JP2009145068A - 表面形状の測定方法および干渉計 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面形状の測定方法および干渉計において、波面形状の測定精度を向上することができるようにする。
【解決手段】同一の光束を測定光と参照光とに分割し、複数の干渉縞を形成して、それぞれの干渉縞画像を取得し、位相差を測定することにより、被測定面の形状を算出する表面形状の測定方法であって、位相差を目標位相増分Δφずつずらして(2n+1)枚の被測定画像を取得する被測定画像取得工程と、各被測定画像内の一定位置の位置強度データgj(j=−n,…,0,…,n)から、被測定光の位相θを算出して波面形状を算出する波面形状算出工程とを備え、位相θの計算式に含まれる係数Ai、Bi(i=1,…,n)は、位置強度データgjが、目標位相増分Δφからの位相偏差εを誤差として含む場合に、位相偏差εの(2n−2)次以下の成分によらず一定となるように設定する。
【選択図】図3
【解決手段】同一の光束を測定光と参照光とに分割し、複数の干渉縞を形成して、それぞれの干渉縞画像を取得し、位相差を測定することにより、被測定面の形状を算出する表面形状の測定方法であって、位相差を目標位相増分Δφずつずらして(2n+1)枚の被測定画像を取得する被測定画像取得工程と、各被測定画像内の一定位置の位置強度データgj(j=−n,…,0,…,n)から、被測定光の位相θを算出して波面形状を算出する波面形状算出工程とを備え、位相θの計算式に含まれる係数Ai、Bi(i=1,…,n)は、位置強度データgjが、目標位相増分Δφからの位相偏差εを誤差として含む場合に、位相偏差εの(2n−2)次以下の成分によらず一定となるように設定する。
【選択図】図3
Description
本発明は、表面形状の測定方法および干渉計に関する。
従来、光学素子のレンズ面、反射面、透過面などの形状を測定するために、被測定面と参照面とに光束を照射して、それぞれを反射または透過した光による干渉縞画像を取得し、干渉縞画像を解析して被測定面の面形状を計測する干渉計が種々知られている。
干渉縞画像の解析方法としては、被測定面と参照面とを相対移動することで光路長差の位相をシフトさせて複数の干渉縞画像を取得し、各干渉縞画像の同一位置における輝度値の変化から測定光の参照光に対する位相を測定し、被測定面の形状を算出する表面形状の測定方法が知られている。
例えば、特許文献1には、被測定面と参照面との距離を、π/2の位相に対応するλ/8ずつ変化させ、π/2ずつ位相が異なる7枚の干渉縞画像を取得し、それぞれの同一位強度データgj(ただし、j=0,…,6)から、下記式(a)によって、位相θを算出し、被測定面の各位置での位相θを求めることで、波面を算出する表面形状測定方法が記載されている。
干渉縞画像の解析方法としては、被測定面と参照面とを相対移動することで光路長差の位相をシフトさせて複数の干渉縞画像を取得し、各干渉縞画像の同一位置における輝度値の変化から測定光の参照光に対する位相を測定し、被測定面の形状を算出する表面形状の測定方法が知られている。
例えば、特許文献1には、被測定面と参照面との距離を、π/2の位相に対応するλ/8ずつ変化させ、π/2ずつ位相が異なる7枚の干渉縞画像を取得し、それぞれの同一位強度データgj(ただし、j=0,…,6)から、下記式(a)によって、位相θを算出し、被測定面の各位置での位相θを求めることで、波面を算出する表面形状測定方法が記載されている。
しかしながら、上記のような従来の表面形状の測定方法および干渉計には、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、被測定面と参照面との間の光路長差を、正確に変化させることができる場合には、高精度に波面を算出することができるものの、光路長差の変化量がλ/8に対して誤差を有する場合には、測定誤差が大きくなるという問題がある。
光路長差の変化量に誤差が生じる場合としては、例えば、被測定面または参照面を移動させる移動機構の移動誤差を有する場合を挙げることができる。
また、移動機構の移動誤差が無視できる場合でも、例えば、被測定面がレンズ面などのように湾曲している場合には、レンズ周辺部側では、参照光が移動方向に対して交差する光路を通って被測定面に入射するため、移動機構の移動量と、光路長差の変化量とがずれてしまうという問題がある。このため、Fナンバーが小さいレンズや、NAが大きなレンズでは、レンズ周辺部での波面形状の測定誤差が大きくなってしまうという問題がある。
特許文献1に記載の技術では、被測定面と参照面との間の光路長差を、正確に変化させることができる場合には、高精度に波面を算出することができるものの、光路長差の変化量がλ/8に対して誤差を有する場合には、測定誤差が大きくなるという問題がある。
光路長差の変化量に誤差が生じる場合としては、例えば、被測定面または参照面を移動させる移動機構の移動誤差を有する場合を挙げることができる。
また、移動機構の移動誤差が無視できる場合でも、例えば、被測定面がレンズ面などのように湾曲している場合には、レンズ周辺部側では、参照光が移動方向に対して交差する光路を通って被測定面に入射するため、移動機構の移動量と、光路長差の変化量とがずれてしまうという問題がある。このため、Fナンバーが小さいレンズや、NAが大きなレンズでは、レンズ周辺部での波面形状の測定誤差が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、波面形状の測定精度を向上することができる表面形状の測定方法および干渉計を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、同一の光束を、被測定面で反射または透過された測定光と、参照面の形状に対応した波面を有する参照光とに分割し、前記測定光と前記参照光とにより、位相が異なる複数の干渉縞を形成して、それぞれの干渉縞画像を取得し、該複数の干渉縞画像を用いて前記測定光の前記参照光に対する位相を測定することにより、前記被測定面の形状を算出する表面形状の測定方法であって、前記参照光に対する前記測定光の位相を一定の目標位相増分Δφずつずらして、前記干渉縞画像を撮像し、(2n+1)枚(ただし、nは自然数)の被測定画像を取得する被測定画像取得工程と、前記被測定画像取得工程で取得した前記各被測定画像内の一定位置の位置強度データgj(ただし、j=−n,…,0,…,n)から、下記式(1)で表される有理式Gを用い、下記式(2)によって、前記一定位置における前記参照光に対する前記被測定光の位相θを算出し、これを繰り返して干渉縞画像の各位置における位相を求め、波面形状を算出する波面形状算出工程とを備え、前記有理式Gの係数Ai、Bi(i=1,…,n)は、前記各被測定画像内の一定位置の位置強度データgjが、前記目標位相増分Δφからの位相偏差εを誤差として含む場合に、前記一定位置の位相θが、前記位相偏差εの(2n−2)次以下の成分によらず一定となるように設定したとする。
この発明によれば、被測定画像取得工程によって、目標位相増分Δφに応じて位相の異なる(2n+1)枚の被検査画像を取得し、次に波面形状算出工程によって、各被測定画像内の一定位置の位置強度データgjを用いて、上記式(1)、(2)によって位相θを算出し、これを繰り返して干渉縞画像の各位置の画素における位相を算出することで、波面形状を算出することができる。式(1)における係数Ai、Biは、位置強度データgjが、目標位相増分Δφからの位相偏差εを誤差として含む場合に、一定位置の位相θが、位相偏差εの(2n−2)次以下の成分によらず一定となるように設定されているので、位相偏差εがあっても良好な測定精度が得られる。
位相増分Δφの与え方としては、光束の波長を一定とし参照面と被測定面との光軸方向の距離を変化させて光路長差を付与する方法と、参照面と被測定面との光軸方向の距離を一定とし光束の波長を変化させる方法とを挙げることができる。
位相増分Δφの与え方としては、光束の波長を一定とし参照面と被測定面との光軸方向の距離を変化させて光路長差を付与する方法と、参照面と被測定面との光軸方向の距離を一定とし光束の波長を変化させる方法とを挙げることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の表面形状の測定方法において、前記被測定画像取得工程では、前記目標位相増分Δφがπ/2、前記被測定画像の取得枚数が5枚(n=2)であり、前記波面形状算出工程では、前記有理式Gが下記式(3)で表される方法とする。
この発明によれば、被測定画像の取得枚数が5枚であって、位相偏差εがあっても、位相偏差εの2次以下の成分の影響を受けることなく、位相θを算出することができるため、位相偏差εを考慮しない測定方法に比べて、良好な測定精度が得られる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の表面形状の測定方法において、前記被測定画像取得工程では、前記目標位相増分Δφがπ/2、前記被測定画像の取得枚数が7枚(n=3)であり、前記波面形状算出工程では、前記有理式Gが下記式(4)で表される方法とする。
この発明によれば、被測定画像の取得枚数が7枚であって、位相偏差εがあっても、位相偏差εの4次以下の成分の影響を受けることなく、位相θを算出することができるため、位相偏差εを考慮しない測定方法に比べて、良好な測定精度が得られる。
請求項4に記載の発明では、干渉計において、同一の光束を、被測定面で反射または透過された測定光と、参照面の形状に対応した波面を有する参照光とに分割し、前記測定光と前記参照光とにより、位相が異なる複数の干渉縞を形成して、それぞれの干渉縞を形成する干渉計測光学系と、前記干渉縞の画像を撮像する撮像部と、前記測定光に対する前記参照光の光路長差を変化させるために、前記干渉計測光学系に含まれる光学素子を、Δφを目標移動増分として移動させる光学素子移動機構と、該光学素子移動機構が前記光学素子を前記目標移動増分Δφだけ移動させるごとに、前記撮像部から前記干渉縞画像を取得して、(2n+1)枚(ただし、nは自然数)の被測定画像を取得する被測定画像取得部と、前記測定光の前記参照光に対する位相θを、前記各被測定画像内の一定位置の位置強度データgj(ただし、j=−n,…,0,…,n)の有理式からなる下記式(5)の有理式Gを用いた下記式(6)によって算出する波面形状算出部とを備え、前記有理式Gの係数Ai、Bi(i=1,…,n)は、前記各被測定画像内の一定位置の位置強度データgjが、前記目標位相増分Δφからの位相偏差εを誤差として含む場合に、前記一定位置の位相θが、前記位相偏差εの(2n−2)次以下の成分によらず一定となるように設定されたこと構成とする。
この発明によれば、請求項1に記載の表面形状の測定方法に用いることができる干渉計となっているので、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を備える。
本発明の表面形状の測定方法および干渉計によれば、被測定画像が目標位相増分Δφに対する位相偏差εが発生しても良好な測定精度が得られるため、波面形状の測定精度を向上することができるという効果を奏する。
以下では、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
本発明の実施形態に係る干渉計について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る干渉計の概略構成を示す模式構成図である。図2は、本発明の実施形態に係る干渉計の制御手段の機能構成を示す機能ブロック図である。
図1は、本発明の実施形態に係る干渉計の概略構成を示す模式構成図である。図2は、本発明の実施形態に係る干渉計の制御手段の機能構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の干渉計50は、本発明の実施形態に係る表面形状の測定方法を実施することができるものである。干渉計50の干渉計測光学系は、本実施形態ではフィゾー型の光学系を用いる場合の例で説明する。被測定面5としては、湾曲面、平面など適宜の表面形状を測定できるが、以下では、凹面形状を測定する場合の構成例を用いて説明する。
干渉計50の概略構成は、図1に示すように、レーザー光源1、コリメートレンズ2、ビームスプリッタ3、フィゾーレンズ4(干渉計測光学系に含まれる光学素子)、集光レンズ6、CCD7(撮像部)、ピエゾ素子8、コントローラ9、測定制御部10、および表示部11からなる。
干渉計50の概略構成は、図1に示すように、レーザー光源1、コリメートレンズ2、ビームスプリッタ3、フィゾーレンズ4(干渉計測光学系に含まれる光学素子)、集光レンズ6、CCD7(撮像部)、ピエゾ素子8、コントローラ9、測定制御部10、および表示部11からなる。
レーザー光源1は、干渉縞を形成するためのコヒーレント光を発生する光源で、本実施形態では、波長λのレーザー光を発散光として発生する光源を採用している。レーザー光源1によって発生された発散光は、コリメートレンズ2によって平行光30aとされ、ビームスプリッタ3に入射される。
ビームスプリッタ3は、平行光30aを反射してフィゾーレンズ4の光軸上に導くとともに、フィゾーレンズ4側から入射する後述の被測定面反射光30c、参照面反射光30dを透過する光分岐素子である。
ビームスプリッタ3は、平行光30aを反射してフィゾーレンズ4の光軸上に導くとともに、フィゾーレンズ4側から入射する後述の被測定面反射光30c、参照面反射光30dを透過する光分岐素子である。
フィゾーレンズ4は、光軸上に入射された平行光30aの一部をフィゾー面4aで反射して、参照面反射光30d(参照光)を形成し、光軸上に入射された平行光30aの他の部分を透過光30bとして透過し、透過光30bを集光するレンズである。
フィゾー面4aの形状は、被測定面5の理想的な形状に合わせて精度よく仕上げられており、干渉縞計測の参照面を構成している。
フィゾー面4aの形状は、被測定面5の理想的な形状に合わせて精度よく仕上げられており、干渉縞計測の参照面を構成している。
被測定面5は、少なくとも被測定面5の面形状の測定を行う際には、被測定面5の光軸をフィゾーレンズ4の光軸に一致させるとともに、被測定面5の曲率中心が、フィゾーレンズ4による透過光30bの集光位置に一致するように配置される。
このような配置を実現するため、フィゾーレンズ4と被測定面5とは、不図示の移動機構により相対的な位置関係が調整可能となっている。
被測定面5に入射された透過光30bは、被測定面反射光30cとして反射される。このとき、被測定面5、フィゾーレンズ4の光軸が一致するとともに、被測定面5の曲率中心がフィゾーレンズ4の集光位置に一致しているため、透過光30bの光線が被測定面5の法線に沿って入射し、被測定面反射光30cは、透過光30bと同一の光路を逆進して、フィゾーレンズ4に再入射し、ビームスプリッタ3に向けて透過される。
このような配置を実現するため、フィゾーレンズ4と被測定面5とは、不図示の移動機構により相対的な位置関係が調整可能となっている。
被測定面5に入射された透過光30bは、被測定面反射光30cとして反射される。このとき、被測定面5、フィゾーレンズ4の光軸が一致するとともに、被測定面5の曲率中心がフィゾーレンズ4の集光位置に一致しているため、透過光30bの光線が被測定面5の法線に沿って入射し、被測定面反射光30cは、透過光30bと同一の光路を逆進して、フィゾーレンズ4に再入射し、ビームスプリッタ3に向けて透過される。
したがって、被測定面反射光30c、参照面反射光30dは、いずれも、同一の光束である平行光30aがフィゾー面4aによって分割されて形成された光束である。そして、被測定面反射光30cは、被測定面5で反射されることで被測定面5の形状に応じて波面が変化した測定光となっている。一方、参照面反射光30dは、フィゾー面4aで反射されることでフィゾー面4aの形状に対応した波面を有する参照光となっている。また、被測定面反射光30cは、被測定面5で反射されて同一光路を逆進することで、参照面反射光30dに対して、フィゾー面4aと被測定面5との間の光路長の2倍の光路長差を有している。そのため、被測定面反射光30cと参照面反射光30dとは、フィゾー面4a上で、被測定面5とフィゾー面4aとの間の形状誤差に対応する光路長差による干渉縞を形成する。
このように、コリメートレンズ2、ビームスプリッタ3、およびフィゾーレンズ4は、フィゾー型の干渉計を構成し、同一の光束を、被測定面で反射された測定光と、参照面の形状に対応した波面を有する参照光とに分割し、測定光と参照光とにより干渉縞を形成する干渉計測光学系の一例をなしている。
集光レンズ6は、被測定面反射光30c、参照面反射光30dによる干渉縞を、CCD7の撮像面7a上に結像するものである。
CCD7は、撮像面7a上に結像された干渉縞画像を光電変換する撮像素子である。そして、CCD7は、測定制御部10に電気的に接続されており、測定制御部10によって撮像動作を制御され、CCD7で撮像した画像信号は測定制御部10に送出される。
CCD7は、撮像面7a上に結像された干渉縞画像を光電変換する撮像素子である。そして、CCD7は、測定制御部10に電気的に接続されており、測定制御部10によって撮像動作を制御され、CCD7で撮像した画像信号は測定制御部10に送出される。
ピエゾ素子8は、フィゾー面4a上における被測定面反射光30cと参照面反射光30dとの間の光路長差を、波長より小さな微小距離ずつ変化させるために、フィゾーレンズ4を光軸に沿って移動する光学素子移動機構である。
ピエゾ素子8の移動量は、ピエゾ素子8に電気的に接続されたコントローラ9によって印加電圧を変化させることで制御される。
ピエゾ素子8の移動量は、ピエゾ素子8に電気的に接続されたコントローラ9によって印加電圧を変化させることで制御される。
コントローラ9は、測定制御部10からの制御信号に基づいて、ピエゾ素子8に印加する電圧を制御し、ピエゾ素子8の伸縮量を制御するものである。
測定制御部10の機能ブロック構成は、図2に示すように、画像取得部20、演算処理部21、移動制御部22、および画像記憶部23からなる。
画像取得部20は、CCD7から送出される画像信号を、演算処理部21から指示されたタイミングで画像フレームごとに取り込んで、輝度値に変換し、2次元の位置強度データgj(p,q)として演算処理部21に送出するものである。
ここで、jは、取得した複数の干渉縞画像の取得順序を識別するもので、j=−n,…,0,…,nの値を取る。また、p、qは、CCD7の有効画素領域内の位置を表すアドレスに対応する整数で、例えば、CCD7の画素が、横にM個、縦にN個配列されている場合、p=1,…M、q=1,…,Nである。
画像取得部20は、CCD7から送出される画像信号を、演算処理部21から指示されたタイミングで画像フレームごとに取り込んで、輝度値に変換し、2次元の位置強度データgj(p,q)として演算処理部21に送出するものである。
ここで、jは、取得した複数の干渉縞画像の取得順序を識別するもので、j=−n,…,0,…,nの値を取る。また、p、qは、CCD7の有効画素領域内の位置を表すアドレスに対応する整数で、例えば、CCD7の画素が、横にM個、縦にN個配列されている場合、p=1,…M、q=1,…,Nである。
演算処理部21は、画像取得部20から送出される画像データを、取り込み順序の情報とともに、画像記憶部23に記憶するとともに、画像記憶部23に記憶された画像データに演算処理を施して、干渉縞の解析を行い、被測定面5の形状を算出するものである。算出された被測定面5の形状は、必要に応じてこの解析に伴うグラフや中間演算結果などとともに、表示部11に表示されるようになっている。
また、演算処理部21は、移動制御部22を介して、コントローラ9に立ち上がり時間、指令電圧の情報を送出してピエゾ素子8の伸縮量の条件設定を行い、移動開始信号を送出する。
また、移動制御部22では、コントローラ9による移動が終了したことを検知して演算処理部21に通知し、その後、ピエゾ素子8を初期状態に復帰させる。
このような測定制御部10は、本実施形態では、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータから構成され、このコンピュータにより適宜の制御プログラムを実行することでこれらの機能を実現している。
また、演算処理部21は、移動制御部22を介して、コントローラ9に立ち上がり時間、指令電圧の情報を送出してピエゾ素子8の伸縮量の条件設定を行い、移動開始信号を送出する。
また、移動制御部22では、コントローラ9による移動が終了したことを検知して演算処理部21に通知し、その後、ピエゾ素子8を初期状態に復帰させる。
このような測定制御部10は、本実施形態では、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータから構成され、このコンピュータにより適宜の制御プログラムを実行することでこれらの機能を実現している。
次に、干渉計50の動作について、本発明の実施形態に係る表面形状の測定方法を中心として説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る表面形状の測定方法の測定フローを示すフローチャートである。図4(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)は、本発明の実施形態に係る表面形状の測定方法によって取得される被測定画像の例、および算出された波面形状を示す写真である。図5は、参照面の移動量と光路長差との関係を説明する工程説明図である。
図3は、本発明の実施形態に係る表面形状の測定方法の測定フローを示すフローチャートである。図4(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)は、本発明の実施形態に係る表面形状の測定方法によって取得される被測定画像の例、および算出された波面形状を示す写真である。図5は、参照面の移動量と光路長差との関係を説明する工程説明図である。
干渉計50に用いるフィゾー型の光学系では、レーザー光源1を点灯すると波長λの発散光が発生し、コリメートレンズ2によって平行光30aが形成され、ビームスプリッタ3で反射されてフィゾーレンズ4の光軸上に入射する。
平行光30aは、フィゾー面4aによって分割され、一部はフィゾー面4aによってビームスプリッタ3の側に反射されて参照面反射光30dとして進む。その他の光は、透過光30bとして透過し、フィゾーレンズ4のレンズ作用により集光され、1点に集光されてから、被測定面5に導かれ、被測定面5の法線方向に入射することにより、被測定面反射光30cとして反射される。そして、被測定面反射光30cは、透過光30bと同一光路を逆進し、フィゾーレンズ4を透過して、ビームスプリッタ3側に出射される。その際、フィゾー面4a上には、被測定面反射光30cと参照面反射光30dとの光路長差に応じた干渉縞画像が形成される。
この干渉縞画像は、集光レンズ6により撮像面7aに結像される。そして、この干渉縞画像は、CCD7で光電変換されて画像信号として測定制御部10に送出され、表示部11に表示される。
平行光30aは、フィゾー面4aによって分割され、一部はフィゾー面4aによってビームスプリッタ3の側に反射されて参照面反射光30dとして進む。その他の光は、透過光30bとして透過し、フィゾーレンズ4のレンズ作用により集光され、1点に集光されてから、被測定面5に導かれ、被測定面5の法線方向に入射することにより、被測定面反射光30cとして反射される。そして、被測定面反射光30cは、透過光30bと同一光路を逆進し、フィゾーレンズ4を透過して、ビームスプリッタ3側に出射される。その際、フィゾー面4a上には、被測定面反射光30cと参照面反射光30dとの光路長差に応じた干渉縞画像が形成される。
この干渉縞画像は、集光レンズ6により撮像面7aに結像される。そして、この干渉縞画像は、CCD7で光電変換されて画像信号として測定制御部10に送出され、表示部11に表示される。
従来のフリンジスキャン法を用いた表面形状測定では、まず、被測定面の参照面に対する位置ずれによる干渉縞が発生しないように、被測定面と参照面との相対位置関係を調整する。すなわち、干渉縞のヌル調整を行う。次に、この位置を位相シフト量0の干渉縞画像として、参照面と被測定面との光路長差の位相を一定の目標位相増分Δφずつ変化させて、合計(2n+1)個(ただし、nは自然数)の干渉縞画像を取得する。そして、これらの(2n+1)個の干渉縞画像では、位相シフト量がΔφの整数倍の干渉縞画像となっていると仮定して、各干渉縞画像の同一位置における(2n+1)個の位置強度データ(輝度値)を正弦波に当てはめることで、位相シフト量が0の干渉縞画像の位置強度データの位相(初期位相)を算出し、これに基づいて位相シフト量が0の干渉縞画像の各位置における位相を算出する。この位相は、参照面の形状からのずれ量に対応するため、被測定面5の表面形状を算出することができる。
本測定方法では、(2n+1)枚の位相シフト量が必ずしもΔφの整数倍になっていないという仮定の下に各位置強度データを正弦波に当てはめる点に特徴を有する。その他の点については、フリンジスキャン法の周知の工程を採用することができるため、詳しい説明は省略する。
本測定方法では、(2n+1)枚の位相シフト量が必ずしもΔφの整数倍になっていないという仮定の下に各位置強度データを正弦波に当てはめる点に特徴を有する。その他の点については、フリンジスキャン法の周知の工程を採用することができるため、詳しい説明は省略する。
本測定方法では、図3に示すように、ステップS1〜S8を順次実行する。ステップS1〜S6は、被測定画像取得工程を構成し、ステップS7、S8は、波面形状算出工程を構成する。
なお、目標位相増分Δφは、周知のフリンジスキャン干渉縞計測に用いられる目標位相増分とすればよい。目標位相増分Δφは、例えば、n=2,3に対応して、それぞれ、Δφ=π/2,π/4などとすると、干渉縞画像の枚数が少なくても高精度の計測結果が得られることが知られている。
なお、目標位相増分Δφは、周知のフリンジスキャン干渉縞計測に用いられる目標位相増分とすればよい。目標位相増分Δφは、例えば、n=2,3に対応して、それぞれ、Δφ=π/2,π/4などとすると、干渉縞画像の枚数が少なくても高精度の計測結果が得られることが知られている。
ステップS1では、測定者が、集光レンズ6により撮像面7aに結像され、表示部11に表示された干渉縞画像を見ながら、略ヌル状態となる位置に、フィゾーレンズ4と被測定面5との相対位置を調整する。これにより、被測定面5とフィゾー面4aとの間の光軸方向を除く相対位置ずれに起因する干渉縞が除去される。そして、測定者は測定制御部10を通して、表面形状測定の開始を指示する。
次にステップS2では、演算処理部21から移動制御部22を介してコントローラ9に制御信号を送出し、コントローラ9によって、光軸方向にΔd・nだけ移動させるための印加電圧をピエゾ素子8に印加し、フィゾーレンズ4を測定開始位置に移動する。本実施形態では、ステップS1での調整位置から、光軸方向に−Δd・nだけ離間した位置に移動する。
ここで、Δdは、2・Δdが、目標位相増分Δφに対応することから、次式で表される。
ここで、Δdは、2・Δdが、目標位相増分Δφに対応することから、次式で表される。
Δd=(λ/2π)・(Δφ/2) ・・・(7)
次にステップS3では、画像取得部20によって調整後の干渉縞画像を取得し、演算処理部21によって、各位置強度データg−n(p,q)を画像記憶部23に記憶させる。演算処理部21は、カウンタmをm=1に初期化する。
次にステップS4では、演算処理部21から移動制御部22を介してコントローラ9に制御信号を送出し、コントローラ9によって、ステップS1で調整した位置に向かって光軸方向にΔdだけ移動させるための印加電圧を、ピエゾ素子8に印加してフィゾーレンズ4を移動させる。
次にステップS5では、画像取得部20によって移動後の干渉縞画像を取得し、演算処理部21によって、各位置強度データg−n+m(p,q)を画像記憶部23に記憶させる。
そして、カウンタmを更新する(m=m+1)。
次にステップS5では、画像取得部20によって移動後の干渉縞画像を取得し、演算処理部21によって、各位置強度データg−n+m(p,q)を画像記憶部23に記憶させる。
そして、カウンタmを更新する(m=m+1)。
次にステップS6では、演算処理部21によって、カウンタmが、2n+1に達したか判定する。
m=2n+1の場合は、(2n+1)枚の被測定画像がすべて取得されたことになるので、以上で被測定画像取得工程を終了し、ステップS6に移行する。
m≠2n+1、すなわちm<2n+1の場合は、ステップS3に移行し、上記ステップS3〜ステップS5を繰り返す。
m=2n+1の場合は、(2n+1)枚の被測定画像がすべて取得されたことになるので、以上で被測定画像取得工程を終了し、ステップS6に移行する。
m≠2n+1、すなわちm<2n+1の場合は、ステップS3に移行し、上記ステップS3〜ステップS5を繰り返す。
このようにして取得されたn=3の場合の被測定画像F−3、F−2、F−1、F0、F1、F2、F3の一例を、ぞれぞれ、図4(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)に示す。例えば、図4(a)、(g)などから顕著に読みとれるように、周辺部に強い干渉縞が現れている。
この周辺部の干渉縞には、被測定面5の形状誤差以外の光路長差の影響が含まれていることを、図5を参照して説明する。
フィゾーレンズ4が、光軸Oの方向にΔdだけ移動されると、被測定面5との間隔がΔdだけ変化する。そのため、軸上光の光路長差は、2・Lc=2・Δdとなるが、最大入射高を通る光線の光路長差は、フィゾー面4aの像側のNAをNA=sinγとすると、2・Le=2・Δd・cosγとなる。
このため、ピエゾ素子8の移動量が正確にΔdであっても、入射高に応じて光路長差が変化しており、干渉縞の光路長差がΔdの整数倍であるとする仮定は、近似的に成り立つのみである。被測定体である光学素子のNAが大きくなるほど、測定誤差を増大させる原因となる。
また、ピエゾ素子8の伸縮特性には、素子固有の非線形性やヒステリシス特性があるため、移動誤差を含んでおり、ピエゾ素子8の伸縮特性のバラツキも、測定誤差の原因となる。これらのバラツキは、使用するピエゾ素子8の印加電圧と伸縮量との関係を校正してある程度低減することもできるが、校正後に発生する経時変化まで除去することは困難である。
この周辺部の干渉縞には、被測定面5の形状誤差以外の光路長差の影響が含まれていることを、図5を参照して説明する。
フィゾーレンズ4が、光軸Oの方向にΔdだけ移動されると、被測定面5との間隔がΔdだけ変化する。そのため、軸上光の光路長差は、2・Lc=2・Δdとなるが、最大入射高を通る光線の光路長差は、フィゾー面4aの像側のNAをNA=sinγとすると、2・Le=2・Δd・cosγとなる。
このため、ピエゾ素子8の移動量が正確にΔdであっても、入射高に応じて光路長差が変化しており、干渉縞の光路長差がΔdの整数倍であるとする仮定は、近似的に成り立つのみである。被測定体である光学素子のNAが大きくなるほど、測定誤差を増大させる原因となる。
また、ピエゾ素子8の伸縮特性には、素子固有の非線形性やヒステリシス特性があるため、移動誤差を含んでおり、ピエゾ素子8の伸縮特性のバラツキも、測定誤差の原因となる。これらのバラツキは、使用するピエゾ素子8の印加電圧と伸縮量との関係を校正してある程度低減することもできるが、校正後に発生する経時変化まで除去することは困難である。
次に、ステップS7では、被測定画像F−n、…、F0、…、Fnの一定位置の位置強度データgj(p,q)を用いて、上記式(1)、(2)のgjに代入して、位置(p,q)における位相θを算出する。そして、すべての位置(p,q)に対して、位相θを算出し、演算処理部21のメモリに記憶する。
ここで、本実施形態における上記式(1)の係数Ai、Biの設定方法について説明する。本実施形態では、目標位相増分Δφに基づいて移動しても、実際の移動における位相増分ΔΨは、次式で表されると仮定する。
ΔΨ=Δφ(1+ε) ・・・(8)
ここで、εは、各位置(p,q)におけるピエゾ素子8の移動誤差と、入射高に応じた光路差の変化とを含み、ピエゾ素子8の移動誤差が、各位置(p,q)によらず一定であるとしても、位置(p,q)の関数となる。そこで、ε(p,q)、ΔΨ(p,q)と記すべきであるが、誤解のおそれのない限り、単に、ε、ΔΨと表す。
ここで、εは、各位置(p,q)におけるピエゾ素子8の移動誤差と、入射高に応じた光路差の変化とを含み、ピエゾ素子8の移動誤差が、各位置(p,q)によらず一定であるとしても、位置(p,q)の関数となる。そこで、ε(p,q)、ΔΨ(p,q)と記すべきであるが、誤解のおそれのない限り、単に、ε、ΔΨと表す。
各被測定画像における位置(p,q)における位置強度データgjは、次式で表される。
gj=Rcos(θ+jΔΨ)+P
=Rcos(θ+jΔφ+jΔφε)+P
=Rcos(θ+jx+jxε)+P ・・・(9)
ここで、x=Δφと置いた。また、R、Pは、定数である。
=Rcos(θ+jΔφ+jΔφε)+P
=Rcos(θ+jx+jxε)+P ・・・(9)
ここで、x=Δφと置いた。また、R、Pは、定数である。
上記式(9)に、加法定理を適用し、sin(jxε)、cos(jxε)をマクローリン展開すると、下記式(10)、(11)が得られる。ただし、定数Pを消去するため、上記式(9)より、下記式(12)の関係を用いた。
g0=Rcosθ+P ・・・(12)
ここで、本実施形態では、位相θを上記式(1)、(2)で近似する。上記式(1)の係数Ai、Biを決定するため、上記式(10)、(11)を上記式(1)に代入し、さらに有理式Gを上記式(2)に代入する。これにより下記式(13)を得る。
ただし、上記と同様、θは、θ(p,q)を表すものとする。
ただし、上記と同様、θは、θ(p,q)を表すものとする。
ここで、各αi(ε)、βi(ε)は、εのべき級数である。
上記式(13)は、任意のεに対して恒等的に成り立つものではないが、未定の係数Ai、Biはそれぞれ分子、分母に分かれているため、例えばA1=1と置くと、決定すべき、係数の数は、(2n−1)である。そこで、αi(ε)、βi(ε)の(2n−1)次項以上を打ち切り、εk(ただし、k=0,…,2n−2)の各項に対して恒等的に上記式(13)が成り立つとの条件から、(2n−1)元連立方程式が得られ、すべての係数Ai、Biが決定される。下記式(14)にこの連立方程式を示す。
上記式(13)は、任意のεに対して恒等的に成り立つものではないが、未定の係数Ai、Biはそれぞれ分子、分母に分かれているため、例えばA1=1と置くと、決定すべき、係数の数は、(2n−1)である。そこで、αi(ε)、βi(ε)の(2n−1)次項以上を打ち切り、εk(ただし、k=0,…,2n−2)の各項に対して恒等的に上記式(13)が成り立つとの条件から、(2n−1)元連立方程式が得られ、すべての係数Ai、Biが決定される。下記式(14)にこの連立方程式を示す。
実施例1として、n=3、x=Δφ=π/2とすると、上記式(14)を解くことで、A1=1、A2=−4/15、A3=−1/15、B1=−5/15、B2=−6/15、B3=1/15が得られる。
この場合、上記式(1)は、上記式(4)となる。
この場合、上記式(1)は、上記式(4)となる。
実施例2として、n=2、x=Δφ=π/2とすると、上記式(14)を解くことで、A1=1、A2=−1/4、B1=−2/4、B2=−1/4が得られる。
この場合、上記式(1)は、上記式(5)となる。
この場合、上記式(1)は、上記式(5)となる。
次に、ステップS8では、演算処理部21において、ステップS7で算出された位相θ(p,q)を用いて、次式により、波面h(p,q)を算出し、表示部11にグラフ表示する。
h(p,q)=λ・θ(p,q)/4π ・・・(15)
例えば、図4(a)〜(g)に示す被計測画像を用いて、上記式(4)によって位相θを計算し、波面を求めて、表示部11に表示した一例を、図4(h)に示す。
このようにして算出された波面h(p,q)は、フィゾー面4aからの被測定面5の形状偏差を表すから、被測定面5の表面形状が測定されたことになる。
このようにして算出された波面h(p,q)は、フィゾー面4aからの被測定面5の形状偏差を表すから、被測定面5の表面形状が測定されたことになる。
次に、本発明の実施形態に係る位相の算出式の解析誤差について、上記実施例1、2における上記式(4)、(5)と、従来の計測方法と比較する。
図6は、本発明の実施形態に係る表面形状の測定方法の解析誤差の一例および比較例1、2の解析誤差を示すグラフである。図7は、本発明の実施形態に係る表面形状の測定方法の解析誤差の他例および比較例3の解析誤差を示すグラフである。図6、7において、横軸はNA、縦軸はλで規格化された解析誤差を示す。
図6は、本発明の実施形態に係る表面形状の測定方法の解析誤差の一例および比較例1、2の解析誤差を示すグラフである。図7は、本発明の実施形態に係る表面形状の測定方法の解析誤差の他例および比較例3の解析誤差を示すグラフである。図6、7において、横軸はNA、縦軸はλで規格化された解析誤差を示す。
解析誤差を算出するため、被測定面5の形状誤差、およびフィゾー面4aの移動誤差に起因する誤差がなく、光線の入射高に依存する光路長差が存在する場合の干渉縞画像の位置強度データgj(p,q)を下記式(16)のように仮定した。すなわち、形状誤算がないため、位相θは位置によらず一定値(本例では、π/4)をとる。また、R=1、P=0と仮定した。
このような仮定の下では、入射高が高い位置(p,q)において、最大の波面の誤差が発生するから、解析誤差として、γの値を変化させて、上記式(16)から、gjを算出し、上記式(4)、(5)を用いて位相θを計算し、π/4からの誤差を求め、式(15)に基づいて、波面の誤差に換算した。ただし、図6、7では、γの代わりに、NAを横軸にとって表している。また、解析誤差は、λで規格化された値を示している。
実施例1の場合、解析誤差は、図6に曲線100で示すように、NAが0から0.7の間で約0λであり、NAが0.7より大きくなると、NAとともに徐々に増大し、NAが0.86で、解析誤差が約0.001λになった。
一方、図6の曲線101は、同様のgjを用いて特許文献1における数式4(いわゆる7バケット法)から算出した比較例1の結果である。ただし、特許文献1の添字0〜6は、上記式(4)、(16)におけるのと同様に、添字−3〜3に対応させた。
曲線101によれば、NAが0.2以下では解析誤差が約0λであるが、NAが0.2を超えると、解析誤差は徐々に増大し、NAが0.7で解析誤差が約0.0011λとなり、さらに増大していく。したがって、実施例1は、NA0.7以下で、ほとんど解析誤差がなく、NA0.2より大きなNAの範囲で、比較例1よりも良好な結果が得られている。
一方、図6の曲線101は、同様のgjを用いて特許文献1における数式4(いわゆる7バケット法)から算出した比較例1の結果である。ただし、特許文献1の添字0〜6は、上記式(4)、(16)におけるのと同様に、添字−3〜3に対応させた。
曲線101によれば、NAが0.2以下では解析誤差が約0λであるが、NAが0.2を超えると、解析誤差は徐々に増大し、NAが0.7で解析誤差が約0.0011λとなり、さらに増大していく。したがって、実施例1は、NA0.7以下で、ほとんど解析誤差がなく、NA0.2より大きなNAの範囲で、比較例1よりも良好な結果が得られている。
また、図6の曲線102は、同様のgjを用いて特許文献1における数式8(いわゆる13バケット法)から算出した比較例2の結果である。曲線102によれば、NAが0.5以下では解析誤差が約0λであるが、NAが0.2を超えると、解析誤差は徐々に増大し、NAが0.7で解析誤差が約0.0006λとなり、さらに急激に増大していく。
このように、比較例2では、干渉縞画像の数を7枚から13枚に増やすことで、NAが約0.8より小さい範囲では、比較例1に比べて測定精度が向上されているが、NAが0や、約0.8より大きい場合には、比較例1よりも測定精度が悪化している。
一方、実施例1は、干渉縞画像の数が7枚と少ないにもかかわらず、NA0.5以下では、比較例2と略同等で、NA0.5より大きなNAの範囲で、比較例2よりも良好な結果が得られている。
このように、比較例2では、干渉縞画像の数を7枚から13枚に増やすことで、NAが約0.8より小さい範囲では、比較例1に比べて測定精度が向上されているが、NAが0や、約0.8より大きい場合には、比較例1よりも測定精度が悪化している。
一方、実施例1は、干渉縞画像の数が7枚と少ないにもかかわらず、NA0.5以下では、比較例2と略同等で、NA0.5より大きなNAの範囲で、比較例2よりも良好な結果が得られている。
次に、実施例2の場合、解析誤差は、図7に曲線200で示すように、NAが0から0.55の間で約0λであり、NAが0.55より大きくなると、NAとともに徐々に増大し、NAが0.86で、解析誤差が約0.0058λになった。
一方、図7の曲線201は、同様のgjを用いて、P・ハリハラン(P.Hariharan)、B・F・オレブ(B.F.Oreb)、T・エイジュ(T.Eiju)、「アプライドオプティックス」("Applied Optics")、(米国)、1987年、26巻、pp.2504−2506、に開示されている、いわゆる5バケット法から算出した比較例3の結果である。上記文献に基づく計算式を下記式(17)に示す。
一方、図7の曲線201は、同様のgjを用いて、P・ハリハラン(P.Hariharan)、B・F・オレブ(B.F.Oreb)、T・エイジュ(T.Eiju)、「アプライドオプティックス」("Applied Optics")、(米国)、1987年、26巻、pp.2504−2506、に開示されている、いわゆる5バケット法から算出した比較例3の結果である。上記文献に基づく計算式を下記式(17)に示す。
曲線201によれば、NAが0.3以下では解析誤差が約0λであるが、NAが0.3を超えると、解析誤差は徐々に増大し、NAが0.86で解析誤差が約0.0138λとなる。したがって、実施例2は、NA0.3以下では、ほとんど解析誤差がなく、NA0.3より大きなNAの範囲で、比較例1よりも良好な結果が得られている。
以上は、フィゾー面4aの光軸方向の移動誤差がないとした場合の解析誤差の比較であるが、移動誤差が位相偏差εに含まれる場合も、同様に解析誤差が低減される。そのため、各比較例に対して良好な測定精度を得ることができる。
このように、本実施形態の干渉計50によれば、演算処理部21によって、上記式(14)の連立方程式を解くことによって得られる係数Ai、Biを用いた、式(1)、(2)により、位相θを算出するので、位相偏差εの(2n−2)次以下の成分によらず一定となるように位相θを算出することができる。したがって、測定誤差は、位相偏差εの(2n−1)次以上の項による影響をうけるのみであり、従来の位相偏差εを考慮しない演算式から位相θを求める場合に比べて、測定精度を向上することができる。
このため、目標移動増分Δφにある程度の誤差が発生しても、良好な測定精度を得ることができる。その結果、例えば、光学素子移動機構の移動誤差の許容範囲を広げることができる。例えば、ピエゾ素子8として、非線形性の程度が悪いものや非線形性のバラツキが大きいものでも採用することができるので、安価な素子を採用することができる。
また、Fナンバーが小さく、NAが大きい光学素子であっても、入射高による光路長差の変化の影響を低減することができるため、良好な測定精度を得ることができる。
このため、目標移動増分Δφにある程度の誤差が発生しても、良好な測定精度を得ることができる。その結果、例えば、光学素子移動機構の移動誤差の許容範囲を広げることができる。例えば、ピエゾ素子8として、非線形性の程度が悪いものや非線形性のバラツキが大きいものでも採用することができるので、安価な素子を採用することができる。
また、Fナンバーが小さく、NAが大きい光学素子であっても、入射高による光路長差の変化の影響を低減することができるため、良好な測定精度を得ることができる。
なお、上記の説明では、干渉計として、測定光が被測定面で反射するフィゾー型干渉計を用いた例で説明したが、位相シフトされた干渉縞画像が取得できれば、干渉計の種類は、フィゾー型に限定されない。例えば、測定光が被測定面群を透過するトワイマングリーン型干渉計、マッハツェンダー型干渉計などを好適に採用することができる。
また、上記の説明では、干渉計は、一例として、凹面を被計測面として用いる場合のフィゾー型干渉計の構成で説明したが、凸面や平面を被計測面とする場合の干渉計の配置、構成は周知であり、本発明のフリンジスキャン干渉縞計測方法は、いずれの場合にも用いることができる。
また、上記の説明では、参照面をΔdだけ移動するごとに、干渉縞画像を取得するとして説明したが、この画像のサンプリングは、ピエゾ素子8を連続的に移動させつつ、適宜タイミングで干渉縞画像を取得することで実現できる。したがって、ピエゾ素子8はΔdずつステップ状に移動させなくてもよい。
また、上記の説明では、光学素子移動機構として、圧電素子を用いた場合の例で説明したが、例えば使用波長の1〜2波長程度の範囲で光学素子を微小量ずつ移動できれば、圧電素子には限定されない。
また、上記の説明では、参照光に対する測定光の位相差を目標移動増分Δφだけ変化させるために、被測定面に対して参照面を移動させる場合の例で説明したが、参照面と被測定面との光軸方向の光路長差を設けるには、参照面と被測定面とを相対移動できればよく、被測定面を参照面に対して移動させてもよい。
また、上記の説明では、参照光に対する測定光の位相差を目標移動増分Δφだけ変化させるために、被測定面に対して参照面を移動させる場合の例で説明したが、光路長差をdとしたとき、位相差φは、次式(18)で表される。
φ=4πd/λ ・・・(18)
この関係から、目標移動増分Δφは、光路長差dを一定にして、波長λを変化させることで与えることもできる。すなわち、干渉計50は、ピエゾ素子8などの光学素子移動機構を削除し、レーザー光源1の波長を微小変化させる波長変更手段を備えるように変形してもよい。
この場合、簡素な装置構成となり、かつ目標位相増分Δφには、光学素子移動機構の移動誤差による位相偏差が含まれなくなるので、測定精度を向上することができる。
φ=4πd/λ ・・・(18)
この関係から、目標移動増分Δφは、光路長差dを一定にして、波長λを変化させることで与えることもできる。すなわち、干渉計50は、ピエゾ素子8などの光学素子移動機構を削除し、レーザー光源1の波長を微小変化させる波長変更手段を備えるように変形してもよい。
この場合、簡素な装置構成となり、かつ目標位相増分Δφには、光学素子移動機構の移動誤差による位相偏差が含まれなくなるので、測定精度を向上することができる。
1 レーザー光源
4 フィゾーレンズ(干渉計測光学系に含まれる光学素子)
4a フィゾー面(参照面)
5 被測定面
7 CCD(撮像部)
7a 撮像面
8 ピエゾ素子(光学素子移動機構)
10 測定制御部
20 画像取得部
21 演算処理部
22 移動制御部
23 画像記憶部
30a 平行光(同一の光束)
30b 透過光
30c 被測定面反射光(測定光)
30d 参照面反射光(参照光)
50 干渉計
Fj 被測定画像
gj 位置強度データ
O 光軸
4 フィゾーレンズ(干渉計測光学系に含まれる光学素子)
4a フィゾー面(参照面)
5 被測定面
7 CCD(撮像部)
7a 撮像面
8 ピエゾ素子(光学素子移動機構)
10 測定制御部
20 画像取得部
21 演算処理部
22 移動制御部
23 画像記憶部
30a 平行光(同一の光束)
30b 透過光
30c 被測定面反射光(測定光)
30d 参照面反射光(参照光)
50 干渉計
Fj 被測定画像
gj 位置強度データ
O 光軸
Claims (4)
- 同一の光束を、被測定面で反射または透過された測定光と、参照面の形状に対応した波面を有する参照光とに分割し、前記測定光と前記参照光とにより、位相が異なる複数の干渉縞を形成して、それぞれの干渉縞画像を取得し、該複数の干渉縞画像を用いて前記測定光の前記参照光に対する位相を測定することにより、前記被測定面の形状を算出する表面形状の測定方法であって、
前記参照光に対する前記測定光の位相を一定の目標位相増分Δφずつずらして、前記干渉縞画像を撮像し、(2n+1)枚(ただし、nは自然数)の被測定画像を取得する被測定画像取得工程と、
前記被測定画像取得工程で取得した前記各被測定画像内の一定位置の位置強度データgj(ただし、j=−n,…,0,…,n)から、下記式(1)で表される有理式Gを用い、下記式(2)によって、前記一定位置における前記参照光に対する前記被測定光の位相θを算出し、これを繰り返して干渉縞画像の各位置における位相を求め、波面形状を算出する波面形状算出工程とを備え、
前記有理式Gの係数Ai、Bi(i=1,…,n)は、
前記各被測定画像内の一定位置の位置強度データgjが、前記目標位相増分Δφからの位相偏差εを誤差として含む場合に、前記一定位置の位相θが、前記位相偏差εの(2n−2)次以下の成分によらず一定となるように設定したことを特徴とする表面形状の測定方法。
- 同一の光束を、被測定面で反射または透過された測定光と、参照面の形状に対応した波面を有する参照光とに分割し、前記測定光と前記参照光とにより、位相が異なる複数の干渉縞を形成して、それぞれの干渉縞を形成する干渉計測光学系と、
前記干渉縞の画像を撮像する撮像部と、
前記測定光に対する前記参照光の光路長差を変化させるために、前記干渉計測光学系に含まれる光学素子を、Δφを目標移動増分として移動させる光学素子移動機構と、
該光学素子移動機構が前記光学素子を前記目標移動増分Δφだけ移動させるごとに、前記撮像部から前記干渉縞画像を取得して、(2n+1)枚(ただし、nは自然数)の被測定画像を取得する被測定画像取得部と、
前記測定光の前記参照光に対する位相θを、前記各被測定画像内の一定位置の位置強度データgj(ただし、j=−n,…,0,…,n)の有理式からなる下記式(5)の有理式Gを用いた下記式(6)によって算出する波面形状算出部とを備え、
前記有理式Gの係数Ai、Bi(i=1,…,n)は、
前記各被測定画像内の一定位置の位置強度データgjが、前記目標位相増分Δφからの位相偏差εを誤差として含む場合に、前記一定位置の位相θが、前記位相偏差εの(2n−2)次以下の成分によらず一定となるように設定されたことを特徴とする干渉計。
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|---|---|---|---|---|
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