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JP2009199695A - 抵抗変化メモリ装置 - Google Patents

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JP2009199695A
JP2009199695A JP2008042348A JP2008042348A JP2009199695A JP 2009199695 A JP2009199695 A JP 2009199695A JP 2008042348 A JP2008042348 A JP 2008042348A JP 2008042348 A JP2008042348 A JP 2008042348A JP 2009199695 A JP2009199695 A JP 2009199695A
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Haruki Toda
春希 戸田
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Abstract

【課題】メモリセルの不良対策を容易化した抵抗変化メモリ装置を提供する。
【解決手段】複数の第1の配線と、前記第1の配線と交差する複数の第2の配線と、前記第1及び第2の配線の交差部に配置されて第1の配線側をアノードとするダイオードと可変抵抗素子が直列接続されたメモリセルとを備えたメモリセルアレイを有する抵抗変化メモリ装置において、前記メモリセルアレイは、前記第1及び第2の配線が共に第1の電位に設定された待機状態と、前記第2の配線が前記第1の電位より高い第2の電位に設定されたスタンバイ状態と、選択された第1及び第2の配線がそれぞれ前記第2及び第1の電位に設定されて選択メモリセルの読み出し又は書き込みが行われるアクセス状態とを有する。
【選択図】図24

Description

この発明は、可変抵抗素子の抵抗値状態を不揮発に記憶するメモリセルを用いた抵抗変化メモリ装置に係り、特にそのメモリセル不良対策技術に関する。
電圧、電流や熱などで記録層の抵抗状態を変えてメモリセルとして利用する抵抗変化メモリ(Resistance RAM:ReRAM)がNANDフラッシュメモリの後継候補として注目されている。ReRAMは、メモリの微細化に向いていると同時にクロスポイントセルを構成することができ、更に三次元的にセルアレイを積層して大容量化することも容易である。
特に、ユニポーラ型のReRAMは、印加電圧値とその印加時間の制御により、高抵抗状態と低抵抗状態の設定が可能である(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、ReRAMは、大容量化するとセルの不良が増加する可能性がある。通常、ReRAMのメモリセルのアクセス素子としてはダイオードが用いられ、その順方向バイアスと逆方向バイアスの差を利用してセル選択が行われる。この場合、あるクロスポイントセルでリークが発生すると、その不良セルの属するワード線やビット線に沿った他のセルでもバイアス関係の逆転が起こる可能性あり、不良セルの影響は大きい。特にこれは、三次元セルアレイの大容量ReRAMを実用化しようとするときに、大きな問題点となる。
Y. Hosoi et al, "High Speed Unipolar Switching Resistance RAM(RRAM) Technology" IEEE International Electron Devices Meeting 2006 Technical Digest p.793-796
この発明は、メモリセルの不良対策を容易化した抵抗変化メモリ装置を提供することを目的とする。
この発明の一態様による抵抗変化メモリ装置は、
複数の第1の配線と、前記第1の配線と交差する複数の第2の配線と、前記第1及び第2の配線の交差部に配置されて第1の配線側をアノードとするダイオードと可変抵抗素子が直列接続されたメモリセルとを備えたメモリセルアレイを有する抵抗変化メモリ装置において、
前記メモリセルアレイは、前記第1及び第2の配線が共に第1の電位に設定された待機状態と、前記第2の配線が前記第1の電位より高い第2の電位に設定されたスタンバイ状態と、選択された第1及び第2の配線がそれぞれ前記第2及び第1の電位に設定されて選択メモリセルの読み出し又は書き込みが行われるアクセス状態とを有することを特徴とする。
この発明の他の態様による抵抗変化メモリ装置は、
複数の第1の配線、前記第1の配線と交差する複数の第2の配線及び、前記第1及び第2の配線の交差部に配置されて第1の配線側をアノードとするダイオードと可変抵抗素子が直列接続されたメモリセルを備えたメモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイの第2の配線に接続されて、メモリセルのダイオードが逆バイアスとされたスタンバイ状態においてダイオードの耐圧不良のメモリセルが属する第2の配線を不良として検知してこれをフローティングの不使用状態に設定するための不良検知回路とを有することを特徴とする。
この発明によると、メモリセルの不良対策を容易化した抵抗変化メモリ装置を提供することができる。
ReRAMを用いて大容量のファイルメモリを構成した場合、ファイルメモリは完全良品である必要はなく、信頼性良く利用できる部分をメモリ領域として利用できれば実用上問題ない。この際に不良セルの影響を確実に回避できることが重要となる。また、メモリ装置内にエラーがあったとしてもこれをスペアセルで置き換えて読み出すことができるリダンダンシー技術も重要になる。
以下の実施の形態では、ReRAMのクロスポイントセルで不良が生じた場合に、その不良セルを含むメモリ領域を正常セルのアクセスに影響を与えないように切り離し、更に正常なメモリ領域と置き換えることが容易にできるようにする。
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。
[3Dセルアレイ構成]
図1は、一実施の形態による ReRAMの三次元(3D)セルアレイブロック1と、その下地半導体基板に形成される読み出し/書き込み回路2の部分の模式的な分解斜視図である。ここでは一つのセルアレイブロック1を示すが、実際にはこのようなセルアレイブロック1が更にマトリクス配列される。
セルアレイブロック1は、例えば4層のセルアレイMA0〜MA3により構成される。各層セルアレイは、図2に示すように、第1の配線(以下、ワード線という)WLとこれと交差する第2の配線(以下、ビット線という)BLとの各クロスポイントにメモリセルMCを配置して構成される。メモリセルMCは、図3に示すように、可変抵抗素子VRとダイオードDiの直列接続により構成される。この実施の形態では、ダイオードDiは、ワード線WL側がアノードとなる極性で接続されるが、逆にダイオードDiのカソード側をワード線WLとする態様も実施可能である。
図1のセルアレイブロック1では、各層間でビット線BL及びワード線WLを共有している。即ち、第1層セルアレイMA0と第2層セルアレイMA1の間でワード線WL01を共有し、第3層セルアレイMA2と第4層セルアレイMA3の間でワード線WL23を共有している。また、第2層セルアレイMA1と第3層セルアレイMA2の間でビット線BL12を共有している。第1層セルアレイMA0と第4層セルアレイMA3のビット線BL0とBL3は共有相手がないので、単独になる。なお、ビット線BL0とBL3は同時に使用されることはないので、これらを共通化して例えばビット線BL03とすることもできる。
読み出し/書き込み回路2は、セルアレイブロック1のビット線両端側の2辺に沿って配列された2列のセンスアンプアレイ24a,24bを有する。ビット線BLは、その両端部で交互に垂直ビア配線32により引き出されて、ビット線選択回路(デコーダ/マルチプレクサ)24a,24bを介し、アレイバス23a,23bを介してセンスアンプアレイ22a,22bに接続される。センスアンプアレイ22a,22bに挟まれて、データバス21aが設けられる。
データバス21aは、その両端部でこれと直交するデータバス21bにつながる。さらにこれらのデータバス21bの外側にワード線デコーダ/マルチプレクサ25a,25bが配置される。セルアレイブロック1のワード線WLは、その両端で交互に垂直ビア配線31により引き出されて、ワード線デコーダ/マルチプレクサ25a,25bに接続される。
なお以下の説明では、メモリセルMCは、可変抵抗素子VRが高抵抗状態をデータ“0”の安定状態とし、この状態のセルに電圧を印加して得られる低抵抗状態をデータ“1”とする。データ“1”状態のセルに電圧を印加すると、大きなセル電流によるジュール加熱が行われ、データ“0”の高抵抗状態にリセットすることができるものとする。
読み出し/書き込み回路2の詳細は、後述する。
[メモリセル選択状態設定法]
このような3Dセルアレイ構成のReRAMにおけるメモリセルの選択状態の設定法を、図4及び図5を用いて説明する。図4は、セルアレイ層間の関係を示し、図5は同一セルアレイ層内の関係を示している。
前述のように、ビット線BLとワード線WLは各層で共有する。破線で囲まれた一つのセルを選択するには、選択セルの属するワード線WLとビット線BLを相対的に高レベル電位(例えば、電源電位)Vddと低レベル電位(例えば接地電位)Vssに設定する。非選択のワード線はVssに、非選択のビット線はVddに保つ。
これにより、選択ワード線と選択ビット線の交点の選択セルでのみダイオードが順バイアスとなり、セルの抵抗状態に依存して電流がワード線WLからビット線BLに流れる。非選択セルのダイオードは逆バイアスかアノードとカソードが同電位となり、セル電流が流れることはない。これは、3Dセルアレイの層間でも同一層内でも同じである。
選択セルのセル電流量をセンスアンプによって判断すれば、セルの抵抗状態であるデータ情報を読み出すことが出来る。また、ダイオードDiを介して可変抵抗素子VRに印加される電圧や電流を用いてその抵抗状態を変化させ、電流状態変化をセンスアンプ系でモニターして情報を書き込むことが出来る。
読み出し(read)、書き込み(write)ともセル電流を情報としてみるので以下の説明ではこれらを、読み出し状態で代表させる。一般にはVdd(read)<Vdd(write)であり読み出し時にはセルに電圧や電流が流れても抵抗状態は変化しない。すなわちディスターブをセルに与えず、ディスターブが生じるのは書き込み時に意図しないセルに電圧や電流が印加された場合である。
[不良セルとその影響]
メモリ容量が大きくなりセル数が膨大になると、3Dセルアレイ中のセルには不良が発生することは免れ得ない。特にダイオードは多結晶シリコンを用いて形成されるため、特性の良いダイオードを均一に作りこむことが難しく、ダイオードの逆耐圧特性が悪いものが必ず発生する。またセルの微細化が進むと、ダイオードでは不純物濃度のゆらぎが避けられず、あるパーセントで逆耐圧特性の極端に悪いものが発生する。
この様な逆耐圧が悪く逆バイアス状態でも電流をかなり流す不良セルがある時に、他のセルへの影響としてのセルアレイの状態をいくつかの場合に分けて以下に説明する。
(不良セルがセルアレイ内で一つの場合)
図6〜図8は、不良セルがセルアレイ中にひとつであるときのスタンバイ(stanby)状態及びリード(read)状態でリーク電流の影響を説明するための図である。これらの図で、破線で囲んだセルDCが、ダイオードの耐圧不良のセル(以下、これを不良セルという)である。
まずスタンバイ状態では、図6に示すように、全てのメモリセルのダイオードが逆バイアスとなるように、ワード線WLはVssに、ビット線BLはVddに設定される。このとき不良セルDCでは、ビット線BL2からワード線WL2にリーク電流が流れることになる。この結果不良セルDCの属するワード線WL2の電位はVssからVddに向かって変化し、ビット線BL2の電位はVddからVssに向かって変化して、それぞれVddとVssの中間の電位に落ち着く。
この不良セルDCの属するワード線WL2及びビット線BL2の電位変化は、不良セル以外のセルでのダイオードを順バイアスすることにはならないので、他のセルに対するディスターブはない。これは、書き込みのスタンバイ状態であるVdd(write)の場合でも変わらない。
次に、選択セルの読み出し状態での不良セルDCの影響を見る。具体的に、最も不良セルの影響があると思われる場合の、不良セルDCが属するビット線BL2上の不良セル以外のセルが選択されたときの読み出しへの影響を見る。
図7は、ビット線BL2上の不良セルDC以外のセル、ここではワード線WL1上のセルSCが選択された場合を示している。読み出しアクセスでは選択ワード線WL1をVddに、選択ビット線BL2をVssにしたときの選択セルSCの電流が唯一の情報である。従って同じビット線BL2に不良セルDCがあると、不良セルの属するワード線WL2が非選択でVssになっていることから、選択ビット線BL2を経てセンスアンプに流れる電流I1のほかに不良セルDCを介してワード線WL2に流れる電流I2が加わる。
これは、選択セルSCのデータ状態が低抵抗状態の“1”である場合に、セル電流Icの一部がセンスアンプに流れずに不良セルDCからリークして、センスアンプが見るセル電流が実質的に減少することを意味する。即ち、“1”読みマージンが減少して誤読み出しをする可能性が高くなる。
書き込みの場合はセンス系で“1”とみなされるセルに加えてセルに流れる電流はリーク分増えるので、低抵抗状態になったセルに余分の電流を流すことになり、ジュール熱が余分に発生しセルの抵抗状態のバラツキを大きくする。高抵抗状態“0”の書き込みでは十分に高抵抗にならなくても電流量が減少してBL2でモニターされるので不十分な高抵抗状態になる可能性がある。他セルへのディスターブは生じない。
次に図8を参照して、不良セルDCが属するワード線WL2上の不良セルDC以外のセルSCが選択された場合の影響を見る。選択ワード線に不良セルDCがあるとその不良セルDCの属するビット線BL2がVddになっていることから、不良セルDCは電流を流すことはなく、他のセルへの影響は生じない。従って、不良セルDCが属するワード線WL2上の他のセルでの読み出しは、不良セルがないかのごとく行うことが出来る。
セルへの書き込みの場合も、Vdd(read)がより高いVdd(write)になるだけであり、状況は変わらない。
(不良セルがセルアレイ内で二つ以上の場合)
図9〜図11は、独立の不良セルがセルアレイ中に二つ以上の場合のスタンバイ(stanby)状態及び読み出し(read)状態でリーク電流の影響を説明するための図である。ここでセルが独立であるとは、それらが同じワード線や同じビット線に属していない、という意味である。
図9〜図11では、二つの独立不良セルDC1,DC2がある場合を示しているが、これをもとに独立不良セルがn個の場合に一般化する。なお、同一ワード線または同一ビット線に複数の不良セルがあるときは、リーク量の大きな不良セルがひとつあると見なせるので先の検討結果から類推できる。
図9に示すように、スタンバイ状態では不良セルDC1,DC2の属するワード線WL1,WL3とビット線BL1,BL3がVddとVssの中間電位になる。これらの中間電位の値によっては不良セルDC1,DC2の属するワード線WL1,WL3とビット線BL1,BL3のそれぞれの交点のセルMC13,MC31において、ダイオードが順方向バイアスされてディスターブを受ける可能性がある。
このディスターブを受ける可能性のあるセルの数は、独立不良セルの数が2である図9の場合は2である。一般には、独立不良セルの数がn個のとき、各々の不良セルがn−1個のディスターブを受ける可能性のあるセルを有するので、n(n−1)が新たにディスターブを受ける可能性がある。
ここでディスターブとは、セルの抵抗値が変化してデータ状態のマージンがなくなったり、最悪の場合はセルデータが逆転することである。問題となるのは、Vddがセル書き込み時の比較的高い電位Vdd(write)の場合である。読み出しの場合は、ディスターブがないような比較的低い電位Vdd(read)とすることができるのであまり問題はない。
図10は、不良セルの一つDC2が属するビット線BL3上で不良セル以外のセルSCが選択された読み出しの場合である。この選択セルSCの読み出しでは、まず不良セルDC2において、センスアンプに流れ込むべき電流I11に対して不良セルDC2での分岐パス電流I12が生じる。これに加えて、他の不良セルDC1の属するワード線WL1がVddとVssの中間レベルになることから、ワード線WL1と選択ビット線BL3の交点セルMC13においてダイオードが順方向バイアスになり、選択ビット線BL3への電流流入I13が生じる。
このため、書き込みの場合はこの非選択セルMC13でディスターブが生じる可能性がある。同時に、選択セルSCのセル電流Icとしてセンスアンプ系が見るべき電流I11が、不要な非選択セルMC13からの流入電流I13のために意味をなさなくなり、読み出しエラーや書き込みエラーが生じる可能性が大である。
なお、読み出しに関係しないセルについてはワード線とビット線の状態はスタンバイ状態と同じなので不良セルの属するワード線とビット線の交点のセルでディスターブを生じる可能性がある。
図11は、不良セルの一つDC1が属するワード線WL1上で不良セルDC以外のセルSCが選択された読み出しの場合である。このとき、選択セルSCから選択ビット線BL2を介してセンスアンプに流れ込むべき電流I21に対して不良セルを介しての分岐パスは生じないが、他の不良セルDC2の属するワード線WL3がVddとVssの中間レベルになることから、このワード線WL3と選択ビット線BL2の交点の非選択セルMC32においてダイオードが順方向バイアスになり、選択ビット線BL2への電流流入I22が生じる。
このためこの非選択セルMC32で書き込み時のディスターブが生じる可能性がある。同時に読み出し選択セルSCのセル電流Icとしてセンスアンプが見るべき電流I21が流入電流I22により大きくなる。従って選択セルSCが高抵抗の“0”でセル電流値が大きく見られ、“0”読み出しエラーが生じる可能性が大である。
また選択セルSCが書き込みの場合では、実質のセル電流が小さくても電流が大きくモニターされるので、低抵抗“1”書き込みで不十分な低抵抗状態になる可能性がある。高抵抗“0”書き込みではセルが高抵抗になってもモニターされる電流はリーク電流があるので書き込み完了が判定できず、電圧が印加され続けてセルの設定のバラツキが大きくなる可能性がある。
また、他の独立不良セルDC2の属するビット線BL3がVddとVssの中間レベルの電位になることから選択ワード線WL1とこのビット線BL3の交点の非選択セルMC13はVddと中間電位の間でダイオードが順方向バイアスになり、書き込みでVdd(write)のときにディスターブを受ける可能性がある。なお、独立不良セルが多数ある時は、読み出しに関係しないセルについてはワード線WLとビット線BLの状態はスタンバイ状態と同じなので、不良セルの属するワード線WLとビット線BLの交点のセルでディスターブを生じる可能性がある。
[不良セル対策の手法−不良BLフローティング]
次に、不良セルのリークが与える影響を局限してメモリアレイを有効利用するための方法を説明する。まず、ワード線のドライブは強力にして、VssまたはVddへのインピーダンスが小さくなるようなワード線デコードを行なうことが必要である。次に不良セルの属するビット線を“不良ビット線”としてフローティングに設定して積極的にはドライブしないようにする。この様な設定が出来れば不良セルの影響を小さく出来る事を具体的に説明する。
図12〜図14は、セルアレイ内で不良セルが一つの場合に、不良ビット線をフローティングに設定した場合について、各動作状態での様子を示している。
図12は、全ワード線WLをVss、全ビット線をVddとするスタンバイ状態である。但し不良セルDCが接続されたビット線(不良ビット線)BL2は、フローティングとする。この場合、ビット線BL2は逆バイアスの不良セルDCを介してVssに設定されたワード線WL2に引かれて、Vssになる。しかし不良ビット線BL2がVssになっても、Vssに設定されたワード線WLとの間のセルダイオードが順方向にバイアスされることはないので、この場合不良セルDCの影響はどこにも現れない。
図13は、不良ビット線BL2が選択された場合、より具体的には不良ビット線BL2と不良セルDCに属しないワード線WL1が選択されたアクセス状態である。この場合不良ビット線BL2はフローティングに設定され不使用にされるので、このビット線BL2上のセルは実際にはアクセス出来ないが、このときのリークの影響を検討する。
選択されたワード線WL1がVddに設定されると、選択セルSCを介してフローティングの不良ビット線BL2を経由して、不良セルDCの属するVssに設定されたワード線WL2へと電流パスが生じる。このため不良ビット線BL2はVssより浮き上がったVss+αの電位となる。
選択セルSCと不良セルDC以外のセルは逆バイアス状態であり、Vdd(read)で読み出し選択されたセルSCはディスターブを受けない。また、Vdd(write)で書き込み選択された場合は、選択セルSCはディスターブを受けるが、この選択セルSCは不良ビット線上のものであり、実際には利用しないので問題は生じない。ただ余分なアクセス電流が増える。
図14は、不良セルが属するワード線WL2と不良セルが属しないビット線BL1が選択されたアクセス状態である。この場合選択ワード線WL2のVddが不良セルDCを介してフローティングの不良ビット線BL2をVddに引き上げる。従って不良ビット線BL2上の不良セルDC以外のセルは逆バイアス状態であり、他への影響を与えない。選択セルSCは正常に読み出しや書き込みが行なわれる。
次に、図15〜図18を参照して、セルアレイ内に二つ以上の独立不良セルがある場合について、不良セルの属するビット線を不良ビット線としてフローティングに設定することが有効であることを説明する。具体的には独立不良セルがDC1,DC2の2個の場合について検討する。
図15は、スタンバイ状態である。この場合、不良セルDC1,DC2が属する、フローティングの不良ビット線は、Vssに設定されたワード線に引かれてVssとなる。従ってどこにも順バイアスされるセルは存在せず、不良セルの影響はない。これは不良セルがいくつあっても同じである。
図16は、不良ビット線(具体的には不良セルDC2が属するビット線)BL3と不良セルに属しないワード線WL2が選択されたアクセス状態である。この場合、選択ビット線BL3は実際は不使用であるのでデータ読み出しの問題はないが、他のセルへの影響を検討する。
まず選択ワード線WL2がVddに設定されるので、この選択ワード線WL2に属する選択セルSCを介してフローティングの不良ビット線(選択ビット線)BL3を経由して不良セルDC2の属する、Vssに設定されたワード線WL3へと電流I31のパスが生じる。同様に、選択ワード線WL2ともう一つの不良ビット線(非選択ビット線)BL1の交差部の非選択メモリセルMC21を介して、不良セルDC1を経由して非選択ワード線WL1への電流I32のパスが生じる。これらの電流パスにより、不良ビット線BL1はVssより浮き上がったVss+αの電位となる。
この場合、不良セル以外のセルは逆バイアス状態であり、問題ない。Vdd(read)で読み出し選択されたセルSCもディスターブを受けない。Vdd(write)で書き込み選択されたセルSCはディスターブを受けるが、実際にはこのセルは利用しなので問題は生じない。ただ余分なアクセス電流が増える。他の不良セルの属するビット線についても同様であり、不良セルの数が増加すると余分なアクセス電流がそれだけ増えることになる。
図17は、不良セルDC1の属するワード線WL1と、不良ビット線以外のビット線BL2が選択されたアクセス状態である。この場合、選択ワード線WL1のVddが不良セルDC1を介してフローティングの不良ビット線BL1をVddに引き上げる。従ってこの不良ビット線BL1上の他のセルは逆バイアス状態であり、他への影響を与えない。選択セルSCを介して選択ビット線BL2にセル電流Icに基づく電流I41が流れ、正常に読み出しや書き込みが行なわれる。
他の不良セルDC2が属する不良ビット線BL3は、アクセスされたワード線WL1がVddに設定されるから、この選択ワード線WL1に属する非選択セルMC13を介してフローティングの不良ビット線BL3を経由して不良セルDC2の属する、Vssに設定されたワード線WL3へと電流I42のパスが生じる。このためこの不良ビット線BL3はVssより浮き上がったVss+αの電位となる。しかし、選択ワード線に属するセルと不良セル以外のセルは逆バイアス状態であり、Vdd(read)で読み出し選択されたセルはディスターブを受けない。Vdd(write)で書き込み選択されたセルはディスターブを受けるが、実際にはこのセルは利用しないので問題は生じない。ただ余分なアクセス電流が増える。他の不良ビット線についても同様であり、不良セルの数が増加すると余分なアクセス電流がそれだけ増えることになる。
図18は、選択ワード線と選択ビット線が共に不良セルに属しない、WL2とBL2であるアクセス状態である。選択ワード線WL2から正常な選択セルSCを介して流れるセル電流は、選択ビット線BL2を介して電流I52としてセンスアンプにいく。
選択ワード線WL2から非選択セルMC21,MC23を介してVssフローティングの不良ビット線BL1,BL3に流れる電流I51,I53により、フローティングビット線BL1,BL3のレベルはVss+αとなる。これらのビット線上の正常セルはディスターブを受ける可能性があるが、ビット線が不使用となっているので問題ない。また、アクセスされたセルSCの読み出しも問題ない。余分なアクセス電流が増える点は変わらない。
次に、セルアレイ間での不良セルDCの影響を、図19〜図21を用いて説明する。
図19は、全ワード線WLをVss、全ビット線BLをVddとするスタンバイ状態である。不良セルDCの属するビット線はVssのフローティングに設定するので、不良セルDCの他のセルへの影響はない。
図20は、不良セルDCの属するワード線を選択してVddとし、選択ビット線をVssとしたアクセス状態である。選択セルSCを流れるセル電流Icは、選択ビット線を流れてセンスアンプにいくので、問題はない。不良セルDCを介して、フローティングのビット線がVddまで充電されるが、このビット線は非選択であるので問題ない。
図21は、不良セルDCの直下に隣接するセルSCを選択したアクセス状態である。この場合も、選択セルSCを流れるセル電流は選択ビット線を介してセンスアンプにいく。不良セルDCには電流が流れないので、他のセルへの影響はない。
ここまで、不良ビット線をフローティングに設定することが有効であることを説明した。この場合、不良セルの属するワード線を介してリーク電流が増大することもある。しかし、これによりアクセスしたセルが誤読み出しやディスターブを受けることはなく、逆に不良セルの属するワード線をフローティングにすると、他の正常なセルのアクセスに問題が生じる。このことを以下に説明する。
図22は、二つの不良セルDC1,DC2に対して、これらの属するビット線BL1,BL3をフローティングにすると同時に、これらの属するワード線WL1,WL3をもフローティングにして、ワード線WL2とビット線BL2の交点のセルSCが選択されたアクセス状態を示している。
このとき、選択セルSCの属するワード線WL2のVddから順方向バイアスとなった非選択セルMC3,MC4を介してフローティングのビット線BL1,BL3がVddに引っ張られ、さらにこれを受けて不良セルDC1,DC2を介してフローティングワード線WL1,WL3がVddになる。その結果、Vddとなったワード線WL1,WL3と選択ビット線BL2との交点の非選択セルMC1,MC2が擬似的アクセス状態になる。即ち選択ビット線BL2ではセルの多重選択が生じて、読み出し或いは書き込みがフェイルとなる。
図23は、図22と同様の不良セル状況下で不良セルDC1,DC2の属するワード線WL1,WL3のみをフローティングとして、ワード線WL2とビット線BL2を選択したアクセス状態である。この場合、Vddに設定された非選択ビット線BL1,BL3から不良セルDC1,DC2を介して不良セルの属するワード線WL1,WL3がVddに設定される。従って、選択ビット線BL2上で選択セルSCと同時に非選択セルMC1,MC2が擬似的アクセス状態となる多重選択が生じる。
以上のように、正常なセルに対する正常なアクセスを可能とするためには、アクセス時にセル電流を検出する側、即ちこの実施の形態では低レベル側のVssに設定される側のビット線についてのみ、不良が発生した場合にフローティングとすることが重要であることがわかる。
[不良セル対策回路を含む回路構成]
次に、不良セルの属するビット線を不良ビット線としてフローティング状態に設定することにより、不良セルの影響を局限する方法を実際に実現する回路システムを説明する。
まず、図24を参照してセルアレイの状態設定法について説明する。メモリのメイン電源がオンになると、セルアレイは待機状態S0となり、ついでアクティブ状態S1が設定される。アクティブ状態S1には更に、スタンバイ(standby)状態S11と、アクセス状態(読み出し(Read)/書き込み(Write)状態)S12とに分けられる。
待機状態S0は、セルアレイの全てのワード線WLとビット線BLを共に接地電位Vssに保持する。これはセルへの負荷がなく、不良セルでもリーク電流がない状態である。
待機状態S0に対してアクティブ状態S1は、セルへのアクセスが行われるフェーズである。このうちスタンバイ状態S11は、全てのセルのダイオードを逆バイアスとする状態であり、いつでもアクセス動作に移れる状態である。即ち全てのワード線WLはVssに、全てのビット線BLは電源電位Vddに設定される。
不良セルの検出や、不良セルが属するビット線を不良ビット線としてフローティング状態に設定し、その不良ビット線のスペアビット線への置換などの動作をこのスタンバイ状態において行う。
アクセス状態S12では、選択されたワード線とビット線のクロスポイントセル(選択セル)でデータ読み出しや書き込みを行なう。このとき選択ワード線はVddに、選択ビット線はVssに設定する。
このアクセス状態で非選択セルの環境は3つ存在する。1つ目はスタンバイ状態と同じワード線WLがVssでビット線BLがVddのもの(その他セル1)、2つ目は選択セルと同じビット線BL上のセルで、ワード線WLとビット線BLが共にVssのもの(その他セル2)、3つ目は選択セルと同じワード線WLのセルで、ワード線WLとビット線BLが共にVddのもの(その他セル3)である。
アクティブ状態のVddレベルは、セルデータの読み出し時は選択セルにディスターブを与えないような低めのレベルであるVdd(read)であり、書き込み時は選択セルの可変抵抗素子の抵抗値を電圧や電流による熱で変えるため高めのレベルであるVdd(write)とする。
不良セルの影響を局限するための回路を組み込む対象となる、図1に示した読み出し/書き込み回路2の具体構成をまず説明する。セルアレイのビット線方向の両端部で垂直ビア配線により基板上に降ろされたビット線は、ビット線選択回路24(24a,24b)で外部からのアドレス信号とコマンドに従って選択的に設定されてアレイバス23(23a,23b)上の信号となる。
このバス上の信号はセンスアンプアレイ22(22a,22b)に入力される。読み出し時はデータ確定をセンスアンプが行い、書き込み時はセンスアンプ系がセル電流のモニターを行いセルにデータのプログラムが完了した時点で電流を遮断する動作を行う。
センスアンプとのデータのやり取りはデータバス21a,21bを介して行なわれる。即ちセルアレイ直下のデータバス21aは、これに直交するデータバス21bに2分されて、外部と接続される。
ワード線方向の両端で垂直ビア配線により基板上に降ろされたワード線はワード線デコーダ/マルチプレクサ回路25(25a,25b)に入る。この回路は外部アドレスやコマンドに従ってワード線レベルを選択的に設定する。
この実施の形態の構成の場合、ワード線はワード線デコーダ/マルチプレクサ25a,25bからセルアレイブロック1に到達すまでの間にデータバス21b領域の上空を通過していくことになる。これはワード線の長さが余分に必要になるが、ビット線BLと共にワード線WLも一本おきにセルアレイブロック1の両側から交互に引き出されるので、メリットも大きい。即ち基板への垂直ビア配線31,32のピッチは最小ピッチの倍で良く、配線の対称性も良いので、回路特性を各部で揃え易くかつレイアウト上もコンパクトな構成が可能となり、リソグラフィー的にも最小寸法での露光条件の設定に有利となる。
図25は、セルアレイブロックをマトリクス配列した場合の各セルアレイブロックにおける参照セルとセンスアンプの構成法を説明するための図である。クロスポイント型の3Dセルアレイブロックではワード線を1本選択すると同一セルアレイ層のすべてのビット線にデータが出力される。従って、同一セルアレイ内に選択セルに対応する参照セルを設けて、同時に参照セルのワード線(参照ワード線)を選択すると、多重選択になる。
この多重選択の事態を回避するために、選択セルのあるセルアレイブロックの両隣のセルアレイブロックの参照セルを利用する。
セルアレイ層を、最下層を0番として上の層に向かって1,2,3,…と数えるものとして、セルアレイ層を偶数(e)と奇数(o)の層のグループに分け、これらにグループに共通のセンスアンプをそれぞれeS/A,oS/Aとするとセンスアンプの配置は図25のようになる。
図25では、ビット線方向に相隣接する3つのセルアレイブロックA,B,Cを示している。一つのセルアレイブロックとその下地回路を単位モジュールとして、いま真ん中のセルアレイブロックAのモジュール41において、あるワード線WLが選択されたものとする。このときこれに隣接する両隣のセルアレイブロックB,CのセルアレイブロックA側の端部の参照ワード線RefWLが同時に選択されるようにする。
ワード線WLにより選択される隣接する二ビット線BLa1,BLa2のメモリセルMC1,MC2に着目して、具体的に説明する。一方のメモリセルMC1のビット線BLa1は、そのセルアレイブロックC側端部を開放端とし、セルアレイブロックB側の端部で垂直ビア配線により、下地のセンスアンプアレイに接続される。もう一つのメモリセルMC2がつながるビット線BLa2は、BLa1とは逆に、セルアレイロックB側端部が開放端となり、セルアレイブロックC側の端部で垂直ビア配線により、下地のセンスアンプアレイに接続されるようにする。
セルアレイブロックBのセルアレイブロックAに近い参照ワード線RefWLにより選択される参照セルRCb2につながるビット線BLb2は、セルアレイブロックAのビット線BLa1とペアを構成して一つのセンスアンプにつながる。同様に、セルアレイブロックCのセルアレイブロックAに近い参照ワード線RefWLにより選択される参照セルRCc1につながるビット線BLc1が、セルアレイブロックAのビット線BLa2とペアを構成して一つのセンスアンプにつながる。
こうして、隣接する2セルアレイA,Bの間、また隣接する2セルアレイA,Cの間で、それぞれ対応するビット線の対によりオープンビット線が構成される。
この場合、ひとつのセンスアンプアサイメントでは、上述の例の二つビット線対に対して、セルアレイブロックA領域下の1系統のセンスアンプeS/Aaと、このセンスアンプ系統と遠い側のセルアレイブロックC領域下のセルアレイブロックAに近い側のセンスアンプeS/Acを同時使用する。或いはセルアレイブロックA領域下のもう一つの系統のセンスアンプoS/Aaと、このセンスアンプ系統と遠い側のセルアレイブロックB領域下のセルアレイブロックAに近い側のセンスアンプoS/Abを同時使用する。
2系統あるセンスアンプいずれを使用するかは、選択されるセルが偶数セルアレイ層(e)は奇数セルアレイ層(o)かによる。また参照セルは、ビット線2本を共通のビット線と見なし、1ビット線おきにセルアレイの端の複数セルをまとめて作っている。更にセンスアンプとの対応によって複数のビット線分の参照セルをMUX部でまとめて構成して参照セルの電流値(参照電流値)を調整する。
ワード線とセンスアンプの以上の選択を行うために、アドレスバス42上を転送されるモジュール選択アドレス、ワード線/参照ワード線選択アドレス及びビット線選択アドレスを含むアドレス情報が、各セルアレイブロックのコーナーに設けられたアドレススイッチ回路43a,43bによって取り込まれる。アドレススイッチ回路に隣接するモジュールが選択されたときに同時にそのアドレススイッチ回路がオンになる。
図26は、一つのセルアレイブロックに着目して、アドレスバスの信号とデータ転送に関わる回路部分の関係を示している。一つのセルアレイブロックについてみると、図示のように、ワード線セレクタ49(即ちワード線デコーダ25の本体)、セルアレイブロックの1辺から降りてくるn本のビット線をm個のセンスアンプに選択接続するビット線選択回路24a,24b、各々のセンスアンプにビット線データを転送するアレイバス23a,23b、1辺当たりm個のセンスアンプS/Aからなるセンスアンプアレイ22a,22bがある。
ローカルバス45(データバス21a対応)は、対峙する辺にそれぞれあるm個のセンスアンプからのデータを選択的に接続するゲートを介してmビットデータを転送する。更にセルアレイブロックが選択されていれば、ローカルバス45は、ゲート48を介してグローバルバス44(データバス21b対応)に接続される。ゲート48は、非選択時にグローバルバス44とローカルバス45を分離して、配線容量を低減する機能を果たす。配線容量が問題にならなければこのゲート48は不要である。
アドレスバス42のセルアレイブロックを選択するアドレスが選択したセルアレイブロックのアドレススイッチ回路43a,43bはアドレスバス42の信号をワード線セレクタ49の両端から供給し、選択回路24a,24bにビット線とセンスアンプを選択接続する選択アドレス信号を供給すると同時に、センスアンプのeven側が選択されたのかodd側が選択されたのかの情報ビットを転送してどちらの辺に沿うセンスアンプをローカルバス45に接続するかを選択する。
図27は、一つのセルアレイブロックに着目して、アドレススイッチ回路43a,43bの具体構成例を示している。
アドレスバス42のセルアレイブロックを選択するアドレスが選択したセルアレイブロックのアドレススイッチ回路43a,43bは、アドレスバス42上のワード線アドレスをワード線セレクタ49の両側から供給するためのスイッチSW1と、ビット線選択回路24a,24bとセンスアンプを選択接続する選択アドレス信号を供給するスイッチSW3及びゲートG1−G3と、センスアンプのeven側が選択されたのかodd側が選択されたのかの情報ビットを転送しどちらの辺に沿うセンスアンプをローカルモジュールパスに接続するかを選択するスイッチSW2とを有する。
ここでスイッチSW1〜SW3は、アドレスビット毎のスイッチトランジスタのまとまり(トランジスタアレイ)である。
アドレスバス42は、セルアレイブロックを選択するモジュールアドレス(module add.)、evenセンスアンプ(eS/A)かoddセンスアンプ(oS/A)かを選択するアドレス(even/odd)、参照セルの電流値を調整するために何本の参照ワード線をまとめて立ち上げるかを決める参照ワード線アドレス(Ref.WL add.)、ワード線セレクタ49によって選択されるワード線のアドレスであって、セレクタの両端からそれぞれ入るアドレス(WL add.1/2)、ビット線マルチプレクサ回路でビット線とセンスアンプの接続を選択するアドレス(bitselect)よりなる。
図27の右側に示すように、セルアレイブロックAにおいてevenセンスアンプが選択されれば、セルアレイブロックCのevenセンスアンプの選択も同時に行い、oddセンスアンプが選択されればセルアレイブロックBのoddセンスアンプの選択も同時に行う。そこでスイッチ回路43a,43bは、隣接するセルアレイブロックのスイッチにも信号を送りこれも制御する。
具体的にアドレスバス42の信号別に説明する。モジュールアドレス(module add.)はモジュールを選択するための数ビットの信号でこのビットパタンが一致したモジュールのセルアレイブロックのスイッチが作動する。ビットパタンの一致はANDゲートG1により検出されて、セルアレイブロック端の両側のスイッチ回路43a,43bが選択されて一致検出信号(match)を発生する。このmatch信号によってスイッチSW1が選択されて、evenやoddが関係ないアドレス信号が取り込まれる。
even/oddアドレス(even/odd)は、センスアンプのeven層用かodd層用かを選択する信号である。ゲートG2によって、これとmatch信号とのANDをとりodd選択信号(odd select)またはeven選択信号(even select)を発生する。odd select信号は図の上側に隣接するセルアレイブロックのスイッチ回路にも入る。even select信号は下側に隣接するセルアレイブロックのスイッチ回路にも入る。
even select信号が立ち上がると、スイッチ回路43bで、選択されたセルアレイブロックAのevenセンスアンプ(eS/A)周りの選択信号(e)が立ち上がる。この信号(e)はeS/Aとデータバスをつなぐ信号(S/A to bus even)とビット線とセンスアンプを選択接続するアドレス信号を通過させるスイッチゲートSW3をオンさせる信号として働く。信号(e)は上側の隣のセルアレイブロックBが選択された場合にもそのeven select信号でセルアレイブロックAが立ち上がるように、ORゲートG3を介在させている。
odd select信号が立ち上がると、スイッチ回路43aで、選択されたセルアレイブロックAのoS/A周りの選択信号(o)が立ち上がる。この信号(o)はoS/Aとデータバスをつなぐ信号(S/A to bus odd)とビット線とセンスアンプを選択接続するアドレス信号を通過させるスイッチゲートSW3をオンさせる信号として働く。信号oは下側の隣のセルアレイブロックCが選択された場合にも、セルアレイブロックAのodd select信号でセルアレイブロックCが立ち上がるように、ORゲートG3を介在させている。
参照ワード線アドレス(Ref.WL add.)は選択されたセルアレイブロックの隣のセルアレイブロックの参照ワード線を何本分のワード線として立ち上げるかを指定する信号であり、センスアンプのevenまたはoddとは関係なく常に隣のセルアレイブロックの選択セルアレイブロックAに近い側の参照ワード線を立ち上げる。このため、一致検出信号(match)によってオンするゲートスイッチSW2によって、両隣のセルアレイブロックのワード線セレクタの両端の参照ワード線選択部分にも送られる。
ワード線アドレス(WL add.1/2)は二つでワード線1本を選択するアドレスビットをなす。これもセンスアンプのevenまたはoddには関係のない信号なので、一致検出信号(match)信号によってオンするゲートスイッチSW1にてワード線セレクタの両端から入力され、デコードされてワード線が1本選択される。
ビット線選択アドレス(bitselect)はn本のビット線とm個のセンスアンプを選択的に接続するための情報ビットである。これは信号(e)または(o)によってオンするゲートスイッチSW3を介して選択信号(n to m MUX evenまたはodd信号)としてeS/A側またはoS/A側のセンスアンプの選択回路(MUX/DEC)24に送られて、デコードされる。
次に、図28を参照して、不良セルがあるビット線(不良ビット線)をフローティングにしてその他のセルへの影響を局限する回路が最も関係する部分であるビット線、センスアンプとローカルバスとの接続関係を説明する。
セルアレイブロックの1辺から降りてくるn本のビット線と隣のセルアレイブロックの参照セルのn本のビット線(参照ビット線)がペアをなし、これがビット線コンタクト部51a,51bを介して、ビット線選択回路(MUX/DEC)24に入ってくる。ひとつのセンスアンプS/Aにはn/mビット線ペアが対応していて、このうちの1ペアをひとつのセンスアンプS/Aに選択的に接続することになる。
一方、センスアンプS/Aを共有するn/mビット線ペアは、不良セルが発生した場合の置き換えの単位となる複数のユニット52に分けられる。複数ビット線からなるこれらのユニット52は、スタンバイ状態でその不良検知と置き換えが行われるので、以下、スタンバイユニットという。図28においては、スタンバイユニット52を、基板上の読み出し/書き込み回路上でのものとして示しているが、実際はこれらにつながる3Dセルアレイの各層セルアレイが、スタンバイユニットに区分されたことになる。
各スタンバイユニット52には、不良ビット線を検知し、不良ビット線を含むスタンバイユニットの全ビット線をフローティングに設定するための不良フラグ(error flag)を発生して保持する不良検知回路53が設けられている。以下ではこの不良検知回路53を、不良フラグ保持回路(FLG−LAT)と称する。不良フラグ保持回路53は、後に詳細に説明するように、メイン電源投入後のパワーオンリセット動作として、スタンバイ状態で自動的に不良ビット線検知を行い、不良が検知されたスタンバイユニットについて不良フラグ(エラーフラグ)error flagを発生し、その全ビット線をフローティングに設定するとともに、そのスタンバイユニットをセンスアンプから切り離すという制御を行う。
ビット線選択回路24の接続選択を行う信号がeven/odd信号である。最終的にはn/m本の信号にデコードされてビット線ペア接続選択ゲートを介し、アレイバス23としてセンスアンプにつながるペアデータ線にデータが転送される。選択されたビット線ペアとセンスアンプがつながり、センスアンプS/Aがセンスしたデータが転送されるのがローカルバス45である。ローカルバス45の信号線ペア数、センスアンプS/Aの数はm個である。
図29は、不良フラグ保持回路(FLG−LAT)53の具体的な構成例である。前述のようにスタンバイユニット52は、ビット線と参照ビット線の複数ペアの範囲として定義されるが、ここでは説明を簡単にするため、参照ビット線は除外して示している。不良フラグ保持回路53の主体はラッチ回路531である。
各スタンバイユニット52は、メモリのメイン電源とは別に、スタンバイユニット内の全ビット線をスタンバイ状態でVddに設定するためのビット線電源回路54を有する。不良フラグ保持回路53は、スタンバイ状態で自動的にビット線電源回路54により充電されたビット線の電位低下をモニターすることによって不良セルの有無を判断し、不良セルを含むユニット内のビット線をフローティング状態に設定する働きをする。
スタンバイ状態ではワード線はVss、ビット線はVddに設定するが、逆耐圧不良のダイオードがあるセルでは、ビット線からワード線へのリークが生じビット線電源回路54に負荷がかかる。このためビット線電源回路54のインピーダンスを大きくしておくとビット線のレベルが極端に低下するので、不良を検知することができる。具体的にビット線電源回路54は、電源スイッチとしてのPMOSトランジスタMP1と、インピーダンスの大きい負荷として働くゲートが接地されたPMOSトランジスタMP2とを直列接続して構成される。
PMOSトランジスタMP2のドレインノードN0は、スタンバイユニット52の複数ビット線に共通の不良検知ノードでもあり、これはビット線選択回路(MUX/DEC)24の選択信号selj(j=…,i-1,i,i+1,…)によりそれぞれ制御されるPMOSトランジスタMP3を介して各ビット線BLに接続されている。
アクセス状態にならなければ、PMOSトランジスタMP3はオンである。このPMOSトランジスタMP3を介して電源回路54のPMOSトランジスタMP2のドレインノードN0は、ユニット内の全ビット線に接続されている。各ビット線BLにはまた、リセット用NMOSトランジスタMN1が接続されている。
不良フラグ保持回路53に与えられる制御信号HS,stdbyは、パワーオンリセット動作としてメモリチップ内で自動的に発生させるものとする。信号HSは、メイン電源オン後の待機時に“H”となるリセット信号である。この信号HSにより、ビット線電源回路54のPMOSトランジスタMP1はオフになり、一方リセット用NMOSトランジスタMN1がオンになる。従って全ビット線がVssに設定される。
その後信号HSが“L”になり、スタンバイ状態に入ると、電源回路54がオンして、リセット用NMOSトランジスタMN1がオフになる。これにより、各ビット線が電源回路54によりVddに充電される。このとき電源回路54は、ビット線に電位を供給すればよいので、不良セルがなければインピーダンスが高くても正常に働く。
いずれかのビット線に不良セルがあると、リーク電流が流れて、対応するビット線の電位低下、従って検知ノードN0の電位低下をもたらす。このビット線電位低下を検出して、不良のスタンバイユニットのビット線をフローティングに設定するために、ラッチ回路531が設けられている。
ラッチ回路531は、待機時に、信号HSによりオン制御されるNMOSトランジスタMN3により、一方のノードN2が“L”状態にリセットされる。他方のノードN1は、スタンバイ時に“H”となる信号stdbyによりオン制御されるNMOSトランジスタMN4を介して検知ノードN0に接続される。
従って、スタンバイ状態になって検知ノードN0が“L”になると、ラッチ回路531が反転し、ノードN2が“H”となり、これが不良フラグ即ちエラーフラグ(error flag)となる。このエラーフラグは、ORゲートG1を介してビット線電源回路54をオフにして、不良のスタンバイユニット内の全ビット線BLをフローティング状態に設定する。この状態はメイン電源がオンの間保持される。
不良フラグは同時に、スタンバイユニット内の選択ビット線をセンスアンプに接続するためのスイッチ回路55をオフにする。即ちスタンバイユニット52内のビット線は、アクティブ時デコーダ24により選択されるNMOSトランジスタMN2により選択されるが、その選択ビット線とセンスアンプの間には、不良フラグにより制御されるスイッチ回路55が設けられて、不良と判定されたスタンバイユニットのビット線はセンス系と切り離されるようになっている。
スイッチ回路55にCMOSスイッチを用いるのは、読み出しと書込みで異なるセル電流をセンス系に伝えねばならず、読み出しと書き込みで異なる要求に対してしきい値による転送ロスをなくすためである。
図30は、センスアンプS/Aの一例としての電流シンク型センスアンプ60の具体構成を示し、図31はその動作波形を示している。これはセル電流と参照セル電流との比較でセルに抵抗状態として記憶された情報を判定するためのセンスアンプで、1μA以下の電流比較を高速に確実に行うことができる。
センスアンプ60の基本要素は、ゲートが共通接続されたPMOSトランジスタM0,M2とNMOSトランジスタM4により構成されるCMOSインバータと、同様にゲートが共通接続されたPMOSトランジスタM1,M3とNMOSトランジスタM5により構成されるCMOSインバータとを、その入出力を出力ノードOUT,/OUTにクロスカップルさせたラッチ回路部である。
PMOSトランジスタM0とPMOSトランジスタM2の間には、活性化用のPMOSトランジスタM8と電流制限用のNMOSトランジスタM10を介在させている。同様に、PMOSトランジスタM1とPMOSトランジスタM3の間には、活性化用のPMOSトランジスタM9と電流制限用のNMOSトランジスタM11を介在させている。
出力ノードOUT,/OUTは、信号/SEによりゲートが駆動されるNMOSトランジスタM7,M6を介してVssに接続されている。また、PMOSトランジスタM2,M3のドレインがそれぞれ、信号ACCにより駆動されるNMOSトランジスタM12,M13を介して入力ノードIN,/INに接続される。
このセンスアンプの基本動作は、次の通りである。図31に示すように、信号/SEが“H”の状態で活性化信号/ACTを下げて、PMOSトランジスタペアM8,M9をオンさせてセンスアンプに電流を流す。引き続き信号ACCを立ち上げて、セルが接続されているビット線対の電流を入力ノードIN,/INを通してセンスアンプに注入する。
このときの選択セルを流れる注入電流と参照セルからの注入電流との差により、線形領域から飽和領域を経て遮断されるNMOSトランジスタペアM6,M7のドレイン電圧差が生じる。これが、NMOSトランジスタペアM4,M5により増幅されて、ラッチされる。
即ち電流差の増幅は、/SEを立ち下げることによりトランジスタペアM6,M7が、線形領域から飽和領域を経てオフする際のわずかな電流差によって生じた飽和領域への移行のタイミング差をドレイン電圧に変換して、電流の多い側のドレイン電圧であるトランジスタM2−M4ペアとM3−M5ペアの一方のゲート電位を高くして、PMOSトランジスタM0,M1の一方をオフにすることによって行なわれる。
トランジスタペアM10,M11は、共通ゲートの制御信号vLTCにより、センス初期にゲートレベルを低くしてコンダクタンスを抑えて電源Vddからのセンスアンプ電流を絞る働きをする。これにより、ペアトランジスタM12,M13を介して供給されるセル電流をセンスアンプの状態により強く反映させることができる。
センスアンプの初期センスによってセンスアンプのバランスが電流差データによって崩れて確定したら、図31に示すように、ゲート信号vLTCをVRRからVddより高い電圧VPPにして、センスアンプに電源電圧Vddを供給する。これにより、出力はVddまでフルスイングする。このとき信号ACCは立ち下げてセル電流のセンスアンプへの供給を遮断する。
微細化されたペアトランジスタのバラツキは製造工程の揺らぎによって生じるので電流パスは許される限り多くの素子の直列接続とした方がバラツキが相殺される。そこでM0−M1ペア、M8−M9ペア及びM10−M11ペアを入力ノードと電源Vddの間に介在させている。
特に、NMOSトランジスタペアM10−M11はセンスアンプの動作のフィードバックループをなすPMOSトランジスタペアM0−M1とペアM8−M9のバラツキの影響を抑える。すなわちNMOSトランジスタのコンダクタンスを抑えて、より電源Vdd側に近いPMOSトランジスタのドレインやソースの電位を上げて、そのコンダクタンスを上げている。PMOSトランジスタとNMOSトランジスタのコンダクタンスがそれぞれのバラツキの影響を抑える方向に作用する。
NMOSトランジスタペアM10,M11は、信号増幅時に増幅作用を大きくし、データが確定した後は確定データのラッチを高速に行なうようにコンダクタンスを上げるべく、ゲート信号vLTCを初期には低く、後半では高くなるように制御する。
信号ACCの立ち上げとセンス動作開始信号/SEの立ち下げの時間差Tは、ACC立ち上げ後のセル電流の注入が終わり、セル電流を十分反映するような入力電流になるまで待ってセンスが開始されるように、最適調整する。
図32は、センスアンプ60と併設されて、書き込み時に選択ビット線に接続されて書き込み制御に用いられる電流遮断回路(current cutter)70の構成を示している。この電流遮断回路70は、ビット線により書き込みセルのデータに応じたセル電流の変化に基づいて書き込み完了を検知し、ビット線電流を遮断するものである。
ここではメモリセルの可変抵抗素子VRは、高抵抗状態が安定状態であり、これに電圧を印加すると抵抗値が変化して低抵抗状態(例えばデータ“1”)になり、低抵抗状態の素子に電流を流しジュール加熱によって高抵抗状態(例えばデータ“0”)に戻るような物質系を想定している。
図32の電流遮断回路70は、メモリセルのプログラム情報に従って初期状態がセットされる状態遷移回路71と、メモリセルの抵抗値の変化に伴うセル電流を検出するための、NMOSトランジスタN13をダイオード接続した電流モニター素子73と、このモニター素子73による状態遷移回路71の状態遷移に応じてメモリセルに流れる電流を遮断するように働く、NMOSトランジスタN12からなるスイッチ素子72とを有する。
状態遷移回路71はフリップフロップである。その二つのノードとNMOSトランジスタN12のゲートとの間には、“1”書き込み時と“0”書き込み時とで共にNMOSトランジスタN12を初期状態でオン、書き込み完了の状態遷移を受けてオフにするために、PMOSトランジスタP13,P14によるスイッチ回路74が設けられている。
書き込むべきメモリセルに直列に入るスイッチ素子72とモニター素子73の電流経路は、書き込み開始前は、開始信号Ponにより制御されるNMOSトランジスタN11,N14によりメモリセルから切り離されている。なおフリップフロップ71に流れ込む電流は小さくなるように寸法を設定して、メモリセルの可変抵抗素子に流れる電流になるべく影響を与えないようにする。
フリップフロップ71の初期設定を行うのは、リセット用NMOSトランジスタN17,N18に入る信号Rs0とRs1である。これらの信号は信号Rsに同期して発生され、信号Sigとその反転信号Sig0からそれぞれ作られる。信号Rs0によってフリップフロップ71のNMOSトランジスタN15がオフし、電流モニター用ノードimoniが“H”に設定される。信号Rs1により、逆の設定ができる。
スイッチ回路74のPMOSトランジスタP13,P14のゲートはそれぞれ、Sig0,Sigにより制御される。これにより、フリップフロップ71の初期設定に関係なくスイッチ素子72のトランジスタN12がオン状態となるように、フリップフロップ71の“H”側のノードにそのゲートが接続される。
フリップフロップ71が書き込むデータに従って初期設定されたあとに、メモリセルの可変抵抗素子の書き込み開始信号Ponが“H”となり、メモリセルアレイのビット線BLと電流遮断回路がつながる。
メモリセルを流れる電流は、スイッチ素子72を通り、ノードimoniに入り、ダイオード接続されたNMOSトランジスタN13(又は、ゲートが電流を制限するレベルVrefに接続されたNMOSトランジスタでもよい)からなる電流モニター素子73を介して、Vssへと放電される。従って、セル電流値に応じてノードimoniのレベルは変化して、あるレベルになるとフリップフロップ71が状態遷移し、スイッチ素子72をオフにしてセル電流を遮断することになる。
図33は、書き込むべきセル状態“0”(高抵抗状態)と“1”(低抵抗状態)との関係で、モニターノードimoniのレベルとスイッチ素子72の状態を書き込み動作の初期状態(initial)と書き込み完了時(prog.完)について示した。
“0”書き込み時は、初期状態がimoni=Hであり、PMOSトランジスタP13によりスイッチ素子72はオンである。書き込む前のセル状態が“1”であれば、大きなセル電流がモニターノードimoni に流入してその“H”レベルを維持するが、やがてセルのジュール加熱でセルが高抵抗状態になると電流は減少して、ノードimoniのレベルは“L”になる。これによりフリップフロップ71は初期設定状態から反転して、スイッチ素子72をオフとする。
書き込み前のセルがすでに“0”状態であれば、モニターノードimoniのレベルは書き込み開始と同時に“L”になり、すぐにスイッチ素子72をオフとする。
“1”書き込み時は、初期状態がimoni=Lであり、PMOSトランジスタP14によりスイッチ素子72はオンである。書き込み前のセル状態が“0”であれば、セル電流は小さく、当初ノードimoni は“L”レベルを維持するが、やがてセルが電圧印加で低抵抗状態になると電流は増大して、ノードimoniのレベルは“H”になる。これにより、フリップフロップ71は初期設定状態から反転してスイッチ素子72をオフとする。
書き込み前のセルがすでに“1”状態であれば、モニターノードimoniのレベルは書き込み開始と同時に“H”になり、すぐにスイッチ素子72をオフとする。
次に、図34を参照して、不良のスタンバイユニットをスペアのスタンバイユニット(以下、単にスペアユニットという)に置き換える不良救済システムを説明する。
図34に示すように、複数のスタンバイユニット52に対して、これと同じ構成の一つのスペアユニット52’を用意し、これらを一つのセンスアンプ系に接続する。スタンバイユニット52は前述のように、それぞれにビット線選択回路24と不良フラグ保持回路53を備える。スペアユニット52’は、ビット線選択回路24’と、他のスタンバイユニット52と同様の不良フラグ保持回路53’を備える。
スタンバイユニット52の一つが不良セルを含む場合には、これを自動的にスペアユニット52’に置き換える。二つ以上のスタンバイユニットが不良の場合は置き換えを行わない。またスペアユニット52’自体が不良の場合も置き換えは行わない。
スタンバイユニットの状態を判断するのが不良フラグ(error flag)であり、スタンバイユニット52がm個の場合、それぞれのフラグerror flag 0〜error flag m-1をスペアユニット52’のスペアビット線選択回路24’に入れて判断を行う。またスペアユニット52’に置換された場合に、置換もとのビット線選択状態を維持するため、各スタンバイユニット52のビット線選択回路24からの選択信号sel dec j (j= 0,…,m-1)を同様にスペアユニット52’の選択回路24’に入れる。
この選択回路24’でのロジックは、スペアユニット52’の不良フラグerror flag sが“0”(正常)であり、スタンバイユニット52の不良フラグerror flag 0 〜m-1が一つのみが“1”(不良)である場合に、スペアユニット52’を活性化し、置換もとのスタンバイユニット52でのビット線選択状態を実現する、というものである。
図35は、スペアユニット52’における選択回路24’の具体的なロジック回路を示す。置換信号発生回路81は、各スタンバイユニット52からの不良フラグerror flag 0〜m-1のうち一つのみが“1”であることを判定して置換信号replaceを出すものである。
即ち置換信号発生回路81は、各スタンバイユニットからの不良フラグを2つずつXOR回路で一方のみが“1”であることを調べ、更にその結果を2つずつXOR回路で一方のみが“1”であることを調べる、という繰り返しにより、最後に置換信号replaceを得る。この信号が“1”であればひとつのスタンバイユニットのみが不良であることになる。
不良フラグは、不良セルの存在のみを知らせ、そのスタンバイユニットがアクセスされているのかどうかの判断を含まない。従って、各スタンバイユニットがアクセスされたことを示す信号sel dec.と不良フラグflagとから、不良フラグが立ったスタンバイユニットが実際に選択されていることを示す信号selectを発生するための選択ゲート回路82が設けられる。
この選択ゲート回路82では、各スタンバイユニットがアクセスされたことを示す信号sel dec.と不良フラグflagのANDをとり、これらの信号のORをとって一つの選択信号selectを得る。
切り替え判定回路83では、スペアユニットの不良フラグflag sが“0”で、置換信号replaceと選択信号selectがともに“1”の場合に、切り換え信号spare dec.onを出力して、スペアユニットの切り替えを行う。ひとつのスタンバイユニットのみが不良でも、スペアユニットが不良の場合(flag s=“1”)と、二つ以上のスタンバイユニットが不良の場合(replace=“0”でかつ、select=“1”)には、信号non replaceable unitを出す。これは、不良スタンバイユニットが存在するがこれをスペアで置き換えられないことを示す。
図36は、スタンバイユニット52がスペアユニット52’に置き換えられた場合に、置換もとのスタンバイユニット52でのビット線選択状況をスペアユニット52’に移す回路方式の例を示す。ここでは、スタンバイユニット52の選択回路24を構成するトランジスタ回路と、その選択状態を模写するスペアユニット52’の選択回路24’を構成するトランジスタ回路の接続関係を示している。
選択回路24の各選択トランジスタのゲート入力信号はアドレスからデコードされた選択信号n to m MUX oddまたはn to m MUX even信号でn/m本の信号線よりなる。スタンバイユニットがk個あればn/mk本ずつが各スタンバイユニットに供給されスタンバイユニットの選択を行う。各スタンバイユニットはその発生する不良フラグflagに従って各々センスアンプへのパスを作る。
スペアユニットでは各スタンバイユニットから重複のないように一つずつ選択トランジスタを選んでスペアユニットのビット線1本を選択するk個のトランジスタからなるビット線数分のOR回路を構成している。スペアユニット各ビット線の選択ORゲートのトランジスタゲートには各スタンバイユニットの選択信号線が一つずつ重複なく選ばれて接続されればよい。図の例では、お互いのビット線対応を分かりやすくするために、各スタンバイユニットの一番左側のビット線から順番に選択トランジスタを選んで対応するスペアユニットのORゲートを作っている。
これにより、スペアユニットではどのスタンバイユニットが選択されても、その選択ビット線に対応するビット線が選択可能状態となる。従ってスタンバイユニットの不良フラグ信号flagが立ってセンスアンプと切り離され、切り換え信号spare dec. on信号が立つとスペアユニットがそのスタンバイユニットの代替ユニットとして働く。
切り換え信号spare dec. onは先に自動的にスタンバイユニットからの不良フラグflagなどによって発生されるとしたが、無論スタンバイユニットからのフラグ信号をモニターし複数の不良スタンバイユニットのうちの一つを選んでその選択状況に依存した切り換え信号spare dec. onを作ることが出来る。この様な切り替え回路は従来のリダンダンシシステムに見られるように、フューズ素子によって不良スタンバイユニットを恒久的に置き換える方式などでも良い。
図37は、一つのメモリブロックが複数のスタンバイユニットと一つのスペアユニットにより構成されて複数のメモリブロックが配列されるメモリシステム構成を示している。一つのメモリブロックに対して一つのセンスアンプS/Aが配置され、各メモリブロックのセンスアンプS/Aはデータバスの異なるデータ線に接続される。この構成は、一つのメモリブロックが1ビットデータに対応して、メモリブロック数分のビットデータを同時に読み出し或いは書き込みするシステムということになる。
以下に、実施の形態による抵抗変化メモリ装置の特徴をまとめる。
(1)複数の第1の配線と、前記第1の配線と交差する複数の第2の配線と、前記第1及び第2の配線の交差部に配置されて第1の配線側をアノードとするダイオードと可変抵抗素子が直列接続されたメモリセルとを備えたメモリセルアレイを有する抵抗変化メモリ装置において、
前記メモリセルアレイは、前記第1及び第2の配線が共に第1の電位に設定された待機状態と、前記第2の配線が前記第1の電位より高い第2の電位に設定されたスタンバイ状態と、選択された第1及び第2の配線がそれぞれ前記第2及び第1の電位に設定されて選択メモリセルの読み出し又は書き込みが行われるアクセス状態とを有する
ことを特徴とする抵抗変化メモリ装置。
(2)前記(1)に記載の抵抗変化メモリ装置は、前記スタンバイ状態において、ダイオードの耐圧不良のメモリセルが属する第2の配線から第1の配線に流れる電流を検知して、以後この検知が行われた配線をフローティングの不使用状態に設定する不良検知動作が行われる。
(3)前記(1)に記載の抵抗変化メモリ装置は、前記メモリセルアレイの第2の配線から第1の配線に流れる電流の経路に接続され、前記スタンバイ状態においてダイオードの耐圧不良のメモリセルが属する配線を不良として検知して、この検知が行われた配線をフローティングの不使用状態に設定するための不良検知回路を有する。
(4)複数の第1の配線、前記第1の配線と交差する複数の第2の配線及び、前記第1及び第2の配線の交差部に配置されて第1の配線側をアノードとするダイオードと可変抵抗素子が直列接続されたメモリセルを備えたメモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイの第2の配線に接続されて、メモリセルのダイオードが逆バイアスとされたスタンバイ状態においてダイオードの耐圧不良のメモリセルが属する第2の配線を不良として検知してこれをフローティングの不使用状態に設定するための不良検知回路とを有する
ことを特徴とする抵抗変化メモリ装置。
(5)前記(4)に記載の抵抗変化メモリ装置において、前記メモリセルアレイは、前記第1及び第2の配線が共に第1の電位に設定された待機状態と、前記第2の配線が前記第1の電位より高い第2の電位に設定されたスタンバイ状態と、選択された第1及び第2の配線がそれぞれ前記第2及び第1の電位に設定されて選択メモリセルの読み出し又は書き込みが行われるアクセス状態とを有する。
(6)前記(3)又は(4)に記載の抵抗変化メモリ装置において、
前記メモリセルアレイは、前記第2の配線の複数本の範囲をユニットとして複数ユニットにより構成され、
前記不良検知回路は、ユニット毎に設けられてユニット単位での不良検知を行う。
(7)前記(6)記載の抵抗変化メモリ装置は、
前記メモリセルアレイのユニット毎に設けられて、前記スタンバイ状態でユニット内の第2の配線を前記第2の電位に設定するための電源回路と、
前記メモリセルアレイのユニット毎に設けられて、ユニット内の選択された第2の配線を対応するセンスアンプに接続するためのスイッチ回路とを有し、
前記不良検知回路は、前記スタンバイ状態に先立つ待機状態でリセットされ、前記スタンバイ状態で前記第2の電位に設定された第2の配線の電位低下を検出して不良フラグを発生して保持するラッチ回路であって、その不良フラグにより対応する前記電源回路とスイッチ回路がオフ制御される。
(8)前記(6)に記載の抵抗変化メモリ装置において、
前記メモリセルアレイは、前記不良検知回路に検知出力に基づいて、不良と判定されたユニットに代わってアクセスされるスペアユニットを有する。
(9)前記(1)又は(4)に記載の抵抗変化メモリ装置において、
前記メモリセルアレイは、層間で前記第1及び第2の配線を共有して複数層積層されている。
(10)前記(1)又は(4)に記載の抵抗変化メモリ装置は、
書き込み時に前記メモリセルアレイの選択された第2の配線に接続されて、流れるセル電流をモニターし書き込み完了を検出してセル電流を遮断する電流遮断回路を更に備える。
実施の形態の3Dセルアレイ構成を示す図である。 同3Dセルアレイの各層セルアレイ等価回路を示す図である。 メモリセルの記号を示す図である。 同3Dセルアレイの積層方向のセル選択の設定法を示す図である。 同じく同一セルアレイ内のセル選択の設定法を示す図である。 スタンバイ時の不良セルのセルアレイ内の影響を説明するための図である。 読み出し時の不良セルのセルアレイ内の影響を説明するための図(その1)である。 読み出し時の不良セルのセルアレイ内の影響を説明するための図(その2)である。 不良セルが二つの場合のスタンバイ時のセルアレイ内の影響を説明するための図である。 同じく不良セルが二つの場合の読み出し時のセルアレイ内の影響を説明するための図(その1)である。 同じく不良セルが二つの場合の読み出し時のセルアレイ内の影響を説明するための図(その2)である。 不良ビット線をフローティング設定したときのスタンバイ時のセルアレイ内の影響を説明するための図である。 同じく不良ビット線をフローティング設定したときの読み出し時のセルアレイ内の影響を説明するための図(その1)である。 同じく不良ビット線をフローティング設定したときの読み出し時のセルアレイ内の影響を説明するための図(その2)である。 不良セルが二つの場合であって、不良ビット線をフローティング設定したときのスタンバイ時のセルアレイ内の影響を説明するための図である。 同じく不良セルが二つの場合であって、不良ビット線をフローティング設定したときの読み出し時のセルアレイ内の影響を説明するための図(その1)である。 同じく不良セルが二つの場合であって、不良ビット線をフローティング設定したときの読み出し時のセルアレイ内の影響を説明するための図(その2)である。 同じく不良セルが二つの場合であって、不良ビット線をフローティング設定したときの読み出し時のセルアレイ内の影響を説明するための図(その3)である。 不良ビット線をフローティング設定した時のスタンバイ時のセルアレイ間の影響を説明するための図である。 同じく不良ビット線をフローティング設定した時の読み出し時のセルアレイ間の影響を説明するための図(その1)である。 同じく不良ビット線をフローティング設定した時の読み出し時のセルアレイ間の影響を説明するための図(その2)である。 不良ビット線とともに不良ワード線をフローティング設定した時の読み出し時の問題を説明するための図である。 同じく不良ワード線のみをフローティング設定した時の読み出し時の問題を説明するための図である。 実施の形態のメモリの電源オン後の状態設定を説明するための図である。 隣接セルアレイブロックの参照セルを用いるセンス方式を説明するための図である。 一つのセルアレイブロックに着目したセンスアンプ周りの回路構成を示す図である。 同じくアドレス選択スイッチ回路部の具体構成を示す図である。 不良対策回路を含む複数スタンバイユニットとセンスアンプの関係を示す図である。 各スタンバイユニットに設けられる不良フラグ保持回路の構成を示す図である。 センスアンプの具体構成を示す図である。 同センスアンプの動作波形図である。 センスアンプと併設される電流遮断回路の構成を示す図である。 同電流遮断回路の動作説明図である。 スタンバイユニットとスペアユニットにより不良ユニット置換システムを説明するための図である。 不良スタンバイユニットの切り換え信号発生回路を示す図である。 不良スタンバイユニットのビット線選択状況をスペアユニットに移すための回路システムである。 複数のメモリブロックによるメモリシステムを示す図である。
符号の説明
1…セルアレイブロック、2…読み出し/書き込み回路、21a,21b…データバス、22a,22b…センスアンプアレイ、23a,23b…アレイバス、24a,24b…ビット線選択回路、25a,25b…ワード線デコーダ/マルチプレクサ、31,32…垂直ビア配線、41…モジュール、42…アドレスバス、43a,43b…スイッチ回路、44,45…データバス、52…スタンバイユニット、52’…スペアユニット、53…不良検知回路(不良フラグ保持回路)、531…ラッチ回路、54…ビット線電源回路、55…スイッチ回路、60…電流シンク型センスアンプ、70…電流遮断回路、71…状態遷移回路、72…スイッチ素子、73…電流モニター素子、74…スイッチ回路、WL…ワード線、BL…ビット線、MC…メモリセル、VR…可変抵抗素子、Di…ダイオード。

Claims (5)

  1. 複数の第1の配線と、前記第1の配線と交差する複数の第2の配線と、前記第1及び第2の配線の交差部に配置されて第1の配線側をアノードとするダイオードと可変抵抗素子が直列接続されたメモリセルとを備えたメモリセルアレイを有する抵抗変化メモリ装置において、
    前記メモリセルアレイは、前記第1及び第2の配線が共に第1の電位に設定された待機状態と、前記第2の配線が前記第1の電位より高い第2の電位に設定されたスタンバイ状態と、選択された第1及び第2の配線がそれぞれ前記第2及び第1の電位に設定されて選択メモリセルの読み出し又は書き込みが行われるアクセス状態とを有する
    ことを特徴とする抵抗変化メモリ装置。
  2. 前記メモリセルアレイの第2の配線から第1の配線に流れる電流の経路に接続され、前記スタンバイ状態においてダイオードの耐圧不良のメモリセルが配線を不良として検知して、この検知が行われた配線をフローティングの不使用状態に設定するための不良検知回路を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の抵抗変化メモリ装置。
  3. 複数の第1の配線、前記第1の配線と交差する複数の第2の配線及び、前記第1及び第2の配線の交差部に配置されて第1の配線側をアノードとするダイオードと可変抵抗素子が直列接続されたメモリセルを備えたメモリセルアレイと、
    前記メモリセルアレイの第2の配線に接続されて、メモリセルのダイオードが逆バイアスとされたスタンバイ状態においてダイオードの耐圧不良のメモリセルが属する第2の配線を不良として検知してこれをフローティングの不使用状態に設定するための不良検知回路とを有する
    ことを特徴とする抵抗変化メモリ装置。
  4. 前記メモリセルアレイは、前記第2の配線の複数本の範囲をユニットとして複数ユニットにより構成され、
    前記不良検知回路は、ユニット毎に設けられてユニット単位での不良検知を行う
    ことを特徴とする請求項1又は3記載の抵抗変化メモリ装置。
  5. 前記メモリセルアレイは、前記不良検知回路の検知出力に基づいて、不良と判定されたユニットに代わってアクセスされるスペアユニットを有する
    ことを特徴とする請求項4記載の抵抗変化メモリ装置。
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