下した後、大気圧に戻すことにより毛細管現象を促進してコア材を溝21〜23に充填する。
そして、充填したコア材が硬化した後、例えば、A−A、B−Bで切断し、切断面を研磨して光導波路を形成させる。この場合、A−A側のコアが光の入射口、B−B側のコアが出射口となる。
以上のような光導波路において、下側クラッド20の主面に設けられる溝21〜23を本実施の形態に係る微細加工用工具1により形成させるものとすれば、要求される表面粗さや形状精度などを確保することができる。すなわち、溝エッジ部分の形状精度に優れ、また、断面形状の再現性がよく、表面粗さも小さい溝を形成させることができる。また、溝幅寸法が100マイクロメートル未満で、かつ、高アスペクト比(例えば、2以上)の矩形断面の溝を形成させることもできる。
図6は、細胞マイクロチップを例示するための模式図である。
図6に示すように、細胞マイクロチップ30の基板31の主面には、矩形断面の溝であるマイクロ流路32が形成されている。マイクロ流路32は、流路33〜35により構成され、これらの流路を交差させる三叉路状分岐点36が設けられている。
マイクロ流路32は、例えば、流路34に細胞を含む試料が注入されることにより1組の測定系を構成する。すなわち、流路34に細胞を含む試料を注入し、これを増殖または生存させる。一方、流路33から薬品含有溶液を注入し、細胞と薬品とを接触させるようにする。
そして、例えば、細胞の耐薬品性を検査する場合には、耐薬品性のない細胞は分岐点36付近で増殖が止まることになる。また耐薬品性がある細胞は、流路35を増殖路として増殖を続けることになる。
以上のようなマイクロ流路32を、本実施の形態に係る微細加工用工具1により形成させるものとすれば、要求される表面粗さや形状精度などを確保することができる。すなわち、溝エッジ部分の形状精度に優れ、また、断面形状の再現性がよく、表面粗さも小さい溝を形成させることができる。また、溝幅寸法が100マイクロメートル未満で、かつ、高アスペクト比(例えば、2以上)の矩形断面の溝を形成させることもできる。
以上は、矩形断面を有する溝を形成させる場合であるが、これに限定されるわけではない。例えば、所望の先端形状を適宜選択するようにすれば、溝の底面を曲面とすることもできる。また、直線状の溝を例示したが、曲線状の溝であってもよい。
また、溝の形成を例示したが、貫通孔や有底の孔を形成させることもできる。例えば、液晶ディスプレイのバックライトなどに用いられる導光板を成形する金型に設けられる微小なディンプル(半球状のくぼみ形状)などを形成させることもできる。
また、精密デバイスは、光導波路、マイクロ流路、微小なディンプルが形成されるもの(例えば、導光板など)などに限定されるわけではなく、微細な溝や孔が形成される精密部品(例えば、インクジェットヘッドなど)、電子部品、光学部品、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)分野における要素部品(例えば、機械要素部品、センサー、アクチュエータなど)、半導体装置などとすることもできる。
また、説明の便宜上、溝、貫通孔、有底の孔などを製品(精密デバイス)に直接形成させる場合を例示したが、これに限定されるわけではない。例えば、本実施の形態に係る微細加工用工具1を用いて溝、貫通孔、有底の孔などを母材に加工し、この加工がされた母材の表面に電鋳法などを用いて金属層を成長させることにより原型を作成し、この原型を用いて複製を行うようにすることもできる。
例えば、原型を金型のキャビティ内に配置し、金型のキャビティ内に樹脂を射出して成形を行い複製品(製品)を製造することもできる。尚、前述した電鋳法や射出成形法に限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
以上、本発明の実施の形態について例示をした。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、微細加工用工具1、加工装置10、下側クラッド20、細胞マイクロチップ30などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
本発明の実施の形態に係る微細加工用工具について例示をするための模式図である。 本発明の実施の形態に係る微細加工用工具の製造方法について例示をするための模式工程図である。 ワイヤ放電研削法による加工を例示するための模式図である。 精密デバイスの製造に用いることができる加工装置について例示をするための模式斜視図である。 光導波路を例示するための模式図である。 細胞マイクロチップを例示するための模式図である。
符号の説明
1 微細加工用工具、2 柄部、3 テーパ部、4 軸部、5 刃部、5a 切削刃、6 テーパ部、10 加工装置、20 下側クラッド、30 細胞マイクロチップ、D1 刃径、D2 直径寸法、L 首下長さ、R 曲率半径

Claims (11)

  1. 柄部と、
    前記柄部の一方の端部に設けられた第1のテーパ部と、
    前記第1のテーパ部の前記柄部が設けられた側と対向する側の端部に設けられた軸部と、
    前記軸部の前記第1のテーパ部が設けられた側と対向する側の端部に設けられた刃部と、
    を備え、
    前記軸部の直径寸法は、前記刃部の直径寸法よりも小さく、
    前記軸部と前記刃部との間には、第2のテーパ部が設けられていること、を特徴とする微細加工用工具。
  2. 前記刃部の直径寸法は、100マイクロメートル未満であること、を特徴とする請求項1記載の微細加工用工具。
  3. 前記第1のテーパ部の前記軸部が設けられた側の端部から前記刃部の刃先までの寸法は、前記刃部の直径寸法の2倍以上であること、を特徴とする請求項1または2に記載の微細加工用工具。
  4. 前記刃部は、研削加工法により形成され、前記軸部は、放電加工法により形成されてなること、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の微細加工用工具。
  5. 前記放電加工法は、ワイヤ放電研削法であること、を特徴とする請求項4記載の微細加工用工具。
  6. 前記研削加工法により前記刃部が形成された後に、前記放電加工法により前記軸部が形成されてなること、を特徴とする請求項4または5に記載の微細加工用工具。
  7. 柄部と、
    前記柄部の一方の端部に設けられた第1のテーパ部と、
    前記第1のテーパ部の前記柄部が設けられた側と対向する側の端部に設けられた軸部と、
    前記軸部の前記第1のテーパ部が設けられた側と対向する側の端部に設けられた刃部と、
    を有する微細加工用工具の前記刃部を研削加工法により形成した後、放電加工法により前記軸部を形成すること、を特徴とする微細加工用工具の製造方法。
  8. 前記放電加工法は、ワイヤ放電研削法であること、を特徴とする請求項7記載の微細加工用工具の製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の微細加工用工具を用いて加工されたこと、を特徴とする精密デバイス。
  10. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の微細加工用工具を用いて加工する工程を備えたことを特徴とする精密デバイスの製造方法。
  11. 前記微細加工用工具を用いて母材を加工し、前記加工がされた母材から原型を作成し、前記原型を用いて複製を行うこと、を特徴とする請求項10記載の精密デバイスの製造方法。
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