JP2009187880A - 非水電解液二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】負荷特性、高温保存特性、およびサイクル寿命特性に優れた非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】非水電解液は、非水溶媒、および非水溶媒に溶解するリチウム塩を含み、非水溶媒は、分子内に−CFX−CH(CH3)−O−の構造(前記構造中のXは、H原子またはF原子である。)を有するフッ素置換エーテルを0.1〜3モル%含む。
【選択図】なし
【解決手段】非水電解液は、非水溶媒、および非水溶媒に溶解するリチウム塩を含み、非水溶媒は、分子内に−CFX−CH(CH3)−O−の構造(前記構造中のXは、H原子またはF原子である。)を有するフッ素置換エーテルを0.1〜3モル%含む。
【選択図】なし
Description
本発明は、非水電解液二次電池に関し、特に非水電解液二次電池に用いられる電解液の組成に関する。
従来から、正極活物質として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、またはリン酸鉄リチウムなどの遷移金属酸化物を用い、負極活物質として、人造黒鉛または天然黒鉛などの層状化合物を用いる非水電解液二次電池の開発が行われている。
非水電解液二次電池の信頼性を高めることは、電池の初期特性を長期にわたって維持することである。具体的には、良好な、サイクル寿命特性、高温保存特性、および負荷特性を保持することである。これらの信頼性に関わる指標に影響を及ぼすのは、例えば、正極と電解液との界面、および負極と電解液との界面における副反応である。また、非水電解液中のイオンの拡散のしやすさも影響が大きい。
非水電解液二次電池のサイクル特性および負荷特性を改善するために、例えば、電解液の非水溶媒にフッ素置換エーテルを用いることが検討されている。フッ素置換エーテルは、元のエーテルに対してその粘度を低く保ちつつ、電気化学的な耐酸化性が向上するため、4V級二次電池の電解液用非水溶媒として検討されている。
非水電解液二次電池のサイクル特性および負荷特性を改善するために、例えば、電解液の非水溶媒にフッ素置換エーテルを用いることが検討されている。フッ素置換エーテルは、元のエーテルに対してその粘度を低く保ちつつ、電気化学的な耐酸化性が向上するため、4V級二次電池の電解液用非水溶媒として検討されている。
特許文献1では、R1−O−R2で表される構造を有するフッ素置換エーテルを非水電解液に混合することが提案されている。これにより、非水電解液二次電池のサイクル寿命が向上するとともに良好な大電流放電特性が得られることが開示されている。
特許文献2では、R3−O−R4−O−R5で表される構造を有するフッ素置換エーテルを非水電解液に含ませることが提案されている。これにより、非水電解液二次電池のサイクル寿命が向上することが開示されている。
特許文献2では、R3−O−R4−O−R5で表される構造を有するフッ素置換エーテルを非水電解液に含ませることが提案されている。これにより、非水電解液二次電池のサイクル寿命が向上することが開示されている。
特許文献3では、分子内にオキシメチレン基を有するフッ素置換エーテルを非水電解液に含ませることが提案されている。これにより、非水電解液二次電池のサイクル寿命が向上すると同時に、低温での負荷特性が向上することが開示されている。また、フッ素置換エーテルが電気化学的に耐酸化性に強く、電池を高電圧で保持しても小さい内部抵抗が得られることが開示されている。
特開平9−97627号公報
特開2004−95495号公報
米国特許公開2007−0054186号
しかし、フッ素置換すると、エーテルの電気化学的な耐還元性が低下する。これは、フッ素置換エーテルが負極活物質中のリチウムと副反応を起こし、電池反応として利用可能なリチウムが失われるということを意味する。特許文献1記載のフッ素置換エーテルを電解液用非水溶媒として使用すると、負極上で上記のような副反応が起きるため、負極のサイクル効率が低下し、結果として電池のサイクル寿命が短くなる。
また、フッ素置換エーテルを使用すると、電解質塩としてのリチウム塩を電解液中に溶解することが困難になる。このため、非水電解液内でのリチウムイオン濃度が低下し、正極や負極内でのリチウムイオンの拡散抵抗が増大する。そして、正極や負極に充填される活物質の密度が高くなるほど、拡散抵抗が大きくなり、負荷特性が低下する。ここでいう、電極活物質の密度が高いとは、例えば正極活物質がLiCoO2である場合、正極1cm3あたりの正極活物質量が2g以上であることをいう。特許文献2では、リチウム塩の溶解度を向上させるため、エーテル中に酸素原子を2つ配置しているが、このような分子構造のエーテルは、LiPF6のようなリチウム塩と反応して分解しやすい。特に、高温ではLiPF6とすみやかに反応する。
さらに、フッ素置換エーテルは、電解液用非水溶媒としてよく用いられるエチレンカーボネート(以下、ECと略記)やプロピレンカーボネート(以下、PCと略記)との相溶性が低い。従って、優れた負荷特性を得るために均質な非水電解液を調製することが困難である。特許文献3記載のフッ素置換エーテルを含む非水電解液を用いる場合、リチウム塩が溶解し難いだけでなく、フッ素置換エーテルがECやPCなどの有機溶媒とも相溶し難いため、非水電解液二次電池の負荷特性が低下しやすい。すなわち、特許文献3記載の非水電解液では、充放電を繰り返すと、正極および負極の内部、および正極と負極の間において、濃度分極が増大しやすい。このような現象は、特に電極活物質の充填密度が高い場合に顕著となる。
そこで、本発明は、上記従来の問題を解決するため、分子内にフッ素原子を含むエーテルを非水電解液に添加した場合でも、負荷特性、高温保存特性、およびサイクル寿命特性に優れた非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
本発明の非水電解液は、非水溶媒、および前記非水溶媒に溶解するリチウム塩を含む非水電解液であって、前記非水溶媒は、分子内に−CFX−CH(CH3)−O−の構造(前記構造中のXは、H原子またはF原子である。)を有するフッ素置換エーテルを0.1〜3モル%含むことを特徴とする。
前記非水溶媒は、前記フッ素置換エーテル、エチレンカーボネート、およびジメチルカーボネートからなるのが好ましい。
前記非水溶媒は、前記フッ素置換エーテル、エチレンカーボネート、およびジメチルカーボネートからなるのが好ましい。
また、本発明は、正極活物質を含む正極、負極活物質を含む負極、および上記非水電解液を備えた非水電解液二次電池に関する。
前記正極中の前記正極活物質量は、当該正極1cm3あたりLiCoO2に換算して2g以上であるのが好ましい。
前記負極活物質は、電気化学的にリチウムと合金化可能な元素と、酸素とを含むのが好ましい。
前記正極中の前記正極活物質量は、当該正極1cm3あたりLiCoO2に換算して2g以上であるのが好ましい。
前記負極活物質は、電気化学的にリチウムと合金化可能な元素と、酸素とを含むのが好ましい。
本発明によれば、負極のサイクル効率が向上し、電池の充放電サイクル寿命を延ばすことができる。また、非水電解液は低粘度であるため、電極内および電極間でのイオンの拡散を容易にし、電極内部での反応を均一にすることができる。従って、負荷特性に優れた非水電解液二次電池を得ることができる。さらに、高温で保存した場合でも、ガス発生量が少なく、良好な電池特性が得られる。
本発明は、非水溶媒、および前記非水溶媒中に溶解する電解質塩(リチウム塩)を含む非水電解液に関する。そして、非水溶媒が、分子内に−CFX−CH(CH3)−O−の構造(Xは、H原子またはF原子)を有するフッ素置換エーテル(以下、エーテルAと略記)を0.1〜3モル%含む点に特徴を有する。
上記のように非水溶媒中のエーテルAの含有量は0.1〜3モル%である場合、優れた負荷特性、高温保存特性およびサイクル寿命特性を有する非水電解液二次電池が得られる。電解液の非水溶媒中におけるエーテルAの含有量が3モル%を超えると、負荷特性が低下する。電解液の非水溶媒中におけるエーテルAの含有量が0.1モル%未満であると、高温保存時のガス発生量が増大し、高温保存特性が低下する。
エーテルAとしては、例えば、以下の化学式(1)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
エーテルAとしては、例えば、以下の化学式(1)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
特許文献3では、電解液の非水溶媒に化学式(1)で表される構造を有する化合物を用いることが記載されているが、特許文献3記載されている非水溶媒中のフッ素置換エーテル含有量および電解液組成(混合溶媒の組成およびその混合比)では、エーテルAは他の非水溶媒と相溶し難く、非水溶媒にリチウム塩が溶解し難いため、負荷特性およびサイクル寿命特性が低下し、信頼性の高い非水電解液二次電池は得られない。
これに対して、本発明では、非水溶媒が少量のエーテルAを含むことにより、上記のように、優れた負荷特性、高温保存特性、およびサイクル寿命特性が得られる。
低粘度の非水電解液を得ることが可能であり、電極内および電極間でのイオンの拡散を容易にし、電極反応を均一化できる。これにより、負荷特性に優れた非水電解液二次電池が得られる。
エーテルAは、徐々に、分子中のフッ素原子と負極活物質中のリチウムと反応し、安定な皮膜を形成する。このため、負極活物質中のリチウムと他の電解液成分との副反応が抑制され、負極のサイクル効率が向上し、非水電解液二次電池のサイクル寿命が向上する。
電池を高温で保存した場合でも、ガス発生量が少なく、良好な電池特性が得られる。
エーテルAの1分子中に含まれる酸素原子は1つであるため、エーテルAはリチウム塩に対して安定である。特に、エーテルAは高温でのリチウム塩に対する安定性に優れている。
低粘度の非水電解液を得ることが可能であり、電極内および電極間でのイオンの拡散を容易にし、電極反応を均一化できる。これにより、負荷特性に優れた非水電解液二次電池が得られる。
エーテルAは、徐々に、分子中のフッ素原子と負極活物質中のリチウムと反応し、安定な皮膜を形成する。このため、負極活物質中のリチウムと他の電解液成分との副反応が抑制され、負極のサイクル効率が向上し、非水電解液二次電池のサイクル寿命が向上する。
電池を高温で保存した場合でも、ガス発生量が少なく、良好な電池特性が得られる。
エーテルAの1分子中に含まれる酸素原子は1つであるため、エーテルAはリチウム塩に対して安定である。特に、エーテルAは高温でのリチウム塩に対する安定性に優れている。
溶媒分子の大きさが小さくリチウムイオンに配位しても立体反発が少ない溶媒、例えばECやジメチルカーボネート(以下、DMCと略記)を非水溶媒の主成分とすることが可能である。このとき、リチウム塩は非水溶媒に溶解しやすく、リチウムイオンの拡散抵抗が小さくなる。DMCのような溶媒はECと同様な分子構造を有するためECと相溶しやすく、一方で双極子モーメントが小さいためにエーテルAと相溶しやすい。従って、DMCのような溶媒を用いれば、互いに相溶しにくいECとエーテルAが共存しても、均質で相溶性のよい電解液を得ることができる。
さらに、電極活物質の充填密度が高い場合(例えば、LiCoO2に換算して正極活物質量が正極1cm3あたり2g以上である場合)でも、サイクル寿命特性が向上し、高温保存時のガス発生が抑制される。エーテルAは、分子内に−CFX−CH2−O−の構造(Xは、H原子またはF原子)を有するフッ素置換エーテルと比べて、サイクル寿命特性向上の効果が大きい。これは、分子内にメチル基が存在するため、−CX=C(CH3)−O−のようなビニルエーテル基が生成しやすく、これにより負極表面上で良好な皮膜が形成されるためと考えられる。
本発明の非水電解液に用いられる非水溶媒は、エーテルAおよびエーテルA以外の非水溶媒からなる混合溶媒である。
エーテルA以外の非水溶媒としては、例えば、EC、PC、ブチレンカーボネート、もしくはフルオロエチレンカーボネートのような環状カーボネート;γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、もしくはγ−バレロラクトンのような環状エステル;DMC、エチルメチルカーボネート(以下、EMCと略記)、もしくはジエチルカーボネートのような鎖状カーボネート;またはプロピオン酸メチル、もしくは酪酸メチルのような鎖状エステルが挙げられる。
エーテルA以外の非水溶媒としては、例えば、EC、PC、ブチレンカーボネート、もしくはフルオロエチレンカーボネートのような環状カーボネート;γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、もしくはγ−バレロラクトンのような環状エステル;DMC、エチルメチルカーボネート(以下、EMCと略記)、もしくはジエチルカーボネートのような鎖状カーボネート;またはプロピオン酸メチル、もしくは酪酸メチルのような鎖状エステルが挙げられる。
C=C不飽和結合を有する環状カーボネートとしては、例えば、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、ジビニルエチレンカーボネート、フェニルエチレンカーボネート、またはジフェニルエチレンカーボネートが挙げられる。
C=C不飽和結合を有する環状エステルとしては、例えば、フラノン、3−メチル−2(5H)−フラノン、またはα−アンゲリカラクトンが挙げられる。
C=C不飽和結合を有する鎖状カーボネートとしては、例えば、メチルビニルカーボネート、エチルビニルカーボネート、ジビニルカーボネート、アリルメチルカーボネート、アリルエチルカーボネート、ジアリルカーボネート、アリルフェニルカーボネート、またはジフェニルカーボネートが挙げられる。
混合溶媒は、EC、DMC、およびエーテルAからなるのが好ましい。混合モル比としては、EC:DMC:エーテルA=0.1〜0.5:0.9〜0.5:0.001〜0.03が好ましい。
C=C不飽和結合を有する環状エステルとしては、例えば、フラノン、3−メチル−2(5H)−フラノン、またはα−アンゲリカラクトンが挙げられる。
C=C不飽和結合を有する鎖状カーボネートとしては、例えば、メチルビニルカーボネート、エチルビニルカーボネート、ジビニルカーボネート、アリルメチルカーボネート、アリルエチルカーボネート、ジアリルカーボネート、アリルフェニルカーボネート、またはジフェニルカーボネートが挙げられる。
混合溶媒は、EC、DMC、およびエーテルAからなるのが好ましい。混合モル比としては、EC:DMC:エーテルA=0.1〜0.5:0.9〜0.5:0.001〜0.03が好ましい。
非水溶媒に溶解するリチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、リチウム・ビス[オキサレート(2−)]ボレート(以下、LiBOBと略記)、リチウム・ビス[トリフルオロメタンスルホニル]イミド、リチウム・ビス[ペンタフルオロエタンスルホニル]イミド、リチウム・[トリフルオロメタンスルホニル][ノナフルオロブタンスルホニル]イミド、リチウム・シクロヘキサフルオロプロパン−1,3−ビス[スルホニル]イミド、リチウム・トリフルオロメチルトリフルオロボレート、リチウム・ペンタフルオロエチルトリフルオロボレート、リチウム・ヘプタフルオロプロピルトリフルオロボレート、またはリチウム・トリス[ペンタフルオロエチル]トリフルオロホスフェートが挙げられる。これらの中でも、LiBOBは、微量でも負極上で皮膜を形成する添加剤として作用するので好ましい。
負極活物質としては、例えば、リチウム金属;カーボンブラック、難黒鉛化カーボン、表面が非晶質の炭素質で被覆された人造および天然黒鉛、カーボンナノチューブ、もしくはフラーレンなどの炭素材料;ポリアセチレンもしくはポリパラフェニレンの導電性高分子;リチウムと合金化可能な金属(例えば、Ag、Au、Zn、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、またはBi);SiやSnなどの酸化物;またはリチウム含有遷移金属酸化物(例えば、Li4Ti5O12)が挙げられる。また、リチウムと反応し、金属と酸化リチウムに分解するCoO、NiO、MnO、またはFe2O3のような金属酸化物でもよい。これらの中でも、充電時にリチウムイオンが取り込まれ、放電時にリチウムイオンが放出される活物質が好ましい。特に、リチウムと合金化可能な元素と、酸素とを含む材料、例えば、SiやSnなどの酸化物がより好ましい。初回の充電で、負極表面上にリチウム酸化物の皮膜が形成され、フッ素置換エーテルの還元分解が徐々に進行し、皮膜の修繕効果が発現するため、非水電解液二次電池のサイクル寿命特性がさらに向上する。
正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、またはリン酸鉄リチウムのようなリチウム遷移金属酸化物が挙げられる。上記遷移金属酸化物とは反応形式が異なるが、活性炭、カーボンブラック、難黒鉛化カーボン、人造黒鉛、天然黒鉛、カーボンナノチューブ、またはフラーレンのような炭素材料を用いてもよい。また、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェンのような導電性高分子を用いてもよい。
ここで、遷移金属酸化物、炭素材料、および導電性高分子を用いた場合の反応形式を以下に説明する。遷移金属酸化物の場合、充電時に遷移金属酸化物中のリチウムイオンが電解液に放出され、放電時に電解液中のリチウムイオンが遷移金属酸化物に取り込まれる。これに対して、炭素材料および導電性高分子(以下、炭素材料などと略記)の場合、充電で電解液中のアニオンが炭素材料などに取り込まれ、放電で炭素材料などの中にあるアニオンが電解液に放出される反応である。しかし、いずれの材料を用いた場合でも、負極では、充電時に電解液中のリチウムイオンが電子を受け取り、放電時に電子が取り出されてリチウムイオンを電解液に放出する反応である。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されない。
《実施例1》
(1)非水電解液の調製
ECと、DMCと、上記の化学式(1)で表される構造を有するフッ素置換エーテルとを、体積比36:60:4の組成で混合した。このとき、混合溶媒中のフッ素置換エーテル含有量は1.4モル%であった。この混合溶媒にLiPF6を、混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
《実施例1》
(1)非水電解液の調製
ECと、DMCと、上記の化学式(1)で表される構造を有するフッ素置換エーテルとを、体積比36:60:4の組成で混合した。このとき、混合溶媒中のフッ素置換エーテル含有量は1.4モル%であった。この混合溶媒にLiPF6を、混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
(2)正極シートの作製
活物質であるLiCoO2粉末93重量部と、導電材であるアセチレンブラック3重量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン樹脂4重量部とを混合し、これらを脱水N−メチル−2−ピロリドン中に分散させて正極スラリーを得た。この正極スラリーをアルミニウム箔からなる正極集電体上に塗布し、乾燥した後、圧延して、正極集電体上に正極合剤層が形成された正極シートを得た。このとき、正極合剤層1cm3あたりのLiCoO2の重量は3.3gであった。
活物質であるLiCoO2粉末93重量部と、導電材であるアセチレンブラック3重量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン樹脂4重量部とを混合し、これらを脱水N−メチル−2−ピロリドン中に分散させて正極スラリーを得た。この正極スラリーをアルミニウム箔からなる正極集電体上に塗布し、乾燥した後、圧延して、正極集電体上に正極合剤層が形成された正極シートを得た。このとき、正極合剤層1cm3あたりのLiCoO2の重量は3.3gであった。
(3)負極シートの作製
活物質である人造黒鉛粉末98重量部と、結着剤である変性スチレン−ブタジエン系ラテックス1重量部と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース1重量部とを混合し、これらを水中に分散させて負極スラリーを得た。この負極スラリーを銅箔からなる負極集電体上に塗布し、乾燥後、圧延して、負極集電体上に負極合剤層が形成された負極シートを得た。
活物質である人造黒鉛粉末98重量部と、結着剤である変性スチレン−ブタジエン系ラテックス1重量部と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース1重量部とを混合し、これらを水中に分散させて負極スラリーを得た。この負極スラリーを銅箔からなる負極集電体上に塗布し、乾燥後、圧延して、負極集電体上に負極合剤層が形成された負極シートを得た。
(4)電池の組み立て
正極シートおよび負極シートを35mm×35mmの大きさに切りだして正極および負極とし、それぞれ、リード付きのアルミニウム板および銅板に超音波溶接した。正極と負極と間にポリエチレン製のセパレータを配置して電極群を形成し、正極と負極とが対向するようにアルミニウム板および銅板をテープで固定して一体化した。次に、この電極群を両端が開口した筒状のアルミラミネート袋に納め、リード部分において、アルミラミネート袋の一方の開口部を、溶着により封止した。そして、他方の開口部から上記で調製した電解液を滴下した。その後、20℃において、7mAの定電流で1時間充電した。その後、10mmHgで5秒間、脱気して、他方の開口部を溶着により封止した。このようにして、非水電解液二次電池を作製した。
正極シートおよび負極シートを35mm×35mmの大きさに切りだして正極および負極とし、それぞれ、リード付きのアルミニウム板および銅板に超音波溶接した。正極と負極と間にポリエチレン製のセパレータを配置して電極群を形成し、正極と負極とが対向するようにアルミニウム板および銅板をテープで固定して一体化した。次に、この電極群を両端が開口した筒状のアルミラミネート袋に納め、リード部分において、アルミラミネート袋の一方の開口部を、溶着により封止した。そして、他方の開口部から上記で調製した電解液を滴下した。その後、20℃において、7mAの定電流で1時間充電した。その後、10mmHgで5秒間、脱気して、他方の開口部を溶着により封止した。このようにして、非水電解液二次電池を作製した。
そして、上記で得られた電池について、20℃において、充放電電流7mA、上限電圧4.2V、および下限電圧3.0Vの条件で、予備充放電を5回繰り返した。その後、電池を、25mAの定電流で4.2Vまで充電し、その後、4.2Vの定電圧で保持した。定電流および定電圧での充電時間の合計は2時間とした。この後、この電池を7mAで3.0Vまで放電した。その結果、電池容量は35.1mAhであった。
(5)電池の負荷特性の評価
20℃において、電池を25mAの定電流で4.2Vまで充電し、4.2Vの定電圧で保持した。定電流および定電圧での充電時間の合計は2時間とした。20℃において、充電した後の電池を17.5mAで3.0Vまで放電した。その結果、電池容量は34.7mAhであった。この電池容量は、7mA放電時の電池容量に対して98.9%であった。
20℃において、電池を25mAの定電流で4.2Vまで充電し、4.2Vの定電圧で保持した。定電流および定電圧での充電時間の合計は2時間とした。20℃において、充電した後の電池を17.5mAで3.0Vまで放電した。その結果、電池容量は34.7mAhであった。この電池容量は、7mA放電時の電池容量に対して98.9%であった。
続いて、20℃において、電池を7mAで3.0Vまで放電した。その後、25mAの定電流で4.2Vまで充電し、4.2Vの定電圧で保持した。定電流および定電圧での充電時間の合計は2時間とした。20℃において、充電した後の電池を35mAで3.0Vまで放電した。その結果、電池容量は33.9mAhであった。この電池容量は、7mA放電時の電池容量に対して96.5%であった。
《比較例1−1》
非水電解液を以下のように調製した。ECと、DMCと、化学式(1)で表される構造を有するフッ素置換エーテルとを、体積比20:60:20で混合して、混合溶媒を得た。混合溶媒中のフッ素置換エーテルの含有量は、8.1モル%であった。この混合溶媒中にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
上記電解液を用いて、実施例1と同様の方法により非水電解液二次電池を組み立て、負荷特性を評価した。
非水電解液を以下のように調製した。ECと、DMCと、化学式(1)で表される構造を有するフッ素置換エーテルとを、体積比20:60:20で混合して、混合溶媒を得た。混合溶媒中のフッ素置換エーテルの含有量は、8.1モル%であった。この混合溶媒中にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
上記電解液を用いて、実施例1と同様の方法により非水電解液二次電池を組み立て、負荷特性を評価した。
その結果、7mA放電時の電池容量は5.0mAhであり、17.5mA放電時の電池容量は34.2mAh(7mA放電時の電池容量に対して97.7%)であり、35mA放電時の電池容量は26.0mAh(7mA放電時の電池容量に対して74.4%)であった。
比較例1の電池では、実施例1の電池と比較して、負荷特性が著しく低下した。これは、電解液に含まれるフッ素置換エーテルにより、LiPF6の解離度が低下し、電池内でのリチウムイオンの拡散抵抗が増大したためであると考えられる。
比較例1の電池では、実施例1の電池と比較して、負荷特性が著しく低下した。これは、電解液に含まれるフッ素置換エーテルにより、LiPF6の解離度が低下し、電池内でのリチウムイオンの拡散抵抗が増大したためであると考えられる。
《比較例1−2》
非水電解液を以下のように調製した。ECと、DMCと、EMCとを、体積比20:60:20で混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
上記電解液を用いて、実施例1と同様の方法により非水電解液二次電池を組み立て、負荷特性を評価した。
非水電解液を以下のように調製した。ECと、DMCと、EMCとを、体積比20:60:20で混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
上記電解液を用いて、実施例1と同様の方法により非水電解液二次電池を組み立て、負荷特性を評価した。
その結果、7mA放電時の電池容量は35.2mAhであり、17.5mA放電時の電池容量は34.9mAh(7mA放電時の電池容量に対して99.2%)であり、35mA放電時の電池容量は34.3mAh(7mA放電時の電池容量に対して97.5%)であった。
比較例1−2の電池では、実施例1の電池とほぼ同等の負荷特性が得られた。これは、比較例1−2の電池では、電解液中にフッ素置換エーテルを含まないため、電池内でのリチウムイオンの拡散抵抗が小さいためであると考えられる。
比較例1−2の電池では、実施例1の電池とほぼ同等の負荷特性が得られた。これは、比較例1−2の電池では、電解液中にフッ素置換エーテルを含まないため、電池内でのリチウムイオンの拡散抵抗が小さいためであると考えられる。
《実施例2および比較例2》
非水電解液を以下のように調製した。ECと、DMCと、EMCと、化学式(1)で表される構造を有するフッ素置換エーテル(表1では、HFEと略記)とを、表1に示す体積比で混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
上記電解液を用いて、実施例1と同様の方法により非水電解液二次電池を組み立て、以下の評価を行った。
非水電解液を以下のように調製した。ECと、DMCと、EMCと、化学式(1)で表される構造を有するフッ素置換エーテル(表1では、HFEと略記)とを、表1に示す体積比で混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
上記電解液を用いて、実施例1と同様の方法により非水電解液二次電池を組み立て、以下の評価を行った。
(1)電池の負荷特性の評価
20℃において、各電池を7mAで3.0Vまで放電した。その後、25mAの定電流で4.2Vまで充電し、4.2Vの定電圧で保持した。定電流および定電圧での充電時間の合計は2時間とした。20℃において、充電した後の各電池を35mAで3.0Vまで放電した。そして、放電容量比として、7mA放電時の電池容量に対する35mA放電時の電池容量を、放電容量比として求めた。
20℃において、各電池を7mAで3.0Vまで放電した。その後、25mAの定電流で4.2Vまで充電し、4.2Vの定電圧で保持した。定電流および定電圧での充電時間の合計は2時間とした。20℃において、充電した後の各電池を35mAで3.0Vまで放電した。そして、放電容量比として、7mA放電時の電池容量に対する35mA放電時の電池容量を、放電容量比として求めた。
(2)電池の高温保存特性の評価
20℃において、各電池を25mAの定電流で4.2Vまで充電し、4.2Vの定電圧で保持した。定電流および定電圧での充電時間の合計は2時間とした。
85℃において、充電した後の各電池を1日保存した。各電池を保存した後、電池内からガスを採取し、電池の高温保存時に発生したガス量を調べた。
上記評価結果を表1に示す。
20℃において、各電池を25mAの定電流で4.2Vまで充電し、4.2Vの定電圧で保持した。定電流および定電圧での充電時間の合計は2時間とした。
85℃において、充電した後の各電池を1日保存した。各電池を保存した後、電池内からガスを採取し、電池の高温保存時に発生したガス量を調べた。
上記評価結果を表1に示す。
混合溶媒中のフッ素置換エーテル含有量が3モル%以下の場合、良好な負荷特性が得られた。また、混合溶媒中のフッ素置換エーテル含有量が0.1モル%以上の場合、電池の高温保存時のガス発生量が減少した。これは、フッ素置換エーテルの還元分解が高温保存中に進行して負極上で形成された皮膜により、ECやDMCの分解が抑制されたためと考えられる。以上のことから、混合溶媒中のフッ素置換エーテル含有量が0.1〜3モル%であれば、優れた負荷特性および高温保存特性が同時に得られることがわかった。
《実施例3および比較例3》
(1)非水電解液の調製
ECと、DMCと、表2に示すフッ素化合物とを、表2に示す割合で混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒中にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1.4モル溶解させた。なお、表2中におけるHFE1、HFE2、HFE3、およびFBは、それぞれ以下の化合物を示す。
HFE1:CF3−CFH−CF2−CH(CH3)−O−CF2−CFH−CF3
HFE2:(CF3)2CF−CF(OCH3)−CF2−CF3
HFE3:HF2C−CF2−CH2−O−CF2H
FB:モノフルオロベンゼン
(1)非水電解液の調製
ECと、DMCと、表2に示すフッ素化合物とを、表2に示す割合で混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒中にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1.4モル溶解させた。なお、表2中におけるHFE1、HFE2、HFE3、およびFBは、それぞれ以下の化合物を示す。
HFE1:CF3−CFH−CF2−CH(CH3)−O−CF2−CFH−CF3
HFE2:(CF3)2CF−CF(OCH3)−CF2−CF3
HFE3:HF2C−CF2−CH2−O−CF2H
FB:モノフルオロベンゼン
(2)負極シートの作製
2種類の負極シートを以下のように作製した。
一つは、実施例1と同様の方法により、活物質に人造黒鉛粉末を用いた負極シートを作製した(実施例3−1)。
もう一つは、活物質にシリコン酸化物を用いた負極シートを以下のように作製した(実施例3−2)。電子ビーム蒸着によりチャンバー内でシリコンを蒸発させ、同時にチャンバー内に酸素を導入することで、粗面化銅箔上にSiO0.56からなるシリコン酸化物の薄膜シートを形成した。薄膜の断面を走査型電子顕微鏡にて観察した結果、柱状のシリコン酸化物が確認された。
2種類の負極シートを以下のように作製した。
一つは、実施例1と同様の方法により、活物質に人造黒鉛粉末を用いた負極シートを作製した(実施例3−1)。
もう一つは、活物質にシリコン酸化物を用いた負極シートを以下のように作製した(実施例3−2)。電子ビーム蒸着によりチャンバー内でシリコンを蒸発させ、同時にチャンバー内に酸素を導入することで、粗面化銅箔上にSiO0.56からなるシリコン酸化物の薄膜シートを形成した。薄膜の断面を走査型電子顕微鏡にて観察した結果、柱状のシリコン酸化物が確認された。
(3)測定セルの組み立て
負極シートを35mm×35mmの大きさに切りだし、リード付きの銅板に超音波溶接し、これを負極とした。厚さ300μmのリチウム箔を35mm×35mmの大きさに切りだし、リード付きの銅板に圧着して、これを対極とした。リードを付けたニッケルリボンの先端に、厚さ300μmのリチウム箔の小片を圧着して、これを参照極とした。
負極シートを35mm×35mmの大きさに切りだし、リード付きの銅板に超音波溶接し、これを負極とした。厚さ300μmのリチウム箔を35mm×35mmの大きさに切りだし、リード付きの銅板に圧着して、これを対極とした。リードを付けたニッケルリボンの先端に、厚さ300μmのリチウム箔の小片を圧着して、これを参照極とした。
負極と対極との間に、ポリエチレン製のセパレータを配置して電極群を形成し、負極シートとリチウム箔が対向するように負極および対極をテープで固定して電極群を一体化した。この電極群と参照極とを両端が開口した筒状のアルミラミネート袋に納め、リード部分において、袋の一方の開口部を溶着により封止した。そして、他方の開口部より電極群に上記で得られた電解液を滴下した。
ここで、人造黒鉛粉末を含む負極シートを用いたセルを実施例3−1のセルとし、シリコン酸化物の薄膜を含む負極シートを用いたセルを実施例3−2のセルとした。
ここで、人造黒鉛粉末を含む負極シートを用いたセルを実施例3−1のセルとし、シリコン酸化物の薄膜を含む負極シートを用いたセルを実施例3−2のセルとした。
(4)負極のサイクル効率の評価
20℃において、上記で得られたセルを用いて、負極に、カソード電流と、アノード電流とを交互に流した。カソード電流印加時には、電解液中のリチウムイオンが還元されて、人造黒鉛またはSiO0.56中に取り込まれる反応(カソード反応)が起こる。アノード電流印加時には、人造黒鉛またはSiO0.56中に取り込まれたリチウムが、電解液中にリチウムイオンとして放出される反応(アノード反応)が起こる。カソード電流およびアノード電流の電流値は3.5mAとした。カソード電流の通電時間は10時間であり、アノード電流の通電は、負極の電位が1.5Vになった時点で終了させた。
20℃において、上記で得られたセルを用いて、負極に、カソード電流と、アノード電流とを交互に流した。カソード電流印加時には、電解液中のリチウムイオンが還元されて、人造黒鉛またはSiO0.56中に取り込まれる反応(カソード反応)が起こる。アノード電流印加時には、人造黒鉛またはSiO0.56中に取り込まれたリチウムが、電解液中にリチウムイオンとして放出される反応(アノード反応)が起こる。カソード電流およびアノード電流の電流値は3.5mAとした。カソード電流の通電時間は10時間であり、アノード電流の通電は、負極の電位が1.5Vになった時点で終了させた。
負極のサイクル効率は、アノード電流量をカソード電流量で割った値とした。そして、上記の手順を20サイクル行い、20サイクル目の負極のサイクル効率を求めた。その結果を表2に示す。
非水電解液に混合するフッ素化合物がHFE1である場合、高い負極サイクル効率が得られた。これは、フッ素置換エーテル中のメチル基の存在により、−CX=C(CH3)−O−のようなビニルエーテル基が生成しやすく、負極上で良好な皮膜を形成したためと考えられる。上記のサイクル効率は1サイクルでの容量劣化の割合を意味する。例えば、1サイクルで0.1%の容量劣化は、100サイクルで10%の容量劣化、500サイクルで50%の容量劣化につながる。従って、0.1%程度のわずかでもサイクル効率が向上することは、サイクル寿命特性の大幅な向上につながり、大きな意味がある。
また、シリコン酸化物を用いた実施例3−2の負極は、人造黒鉛を用いた実施例3−1の負極よりも、高いサイクル効率を示した。これは、シリコン酸化物を含む負極では、初回のカソード電流の通電時にリチウム酸化物の皮膜が形成され、電解液の還元分解が抑制されたためであると考えられる。
また、シリコン酸化物を用いた実施例3−2の負極は、人造黒鉛を用いた実施例3−1の負極よりも、高いサイクル効率を示した。これは、シリコン酸化物を含む負極では、初回のカソード電流の通電時にリチウム酸化物の皮膜が形成され、電解液の還元分解が抑制されたためであると考えられる。
《実施例4》
(1)非水電解液の調製
ECと、DMCと、化学式(1)で表される構造を有するフッ素置換エーテルを、体積比36:60:4で混合し、混合溶媒を得た。混合溶媒中のフッ素置換エーテル含有量は1.4モル%であった。この混合溶媒にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
(1)非水電解液の調製
ECと、DMCと、化学式(1)で表される構造を有するフッ素置換エーテルを、体積比36:60:4で混合し、混合溶媒を得た。混合溶媒中のフッ素置換エーテル含有量は1.4モル%であった。この混合溶媒にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
(2)正極シートの作製
活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末87重量部と、導電材であるアセチレンブラック7重量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン樹脂6重量部とを混合し、これらを脱水N−メチル−2−ピロリドン中に分散させて正極スラリー得た。この正極スラリーをアルミニウム箔からなる正極集電体上に塗布し、乾燥した後、圧延して、正極集電体上に正極合剤層が形成された正極シートを得た。このとき、圧延時の圧力および圧延回数を調節することで、正極活物質密度を表3に示す値に変えた。なお、表3中の正極活物質密度は、正極合剤層1cm3中に含まれるLiCoO2の重量を表す。
上記以外、実施例1と同様の方法により非水電解液二次電池を組み立て、電池の負荷特性を評価した。その評価結果を表3に示す。
活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末87重量部と、導電材であるアセチレンブラック7重量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン樹脂6重量部とを混合し、これらを脱水N−メチル−2−ピロリドン中に分散させて正極スラリー得た。この正極スラリーをアルミニウム箔からなる正極集電体上に塗布し、乾燥した後、圧延して、正極集電体上に正極合剤層が形成された正極シートを得た。このとき、圧延時の圧力および圧延回数を調節することで、正極活物質密度を表3に示す値に変えた。なお、表3中の正極活物質密度は、正極合剤層1cm3中に含まれるLiCoO2の重量を表す。
上記以外、実施例1と同様の方法により非水電解液二次電池を組み立て、電池の負荷特性を評価した。その評価結果を表3に示す。
《比較例4》
ECと、DMCと、化学式(1)で表される構造を有するフッ素置換エーテルとを、体積比20:60:20で混合し、混合溶媒を得た。混合溶媒中のフッ素置換エーテル含有量は8.1モル%であった。混合溶媒中にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
上記以外、実施例4と同様の方法により、非水電解液二次電池を組み立て、電池の負荷特性を評価した。その評価結果を表4に示す。
ECと、DMCと、化学式(1)で表される構造を有するフッ素置換エーテルとを、体積比20:60:20で混合し、混合溶媒を得た。混合溶媒中のフッ素置換エーテル含有量は8.1モル%であった。混合溶媒中にLiPF6を混合溶媒1Lあたり1モル溶解させた。
上記以外、実施例4と同様の方法により、非水電解液二次電池を組み立て、電池の負荷特性を評価した。その評価結果を表4に示す。
実施例4の電池では、正極活物質密度がいずれの場合も良好な負荷特性が得られた。正極活物質密度が2g/cm3以上の高密度である場合でも、良好な負荷特性が得られた。これに対して、比較例4の電池では、正極活物質密度が2g/cm3を超えると負荷特性が低下した。
本発明の非水電解液は、優れた負荷特性およびサイクル寿命特性が要求されるリチウムイオン二次電池などの非水電解液二次電池に好適に用いられる。
Claims (5)
- 非水溶媒、および前記非水溶媒に溶解するリチウム塩を含む非水電解液であって、
前記非水溶媒は、分子内に−CFX−CH(CH3)−O−の構造(前記構造中のXは、H原子またはF原子である。)を有するフッ素置換エーテルを0.1〜3モル%含むことを特徴とする非水電解液。 - 前記非水溶媒は、前記フッ素置換エーテル、エチレンカーボネート、およびジメチルカーボネートからなる請求項1記載の非水電解液。
- 正極活物質を含む正極、負極活物質を含む負極、および請求項1記載の非水電解液を備えた非水電解液二次電池。
- 前記正極中の前記正極活物質量は、当該正極1cm3あたりLiCoO2に換算して2g以上である請求項3記載の非水電解液二次電池。
- 前記負極活物質は、電気化学的にリチウムと合金化可能な元素と、酸素とを含む請求項3記載の非水電解液二次電池。
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|---|---|---|---|
| JP2008028973A JP2009187880A (ja) | 2008-02-08 | 2008-02-08 | 非水電解液二次電池 |
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|---|---|
| JP2009187880A true JP2009187880A (ja) | 2009-08-20 |
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Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011096661A (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-12 | Samsung Sdi Co Ltd | リチウム電池用電解液、これを含むリチウム電池及びリチウム電池の作動方法 |
| JP2013105643A (ja) * | 2011-11-15 | 2013-05-30 | Nippon Shokubai Co Ltd | リチウム二次電池 |
| JP2014110235A (ja) * | 2012-12-04 | 2014-06-12 | Samsung Sdi Co Ltd | リチウムイオン二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池 |
| US9478828B2 (en) | 2012-12-04 | 2016-10-25 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Electrolyte for rechargeable lithium battery and rechargeable lithium battery including the same |
| WO2023017689A1 (ja) * | 2021-08-11 | 2023-02-16 | 信越化学工業株式会社 | 負極 |
| US12322795B2 (en) | 2021-05-26 | 2025-06-03 | Tdk Corporation | Lithium ion secondary battery |
| US12531237B2 (en) | 2021-05-26 | 2026-01-20 | Tdk Corporation | Lithium ion secondary battery |
-
2008
- 2008-02-08 JP JP2008028973A patent/JP2009187880A/ja active Pending
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| US12322795B2 (en) | 2021-05-26 | 2025-06-03 | Tdk Corporation | Lithium ion secondary battery |
| US12531237B2 (en) | 2021-05-26 | 2026-01-20 | Tdk Corporation | Lithium ion secondary battery |
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