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JP2009167129A - アルコールの製造法 - Google Patents

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JP2009167129A JP2008007497A JP2008007497A JP2009167129A JP 2009167129 A JP2009167129 A JP 2009167129A JP 2008007497 A JP2008007497 A JP 2008007497A JP 2008007497 A JP2008007497 A JP 2008007497A JP 2009167129 A JP2009167129 A JP 2009167129A
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Takahiro Iwahama
隆裕 岩浜
Yasutaka Ishii
康敬 石井
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Abstract

【課題】 第1級アルコールから炭素鎖の伸長したアルコールを少量の触媒で効率よく製造できる方法を提供する。
【解決手段】 本発明のアルコールの製造法は、第1級アルコールを、周期表8〜10族元素化合物、ホスフィン系配位子及び塩基の存在下、二量化反応させ、炭素鎖が伸長したアルコールを得ることを特徴とする。第1級アルコールにはエタノール、1−プロパノール、1−ブタノールが含まれる。周期表8〜10族元素化合物にはイリジウム化合物が含まれる。周期表8〜10族元素化合物の使用量としては、第1級アルコールに対して0.1モル%未満であるのが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、周期表8〜10族元素化合物触媒を用いたアルコールの製造法、より詳細には、周期表8〜10族元素化合物触媒を用いて第1級アルコールを二量化し、炭素鎖が伸長したアルコールを製造する方法に関する。
イリジウム錯体などの周期表8〜10族元素化合物が水素移動反応に高い触媒活性を示すことが報告され、有機合成化学に利用されている。特開2004−262786号公報には、周期表9族元素化合物と塩基の存在下、カルボニル化合物とアルコールとを反応させて炭素鎖が伸長したカルボニル化合物又はその還元体であるアルコールを製造する方法が開示されている。しかし、この方法ではカルボニル化合物が主生成物であり、アルコールの収率はさほど高くない。また、Organic Letters, 2005, 7, 4017−4019には、イリジウム触媒を用いた第2級アルコールの第1級アルコールによるβ−アルキル化反応が報告されている。しかし、この方法においても、アルコールの収率は必ずしも高いとは言えない。
特開2007−223947号公報には、第1級アルコールを、周期表8〜10族元素化合物と塩基の存在下、二量化反応させて、炭素鎖が伸長したアルコールを得る方法が開示されている。しかし、この方法では、単位触媒量当たりの目的化合物の生成量が少なく、工業的な見地からは必ずしも充分満足できる方法と言えない。
特開2004−262786号公報 特開2007−223947号公報 Organic Letters, 2005, 7, 4017−4019
従って、本発明の目的は、第1級アルコールから炭素鎖の伸長したアルコールを少量の触媒であっても効率よく製造できる方法を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、第1級アルコールを、周期表8〜10族元素化合物、ホスフィン系配位子及び塩基の存在下、二量化反応させると、触媒が少量であっても、炭素鎖が伸長したアルコールが効率よく生成することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、第1級アルコールを、周期表8〜10族元素化合物、ホスフィン系配位子及び塩基の存在下、二量化反応させ、炭素鎖が伸長したアルコールを得ることを特徴とするアルコールの製造法を提供する。
第1級アルコールには、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノールが含まれる。周期表8〜10族元素化合物にはイリジウム化合物が含まれる。周期表8〜10族元素化合物の使用量は、例えば、第1級アルコールに対して0.1モル%未満である。
本発明の製造法によれば、第1級アルコールから炭素鎖の伸長したアルコールを触媒反応により温和な条件下で収率よく製造することができる。また、触媒のターンオーバー数が大きく、少量の触媒で多量の目的化合物を得ることができる。
[第1級アルコール]
原料として用いる第1級アルコールとしては、脂肪族アルコール、芳香族アルコール、脂環式アルコール、複素環式アルコール等の何れであってもよく、また、1価アルコールのほか、2価アルコール等の多価アルコールであってもよい。第1級アルコールとしては、ヒドロキシル基のβ位の炭素原子に水素原子が1又は2個(特に2個)結合してる化合物が好ましい。第1級アルコールは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
代表的な第1級アルコールには下記式(1)で表される化合物が含まれる。
Figure 2009167129
(式中、Rは水素原子又は有機基を示す)
前記有機基としては、本反応を阻害しないような基であればよく、例えば、炭化水素基、複素環式基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基など)、カルボキシル基、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、アシル基(アセチル基等の脂肪族アシル基;ベンゾイル基等の芳香族アシル基など)、及びこれらが2以上結合した基などが挙げられる。前記カルボキシル基などは有機合成の分野で公知乃至慣用の保護基で保護されていてもよく、金属で置換されていてもよい。
前記炭化水素基及び複素環式基には、置換基を有する炭化水素基及び複素環式基も含まれる。前記炭化水素基には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらの結合した基が含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル基などの炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜3)程度のアルキル基;ビニル、アリル、1−ブテニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜3)程度のアルケニル基;エチニル、プロピニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜3)程度のアルキニル基などが挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルキル基;シクロペンテニル、シクロへキセニル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルケニル基;パーヒドロナフタレン−1−イル基、ノルボルニル、アダマンチル、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−イル基などの橋かけ環式炭化水素基などが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル、ナフチル基などの炭素数6〜14(好ましくは6〜10)程度の芳香族炭化水素基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した炭化水素基には、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル基などのシクロアルキル−アルキル基(例えば、C3-20シクロアルキル−C1-4アルキル基など)などが含まれる。また、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した炭化水素基には、アラルキル基(例えば、C7-18アラルキル基など)、アルキル置換アリール基(例えば、1〜4個程度のC1-4アルキル基が置換したフェニル基又はナフチル基など)などが含まれる。
好ましい炭化水素基には、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-15シクロアルキル基、C6-14芳香族炭化水素基、C3-15シクロアルキル−C1-4アルキル基、C7-14アラルキル基等が含まれる。
上記炭化水素基は、種々の置換基、例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基など)、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基など)、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、アシル基、置換又は無置換アミノ基、スルホ基、複素環式基などを有していてもよい。前記ヒドロキシル基やカルボキシル基は有機合成の分野で慣用の保護基で保護されていてもよい。また、脂環式炭化水素基や芳香族炭化水素基の環には芳香族性又は非芳香属性の複素環が縮合していてもよい。
前記Rにおける有機基としての複素環式基を構成する複素環には、芳香族性複素環及び非芳香族性複素環が含まれる。このような複素環としては、例えば、ヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、フラン、テトラヒドロフラン、オキサゾール、イソオキサゾール、γ−ブチロラクトン環などの5員環、4−オキソ−4H−ピラン、テトラヒドロピラン、モルホリン環などの6員環、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、4−オキソ−4H−クロメン、クロマン、イソクロマン環などの縮合環、3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環などの橋かけ環)、ヘテロ原子としてイオウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール環などの5員環、4−オキソ−4H−チオピラン環などの6員環、ベンゾチオフェン環などの縮合環など)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール、ピロリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール環などの5員環、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン環などの6員環、インドール、インドリン、キノリン、アクリジン、ナフチリジン、キナゾリン、プリン環などの縮合環など)などが挙げられる。上記複素環式基には、前記炭化水素基が有していてもよい置換基のほか、アルキル基(例えば、メチル、エチル基などのC1-4アルキル基など)、シクロアルキル基、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル基など)などの置換基を有していてもよい。
原料として用いる第1級アルコールの代表的な例として、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ドデカノールなどの脂肪族アルコール;2−フェニルエチルアルコール、3−フェニルプロピルアルコール、4−フェニルブチルアルコールなどの芳香族アルコール;2−シクロヘキシルエチルアルコール、2−シクロペンチルエチルアルコール、3−シクロヘキシルプロピルアルコール、4−シクロヘキシルブチルアルコールなどの脂環式アルコール;2−(ピリジン−2−イル)エチルアルコール、2−(フラン−2−イル)エチルアルコールなどの複素環式アルコール;1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール類等の多価アルコールなどが挙げられる。第1級アルコールとしては、炭素数2〜6の1価の脂肪族アルコールが好ましく、特にエタノール、1−プロパノール、1−ブタノールが好ましい。
[周期表8〜10族元素化合物]
本発明では周期表8〜10族元素化合物(金属単体を含む)を触媒として用いる。周期表8族元素(金属)には、鉄、ルテニウム、オスミウムが含まれる。周期表9族元素(金属)には、コバルト、ロジウム、イリジウムが含まれる。また、周期表10族元素(金属)には、ニッケル、パラジウム、白金が含まれる。周期表8〜10族元素化合物には、周期表8〜10族元素を含む広範な無機及び有機化合物が含まれる。無機化合物としては、例えば、金属単体、酸化物、硫化物、水酸化物、ハロゲン化物、硫酸塩、周期表8〜10族元素を含むオキソ酸又はその塩、無機錯体などが挙げられる。有機化合物としては、例えば、シアン化物、有機酸塩(酢酸塩など)、有機錯体などが挙げられる。これらの中でも有機錯体などの有機化合物が好ましい。錯体の配位子には公知の配位子が含まれる。周期表8〜10族元素化合物における8〜10族元素の価数は0〜6程度、好ましくは0〜3である。特にイリジウム化合物などの場合には1価又は3価が好ましい。周期表8〜10族元素化合物は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
周期表8〜10族元素化合物の代表的な例をイリジウムを例にとって示すと、無機のイリジウム化合物として、例えば、金属イリジウム、酸化イリジウム、硫化イリジウム、水酸化イリジウム、フッ化イリジウム、塩化イリジウム、臭化イリジウム、ヨウ化イリジウム、硫酸イリジウム、イリジウム酸又はその塩(例えば、イリジウム酸カリウムなど)、無機イリジウム錯体[例えば、ヘキサアンミンイリジウム(III)塩、クロロペンタアンミンイリジウム(III)塩等]などが挙げられる。
有機のイリジウム化合物としては、例えば、シアン化イリジウムのほか、有機イリジウム錯体を用いることができる。該有機イリジウム錯体として、例えば、トリス(アセチルアセトナト)イリジウム、ドデカカルボニル四イリジウム(0)、クロロトリカルボニルイリジウム(I)、ジ−μ−クロロテトラキス(シクロオクテン)二イリジウム(I)([IrCl(coe)22)、ジ−μ−クロロテトラキス(エチレン)二イリジウム(I)、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrCl(cod)]2)、ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)、(アセチルアセトン)(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)([Ir(acac)(cod)])、ジ−μ−メトキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([Ir(OMe)(cod)]2)、ジ−μ−クロロジクロロビス(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)二イリジウム(III)([Cp*IrCl22)、トリクロロトリス(トリエチルホスフィン)イリジウム(III)、ペンタヒドリドビス(トリメチルホスフィン)イリジウム(V)、クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム(I)、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)イリジウム(I)(IrCl(PPh33)、クロロエチレンビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム(I)、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジカルボニルイリジウム(I)、ビス{1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン}イリジウム(I)塩化物、ペンタメチルシクロペンタジエニルビス(エチレン)イリジウム(I)、カルボニルメチルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム(I)、(1,5−シクロオクタジエン)(ジホスフィン)イリジウム(I)ハロゲン化物、1,5−シクロオクタジエン(1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)イリジウム(I)ヘキサフルオロリン酸塩、(1,5−シクロオクタジエン)ビス(トリアルキルホスフィン)イリジウム(I)ハロゲン化物、ビス(1,5−シクロオクタジエン)イリジウムテトラフルオロボレート([Ir(cod)2+BF4 -)、(1,5−シクロオクタジエン)(アセトニトリル)イリジウムテトラフルオロボレートなどが挙げられる。
好ましいイリジウム化合物にはイリジウム錯体が含まれる。これらの中でも、有機イリジウム錯体、特に、シクロペンテン、ジシクロペンタジエン、シクロオクテン、1,5−シクロオクタジエン、エチレン、ペンタメチルシクロペンタジエン、ベンゼン、トルエンなどの不飽和炭化水素;アセトニトリルなどのニトリル類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類を配位子として有する有機イリジウム錯体[例えば、ジ−μ−クロロテトラキス(シクロオクテン)二イリジウム(I)、ジ−μ−クロロテトラキス(エチレン)二イリジウム(I)、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrCl(cod)]2)、ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)、(アセチルアセトン)(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)([Ir(acac)(cod)])、ジ−μ−メトキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([Ir(OMe)(cod)]2)、ジ−μ−クロロジクロロビス(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)二イリジウム(III)([Cp*IrCl22)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)イリジウムテトラフルオロボレート、(1,5−シクロオクタジエン)(アセトニトリル)イリジウムテトラフルオロボレート等]が好ましい。
イリジウム化合物以外の周期表8〜10族元素化合物の例としては、上記イリジウム化合物に対応する化合物[例えば、ジクロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二ロジウム等]や、文献等(例えば、日本化学会編、第4版実験化学講座17及び18、丸善株式会社発行など)に記載の公知の化合物などが挙げられる。イリジウム以外の周期表8〜10族元素化合物においても、例えば、シクロペンテン、ジシクロペンタジエン、シクロオクテン、1,5−シクロオクタジエン、エチレン、ペンタメチルシクロペンタジエン、ベンゼン、トルエンなどの不飽和炭化水素;アセトニトリルなどのニトリル類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類を配位子として有する有機錯体が特に好ましい。周期表8〜10族元素化合物のなかでも、周期表9族元素が好ましい。また、白金族元素(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金)化合物も好ましく、特にイリジウム化合物が好ましい。
周期表8〜10族元素化合物は、そのままで又は担体に担持した形態で使用できる。前記担体としては、触媒担持用の慣用の担体、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、チタニア、マグネシアなどの金属酸化物や活性炭などが挙げられる。担体担持型触媒において、周期表8〜10族元素化合物の担持量は、担体に対して、例えば0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%程度である。触媒の担持は、慣用の方法、例えば、含浸法、沈殿法、イオン交換法などにより行うことができる。
周期表8〜10族元素化合物の使用量は、原料の種類や触媒の種類等によって適宜選択できるが、一般には、原料として用いる第1級アルコールに対して、例えば1モル%未満(例えば、0.0001モル%以上1モル%未満)、好ましくは0.1モル%未満(例えば、0.0005モル%以上0.1モル%未満)、さらに好ましくは0.05モル%未満(0.001モル%以上0.05モル%未満)である。本発明ではホスフィン系配位子を用いるので、単位触媒量当たりの目的化合物の生成量が多い。従って、少量の触媒で効率よく目的のアルコールを得ることができる。
触媒は回収し(必要に応じて再活性化処理を施し)再度利用することができる。例えば、触媒(周期表8〜10族元素化合物)を含む反応液をそのまま、又は該反応液を蒸留に付して得られる残液、或いは該反応液に他の物理的処理を施して得られる混合液を、イオン交換樹脂処理に付して触媒を吸着させ、次いで脱着用水溶性溶媒を使用して触媒を脱着させることにより触媒を回収することができる。この方法は、特に触媒が有機金属錯体である場合に有用である。
イオン交換樹脂処理に用いるイオン交換樹脂としては、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂等を使用できるが、強酸性陽イオン交換樹脂又は強塩基性陰イオン交換樹脂が好ましい。イオン交換樹脂は使用する前に前処理を行うことで吸着効率を向上させることができる。前処理としては、陽イオン交換樹脂を使用する場合は、塩酸等で酸性に調整した水溶液で洗浄することにより行うことができ、陰イオン交換樹脂を使用する場合は、アルカリ水溶液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等)で洗浄することにより行うことができる。イオン交換樹脂による処理温度は、例えば0〜100℃である。強酸性陽イオン交換樹脂を用いる場合には、脱着用水溶性溶媒として酸性アルコール(希塩酸などの酸水溶液で酸性に調整したメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等)を使用するのが好ましい。また、強塩基性陰イオン交換樹脂を用いる場合には、触媒を含有する反応液を蒸留し、得られた残液にアルカリ処理(例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、ナトリウムメトキシド−メタノール溶液等により処理)を施し、アルカリ処理後の残液を陰イオン交換樹脂処理に付し、脱着用水溶性溶媒としてアルカリ水溶液(水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等)を使用するのが好ましい。前記アルカリ処理の温度は、例えば20〜80℃である。アルカリ処理を行う際には、酸素、過酸化水素などの酸化剤を存在させるのが好ましい。なお、全体としてプラスに帯電した触媒は陽イオン交換樹脂に吸着する。また、アルカリ処理を施すことにより、触媒はマイナスに帯電し、陰イオン交換樹脂に吸着される。
[ホスフィン系配位子]
本発明では、前記周期表8〜10族元素化合物と共にホスフィン系配位子を用いる。ホスフィン系配位子としては、例えば、トリシクロヘキシルホスフィン等のトリシクロアルキルホスフィン、トリメチルホスフィンやトリブチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のトリアリールホスフィンなどの単座配位子;1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)、2,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン等のビス(ジアリールホスフィノ)アルカンなどの二座配位子などが挙げられる。これらの中でも、ビス(ジアリールホスフィノ)アルカンが好ましく、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)が特に好ましい。ホスフィン系配位子は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
ホスフィン系配位子の使用量は、反応を阻害しない範囲内で適宜選択できるが、一般には、前記周期表8〜10族元素化合物1モルに対して、0.2〜10モル程度、好ましくは0.4〜3モル程度である。
また、ホスフィン系配位子の使用量は、原料として用いる第1級アルコールに対して、例えば1モル%未満(例えば、0.0001モル%以上1モル%未満)、好ましくは0.1モル%未満(例えば、0.0005モル%以上0.1モル%未満)、さらに好ましくは0.05モル%未満(0.001モル%以上0.05モル%未満)である。
[塩基]
本発明では、前記周期表8〜10族元素化合物及びホスフィン系配位子と共に塩基を用いる。塩基は、無機塩基、有機塩基、ルイス塩基等の何れであってもよく、アルドール縮合に通常用いられる塩基が好適である。
無機塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸セリウムなどが挙げられる。
有機塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属有機酸塩;トリエチルアミン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、ピリジンなどのアミン類(第3級アミンなど)や含窒素複素環化合物などが挙げられる。
また、塩基として固体塩基を使用することもできる。固体塩基として、例えば、ヒドロキシアパタイト、ハイドロタルサイト、マグネシア、ジルコニアなどが挙げられる。これらは前記触媒担体として使用することもできる。
これらの中でも、特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドなどの強塩基が好ましい。
塩基の添加量は、原料の種類や周期表8〜10族元素化合物等によっても異なるが、通常、原料として用いる第1級アルコール1モルに対して、0.01〜0.7モル程度、好ましくは0.05〜0.5モル程度である。
[水素受容体]
本発明では、目的物であるアルコールの収率をより向上させるため、反応系内に水素受容体を存在させてもよい。水素受容体としては、特に限定されず、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,7−オクタジエンなどのアルカジエン類;1,5−シクロオクタジエンなどのシクロアルカジエン類;プロピレン、1−オクテンなどのアルケン類;シクロオクテンなどのシクロアルケン類;ニトロベンゼン;プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、アセトンなどのカルボニル化合物(アルデヒド又はケトン)などが挙げられる。
水素受容体の使用量は、反応を阻害しない範囲内で適宜選択できるが、一般には、原料として用いる第1級アルコール1モルに対して、0.15モル以下(例えば、0.0005〜0.15モル程度)、好ましくは0.12モル以下(例えば、0.001〜0.12モル程度)、さらに好ましくは0.1モル以下(例えば、0.002〜0.1モル程度)である。
[反応]
第1級アルコールの二量化反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミドなどが挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種以上を混合して用いられる。本発明では、溶媒を用いなくても、反応が円滑に進行する。
なお、反応系に、原料として用いる第1級アルコールに対応するアルデヒド[例えば、式(1)で表されるアルコールを原料とする場合には、R−CH2−CHO で表されるアルデヒド]を少量添加してもよい。該アルデヒドの添加により、反応速度が向上する場合がある。
反応は重合禁止剤の存在下で行ってもよい。反応温度は、反応原料や触媒の種類などに応じて適宜選択でき、例えば、20〜200℃、好ましくは50〜180℃、さらに好ましくは70〜150℃程度であり、反応時間は、例えば5〜48時間、好ましくは10〜24時間程度である。本発明では、反応原料の混合液を、20℃以上50℃未満の温度で0.1〜10時間程度(好ましくは0.2〜5時間程度)撹拌した後、50〜180℃(好ましくは70〜150℃)で5〜24時間程度(好ましくは10〜20時間程度)撹拌すると触媒のターンオーバー数が大幅に改善される。
反応は常圧で行ってもよく、減圧又は加圧下で行ってもよい。反応の雰囲気は反応を阻害しない限り特に限定されないが、例えば、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの不活性ガス雰囲気下で反応を行うのが好ましい。なお、少量の酸素の存在は、該酸素が水素受容体として機能して反応速度が速くなる場合があるが、後述するように過剰の酸素が系内に存在すると、他の反応が進行しやすくなる。そのため、反応系の気相部の酸素濃度は、例えば10%以下、好ましくは5%以下、さらに好ましくは1%以下とするのが望ましい。反応原料や触媒等の添加順序は特に限定されず、反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行うこともできる。
本発明の方法では、反応により、少量の触媒であっても、温和な条件下で、第1級アルコールが二量化して炭素鎖が伸長したアルコールが良好な収率で生成する。例えば、前記式(1)で表される第1級アルコールを原料として用いた場合には、下記式(2)
Figure 2009167129
(式中、Rは前記に同じ)
で表される炭素鎖の伸長したアルコールが生成する。
反応機構としては必ずしも明らかではないが、まず第1級アルコールが周期表8〜10族元素化合物により酸化脱水素されてアルデヒドとなり(この時、周期表8〜10族元素化合物は水素化される)、これがアルドール型の縮合反応を起こしてα,β−不飽和アルデヒドが生成し、この生成物が上記水素化された周期表8〜10族元素化合物により水素添加されて、炭素鎖が伸長したアルコールが生成する(この時、元の周期表8〜10族元素化合物が再生する)ものと推測される。原料として2種以上の第1級アルコールを用いた場合には、同種のアルコール同士の二量化反応生成物のほか、異種のアルコール同士が反応した交差反応生成物が生成しうる。
なお、上記の反応において、原料アルコールに対して酸素過剰の条件を採用した場合(他の条件は前記と同様)には、原料として用いた第1級アルコールと該アルコールに対応するカルボン酸とのエステルが主生成物となりやすい。例えば、前記式(1)で表される第1級アルコールを原料として用いた場合には、下記式(3)
Figure 2009167129
(式中、Rは前記に同じ)
で表されるカルボン酸エステルが主生成物として得られる。この場合も、2種以上の第1級アルコールを原料として用いると、同種のアルコール同士が反応したカルボン酸エステルのほか、異種のアルコール同士が反応した交差反応生成物が生成しうる。この反応の反応機構としては必ずしも明らかではないが、前記のようにして生成したアルデヒド同士がカップリングして対応するエステルが生成するものと推測される。このカルボン酸エステルの生成割合は、特に、塩基として、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩や炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩などの比較的弱い塩基を用いたときに増大する。なお、酸素としては、純粋な酸素のほか、空気や、酸素を窒素等の不活性ガスで希釈した混合ガスなどを使用できる。
反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
反応器に、エタノール10mL(0.17モル)、ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)(0.1モル%対エタノール)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)(0.1モル%対エタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対エタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが12.3%、2−エチル−ブタノールが0.3%、1−ヘキサノールが0.4%、2−エチル−ヘキサノールが0.2%の収率で生成していた。また、1−オクタノールが痕跡量生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは62(1−ブタノールについて)であった。
比較例1
反応器に、エタノール10mL(0.17モル)、ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)(0.1モル%対エタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対エタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが2.8%の収率で生成していた。また、2−エチル−ブタノール、1−ヘキサノール、2−エチル−ヘキサノール、1−オクタノールがそれぞれ痕跡量生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは14(1−ブタノールについて)であった。
実施例2
反応器に、エタノール10mL(0.17モル)、ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)(0.05モル%対エタノール)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)(0.05モル%対エタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対エタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが12.1%、2−エチル−ブタノールが0.3%、1−ヘキサノールが0.3%、2−エチル−ヘキサノールが0.1%の収率で生成していた。また、1−オクタノールが痕跡量生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは121(1−ブタノールについて)であった。
実施例3
反応器に、エタノール10mL(0.17モル)、ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)(0.02モル%対エタノール)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)(0.01モル%対エタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対エタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが10.3%、2−エチル−ブタノールが0.2%、1−ヘキサノールが0.3%、2−エチル−ヘキサノールが0.2%の収率で生成していた。また、1−オクタノールが痕跡量生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは250(1−ブタノールについて)であった。
実施例4
反応器に、エタノール10mL(0.17モル)、ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)(0.01モル%対エタノール)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)(0.01モル%対エタノール)、1,7−オクタジエン(1モル%対エタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対エタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが18.9%、2−エチル−ブタノールが1.5%、1−ヘキサノールが1.7%、2−エチル−ヘキサノールが0.6%、1−オクタノールが0.3%の収率で生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは945(1−ブタノールについて)であった。
実施例5
ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)の代わりに、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrCl(cod)]2)(0.01モル%対エタノール)を用いた以外は、実施例4と同様にして反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが9.4%、2−エチル−ブタノールが2.4%、1−ヘキサノールが1.8%、2−エチル−ヘキサノールが1.0%、1−オクタノールが0.6%の収率で生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは470(1−ブタノールについて)であった。
実施例6
ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)の代わりに、(アセチルアセトン)(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)([Ir(acac)(cod)])(0.02モル%対エタノール)を用いた以外は、実施例4と同様にして反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが23.5%、2−エチル−ブタノールが7.6%、1−ヘキサノールが5.3%、2−エチル−ヘキサノールが3.3%、1−オクタノールが1.9%の収率で生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは1175(1−ブタノールについて)であった。
実施例7
ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)の代わりに、ジ−μ−メトキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([Ir(OMe)(cod)]2)(0.01モル%対エタノール)を用いた以外は、実施例4と同様にして反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが12.6%、2−エチル−ブタノールが3.9%、1−ヘキサノールが2.4%、2−エチル−ヘキサノールが1.7%、1−オクタノールが0.9%の収率で生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは630(1−ブタノールについて)であった。
実施例8
反応器に、エタノール10mL(0.17モル)、(アセチルアセトン)(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)([Ir(acac)(cod)])(0.01モル%対エタノール)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)(0.01モル%対エタノール)、1,7−オクタジエン(0.5モル%対エタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対エタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが13.2%、2−エチル−ブタノールが2.7%、1−ヘキサノールが1.7%、2−エチル−ヘキサノールが0.4%、1−オクタノールが0.2%の収率で生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは1320(1−ブタノールについて)であった。
実施例9
反応器に、エタノール10mL(0.17モル)、(アセチルアセトン)(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)([Ir(acac)(cod)])(0.02モル%対エタノール)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)(0.01モル%対エタノール)、1,7−オクタジエン(1モル%対エタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対エタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、25℃で0.5時間撹拌後、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが13.9%、2−エチル−ブタノールが3.6%、1−ヘキサノールが2.5%、2−エチル−ヘキサノールが1.5%、1−オクタノールが0.9%の収率で生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは695(1−ブタノールについて)であった。
実施例10
反応器に、エタノール10mL(0.17モル)、(アセチルアセトン)(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)([Ir(acac)(cod)])(0.02モル%対エタノール)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)(0.01モル%対エタノール)、1,7−オクタジエン(1モル%対エタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対エタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、25℃で2時間撹拌後、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが17.6%、2−エチル−ブタノールが3.6%、1−ヘキサノールが2.9%、2−エチル−ヘキサノールが1.4%、1−オクタノールが0.9%の収率で生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは880(1−ブタノールについて)であった。
実施例11
反応器に、エタノール10mL(0.17モル)、(アセチルアセトン)(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)([Ir(acac)(cod)])(0.02モル%対エタノール)、トリフェニルホスフィン(0.01モル%対エタノール)、1,7−オクタジエン(1モル%対エタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対エタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、25℃で2時間撹拌後、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが11.1%、2−エチル−ブタノールが1.3%、1−ヘキサノールが2.1%、2−エチル−ヘキサノールが1.4%、1−オクタノールが0.4%の収率で生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは555(1−ブタノールについて)であった。
実施例12
反応器に、エタノール10mL(0.17モル)、(アセチルアセトン)(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)([Ir(acac)(cod)])(0.02モル%対エタノール)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)(0.01モル%対エタノール)、1,7−オクタジエン(1モル%対エタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対エタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、25℃で2時間撹拌後、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−ブタノールが13.4%、2−エチル−ブタノールが1.9%、1−ヘキサノールが2.3%、2−エチル−ヘキサノールが1.2%、1−オクタノールが0.8%の収率で生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは664(1−ブタノールについて)であった。
実施例13
反応器に、1−ブタノール15.6mL(0.17モル)、ジ−μ−ヒドロキシビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)([IrOH(cod)]2)(0.01モル%対1−ブタノール)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)(0.01モル%対1−ブタノール)、及び水酸化カリウム(KOH)(20モル%対1−ブタノール)を加え、不活性ガス(窒素)雰囲気下、120℃で16時間撹拌した。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、2−エチル−ヘキサノールが18.5%の収率で生成していた。また、1−オクタノールが痕跡量生成していた。イリジウム(Ir)1原子当たりのターンオーバーは925(2−エチル−ヘキサノールについて)であった。

Claims (4)

  1. 第1級アルコールを、周期表8〜10族元素化合物、ホスフィン系配位子及び塩基の存在下、二量化反応させ、炭素鎖が伸長したアルコールを得ることを特徴とするアルコールの製造法。
  2. 第1級アルコールがエタノール、1−プロパノール又は1−ブタノールである請求項1記載のアルコールの製造法。
  3. 周期表8〜10族元素化合物がイリジウム化合物である請求項1又は2記載のアルコールの製造法。
  4. 周期表8〜10族元素化合物の使用量が、第1級アルコールに対して0.1モル%未満である請求項1〜3の何れかの項に記載のアルコールの製造法。
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