JP2009161051A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 重量増加を抑えながらビード部を効果的に補強し、操縦安定性を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 扁平率が55%以下でリム径が18インチ以上であり、一対のビード部3,3間に少なくとも1層のカーカス層4を装架した空気入りタイヤにおいて、各ビード部3に埋設されるビードコア5を、タイヤ周方向に沿って環状をなす環状コア5aと、該環状コア5aの周囲に螺旋状に巻き付けられたシースワイヤ5bにより形成された少なくとも1層のシースとから構成し、該ビードコア5をゴムカバー6で被覆し、該ゴムカバー6で被覆されたビードコア5上にビードフィラー7を配置すると共に、ゴムカバー6のJIS硬さをビードフィラー7のJIS硬さよりも高くし、ゴムカバー6で被覆されたビードコア5及びビードフィラー7を包み込むように有機繊維コード8aを含む有機繊維カバー8を配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】 扁平率が55%以下でリム径が18インチ以上であり、一対のビード部3,3間に少なくとも1層のカーカス層4を装架した空気入りタイヤにおいて、各ビード部3に埋設されるビードコア5を、タイヤ周方向に沿って環状をなす環状コア5aと、該環状コア5aの周囲に螺旋状に巻き付けられたシースワイヤ5bにより形成された少なくとも1層のシースとから構成し、該ビードコア5をゴムカバー6で被覆し、該ゴムカバー6で被覆されたビードコア5上にビードフィラー7を配置すると共に、ゴムカバー6のJIS硬さをビードフィラー7のJIS硬さよりも高くし、ゴムカバー6で被覆されたビードコア5及びビードフィラー7を包み込むように有機繊維コード8aを含む有機繊維カバー8を配置する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ビードコアとして所謂ケーブルビードを用いた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、重量増加を抑えながらビード部を効果的に補強し、操縦安定性を向上することを可能にした空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤのビードコアとして、環状コアの周囲にシースワイヤを螺旋状に巻き付けて少なくとも1層のシースを形成してなる所謂ケーブルビードが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。このようなケーブルビードは、1本又は複数本のワイヤを層状に巻回してなる通常のビードコアに比べて強度が高いという利点がある。
しかしながら、ケーブルビードは、断面形状が概ね円形であるためタイヤが大きく撓んだ際に捩じれ変形を生じ易く、特にタイヤ内径が大きくなると捩じれ変形量が大きくなり、その結果として、操縦安定性が低下する傾向がある。その一方で、扁平率が55%以下でリム径が18インチ以上であるような空気入りタイヤ、例えば、SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)用の空気入りタイヤについては、ケーブルビードの採用が望まれているが、それと同時に優れた操縦安定性も求められている。
従来、ケーブルビードを有機繊維コードを含むカバーで被覆した構造(例えば、特許文献1参照)や、ケーブルビード及びビードフィラーをゴムカバーで一体的に包み込んだ構造(例えば、特許文献2参照)が提案されているが、これら構造では十分な操縦安定性が得られないのが現状である。
特開2006−137348号公報
特開2002−254910号公報
特開平11−314507号公報
本発明の目的は、重量増加を抑えながらビード部を効果的に補強し、操縦安定性を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、扁平率が55%以下でリム径が18インチ以上であり、一対のビード部間に少なくとも1層のカーカス層を装架した空気入りタイヤにおいて、各ビード部に埋設されるビードコアを、タイヤ周方向に沿って環状をなす環状コアと、該環状コアの周囲に螺旋状に巻き付けられたシースワイヤにより形成された少なくとも1層のシースとから構成し、該ビードコアをゴムカバーで被覆し、該ゴムカバーで被覆されたビードコア上にビードフィラーを配置すると共に、前記ゴムカバーのJIS硬さを前記ビードフィラーのJIS硬さよりも高くし、前記ゴムカバーで被覆されたビードコア及び前記ビードフィラーを包み込むように有機繊維コードを含む有機繊維カバーを配置したことを特徴とするものである。
本発明では、扁平率が55%以下でリム径が18インチ以上である空気入りタイヤのビードコアとして、環状コアの周囲にシースワイヤを螺旋状に巻き付けて少なくとも1層のシースを形成してなる所謂ケーブルビードを採用するにあたって、ビードコアをビードフィラーよりも硬いゴムカバーで被覆し、そのゴムカバーで被覆されたビードコア及びビードフィラーを有機繊維カバーで包み込むことにより、重量増加を最小限に抑えながらビード部を効果的に補強し、操縦安定性を向上することが可能になる。
本発明において、ビードコアのシースは2層であることが好ましい。これにより、重量増加を抑えながら操縦安定性の改善効果を十分に発揮することができる。ビードコアの最外側のシースワイヤと有機繊維カバーの有機繊維コードとの間に介在するゴムの厚さは最も薄い部分で0.2mm〜0.5mmであることが好ましい。これにより、重量増加を抑えながらシースワイヤと有機繊維コードとの擦れに起因する故障をより確実に防止することができる。
ゴムカバーのJIS硬さは80〜95であることが好ましく、ビードフィラーのJIS硬さは60〜75であることが好ましい。これにより、良好な操縦安定性を確保することができる。カーカス層は1層であることが好ましい。つまり、軽量化のためにカーカス層を単層化した場合に操縦安定性が低下するので、そのような場合に上記構造を適用することで顕著な作用効果を得ることができる。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。本実施形態の空気入りタイヤは、扁平率が55%以下、好ましくは30%〜55%であり、リム径が18インチ以上、好ましくは18インチ〜22インチであって、SUV用の空気入りタイヤである。このように扁平率が小さいタイヤでは走行時にサイドウォール部やビード部に大きな力が作用し、しかもリム径が大きいため、ビードコアとして従来から使用されているケーブルビードをそのまま採用した場合、ケーブルビードの変形量が大きくなる傾向がある。
図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間には1層のカーカス層4が装架されている。このカーカス層4はビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられている。
ビードコア5は、タイヤ周方向に沿って環状をなす環状コア5a(スチールワイヤ)と、該環状コア5aの周囲に螺旋状に巻き付けられたシースワイヤ5b(スチールワイヤ)により形成された2層のシースとから構成されている。ビードコア5はゴムカバー6によって被覆され、そのゴムカバー6で被覆されたビードコア5上にゴム製のビードフィラー7が配置されている。ゴムカバー6のJIS硬さはビードフィラー7のJIS硬さよりも高いものである。ここで、JIS硬さはJIS K6253に規定されるデュロメータ硬さ試験に準拠し、デュロメータ(タイプA)を用いて測定される硬さである。更にビード部3には、ゴムカバー6で被覆されたビードコア5及びビードフィラー7を包み込むように有機繊維カバー8が配置されている。この有機繊維カバー8は引き揃えられた複数本の有機繊維コード8aを含み、これら有機繊維コード8aのタイヤ周方向に対する角度が30°〜60°となるように配置されている。有機繊維カバー8の有機繊維コードとしては、アラミド繊維コード、ナイロン繊維コード、ポリエステル繊維コード等を使用することが可能であるが、特にアラミド繊維コードに代表される高弾性のものを使用することが好ましい。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には2層のベルト層9が埋設されている。これらベルト層9はタイヤ周方向に対して傾斜する補強コードを含み、これら補強コードが層間で互いに交差するように配置されている。なお、前述したカーカス層4の巻き上げ端部はベルト層9のタイヤ幅方向の端部と重なる位置まで延在している。また、ベルト層9の外周側にはベルトカバー層10が埋設されている。ベルトカバー層10はタイヤ周方向に対して実質的に0°となる補強コードを含んでいる。このようなベルトカバー層10は1本又は複数本の補強コードをゴム被覆してなるストリップをタイヤ周方向に配向させつつタイヤ軸方向に向かって螺旋状に巻回することで形成されている。
上述のように扁平率が55%以下でリム径が18インチ以上である空気入りタイヤのビードコアとして、環状コア5aの周囲にシースワイヤ5bを螺旋状に巻き付けて少なくとも1層のシースを形成してなるビードコア5(ケーブルビード)を採用するにあたって、ビードコア5をビードフィラー7よりも硬いゴムカバー6で被覆し、そのゴムカバー6で被覆されたビードコア5及びビードフィラー7を有機繊維カバー8で包み込むことにより、重量増加を抑えながらビード部3を効果的に補強し、延いては、操縦安定性を向上することが可能になる。つまり、ビードコア5とビードフィラー7との間にビードフィラー7よりも硬いゴムカバー6を介在させることでビードコア5の捩じれ変形を抑制し、更に有機繊維カバー8によりビードコア5とゴムカバー6とビードフィラー7との一体性を高めることで優れた補強効果を発揮することが可能になる。
ここで、ビードコア5のシースは図示のように2層であると良い。ビードコア5のシースを2層とすることにより、重量増加を抑えながら操縦安定性の改善効果を十分に発揮することができる。つまり、ビードコア5のシースが3層以上であると重量が増加し、また1層であるとビードコア廻りのゴムボリュームが過剰になり操縦安定性の改善効果が低下する。
ビードコア5の最外側のシースワイヤ5bと有機繊維カバー8の有機繊維コード8aとの間に介在するゴムの厚さは最も薄い部分で0.2mm〜0.5mmとなっている。これにより、重量増加を抑えながらシースワイヤ5bと有機繊維コード8aとの擦れに起因する故障をより確実に防止することができる。上記ゴムの厚さが最も薄い部分で0.2mm未満であるとシースワイヤ5bと有機繊維コード8aとの擦れに起因する故障を生じ易くなり、逆に0.5mmを超えると重量増加に繋がる。なお、ビードコア5の最外側のシースワイヤ8bと有機繊維カバー8の有機繊維コード8aとの間に介在するゴムの厚さは最も薄い部分及び最も厚い部分を含めて0.2mm〜1.5mmであることが望ましい。
ゴムカバー6のJIS硬さは80〜95の範囲に設定されている。ゴムカバー6のJIS硬さが80未満であると剛性低下により操舵時の応答性が低下し、逆に95を超えると操舵時の応答が過敏になり却って操縦安定性を阻害する。
一方、ビードフィラー7のJIS硬さは60〜75の範囲に設定されている。ビードフィラー7のJIS硬さが60未満であると剛性低下により操舵時の応答性が低下し、逆に75を超えると操舵時の応答が過敏になり却って操縦安定性を阻害する。良好な操縦安定性を発揮するために、ゴムカバー6の表面からタイヤ径方向に測定されるビードフィラー7の高さHはタイヤ断面高さの5%〜25%の範囲に設定することが望ましい。
カーカス層4は図示のように1層とし、その巻き上げ端部がベルト層9のタイヤ幅方向の端部と重なる位置まで延在する構造を採用することが好ましい。軽量化のためにカーカス層を単層化した場合、2層以上のカーカス層を設けた場合に比べて操縦安定性が低下することになるが、上記構造を適用することで軽量化と操縦安定性の向上とを両立させることが可能になる。
タイヤサイズ275/45R20で、一対のビード部間に1層のカーカス層を装架した空気入りタイヤにおいて、各ビード部に埋設されるビードコアを、タイヤ周方向に沿って環状をなす環状コアと、該環状コアの周囲に螺旋状に巻き付けられたシースワイヤにより形成された少なくとも1層のシースとから構成し、そのビードコアの補強構造を表1のように異ならせた比較例1〜2及び実施例1〜5の空気入りタイヤを製作した。
比較例1は、ビードコアをアラミド繊維コードを含む有機繊維カバー(A)で被覆し、該有機繊維カバー(A)で被覆されたビードコア上にJIS硬さ90のビードフィラーを配置したものである。比較例2は、ビードコア上にJIS硬さ90のビードフィラーを配置し、これらビードコア及びビードフィラーを包み込むようにJIS硬さ80のゴムカバー(B)を配置したものである。
実施例1〜5は、ビードコアをゴムカバー(C)で被覆し、該ゴムカバー(C)で被覆されたビードコア上にビードフィラーを配置し、これらゴムカバー(C)で被覆されたビードコア及びビードフィラーを包み込むようにアラミド繊維コードを含む有機繊維カバー(D)を配置したものである。実施例1〜5において、ビードコアの構造、ゴムカバー(C)のJIS硬さ、ゴムカバー(C)の最小厚さ(シースワイヤと有機繊維コードとの間に介在するゴムの最小厚さ)、ビードフィラーのJIS硬さを種々異ならせた。
なお、比較例1〜2及び実施例1〜5において、ビードコアの環状コアには直径1.8mmの芯ワイヤを使用し、ビードコアのシースには直径1.4mmのシースワイヤを使用した。
これら試験タイヤについて、下記の方法により、操縦安定性及びタイヤ重量を評価し、その結果を表1に併せて示した。
操縦安定性:
試験タイヤをリムサイズ20×9Jのホイールに組み付けて試験車両に装着し、空気圧240kPaの条件で、乾燥路面のテストコースにてテストドライバーによる官能評価を行った。評価結果は、比較例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
試験タイヤをリムサイズ20×9Jのホイールに組み付けて試験車両に装着し、空気圧240kPaの条件で、乾燥路面のテストコースにてテストドライバーによる官能評価を行った。評価結果は、比較例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
タイヤ重量:
試験タイヤの重量を計測した。評価結果は、計測値の逆数を用い、比較例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど軽量であることを意味する。
試験タイヤの重量を計測した。評価結果は、計測値の逆数を用い、比較例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど軽量であることを意味する。
この表1から明らかなように、実施例1〜5のタイヤは、比較例1〜2との対比において、重量増加を最小限に抑えながら操縦安定性を大幅に向上することができた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
5a 環状コア
5b シースワイヤ
6 ゴムカバー
7 ビードフィラー
8 有機繊維カバー
8a 有機繊維コード
9 ベルト層
10 ベルトカバー層
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
5a 環状コア
5b シースワイヤ
6 ゴムカバー
7 ビードフィラー
8 有機繊維カバー
8a 有機繊維コード
9 ベルト層
10 ベルトカバー層
Claims (6)
- 扁平率が55%以下でリム径が18インチ以上であり、一対のビード部間に少なくとも1層のカーカス層を装架した空気入りタイヤにおいて、各ビード部に埋設されるビードコアを、タイヤ周方向に沿って環状をなす環状コアと、該環状コアの周囲に螺旋状に巻き付けられたシースワイヤにより形成された少なくとも1層のシースとから構成し、該ビードコアをゴムカバーで被覆し、該ゴムカバーで被覆されたビードコア上にビードフィラーを配置すると共に、前記ゴムカバーのJIS硬さを前記ビードフィラーのJIS硬さよりも高くし、前記ゴムカバーで被覆されたビードコア及び前記ビードフィラーを包み込むように有機繊維コードを含む有機繊維カバーを配置したことを特徴とする空気入りタイヤ。
- 前記ビードコアのシースが2層であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ビードコアの最外側のシースワイヤと前記有機繊維カバーの有機繊維コードとの間に介在するゴムの厚さが最も薄い部分で0.2mm〜0.5mmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ゴムカバーのJIS硬さが80〜95であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記ビードフィラーのJIS硬さが60〜75であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカス層が1層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008001029A JP2009161051A (ja) | 2008-01-08 | 2008-01-08 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008001029A JP2009161051A (ja) | 2008-01-08 | 2008-01-08 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
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|---|---|
| JP2009161051A true JP2009161051A (ja) | 2009-07-23 |
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ID=40964163
Family Applications (1)
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| JP (1) | JP2009161051A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110520309A (zh) * | 2017-03-27 | 2019-11-29 | 横滨橡胶株式会社 | 充气轮胎 |
-
2008
- 2008-01-08 JP JP2008001029A patent/JP2009161051A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN110520309A (zh) * | 2017-03-27 | 2019-11-29 | 横滨橡胶株式会社 | 充气轮胎 |
| CN110520309B (zh) * | 2017-03-27 | 2021-02-26 | 横滨橡胶株式会社 | 充气轮胎 |
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