JP2009178000A - 表面磁石形電動機 - Google Patents
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Abstract
【課題】リラクタンストルクを有効に利用でき、大型化せずに出力トルクを高めたり、同じ出力トルクの場合に小型化したりすることが可能になる表面磁石形電動機を提供する。
【解決手段】ロータコア15の外周面に、所定間隔をおいて偶数個の第1の永久磁石17が、隣り合う永久磁石のN極及びS極が逆になる状態で設けられている。ロータコア15の内部に、第1の永久磁石17より磁力の強い第2の永久磁石18が、q軸磁束Fqが第1の永久磁石17と第2の永久磁石18の間を通過するように、各第1の永久磁石17に対応してロータコア15の中心側の磁極が第1の永久磁石17の中心側の磁極と同じになる状態でそれぞれ設けられている。第2の永久磁石18は希土類磁石で平板状に形成され、第1の永久磁石17はフェライト磁石で構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】ロータコア15の外周面に、所定間隔をおいて偶数個の第1の永久磁石17が、隣り合う永久磁石のN極及びS極が逆になる状態で設けられている。ロータコア15の内部に、第1の永久磁石17より磁力の強い第2の永久磁石18が、q軸磁束Fqが第1の永久磁石17と第2の永久磁石18の間を通過するように、各第1の永久磁石17に対応してロータコア15の中心側の磁極が第1の永久磁石17の中心側の磁極と同じになる状態でそれぞれ設けられている。第2の永久磁石18は希土類磁石で平板状に形成され、第1の永久磁石17はフェライト磁石で構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、表面磁石形電動機に係り、詳しくは磁石トルク以外にリラクタンストルクを利用できるようにした表面磁石形電動機に関する。
永久磁石形同期電動機として、図5に示すように、円筒状で内側に複数のスロット51が設けられたステータ(固定子)52と、ステータ52の内側に配置されるとともに表面に複数(例えば4個)の永久磁石53が設けられたロータ(回転子)54とを備えた表面磁石形電動機がある。隣り合う永久磁石53はN極とS極とが交互にロータ中心側となるように配置されている。永久磁石形同期電動機では、ステータ52からロータ54のある永久磁石53を通り、さらに隣り合う永久磁石53を通ってステータ52に至る磁路をd軸磁路と呼ぶ。また、ステータ52からロータ54のある隣り合う永久磁石53の間及びロータ54を経由し、さらに隣り合う別の永久磁石53の間を通ってステータ52に至る磁路をq軸磁路と呼ぶ。
巻線抵抗を無視した場合、d軸−q軸座標系において、トルクTは次式で表される。
T=Pn・{ψ・Iq+(Ld−Lq)・Id・Iq}・・・(1)
但し、Pn:極対数、Id:d軸電流、Iq:q軸電流、Ld:d軸インダクタンス、Lq:q軸インダクタンス、ψ:永久磁石の電機子鎖交磁束
(1)式で第2項がリラクタンストルクを表す。d軸電流Idが負のため、突極比:Lq/Ldを大きくできれば、(1)式からリラクタンストルクの利用率が高くなる。しかし、一般の表面磁石形電動機は、リラクタンストルクが殆ど利用(活用)されていない。
T=Pn・{ψ・Iq+(Ld−Lq)・Id・Iq}・・・(1)
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(1)式で第2項がリラクタンストルクを表す。d軸電流Idが負のため、突極比:Lq/Ldを大きくできれば、(1)式からリラクタンストルクの利用率が高くなる。しかし、一般の表面磁石形電動機は、リラクタンストルクが殆ど利用(活用)されていない。
そこで、リラクタンストルクを活用可能にすることで、磁極位置検出用のセンサを不要にでき、保守性の向上及びコストダウンが可能になる表面磁石形同期電動機が提案されている(特許文献1参照。)。特許文献1の表面磁石型電動機は、図6(a)に示すように、ステータ61の内側に配置されたロータ62の表面に、ロータ62の中心に関して角度間隔をおいてN極、S極を対とする一対以上の第1の永久磁石63が設けられている。ロータ62の内部には、各第1の永久磁石63とロータ62の中心との間に、それぞれ、軸方向に延びかつ半径方向に交差するようにスリット64が形成され、スリット64に第2の永久磁石65が第1の永久磁石63の磁極と同じ向きに挿入配置されている。また、図6(b)に示すように、ロータ62の中心側に向けて凸のV字状とした複数のスリット64及び半径方向に直角に交差する直線状のスリット64を形成し、各スリット64に第2の永久磁石65を挿入配置した構成も開示されている。
これらの構成では、d軸磁路の一部となる第1の永久磁石63とロータ62の中心との間に、スリット64が形成されるとともにスリット64内に第2の永久磁石65が挿入されることにより、d軸磁路の磁気抵抗は、スリット64及び第2の永久磁石65を設けない場合と比較して、透磁率の小さなエリアが磁路中に存在するために大きくなる。一方、q軸磁路の磁気抵抗は、第2の永久磁石65が設けられる前と同じで変化がない。その結果、d軸インダクタンスLdがq軸インダクタンスLqより小さくなる。
特開2003−284273号公報
表面磁石形電動機において、大型化せずに出力トルクを高めたり、同じ出力トルクで小型化したりすることが求められている。
表面磁石形電動機において、特許文献1のように、第1の永久磁石63と対応したロータ62の内部に第2の永久磁石65を埋め込む構成を採用することにより、d軸インダクタンスLdをq軸インダクタンスLqより小さくすることは可能である。しかし、特許文献1の場合は、ロータ62内に設けられる第2の永久磁石65の量や第1の永久磁石63及び第2の永久磁石65の種類に関しては配慮されていない。また、電動機を大型化せずにトルクを高めることや、出力トルクが同じ場合に電動機の小型化を図ることに関しても配慮はなされていない。
表面磁石形電動機において、特許文献1のように、第1の永久磁石63と対応したロータ62の内部に第2の永久磁石65を埋め込む構成を採用することにより、d軸インダクタンスLdをq軸インダクタンスLqより小さくすることは可能である。しかし、特許文献1の場合は、ロータ62内に設けられる第2の永久磁石65の量や第1の永久磁石63及び第2の永久磁石65の種類に関しては配慮されていない。また、電動機を大型化せずにトルクを高めることや、出力トルクが同じ場合に電動機の小型化を図ることに関しても配慮はなされていない。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、リラクタンストルクを有効に利用でき、大型化せずに出力トルクを高めたり、同じ出力トルクの場合に小型化したりすることが可能になる表面磁石形電動機を提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、ロータコアの外周面に、所定間隔をおいて偶数個の第1の永久磁石が、周方向において隣り合う永久磁石のN極及びS極が逆になる状態で設けられ、前記ロータコアの内部に、前記第1の永久磁石より磁力の強い第2の永久磁石が、q軸磁束が前記第1の永久磁石と第2の永久磁石の間を通過するように、各第1の永久磁石に対応してロータコアの中心側の磁極が第1の永久磁石の中心側の磁極と同じになる状態でそれぞれ設けられている。
この発明では、ステータ(固定子)のコイルに電流が流れると、q軸磁束はステータからロータコアに設けられた隣り合う第1の永久磁石の間からロータコアに進入し、その第1の永久磁石と対応する第2の永久磁石との間を経由してさらに隣り合う別の第1の永久磁石の間を通ってステータに至る経路を通る状態になる。電動機の出力トルクを大きくするには、q軸磁束が第1の永久磁石と第2の永久磁石との間を通り易くする必要がある。そして、第1の永久磁石と第2の永久磁石との距離が大きくなれば、q軸磁束が第1の永久磁石と第2の永久磁石との間を通り易くなる。また、前記距離が同じ場合、第2の永久磁石の磁力が強い方が、ステータからロータコア側に向かう磁束が隣接する第1の永久磁石の間からq軸磁束としてロータコア内に進入し易くなる。第2の永久磁石を表面磁石形電動機に一般に使用されるフェライト磁石で構成すると、第2の永久磁石の径方向の厚さを第1の永久磁石の径方向の厚さより厚くしないと、第2の永久磁石の磁力を第1の永久磁石の磁力より大きくできない。しかし、第2の永久磁石の径方向の厚さを厚くすると、第1の永久磁石との間が狭くなり、結果としてq軸磁束が通り易くなる効果が相殺される。しかし、この発明では、第2の永久磁石は磁力が第1の永久磁石より強い磁石で構成されているため、q軸磁束が第1の永久磁石と第2の永久磁石との間を通り易くなる。したがって、リラクタンストルクを有効に利用でき、大型化せずに出力トルクを高めたり、同じ出力トルクの場合に小型化したりすることが可能になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第2の永久磁石の開き角が前記第1の永久磁石の開き角より大きくなるように、前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石のロータコア径方向と直交する方向の長さが設定されている。したがって、この発明では、ステータからロータコアに向かう磁束を隣接する第1の永久磁石の間からq軸磁束としてロータコア内に導き、第1の永久磁石及び第2の永久磁石の間を通過させて他の隣接する第1の永久磁石との間からステータに向かうようにし易くなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第1の永久磁石は前記ロータコアに設けられた溝部に収容された状態で設けられている。したがって、この発明では、永久磁石全体がロータコアの外周面から突出する状態に設けられた構成に比べて、隣接する永久磁石の間におけるロータコアの外周面と、ステータの対向する面との距離が短くなる。その結果、第1及び第2の永久磁石の大きさや配置が同じ状態で比較した場合、ステータからロータコア側に向かう磁束が隣接する第1の永久磁石の間からq軸磁束としてロータコア内により進入し易くなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記第2の永久磁石は平板状に形成されている。この発明では、第2の永久磁石を湾曲した形状や折れ曲がった形状に形成するのに比べて加工が容易になる。また、例えば、フェライト磁石より磁力が強い永久磁石として使用される希土類磁石は、フェライト磁石に比べて成形性が悪いが、平板状であれば加工に問題はない。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記第1の永久磁石はフェライト磁石で構成されている。第1の永久磁石は少なくとも片面を円弧面に形成する必要があるため、成形性の良い磁石が好ましい。この発明では、第1の永久磁石はフェライト磁石で構成されているため、その条件を満たす。また、フェライト磁石は希土類磁石や他の磁力の強い永久磁石に比較して安価であるため、回転子の製造コスト、ひいては電動機の製造コストを低減できる。
本発明によれば、リラクタンストルクを有効に利用でき、大型化せずに出力トルクを高めたり、同じ出力トルクの場合に小型化したりすることが可能になる表面磁石形電動機を提供することができる。
以下、本発明を4極、即ち極対数が2の表面磁石形電動機に具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。図1はロータ及びステータ全体の1/2の部分に対応する模式図である。
図1(a)に示すように、電動機10のステータ(固定子)11は、円筒状で内側に複数のティース12が等間隔で設けられている。ティース12にはコイル(巻線)13が巻かれている。コイル13の巻き付け方法は分布巻であっても集中巻であってもよい。
ステータ11の内側には、ロータ(回転子)14が配置されている。ロータ14は、電磁鋼板等の高透磁率材からなる円板状の電磁鋼板を複数枚(例えば数十枚)積層したロータコア15と、ロータコア15の中心に貫挿されたロータ軸(回転軸)16とを備えている。電磁鋼板同士は、必要に応じて接着剤等で一体固着されている。そして、ロータ14は、ロータコア15の外周面がティース12と所定の間隔を置いた状態で、図示しないハウジングの軸受けにロータ軸16を介して回転可能に支持されている。
ロータコア15の外周面には、断面形状がロータコア15の回転中心を中心とする円弧状の第1の永久磁石17が偶数個(この実施形態では4個)、周方向に所定間隔(この実施形態では等間隔)を置いて設けられている。第1の永久磁石17は接着剤でロータコア15の表面に固着されている。第1の永久磁石17は、隣り合う永久磁石のN極及びS極が交互にロータコア15の中心側になる状態で設けられている。
ロータコア15の内部には、第1の永久磁石17より磁力の強い第2の永久磁石18が、q軸磁束が第1の永久磁石17と第2の永久磁石18の間を通過するように、各第1の永久磁石17に対応してロータコア15の中心側の磁極が第1の永久磁石17と同じになる状態で設けられている。即ち、ロータコア15の径方向で対応する第1の永久磁石17及び第2の永久磁石18は、向かい合う磁極が異なる磁極になるように配置されている。第2の永久磁石18の収容部は、ロータコア15を構成する電磁鋼板を所定の形状にプレス加工する際に、打ち抜かれた孔の部分で構成されている。
第2の永久磁石18は、第1の永久磁石より磁力の強い永久磁石で構成されている。この実施形態では、第1の永久磁石17がフェライト磁石で構成され、第2の永久磁石18が希土類磁石で構成されている。希土類磁石としては、例えば、ネオジム−鉄−ホウ素磁石(Nd−Fe−B磁石)が使用される。
第2の永久磁石18の開き角θ2が第1の永久磁石17の開き角θ1より大きくなるように、第1の永久磁石17及び第2の永久磁石18のロータコア径方向と直交する方向の長さが設定されている。開き角とは、永久磁石のロータコア15の径方向と直交する方向の両端部においてロータコア15の中心から遠い位置と、ロータコア15の中心とを結ぶ2本の直線の成す角度を意味する。この実施形態では、第2の永久磁石18は平板状に形成され、平板の中央においてロータコア15の径方向と直交する状態で配置されている。
次に前記のように構成された電動機10の作用を説明する。
電動機が負荷状態で駆動される場合は、ステータ11のコイル13に通電されてロータ14に回転磁界が作用する。そして、回転磁界と第1及び第2の永久磁石17,18の磁束との作用によりロータ14が回転する。第2の永久磁石18が存在しない通常の表面磁石形電動機の場合、リラクタンストルクが殆ど利用されず、電動機10の出力トルクは、q軸電流と永久磁石の電機子鎖交磁束との積に比例する。しかし、この実施形態の電動機10は、ロータコア15の表面に設けられた第1の永久磁石17に加えて、第2の永久磁石18がロータコア15内の各第1の永久磁石17の内側に設けられているため、ステータ11からロータコア15側に向かう磁束が隣接する第1の永久磁石17の間からq軸磁束Fqとしてロータコア15内に進入し易くなる。そして、図1(b)に示すように、ロータコア15内に進入したq軸磁束Fqは、その第1の永久磁石17と対応する第2の永久磁石18との間を経由してさらに隣り合う別の第1の永久磁石17の間を通ってステータ11に至る経路を通る状態になる。
電動機が負荷状態で駆動される場合は、ステータ11のコイル13に通電されてロータ14に回転磁界が作用する。そして、回転磁界と第1及び第2の永久磁石17,18の磁束との作用によりロータ14が回転する。第2の永久磁石18が存在しない通常の表面磁石形電動機の場合、リラクタンストルクが殆ど利用されず、電動機10の出力トルクは、q軸電流と永久磁石の電機子鎖交磁束との積に比例する。しかし、この実施形態の電動機10は、ロータコア15の表面に設けられた第1の永久磁石17に加えて、第2の永久磁石18がロータコア15内の各第1の永久磁石17の内側に設けられているため、ステータ11からロータコア15側に向かう磁束が隣接する第1の永久磁石17の間からq軸磁束Fqとしてロータコア15内に進入し易くなる。そして、図1(b)に示すように、ロータコア15内に進入したq軸磁束Fqは、その第1の永久磁石17と対応する第2の永久磁石18との間を経由してさらに隣り合う別の第1の永久磁石17の間を通ってステータ11に至る経路を通る状態になる。
リラクタンストルクを大きくする一つの方策として、q軸磁束Fqが第1の永久磁石17及び第2の永久磁石18の間を通り易くすることが挙げられる。そのためには、第1の永久磁石17のロータコア15と対向する面と、第2の永久磁石18のロータコア15の表面側の面との距離Lmを大きくすればよい。距離Lmを大きくする方法として、単純に第2の永久磁石18の厚さを薄くした場合は、第2の永久磁石18が薄くなった分、第2の永久磁石18の磁力が弱くなる。ステータ11からロータコア15側に向かう磁束が隣接する第1の永久磁石17の間からロータコア15内に進入するには第2の永久磁石18の磁力を第1の永久磁石17の磁力より大きくする必要がある。
第2の永久磁石18と第1の永久磁石17を同じ磁石で作製した場合、第2の永久磁石18の厚さを第1の永久磁石17より厚くする必要がある。例えば、第1及び第2の永久磁石17,18をフェライト磁石で作製すると、図2に示すように距離Lmが小さくなり、q軸磁束Fqが通り難くなる。第1及び第2の永久磁石17,18を希土類磁石で作製すれば、希土類磁石は磁石の強さを表す最大エネルギー積がフェライト磁石の10倍程度あるため、図3(a)に示すように、第1及び第2の永久磁石17,18の厚さを薄くして、距離Lmを大きくできる。また、同じ出力トルクであれば、電動機10全体を小型化できる。しかし、希土類磁石は成形性が悪く、円弧面形状に作製しようとすると歩留まりが悪くなる。これに対して、第1の永久磁石17をフェライト磁石で作製し、第2の永久磁石18を希土類磁石で作製すれば、距離Lmを大きくすることができ、第2の永久磁石18の歩留まりも低下しない。
リラクタンストルクの利用率を高めるため、q軸磁束Fqが第1の永久磁石17及び第2の永久磁石18の間を通り易くなるように、図3(b)に示すように、開き角θ1が開き角θ2より大きな状態で、単純に距離Lmを大きくすると、トルクリプル、即ち電動機10の出力トルクの変動分を平均トルクに対する百分率で示した値が大きくなる。トルクリプルが大きくなるのを抑制するには、第2の永久磁石18の開き角θ2が第1の永久磁石17の開き角θ1より大きくなるように設定し、かつ磁気飽和しない範囲で、距離Lmを小さくするのが好ましい。例えば、第1の永久磁石17の開き角θ1は、電気角110°〜130°が好ましく、特に120°が好ましい。第2の永久磁石18の開き角θ2は、電気角120°〜150°が好ましく、特に130°〜140°が好ましい。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)電動機10は、ロータコア15の外周面に、所定間隔をおいて偶数個の第1の永久磁石17が、周方向において隣り合う永久磁石のN極及びS極が逆になる状態で設けられている。ロータコア15の内部には、第1の永久磁石17より磁力の強い第2の永久磁石18が、q軸磁束Fqが第1の永久磁石17と第2の永久磁石18の間を通過するように、各第1の永久磁石17に対応してロータコア15の中心側の磁極が第1の永久磁石17の中心側の磁極と同じになる状態でそれぞれ設けられている。したがって、リラクタンストルクを有効に利用でき、ロータコア15やステータ11が大型化せずに出力トルクを高めたり、同じ出力トルクの場合に小型化したりすることが可能になる。
(1)電動機10は、ロータコア15の外周面に、所定間隔をおいて偶数個の第1の永久磁石17が、周方向において隣り合う永久磁石のN極及びS極が逆になる状態で設けられている。ロータコア15の内部には、第1の永久磁石17より磁力の強い第2の永久磁石18が、q軸磁束Fqが第1の永久磁石17と第2の永久磁石18の間を通過するように、各第1の永久磁石17に対応してロータコア15の中心側の磁極が第1の永久磁石17の中心側の磁極と同じになる状態でそれぞれ設けられている。したがって、リラクタンストルクを有効に利用でき、ロータコア15やステータ11が大型化せずに出力トルクを高めたり、同じ出力トルクの場合に小型化したりすることが可能になる。
(2)第2の永久磁石18の開き角θ2が第1の永久磁石17の開き角θ1より大きくなるように、第1の永久磁石17及び第2の永久磁石18のロータコア径方向と直交する方向の長さが設定されている。したがって、ステータ11からロータコア15に向かう磁束を隣接する第1の永久磁石17の間からq軸磁束Fqとしてロータコア15内に導き、第1の永久磁石17及び第2の永久磁石18の間を通過させて他の隣接する第1の永久磁石17との間からステータ11に向かうようにし易くなる。
(3)開き角θ2が開き角θ1より大きくなるように設定した状態で、かつ磁気飽和しない範囲で、第1の永久磁石17のロータコア15と対向する面と、第2の永久磁石18のロータコア15の表面側の面との距離Lmができる限り小さく設定されている。したがって、リラクタンストルクを有効に利用でき、しかもトルクリプルの増大を抑制することができる。
(4)第2の永久磁石18は平板状に形成されているため、永久磁石を湾曲した形状や折れ曲がった形状に形成するのに比べて加工が容易になる。この実施形態では第2の永久磁石18が、フェライト磁石に比べて成形性が悪い希土類磁石で構成されているが、第2の永久磁石18の形状が平板状であるので加工に問題はない。
(5)第1の永久磁石17はフェライト磁石で構成されている。第1の永久磁石17は少なくとも片面を円弧面に形成する必要があるため、成形性の良い磁石が好ましいが、フェライト磁石は希土類磁石に比べて成形性が良く、円弧形状等に支障無く成形することができる。また、フェライト磁石は希土類磁石や他の磁力の強い永久磁石に比較して安価であるため、ロータ14の製造コスト、ひいては電動機10の製造コストを低減できる。
(6)第2の永久磁石18は希土類磁石で構成されているため、第2の永久磁石18をアルニコ磁石やフェライト磁石で構成した場合に比べて、磁力の強さが同じであれば厚さ(ロータコア15の径方向の厚さ)を薄くでき、Lmの調整が容易になる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 第1の永久磁石17は、全体がロータコア15の表面から突出する状態で設けられる構成に限らない。例えば、図4に示すように、ロータコア15の外周面に周方向と直交する状態で溝部19が形成され、第1の永久磁石17を表面のみが露出する状態で溝部19に収容された状態としてもよい。この場合、前記実施形態のように第1の永久磁石17全体がロータコア15の外周面から突出する状態に設けられた構成に比べて、隣接する第1の永久磁石17の間におけるロータコア15表面と、ステータ11の対向する面との距離が短くなる。その結果、第1及び第2の永久磁石17,18の大きさや配置が同じ状態で比較した場合、ステータ11からロータコア15側に向かう磁束が隣接する第1の永久磁石17の間からq軸磁束としてロータコア15内により進入し易くなる。
○ 第1の永久磁石17は、全体がロータコア15の表面から突出する状態で設けられる構成に限らない。例えば、図4に示すように、ロータコア15の外周面に周方向と直交する状態で溝部19が形成され、第1の永久磁石17を表面のみが露出する状態で溝部19に収容された状態としてもよい。この場合、前記実施形態のように第1の永久磁石17全体がロータコア15の外周面から突出する状態に設けられた構成に比べて、隣接する第1の永久磁石17の間におけるロータコア15表面と、ステータ11の対向する面との距離が短くなる。その結果、第1及び第2の永久磁石17,18の大きさや配置が同じ状態で比較した場合、ステータ11からロータコア15側に向かう磁束が隣接する第1の永久磁石17の間からq軸磁束としてロータコア15内により進入し易くなる。
○ 溝部19の深さは、第1の永久磁石17の表面のみが露出する深さに限らず、第1の永久磁石17の側面の一部が露出する深さであってもよい。
○ 第1の永久磁石17がロータコア15の外周に設けられた溝部19に収容されている構成として、隣接する第1の永久磁石17の間のロータコア15表面に、強磁性材料で形成したバーを溶接等で固着してもよい。この構成でも、結果として第1の永久磁石17がロータコア15の外周面に形成された溝部19に収容された構成になる。
○ 第1の永久磁石17がロータコア15の外周に設けられた溝部19に収容されている構成として、隣接する第1の永久磁石17の間のロータコア15表面に、強磁性材料で形成したバーを溶接等で固着してもよい。この構成でも、結果として第1の永久磁石17がロータコア15の外周面に形成された溝部19に収容された構成になる。
○ 電動機10は、第1の永久磁石17が4個で、ティース12の数が12の組み合わせに限らず、第1の永久磁石17の数が偶数であればよい。例えば、第1の永久磁石17が6個(6極)でティース12の数を12としたり、第1の永久磁石17が4個(4極)でティース12の数を6としたり、第1の永久磁石17が6個でティース12の数を18としたりしてもよい。また、ティース12の数は偶数に限らず奇数であってもよい。
○ ティース12は等間隔でなくてもよい。コイル13の巻き方や制御方法によってはティース12が等間隔でなくてもロータ14が円滑に回転される。
○ 第2の永久磁石18は、第1の永久磁石17より磁力が強く、q軸磁束が第1の永久磁石17と第2の永久磁石18の間を通過するように設けられていればよい。例えば、第1の永久磁石17がフェライト磁石で第2の永久磁石18が希土類磁石の組み合わせに限らず、第1の永久磁石17がフェライト磁石で第2の永久磁石18がアルニコ磁石としたり、第1の永久磁石17がアルニコ磁石で第2の永久磁石18が希土類磁石としたりしてもよい。
○ 第2の永久磁石18は、第1の永久磁石17より磁力が強く、q軸磁束が第1の永久磁石17と第2の永久磁石18の間を通過するように設けられていればよい。例えば、第1の永久磁石17がフェライト磁石で第2の永久磁石18が希土類磁石の組み合わせに限らず、第1の永久磁石17がフェライト磁石で第2の永久磁石18がアルニコ磁石としたり、第1の永久磁石17がアルニコ磁石で第2の永久磁石18が希土類磁石としたりしてもよい。
○ 第2の永久磁石18は、平板状に限らず、断面V字状や断面円弧状としてもよい。また、第1の永久磁石17は断面円弧状に限らず、ステータ11と対向する面が円弧面であればよく、反対側の面は円弧面に限らず、例えば、第2の永久磁石18が固定されるロータコア15の表面が平面であれば平面に形成される。
○ 第2の永久磁石18の開き角θ2が第1の永久磁石17の開き角θ1より大きくなくてもよい。開き角θ2が開き角θ1より大きくなくても、距離Lmの調整や第1及び第2の永久磁石17,18の磁力の大きさを適正に設定することで、トルクリプルの増大を抑制することは可能である。
○ ステータ11は、環状で内側がほぼ円形であればよく、外形は円形である必要はなく、ハウジングの断面形状に合わせて、外形を四角形などの多角形形状としてもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項2に記載の発明において、前記第1の永久磁石の前記ロータコアと対向する面と、前記第2の永久磁石のロータコアの表面側の面との距離が、磁気飽和しない範囲で、できる限り小さく設定されている。
(2)請求項1〜請求項5及び前記技術的思想(1)に記載の発明において、前記第2の永久磁石は希土類磁石で構成されている。
θ1,θ2…開き角、Fq…q軸磁束、15…ロータコア、17…第1の永久磁石、18…第2の永久磁石、19…溝部。
Claims (5)
- ロータコアの外周面に、所定間隔をおいて偶数個の第1の永久磁石が、周方向において隣り合う永久磁石のN極及びS極が交互にロータコアの中心側になる状態で設けられ、前記ロータコアの内部に、前記第1の永久磁石より磁力の強い第2の永久磁石が、q軸磁束が前記第1の永久磁石と第2の永久磁石の間を通過するように、各第1の永久磁石に対応してロータコアの中心側の磁極が第1の永久磁石と同じになる状態で設けられていることを特徴とする表面磁石形電動機。
- 前記第2の永久磁石の開き角が前記第1の永久磁石の開き角より大きくなるように、前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石のロータコア径方向と直交する方向の長さが設定されている請求項1に記載の表面磁石形電動機。
- 前記第1の永久磁石は前記ロータコアに設けられた溝部に収容された状態で設けられている請求項1又は請求項2に記載の表面磁石形電動機。
- 前記第2の永久磁石は平板状に形成されている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の表面磁石形電動機。
- 前記第1の永久磁石はフェライト磁石で構成されている請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の表面磁石形電動機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008016497A JP2009178000A (ja) | 2008-01-28 | 2008-01-28 | 表面磁石形電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2008016497A JP2009178000A (ja) | 2008-01-28 | 2008-01-28 | 表面磁石形電動機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2009178000A true JP2009178000A (ja) | 2009-08-06 |
Family
ID=41032492
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2008016497A Pending JP2009178000A (ja) | 2008-01-28 | 2008-01-28 | 表面磁石形電動機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2009178000A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9906083B2 (en) | 2012-09-29 | 2018-02-27 | Emerson Electric Co. | Rotors with segmented magnet configurations and related dynamoelectric machines and compressors |
-
2008
- 2008-01-28 JP JP2008016497A patent/JP2009178000A/ja active Pending
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