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JP2009151945A - 有機el発光デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

有機el発光デバイスおよびその製造方法 Download PDF

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JP2009151945A
JP2009151945A JP2007326321A JP2007326321A JP2009151945A JP 2009151945 A JP2009151945 A JP 2009151945A JP 2007326321 A JP2007326321 A JP 2007326321A JP 2007326321 A JP2007326321 A JP 2007326321A JP 2009151945 A JP2009151945 A JP 2009151945A
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Makoto Kobayashi
誠 小林
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Holdings Ltd
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Abstract

【課題】画像表示品質を低下させることなく光取り出し効率を向上させる。
【解決手段】支持体上に、反射電極、有機EL層、透明電極、色変換層およびバリア層が形成された有機EL基板と、透明支持体上にカラーフィルター層が形成されたカラーフィルター基板を、有機EL基板のバリア層とカラーフィルター基板のカラーフィルター層が内側になるように配置し、前記バリア層に光取り出し向上層を密着配置させ、これらの両基板が光取り出し向上層と空隙層を介して対向配置してなり、空隙層にガスが充填されてなることを特徴とする有機EL発光デバイス、及び、前記有機EL基板を形成する工程と、前記カラーフィルター基板を形成する工程と、前記有機EL基板のバリア層に、光取り出し向上層を密着して設置する工程と、光取り出し向上層付有機EL基板と前記カラーフィルター基板とを、ガス中で光取り出し向上層とカラーフィルター層が空隙層を介して対向配置する工程を有することを特徴とする有機EL発光デバイスの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、トップエミッション型有機EL発光デバイスおよびその製造方法に関する。より詳細には、フルカラー表示を行うトップエミッション型有機ELマトリックスディスプレイにおいて有機EL層からの発光を効率よく外部へと放出することができるEL発光装置および製造方法に関する。
近年、有機EL素子は実用化に向けての研究が活発に行われている。有機EL素子は低電圧で高い電流密度が実現できるために高い発光輝度および発光効率を実現することが期待され、特に高精細なマルチカラーまたはフルカラー表示が可能な有機多色ELディスプレイの実用化が期待されている。しかしながら、有機EL層における発光が無指向性であることに加えて、素子の屈折率構造に起因して、有機EL層からの発光の全てを外部に取り出すことができず、発光効率の低下を招いているのが現状である。
発光の外部取り出し効率の向上に関して、有機EL素子またはデバイス中に微小レンズや微小プリズムを設けて光角度を変換することによって、デバイスの光取り出し効率を向上させる方法が提案されている(特許文献1〜5参照)
特許文献1では、(1)微小レンズや微小プリズムを1つの発光素子に対して複数個設けた有機EL素子、(2)微小プリズムと、この微小プリズムが形成する凹凸の隙間を填める光角度変換手段(前記プリズムより高い屈折率を有する)とを設けた有機EL素子、あるいは(3)空気泡や屈折率の異なる粒子を含み、基板の厚み方向に粒子の長手方向が配向するように基板内に分散された光角度変換手段を用いた有機EL素子が提案されている。
特許文献2には、マイクロレンズや微小プリズムからなる構造物と、この構造物の屈折率より高い屈折率を有する透明性樹脂で平坦化した集光層とを設けた有機EL素子用透明基板が提案されている。
特許文献3には、一方の面に発光素子が設けられた透明基板の他方の面にマイクロレンズアレイが設けられた発光ディスプレイパネルが提案されている。マイクロレンズアレイは透明基板の屈折率と同一か、それよりも高い。このマイクロレンズアレイは、透明接着剤で透明基板に固定されており、この接着剤の屈折率はマイクロレンズアレイの屈折率と同等かそれより低く、透明基板の屈折率と同等かそれよりも高い。
特許文献4には、基板と、その基板の上に設けられた有機EL素子を有し、この基板の光取り出し面側にレンズシートからなる光拡散部を設けた有機ELデバイスが提案されている。
特許文献5には、無機薄膜EL素子が形成されたELディスプレイパネル基板と透光性のシール基板を前記EL素子が内側になるように接着し、前記ELディスプレイパネル基板と前記シール基板との間に形成された間隙を満たす絶縁性液体を備え、前記シール基板のELディスプレイパネル基板側に凹凸形状の透光性部材を設け、この透光性部材と絶縁性液体とでマイクロレンズを構成してなる薄膜ELディスプレイパネルが提案されている。
特開2002−260845号公報 特開2003−86353号公報 特開2004−241130号公報 特許2931211号公報(特開平8−83688号公報) 特開平11−74072号公報
しかしながら、画像表示を行うカラーディスプレイにこれら光取り出し向上対策を導入しようとしたときには次のような問題点がある。
(1)画像を表示する場合に、取り出し効率向上層の設置によっても十分に効率の改善が見られない。
(2)画像を表示する場合に、取り出し効率向上層の設置によって、コントラストの低下が発生することにより画像表示品質が低下する。
即ち、特許文献1では、上述のような光角度変換による光取り出し効率の向上は十分ではなく、また、種々の方向に屈折する光の存在により、コントラストが低下するという問題を有している。特許文献2に記載の構成は特許文献1の2番目に記載した構成と同様であり、同様の欠点を有している。
特許文献3では、表示面上にマイクロレンズアレイを備えているが、これによってコントラストが低下する問題点を有する。
特許文献4の発明は、基板側を光取り出し面とする有機EL装置であって、前記の光取り出し面側に特定の光散乱部を有するものであるが、光散乱部を設置することによってコントラストが低下する問題点を有する。
特許文献5では、凹凸形状の透光性部材とELパネル基板との間に絶縁性液体を封入しているが、絶縁性液体の屈折率は透光性部材の屈折率に比較的近いものであり、集光性が十分とはいえない。したがって、取り出し効率向上効果が十分とはいえないものとなる。
即ち、上述の課題は、マイクロレンズや微小プリズム、取り出し効率を向上させるための層を設置することによって、同時にまたは個別に発生する可能性があり、どれも画像表示装置にとっては表示品質が低下することになって致命的である。
したがって、本発明は上述の課題を同時に解決し、かつ取り出し効率を向上することによって有機EL発光デバイス(特に、トップエミッション型有機ELマトリックスカラーディスプレイ)の高効率化を果たすことを目的とする。
本発明の有機EL発光デバイスは、支持体上に、反射電極、有機EL層、透明電極、色変換層およびバリア層がこの順番で形成されてなる有機EL基板のバリア層上に、光取り出し効率向上層が密着配置され、この光取り出し向上層付き有機EL基板と、透明支持体上にカラーフィルター層が形成されてなるカラーフィルター基板とを、有機EL基板の光取り出し効率向上層とカラーフィルター基板のカラーフィルター層が内側になるように配置され、これらの両基板が空隙層を介して対向するように配置してなり、空隙層にはガスが充填されてなることを特徴とする。
また、本発明の有機EL発光デバイスの製造方法は、支持体上に、反射電極、有機EL層、透明電極、色変換層およびバリア層をこの順番で形成する有機EL基板形成工程と、透明支持体上にカラーフィルター層を形成するカラーフィルター基板形成工程と、有機EL基板形成工程で得られた有機EL基板のバリア層に、光取り出し効率向上層を密着して設置する光取り出し効率向上層形成工程と、光取り出し効率向上層形成工程でバリア層の上に光取り出し効率向上層が形成された有機EL基板とカラーフィルター基板形成工程で形成されたカラーフィルター基板とを、光取り出し効率向上層とカラーフィルター層が空隙層を介して対向するように前記両基板をガス中で対向配置する工程を有することを特徴とする。
前記課題(1)は、光取り出し効率向上層による屈折によって取り出し効率の改善を図る際に、取り出し効率向上層およびその外面側の層の間で屈折率の変化が小さいことによって生ずる。本発明では光取り出し効率向上層の外面に空隙層を設けることによって取り出し効率向上の効果を最大限に発揮することができる。
また、前記課題(2)は光取り出し効率向上層を有機EL層とカラーフィルター層の中間に設けることによって、外部より入射する迷光を低減することによって解決される。
以下、本発明につき、図1を参照しながら説明する。
スイッチング素子としてTFT11があらかじめ形成されている支持体10の上に、平坦化膜12、第1電極(反射電極)13、有機EL層14、第2電極(透明電極)15およびバリア層16からなる有機EL基板が形成される。第1電極13は複数の部分に分割され、それぞれの部分がTFT11と1対1で接続される反射電極であり、第2電極15は全面に均一に形成される透明電極である。有機EL基板を形成する各層は、当該技術において知られている材料および方法を用いて形成することができる。
平坦化膜12は、TFT11を設けたことによって形成される凹凸を平坦化するための層であり、当該技術において知られている任意の材料及び方法にて形成することができる。なお、平坦化膜12には、TFT11と第1電極13を構成する部分電極とを1対1で接続するためのコンタクトホールが設けられている。
(第1電極(反射電極))
第1電極13は、高反射率の金属(Al、Ag、Mo、W、Ni、Crなど)、アモルファス合金(NiP、NiB、CrP、CrBなど)、微結晶性合金(NiAlなど)を用いて、蒸着法、スパッタ法などのドライプロセスによって形成することができる。
(有機EL層)
有機EL層14は、少なくとも有機発光層を含み、必要に応じて正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および/または電子注入層を介在させた構造を有する。具体的には、陽極、有機EL層、および陰極で構成される有機EL素子は下記のような層構造からなるものが採用される(陽極および陰極は、第1電極13または第2電極15のいずれかである)。
(1)陽極/有機発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(7)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
有機EL層14を構成する各層の材料としては、公知のものが使用される。また、有機EL層を構成する各層は、蒸着法などの当該技術において知られている任意の方法を用いて形成することができる。たとえば、青色から青緑色の発光を得るための有機発光層の材料としては、たとえばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、べンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などの材料が好ましく使用される。
(第2電極(透明電極))
第2電極15は、ITO、酸化スズ、酸化インジウム、IZO、酸化亜鉛、亜鉛−アルミニウム酸化物、亜鉛−ガリウム酸化物、またはこれらの酸化物に対してF、Sbなどのドーパントを添加した導電性透明金属酸化物を用いて形成することができる。第2電極15は、蒸着法、スパッタ法または化学気相堆積(CVD)法を用いて形成され、好ましくはスパッタ法を用いて形成される。
(陰極バッファ層)
なお、陰極(第1電極13または第2電極15のいずれか)と有機EL層14との界面に陰極バッファ層を設けて、電子注入効率を向上させてもよい。陰極バッファ層の材料としては、Li、Na、K、またはCsなどのアルカリ金属、Ba、Srなどのアルカリ土類金属またはそれらを含む合金、希土類金属、あるいはそれら金属のフッ化物などを用いることができるが、それらに限定されるものではない。陰極バッファ層の膜厚は、駆動電圧および透明性等を考慮して適宜選択することができるが、通常の場合には10nm以下であることが好ましい。
本発明の有機EL基板は、独立して制御される複数の発光部を有する。図1においては、複数のスイッチング素子(TFT11)を用いたアクティブマトリクス駆動型の有機EL基板を示した。別の構成として、たとえば、第1電極および第2電極の両方を複数のストライプ状部分電極から形成し、第1電極を構成するストライプ状部分電極が延びる方向と第2電極を構成するストライプ状部分電極が延びる方向とを交差(好ましくは直交)させて、パッシブマトリクス駆動される独立した複数の発光部を有する有機EL基板を形成することができる。さらに、上記の構成において、複数の部分電極からなる第1電極13を形成する場合には、絶縁性金属酸化物(TiO2、ZrO2、AlOxなど)あるいは絶縁性金属窒化物(AlN、SiNなど)などを用いて、該複数の部分電極の間隙に絶縁膜を形成してもよい。
(色変換層)
第2電極15の上に色変換層3を形成する。色変換層3は、第一電極13によって画定される複数の発光部の一部に設置される。図1においては1種の色変換層3を用いる場合を例示したが、複数種の色変換層3を用いてもよい。本発明における色変換層3は、1種または複数種の色変換色素から形成される層であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは100nm〜1μmの膜厚を有する。色変換層3は、ドライプロセス、好ましくは蒸着法(抵抗加熱および電子ビーム加熱を含む)によって形成される。複数種の色変換色素を用いて色変換層3を形成する場合、複数種の色変換色素を所定の比率で混合した予備混合物をあらかじめ作製し、その予備混合物を用いて共蒸着を行ってもよい。あるいはまた、複数種の色変換色素を別個の加熱部位に配置し、それぞれの色変換色素を別個に加熱して共蒸着を行ってもよい。特に複数種の色変換色素の間に特性(蒸着速度、蒸気圧など)の大きな差が存在する場合、後者の方法が有効である。
色変換層3を形成するための色変換色素としては、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、クマリン135などのクマリン系色素;ソルベントイエロー43、ソルベントイエロー44のようなナフタルイミド系色素;4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM−1、(I))、DCM−2(II)、およびDCJTB(III)などのシアニン色素;ローダミンB、ローダミン6Gなどのキサンテン系色素;ピリジン1などのピリジン系色素;4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン(IV)、ルモゲンFレッド、ナイルレッド(V)などを用いることができる。
Figure 2009151945
(バリア層)
つづいて、色変換層3以下の構造を覆うようにバリア層16を形成する。バリア層16は、有機EL層14を酸素や水分から保護する機能を有する。同時に、バリア層16は光学的に透明であることが求められる。バリア層16は、金属窒化物、金属酸化物、金属酸窒化物、好ましくは酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコンなどを用いて、CVD法、蒸着法などのドライプロセスによって形成することができる。本発明においては、窒化シリコンを用いることが好ましく、および窒化シリコンをCVD法によって堆積させることがより好ましい。バリア層16は、1〜5μmの膜厚を有することができる。
(カラーフィルター基板)
別の工程において、別個の透明支持体1の上にカラーフィルター層2を形成する。カラーフィルター層2は1種類であってもよいし、複数種を整列されたものであってもよい。図1においては、赤色カラーフィルター層2R、緑色カラーフィルター層2G、および青色カラーフィルター層2Bを設けた例を示した。カラーフィルター層2は、フラットパネルディスプレイ用としている市販の材料および既知の方法を用いて形成することが可能である。
また、本実施形態における透明支持体1は、ガラス、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン;ノルボルネン樹脂などの高分子材料であってもよい。高分子材料を用いる場合、透明支持体1は剛直であっても可撓性であってもよい。光学的に透明であるとは、可視光に対して80%以上、好ましくは86%以上の透過率を有することを意味する。
カラーフィルター層2の間隙には、余分な光を吸収して表示画質を向上させるためにブラックマスク層5を設けることもできる。ブラックマスク層5は公知の材料としてカーボンブラックなど黒色の顔料を樹脂インクに分散させたもの、もしくはクロムなどの金属から構成される無機材料を用いて形成することができる。さらにそのあと、カラーフィルターの保護のために保護層4を設けても良い。保護層4の材料としては前述のバリア層16と同様の材質を使用することができる。
(光取り出し効率向上層)
光取り出し効率向上の効果が得られるためには4つの要件がある。第1の要件は、デバイスの発光部分から有効な発光を光取り出し効率向上層23に入射できることであって、そのためには発光部分と光取り出し効率向上層が光学的に結合されており、その間に低屈折率の層(たとえば空気層)を挟まずに密着していることである。第2の要件は、光取り出し向上層から最終的に空気中に光を出すために効果を発揮するために、光取り出し効率向上層23の次の層は空気の屈折率にできる限り近くすること、好ましくは等しくすること、第3の要件は、光取り出し効率向上層において、入射した光線の角度を変化させて全反射して失われる光量を減少させる機能があることである。
第4の要件は、マトリックスディスプレイにおいては、光取り出し効率向上層23の形状をディスプレイのピクセルに重なり合わせたときにモアレ模様が発生しないようなパターンにすることである。なぜなら、モアレ模様の発生はマトリックスディスプレイの表示画質を著しく低下させるからである。
光取り出し効率向上層23の材料としては少なくとも光の透過率が高いことが要件である。光取り出し効率向上層23の構成材料の屈折率を有機発光層の材料の屈折率に近づければ近づけるほど光取り出しの効率を向上させることができる。屈折率は1.4以上であることが好ましい。光学用途に通常用いられるポリマーを用いて光取り出し効率向上層23を形成することによって、その性能を発揮させることができる。例えば、アクリルやポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスチレンなどでよい。
光取り出し効率向上層23の形状は上記の要件を満たせばよく、形状としては公知であるところのマイクロレンズないしはプリズムシートなどでよい。すなわち、これらの材料を、第1面は平面に、そして第2面、即ち、カラーフィルター層2に対向する面は構造体を持つように形成する。構造体形状はたとえば球の曲面の一部分、三角の繰り返し、四角錐、三角錐、同心円状の凹凸、などを設けることができる。構造体の配置は周期的であってもよいし局所的にはランダムになるように配置しても良い。また、凹凸をランダムに配置したものでも良い。これらはマイクロレンズシート、プリズムレンズシートなどの既製品として市場にあるものを利用しても良い。
光取り出し効率向上層23の第1面には、光硬化接着剤、熱硬化接着剤、感圧型粘着剤など(以下、総称して接着剤という)を用いてバリア層との間の間隙を埋める。これら材料(接着剤)の屈折率は1.4以上であることが好ましい。
工程としては、第1面にこれら接着剤を塗布してあるシートをバリア層16に接触させ、必要に応じて硬化過程を加えることによって設置すればよい。
最後に光取り出し効率向上層23を設けた有機EL基板とカラーフィルター基板とを対向させ、間に空隙層22を形成するように設置することによって有機EL発光デバイスを形成する。支持体10または透明支持体1の周縁部に設けた接着剤層21を使用して両基板の固定および貼り合わせることができる。接着剤層21は、適切な接着剤(たとえばUV硬化型接着剤など)を含み、任意選択的に支持体10/透明支持体1間の距離を画定するスペーサ粒子(たとえば、ガラスビーズなど)を含んでもよい。あるいはまた、周縁部に設けた接着剤層21以外の既知の方法を用いて両積層体の貼り合わせを行ってもよい。
設置工程を行う雰囲気を選択することによって空隙層22に充填されるガスを選択することができる。たとえば、空気、N2、またはAr等の不活性気体を使用することができる。
(実施例1)
透明支持体(コーニング製1737ガラス基板)上に、ブラックマスク材料(カラーモザイクCK−7000、富士フイルム株式会社から入手可能)、青色フィルタ材料(カラーモザイクCB−7001、富士フイルム株式会社から入手可能)、緑色フィルタ材料、および赤色フィルタ材料(カラーモザイクCR−7001、富士フイルム株式会社から入手可能)を用い、フォトリソグラフ法にてカラーフィルター層2(R、G,B)およびブラックマスク5を作製した。
ここで、各副画素の寸法を300μm×100μmとし、隣接する副画素間のギャップ(すなわち、ブラックマスク5が形成される領域)を縦方向30μm、横方向10μmとし、青色、緑色および赤色の副画素の組が1つの画素を形成するように配列した。また、縦方向に50画素、横方向に50画素を配列し、合計2500画素とした。各カラーフィルター層2(R、G,B)の膜厚は1.5μmとした。また、ブラックマスク5の膜厚は1μmとした。
別途、ガラス製の支持体上に、スパッタ法およびフォトリソグラフ法を用いて、膜厚500nmのAlおよび膜厚100nmのITOからなる第1電極(反射性の陽極)を形成した。第1電極は、縦方向に延びるストライプ形状の複数の部分電極から構成される。各部分電極の幅を105μmとし、ピッチが110μm(隣接するストライプ間の間隔が5μm)となるように配列した。
次に、第1電極を形成した基板を抵抗加熱蒸着装置内に配置し、10-4Paの真空槽内圧において、正孔注入層として膜厚100nmのCuPc、正孔輸送層として膜厚20nmのα−NPD、発光層として膜厚30nmのDPVBi、および電子注入層として膜厚20nmのAlq3を積層して、有機EL層を形成した。
そして、マスクを用いて、有機EL層の上に膜厚10nmのMg/Ag(質量比10/1)および膜厚10nmのITOからなる第2電極を積層した。第2電極は、横方向に延びるストライプパターンを有する複数の部分電極から構成される。各部分電極の幅を300μmとし、ピッチが330μm(隣接するストライプ間の間隔が30μm)となるように配列した。
第2電極以下の構造を覆うように、膜厚500nmのSiNからなるバリア層を形成して、有機EL基板を得た。
50μm厚のアクリル膜上に型成形によって直径50μm、F=4のマイクロレンズを形成し、背面に10μmの接着剤を塗布してあるマイクロレンズシートを準備した。シートの屈折率はn=1.50、接着剤の屈折率はn=1.52である。この接着剤つきマイクロレンズシートをバリア層の上に加圧接着して光取り出し効率向上層を形成した。
次に、カラーフィルター基板および光取り出し効率向上層を設けた有機EL基板を、水分濃度1ppm以下、酸素濃度1ppm以下に管理された窒素グローブボックス内に搬入した。そして、カラーフィルターの透明支持体の外周部に、ディスペンサーロボットを用いて、直径6μmのビーズを分散させた紫外線硬化型接着剤(スリーボンド社製、商品名30Y−437)を、接着剤層として塗布した。アライメントを行いながら、色変換機能付カラーフィルター基板および光取り出し効率向上層を設けた有機EL基板を接着して集成体を形成した。続いて、100mW/cm2の紫外線を30秒間にわたって照射して、接着剤層を硬化させてトップエミッション型有機ELマトリックスディスプレイを得た。空隙層の厚さは約5μmであり、ここには窒素が充填される。
得られた有機ELマトリックスディスプレイの発光特性を測定した。具体的には、全画素を点灯させた場合の輝度およびパネルを照度700lxに置いたときの黒と白のコントラスト比を測定した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
光取り出し効率向上層を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして有機ELマトリックスディスプレイを作製した。得られた有機ELディスプレイの発光特性を実施例1と同様にして測定した。また、画質を官能評価した。その結果を表1に示す。
(比較例2)
比較例1で作製した有機ELマトリックスディスプレイの表示面(即ち透明支持体の外表面)に実施例1で用いたと同様のマイクロレンズシートを、粘着剤を用いて貼り付けてマイクロレンズシート付有機ELマトリックスディスプレイを得た。得られた有機ELマトリックスディスプレイの発光特性を実施例1と同様にして測定した。また、画質を官能評価した。その結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1において、2種類の基板を組み立てる際に、窒素の代わりにシリコーンオイルを滴下封入した以外は実施例1と同様にして有機ELマトリックスディスプレイを作製した。即ち、空隙層に代えてシリコーンオイル充填層を形成した。得られた有機ELマトリックスディスプレイの発光特性を実施例1と同様にして測定した。また、画質を官能評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2009151945
表1において、比較例1は取り出し効率向上のための措置を何もおこなっていないものである。比較例2では比較例1に比べて、コントラストおよび画質の低下が認められ、比較例3では取り出し効率向上の効果が発現していない。それに対し、実施例1では発光輝度の向上が認められ、コントラスト、画質も維持していることがわかる。
本発明の有機EL発光デバイスの1実施形態を説明する図である。
符号の説明
1 透明支持体
2(R,G,B) カラーフィルター層(赤色、緑色、青色)
3 色変換層
4 保護層
5 ブラックマスク
10 支持体
11 TFT
12 平坦化膜
13 第1電極
14 有機EL層
15 透明電極
16 バリア層
21 接着剤層
22 空隙層
23 光取り出し効率向上層

Claims (2)

  1. 支持体上に、反射電極、有機EL層、透明電極、色変換層およびバリア層がこの順番で形成されてなる有機EL基板のバリア層上に、光取り出し効率向上層が密着配置され、この光取り出し効率向上層付き有機EL基板と、透明支持体上にカラーフィルター層が形成されてなるカラーフィルター基板とを、有機EL基板の光取り出し効率向上層とカラーフィルター基板のカラーフィルター層が内側になるように配置され、これらの両基板が空隙層を介して対向するように配置してなり、空隙層にはガスが充填されてなることを特徴とする有機EL発光デバイス。
  2. 支持体上に、反射電極、有機EL層、透明電極、色変換層およびバリア層をこの順番で形成する有機EL基板形成工程と、透明支持体上にカラーフィルター層を形成するカラーフィルター基板形成工程と、有機EL基板形成工程で得られた有機EL基板のバリア層に、光取り出し効率向上層を密着して設置する光取り出し効率向上層付有機EL基板形成工程と、光取り出し効率向上層付有機EL基板とカラーフィルター基板形成工程で形成されたカラーフィルター基板とを、ガス中で光取り出し効率向上層とカラーフィルター層が空隙層を介して対向するように前記両基板をガス中で対向配置する工程を有することを特徴とする有機EL発光デバイスの製造方法。
JP2007326321A 2007-12-18 2007-12-18 有機el発光デバイスおよびその製造方法 Withdrawn JP2009151945A (ja)

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