JP2009191659A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、内燃機関の制御装置に関し、低温燃焼によってリッチスパイクを行う際に、排気ガスの空燃比を迅速に低下させることができるとともに、早期着火を確実に防止することを目的とする。
【解決手段】本発明の内燃機関の制御装置は、外部EGRを行う外部EGR装置と、内部EGR量を可変とする内部EGR量可変手段と、吸気弁の閉じ時期を変化させることにより実圧縮比を可変とする実圧縮比可変手段と、排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比以下とするリッチスパイクを実行する場合に、内部EGR量が急増するように内部EGR量可変手段を制御することにより、内部EGRと外部EGRとの合計による総EGR率を、スモーク排出量がピークとなるEGR率より高い低温燃焼範囲へ移行させる低温燃焼手段と、低温燃焼手段により低温燃焼が実行される際に、実圧縮比が低下するように実圧縮比可変手段を制御する実圧縮比低減手段と、を備える。
【選択図】図6
【解決手段】本発明の内燃機関の制御装置は、外部EGRを行う外部EGR装置と、内部EGR量を可変とする内部EGR量可変手段と、吸気弁の閉じ時期を変化させることにより実圧縮比を可変とする実圧縮比可変手段と、排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比以下とするリッチスパイクを実行する場合に、内部EGR量が急増するように内部EGR量可変手段を制御することにより、内部EGRと外部EGRとの合計による総EGR率を、スモーク排出量がピークとなるEGR率より高い低温燃焼範囲へ移行させる低温燃焼手段と、低温燃焼手段により低温燃焼が実行される際に、実圧縮比が低下するように実圧縮比可変手段を制御する実圧縮比低減手段と、を備える。
【選択図】図6
Description
本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
ディーゼルエンジンは、通常、理論空燃比より大幅にリーンな希薄空燃比で運転される。よって、その排気ガス中には、多量の酸素が含まれている。このため、三元触媒でNOxを浄化することができない。そこで、NOx触媒を排気通路に設置し、排気ガス中のNOxをNOx触媒に吸蔵するようにした排気浄化システムが用いられている。NOx触媒に吸蔵できるNOxの量には限界がある。このため、上述のようなシステムでは、排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比以下とするリッチスパイクを定期的に行うことにより、NOx触媒に吸蔵されたNOxを脱離させて還元浄化することが必要である。
リッチスパイクを実行する方法としては、従来、膨張行程あるいは排気行程において筒内インジェクタから燃料を追加的に噴射するポスト噴射や、排気系に設けた燃料添加弁によって排気ガス中に燃料を噴射する排気系燃料添加等がある。しかしながら、これらの方法では、燃費やエミッションが悪化し易いという問題がある。
特開2004−360484号公報には、リッチスパイクを低温燃焼(低温リッチ燃焼とも呼ばれる)によって実施する技術が開示されている(同公報の「筒内リッチ」が低温燃焼に相当)。低温燃焼は、大量のEGRを行うことにより、空燃比を低下(リッチ化)させるとともに、燃焼温度を、スモークが生成されないような温度まで低下させて行う燃焼である。この低温燃焼によれば、スモークを排出することなく、理論空燃比に近い空燃比、あるいは理論空燃比よりもリッチな空燃比でディーゼルエンジンを運転することができる。このため、リッチスパイクを低温燃焼によって実行することにより、燃費やエミッションの悪化を抑制することができる。
上記公報に開示された技術では、排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路を通して排気ガス(EGRガス)を還流させる、いわゆる外部EGRによって低温燃焼を実施するようにしている。しかしながら、リッチスパイク時に外部EGRによって低温燃焼を実施する場合には、次のようないくつかの問題がある。
低温燃焼によるリッチスパイクを開始する際には、空燃比を急速に理論空燃比以下に低下させること重要である。空燃比の低下が緩慢であると、煤が多量に生成される燃焼領域を通過することとなってスモークを大量に排出したり、NOx触媒中のNOxが浄化されないままに脱離したりするからである。空燃比を急速に低下させるには、EGR率を瞬時に上昇させることが必要である。しかしながら、外部EGRの場合には、EGRガスがEGR通路やEGRクーラ等を通過して筒内に還流するので、EGRガスが筒内に到達するまでに時間がかかる。このため、EGR率を急上昇させることができない。よって、空燃比を急速に低下させることができず、スモークやNOxを排出してしまうという問題がある。
また、HCを多く含んだリッチなEGRガスを大量にEGR通路に通過させることになるので、EGR通路の内壁にHC等に起因する付着物が堆積し、EGR通路が詰まり易いという問題もある。この詰まりを防止するためには、EGRクーラの前にHC除去触媒を設置する必要があるが、コスト面等の理由から実現困難である。
上記のような問題を解決する方法として、内部EGRを利用することによって低温燃焼を成立させる方法が考えられる。しかしながら、本発明者の知見によれば、内部EGRを用いて低温燃焼を行う場合、次のような問題がある。内部EGRでは、燃焼直後の高温の内部EGRガスが冷却されずに筒内に還流(残留)する。このため、内部EGRを大量に行うと、筒内温度が高くなるので、圧縮端温度が過度に高くなり易い。圧縮端温度が過度に高くなると、燃料の早期着火が生じ易くなり、また、本来の目的の低温燃焼領域から外れ、燃費やエミッションが悪化し、或いはスモークが増加する。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、低温燃焼によってリッチスパイクを行う際に、排気ガスの空燃比を迅速に低下させることができるとともに、早期着火を確実に防止することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
外部EGRを行う外部EGR装置と、
内部EGR量を可変とする内部EGR量可変手段と、
吸気弁の閉じ時期を変化させることにより実圧縮比を可変とする実圧縮比可変手段と、
排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比以下とするリッチスパイクを実行する場合に、内部EGR量が急増するように前記内部EGR量可変手段を制御することにより、内部EGRと外部EGRとの合計による総EGR率を、スモーク排出量がピークとなるEGR率より高い低温燃焼範囲へ移行させる低温燃焼手段と、
前記低温燃焼手段により低温燃焼が実行される際に、実圧縮比が低下するように前記実圧縮比可変手段を制御する実圧縮比低減手段と、
を備えることを特徴とする。
外部EGRを行う外部EGR装置と、
内部EGR量を可変とする内部EGR量可変手段と、
吸気弁の閉じ時期を変化させることにより実圧縮比を可変とする実圧縮比可変手段と、
排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比以下とするリッチスパイクを実行する場合に、内部EGR量が急増するように前記内部EGR量可変手段を制御することにより、内部EGRと外部EGRとの合計による総EGR率を、スモーク排出量がピークとなるEGR率より高い低温燃焼範囲へ移行させる低温燃焼手段と、
前記低温燃焼手段により低温燃焼が実行される際に、実圧縮比が低下するように前記実圧縮比可変手段を制御する実圧縮比低減手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記低温燃焼手段により低温燃焼が実行される際に、早期着火のおそれがあるか否かを判定する早期着火判定手段を備え、
前記実圧縮比低減手段は、早期着火のおそれがあると判定された場合に、実圧縮比を低下させることを特徴とする。
前記低温燃焼手段により低温燃焼が実行される際に、早期着火のおそれがあるか否かを判定する早期着火判定手段を備え、
前記実圧縮比低減手段は、早期着火のおそれがあると判定された場合に、実圧縮比を低下させることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記実圧縮比低減手段は、機関負荷が高い場合ほど、実圧縮比を小さくすることを特徴とする。
前記実圧縮比低減手段は、機関負荷が高い場合ほど、実圧縮比を小さくすることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、
過給機と、
過給圧を調整する過給圧調整アクチュエータと、
前記実圧縮比低減手段によって実圧縮比が低減された場合に、過給圧が上昇するように前記過給圧調整アクチュエータを作動させる過給圧増幅手段と、
を備えることを特徴とする。
過給機と、
過給圧を調整する過給圧調整アクチュエータと、
前記実圧縮比低減手段によって実圧縮比が低減された場合に、過給圧が上昇するように前記過給圧調整アクチュエータを作動させる過給圧増幅手段と、
を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、リッチスパイクを低温燃焼によって実施することができる。このため、燃費やエミッションの悪化を抑制することができる。また、リッチスパイクを実行する場合に、内部EGR量を急増させることにより、総EGR率を低温燃焼閾値以上にまで急速に上昇させることができる。これにより、スモーク排出量がピークとなるEGR率領域を瞬時に通過することができるので、リッチスパイク開始時のスモークの排出を確実に抑制することができる。また、総EGR率を急速に上昇させることができるので、空燃比を理論空燃比以下に急速に低下させることができる。このため、NOx触媒に吸蔵されたNOxが浄化されずに離脱してしまうことを確実に防止することができる。更に、第1の発明によれば、低温燃焼が実行される際に、実圧縮比を低下させることにより、圧縮端温度を低くすることができる。このため、大量の内部EGRが実行されても、圧縮端温度が過度に高くなることがなく、燃料の早期着火を確実に防止することができる。よって、早期着火に起因する燃費やエミッションの悪化を確実に回避することができる。
第2の発明によれば、低温燃焼が実行される際に早期着火のおそれがあるか否かを判定し、早期着火のおそれがあると判定された場合に実圧縮比を低下させる。これにより、実圧縮比を低減する必要のない場合(例えば軽負荷時)には、実圧縮比を低下させる制御を回避することができるので、同制御を必要且つ十分な範囲で実行することができる。
第3の発明によれば、低温燃焼を実行する際に、機関負荷が高い場合ほど、実圧縮比を小さくすることができる。これにより、筒内温度が高くなり易い高負荷領域においても燃焼温度を十分に低下させ、低温燃焼を実現することができる。よって、低温燃焼によるリッチスパイクが可能な領域を高負荷側に拡大することができる。
第4の発明によれば、低温燃焼実行時に実圧縮比が低減された場合に、過給圧調整アクチュエータによって過給圧を上昇させることができる。実圧縮比を低減する制御は、吸気弁を遅閉じまたは早閉じさせることによって行われる。このため、筒内ガス量が減少するので、吸入空気量(新気量)も減少する。よって、特に高回転高負荷領域では、吸入空気量が不足する場合がある。吸入空気量が不足すると、空燃比がリッチ化し過ぎて燃焼が不安定になったり、スモークを排出したりする。第4の発明によれば、上記のような吸入空気量不足を確実に回避することができるので、上記のような弊害を確実に防止することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、ディーゼルエンジン(圧縮着火内燃機関)10を備えている。ディーゼルエンジン10は、車両等に搭載され、その動力源とされる。図1に示すディーゼルエンジン10は、直列4気筒型であるが、本発明では、気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、ディーゼルエンジン(圧縮着火内燃機関)10を備えている。ディーゼルエンジン10は、車両等に搭載され、その動力源とされる。図1に示すディーゼルエンジン10は、直列4気筒型であるが、本発明では、気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。
ディーゼルエンジン10の各気筒には、燃料を筒内に直接噴射する燃料インジェクタ12が設置されている。各気筒の燃料インジェクタ12は、共通のコモンレール14に接続されている。図示しない燃料タンク内の燃料は、サプライポンプ16によって所定の燃圧まで加圧されて、コモンレール14内に蓄えられ、コモンレール14から各燃料インジェクタ12に供給される。
ディーゼルエンジン10の各気筒から排出される排気ガスは、排気マニホールド20により集合されて排気通路18に流入する。本実施形態のディーゼルエンジン10は、排気ガスのエネルギーによって過給を行うターボチャージャ24を備えている。ターボチャージャ24は、排気ガスのエネルギーによって回転する排気タービン24aと、この排気タービン24aに駆動されて回転する吸気コンプレッサ24bとを有している。排気タービン24aは、排気通路18の途中に配置されており、吸気コンプレッサ24bは、吸気通路28の途中に配置されている。
本実施形態のターボチャージャ24は、排気タービン24aの入口面積を可変とする可変ノズル24cを更に備えている。この可変ノズル24cは、アクチュエータ22に駆動されることで開閉する。可変ノズル24cの開度を小さくするほど、排気タービン24aに流入する排気ガスの流速が速くなる。よって、可変ノズル24cの開度を小さくすることにより、ターボチャージャ24の回転数が上昇するので、ターボチャージャ24による過給圧を増大させることができる。
排気タービン24aの下流側の排気通路18には、NOx触媒26が設置されている。ディーゼルエンジン10が希薄空燃比で通常運転しているときには、排気ガス中のNOxをこのNOx触媒26によって捕捉・吸蔵させる。これにより、大気中へのNOxの排出を抑制することができる。
本システムでは、NOx触媒26に吸蔵されたNOxを浄化するために、NOx触媒26に流入する排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比以下とするリッチスパイクを定期的に実行する。HC等の還元剤を含むリッチな排気ガスをNOx触媒26に流入させることにより、NOx触媒26からNOxを脱離させ、N2へと還元浄化することができる。リッチスパイクの具体的な実施方法については後述する。
ディーゼルエンジン10の吸気通路28の入口付近には、エアクリーナ30が設けられている。エアクリーナ30を通って吸入された空気は、ターボチャージャ24の吸気コンプレッサ24bで圧縮された後、インタークーラ32で冷却される。インタークーラ32を通過した吸入空気は、吸気マニホールド34を通って、各気筒内に流入する。
吸気通路28の、インタークーラ32と吸気マニホールド34との間には、吸気絞り弁36が設置されている。吸気絞り弁36は、その開度がモータによって調整される電子制御式スロットル弁で構成されている。また、吸気通路28の、エアクリーナ30の下流近傍には、吸入空気量を検出するエアフローメータ38が設置されている。
また、ディーゼルエンジン10は、排気ガスの一部を吸気通路28に還流させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)を行うための外部EGR装置を備えている。本実施形態の外部EGR装置は、排気マニホールド20と吸気通路28とを接続するEGR通路40と、EGR通路40の途中に設置されたEGRクーラ42と、EGRクーラ42の下流側に設置されたEGR弁44とを有している。EGR通路40を介して排気ガス(EGRガス)を還流させることを以下「外部EGR」と称する。また、外部EGRによるEGRガス(つまり、EGR通路40を通って筒内に還流する排気ガス)を「外部EGRガス」と称する。
本実施形態のシステムは、車両の運転席に設けられたアクセルペダルの位置(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ48と、ECU(Electronic Control Unit)50とを更に備えている。ECU50には、上述した各種のセンサおよびアクチュエータが電気的に接続されている。ECU50は、各センサの出力に基づき、所定のプログラムに従って各アクチュエータを駆動させることにより、ディーゼルエンジン10の運転状態を制御する。
図2は、図1に示すシステムにおけるディーゼルエンジン10の一つの気筒の断面を示す図である。以下、ディーゼルエンジン10について更に説明する。図2に示すように、ディーゼルエンジン10のクランク軸60の近傍には、クランク軸60の回転角度(クランク角)を検出するクランク角センサ62が取り付けられている。このクランク角センサ62は、ECU50に電気的に接続されている。
また、本実施形態のディーゼルエンジン10には、吸気弁52の開弁特性(開き時期および閉じ時期)を可変とする吸気可変動弁装置54と、排気弁56の開弁特性(少なくとも閉じ時期)を可変とする排気可変動弁装置58とが備えられている。吸気可変動弁装置54および排気可変動弁装置58の作動は、ECU50により制御される。
吸気可変動弁装置54や排気可変動弁装置58としては、その具体的構成は特に限定されず、次に例示するような機構を用いることができる。
(1)弁を駆動するカムシャフトの位相を変化させることにより、作用角(開弁期間)を一定としたままで開き時期および閉じ時期を連続的に進角あるいは遅角することができる位相可変機構。
(2)弁とカムシャフトとの間に揺動カムなどを介在させることにより、作用角(開弁期間)を連続的に可変とする作用角可変機構。
(3)カムシャフトを電気モータによって回転駆動することにより、弁を任意の時期に開閉可能な機構。
(4)任意の時期に開閉可能な電磁駆動弁。
(1)弁を駆動するカムシャフトの位相を変化させることにより、作用角(開弁期間)を一定としたままで開き時期および閉じ時期を連続的に進角あるいは遅角することができる位相可変機構。
(2)弁とカムシャフトとの間に揺動カムなどを介在させることにより、作用角(開弁期間)を連続的に可変とする作用角可変機構。
(3)カムシャフトを電気モータによって回転駆動することにより、弁を任意の時期に開閉可能な機構。
(4)任意の時期に開閉可能な電磁駆動弁。
(内部EGR)
ディーゼルエンジン10では、正または負のバルブオーバーラップが生ずるように吸気可変動弁装置54および排気可変動弁装置58を制御することにより、内部EGRを実行することができる。図3は、正のバルブオーバーラップを設けた場合の吸気弁52および排気弁56の開弁特性を示す図である。この図に示すように、正のバルブオーバーラップとは、排気弁56および吸気弁52が吸排気上死点付近で共に開いた状態となっている期間である。吸気弁52の開き時期を通常時より早くし、排気弁56の閉じ時期を通常時より遅くすることにより、正のバルブオーバーラップを拡大することができる。
ディーゼルエンジン10では、正または負のバルブオーバーラップが生ずるように吸気可変動弁装置54および排気可変動弁装置58を制御することにより、内部EGRを実行することができる。図3は、正のバルブオーバーラップを設けた場合の吸気弁52および排気弁56の開弁特性を示す図である。この図に示すように、正のバルブオーバーラップとは、排気弁56および吸気弁52が吸排気上死点付近で共に開いた状態となっている期間である。吸気弁52の開き時期を通常時より早くし、排気弁56の閉じ時期を通常時より遅くすることにより、正のバルブオーバーラップを拡大することができる。
図4は、負のバルブオーバーラップを設けた場合の吸気弁52および排気弁56の開弁特性を示す図である。この図に示すように、負のバルブオーバーラップとは、排気弁56および吸気弁52が吸排気上死点付近で共に閉じた状態となっている期間である。排気弁56の閉じ時期を通常時より早くして上死点より前とし、吸気弁52の開き時期を通常時より遅くして上死点より後とすることにより、負のバルブオーバーラップを設けることができる。
ディーゼルエンジン10では、内部EGRを実行する際には、上述したような正または負のバルブオーバーラップが生ずるように吸気可変動弁装置54および排気可変動弁装置58を制御する。この場合、正または負のバルブオーバーラップを大きくするほど、内部EGR量を多くすることができる。すなわち、正または負のバルブオーバーラップの大きさを制御することにより、内部EGR量を制御することができる。
以下、内部EGRによるEGRガス(つまり、筒内に残留する排気ガス)を「内部EGRガス」と称する。
(実圧縮比可変制御)
ディーゼルエンジン10では、吸気弁52の閉じ時期(以下「吸気弁閉じ時期」と称する)を変更することにより、実圧縮比(実質的な圧縮比)を変化(低下)させることが可能である。図5は、実圧縮比を低下させる制御を実行する場合の吸気弁52の開弁特性を示す図である。
ディーゼルエンジン10では、吸気弁52の閉じ時期(以下「吸気弁閉じ時期」と称する)を変更することにより、実圧縮比(実質的な圧縮比)を変化(低下)させることが可能である。図5は、実圧縮比を低下させる制御を実行する場合の吸気弁52の開弁特性を示す図である。
吸気弁52は、通常、下死点付近で閉じる(図5中の実線)。この場合には、ピストン64が下降から上昇に転じるのに伴って圧縮行程が開始する。これに対し、吸気弁閉じ時期を通常より遅くした場合(以下、「吸気弁52の遅閉じ」とも言う)には、ピストン64が上昇に転じた後も吸気弁52が開いているので、一旦吸入された筒内ガスの一部が吸気弁52を通って吸気ポートに戻される。そして、吸気弁52が閉じてから、実質的な圧縮行程が始まる。このため、通常の吸気弁閉じ時期の場合と比べ、実質的な圧縮行程が短くなり、実圧縮比が小さくなる。
また、吸気弁閉じ時期を通常より早くして下死点より前にした場合(以下、「吸気弁52の早閉じ」とも言う)には、ピストン64が下降している途中で吸気弁52が閉まる。このため、吸気弁52が閉じてから下死点までの間は、ピストン64の下降に伴い筒内ガスが膨張する。その後、下死点を通過してピストン64が上昇に転じ、吸気弁52が閉じたのと同じ高さまでピストン64が上昇した位置で、筒内ガスは元の状態に戻る。よって、この位置から上死点までが実質的な圧縮行程となる。このため、通常の吸気弁閉じ時期の場合と比べ、実質的な圧縮行程が短くなり、実圧縮比が小さくなる。
このように、ディーゼルエンジン10では、吸気弁閉じ時期が通常より遅く、または早くなるように吸気可変動弁装置54を制御することにより、実圧縮比を通常の圧縮比より小さくすることができる。
(低温燃焼)
前述したように、本実施形態では、NOx触媒26に吸蔵されたNOxを還元浄化する際に、排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比以下とするリッチスパイクを実行する。また、NOx触媒26が硫黄被毒した場合にこれを再生させるためにリッチスパイクを実行する場合などもある。本実施形態では、リッチスパイクを実行する場合、低温燃焼を行うことによって、ディーゼルエンジン10から排出される排気ガスの空燃比を低下させることとしている。この低温燃焼について、以下に説明する。
前述したように、本実施形態では、NOx触媒26に吸蔵されたNOxを還元浄化する際に、排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比以下とするリッチスパイクを実行する。また、NOx触媒26が硫黄被毒した場合にこれを再生させるためにリッチスパイクを実行する場合などもある。本実施形態では、リッチスパイクを実行する場合、低温燃焼を行うことによって、ディーゼルエンジン10から排出される排気ガスの空燃比を低下させることとしている。この低温燃焼について、以下に説明する。
EGRガス(排気ガス)は、空気と比べて比熱が高く、従って多量の熱を吸収することができる。よって、EGR率(EGRガス量/(EGRガス量+吸入新気量))を増大するほど、燃焼室内における燃焼温度が低下する。燃焼温度が低下するとNOxの発生量が低下する。従ってEGR率を増大すればするほどNOxの発生量は低下することになる。
しかしながら、EGR率を増大させていくと、EGR率がある限度を超えたときに、煤の発生量、すなわちスモークが急激に増大し始める。従って、通常は、スモークが急激に増大し始めるEGR率が、EGR率の最大許容限界であり、EGR率はこの最大許容限界を超えない範囲内に制御される。このEGR率の最大許容限界は機関の形式や燃料によってかなり異なるがおおよそ30%から50%である。
ところが、近年の研究において、次のようなことが見出された。すなわち、EGR率を最大許容限界よりも大きくすれば上述の如くスモークが急激に増大するが、このスモークの発生量にはピークが存在し、このピークを超えてEGR率を更に大きくすると今度はスモークが急激に減少し始めるのである。そして、EGR率を、ある閾値以上(例えば70%以上)にすると、スモークがほとんど零になる。また、このときにはNOxの発生量が極めて少量となる。このようにして、EGR率を従来の最大許容限界を超えて更に大きくすることにより、スモークおよびNOxを同時に低減することのできる新たな燃焼システムのことを、低温燃焼と言う。
低温燃焼の基本は、簡単に言うと、炭化水素が煤に成長するまでの途中の段階において炭化水素の成長を停止させることにある。すなわち、実験研究を重ねた結果判明したことは、燃焼室内における燃焼時の燃料およびその周囲のガス温度がある温度以下のときには炭化水素の成長が煤に至る前の途中の段階で停止し、燃料およびその周囲のガス温度がある温度以上になると炭化水素は一気に煤まで成長してしまうということである。この場合、燃料およびその周囲のガス温度は燃料が燃焼した際の燃料周りのガスの吸熱作用が大きく影響しており、燃料燃焼時の発熱量に応じて燃料周りのガスの吸熱量を調整することによって燃料およびその周囲のガス温度を制御することができる。
従って、燃焼室内における燃焼時の燃料およびその周囲のガス温度を炭化水素の成長が途中で停止する温度以下に抑制すれば煤が発生しなくなる。燃焼室内における燃焼時の燃料およびその周囲のガス温度を炭化水素の成長が途中で停止する温度以下に抑制することは、燃料周りのガスの吸熱量を調整することによって可能となる。これが低温燃焼の基本的な考え方である。
上述したような低温燃焼では、EGR率が極めて高い状態であるので、筒内の酸素量が少ない。よって、筒内空燃比は、通常燃焼時よりも大幅に低下(リッチ化)し、理論空燃比以下とすることも可能である。従って、ディーゼルエンジン10を低温燃焼運転することによってリッチスパイクを実行することが可能である。低温燃焼を用いてリッチスパイクを実行する場合には、排気系燃料添加やポスト噴射などの他の方法でリッチスパイクを実行する場合と比べ、エミッションや燃費の悪化を抑制することができるという利点がある。
ところで、ディーゼルエンジン10では、通常運転状態において、エンジン出口のNOx濃度を十分に低減する必要があるため、広範囲な運転領域において、外部EGRを実行している。この場合、EGR率は、前述した最大許容限界(例えば50%)以下とされている。このような通常の運転状態から、低温燃焼によるリッチスパイクを実行するためには、EGR率を、低温燃焼範囲の所定値(例えば80%)まで上昇させる必要がある。すなわち、本実施形態では、リッチスパイクの開始時に、EGR率を、最大許容限界以下の値から低温燃焼閾値以上にまで上昇させることが必要となる。この場合には、EGR率を急速に上昇させることが要求される。上述したように、EGR率の最大許容限界と低温燃焼閾値との間には、スモーク排出量のピークが存在する。このため、EGR率の上昇が緩慢であると、そのピーク範囲を通過する時間が長くなり、スモークを大量に排出してしまうからである。
また、リッチスパイクの開始時には、空燃比を理論空燃比以下まで急速に低下させることも重要である。EGR率の上昇と空燃比の低下とは表裏一体であるので、EGR率の上昇が緩慢であると、空燃比の低下も緩慢となる。リッチスパイクの開始時に空燃比の低下が緩慢であると、NOx触媒26に吸蔵されていたNOxが浄化されずに大気に放出されてしまい易い。その理由は、次の通りである。リッチスパイクの開始時に、空燃比の低下が緩慢であると、理論空燃比より若干リーンな排気ガスがNOx触媒26に流入する時間が長くなる。NOx触媒26は、排気ガスの空燃比が理論空燃比以下となったときにNOxを一気に離脱させるのではなく、排気ガスの空燃比が理論空燃比より若干リーンであってもNOxを離脱させる性質がある。一方、NOx触媒26内の雰囲気が理論空燃比より若干リーンである場合には、還元剤が不足するため、離脱したNOxが浄化されない。このため、理論空燃比より若干リーンな排気ガスがNOx触媒26に流入すると、吸蔵されていたNOxが浄化されずに放出されてしまう。
以上説明したように、スモークやNOxの排出を抑制するためには、リッチスパイクの開始時に、EGR率を低温燃焼閾値以上にまで、急速に上昇させることが重要である。
外部EGRの場合、EGR量を多くするには、EGR弁44の開度を大きくするか、吸気絞り弁36の開度を小さくする。この場合、外部EGRガスは、長いEGR経路(EGR通路40、EGRクーラ42、吸気マニホールド34等)を経由して筒内に還流する。このため、EGR弁44または吸気絞り弁36の開度を変化させたとしても、筒内に流入する外部EGRガスが増えるのには時間がかかる。このため、リッチスパイクの開始時に、外部EGR量を増加させることによってEGR率を低温燃焼閾値まで上昇させるようにした場合には、EGR率の増加が緩慢となる。その結果、スモークやNOxを多く排出してしまうという問題がある。
また、低温燃焼時のEGRをすべて外部EGRで賄うとすると、EGR通路40やEGRクーラ42の内部が詰まり易いという問題もある。すなわち、低温燃焼時のEGRをすべて外部EGRで賄うとすると、HCを多く含んだリッチなEGRガスを大量にEGR通路40に流すことになる。このため、HC等に起因する付着物が流路の内壁に堆積し、詰まりが生じ易い。この詰まりを防止するためには、EGRクーラ42の前にHC除去触媒を設置する必要があるが、コスト面等の理由から実現困難である。
上述したような問題を解決するため、本実施形態では、リッチスパイクの開始時に、内部EGRを併用することによって、EGR率を低温燃焼閾値以上に上昇させることとした。内部EGR量、すなわち残留ガス量は、吸気可変動弁装置54および排気可変動弁装置58を作動して正または負のバルブオーバーラップを拡大すれば、次のサイクルからすぐに増加する。このため、内部EGRの場合には、外部EGRの場合と比べ、極めて迅速にEGR量を増大させることができる。よって、総EGR率(内部EGRと外部EGRとの合計によるEGR率)を急速に上昇させること、すなわち空燃比を急速に低下させることが可能となる。
例えば、外部EGR率が50%で内部EGR率が0%の通常運転状態からリッチスパイクを開始する場合には、正または負のバルブオーバーラップを、例えば30%の内部EGR率が得られるような大きさにまで拡大させればよい。これにより、内部EGR率は、0%から30%に急速に増大する。従って、総EGR率は、最大許容限界以下の50%から、低温燃焼閾値以上の80%にまで、急速に上昇する。よって、スモークやNOxの排出を確実に抑制することができる。
また、本実施形態によれば、内部EGRを併用して低温燃焼を行うことにより、外部EGRの割合を少なくすることができる。このため、EGR通路40やEGRクーラ42の詰まりを確実に抑制することができる。
上述したように、本実施形態では、リッチスパイクのために低温燃焼を行う場合に、内部EGR量を急増させることにより、空燃比を迅速に理論空燃比以下に低下させることができる。しかしながら、この場合、本発明者の知見によれば、次のような新たな問題が生ずる。内部EGRガスは、燃焼直後のガスであり、EGRクーラ42による冷却もなされていないため、外部EGRガスと比べ、極めて高温である。よって、筒内に占める内部EGRガスの割合が多くなるほど、筒内ガス(新気+外部EGRガス+内部EGRガス)の温度が高くなり、その結果、圧縮端温度(圧縮上死点付近における筒内ガス温度)が高くなる。このようなことから、大量の内部EGRを伴って低温燃焼を行うと、圧縮端温度が高くなり過ぎて、燃料の早期着火(過早着火)が発生し易くなる。この早期着火により、燃費やエミッションが悪化するという問題がある。
上記のような早期着火を防止するため、本実施形態では、リッチスパイクの際に内部EGR量を増加させるのに合わせて、実圧縮比を低下させる制御(すなわち、吸気可変動弁装置54によって吸気弁52を遅閉じまたは早閉じさせる制御)を実行することとした。実圧縮比を低下させることにより、圧縮端温度が低下する。このため、早期着火を確実に回避することができ、燃費やエミッションの悪化を防止することができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図6は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。図6に示すルーチンによれば、まず、リッチスパイクを実行する要求の有無が判別される(ステップ100)。このステップ100での判別手法は、特に限定されず、公知の手法により行うことができる。例えば、ディーゼルエンジン10の運転状態(エンジン回転数および負荷)とNOx排出量との関係をマップとしてECU50に記憶しておく。このマップによれば、NOx触媒26に流入するNOxの量を運転状態に基づいて逐次算出することができる。そして、前回のリッチスパイクが実行されてから現在までのNOx流入量を積算することにより、NOx触媒26のNOx吸蔵量を算出することができる。このNOx吸蔵量が所定の閾値を超えた場合には、リッチスパイクが必要であると判別することができる。
図6は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。図6に示すルーチンによれば、まず、リッチスパイクを実行する要求の有無が判別される(ステップ100)。このステップ100での判別手法は、特に限定されず、公知の手法により行うことができる。例えば、ディーゼルエンジン10の運転状態(エンジン回転数および負荷)とNOx排出量との関係をマップとしてECU50に記憶しておく。このマップによれば、NOx触媒26に流入するNOxの量を運転状態に基づいて逐次算出することができる。そして、前回のリッチスパイクが実行されてから現在までのNOx流入量を積算することにより、NOx触媒26のNOx吸蔵量を算出することができる。このNOx吸蔵量が所定の閾値を超えた場合には、リッチスパイクが必要であると判別することができる。
上記ステップ100で、リッチスパイクが必要でないと判別された場合には、今回のルーチンの実行がそのまま終了される。
一方、上記ステップ100で、リッチスパイクの実行が必要であると判別された場合には、内部EGR量を増大させる制御、すなわち正または負のバルブオーバーラップを拡大する制御が実行される(ステップ102)。このステップ102では、具体的には、まず、低温燃焼時の目標総EGR率から現在の外部EGR率を差し引くことにより、目標内部EGR率が算出される。次いで、その目標内部EGR率を得るために必要な正または負のバルブオーバーラップ量がマップに基づいて算出される。そして、そのバルブオーバーラップ量が実現されるように、吸気可変動弁装置54または排気可変動弁装置58が制御される。
上記ステップ102の処理に続いて、早期着火のおそれがあるか否かが判別される(ステップ104)。このステップ104では、具体的には、次のような処理がなされる。ECU50には、運転状態に基づいて圧縮端温度を推定するためのマップと、内部EGRの影響による圧縮端温度の増加分を推定するためのマップとが予め記憶されている。ステップ104では、まず、前者のマップに基づいて、現在の運転状態に対応する圧縮端温度が算出され、次いで、後者のマップに基づいて、現在の内部EGR率に対応する圧縮端温度の増加分が算出される。そして、その両者を足し合わせることにより、内部EGRの影響を考慮した現在の圧縮端温度推定値が算出される。この圧縮端温度推定値が所定の閾値を超えている場合には、早期着火が発生するおそれがあると判定され、同閾値を超えていない場合には、早期着火が発生するおそれはないと判定される。
上記ステップ104で、早期着火のおそれがあると判別された場合には、実圧縮比を低下させる制御、すなわち吸気弁52が遅閉じまたは早閉じとなるように吸気可変動弁装置54を作動させる制御が実行される(ステップ106)。この制御により、圧縮端温度を低下させることができる。よって、早期着火を確実に回避することができ、燃費やエミッションの悪化を防止することができる。
上記ステップ106の処理により実圧縮比が低減された場合には、次に、吸入空気量が不足であるかどうかが判別される(ステップ108)。ECU50には、運転状態と、吸入空気量の下限値との関係を定めたマップが予め記憶されている。このステップ108では、まず、そのマップに基づいて、現在の運転状態に対応する吸入空気量下限値が算出される。そして、エアフローメータ38により検出される吸入空気量が、その吸入空気量下限値より少ない場合には、吸入空気量が不足であると判別される。
上記ステップ108で吸入空気量が不足であると判別された場合には、過給圧を増大させる制御が実行される(ステップ110)。このステップ110では、具体的には、可変ノズル24cの開度を小さくする制御が実行される。これにより、ターボチャージャ24の回転数が上昇し、過給圧を増大させることができる。過給圧が増大すると、筒内ガス量が増加するので、吸入空気量の不足を解消することができる。
上記ステップ106において吸気弁52が遅閉じまたは早閉じされると、筒内ガス量が減少するので、吸入空気量(新気量)も減少する。このため、特に高回転高負荷領域では、吸入空気量が不足する場合がある。吸入空気量が不足すると、空燃比がリッチ化し過ぎて燃焼が不安定になったり、スモークを排出したりする。本実施形態によれば、上記ステップ108および110の処理により、吸入空気量不足を迅速に解消することができるので、上記のような弊害を確実に防止することができる。
なお、上記ステップ108で吸入空気量が十分であると判別された場合には、過給圧を増大させる必要はないので、上記ステップ110の処理はスキップされる。また、上記ステップ104で早期着火が発生するおそれがないと判別された場合には、上記104〜110の処理は必要ないので、スキップされる。
上述した処理に続いて、燃料インジェクタ12の噴射時期を進角させる処理が実行される(ステップ112)。低温燃焼を行う際には、筒内に大量のEGRガスが存在するため、燃料が着火しにくい場合がある。そこで、このステップ112によって燃料噴射時期を進角することにより、着火し易くすることができる。
以上の処理により、低温燃焼が成立する(ステップ114)。これにより、筒内の空燃比が理論空燃比以下となり、排気ガスの空燃比も理論空燃比以下となる。このため、NOx触媒26に対するリッチスパイクが実施され、吸蔵されたNOxを離脱させて還元浄化することができる(ステップ116)。なお、このステップ116においては、必要に応じ、排気系燃料添加やポスト噴射等によって排気ガス中に少量の燃料を追加してもよい。
以上説明したように、本発明によれば、リッチスパイクを行う際に、内部EGR量を急増させることにより、総EGR率を低温燃焼閾値以上まで急速に上昇させることができる。これにより、リッチスパイクの開始時に空燃比を理論空燃比以下まで急速に低下させることができる。よって、スモークやNOxの排出を確実に抑制することができる。また、通常燃焼から低温燃焼に切り替える際に、外部EGR率を大きく変化させる必要がないので、外部EGRガスの輸送遅れの影響を受けにくい。このため、通常燃焼から低温燃焼に切り替える際に、総EGR率を精度良く制御することができる。よって、燃費、エミッション、トルク変動等が悪化することを十分に抑制することができ、円滑に低温燃焼に移行することができる。
更に、本発明によれば、通常燃焼から低温燃焼に瞬時に切り替えることができるので、リッチスパイクのタイミングでのみ低温燃焼を実施すればよい。このため、低温燃焼の継続時間を最小限とすることができるので、燃費やエミッションの悪化を最低限に抑えることができる。
また、本発明によれば、内部EGRを伴った低温燃焼時に、実圧縮比を通常時より小さくすることにより、圧縮端温度が過度に高くなることを確実に回避することができる。このため、早期着火が発生することを確実に防止することができる。
また、本発明によれば、低温燃焼時に実圧縮比を通常時より小さくすることにより、低温燃焼が可能な領域を高負荷側に拡大することができるという利点もある。従来、高負荷域では、筒内温度が高くなるため、燃焼温度も高くなり、低温燃焼の成立が困難である。これに対し、本発明によれば、実圧縮比を低減することにより、燃焼温度を低下させることができるので、高負荷域であっても低温燃焼が可能となる。よって、高負荷域においても、低温燃焼を利用したリッチスパイクを実行することができる。なお、本実施形態では、上記ステップ106において、エンジン負荷が高い場合ほど実圧縮比が小さくなるように制御しても良い。これにより、低温燃焼可能な領域をより高負荷側に拡大させることができる。
なお、本実施形態では、内部EGR量を増加させるために正または負のバルブオーバーラップを拡大する際に、吸気弁52および排気弁56の双方の開弁特性を変化させるようにしているが、本発明では、何れか一方の開弁特性を変化させることによって正または負のバルブオーバーラップを拡大するようにしてもよい。
また、本実施形態では、上記ステップ110において、可変ノズル24cの開度を小さくすることによって過給圧を増大させているが、本発明では、過給圧を増大させる手段はこれに限定されるものではない。例えば、電気モータによるアシスト機構を備えたターボチャージャの場合には、その電気モータを作動させることによって過給圧を増大させるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、吸気可変動弁装置54および排気可変動弁装置58が前記第1の発明における「内部EGR量可変手段」に、吸気可変動弁装置54が前記第1の発明における「実圧縮比可変手段」に、可変ノズル24cおよびアクチュエータ22が前記第4の発明における「過給圧調整アクチュエータ」に、それぞれ相当している。また、ECU50が、上記ステップ102の処理を実行することにより前記第1の発明における「低温燃焼手段」が、上記ステップ106の処理を実行することにより前記第1の発明における「実圧縮比低減手段」が、上記ステップ104の処理を実行することにより前記第2の発明における「早期着火判定手段」が、上記ステップ110の処理を実行することにより前記第4の発明における「過給圧増幅手段」が、それぞれ実現されている。
10 ディーゼルエンジン
12 燃料インジェクタ
14 コモンレール
18 排気通路
20 排気マニホールド
22 アクチュエータ
24 ターボチャージャ
24c 可変ノズル
26 NOx触媒
28 吸気通路
34 吸気マニホールド
36 吸気絞り弁
38 エアフローメータ
40 EGR通路
44 EGR弁
50 ECU
52 吸気弁
56 排気弁
62 クランク角センサ
64 ピストン
12 燃料インジェクタ
14 コモンレール
18 排気通路
20 排気マニホールド
22 アクチュエータ
24 ターボチャージャ
24c 可変ノズル
26 NOx触媒
28 吸気通路
34 吸気マニホールド
36 吸気絞り弁
38 エアフローメータ
40 EGR通路
44 EGR弁
50 ECU
52 吸気弁
56 排気弁
62 クランク角センサ
64 ピストン
Claims (4)
- 外部EGRを行う外部EGR装置と、
内部EGR量を可変とする内部EGR量可変手段と、
吸気弁の閉じ時期を変化させることにより実圧縮比を可変とする実圧縮比可変手段と、
排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比以下とするリッチスパイクを実行する場合に、内部EGR量が急増するように前記内部EGR量可変手段を制御することにより、内部EGRと外部EGRとの合計による総EGR率を、スモーク排出量がピークとなるEGR率より高い低温燃焼範囲へ移行させる低温燃焼手段と、
前記低温燃焼手段により低温燃焼が実行される際に、実圧縮比が低下するように前記実圧縮比可変手段を制御する実圧縮比低減手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記低温燃焼手段により低温燃焼が実行される際に、早期着火のおそれがあるか否かを判定する早期着火判定手段を備え、
前記実圧縮比低減手段は、早期着火のおそれがあると判定された場合に、実圧縮比を低下させることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。 - 前記実圧縮比低減手段は、機関負荷が高い場合ほど、実圧縮比を小さくすることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
- 過給機と、
過給圧を調整する過給圧調整アクチュエータと、
前記実圧縮比低減手段によって実圧縮比が低減された場合に、過給圧が上昇するように前記過給圧調整アクチュエータを作動させる過給圧増幅手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008031044A JP2009191659A (ja) | 2008-02-12 | 2008-02-12 | 内燃機関の制御装置 |
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| JP2008031044A JP2009191659A (ja) | 2008-02-12 | 2008-02-12 | 内燃機関の制御装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
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ID=41073912
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- 2008-02-12 JP JP2008031044A patent/JP2009191659A/ja active Pending
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