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JP2009188345A - 太陽電池封止材及びその製造方法、並びに太陽電池装置 - Google Patents

太陽電池封止材及びその製造方法、並びに太陽電池装置 Download PDF

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JP2009188345A JP2008029414A JP2008029414A JP2009188345A JP 2009188345 A JP2009188345 A JP 2009188345A JP 2008029414 A JP2008029414 A JP 2008029414A JP 2008029414 A JP2008029414 A JP 2008029414A JP 2009188345 A JP2009188345 A JP 2009188345A
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徹 小倉
Hiroki Sasaki
広樹 佐々木
Yasutomo Goto
靖友 後藤
Daisuke Arioka
大輔 有岡
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Abstract

【課題】充分な反射率を示し、軽量で、故障耐久性に優れ、製造が容易な太陽電池封止材及び該太陽電池封止剤の製造方法、並びに該太陽電池封止材を備え、軽量で、耐久性に優れ、発電効率に優れ、製造が容易な太陽電池装置の提供。
【解決手段】太陽電池を備えた太陽電池装置における、光が入射する側とは反対側に設置され、該太陽電池を封止すると共に光を反射可能な太陽電池封止材であって、結晶性を有するポリマーからなり、内部に空洞を有し、前記空洞の配向方向に直交する厚み方向における前記空洞の平均長さをr(μm)とし、前記空洞の配向方向における前記空洞の平均長さをL(μm)とした際のL/r比が10以上である太陽電池封止材等とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、太陽電池、特に、屋外に使用する大面積の太陽電池に用いられる太陽電池封止材及びその製造方法、並びに該太陽電池封止材を備えた太陽電池装置に関する。
次世代の電力供給方法として、太陽光を利用した太陽電池によって発電された電力を供給する電力供給方法が注目されている。太陽電池による発電は、CO排出削減の効果が望めるだけでなく、従来の電力供給方法とは異なり、電力をその場で作り、消費することができるため、送電ロスも極めて少なく抑えることができ、エネルギーを効率的に活用することができる。
太陽電池は、電気を起こす最小単位である「セル」からなり、これを集積して「太陽電池モジュール(以下、モジュールということがある。)」を構成する。該「モジュール」は、太陽電池の発電効果を下げることなく、過酷な使用環境にも充分耐えうるよう、各種材料で封止する必要がある。
前記封止に求められる機能としては、例えば、強度、耐熱性、耐光性、耐湿性などが挙げられる。屋上や屋根の上への設置が多いことを考えると、台風など強風時に風圧で損傷しないこと、雪や霜、雹などに耐えること、汚れがつきにくく、デザイン的にも優れたものであることなども求められている。
また、現在、一般の住宅では、出力3kWの太陽光発電システムがあれば、家庭で消費される電力の約7割が賄われるといわれているが、出力3kWのモジュールの設置面積は、20m〜30mとなり、このサイズの太陽電池の重量は、設置部材を含めて300kg〜450kgと見積もられ、据付工事がかなり大掛かりになるだけでなく、建物の強度補強なども配慮する必要が生じることもあり、太陽電池装置の軽量化も重要な課題である。
屋外で用いる太陽電池モジュールは、機械的強度の確保や、厳しい環境下での信頼性確保のため、太陽電池を強化ガラス板などの上に透明な合成樹脂を用いて封入する方法が用いられることが多い。なお、太陽電池装置として使用する際は、前記強化ガラス板が、太陽光線の入射する側の面となり、該入射する側の面をおもて面としたとき、前記太陽電池モジュールを介して反対側が裏面となる。
本発明の太陽電池封止材とは、太陽電池の表面、及び太陽電池の裏面の封止剤のうち、裏面の封止材を言う。前記太陽電池の裏面の封止材は、太陽電池の裏側における太陽電池モジュールの保護が重要な役目であり、該太陽電池封止材は、太陽電池モジュールの性能低下を招く外部からの水蒸気、紫外線などの侵入を遮断できるようなものが好ましく用いられる。また、太陽電池モジュールの上部から漏れてくる太陽光を効率よく反射させることで、太陽電池モジュールに入射する太陽光が増大し、更に電換効率を向上させる機能を有するものである。
図1は、従来の太陽電池装置の断面概略図である。図1に示すように、太陽電池装置10は、透過層2と、太陽電池モジュール3と、外装シール材4と、封止樹脂5と、太陽電池封止材1とを有する。
太陽電池封止材1は、太陽光の直接的な入射面にはならないものの、耐候性、防湿性、耐熱性を有することが必要な部材である。更に、太陽電池モジュール3に太陽光を効率的に入射させて電換効率を向上させるために、反射率が高いことが求められる。
このような、安価で、かつ耐環境性能の高い太陽電池封止材を提供するために、ポリエチレンを用いることが提案されている(特許文献1参照)。しかし、この提案のポリエチレンは熱に弱く、直射日光や屋根からの照り返しによって100℃〜120℃程度に加熱されることもあるので、太陽電池封止材としては問題がある。
また、金属酸化物や金属蒸着によってガスバリア性を高め、加水分解による劣化を低減させるために、ポリエチレンテレフタレート(PET)などを用いることも提案されている(特許文献2参照)。しかし、この場合、蒸着などの工程は、その製造設備が大型化かつ複雑化するため、コストアップとなる。また、基本的にPETは分子構造的に紫外線を吸収するため、紫外線吸収剤などを添加して劣化を抑制することが試みられているが、長期で連続して屋外に用いるには不向きであった。更に、前記蒸着などの工程に代えて、金属箔などを貼り付ける方法もあるが、樹脂との接着性の問題や、太陽電池装置の重量が増加するという大きな問題が生じる。
また、太陽電池封止材として、ポリブチレンテレフタレート(PBT)及びその積層体を用いる方法が提案されている(特許文献3)。しかし、この提案では、太陽電池封止材の反射率を向上させる手段として酸化チタンを添加している。酸化チタンは元来、太陽光線により活性化して強い酸化作用を発現する触媒能を有する物質である。そのため、太陽電池封止材として用いる場合には、該触媒能をなくす処理をして用いられるが、これを完全に不活性にすることは難しいため、フィルム中の酸化チタン粒子がPBTの劣化を促進させることがある。
特開平11−261085号公報 特開2002−026354号公報 特開2007−129204号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、充分な反射率を示し、軽量で、故障耐久性に優れ、製造が容易な太陽電池封止材及び該太陽電池封止材の効率的な製造方法、並びに該太陽電池封止材を備え、軽量で、耐久性に優れ、発電効率に優れ、製造が容易な太陽電池装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 太陽電池を備えた太陽電池装置における、光が入射する側とは反対側に設置され、該太陽電池を封止すると共に光を反射可能な太陽電池封止材であって、
結晶性を有するポリマーからなり、内部に空洞を有し、該空洞の配向方向に直交する厚み方向における前記空洞の平均長さr(μm)と、前記空洞の配向方向における前記空洞の平均長さL(μm)との比(L/r)が10以上であることを特徴とする太陽電池封止材である。
<2> 太陽電池封止材の透過率M(%)と、該太陽電池封止材の結晶性を有するポリマーと同一の結晶性を有するポリマーからなり、該太陽電池封止材と同じ厚みであってかつ空洞を有しないポリマー成形体の透過率N(%)との比(M/N)が0.2以下であり、かつ前記太陽電池封止材の光沢度が50以上である前記<1>に記載の太陽電池封止材である。
<3> 空洞の配向方向に直交する厚み方向の任意の断面における空洞の平均の個数をP個とし、結晶性を有するポリマー部の屈折率をN1とし、空洞の屈折率をN2とし、N1とN2との差をΔN(=N1−N2)とすると、ΔNとPとの積が3以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載の太陽電池封止材である。
<4> 結晶性を有するポリマーが、ポリエステル樹脂である前記<1>から<3>のいずれかに記載の太陽電池封止材である。
<5> 結晶性を有するポリマーからなるポリマー成形体を、10mm/min〜36,000mm/minの速度で、かつ延伸温度をT(℃)、該結晶性ポリマーのガラス転移温度をTg(℃)とすると、次式、(Tg−30)≦T≦(Tg+50)で表される延伸温度T(℃)で延伸して得られる前記<1>から<4>のいずれかに記載の太陽電池封止材である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の太陽電池封止材の製造方法であって、
結晶性を有するポリマーからなるポリマー成形体を、10mm/min〜36,000mm/minの速度で、かつ延伸温度をT(℃)、該結晶性ポリマーのガラス転移温度をTg(℃)とすると、次式、(Tg−30)≦T≦(Tg+50)で表される延伸温度T(℃)で延伸する工程を含むことを特徴とする太陽電池封止材の製造方法である。
<7> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の太陽電池封止材を有することを特徴とする太陽電池装置である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、充分な反射率を示し、軽量で、故障耐久性に優れ、製造が容易な太陽電池封止材及び該太陽電池封止材の効率的な製造方法、並びに該太陽電池封止材を備え、軽量で、耐久性に優れ、発電効率に優れ、製造が容易な太陽電池装置を提供することができる。
(太陽電池封止材)
本発明の太陽電池封止材は、結晶性を有するポリマーで形成され、ポリマー成分以外の成分としては、必要に応じて適宜選択した添加成分を含んでいてもよい。
前記太陽電池封止材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フィルム状、シート状、などが挙げられる。
太陽電池モジュールの表面に、強化ガラス以外の柔軟な透明素材を用い、かつ、太陽電池セルも柔軟である場合もしくは、細かく分けられていて、全体として変形可能な場合には、太陽電池封止材料が柔軟な樹脂で構成されていることは、太陽電池モジュール全体を容易に曲げることができ、曲面などへの貼り付け、設置も可能になるので好ましい。
また、前記太陽電池封止材の構造としては、1種単独、2種以上の材料で複合材料としてもよく、この例として、該太陽電池封止材の切片を他のシートに組み込み、一体化して太陽電池封止材としてもよい。
また、前記太陽電池封止材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。
<結晶性を有するポリマー>
一般に、ポリマーは、結晶性ポリマーと非晶性(アモルファス)ポリマーとに分けられる。前記結晶性ポリマーは、通常、100%結晶ということはなく、分子構造の中に長い鎖状の分子が規則的に並んだ結晶性領域と、規則的に並んでいない非結晶(アモルファス)領域とを含んでいる(以下、結晶性を有するポリマーという)。
本発明において、前記結晶性を有するポリマーは、分子構造の中に少なくとも前記結晶性領域を含んでいればよく、結晶性領域と非結晶領域とが混在していてもよい。
前記結晶性を有するポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高密度ポリエチレン、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレンなど)、ポリアミド(PA)(例えば、ナイロン−6など)、ポリアセタール(POM)、ポリエステル樹脂(例えば、PET、PEN、PTT、PBT、PBNなど)、シンジオタクチック・ポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、フッ素樹脂、などが挙げられる。これらは、1種を単独、又は2種以上のポリマーをブレンドしたり、共重合させたりして使用してもよい。これらの中でも、力学強度や製造の観点から、ポリエステル樹脂、シンジオタクチック・ポリスチレン(SPS)、液晶ポリマー(LCP)が好ましく、ポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記結晶性を有するポリマーの溶融粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50Pa・s〜700Pa・sが好ましく、70Pa・s〜500Pa・sがより好ましく、80Pa・s〜300Pa・sが更に好ましい。前記溶融粘度が、50Pa・s〜700Pa・sであると、溶融製膜時にダイヘッドから吐出される溶融膜の形状が安定し、均一に製膜しやすくなる点で好ましい。また、前記溶融粘度が、50Pa・s〜700Pa・sであると、溶融製膜時の粘度が適切になって押出ししやすくなったり、製膜時の溶融膜がレベリングされて凹凸を低減できたりする点で好ましい。
ここで、前記溶融粘度は、プレートタイプのレオメーター又はキャピラリーレオメーターで測定することができ、例えば、レオロジカ インスツルメンツ AB社製のビスコアナライザー VAR100、島津製作所製のキャピラリーレオメーター CFT−500Dなどにより測定することができる。
前記結晶性を有するポリマーの極限粘度(IV:Intrinsic Viscosity)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.4〜1.4が好ましく、0.6〜1.0がより好ましく、0.7〜0.9が更に好ましい。前記IVが0.4〜1.4であると、製膜されたフィルムの強度が高くなり、効率よく延伸することができる。
ここで、前記極限粘度(IV)は、例えばウベローデ型粘度計により測定することができる。
前記結晶性を有するポリマーの融点(Tm)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜350℃が好ましく、100℃〜300℃がより好ましく、150℃〜260℃が更に好ましい。前記融点が100℃〜350℃であると、通常の使用で予想される温度範囲で形を保ちやすくなる点で好ましく、高温での加工に必要とされる特殊な技術を特に用いなくても、均一な製膜ができる点で好ましい。
ここで、前記融点は、例えば示差熱分析装置(DSC−60、島津製作所製)などにより測定することができる。
−ポリエステル樹脂−
前記結晶性を有するポリマーのうち、力学強度や製造の観点から、本発明において特に好ましく用いられるポリエステル樹脂について説明する。
前記ポリエステル樹脂は、エステル結合を主鎖の主要な結合鎖とするポリマーである。したがって、前記結晶性ポリマーとして好適な前記ポリエステル樹脂としては、前記例示したPET(ポリエチレンテレフタエレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PBN(ポリブチレンナフタレート)、PBS(ポリブチレンサクシネート)だけでなく、ジカルボン酸成分とジオール成分との重縮合反応によって得られる高分子化合物が全て含まれる。
前記ジカルボン酸成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、オキシカルボン酸、多官能酸などが挙げられる。これらの中でも、芳香族ジカルボン酸が特に好ましい。
前記芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、などが挙げられる。これらの中でも、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸が好ましく、テレフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸が特に好ましい。
前記脂肪族ジカルボン酸としては、例えばシュウ酸、コハク酸、エイコ酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、マレイン酸、フマル酸、などが挙げられる。前記脂環族ジカルボン酸としては、例えばシクロヘキシンジカルボン酸などが挙げられる。前記オキシカルボン酸としては、例えばp−オキシ安息香酸などが挙げられる。前記多官能酸としては、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
前記ジオ−ル成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族ジオール、脂環族ジオール、芳香族ジオール、ジエチレングリコール、ポリアルキレングリコールなどが挙げられる。これらの中でも、脂肪族ジオールが特に好ましい。
前記脂肪族ジオールとしては、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの中でも、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールが特に好ましい。前記脂環族ジオールとしては、例えばシクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。前記芳香族ジオールとしては、例えばビスフェノールA、ビスフェノールSなどが挙げられる。
前記ポリエステル樹脂の溶融粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50Pa・s〜700Pa・sが好ましく、70Pa・s〜500Pa・sがより好ましく、80Pa・s〜300Pa・sが更に好ましい。前記溶融粘度が大きいほうが延伸時に空洞を発現しやすいが、前記溶融粘度が50Pa・s〜700Pa・sであると、製膜時に押出しがしやすくなったり、樹脂の流れが安定して滞留が発生しづらくなり、品質が安定する点で好ましい。また、前記溶融粘度が50Pa・s〜700Pa・sであると、延伸時に延伸張力が適切に保たれるために、均一に延伸しやすくなり、破断しづらくなる点で好ましい。更に、前記溶融粘度が50Pa・s〜700Pa・sであると、製膜時にダイヘッドから吐出される溶融膜の形態が維持しやすくなって、安定的に成形できたり、製品が破損しにくくなったりするなど、物性が高まる点で好ましい。
前記ポリエステル樹脂の極限粘度(IV)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.4〜1.4が好ましく、0.6〜1.0がより好ましく、0.7〜0.9が更に好ましい。前記IVが大きいほうが延伸時に空洞を発現しやすいが、前記IVが、0.4〜1.4であると、製膜時に押出しがしやすくなったり、樹脂の流れが安定して滞留が発生しづらくなり、品質が安定する点で好ましい。また、前記IVが、0.4〜1.4であると、製膜時に溶融樹脂のフィルターを設置した場合であっても、フィルターに負荷がかかりにくく、樹脂の流れが安定して滞留が発生しづらくなる点で好ましい。更に、前記IVが、0.4〜1.4であると、延伸時に延伸張力が適切に保たれるために、均一に延伸しやすくなり、装置に負荷がかかりにくい点で好ましい。加えて、前記IVが、0.4〜1.4であると、製品が破損しにくくなって、物性が高まる点で好ましい。
前記ポリエステル樹脂の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、耐熱性や製膜性などの観点から、150℃〜300℃が好ましく、180℃〜270℃がより好ましい。
なお、前記ポリエステル樹脂として、前記ジカルボン酸成分と前記ジオール成分とが、それぞれ1種で重合してポリマーを形成していてもよく、前記ジカルボン酸成分及び/又は前記ジオール成分が、2種以上で共重合してポリマーを形成していてもよい。また、前記ポリエステル樹脂として、2種以上のポリマーをブレンドして使用してもよい。
前記2種以上でのポリマーのブレンドにおいて、主たるポリマーに対して添加されるポリマーは、前記主たるポリマーに対して、溶融粘度及び極限粘度が近く、添加量が少量であるほうが、製膜時や溶融押出し時に物性が高まり、押出ししやすくなる点で好ましい。
また、前記ポリエステル樹脂の流動特性の改良、光線透過性の制御、塗布液との密着性の向上などを目的として、前記ポリエステル樹脂に対してポリエステル系以外の樹脂を添加してもよい。
このように、本発明の太陽電池封止材は、従来技術において添加されていた無機系微粒子、相溶しない樹脂などの空洞形成剤を特に添加しなくても、簡便な工程で空洞を形成させることができる。更に、不活性ガスを予め樹脂の中に溶け込ませるための特殊な設備も必要としない。なお、太陽電池封止材の製造方法については、後述する。
前記太陽電池封止材は、空洞の発現に寄与しない成分であれば、必要に応じてその他の成分を含んでいてもよい。前記その他の成分としては、フィラー、耐熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、核剤、染料、顔料、難燃剤、離型剤、分散剤、カップリング剤、蛍光増白剤などが挙げられる。前記その他の成分が空洞の発現に寄与したかどうかは、空洞内又は空洞の界面部分に、結晶性ポリマー以外の成分(例えば、後記する各成分など)が検出されるかどうかで判別できる。
前記酸化防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばフェノール系化合物、イオウ系化合物、リン系化合物などが挙げられる。これらの中でも、ヒンダードフェノールが特に好ましい。前記ヒンダードフェノールとしては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、イルガノックス1010、スミライザーBHT、スミライザーGA−80(住友化学株式会社製)などの商品名で市販されている酸化防止剤が挙げられる。
また、前記酸化防止剤を一次酸化防止剤として利用し、更に二次酸化防止剤を組み合わせて適用することもできる。前記二次酸化防止剤としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、スミライザーTPL−R、スミライザーTPM、スミライザーTP−D(住友化学株式会社製)などの商品名で市販されている酸化防止剤が挙げられる。
前記離型剤としては、例えばカルナバワックス等の植物系ワックス;蜜蝋、ラノリン等の動物系ワックス、モンタンワックス等の鉱物系ワックス;パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の石油系ワックス;ひまし油又はその誘導体、脂肪酸又はその誘導体等の油脂系ワックス、などが挙げられる。高級脂肪酸誘導体としては、例えばラウリン酸、ステアリン酸、モンタン酸等の高級脂肪酸と1価又は2価以上のアルコールとのエステル、などが挙げられる。
前記難燃剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、臭素系難燃剤が特に好ましい。臭素系難燃剤としては、高分子量有機ハロゲン化合物、低分子量有機ハロゲン化合物等の有機ハロゲン系難燃剤を1種単独で使用しても、2種以上併用してもよい。また、リン系、無機系等の難燃剤を用いてもよい。
また、前記以外のその他の成分としては、高い耐加水分解性及び耐候性を得るために、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、及びエポキシ化合物の少なくともいずれかが含まれることが好ましい。
前記ベンゾトリアゾール系化合物、及びベンゾフェノン系化合物としては、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メソキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ−ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、などが挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系化合物、及び前記ベンゾフェノン系化合物の含有量としては、耐候性を良好にするために、樹脂組成物の全質量に対して0.01質量%〜2質量%が好ましい。
ここで、前記エポキシ化合物とは、本発明で使用する1グラム当量のエポキシ基を含む化合物のグラム数であるエポキシ当量が1,000以下であるエポキシ基を有する化合物が、耐加水分解性の改良効果の点から挙げられることが好ましく、一般に、熱可塑性樹脂に添加して使用されるものであってよい。更に、分子内にグリシジルエステルを有する化合物、グルシジルエーテルを有する化合物、グリシジルエステルとグリシジルエーテルの両者を有する化合物が好ましく挙げられる。これらのエポキシ化合物は1種又は2種以上で用いられ、特に、グリシジルエステルを有する化合物とグリシジルエーテルを有する化合物の併用やグリシジルエステルとグリシジルエーテルの両者を有する化合物の配合が好ましい。
<空洞>
本発明の太陽電池封止材は、空洞を有し、前記空洞のアスペクト比に特徴を有している。
前記空洞とは、樹脂成形体内部に存在する、真空状態のドメインもしくは気相のドメインを意味する。
図3A〜3Cは、アスペクト比を説明するための図であって、図3Aは、太陽電池封止材の斜視図であり、図3Bは、図3Aにおける太陽電池封止材のA−A’断面図であり、図3Cは、図3Aにおける太陽電池封止材のB−B’断面図である。
前記アスペクト比とは、太陽電池封止材1の表面1aに直交し、かつ、前記空洞の配向方向に直交する方向における空洞100の平均の長さをr(μm)(図3B参照)とし、前記太陽電池封止材の表面に直交し、かつ、前記空洞の配向方向における空洞100の平均の長さをL(μm)(図3C参照)とした際のL/r比を意味する。
前記アスペクト比(L/r)としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10以上であることが好ましく、15以上がより好ましく、20以上が更に好ましい。
なお、前記空洞の配向方向とは、延伸が一軸のみの場合には、その一軸の延伸方向(第一の延伸方向)を示す。通常は、製造時に成形体の流れる方向に沿って縦延伸を行うため、この縦延伸の方向が前記空洞の配向方向(第一の延伸方向)に相当する。
また、延伸が二軸以上の場合には、空洞形成を目的とした延伸方向のうち少なくとも1方向を示す。通常は、二軸以上の延伸においても、製造時に成形体の流れる方向に沿って縦延伸が行われ、かつ、この縦延伸により空洞を形成することが可能であるため、この縦延伸の方向が前記空洞の配向方向(第一の延伸方向)に相当する。
また、本発明の太陽電池封止材は、膜厚方向の空洞の平均の個数P、結晶性ポリマー部と空洞との屈折率差ΔN、及び、前記ΔNと前記Pとの積に、特徴を有している。
前記膜厚方向の空洞の個数とは、太陽電池封止材1の表面1aに直交し、かつ、前記空洞の配向方向に直交する方向を含む面(図3AにおけるA−A’断面)において、膜厚方向に含まれる空洞100の個数を意味する。
また、前記結晶性ポリマー部とは、前記太陽電池封止材において空洞以外の部分(結晶性ポリマーよりなる部分)を指す。
前記膜厚方向の空洞の平均の個数Pとしては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、5個以上が好ましく、10個以上がより好ましく、15個以上が更に好ましい。
ここで、前記膜厚方向の空洞の個数は、光学顕微鏡や電子顕微鏡の画像により測定することができる。
前記結晶性ポリマー部と空洞との屈折率差ΔNとは、具体的には、結晶性ポリマー部の屈折率をN1として、空洞の屈折率をN2とした際に、N1とN2との差であるΔN(=N1−N2)の値を意味する。
ここで、結晶性ポリマー部や空洞の屈折率N1、N2は、アッベ屈折計などにより測定することができる。
前記前記ΔNと前記Pとの積は、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3以上が好ましく、5以上がより好ましく、7以上が更に好ましい。
このように、前記太陽電池封止材は、その内部に前記空洞を有していることにより、例えば、反射率や光沢性などにおいて、様々な優れた特性を有している。言い換えると、前記太陽電池封止材の内部の空洞の態様を変化させることで、反射率や光沢性などの特性を調節することができる。
−光沢度−
前記太陽電池封止材の光沢度としては、60以上であることが好ましく、70以上であることがより好ましく、80以上であることが更に好ましい。
ここで、前記光沢度は、例えば変角光沢計により測定することができる。
前記太陽電池封止材は、前記空洞を有しつつも、従来技術において添加されていた、空洞を発現するための無機系微粒子、相溶しない樹脂などや不活性ガスを添加していないため、優れた表面平滑性を有している。
前記太陽電池封止材の表面平滑性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表面粗さ(Ra)が0.3μm以下であることが好ましく、0.25μm以下がより好ましく、0.1μm以下が更に好ましい。
<太陽電池封止材の製造方法>
前記太陽電池封止材の製造方法としては、少なくとも溶融製膜されたポリマー成形体を延伸する延伸工程を含み、更に必要に応じて製膜工程などのその他の工程を含んでなる。
具体的には、太陽電池封止材の材料を必要に応じて乾燥し、公知の溶融押出機に供給し、スリット状のダイからシートを押出し、金属ドラムに密着させ、該ポリマーを冷却して未延伸フィルムを得る方法が挙げられる。この原反を所定の方法で延伸することによって、内部に空洞が形成された太陽電池封止材が得られる。
なお、前記ポリマー成形体の材料としては、結晶性を有するポリマーで形成され、ポリマー以外の成分としては、必要に応じて適宜選択した添加成分を含んでいてもよい。
また、前記ポリマー成形体の構造としては、その内部に空洞が形成されていなければ、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、前記ポリマー成形体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばフィルム状や、シート状などが挙げられる。
−延伸工程−
前記延伸工程では、前記ポリマー成形体が少なくとも一軸に延伸される。そして、前記延伸工程により、ポリマー成形体が延伸されるとともに、その内部に第一の延伸方向を長軸とした空洞が形成されることで、太陽電池封止材が得られる。
延伸により空洞が形成される理由としては、前記ポリマー成形体を構成する少なくとも1種の結晶性を有するポリマーの中で、延伸時に伸張し難い結晶、あるいは、分子配向にある程度の規則性を有する相を含む部分から、硬い結晶間の樹脂が引きちぎられるような形で剥離延伸されることにより、これが空洞形成源となって空洞が形成されるものと考えられる。
なお、このような延伸による空洞形成は、結晶性を有するポリマーが1種の場合だけではなく、2種以上の結晶性を有するポリマーが、ブレンド又は共重合されている場合であっても可能である。
前記延伸の方法としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、例えば、一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸が挙げられるが、いずれの延伸方法においても、製造時に成形体の流れる方向に沿って縦延伸が行われることが好ましい。
一般に、縦延伸においては、ロールの組合せやロール間の速度差により、縦延伸の段数や延伸速度を調節することができる。
前記縦延伸の段数としては、一段以上であれば特に制限はないが、より安定して高速に延伸することができる点で、二段以上に縦延伸することが好ましい。また、二段以上に縦延伸することは、一段目の延伸によりネッキングの発現を確認したうえで、二段目の延伸により空洞を形成させることができる点においても、有利である。
ここで、前記ネッキングとは、前記ポリマー成形体の延伸時に生じるくびれ状の変形を意味する(高分子工学講座6 プラスチック成形加工 高分子学会編集、地人書院発行、昭和41年4月25日初版発行参照)。また、前記延伸時において、前記ポリマー成形体がくびれながら変形し、くびれ部分では急激に断面が減少する現象を「ネッキングが発現した」と定義する。
−−延伸速度−−
前記縦延伸の延伸速度としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10mm/min〜36,000mm/minが好ましく、800mm/min〜24,000mm/minがより好ましく、1,200mm/min〜12,000mm/minが更に好ましい。前記延伸速度が、10mm/min以上であると、充分なネッキングを発現させやすい点で好ましい。また、前記延伸速度が、36,000mm/min以下であると、均一な延伸がしやすくなり、樹脂が破断しづらくなり、特に、高速延伸を目的とした大型な延伸装置を必要とせず、コストを低減できる点で好ましい。
前記延伸速度は特に定められた方法によって測定しなければならないものではないが、本発明においては、以下の方法によって定義する。
フィルムの端部を把持したクランプが、延伸方向へ移動する際の移動速度、即ちクランプの(移動距離÷移動速度)で定義することができる。
また、フィルムが2対(又はそれ以上)のニップロールを通過する際の、ニップロールの表面速度の差によって延伸される場合(これをRoll to Roll延伸と称する)には、フィルムの把持位置はニップロールで固定されており、移動しないため、延伸速度を(延伸された倍率÷延伸に要する時間)と定義することができる。
また、手前の周速が遅いニップロールが2m/minで回転し、その下流側の周速の早いニップロールが6m/minで回転している場合には、延伸倍率=3(6÷2)⇒3倍/minと表記することもできる。
例えば、本発明における延伸速度は、下記の表Aに示すように「延伸速度」を読み替えることができる。
−延伸速度の例示−
また、前記延伸の方法としては、例えば、一段延伸、二段延伸が挙げられ、そのいずれでも本発明に好適に適用できるが、製造の歩留まりや機械の制約の点から、二段延伸がより好ましい。
より具体的には、一段延伸の場合の延伸速度としては、1,000mm/min〜36,000mm/minが好ましく、1,100mm/min〜24,000mm/minがより好ましく、1,200mm/min〜12,000mm/minが更に好ましい。
二段延伸の場合には、一段目の延伸を、ネッキングを発現させることを主なる目的とした予備的な延伸とすることが好ましい。前記予備的な延伸の延伸速度としては、10mm/min〜300mm/minが好ましく、40mm/min〜220mm/minがより好ましく、70mm/min〜150mm/minが更に好ましい。
そして、二段延伸における、前記予備的な延伸(一段目の延伸)によりネッキングを発現させた後の二段目の延伸速度は、前記予備的な延伸の延伸速度と変えることが好ましい。前記予備的延伸によりネッキングを発現させた後の、二段目の延伸速度としては、600mm/min〜36,000mm/minが好ましく、800mm/min〜24,000mm/minがより好ましく、1,200mm/min〜15,000mm/minが更に好ましい。
−−延伸温度−−
延伸時の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、
延伸温度をT(℃)、ガラス転移温度をTg(℃)としたときに、
(Tg−30)≦T≦(Tg+50)
で示される範囲の延伸温度T(℃)で延伸することが好ましく、
(Tg−25)≦T≦(Tg+45)
で示される範囲の延伸温度T(℃)で延伸することがより好ましく、
(Tg−20)≦T≦(Tg+40)
で示される範囲の延伸温度T(℃)で延伸することが更に好ましい。
一般に、延伸温度(℃)が高いほど延伸張力も低めに抑えられて容易に延伸できるが、前記延伸温度(℃)が、{ガラス転移温度(Tg)+50}℃以下であると、空洞が形成される体積割合が高くなり、アスペクト比が10以上になりやすい点で好ましい。また、前記延伸温度(℃)が、{ガラス転移温度(Tg)−30}℃以上であると、充分に空洞が発現する点で好ましい。
ここで、前記延伸温度T(℃)は、非接触式温度計により測定することができる。また、前記ガラス転移温度Tg(℃)は、示差熱分析装置(DSC)により測定することができる。
なお、前記延伸工程において、空洞の発現の妨げにならない範囲で、横延伸してもよく、しなくてもよい。また横延伸をする場合には、横延伸工程を利用してフィルムを緩和させたり、熱処理を行ったりしてもよい。
また、延伸後の太陽電池封止材は、形状安定化などの目的で、更に熱を加えて熱収縮させたり、張力を加える等の処理をしたりしてもよい。
前記ポリマー成形体の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶性ポリマーがポリエステル樹脂である場合には、溶融製膜方法により好適に製造することができる。
また、前記ポリマー成形体の製造は、前記延伸工程と独立に行ってもよく、連続的に行ってもよい。
図2は、本発明の太陽電池封止材の製造方法の一例を示す図であって、二軸延伸フィルム製造装置のフロー図である。
図2に示すように、原料樹脂11は、押出機12(原料形状や、製造規模によって、二軸押出機を用いたり、単軸押出し機を用いる)内部で熱溶融、混練された後、Tダイ13から柔らかい板状(フィルム又はシート状)に吐出される。
次に、吐出されたフィルム又はシートFは、キャスティングロール14で冷却固化されて、製膜される。製膜されたフィルム又はシートF(「ポリマー成形体」に相当する)は、縦延伸機15に送られる。
そして、製膜されたフィルム又はシートFは、縦延伸機15内で再び加熱され、速度の異なるロール15a間で、縦に延伸される。この縦延伸により、フィルム又はシートFの内部に延伸方向に沿って空洞が形成される。そして、空洞が形成されたフィルム又はシートFは、横延伸機16の左右のクリップ16aで両端を把持されて、巻取機側(図示せず)へ送られながら横に延伸されて、又は/更に横方向の収縮、緩和などの処理を施されて、空洞形成樹脂成形体1となる。なお、前記工程において、縦延伸のみを行ったフィルム又はシートFを横延伸機16に供さず、空洞形成樹脂成形体1として使用してもよい。
−延伸速度−
前記延伸速度は、特に定められた方法によって測定しなければならないものではないが、本発明では、以下の方法によって定義する。
フィルムの端部を把持したクランプが、延伸方向へ移動する際の移動速度、即ちクランプの(移動距離÷移動速度)で定義することができる。
また、フィルムが2対(又はそれ以上)のニップロールを通過する際の、ニップロールの表面速度の差によって延伸される場合(これをRoll to Roll延伸と称する)には、フィルムの把持位置はニップロールで固定されており、移動しないため、延伸速度を(延伸された倍率÷延伸に要する時間)と定義することができる。
また、手前の周速が遅いニップロールが2m/minで回転し、その下流側の周速の早いニップロールが6m/minで回転している場合には、単純に延伸倍率=3(6÷2)⇒3倍/minと表記することもできる。
例えば、本発明における延伸速度は、下記表Bに示すように「延伸速度」を読み替えることができる。
−延伸速度の例示−
<太陽電池装置>
本発明の太陽電池封止材は、太陽電池装置の、光が入射する側とは反対側に設置され、該太陽電池を封止すると共に光を反射可能な太陽電池封止材として本発明の太陽電池に使用されている。
図4は、本発明の太陽電池装置の一例を示す概略図である。図4中31は強化ガラス、32は樹脂層、33は本発明の太陽電池封止材、34は太陽電池(セル)、35はフレーム、36は封止樹脂、37は配線、38は接着層をそれぞれ表す。図4の太陽電池装置では、表面から光が入射する。
次に、本発明の太陽電池装置の製造方法について、図4を参照して説明する。
(1)清浄な強化ガラス31の上にEVA(エチレンビニールアセテートコポリマー)シート32を載せ、その上に太陽電池モジュール(セル)34を配置する。
(2)その上に本発明の太陽電池封止材33を重ねて置き、この状態で1時間ほど加熱してEVA層を架橋させる。
(3)強化ガラスに沿って余分なEVA及び裏面封止材(バックシート)をカットする。
(4)作製した部材を強化ガラス31側(太陽光が入射するおもて面になる)からフレーム35に押し込む。
(5)EVA層32及び本発明の太陽電池封止材33を一部カットして太陽電池セル(モジュール)の端子部分へ配線37を半田付けする。
(6)カット部をシリコーン樹脂やシリコーンゴムを塗布して端子部分を封止する36。
(7)必要により、端子ボックスを設け、配線を行う。
本発明の太陽電池装置は、本発明の前記太陽電池封止材を用いているので、軽量で、耐久性に優れ、発電効率に優れ、製造が容易である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
−ポリエチレンテレフタレート(PET)の重合−
蒸留塔を具備するエステル化反応槽とスパイラル状攪拌翼を内蔵する重縮合槽の2槽の反応槽からなるバッチ式重合装置にて重合を行った。
エステル化反応槽にテレフタル酸1モルに対してエチレングリコール2.2モルを仕込み、充分攪拌しながら加熱し、副生水を蒸留塔から抜き出しながら反応させる。反応槽内が250℃に到達し、水の副生が実質的に停止したことを確認した後、生成物質であるオリゴマーを重縮合槽に移送し、三酸化アンチモンとトリメチルリン酸をそれぞれ、ポリマーの理論収量に対して70ppm、50ppm、少量のエチレングリコールに懸濁又は溶解した状態で添加した。攪拌しながら、重縮合槽内の減圧度を高めながら275℃〜280℃で、3時間〜5時間重縮合させた。
重縮合の終点は、攪拌翼のトルクと、ポリマー極限粘度(IV)の関係を予備テストにおいて事前に測定しておき、所定の粘度のポリマーを得た。
所定の粘度に到達したら、重縮合槽内を窒素で加圧し樹脂を反応槽底からから抜き出しながらストランドカッターでペレット化した。得られた樹脂ペレットは減圧状態で175℃で12時間、乾燥させた。
(製造例2)
−2酸化チタン入りPET−
PETペレット100質量部に対して、平均粒径0.21μmのルチル型2酸化チタン粉末を30質量部混合し、ステアリン酸亜鉛を5質量%加え、混練溶融押出し装置にて、ベントを引きながら、Tダイより285℃でキャスティングドラム(CD)上に溶融押出し、未延伸のフィルムを得た。次に、逐次2軸延引装置を用いて、縦横それぞれ3倍に延伸し、厚さ50μmのフィルムとした。
(製造例3)
−ポリブチレンテレフタレート(PBT)の重合−
蒸留塔を具備するエステル化反応槽とスパイラル状攪拌翼を内蔵する重縮合槽の2槽の反応槽からなるバッチ式重合装置にて重合を行った。
エステル化反応槽にテレフタル酸ジメチル1モルに対して1,4ブタンジオール2.2モルを仕込み、充分攪拌しながら加熱し、副生メタノールを蒸留塔から抜き出しながら反応させた。反応槽内が190℃に到達し、メタノールの副生が実質的に停止したことを確認した後、生成物質であるオリゴマーを重縮合槽に移送し、エトキシチタネートとトリメチルリン酸をそれぞれ、ポリマーの理論収量に対して80ppm、50ppm、少量のエチレングリコールに懸濁又は溶解した状態で添加した。攪拌しながら、重縮合槽内の減圧度を高めながら260℃〜270℃で、2時間〜4時間重縮合させた。
窒素圧により反応槽から抜き出したPBTポリマーはストランドカッターでペレット化し、減圧状態で115℃にて10時間乾燥させた。
混練溶融押出し装置にて、ベントを引きながら、Tダイより265℃で溶融押出しし、未延伸のフィルムを得た。次に、逐次2軸延引装置を用いて、縦に所定の倍率で延伸し、厚さ80μmのフィルムとした。ペレット化した後のPBTポリマーは、窒素雰囲気下で加熱することにより、所定のIVまで分子量を上げる処理(固相重合処理)を行った。
(製造例4)
−2酸化チタン入りポリエチレン−
住友化学株式会社製スミカセンL813(LDPE)に、粒径0.16μmのアナターゼ型2酸化チタン粒子を25質量%と、ステアリン酸亜鉛2質量%とを加えて、東洋精機製作所製ラボプラストミルで130℃で混練したのち、この樹脂を粉砕し、混練溶融押出し装置にて、ベントを引きながら、Tダイより250℃で溶融押出し、厚さ80μmの未延伸のフィルムを得た。
(実施例1)
−太陽電池封止材の作製−
ポリブチレンテレフタレート100%樹脂PBT1(富士フイルム株式会社内で作製)の極限粘度(IV)をウベローデ型粘度計により測定したところ、0.72であった。また、前記PBT1のガラス転移温度Tg(℃)及び融点Tm(℃)を示差熱分析装置(島津製作所製、DSC−60)により測定した。これらの結果を表1に示す。
前記PBT1を、溶融押出機を用いて245℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、ポリマー成形体を得た。
次に、得られたポリマー成形体を、40℃の加温雰囲気下で、100mm/minの速度で一軸延伸(倍率:1.15倍)し、ネッキングが発生したことを確認した後、6,000mm/minの速度で、初めと同一方向に更に一軸延伸(倍率:3.3倍)して太陽電池封止材を作製した。
得られた実施例1の太陽電池封止材の断面写真を図5A及び図5Bに示す。この図5A及び図5Bから、空洞が形成されていることが明らかに認められる。
(実施例2)
−太陽電池封止材の作製−
ポリブチレンテレフタレート100%樹脂PBT2(富士フイルム株式会社内で作製)の極限粘度(IV)をウベローデ型粘度計により測定したところ、0.86であった。また、前記PBT2のガラス転移温度Tg(℃)、融点Tm(℃)を示差熱分析装置(島津製作所製、DSC−60)により測定した。これらの結果を表1に示す。
前記PBT2を、溶融押出機を用いて250℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、ポリマー成形体を得た。
次に、得られたポリマー成形体を、40℃の加温雰囲気下で、48,000mm/minの速度で、一段で一軸延伸(倍率:3.3倍)して太陽電池封止材を作製した。
(実施例3)
−太陽電池封止材の作製−
ポリエチレンテレフタレート100%樹脂PET1(富士フイルム株式会社内で作製)の極限粘度(IV)をウベローデ型粘度計により測定したところ、0.67であった。また、該PET1のガラス転移温度Tg(℃)、融点Tm(℃)を示差熱分析装置(島津製作所製、DSC−60)により測定した。これらの結果を表1に示す。
実施例1で使用したPBT1と、前記PET1とを、PBT1:PET1=90:10で混合したものを、溶融押出機を用いて285℃でTダイから押出しキャスティングドラムで固化させて、ポリマー成形体を得た。
次に、得られたポリマー成形体を、実施例1における、延伸温度を40℃〜60℃にしたこと、二段目の縦延伸速度を、6,000mm/minに代えて、4,000mm/minで一軸延伸(縦延伸、倍率:3.3倍)した以外は、実施例1と同様にして太陽電池封止材を作製した。
(比較例1)
−太陽電池封止材の作製−
ポリブチレンテレフタレート100%樹脂PBT2(富士フイルム株式会社内で作製)に、石原産業株式会社製の酸化チタン粒子CR−63を20質量%と、ステアリン酸亜鉛5質量%とを混ぜ、この混合物の極限粘度(IV)をウベローデ型粘度計により測定したところ、0.86であった。該混合物のガラス転移温度Tg(℃)、融点Tm(℃)を示差熱分析装置(島津製作所製、DSC−60)により測定した。これらの結果を表1に示す。
前記混合物を混練溶融押出機を用いて270℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、ポリマー成形体を得た。延伸は行わなかった。このポリマー成形体を比較例1の太陽電池封止材とした。
(比較例2)
−太陽電池封止材の作製−
ポリエチレンテレフタレート100%樹脂PET1に、石原産業株式会社製の酸化チタン粒子CR−63を30質量%と、ステアリン酸亜鉛5質量%とを混ぜ、この混合物の極限粘度(IV)をウベローデ型粘度計により測定したところ、0.92であった。該混合物のガラス転移温度Tg(℃)、融点Tm(℃)を示差熱分析装置(島津製作所製、DSC−60)により測定した。これらの結果を表1に示す。
前記混合物を混練溶融押出機を用いて290℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、ポリマー成形体を得た。このポリマー成形体を逐次2軸延伸装置で90℃〜120℃の範囲で縦延伸(約3倍)、横延伸(約3倍)を順次行い、比較例2の太陽電池封止材とした。
(比較例3)
−太陽電池封止材の作製−
住友化学株式会社製スミカセンL813(LDPE)の極限粘度(IV)をウベローデ型粘度計により測定したところ、0.92であった。該住友化学株式会社製スミカセンL813(LDPE)のガラス転移温度Tg(℃)、融点Tm(℃)を示差熱分析装置(島津製作所製、DSC−60)により測定した。これらの結果を表1に示す。
前記住友化学株式会社製スミカセンL813(LDPE)を溶融押出し製膜装置を用いて250℃でTダイから押出し、キャスティングドラム上で固化させてポリマー成形体を得た。延伸は行わなかった。この成形体を比較例3の太陽電池封止材料とした。
(比較例4)
−太陽電池封止材の作製−
住友化学株式会社製スミカセンL813(LDPE)に石原産業製酸化チタン粒子A220を25質量%と、ステアリン酸亜鉛2質量%とを加えて、この混合物の極限粘度(IV)をウベローデ型粘度計により測定したところ、0.92であった。該混合物のガラス転移温度Tg(℃)、融点Tm(℃)を示差熱分析装置(島津製作所製、DSC−60)により測定した。これらの結果を表1に示す。
前記混合物を東洋精機製作所製ラボプラストミルにて130℃で混練した後、この樹脂を粉砕し、再度乾燥して、混練溶融押出し機を用いて、ベントを引きながらTダイより250℃で、キャスティングドラム上に溶融押し出し成形を行った。延伸は行わなかった。この成形体を比較例4の太陽電池封止材料とした。
前記実施例1〜3及び比較例1〜4の太陽電池封止材について、樹脂の特性及び延伸条件を表1に示す。
<測定及び評価>
前記実施例1〜3及び比較例1〜4の太陽電池封止材について、太陽電池装置に設置して用いるにあたり、下記の測定及び評価を行った。測定結果を表2に示し、評価結果を表3に示す。
<<平均厚みの測定>>
得られたポリマー成形体に対して、キーエンス社製、ロングレンジ接触式変位計AF030(測定部)、AF350(指示部)を用いて20箇所の厚みを測定し、その測定結果を平均化して「平均厚み」を算出した。
また、得られた太陽電池封止材に対しても、前記ポリマー成形体の平均厚みの算出と同様にして平均厚みを算出した。
<<透過率の測定>>
分光光度計(U−4100、日立製作所製)を用いて透過率を測定した。前記得られたポリマー成形体の表面の法線方向から光を入射させ、該ポリマー成形体を透過する光の強度を、該ポリマー成形体を透過させないブランクの値と比較した。波長は550nmを使用して透過率Nを測定した。
また、得られた太陽電池封止材に対しても、前記ポリマー成形体の透過率の測定と同様にして透過率Mを測定した。
<<アスペクト比の測定>>
太陽電池封止材の表面に直交し、かつ、縦延伸方向に直交する断面(図3B参照)と、前記太陽電池封止材の表面に直交し、かつ、前記縦延伸方向に平行断面(図3C参照)を、走査型電子顕微鏡を用いて300〜3,000倍の適切な倍率で検鏡し、前記各断面写真において測定枠をそれぞれ設定した。この測定枠は、その枠内に空洞が50〜100個含まれるように設定した。
次に、測定枠に含まれる空洞の数を計測し、前記縦延伸方向に直交する断面の測定枠(図3B参照)に含まれる空洞の数をm個、前記縦延伸方向に平行断面の測定枠(図3C参照)に含まれる空洞の数をn個とした。
そして、前記縦延伸方向に直交する断面の測定枠(図3B参照)に含まれる空洞の1個ずつの長さ(r)を測定し、その平均の長さをrとした。また、前記縦延伸方向に平行断面の測定枠(図3C参照)に含まれる空洞の1個ずつの長さ(L)を測定し、その平均の長さをLとした。
即ち、r及びLは、それぞれ下記の(1)式及び(2)式で表すことができる。
r=(Σr)/m ・・・(1)
L=(ΣL)/n ・・・(2)
そして、L/rを算出し、アスペクト比とした。
<<膜厚方向の空洞の平均の個数P>>
まず、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジー株式会社製、S−4800)により、太陽電池封止材の表面に直交し、かつ、縦延伸方向に直交する断面を撮影した。
そして、断面写真において膜厚方向に(太陽電池封止材の底面から上面にかけて)直線を引き、前記直線に接する空洞の個数を計測した。この作業を20本の直線について行い、平均の個数Pを求めた。
<<結晶性ポリマー部と空洞との屈折率差ΔN>>
結晶性ポリマー部の屈折率N1は別途押し出し成形した透明フィルムによりアッベ屈折計により測定した。
空洞部分の屈折率は、空洞を形成したフィルムを水中で切断した際に発生する気泡を分析した結果、空気であることが確認されたため、空洞部分の屈折率は空気の屈折率=1とした。その差ΔN(=N1−N2)を算出した。
<<光沢度の測定>>
携帯光沢計(HG−246、スガ試験機株式会社製)を用いて、波長400〜800nmを含む光を60度(°)入射、60度受光の条件で測定し、光沢度を得た。
<<反射率の評価>>
作製した太陽電池封止材について、日本分光株式会社製分光光度計V−570と積分球ILN−472を用いて550nmの波長で光線反射率を測定し、下記評価基準に基づいて評価した。なお、作製した太陽電池封止材の表面における反射率は、太陽電池モジュールの設置態様にもよるが、下記評価基準に示すように、90%以上であることが前記太陽電池モジュールにおける電換効率が向上し、実用上好ましい。
[評価基準]
○:反射率が90%以上
△:反射率が60%以上、90%未満
×:反射率が60%未満
<<耐熱性の評価>>
上記において作製した太陽電池封止材を、120℃の雰囲気中に、3,000時間エージングしたときの変形について、下記評価基準に基づいて評価した。
[評価基準]
○:ほとんど変形がない
△:若干変形する
×:著しく変形する
<<耐加水分解性の評価>>
上記において作製した太陽電池封止材を、温度85℃、相対湿度95%の雰囲気中に3,000時間エージングし、JIS K7113に準拠した方法で、前記太陽電池封止材の破断伸度を測定し、前記太陽電池封止材をエージングしなかった場合の破断伸度を100%とした場合の破断伸度の比(保持率)を下記評価基準に基づき評価した。なお、前記保持率が50%未満であると、耐加水分解性が充分ではなく、水蒸気による劣化を引き起こす可能性があり、太陽電池封止材として長期使用に耐えられず、好ましくない。
[評価基準]
○:保持率が50%以上
△:保持率が30%以上、50%未満
×:保持率が30%未満
<<水蒸気バリア性の評価>>
上記において作製した太陽電池封止材に対して、LYSSY社製水分透過率測定装置L80−5000を用いて測定し、下記評価基準に基づいて評価した。なお、測定条件としては、温度40℃、相対湿度90%とした。
[評価基準]
○:水蒸気透過率が1.0(g/m/24h/0.1mm)未満
×:水蒸気透過率が1.0(g/m/24h/0.1mm)以上
<<押出し成形性の評価>>
押出し機ダイから溶融樹脂の垂れ膜が安定して流下し、キャスティングドラムへの着地点が変動しないこと、耳部が安定し、耳の立ち上がりも少なく巻き取りロールに100巻きした時点でベコの発生がなく、巻きズレのないものを〇、巻きズレがあり安定しないものを×とした。
<<耐候性の評価>>
上記において作製した太陽電池封止材に対して、促進試験機(アイスーパーUVテスター、岩崎電気株式会社製)を用いて、下記試験サイクルを5サイクル行い、JIS K7113に準拠した方法で、前記太陽電池封止材の破断伸度を測定し、下記試験を行わない太陽電池封止材の破断伸度を100%とした場合の破断伸度の比を下記評価基準に基づき評価した。
1試験サイクル:温度60℃、相対湿度50%の雰囲気中で8時間、紫外線照射した後、結露状態(温度35℃、100%RH)の雰囲気中で4時間エージングした。
なお、太陽電池封止材としては、前記破断伸度の比が50%以上であることが実用上好ましい。前記破断伸度の比が50%未満であると、耐候性の不足により、太陽電池封止材として太陽電池モジュールを長期間に亘って保護することができず、好ましくない。
[評価基準]
○:破断伸度が50%以上
△:破断伸度が25%以上、50%未満
×:破断伸度が25%未満
<<比重の評価>>
2酸化チタンは比重が約4のため、混練比が高いと、反射率は向上するが、混練した樹脂は重くなり、大サイズの太陽電池パネルでは、しなり(ゆがみ)が発生する要因となる。また、太陽電池パネル自身を支える屋根などの負荷が増えるので好ましくない。
封止材の比重が1.2未満を〇、1.2以上1.4未満を△、1.4以上を×とした。
以上の結果から、実施例1〜3は、比較例1〜4に比べて、太陽電池封止材として、充分な反射率を示し、軽量で、故障耐久性に優れ、製造が容易であるといった性能を示すことが確認された。
図1は、本発明の太陽電池封止材が設置された太陽電池装置の構成を示す図である。 図2は、本発明の太陽電池封止材の製造方法の一例を示す図であって、二軸延伸フィルム製造装置のフロー図である。 図3Aは、アスペクト比を説明するための図であって、太陽電池封止材の斜視図である。 図3Bは、アスペクト比を説明するための図であって、図3Aにおける太陽電池封止材のA−A’断面図である。 図3Cは、アスペクト比を説明するための図であって、図3Aにおける太陽電池封止材のB−B’断面図である。 図4は、本発明の太陽電池装置の一例を示す概略図である。 図5Aは、実施例1の太陽電池封止材のA−A’(図3A)での断面写真である。 図5Bは、実施例1の太陽電池封止材のB−B’(図3A)での断面写真である。
符号の説明
1 太陽電池封止材
1a 表面
2 光透過層
3 太陽電池モジュール
4 外装シール材
5 封止樹脂
10 太陽電池装置
100 空洞
L 配向方向における空洞の長さ
r 厚み方向における空洞の長さ

Claims (7)

  1. 太陽電池を備えた太陽電池装置における、光が入射する側とは反対側に設置され、該太陽電池を封止すると共に光を反射可能な太陽電池封止材であって、
    結晶性を有するポリマーからなり、内部に空洞を有し、該空洞の配向方向に直交する厚み方向における前記空洞の平均長さr(μm)と、前記空洞の配向方向における前記空洞の平均長さL(μm)との比(L/r)が10以上であることを特徴とする太陽電池封止材。
  2. 太陽電池封止材の透過率M(%)と、該太陽電池封止材の結晶性を有するポリマーと同一の結晶性を有するポリマーからなり、該太陽電池封止材と同じ厚みであってかつ空洞を有しないポリマー成形体の透過率N(%)との比(M/N)が0.2以下であり、かつ前記太陽電池封止材の光沢度が50以上である請求項1に記載の太陽電池封止材。
  3. 空洞の配向方向に直交する厚み方向の任意の断面における空洞の平均の個数をP個とし、結晶性を有するポリマー部の屈折率をN1とし、空洞の屈折率をN2とし、N1とN2との差をΔN(=N1−N2)とすると、ΔNとPとの積が3以上である請求項1から2のいずれかに記載の太陽電池封止材。
  4. 結晶性を有するポリマーが、ポリエステル樹脂である請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池封止材。
  5. 結晶性を有するポリマーからなるポリマー成形体を、10mm/min〜36,000mm/minの速度で、かつ延伸温度をT(℃)、該結晶性ポリマーのガラス転移温度をTg(℃)とすると、次式、(Tg−30)≦T≦(Tg+50)で表される延伸温度T(℃)で延伸して得られる請求項1から4のいずれかに記載の太陽電池封止材。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の太陽電池封止材の製造方法であって、
    結晶性を有するポリマーからなるポリマー成形体を、10mm/min〜36,000mm/minの速度で、かつ延伸温度をT(℃)、該結晶性ポリマーのガラス転移温度をTg(℃)とすると、次式、(Tg−30)≦T≦(Tg+50)で表される延伸温度T(℃)で延伸する工程を含むことを特徴とする太陽電池封止材の製造方法。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の太陽電池封止材を有することを特徴とする太陽電池装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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