スキャンユニットにより吸着部品を画像認識する装置では、ラインセンサやエリアセンサを有するカメラがスキャンユニットに搭載されるが、ノズルの下方位置をカメラが移動するように該カメラを配置するのでは、スキャンユニットの上下方向の所要スペースが大きくなり、ヘッドユニットが上下方向に大型化して走行安定性を欠くばかりでなく、部品吸装着時のノズルの昇降ストロークが大きくなってノズル先端の位置精度を確保する上で不利となる。そのため、多くの場合は、ノズルの側方位置を移動するようにカメラを配置した上で、吸着部品の下面像を、プリズム等を使って前記カメラに導く構成とすることで、スキャンユニットを上下方向にコンパクト化することが行われている。
本件の出願人は、カメラとしてラインセンサを有するもの適用し、撮像素子がスキャンユニットの移動方向に並ぶように該カメラを配置することで、スキャンユニットの上下方向のコンパクト化をより高度に達成することを考えている。しかし、このようにラインセンサカメラを配置する構成では、カメラの位置と該カメラによる撮像位置(撮像領域)とをスキャンユニットの移動方向にオフセットする必要があるため、前記撮像位置がスキャンユニットの中心位置からその移動方向一端側に偏ってしまう。そのため、従来のように交互に移動方向を変えてスキャンユニットを駆動しようとすれば、発明の実施の形態中で詳細に説明するように、スキャンユニットの移動方向によってその制御内容を変える必要が生じ、スキャンユニットの制御負担が増し、又移動方向によって得られる画像の画質に影響がでるといった不都合が生じることが考えられる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、カメラによる撮像位置(撮像領域)が、スキャンユニットの中心からその移動方向一方側に偏った非対称構造のスキャンユニットにより部品を画像認識する部品認識装置において、スキャンユニットの制御負担を軽減すること、又スキャンユニットの移動方向に拘わらず安定的に同質の部品画像を取得し得るようにすることを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の部品認識装置は、部品を保持可能な部品保持部材を備えたヘッドユニットに移動可能に搭載されるスキャンユニットを有し、このスキャンユニットを、前記ヘッドユニットにおいて前記部品保持部材の両側に設定された第1待機位置、及び第2待機位置のうち一方側から他方側に移動させることにより該スキャンユニットが有する撮像手段により前記部品保持部材による部品の保持状態を撮像して画像認識する部品認識装置であって、前記撮像手段が、前記部品保持部材により保持された部品を撮像する部品撮像部を有し、前記スキャンユニットの移動に伴って前記撮像手段が移動することで、この部品撮像部により撮像可能な撮像領域が移動して前記部品保持部材に保持された部品を前記部品撮像部が撮像するものであって、かつ前記撮像領域が、前記スキャンユニットの中心位置から前記移動方向一方側に偏った位置となるように構成されたものであり、前記スキャンユニットの前記第1待機位置、及び第2待機位置が、前記移動方向における前記撮像領域から部品保持部材までの距離が互いに略等しくなるように設定されていることを特徴とするものである。なお、前記ヘッドユニットが、列状に配列される複数の部品保持部材を備えるものであり、スキャンユニットが、これら部品保持部材の配設領域の両側に設定された前記第1待機位置、及び第2待機位置のうち一方側から他方側に向かって前記部品保持部材の配列方向に移動するものでは、スキャンユニットの前記第1待機位置、及び第2待機位置は、前記撮像領域から最も近い位置の部品保持部材まのでの距離が互いに略等しくなるように設定されているものである。
このように構成された部品認識装置では、スキャンユニットは、部品撮像部による撮像領域が、同ユニットの中心位置から前記移動方向一端側にオフセットされた非対称な構成であるが、撮像領域から部品保持部材(部品保持部材が複数の場合は最も近い位置の部品保持部材)までの距離が互いに略等しくなるようにスキャンユニットの前記第1待機位置、及び第2待機位置が設定されている。つまり、スキャンユニットの撮像領域から部品保持部材までの距離が各待機位置において略等しい構成となっている。従って、第1及び第2の何れの待機位置からスキャンユニットを駆動する場合でも、スキャンユニットを同一駆動条件(加速度等)で駆動することで、同質の部品画像を取得することが可能となる。
上記のような構成は、例えば次のような部品認識装置に特に有用である。すなわち、前記部品保持部材は前記部品の上面を吸着して該部品を保持するノズルであり、前記撮像手段は、前記スキャンユニットの移動に伴って前記撮像領域が、前記ノズルに保持されている部品の下方位置を移動して該部品の下面画像を前記部品撮像部が撮像するものであり、前記部品撮像部は、前記スキャンユニットの移動方向に撮像素子が並び、かつ前記吸着ノズルの側方部を移動するように配置されたラインセンサからなり、前記撮像手段は、前記撮像領域において前記ノズル側から下方に向かう光を前記移動方向に沿った水平光に変換し、さらにこの水平光を前記移動方向と直交する方向に案内して前記ラインセンサに案内する光路変更部をさらに有するもの。
このような構成は、前記部品撮像部の上下方向の所要スペースを抑えてスキャンユニットを同方向にコンパクト化する上で効果的であるが、構成上、部品撮像部の位置とその撮像領域の位置とがスキャンユニットの移動方向にオフセットされるため、前記撮像領域が、前記スキャンユニットの中心位置から前記移動方向一方側に偏った構成となる。従って、上記のようにスキャンユニットの待機位置を設定した構成が、同質の部品画像を安定的に取得する上で有用なものとなる。
一方、本発明に係る部品実装装置は、部品を保持可能な部品保持部材を搭載して部品供給部と基板との間で前記部品保持部材を移動させるヘッドユニットを備え、前記部品保持部材により前記部品供給部から部品を保持搬出するとともに、前記部品保持部材に保持された部品を撮像して該部品の保持状態を画像認識してから、該部品を基板上に実装する部品実装装置であって、前記部品保持部材による部品の保持状態を画像認識する手段として、上記のような部品認識装置を備えているものである。
また、本発明に係る部品試験装置は、部品を保持可能な部品保持部材を搭載して部品供給部と部品検査部との間で前記部品保持部材を移動させるヘッドユニットを備え、前記部品保持部材により前記部品供給部から部品を保持搬出するとともに、前記部品保持部材に保持された部品を撮像して該部品の保持状態を画像認識してから、該部品を前記部品検査部に移載して部品検査を行う部品試験装置であって、前記部品保持部材による部品の保持状態を画像認識する手段として、上記のような部品認識装置を備えているものである。
このような部品実装装置や部品認識装置によれば、部品保持部材による部品の保持状態を画像認識する手段として、上記のような部品認識装置を備えているので、スキャンユニットの移動方向に拘わらず安定的に同質の部品画像を取得することができる。そのため、部品の画像認識精度のバラツキを抑えて該画像認識の信頼性を高めることができる。
本発明によれば、部品撮像部による撮像領域が、同ユニットの中心位置から前記移動方向一端側にオフセットされた非対称構造のスキャンユニットを用いながらも、両待機位置においてスキャンユニットの撮像領域から部品保持部材までの距離が略等しくなるようにしているので、何れの待機位置からスキャンユニットを駆動する場合でも、スキャンユニットを同一駆動条件(加速度等)で駆動して同質の部品画像を取得することができる。従って、スキャンユニットの制御負担を軽減しつつ部品の画像認識を安定的に行うことが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る部品実装装置(本発明に係る部品認識装置が適用される部品実装装置)の概略構成を平面図で示している。なお、この図を含め本説明で使用する図面には、各図の方向関係を明確にするためにXYZ直角座標軸が示してある。
同図に示すように、部品実装装置の基台10上には、基板搬送機構としてコンベア12,12が配置されており、これらコンベア12,12によりプリント基板P(以下、単に基板Pという)が同図右側から左側に搬送されて所定の作業位置(同図に示す基板Pの位置)に搬入されるようになっている。作業位置の下方領域には、実装作業中に基板Pをバックアップピンにより支持する基板支持装置(図示省略)が配置されている。
前記コンベア12の両側(図1では上下両側)にはそれぞれ部品供給部13が設けられており、これら部品供給部13には、例えばテープフィーダ14等の部品供給装置がコンベア12,12に沿って並列に配置されている。各テープフィーダ14は、集積回路(IC)、トランジスタ、抵抗、コンデンサ等の小片状の電子部品を所定間隔で収容、保持したテープが巻回されたリールを保持しており、このリールから前記テープを繰り出すことによりフィーダ先端の部品供給位置に部品を供給し、ヘッドユニット15により部品をピックアップさせるように構成されている。
前記基台10の上方には部品実装用の前記ヘッドユニット15が設けられている。このヘッドユニット15は、前記テープフィーダ14から部品を吸着して基板P上に搬送すると共に、基板P上の所定位置に実装するもので、所定領域内でX軸方向(コンベア12による基板Pの搬送方向)及び水平面上でこれと直交するY軸方向にそれぞれ移動可能とされている。すなわち、基台10の上方には、X軸方向に延びる支持ビーム20が設けられ、ヘッドユニット15が、この支持ビーム20に固定された固定レール21に移動可能に支持されている。また、この支持ビーム20は、両端部がY軸方向に延びる固定レール22に支持され、この固定レール22に沿ってY軸方向に移動可能となっている。そして、X軸サーボモータ23によりボールねじ軸24を介してヘッドユニット15がX軸方向に駆動される一方、Y軸サーボモータ25によりボールねじ軸26を介して支持ビーム20がY軸方向に駆動されるようになっている。
ヘッドユニット15には、部品を保持して搬送するための複数のヘッド16が搭載されており、当実施形態では、合計10個のヘッド16がX軸方向に列状に配置されている。各ヘッド16は、Z軸方向(上下方向)に延びる駆動シャフトの先端(下端)に部品吸着用のノズル16a(本発明に係る部品保持部材)が取付けられたものである。ノズル16aは、駆動シャフトの内部通路及び図略の切換弁等を介して負圧発生装置に接続されており、部品吸着時には、負圧発生装置からノズル先端に負圧吸引力が与えられることにより部品の吸着が可能となっている。
各ヘッド16は、ヘッドユニット15に対して昇降(Z軸方向の移動)およびノズル中心軸(R軸)回りの回転が可能とされ、昇降駆動機構および回転駆動機構によりそれぞれ駆動されるようになっている。これらの駆動機構のうち昇降駆動機構は、部品の吸着もしくは装着(実装)を行う時の下降位置と、部品の搬送や撮像を行う時の上昇位置との間で前記ヘッド16を昇降させるものである。一方、回転駆動機構はヘッド16を必要に応じて回転させるための機構であり、回転駆動により部品を実装時における所定のR軸方向に位置させることが可能となっている。なお、これらの駆動機構は、それぞれサーボモータと所定の動力伝達機構とで構成されている。
ヘッドユニット15には、さらに基板撮像ユニット18と、部品搬送中にノズル16aにおける基板Pの吸着保持状態を順次撮像して画像認識するための部品認識装置17とが取り付けられている。
基板撮像ユニット18は、CCD撮像素子等からなるエリアセンサおよび発行ダイオード等の照明装置からなり、ヘッドユニット15に対して下向きの姿勢で固定されている。これにより作業位置に搬入された基板P上の各種マークを撮像可能となっている。
図4は、部品認識装置17を示す部分断面図である。この部品認識装置17では、スキャンユニット71がリニアガイド72及びリニアモータ73をそれぞれ介してヘッドユニット15に設けられている。そして、スキャンユニット71が一対のリニアガイド72、72によりX軸方向に移動自在に支持されるとともに、リニアモータ73からの駆動力を受けてX軸方向に移動可能となっている。
このリニアモータ73は、ボトムフレーム731と永久磁石732とで固定子が構成される一方、コイル部733とベースプレート734とで可動子が構成されている。より詳しくは、次のように構成されている。ボトムフレーム731はヨークであってX軸方向に伸長した形状を有しており、ヘッドユニット15の下方端部に固定されている。そして、複数の永久磁石732がX軸方向に一列で配置されている。つまり、ボトムフレーム731の下面中央部は可動子のコイル部733と対向しており、この下面中央部に対し、下面がS極、上面がN極となる状態の永久磁石732と、下面がN極、上面がS極となる状態の永久磁石732とがX軸方向に互に配列されている。
また、ボトムフレーム731の下面両側に対し、X軸方向に伸長した形状を有するサイドフレーム735がそれぞれ固定されている。これによりボトムフレーム731とサイドフレーム735とで囲まれた凹部空間が開口を下方に向けた状態で形成されている。そして、各サイドフレーム735にリニアガイド72が取り付けられるとともに、該凹部空間内をリニアモータ73の可動子が移動可能となっている。
各リニアガイド72は、それぞれサイドフレーム735に固定されてX軸方向に延びるレール721と、このレール721に対してX軸方向にスライド自在に装着される一対のスライダ722とから構成されている。そして、これらリニアガイド72のスライダ722、722に対してリニアモータ73の可動子が固定されている。すなわち、ベースプレート734の上面両端部はそれぞれスライダ722、722に固定されている。また、該ベースプレート734の上面中央部にコイル部733がボルトなどの締結部材によって固定されている。これにより、コイル部733が一対のリニアガイド72、72により挟まれた状態で、ベースプレート734及びコイル部733が一体的にリニアガイド72に案内されながらX軸方向に移動自在となっている。
このように構成されたリニアモータ73のコイル部733はモータ駆動用ケーブルを介して図外の制御装置に含まれるリニア駆動制御部に電気的に接続されている。そして、駆動信号がこのリニア駆動制御部からコイル部733に与えられることで、該駆動信号に応じた方向及び速度で可動子(ベースプレート734及びコイル部733)がX軸方向に移動し、これにより、スキャンユニット71がX軸方向に駆動される。なお、図4中、符合69は、屈曲自在なダクト部材であり、上記モータ駆動用ケーブルは、次に説明するセンサ用ケーブルと共にこのダクト部材69に収容される。センサ用ケーブルはスキャンユニット71の位置を検出するセンサをリニア駆動制御部に電気的に接続するためのケーブルである。この実施形態では、位置検出センサとして磁気センサ75が用いられている。すなわち、同図に示すように、磁気的に目盛りを記録したプレート状の磁気スケール751がレール721に沿ってサイドフレーム735の側面に固定されている。一方、ベースプレート734の側面に固定されたセンサ支持部材752に対し、MRセンサやホールセンサ等の磁気センサ75が取り付けられており、この磁気センサ75により磁気スケール751を読取る。これによりX軸方向におけるスキャンユニット71の位置に関する電気信号が磁気センサ75から出力され、センサ用ケーブルを介してリニア駆動制御部に与えられてスキャンユニット71の位置が検出される。
上記のようにX軸方向に駆動されるスキャンユニット71は、ノズル16aに吸着された部品5の下面を撮像する部品撮像用カメラ711を装備している。このカメラ711は集光レンズ711a、及びCCD撮像素子等からなるラインセンサ711bから構成されている。また、スキャンユニット71はノズル16aを下方側から照明する照明部713を有している。なお、照明部713の構成や配設位置などについては任意であるが、この実施形態では、複数の発光ダイオードにより照明部713が構成されている。そして、スキャンユニット71の移動に伴い照明部713はノズル16aの直下位置に移動し、該ノズル16aに吸着保持された部品5を照明する。
部品撮像用カメラ711はスキャンユニット71の内部に配置されており、スキャンユニット71に一体に設けられた画像取り込み部714を介して部品5の下面の画像を撮像し、その画像信号を制御装置に含まれる画像処理部に出力する。前記画像取り込み部714は、上方からの平面視において、照明部713を構成する発光ダイオードに取り囲まれるように設けられており、Y軸方向に縦長矩形のスリットで構成されている。この画像取り込み部714は部品撮像用カメラ711の撮像領域となるもので、このようにスリット構成を採用することによって、カメラ711への外乱光の入射が抑制されてスリット形状に対応する領域を良好に撮像可能となっている。そして、スキャンユニット71の移動に伴い画像取り込み部714が各ノズル16aの下方位置を通過することにより、ノズル16aに吸着された部品5の下面画像が部品撮像用カメラ711により撮像される。
なお、図4中、符号715はスキャンユニット71内に設けられた光路変更部であり、ヘッド16側から下方に向かう光を前記部品撮像用カメラ711に案内するものである。詳しく説明すると、このスキャンユニット71では、図3及び図4に示すように、部品撮像用カメラ711が、前記ヘッド16の並びに対してその側方部(図4では右側方)に位置し、かつ略Y軸方向に指向するように配置されており、さらにラインセンサ711bの撮像素子がX軸方向(つまりスキャンユニット71の移動方向)に並ぶようにして固定されている。そして、上記光路変更部715は、画像取り込み部714の下方位置に配置される第1プリズム716と、この第1プリズム716の側方であって前記部品撮像用カメラ711の前方位置に配置される第2プリズム717とから構成されており、図4に示すように、画像取り込み部714を通じてヘッド16側から下方に向かう光Lを、第1プリズム716の反射面716aで反射させて水平光に変換してX軸方向に向かわせ、さらにこの光を第2プリズム717の反射面717aで反射させてY軸方向に向かわせることにより、部品撮像用カメラ711の前記ラインセンサ711bに案内、受光させるようになっている。つまり、当実施形態では、このようにスキャンユニット71を構成することにより、該ユニットの上下方向の所要スペースを抑えたコンパクトな構成となっている。
上記のように構成されたスキャンユニット71は、図2に示すように、ヘッド16の配置領域を挟んでその両側に設定される第1待機位置P1、及び第2待機位置P2の何れかに配置されており、部品実装動作の1サイクル毎に待機位置P1,P2の一方側から他方側に交互に移動し、この移動中に、各ノズル16aに吸着保持された部品5の下面像を部品撮像用カメラ711により撮像する。なお、第1待機位置P1、及び第2待機位置P2は、ノズル16aの配設領域の両側の位置(スキャンユニット71が各ノズル16aと干渉しない位置)であって、画像取り込み部714(部品撮像用カメラ711による撮像領域)から末端のノズル16aまでの距離PL1,PL2が互いに略等しく、かつ当該距離PL1,PL2が可及的に短くなる位置に設定されている(図2参照)。これにより第1、第2の何れの待機位置P1、P2からスキャンユニット71を移動させる場合でも、前記制御装置によりスキャンユニット71を同一条件で駆動できる構成となっている。なお、スキャンユニット71の上記第1待機位置P1、及び第2待機位置P2は、ストッパ等の物理的手段よってスキャンユニット71の移動を規制することにより設定されるものでもよいし、また、前記磁気センサ75による磁気スケール751の読み取りに基づきスキャンユニット71の駆動(位置)が制御されることにより設定されるものでもよい。
なお、この部品実装装置は、図示を省略しているが、論理演算を実行する周知のCPU、各種プログラムを記憶するROM、装置動作中の様々なデータを一時的に記憶するRAM等から構成される制御装置を有しており、前記ヘッドユニット15及びスキャンユニット71等の駆動は全てこの制御装置により統括的に制御される。そして、この制御装置の制御に基づき以下のようにして基板Pに対する部品の実装が行われる。
まず、ヘッドユニット15が部品供給部13に移動して各ヘッド16による部品の吸着が行われる。具体的には、所定のヘッド16がテープフィーダ14の上方に配置された後、ノズル16aが昇降駆動され、これによりノズル16aが下降してテープ内の部品が吸着されて取出される。この際、可能な場合には、複数のノズル16aにより同時に部品の取出しが行われる。部品の吸着が完了すると、ヘッドユニット15が部品供給部13から基板P上に移動すると共に、この間にノズル16aに吸着された部品の画像認識が前記部品認識装置17により行われる。具体的には、上記したように、第1待機位置P1、及び第2待機位置P2の一方側から他方側に向かってスキャンユニット71が駆動されることによって、各ノズル16aに吸着保持された部品5の下面画像が前記部品撮像用カメラ711により撮像される。そして、前記制御装置により、撮像された部品の下面画像に基づきノズル16aの中心に対する部品の吸着ずれと、部品のR軸方向位置の確認とが行われ、さらに当該確認結果に基づき、実装時の補正量当が演算される。
そして、ヘッドユニット15が基板P上に移動し、最初の実装位置に到達すると、ノズル16aが昇降駆動されて基板P上に部品が実装され、以降、ヘッドユニット15が順次実装位置に移動することにより基板P上に各ノズル16aの吸着部品が順次実装されることとなる。
以上のような本発明に係る部品実装装置では、部品吸着後、ヘッドユニット15に設けられたスキャンユニット71の駆動により各ノズル16aによる吸着部品を画像認識するが、この実施形態のスキャンユニット71では、上記のように部品撮像用カメラ711を、Y軸方向に指向する状態で、ノズル16aの側方部を移動するように配置した上で、ヘッド16側から下方に向かう光L(部品の下面像)の光路を光路変更部715で変更して部品撮像用カメラ711に案内するように構成している。そのため、部品撮像用カメラ711が下方に大きく突出することがなくスキャンユニット71が上下方向にコンパクトな構成となる。特に、この実施形態では、ラインセンサ711bの撮像素子がX軸方向に並ぶように部品撮像用カメラ711が配置されているため、スキャンユニット71の上下方向のコンパクトが効果的に達成される。従って、この部品実装装置では、ヘッドユニット15の大型化(上下方向の大型化)を効果的に抑えて、該ユニット15の走行安定性を確保することができると共に、ヘッド16(ノズル16a)の昇降ストロークを小さくすることができ、その結果、ヘッド昇降時のシャフト振れ等による部品吸装着時の位置ずれの発生を効果的に軽減することができる。
その上、上記のようにスキャンユニット71の待機位置P1,P2を設定しているので、部品の画像認識に関し、前記制御装置によるスキャンユニット71の制御負担を軽減しつつ同質の部品画像を安定的に取得することができるという利点がある。すなわち、上記のようなスキャンユニット71では、図4に示すように部品撮像用カメラ711(ラインセンサ711b)の位置と該カメラ711による撮像領域の位置(画像取り込み部714の位置)とがX軸方向にオフセットされた構成となり、これに起因して、図1に示すように、画像取り込み部714の位置がスキャンユニット71の中心位置からX軸方向一端側(図1では左側)に偏った構成となる。従って、第1待機位置及び第2待機位置を、単にノズル16aの配置領域の直ぐ両側(つまり、ノズル16aとスキャンユニット71とが干渉しない範囲で可及的にノズル16aに近い位置)に設定するとすれば、いきおい各待機位置における画像取り込み部714から末端のノズル16aまでの距離が異なることとなり、何れの方向にスキャンユニット71を駆動するか(つまり、何れの待機位置からスキャンユニット71を駆動するか)によってスキャンユニット71の移動開始タイミングや加速度等の制御内容を変更する必要が生じ、制御装置によるスキャンユニット71の制御負担が大きくなる。また、移動方向に応じてスキャンユニット71の制御内容を変更することに起因し、取得される画像品質に微妙に影響を与えることも考えられる。これに対して、上記実施形態の構成によれば、画像取り込み部714から末端のノズル16aまでの各距離PL1,PL2が互いに略等しくなるように第1待機位置P1及び第2待機位置P2が設定されているので、何れの待機位置P1,P2からスキャンユニット71を駆動する場合も同じ条件でスキャンユニット71を駆動制御することができ、これによってスキャンユニット71の移動方向に拘わらず同質の部品画像を取得することができる。従って、前記制御装置によるスキャンユニット71の制御負担を軽減しつつ同質の部品画像を安定的に取得することができる。そして、このようにスキャンユニット71の移動方向に拘わらず安定的に同質の部品画像を取得することができる結果、部品の画像認識精度のバラツキを抑えて該画像認識の信頼性を高めることができる。
なお、以上説明した部品実装装置は、本発明に係る部品認識装置17が適用される部品実装装置(本発明に係る部品実装装置)の好ましい実施形態の一例であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態の部品認識装置17では、スキャンユニット71をヘッドユニット15に移動自在に支持し、リニアモータ73によりスキャンユニット71を駆動する構成となっているが、スキャンユニット71の具体的な駆動機構は、これ以外のものであってもよい。例えば、回転型のモータ(駆動源)、リニアガイド及び無端状ベルト等を組合せたものを採用してもよい。すなわち、スキャンユニットをリニアガイドに装着すると共にこのガイドに沿って無端状ベルトを配置し、前記モータの駆動により無端状ベルトを周回移動させることにより、スキャンユニットを直線移動させる構成としてもよい。また、他の駆動機構として、回転型のモータによりボールねじ軸を回転駆動することにより、このねじ軸を介してスキャンユニットをガイドに沿って直線移動させるような機構を適用することも可能である。
また、上記実施形態のスキャンユニット71では、ノズル16aにより吸着された部品の下面画像を部品撮像用カメラ711によって撮像する構成となっているが、スキャンユニット71は、さらに同部品の側面画像を併せて撮像できるように構成されたものであってもよい。また、実施形態では、これら部品撮像用カメラ711はラインセンサ711bを備えたカメラであるが、エリアセンサを備えたカメラであってもよい。
また、上記実施形態では、ラインセンサ711bの撮像素子がスキャンユニット71の移動方向(X軸方向)に並ぶように部品撮像用カメラ711を配置し、画像取り込み部714から取り込まれるヘッド16側からの光を、光路変更部715を介して部品撮像用カメラ711に案内するように構成している結果、該画像取り込み部714(カメラの撮像領域)がスキャンユニット71の中心位置から前記移動方向一端側に偏った構成となっている。しかし、本発明の適用対象は、このようなスキャンユニット71の構造に限定されるものではなく、スキャンユニットにおいて、カメラの撮像領域の位置がスキャンユニットの中心位置からその移動方向一端側に偏った構成を有するものあれば広く適用可能である。
また、本発明の適用対象は部品実装装置に限定されるものではなく、部品を保持可能な部品保持部材を搭載して部品保持部材を部品供給部と部品検査部との間で搬送するヘッドユニットを備え、部品保持部材により部品供給部から部品を保持搬出するとともに、部品保持部材に保持された部品を撮像して該部品の保持状態を画像認識してから、保持状態が許容できない場合は、部品を回収箱上で吸着解除して回収箱に回収させるようにし、保持状態が許容できる場合には、X、Y両方向の位置補正、及びR方向を調整した上で、部品を部品検査部に移載し、部品検査を行う部品試験装置にも適用可能である。