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JP2009113389A - プレコート鋼板 - Google Patents

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Yoshito Furuya
良人 古谷
Hideo Takamura
日出夫 高村
Akihiko Furuta
彰彦 古田
Susumu Sato
佐藤  進
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Abstract

【課題】スパングルが目だない美麗な塗装外観を有するとともに、泡抜け不良などによる塗膜の外観不良がなく、かつ塗膜とめっき鋼板との加工密着性が優れ、しかも溶剤系塗料特有の溶剤臭を生じないプレコート金属板を提供する。
【解決手段】鋼板の少なくとも一方の表面に溶融Zn−Al系合金めっき層を有し、該溶融Zn−Al系合金めっき層を有する鋼板面に塗膜(A)が形成されたプレコート鋼板において、前記溶融Zn−Al系合金めっき層が、Al:1.0〜10質量%、Mg:0.2〜1.0質量%、Ni:0.005〜0.1質量%を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなり、前記塗膜(A)が、無溶剤の塊状または粉末塗料で形成された塗膜からなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、家電・厨房、建材、自動車等の分野で利用される表面外観、加工密着性および耐食性に優れたプレコート鋼板に関する。
従来、家電・厨房、建材、自動車等の分野で使用されるプレコート鋼板の下地めっき鋼板(基材)としては、溶融Zn−Al系合金めっき鋼板が広く利用されている。この溶融Zn−Al系合金めっき鋼板としては、主に、めっき層中のAl含有量が0.2質量%以下の溶融Znめっき鋼板(以下、GIという)、同Al含有量が約5質量%のガルファン(以下、GFという)、同Al含有量が約55質量%のガルバリュウム鋼板(以下、GLという)が使用されている。これらのなかでGFは、GLよりも低コストであること、GIより耐食性が優れていること等の理由から、特に建材などの分野で需要が高いが、今後はZn価格の高騰化に伴い、厚目付亜鉛めっき鋼板の代替として、家電などの分野での需要も高くなると予想される。
しかし、GFには、一般に以下のような問題がある。
GFには亀甲状のスパングルが形成されるが、このスパングルは、めっき条件(例えば、めっき前焼鈍、浴成分)、めっき後の冷却条件(例えば、冷却速度)等によって形態が異なり、このため塗装を施して使用する場合でも、この亀甲状のスパングルが塗装面に浮き上がり、塗装後の外観を損なうことがある。このため、近年では、塗装下地用としてもスパングルの無い金属光沢をもつ美麗なめっき層を有するGFに対する要求が増加している。
このGFに関しては、例えば、耐黒変性および耐食性の改善を目的として、Al:2〜15質量%のZn−Al系合金めっき層中にNiおよび/またはTiを0.003〜0.15質量%添加し、特定のクロメート処理液でクロメート処理することによりめっき層最表面部に濃化したNiおよび/またはTiを存在させ、このNiおよび/またはTi濃化部とクロメート層界面とを一体化させる技術(特許文献1)、耐黒変性の改善を目的として、Al:4.0〜7.0質量%のZn−Al系合金めっき層について、Pb:0.01質量%以下、Sn:0.005質量%以下とするとともに、Ni:0.005〜3.0質量%、Cu:0.005〜3.0質量%を添加し、めっき後にスキンパス処理し、次いでクロメート処理する技術(特許文献2)などが提案されているが、これら従来技術で得られる表面処理めっき鋼板は、通常のGFと同様のスパングルが形成されるため、上述した理由によりめっき鋼板や塗装鋼板としての外観不良を生じやすい。
特開2003−183800号公報 特開平4−297562号公報
また、通常、プレコート鋼板を連続的に製造する場合、ロールコーターやカーテンコーターなどによって、帯状の鋼板の表面に塗料を流動させて塗布するのが一般的である。この際、塗料は流動性が良いことが必要であることから、通常、溶剤を含んだ塗料が使用される。こうした塗料は一般に、混合中や移送中あるいは塗装中に気泡を巻き込むことがあり、その結果、塗料の粘度によっては、塗膜形成後も気泡が消失せずに塗膜中に残存し、塗膜外観を損なう、いわゆる泡抜け不良を生じることがある。
その対策として、塗料中の溶剤量を増やすことによって塗料の粘度を低下させ、泡抜けを早める方法が採用されているが、コーターの特性によっては、指定された膜厚に塗布できなくなるなどの問題が生じる。そこで、従来、塗料中に界面活性剤や粘度調整剤を添加する方法が用いられている。しかし、塗料の粘度は、添加剤の添加量や塗料との相性に依存して所期した効果が得られないことがあり、また、粘度が低下すると、ロールや基材金属面との濡れ性が低下して塗料外観の悪化や基材密着性の低下を招く場合がある。
また、塗料に有機溶剤を使用するプレコート鋼板、とりわけ製品として最表面となる上塗り層用の塗料に有機溶剤を使用するプレコート鋼板では、塗装後に乾燥工程を経るにもかかわらず、有機溶剤特有の臭気を伴う場合があり、健康には問題のないレベルであるにしても、この臭気が嫌われ、使用環境に適さない場合があるという問題もあった。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、溶融Zn−Al系合金めっき鋼板を基材とするプレコート鋼板であって、スパングルが目だない美麗な塗装外観を有するとともに、泡抜け不良などによる塗膜の外観不良がなく、かつ塗膜とめっき鋼板との加工密着性が優れ、しかも溶剤系塗料特有の溶剤臭を生じないプレコート鋼板を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために最適なめっき組成と塗膜について鋭意研究した結果、溶融Zn−Al系合金めっき組成としては、一般的なGFのAl濃度をベースとして、これに適量のMgとNiを含有させることにより、スパングルの無い若しくは非常に微細なスパングルが形成された金属光沢をもつ美麗なめっき外観が得られ、これにより、塗膜を形成した状態でもめっきスパングルの目だない美麗な塗装外観が得られること、また、めっき鋼板表面に形成する塗膜については、無溶剤の塊状または粉末塗料を塗布・焼付けすることにより、泡抜け不良などによる塗膜の外観不良が抑えられ、且つ塗膜とめっき鋼板との優れた加工密着性が得られることが判った。また、そのような無溶剤の塗料を用いることにより、溶剤臭の問題も解消することができる。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]鋼板の少なくとも一方の表面に溶融Zn−Al系合金めっき層を有し、該溶融Zn−Al系合金めっき層を有する鋼板面に塗膜(A)が形成されたプレコート鋼板において、
前記溶融Zn−Al系合金めっき層が、Al:1.0〜10質量%、Mg:0.2〜1.0質量%、Ni:0.005〜0.1質量%を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなり、
前記塗膜(A)が、無溶剤の塊状または粉末塗料で形成された塗膜であることを特徴とするプレコート鋼板。
[2]上記[1]のプレコート鋼板において、溶融Zn−Al系合金めっき層を有する鋼板面に化成処理層とプライマー層がこの順で形成され、その上層に塗膜(A)が形成されたことを特徴とするプレコート鋼板。
[3]上記[1]または[2]のプレコート鋼板において、塗膜(A)を形成する塗料の樹脂が、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシエステル樹脂、シリコン変性ポリエステル樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂の中から選ばれる1種以上からなり、且つ樹脂のガラス転移点が30〜200℃であることを特徴とするプレコート鋼板。
本発明のプレコート鋼板は、下地めっき鋼板がスパングルの無い若しくは非常に微細なスパングルが形成された金属光沢をもつ美麗なめっき外観を有するため、スパングルが目だない美麗な塗装外観を有するとともに、泡抜け不良などによる塗膜の外観不良がなく、かつ塗膜とめっき鋼板との加工密着性が優れ、しかも溶剤系塗料特有の溶剤臭を生じないので使用環境を選ばず、また、良好な作業環境で製造することができる。
本発明のプレコート鋼板は、鋼板の少なくとも一方の表面に溶融Zn−Al系合金めっき層を有し、この溶融Zn−Al系合金めっき層を有する鋼板面に特定の塗料による塗膜(A)を有する。
本発明のプレコート鋼板の基材となる溶融Zn−Al系合金めっき鋼板(以下、便宜上「本発明めっき鋼板」という)は、鋼板の少なくとも一方の表面に、Al:1.0〜10質量%、Mg:0.2〜1.0質量%、Ni:0.005〜0.1質量%を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなる溶融Zn−Al系合金めっき層を有するものである。
本発明めっき鋼板において、溶融Zn−A1系合金めっき層中に添加するMgは、主として、スパングルの無い若しくは非常に微細なスパングルが形成された金属光沢のある美麗なめっき外観を得ることを狙いとしている。
以下、本発明めっき鋼板が有する溶融Zn−Al系合金めっき層(以下、単に「めっき層」という)の成分組成の限定理由について説明する。
本発明においてめっき組成を限定する主たる狙いは、GF組成の溶融Zn−Al系合金めっきに特有のスパングルを無くし(ゼロスパングル化し)若しくは非常に微細なスパングルを形成し、且つ不めっきのない金属光沢をもつ美麗なめっき外観を得ることにより、塗膜形成後にめっきスパングルが浮き出ない光沢のある塗装外観を得ることにある。
めっき層中のAl含有量が1.0質量%未満では、めっき層−素地界面にFe−Zn系の合金層が厚く形成し、加工性が低下する。一方、Al含有量が10質量%を超えるとZnとAlの共晶組織が得られず、Alリッチ層が増加して犠牲防食作用が低下するので、端面部の耐食性が劣る。また、Alが10質量%を超えるめっき層を得ようとすると、めっき浴中にAlを主体としたトップドロスが発生しやすくなり、めっき外観を損なうという問題も生じる。以上の理由から、めっき層中のAl含有量は1.0〜10質量%、好ましくは3〜7質量%とする。
めっき層中のMg含有量は0.2〜1.0質量%とする。めっき層中のMg含有量が0.2質量%未満ではスパングルが大きく、金属光沢をもつ美麗なめっき外観を得ることができず、また耐黒変性も低下する。この耐黒変性に関しては、本発明者らによる検討の結果、Ni添加により優れた耐黒変性を得るには、Niがめっき最表層部に濃化することが好ましく、この最表層部でのNi濃化には、適量のMgの共存が必要であることが判った。一方、Mg含有量が1.0質量%を超えると色調が灰白色→灰色へと変化するとともに、ドロス付着が増加してくる。また、めっき層に亀裂が生じやすくなり、加工性が低下する。
また、めっき層中のNi含有量は0.005〜0.1質量%とする。めっき層中のNi含有量が0.005質量%未満では、耐黒変性の改善効果は得られない。これは、Mgが共存してもNiのめっき層最表層部への濃化が少ないためであると推定される。一方、Ni含有量が0.1質量%を超えると、耐黒変性の改善効果はあるものの、めっき浴にNiを含有するAl−Mg系ドロスが発生し、ドロス付着によりめっき外観を損なう。
以上の理由から、本発明ではめっき層中のMg含有量を0.2〜1.0質量%、Ni含有量を0.005〜0.1質量%とする。
本発明めっき鋼板では、めっき層中にCeおよび/またはLaを含むミッシュメタルを含有させることができる。このCeおよび/またはLaを含むミッシュメタルは、ゼロスパングル化には効果はないものの、めっき浴の流動性を増して、微細な不めっき状ピンホールの発生を防止し、めっき表面を平滑化する作用をする。
ミッシュメタルの含有量は、CeおよびLaの合計量で0.005質量%未満では、ピンホールの抑制効果が十分に得られず、表面平滑化にも効果がなくなる。一方、CeおよびLaの合計量が0.05質量%を超えると、めっき浴中に未溶解浮遊物として存在するようになり、これがめっき面に付着してめっき外観を損なう。このためCeおよび/またはLaを含有するミッシュメタルは、CeおよびLaの合計量で0.005〜0.05質量%、望ましくは0.007〜0.02質量%とすることが好ましい。
以上のように、GF組成のめっき層に適量のMgとNiを含有させ、さらに必要に応じてCeおよび/またはLaを含むミッシュメタルを含有させることにより、スパングルが無く若しくは非常に微細なスパングルが形成され、金属光沢を有し、かつ微小ピンホールなどの不めっきのない美麗なめっき外観と、優れた耐黒変性を有する溶融Zn−Al系合金めっき鋼板を得ることができる。
本発明のプレコート鋼板において、上述したような溶融Zn−Al系合金めっき層を有する鋼板面に形成される塗膜(A)は、無溶剤の塊状または粉末塗料で形成された塗膜である。
この塗膜(A)は、(i)溶融Zn−Al系合金めっき層表面に直接形成する、(ii)溶融Zn−Al系合金めっき層表面に化成処理層を形成し、その上層に形成する、(iii)溶融Zn−Al系合金めっき層表面に化成処理層とプライマー層を順に形成し、その上層に上塗り層として形成する、などの形態で形成することができるが、上記(iii)の形態が一般的である。
無溶剤の塊状または粉末塗料(合成樹脂塗料)の樹脂としては、例えば、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシエステル樹脂、シリコン変性ポリエステル樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂などの1種以上を用いることができる。
塊状または粉末状の合成樹脂塗料を得る方法は、有機溶剤を全く用いない乾式法(溶融ブレンド法、ドライブレンド法)や有機溶剤を用いる湿式法など、通常行われている方法のいずれでもよいが、湿式法は有機溶剤を除去して塊状または粉末塗料にするのに多くのエネルギーを要することなどから、乾式法の方が好ましい。例えば、乾式法では、樹脂と、着色顔料や体質顔料などの顔料と、その他の添加剤を混合して溶融した後、冷却し、所定の粒度の塊状塗料とするか、ミキサー等で微粉砕してから篩い分けして粉末塗料とする。
また、塊状または粉末塗料(合成樹脂塗料)の樹脂は、ガラス転移点が30〜200℃、好ましくは50〜100℃のものを用いるのがよい。樹脂のガラス転移点が30℃未満であると、比較的良好な加工性を有するものの、成形加工時に塗膜が押しつぶされ、塗膜面に傷が発生することがある。また、プレコート鋼板どうしを積層した場合にブロッキングが生じることがある。一方、ガラス転移点が200℃を超えると、塗膜面の損傷は抑制されるものの、成形加工によるプレコート鋼板の変形や伸びに塗膜が追随できず、塗膜に微細な割れや剥離などが生じることがある。
無溶剤の塊状または粉末塗料で塗膜(A)を形成するには、塊状または粉末塗料を溶融しながら塗布して塗膜を形成する。具体的には、塊状または粉末塗料を加熱して溶融しながら、ロールコーターにて塗布する方法、加熱された鋼板に塊状または粉末塗料をふりかけることにより塗料を鋼板面上で溶融させる方法などを適用することができる。
塗膜(A)の膜厚は特に制限はないが、20〜100μm程度とするのが望ましい。
また、無溶剤の塊状または粉末塗料には、公知の塗料用添加剤、例えば、クロム酸、重クロム酸、クロム酸アンモニウム、ストロンチウムクロメート、リン酸クロメート、ジンククロメート、カルシウムクロメートなどのクロム系防錆剤、リン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウム、バナジン酸アンモニウムなどの非クロム系防錆剤、チタン白や酸化鉄、カーボンブラックなどの着色顔料、炭酸カルシウムなどの体質顔料、紫外線吸収剤、擦り傷防止剤、防カビ剤、抗菌剤、酸化防止剤、帯電防止剤などの1種以上を添加することができる。また、公知の添加剤であるレベリング剤や分散剤、はじき防止剤、色別れ防止剤などを必要に応じて配合することもできる。
さきに述べたように、無溶剤の塊状または粉末塗料による塗膜(A)が形成される溶融Zn−Al系合金めっき鋼板は、下地として化成処理層が形成されたもの、或いは化成処理層の上層にプライマー層が形成されたものであってもよい。化成処理層やプライマー層は、通常のプレコート鋼板に採用されているものを適用すればよい。
前記化成処理層の形成には、通常のクロム酸や重クロム酸若しくはそれらの塩を主成分とした処理液によるクロメート処理を適用してもよいし、クロムを含まないチタン系やジルコニウム系等の処理液によるクロムフリー処理を適用してもよい。
本発明のプレコート鋼板の形状は、コイル状、切り板(シート)状のいずれであってもよい。
本発明のプレコート鋼板は、例えば、以下のような方法で製造することができる。
まず、溶融Zn−Al系合金めっき鋼板は、例えば、以下のような製造条件で得ることができる。
下地鋼板として使用する鋼板は、用途に応じて公知の鋼板から適宜選定すればよく、特に限定する必要はないが、例えば、低炭素アルミキルド鋼板や極低炭素鋼板を用いることが、めっき作業の観点から好ましい。この鋼板(下地鋼板)を溶融Zn−Al系合金めっき浴に浸漬して熱浸(溶融)めっきを行った後、同めっき浴から引き上げて冷却し、鋼板表面に溶融Zn−Al系合金めっき層を形成する。このめっき層は、Al:1.0〜10質量%、Mg:0.2〜1.0質量%、Ni:0.005〜0.1質量%を含有し、さらに必要に応じてCeおよび/またはLaを含むミッシュメタルをCeおよびLaの合計で0.005〜0.05質量%含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなる。したがって、溶融Zn−Al系合金めっき浴の浴組成も、実質的に合金めっき層組成とほぼ同一となるように調整することが好ましい。
また、さきに述べたように、溶融Zn−Al系合金めっき層の最表層部にはNiが濃化することが好ましい。
本発明者らは、特に、溶融Zn−Al系合金めっき層中のMg,Ni含有量およびめっき後冷却速度とめっき層最表層部へのめっき成分元素の濃化挙動について鋭意検討した結果、耐黒変性の向上、すなわち、めっき層最表層部へのNi濃化には、さきに述べたようにMgとNiの共存が不可欠であるが、このNi濃化にはめっき後の250℃までの冷却速度も大きく影響することを見出した。
溶融Zn−Al系合金めっき層中のAl、Mg、Ni等の金属は、めっき後、凝固して常温に至るまで間に、めっき層最表面に向かって徐々に拡散することが知られており、特に本発明者らの実験で注目したMg、Niのめっき層最表面への濃化は、めっきしてから250℃までの冷却速度が大きく影響することが判った。一方、250℃未満の温度域の冷却速度は、Mg、Niの濃化にほとんど影響を与えなかった。
具体的には、溶融Zn−Al系合金めっき浴から引き上げためっき鋼板の250℃までの冷却速度を1〜15℃/秒、好ましくは2〜10℃/秒にコントロールすることにより、めっき層最表層部へのNi濃化をより効果的に促進できることが判った。めっき浴から引き上げためっき鋼板の250℃までの冷却速度が1℃/秒未満では、めっき層最表層部にNiの濃化は十分見られるものの、めっき層中に合金層が成長し、亀甲模様になって外観が悪化するとともに、加工性が低下する原因となる。一方、冷却速度が15℃/秒を超えると、めっき層中のMg含有量が0.2〜1.0質量%、Ni含有量が0.005〜0.1質量%の範囲であっても、めっき層最表層部へのNiの濃化が少なくなり、耐黒変性に効果を示さなくなる。したがって、溶融Zn−Al系合金めっき浴から引き上げためっき鋼板の250℃までの冷却速度は1〜15℃/秒、望ましくは2〜10℃/秒とすることが好ましい。
なお、めっき浴温は、390〜500℃の範囲とするのが好ましい。めっき浴温が390℃未満ではめっき浴の粘性が増してめっき表面が凹凸状になりやすく、一方、500℃を超えるとめっき浴中のドロスが増加しやすい。
溶融Zn−Al系合金めっき鋼板の表面に無溶剤の塊状または粉末塗料で塗膜(A)を形成するには、さきに述べたように、必要に応じて化成処理を行い、或いはさらにプライマー塗装を行った後、塊状または粉末塗料を溶融しながら塗布して塗膜を形成する。具体的には、塊状または粉末塗料を加熱して溶融しながら、ロールコーターにて塗布する方法、加熱された鋼板に塊状または粉末塗料を吹き付けることにより塗料を鋼板面上で溶融させる方法などを適用することができる。通常、このようにして塗布した塗膜に対して焼付処理を行う。
一般に、プライマー塗装を行う前に鋼板表面を清浄にする処理を行うが、その方法としては、水洗、湯洗、酸洗、アルカリ脱脂などの通常の処理を単独にまたは複数組み合わせて行なうことができる。
表1に示すめっき組成の溶融Zn−Al系合金めっき鋼板(板厚0.3mm)の表面に、化成処理としてクロメート処理(処理液「ZM−1300」,日本パーカライジング社製)を施し、その上にエポキシ系プライマー(「JT−25」,日本ファインコーティング社製)を塗布し、最高到達板温:200℃、処理時間30秒の条件で焼付処理して膜厚5μmのプライマー層を形成した。次いで、その上層に、表1に示す上塗り塗料を塗布し、最高到達板温:230℃、処理時間60秒の条件で焼付処理して膜厚30μmの上塗り層を形成し、プレコート鋼板を得た。このようにして得られたプレコート鋼板の性能を、以下の試験によって評価した。その結果を表1に示す。
(1)泡抜け性
プレコート鋼板の表面および断面をSEMで観察して塗膜中の気泡の有無を調べ、以下の基準で評価した。
○:気泡無し
×:気泡有り
(2)外観
めっきスパングルの塗装面への浮き上がり状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:めっきスパングルの浮き上がり無し
△:めっきスパングルの浮き上がりがかすかに有り
×:めっきスパングルの浮き上がりが相当程度有り
(3)加工密着性
JIS G 3312に準拠して、試験片をハゼ折り機で折り曲げた後、同一試験片を折り曲げ部に1枚(1T−180℃)挟み、万力で締め付ける。次いで、曲げ部にセロハンテープを当て、同セロハンテープを剥がした時の塗膜の剥離の程度を以下の基準で評価した。
○:塗膜の剥離なし
△:一部塗膜の剥離あり
×:かなりの塗膜の剥離あり
(4)耐食性
JIS Z 2371に準拠して、5%食塩水、温度35℃で1000時間の塩水噴霧試験を行い、試験後のフクレ発生状態を以下の基準で評価した。
○:全く異常なし
△:一部にフクレ発生
×:全域にフクレ発生
表1によれば、本発明例のプレコート鋼板は、塗装時の泡抜け性、外観、加工密着性、耐食性のいずれにも優れていることが判る。
Figure 2009113389

Claims (3)

  1. 鋼板の少なくとも一方の表面に溶融Zn−Al系合金めっき層を有し、該溶融Zn−Al系合金めっき層を有する鋼板面に塗膜(A)が形成されたプレコート鋼板において、
    前記溶融Zn−Al系合金めっき層が、Al:1.0〜10質量%、Mg:0.2〜1.0質量%、Ni:0.005〜0.1質量%を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなり、
    前記塗膜(A)が、無溶剤の塊状または粉末塗料で形成された塗膜であることを特徴とするプレコート鋼板。
  2. 溶融Zn−Al系合金めっき層を有する鋼板面に化成処理層とプライマー層がこの順で形成され、その上層に塗膜(A)が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のプレコート鋼板。
  3. 塗膜(A)を形成する塗料の樹脂が、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシエステル樹脂、シリコン変性ポリエステル樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂の中から選ばれる1種以上からなり、且つ樹脂のガラス転移点が30〜200℃であることを特徴とする請求項1または2に記載のプレコート鋼板。
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