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JP2009167971A - ハウジング締結方法及び過給機 - Google Patents

ハウジング締結方法及び過給機 Download PDF

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JP2009167971A JP2008009156A JP2008009156A JP2009167971A JP 2009167971 A JP2009167971 A JP 2009167971A JP 2008009156 A JP2008009156 A JP 2008009156A JP 2008009156 A JP2008009156 A JP 2008009156A JP 2009167971 A JP2009167971 A JP 2009167971A
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康隆 酒井
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Abstract

【課題】ハウジング構造を工夫することにより、ハウジングが高温状態に曝された場合であってもGカップリングの締結力の低下を抑制することができるハウジング締結方法及び過給機を提供する。
【解決手段】流体の供給により動翼1aを回転させるタービン1と、動翼1aと回転軸3aを介して連結された羽根車2aにより空気を吸入するコンプレッサ2と、タービン1の外形を構成するタービンハウジング1bと、回転軸3aを回転可能に支持するベアリングハウジング3と、を有し、タービンハウジング1bの凹部1cにベアリングハウジング3の凸部3bを挿入し、凹部1cの段差部1dにより凸部3bの端面3cを係止させた後、凹部1c,凸部3bの外周に形成された各フランジ部1e,3dの外周をGカップリング4により共締めして各ハウジング1b,3を締結した過給機において、段差部1dの係止面の軸方向位置を調整して凹部1c,凸部3bの形状を設計した。
【選択図】図1

Description

本発明は、Gカップリング等の締付具によりハウジングを締結するハウジング締結方法及びGカップリング等の締付具によりハウジングを締結した過給機に関し、特に、締付具の締結力の低下を抑制することができるハウジング締結方法及び過給機に関する。
流体を動翼に供給して、流体の運動エネルギーを回転運動に変換して動力を得る回転式原動機は、一般にタービンと呼ばれている。特に、動翼の半径方向から流体を供給して軸方向に排出するタイプをラジアルタービンという。かかるラジアルタービンを利用した装置の一つに車両用過給機がある。ここで、車両用過給機(ターボチャージャー)は、排気ガスの供給によりタービン動翼を回転させるガスタービンと、前記タービン動翼と同軸に連結された羽根車により空気を吸入するコンプレッサと、を備えている。前記コンプレッサにより吸入された空気は、圧縮されてエンジンに供給され、燃料と混合されて燃焼される。燃焼後の排気ガスは、前記ガスタービンに送られて仕事をした後、最終的に大気中に放出される。前記排気ガスを前記タービン動翼に供給する流路は、排気ガスを加速させるために、前記タービン動翼の回転軸周りに渦巻き形状に形成されたスクロール部を有し、前記タービン動翼の半径方向から前記排気ガスを供給するように構成されている。
かかる車両用過給機は、ガスタービンのタービン動翼とコンプレッサの羽根車とを連結する回転軸を有しており、該回転軸はベアリングハウジングにより回転可能に支持されている。そして、タービンハウジングとベアリングハウジングの締結に際し、タービンハウジング及びベアリングハウジングに形成されたフランジ部をGカップリング等の締付具により共締めして締結する場合がある(例えば、特許文献1の図12参照)。
特開2006−258108号公報、図12
ところが、特許文献1のように、タービンハウジングとベアリングハウジングをGカップリング等の締付具により締結した場合、フランジ部と締付具の線膨張係数が相違するため、過給機の使用時におけるフランジ部及び締付具の熱膨張により、フランジ部と締付具との間に隙間ができてしまい、締付具の締結力が低下してしまう場合があった。また、タービンハウジング内が高温の排気ガスに曝されると、前記フランジ部が熱膨張して前記締付具を変形させてしまい、排気ガスの温度が低温になった場合における締付具の締結力が低下してしまう場合もあった。
本発明は上述した問題点に鑑み創案されたものであり、ハウジング構造を工夫することにより、ハウジングが高温状態に曝された場合であってもGカップリング等の締付具の締結力の低下を抑制することができるハウジング締結方法及び過給機を提供することを目的とする。
本発明によれば、一方のハウジングに形成された凹部に他方のハウジングに形成された凸部を挿入し、前記凹部に形成された段差部により前記凸部の端面を係止させた後、前記凹部及び前記凸部の外周に形成された各フランジ部の外周を締付具により共締めしてハウジングを締結するハウジング締結方法において、前記段差部の係止面の軸方向位置を調整して、前記凹部及び前記凸部の形状を設計することにより、前記締付具の締結力を調整する、ことを特徴とするハウジング締結方法が提供される。
前記軸方向位置の調整に際し、前記段差部の係止面の軸方向位置を前記締付具の軸方向投影幅の範囲内に含まれるように設定してもよいし、前記段差部の係止面と前記凸部の端面との間に挟持される薄板の厚さを考慮して前記凸部の形状を設計してもよい。さらに、熱膨張し難い側のハウジングにおけるフランジ部の外径を、熱膨張し易い側のハウジングにおけるフランジ部の外径よりも大きく形成するようにしてもよい。
また、前記凹部側のフランジ部における前記締付具との接点と前記段差部の係止面との軸方向長さAzと、前記凸部側のフランジ部における前記締付具との接点と前記端面との軸方向長さBzと、前記フランジ部の接点間の軸方向長さCと、前記締付具の接点間の軸方向長さCgと、を規定し、0≦Cg−C≦許容値kを満たすように前記軸方向長さAz,Bzを設計するようにしてもよい。ここで、前記許容値kは、所定の温度において許容できる前記締付具と前記フランジ部の接点の隙間により設定されることが好ましい。具体的には、前記許容値kは、前記締付具の把持部の開度θに対して、0≦k<0.0388/cos(θ/2)の範囲内の数値に設定されることが好ましい。
また、本発明によれば、流体の供給により動翼を回転させるタービンと、前記動翼と回転軸を介して連結された羽根車により空気を吸入するコンプレッサと、前記タービンの外形を構成するタービンハウジングと、前記回転軸を回転可能に支持するベアリングハウジングと、を有し、前記タービンハウジングに形成された凹部に前記ベアリングハウジングに形成された凸部を挿入し、前記凹部に形成された段差部により前記凸部の端面を係止させた後、前記凹部及び前記凸部の外周に形成された各フランジ部の外周を締付具により共締めして前記タービンハウジングと前記ベアリングハウジングとを締結した過給機において、前記段差部の係止面の軸方向位置を調整して、前記凹部及び前記凸部の形状を設計することにより、前記締付具の締結力を調整したことを特徴とする過給機が提供される。
前記軸方向位置の調整に際し、前記段差部の係止面の軸方向位置を前記締付具の軸方向投影幅の範囲内に含まれるように設定してもよいし、前記段差部の係止面と前記凸部の端面との間に挟持される薄板の厚さを考慮して前記凸部の形状を設計してもよい。さらに、熱膨張し難い側のベアリングハウジングにおけるフランジ部の外径を、熱膨張し易い側のタービンハウジングにおけるフランジ部の外径よりも大きく形成するようにしてもよい。
また、前記凹部側のフランジ部における前記締付具との接点と前記段差部の係止面との軸方向長さAzと、前記凸部側のフランジ部における前記締付具との接点と前記端面との軸方向長さBzと、前記フランジ部の接点間の軸方向長さCと、前記締付具の接点間の軸方向長さCgと、を規定し、0≦Cg−C≦許容値kを満たすように前記軸方向長さAz,Bzを設計するようにしてもよい。ここで、前記許容値kは、所定の温度において許容できる前記締付具と前記フランジ部の接点の隙間により設定されることが好ましい。具体的には、前記許容値kは、前記締付具の把持部の開度θに対して、0≦k<0.0388/cos(θ/2)の範囲内の数値に設定されることが好ましい。
上述した本発明のハウジング締結方法及び過給機は、本発明者がGカップリング等の締付具により締結したハウジングにおける熱膨張による締結力の低下について鋭意研究した結果、段差部の係止面の軸方向位置と締付具の締結力との間に関係性があることを見出して創案された発明である。すなわち、段差部の係止面の軸方向位置を調整することにより、フランジ部及び締付具の熱膨張の全容を逐次解明せずに締付具の締結力の低下を抑制することができる。例えば、段差部の係止面の軸方向位置を従来設定されている位置よりも端部寄りに設定する(凹部の深さを浅くする)ことにより、ハウジングの内部が高温(例えば、約1000℃)に曝される場合であっても、熱膨張による締付具の締結力の低下を抑制することができる。特に、段差部の係止面の軸方向位置を締付具の軸方向投影幅の範囲内に含まれるように設定すると効果的である。また、段差部の係止面と凸部の端面との間にスペーサや隣接するハウジングの遮熱板等が挟持される場合には、その板厚を考慮すれば、より効果的に熱膨張による締付具の締結力の低下を抑制することができる。さらに、締結されるハウジングの熱膨張の度合いが異なるような場合には、熱膨張し難い側の外径を熱膨張し易い側の外径よりも大きくすることにより、高温状態におけるフランジ部の位置を軸方向に略平行にすることができ、段差部の係止面の軸方向位置を調整し易くすることができる。
また、凹部側の軸方向長さAzと凸部側の軸方向長さBzを所定の条件で設定することにより、締付具を使用するハウジングに応じて締付具の締結力の低下を抑制することができる。また、前記許容値kを0≦k<0.0388/cos(θ/2)の範囲内の数値に設定することにより、ハウジングの内部が高温(例えば、約1000℃)に曝された場合に、従来の過給機よりも高温状態における締付具の締結力の低下を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図1〜図5を用いて説明する。ここで、図1は、本発明に係る過給機を示す図であり、(A)は側面断面図、(B)はGカップリングの正面図である。また、図2は、図1(A)におけるII部の拡大図であり、(A)は本発明、(B)は従来技術を示している。
図1(A)に示した本発明の過給機は、流体の供給により動翼1aを回転させるタービン1と、動翼1aと回転軸3aを介して連結された羽根車2aにより空気を吸入するコンプレッサ2と、タービン1の外形を構成するタービンハウジング1bと、回転軸3aを回転可能に支持するベアリングハウジング3と、を有し、タービンハウジング1bに形成された凹部1cにベアリングハウジング3に形成された凸部3bを挿入し、凹部1cに形成された段差部1dにより凸部3bの端面3cを係止させた後、凹部1c及び凸部3bの外周に形成された各フランジ部1e,3dの外周をGカップリング4により共締めしてタービンハウジング1bとベアリングハウジング3とを締結した過給機であり、段差部1dの係止面の軸方向位置を調整して、凹部1c及び凸部3bの形状を設計したものである。なお、図1(A)に示した過給機は、タービン1のスクロール部1fを多室に形成したものであるが、本発明は係る構成に限定されるものではなく、単室のスクロール部を有する過給機であってもよいし、スクロール部1fと動翼1aとの間に流量を調整する可変ノズルが配置された過給機であってもよい。また、コンプレッサハウジング2bとベアリングハウジング3とは、周方向に配置された複数のボルト2cにより締結されることが多い。
図1(A)に示した過給機において、段差部1dの係止面の軸方向位置は、例えば、図2(A)に示したように、段差部1dの係止面の軸方向位置をGカップリング4の軸方向投影幅Zgの範囲内に含まれるように設定される。ここで、タービンハウジング1bのフランジ部1eの端面と段差部1dの係止面における軸方向幅をZaとすれば、フランジ部1eとフランジ部3dの軸方向幅が略等しいことを前提に、Za≦0.5Zgの関係を有している。一方、図2(B)に示した従来技術の場合には、段差部1dの係止面の軸方向位置は、Gカップリング4の軸方向投影幅Zgの範囲外に設定されている。すなわち、Za>0.5Zgの関係を有している。この図2(B)に示した形状では、タービンハウジング1bの内部が高温(例えば、約1000℃)に曝された場合、各部材の熱膨張によって、Gカップリング4とフランジ部3dとの間に隙間ができて締結力が低下したり、フランジ部1e,3dがGカップリング4を押し広げて変形させてしまったりしてしまう。かかる問題点について、本発明者が鋭意研究した結果、段差部1dの係止面の軸方向位置とGカップリング4の締結力との間に関係性があることを見出した。そこで、本発明では、段差部1dの係止面の軸方向位置を、従来技術よりもフランジ部1eの端部寄りに設定することにより、上述した問題点の解決を図っている。言い換えれば、本発明の過給機は、凹部1cの深さ(=Za)を従来技術よりも浅く設定したものである。
前記Gカップリング4は締付具の一種であり、図1(B)に示したように、一対の半円弧部4a,4aと、各半円弧部4aの同じ側の端部に形成されたフランジ部4b,4bと、各半円弧部4aの反対側の端部に形成された折返部4c,4cと、フランジ部4bに挿通されるボルト・ナット等の締結具4dと、折返部4c,4cを拘束する環状リング4eと、により構成されている。また、半円弧部4aの断面は、図2(A)に示すように、ハ字状に配置された傾斜面を有している。さらに、タービンハウジング1bのフランジ部1e及びベアリングハウジング3のフランジ部3dは、Gカップリング4の傾斜面と接触するようにテーパ状に形成されている。このGカップリング4の傾斜面とフランジ部1e,3dのテーパ面とは、図2(A)に示した断面図では点接触しており、図1(B)に示した各半円弧部4aに沿って線接触している。そして、Gカップリング4の傾斜面の間にタービンハウジング1bのフランジ部1e及びベアリングハウジング3のフランジ部3dを挟み込んで締結具4dを締め付けることによって、タービンハウジング1bとベアリングハウジング3を締結している。なお、Gカップリング4は、Vバンドカップリングと称されることもある。
また、図1(A)及び図2(A)に示すように、タービンハウジング1bの段差部1dの係止面とベアリングハウジング3の凸部3bの端面3cとの間には、薄板を筒状に形成した遮熱板5の端部を噛み込ませて挟持するようにしている。かかる遮熱板5は、ベアリングハウジング3をタービンハウジング1bにより送流される高温の排気ガスから保護する部材である。かかる構成そのものは、図2(B)に示したように、従来技術と変わるものではないが、本発明では段差部1dの係止面の軸方向位置をフランジ部1eの端部寄りにずらしたことにより、遮熱板5の軸方向長さが従来技術のものより長く設定されている。このようにタービンハウジング1bの段差部1dの係止面とベアリングハウジング3の凸部3bの端面3cとにより、遮熱板5を挟持するようにする場合には、この板厚を考慮して凸部3bの形状を設計する必要がある。なお、かかる遮熱板5は必須の構成要素ではなく、かかる遮熱板5の替わりにシール部材を構成する薄板を環状に形成したスペーサを挟持するようにしてもよいし、タービンハウジング1bの段差部1dの係止面とベアリングハウジング3の凸部3bの端面3cとを直に接触させてもよい。
次に、本発明に係るハウジング締結方法の一実施形態について詳細に説明する。ここで、図3は、本発明に係るハウジング締結方法の一実施形態の説明に必要な寸法を定義する説明図である。また、図4は、許容値kの設定方法を示す説明図あり、(A)は常温状態の拡大図、(B)は高温状態の拡大図、(C)はGカップリングとフランジ部の隙間と許容値kの関係を示す図である。
図3に示すように、各部品の寸法を定義する。
Pa:タービンハウジング1bにおけるGカップリング4との接点。
Az:タービンハウジング1bにおける段差部1dの係止面と接点Paとの軸方向長さ。
Ar:タービンハウジング1bにおける接点Paの径方向長さ(軸Zからの長さ)。
Pb:ベアリングハウジング3におけるGカップリング4との接点。
Bz:ベアリングハウジング3における凸部3bの端面3cと接点Pbとの軸方向長さ。
Br:ベアリングハウジング3における接点Pbの径方向長さ(軸Zからの長さ)。
θ:Gカップリング4の開度。
t:遮熱板5の板厚。
C:接点Pa,Pb間の軸方向長さ。
また、各部品における高温時の線膨張係数及び常温との温度差を次のように定義する。α:タービンハウジング1bの高温時における線膨張係数。
β:ベアリングハウジング3の高温時における線膨張係数。
γ:Gカップリング4の高温時における線膨張係数。
ε:遮熱板5の高温時における線膨張係数。
ΔTa:タービンハウジング1bの高温時における常温との温度差。
ΔTb:ベアリングハウジング3の高温時における常温との温度差。
ΔTg:Gカップリング4の高温時における常温との温度差。
ΔTs:遮熱板5の高温時における常温との温度差。
また、図4(A)に示すように、常温状態では、タービンハウジング1bのフランジ部1eとベアリングハウジング3のフランジ部3dとは、それぞれ接点Pa,PbによりGカップリング4と接触している。一般に、フランジ部1e,3d間は、若干の隙間Δpが空いており、ここでは誇張した状態を図示している。この隙間Δpが存在することにより、タービンハウジング1bの内部が高温(例えば、約1000℃)に曝された場合、図4(B)に示すように、各部品の熱膨張によりベアリングハウジング3のフランジ部3dとGカップリング4との間に隙間Δgが形成されてしまうことが本発明者の研究により確認されている。例えば、図2(B)に示した従来技術において、タービン1に供給される排気ガス温度が1050℃の場合には、0.0388mmの隙間Δgが形成される。この程度の隙間であっても、Gカップリング4の締結力の低下を招くことになる。したがって、本発明では、タービン1に供給される排気ガス温度が1050℃の場合に、少なくともこの従来技術の隙間Δg(=0.0388mm)よりも小さくする必要がある。
ここで、常温状態において接点Pbに対応していたGカップリング4側の接点をPgとすれば、高温状態におけるGカップリング4の接点Pa,Pg間の軸方向長さCgは、フランジ部1e,3d側の接点Pa,Pb間の軸方向長さCよりも長くなる。この差分(Cg−C)をΔCとする。ここで、図4(C)に示した図から、ΔCとΔgの関係を求めれば、ΔC=Δg/cos(θ/2)となる。上述したようにΔgは、少なくともΔg<0.0388mmであることが必要であるため、差分ΔCは、ΔC<0.0388/cos(θ/2)mmであることが必要である。この差分ΔCの許容できる数値が許容値kとして設定される。すなわち、タービン1に供給される排気ガス温度が1050℃の場合における従来技術のGカップリング4よりも僅かでも締結力を向上させるためには、許容値kは、0≦k<0.0388/cos(θ/2)(単位はmm)の範囲内の数値として定義することができる。また、本発明においてGカップリング4の締結力の低下を効果的に抑制する場合には、隙間Δgは0.002mm程度にすることが好ましい。この場合、許容値kは、0≦k≦0.002/cos(θ/2)(単位はmm)の範囲内の数値として定義することができる。また、標準的なGカップリング4を用いた場合の許容値kを数値で定義すれば、0≦k≦0.0016(単位はmm)と定義することもできる。
また、上述した定義から、高温状態における接点Pa,Pb間の軸方向長さCを算出すれば、C={t(1+εΔTs)+Bz(1+βΔTb)}−Az(1+αΔTa)・・・(1)と表記することができる。また、高温状態における接点Pa,Pg間の軸方向長さCgは、Cg=(t+Bz−Az)(1+γΔTg)−{Ar(1+αΔTa)−(Ar+Br)(1+γΔTg)+Br(1+βΔTb)}tan(θ/2)・・・(2)と表記される。したがって、許容値kが設定されれば、0≦ΔC≦k・・・(3)の関係を満たすように、タービンハウジング1bにおける段差部1dの係止面と接点Paとの軸方向長さAzと、ベアリングハウジング3における凸部3bの端面3cと接点Pbとの軸方向長さBzを求めることができる。すなわち、本実施形態においては、上式(1)(2)(3)を用いることで、板厚t(薄板の厚さ)を考慮して、凸部3bの形状に関するパラメータ(軸方向長さBz、径方向長さBr、開度θ等)を決めることができ、ひいては、板厚tを考慮した凸部3bの形状の設計を行うことができる。
上述したハウジング締結方法により凹部側の軸方向長さAz及び凸部側の軸方向長さBzを設定することにより、過給機の型式や容量に関係なく、Gカップリング4の締結力の低下を抑制することができる。また、Gカップリング4を用いてハウジングを締結するものであれば、過給機以外の製品(例えば、ウエストゲート弁、エキゾーストマニホールド、マフラー等)にも適用することができる。
続いて、本発明に係るハウジング締結方法の他の実施形態について、図5を参照しつつ説明する。ここで、図5は、本発明に係るハウジング締結方法の他の実施形態を示す締結部の側面断面図であり、(A)は一方のフランジ部を拡径した場合、(B)は遮熱板を有しない場合を示している。なお、図2(A)に示した構成部品と同じ部分には同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図5(A)に示した実施形態では、ベアリングハウジング3のフランジ部3dの外径(半径)をタービンハウジング1bのフランジ部1eの外径(半径)よりもΔhだけ拡径している。これは、ベアリングハウジング3よりもタービンハウジング1bの方が高温状態となるため熱膨張し易いことを考慮したものである。すなわち、熱膨張の差により接点Paと接点Pbとが径方向にずれが生じることを考慮して、高温状態において接点Paと接点pbとが軸方向と略平行になるようにしたものである。この場合には、上述した接点Pa,Pb間の軸方向長さC及び接点Pa,Pg間の軸方向長さCgの計算式をそのまま適用することができる。仮に、図5(A)に示したハウジング締結方法を採用しない場合であっても、接点Paと接点pbを結ぶ線分と軸方向とのなす角度を考慮して容易に接点Pa,Pb間の軸方向長さCを算出することができる。
図5(B)に示した実施形態では、タービンハウジング1bの凹部1cにおける段差部1dの係止面と、ベアリングハウジング3の凸部3bにおける端面3cとを直に接触させている。すなわち、図2(A)に示した遮熱板5が必要ない場合である。これは、過給機の型式によっては遮熱板5が必要ない場合を考慮したものである。この場合、上述した接点Pa,Pb間の軸方向長さC及び接点Pa,Pg間の軸方向長さCgの計算式から遮熱板5に関する変数(t,ε,ΔTs)を除外すれば、各軸方向長さC,Cgを容易に算出することができる。なお、段差部1dの係止面と凸部3bの端面3cとの間に、遮熱板5に替えてスペーサやシール部材を挟持させる場合には、かかる挟持部材の板厚や線膨張係数等を用いて各軸方向長さC,Cgを算出すればよい。
本発明は上述した実施形態に限定されず、例えば、Gカップリング以外の締付具にも適用することができる等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
本発明に係る過給機を示す図であり、(A)は側面断面図、(B)はGカップリングの正面図である。 図1(A)におけるII部の拡大図であり、(A)は本発明、(B)は従来技術を示している。 本発明に係るハウジング締結方法の一実施形態の説明に必要な寸法を定義する説明図である。 許容値kの設定方法を示す説明図あり、(A)は常温状態、(B)は高温状態、(C)はGカップリングとフランジ部の隙間と許容値kの関係を示す図である。 本発明に係るハウジング締結方法の他の実施形態を示す締結部の側面断面図であり、(A)は一方のフランジ部を拡径した場合、(B)は遮熱板を有しない場合を示している。
符号の説明
1 タービン
1a 動翼
1b タービンハウジング
1c 凹部
1d 段差部
1e フランジ部
1f スクロール部
2 コンプレッサ
2a 羽根車
3 ベアリングハウジング
3a 回転軸
3b 凸部
3c 端面
3d フランジ部
4 Gカップリング(締付具)
4a 半円弧部
4b フランジ部
4c 折返部
4d 締結具
4e 環状リング
5 遮熱板

Claims (8)

  1. 一方のハウジングに形成された凹部に他方のハウジングに形成された凸部を挿入し、前記凹部に形成された段差部により前記凸部の端面を係止させた後、前記凹部及び前記凸部の外周に形成された各フランジ部の外周を締付具により共締めしてハウジングを締結するハウジング締結方法において、
    前記段差部の係止面の軸方向位置を調整して、前記凹部及び前記凸部の形状を設計することにより、前記締付具の締結力を調整する、ことを特徴とするハウジング締結方法。
  2. 前記段差部の係止面の軸方向位置を前記締付具の軸方向投影幅の範囲内に含まれるように設定した、ことを特徴とする請求項1に記載のハウジング締結方法。
  3. 前記段差部の係止面と前記凸部の端面との間に挟持される薄板の厚さを考慮して前記凸部の形状を設計する、ことを特徴とする請求項1に記載のハウジング締結方法。
  4. 熱膨張し難い側のハウジングにおけるフランジ部の外径を、熱膨張し易い側のハウジングにおけるフランジ部の外径よりも大きく形成する、ことを特徴とする請求項1に記載のハウジング締結方法。
  5. 前記凹部側のフランジ部における前記締付具との接点と前記段差部の係止面との軸方向長さAzと、前記凸部側のフランジ部における前記締付具との接点と前記端面との軸方向長さBzと、前記フランジ部の接点間の軸方向長さCと、前記締付具の接点間の軸方向長さCgと、を規定し、0≦Cg−C≦許容値kを満たすように前記軸方向長さAz,Bzを設計する、ことを特徴とする請求項1に記載のハウジング締結方法。
  6. 前記許容値kは、所定の温度において許容できる前記締付具と前記フランジ部の接点の隙間により設定される、ことを特徴とする請求項5に記載のハウジング締結方法。
  7. 前記許容値kは、前記締付具の把持部の開度θに対して、0≦k<0.0388/cos(θ/2)の範囲内の数値である、ことを特徴とする請求項5に記載のハウジング締結方法。
  8. 流体の供給により動翼を回転させるタービンと、前記動翼と回転軸を介して連結された羽根車により空気を吸入するコンプレッサと、前記タービンの外形を構成するタービンハウジングと、前記回転軸を回転可能に支持するベアリングハウジングと、を有し、前記タービンハウジングに形成された凹部に前記ベアリングハウジングに形成された凸部を挿入し、前記凹部に形成された段差部により前記凸部の端面を係止させた後、前記凹部及び前記凸部の外周に形成された各フランジ部の外周を締付具により共締めして前記タービンハウジングと前記ベアリングハウジングとを締結した過給機において、
    請求項1〜請求項7のいずれかに記載のハウジング締結方法により、前記ベアリングハウジングと前記タービンハウジングとを前記締付具により締結した、ことを特徴とする過給機。
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