以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。図1は、ボール搭載装置(搭載装置、ボールマウントシステム、ボールマウンタ)1の一例をX−Y平面図(上面図)により示している。図2は、図1のボール搭載装置1の一部をX−Z平面図(正面図)により模式的に示している。
図1および図2に示すボール搭載装置1は、マスクを用いて基板を処理する基板処理装置の一例であり、基板(ワーク、ワークピース、対象物)100上の所定の位置(所望の位置)に導電性ボールB(図14(c)参照)を搭載するための装置である。本例のボール搭載装置1は、2次元的にマトリックス状に複数の電極が設けられた、公称8インチまたは12インチの円形の半導体ウエハ(以下、単にウエハという)を基板100として、この基板(ウエハ)100の複数の電極の上に複数の導電性ボールBを2次元的にマトリックス状に配列し、導電性ボールBが取り付けられた基板を製造する。
ウエハ100の電極の上に搭載される導電性ボールBは、ウエハ100を切断してチップを形成したときに、チップ同士あるいはチップと配線および/またはプリント基板との電気的な接続を得るために機能するものである。この装置により搭載される導電性ボール(配置の対象の導電性ボール)Bの直径は、例えば1mm以下、具体的には、10〜500μm程度である。このような導電性ボールBは、微小ボール、マイクロボール、微小粒子、微細粒子などと呼ばれることもある。導電性ボールBには、例えば、半田ボール(銀(Ag)や銅(Cu)などを含む、主成分が錫(Sn)からなるボール)、金あるいは銀などの金属製のボール、セラミックス製のボールあるいはプラスチック製のボールに導電性のメッキなどの処理が施されたものが含まれる。本例では、導電性ボールBとして、直径90μm程度の半田ボールをウエハ100に配置(搭載)する。
このボール搭載装置1は、ウエハ100をロード(供給)およびアンロード(収納)するローダ・アンローダ装置2と、ウエハ100を搬送する搬送ロボット3と、ウエハ100を搭載して移送させるステージ10を備える移送システム4と、ウエハ100の粗位置合わせ(プリアライメント)を行うプリアライメント装置5と、ウエハ100の反りを矯正する矯正装置6と、フラックスを塗布するフラックス塗布装置(フラックス印刷装置、スクリーン印刷装置)7と、複数の導電性ボールBを搭載(配列)するボール充填装置8とを有している。フラックス塗布装置7は、ウエハ100の複数の電極の上にフラックス塗布用マスク21を介してウエハ100と導電性ボールBとを結合させるための素材であるフラックスを塗布するユニットであり、多数の開口を備えたマスクを介して基板を処理する基板処理ユニットの1つである。ボール充填装置8は、ウエハ100の複数の電極の上にボール搭載用マスク31を介して複数の導電性ボールBを搭載(配列)するユニットであり、多数の開口を備えたマスクを介して基板を処理する基板処理ユニットの1つである。矯正装置6、フラックス塗布装置7、およびボール充填装置8は、一方向(X方向、搬送方向)に並んで配置されている。移送システム4、矯正装置6、フラックス塗布装置7、ボール充填装置8などは、制御ユニット200によりその動作が制御されるようになっている。
ローダ・アンローダ装置2は、ウエハ100をロード(供給)する第1のパッケージ2aと、ウエハ100をアンロード(収納)する第2のパッケージ2bとを有している。なお、ローダ・アンローダ装置2が備えるパッケージは1つであっても良い。搬送ロボット3は、ローダ・アンローダ装置2の第1のパッケージ2aからウエハ100をプリアライメント装置5の上方に搬入し、プリアライメント装置5からウエハ100を移送システム4のステージ10の上に搬送し、ステージ10の上からウエハ100をローダ・アンローダ装置2の第2のパッケージ2bに搬出する。
移送システム4は、ステージ10と、ステージ移動装置(移動機構)11とを含む。ステージ10は、ウエハ100を搭載して保持するとともにウエハ100をZ方向に上下に動かし、さらに、X−Y平面において回転させてθ方向の調整を行うXYZθステージである。移動装置11は、このステージ10を主にX方向に移動させる。ステージ移動装置11は、X軸テーブルに加え、Y軸テーブルおよびZ軸テーブルを備えていても良い。ステージ移動装置11は、ステージ10を、フラックス塗布用マスク21およびボール搭載用マスク31の下側に順番に移動させる。このボール搭載装置1では、移動装置11は、ステージ10にウエハ100をステージ10の上に搭載して、ウエハ100を、矯正装置6、フラックス塗布装置7、ボール充填装置8、およびそれらの間の任意の位置に移送することができる。
ウエハ100は、減圧吸引などの方法により反りが矯正された状態で、ステージ10の上(本例ではX−Y平面)に保持される。ウエハ100をステージ10に保持する方法の一例は、減圧吸引であるが、ウエハ100をステージ10に保持する機構は、減圧吸引(吸引吸着)に限定されるものではなく、静電チャックのようなものであってもよく、また、複数の機構を併用することも可能である。
フラックス塗布装置7は、スキージ22とスキージ移動装置23を備えるスクリーン印刷装置である。このフラックス塗布装置7では、多数の第1の開口を備えた薄板状のフラックス塗布用マスク21がウエハ100に重ねられ、スキージ22が移動されることにより、フラックス塗布用マスク21を介して、ウエハ100にフラックスが塗布される。フラックス塗布用マスク21の複数の第1の開口は、フラックスをウエハ100の所定の場所に塗布するためのものであり、それぞれの開口の径は、搭載する導電性ボールBのサイズに対応したものである。
ボール充填装置8は、多数の第2の開口31a(図12参照)を備えた薄板状のボール搭載用マスク31をウエハ100に重ね、ボール搭載用マスク31の多数の第2の開口31aに導電性ボールBを充填することにより、ボール搭載用マスク31を介してウエハ100に導電性ボールBを搭載するものである。ボール搭載用マスク31の複数の第2の開口31aは、導電性ボールBをウエハ100の所定の場所に配置するためのものであり、それぞれの開口の径は、導電性ボールBのサイズに対応したものである。
詳しくは、ボール充填装置8は、2つの回転式のヘッド32と、これらのヘッド32を移動させるヘッド移動装置33とを備えている。これらヘッド32は、ボール搭載用マスク31の表面(上面、X−Y平面)を自転しながら移動する。多数の導電性ボールBは、ヘッド32の回転によりヘッド32により囲われ、ボール搭載用マスク31の表面の限られた部分に保持される。したがって、これら2つのヘッド32によって、導電性ボールBが集中して存在する独立した2つの部分(動区域)がマスク31の上に形成される。
2つのヘッド32は、それらの間隔を所定の間隔に保った状態で、ヘッド移動装置33により移動される。より具体的には、2つのヘッド32は、2つの動区域がボール搭載用マスク31の表面のうちの導電性ボールBを充填する領域の全域をカバーするように、所定のルートで移動される(所定の軌跡をなすように移動される)。2つのヘッド32により形成される2つの動区域がボール搭載用マスク31の第2の開口31aを通過するときに、導電性ボールBはボール搭載用マスク31の第2の開口31aに充填され、マスク31を介して導電性ボールBがウエハ100の電極の上に搭載される。
ボール搭載用マスク31の第2の開口31aに導電性ボールBが充填されることにより、ヘッド32に保持されている導電性ボールBが消費される。このため、ヘッド32を移動させながらヘッド32を介して動区域内に導電性ボールBがそれぞれ補給されるように、ボール充填装置8は、ボール補給装置を備えていても良い。また、ボール充填装置8が備えるヘッド32の数は2つに限らず、1つであってもよく、3つ以上であっても良い。さらにボール充填装置8が備えるヘッド32は回転式のものに限らない。ヘッド32は、導電性ボールBをボール搭載用マスク31の表面で移動させることができるものであればよい。
このボール搭載装置1は、第1のパッケージ2aより取り出されたウエハ100をプリアライメント装置5においてθ補正した後、ウエハ100をステージ10に移動させ、引き続き、矯正装置6においてウエハ100の反りを矯正し、ウエハ100をステージ10に固定する。その後、ステージ10はフラックス塗布装置7に移動し、ウエハ100の所定の位置にフラックスを塗布し、さらにステージ10はボール充填装置8に移動し、ウエハ100に導電性ボールBを搭載する。その後、ステージ10は搬送ロボット3の位置に戻り、導電性ボールBが搭載されたウエハ100が第2のパッケージ2bに収納される。これら一連の処理は全自動で行われる。
図3は、図1のボール搭載装置1が備えるステージ10の一例をX−Y平面図(上面図)により示している。図4は、図3のステージ10を分解斜視図により示している。このステージ10は、ウエハ100を支持(サポート)し、Z方向に上下にウエハ100を移動する基板サポートユニット40と、基板サポートユニット40を支持し、θテーブルとしての機能を備えたベースユニット50とを有する。ベースユニット50は、さらに、マスク(フラックス塗布用マスク21、ボール搭載用マスク31)を支持(サポート)するフレーム52と、このフレーム52をZ方向に上下に移動する機能を含み、マスクサポートユニットとしても機能する。
基板サポートユニット40は、ウエハ100を支持する平坦な基板支持面41を備えた基板吸着治具(ウエハ吸着治具、基板支持台)42と、基板吸着治具42を搭載する基板吸着治具ベース43と、基板吸着治具ベース43を上下に移動させることにより基板吸着治具42を上下に移動させる第1の駆動機構44と、第1の駆動機構44が固定されている第1の支持部材(第1の支持フレーム)45と、第1の支持フレーム45に固定されているリフトピン46とを備えている。リフトピン46には、内部に、ウエハ100を吸着する吸着孔46aが形成されている。吸引孔46aは、バキュームポンプ(バキュームジェネレータ、図示せず)と接続(連通)されている。この中空のリフトピン(ウエハ吸着ピン、基板吸着ピン)46は、ウエハ100を基板支持面41から離す(相対的に持ち上げる)とともに、ウエハ100を吸着支持することができる。
基板吸着治具42は、ウエハ100を搭載および支持する台(プラットフォーム)として機能する。基板吸着治具42は、円盤状であり、その上面がウエハ100の下面を支持する基板支持面41となる。基板吸着治具42には、基板支持面41に開口端があり、ウエハ100を吸引吸着によって保持(支持)するための複数の吸引孔(第2の吸引孔)47が設けられている。複数の第2の吸引孔47は、それぞれ、第1のバキュームポンプ(バキュームジェネレータ、図示せず)と接続(連通)されている。複数の第2の吸引孔47を介してバキュームジェネレータにより平坦に加工された基板支持面41とウエハ100の下面との間を負圧にし、基板支持面41にウエハ100の下面を密着させる。この吸引吸着により、ウエハ100の動きをステージ10の動きに同調させることができ、さらに、ウエハ100の上面の平坦度を高めることができるようになっている。また、基板吸着治具42の基板支持面41の中心近傍には、中心に対して対称な位置に配置された複数のリフトピン46が突没する複数の開口48が設けられている。
基板吸着治具42は、少なくとも中央部分が磁性体材料によって形成されており、基板吸着治具42は、磁石81(図7および図8参照)により、磁気的に基板吸着治具ベース43の上に保持されている。基板吸着治具ベース43の中央には、基板吸着治具42の突出部42a(図11参照)が入り込む中心孔43aが設けられている。リフトピン46は中心孔43aから上方に突出するように配置されている。したがって、基板吸着治具42が基板吸着治具ベース43に連動して下降すると、開口48を介して、リフトピン46が基板支持面41から上方に突出する。
この基板サポートユニット40では、第1の駆動機構44を動作させることにより、基板吸着治具ベース43が上下に移動し、基板吸着治具ベース43に連動(同調)して基板吸着治具42が上下に移動する。基板吸着治具ベース43および基板吸着治具42を下降させるとリフトピン46が上方に突出し、ロボットアーム3により保持されたウエハ100をリフトピン46に搭載できる。基板吸着治具ベース43および基板吸着治具42を所定の高さ(リフトピン46が基板吸着治具42から突出しない高さ)まで上昇させると、基板吸着治具42の基板支持面41にウエハ100を搭載できる。さらに、複数の第2の吸引孔47から空気を吸引することにより、基板吸着治具42の基板支持面41にウエハ100を反りが少ない状態で吸引吸着できる。また、基板吸着治具ベース43および基板吸着治具42を下降させると、中心孔43aおよび基板吸着治具42の開口48を介してリフトピン46が基板支持面41の上方に突出し、リフトピン46によりウエハ100が支持される。したがって、基板吸着治具42からウエハ100を外し、ロボットアーム3によりウエハ100を取り除くことができる。
ベースユニット50は、移動装置11に支持される第2の支持部材(第2の支持フレーム)55と、第2の支持フレーム55に固定されたダイレクトドライブモータ(DDモータ)56とを備えている。ダイレクトドライブモータ56には、基板サポートユニット40の第1の支持フレーム45が搭載あるいは接続されている。ダイレクトドライブモータ56は、θテーブルとして機能する。すなわち、ダイレクトドライブモータ56によって基板サポートユニット40を回転させることにより、基板サポートユニット40に搭載されたウエハ100は、そのθ位置が調整される。ベースユニット50は、さらに、基板支持面41の周囲に位置する上端面51を備えた外形が矩形状のマスクサポート治具(フレーム)52と、マスクサポート治具52を搭載するマスクサポート治具ベース53と、マスクサポート治具ベース53を上下に移動させることによりマスクサポート治具(マスクサポートフレーム)52を上下に移動させる第2の駆動機構54とを有している。第2の駆動機構54は、第2の支持フレーム55に固定されている。
マスクサポートフレーム52は、ステージ10の側で、移動先のマスクを支持する機能を果たす。すなわち、マスクサポートフレーム52の上端面51が、移動先でマスク21およびマスク31のそれぞれに接することで、ウエハ100の外側で、マスク21およびマスク31をそれぞれ支持する。マスクサポートフレーム52は、マスクサポート取付治具57により、マスクサポート治具ベース53の上に着脱可能な状態で機械的に保持(固定)されている。ウエハ100のサイズおよび形状に合わせて、基板吸着治具42が変わると、基板吸着治具42の形状にマッチするマスクサポートフレーム52をベース53に装着(交換)できる。
マスクサポートフレーム52には、上端面51に開口端が表れた複数の吸引孔(第1の吸引孔)58が設けられている。ステージ10の移動先において、ステージ10の上方に固定された薄板状のマスク21または31の下で第2の駆動機構54によりマスクサポートフレーム52を上方に動かし上端面51がマスク21または31に接したときに、複数の吸引孔(第1の吸引孔)58により上端面51とマスク21または31の下面との間から空気を吸引する。これにより、マスク21または31をマスクサポートフレーム52の上端面51に吸引吸着できる。
このマスクサポートフレーム52においては、複数の第1の吸引孔58は、マスクサポート治具52の上端面51の相対する一対の辺(一方の一対の辺)に沿った部分に限り設けられている。本例では、この一方の一対の辺52aおよび52bを結ぶ方向は、フラックス塗布装置7のスキージ22の移動方向(Y方向)である。そして、複数の第1の吸引孔58は、一方の一対の辺52aおよび52bの延びた方向、すなわち、X方向に配列されている。このため、複数の第1の吸引孔58は、フラックス塗布装置7のスキージ22の移動方向(Y方向)と交差する方向、例えば直交する方向(X方向)に沿って配置されている。また、複数の第1の吸引孔58は、それぞれ、第2のバキュームポンプ(バキュームジェネレータ、図示せず)と接続されている。
また、マスクサポートフレーム52には、上端面51に対して凹んだ溝であって、複数の第1の吸引孔58が設けられた一対の辺と交差する方向、例えば直交する方向(Y方向)に、上端面51の縁に達するように延びる複数の溝(空気拡散用溝)59が、複数の第1の吸引孔58と重ならない位置に設けられている。空気拡散用溝59は、上方がオープンで縁52aおよび52bまで達しており、上端面51にマスク21または31が密着した場合であっても溝59は外気に通じている。
このステージ10では、ステージ10の移動先上方に固定された薄板状のマスク21の下で第2の駆動機構54によりマスクサポートフレーム52を上方に動かして、上端面51がマスク21に接し、複数の第1の吸引孔58によりマスク21を上端面51に吸引吸着できる。それと同時に、あるいは前後して、第1の駆動機構44により基板吸着治具42を上方に動かしてウエハ100をマスク21に対して所定の高さにセットできる。ウエハ100をマスク21の裏面に密着させても良いし、ウエハ100の上面をマスク21の裏面から微小距離だけ離れた位置にセットしても良い。
マスク21を用いたウエハ100の処理が終了すると、第2の駆動機構54によりマスクサポートフレーム52を下方に動かす。このとき、上端面51とマスク21の裏面との間には、上端面51に沿ってウエハ100の方向に奥まで延びた複数の空気拡散用溝59から空気が流入する。したがって、上端面51の端52aおよび52bから離れたウエハ100に近い位置であっても、上端面51の端52aおよび52bとほぼ同じ条件で剥離できる。このため、マスクサポートフレーム52からマスク21を容易に外すことができる。また、マスクサポートフレーム52を下げてマスク21から外すときに、上端面51とマスク21とが密着状態で、マスク21を下側に引っ張り、マスク21に余計な応力を加え、マスク21を歪めたり変形させたりするようなことを抑制できる。
マスクサポートフレーム52を下方に動かす際に、吸引孔58から空気を吹き出し、密着状態を解除しても良い。しかしながら、吸引する際は、マスク21は、上端面51により支持されるので変形するとしても上端面51に沿った形状になるだけなのに対し、空気を吹き出すとマスク21の変形が予測できない。したがって、本例のように、複数の空気導入用の溝59を設けて、自然にマスク21がマスクサポートフレーム52から離脱するようにすることが望ましい。第2の駆動機構54によりマスクサポートフレーム52を下げるのと同時に、あるいは前後して、第1の駆動機構44により基板吸着治具42を下げてウエハ100をマスク21から離し、ステージ10の移動に備える。上記では、塗布用のマスク21について説明したが、ステージ10は、搭載用のマスク31に対しても同様に動作する。
このステージ10では、第1の駆動機構44により、基板吸着治具42が上下に移動するとともに、第2の駆動機構54によりマスクサポート治具52が、基板吸着治具42とは独立して上下に移動する。図5は、ベースユニット50を、マスクサポートフレーム52を取り外した状態で、X−Y平面図(上面図)により示している。図6は、ベースユニット50を、マスクサポートフレーム52を取り外した状態で、Y−Z平面図(側面図)により示している。
第2の駆動機構54は、マスクサポート治具ベース53の四隅に設けられた4つのスライドユニット61と、駆動ベルト69により4つのスライドユニット61を回転駆動するためのサーボモータ62とを備えている。4つのスライドユニット61は、それぞれ、ねじ軸63とナット64とを備えたボールねじ65と、ねじ軸63の下端に設けられたプーリー66と、ナット64に固定されたスライダー67と、スライダー67のスライドを支持するスライドヘッド68とを備えている。それぞれのスライドユニット61は、固定部材61aを介して第2の支持フレーム55に固定されている。ナット64は、スライダー67を介してマスクサポート治具ベース53に連結されている。各スライドユニット61のプーリー66と、サーボモータ62の回転軸62aに繋がったプーリー62bとの間には、ベルト69が架け渡されている。
また、4つのスライドユニット61のうちの1つには、マスクサポート治具52の位置を検知するための上限センサ71、原点センサ72、および下限センサ73が設けられている。各センサ71、72、および73としては、例えば、スリットを介してレーザー光を検知する光センサを用いることができる。
サーボモータ62を回転させると、ベルト69により連結された4つのスライドユニット61のボールねじ65のねじ軸63が同期して回転する。このため、四隅に配置された4つのスライドユニット61により、マスクサポート治具ベース53は四隅が同時に同量だけ上方または下方に同期して動く。したがって、これら4つのスライドユニット61と4つのスライドユニット61を同期して動かすことができるサーボモータ62とを備えた第2の駆動機構54により、マスクサポート治具ベース53およびマスクサポートフレーム52を、姿勢を変えずに、傾いたりすることなく、上下に移動することができる。
ステージ10では、基板吸着治具ベース43を上下に動かす第1の駆動機構44にも、第2の駆動機構54と同様の構成が採用されている。すなわち、図4に示すように、第1の駆動機構44も、4つのスライドユニット61を備え、それらはベルト69を介してサーボモータ(不図示)により同期して駆動される。したがって、基板吸着治具ベース43および基板吸着治具42、さらに、ウエハ100を、姿勢を変えずに、傾いたりすることなく、上下に移動することができる。
図7は、基板サポートユニット40を、第1の駆動機構44を省略した状態で、X−Y平面図(上面図)により示している。図7においては、基板吸着治具ベース43に基板吸着治具42が固定(ロック)されている状態を示している。図8は、図7中のVIII−VIII線に沿って切断した断面図を示している。図9は、基板サポートユニット40を、第1の駆動機構44を省略した状態で、X−Y平面図(上面図)により示している。図9においては、基板吸着治具ベース43に対して基板吸着治具42がフリーである状態を示している。図10は、図9中のX−X線に沿って切断した断面図を示している。図11は、基板サポートユニット40において、基板吸着治具ベース43から基板吸着治具42を取り外した状態をY−Z平面図(側面図)により示している。
基板吸着治具42は、基板吸着治具ベース43に、磁石81により固定されている。また、磁石81と基板吸着治具42との間に磁力を遮蔽する遮蔽板84aを出し入れすることにより、基板吸着治具42を基板吸着治具ベース43からワンタッチで取り外すことができるようになっている。
基板吸着治具ベース43の中央部の下側には、磁石取付部品82により磁石81が固定されている。磁石81の下側は、磁石蓋83によりカバーされている。基板吸着治具42の中央には、下方に突き出た突出部42aが設けられており、その下端を構成する円板42bは磁性体となっている。基板吸着治具ベース43に基板吸着治具42を乗せると、突出部42aが基板吸着治具ベース43の中央の中心孔43aを通って磁石81と対面する。突出部42aと磁石81との間には、磁性体からなる遮蔽板(遮蔽部)84aを有し、基板吸着治具ベース43に対してスライドするスライド部材84が設けられている。スライド部材84には、スライダー85が取り付けられており、基板吸着治具ベース43に取り付けられたレール86に沿ってX方向にスライドする。また、スライド部材84には、レバー取付部品87を介してレバー88が取り付けられている。スライド部材84を図9および図10に示す位置にスライドさせたときに、スライド部材84がリフトピン46に干渉しないように、スライド部材84には、リフトピン逃げ溝84bが設けられている。
また、スライド部材84には、治具抜け防止部品89が設けられている。スライド部材84を図7および図8に示す位置にスライドさせることにより、基板吸着治具42に設けられたロック溝90(図11参照)に治具抜け防止部品89が入り込むようになっている。また、スライド部材84を図9および図10に示す位置にスライドさせることにより、基板吸着治具42に設けられたロック溝90から治具抜け防止部品89が外れるようになっている。さらに、基板吸着治具42は、基板吸着治具ベース43から取り外すときに把持するための取手部92を備えている。また、レバー取付部品87は、ロック位置およびフリー位置の位置決めを行うフリー/ロック位置決めピン93を備えている。基板吸着治具ベース43のロック位置およびフリー位置に対応する位置には、フリー/ロック位置決めピン93が嵌合する孔(図示せず)が形成されている。
ステージ10においては、レバー88を持ち、スライド部材84を図7および図8に示す位置に水平にスライドさせることにより、スライド部材84の遮蔽板84aは、磁石81の上方から退避する。このようにすることにより、基板吸着治具42の突出部42aを構成する円板42bと磁石81とが磁気的にカップリングする。また、同時に、ロック溝90に治具抜け防止部品89が挿入される。したがって、基板吸着治具ベース43に基板吸着治具42が磁石81により固定(ロック)され、基板吸着治具42と基板吸着治具ベース43とが一体化し、これらが同調して動くようにできる。
レバー88を持ち、図7および図8とは逆方向に、スライド部材84を図9および図10に示す位置に水平にスライドさせる。レバー88をフリー位置になるまでスライドさせることにより、遮蔽板84aが基板吸着治具42の突出部42aと磁石81との間に入る。これにより磁石81の磁力が遮蔽される。同時に、治具抜け防止部品89がロック溝90から外れる。このようにすることにより、基板吸着治具42を基板吸着治具ベース43から外すことができる。したがって、基板吸着治具42を交換できる。
ステージ10により搬送するウエハ100のサイズ、厚み、または形状が異なる場合、それぞれのウエハ100に対応する基板吸着治具42に交換する必要がある。また、基板吸着治具42の形状が変わると、その外周部分を覆うマスクサポートフレーム52も交換する必要がある。基板吸着治具42は、上記のような、基板吸着治具42の取り付け機構により、ステージ10の基板サポートユニット40に対しワンタッチで簡単に交換できる。
マスクサポートフレーム52は、ベースサポートユニット50のマスクサポート取付治具57をオフとすることによりマスクサポート治具ベース53から取り外すことができる。そして、異なるマスクサポートフレーム52をマスクサポート治具ベース53に乗せてマスクサポート取付治具57をオンにすることにより、マスクサポートフレーム52をマスクサポート治具ベース53に固定でき、これらを一体で動かせるようになる。
基板吸着治具42およびマスクサポート治具52の着脱方法について説明する。基板吸着治具42およびマスクサポート治具52を取り外すときは、以下のようにする。
まず、レバー88をフリー位置になるまでスライドさせる、すなわち、図7および図8の状態でレバー88を右側に移動させ、図9および図10の状態とする。このようにすることにより、治具抜け防止部品89がロック溝90から抜ける。また、磁石81と円板42bとの間に遮蔽板84aが入り込み、磁石81の磁力線が円板42bに届かなくなる。これにより、基板吸着治具42は、基板吸着治具ベース43から外れるようになるため、取手部92を持ち、基板吸着治具42を上方に移動させて取り外す。次に、マスクサポート取付治具57をオフ(フリー)にしてマスクサポートフレーム52をマスクサポート治具ベース53から取り外す。以上により、基板吸着治具42およびマスクサポート治具52を取り外すことができる。
基板吸着治具42およびマスクサポート治具52を取り付ける場合は、以下のようにする。先ず、基板吸着治具42に適合する形状のマスクサポートフレーム52をマスクサポート治具ベース53上に載置し、マスクサポート取付治具57をオン(クローズ)にして固定する。次にレバー88がフリー位置であることを確認する。基板吸着治具42の突出部42aを基板吸着治具ベース43の中心孔43aに挿入し、基板吸着治具42を基板吸着治具ベース43の上に置く。この時点では、磁石81は遮蔽板84aによりシールドされているため、不用意に基板吸着治具42が吸着することはない。基板吸着治具42を回転させ、ロック溝90と治具抜け防止部品89との位置を合わせる。レバー88をロック位置となるまでスライドさせる、すなわち、図9および図10の状態でレバー88を左側に移動させ、図7および図8の状態とする。このようにすることにより、治具抜け防止部品89がロック溝90に係る。また、磁石81と円板42bとの間から遮蔽板84aが退避するため、円板42bと磁石81とが磁気的に吸引する。これにより、基板吸着治具42は基板吸着治具ベース43上に固定される。以上により、基板吸着治具42およびマスクサポート治具52をセットすることができる。
次に、ボール搭載用マスク31の取り付け機構について説明する。図12は、図1のボール搭載装置1が備えるボール充填装置8にボール搭載用マスク31がセットされている状態を、X−Y平面図(上面図)により模式的に示している。図13は、図1のボール搭載装置1が備えるボール充填装置8にボール搭載用マスク31がセットされている状態を、X−Z平面図(正面図)により模式的に示している。
ボール搭載用マスク31は、マスク枠111の下部に樹脂製のシート112を介して固定され、マスクユニット113となっている。マスク枠111とシート112との間およびシート112とボール搭載用マスク31の間は、接着剤などにより固定されている。マスク枠111の正面側(手前側)の部分には、取手114が設けられている。マスクユニット113は、ボール充填装置8に設けられているマスクテーブル115に取り付けられる。マスクテーブル115は、ボール搭載装置1のベースフレームに対して固定されており、マスクテーブル115にマスクユニット113を取り付けることにより、マスクユニット113のマスク31のボール搭載装置1におけるX、Y、Z方向の位置およびθ方向の向きが決まる。マスクテーブル115の下には、一対のマスク枠ガイド116が設けられており、マスクユニット113は、マスク枠ガイド116に沿って、前後方向(Y方向)に移動できるようになっている。マスクユニット113を引き出す際には、取手114を用いて正面側(手前側)に引っ張ればよい。
また、マスク枠ガイド116の奥側には、度止め117が設けられている。マスクユニット113は、度止め117で止まるため、マスクユニット113の前後方向(Y方向)の位置が決まる。なお、マスクユニット113の左右方向(X方向)の位置は、マスク枠ガイド116によって決まる。
さらに、十分にマスクユニット113を固定するために、マスクユニット113の四隅と対応する位置に、エアシリンダ118が設けられている。エアシリンダ118がオンになると、エアシリンダ118により、マスク枠111がマスク枠ガイド116に押圧され、マスク枠111が、エアシリンダ118とマスク枠ガイド116に挟みこまれ、マスク枠111がマスクテーブル115に対して固定される。これにより、マスクユニット113の上下方向(Z方向)の位置が決まる。
フラックス塗布用マスク21の取り付け機構も、基本的には、ボール搭載用マスク31の取り付け機構と同様である。しかしながら、フラックスを塗布する際は、スキージ22をフラックス塗布用マスク21に押圧しながら後側から前側(Y方向プラス側からY方向マイナス側)に移動させるため、ボール搭載用マスク31と比べてフラックス塗布用マスク21が前側(Y方向マイナス側)に移動しやすい。このため、フラックス塗布装置7には、マスク枠ガイドの前側に2つのトグルクランプが設けられており、これによりマスクユニット(フラックス塗布用マスク21)が固定されるようになっている。
以下に、ボール搭載装置1において、ウエハ100に導電性ボールBを搭載する過程についてさらに説明する。
ローダ・アンローダ装置2の第1のパッケージ2aより取り出されたウエハ100は、搬送ロボット3によりプリアライメント装置5に搬送され、プリアライメント装置5において、オリエンテーションフラットまたはノッチの位置合せ(θの粗位置合わせ)が行われる。θの粗位置合わせが行われたウエハ100は、搬送ロボット3によりプリアライメント装置5からステージ10の基板支持面41にセットされる。第1のバキュームポンプを稼働させ、ウエハ100をステージ10の基板支持面41に吸引吸着させる。
ステージ10を、まず、矯正装置6に移動させる。矯正装置6においては、反り矯正治具6a(図1および図2参照)がウエハ100の上面を基板支持面41に向かって押さえつける。これにより、ウエハ100の下面と基板支持面41とが密着し、ウエハ100の反りが矯正される。但し、ウエハ100の反りは、真空吸着がなくなると初めの反りにほぼ戻るので、反り矯正による変形は、ボール搭載処理のための一時的なもので永久的ではない。その後、ステージ10をフラックス塗布装置7に移動させ、ウエハ100の上面に所定のパターンでフラックスを塗布する。さらに、ステージ10をボール充填装置8に移動させ、ウエハ100の上面に所定のパターンで導電性ボールBを搭載する。
図14(a)〜(c)は、ボール充填装置8においてウエハ100に導電性ボールBを搭載する過程におけるステージ10の動作を示している。フラックス塗布装置7においてウエハ100にフラックスを塗布する過程におけるステージ10の動作は、ボール充填装置8における動作とほぼ同様であるため、説明は省略する。
まず、図14(a)に示すように、移動機構11により、ステージ10を、ボール充填装置8のボール搭載用マスク31の下に移動させる。次に、図14(b)に示すように、第2の駆動機構54によりマスクサポートフレーム52を上方に動かす。マスクサポートフレーム52の上端面51がボール搭載用マスク31と接している状態で、第2のバキュームポンプを稼働させ、ボール搭載用マスク31をマスクサポートフレーム52の上端面51に吸引吸着させる。このようにすることにより、ボール搭載用マスク31を、マスクサポートフレーム52の上端面51を基準に設定(張り直し、あるいは延ばし直し)することにより、マスクサポートフレーム52により囲われる部分(ウエハ100に対応する部分)のマスク31の歪みを防止し、さらには、その部分のマスク31の傾きをマスクサポートフレーム52の上端面51に合わせて微調整することができる。特に、マスク31のウエハ100に対応する部分にY方向に沿って張力が加えられるため、ボール搭載用マスク31のウエハ100に対応する部分(ウエハ100に重なる部分)の歪みが矯正される。
図14(b)と同時に、あるいは前後して第1の駆動機構44により基板吸着治具42を上方に動かし、ウエハ100をボール搭載用マスク31に対して所定の位置にセットする。たとえば、ウエハ100の上面とボール搭載用マスク31の裏面とを重ねる、あるいは、ウエハ100の上面とボール搭載用マスク31の裏面との間に数μmから数10μm程度の微小な隙間が開いた状態にする。
ボール搭載用マスク31は固定されているため、ボール搭載用マスク31の下面のZ座標の値は既知である。したがって、第2の駆動機構54の移動量を、前もって、ボール搭載用マスク31の下面のZ座標の値までマスクサポート治具52の上端面51が移動するように、セットしておくことができる。同様に、第1の駆動機構44の移動量を、前もって、ボール搭載用マスク31の下面のZ座標の値までウエハ100の上面が移動するように、セットしておくことができる。これにより、ボール搭載用マスク31の下面において、基板支持面41にセットされたウエハ100の上面と、マスクサポート治具52の上端面51とを一致させることができる。すなわち、ウエハ100の上面とマスクサポート治具52の上端面51とを、理論的には段差が無い状態にセットできる。したがって、実際には、様々な部分に微小な誤差がありうるが、ウエハ100の上面とマスクサポート治具52の上端面51との段差は、問題が生じない程度の微小な段差にセットできる。
図14(c)に示すように、マスクサポートフレーム52およびウエハ100が所定の位置にセットされると、マスク31を介してウエハ100を処理する。この場合は、ヘッド32によりボール搭載用マスク31の表面に導電性ボールBを保持し、動区域がボール搭載用マスク31の表面のうちの導電性ボールBを充填する領域の全域をカバーするように、所定のルートで移動させる。これにより、ボール搭載用マスク31の第2の開口31aに導電性ボールBが充填され、ウエハ100の電極の上に搭載される。本例のボール充填装置8は、回転式のヘッド32を備えており、ヘッド32は、その下側に多数の導電性ボールBを保持した状態で、マスク31の表面を自転しながら移動する。したがって、ヘッド32の軌跡に沿って、導電性ボールBは、ボール搭載用マスク31の開口(アパーチャ、第2の開口)31aに順々に振り込まれ、ウエハ100の所定の位置に配置される。
マスク31を介したウエハ100に対する処理が終了すると、第2のバキュームポンプを停止させ、マスクサポートフレーム52を下降させる。上端面51がボール搭載用マスク31と離れるときには、複数の空気拡散用溝59から上端面51とマスク31との間に空気が流入するため、マスクサポートフレーム52を、ボール搭載用マスク31から容易に、マスク31に不必要に力を作用させずに、剥離できる。マスクサポートフレーム52と同時に、あるいは前後して、基板吸着治具42を下降させ、図14(a)に示す状態に戻す。なお、マスクサポートフレーム52とマスク31の間の吸引が無くなった時と、マスクサポートフレーム52が下降してマスク31から離れる時に、マスク31が移動したり振動したりして、搭載された導電性ボールを動かす等の問題を起こす可能性がある場合は、基板吸着治具42を先に下降させ、その後にマスクサポートフレームの吸引停止と下降を行なうと良い。マスク31から、マスクサポートフレーム52と、基板吸着治具42の搭載されたウエハ100とを離すことにより、ステージ10を次の処理ユニットに移動させることができる。
たとえば、ボール充填装置8に先行して処理が行われるフラックス塗布装置7においては、マスク21に対して上記と同様の動作が行われ、その後、ステージ10はボール充填装置8に移動し、上記の動作が行われる。すなわち、多数の第1の開口を備えた薄板状のフラックス塗布用マスク21を介して、ウエハ100にフラックスを塗布するフラックス塗布装置7では、ステージ10を移動機構11により、フラックス塗布用マスク21の下側に移動させるステップと、フラックス塗布用マスク21に対し、駆動機構54によりフレーム52を上方に動かし複数の第1の吸引孔58を用いてフラックス塗布用マスク21を吸着させるステップと、駆動機構54によりフレーム52を下方に動かしてフラックス塗布用マスク21を離すステップとを含む動作が行われ、ウエハ100が処理される。このような処理方法は、ボール搭載装置1に搭載されている制御ユニット200(図2参照)により自動的に制御させることができる。制御ユニット200の一例は、マイコンあるいはパーソナルコンピュータである。
すなわち、このボール搭載装置1においては、ステージ10は、フラックス塗布用マスク21およびボール搭載用マスク31のそれぞれに対し、第2の駆動機構54によりマスクサポート治具52を上方に動かし複数の第1の吸引孔58を用いてそれぞれのマスク21または31を吸着させ、第2の駆動機構54によりマスクサポート治具52を下方に動かしてそれぞれのマスク21または31から離す動作を繰り返す。
ステージ10を矯正装置6の位置まで戻し、第1のバキュームポンプを停止させ、基板吸着治具42を下降させる。これにより、リフトピン46が基板吸着治具42から突出するため、リフトピン46によりウエハ100が支持され、基板吸着治具42から外れる。ボールが搭載されたウエハ100は、搬送ロボット3により、ローダ・アンローダ装置2の第2のパッケージ2bに移送(搬出)される。以上により、ウエハ100への導電性ボールBの搭載処理は完了する。
上述のように、本実施形態のステージ10によれば、それぞれのマスク21および31は、ウエハ100の近傍(周囲)において、ステージ10に装着されたマスクサポートフレーム52の上端面51に吸着支持され、ウエハ100を搭載および搬送するステージ10を基準として再度、支持される。すなわち、それぞれのマスク21および31は、マスクサポートフレーム52の上端面51の相対する一対の辺に沿って設けた第1の吸引孔58により吸着支持されるので、上端面51を基準にマスク21および31はセットされ、マスクサポートフレーム52により支持される内側の部分はマスクサポートフレーム52を基準にウエハ100に対してほぼ水平な状態となるようにセットされる。
これらのマスク21および31は、ボール搭載装置1において、上述したような機構を用いて、水平な状態が保たれ、さらに、歪みや撓みなどができるだけない状態で固定される。しかしながら、マスクは、数μmあるいは数10μmの微小なオーダーで傾いたり、歪んだりする可能性は常にあり、温度、湿度を含む環境の変化などの後発的な要因によってもマスクが傾いたり歪んだりする可能性がある。このボール搭載装置1においては、ウエハ100を搬送するステージ10に、基準面となる上端面51を備えたマスクサポートフレーム52を設け、ウエハ100をマスク21または31により処理する都度、マスク21および31を上端面51に吸着支持し、上端面51に対してマスク21および31を水平に張りなおしている。
したがって、ウエハ100の縁部において、マスク21または31に歪みあるいは撓みが生じてマスクとウエハ100との間に隙間ができるなどの不具合の発生を未然に防止できる。このステージ10を採用することにより、マスク21または31のそのような微小な歪みあるいは撓みは、マスク21および31を上端面51に吸着支持することにより、上端面51の外側に排除することができ、上端面51の内側のウエハ100に対応する領域(中央部)は、ウエハ100に対して水平でまっすぐな状態にマスク21および31を保持できる。
マスクサポートフレーム52の各辺(4辺)に沿って複数の第1の吸引孔58を一列または複数列設けて、四方から張力を与えるようにしても良い。しかしながら、本願発明者らの観測によると、フレーム52の四方に第1の吸引孔58を設け、四方のすべてでマスク21または31をフレーム52の上端面51に吸着支持させるよりも、フレーム52の上端面51の相対する一方の一対の辺(2辺)に沿って複数の第1の吸引孔58を設け、一方の一対の辺に沿ってマスク21または31を主に吸着する方が、マスク21または31のフレーム52の内側の部分に歪みが現れるのを抑制できる。フレーム52の一方の一対の辺52aおよび52bに沿ってマスク21または31を吸着支持することによりマスク21および31の動きあるいは変位をほぼ固定し、2方から張力を与え、他方の一対の辺では吸着支持せず上端面51で下側から支持するだけでマスク21および31が上端面51に沿って動いたり変位したりすることを許すことで、マスク21および31の歪みや撓みをフレーム52の外側へ逃がし、上端面51を基準としてマスク21および31を張り直すことができるためであると考えられる。
マスク21または31において、フレーム52に固定する方向は、スキージ22が前後に動く方向であることが望ましく、スキージ22の動きによりマスク21および31が不規則に歪むのをさらに効率良く抑制できる。
このように、本実施形態のステージ10によれば、マスク21および31のウエハ100に対応する部分(基板100に重なる部分)の歪みを抑制することができる。したがって、ウエハ100上の所望の位置に精度良く、フラックスを塗布したり、導電性ボールBを搭載することができる。
上述したステージ10は、導電性ボールBを薄板状のマスクを介して基板100に搭載する装置や、フラックスなどを薄板状のマスクを介して基板100に塗布する装置の全てに対して有効であると考えられる。特に、微細化された導電性ボールBを基板100に搭載するボール搭載装置1に用いられるマスク(フラックス塗布用マスク21、ボール搭載用マスク31)は薄くなり、歪み、撓み、傾きなどの微小な変化あるいは変位が発生しやすい。したがって、上述したステージ10は、微小なボール、たとえば直径が1mm以下、さらには、数10〜数100μm程度のボールを用いる装置に有効である。
なお、導電性ボールBを搭載する基板100は、半導体基板であるウエハ100に限定されるものではない。導電性ボールBを搭載する基板100は、プリント配線板などの電子回路基板であっても良い。プリント配線板は、プリント配線基板、プリント回路板、プリント回路基板、回路基板、あるいはプリント基板などとも呼ばれ、半導体が実装される半導体実装基板、ビルドアップ基板、多層基板などを含む。
以下に、矩形状のプリント配線板100を支持する際に好適なステージ10について説明する。図15は、図1のボール搭載装置1が備えるステージ10の他の例(矩形状のプリント配線板100を支持する際に好適なステージ10)をX−Y平面図(上面図)により示している。図16は、図15中のXVI−XVI線に沿って切断した断面図を示している。
このステージ10では、基板サポートユニット40は、矩形状の基板吸着治具(基板支持台)42と、枠状の基板ガイド部材120とを有している。基板ガイド部材120は、その上面(上端面)121が基板支持面41よりも上方へ突き出るように、基板吸着治具42の側壁にねじ止めされている。基板吸着治具42と基板ガイド部材120とにより、プリント配線板100を搭載する空間が形成されるため、ステージ10にプリント配線板100を搭載する際に、プリント配線板100をある程度決まった位置に配置(搭載、ガイド)することができる。
基板吸着治具42の基板支持面41の一対の辺(2辺)に対応する部分には切り欠き部131が形成されており、基板吸着治具42と基板ガイド部材120とにより溝132が形成されている。この溝132は、プリント配線板100のバリ逃げ溝として機能する。すなわち、プリント配線板100の縁には、断裁時に生じるバリが残っていることがある。また、プリント配線板100は、その表面にめっき処理を施していることがあり、このような場合には、プリント配線板100の縁に、めっきが異常析出していることがある。バリ逃げ溝132を形成することにより、プリント配線板100がステージ10に対して浮いてしまうのを抑制できる。
また、基板吸着治具42のバリ逃げ溝132に対応する部分には、マスク21および31のそれぞれを吸引するための複数の第3の吸引孔133が設けられている。このステージ10では、第1の吸引孔58によりマスクサポート治具52にマスク21および31のそれぞれを吸引吸着させるとともに、第3の吸引孔133によりマスク21および31のそれぞれを吸引することにより、プリント配線板100の周囲においてマスク21および31のそれぞれをステージ10側に引っ張って、マスク21および31のそれぞれの歪みを抑制するようにしている。なお、バリ逃げ溝132は、基板支持面41の4辺に対応する部分に設けても良い。他の構成は、上記実施形態と同様であるため、重複する説明は図面に同符号を付して省略する。
プリント配線板のような基板100に導電性ボールBを搭載する場合には、上述のようなステージ10が好適である。このようなステージ10を用いても、マスク21および31のそれぞれの基板100に対応する部分(基板100に重なる部分)の歪みを抑制することができる。
なお、基板吸着治具(基板支持台)42の形状およびサイズは、それに搭載するウエハやプリント配線板などの基板100の形状により多角形にも変更され得る。マスクサポート治具(フレーム)52の形状も変更され得る。